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技術 放射線断層撮影システム及びその制御プログラム

出願人 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
発明者 渡辺誠記石原陽太郎
出願日 2016年2月22日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-030889
公開日 2017年8月31日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-148110
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード 基準管 基準照射 基準幅 透過長 楕円近似 基準体 放射線吸収量 コリメータ装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

スカウトスキャンを行なわない場合においても、スカウトスキャンを行なった場合と同程度に適切な放射線照射条件を設定することができる放射線断層ステムを提供する。

解決手段

X線CTシステムは、被検体における所要基準幅及び所要の基準体厚のうちの少なくとも一方を想定して設定され、なおかつ被検体におけるX線吸収度合を考慮して設定された基準照射条件を記憶する記憶装置と、被検体の幅及び体厚を検出するカメラ及び距離センサと、検出された前記被検体の幅と前記基準幅との差異及び前記光学式センサによって検出された前記被検体の体厚と前記基準体厚との差異の少なくとも一方に応じて前記基準照射条件を補正して、撮影時において前記X線管によって照射されるX線の照射条件を設定する照射条件設定部76と、を備える。

概要

背景

放射線断層撮影装置が有する機能の一つとして自動露出機構がある。自動露出機構は、事前に取得した被検体放射線吸収量分布を示すデータ(data)を基に、被検体に照射する放射線の出力を、放射線吸収量が多い場所はより大きく、放射線吸収量が少ない場所はより小さくなるように自動で制御する。

自動露出機構についてもう少し詳しく説明する。先ず、被検体に対して低線量な放射線を照射する予備的なスキャン(scan)、すなわちスカウト(scout)スキャンを行う。次いで、このスカウトスキャンで得られた投影データから、被検体の体軸方向における各位置について、投影データのプロファイル(profile)面積や被検体の体軸断面を楕円近似したときの楕円率、放射線の減衰率などを求める。そして、これらの面積、楕円率及び減衰率などの情報に基づいて、再構成画像におけるノイズ量が一定になるように、被検体の体軸方向における位置ごとに、照射する放射線の出力、例えば放射線管管電流値を設定する(特許文献1参照)。そして、設定された出力で本スキャンが行われる。

概要

スカウトスキャンを行なわない場合においても、スカウトスキャンを行なった場合と同程度に適切な放射線の照射条件を設定することができる放射線断層ステムを提供する。X線CTシステムは、被検体における所要基準幅及び所要の基準体厚のうちの少なくとも一方を想定して設定され、なおかつ被検体におけるX線吸収度合を考慮して設定された基準照射条件を記憶する記憶装置と、被検体の幅及び体厚を検出するカメラ及び距離センサと、検出された前記被検体の幅と前記基準幅との差異及び前記光学式センサによって検出された前記被検体の体厚と前記基準体厚との差異の少なくとも一方に応じて前記基準照射条件を補正して、撮影時において前記X線管によって照射されるX線の照射条件を設定する照射条件設定部76と、を備える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

検体に対して放射線照射する放射線管と、該放射線管によって照射される放射線の基準照射条件であって、前記被検体における所要基準幅及び所要の基準体厚のうちの少なくとも一方を想定して設定され、なおかつ被検体における前記放射線の吸収度合を考慮して設定された基準照射条件を記憶する記憶装置と、前記被検体の幅及び体厚のうち少なくとも一方を検出する光学式センサと、該光学式センサによって検出された前記被検体の幅と前記基準幅との差異及び前記光学式センサによって検出された前記被検体の体厚と前記基準体厚との差異の少なくとも一方に応じて前記基準照射条件を補正して、撮影時において前記放射線管によって照射される放射線の照射条件を設定する照射条件設定部と、を備えることを特徴とする放射線断層撮影システム

請求項2

前記基準照射条件は、被検体の部位ごとに記憶されていることを特徴とする請求項1に記載の放射線断層撮影システム。

請求項3

前記基準照射条件は、前記放射線管のビュー角度ごとに記憶されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線断層撮影システム。

請求項4

前記照射条件設定部は、前記放射線管のビュー角度に応じて、前記被検体の幅と前記基準幅との差異又は前記被検体の体厚と前記基準体厚との差異のいずれか一方を用いて前記基準照射条件の補正を行なうことを特徴とする請求項3に記載の放射線断層撮影システム。

請求項5

前記照射条件設定部は、前記幅及び前記体厚の少なくとも一方が大きくなるほど、放射線の線量が大きくなるように前記基準照射条件を補正し、前記幅及び前記体厚の少なくとも一方が小さくなるほど、放射線の線量が小さくなるように前記基準照射条件を補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の放射線断層撮影システム。

請求項6

前記光学式センサは、光学式撮影装置及び距離センサであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の放射線断層撮影システム。

請求項7

前記照射条件設定部によって設定された放射線の照射条件を表示する表示装置を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の放射線断層撮影システム。

請求項8

被検体に対して放射線を照射する放射線管と、該放射線管によって照射される放射線の基準照射条件であって、前記被検体における所要の基準幅及び所要の基準体厚のうちの少なくとも一方を想定して設定され、なおかつ被検体における前記放射線の吸収度合を考慮して設定された基準照射条件を記憶する記憶装置と、前記被検体の幅及び体厚のうち少なくとも一方を検出する光学式センサと、プロセッサーと、を備えることを特徴とし、前記プロセッサーは、前記光学式センサによって検出された前記被検体の幅と前記基準幅との差異及び前記光学式センサによって検出された前記被検体の体厚と前記基準体厚との差異の少なくとも一方に応じて前記基準照射条件を補正して、撮影時において前記放射線管によって照射される放射線の照射条件を設定する照射条件設定機能プログラムによって実行することを特徴とする放射線断層撮影システム。

請求項9

被検体に対して放射線を照射する放射線管と、該放射線管によって照射される放射線の基準照射条件であって、前記被検体における所要の基準幅及び所要の基準体厚のうちの少なくとも一方を想定して設定され、なおかつ被検体における前記放射線の吸収度合を考慮して設定された基準照射条件を記憶する記憶装置と、前記被検体の幅及び体厚のうち少なくとも一方を検出する光学式センサと、プロセッサーと、を備える放射線断層撮影システムの制御プログラムであって、前記プロセッサーに、前記光学式センサによって検出された前記被検体の幅と前記基準幅との差異及び前記光学式センサによって検出された前記被検体の体厚と前記基準体厚との差異の少なくとも一方に応じて前記基準照射条件を補正して、撮影時において前記放射線管によって照射される放射線の照射条件を設定する照射条件設定機能を実行させることを特徴とする放射線断層撮影システムの制御プログラム。

技術分野

0001

本発明は、被検体の幅及び体厚の少なくとも一方に基づいて、被検体に対する放射線照射条件を設定する放射線断層撮影システム及びその制御プログラムに関する。

背景技術

0002

放射線断層撮影装置が有する機能の一つとして自動露出機構がある。自動露出機構は、事前に取得した被検体の放射線吸収量分布を示すデータ(data)を基に、被検体に照射する放射線の出力を、放射線吸収量が多い場所はより大きく、放射線吸収量が少ない場所はより小さくなるように自動で制御する。

0003

自動露出機構についてもう少し詳しく説明する。先ず、被検体に対して低線量な放射線を照射する予備的なスキャン(scan)、すなわちスカウト(scout)スキャンを行う。次いで、このスカウトスキャンで得られた投影データから、被検体の体軸方向における各位置について、投影データのプロファイル(profile)面積や被検体の体軸断面を楕円近似したときの楕円率、放射線の減衰率などを求める。そして、これらの面積、楕円率及び減衰率などの情報に基づいて、再構成画像におけるノイズ量が一定になるように、被検体の体軸方向における位置ごとに、照射する放射線の出力、例えば放射線管管電流値を設定する(特許文献1参照)。そして、設定された出力で本スキャンが行われる。

先行技術

0004

特開2001−043993号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、上述のように本スキャンとは別にスカウトスキャンを行なう必要があることから、よりスループットの改善が求められている。特に、スカウトスキャンは、被検体の真上と真横において二度行なわれる。すなわち、0°の位置の放射線管から放射線を照射しながら、被検体が載置されたテーブルを動かして一度目のスカウトスキャンを行なった後に、テーブルを元の位置に戻し、90°の位置の放射線管から放射線を照射しながら、被検体が載置されたテーブルを再度動かして二度目のスカウトスキャンを行なう。従って、よりスループットの改善が求められている。

0006

また、スカウトスキャンを行なう分だけ、被検体の放射線被曝量が増加する。このような事情から、スカウトスキャンを行なうことなく、自動露出機構における放射線の照射条件を設定することが求められている。ただし、スカウトスキャンを行なわない場合においても、スカウトスキャンを行なった場合と同程度に適切な放射線の照射条件、すなわち再構成画像におけるノイズ量が所要のノイズ量になる放射線の照射条件を設定することが求められる。

課題を解決するための手段

0007

上述の課題を解決するためになされた発明は、被検体に対して放射線を照射する放射線管と、この放射線管によって照射される放射線の基準照射条件であって、前記被検体における所要の基準幅及び所要の基準体厚のうちの少なくとも一方を想定して設定され、なおかつ被検体における前記放射線の吸収度合を考慮して設定された基準照射条件を記憶する記憶装置と、前記被検体の幅及び体厚のうち少なくとも一方を検出する光学式センサと、この光学式センサによって検出された前記被検体の幅と前記基準幅との差異及び前記光学式センサによって検出された前記被検体の体厚と前記基準体厚との差異の少なくとも一方に応じて前記基準照射条件を補正して、撮影時において前記放射線管によって照射される放射線の照射条件を設定する照射条件設定部と、を備えることを特徴とする放射線断層撮影システムである。

発明の効果

0008

上記観点の発明によれば、前記光学式センサによって検出された前記被検体の幅と前記基準幅との差異及び前記光学式センサによって検出された前記被検体の体厚と前記基準体厚との差異の少なくとも一方に応じて前記基準照射条件が補正され、撮影時における放射線の照射条件が設定される。前記基準照射条件は、被検体の幅や体厚の要素に加えて、これら以外の要素も反映した放射線の吸収度合を考慮して設定されたものである。このような基準照射条件が、前記光学式センサによって検出された前記被検体の幅と前記基準幅との差異及び前記光学式センサによって検出された前記被検体の体厚と前記基準体厚との差異の少なくとも一方に応じて補正されるので、スカウトスキャンを行なわなくても、スカウトスキャンを行なった場合と同程度に適切な放射線の照射条件を設定することができる。

図面の簡単な説明

0009

実施形態に係るX線CTステムハードウェアの構成を概略的に示す図である。
撮影室の概略の一例を示す図である。
図1に示すX線CTシステムの操作コンソール機能ブロック図である。
実施形態に係るX線CTシステムの処理の流れを示すフローチャートである。
記憶装置に記憶されたテーブルを示す図である。
第一実施形態における管電流の変化を示す線図及び被検体を示すイラストを示す図である。
ビュー角度と、被検体の幅及び体厚との関係を説明する図である。
第二実施形態における管電流の変化を示す線図及び被検体を示すイラストを示す図である。
撮影室の概略の他例を示す図である。

実施例

0010

以下、本発明の実施形態について説明する。
(第一実施形態)
先ず、第一実施形態について説明する。図1には、本発明における放射線断層撮影システムの実施の形態の一例であるX線CTシステム1が示されている。この図1に示すように、X線CTシステム1は、ガントリ(gantry)2、撮影テーブル(imaging table)4、及び操作コンソール(console)6を備えている。

0011

ガントリ2及び撮影テーブル4は、図2に示すように撮影室Rに設置されている。操作コンソール6は、撮影室Rとは異なる操作室(図示省略)に設置されている。

0012

ちなみに、図2において、符号Fは撮影室Rの床を示し、符号Cは撮影室Rの天井を示している。

0013

図1戻り、ガントリ2は、X線管21、アパーチャ(aperture)22、コリメータ装置(colimator device)23、X線検出器24、データ収集部25、回転部26、高電圧電源27、アパーチャ駆動装置28、回転駆動装置29、及びガントリ・テーブル制御部30、カメラ31及び距離センサ32を有している。

0014

回転部26は、ガントリ2の開口部2Bの周りに回転可能に支持されている。X線管21、アパーチャ22、コリメータ装置23、X線検出器24、データ収集部25は、回転部26に搭載されている。

0015

X線管21及びX線検出器24は、開口部2Bを挟み対向して配置されている。X線管21は、本発明における放射線管の実施の形態の一例である。

0016

アパーチャ22は、X線管21と開口部2Bとの間に配置されている。X線管21のX線焦点からX線検出器24に向けて放射されるX線ファンビーム(fan beam)やコーンビーム(cone beam)に成形する。

0017

コリメータ装置23は、開口部2BとX線検出器24との間に配置されている。コリメータ装置23は、X線検出器24に入射する散乱線を除去する。

0018

X線検出器24は、X線管21から放射される扇状X線ビーム広がり方向(チャネル(channel)方向という)および厚み方向(列方向という)に、2次元的に配列された複数のX線検出素子を有している。各X線検出素子は、開口部2Bに配された被検体5の透過X線をそれぞれ検出し、その強度に応じた電気信号を出力する。

0019

データ収集部25は、X線検出器24の各X線検出素子から出力される電気信号を受信し、X線データに変換して収集する。

0020

撮影テーブル4は、クレードル(cradle)41、クレードル駆動装置42を有している。被検体5は、クレードル41の上に載置される。クレードル駆動装置42は、クレードル41をガントリ2の開口部2Bすなわち撮影空間に入れ出しする。

0021

高電圧電源27は、X線管21に高電圧及び電流を供給する。

0022

アパーチャ駆動装置28は、アパーチャ22を駆動しその開口を変形させる。

0023

回転駆動装置29は、回転部26を回転駆動する。

0024

ガントリ・テーブル制御部30は、ガントリ2における各装置・各部、撮影テーブル4等を制御する。

0025

カメラ31及び距離センサ32は、ガントリ20の上部に取り付けられている。カメラ31は、可視光線を検出する光学式撮影装置であり、撮影テーブル4のクレードル41上に載置された被検体5の画像を取得する。また、距離センサ32は、例えば赤外線を照射する照射部(図示省略)と、この照射部から照射されて反射した赤外線を検出する検出部(図示省略)とを有する。距離センサ32により、この距離センサ32と赤外線の反射体との距離が検出される。ちなみに、カメラ31の画像信号及び距離センサ32の検出信号は、ガントリ・テーブル制御部30を介して操作コンソール6の演算処理装置64へ入力される。

0026

カメラ31によって取得される画像により、被検体5の幅が検出される。また、距離センサ32の検出信号により、被検体5の体厚が検出される。詳細は後述する。カメラ31及び距離センサ32は、本発明における光学式センサの実施の形態の一例である。

0027

操作コンソール6は、操作者からの各種操作を受け付ける。操作コンソール6は、入力装置61、表示装置62、記憶装置63、及び演算処理装置64を有している。本例では、操作コンソール6は、コンピュータ(computer)により構成されている。

0028

入力装置61は、操作者からの指示や情報の入力を受け付けるボタン及びキーボード(keyboard)などを含み、さらにポインティングデバイス(pointing device)などを含んで構成されている。表示装置62は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどである。表示装置62は、本発明における表示装置の実施の形態の一例である。

0029

記憶装置63は、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)や、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の半導体メモリ(Memory)などである。操作コンソール6は、記憶装置63として、HDD、RAM及びROMの全てを有していてもよい。また、記憶装置63は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)などの可搬性記憶媒体を含んでいてもよい。記憶装置63は、本発明における記憶装置の実施の形態の一例である。

0030

演算処理装置64は、CPU(central processing unit)などのプロセッサーである。

0031

なお、ここでは、図1に示すように、被検体5の体軸方向、すなわち撮影テーブル4による被検体5の搬送方向をz方向とする。また、鉛直方向をy方向、y方向およびz方向に直交する水平方向をx方向とする。

0032

操作コンソール6は、図3に示すように、機能ブロックとして、スキャン制御部71、画像再構成部72、スキャンプロトコル設定部73、幅特定部74、体厚特定部75、照射条件設定部76及び表示制御部77を有する。演算処理装置64は、所定のプログラム(program)により、上述のスキャン制御部71、画像再構成部72、スキャンプロトコル設定部73、幅特定部74、体厚特定部75、照射条件設定部76及び表示制御部77の機能を実行させる。所定のプログラムは、例えば、記憶装置63を構成するHDDやROMなどの非一過性の記憶媒体に記憶されている。また、プログラムは、記憶装置63を構成するCDやDVDなどの可搬性を有し非一過性の記憶媒体に記憶されていてもよい。

0033

スキャン制御部71は、操作者の操作に応じて、スキャンが実施されるようガントリ・テーブル制御部30を制御する。

0034

画像再構成部72は、X線管21から照射されたX線によって被検体5をスキャンして得られた投影データに基づいて画像再構成処理を行ない、断層像データを得る。

0035

スキャンプロトコル設定部73は、前記スキャンの実施に用いるキャンプトコルを設定する。

0036

幅特定部74は、カメラ31によって取得される画像に基づいて、被検体5の幅Wを特定する。幅Wは、x軸方向における被検体5の大きさである。幅Wは、体軸方向の複数箇所において特定されてもよい。

0037

体厚特定部75は、距離センサ32の検出信号に基づいて、被検体5の体厚Dを特定する。体厚Dは、y軸方向における被検体5の大きさである。体厚Dは、幅Wが特定される部分において特定される。体厚Dは、体軸方向の複数箇所において特定されてもよい。

0038

照射条件設定部76は、撮影時において前記X線管21によって照射されるX線の照射条件を設定する。例えば、照射条件設定部76は、撮影時(スキャン時)の管電流を設定する。詳細は後述する。照射条件設定部76は、本発明における照射条件設定部の実施の形態の一例である。また、照射条件設定部76による機能は、本発明における照射条件設定機能の実施の形態の一例である。

0039

表示制御部75は、断層像を含む各種の画像やテキスト(text)を、表示装置62に表示させる。

0040

次に、本実施形態に係るX線CTシステムにおける処理の流れについて、図4のフローチャートに基づいて説明する。ここでは、X線によるスキャンが行われるまでの処理を説明する。

0041

先ず、ステップS1では、操作者は撮影プロトコルを選択する。撮影プロトコルは、例えば入力装置61において入力される。

0042

次に、ステップS2では、照射条件設定部76が、基準照射条件等を読み出す。具体的に説明する。基準照射条件は、標準的な体型の被検体に対してX線管21によってX線を照射する場合における照射条件である。基準照射条件は、標準的な体型、すなわち被検体における所要の基準幅及び所要の基準体厚を想定して設定され、なおかつ被検体におけるX線の吸収度合を考慮して設定されている。基準照射条件は、標準的な体型である被検体の再構成画像のノイズレベルが、所要のノイズ指標値が表すレベルになるように設定された照射条件である。基準照射条件は、被検体の部位ごとに、記憶装置63に記憶されている。基準照射条件は、再構成画像のノイズレベルが各部位において一定になるように設定される。本例では、基準照射条件は、基準管電流である。

0043

ちなみに、被検体におけるX線の吸収度合は、幅及び体厚によって定まる被検体の断面積のみならず、その部位において、空気、骨等、何が存在しているかによって変化する。そこで、基準管電流は、幅及び体厚に加えて、これら以外の要素も反映されたX線の吸収度合を考慮して設定されている。

0044

例えば、基準管電流は、図5に示すテーブルTAとして、記憶装置63に記憶されている。テーブルTAは、被検体の部位(頭部、首、肩、、腹、下肢)に応じた基準管電流mAb1〜mAb7を定めるテーブルである。mAb1〜mAb7は、同じ値となるものがあってもよい。図5に示すように、テーブルTAには、基準幅Wb1〜Wb7と基準体厚Db1〜Db7が含まれていてもよい。これら基準幅Wb1〜Wb7と基準体厚Db1〜Db7は、所要の基準幅及び所要の基準体厚の実施の形態の一例である。

0045

照射条件設定部76は、ステップS1において選択された撮影プロトコルに応じた部位におけるテーブルTAの情報を記憶装置63から読み出す。この記憶装置63から読み出されるテーブルTAの情報は、前記部位における基準管電流、基準幅及び基準体厚である。前記部位は、一つであっても複数であってもよい。

0046

次に、ステップS3では、幅特定部74が被検体5の幅Wを特定する。また、体厚特定部75が、被検体5の体厚Dを特定する。幅特定部74及び体厚特定部75は、ステップS1において選択された撮影プロトコルに応じた部位における幅W及び体厚Dを特定する。

0047

幅特定部74は、カメラ31によって取得される画像に基づいて、被検体5の幅Wを特定する。また、体厚特定部75は、距離センサ32と前記部位における被検体5との距離及び距離センサ32と撮影テーブル4における被検体5の載置面との距離の差を、体厚Dとして特定する。

0048

次に、ステップS4では、照射条件設定部76は、幅特定部74によって特定された幅W及び体厚特定部75によって特定された体厚Dが、基準値の範囲内であるか否かを判定する。基準値の範囲は、標準的な体型と認められる範囲であり、記憶装置63に記憶されている。標準的な体型であると認められる基準値の範囲は、基準管電流によってX線を照射した場合に、再構成画像のノイズレベルが、所要のノイズ指標値が表わすレベルになる範囲である。

0049

ステップS4において、幅W及び体厚Dが基準値の範囲内ではないと判定された場合(ステップS4において「NO」)、ステップS5の処理へ移行する。一方、ステップS4において、幅W及び体厚Dが基準値の範囲内であると判定された場合(ステップS4において「YES」)、ステップS7の処理へ移行する。

0050

ステップS5では、照射条件設定部76は、基準照射条件を補正して、被検体5に対する撮影時におけるX線の照射条件を設定する。ここでは、ステップS2で読み出された基準管電流を補正して撮影時における管電流を設定する。撮影とは、後述のステップS7におけるスキャン、すなわちX線CT撮影を意味する。

0051

具体的に基準管電流の補正について説明する。照射条件設定部76は、被検体5の幅Wと基準幅Wbとの差異及び被検体5の体厚Dと基準体厚Dbの差異に応じて基準管電流を補正する。前記差異は、例えば比や差などである。基準幅は、テーブルTAにおける基準幅Wb1〜Wb7のうち、撮影プロトコルに応じた部位の基準幅である。また、基準体厚は、テーブルTAにおける基準体厚Db1〜Db7のうち、撮影プロトコルに応じた部位の基準体厚である。

0052

照射条件設定部76は、幅W及び体厚Dの少なくとも一方が大きくなるほど、撮影時における管電流が大きくなるように前記基準管電流を補正し、幅W及び体厚Dの少なくとも一方が小さくなるほど、撮影時における管電流が小さくなるように前記基準管電流を補正する。例えば、照射条件設定部76は、下記(式1)によって基準管電流mAbを補正して撮影時における管電流mAを算出する。
mA=mAb×F ・・・(式1)
ただし、F=(W/Wb)×(D/Db)

0053

上記(式1)により、再構成画像のノイズレベルが、所要のノイズ指標値が表すレベルになる管電流mAが算出される。

0054

複数の部位について管電流mAを設定する場合、照射条件設定部76は、複数の部位の各々について上記(式1)によって複数の部位の各々の基準管電流mAbを補正する。

0055

次に、ステップS6では、表示制御部77は、ステップS5において設定されたX線照射条件、すなわち管電流mAを表示装置62に表示させる。例えば、表示制御部77は、図6に示すように、被検体5の体軸方向(z軸方向)における管電流mAの変化を示す線図Lを表示装置62に表示させる。図6において、水平方向がz方向を示し上下方向が管電流mAの大きさを示している。ここでは、線図Lは、被検体5の全身における管電流mAの変化を示している。表示制御部77は、線図Lとともに、被検体を示すイラストIを表示装置62に表示させてもよい。線図Lは、イラストIとz軸方向における位置が対応した状態で表示される。

0056

ステップS6において、撮影時における管電流mAが表示された場合及びステップS4において、幅W及び体厚Dが基準値の範囲内であると判定された場合、ステップS7の処理へ移行する。このステップS7では、被検体5に対してX線によるスキャン、すなわちX線CT撮影が行われる。スキャンは、スキャン制御部71がガントリ・テーブル制御部30を制御することによって行われる。例えば、ステップS5において管電流mAが設定された場合、この管電流mAでスキャンが行われる。一方、ステップS4において、幅W及び体厚Dが基準値の範囲内であると判定された場合、基準管電流mAbでスキャンが行われる。

0057

本例によれば、ステップS7において行なわれるスキャンとは別にスカウトスキャンを行なうことなく、被検体5の幅W及び体厚Dに応じて基準管電流mAbが補正され、撮影時における管電流mAが設定される。基準管電流mAbは、被検体の幅や体厚の要素に加えて、これら以外の要素も反映したX線の吸収度合を考慮して設定されたものであるので、スカウトスキャンを行なわなくても、スカウトスキャンを行なった場合と同程度に適切な管電流mAを設定することができる。そして、スカウトスキャンが不要になることにより、スループット(throgh put)の向上と被曝低減を図ることができる。

0058

この第一実施形態において、照射条件設定部76は、被検体5の幅Wと基準幅Wbとの差異又は被検体5の体厚Dと基準体厚Dbとの差異のうち、いずれか一方に基づいて基準管電流を補正して撮影時における管電流mAを設定してもよい。

0059

(第二実施形態)
次に第二実施形態について説明する。この第二実施形態のX線CTシステム1の構成は第一実施形態と同一であり、作用についても図4のフローチャートと基本的に同一である。ただし、以下の点で第一実施形態とは異なっている。

0060

本例では、基準照射条件は、X線管21のビュー角度ごとに記憶されている。例えば、複数の所要のビュー角度について、互いに異なる基準照射条件が記憶されている。ここでは、ビュー角度が0度と180度における第一の基準照射条件と、ビュー角度が90度と270度における第二の基準照射条件とが記憶されている。第一の基準照射条件及び第二の基準照射条件は、基準管電流であり、互いに異なる基準管電流になっている。

0061

ビュー角度が0度と180度における基準管電流を第一の基準管電流、ビュー角度が90度と270度における基準管電流を第二の基準管電流とする。第一の基準管電流及び第二の基準管電流も、被検体の部位ごとに記憶されている。標準的な体型の被検体Pにおいて、図7に示すように、ビュー角度が0度と180度におけるX線の透過長である体厚Dの大きさは、ビュー角度が90度と270度におけるX線の透過長である幅Wの大きさよりも小さい部位がある。この場合、第一の基準管電流は第二の基準管電流よりも小さい値に設定される。

0062

ステップS5においては、照射条件設定部76は、X線管21のビュー角度に応じて、幅特定部74によって特定された被検体の幅Wと基準幅Wbとの差異又は体厚特定部75によって特定された被検体の体厚Dと前記基準体厚Dbとの差異のいずれか一方を用いて前記基準管電流の補正を行なう。具体的には、第一の基準管電流は、被検体の体厚Dと基準体厚Dbとの差異に応じて補正される。また、第二の基準管電流は、被検体の幅Wと基準幅Wbとの差異に応じて補正される。例えば、照射条件設定部76は、下記(式2)に基づいて第一の基準管電流mAbfを補正して撮影時における第一の管電流mAfを算出し、下記(式3)に基づいて第二の基準管電流mAbsを補正して撮影時における第二の管電流mAsを算出する。

0063

mAf=mAbf×F1 ・・・(式2)
ただし、F1=D/Db

0064

mAs=mAbs×F2 ・・・(式3)
ただし、F2=W/Wb

0065

第一実施形態と同様に、第一の管電流mAf及び第二の管電流mAsは、複数の部位について設定されてもよい。この場合、照射条件設定部76は、複数の部位の各々について、上記(式2)及び(式3)によって第一の基準管電流mAbf及び第二の基準管電流mAbsを補正する。

0066

ステップS6では、表示制御部77は、図8に示すように、被検体5の体軸方向における第一の管電流mAfの変化を示す第一の線図L1と、被検体5の体軸方向における第二の管電流mAsの変化を示す第二の線図L2とを表示装置62に表示させる。また、表示制御部77は、第一の線図L1及び第二の線図L2とともに、被検体を示す第一のイラストI1及び第二のイラストI2を表示装置62に表示させてもよい。第一のイラストI1は、図6におけるイラストIと同様に、体厚が分かるように被検体をx軸方向から見たイラストである。また、第二のイラストI2は、幅が分かるように被検体をy軸方向から見たイラストである。

0067

以上説明した本例によれば、第一実施形態と同一の効果を得ることができるほか、ビュー角度に応じてより適切な管電流を設定してスキャンを行なうことができる。

0068

以上、本発明を前記実施形態によって説明したが、本発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、カメラ31及び距離センサ32は、ガントリ2に設けられていなくてもよい。例えば、図9に示すように、カメラ31及び距離センサ32は、検査室Rの天井Cに取り付けられていてもよい。

0069

また、基準照射条件は、被検体における所要の基準幅又は所要の基準体厚のうちのいずれか一方を想定して設定されていてもよい。この場合、照射条件設定部76は、被検体5の幅Wと基準幅Wbとの差異又は被検体5の体厚Dと基準体厚Dbとの差異のうち、いずれか一方に基づいて基準照射条件を補正して撮影時における照射条件を設定する。

0070

また、被検体5の幅W及び体厚Dを特定する手法は、カメラ31の画像や赤外線センサ32の検出信号に基づいて特定する手法に限られるものではない。

0071

1X線CTシステム
5 被検体
21X線管
31カメラ
32距離センサ
62表示装置
63記憶装置
64演算処理装置
76照射条件設定部

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