図面 (/)

技術 熱処理装置

出願人 株式会社SCREENホールディングス
発明者 阿部誠河原崎光山田隆泰
出願日 2016年2月18日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-028883
公開日 2017年8月24日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-147368
状態 特許登録済
技術分野 アニール
主要キーワード 予備加熱段階 コイル定数 内側ランプ 反射リング 内側空 フィラメント方式 巻き密度 石英サセプタ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

基板面内温度分布を均一にすることができる熱処理装置を提供する。

解決手段

チャンバー内にて保持部に保持された半導体ウェハーに対して複数のハロゲンランプHLからハロゲン光照射されて加熱される。ハロゲンランプHLと半導体ウェハーとの間には、不透明石英にて形成された円筒形状の外側ルーバー21および内側ルーバー23が設けられる。複数のハロゲンランプHLの管壁のうち、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間に対向する部位にリフレクタが設けられる。両ルーバー間の隙間は、半導体ウェハーの周縁部の直下に位置して当該周縁部に対向するため、ハロゲンランプHLから半導体ウェハーの中央部に向かう光よりも温度低下の生じ易い周縁部に到達する光の照度が高くなり、半導体ウェハーの面内温度分布を均一にすることができる。

概要

背景

半導体デバイスの製造プロセスにおいて、不純物導入半導体ウェハー内にpn接合を形成するための必須の工程である。現在、不純物導入は、イオン打ち込み法とその後のアニール法によってなされるのが一般的である。イオン打ち込み法は、ボロン(B)、ヒ素(As)、リン(P)といった不純物元素イオン化させて高加速電圧で半導体ウェハーに衝突させて物理的に不純物注入を行う技術である。注入された不純物はアニール処理によって活性化される。この際に、アニール時間が数秒程度以上であると、打ち込まれた不純物が熱によって深く拡散し、その結果接合深さが要求よりも深くなり過ぎて良好なデバイス形成に支障が生じるおそれがある。

そこで、極めて短時間で半導体ウェハーを加熱するアニール技術として、近年フラッシュランプアニールFLA)が注目されている。フラッシュランプアニールは、キセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」とするときにはキセノンフラッシュランプを意味する)を使用して半導体ウェハーの表面にフラッシュ光照射することにより、不純物が注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリ秒以下)に昇温させる熱処理技術である。

キセノンフラッシュランプの放射分光分布紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの半導体ウェハーの基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから半導体ウェハーにフラッシュ光を照射したときには、透過光が少なく半導体ウェハーを急速に昇温することが可能である。また、数ミリ秒以下の極めて短時間のフラッシュ光照射であれば、半導体ウェハーの表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。このため、キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、不純物を深く拡散させることなく、不純物活性化のみを実行することができるのである。

このようなキセノンフラッシュランプを使用した熱処理装置として、特許文献1,2には、半導体ウェハーの表面側にフラッシュランプ等のパルス発光ランプを配置し、裏面側にハロゲンランプ等の連続点灯ランプを配置し、それらの組み合わせによって所望の熱処理を行うものが開示されている。特許文献1,2に開示の熱処理装置においては、ハロゲンランプ等によって半導体ウェハーをある程度の温度まで予備加熱し、その後フラッシュランプからのパルス加熱によって所望の処理温度にまで昇温している。

概要

基板面内温度分布を均一にすることができる熱処理装置を提供する。チャンバー内にて保持部に保持された半導体ウェハーに対して複数のハロゲンランプHLからハロゲン光が照射されて加熱される。ハロゲンランプHLと半導体ウェハーとの間には、不透明石英にて形成された円筒形状の外側ルーバー21および内側ルーバー23が設けられる。複数のハロゲンランプHLの管壁のうち、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間に対向する部位にリフレクタが設けられる。両ルーバー間の隙間は、半導体ウェハーの周縁部の直下に位置して当該周縁部に対向するため、ハロゲンランプHLから半導体ウェハーの中央部に向かう光よりも温度低下の生じ易い周縁部に到達する光の照度が高くなり、半導体ウェハーの面内温度分布を均一にすることができる。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基板の面内温度分布を均一にすることができる熱処理装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

円板形状の基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、基板を収容するチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を保持する保持部と、前記保持部に保持された基板の主面に対向する領域を含む光源領域に複数の棒状ランプを配置した光照射部と、前記光照射部と前記保持部との間にて中心軸が前記基板の中心を通るように設けられ、前記光照射部から出射された光に対して不透明な円筒形状の第1ルーバーと、前記光照射部と前記保持部との間にて中心軸が前記基板の中心を通るように設けられ、前記光照射部から出射された光に対して不透明な円筒形状の第2ルーバーと、を備え、前記第1ルーバーおよび前記第2ルーバーの高さは等しく、前記第1ルーバーの内径は前記第2ルーバーの外径よりも大きく、前記第2ルーバーは前記第1ルーバーの内側に設置され、前記第1ルーバーの内壁面と前記第2ルーバーの外壁面との間の隙間が前記基板の周縁部に対向するように、前記第1ルーバーおよび前記第2ルーバーが設置され、前記複数の棒状ランプのランプ管壁のうち前記隙間に対向する部位に、前記複数の棒状ランプから出射された光を前記隙間に向けて反射するリフレクタを設けることを特徴とする熱処理装置。

請求項2

請求項1記載の熱処理装置において、前記複数の棒状ランプのフィラメントのうち前記隙間に対向する部位の巻き密度は当該部位を除く部分の巻き密度よりも大きいことを特徴とする熱処理装置。

請求項3

円板形状の基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、基板を収容するチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を保持する保持部と、前記保持部に保持された基板の主面に対向する領域を含む光源領域に複数の棒状ランプを配置した光照射部と、前記複数の棒状ランプのうち長手方向に沿った全体が前記基板と平面視で重ならない外側ランプのランプ管壁に当該外側ランプから出射された光を前記基板に向けて反射するリフレクタを設けることを特徴とする熱処理装置。

請求項4

請求項3記載の熱処理装置において、前記外側ランプのフィラメントの巻き密度は前記複数の棒状ランプのうちの前記外側ランプを除くランプのフィラメントの巻き密度よりも大きいことを特徴とする熱処理装置。

請求項5

請求項3または請求項4に記載の熱処理装置において、前記外側ランプの出力は前記複数の棒状ランプのうちの前記外側ランプを除くランプの出力よりも高いことを特徴とする熱処理装置。

技術分野

0001

本発明は、円板形状の半導体ウェハー等の薄板状精密電子基板(以下、単に「基板」と称する)に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置に関する。

背景技術

0002

半導体デバイスの製造プロセスにおいて、不純物導入は半導体ウェハー内にpn接合を形成するための必須の工程である。現在、不純物導入は、イオン打ち込み法とその後のアニール法によってなされるのが一般的である。イオン打ち込み法は、ボロン(B)、ヒ素(As)、リン(P)といった不純物元素イオン化させて高加速電圧で半導体ウェハーに衝突させて物理的に不純物注入を行う技術である。注入された不純物はアニール処理によって活性化される。この際に、アニール時間が数秒程度以上であると、打ち込まれた不純物が熱によって深く拡散し、その結果接合深さが要求よりも深くなり過ぎて良好なデバイス形成に支障が生じるおそれがある。

0003

そこで、極めて短時間で半導体ウェハーを加熱するアニール技術として、近年フラッシュランプアニールFLA)が注目されている。フラッシュランプアニールは、キセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」とするときにはキセノンフラッシュランプを意味する)を使用して半導体ウェハーの表面にフラッシュ光を照射することにより、不純物が注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリ秒以下)に昇温させる熱処理技術である。

0004

キセノンフラッシュランプの放射分光分布紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの半導体ウェハーの基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから半導体ウェハーにフラッシュ光を照射したときには、透過光が少なく半導体ウェハーを急速に昇温することが可能である。また、数ミリ秒以下の極めて短時間のフラッシュ光照射であれば、半導体ウェハーの表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。このため、キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、不純物を深く拡散させることなく、不純物活性化のみを実行することができるのである。

0005

このようなキセノンフラッシュランプを使用した熱処理装置として、特許文献1,2には、半導体ウェハーの表面側にフラッシュランプ等のパルス発光ランプを配置し、裏面側にハロゲンランプ等の連続点灯ランプを配置し、それらの組み合わせによって所望の熱処理を行うものが開示されている。特許文献1,2に開示の熱処理装置においては、ハロゲンランプ等によって半導体ウェハーをある程度の温度まで予備加熱し、その後フラッシュランプからのパルス加熱によって所望の処理温度にまで昇温している。

先行技術

0006

特開昭60−258928号公報
特表2005−527972号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1,2に開示されるようなハロゲンランプにて予備加熱を行う場合には、比較的高い予備加熱温度にまで半導体ウェハーを短時間で昇温することができるというプロセス上のメリットが得られるものの、ウェハー面内周辺よりも温度が高くなるホットスポットや逆に温度が低くなるコールドスポットが生じることがあり、半導体デバイス特性劣化歩留まりの低下が懸念されている。特に、ハロゲンランプによる予備加熱時には、半導体ウェハーの周縁部の温度が中心部よりも低くなるという問題が生じやすい。このような温度分布の不均一が生じる原因としては、半導体ウェハーの周縁部からの熱放射、或いは半導体ウェハーの周縁部から比較的低温石英サセプタへの熱伝導などが考えられる。

0008

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基板の面内温度分布を均一にすることができる熱処理装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するため、請求項1の発明は、円板形状の基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、基板を収容するチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を保持する保持部と、前記保持部に保持された基板の主面に対向する領域を含む光源領域に複数の棒状ランプを配置した光照射部と、前記光照射部と前記保持部との間にて中心軸が前記基板の中心を通るように設けられ、前記光照射部から出射された光に対して不透明な円筒形状の第1ルーバーと、前記光照射部と前記保持部との間にて中心軸が前記基板の中心を通るように設けられ、前記光照射部から出射された光に対して不透明な円筒形状の第2ルーバーと、を備え、前記第1ルーバーおよび前記第2ルーバーの高さは等しく、前記第1ルーバーの内径は前記第2ルーバーの外径よりも大きく、前記第2ルーバーは前記第1ルーバーの内側に設置され、前記第1ルーバーの内壁面と前記第2ルーバーの外壁面との間の隙間が前記基板の周縁部に対向するように、前記第1ルーバーおよび前記第2ルーバーが設置され、前記複数の棒状ランプのランプ管壁のうち前記隙間に対向する部位に、前記複数の棒状ランプから出射された光を前記隙間に向けて反射するリフレクタを設けることを特徴とする。

0010

また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る熱処理装置において、前記複数の棒状ランプのフィラメントのうち前記隙間に対向する部位の巻き密度は当該部位を除く部分の巻き密度よりも大きいことを特徴とする。

0011

また、請求項3の発明は、円板形状の基板に対して光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、基板を収容するチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を保持する保持部と、前記保持部に保持された基板の主面に対向する領域を含む光源領域に複数の棒状ランプを配置した光照射部と、前記複数の棒状ランプのうち長手方向に沿った全体が前記基板と平面視で重ならない外側ランプのランプ管壁に当該外側ランプから出射された光を前記基板に向けて反射するリフレクタを設けることを特徴とする。

0012

また、請求項4の発明は、請求項3の発明に係る熱処理装置において、前記外側ランプのフィラメントの巻き密度は前記複数の棒状ランプのうちの前記外側ランプを除くランプのフィラメントの巻き密度よりも大きいことを特徴とする。

0013

また、請求項5の発明は、請求項3または請求項4の発明に係る熱処理装置において、前記外側ランプの出力は前記複数の棒状ランプのうちの前記外側ランプを除くランプの出力よりも高いことを特徴とする。

発明の効果

0014

請求項1および請求項2の発明によれば、複数の棒状ランプのランプ管壁のうち第1ルーバーと第2ルーバーとの隙間に対向する部位に複数の棒状ランプから出射された光を当該隙間に向けて反射するリフレクタを設けるため、温度低下が生じ易い基板の周縁部に到達する光の照度が相対的に高くなり、基板の面内温度分布を均一にすることができる。

0015

請求項3から請求項5の発明によれば、複数の棒状ランプのうち長手方向に沿った全体が基板と平面視で重ならない外側ランプのランプ管壁に当該外側ランプから出射された光を基板に向けて反射するリフレクタを設けるため、温度低下が生じ易い基板の周縁部に到達する光の照度が相対的に高くなり、基板の面内温度分布を均一にすることができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明に係る熱処理装置の構成を示す縦断面図である。
保持部の全体外観を示す斜視図である。
サセプタの平面図である。
サセプタの断面図である。
移載機構の平面図である。
移載機構の側面図である。
複数のハロゲンランプの配置を示す平面図である。
外側ルーバーおよび内側ルーバーの斜視図である。
第1実施形態においてリフレクタが設けられるハロゲンランプの部位を示す図である。
リフレクタが設けられたハロゲンランプの部位の断面図である。
外側ルーバーおよび内側ルーバー並びにリフレクタによる光路調整を示す図である。
第3実施形態においてリフレクタが設けられるハロゲンランプを示す図である。

実施例

0017

以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。

0018

<第1実施形態>
図1は、本発明に係る熱処理装置1の構成を示す縦断面図である。本実施形態の熱処理装置1は、基板として円板形状の半導体ウェハーWに対してフラッシュ光照射を行うことによってその半導体ウェハーWを加熱するフラッシュランプアニール装置である。処理対象となる半導体ウェハーWのサイズは特に限定されるものではないが、例えばφ300mmやφ450mmである(本実施形態ではφ300mm)。熱処理装置1に搬入される前の半導体ウェハーWには不純物が注入されており、熱処理装置1による加熱処理によって注入された不純物の活性化処理が実行される。なお、図1および以降の各図においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。

0019

熱処理装置1は、半導体ウェハーWを収容するチャンバー6と、複数のフラッシュランプFLを内蔵するフラッシュ加熱部5と、複数のハロゲンランプHLを内蔵するハロゲン加熱部4と、を備える。チャンバー6の上側にフラッシュ加熱部5が設けられるとともに、下側にハロゲン加熱部4が設けられている。また、熱処理装置1は、チャンバー6の内部に、半導体ウェハーWを水平姿勢に保持する保持部7と、保持部7と装置外部との間で半導体ウェハーWの受け渡しを行う移載機構10と、を備える。さらに、熱処理装置1は、ハロゲン加熱部4、フラッシュ加熱部5およびチャンバー6に設けられた各動作機構を制御して半導体ウェハーWの熱処理を実行させる制御部3を備える。

0020

チャンバー6は、筒状のチャンバー側部61の上下に石英製のチャンバー窓を装着して構成されている。チャンバー側部61は上下が開口された概略筒形状を有しており、上側開口には上側チャンバー窓63が装着されて閉塞され、下側開口には下側チャンバー窓64が装着されて閉塞されている。チャンバー6の天井部を構成する上側チャンバー窓63は、石英により形成された円板形状部材であり、フラッシュ加熱部5から出射されたフラッシュ光をチャンバー6内に透過する石英窓として機能する。また、チャンバー6の床部を構成する下側チャンバー窓64も、石英により形成された円板形状部材であり、ハロゲン加熱部4からの光をチャンバー6内に透過する石英窓として機能する。

0021

また、チャンバー側部61の内側の壁面の上部には反射リング68が装着され、下部には反射リング69が装着されている。反射リング68,69は、ともに円環状に形成されている。上側の反射リング68は、チャンバー側部61の上側から嵌め込むことによって装着される。一方、下側の反射リング69は、チャンバー側部61の下側から嵌め込んで図示省略のビスで留めることによって装着される。すなわち、反射リング68,69は、ともに着脱自在にチャンバー側部61に装着されるものである。チャンバー6の内側空間、すなわち上側チャンバー窓63、下側チャンバー窓64、チャンバー側部61および反射リング68,69によって囲まれる空間が熱処理空間65として規定される。

0022

チャンバー側部61に反射リング68,69が装着されることによって、チャンバー6の内壁面に凹部62が形成される。すなわち、チャンバー側部61の内壁面のうち反射リング68,69が装着されていない中央部分と、反射リング68の下端面と、反射リング69の上端面とで囲まれた凹部62が形成される。凹部62は、チャンバー6の内壁面に水平方向に沿って円環状に形成され、半導体ウェハーWを保持する保持部7を囲繞する。

0023

チャンバー側部61および反射リング68,69は、強度と耐熱性に優れた金属材料(例えば、ステンレススチール)にて形成されている。また、反射リング68,69の内周面電解ニッケルメッキによって鏡面とされている。

0024

また、チャンバー側部61には、チャンバー6に対して半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための搬送開口部(炉口)66が形設されている。搬送開口部66は、ゲートバルブ185によって開閉可能とされている。搬送開口部66は凹部62の外周面連通接続されている。このため、ゲートバルブ185が搬送開口部66を開放しているときには、搬送開口部66から凹部62を通過して熱処理空間65への半導体ウェハーWの搬入および熱処理空間65からの半導体ウェハーWの搬出を行うことができる。また、ゲートバルブ185が搬送開口部66を閉鎖するとチャンバー6内の熱処理空間65が密閉空間とされる。

0025

また、チャンバー6の内壁上部には熱処理空間65に処理ガス(本実施形態では窒素ガス(N2))を供給するガス供給孔81が形設されている。ガス供給孔81は、凹部62よりも上側位置に形設されており、反射リング68に設けられていても良い。ガス供給孔81はチャンバー6の側壁内部に円環状に形成された緩衝空間82を介してガス供給管83に連通接続されている。ガス供給管83は窒素ガス供給源85に接続されている。また、ガス供給管83の経路途中にはバルブ84が介挿されている。バルブ84が開放されると、窒素ガス供給源85から緩衝空間82に窒素ガスが送給される。緩衝空間82に流入した窒素ガスは、ガス供給孔81よりも流体抵抗の小さい緩衝空間82内を拡がるように流れてガス供給孔81から熱処理空間65内へと供給される。なお、処理ガスは窒素ガスに限定されるものではなく、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)などの不活性ガス、または、酸素(O2)、水素(H2)、塩素(Cl2)、塩化水素(HCl)、オゾン(O3)、アンモニア(NH3)などの反応性ガスであっても良い。

0026

一方、チャンバー6の内壁下部には熱処理空間65内の気体排気するガス排気孔86が形設されている。ガス排気孔86は、凹部62よりも下側位置に形設されており、反射リング69に設けられていても良い。ガス排気孔86はチャンバー6の側壁内部に円環状に形成された緩衝空間87を介してガス排気管88に連通接続されている。ガス排気管88は排気部190に接続されている。また、ガス排気管88の経路途中にはバルブ89が介挿されている。バルブ89が開放されると、熱処理空間65の気体がガス排気孔86から緩衝空間87を経てガス排気管88へと排出される。なお、ガス供給孔81およびガス排気孔86は、チャンバー6の周方向に沿って複数設けられていても良いし、スリット状のものであっても良い。また、窒素ガス供給源85および排気部190は、熱処理装置1に設けられた機構であっても良いし、熱処理装置1が設置される工場ユーティリティであっても良い。

0027

また、搬送開口部66の先端にも熱処理空間65内の気体を排出するガス排気管191が接続されている。ガス排気管191はバルブ192を介して排気部190に接続されている。バルブ192を開放することによって、搬送開口部66を介してチャンバー6内の気体が排気される。

0028

図2は、保持部7の全体外観を示す斜視図である。保持部7は、基台リング71、連結部72およびサセプタ74を備えて構成される。基台リング71、連結部72およびサセプタ74はいずれも石英にて形成されている。すなわち、保持部7の全体が石英にて形成されている。

0029

基台リング71は円環形状から一部が欠落した円弧形状の石英部材である。この欠落部分は、後述する移載機構10の移載アーム11と基台リング71との干渉を防ぐために設けられている。基台リング71は凹部62の底面に載置されることによって、チャンバー6の壁面に支持されることとなる(図1参照)。基台リング71の上面に、その円環形状の周方向に沿って複数の連結部72(本実施形態では4個)が立設される。連結部72も石英の部材であり、溶接によって基台リング71に固着される。

0030

サセプタ74は基台リング71に設けられた4個の連結部72によって支持される。図3は、サセプタ74の平面図である。また、図4は、サセプタ74の断面図である。サセプタ74は、保持プレート75、ガイドリング76および複数の基板支持ピン77を備える。保持プレート75は、石英にて形成された略円形平板状部材である。保持プレート75の直径は半導体ウェハーWの直径よりも大きい。すなわち、保持プレート75は、半導体ウェハーWよりも大きな平面サイズを有する。

0031

保持プレート75の上面周縁部にガイドリング76が設置されている。ガイドリング76は、半導体ウェハーWの直径よりも大きな内径を有する円環形状の部材である。例えば、半導体ウェハーWの直径がφ300mmの場合、ガイドリング76の内径はφ320mmである。ガイドリング76の内周は、保持プレート75から上方に向けて広くなるようなテーパ面とされている。ガイドリング76は、保持プレート75と同様の石英にて形成される。ガイドリング76は、保持プレート75の上面に溶着するようにしても良いし、別途加工したピンなどによって保持プレート75に固定するようにしても良い。或いは、保持プレート75とガイドリング76とを一体の部材として加工するようにしても良い。

0032

保持プレート75の上面のうちガイドリング76よりも内側の領域が半導体ウェハーWを保持する平面状の保持面75aとされる。保持プレート75の保持面75aには、複数の基板支持ピン77が立設されている。本実施形態においては、保持面75aの外周円(ガイドリング76の内周円)と同心円の周上に沿って30°毎に計12個の基板支持ピン77が立設されている。12個の基板支持ピン77を配置した円の径(対向する基板支持ピン77間の距離)は半導体ウェハーWの径よりも小さく、半導体ウェハーWの径がφ300mmであればφ270mm〜φ280mm(本実施形態ではφ280mm)である。それぞれの基板支持ピン77は石英にて形成されている。複数の基板支持ピン77は、保持プレート75の上面に溶接によって設けるようにしても良いし、保持プレート75と一体に加工するようにしても良い。

0033

図2戻り、基台リング71に立設された4個の連結部72とサセプタ74の保持プレート75の周縁部とが溶接によって固着される。すなわち、サセプタ74と基台リング71とは連結部72によって固定的に連結されている。このような保持部7の基台リング71がチャンバー6の壁面に支持されることによって、保持部7がチャンバー6に装着される。保持部7がチャンバー6に装着された状態においては、サセプタ74の保持プレート75は水平姿勢(法線が鉛直方向と一致する姿勢)となる。すなわち、保持プレート75の保持面75aは水平面となる。

0034

チャンバー6に搬入された半導体ウェハーWは、チャンバー6に装着された保持部7のサセプタ74の上に水平姿勢にて載置されて保持される。このとき、半導体ウェハーWは保持プレート75上に立設された12個の基板支持ピン77によって支持されてサセプタ74に保持される。より厳密には、12個の基板支持ピン77の上端部が半導体ウェハーWの下面に接触して当該半導体ウェハーWを支持する。12個の基板支持ピン77の高さ(基板支持ピン77の上端から保持プレート75の保持面75aまでの距離)は均一であるため、12個の基板支持ピン77によって半導体ウェハーWを水平姿勢に支持することができる。

0035

また、半導体ウェハーWは複数の基板支持ピン77によって保持プレート75の保持面75aから所定の間隔を隔てて支持されることとなる。基板支持ピン77の高さよりもガイドリング76の厚さの方が大きい。従って、複数の基板支持ピン77によって支持された半導体ウェハーWの水平方向の位置ずれはガイドリング76によって防止される。

0036

また、図2および図3に示すように、サセプタ74の保持プレート75には、上下に貫通して開口部78が形成されている。開口部78は、放射温度計120(図1参照)がサセプタ74に保持された半導体ウェハーWの下面から放射される放射光赤外光)を受光するために設けられている。すなわち、放射温度計120が開口部78を介してサセプタ74に保持された半導体ウェハーWの下面から放射された光を受光し、別置のディテクタによってその半導体ウェハーWの温度が測定される。さらに、サセプタ74の保持プレート75には、後述する移載機構10のリフトピン12が半導体ウェハーWの受け渡しのために貫通する4個の貫通孔79が穿設されている。

0037

図5は、移載機構10の平面図である。また、図6は、移載機構10の側面図である。移載機構10は、2本の移載アーム11を備える。移載アーム11は、概ね円環状の凹部62に沿うような円弧形状とされている。それぞれの移載アーム11には2本のリフトピン12が立設されている。各移載アーム11は水平移動機構13によって回動可能とされている。水平移動機構13は、一対の移載アーム11を保持部7に対して半導体ウェハーWの移載を行う移載動作位置(図5実線位置)と保持部7に保持された半導体ウェハーWと平面視で重ならない退避位置(図5二点鎖線位置)との間で水平移動させる。水平移動機構13としては、個別のモータによって各移載アーム11をそれぞれ回動させるものであっても良いし、リンク機構を用いて1個のモータによって一対の移載アーム11を連動させて回動させるものであっても良い。

0038

また、一対の移載アーム11は、昇降機構14によって水平移動機構13とともに昇降移動される。昇降機構14が一対の移載アーム11を移載動作位置にて上昇させると、計4本のリフトピン12がサセプタ74に穿設された貫通孔79(図2,3参照)を通過し、リフトピン12の上端がサセプタ74の上面から突き出る。一方、昇降機構14が一対の移載アーム11を移載動作位置にて下降させてリフトピン12を貫通孔79から抜き取り、水平移動機構13が一対の移載アーム11を開くように移動させると各移載アーム11が退避位置に移動する。一対の移載アーム11の退避位置は、保持部7の基台リング71の直上である。基台リング71は凹部62の底面に載置されているため、移載アーム11の退避位置は凹部62の内側となる。なお、移載機構10の駆動部(水平移動機構13および昇降機構14)が設けられている部位の近傍にも図示省略の排気機構が設けられており、移載機構10の駆動部周辺の雰囲気がチャンバー6の外部に排出されるように構成されている。

0039

図1に戻り、チャンバー6の上方に設けられたフラッシュ加熱部5は、筐体51の内側に、複数本(本実施形態では30本)のキセノンフラッシュランプFLからなる光源と、その光源の上方を覆うように設けられたリフレクタ52と、を備えて構成される。また、フラッシュ加熱部5の筐体51の底部にはランプ光放射窓53が装着されている。フラッシュ加熱部5の床部を構成するランプ光放射窓53は、石英により形成された板状の石英窓である。フラッシュ加熱部5がチャンバー6の上方に設置されることにより、ランプ光放射窓53が上側チャンバー窓63と相対向することとなる。フラッシュランプFLはチャンバー6の上方からランプ光放射窓53および上側チャンバー窓63を介して熱処理空間65にフラッシュ光を照射する。

0040

複数のフラッシュランプFLは、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように平面状に配列されている。よって、フラッシュランプFLの配列によって形成される平面も水平面である。

0041

キセノンフラッシュランプFLは、その内部にキセノンガス封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設された棒状のガラス管放電管)と、該ガラス管の外周面上に付設されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、コンデンサーに電荷蓄積されていたとしても通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧印加して絶縁破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのキセノン原子あるいは分子励起によって光が放出される。このようなキセノンフラッシュランプFLにおいては、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし100ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、ハロゲンランプHLの如き連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。すなわち、フラッシュランプFLは、1秒未満の極めて短い時間で瞬間的に発光するパルス発光ランプである。なお、フラッシュランプFLの発光時間は、フラッシュランプFLに電力供給を行うランプ電源コイル定数によって調整することができる。

0042

また、リフレクタ52は、複数のフラッシュランプFLの上方にそれら全体を覆うように設けられている。リフレクタ52の基本的な機能は、複数のフラッシュランプFLから出射されたフラッシュ光を熱処理空間65の側に反射するというものである。リフレクタ52はアルミニウム合金板にて形成されており、その表面(フラッシュランプFLに臨む側の面)はブラスト処理により粗面化加工が施されている。

0043

チャンバー6の下方に設けられたハロゲン加熱部4は、筐体41の内側に複数本(本実施形態では40本)のハロゲンランプHLを内蔵している。ハロゲン加熱部4は、複数のハロゲンランプHLによってチャンバー6の下方から下側チャンバー窓64を介して熱処理空間65への光照射を行って半導体ウェハーWを加熱する光照射部である。

0044

図7は、複数のハロゲンランプHLの配置を示す平面図である。第1実施形態では、保持部7に保持された円板形状の半導体ウェハーWの主面(φ300mmの半導体ウェハーWであれば、直径300mmの円)よりも広い領域に複数のハロゲンランプHLが配置されている。また、当該半導体ウェハーWの主面のうち下面と対向する領域を含む光源領域に複数のハロゲンランプHLが配置されている。

0045

図1および図7に示すように、第1実施形態では、40本のハロゲンランプHLが上下2段に分けて配置されている。保持部7に近い上段に20本のハロゲンランプHLが配設されるとともに、上段よりも保持部7から遠い下段にも20本のハロゲンランプHLが配設されている。各ハロゲンランプHLは、長尺の円筒形状を有する棒状ランプである。上段、下段ともに20本のハロゲンランプHLは、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように配列されている。よって、上段、下段ともにハロゲンランプHLの配列によって形成される平面は水平面である。

0046

また、図7に示すように、上段、下段ともに保持部7に保持される半導体ウェハーWの中央部に対向する領域よりも周縁部に対向する領域におけるハロゲンランプHLの配設密度が高くなっている。すなわち、上下段ともに、光源領域の中央部よりも周縁部の方がハロゲンランプHLの配設ピッチが短い。このため、ハロゲン加熱部4からの光照射による加熱時に温度低下が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部により多い光量の照射を行うことができる。

0047

また、上段のハロゲンランプHLからなるランプ群と下段のハロゲンランプHLからなるランプ群とが格子状に交差するように配列されている。すなわち、上段に配置された20本のハロゲンランプHLの長手方向と下段に配置された20本のハロゲンランプHLの長手方向とが互いに直交するように計40本のハロゲンランプHLが配設されている。

0048

ハロゲンランプHLは、ガラス管内部に配設されたフィラメントに通電することでフィラメントを白熱化させて発光させるフィラメント方式の光源である。ガラス管の内部には、窒素やアルゴン等の不活性ガスにハロゲン元素ヨウ素、臭素等)を微量導入した気体が封入されている。ハロゲン元素を導入することによって、フィラメントの折損を抑制しつつフィラメントの温度を高温に設定することが可能となる。したがって、ハロゲンランプHLは、通常の白熱電球に比べて寿命が長くかつ強い光を連続的に照射できるという特性を有する。すなわち、ハロゲンランプHLは少なくとも1秒以上連続して発光する連続点灯ランプである。また、ハロゲンランプHLは棒状ランプであるため長寿命であり、ハロゲンランプHLを水平方向に沿わせて配置することにより上方の半導体ウェハーWへの放射効率が優れたものとなる。

0049

また、ハロゲン加熱部4の筐体41内にも、2段のハロゲンランプHLの下側にリフレクタ43が設けられている(図1)。リフレクタ43は、複数のハロゲンランプHLから出射された光を熱処理空間65の側に反射する。

0050

ハロゲン加熱部4と保持部7との間に外側ルーバー21および内側ルーバー23の2つのルーバーが設けられている。図8は、外側ルーバー21および内側ルーバー23の斜視図である。外側ルーバー21および内側ルーバー23は、ともに上下に開放端を有する円筒形状(無底円筒形状)の部材である。外側ルーバー21および内側ルーバー23は、ハロゲン加熱部4のハロゲンランプHLから出射される光に対して不透明な材質にて形成されており、例えば石英ガラス微細気泡を多数内包させた不透明石英にて形成されている。

0051

図1に示すように、ハロゲン加熱部4の筐体41の上端にはルーバーステージ22が設けられている。ルーバーステージ22は、ハロゲンランプHLから出射される光に対して透明な石英ガラスにて形成された平板状部材である。このルーバーステージ22の上面に外側ルーバー21および内側ルーバー23が設置される。すなわち、外側ルーバー21および内側ルーバー23は下側チャンバー窓64よりも下方のチャンバー6の外部に設置されることとなる。

0052

また、外側ルーバー21および内側ルーバー23は、ともにその円筒の中心軸CXが保持部7に保持された半導体ウェハーWの中心を通るように設けられる。すなわち、外側ルーバー21と内側ルーバー23とが平面視で同心円となるようにルーバーステージ22上に配置される。ハロゲン加熱部4の複数のハロゲンランプHLは、保持部7に保持された半導体ウェハーWの下面と対向する領域を含む光源領域に配列されている。よって、外側ルーバー21および内側ルーバー23の中心軸CXは、複数のハロゲンランプHLの配列の中心をも通ることとなる。

0053

外側ルーバー21の円筒の径は半導体ウェハーWの径よりも大きく、例えば本実施形態では外側ルーバー21の外径が323mmであり、内径が317mmである。すなわち、外側ルーバー21の円筒壁板厚中央部の直径は320mmである。

0054

一方、内側ルーバー23の円筒の径は半導体ウェハーWの径よりも小さく、例えば本実施形態では内側ルーバー23の外径が283mmであり、内径が277mmである。すなわち、内側ルーバー23の円筒壁の板厚中央部の直径は280mmである。

0055

このように、外側ルーバー21の内径は内側ルーバー23の外径よりも大きい。従って、図8に示すように、ルーバーステージ22の上面において内側ルーバー23は外側ルーバー21の内側に設置されることとなる。また、外側ルーバー21の高さと内側ルーバー23の高さとは等しく、例えば15mm〜25mm(本実施形態では23mm)である。

0056

外側ルーバー21の内側に内側ルーバー23が配置された状態においては、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間に円筒形状の隙間が生じることとなる。その円筒形状の隙間の外径(つまり、外側ルーバー21の内径)は317mmであり、当該隙間の内径(つまり、内側ルーバー23の外径)は283mmである。すなわち、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間に存在する円筒形状の隙間の間隔は17mmであり、その円筒形状の隙間の径方向に沿った中央部の径は半導体ウェハーWの直径と同じ300mmとなる。換言すれば、保持部7に保持された半導体ウェハーWの端縁部の直下に外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間の中央部が位置し、その隙間は保持部7に保持された半導体ウェハーWの周縁部に対向することとなる。

0057

第1実施形態においては、ハロゲン加熱部4に設けられた複数のハロゲンランプHLのランプ管壁のうち、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間に対向する部位にリフレクタが設けられている。図9は、第1実施形態においてリフレクタが設けられるハロゲンランプHLの部位を示す図である。図9は、図7に示した複数のハロゲンランプHLの配列に上方から外側ルーバー21および内側ルーバー23を投影して示している。図9において、ハッチングを付した部位にリフレクタが設けられる。同図に示すように、複数のハロゲンランプHLのランプ管壁の一部分、具体的にはハロゲンランプHLのランプ管壁のうち外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間に対向する部位のみにリフレクタが設けられる。すなわち、第1実施形態では、当該隙間に対向するハロゲンランプHLについては、ランプ管壁にリフレクタが設けられた部位と設けられていない部位とが混在する。

0058

図10は、リフレクタが設けられたハロゲンランプHLの部位の断面図である。ハロゲンランプHLのガラス管46の外周壁面のうち下側半分に円弧状にリフレクタ48が設けられている。リフレクタ48は、例えば塗布法によって形成されたシリカ(SiO2)の膜である。平滑なガラス管46の外壁面に塗布法によってシリカの膜を形成することにより、そのシリカ膜の内側面(ガラス管46の管壁との界面)は反射能が大きくなってリフレクタとして機能する。リフレクタ48はハロゲンランプHLのフィラメント47から出射された光を上方に向けて、すなわち外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間に向けて反射する。

0059

図1に戻り、制御部3は、熱処理装置1に設けられた上記の種々の動作機構を制御する。制御部3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部3は、各種演算処理を行う回路であるCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用メモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えている。制御部3のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって熱処理装置1における処理が進行する。

0060

上記の構成以外にも熱処理装置1は、半導体ウェハーWの熱処理時にハロゲンランプHLおよびフラッシュランプFLから発生する熱エネルギーによるハロゲン加熱部4、フラッシュ加熱部5およびチャンバー6の過剰な温度上昇を防止するため、様々な冷却用の構造を備えている。例えば、チャンバー6の壁体には水冷管(図示省略)が設けられている。また、ハロゲン加熱部4およびフラッシュ加熱部5は、内部に気体流を形成して排熱する空冷構造とされている。また、上側チャンバー窓63とランプ光放射窓53との間隙にも空気が供給され、フラッシュ加熱部5および上側チャンバー窓63を冷却する。

0061

次に、熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順について説明する。ここで処理対象となる半導体ウェハーWはイオン注入法により不純物(イオン)が添加された半導体基板である。その不純物の活性化が熱処理装置1によるフラッシュ光照射加熱処理(アニール)により実行される。以下に説明する熱処理装置1の処理手順は、制御部3が熱処理装置1の各動作機構を制御することにより進行する。

0062

まず、給気のためのバルブ84が開放されるとともに、排気用のバルブ89,192が開放されてチャンバー6内に対する給排気が開始される。バルブ84が開放されると、ガス供給孔81から熱処理空間65に窒素ガスが供給される。また、バルブ89が開放されると、ガス排気孔86からチャンバー6内の気体が排気される。これにより、チャンバー6内の熱処理空間65の上部から供給された窒素ガスが下方へと流れ、熱処理空間65の下部から排気される。

0063

また、バルブ192が開放されることによって、搬送開口部66からもチャンバー6内の気体が排気される。さらに、図示省略の排気機構によって移載機構10の駆動部周辺の雰囲気も排気される。なお、熱処理装置1における半導体ウェハーWの熱処理時には窒素ガスが熱処理空間65に継続的に供給されており、その供給量は処理工程に応じて適宜変更される。

0064

続いて、ゲートバルブ185が開いて搬送開口部66が開放され、装置外部の搬送ロボットにより搬送開口部66を介してイオン注入後の半導体ウェハーWがチャンバー6内の熱処理空間65に搬入される。搬送ロボットによって搬入された半導体ウェハーWは保持部7の直上位置まで進出して停止する。そして、移載機構10の一対の移載アーム11が退避位置から移載動作位置に水平移動して上昇することにより、リフトピン12が貫通孔79を通ってサセプタ74の保持プレート75の上面から突き出て半導体ウェハーWを受け取る。このとき、リフトピン12は基板支持ピン77の上端よりも上方にまで上昇する。

0065

半導体ウェハーWがリフトピン12に載置された後、搬送ロボットが熱処理空間65から退出し、ゲートバルブ185によって搬送開口部66が閉鎖される。そして、一対の移載アーム11が下降することにより、半導体ウェハーWは移載機構10から保持部7のサセプタ74に受け渡されて水平姿勢にて下方より保持される。半導体ウェハーWは、保持プレート75上に立設された複数の基板支持ピン77によって支持されてサセプタ74に保持される。また、半導体ウェハーWは、パターン形成がなされて不純物が注入された表面を上面として保持部7に保持される。複数の基板支持ピン77によって支持された半導体ウェハーWの裏面(表面とは反対側の主面)と保持プレート75の保持面75aとの間には所定の間隔が形成される。サセプタ74の下方にまで下降した一対の移載アーム11は水平移動機構13によって退避位置、すなわち凹部62の内側に退避する。

0066

半導体ウェハーWが石英にて形成された保持部7のサセプタ74によって水平姿勢にて下方より保持された後、ハロゲン加熱部4の40本のハロゲンランプHLが一斉に点灯して予備加熱(アシスト加熱)が開始される。ハロゲンランプHLから出射されたハロゲン光は、石英にて形成されたルーバーステージ22、下側チャンバー窓64およびサセプタ74を透過して半導体ウェハーWの裏面(表面とは反対側の主面)から照射される。ハロゲンランプHLからの光照射を受けることによって半導体ウェハーWが予備加熱されて温度が上昇する。なお、移載機構10の移載アーム11は凹部62の内側に退避しているため、ハロゲンランプHLによる加熱の障害となることは無い。

0067

ハロゲンランプHLによる予備加熱を行うときには、半導体ウェハーWの温度が放射温度計120によって測定されている。すなわち、サセプタ74に保持された半導体ウェハーWの裏面から開口部78を介して放射された赤外光を放射温度計120が受光して昇温中のウェハー温度を測定する。測定された半導体ウェハーWの温度は制御部3に伝達される。制御部3は、ハロゲンランプHLからの光照射によって昇温する半導体ウェハーWの温度が所定の予備加熱温度T1に到達したか否かを監視しつつ、ハロゲンランプHLの出力を制御する。すなわち、制御部3は、放射温度計120による測定値に基づいて、半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1となるようにハロゲンランプHLの出力をフィードバック制御する。予備加熱温度T1は、半導体ウェハーWに添加された不純物が熱により拡散する恐れのない、200℃ないし800℃程度、好ましくは350℃ないし600℃程度とされる(本実施の形態では600℃)。

0068

半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達した後、制御部3は半導体ウェハーWをその予備加熱温度T1に暫時維持する。具体的には、放射温度計120によって測定される半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達した時点にて制御部3がハロゲンランプHLの出力を調整し、半導体ウェハーWの温度をほぼ予備加熱温度T1に維持している。

0069

第1実施形態においては、ハロゲン加熱部4とチャンバー6との間に不透明な円筒形状の外側ルーバー21および内側ルーバー23を設けるとともに、ハロゲンランプHLのランプ管壁の一部にリフレクタ48を設けることにより、ハロゲン加熱部4から保持部7に保持された半導体ウェハーWへと向かう光の光路を調整している。図11は、外側ルーバー21および内側ルーバー23並びにリフレクタ48による光路調整を示す図である。

0070

外側ルーバー21と内側ルーバー23とは平面視で同心円となるようにルーバーステージ22上に配置され、外側ルーバー21の内径は内側ルーバー23の外径よりも大きい。よって、図11に示すように、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間には円筒形状の隙間が存在する。上述したように、本実施形態においては、外径317mm、内径283mm、高さ23mmの円筒形状の隙間が生じる。外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の間隔は17mmである。

0071

また、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間に生じる円筒形状の隙間は、チャンバー6内にて保持部7に保持された半導体ウェハーWの周縁部の直下に位置して当該周縁部に対向する。図11に示すように、ハロゲン加熱部4の複数のハロゲンランプHLのうち、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間に生じる円筒形状の隙間に対向する部位から出射されて当該隙間に進入した光は、高い指向性にて半導体ウェハーWの周縁部に到達する。そして、第1実施形態においては、複数のハロゲンランプHLのランプ管壁のうち、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間に対向する部位にリフレクタ48を設けている。このため、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間から半導体ウェハーWの周縁部に到達する光の照度は、内側ルーバー23の内側を通過して半導体ウェハーWの中央側に到達する光の照度よりも強くなる。従って、半導体ウェハーWの内側の領域よりも周縁部の照度が相対的に高くなり、ハロゲンランプHLによる予備加熱時に温度低下の生じ易い当該周縁部が強く加熱されることとなる。その結果、温度低下の生じ易い半導体ウェハーWの周縁部が相対的に強く加熱されることとなり、予備加熱時における半導体ウェハーWの面内温度分布の不均一を効果的に解消することができる。

0072

半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達して所定時間が経過した時点にてフラッシュ加熱部5のフラッシュランプFLが半導体ウェハーWの表面にフラッシュ光照射を行う。このとき、フラッシュランプFLから放射されるフラッシュ光の一部は直接にチャンバー6内へと向かい、他の一部は一旦リフレクタ52により反射されてからチャンバー6内へと向かい、これらのフラッシュ光の照射により半導体ウェハーWのフラッシュ加熱が行われる。

0073

フラッシュ加熱は、フラッシュランプFLからのフラッシュ光(閃光)照射により行われるため、半導体ウェハーWの表面温度を短時間で上昇することができる。すなわち、フラッシュランプFLから照射されるフラッシュ光は、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下程度の極めて短く強い閃光である。そして、フラッシュランプFLからのフラッシュ光照射によりフラッシュ加熱される半導体ウェハーWの表面温度は、瞬間的に1000℃以上の処理温度T2まで上昇し、半導体ウェハーWに注入された不純物が活性化された後、表面温度が急速に下降する。このように、熱処理装置1では、半導体ウェハーWの表面温度を極めて短時間で昇降することができるため、半導体ウェハーWに注入された不純物の熱による拡散を抑制しつつ不純物の活性化を行うことができる。なお、不純物の活性化に必要な時間はその熱拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし100ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であっても活性化は完了する。

0074

本実施形態では、外側ルーバー21および内側ルーバー23を設けるとともに、複数のハロゲンランプHLのランプ管壁のうち両ルーバー間の隙間に対向する部位にリフレクタ48を設け、半導体ウェハーWの中央部における照度よりも周縁部の照度を相対的に高めている。このため、予備加熱段階での半導体ウェハーWの面内温度分布を均一にすることができ、その結果フラッシュ光照射時における半導体ウェハーW表面の面内温度分布をも均一にすることができる。

0075

フラッシュ加熱処理が終了した後、所定時間経過後にハロゲンランプHLが消灯する。これにより、半導体ウェハーWが予備加熱温度T1から急速に降温する。降温中の半導体ウェハーWの温度は放射温度計120によって測定され、その測定結果は制御部3に伝達される。制御部3は、放射温度計120の測定結果より半導体ウェハーWの温度が所定温度まで降温したか否かを監視する。そして、半導体ウェハーWの温度が所定以下にまで降温した後、移載機構10の一対の移載アーム11が再び退避位置から移載動作位置に水平移動して上昇することにより、リフトピン12がサセプタ74の上面から突き出て熱処理後の半導体ウェハーWをサセプタ74から受け取る。続いて、ゲートバルブ185により閉鎖されていた搬送開口部66が開放され、リフトピン12上に載置された半導体ウェハーWが装置外部の搬送ロボットにより搬出され、熱処理装置1における半導体ウェハーWの加熱処理が完了する。

0076

第1実施形態においては、ハロゲン加熱部4とチャンバー6との間に不透明な円筒形状の外側ルーバー21および内側ルーバー23を設けるとともに、複数のハロゲンランプHLのランプ管壁のうち、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間に対向する部位にリフレクタ48を設けている。両ルーバー間の当該隙間は、保持部7に保持された半導体ウェハーWの周縁部の直下に位置して当該周縁部に対向する。このため、ハロゲンランプHLから半導体ウェハーWの中央部に向かう光よりも周縁部に到達する光の照度が高くなる。ハロゲン加熱部4による予備加熱時には半導体ウェハーの中心部よりも周縁部の温度が低くなる傾向が認められるのであるが、当該周縁部へと向かう光の照度を相対的に高めることにより、予備加熱時における半導体ウェハーWの面内温度分布を均一にすることができる。その結果、フラッシュ加熱時における半導体ウェハーW表面の面内温度分布も均一にすることができる。

0077

<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の熱処理装置の全体構成は概ね第1実施形態と同じである。また、第2実施形態における半導体ウェハーWの処理手順も第1実施形態と同じである。第2実施形態が第1実施形態と相違するのは、ハロゲンランプHLのフィラメント47の巻き密度である。フィラメント47の巻き密度を除く第2実施形態の残余の構成は第1実施形態と同じである。

0078

第1実施形態ではハロゲン加熱部4に設けられた複数のハロゲンランプHLのランプ管壁のうち、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間に対向する部位にリフレクタ48を設けていた。第2実施形態においては、それに加えて、複数のハロゲンランプHLのフィラメント47のうち、外側ルーバー21の内壁面と内側ルーバー23の外壁面との間の隙間に対向する部位の巻き密度を当該部位を除く部分の巻き密度よりも大きくしている。巻き密度の小さなフィラメントよりも大きなフィラメントの方が発光強度が強い。従って、ハロゲン加熱部4による予備加熱時に、ハロゲンランプHLから半導体ウェハーWの中央部に向かう光よりも周縁部に到達する光の照度がさらに高くなる。このため、予備加熱段階での半導体ウェハーWの面内温度分布を均一にすることができ、その結果フラッシュ光照射時における半導体ウェハーW表面の面内温度分布をも均一にすることができる。

0079

<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態の熱処理装置の全体構成は概ね第1実施形態と同じである。また、第3実施形態における半導体ウェハーWの処理手順も第1実施形態と同じである。第3実施形態が第1実施形態と相違するのは、外側ルーバー21および内側ルーバー23を設けていない点およびハロゲンランプHLへのリフレクタの形設態様である。

0080

図12は、第3実施形態においてリフレクタが設けられるハロゲンランプHLを示す図である。図12は、図7に示した複数のハロゲンランプHLの配列に上方から保持部7に保持された半導体ウェハーWを投影して示している。図12において、ハッチングを付した部位にリフレクタが設けられる。第3実施形態においては、ハロゲン加熱部4に設けられた複数の棒状のハロゲンランプHLのうち長手方向に沿った全体(全長)が保持部7に保持された半導体ウェハーWと平面視で全く重ならない外側ランプ45のランプ管壁にリフレクタ48を設けている。第3実施形態では、外側ランプ45については、そのランプ管壁の全長にわたってリフレクタ48を設けている。

0081

一方、複数の棒状のハロゲンランプHLのうち外側ランプ45を除くランプ、つまり長手方向に沿った全長の一部でも保持部7に保持された半導体ウェハーWと平面視で重なる内側ランプ44については、リフレクタ48を全く設けない。すなわち、第1実施形態では1本のハロゲンランプHLのランプ管壁にリフレクタが設けられた部位と設けられていない部位とが混在していたが、第3実施形態では複数のハロゲンランプHLのランプ毎にリフレクタ48が全長にわたって設けられているものとリフレクタ48が全く設けられていないものとに区分されている。

0082

外側ランプ45についてのリフレクタ48を設ける形態については第1実施形態の図10と同様である。すなわち、ハロゲンランプHLのガラス管46の外周壁面のうち下側半分に円弧状にシリカ膜のリフレクタ48を設けている。リフレクタ48はハロゲンランプHLのフィラメント47から出射された光を上方の半導体ウェハーWの周縁部に向けて反射する。

0083

また、第3実施形態においては、外側ルーバー21および内側ルーバー23を設けていない。従って、ハロゲン加熱部4と保持部7との間には、ハロゲンランプHLから出射された光を遮光する部材は存在していない。2つのルーバー21,23を設けていない点およびリフレクタ48の形設態様を除く第3実施形態の残余の構成は第1実施形態と同じである。

0084

第3実施形態では、複数の棒状のハロゲンランプHLのうち長手方向に沿った全長が保持部7に保持された半導体ウェハーWと平面視で全く重ならない外側ランプ45のランプ管壁にリフレクタ48を設けている。従って、ハロゲン加熱部4の複数のハロゲンランプHLから光照射を行ったときに、内側ランプ44よりも外側ランプ45の光の強度が強くなる。このため、複数のハロゲンランプHLから半導体ウェハーWの中央部に向かう光よりも周縁部に到達する光の照度が高くなり、ハロゲン加熱部4による予備加熱時における半導体ウェハーWの面内温度分布を均一にすることができる。その結果、フラッシュ加熱時における半導体ウェハーW表面の面内温度分布も均一にすることができる。

0085

<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態の熱処理装置の全体構成は概ね第3実施形態と同じである。また、第4実施形態における半導体ウェハーWの処理手順も第1実施形態と同じである。第4実施形態が第3実施形態と相違するのは、ハロゲンランプHLのフィラメント47の巻き密度である。

0086

第3実施形態では、複数の棒状のハロゲンランプHLのうち長手方向に沿った全長が保持部7に保持された半導体ウェハーWと平面視で全く重ならない外側ランプ45のランプ管壁にリフレクタ48を設けていた。第4実施形態では、それに加えて、外側ランプ45のフィラメント47の巻き密度を内側ランプ44のフィラメント47の巻き密度よりも大きくしている。従って、ハロゲン加熱部4の複数のハロゲンランプHLから光照射を行ったときに、内側ランプ44よりも外側ランプ45の光の強度がさらに強くなる。このため、複数のハロゲンランプHLから半導体ウェハーWの中央部に向かう光よりも周縁部に到達する光の照度がさらに高くなり、ハロゲン加熱部4による予備加熱時における半導体ウェハーWの面内温度分布を均一にすることができる。その結果、フラッシュ加熱時における半導体ウェハーW表面の面内温度分布も均一にすることができる。

0087

<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。第5実施形態の熱処理装置の全体構成は概ね第3実施形態と同じである。また、第5実施形態における半導体ウェハーWの処理手順も第1実施形態と同じである。第5実施形態が第3実施形態と相違するのは、ハロゲンランプHLのランプ出力である。

0088

第3実施形態では、複数の棒状のハロゲンランプHLのうち長手方向に沿った全長が保持部7に保持された半導体ウェハーWと平面視で全く重ならない外側ランプ45のランプ管壁にリフレクタ48を設けていた。第5実施形態では、それに加えて、外側ランプ45の出力を内側ランプ44の出力よりも高くしている。具体的には、外側ランプ45に印加する電圧を内側ランプ44の印加電圧よりも高くしている。従って、ハロゲン加熱部4の複数のハロゲンランプHLから光照射を行ったときに、内側ランプ44よりも外側ランプ45の光の強度がさらに強くなる。このため、複数のハロゲンランプHLから半導体ウェハーWの中央部に向かう光よりも周縁部に到達する光の照度がさらに高くなり、ハロゲン加熱部4による予備加熱時における半導体ウェハーWの面内温度分布を均一にすることができる。その結果、フラッシュ加熱時における半導体ウェハーW表面の面内温度分布も均一にすることができる。

0089

<変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記第1,3実施形態においては、ハロゲンランプHLのガラス管46の外周壁面にシリカ膜のリフレクタ48を形成していたが、これに限定されるものではなく、金属膜のリフレクタ48を形成するようにしても良い。金属膜のリフレクタ48であれば、ガラス管46の管壁との界面は鏡面となるため、高い反射率を得ることができる。但し、ハロゲンランプHLによる光照射時には、ガラス管46およびリフレクタ48も相当の高温に加熱されるため、上記実施形態のように、リフレクタ48をシリカ膜で形成すればガラス管46およびリフレクタ48の熱膨張率が等しくなり、熱膨張に起因したガラス管46の破損を防止することができる。

0090

また、第4実施形態にてリフレクタ48を設けることなく外側ランプ45のフィラメント47の巻き密度のみを大きくしても良いし、第5実施形態にてリフレクタ48を設けることなく外側ランプ45の出力のみを高くするようにしても良い。或いは、外側ランプ45にリフレクタ48を設け、さらに外側ランプ45のフィラメント47の巻き密度を大きくし、かつ、外側ランプ45の出力を高くするようにしても良い。要するに、外側ランプ45に対して、リフレクタ48の形設、フィラメント47の巻き密度増大、および、出力増加のうちの少なくともいずれか1つを施すようにすれば良い。

0091

また、第1,2実施形態においては、外側ルーバー21および内側ルーバー23の2つのルーバーを設けるようにしていたが、これに限定されるものではなく、ルーバーの個数は3個以上であっても良い。3個以上のルーバーは、いずれもハロゲンランプHLから出射される光に対して不透明な材質(例えば、不透明石英)にて形成された円筒形状の部材である。3個以上のルーバーは、ハロゲン加熱部4と保持部7との間、具体的には上記実施形態と同様にルーバーステージ22の上面に同心円上に設置される。3個以上のルーバーを設けた場合には、複数のハロゲンランプHLのランプ管壁のうち、各ルーバー間の隙間に対向する部位にリフレクタを設けるようにすれば良い。

0092

また、上記実施形態においては、フラッシュ加熱部5に30本のフラッシュランプFLを備えるようにしていたが、これに限定されるものではなく、フラッシュランプFLの本数は任意の数とすることができる。また、フラッシュランプFLはキセノンフラッシュランプに限定されるものではなく、クリプトンフラッシュランプであっても良い。また、ハロゲン加熱部4に備えるハロゲンランプHLの本数も40本に限定されるものではなく、上段および下段に複数する配置する形態であれば任意の数とすることができる。

0093

また、本発明に係る熱処理装置によって処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではなく、液晶表示装置などのフラットパネルディスプレイに用いるガラス基板太陽電池用の基板であっても良い。また、本発明に係る技術は、高誘電率ゲート絶縁膜(High-k膜)の熱処理、金属とシリコンとの接合、或いはポリシリコン結晶化に適用するようにしても良い。

0094

また、本発明に係る熱処理技術は、フラッシュランプアニール装置に限定されるものではなく、ハロゲンランプを使用した枚葉式のランプアニール装置CVD装置などのフラッシュランプ以外の熱源の装置にも適用することができる。特に、チャンバーの下方にハロゲンランプを配置し、半導体ウェハーの裏面から光照射を行って熱処理を行うバックサイドアニール装置に本発明に係る技術は好適に適用することができる。

0095

1熱処理装置
3 制御部
4ハロゲン加熱部
5フラッシュ加熱部
6チャンバー
7 保持部
21外側ルーバー
23内側ルーバー
46ガラス管
47フィラメント
48リフレクタ
65熱処理空間
74サセプタ
75保持プレート
77基板支持ピン
120放射温度計
FLフラッシュランプ
HLハロゲンランプ
W 半導体ウェハー

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 信越半導体株式会社の「 半導体デバイスの形成方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】 利便性の良い、イオン注入欠陥の残留を防止する半導体デバイスの形成方法を提供することを目的とする。【解決手段】 本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、半導体デバイスの形成方... 詳細

  • 国立大学法人名古屋大学の「 窒化物半導体装置の製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】窒化物半導体においてp型領域を形成するための技術を提供する。【解決手段】窒化物半導体装置の製造方法は、窒化物半導体基板の一部にn型不純物を第1濃度で含んだn型領域を形成する工程を備える。窒化物... 詳細

  • 国立大学法人名古屋大学の「 窒化物半導体装置の製造方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】窒化物半導体においてp型領域を形成するための技術を提供する。【解決手段】窒化物半導体装置の製造方法は、窒化物半導体基板の表面近傍にp型不純物を配置する不純物配置工程を備える。窒化物半導体基板を... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ