図面 (/)
課題
解決手段
請求項1
画像を表示する表示素子と、前記表示素子の光源となるバックライトと、前記バックライトの近傍に配置された温度センサーと、前記温度センサーの出力に基づいて前記バックライトの故障を検知する故障検知手段とを有することを特徴とする表示装置。
請求項2
前記故障検知手段が、前記温度センサーの出力に基づく出力データを格納する出力データ格納部と、前記出力データが正常であるか否かを判定する基準となる基準条件を格納する基準条件格納部と、前記出力データと前記基準条件とを比較して前記出力データが正常であるか否かを判定する比較判定部とを有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
請求項3
複数の前記温度センサーが前記バックライトの長手方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
請求項4
前記バックライトが前記バックライトの長手方向に沿って配置された複数のLEDを有することを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
請求項5
前記基準条件格納部が、前記複数の前記温度センサーの前記出力データによって形成される温度パターンの基準となる基準温度パターンを格納する基準温度パターン格納部を有し、前記故障検知手段が、前記温度パターンと前記基準温度パターンとを比較して故障を検知することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の表示装置。
請求項6
前記表示素子の外気温を測定する外気温センサーを有し、前記基準温度パターン格納部が前記外気温に対応する複数の前記基準温度パターンを格納し、前記故障検知手段が、前記外気温に対応する前記基準温度パターンを選択して前記出力データが正常であるか否かを判定することを特徴とする請求項5に記載の表示装置。
請求項7
請求項1乃至請求項6いずれか一項に記載の表示装置を有することを特徴とするオンライン装置。
請求項8
表示素子と前記表示素子の光源となるバックライトとを有する表示装置の、前記バックライトの近傍に温度センサーを配置し、前記温度センサーの出力に基づいて前記バックライトの故障を検知することを特徴とする表示装置の故障検知方法。
請求項9
前記温度センサーの出力に基づく出力データを格納し、前記出力データが正常であるか否かを判定する基準となる基準条件を格納し、前記出力データと前記基準条件とを比較して前記出力データが正常であるか否かを判定することを特徴とする請求項8に記載の表示装置の故障検出方法。
請求項10
複数の前記温度センサーを前記バックライトの長手方向に沿って配置し、前記複数の前記温度センサーの前記出力データに基づく温度パターンを取得し、前記温度パターンの基準となる基準温度パターンを格納し、前記温度パターンと前記基準温度パターンとを比較して故障を検知することを特徴とする請求項9に記載の表示装置の故障検出方法。
技術分野
背景技術
0003
例えば特許文献1には、異なる複数の時刻にカラーセンサーを用いてバックライトの色を測定し、その変化量もしくは変化レートから、バックライトの故障を検出したり、故障する時期を予測したりする技術が開示されている。
先行技術
0004
特表2010−503892号公報
発明が解決しようとする課題
0005
しかしながら、特許文献1の技術では、カラーセンサーが高価であるという問題点があった。
0006
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、安価な構成で故障を早期に検知できる表示装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段
0007
上記の課題を解決するため、本発明の表示装置は、画像を表示する表示素子と、表示素子の光源となるバックライトと、バックライトの近傍に配置された温度センサーと、温度センサーの出力に基づいて前記バックライトの故障を検知する故障検知手段とを有している。
発明の効果
0008
本発明の効果は、安価な構成で故障を早期に検知できる表示装置を提供できることである。
図面の簡単な説明
0009
第1の実施形態の表示装置を示すブロック図である。
第2の実施形態の表示装置を示すブロック図である。
第3の実施形態の表示装置を示すブロック図である。
第3の実施形態の基準温度パターンの一例を示すグラフである。
第3の実施形態の許容出力データ変化率の一例を示すグラフである。
第3の実施形態のバックライトと温度センサーの具体例を示す平面図である。
第3の実施形態の動作を示すフローチャートである。
第4の実施形態のオンライン装置を示すブロック図である。
実施例
0010
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお各図面の同様の構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する場合がある。
0011
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の表示装置を示すブロック図である。表示装置は、画像を表示する表示素子1と、表示素子1の光源となるバックライト2と、バックライト2の近傍に配置された温度センサー3と、温度センサー3の出力に基づいてバックライト2の故障を検知する故障検知手段4とを有する。
0012
上記の構成とすることにより、安価かつ早期にバックライトの故障を検知することができる。
0013
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態の表示装置を示すブロック図である。表示装置は、表示素子10と、バックライト20と、温度センサー30と、故障検知部40と、通信部50と、を有している。
0017
故障検知部40は、温度センサー30の出力に基づいてバックライト20の異常を検知する。このために、故障検知部40は、出力データ格納部41と、基準条件格納部42と、比較判定部43とを有している。
0019
基準条件格納部42は、出力データについての基準条件を格納する。この基準条件は、予め設定しておいても良いし、表示装置の設計および設置場所に基づいて後で算出するようにしても良い。基準条件の内容は、例えば、出力データの値で定めることができるが、出力データの時間変化など出力データに基づいて算出する変数で定めることもできる。また、表示装置の稼働時、休止時、節電モード時などの稼働状態それぞれについて定めることもできる。このようにすると、例えば、休止状態による消灯と、故障による消灯とを区別することができる。
0020
比較判定部43は、出力データ格納部41に格納された出力データと、基準条件格納部42に格納された基準条件とを比較し、バックライトが正常であるか否かを判定する。
0021
具体的には、基準条件として、例えば、出力データ(温度)に上限、下限を設定する。出力データが下限を切っていれば、バックライト20が切れていると判定できる。また上限を超えていれば、バックライト20、あるいは表示素子10その他の異常として、故障を検出することができる。また、休止状態や節電モードについての所定範囲を定めておくことにより、故障とこれらのモードとを区別することができる。さらには、表示装置が現在どのような状態にあるかも推定することが可能となる。
0022
通信部50は、故障検知部40の検知結果を外部に送信する。
0023
以上の構成によれば、バックライト近傍に温度センサーを設置する安価な構成と簡単な演算によってバックライトの故障を迅速に検知することができる。
0024
(第3の実施形態)
図3は、第3の実施形態の表示装置を示すブロック図である。表示装置は、第2の実施形態と同様に、表示素子10と、バックライト20と、温度センサー30と、故障検知部40と、通信部50とを有している。ただし、本実施形態では、温度センサー30を、バックライト20に沿って複数配置している。また表示装置には、外気温センサー60を設けている。
0025
外気温センサー60は、表示装置外部の温度を測定する。具体的なセンサー素子としては、サーミスタや熱電対などを用いることができる。
0026
また、本実施形態の表示装置は、基準条件格納部42が、基準温度パターン格納部421を有している。基準温度パターン格納部421に格納される基準パターンは、例えば複数ある温度センサー30の位置に対する温度分布として定めることができる。
0027
上記の基準温度パターンは、外気温に対応して複数設定する。なぜならば、外気温の変動にともなって、温度測定の基準となるバックライト20消灯時の温度が変動するからである。すなわち表示装置の正常稼働を示す温度範囲が外気温に依存して変化するので、故障判定の基準をそれに合わせて調整した方が、より精度の高い故障検出が可能となる。
0028
図4に基準温度パターンの一例を示す。グラフの横軸は個々の温度センサーを設置した位置であり、縦軸が温度である。バックライトを点灯したときの温度は、バックライト内の位置によって異なるため、基準温度を位置ごとに設定し、位置に依存した一つのパターンとして定めることができる。また、バックライトの温度は、外気温によっても変化する。図4の例では、外気温ごとに基準となる温度パターンを定め、それぞれの基準温度パターンに対して、点線で示す正常範囲を定めている。測定された温度分布が、この正常範囲から外れていれば故障と判定する。図4のグラフでは、外気温1、外気温2、外気温3、・・・に対応する基準温度分布を表している。なお基準温度分布は、予め定めても良いし、表示装置の設計と設置場所に基づいて後で算出するようにしても良い。
0029
上記では、各温度センサーの温度範囲に上限、下限を設ける例を示したが、例えば、それぞれの温度センサー出力と基準温度との差分の合算した和を算出し、その和に対して正常範囲を定めることもできる。上述した例を用いると、故障がバックライト20で発生したのか、あるいは表示素子10で発生したのか、はたまた、その他の箇所で発生したのかなど故障の原因を推定することも可能となる。
0030
比較判定部43は、外気温センサー60が測定した外気温に対応する基準温度パターンと出力データとを比較して、バックライトが正常か否か、すなわち故障しているか否かを判定する。さらに、故障モードの推定や、現在の状態の判定を行っても良い。判定した結果は通信部50から、外部、例えば保守部門の端末に送信される。
0031
以上の構成によれば、外気温の変動があっても精度よくバックライトの故障を検出することができる。なお、上記の例では位置に対する温度分布について基準を定めたが、例えば各温度センサーの出力データの時間変化について基準を定めることも可能である。具体的には、例えばn番目の温度センサーの時間t1における出力データをTn1、時間t2における出力データをTn2、出力データ変化率をΔT12として、|ΔT12|≧|(Tn2−Tn1)/(t2−t1)|などとすることができる。図5に許容する出力データ変化率の具体例を示す。温度センサー毎に、許容出力データ変化率を設定している。さらに許容出力データ変化率を外気温に応じて調整することで、より精度が高い故障検出を可能としている。
0032
図6は上記の構成のバックライト20の具体例を示す平面図である。バックライト20を、実装基板21と実装基板21に実装された複数のLED22で構成している。そして、それぞれのLED22の近傍にチップタイプのNTCサーミスタ31を設置している。ここでNTCは、Negative Temperature Coefficientの略であり、温度が上昇すると抵抗が減少することを意味する。この例では安価なチップタイプのNTCサーミスタ31を用いているため、故障を検知できる表示装置を安価に構成することができる。なお上記の例ではLED22とNTCサーミスタ31とを1対1で配置しているが、互いに異なる間隔で配置しても良い。この例の構成では、例えば球切れをしたLED22があればそれを特定することができる。また、例えば、LED全体の温度が上限を超えていればバックライト制御回路の異常と推定したり、分布が異常な形をしていれば表示装置を収容する筐体の異常だと推定したりすることが可能である。
0033
次に動作について説明する。図7は、表示装置の動作を示すフローチャートである。まず故障検知部が、各温度センサーの出力データを取得する(S1)。次に故障検知部が、外気温を取得する(S2)。次に、故障検知部が、外気温に対応する基準温度パターンを選択する(S3)。そして、出力データを基準温度パターンと比較する(S4)。出力データが所定範囲内に入っていれば終了する(S5_Yes)。一方、出力データが所定範囲内に入っていなければ(S5_No)、故障情報を外部に送信する(S6)。
0034
以上の動作により、迅速かつ精度よく故障を検知し、その情報を外部に通知することができる。
0035
(第4の実施形態)
第1から第3の実施形態の表示装置は故障を迅速に検知できるため、オンライン装置に好適に用いることができる。例えば、無人店舗に設置される自動取引装置などでは、頻繁に稼働状態の点検ができないため、特に有用である。
0036
図8は、第1乃至第3いずれか1つの表示装置100を搭載したオンラインシステムの一例を示すブロック図である。オンライン装置200は、管理サーバ300と有線もしくは無線で通信が可能になっている。また外気温センサー60を有し、外気温をモニターしている。この構成によれば表示装置100が故障した場合に、管理サーバ300は迅速にその情報を得ることができる。この情報を利用して、オンライン装置200を早期に修理することが可能になる。
0037
上述した第1乃至第4の実施形態の処理をコンピュータに実行させるプログラムおよび該プログラムを格納した記録媒体も本発明の範囲に含む。記録媒体としては、例えば、磁気ディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ、などを用いることができる。
0038
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
0039
1、10表示素子
2、20バックライト
3、30温度センサー
4故障検知手段
40 故障検知部
41 出力データ格納部
42基準条件格納部
43比較判定部
50通信部
60外気温センサー
100表示装置
200オンライン装置
300 管理サーバ