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技術 熱利用装置

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 川邉義和佐藤桂司広田正宣
出願日 2016年2月19日 (3年8ヶ月経過) 出願番号 2016-029409
公開日 2017年8月24日 (2年1ヶ月経過) 公開番号 2017-146054
状態 特許登録済
技術分野 化学反応及び燃焼によらない熱の発生又利用 太陽熱集熱システム その他の冷凍機械 太陽熱集熱器
主要キーワード 蓄熱領域 取水井 太陽炉 太陽熱パネル デシカント装置 コンクリート容器 搬送配管 熱媒体中
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

従来の熱利用装置においては、太陽熱利用のための蓄熱設備と、地中熱利用設備と、二つの装置を設置するスペースコストがかかるという課題があった。

解決手段

断熱壁4を有する蓄熱領域2と、その周囲の地中熱領域3からなる熱利用領域を有し、地中埋設した一つの装置で、蓄熱領域2および地中熱領域3の熱流体の入出温度差に応じて切替弁8を切り替え蓄熱と地中熱利用の両方を効率よく行なうことができる。その結果、設置スペース導入コストを削減することのできる装置を提供できる。

概要

背景

古くから太陽熱は様々な形で利用されており、その用途は、太陽熱温水器や、暖房などの空気調和、さらには、集光して太陽炉ソーラークッカーなど多岐にわたっている。近年は、地球温暖化防止の観点から、太陽熱や地中熱など従来利用されていなかった熱源を利用することで、エネルギー消費量の削減の取り組みが重要視されている。

太陽熱利用については、一般的に、採熱可能な時間帯が日中に限られており、熱を利用したい時間帯と必ずしも一致しないので蓄熱を行なうことが多い。給湯に利用する場合、ほとんどの例において、太陽熱で暖めた湯を貯め直接利用されている。
暖房に使用する場合、太陽熱で暖めた空気を利用する方法や、家屋躯体を暖めて蓄熱しておく方法や、蓄熱槽を設けて顕熱潜熱を問わず蓄熱槽内蓄熱材に蓄熱する方法など多くの提案がなされている。また、特許文献1のように、温室などで太陽熱を地中に蓄熱して利用する発明なども多く出願されている。

また、加熱に利用する太陽熱と違って、季節や一日の気温の変化に対して、安定して温度を保っている熱源として地中熱がある。気候の厳しい地域には、暑さ、寒さをしのぐために地中熱を利用した伝統的な住居が存在する。

地中熱について言えば、日本の場合、地下10mの地中温度は年間を通して安定(15℃前後)している。1〜2mの深さでも、は10℃、は25℃程度の温度を維持しており、夏は冷房、冬は暖房に利用することができる。近年は技術の発展にともない、より積極的に利用が進められている。

利用方法としては、外気を地中の熱交換器を通した後、室内に取り入れることで空調負荷を低減する方法や、特許文献2のように、適宜の間隔を設けて地中に埋設した複数の密封管を熱交換器として組み込んでヒートポンプサイクルを構成し、空気調和機(暖房)を効率良く運転する方法などもある。また、地中に埋設した熱交換器から放熱して冷凍サイクルを構成すれば、冷房を効率良く行なうことができる。

概要

従来の熱利用装置においては、太陽熱利用のための蓄熱設備と、地中熱利用設備と、二つの装置を設置するスペースコストがかかるという課題があった。断熱壁4を有する蓄熱領域2と、その周囲の地中熱領域3からなる熱利用領域を有し、地中に埋設した一つの装置で、蓄熱領域2および地中熱領域3の熱流体の入出温度差に応じて切替弁8を切り替えて蓄熱と地中熱利用の両方を効率よく行なうことができる。その結果、設置スペース導入コストを削減することのできる装置を提供できる。

目的

本発明は、こうした課題を解決し、太陽熱と地中熱の両方を効率よく利用して熱利用装置の設置スペースと導入コストを削減することのできる熱利用装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

熱媒体中熱流体の搬送と熱交換を行なう第1の熱流体搬送配管を配設した第1の熱利用領域と、前記第1の熱利用領域の側面を取り囲み第2の熱流体搬送配管が配設された第2の熱利用領域と、前記第1の熱利用領域と前記第2の熱利用領域との間および前記第1の熱利用領域の上面に設けられた断熱手段とで構成され地中との熱交換を行う熱利用領域を具備し、前記第1第2の熱流体搬送配管には複数の温度測定手段と前記熱流体の流れ方向の制御を行なう熱流体制御手段とを備え、採熱や蓄熱などの運転モードと前記温度測定手段の出力結果とに基づいて、前記熱流体の流れ方向を制御することを特徴とする熱利用装置

請求項2

蓄熱運転時に、前記第1の熱利用領域の次に前記第2の熱利用領域を前記熱流体が流れるように前記熱流体制御手段が制御することを特徴とする、請求項1に記載の熱利用装置。

請求項3

蓄熱利用運転時に、前記第2の熱利用領域の次に前記第1の熱利用領域を前記熱利用流体が流れるように前記熱流体制御手段が制御することを特徴とする、請求項1あるいは請求項2のいずれかに記載の熱利用装置。

請求項4

地中熱利用運転時に、前記第1の熱利用領域の次に前記第2の熱利用領域を前記熱流体が流れるように前記熱流体制御手段が制御することを特徴とする、請求項1に記載の熱利用装置。

技術分野

0001

本発明は、蓄熱および蓄熱利用と地中熱利用を行なう装置において、効率良く蓄熱および地中熱利用を行なうと共に装置の簡素化や小型化を図る技術に関するものである。

背景技術

0002

古くから太陽熱は様々な形で利用されており、その用途は、太陽熱温水器や、暖房などの空気調和、さらには、集光して太陽炉ソーラークッカーなど多岐にわたっている。近年は、地球温暖化防止の観点から、太陽熱や地中熱など従来利用されていなかった熱源を利用することで、エネルギー消費量の削減の取り組みが重要視されている。

0003

太陽熱利用については、一般的に、採熱可能な時間帯が日中に限られており、熱を利用したい時間帯と必ずしも一致しないので蓄熱を行なうことが多い。給湯に利用する場合、ほとんどの例において、太陽熱で暖めた湯を貯め直接利用されている。
暖房に使用する場合、太陽熱で暖めた空気を利用する方法や、家屋躯体を暖めて蓄熱しておく方法や、蓄熱槽を設けて顕熱潜熱を問わず蓄熱槽内蓄熱材に蓄熱する方法など多くの提案がなされている。また、特許文献1のように、温室などで太陽熱を地中に蓄熱して利用する発明なども多く出願されている。

0004

また、加熱に利用する太陽熱と違って、季節や一日の気温の変化に対して、安定して温度を保っている熱源として地中熱がある。気候の厳しい地域には、暑さ、寒さをしのぐために地中熱を利用した伝統的な住居が存在する。

0005

地中熱について言えば、日本の場合、地下10mの地中温度は年間を通して安定(15℃前後)している。1〜2mの深さでも、は10℃、は25℃程度の温度を維持しており、夏は冷房、冬は暖房に利用することができる。近年は技術の発展にともない、より積極的に利用が進められている。

0006

利用方法としては、外気を地中の熱交換器を通した後、室内に取り入れることで空調負荷を低減する方法や、特許文献2のように、適宜の間隔を設けて地中に埋設した複数の密封管を熱交換器として組み込んでヒートポンプサイクルを構成し、空気調和機(暖房)を効率良く運転する方法などもある。また、地中に埋設した熱交換器から放熱して冷凍サイクルを構成すれば、冷房を効率良く行なうことができる。

先行技術

0007

特公平3−80449号公報
特公平4−46343号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上記従来の太陽熱や地中熱を空気調和に利用する熱利用装置においては、暖房への利用は比較的容易で、タンクや蓄熱槽あるいは構造物土壌などに蓄熱して利用することもできる。一方、冷房に利用するためには吸収ないしは吸着式冷凍機や、デシカント装置などといった装置が必要となり設備コストが大きくなる。その結果、暖房のためだけ設備を導入するケースも多くある。

0009

地中熱は、冷房では地中熱を取り出す熱交換器に、空気や水などを通して直接利用する
こともできるし、ヒートポンプと組み合わせれば、冷房暖房どちらでも利用することができる。

0010

地中熱利用設備に、冬季は太陽熱で暖めた空気あるいは水を流し、地中に蓄熱すれば、太陽熱を蓄熱する専用装置を設置する必要が無くなり、設置スペースが不要になり設備コストも抑えることができる。

0011

しかしながら、従来の地中熱利用設備においては、先の特許文献2にも記載があるように、効率よく地中熱を取り出すため、適宜の間隔を設けて熱交換器が埋設されており、蓄熱を行なう際に、地中に与えた熱は拡散し、地中の空間としては大きな熱量があっても土壌の温度はそれほど上昇しない。太陽熱の利用では、冷房と暖房で取水井還水井を入れ替えることで、1シーズンかけて蓄熱を行なう帯水層蓄熱とは違って、昼間に貯めた熱をその日のうちに使ってしまうような運転の繰返しとなるため、その傾向は顕著になる。

0012

ヒートポンプによる暖房運転においては、地中熱を蒸発器に与える構成となるため、地中の温度が上昇しないと、大幅な運転効率の向上は望めない。

0013

つまり、従来の熱利用装置において、太陽熱と地中熱の両方を効率よく利用して空気調和を行なうためには、太陽熱利用のための蓄熱設備と、地中熱利用設備とを別々に設置する必要があった。その結果、二つの装置を設置するスペースと、二つの装置を導入するコストがかかるという課題があった。

0014

従って本発明は、こうした課題を解決し、太陽熱と地中熱の両方を効率よく利用して熱利用装置の設置スペースと導入コストを削減することのできる熱利用装置を提供するものである。

課題を解決するための手段

0015

上記従来の課題を解決するために、本発明の熱利用装置は、熱伝導特性に優れ大きな熱容量を有する熱媒体中に、熱流体の搬送と熱交換を行なう第1の熱流体搬送配管立体的に配置した第1の熱利用領域と、前記第1の熱利用領域の側面を取り囲むように第2の熱流体搬送配管が配備された第2の熱利用領域と、前記第1の熱利用領域と、前記第2の熱利用領域の間および前記第1の熱利用領域の上面に設けられた断熱手段とで構成された熱利用領域を地中に埋設すると共に、複数の温度測定手段と、前記第1の熱流体搬送配管および前記第2の熱流体搬送配管に流す熱流体の流れ方向の制御を行なう熱流体制御手段を備え、採熱や蓄熱などの運転モードや、前記温度測定手段の測定結果に基づいて、前記第1および第2の熱流体搬送配管に流す前記熱流体の流れ方向を制御するものである。

0016

これにより、前記第1の熱利用領域は底面を通じて地中熱の利用が可能なだけでなく、前記断熱手段と地中熱利用に優れた前記第2の熱利用領域が第1の熱利用領域を取り囲むことで熱の拡散を抑え、前記第1の熱利用領域は効率よく蓄熱と地中熱利用を行なうことができる。

0017

さらに、運転モードや前記温度測定手段の測定結果に基づいて、前記熱流体制御手段により前記熱流体の流れ方向を制御することで、より効率の良い運転ができる。

発明の効果

0018

本発明の熱利用装置は、地中に埋設した一つの装置で、蓄熱と地中熱利用の両方を効率よく行なうことができる。従って、設置スペースと導入コストを削減することのできる装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の実施の形態1における熱利用装置を用いた空調システムの構成図
本発明の実施の形態1における熱利用装置の説明図

実施例

0020

第1の発明は、熱媒体中に熱流体の搬送と熱交換を行なう第1の熱流体搬送配管を配設した第1の熱利用領域と、前記第1の熱利用領域の側面を取り囲み第2の熱流体搬送配管が配設された第2の熱利用領域と、前記第1の熱利用領域と前記第2の熱利用領域との間および前記第1の熱利用領域の上面に設けられた断熱手段とで構成され地中との熱交換を行う熱利用領域を具備し、前記第1第2の熱流体搬送配管には複数の温度測定手段と前記熱流体の流れ方向の制御を行なう熱流体制御手段とを備え、採熱や蓄熱などの運転モードと前記温度測定手段の出力結果とに基づいて、前記熱流体の流れ方向を制御するものである。

0021

これにより、前記第1の熱利用領域は底面を通じて地中熱の利用が可能なだけでなく、前記断熱手段と地中熱利用に優れた前記第2の熱利用領域が第1の熱利用領域を取り囲むことで熱の拡散を抑え、前記第1の熱利用領域は効率よく蓄熱と地中熱利用を行なうことができる。
従って、第1の発明は、地中に埋設した一つの装置で、蓄熱と地中熱利用の両方を効率よく行なうことができる。設置スペースと導入コストを削減することのできる装置を提供することができる。

0022

第2の発明は、第1の発明において、蓄熱運転時に、前記第1の熱利用領域の次に前記第2の熱利用領域を前記熱流体が流れるように前記熱流体制御手段が制御するものである。

0023

これにより、第2の発明は、前記蓄熱運転時に前記第1の熱利用領域の温度差を周囲の土壌に比べて大きくし、蓄熱量を増やすことができる。

0024

従って、同一容積で蓄熱量が増えれば、蓄熱量の多い蓄熱性能の高い装置を、同一蓄熱量を設定するならば、設置スペースのちいさな装置を提供することができる。

0025

第3の発明は、第1、第2の発明において、蓄熱利用運転時に、前記第2の熱利用領域の次に前記第1の熱利用領域を前記熱利用流体が流れるように前記熱流体制御手段が制御するものである。

0026

これにより、第1、第2の発明は、前記蓄熱利用運転時に効率よく蓄熱を取出し、蓄熱で蓄積した温度差を有効に利用することができる。

0027

従って、本発明の熱利用装置を用いて、前記蓄熱の取り出し効率に優れた蓄熱利用を行なうことができる。

0028

第4の発明は、地中熱利用運転時に、前記第1の熱利用領域の次に前記第2の熱利用領域を前記熱流体が流れるように前記熱流体制御手段が制御するものである。

0029

前記第2の熱利用領域は、前記断熱手段で囲われた前記第1の熱利用領域に比べると、地中との熱交換に優れている。比較的効率の良くない前記第1の熱利用装置には、流入直後の温度差の大きな前記熱流体を通し、その後効率の良い前記第2の熱利用領域へ通すことで、効率よく地中熱を利用することができる。

0030

従って、本発明の熱利用装置を用いて、効率の良い地中熱利用を行なうことができる。

0031

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における熱利用装置を用いた、空調システムの構成図を示すものである。

0032

図1に示すように、第1の実施の形態における熱利用装置を用いた空調システムは、ヒートポンプ式空気調和機室外機9と室内機10が冷媒配管で接続され、室外機9を熱源機として室内機10が冷風あるいは温風を出して空気調和をおこなう。

0033

室外機9はさらに、ブライン循環系と接続しており、そのブライン循環系の一要素として熱利用装置1が使用されている。図1のブライン循環系では、室外機9と熱利用装置1の他に、ブラインを循環させるポンプ11、太陽熱を利用するための太陽熱熱交換器13、ブラインを室外機9に通したり、バイパスさせたりを制御する切替弁12が接続されており、太陽熱熱交換器13は、太陽熱パネル15と水を循環させるポンプ14とで太陽熱利用系を構成している。

0034

太陽熱を利用する際には、ポンプ14を動作させ、太陽熱パネル15で暖めた水を太陽熱熱交換器13へ送り、ブラインを暖める。その熱を、室外機9で利用する場合には、切替弁12を、ブラインを室外機9へ送るよう動作させ、熱利用装置1へ蓄熱する場合は、室外機9をバイパスさせてポンプ11へブラインを送るよう動作させる。

0035

室外機9においては、冷房運転であれば、ブラインに熱を与え、暖房運転であればブラインから熱を吸収する。

0036

熱利用装置1は、天面と側面を断熱壁4で囲まれた蓄熱領域2と、その蓄熱領域2の外側を囲うように配置された地中熱領域3と、ブラインの流れる向きを切り替える切替弁8とで構成されており、蓄熱領域2と地中熱領域3は地中に埋設されている。切替弁8と蓄熱領域2、切替弁8と地中熱領域3、蓄熱領域2と地中熱領域3はそれぞれブライン配管でつながれており、各ブライン配管には、温度センサ5、温度センサ6、温度センサ7が配置されている。

0037

図2は熱利用装置1の説明図で、蓄熱領域2と地中熱領域3は水平断面で見た様子を示している。
図2に示すように、蓄熱領域2には、第1の熱流体搬送配管22が、地中熱領域3には、第2の熱流体搬送配管23が配備されており、切替弁8の弁体16が移動するとブラインの流れる方向が切り替わる。これから説明を行なうが、図2の弁体16の位置は蓄熱利用モードの位置である。

0038

図2において、ポンプ11から送られてくるブラインは矢印19のように切替弁8に流入すると共に流出していく。図2では、弁体16が矢印17の方向に移動した状態で、ブラインは矢印20のように、切替弁8から地中熱領域3の第2の熱流体搬送配管23を通り、蓄熱領域2の第1の熱流体搬送配管22を通って切替弁8へ戻ってくる。

0039

反対に、切替弁8の弁体16が、矢印18の方向へ移動すると、ブラインは矢印21のように、切替弁8から蓄熱領域2の第1の熱流体搬送配管22を通り、地中熱領域3の第2の熱流体搬送配管23を通って切替弁8へ戻ってくる。

0040

蓄熱領域2は蓄熱を行なうためのものであり、効率よく蓄熱を行なうためには熱容量が
大きい材料を用い、熱の拡散を抑えるため断熱壁で覆うのが望ましい。さらに、蓄熱および蓄熱利用を速やかに行なうことができるように熱伝導率の良いものが好ましく、また、地中熱の利用も可能なように、適度に地中と熱的に連結しているのが望ましい。

0041

地中の温度は、比較的浅いところでは外気温度の影響を受けやすく、冬期であれば、浅いところほど温度が低く、蓄熱領域2は断熱壁4が無ければ天面で多く熱を失うことになる。その次に、面積の大きな側面からも熱を失うので、断熱壁4は蓄熱領域2の天面と側面のみを断熱するよう設計されている。底面は、全体から見ると面積が小さく地中の温度も安定しているので比較的熱を失いにくく、地中熱の利用ができるように断熱はしない。

0042

地中熱領域3は、地中熱利用を効率よく利用するために、蓄熱領域2と同様、熱容量が大きく熱伝導性に優れる材料を使用するのが望ましい。地中熱領域3は、周囲の土壌との熱的な連結が重視され、断熱はこれを阻害するので行なうことはない。

0043

そして、使用する材料の特性としては、蓄熱領域2では、特に熱容量が重要で、地中熱領域3では、熱伝導性が重要である。具体的な例を挙げると、安価で安定な熱容量の大きな材料としては水(熱伝導は良くない)が、熱伝導に優れた材料としては硅砂がある。

0044

蓄熱領域2としては、熱容量の点でも熱伝導の点でも比較的良好な特性を持つコンクリート容器内に、第1の熱流体搬送配管22を配置し水と硅砂で満たすのが良い。地中熱領域3としては、第2の熱流体搬送配管23の周りに硅砂を満たすのが良い。

0045

蓄熱を行なう場合は、蓄熱領域2の温度ができるだけ高くなるように、切替弁8の弁体16を矢印18の方向に移動させて(図2は移動前の状態)、温度の高いブラインをまず最初に蓄熱領域2の第1の熱流体搬送配管22に通し、その後地中熱領域3の第2の熱流体搬送配管23に通す。

0046

すると、ブラインが運んできた熱で蓄熱領域2が暖められ、残った熱で地中熱領域3が温められる。蓄熱領域2は底面以外断熱されており、流入ブライン温度に近いところまで温度が上昇していく。地中熱領域3は、蓄熱領域2ほどは温度上昇することは無いが、周囲の土壌も含めた大きな領域に太陽熱を蓄熱していくことになる。

0047

蓄熱を利用する際は、切替弁8の弁体16を矢印17の方向に移動させて(図2に示す状態)、温度の低い地中熱領域3の第2の熱流体搬送配管23に通し、その後に温度の高い蓄熱領域2の第1の熱流体搬送配管22に通す。その結果、蓄熱利用時のブラインの温度を最も高くすることができる。

0048

次に、本発明の実施の形態1において、地中熱利用を行なう場合について説明する。

0049

蓄熱領域2は底面のみが地中と熱的に連結しており、地中と熱的に連結の強い地中熱領域3に比べると、同一熱量を取り出す場合温度が低下しやすい。したがって、切替弁8の弁体16を矢印18の方向に移動させて、ブラインをまず最初に蓄熱領域2の第1の熱流体搬送配管22に通し、その後地中熱領域3の第2の熱流体搬送配管23に通すとブラインの温度を最も高くすることができる。

0050

そして、通常の運転状況においては、蓄熱運転を行なった後に、蓄熱利用運転を行い、蓄熱を使い終わった後に地中熱利用運転を行なうことになる。このとき、蓄熱運転および地中熱利用運転と(弁体16の位置は同じ)、蓄熱利用運転とでは、切替弁8の弁体16の位置を変えなければならない。

0051

効率よく運転するためには、蓄熱利用運転から地中熱利用運転へ切り替えるときの切替弁8の切替タイミングが重要で、温度センサ5、6、7で各位置でのブライン温度をモニターし、切替弁8を切り替えるタイミングを判断する。

0052

理想的に蓄熱利用運転を行なっていると、温度センサ6の検知温度が一番低く、地中熱領域3で温められた分だけ温度センサ5の検知温度は上昇し、さらに、蓄熱領域2で暖められた分だけ温度センサ7の検知温度が上昇する。

0053

蓄熱の利用が進むにつれて、温度センサ7の検知温度の上昇率が減少してくる。同時に温度センサ5の検知温度の上昇率も減少するが、地中熱領域3は周囲の土壌から熱をもらうので、温度センサ7ほど検知温度の上昇率は低下しない。そして、最終的には温度センサ7の検知温度と温度センサ5の検知温度の差は、蓄熱領域2の底面から取得する熱量に見合う温度差となる。

0054

このとき、切替弁8を切り替えると、高い蓄熱領域2の第1の熱流体搬送配管22を流れるブラインの温度は低くなるため、再び熱を取り出すことが可能となる。そして、地中熱領域3のほうが周囲の土壌から熱をもらいやすいので、熱利用装置1としての採熱量は最大化することができる。
つまり温度センサ7の検知温度と温度センサ5の検知温度の差が所定の値まで低下したら、切替弁8を切り替えて、地中熱利用運転に切り替えることで、ブラインの流れ方向を適切に制御し、熱利用装置1としての採熱量を最大化する。

0055

以上説明したように、実施の形態1の熱利用装置1は、断熱壁4を有する蓄熱領域2と、その周囲の地中熱領域3からなる熱利用領域を有し、地中に埋設した一つの装置で、蓄熱と地中熱利用の両方を効率よく行なうことができる。
その結果、設置スペースと導入コストを削減することのできる装置を提供できる。

0056

また、蓄熱運転時に、蓄熱領域2の次に地中熱領域3を前記熱流体が流れるように切替弁8が制御を行なうことにより、蓄熱運転時に蓄熱領域2と周囲の土壌との温度差を大きくし、蓄熱量を増やすことができる。

0057

その結果、同一容積で蓄熱量が増えれば、蓄熱量の多い蓄熱性能の高い装置を、同一蓄熱量を設定するならば、設置スペースのちいさな装置を提供することができる。

0058

また、蓄熱利用運転時に、地中熱領域3の次に蓄熱領域2を前記熱利用流体が流れるように切替弁8が制御を行なうことで、蓄熱利用運転時に効率よく蓄熱を取出し、蓄熱で蓄積した温度差を有効に利用することができる。

0059

その結果、蓄熱の取り出し効率に優れた熱利用装置を提供することができる。

0060

また、地中熱利用運転時に、地中熱利用効率の良くない蓄熱領域2の次に効率の良い地中熱領域3熱流体が流れるように切替弁8が制御を行なうことで、効率よく地中熱を利用することができる。

0061

その結果、効率良く地中熱利用を行なう熱利用装置を提供することができる。

0062

以上のように、本発明にかかる空気調和機は、外気とは異なる熱源を適切かつ有効に利用して、効率のよい装置を提供するもので、その技術は空気調和機だけに止まらず、給湯などにも広く適用することができ、効果をもたらすものである。

0063

1熱利用装置
2蓄熱領域
3地中熱領域
4断熱壁
5温度センサ
6 温度センサ
7 温度センサ
8切替弁
9室外機
10室内機
11ポンプ
12 切替弁
13太陽熱熱交換器
14 ポンプ
15太陽熱パネル
16弁体
22 第1の熱流体搬送配管
23 第2の熱流体搬送配管

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