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技術 作業機械

出願人 日立建機株式会社
発明者 武田康弘
出願日 2016年2月18日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-029381
公開日 2017年8月24日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-145649
状態 特許登録済
技術分野 鋳造用とりべ 建設機械の構成部品 車両外部の荷台、物品保持装置 光学的視認装置 既存建築物への作業
主要キーワード 通常仕様 直接荷重 スイング機構 モニタリング対象 作業対象領域 スクラップ処理 動力室 付着金属
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月24日)のものです。
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図面 (13)

課題

運転室前窓から視認できない作業対象領域を違和感なく、つまりは恰も直接見ているが如くモニタリングしながら操作することができる作業機械を提供する。

解決手段

基礎構造体10と、運転席202を収容した運転室22を有し基礎構造体10上に設けられた旋回体20と、旋回体20に連結された作業腕31と、作業腕31に装着されたブレーカ32とを備えた作業機械100Aにおいて、表示面を運転室22の内側に向けて運転室22の床に設けた疑似窓であるモニタ311と、モニタ311の背面側の領域L2,L3を運転室22側から撮影するように配置したカメラ320とを備え、カメラ320で撮影した映像がモニタ311に表示されるようにする。

概要

背景

旋回式作業機械である油圧ショベルベースとする作業機械には様々な種類のものがある。中には、主な作業対象領域運転室の下方又は上方に位置し、作業腕を運転室の下方又は上方に伸ばして作業する作業機械もある。この種の作業機械では、運転席に座った状態で運転室の前窓から作業対象領域を視認することができない。従って、前窓とは別に運転室に覗き窓が設けられているが、覗き窓を使わずに運転室からオペレータが身を乗り出して無理な姿勢で操作することがある。

それに対し、運転室の下方の作業対象領域をカメラ撮影し、運転室内モニタでオペレータがその映像を見ながら操作を行える作業機械もある(特許文献1等参照)。

概要

運転室の前窓から視認できない作業対象領域を違和感なく、つまりは恰も直接見ているが如くモニタリングしながら操作することができる作業機械を提供する。基礎構造体10と、運転席202を収容した運転室22を有し基礎構造体10上に設けられた旋回体20と、旋回体20に連結された作業腕31と、作業腕31に装着されたブレーカ32とを備えた作業機械100Aにおいて、表示面を運転室22の内側に向けて運転室22の床に設けた疑似窓であるモニタ311と、モニタ311の背面側の領域L2,L3を運転室22側から撮影するように配置したカメラ320とを備え、カメラ320で撮影した映像がモニタ311に表示されるようにする。

目的

本発明は、運転室の前窓から視認できない作業対象領域を違和感なく、つまりは恰も直接見ているが如くモニタリングしながら操作することができる作業機械を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基礎構造体と、運転席を収容した運転室を有し前記基礎構造体上に設けられた旋回体と、前記旋回体に連結された作業腕と、前記作業腕に装着された作業具とを備えた作業機械において、表示面を前記運転室の内側に向けて前記運転室の内壁に設けた疑似窓であるモニタと、前記モニタの背面側の領域を前記運転室側から撮影するように配置したカメラとを備え、前記カメラで撮影した映像が前記モニタに表示されることを特徴とする作業機械。

請求項2

請求項1の作業機械において、前記モニタが、前記運転室の床における前記運転席の前側に設けられていることを特徴とする作業機械。

請求項3

請求項2の作業機械において、前記モニタを覆う保護カバーを備えたことを特徴とする作業機械。

請求項4

請求項2の作業機械において、レバー及び前記レバーの操作に応じた操作信号を出力する操作信号出力装置を有する操作レバー装置が前記運転席の前側に備えられており、前記操作信号出力装置が前記モニタの下側に位置するように前記運転室の床下に配置されていることを特徴とする作業機械。

請求項5

請求項1の作業機械において、前記モニタが、前記運転室の天井に設けられていることを特徴とする作業機械。

請求項6

請求項1の作業機械において、前記モニタの幅は、前記運転席の座面の幅以上であることを特徴とする作業機械。

請求項7

請求項1の作業機械において、前記モニタの表示面と内法寸法が同じ窓枠を前記モニタに置換した場合に前記運転室内設定座標から前記窓枠を通して見え視野に前記モニタの表示が合うように、前記カメラのレンズ焦点距離撮像素子の大きさ、前記モニタのサイズ及び視野率が設定してあることを特徴とする作業機械。

技術分野

0001

本発明は、運転室前窓視野外作業具を用いる特殊な作業機械に関する。

背景技術

0002

旋回式作業機械である油圧ショベルベースとする作業機械には様々な種類のものがある。中には、主な作業対象領域が運転室の下方又は上方に位置し、作業腕を運転室の下方又は上方に伸ばして作業する作業機械もある。この種の作業機械では、運転席に座った状態で運転室の前窓から作業対象領域を視認することができない。従って、前窓とは別に運転室に覗き窓が設けられているが、覗き窓を使わずに運転室からオペレータが身を乗り出して無理な姿勢で操作することがある。

0003

それに対し、運転室の下方の作業対象領域をカメラ撮影し、運転室内モニタでオペレータがその映像を見ながら操作を行える作業機械もある(特許文献1等参照)。

先行技術

0004

特開2009−35905号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1の作業機械ではモニタが運転室内の前部に配置されている(同文献の各図参照)。この場合、運転席に座ったオペレータからすると作業対象領域とモニタが異なる方向に存在し、作業腕を伸ばす方向と視線方向が一致しないため、モニタに映し出される映像との間に感覚的なずれが生じ得る。

0006

本発明は、運転室の前窓から視認できない作業対象領域を違和感なく、つまりは恰も直接見ているが如くモニタリングしながら操作することができる作業機械を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するために、本発明は、基礎構造体と、運転席を収容した運転室を有し前記基礎構造体上に設けられた旋回体と、前記旋回体に連結された作業腕と、前記作業腕に装着された作業具とを備えた作業機械において、表示面を前記運転室の内側に向けて前記運転室の内壁に設けた疑似窓であるモニタと、前記モニタの背面側の領域を前記運転室側から撮影するように配置したカメラとを備え、前記カメラで撮影した映像が前記モニタに表示されることを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、運転室の前窓から視認できない作業対象領域を違和感なく、つまりは恰も直接見ているが如くモニタリングしながら操作することができる。

図面の簡単な説明

0009

本発明の第1実施形態に係る作業機械の全体構造を表す左側面図である。
本発明の第1実施形態に係る作業機械に備えられた運転室の内部の構造を模式的に表す透視左側面図である。
本発明の第1実施形態に係る作業機械に備えられた運転室の内部の構造を模式的に表す平面図である。
本発明の第1実施形態に係る作業機械に備えられた疑似窓システムの模式図である。
本発明の第1実施形態の一変形例に係る作業機械の全体構造を表す左側面図である。
本発明の第1実施形態の他の変形例に係る作業機械の全体構造を表す左側面図である。
本発明の第1実施形態の更に他の変形例に係る作業機械の全体構造を表す左側面図である。
図7に示した作業機械の運転室が前方にスライドした状態を表す図である。
本発明の第2実施形態に係る作業機械の全体構造を表す左側面図である。
本発明の第2実施形態に係る作業機械に備えられた運転室の内部の構造を模式的に表す透視左側面図である。
本発明の第2実施形態に係る作業機械に備えられた運転室の平面図である。
図10に示した運転室の前部を開放した状態を表す図である。

実施例

0010

以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。

0011

(第1実施形態)
1.作業機械
図1は本発明の第1実施形態に係る作業機械の全体構造を表す左側面図である。以降、運転席に着いたオペレータの前側(図1中左側)、後側(図1中右側)、左側(図1中紙面直交方向手前側)、右側(図1中紙面直交方向奥側)を作業機械の前、後、左、右とし、それぞれ単に前側、後側、左側、右側と記載する。また、後述する運転室については内部を透視して図示してある。

0012

図1に例示した作業機械100Aは、製鉄所等で溶鋼運搬するのに用いる取りWの内壁に張り付けてある耐火煉瓦や耐火煉瓦に付着した金属を剥がしたりするのに用いられる機械である。取り鍋Wは上部が開口した有底円筒形状の容器であり、同図では中心線を通る断面の輪郭線二点鎖線で表してある。この取り鍋Wは支持部材Sを介して地面に置かれている。作業機械100Aは油圧ショベルをベースマシンとしたものであり、基礎構造体10、旋回体20及び作業装置30を備えている。

0013

1−1.基礎構造体
基礎構造体10は、架台11及びポスト12を含む。架台11は接地しており、ボルト(不図示)等で地面に強固に固定されている。架台11の位置や大きさは、取り鍋Wの図1に示す断面上のU字状の内壁面L1−L3のうち少なくとも底面L2及び後面L3に作業装置30の先端が届くように取り鍋Wの大きさによって高さや位置が設定されている。ポスト12は架台11の上部にボルト(不図示)等で強固に固定されている。

0014

1−2.旋回体
旋回体20は、旋回フレーム21、運転室22、カウンタウェイト23、動力室24等を備えている。

0015

旋回フレーム21は旋回体20のベースフレームであり、旋回輪25を介してポスト12の上部に設けられており、旋回体20が図1旋回中心Cを中心にして基礎構造体10に対して旋回可能である。旋回フレーム21には、旋回輪25の付近旋回モータ(不図示)が搭載されていて、旋回モータの出力軸が旋回輪25に設けた歯車と噛み合うことで、基礎構造体10に対して旋回体20が旋回する。旋回モータには電動モータを用いることもできるが、本実施形態では油圧モータが用いてある。運転室22は旋回中心Cに対して前側にオフセットした位置に配置され、旋回フレーム21上に台座部26を介して嵩上げして設けられている。この例では運転室22の下面の方が動力室24の上面よりも高い。運転室22の詳細は後述する。カウンタウェイト23は作業装置30との重量のバランスをとるためのであり、旋回フレーム21の後端に設けられている。動力室24は台座部26とカウンタウェイト23の間に位置し、特に図示していないが、原動機エンジン又は電動機)やこの原動機で駆動される油圧ポンプラジエータオイルクーラ等の熱交換器油圧アクチュエータに供給される圧油の流れを制御する切換弁ユニット作動油タンク燃料タンク等を収容している。

0016

1−3.作業装置
作業装置30は、作業腕31及びブレーカ32を含む。作業腕31は、ブーム33、アーム34、ブームシリンダ35(図5等参照)、アームシリンダ36及びアタッチメントシリンダ37を備えている。ブーム33は旋回体20の前部に上下方向に回動可能に連結され、アーム34はこのブーム33の先端に、ブレーカ32はこのアーム34の先端に、それぞれ回動可能に連結されている。ブームシリンダ35は旋回体20及びブーム33に、アームシリンダ36はブーム33及びアーム34に、それぞれ両端が連結されている。アタッチメントシリンダ37は、基端がアーム34の基部側に連結される一方、先端がリンク38,39を介してそれぞれアーム34の先端部及びブレーカ32に連結されている。ブームシリンダ35、アームシリンダ36及びアタッチメントシリンダ37はいずれも油圧シリンダであるが、電動シリンダを用いても良い。

0017

1−4.運転室
図2は運転室22の内部の構造を模式的に表す透視左側面図、図3はその平面図である。図2及び図3に示したように、運転室22は、ボディ201、運転席202、操作レバー装置203L,203R及び204L,204R、操作盤205(図3参照)、コンソールボックス206L,206R、疑似窓システム300(図4参照)等を備えている。

0018

ボディ201は運転席202を包囲する運転室22の外殻であり、ピラー201a−201d、窓201e−201h、床201i及び天井201jにより運転席202の前後左右及び上下を囲んでいる。ピラー201aは運転室22の左前、ピラー201bは右前、ピラー201cは右後、ピラー201dは左後の各コーナーにおいて床201iと天井201jとを連結している。窓201e−201hは少なくとも一部が可視光を通す素材ガラスアクリル等)で形成され、これらを介して運転室22の内部から運転室22の外の様子が光学的に伺えるようになっている。窓201eが前窓、窓201fが右窓、窓201gが後窓、窓201hが左窓である。右窓201f又は左窓201hの一方、本実施形態では左窓201hは、図示していないが適宜フレーム区画されて一部が開閉扉になっている。また、前述した台座部26には梯子が取り付けられていて、オペレータは架台11等から梯子を上り下りして運転室22に対して開閉扉を介して乗降する。

0019

運転席202はオペレータが座る座席であり、台座202a、シートクッション202b、バックレスト202c、ヘッドレスト202d及びアームレスト202eを備えている。台座202aは床201i上に固定されている。台座202aにはサスペンションが含まれる場合もある。シートクッション202bはオペレータが座る着座部であり、台座202a上に固定されている。バックレスト202cはシートクッション202bに座ったオペレータが背中を凭せ掛け背凭れであり、シートクッション202bの後部から起立している。ヘッドレスト202dはオペレータが頭部を凭せ掛ける状の部位であり、バックレスト202cの上部に設けられている。アームレスト202eはオペレータがを乗せる肘掛であり、運転席202の左右両側に設けられていて、それぞれコンソールボックス206L,206Rの上側に位置するように例えばバックレスト202cの上下方向の中間位置に前方に延びる姿勢で取り付けられている。

0020

操作レバー装置203L,203Rは前後左右に傾斜操作する十字操作式のレバー装置であり、それぞれ運転席202の左右に配置されている。操作レバー装置203L,203Rによって作業装置30及び旋回体20の動作が指示される。操作レバー装置204L,204Rは前後に傾斜操作するレバー装置であり、運転席202の前側に左右に並べて配置されている。これら操作レバー装置204L,204Rは走行操作用であるため、本実施形態では不要であり省略することも当然できるが、基礎構造体として走行体を備えた他種の作業機械(図5図9参照)に適用する場合に走行体の操作に用いられる。

0021

その他、コンソールボックス206L,206Rは、それぞれ運転席202の左右でアームレスト202eの下側に配置されている。これらコンソールボックス206L,206Rには、作動油温燃料の残量等のインジケータ作業モード及びエンジンの目標回転数の設定を行うスイッチ類エアコンユニットラジオ等が適宜備えられている。操作盤205はモニタや操作装置を備えており、運転席202に座ったオペレータの視界を邪魔しないように配置され、右側のコンソールボックス206Rの付近に設けられる場合もあるが、本実施形態では右前のピラー201bに取り付けられている。操作盤205のモニタには、例えば作業具(この例ではブレーカ32)と目標との位置関係(距離等)や作業具の角度等が表示される。

0022

疑似窓システム300は、モニタユニット310、カメラ320及び操作装置330(図4参照)を備えている。疑似窓システム300について次に説明する。

0023

2.疑似窓システム
2−1.モニタユニット
モニタユニット310は、モニタ311、保護カバー312及び表示制御装置314(図4参照)を含む。

0024

モニタ311はLCDや有機ELディスプレイ等で構成した疑似窓であり、表示面を上向きにしてボディ201の内壁(本実施形態では床201iにおける運転席202の前側)にブラケット(不図示)を介して設けてある。前述したように運転室22の内部には操作盤205等にもモニタがあるが、モニタ311はこれとは別に運転室22から下方を見下ろす覗き窓を模して床201iに設けられている。モニタ311の表示面の形状は限定されないが、本実施形態では左右に長い矩形状である。モニタ311の左右方向の幅は、運転席202の座面の幅(つまりシートクッション202bの左右方向の幅)又はコンソールボックス206L,206Rの間隔と同じかそれより僅かに狭い程度でも良いが、本実施形態では運転席202の座面の幅及びコンソールボックス206L,206Rの間隔よりも広くしてある。

0025

保護カバー312はモニタ311の上側を覆う保護部材であり、本実施形態では保護カバー312の上面が床201iの上面と面一(高さが同じ)になっていて、保護カバー312が床面の一部を構成している。この保護カバー312はモニタ311にボルト等で取り付けてモニタ311と一体としても良いが、本実施形態では床201iに固定してある。保護カバー312は可視光を通す透明で高強度の部材であり、例えば強化ガラスで構成されている。保護カバー312とモニタ311の表示面との間に障害物はなく、運転室22内から保護カバー312を介してモニタ311に映し出される映像を視認することができる。保護カバー312は運転席202に座ったオペレータの足元に位置し、運転中にオペレータが足を置いたり乗降の際に踏んだりすることも想定され、少なくともオペレータが上に立っても耐えられるだけの十分な強度を持つ。

0026

なお、本実施形態ではモニタ311の表示面の裏側に位置するように(下方に重なるように)、床下に操作弁装置204a(図2参照)が設置してある。操作弁装置204aは操作レバー装置204L,204Rの構成要素であり、操作レバー装置204L,204Rの操作方向及び操作量に応じた操作信号(油圧信号)を出力する操作信号出力装置である。操作弁装置204aに連結した操作レバー装置204L,204Rのレバー部分は、基部から短距離だけ前方に延びてモニタ311をかわし、モニタ311及び保護カバー312の前側を通って起立して運転席202の前方に位置するグリップまで延びている。なお、操作レバー装置204L,204Rに電気レバー装置を用いる場合には、ポテンショメータ等の電気信号を出力する操作信号出力装置が操作弁装置204aに代用される。

0027

2−2.カメラ
カメラ320はモニタ311に映し出す映像を撮影するものであり、モニタ311の背面側の領域を運転室22側から見た映像が撮影できるように配置してある。カメラ320は旋回体20に取り付けられ、光軸を下に向けた姿勢(厳密には光軸が下方に向かって前側に傾斜した姿勢)で、例えば図1に示したように台座部26に、又は図2に示したように運転室22の下部に、ブラケット(不図示)を介して取り付けられている。カメラ320の光軸は、図1及び図2に示したように運転室22内の設定座標Oとモニタ311の例えば表示面の中心を通る線Xに合わせることが好ましいが、作業対象領域が撮影範囲画角α)に収まっていれば厳密に線Xに光軸が合致している必要はない。本実施形態における設定座標Oは、運転席202に座って上体前傾させて足元を見下ろしたオペレータの目の位置の想定座標である。設定座標Oの一例としては、運転席202を左右に等分する鉛直面内の座標であってヘッドレスト202dの水平方向の前側でシートクッション202bの前縁の鉛直方向の上側に位置する座標が挙げられる。作業対象領域とは、作業具(この例ではブレーカ32)の先端の届く範囲であって窓201e−201hを通した運転席202からの視界から外れた特定領域のことであり、本実施形態では前述した取り鍋Wの内壁面L2,L3等である。従って、モニタ311及びカメラ320は、作業対象領域と設定座標Oとの間に表示面と光軸を反対に向けて配置されていることになる。カメラ320のレンズ焦点距離絞り値、撮像素子の大きさ等は、作業対象領域の全体が被写界深度に収まるように設定してある。

0028

また、本実施形態では、モニタ311の表示面と内法寸法が同じ仮想窓枠をモニタ311に置換した場合に、前述した設定座標Oから仮想の窓枠を通して見え視野にモニタ311の表示が合うように(仮想の窓枠を通して見える対象物とモニタ311に表示される対象物の大きさが合うように)、カメラ320のレンズの焦点距離、撮像素子の大きさ、モニタ311のサイズ及び視野率(モニタ311に映し出される映像の範囲と実際に撮像素子で捉えられた映像の範囲の比率)が設定してある。カメラ320のレンズは単焦点レンズでも良いが、ズームレンズを用いることもできる。前述した仮想の窓枠を通して見える視野に合うモニタ311の表示を「基本表示」と称すると、カメラ320にズームレンズを用いる場合、広角端から望遠端までのズーム域に基本表示が含まれるようにする。基本表示に対してズームイン(拡大)及びズームアウト縮小)ができることが好ましく、ズームレンズを用いるのであれば少なくともズームインができるようにする。

0029

なお、「仮想の窓枠を通して見える視野に合う」とは、仮想の窓枠を通して見える視野にモニタ311の表示が一致する場合を含むことは言うまでもないが、作業機械100Aの構造や作業対象領域との位置関係、製造上の都合等によりモニタ311及びカメラ320のレイアウトやサイズが制約される場合もあり、これら制約に基づく光軸や視野率のずれは許容される。

0030

2−3.操作装置
図4は疑似窓システムの模式図である。概略すると、オペレータの操作に伴って操作装置330から表示制御装置314に操作信号が出力され、操作信号に応じて表示制御装置314からモニタ311やカメラ320に指令信号が出力されてモニタ311やカメラ320が動作する。また、カメラ320から表示制御装置314には映像信号が入力され、映像信号及び操作信号に基づいた表示信号が表示制御装置314からモニタ311に出力され、カメラ320で撮影した映像がモニタ311に表示される。ここでは操作装置330について説明する。

0031

操作装置330は図2等では図示していないが、例えば乗降口と反対側のコンソール(本実施形態では右側のコンソールボックス206R)に装備したり窓(本実施形態では右窓201f)に掛けたりして、運転室22内に備えられている。この操作装置330は、図4に示したように、電源スイッチ331a、ズームインスイッチ331b、ズームアウトスイッチ331c、表示拡大スイッチ331d、表示縮小スイッチ331e、前スイッチ331f、後スイッチ331g、左スイッチ331h、右スイッチ331i等を備えている。各スイッチを操作すると、操作に応じた操作信号が操作装置330から表示制御装置314に出力される。

0032

2−4.表示制御装置
表示制御装置314は、モニタ311に一体に取り付けられていても良いし、モニタ311とは離して配置されていても良い。電源スイッチ331aの操作に伴って操作装置330から操作信号が入力されると、表示制御装置314はモニタ311及びカメラ320に指令信号を出力してモニタ311及びカメラ320の電源を入り切りする。本実施形態はモニタ311とカメラ320を1つの電源スイッチ331aで入り切りする例であるが、モニタ311とカメラ320の電源スイッチを別々にしても良い。ズームインスイッチ331bの操作に伴って操作装置330から操作信号が入力されると、表示制御装置314はカメラ320に指令信号を出力し、カメラ320の焦点距離を伸ばしていく(ズームインしていく)。ズームアウトスイッチ331cの操作に伴って操作装置330から操作信号が入力されると、表示制御装置314はカメラ320に指令信号を出力し、カメラ320のレンズの焦点距離を縮めていく(ズームアウトしていく)。

0033

また、表示拡大スイッチ331dの操作に伴って操作装置330から操作信号が入力されると、表示制御装置314はモニタ311に指令信号を出力し、モニタ311の表示を拡大していく(撮影された映像における表示範囲を狭めていく)。表示拡大時、表示縮小スイッチ331eの操作に伴って操作装置330から操作信号が入力されると、表示制御装置314はモニタ311に指令信号を出力し、モニタ311の表示を縮小していく(表示範囲を広げていく)。表示拡大時、前スイッチ331f、後スイッチ331g、左スイッチ331h又は右スイッチ331iの操作に伴って操作装置330から操作信号が入力されると、表示制御装置314はモニタ311に指令信号を出力し、表示範囲を前、後、左又は右に移動させていく。また、特に図示していないが、リセットタンを設け、これを操作するとモニタ311及びカメラ320が駆動され、前述した基本表示に戻るようにしても良い。

0034

3.動作
作業機械100A及び取り鍋Wが図1のようにセットされたら、オペレータは運転室22に乗り込み、運転席202に着いて所定の手続きにより作業装置100が駆動できる状態とし、電源スイッチ331aを操作して疑似窓システム300を起動する。これによりカメラ320で撮影された映像(動画)がモニタ311に映し出され、作業対象領域の現在の様子をモニタ311で視認することができる。オペレータは、運転席202に座った状態で足元を見下ろし、モニタ311で作業対象領域を見ながら、操作レバー装置203L,203Rを操作して旋回体20を旋回させたり作業装置30を駆動したりし、取り鍋Wの内壁面の耐火煉瓦や付着金属をブレーカ32によって剥がしていく。このとき、例えば作業に慎重を要するような場合等、必要に応じて操作装置330を適宜操作してズーム機能や表示拡大、表示範囲の位置調整等を利用することもできる。

0035

4.効果
(1)作業性の向上
運転室22の内壁(本実施形態では床201i)に疑似窓としてモニタ311を設け、カメラ320で撮影した作業対象領域の様子をリアルタイムでモニタ311に映し出すことができる。作業対象領域は運転席202に座ったオペレータから見てモニタ311越しの位置にあり、その映像は運転席202に着いたオペレータの視線方向からカメラ320で捉えたものである。そのため、運転席202に座った状態では光学的な窓から作業対象領域(この例では例えば内壁面L2,L3)が見えない場合でも、オペレータは運転席202に座って作業対象領域の方向に視線を向けて、モニタ311を介してあたかも作業対象領域を直接見ているような感覚で違和感なく操作することができる。このように運転室22の前窓201eから視認できない作業対象領域を違和感なく、つまりは恰も直接見ているが如くモニタリングしながら操作することができる。また、運転席202に座って作業対象領域の方角に目を向けた自然な姿勢で操作することができるので、運転席202から立って身を乗り出すような無理な姿勢で操作する必要もない。従って、作業性を向上させることができる。

0036

前述したようにカメラ320のレンズの焦点距離等により上記基本表示を設定したことにより、運転席202から覗き窓を介して直接見るのと同じ大きさで作業対象領域を視認することができることも、違和感のない操作に貢献し得る。

0037

(2)ボディの構造強度の向上
仮に運転室22の下方の作業対象領域(内壁面L2,L3等)を見下ろす覗き窓を設ける場合、床201iを開口させることになる分、運転室22のボディ201の剛性が低下し得る。本実施形態においては、覗き窓の開口させる必要がなく、モニタ311等を収容するスペースを床201iに設ける場合でもスペースはモニタ311で埋まる。従って、覗き窓を開口させる場合に比べてボディ201の構造強度を向上させることができる。

0038

(3)広い視野の確保
仮に覗き窓を開口させる場合には設置スペース余裕があったとしてもボディ201の強度の観点から覗き窓の面積をあまり大きくすることができない。また格子等の補強又は保護のための部材を設ける必要があり、これが視界の邪魔になる。それに対し、本実施形態の場合、覗き窓を開口させる場合のようなボディ201の強度の低下がないため、設置スペースの余裕に応じて大きなモニタ311を設置することができる。視界を邪魔する構造物も必要ない。従って、図3等に示したように運転席202の座面よりも幅が広く床201iにおける運転席202の前側の領域を広く占める大型のモニタ311を設置することができ、上記基本表示の条件下でも覗き窓を設ける場合に比べて広い視野を確保する上で有利である。

0039

また、走行用の操作レバー装置204L,204Rが運転席202の前方に配置される場合でも、本実施形態のように操作信号出力装置(操作弁装置204a等)をモニタ311の背後に配置することで、モニタ311の前後方向の寸法を大きく確保する工夫が可能である。覗き窓の場合、これに重なるように操作信号出力装置を配置すると、操作信号出力装置やその配管又は配線が視界を妨げる障害物となるため、操作弁装置204aを本実施形態のように配置することはできない。モニタ311の背後に操作弁装置を配置することができる点も視野の拡大に貢献する。また運転室22の広さによっては、一般的な油圧ショベルの運転席の構造を踏襲していては操作弁装置が干渉して必要な大きさのモニタ311の設置自体が困難な場合もある。それに対し、本実施形態のようにモニタ311の背後に操作弁装置204aを配置することにより、必要な大きさのモニタ311を狭隘な運転室に設置できるメリットもある。

0040

(4)モニタの保護
本実施形態ではオペレータの足元にモニタ311が配置されるため、モニタ311に直接荷重が加わることが望ましくない場合には、運転中や乗降時等にモニタ311を踏まないようにオペレータに慎重な行動を強いることとなり、負担となり得る。そこで本実施形態ではモニタ311を保護カバー312で覆うことにより、モニタユニット310を踏んでも差し支えがなく、オペレータの負担を軽減することができる。

0041

(5)作業精度の向上
図1に示した取り鍋Wを対象として本体を必要以上に傷付けることなく耐火煉瓦や付着金属のみをブレーカ32ではつる作業には精度が要求される。本実施形態ではカメラ320のズーム機能やモニタ311の表示拡大機能により作業対象領域の特定の箇所を適宜大写しにすることができるので、作業精度向上への貢献が期待できる。大型のモニタ311に大写しにすることで、一層の効果が期待できる。

0042

5.適用対象
第1実施形態では取り鍋Wを解体する作業機械100Aの運転室22の床201iにモニタ311を設けた場合を例に挙げて説明したが、適用対象は取り鍋Wを解体する作業機械に限定されない。作業対象領域が運転室の下方にあり、運転席に座った状態では運転室の前窓から作業領域を見ることができない作業機械全般に対して同様に適用できる。以下に幾つかの適用例を変形例として例示する。

0043

5−1.ハイキャブ仕様
図5は本発明の第1実施形態の一変形例に係る作業機械の全体構造を表す左側面図である。この図において説明済みの要素に対応する要素については、既出図面と同符号を付して説明を省略する。

0044

図5に示した作業機械100Bはグラップル32Aでスクラップ処理を行う機械であり、スクラップの山やスクラップを積み込むトラック荷台の中が見易いように台座部26を介して嵩上げすることで運転室22を高位置に配置したハイキャブ仕様機である。

0045

作業機械100Bが作業機械100Aと相違する点は、基礎構造体10Aが走行体であって走行して移動可能であること、作業具がブレーカ32ではなくグラップル32Aであることである。基礎構造体10Aはホイール式でも良いが本実施形態ではクローラ式の走行体であり、トラックフレーム13、従動輪アイドラ)14、駆動輪15、クローラ履帯)16及び走行モータ17を備えている。トラックフレーム13は、図示していないが上方から見てH型に形成されており、左右両側の前端近傍に従動輪14、後端近傍に駆動輪15を回転自在に支持している。左右の駆動輪15の軸にはそれぞれ走行モータ17の出力軸が連結されている。クローラ16は左右両側において従動輪14及び駆動輪15に掛け回されている。また、トラックフレーム13の中央部には上部に旋回輪25を介して旋回フレーム21が旋回可能に設けられている。走行モータ17には電動アクチュエータを用いることもできるが、本実施形態では油圧アクチュエータが用いてある。走行モータ17は操作レバー装置204L,204R(図3等参照)の操作に応じて駆動される。その他の点について作業機械100A,100Bは概ね同様の構成である。

0046

作業機械100Bは運転室22が高位置であるため、基礎構造体10Aの付近が運転席202から前窓201eを通して見ることが難しくなっている。従って、基礎構造体10Aの付近の領域を作業対象領域とする場合に、この作業対象領域を撮影範囲に含むようにカメラ320を設置し、図2図3に示したようにモニタ311を配置することで、図1図4で説明した実施形態と同様の効果が得られる。

0047

5−2.ハイポスト仕様
図6は本発明の第1実施形態の他の変形例に係る作業機械の全体構造を表す左側面図である。この図において説明済みの要素に対応する要素については、既出図面と同符号を付して説明を省略する。

0048

図6に示した作業機械100Cも作業機械100Bと同じくグラップル32Aでスクラップ処理を行う機械であり、スクラップの山やスクラップを積み込むトラックの荷台の中が見易いように運転室22を高位置に配置したハイポスト仕様機である。作業機械100Cが作業機械100Bと相違する点は、台座部を介さずに旋回フレーム21上に運転室22を設ける代わりに、基礎構造体10Aのトラックフレーム13の上部にポスト26Aを設け、ポスト26Aの上部に旋回輪25を介して旋回フレーム21を設けた点である。つまり、ポスト26Aにより旋回体20の全体を嵩上げした構成である。その他の点について作業機械100B,100Cは概ね同様の構成である。

0049

作業機械100Cも作業機械100Bと同じく基礎構造体10Aの付近が運転席202から前窓201eを通して見ることが難しくなっている。従って、基礎構造体10Aの付近の領域を作業対象領域とする場合に、この作業対象領域を撮影範囲に含むようにカメラ320を設置し、図2図3に示したようにモニタ311を配置することで、図1図4で説明した実施形態と同様の効果が得られる。

0050

5−3.スライドキャブ仕様機
図7は本発明の第1実施形態の更に他の変形例に係る作業機械の全体構造を表す左側面図である。この図において説明済みの要素に対応する要素については、既出図面と同符号を付して説明を省略する。

0051

図7に示した作業機械100Dは伸縮アーム34Aとクラムバケット32Bを用いて深掘削作業を行う機械であり、通常の運転室では作業対象領域が見えないため、運転室22Aをシリンダ等のアクチュエータによって前方にスライド可能に構成したスライドキャブ仕様機である。

0052

作業機械100Dにおいては、運転室22Aが台座部を介さず旋回フレーム21上に設けられており、運転室22Aが前後にスライドして図8に示したように旋回フレーム21の前側に移動可能である。また、通常のアームに代えて伸縮アーム34Aがブーム33に連結されており、伸縮アーム34Aの先端に作業具としてクラムバケット32Bが連結されている。伸縮アーム34Aは内蔵したシリンダによって伸縮する。クラムバケット32Bは自在継手により伸縮アーム34Aの先端に吊り下げられており、シリンダ34Aaの伸縮により開閉する。その他の点については、作業機械100Dは作業機械100Bと概ね同様の構成である。

0053

一般にスライドキャブ仕様の作業機械は運転室の床の一部がガラス窓になっていて、運転室を前方にスライドさせて床のガラス窓から作業対象領域が見えるようにしてあるが、構造上の制約により大きなガラス窓を設けることはできない。疑似窓システム300はこのガラス窓の代わりに設けることもできる。運転室22Aの床201iにモニタ311を設置し、例えば運転室22Aの下部にカメラ320を設けることで、図8に示したように運転室22Aを前方にスライドさせると、作業対象領域(掘削部Gの底)をモニタ311で見ながら作業することができる。従って、図1図4で説明した実施形態と同様の効果が得られる。

0054

(第2実施形態)
図9は本発明の第2実施形態に係る作業機械の全体構造を表す左側面図である。第1実施形態と同様、運転席に着いたオペレータの前側(図9中左側)、後側(図9中右側)、左側(図9中紙面直交方向手前側)、右側(図9中紙面直交方向奥側)を作業機械の前、後、左、右とし、それぞれ単に前側、後側、左側、右側と記載する。この図において説明済みの要素に対応する要素については、既出図面と同符号を付して説明を省略する。

0055

図9に示した作業機械100Eは、通常仕様の油圧ショベルに比較して長い作業腕31の先端に、鋏状カッタを有する破砕機32Cを作業具として装着した構成である。この作業機械100Eは高所(例えば機体接地面から12−18mを超えるような箇所)の作業対象領域の対象物の解体作業に用いる機械であり、破砕機32Cのカッタに対象物を挟み噛み砕いて破砕する。運転室22は台座部等を介して嵩上げすることなく旋回フレーム21上に設けられている。旋回体20自体もポスト等を介して嵩上げすることなく走行体である基礎構造体10A上に設けられている。疑似窓システム300について本実施形態が第1実施形態と主に相違する点は、モニタ311が運転室22の天井201jに設けられている点である。

0056

図10図9の運転室22の内部の構造を模式的に表す透視左側面図、図11図9の運転室22の平面図である。疑似窓システム300は第1実施形態と同様の構成要素で成り立っているが、本実施形態では作業対象領域が運転室22の上方斜め前方であることから、図10及び図12に示したようにモニタ311及びカメラ320が天井201jに設置されている。モニタ311は表示面を運転室22の内部空間に向けて(つまり下に向けて)天井201jの前部(例えばバックレスト200cの前側)に設置されていて、運転席202に座って作業対象領域の方向を見上げると表示面が見えるように配置されている。モニタ311のサイズについては第1実施形態で説明した通りである。本実施形態では操作弁装置204aとモニタ311との干渉は問題にならないため、床201i上に操作弁装置204aを配置した一般的構成としてある。

0057

また、モニタ311の背面側の領域を運転室22側から見た映像を撮影するため、本実施形態では光軸を上に向けた姿勢(厳密には光軸が上方に向かって前側に傾斜した姿勢)で運転室22の上部にカメラ320を設置してある。本実施形態における設定座標Oは、運転席202に座って上体をバックレスト202cに凭せ掛けた姿勢で作業対象領域の方向を見上げたオペレータの目の位置の想定座標である。設定座標Oの一例としては、運転席202を左右に等分する鉛直面内の座標であってヘッドレスト202dの水平方向の前側でシートクッション202bの上側に位置する座標が挙げられる。カメラ320の光軸、レンズの焦点距離や絞り値、撮像素子の大きさ、モニタ311のサイズ及び視野率は、第1実施形態と同じ趣旨の下で設定してある。

0058

なお、運転室22の前部から上部に亘って設けたレール207でガイドすることにより、図12に示したように運転室22内において天井201jの下側に重なる位置まで前窓201eをスライドさせ、運転室22の前部を開放させられる構成とする場合がある。この場合には運転室22の前部の開閉に伴ってスライドする前窓201eに干渉しないようにモニタ311を設ける必要がある。本実施形態では、カメラ320と共にモニタ311を天井201jの上部に設け、カメラ320の対物レンズを覗いてカメラ320及びモニタ311をカバー321で覆った構成を例示してある。この場合はモニタ311の表示面の視認を妨げないように天井201jに開口を設ける必要があるが、この開口はモニタ311で塞がれ、単なる開口を設けた場合に比べてボディ201の強度への影響は少ない。開口には保護カバー312(図2等参照)を嵌めこむこともできるが、保護カバー312を省略した構成としても良い。また、運転席202とモニタ311との間に前窓201eがあっても、前窓201eを通してモニタ311を見ることができる。

0059

その他の点は第1実施形態と同様である。

0060

本実施形態においては運転席202から前窓201eを通した視界から上側に作業対象領域が外れるが、モニタ311を疑似的な窓として運転席202から作業対象領域の方向にその様子を捉えることができる。従って、オペレータはあたかも作業対象領域を直接見ているかのように無理のない姿勢で違和感なく操作することができる。本実施形態においても、第1実施軽形態と同様の効果得ることができる。

0061

第2実施形態では高所で解体作業をする作業機械100Eの運転室22の天井201jにモニタ311を設けた場合を例に挙げて説明したが、適用対象はこの種の解体機に限定されない。作業対象領域が運転室の上方にあり、運転席に座った状態では運転室の前窓から作業領域を見ることができない作業機械全般に対して同様に適用できる。例えば作業腕の先端に装着した散水ノズルにより、解体現場等で粉塵飛散を抑えるために高所に散水する作業機械等にも本実施形態と同じ要領で疑似窓システム300を適用することができる。

0062

(その他)
以上、第1実施形態及びその変形例においては運転室22,22Aの床201iにモニタ311を設置した例を説明したが、床201iに対するモニタ311の設置態様は先に図2及び図3で説明した態様に限定されない。例えば透明な保護カバー312でモニタ311を覆う代わりに開閉扉や蓋でモニタ311を覆い、不使用時には開閉扉や蓋を閉めてモニタ311を保護する構成もある。保護カバー312が床201iと面一となる構成を例示したが、床201iを掘り下げ薄型のモニタを床201i上に設置した構成(床201iの上面よりモニタ311又は保護カバー312の上面が高くなった構成)でも良い。

0063

第2実施形態においては運転室22の天井201jにモニタ311を設置した例を説明したが、この場合のモニタ311の設置態様も図10図11に示した例に限定されない。例えば天井201jの厚みがモニタ311よりも厚い場合には、天井201jの内壁面(下面)に凹部を形成し、そこにモニタ311を嵌め込む構成としても良い。前窓201eとの干渉に対策する必要がない場合には、薄型のモニタ311を天井201jの下面にボルト等で取り付ける構成としても良い。

0064

また、全ての例において、モニタ311は一枚のモニタで構成しても良いが、複数枚並べて1つのモニタとして扱う構成も考えられる。モニタリング対象となる作業対象領域が複数ある場合、カメラ320とモニタ311を複数対設けることもできる。また、カメラ320は固定式でも良いが、スイング機構シフト機構等を備えた支持部材を介して旋回体20に取り付けると共に操作装置330にスイングシフトの操作スイッチを設け、カメラ320の光軸の位置や角度を手元で調整できるようにすることも考えられる。

0065

更には、映像をモニタ311に表示するのみでなく、必要であればカメラ320にマイクを設け、運転室22,22A内の既存のスピーカー又はモニタ311に設けたスピーカー等からマイクで受けた音声をリアルタイムで出力するようにしても良い。また、カメラ320で取得した映像や音声のデータを記録する記録装置を備えた構成とすれば、作業状況の記録に用いることもできる。

0066

10,10A…基礎構造体、20…旋回体、22,22A…運転室、31…作業腕、32…ブレーカ(作業具)、32A…グラップル(作業具)、32B…クラムバケット(作業具)、32C…破砕機(作業具)、100A−100E…作業機械、201i…床(運転室の内壁)、201j…天井(運転室の内壁)、202…運転席、202b…シートクッション(運転席の座面)、204a…操作弁装置(操作信号出力装置)、204L,204R…操作レバー装置、311…モニタ、312…保護カバー、320…カメラ

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