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技術 吊り天井構造体の制振装置及び耐震性間仕切装置

出願人 株式会社イトーキ株式会社日建設計
発明者 川井達樹中西義明平野勝義早川文雄大竹透吉田一彦
出願日 2016年2月17日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2016-028405
公開日 2017年8月24日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-145624
状態 特許登録済
技術分野 防振装置 耐力壁、カーテンウオール 異常な外部の影響に耐えるための建築物 薄板耐力壁;間仕切り壁
主要キーワード 中央水平線 中間構造物 パネル板間 フロア構造体 支柱ブラケット 部分縦断正面図 上向きフック 新基準
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

耐震性能不足している吊り天井構造体フロア構造体との間に設置し、地震時における吊り天井構造体の振動を抑制して該吊り天井構造体の損壊を防止する機能を備えた吊り天井構造体の制振装置を提供する。

解決手段

パネル構造体3は、吊り天井構造体1に取付け天レール4とフロア構造体2に取付けた地レール5との間に所定間隔を隔てて立設した一対の支柱6間の表裏両面にそれぞれパネル板7を装着し、表裏のパネル板間の空間で、両支柱の下端間を下部ブラケット8で連結し、両支柱の上部間を上部ブラケット9で連結し、両支柱に対して直接的又は間接的に連結したX字状ブレース10で高剛性化し、下部ブラケットを地レールとともにフロア構造体に固定し、支柱の上端を天レールに対して面内変位可能に保持するとともに、上部ブラケットと天レールとを粘弾性ダンパー11で連結した。

概要

背景

通常、オフィスビル等は、複数のスラブで各階が形成され、上スラブの下面側には吊り天井構造体構築され、下スラブの上面側にはフロア構造体が構築され、構造壁で囲まれた空間を間仕切装置で適宜に区画されている。通常、吊り天井構造体は、上スラブから垂下した吊支部材吊りボルト)によって、縦横張り巡らした天井支持レール吊下げ状に保持し、該天井支持レールに天井パネルの周囲を係止する、若しくは天井支持レールに天井パネルをネジ止めする構造である。このような吊り天井構造体を有する室内に天井パネルからフロア構造体にわたって、間仕切パネルドアパネルを組み合わせた間仕切装置を設置する。ここで、間仕切パネルは、天井パネルの下面側で天井支持レールを利用して固定した天レールと、フロア構造体の上面に敷設した地レールとの間に、複数の支柱を立設するとともに、隣接する支柱間にパネル板を装着して構成する。

従来、吊り天井構造体に対する耐震基準はなく、東日本大震災によって多くの吊り天井構造体が落下し、破損したことを受けて、天井の耐震性を高める機運が高まっている。従来の吊り天井構造体は、天井支持レール及び天井パネルの端部が建物の構造壁面と殆ど隙間なく接しており、建物が地震で変形した際に、天井支持レール及び天井パネルの端部が壁面に激しく衝突して破損するとともに、吊り天井構造体の水平方向変位も大きく、そのため吊り天井構造体の下に設けた間仕切パネルも端部が損傷する。特に、長周期振動による共振現象によって吊り天井構造体が水平方向に大きく変位し、あるいは建物のスラブや壁面とは異なる挙動をすることにより被害が拡大していた。因みに、体育館劇場等の大型建築物の吊り天井構造体に対しては、吊りボルトにブレースを設けて耐震性を高めるとともに、壁や柱等の構造体と吊り天井構造体との間にクリアランスを設けて天井パネルの端部の破損を防止する等の耐震基準が提案されている。そして、新耐震基準では、層間変位角が1/40、震度7、天井面加速度が2.2Gに耐えることが要求されている。

新設建築物では、最初から耐震性の吊り天井構造体を構築し、耐震性の吊り天井構造体とフロア構造体との間に耐震性間仕切装置を設置することが理想的である。既設耐震性能不足している吊り天井構造体の場合でも、天井裏に入ってブレース等を追加する耐震補強工事を施すことができればよいが、そのような耐震補強工事が困難である場合も多い。

建築物の耐震性を高める工夫は各種提供されている。例えば、特許文献1には、建築物の柱間に設ける耐力壁に、縦フレーム横フレームからなる枠体を設け、該枠体により囲まれる空間に設けた複数のブレース間を低降伏点鋼で連結し、地震時に低降伏点鋼が塑性変形して地震エネルギーを吸収して建築物全体倒壊を防止する構造が開示されている。ここで、複数のブレースでX字状ブレースを構成する点も開示されている。

また、特許文献2には、2×4住宅の横架材床組部材との間に一対の縦軸材を設け、一対の縦軸材のそれぞれに引抜防止具を介して横軸材を結合し、上下の横軸材は横架材と床組部材にそれぞれ接合一体化し、これら縦軸材と横軸材で囲まれる部分に設ける面材を、制震部材を介して縦軸材に取付け制震構造が開示されている。ここで、制震部材は、縦軸材に取付けられた軸材取付部と、面材に取付けられた面材取付部と、それらの間に設けられた粘弾性体からなる制震ダンパーとで構成されている。

更に、特許文献3、4には、金属板間を粘弾性体で連結した構造の粘弾性ダンパーが開示され、それを建築物の構造材間に配置して、建築物の振動を抑制する構造が開示されている。

しかし、これらの特許文献に記載されたものは、何れも建築物の柱や梁あるいはスラブに制振構造体を固定して、建築物自体の耐震性を高めるというものであり、吊り天井構造体の横揺れを抑制するという発想ではない。

概要

耐震性能が不足している吊り天井構造体とフロア構造体との間に設置し、地震時における吊り天井構造体の振動を抑制して該吊り天井構造体の損壊を防止する機能を備えた吊り天井構造体の制振装置を提供する。パネル構造体3は、吊り天井構造体1に取付けた天レール4とフロア構造体2に取付けた地レール5との間に所定間隔を隔てて立設した一対の支柱6間の表裏両面にそれぞれパネル板7を装着し、表裏のパネル板間の空間で、両支柱の下端間を下部ブラケット8で連結し、両支柱の上部間を上部ブラケット9で連結し、両支柱に対して直接的又は間接的に連結したX字状ブレース10で高剛性化し、下部ブラケットを地レールとともにフロア構造体に固定し、支柱の上端を天レールに対して面内変位可能に保持するとともに、上部ブラケットと天レールとを粘弾性ダンパー11で連結した。

目的

本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、耐震性能が不足している吊り天井構造体とフロア構造体との間に設置し、地震時における吊り天井構造体の振動を抑制して該吊り天井構造体の損壊を防止する機能を備えた吊り天井構造体の制振装置及び耐震性間仕切装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
1件

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請求項1

スラブの下面側に構築した吊り天井構造体と、下スラブの上面側に構築したフロア構造体との間に、制振機能を備えたパネル構造体を設置して、前記吊り天井構造体の横揺れを抑制してなる吊り天井構造体の制振装置であって、前記パネル構造体は、前記吊り天井構造体の下面に取付け天レールと前記フロア構造体の上面に取付けた地レールとの間に所定間隔を隔てて立設した一対の支柱間の表裏両面にそれぞれパネル板を装着し、表裏のパネル板間の空間において、両支柱の下端間を下部ブラケットで連結し、両支柱の上部間を上部ブラケットで連結するとともに、両支柱に対して直接的又は間接的に連結したX字状ブレース高剛性化し、前記下部ブラケットを前記地レールとともにフロア構造体に固定し、前記支柱の上端を前記天レールに対して面内変位可能に保持するとともに、前記上部ブラケットと天レールとを粘弾性ダンパーで連結してなることを特徴とする吊り天井構造体の制振装置。

請求項2

前記下部ブラケットは、前記地レールに沿って配置し、該地レールに固定する水平部と、該水平部の両端に上方へ立ち上がり、前記支柱の下端側面に連結する垂直部を備えている請求項1記載の吊り天井構造体の制振装置。

請求項3

前記地レールは、上方開放した凹溝を有する断面略コ字形長尺部材であり、前記下部ブラケットの水平部は、前記地レールの凹溝内に嵌合する形状である請求項2記載の吊り天井構造体の制振装置。

請求項4

前記X字状ブレースは、2本のブレースの中央交差部で連結するとともに、両ブレースの上端を、前記上部ブラケットの両端部に連結するとともに、両ブレースの下端を、支柱ブラケットを介して前記支柱の下部に連結してなる請求項1〜3何れか1項に記載の吊り天井構造体の制振装置。

請求項5

前記粘弾性ダンパーは、下方へ延びた第1構成板と上方へ延びた第2構成板の重合部間に粘弾性体接着した構造であり、前記第1構成板の下部を前記上部ブラケットに取付けるとともに、前記第2構成板の上部を、前記天レールに固定した天ブラケットに取付けてなる請求項1〜4何れか1項に記載の吊り天井構造体の制振装置。

請求項6

前記請求項1〜5何れか1項に記載の吊り天井構造体の制振装置を一部に設けたことを特徴とする耐震性間仕切装置

請求項7

間隔を隔てて設けた両支柱の下端間を連結するとともに、地レールに固定する下部ブラケットと、両支柱の上部間を連結する上部ブラケットと、両支柱の下部に取付ける支柱ブラケットと、上端を前記上部ブラケットの両端部に連結するとともに、下端を前記支柱ブラケットにそれぞれ連結するX字状ブレースと、天レールに固定する天ブラケットと、前記上部ブラケットと天ブラケットとを連結する粘弾性ダンパーと、からなる制振ユニット

技術分野

0001

本発明は、吊り天井構造体制振装置及び耐震性間仕切装置に係わり、更に詳しくは非耐震性の吊り天井構造体とフロア構造体間に設置して地震時における吊り天井構造体の振動を抑制する制振装置及び耐震性間仕切装置に関するものである。

背景技術

0002

通常、オフィスビル等は、複数のスラブで各階が形成され、上スラブの下面側には吊り天井構造体が構築され、下スラブの上面側にはフロア構造体が構築され、構造壁で囲まれた空間を間仕切装置で適宜に区画されている。通常、吊り天井構造体は、上スラブから垂下した吊支部材吊りボルト)によって、縦横張り巡らした天井支持レール吊下げ状に保持し、該天井支持レールに天井パネルの周囲を係止する、若しくは天井支持レールに天井パネルをネジ止めする構造である。このような吊り天井構造体を有する室内に天井パネルからフロア構造体にわたって、間仕切パネルドアパネルを組み合わせた間仕切装置を設置する。ここで、間仕切パネルは、天井パネルの下面側で天井支持レールを利用して固定した天レールと、フロア構造体の上面に敷設した地レールとの間に、複数の支柱を立設するとともに、隣接する支柱間にパネル板を装着して構成する。

0003

従来、吊り天井構造体に対する耐震基準はなく、東日本大震災によって多くの吊り天井構造体が落下し、破損したことを受けて、天井の耐震性を高める機運が高まっている。従来の吊り天井構造体は、天井支持レール及び天井パネルの端部が建物の構造壁面と殆ど隙間なく接しており、建物が地震で変形した際に、天井支持レール及び天井パネルの端部が壁面に激しく衝突して破損するとともに、吊り天井構造体の水平方向変位も大きく、そのため吊り天井構造体の下に設けた間仕切パネルも端部が損傷する。特に、長周期振動による共振現象によって吊り天井構造体が水平方向に大きく変位し、あるいは建物のスラブや壁面とは異なる挙動をすることにより被害が拡大していた。因みに、体育館劇場等の大型建築物の吊り天井構造体に対しては、吊りボルトにブレースを設けて耐震性を高めるとともに、壁や柱等の構造体と吊り天井構造体との間にクリアランスを設けて天井パネルの端部の破損を防止する等の耐震基準が提案されている。そして、新耐震基準では、層間変位角が1/40、震度7、天井面加速度が2.2Gに耐えることが要求されている。

0004

新設建築物では、最初から耐震性の吊り天井構造体を構築し、耐震性の吊り天井構造体とフロア構造体との間に耐震性間仕切装置を設置することが理想的である。既設耐震性能不足している吊り天井構造体の場合でも、天井裏に入ってブレース等を追加する耐震補強工事を施すことができればよいが、そのような耐震補強工事が困難である場合も多い。

0005

建築物の耐震性を高める工夫は各種提供されている。例えば、特許文献1には、建築物の柱間に設ける耐力壁に、縦フレーム横フレームからなる枠体を設け、該枠体により囲まれる空間に設けた複数のブレース間を低降伏点鋼で連結し、地震時に低降伏点鋼が塑性変形して地震エネルギーを吸収して建築物全体倒壊を防止する構造が開示されている。ここで、複数のブレースでX字状ブレースを構成する点も開示されている。

0006

また、特許文献2には、2×4住宅の横架材床組部材との間に一対の縦軸材を設け、一対の縦軸材のそれぞれに引抜防止具を介して横軸材を結合し、上下の横軸材は横架材と床組部材にそれぞれ接合一体化し、これら縦軸材と横軸材で囲まれる部分に設ける面材を、制震部材を介して縦軸材に取付け制震構造が開示されている。ここで、制震部材は、縦軸材に取付けられた軸材取付部と、面材に取付けられた面材取付部と、それらの間に設けられた粘弾性体からなる制震ダンパーとで構成されている。

0007

更に、特許文献3、4には、金属板間を粘弾性体で連結した構造の粘弾性ダンパーが開示され、それを建築物の構造材間に配置して、建築物の振動を抑制する構造が開示されている。

0008

しかし、これらの特許文献に記載されたものは、何れも建築物の柱や梁あるいはスラブに制振構造体を固定して、建築物自体の耐震性を高めるというものであり、吊り天井構造体の横揺れを抑制するという発想ではない。

先行技術

0009

特開2001−140343号公報
特開2009−007868号公報
特開平06−212833号公報
特開平10−231640号公報

発明が解決しようとする課題

0010

そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、耐震性能が不足している吊り天井構造体とフロア構造体との間に設置し、地震時における吊り天井構造体の振動を抑制して該吊り天井構造体の損壊を防止する機能を備えた吊り天井構造体の制振装置及び耐震性間仕切装置を提供する点にある。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、前述の課題解決のために、以下の吊り天井構造体の制振装置及び耐震性間仕切装置を構成した。

0012

(1)上スラブの下面側に構築した吊り天井構造体と、下スラブの上面側に構築したフロア構造体との間に、制振機能を備えたパネル構造体を設置して、前記吊り天井構造体の横揺れを抑制してなる吊り天井構造体の制振装置であって、前記パネル構造体は、前記吊り天井構造体の下面に取付けた天レールと前記フロア構造体の上面に取付けた地レールとの間に所定間隔を隔てて立設した一対の支柱間の表裏両面にそれぞれパネル板を装着し、表裏のパネル板間の空間において、両支柱の下端間を下部ブラケットで連結し、両支柱の上部間を上部ブラケットで連結するとともに、両支柱に対して直接的又は間接的に連結したX字状ブレースで高剛性化し、前記下部ブラケットを前記地レールとともにフロア構造体に固定し、前記支柱の上端を前記天レールに対して面内変位可能に保持するとともに、前記上部ブラケットと天レールとを粘弾性ダンパーで連結してなることを特徴とする吊り天井構造体の制振装置。

0013

(2)前記下部ブラケットは、前記地レールに沿って配置し、該地レールに固定する水平部と、該水平部の両端に上方へ立ち上がり、前記支柱の下端側面に連結する垂直部を備えている(1)記載の吊り天井構造体の制振装置。

0014

(3)前記地レールは、上方開放した凹溝を有する断面略コ字形長尺部材であり、前記下部ブラケットの水平部は、前記地レールの凹溝内に嵌合する形状である(2)記載の吊り天井構造体の制振装置。

0015

(4)前記X字状ブレースは、2本のブレースの中央交差部で連結するとともに、両ブレースの上端を、前記上部ブラケットの両端部に連結するとともに、両ブレースの下端を、支柱ブラケットを介して前記支柱の下部に連結してなる(1)〜(3)何れか1に記載の吊り天井構造体の制振装置。

0016

(5)前記粘弾性ダンパーは、下方へ延びた第1構成板と上方へ延びた第2構成板の重合部間に粘弾性体を接着した構造であり、前記第1構成板の下部を前記上部ブラケットに取付けるとともに、前記第2構成板の上部を、前記天レールに固定した天ブラケットに取付けてなる(1)〜(4)何れか1に記載の吊り天井構造体の制振装置。

0017

(6)前記(1)〜(5)何れか1に記載の吊り天井構造体の制振装置を一部に設けたことを特徴とする耐震性間仕切装置。

0018

(7)間隔を隔てて設けた両支柱の下端間を連結するとともに、地レールに固定する下部ブラケットと、両支柱の上部間を連結する上部ブラケットと、両支柱の下部に取付ける支柱ブラケットと、上端を前記上部ブラケットの両端部に連結するとともに、下端を前記支柱ブラケットにそれぞれ連結するX字状ブレースと、天レールに固定する天ブラケットと、前記上部ブラケットと天ブラケットとを連結する粘弾性ダンパーと、からなる制振ユニット

発明の効果

0019

以上にしてなる本発明の吊り天井構造体の制振装置によれば、支柱間の剛性が高くなり、地震によって建築物に大きな層間変位や横揺れが発生しても、吊り天井構造体の横揺れを上部ブラケットと天レール間に設けた粘弾性ダンパーにより抑制して吊り天井構造体の損壊を防止することができ、しかも吊り天井構造体より下方での処理であるのでどのような天井構造でも施工が可能である。更に、吊り天井構造体の横揺れを抑制できるので、吊り天井構造体とフロア構造体との間に設けた間仕切パネルの損傷も防止できる。

0020

支柱の下端部間に連結した下部ブラケットを、地レールとともにフロア構造体に固定することにより、特に下部ブラケットの水平部を、前記地レールに沿って配置して固定すること、更には下部ブラケットの水平部を、地レールの凹溝内に嵌合状態で固定することにより、地レールをより強固に補強することができる。また、下部ブラケットの垂直部を支柱の下端側面に連結することにより、地震時に支柱の浮き上がりを防止できる。また、下部ブラケットは、既設の支柱間に落とし込み施工できるので、施工が容易になる。

0021

吊り天井構造体の高さに応じて長さが異なるX字状ブレースを用意すれば、どのような施工状況でも容易に対応できる。

0022

上部ブラケットと天レール間に、天ブラケットを介して粘弾性ダンパーを連結するので、前記天ブラケットに対する粘弾性ダンパーの第2構成板の取付位置を調節することにより、高さ誤差微調整することができ、どのような状況でも常に設計どおりの一定のダンパー効果を期待できる。

0023

吊り天井構造体の制振装置を間仕切装置の一部に設けることにより、吊り天井構造体の耐震性を高めることができるばかりでなく、間仕切装置自体の耐震性も高めることができる。

0024

下部ブラケットと、上部ブラケットと、支柱ブラケットと、X字状ブレースと、天ブラケット及び粘弾性ダンパーとからなる制振ユニットを用いることにより、既設の間仕切装置の支柱間に取付けて吊り天井構造体及び間仕切装置の耐震性も高めることができる。

図面の簡単な説明

0025

本発明の吊り天井構造体の制振装置を示す省略正面図である。
吊り天井構造体の制振装置の下部構造を示す分解斜視図である。
吊り天井構造体の制振装置の上部構造を示す分解斜視図である。
吊り天井構造体の制振装置の下部構造を示す部分縦断正面図である。
吊り天井構造体の制振装置の上部構造を示す部分縦断正面図である。
粘弾性ダンパーの構造を示す分解斜視図である。
パネル板を示す一部省略斜視図である。
上部ブラケットとパネル板の支持金具の関係を示す部分斜視図である。
同じく上部ブラケットとパネル板の支持金具の関係を示す部分斜視図である。

実施例

0026

次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。図1図5は本発明に係る吊り天井構造体の制振装置の実施形態を示し、図6は粘弾性ダンパーを示し、図7はパネル板を示し、図中符号1は吊り天井構造体、2はフロア構造体、3はパネル構造体、4は天レール、5は地レール、6は支柱、7はパネル板、8は下部ブラケット、9は上部ブラケット、10はX字状ブレース、11は粘弾性ダンパーをそれぞれ示している。

0027

本発明の吊り天井構造体の制振装置は、建築物の上スラブの下面側に構築した耐震性能が不足している吊り天井構造体1と、下スラブの上面側に構築したフロア構造体2との間に、制振機能を備えたパネル構造体3を設置して、前記吊り天井構造体1の横揺れを抑制することを特徴としている。この場合、地震による横揺れの方向が定まっていないため、前記パネル構造体3によって、少なくとも直交する2方向を含む異なる方向に対して制振機能を付与することが必要である。本発明において「スラブ」とは、コンクリートスラブ鉄骨スラブを含む広い概念で使用している。

0028

前記吊り天井構造体1は、新基準の耐震性を備えていないことを前提とするが、高耐震性を備えているものであっても良い。新基準の耐震性を備えている高耐震性の吊り天井構造体は、図示しないが、上スラブから垂下した複数の吊支部材によって、縦横に張り巡らした天井支持レールを吊下げ状に保持し、隣接する吊支部材間にクロス状にブレースを設けて強度を高め、前記天井支持レールで天井パネルを支持した構造である。本発明において、耐震性能が不足している吊り天井構造体とは、クロス状のブレース等の耐震補強がされてない従来構造のものである。

0029

前記吊り天井構造体1とフロア構造体2との間にパネル構造体3を設ける場合、図1図5に示すように、前記吊り天井構造体1の下面に取付けた天レール4と前記フロア構造体2の上面に取付けた地レール5との間に、間隔を隔てて一対の支柱6,…を立設するとともに、支柱6,6間の表裏両面にパネル板7,7を装着して構成する。尚、前記パネル板7は、前記支柱6,6間の表面側の片面のみであっても良い。そして、両支柱6,6間には補強用の下部ブラケット8、上部ブラケット9及びX字状ブレース10が連結されて剛性を高めたフレーム構造とする。そして、前記上部ブラケット9と天レール4間に粘弾性ダンパー11を連結して、前記吊り天井構造体1の振動エネルギーを粘弾性ダンパー11で吸収して横揺れを抑制するのである。

0030

次に、前記パネル構造体3の具体例を図1〜5に基づいて説明する。前記パネル構造体3は、前記吊り天井構造体1の下面に取付けた天レール4と前記フロア構造体2の上面に取付けた地レール5との間に所定間隔を隔てて立設した一対の支柱6,6間の表裏両面にそれぞれパネル板7,7を装着し、表裏のパネル板7,7間の空間において、両支柱6,6の下端間を下部ブラケット8で連結し、両支柱6,6の上部間を上部ブラケット9で連結するとともに、両支柱6,6に対して直接的又は間接的に連結したX字状ブレース10で高剛性化し、前記下部ブラケット8を前記地レール5とともにフロア構造体2に固定し、前記支柱6の上端を前記天レール4に対して面内変位可能に保持するとともに、前記上部ブラケット9と天レール4とを粘弾性ダンパー11で連結してなる構造である。

0031

具体的には、前記下部ブラケット8は、前記地レール5に沿って配置し、該地レール5に固定する水平部12と、該水平部12の両端に上方へ立ち上がり、前記支柱6の下端側面に連結する垂直部13,13を備えている。そして、前記地レール5は、上方開放した凹溝14を有する断面略コ字形の長尺部材であり、前記下部ブラケット8の水平部12は、前記地レール5の凹溝14内に嵌合する形状である。

0032

そして、前記X字状ブレース10は、2本のブレース15,15の中央交差部で連結するとともに、両ブレース15,15の上端を、前記上部ブラケット9の両端部に連結するとともに、両ブレース15,15の下端を、支柱ブラケット16を介して前記支柱6の下部に連結している。

0033

前記粘弾性ダンパー11は、図1図3図5及び図6に示すように、下方へ延びた第1構成板17と上方へ延びた第2構成板18の重合部間に粘弾性体19を接着した構造である。前記粘弾性ダンパー11は、前記第1構成板17の下部を前記上部ブラケット9に取付けるとともに、前記第2構成板18の上部を、前記天レール4に固定した天ブラケット20に取付ける。

0034

前記吊り天井構造体1、即ち天レール4と、前記フロア構造体2に固定されたパネル構造体3、即ち上部ブラケット9との間で、地震によりパネル内方向で相対変位が生じた場合、前記粘弾性体19の変形によって振動エネルギーを吸収するのである。つまり、地震による横揺れによって上下スラブに層間変位が生じるが、その際に吊り天井構造体1に対して、剛性の高いパネル構造体3が水平方向に変位して粘弾性ダンパー11の粘弾性体19を変形し、横揺れのエネルギーを吸収する。その結果、吊り天井構造体1の横揺れを抑制し、損傷や崩落を防止することができるのである。

0035

更に詳しくは、前記天レール4は、図3に示すように、下方開放した凹溝21を有する断面略コ字形の長尺部材であり、図1に示すように、前記吊り天井構造体1を構成する天井支持レール22にネジ止め固定されている。前記支柱6は、断面略四角形のC字形部材で構成し、内部に逆向きにした断面略四角形のC字形部材からなる補強材23を嵌合して、高い強度を持たせている。そして、前記支柱6の下端には、図1図2及び図4に示すように、高さ調整機能を有するアジャスター24が取付けられ、該アジャスター24を前記地レール5の凹溝14内に嵌合状態で載支している。また、前記支柱6の上端には、図1図3及び図5に示すように、高さ調節可能に天支持部材25を収容し、パネル面外方向の変位を規制し、パネル面内方向の変位を許容した状態で支持されている。

0036

前記下部ブラケット8は、図1図2及び図4に示すように、前記地レール5の凹部14内に密嵌する横幅を有し、該地レール5と同様に情報開放した断面略コ字形の水平部12を有し、該水平部12の両端に垂直部13を立上げ形成した構造である。前記垂直部13は、平面視略コ字形であり、前記水平部12の一方の側壁板から連続して折曲形成され、垂直部13の他方の端部は前記水平部12の他方の側壁板に溶接して強度を高めている。前記垂直部13の上部には、前記支柱6の側面に接合し、ネジ止めするための取付板26を有し、該取付板26の下方は切り欠いて、前記アジャスター24を逃がすための退避部27となっている。前記下部ブラケット8は、両側に前記支柱6,6が立設した状態でも、両支柱6,6間に上方から落とし込んで取り付けることができるようになっている。前記下部ブラケット8の水平部12を前記地レール5の凹部14内に嵌合した状態で、多数のネジ28,…で前記地レール5とともにフロア構造体2に固定している。例えば、水平部12の両端部では、長手方向に60mm間隔で5ヶ所に、幅方向に2ヶ所、合計10本のネジ28,…で固定するとともに、中央部は中心線に沿って3カ所をネジ28,…で固定し、地レール5の補強を兼ねてフロア構造体2に強固に固定している。そして、前記垂直部13の取付板26を前記支柱6の下端部側面に接合した状態で、前記支柱6にアジャスター24の受部材29とともに、前記取付板26を4ヶ所でネジ30,…を用いて連結している。尚、前記フロア構造体2がアクセスフロアでなく、配線可能な空間が存在しない構造の場合には、アンカーボルトで直接床面に固定する。ここで、本実施形態においてしようするネジは、主にタッピングネジであり、孔にはタップを切ってない。

0037

前記上部ブラケット9は、図1図3及び図5に示すように、垂直方向を向く基板31の上縁を直角に折曲して補強縁32を形成するとともに、該基板31の両端縁を直角に折曲して連結板33,33を形成した構造である。そして、前記上部ブラケット9の基板31をパネル構造体3の厚さ方向の略中央に配し、前記連結板33,33を両支柱6,6の上部内面間にネジ34,…で連結する。ここで、前記パネル板7を係止するために前記支柱6の側面に係止具35を取付けるための切欠部36,36を前記連結板33の上下に形成している。

0038

前記X字状ブレース10は、断面略コ字形の2本のブレース15,15の中央交差部の中央をネジ37で連結した構造であり、出荷時には2本の2本のブレース15,15を平行に畳んだ状態にできるようになっている。各ブレース15の上下端部には長手方向に間隔を置いて複数の取付孔38,…が形成されている。ここで、前記取付孔38,…は、円孔と長手方向に延びた長孔とを組み合わせて形成されている。前記X字状ブレース10は、両ブレース15,15の上端を、前記上部ブラケット9の両端部に連結するとともに、両ブレース15,15の下端を、前記支柱6,6の下部に固定した前記支柱ブラケット16,16に連結した後、中央部の前記ネジ37を強く締め付けるとともに、その上下位置でもネジ39,39で強固に連結する。

0039

前記上部ブラケット9の両端部に形成した下方への膨出部40,40に、前記X字状ブレース10の上端部をネジ41で連結するために、複数の取付孔42,…が上下に間隔を置いて形成されている。前記取付孔42,…も円孔と横長の長孔とを組み合わせて形成されている。そして、前記上部ブラケット9の基板31の両端部に前記X字状ブレース10の各ブレース15,15の上端部を重合し、前記ブレース15の取付孔38,…と前記上部ブラケット9の取付孔42,…が交差して形成された複数対の孔を使って前記ネジ41を螺合する。

0040

一方、前記支柱ブラケット16は、図1図2及び図4に示すように、垂直方向を向く支持板43の左右一端縁に、交互に反対向きに直角に連結板44,44を折曲形成した構造である。そして、前記連結板44,44を前記支柱6の下部内面に接合状態でネジ45,…で連結する。この場合も中央部の連結板44に、前記係止具35を支柱6に取付けるための切欠部46を形成している。尚、前記係止具35を支柱6に取付ける位置によっては、前記切欠部46を利用しない場合もある。そして、前記支柱ブラケット16の支持板43には、前記取付孔42,…と同様に円孔と横長の長孔の組み合わせからなる取付孔47,…を上下に複数形成している。尚、前記支柱ブラケット16は、左右で反転して使用できるようにするため、上下中央水平線に対して鏡像対称形としている。そして、前記支柱6に取付けた各支柱ブラケット16の支持板43に、前記X字状ブレース10の各ブレース15,15の下端部を重合し、前記ブレース15の取付孔38,…と前記支柱ブラケット16の取付孔47,…が交差して形成された複数対の孔を使って前記ネジ48を螺合する。このように、異なる方向に延びた長孔を利用することにより、部材の寸法誤差や施工誤差を吸収して、確実に連結することができ、それにより強固な剛体構造を実現できる。

0041

前記天ブラケット20は、図1図3及び図5に示すように、垂直方向に向く取付板49の上縁を直角に折曲して連結板50を形成し、該連結板50には前記天レール4の凹溝21内の底面に接合して該天レール4にネジ51,…にて固定するための通孔52,…が多数形成され、また前記取付板49の下部には前記粘弾性ダンパー11の第2構成板18を取付けるための取付孔53,…が水平方向に4カ所形成した構造である。一方、前記上部ブラケット9の基板31の中央部の間隔を置いた2カ所には、前記粘弾性ダンパー11の第1構成板17を取付けるための上下方向に延びた長孔54,…を上下に位置をずらせて4つずつ形成している。

0042

そして、前記粘弾性ダンパー11の第1構成板17の下部には、前記長孔54,…と対応させて複数の通孔55,…を形成している。前記第2構成板18は、前記第1構成板17を上下反転させて使うため、前記通孔55,…を第2構成板18にも形成している。前記通孔55,…は、前記天ブラケット20の取付孔53,…にも対応するので、両方に対応する位置に多く形成している。前記天レール4と前記上部ブラケット9との間隔は一定ではなく、その寸法誤差若しくは施工誤差を吸収することができるように、前記長孔54,…と通孔55,…が設けられている。そして、前記天レール4に取付けた前記天ブラケット20の取付板49に、前記粘弾性ダンパー11の第2構成板18の上部を接合させた状態で、前記取付孔53,…と通孔55,…を用いてネジ56,…で連結するとともに、前記第1構成板17の下部を前記上部ブラケット9の基板31に接合させた状態で、前記長孔54,…と通孔55,…を用いてネジ56,…で連結する。

0043

前記パネル板7は、その背面側の両側縁に形成した裏板58,58に、上下方向に所定間隔で係止孔59,…をそれぞれ形成している。そして、前記支柱6の側面に前記係止具35をネジ止めし、該係止具35の両端部に形成した上向きフック60,60に前記パネル板7の係止孔59を係止して、該パネル板7を支持するのである。前記係止具35の支柱6へ取付位置は、通常下端部から50cmピッチであり、最上段の位置から下方へ100〜150mmの位置にも取付ける。この上から2番目の係止具35の取付位置に応じて、図8に示すように、前記上部ブラケット9の上側の切欠部36の位置になるか、図9に示すように、前記上部ブラケット9の下側の切欠部36の位置になるか選択する。

0044

このように、特定の両支柱6,6間に下部ブラケット8と上部ブラケット9を連結するとともに、下部ブラケット8を地レール5とフロア構造体2に固定し、更にX字状ブレース10で強固に連結して高剛性化し、それから上部ブラケット9と天レール4間に天ブラケット20を介して粘弾性ダンパー11を取付け、それらの表裏両面にパネル板7,7を装着することによって、制振機能を備えたパネル構造体3が構成される。このパネル構造体3に隣接する両側若しくは片側には通常構造の間仕切パネルが連続して、室内を所望レイアウトで区画する。本実施形態では、前記X字状ブレース10の両ブレース15,15の下端を、前記支柱ブラケット16を介してそれぞれ支柱6に連結したが、前記下部ブラケット8の垂直部13,13に前記支柱ブラケット16の機能を持たせて、該支柱ブラケット16を省略することも可能であるが、本実施形態では施工性を考慮して別部材で構成した。

0045

1 吊り天井構造体、 2フロア構造体、
中間構造物、 4天レール、
5地レール、 6支柱、
7パネル板、 8 下部ブラケット、
9 上部ブラケット、 10 X字状ブレース、
11粘弾性ダンパー、 12水平部、
13 垂直部、 14凹溝、
15 ブレース、 16支柱ブラケット、
17 第1構成板、 18 第2構成板、
19粘弾性体、 20 天ブラケット、
21 凹溝、 22天井支持レール、
23補強材、 24アジャスター、
25 天支持部材、 26取付板、
27退避部、 28ネジ、
29受部材、 30 ネジ、
31基板、 32補強縁、
33連結板、 34 ネジ、
35係止具、 36切欠部、
37 ネジ、 38取付孔、
39 ネジ、 40膨出部、
41 ネジ、 42 取付孔、
43 支持板、 44 連結板、
45 ネジ、 46 切欠部、
47 取付孔、 48 ネジ、
49 取付板、 50 連結板、
51 ネジ、 52通孔、
53 取付孔、 54長孔、
55 通孔、 56 ネジ、
58裏板、 59係止孔、
60上向きフック。

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