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技術 カレンダ機構、ムーブメントおよび時計

出願人 セイコーインスツル株式会社
発明者 鈴木重男
出願日 2016年2月9日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-023049
公開日 2017年8月17日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2017-142134
状態 特許登録済
技術分野 機械時計
主要キーワード ケース裏蓋 爪歯車 アルキメデス曲線 レバー体 アンクル 歯形成 作動カム レバーばね
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

簡単な構造で容易に製造することができるカレンダ機構ムーブメントおよび時計を提供する。

解決手段

30日判定部を有する日車20と、一年で一回転する月車30と、主日回機構40と、小月の末日に日車20を回転させる小月日回し機構70と、を備える。月車30は、小月に対応する凹部34bが外周面に形成された月カム33を有し、主日回し機構40は、日回し車43と、日送り爪車47と、を有し、小月日回し機構70は、作動レバー体71と、小月日送り爪車76と、日回し中間車85と、を有し、作動レバー体71は、30日判定レバー74が30日判定部29に追従し、かつ小月判定レバー75が凹部34bに追従することで、第一位置から第二位置に向かって回動し、日回し中間車85は、作動レバー体71が第一位置にあるとき日送り爪車47から離間し、第二位置にあるとき日送り爪車47と噛合する。

概要

背景

月日の表示が可能なカレンダ付時計において、一か月の日数が30日以下の小月の月末に二日分の日送りを行うことにより、日修正最低限に抑えるようにしたカレンダ機構は周知である(例えば、特許文献1参照)。

特許文献1には、第1内歯列と第2内歯列とを具備する日付ディスク日車)と、日付表示を制御するために第1内歯列の歯を介して駆動するフィンガを有する日付動輪セットと、第2内歯列と共働して、小の月の終わりに日付ディスクをさらにワンステップ進める修正動輪セットと、各月の終わりに月星車を駆動する月動輪セットと、を備えたカレンダ機構が記載されている。レバー体としては、日付ディスクのポストにより制御されるレバーと、日付動輪セットおよび月動輪セットを作動させるための第1スライドレバーと、修正動輪セットを作動させるための第2スライドレバーと、月星車と共働し第2スライドレバーの回転を制御するレバーと、を備えている。

概要

簡単な構造で容易に製造することができるカレンダ機構、ムーブメントおよび時計を提供する。30日判定部を有する日車20と、一年で一回転する月車30と、主日回機構40と、小月の末日に日車20を回転させる小月日回し機構70と、を備える。月車30は、小月に対応する凹部34bが外周面に形成された月カム33を有し、主日回し機構40は、日回し車43と、日送り爪車47と、を有し、小月日回し機構70は、作動レバー体71と、小月日送り爪車76と、日回し中間車85と、を有し、作動レバー体71は、30日判定レバー74が30日判定部29に追従し、かつ小月判定レバー75が凹部34bに追従することで、第一位置から第二位置に向かって回動し、日回し中間車85は、作動レバー体71が第一位置にあるとき日送り爪車47から離間し、第二位置にあるとき日送り爪車47と噛合する。

目的

本発明は、上記事情に鑑みたものであって、簡単な構造で容易に製造することができるカレンダ機構、ムーブメントおよび時計の提供を課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

一年で一回転する月車と、一カ月で一回転し、周方向における所定位置に30日判定部を有する日車と、一日で一回転し、前記日車を回転させる主日回機構と、一カ月の日数が30日以下の小月の末日に、前記日車を回転させる小月日回し機構と、を備え、前記月車は、前記小月に対応する小月判定部が外周面に形成された月カムを有し、前記主日回し機構は、一定速度で一日に一回転する日回し車に対して回転可能に積層され、一日に一回転する作動カムと、前記作動カムと同期して回転し、前記日車を回転させる日送り爪車と、を有し、前記小月日回し機構は、前記30日判定部に追従可能な30日判定レバーと、前記小月判定部に追従可能な小月判定レバーと、が設けられ、所定軸周り回動する作動レバー体と、前記小月の末日に前記日車を回転させる小月日送り爪車と、前記小月日送り爪車に噛合した状態で前記作動レバー体に対して回転可能に設けられた日回し中間車と、を有し、前記作動レバー体は、前記30日判定レバーが前記30日判定部に追従し、かつ前記小月判定レバーが前記小月判定部に追従することで、第一位置から第二位置に向かって回動し、前記日回し中間車は、前記作動レバー体が前記第一位置にあるとき前記日送り爪車から離間し、前記第二位置にあるとき前記日送り爪車と噛合することを特徴とするカレンダ機構

請求項2

請求項1に記載のカレンダ機構であって、前記主日回し機構は、前記作動カムと同期して回転し、外周面に日送り判定部を有する制御カムを備え、前記作動レバー体は、前記制御カムの外周面に摺接する日送り判定レバーを有し、前記日送り判定レバーが前記日送り判定部に摺接したときに、前記30日判定レバーが前記30日判定部に追従し、かつ前記小月判定レバーが前記小月判定部に追従することを特徴とするカレンダ機構。

請求項3

請求項1または2に記載のカレンダ機構であって、前記小月日回し機構は、前記日車を回転させる前の送り前位置から前記日車を回転させた後の送り後位置に向かって、前記小月日送り爪車を付勢する付勢手段を備えていることを特徴とするカレンダ機構。

請求項4

請求項3に記載のカレンダ機構であって、前記小月日送り爪車は、前記日車の歯部押圧して前記日車を回転させる小月日送り爪を備え、前記小月日送り爪が前記送り後位置から前記送り前位置に向かって移動して前記歯部と当接したときに、前記小月日送り爪車の径方向内側に向かって移動可能なように前記小月日送り爪を弾性支持する弾性支持部を有することを特徴とするカレンダ機構。

請求項5

請求項4に記載のカレンダ機構を備えたことを特徴とするムーブメント

請求項6

請求項5に記載のムーブメントを備えたことを特徴とする時計

技術分野

0001

この発明は、カレンダ機構ムーブメントおよび時計に関する。

背景技術

0002

月日の表示が可能なカレンダ付時計において、一か月の日数が30日以下の小月の月末に二日分の日送りを行うことにより、日修正最低限に抑えるようにしたカレンダ機構は周知である(例えば、特許文献1参照)。

0003

特許文献1には、第1内歯列と第2内歯列とを具備する日付ディスク日車)と、日付表示を制御するために第1内歯列の歯を介して駆動するフィンガを有する日付動輪セットと、第2内歯列と共働して、小の月の終わりに日付ディスクをさらにワンステップ進める修正動輪セットと、各月の終わりに月星車を駆動する月動輪セットと、を備えたカレンダ機構が記載されている。レバー体としては、日付ディスクのポストにより制御されるレバーと、日付動輪セットおよび月動輪セットを作動させるための第1スライドレバーと、修正動輪セットを作動させるための第2スライドレバーと、月星車と共働し第2スライドレバーの回転を制御するレバーと、を備えている。

先行技術

0004

特許第5105467号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、従来技術にあっては、レバー体の数が多く構造も複雑であり、高コストとなるおそれがある。また、各レバーを所定のタイミングで連動させるためには、各レバーの位置をそれぞれ所定の位置に合わせた状態で組み付ける必要があり、製造工程が煩雑となるおそれがある。

0006

そこで、本発明は、上記事情に鑑みたものであって、簡単な構造で容易に製造することができるカレンダ機構、ムーブメントおよび時計の提供を課題とする。

課題を解決するための手段

0007

上記の課題を解決するため、本発明のカレンダ機構は、一年で一回転する月車と、一カ月で一回転し、周方向における所定位置に30日判定部を有する日車と、一日で一回転し、前記日車を回転させる主日回機構と、一カ月の日数が30日以下の小月の末日に、前記日車を回転させる小月日回し機構と、を備え、前記月車は、前記小月に対応する小月判定部が外周面に形成された月カムを有し、前記主日回し機構は、一定速度で一日に一回転する日回し車に対して回転可能に積層され、一日に一回転する作動カムと、前記作動カムと同期して回転し、前記日車を回転させる日送り爪車と、を有し、前記小月日回し機構は、前記30日判定部に追従可能な30日判定レバーと、前記小月判定部に追従可能な小月判定レバーと、が設けられ、所定軸周り回動する作動レバー体と、前記小月の末日に前記日車を回転させる小月日送り爪車と、前記小月日送り爪車に噛合した状態で前記作動レバー体に対して回転可能に設けられた日回し中間車と、を有し、前記作動レバー体は、前記30日判定レバーが前記30日判定部に追従し、かつ前記小月判定レバーが前記小月判定部に追従することで、第一位置から第二位置に向かって回動し、前記日回し中間車は、前記作動レバー体が前記第一位置にあるとき前記日送り爪車から離間し、前記第二位置にあるとき前記日送り爪車と噛合することを特徴としている。

0008

本発明によれば、作動レバー体によりカレンダ機構を動作させることができるので、4つのレバーを備えた従来技術と比較して部品数を削減できるとともに簡単な構造とすることができる。
また、作動レバー体には、30日判定レバーと小月判定レバーとが設けられているので、作動レバー体を組み付けるだけで、30日判定レバーと小月判定レバーとが所定位置に配置される。すなわち、30日判定レバーと小月判定レバーとを個別に位置合わせする必要がないので容易に製造することができる。
また、作動レバー体は、30日判定レバーが30日判定部に追従し、かつ小月判定レバーが小月判定部に追従することで、第一位置から第二位置に向かって回動し、日回し中間車は、第二位置にあるとき日送り爪車と噛合するので、日回し中間車を介して日送り爪車の動力を小月日送り爪車に伝達することができる。したがって、小月の末日に日送り爪車および小月日送り爪車で日車を回転させて正確に日を送ることができる。

0009

また、前記主日回し機構は、前記作動カムと同期して回転し、外周面に日送り判定部を有する制御カムを備え、前記作動レバー体は、前記制御カムの外周面に摺接する日送り判定レバーを有し、前記日送り判定レバーが前記日送り判定部に摺接したときに、前記30日判定レバーが前記30日判定部に追従し、かつ前記小月判定レバーが前記小月判定部に追従することを特徴としている。

0010

本発明によれば、作動レバー体は、制御カムの外周面に摺接する日送り判定レバーを有しているので、30日判定レバーを日車に接触させることなく30日判定部に追従させることができる。これにより、作動レバー体から日車へ負荷が発生するのを抑制できるので、日車のずれを防止して所定位置に日を表示することができる。

0011

また、前記小月日回し機構は、前記日車を回転させる前の送り前位置から前記日車を回転させた後の送り後位置に向かって、前記小月日送り爪車を付勢する付勢手段を備えていることを特徴としている。

0012

本発明によれば、小月日送り爪車は、小月に日車を回した後、送り前位置に復帰することができる。したがって、次の小月においても正確に日を送ることができる。

0013

また、前記小月日送り爪車は、前記日車の歯部押圧して前記日車を回転させる小月日送り爪を備え、前記小月日送り爪が前記送り後位置から前記送り前位置に向かって移動して前記歯部と当接したときに、前記小月日送り爪車の径方向内側に向かって移動可能なように前記小月日送り爪を弾性支持する弾性支持部を有することを特徴としている。

0014

本発明によれば、小月日送り爪車の径方向内側に向かって移動可能なように小月日送り爪を弾性支持する弾性支持部を有するので、小月日送り爪が送り後位置から送り前位置に向かって復帰するときに、日車が逆回転するのを確実に防止できる。したがって、小月の末日に日送り爪車および小月日送り爪車で日車を回転させて、正確に日を送ることができる。

0015

また、本発明のムーブメントは、上述のカレンダ機構を備えたことを特徴とする。
また、本発明の時計は、上述のムーブメントを備えたことを特徴とする。

0016

本発明によれば、構造が簡単で容易に製造できるカレンダ機構を備えているので、信頼性に優れた低コストなムーブメントおよび時計とすることができる。

発明の効果

0017

本発明によれば、作動レバー体によりカレンダ機構を動作させることができるので、4つのレバーを備えた従来技術と比較して部品数を削減できるとともに簡単な構造とすることができる。
また、作動レバー体には、30日判定レバーと小月判定レバーとが設けられているので、作動レバー体を組み付けるだけで、30日判定レバーと小月判定レバーとが所定位置に配置される。すなわち、30日判定レバーと小月判定レバーとを個別に位置合わせする必要がないので容易に製造することができる。
また、作動レバー体は、30日判定レバーが30日判定部に追従し、かつ小月判定レバーが小月判定部に追従することで、第一位置から第二位置に向かって回動し、日回し中間車は、第二位置にあるとき日送り爪車と噛合するので、日回し中間車を介して日送り爪車の動力を小月日送り爪車に伝達することができる。したがって、小月の末日に日送り爪車および小月日送り爪車で日車を回転させて正確に日を送ることができる。

図面の簡単な説明

0018

実施形態に係る時計の外観図である。
カレンダ機構を備えたムーブメントの平面図である。
図2のA−A線に沿う断面図である。
図2のB−B線に沿う断面図である。
主日回し機構の拡大平面図である。
30日判定レバーおよび小月日送り爪車の拡大平面図である。
小月の日送りにおける末日の23時50分を示す平面図である。
小月の日送りにおける末日の23時55分頃を示す平面図である。
カレンダ機構における動力伝達経路を示すブロック図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、一次日送りを開始した状態の図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、一次日送りの途中の状態の図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、一次日送りを終了した状態の図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、二次日送りを開始した状態の図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、二次日送りの途中の状態の図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、二次日送りを終了した状態の図である。
大月の日送りにおける30日の23時50分頃を示す平面図である。
大月の日送りにおける30日の24時00分頃を示す平面図であって、二次日送りの途中の状態の図である。
大月の日送りにおける30日の24時00分頃を示す平面図であって、日送りを終了した状態の図である。
変形例に係るカレンダ機構を備えたムーブメントの平面図である。
図19のC−C線に沿う断面図である。
小月の日送りにおける末日の00時00分頃を示す平面図である。
小月の日送りにおける末日の5時55分頃を示す平面図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、一次日送りの開始直前の状態の図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、一次日送りを開始した状態の図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、一次日送りの途中の状態の図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、二次日送りを開始した状態の図である。
小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であって、日送りを終了した状態の図である。
大月の日送りの説明図である。
他の実施形態に係る制御カムの説明図である。
他の実施形態に係る時計の外観図である。
図30に示す他の実施形態に係る時計のムーブメントの断面図である。

実施例

0019

以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
以下では、機械式腕時計(請求項の「時計」に相当、以下、単に「時計」という。)について説明したあと、実施形態に係るカレンダ機構の詳細について説明する。

0020

(時計)
一般に、時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。このムーブメントに文字板、針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。時計の基板を構成する地板の両側のうち、時計ケースのガラスのある方の側、すなわち文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」と称する。また、地板の両側のうち、時計ケースのケース裏蓋のある方の側、すなわち文字板と反対の側をムーブメントの「表側」と称する。

0021

図1は、実施形態に係る時計1の外観図である。以下の説明では、図1以降の各平面図における時計回り方向をCW方向といい、反時計回り方向をCCW方向という。
図1に示すように、本実施形態の時計1のコンプリートは、図示しないケース裏蓋、およびガラス2からなる時計ケース3内に、ムーブメント10と、時に関する情報を示す目盛り等を有する文字板11と、時を示す時針12、分を示す分針13および秒を示す秒針14を含む指針と、を備えている。文字板11には、日を表す数字露出させる日窓11aと、月を表す文字を露出させる月窓11bとが開口している。これにより、時計1は、時刻、日および月を表示することができる。

0022

図2は、カレンダ機構を備えたムーブメントの平面図であり、図3は、図2のA−A線に沿う断面図である。
図2および図3に示すように、ムーブメント10は、ムーブメント10の基板を構成する地板5を有している。図3に示すように、地板5の表側には、てんぷやがんぎ車アンクル等を含む図示しない脱進調速機構と、四番車8や三番車、二番車9、香箱車等を含む表輪列と、が少なくとも配置されている。四番車8の裏側の端部には、秒針14が取り付けられており、中心軸周りに60秒でCW方向に一回転する。二番車9の裏側の端部には、分針13が取り付けられており、中心軸O周りに60分でCW方向に一回転する。

0023

(カレンダ機構)
図2および図3に示すように、カレンダ機構100は、筒車16と、日車20と、月車30と、主日回し機構40と、小月日回し機構70と、を備える。以下に各図を用いて、カレンダ機構100について詳細に説明する。
以下の説明では、一カ月の日数が30日以下の月(2月、4月、6月、9月および11月)を小月といい、一カ月の日数が31日の月(1月、3月、5月、7月、8月、10月および12月)を大月という。

0024

筒車16は、表側の端部が筒歯車16aとなっている。筒車16は、筒歯車16aと輪列を介して動力源である不図示の香箱車と噛合する。筒車16は、香箱車から動力が伝達されて回転する。筒車16の裏側の端部には時針12が取り付けられており、中心軸O周りに12時間でCW方向に一回転する。筒車16は、筒歯車16aよりも裏側に筒中間車16bを有している。筒車16の回転は、例えば筒中間車16bや中間車17等の輪列を介して、後述する主日回し機構40に伝達される。

0025

日車20は、地板5に対して回転自在に取り付けられたリング状部材である。図2に示すように、日車20の表面には周方向に沿って1〜31の日を表す日文字21が順番に表示されている。日文字21の表示方法としては、例えば印刷刻印シール貼付等が挙げられるが、特に限定されるものではない。日車20は、CW方向に回転する。日文字21は、日車20の回転方向にあわせて順に表示されている。
日車20の内周面20aは、二段に形成されている。日車20の内周面20aにおけるムーブメント10の表側には、歯部22が、径方向の内側に突出するとともに周方向に間隔をあけて複数形成されている。歯部22は、大月の一カ月の日数である31日に対応して、360°/31=約11.6°ピッチで31歯形成されている。歯部22は、一日で一回転する後述の日送り爪車47の日送り爪47bによって、一日で一回押される。これにより、日車20は、CW方向に回転し、一か月で一回転する。

0026

日ジャンパ25は、日車20の回転方向の位置を規制するとともに、日車20の回転を補助する。日ジャンパ25は、地板5に基端部が固定されており、先端部25aが自由端とされる。日ジャンパ25は、弾性変形可能な日アーム部25bを備えている。日アーム部25bは、先端部25aを日車20側に付勢している。日ジャンパ25の先端部25aは、日車20の歯部22に対して係合することで日車20の回転を規制する。これにより、日車20は、歯部22のピッチ角(約11.6°)と同じ角度ピッチで、1ステップずつ回転可能となっている。

0027

日車20の内周面20aであって、歯部22よりも裏側には、月送り部26が形成されている。月送り部26は、径方向の内側に向かって突出形成されている。月送り部26は、日車20の内側に設けられた月中間車28の歯28aを月の末日から翌月の初日切り替わるときに押して、月中間車28を回転させる。
また、日車20の内周面20aであって、歯部22よりも裏側には、30日判定部29が形成されている。30日判定部29は、径方向の外側に向かって凹み形成されている。30日判定部29は、日車20が30日を表示しているときにおいて、日車20の内側に設けられた後述する30日判定レバー74の先端部74aに対応した位置に形成される。30日判定部29は、小月の末日である30日から翌月の初日に切り替わるときに、30日判定レバー74の先端部74aが入り込んで追従可能とされる。

0028

(月車)
月車30は、筒車16に対して回転自在に遊挿されている。月車30は、月歯車31と月カム33とを有している。月車30は、一年で一回転する。
月歯車31は、月中間車28と噛合している。月歯車31の歯は、一年の月数である12月に対応して、360°/12=30°ピッチで12歯形成されている。月歯車31は、日車20および月中間車28の各月の末日における回転にともなって回転する。なお、図2においては、分かり易くするために、月歯車31の各歯に対応する月の数字を記載している。

0029

月カム33は、中心軸O周りに月歯車31と同期して一年に一回転する。月カム33の外周面には、周方向にわたって5箇所の凸部34aと、各凸部34aの間に位置する5箇所の凹部34b(請求項の「小月判定部」に相当。)とが形成されている。
月カム33の複数の凸部34aは、月カム33の外周面を中心軸O周りに30°ピッチで12等分してCW方向に順に1月から12月に割り振ったときに、大月(1月、3月、5月、7月、8月、10月および12月)に対応した位置に形成されている。また、月カム33の複数の凹部34bは、小月(2月、4月、6月、9月および11月)に対応した位置に形成されている。

0030

月車30の裏側の端部には、月表示板15が外嵌固定されている。月表示板15は、円盤状の板部材であり、文字板11よりもムーブメント10の表側に配置される。図2に示すように、日車20の主面には、周方向に沿って1(JAN)〜12(DEC)の月を表す月文字15aが順番に表示されている。月文字15aの表示方法としては、例えば印刷、刻印、シール貼付等が挙げられるが、特に限定されるものではない。月表示板15は、中心軸O周りに月歯車31および月カム33と同期してCCW方向に一年に一回転する。月文字15aは、月表示板15の回転方向にあわせて順に表示されており、月窓11bから外部に露出する。

0031

ジャンパ35は、月車30の回転方向の位置を規制するとともに、月車30の回転を補助する。月ジャンパ35は、地板5に対して基端部が回動可能に接続されており、先端部35aが自由端とされる。月ジャンパ35は、月ジャンパばね36によって先端部35aが月車30に向かって付勢されている。月ジャンパ35の先端部35aは、月車30の歯に対して係合することで月車30の回転を規制する。これにより、月車30の月歯車31、月カム33および月表示板15は、中心軸O周りに、歯のピッチ角(30°)と同じ30°ピッチで一カ月あたり1ステップずつCCW方向に回転し、一年で一回転する。

0032

(主日回し機構)
図4は、図2のB−B線に沿う断面図であり、図5は、主日回し機構の拡大平面図である。
図2図4および図5に示すように、中心軸Oと日車20の内周面20aとの間であって、5時の方向に対応する位置には、第一軸C1に沿って地板5から軸部材6が立設されている。主日回し機構40は、軸部材6により第一軸C1周りに回転自在に支持されている。
主日回し機構40は、日回しピン41と、日回し車43と、作動カム50と、作動カムレバー52と、日送り爪車47と、制御カム45と、を備えている。日回しピン41、日回し車43、作動カム50、日送り爪車47および制御カム45は、第一軸C1を回転中心として同軸上に配置される。
日回しピン41は、筒状に形成されており、軸部材6に対して第一軸C1周りに回転自在に遊挿されている。

0033

日回し車43は、日回しピン41に対して回転自在に遊挿されている。日回し車43は、中間車17と噛合している。日回し車43には、筒中間車16bおよび中間車17を介して、筒車16の動力が伝達される。日回し車43は、第一軸C1周りに一定速度で一日に一回転する。
また、日回し車43には、平面視で第一軸C1を中心とし、日回し車43の径方向に幅を有する弧状の溝部43aが設けられている。弧状に形成された溝部43aの中心角は、例えば90°程度となっている。

0034

作動カム50は、全体として扇形状に形成された板状部材であり、日回し車43の外形よりも小さくなっている。作動カム50は、日回し車43よりも表側において、日回し車43に対して積層される。作動カム50は、日回しピン41に対して外嵌固定されている。これにより、作動カム50は、日回し車43に対して第一軸C1周りに回転可能となっている。
作動カム50は、弧状に形成された作動カム面50aと、後述の作動カムレバー52により押圧される押圧面50bと、作動カムレバー52の先端部53に入り込む膨出部50cと、を備えている。作動カム面50aは、CW方向に向かうにつれて漸次半径縮径するように形成されている。押圧面50bは、作動カム面50aの一端部において、CCW方向に面するように設けられている。膨出部50cは、第一軸C1を挟んで作動カム面50aとは径方向の反対側に設けられており、径方向の外側に膨出している。

0035

作動カム50は、軸方向に沿ってムーブメント10の裏側に突出する規制ピン部51を備えている。規制ピン部51は、日回し車43の溝部43aに挿入配置されている。規制ピン部51は、直径が溝部43aの幅よりも小さくなっており、溝部43a内に遊挿されるとともに、溝部43a内を周方向に沿って移動可能となっている。
規制ピン部51は、日回し車43がCW方向に回転することにより、溝部43aのCCW方向の端部に突き当たる。作動カム50は、規制ピン部51が溝部43aの端部に突き当たった状態で日回し車43がCW方向に回転することにより、日回し車43とともにCW方向に回転可能となっている。
また、後述の作動カムレバー52により作動カム50の押圧面50bが押圧されると、規制ピン部51は、日回し車43の回転速度よりも速い速度で、溝部43a内をCW方向に移動する。これにより、作動カム50は、溝部43aの形成範囲に対応した所定角度(本実施形態では約90°)だけ、日回し車43に対してCW方向に回転可能となっている。

0036

作動カムレバー52は、全体としてL字状に形成されている。作動カムレバー52は、地板5により軸支されて回動可能となっている。作動カムレバー52は、先端部53が作動カム50に向かうように、作動カムレバーばね54によって付勢されている。作動カムレバー52の先端部53は、作動カム50の作動カム面50aおよび押圧面50bに摺接するとともに、作動カムレバー52の回動にともない、作動カム50の回転中心である第一軸C1に対して接近離反する。

0037

作動カムレバー52の先端部53には、作動カム50に向かって突出する第一凸部53aと、第一凸部53aよりも作動カムレバー52の基端側に設けられた第二凸部53bと、が形成されている。作動カムレバー52の先端部53の第二凸部53bは、作動カム50がCW方向に回転することにより、作動カム面50aを摺接する。そして、作動カムレバー52の先端部53の第二凸部53bは、日が切り替わる午前0時前後の所定のタイミングに作動カム50の押圧面50bに到達し、作動カムレバーばね54の付勢力によって押圧面55bを押圧する。これにより、作動カム50は、日回し車43の溝部43aの形成範囲に対応した所定角度(本実施形態では約90°)だけ、日回し車43に対してCW方向に瞬時に回転することができる。また、作動カム50は、所定角度回転した後、膨出部50cが作動カムレバー52の第一凸部53aと第二凸部53bとの間に入り込み、一時的に保持されるようになっている。

0038

日送り爪車47は、円板状の日送り爪歯車47aと日送り爪47bとにより構成されている。日送り爪車47は、日回しピン41における裏側の端部に外嵌固定されており、作動カム50と同期して回転する。
日送り爪歯車47aは、日回しピン41に対して外嵌固定されている。日送り爪歯車47aの外周面には、歯部が形成されている。日送り爪歯車47aは、後述する小月日回し機構70の日回し中間車85と噛合可能となっている。
日送り爪47bは、日送り爪歯車47aよりも裏側において、日回しピン41に対して外嵌固定されている。日送り爪47bの外周面には、径方向の外側に向かって突出する爪部47cが、日車20の歯部22と係合可能に形成されている。日送り爪車47は、日が切り替わる午前0時前後の所定のタイミングに、作動カム50の瞬時の回転に同期して回転する。これにより、日送り爪47bは、日車20の歯部22を押圧して日車20をCW方向に1ステップ回転させる。

0039

制御カム45は、日回し車43に対して回転可能に積層されており、日回し車43と日送り爪車47との間に配置されている。制御カム45は、日回しピン41に外嵌固定されており、作動カム50および日送り爪車47と同期して回転する。制御カム45の外周面には、後述する小月日回し機構70に設けられた日送り判定レバー73の先端部73aが摺接する。
制御カム45の外周面には、日送り判定部46が形成されている。日送り判定部46は、径方向の内側に向かって凹み形成されている。日送り判定部46のCW方向の側面46aは、径方向に沿うように形成されている。日送り判定部46のCCW方向の側面46bは、径方向の内側から外側に向かって、日送り判定部46の開口が広がるようにCCW方向に傾斜している。日送り判定部46には、小月の末日である30日から翌月の初日に切り替わるときに、日送り判定レバー73の先端部73aが入り込んで摺接する。

0040

(小月日回し機構)
中心軸Oと日車20の内周面20aとの間であって、7時の方向に対応する位置には、第二軸C2(請求項の「所定軸」に相当。)に沿って地板5から軸部材7が立設されている。
小月日回し機構70は、作動レバー体71と、小月日送り爪車76と、日回し中間車85と、を有している。

0041

作動レバー体71は、例えば金属材料により形成された平板状の部材である。作動レバー体71は、軸部材7に遊挿された後述の小月日送り爪車76の筒部77に対してさらに遊挿されており、軸部材7によって第二軸C2周りに回転自在に支持されている。作動レバー体71は、作動レバー体71よりも径方向の外側に設けられた作動レバー体ばね72により、第二軸C2周りにCCW方向に付勢されている。
作動レバー体71は、規制ピン部71aと、日送り判定レバー73と、30日判定レバー74と、小月判定レバー75と、を備えている。日送り判定レバー73と、30日判定レバー74と、小月判定レバー75とは、一体形成されている。

0042

規制ピン部71aは、第二軸C2の近傍において、裏側に向かって立設されている。規制ピン部71aは、後述する小月日送り爪車76の爪歯車78における溝部78a内に挿入配置されており、小月日送り爪車76の回転を規制している。
日送り判定レバー73は、先端部73aが制御カム45に向かって屈曲形成されている。日送り判定レバー73の先端部73aは、作動レバー体ばね72の付勢力により制御カム45の外周面に接触しており、制御カム45が回転することにより、制御カム45の外周面と摺接する。また、日送り判定レバー73の先端部73aは、小月の末日である30日から翌月の初日に切り替わるとき(例えば、小月の末日の23時55分以降24時00分までの間)に、作動レバー体ばね72の付勢力により制御カム45の日送り判定部46に入り込んで摺接する。

0043

図6は、30日判定レバーおよび小月日送り爪車の拡大平面図である。
30日判定レバー74は、先端部74aが日車20の内周面20aに向かって屈曲形成されている。30日判定レバー74の先端部74aは、日車20の内周面20aから所定距離だけ離間している。30日判定レバー74の先端部74aは、日車20が30日を表示しているときにおいて、日車20の30日判定部29に対応した位置に配置される(図6参照)。

0044

小月判定レバー75は、平面視で中心軸Oと第一軸C1との間を延び、先端部75aが月カム33に向かって屈曲形成されている。小月判定レバー75の先端部75aは、月カム33の外周面から所定距離だけ離間している。小月判定レバー75の先端部75aは、大月において各月の凸部34aに対応した位置に配置され、小月において各月の凹部34bに対応した位置に配置される。

0045

図7は、小月の日送りにおける末日の23時50分頃を示す平面図であり、図8は、小月の日送りにおける末日の23時55分頃を示す平面図である。
図2に示すように、作動レバー体71は、日送り判定レバー73の先端部73aが制御カム45の日送り判定部46以外の領域に摺接しているとき、作動レバー体ばね72の付勢力に抗して、第二軸C2周りにCW方向に傾斜した位置(以下、「第一位置」という。)に配置される。

0046

また、図7に示すように、作動レバー体71は、小月の末日である30日において、小月判定レバー75の先端部75aが凹部34bに対応した位置に配置され、30日判定レバー74の先端部74aが30日判定部29に対応した位置に配置される。
そして、図8に示すように、小月の末日である30日から翌月の初日に切り替わるとき(例えば、小月の末日の23時55分以降24時00分までの間)、日送り判定レバー73の先端部73aが日送り判定部46に入り込んで摺接するとともに、30日判定レバー74の先端部74aが30日判定部29に入り込んで追従し、かつ小月判定レバー75の先端部75aが月カム33の凹部34bに入り込んで追従する。作動レバー体71は、日送り判定レバー73の先端部73aが日送り判定部46に入り込んで摺接しているとき、作動レバー体ばね72の付勢力により、第二軸C2周りに第一位置よりもCCW方向に傾斜した位置(以下、「第二位置」という。)に配置される。

0047

図6に示すように、小月日送り爪車76は、筒部77と、爪歯車78と、爪板79と、戻しばね連結部80と、を有している。筒部77と、爪歯車78と、爪板79と、戻しばね連結部80とは、一体固定されており、第二軸C2周りに同期して回転する。
筒部77は、軸部材7に対して回転可能に外挿される。
爪歯車78は、筒部77に遊挿された作動レバー体71よりも裏側において、筒部77に対して外嵌固定されている。爪歯車78の外周面には、複数の歯部が周方向にわたって形成されている。爪歯車78には、平面視で第二軸C2を中心とし、爪歯車78の径方向に幅を有する弧状の溝部78aが設けられている。弧状に形成された溝部78aの中心角は、例えば90°程度となっている。溝部78aには、作動レバー体71から立設された規制ピン部71aが移動可能に挿入配置されている。

0048

爪板79は、爪歯車78よりも裏側において、爪歯車78に固定されている。爪板79は、ベース部79aと、小月日送り爪79bと、弾性支持部79cと、を主に有している。
ベース部79aは、爪歯車78の大部分を覆うように設けられており、径方向に沿って爪溝79dが形成されている。
小月日送り爪79bは、径方向に沿うように長く形成されており、爪歯車78よりも径方向の外側に突出している。小月日送り爪79bは、日車20の歯部22を押圧して回転させる前の送り前位置(以下、単に「送り前位置」という。)において、およそ6時の方向を向いている。小月日送り爪79bは、爪溝79d内に配置されており、径方向に沿って移動可能となっている。小月日送り爪79bのCW側の側面は平面となっており、日車20の歯部22に対して係合可能となっている。また、小月日送り爪79bのCCW側の側面は湾曲面となっており、日車20の歯部22から離脱可能となっている。
弾性支持部79cは、全体として弾性変形可能なC字状に形成されており、ベース部79aと小月日送り爪79bとを接続している。弾性支持部79cは、小月日送り爪79bが爪溝79d内において径方向内側に向かって移動可能なように弾性支持している。

0049

戻しばね連結部80は、筒状に形成された部材であり、作動レバー体71よりも表側において、筒部77に外嵌固定されている。
戻しばね連結部80には、戻しばね82(請求項の「付勢手段」に相当。)が接続されている。戻しばね82は、例えば第二軸C2を中心とするアルキメデス曲線に沿って形成されたひげぜんまいである。戻しばね82は、内端が戻しばね連結部80に固定され、外端が地板5から立設された固定ピン84に固定されている。

0050

戻しばね82は、小月日送り爪79bが日車20の歯部22を押圧して回転させた後の送り後位置(以下、単に「送り後位置」という。)から送り前位置に向かって、CCW方向に小月日送り爪車76の爪歯車78を付勢する。
戻しばね82は、小月日送り爪車76をCCW方向に向かって付勢した状態で戻しばね連結部80と固定ピン84とに固定されている。小月日送り爪車76は、作動レバー体71の規制ピン部71aが爪歯車78の溝部78aのCW方向の端部に突き当たることで、CCW方向への回転が規制されて保持される。

0051

図2および図4に示すように、日回し中間車85は、作動レバー体71に対して、第一軸C1と第二軸C2との間の第三軸C3周りに回転可能に設けられている。日回し中間車85は、小月日送り爪車76の爪歯車78と噛合している。
日回し中間車85は、作動レバー体71が第二軸C2周りにCW方向に傾斜した第一位置において、日送り爪車47から離間する。また、日回し中間車85は、作動レバー体71が第二軸C2周りにCCW方向に傾斜した第二位置において、日送り爪車47と噛合する。

0052

(作用)
続いて、上述したカレンダ機構100の作用について説明する。以下、月の末日を経て翌月の初日になるまでのカレンダ機構100の作用について説明する。
図9は、カレンダ機構における動力伝達経路を示すブロック図である。図9において、実線による矢印は、動力伝達方向を示している。
図10から図15は、小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であり、図10から図15の順に時系列で並んでいる。以下の説明におけるカレンダ機構100の構成部品の符号については、各図を適宜参照されたい。

0053

まず、小月の末日を経て翌月の初日になるまでのカレンダ機構100の動作について説明する。以下、例として、小月である4月の末日(4月30日)から大月である5月の初日(5月1日)へ移行するときのカレンダ機構100の動作を説明する。また、以下の説明において、小月の末日におけるカレンダ機構100の動作は、2月を除く4月、6月、9月および11月の末日におけるカレンダ機構100の動作に相当する。

0054

図7に示すように、日窓11aには、30日を示す「30」の日文字21が表示されている。また、月窓11bには、小月である4月を表す「APR」の月文字15aが表示されている。また、小月判定レバー75の先端部75aは、小月である4月の凹部34bに対応した位置に配置されている。
モータや香箱車等の不図示の動力源からの動力は、筒車16や中間車17等の輪列を介して主日回し機構40の日回し車43に伝達される(図9参照)。これにより、主日回し機構40の日回し車43は、第一軸C1を中心としてCW方向に一日あたり一回転の速度で回転する。

0055

作動カム50は、規制ピン部51が溝部43aの端部に突き当たった状態で、日回し車43とともにCW方向に回転する。これにより、主日回し機構40の日送り爪車47、制御カム45は、日回し車43および作動カム50と同期して、第一軸C1周りのCW方向に一日あたり一回転の速度で回転する。
また、作動カムレバー52の第二凸部53bは、作動カム50の回転により作動カム面50aに摺接する。
このとき、作動レバー体71における日送り判定レバー73の先端部73aは、制御カム45の日送り判定部46以外の領域に摺接している。また、作動レバー体71は、第二軸C2周りにCW方向に傾斜した第一位置に配置されている。また、日回し中間車85は、日送り爪車47から離間している。

0056

続いて、時間の経過にともなって日送り爪車47、制御カム45、日回し車43および作動カム50がさらにCW方向に回転すると、日送り判定レバー73の先端部73aは、制御カム45の日送り判定部46に到達する。

0057

続いて、図8に示すように、23時55分になると、日送り判定レバー73の先端部73aは、作動レバー体ばね72の付勢力により、制御カム45の日送り判定部46内に入り込む。また、30日判定レバー74の先端部74aは、30日判定部29に入り込んで追従する。また、小月判定レバー75の先端部75aは、月カム33の凹部34bに入り込んで追従する。これにより、作動レバー体71は、第二軸C2を中心としてCCW方向に回動し、第二軸C2周りにCW方向に傾斜した第一位置から、第二軸C2周りにCCW方向に傾斜した第二位置へ移動する。日回し中間車85は、作動レバー体71の回動にともなって移動し、日送り爪車47と噛合する。
また、作動カムレバー52の第二凸部53bは、作動カム50の回転により押圧面50bに到達する。

0058

続いて、図10に示すように、24時00分になると、作動カムレバー52の第二凸部53bは、作動カムレバーばね54の付勢力により、作動カム50の押圧面50bを押圧する。これにより、主日回し機構40の日送り爪車47、制御カム45および作動カム50は、日回し車43よりもCW方向に高速回転する。
また、日回し中間車85は、日送り爪車47から動力が伝達されて、第三軸C3を中心としてCCW方向に高速回転する。また、日回し中間車85と噛合する小月日送り爪車76の爪歯車78は、戻しばね82の付勢力に抗してCW方向に高速回転する。

0059

続いて、図11に示すように、小月日送り爪車76の小月日送り爪79bは、第二軸C2周りにCW方向に高速回転し、日車20の歯部22に当接する。小月日送り爪車76の小月日送り爪79bは、日車20の歯部22を押圧する。日車20は、日ジャンパ25との係合が解除されて、中心軸O周りにCW方向に回転する。
また、30日判定部29は、日車20の回転にともない、CW方向に移動する。このとき、30日判定部29に入り込んでいた30日判定レバー74の先端部74aは、30日判定部29に沿って移動し、30日判定部29から抜け出そうとする。また、作動レバー体71は、第二軸C2を中心としてCW方向に回動する。

0060

続いて、図12に示すように、日車20は、日ジャンパ25と再度係合されて1ステップだけ中心軸O周りにCW方向に回転する。日窓11aに表示される日文字21は、「30」から「31」に切り替わる。
また、30日判定レバー74の先端部74aは、30日判定部29に摺接しながらから抜け出す。これにより、作動レバー体71は、第二軸C2周りにCCW方向に傾斜した第二位置から、第二軸C2周りにCW方向に傾斜した第一位置へ向かって、第二軸C2を中心としてCW方向に回動する。これにより、日回し中間車85は、日送り爪車47から離間する。また、小月日送り爪車76は、日回し中間車85を介した日送り爪車47からの動力の伝達が解除される。

0061

ここで、小月日送り爪車76は、戻しばね82によって、送り後位置から送り前位置に向かって付勢されている。したがって、小月日送り爪車76は、日送り爪車47からの動力の伝達が解除されると、戻しばね82の付勢力によって、第二軸周りにCCW方向に高速回転する。これにより、小月日送り爪79bは、送り後位置から送り前位置に瞬時に復帰する。なお、小月日送り爪車76は、径方向内側に向かって移動可能なように弾性支持部79cによって弾性支持されている。このため、小月日送り爪79bは、送り後位置から送り前位置に向かって復帰するとき、日車20の歯部22と当接しても径方向の内側に移動する。これにより、小月日送り爪79bと歯部22との係合が回避されるので、日車20はCCW方向に逆回転することがない。

0062

続いて、図13に示すように、主日回し機構40の日送り爪車47、制御カム45および作動カム50は、第一軸C1周りにCW方向に高速回転する。日送り爪車47の爪部47cは、日車20の歯部22に当接して押圧する。
続いて、図14に示すように、日車20は、日ジャンパ25との係合が解除されて、中心軸O周りにCW方向に回転する。また、日車20の回転にともない、月送り部26は、日車20の内側に設けられた月中間車28の歯28aを押す。これにより、月中間車28は、CW方向に回転する。また、月中間車28と噛合する月車30は、月ジャンパ35との係合が解除されてCCW方向に回転する。これにより、月文字15aが表示された月表示板15は、月車30と同期して回転する。

0063

続いて、図15に示すように、日車20は、日ジャンパ25と再度係合されてさらに1ステップだけ中心軸O周りにCW方向に回転する。これにより、日窓11aに表示される日文字21は、「31」から「1」に切り替わる。
また、月車30は、月ジャンパ35と再度係合されて1ステップだけ中心軸O周りにCCW方向に回転する。月文字15aが表示された月表示板15は、月車30と同期して1ステップだけ中心軸O周りにCCW方向に回転する。月窓11bに表示される月文字15aは、4月を表す「APR」から5月を表す「MAY」に切り替わる。
以上により、小月である4月の末日から大月である5月の初日へ移行するときのカレンダ機構100の動作が完了する。

0064

図16は、大月の日送りにおける30日の23時55分頃を示す平面図である。
図17は、大月の日送りにおける30日の24時00分頃を示す平面図であって、日送りの途中の状態の図である。
図18は、大月の日送りにおける30日の24時00分頃を示す平面図であって、日送りを終了した状態の図である。
続いて、例として、大月である5月の30日から31日を経て、小月である6月の初日(6月1日)へ移行するときのカレンダ機構100の動作を説明する。なお、前述した小月である4月の末日から大月である5月の初日へ移行するときのカレンダ機構100の動作と同様の動作については、詳細な説明を省略する。
図16に示すように、日窓11aには、30日を示す「30」の日文字21が表示されている。また、月窓11bには、大月である5月を表す「MAY」の月文字15aが表示されている。
また、30日判定レバー74の先端部74aは、日車20が30日を表示しているため、日車20の30日判定部29に対応した位置に配置されている。
また、小月判定レバー75の先端部75aは、大月である5月の凸部34aに対応した位置に配置されている。

0065

時間の経過にともない、日送り爪車47、制御カム45、日回し車43および作動カム50は、CW方向に回転する。日送り判定レバー73の先端部73aは、制御カム45の日送り判定部46に到達する。
続いて、図16に示すように、30日の23時55分になると、日送り判定レバー73の先端部73aは、作動レバー体ばね72の付勢力により、制御カム45の日送り判定部46内に入り込もうとする。

0066

ここで、小月判定レバー75の先端部75aは、凸部34aに対応した位置に配置されている。このため、作動レバー体71は、小月判定レバー75の先端部75aが凸部34aに当接し、CCW方向への回動(すなわち、第一位置から第二位置への移動)が規制される。日回し中間車85は、日送り爪車47と離間した状態で保持される。したがって、日回し中間車85および小月日送り爪車76の爪歯車78は、日送り爪車47からの動力の伝達が遮断され、回転することなく保持される。

0067

続いて、30日の24時00分になると、作動カムレバー52の第二凸部53bは、作動カムレバーばね54の付勢力により、作動カム50の押圧面50bを押圧する。これにより、主日回し機構40の日送り爪車47、制御カム45および作動カム50は、日回し車43よりもCW方向に高速回転する。
続いて、図17に示すように、主日回し機構40の日送り爪車47、制御カム45および作動カム50は、第一軸C1周りにCW方向に高速回転する。日送り爪車47の爪部47cは、日車20の歯部22に当接して押圧する。日車20は、日ジャンパ25との係合が解除されて、中心軸O周りにCW方向に回転する。なお、このとき、日送り判定レバー73の先端部73aは、制御カム45の日送り判定部46以外の領域に摺接する。
続いて、図18に示すように、日車20は、日ジャンパ25と再度係合されて1ステップだけ中心軸O周りにCW方向に回転する。日窓11aに表示される日文字21は、「30」から「31」に切り替わる。

0068

大月の末日である5月31日から小月の初日である6月1日へ切り替わる際も、同様に動作する。すなわち、5月31日の24時00分になると、作動カムレバー52の第二凸部53bは、作動カムレバーばね54の付勢力により、作動カム50の押圧面50bを押圧する。主日回し機構40の日送り爪車47、制御カム45および作動カム50は、第一軸C1周りにCW方向に高速回転する。日送り爪車47の爪部47cは、日車20の歯部22に当接して押圧する。これにより、日車20は、日ジャンパ25との係合が解除されて、中心軸O周りにCW方向に回転する。
また、日車20の回転にともない、月送り部26は、日車20の内側に設けられた月中間車28の歯28aを押す。これにより、月中間車28は、CW方向に回転する。また、月中間車28と噛合する月車30は、月ジャンパ35との係合が解除されてCCW方向に回転する。これにより、月文字15aが表示された月表示板15は、月車30と同期してCCW方向に回転する。

0069

続いて、日車20は、日ジャンパ25と再度係合されてさらに1ステップだけ中心軸O周りにCW方向に回転する。これにより、日窓11aに表示される日文字21は、「31」から「1」に切り替わる。
また、月車30は、月ジャンパ35と再度係合されて1ステップだけ中心軸O周りにCCW方向に回転する。これにより、月窓11bに表示される月文字15aは、5月を表す「MAY」から6月を表す「JUN」に切り替わる。
以上により、大月である5月の30日から末日である31日を経て、大月の初日である6月1日へ移行するときのカレンダ機構100の動作が完了する。

0070

本実施形態によれば、作動レバー体71によりカレンダ機構100を動作させることができるので、4つのレバーを備えた従来技術と比較して部品数を削減できるとともに簡単な構造とすることができる。
また、作動レバー体71には、30日判定レバー74と小月判定レバー75とが設けられているので、作動レバー体71を組み付けるだけで、30日判定レバー74と小月判定レバー75とが所定位置に配置される。すなわち、30日判定レバー74と小月判定レバー75とを個別に位置合わせする必要がないので容易に製造することができる。
また、作動レバー体71は、30日判定レバー74が30日判定部29に追従し、かつ小月判定レバー75が月カム33の凹部34bに追従することで、第一位置から第二位置に向かって回動し、日回し中間車85は、第二位置にあるとき日送り爪車47と噛合するので、日回し中間車85を介して日送り爪車47の動力を小月日送り爪車76に伝達することができる。したがって、小月の末日に日送り爪車47および小月日送り爪車76で日車20を回転させて正確に日を送ることができる。

0071

また、作動レバー体71は、制御カム45の外周面に摺接する日送り判定レバー73を有しているので、30日判定レバー74を日車20に接触させることなく30日判定部29に追従させることができる。これにより、作動レバー体71から日車20へ負荷が発生するのを抑制できるので、日車20のずれを防止して所定位置に日を表示することができる。

0072

また、小月日回し機構70は、小月日送り爪車76を送り後位置から送り前位置に向かって付勢する戻しばね82を備えているので、小月日送り爪車76は、小月に日車20を回した後、送り前位置に復帰することができる。したがって、次の小月においても正確に日を送ることができる。

0073

また、小月日送り爪車76の径方向内側に向かって移動可能なように小月日送り爪79bを弾性支持する弾性支持部79cを有するので、小月日送り爪79bが送り後位置から送り前位置に向かって復帰するときに、日車20が回転するのを防止できる。したがって、小月の末日に日送り爪車47および小月日送り爪車76で日車を回転させて正確に日を送ることができる。

0074

また、構造が簡単で容易に製造できる上述のカレンダ機構100を備えているので、信頼性に優れた低コストなムーブメント10および時計1とすることができる。

0075

(実施形態の変形例)
図19は、変形例に係るカレンダ機構を備えたムーブメントの平面図であり、図20は、図19のC−C線に沿う断面図である。
続いて、実施形態の変形例について説明する。
上述した実施形態のカレンダ機構100は、日回し車43に対して回転可能に積層された制御カム45と、制御カム45に摺接する日送り判定レバー73と、を備えていた(図2および図4参照)。
これに対して、図19および図20に示すように、実施形態の変形例に係るカレンダ機構100は、制御カムおよび日送り判定レバーを備えていない点で実施形態とは異なっている。なお、以下では、上述した実施形態と同様の構成部分について、詳細な説明を省略する。

0076

(主日回し機構)
図19および図20に示すように、主日回し機構40は、日回しピン41と、日回し車43と、作動カム50と、作動カムレバー52と、日送り爪車47と、を備えている。
日回しピン41は、筒状に形成されており、軸部材6に対して第一軸C1周りに回転自在に遊挿されている。日回しピン41の軸方向における中間部分には、支持板部41aが設けられている。支持板部41aは、日回し車43よりもムーブメント10の裏側に配置されている。支持板部41aは、軸方向視円形状に形成されており、日回し車43よりも小径となっている。
日送り爪車47は、日回しピン41における裏側の端部に外嵌固定されている。日送り爪車47の日送り爪歯車47aは、支持板部41aに当接した状態で配置される。

0077

小月日回し機構70は、作動レバー体71を備えている。
作動レバー体71は、規制ピン部71aと、30日判定レバー74と、小月判定レバー75と、を備えている。30日判定レバー74と、小月判定レバー75とは、一体形成されている。
30日判定レバー74は、端部74aが日車20の内周面20aに向かって屈曲形成されている。30日判定レバー74の先端部74aは、作動レバー体ばね72の付勢力により日車20の内周面20aに対して接触している。

0078

30日判定部29は、小月の末日である30日に切り替わると、30日判定レバー74の先端部74aが入り込んで摺接することにより追従可能とされる。
小月日送り爪79bは、径方向に沿って長く形成されている。小月日送り爪79bは、爪歯車78よりも径方向の外側に突出しており、およそ9時の方向に向かっている。
作動レバー体71は、30日判定レバー74の先端部74aが日車20の内周面20aのうち30日判定部29以外の領域に摺接しているとき、第二軸C2周りにCW方向に傾斜した第一位置に配置される。また、作動レバー体71は、30日判定レバー74の先端部74aが日車20の30日判定部29に入り込んで摺接しているとき、第二軸C2周りに第一位置よりもCCW方向に傾斜した第二位置に配置される。

0079

(作用)
続いて、上述した実施形態の変形例に係るカレンダ機構100の作用について説明する。以下、月の末日を経て翌月の初日になるまでのカレンダ機構100の作用について説明する。
図21は、小月の日送りにおける末日の00時00分頃を示す平面図である。
図22は、小月の日送りにおける末日の5時55分頃を示す平面図である。
図23から図27は、小月の日送りにおける末日の24時00分頃を示す平面図であり、図23から図27の順に時系列で並んでいる。
まず、小月の末日を経て翌月の初日になるまでのカレンダ機構100の動作について説明する。以下、例として、小月である4月の末日(4月30日)から大月である5月の初日(5月1日)へ移行するときのカレンダ機構100の動作を説明する。

0080

図19に示すように、日窓11aには、29日を示す「29」の日文字21が露出されて表示されている。月窓11bには、小月である4月を表す「APR」の月文字15aが露出されて表示されている。
また、小月判定レバー75の先端部75aは、小月の凹部34bに対応した位置に配置される。
小月の日送りにおける末日前日の29日の24時00分直前に、主日回し機構40の日送り爪車47および作動カム50が日回し車43よりもCW方向に高速回転する。日送り爪車47の爪部47cは、日車20の歯部22に当接して押圧する。
続いて、図21に示すように、小月の日送りにおける末日の30日の00時00分には、日車20が1ステップ回転して日窓11aから露出される日文字21が「29」から「30」に切り替わる。

0081

続いて、30日判定レバー74の先端部74aは、日車20の30日判定部29に到達するとともに、作動レバー体ばね72の付勢力により、日車20の30日判定部29に入り込む。また、小月判定レバー75の先端部75aは、月カム33の凹部34bに入り込んで追従する。これにより、作動レバー体71は、第二軸C2を中心としてCCW方向に回動し、第二軸C2周りにCW方向に傾斜した第一位置から、第二軸C2周りに第一位置よりもCCW方向に傾斜した第二位置へ移動する。そして、日回し中間車85は、作動レバー体71の回動にともなって移動し、日送り爪車47と噛合する。
作動カム50の規制ピン部51は、日送り爪車47および作動カム50の高速移動により溝部43a内を移動した後、所定時間(本実施形態では、約5時間55分)が経過してから、一定速度で回転する日回し車43の溝部43aにおけるCCW方向の端部に突き当たる。したがって、作動カム50および日送り爪車47は、30日の5時55分まで回転することなく停止している。

0082

続いて、図22に示すように、例えば30日の5時55分になると、作動カム50の規制ピン部51は、日回し車43の溝部43aにおけるCCW方向の端部に突き当たる。これにより、一定速度でCW方向に回転する日回し車43の動力は、規制ピン部51を介して作動カム50および日送り爪車47に伝達される。作動カム50および日送り爪車47は、日回し車43と同期して回転する。また、日送り爪車47と噛合する日回し中間車85は、日送り爪車47から動力が伝達されて、第三軸C3を中心としてCCW方向に所定の速度で回転する。
図23に示すように、時間の経過にともなって、日回し中間車85と噛合する小月日送り爪車76の爪歯車78は、戻しばね82の付勢力に抗して、CW方向に所定の速度で回転する。

0083

続いて、図24に示すように、小月日送り爪車76の小月日送り爪79bは、30日の24時00分になると、日車20の歯部22に当接する。そして、小月日送り爪車76の小月日送り爪79bは、日車20の歯部22を押圧する。

0084

続いて、図25に示すように、日車20は、日ジャンパ25との係合が解除されて、中心軸O周りにCW方向に回転する。また、30日判定部29は、日車20の回転にともない、CW方向に移動する。このとき、30日判定部29に入り込んでいた30日判定レバー74の先端部74aは、30日判定部29から抜け出そうとする。また、作動レバー体71は、第二軸C2を中心としてCW方向に回動する。

0085

続いて、図26に示すように、日車20は、日ジャンパ25と再度係合されて1ステップだけ中心軸O周りにCW方向に回転する。日窓11aに表示される日文字21は、「30」から「31」に切り替わる。
作動レバー体71は、第二軸C2周りにCCW方向に傾斜した第二位置から、第二軸C2周りにCW方向に傾斜した第一位置へ向かって、第二軸C2を中心としてCW方向に回動する。これにより、日回し中間車85は、日送り爪車47から離間する。
また、小月日送り爪車76は、日回し中間車85を介した日送り爪車47からの動力の伝達が解除される。小月日送り爪車76は、戻しばね82の付勢力によって、第二軸周りにCCW方向に高速回転し、送り後位置から送り前位置に瞬時に復帰する。

0086

また、作動カムレバー52の第二凸部53bは、作動カム50の回転により押圧面50bに到達して押圧する。これにより、主日回し機構40の日送り爪車47および作動カム50は、日回し車43よりもCW方向に高速回転する。小月日送り爪車76の小月日送り爪79bは、日車20の歯部22を押圧する。日車20は、日ジャンパ25との係合が解除されて、中心軸O周りにCW方向に回転する。
そして、図27に示すように、日車20は、日ジャンパ25と再度係合されて1ステップだけ中心軸O周りにCW方向に回転する。日窓11aに表示される日文字21は、「31」から「1」に切り替わる。
また、月送り部26は、日車20の回転にともない、日車20の内側に設けられた月中間車28の歯28aを押す。これにより、月窓11bに表示される月文字15aは、4月を表す「APR」から5月を表す「MAY」に切り替わる。
以上により、小月である4月の末日から大月である5月の初日へ移行するときのカレンダ機構100の動作が完了する。

0087

図28は、大月の日送りの説明図である。
続いて、例として、大月である大月である5月の30日から末日である31日を経て、大月の初日である6月1日へ移行するときのカレンダ機構100の動作について説明する。なお、前述した実施形態のカレンダ機構100の日送りの動作や、前述した実施形態の変形例に係るカレンダ機構100における小月の日送りの動作と同様の動作については、詳細な説明を省略する。
図28に示すように、小月判定レバー75の先端部75aは、大月(図28においては、5月)の凸部34aに対応した位置に配置されている。作動レバー体71は、小月判定レバー75の先端部75aが凸部34aに当接し、CCW方向への回動(すなわち、第一位置から第二位置への移動)が規制される。日回し中間車85は、日送り爪車47と離間した状態で保持される。したがって、日回し中間車85および小月日送り爪車76の爪歯車78は、日送り爪車47からの動力の伝達が遮断され、回転することなく保持される。

0088

続いて、30日の所定時刻(例えば24時00分)になると、作動カムレバー52の第二凸部53bは、作動カムレバーばね54の付勢力により、作動カム50の押圧面50bを押圧する。これにより、主日回し機構40の日送り爪車47および作動カム50は、日回し車43よりもCW方向に高速回転する。これにより、日車20は、1ステップだけ中心軸O周りにCW方向に回転し、日窓11aに表示される日文字21が「30」から「31」に切り替わる。

0089

大月の末日である5月31日から小月の初日である6月1日へ切り替わる際も、同様に動作する。すなわち、5月31日の24時00分になると、作動カムレバー52の第二凸部53bは、作動カムレバーばね54の付勢力により、作動カム50の押圧面50bを押圧する。これにより、日車20は、1ステップだけ中心軸O周りにCW方向に回転し、日窓11aに表示される日文字21が「31」から「1」に切り替わる。
また、月送り部26は、日車20の回転にともない、日車20の内側に設けられた月中間車28の歯28aを押す。これにより、月窓11bに表示される月文字15aは、5月を表す「MAY」から6月を表す「JUN」に切り替わる。
以上により、大月である5月の30日から末日である31日を経て、大月の初日である6月1日へ移行するときのカレンダ機構100の動作が完了する。

0090

実施形態の変形例によれば、前述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、制御カムを不要とするので、さらなる小型化および薄型化が可能なカレンダ機構100とすることができる。

0091

なお、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。

0092

図29は、他の実施形態に係る制御カムの説明図である。
実施形態の制御カム45は、日送り判定部46のCW方向の側面46aが径方向に沿うように形成されていた(図5参照)。
これに対して、図29に示す制御カム45のように、日送り判定部46のCW方向の側面46aが径方向の内側から外側に向かって、日送り判定部46の開口が広がるようにCW方向に傾斜していてもよい。
この構成によれば、日送り判定レバー73の先端部73aは、傾斜した側面46aを摺動しながら、実施形態よりも低速で日送り判定部46に入り込む。このとき、作動レバー体71は、第一位置から第二位置に向かって実施形態よりも低速で回動するので、日送り爪車47と日回し中間車85とが実施形態よりも低速で噛合する。これにより、日送り爪車47および日回し中間車85の歯の摩耗を抑制できるので、耐久性に優れたカレンダ機構100とすることができる。

0093

図30は、他の実施形態に係る時計の外観図であり、図31は、図30に示す他の実施形態に係る時計のムーブメントの断面図である。
実施形態では、月表示板15を文字板11よりもムーブメント10の表側に配置し、月表示板15の月文字15aを月窓11bから露出させることで月を表示していた(図1および図3参照)。
これに対して、図30および図31に示すように、月針18を文字板11よりもムーブメント10の裏側に配置し、月針18で文字板11に示される1から12の文字を指示することにより月を表示してもよい。

0094

実施形態では、戻しばね82としてひげぜんまいを採用したが、ひげぜんまいに限定されない。したがって、例えばコイルばねを戻しばねとして採用してもよいし、板バネを戻しばねとして採用してもよい。

0095

その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。

0096

1・・・時計20・・・日車30・・・月車33・・・月カム34b・・・凹部(小月判定部) 40・・・主日回し機構43・・・日回し車45・・・制御カム46・・・日送り判定部 47・・・日送り爪車50・・・作動カム70・・・小月日回し機構 71・・・作動レバー体 73・・・日送り判定レバー 74・・・30日判定レバー 75・・・小月判定レバー 76・・・小月日送り爪車 79b・・・小月日送り爪 79c・・・弾性支持部 82・・・戻しばね(付勢手段) 85・・・日回し中間車100・・・カレンダ機構C2・・・第二軸(所定軸)

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