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技術 管状体

出願人 株式会社シマノ
発明者 岡田宗樹山中慎一郎
出願日 2016年2月8日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-021857
公開日 2017年8月17日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-140095
状態 特許登録済
技術分野 ゴルフクラブ
主要キーワード 巻回操作 中間幅 径方向視 管軸線 棒状材 シート樹脂 対抗力 テープ樹脂
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

内側層の皺よりが少なく、かつ、ドライバーシャフトとして、曲げ応力や捩じり剛性との基本的強度を確保しながら、その中で、ゴルファー使い易い、軟フレックス低トルク特性の機能を満足する管状体を提供する管状体を提供する。

解決手段

内層1は、細幅内側プリプレグテープ8が、螺旋状を呈する内側密巻螺旋体であり、内側層2は、内側プリプレグシート9が、内側密巻螺旋体の外周全長に亘って巻回されて形成してあり、中間層3は、第1バイアス式のプリプレグシート10Aと、第2バイアス式のプリプレグシート10Bとが、重なり合って構成されているバイアス式のシート体であり、外側層4は、外側プリプレグシートが、バイアス式のシート体の外周全長に亘って巻回されてあり、最外層5は、細幅の外側プリプレグテープが、螺旋状を呈する外側密巻螺旋体である。

概要

背景

軽量化と製造し易さを目的として、従来、次のようなゴルフシャフトの製造方法が提案されている。このものにおいては、内側層と中間層と外側層とからなるゴルフシャフトの構造が示されており、内側層として、マンドレル軸線方向に沿って強化繊維を引き揃えたプリプレグシートをマンドレルに巻回して構成し、中間層を前記軸線に対して斜めに引き揃えた強化繊維を引き揃えたプリプレグシートをマンドレルに巻回して構成し、外側層として、長手方向に強化繊維を引き揃えた細幅プリプレグテープを中間層の外周面螺旋状に巻回して構成するものが示されている(特許公報1)。

概要

内側層の皺よりが少なく、かつ、ドライバーシャフトとして、曲げ応力や捩じり剛性との基本的強度を確保しながら、その中で、ゴルファー使い易い、軟フレックス低トルク特性の機能を満足する管状体を提供する管状体を提供する。最内層1は、細幅の内側プリプレグテープ8が、螺旋状を呈する内側密巻螺旋体であり、内側層2は、内側プリプレグシート9が、内側密巻螺旋体の外周全長に亘って巻回されて形成してあり、中間層3は、第1バイアス式のプリプレグシート10Aと、第2バイアス式のプリプレグシート10Bとが、重なり合って構成されているバイアス式のシート体であり、外側層4は、外側プリプレグシートが、バイアス式のシート体の外周全長に亘って巻回されてあり、最外層5は、細幅の外側プリプレグテープが、螺旋状を呈する外側密巻螺旋体である。

目的

本発明の目的は、内側層の皺よりが少なく、かつ、ドライバーシャフトとして、曲げ応力や捩じり剛性との基本的強度を確保しながら、その中で、ゴルファーに使い易い、軟フレックスで低トルク特性の機能を満足する管状体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

内層内側層、中間層、外側層最外層とを備え、熱硬化性樹脂含浸したプリプレグテープ及びプリプレグシートマンドレル巻回し成形された管状体であって、前記最内層は、長手方向に沿って強化繊維を引き揃えた細幅内側プリプレグテープが、細幅方向の端部同士を密着する状態で管軸線方向に沿って巻回されて螺旋状を呈する内側密巻螺旋体であり、前記内側層は、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した内側プリプレグシートが、前記内側密巻螺旋体の外周全長に亘って巻回されて形成してある内側シート体であり、前記中間層は、強化繊維を管軸線方向に対して傾斜した方向に沿って引き揃えた第1バイアス式のプリプレグシートと、強化繊維を管軸線方向に対して傾斜した方向に沿って引き揃え、その傾斜方向が管軸線を挟んで前記第1バイアス式のプリプレグシートの強化繊維と対称に設定された状態で前記強化繊維を引き揃えている第2バイアス式のプリプレグシートとが、重なり合って構成されているバイアス式のシート体であり、前記外側層は、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した外側プリプレグシートが、前記バイアス式のシート体の外周全長に亘って巻回されて形成してある外側シート体であり、前記最外層は、長手方向に沿って強化繊維を引き揃えた細幅の外側プリプレグテープが、細幅方向の端部同士が密着する状態で管軸線方向に沿って巻回されて螺旋状を呈する外側密巻螺旋体であり、前記内側プリプレグテープと前記外側プリプレグテープとが、それらプリプレグテープの強化繊維が、径方向視において互いに交差するように、かつ、前記内側プリプレグテープが巻回される巻回方向と、前記外側プリプレグテープが巻回される巻回方向とが逆向きに巻回されるように、前記内側密巻螺旋体と前記外側密巻螺旋体とが構成してあり、前記最内層の内側プリプレグテープ及び前記最外層の外側プリプレグテープにおける樹脂含有量が、前記内側層の内側プリプレグシート、前記中間層の第1及び第2バイアス式のプリプレグシート、及び、前記外側層の外側プリプレグシートにおける樹脂含有量より、大きな樹脂含有量である管状体。

請求項2

前記最内層の内側プリプレグテープと前記最外層の外側プリプレグテープとにおけるテープ樹脂含有量が同一であり、前記内側層の内側プリプレグシートと前記外側層の外側プリプレグシートとにおけるシート樹脂含有量が同一であり、前記中間層の第1及び第2バイアス式のプリプレグシートの樹脂含有量は、前記テープ樹脂含有量と前記シート樹脂含有量との間の樹脂含有量を有している請求項1記載の管状体。

請求項3

前記バイアス式のシート体における強化繊維の弾性率を、前記最内層、最外層のプリプレグテープの強化繊維の弾性率及び前記内側層、外側層のプリプレグシートの強化繊維の弾性率に比べて大きくとってある請求項1又は2記載の管状体。

請求項4

前記バイアス式のシート体における断面当りの強化繊維含有量は、前記内側シート体と前記外側シート体における断面当りの強化繊維含有量に比べて、先端部で1.7倍以上、手元部で1.5倍以下である請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の管状体。

請求項5

前記最内層の内側プリプレグテープと前記最外層の外側プリプレグテープにおける管軸線に対して傾斜する傾斜角が、先端部で71°〜77°、手元部で83°〜85°である請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の管状体。

請求項6

前記バイアス式のシート体における巻重ねによる厚さは、先端部の厚さに対し、手元部の厚さが45%〜80%である請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の管状体。

請求項7

前記最外層の外側密巻螺旋体の外周先側端に、管軸長より短い三角形状プリプレグシートと管軸長より短い長方形状プリプレグシートとが巻回されて、口巻補強層が形成されている請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の管状体。

技術分野

0001

本発明は、最内層内側層、中間層、外側層最外層とを備え、熱硬化性樹脂含浸したプリプレグテープ及びプリプレグシートマンドレル巻回し成形された管状体であって、主としてゴルフシャフト釣り竿、或いは、自転車フレームに使用されることが想定されている管状体に関する。

背景技術

0002

軽量化と製造し易さを目的として、従来、次のようなゴルフシャフトの製造方法が提案されている。このものにおいては、内側層と中間層と外側層とからなるゴルフシャフトの構造が示されており、内側層として、マンドレルの軸線方向に沿って強化繊維を引き揃えたプリプレグシートをマンドレルに巻回して構成し、中間層を前記軸線に対して斜めに引き揃えた強化繊維を引き揃えたプリプレグシートをマンドレルに巻回して構成し、外側層として、長手方向に強化繊維を引き揃えた細幅のプリプレグテープを中間層の外周面螺旋状に巻回して構成するものが示されている(特許公報1)。

先行技術

0003

特開2002−65914号公報(段落番号〔0018〕〜〔0020〕、図1及び図2

発明が解決しようとする課題

0004

確かに、特許文献1に記載した構成のものでは、軽量化と製造方法の容易化を達成できたものと考えられるが、管状体として一般的には、マンドレルに巻回される内側層がプリプレグシートであるところから、巻回する過程で、マンドレルの表面に馴染み難く、多少の皺等が発生しやすい面も否めないものがある。このような点に加えて、ゴルフシャフトの一種であるドライバーとしての強度を備えながら、軟フレックス低トルク特性のものを提案するものである。

0005

ここで、フレックスとは、ゴルフシャフトの硬さを表示するものであり、『基本的に柔らかい方から順に J・L・A・R・SR・S・X・XXと表示される。ゴルファー選定目安として、ヘッドスピードの遅い人はフレックス(硬度)S以上の硬いシャフトは避けた方が良い、ヘッドスピードが早い場合は硬い方がよい。』というように、シャフトを選定する際の基準値となるものである。

0006

シャフトのトルクとは、シャフトのねじれ易さを示す数値角度表示)である。数値が大きいほどシャフトはねじれ易く、数値が小さいほどシャフトはねじれ難さを表している。球の方向性や曲がり方に影響を与える数値とされている。

0007

本発明の目的は、内側層の皺よりが少なく、かつ、ドライバーシャフトとして、曲げ応力や捩じり剛性との基本的強度を確保しながら、その中で、ゴルファーに使い易い、軟フレックスで低トルク特性の機能を満足する管状体を提供する点にある。

課題を解決するための手段

0008

〔構成〕
請求項1に係る発明の特徴構成は、
前記最内層は、長手方向に沿って強化繊維を引き揃えた細幅の内側プリプレグテープが、細幅方向の端部同士を密着する状態で管軸線方向に沿って巻回されて螺旋状を呈する内側密巻螺旋体であり、
前記内側層は、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した内側プリプレグシートが、前記内側密巻螺旋体の外周全長に亘って巻回されて形成してある内側シート体であり、
前記中間層は、強化繊維を管軸線方向に対して傾斜した方向に沿って引き揃えた第1バイアス式のプリプレグシートと、強化繊維を管軸線方向に対して傾斜した方向に沿って引き揃え、その傾斜方向が管軸線を挟んで前記第1バイアス式のプリプレグシートの強化繊維と対称に設定された状態で前記強化繊維を引き揃えている第2バイアス式のプリプレグシートとが、重なり合って構成されているバイアス式のシート体であり、
前記外側層は、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した外側プリプレグシートが、前記バイアス式のシート体の外周全長に亘って巻回されて形成してある外側シート体であり、
前記最外層は、長手方向に沿って強化繊維を引き揃えた細幅の外側プリプレグテープが、細幅方向の端部同士が密着する状態で管軸線方向に沿って巻回されて螺旋状を呈する外側密巻螺旋体であり、
前記内側プリプレグテープと前記外側プリプレグテープとが、それらプリプレグテープの強化繊維が、径方向視において互いに交差するように、かつ、前記内側プリプレグテープが巻回される巻回方向と、前記外側プリプレグテープが巻回される巻回方向とが逆向きに巻回されるように、前記内側密巻螺旋体と前記外側密巻螺旋体とが構成してあり、
前記最内層の内側プリプレグテープ及び前記最外層の外側プリプレグテープにおける樹脂含有量が、前記内側層の内側プリプレグシート、前記中間層の第1及び第2バイアス式のプリプレグシート、及び、前記外側層の外側プリプレグシートにおける樹脂含有量より、大きな樹脂含有量である点にあり、その作用効果は次の通りである。

0009

〔作用効果〕
(1)管状体の全体的構成として、最内層、内側層、中間層、外側層、最外層という5層構造の構成を採っているので、曲げ強度や捩じり強度の高い、ドライバーシャフトとして十分なものを提供できている。
(2)最内層として、マンドレルの全長に亘って一体で巻回されるシートではなく、マンドレルの一端から順次巻回されるプリプレグテープ層を採用することによって、成形後の皺より等を解消できた。
(3)内側層として、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した内側プリプレグシートを、前記内側密巻螺旋体の外周全長に亘って巻回してあるので、管軸線方向に沿って引き揃え配置した強化繊維によって、ヘッドに作用する打力に対する曲げ力に対する強度を大きくすることができ、折れや亀裂の発生というのを回避できる。
(4)中間層として、バイアス式に重ねて巻回されている内外のプリプレグシートにおける、軸線に対して傾斜しかつ軸線を挟んで対象に配置された強化繊維によって、左右いずれの方向からの捩じれ力に対しても、対抗力を発揮できる。
(5)外側層として、強化繊維を管軸線方向に沿って引き揃え配置した外側プリプレグシートを、前記中間シート体の外周全長に亘って巻回してあるので、管軸線方向に沿って引き揃え配置した強化繊維によって、打力に起因するヘッドに作用する曲げ力に対する強度を大きくすることができ、折れや亀裂の発生というのを回避できる。
(6)最外層として、外側プリプレグテープを内側プリプレグテープと同様に、細幅方向の端部同士が密着する状態で管軸線方向に沿って巻回されて螺旋状を呈しており、内側プリプレグテープと外側プリプレグテープとを、それらプリプレグテープの強化繊維が、径方向視において互いに交差するように巻回してあるので、左右何れの方向からの捩じり力が作用しても、いずれかのプリプレグテープの強化繊維をその捩じり力に対抗させることができ、中間層の捩じり対抗力に加えて、本構造により、捩じりに強い管状体とすることができた。

0010

上記構成を概観することによって、更に、次のようなことが言える。
(7)最内層、内側層、中間層、外側層、最外層という構成を採っているが、径方向において、中間層を中心に、最内層と最外層は、プリプレグテープで構成してあり、内側層と外側層とは、プリプレグシートで構成するという、バランスの採れた配置構成がなされており、かつ、中間層においても、強化繊維が管軸線に対して対称に配置されたバイアス式のプリプレグシートを配置する工夫によって、ドライバーシャフトとしてバランスのよい構成を提案できたものである。
(8)最内層の内側プリプレグテープ及び前記最外層の外側プリプレグテープにおける樹脂含有量が、前記内側層の内側プリプレグシート、前記中間層の第1及び第2バイアス式のプリプレグシート、及び、前記外側層の外側プリプレグシートにおける樹脂含有量より、大きな樹脂含有量であるので、管状体の表面となる内外周面での樹脂量を十分に確保でき、不足による欠陥の発生を抑制できる。

0011

〔効果〕
以上のように、5層構造の採用と、5層それぞれに強化繊維の配置を考慮した構成によって、ドライバーシャフトとして強度の高い管状体を提供できた。

0012

〔構成〕
請求項2に係る発明の特徴構成は、前記最内層の内側プリプレグテープと前記最外層の外側プリプレグテープとにおけるテープ樹脂含有量が同一であり、前記内側層の内側プリプレグシートと前記外側層の外側プリプレグシートとにおけるシート樹脂含有量が同一であり、前記中間層の第1及び第2バイアス式のプリプレグシートの樹脂含有量は、前記テープ樹脂含有量と前記シート樹脂含有量との間の樹脂含有量を有している点にあり、その作用効果は次の通りである。

0013

〔作用効果〕
つまり、請求項1で記載しているように、内側層の内側プリプレグシートと外側層の外側プリプレグシートとの樹脂量を、最内層の内側プリプレグテープと最外層の外側プリプレグテープの樹脂量より少なくしているので、樹脂量の増加による重量増を回避できるとともに、少なくなった樹脂量による懸念される欠陥の発生を、内側層の内側プリプレグシートは最内層と中間層に、外側層の外側プリプレグシートは最外層と中間層に隣接接触させることによって、抑制することにより有用な管状体を提供することができた。
また、中間層は2枚のプリプレグシートを重ねたものであり、かつ、強化繊維の引き揃え方向が管軸線に対して対称に傾斜させたバイアス状態であるので、最外層及び最内層と同様の樹脂量に設定すると製造時の巻回操作が難しくなる点を、樹脂量を低減することによって、製造の困難性を緩和している。

0014

〔構成〕
請求項3に係る発明の特徴構成は、前記バイアス式のシート体における強化繊維の弾性率を、前記最内層、最外層のプリプレグテープの強化繊維の弾性率及び前記内側層、外側層のプリプレグシートの強化繊維の弾性率に比べて大きくとってある点にあり、その作用効果は次の通りである。

0015

〔作用効果〕
つまり、前記バイアス式のシート体における強化繊維の弾性率を他の層の強化繊維の弾性率に比べて大きくしてあるので、捩じり剛性を高める機能を担っている部分の剛性を高めることができて、管状体の低トルク特性を現出するものである。一方、曲げ剛性等を担っている他の層、特に、内外シート体においては弾性率をバイアス部分程大きくはしていないので、管状体の柔らかさを演出し、軟フレックス性を出している。これによって、低トルクで軟フレックス性のゴルフ用ドライバーシャフトとして有用な管状体を提供することができた。

0016

〔構成〕
請求項4に係る発明の特徴構成は、前記バイアス式のシート体における断面当りの強化繊維含有量は、前記内側シート体と前記外側シート体における断面当りの強化繊維含有量に比べて、先端部で1.7倍以上、手元部で1.5倍以下である点にあり、その作用効果は次の通りである。

0017

〔作用効果〕
強化繊維が管軸線に沿って引き揃えてあるところから、捩じれ剛性に対してはバイアス式のシート体に比べて劣る内外シート体に比べて、先端部では1.7倍以上の断面当りの強化繊維含有量を確保し、手元部で断面当りの強化繊維含有量を1.5倍以下に設定してある。
このことによって、先端部での捩じれ剛性を高めたものにできるとともに、手元部での曲げ剛性を抑制してある。このことによって、低トルクで軟フレックスな、管状体を提供できるに至った。

0018

〔構成〕
請求項5に係る発明の特徴構成は、前記最内層の内側プリプレグテープと前記最外層の外側プリプレグテープにおける管軸線に対して傾斜する傾斜角が、先端部で71°〜77°、手元部で83°〜85°である点にあり、その作用効果は次の通りである。

0019

〔作用効果〕
このように、先端部での傾斜角を小さくすることによって、先端部でのトルクを低トルクにできる。

0020

〔構成〕
請求項6に係る発明の特徴構成は、前記バイアス式のシート体における巻重ねによる厚さは、先端部の厚さに対し、手元部の厚さが45%〜80%である点にあり、その作用効果は次の通りである。

0021

〔作用効果〕
つまり、バイアス式のシート体においては、強化繊維が管軸線に対して傾斜する状態にあるところから、捩じれ剛性が高くなっているが、巻重ねによる厚さは、先端部の厚さに対し、手元部の厚さが45%〜80%であるように設定してあるので、先端部と手元部との厚さが同じ場合に比べて、厚さの大きくなった分だけ先端部での外径が大きくなり、捩じれ剛性が更に大きくなっている。そして、手元部の厚さは先端部に比べて小さいので、先端部と手元部との厚さが同じ場合に比べて、外径が大きくならず、管状体の重量増を抑制することができる。
したがって、管状体の先端部を比較的厚く巻いて断面係数を大きくし、捩じり剛性を上げて低トルクでありながら、手元部での厚さを抑制して軽量なゴルフシャフトを得るための有用な管状体を提供することができた。

0022

〔構成〕
請求項7に係る発明の特徴構成は、前記最外層の外側密巻螺旋体の外周先側端に、管軸長より短い三角形状プリプレグシートと管軸長より短い長方形状プリプレグシートとが巻回されて、口巻補強層が形成されている点にあり、その作用効果は次の通りである。

0023

〔作用効果〕
つまり、前記最外層の外側密巻螺旋体の外周先側端である管状体の所謂先端部に、管軸長より短い三角形状プリプレグシートと管軸長より短い長方形状プリプレグシートとが巻回されて、口巻補強層としての口巻補強体が形成されている。
二枚重ねの口巻補強体を設けることによって、この部分にドライバーシャフトに取り付ける重く大きなヘッドを取り付ける場合にも、十分な取付強度を発揮するものとなり、ゴルフ用ドライバーシャフトとして有用な管状体を提供することができた。

図面の簡単な説明

0024

ゴルフクラブの全体斜視図である。
マンドレルの全体斜視図である。
最内層のプリプレグテープを巻回する状態を示す斜視図である。
内側層のプリプレグシートを最内層の内側密巻螺旋体の外周面に巻回する前の状態を示す斜視図である。
中間層を構成する2枚のバイアス式プリプレグシートを内側層の内側シート体の外周面に巻回する前の状態を示す斜視図である。
外側層のプリプレグシートを中間層のバイアス式のシート体の外周面に巻回する前の状態を示す斜視図である。
最外層のプリプレグテープを外側層の外側シート体の外周面に巻回する状態を示す斜視図である。
短い三角形状のプリプレグシートと長い長方形状のプリプレグシートとを最外層の外側密巻螺旋体の外周面に巻回する前の状態を示す斜視図である。
短い三角形状のプリプレグシートと長い長方形状のプリプレグシートとを最外層の外側密巻螺旋体の先端側外周面に巻回した状態を示す斜視図である。

実施例

0025

〔実施形態〕
管状体の一例として、ゴルフシャフト、特に、軟フレックスで低トルクのドライブシャフトとして使用されるものについて、製造過程を参照しながら説明する。
図1に示すように、ゴルフクラブKは、ゴルフシャフトEと、そのゴルフシャフトEの先端に装着されるヘッドHと元側のグリップGを備えている。

0026

まず、ゴルフシャフトEの製作に使用されるマンドレルAについて説明する。
マンドレルAは、図2に示すように、鋼鉄製の穏やかなテーパ外周面を有する長尺棒状材であり、表面処理を施してその硬度をHrc40以上に設定してある。先端径D1が約5mm径であり、中間位置の径D2は約13.9mm径であり、先端から中間位置までの長さL1が約990mmであるところから、(13.9−5)/2×990=4.5/1000mmの比較的大きなテーパで成形されており、更に、中間位置よりL2=250mmの長さだけ大径部の手元径D3は約14.0mmであり、中間位置から手元部までのテーパは、(14.0−13.9)/2×250=0.5/1000mmと比較すると小さなテーパに設定されている。
以上のような諸元を呈しているマンドレルAを使用して管状体を巻回製作する。

0027

これから説明する管状体としてのドライブシャフトEは、最内層1、内側層2、中間層3、外側層4、最外層5、更に、口巻補強層6からなる複層体である。
最内層1について説明する。図3に示すように、長手方向に沿って引き揃えた炭素繊維等の強化繊維cに、マトリックス樹脂としてのエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて細幅の内側プリプレグテープ8を形成する。その内側プリプレグテープ8を、マンドレルAに対して管軸線X方向に沿って螺旋状に巻回する。螺旋状に巻回する状態は、管軸線Xに対してリード角Θ1(逆方向)だけ傾斜する角度でマンドレルAに巻回され、マンドレルAに巻回されたその内側プリプレグテープ8の隣接する部分同士の側端が接触する密着状態である。リード角Θ1(逆方向)は、先端部で71°〜77°、手元部で83°〜85°である。
このように、内側プリプレグテープ8を螺旋状に巻回することによって最内層1の内側密着螺旋体を形成する。内側プリプレグテープ8の幅としては、3mm〜5mmで、厚みが0.1mmから0.001mmの間で選択される。表1に示すように、樹脂含有量は40%、強化繊維はPAN系炭素繊維であり弾性率30トン/mm2が選択されている。

0028

内側層2について説明する。
図4に示すように、内側層2を形成する内側プリプレグシート9は、管軸線Xに沿って引き揃えた強化繊維cに熱硬化性樹脂を含浸させた略台形状のシートであり、管状体の長さに相当する長さL9と先側幅d1と中間幅d2と、中間幅d2よりやや幅狭く設定された手元幅d3とが、マンドレルAの周長に略相当する幅に設定されて所定形状に裁断されたものである。プリプレグシート9をマンドレルAに1PLYだけ巻回することによって、図5に示すように内側層2を構成する。
内側プリプレグシート9としては、表1に示すように、樹脂含有量は20%、強化繊維はPAN系炭素繊維であり弾性率33トン/mm2が選択されている。

0029

中間層3について説明する。
図5に示すように、中間層3は所謂バイアス式のプリプレグシート10で構成してある。バイアス式のプリプレグシート10は、第1バイアス式のプリプレグシートとしての内側バイアス用プリプレグシート10Aとその内側バイアス用プリプレグシート10Aに重ねられた状態で一体となって巻回される第2バイアス式のプリプレグシートとしての外側バイアス用プリプレグシート10Bとからなる。内側バイアス用プリプレグシート10Aは、炭素繊維等の強化繊維cを管軸線Xに対してリード角Θ3だけ傾斜する角度でマンドレルAに巻回され、外側バイアス用プリプレグシート10Bは、炭素繊維等の強化繊維cを管軸線Xに対してリード角Θ2だけ傾斜する角度でマンドレルAに巻回されている。つまり、内側バイアス用プリプレグシート10Aと外側バイアス用プリプレグシート10Bの強化繊維cは、管軸線Xを挟んで対称に配置され、リード角Θ3=−45°とリード角Θ2=+45°となっている。

0030

内側バイアス用プリプレグシート10Aと外側バイアス用プリプレグシート10Bとは略長方形を呈している。通常の釣り竿用竿体に使用されるプリプレグシートの形状であれば、図4及び図6に示すように、小径側が幅狭く大径側が幅広い台形状を呈するものであるが、前記したように略長方形状を呈している。その理由は、管状体の先端部を比較的厚く巻いて低トルクなゴルフシャフトを得るためである。
したがって、先端部での巻回数は4PLYであり、手元部での巻回数は2〜3PLYに設定してある。これによって、請求項6で記載するように、バイアス式のシート体における巻重ねによる厚さは、先端部の厚さに対し、手元部の厚さが45%〜80%である。これによって、プリプレグの巻回数については、4PLYと2〜3PLYとの関係に限定されることはなく、上記した比率であればよい。
バイアス用プリプレグシート10A、10Bとしては、表1に示すように、樹脂含有量は25%、強化繊維cはPAN系炭素繊維であり弾性率46トン/mm2が選択されている。

0031

外側層4について説明する。図6に示すように、管軸線方向に沿って引き揃えた炭素繊維等の強化繊維cに、マトリックス樹脂としてのエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて略台形状の外側プリプレグシート11を形成する。その外側プリプレグシート11を中間層10の上から巻回する。
この外側層4においては、ゴルフシャフトとしての軟フレックス性を担保する観点より、外側プリプレグシート11としては、表1に示すように、樹脂含有量は20%、強化繊維はPAN系炭素繊維であり弾性率33トン/mm2が選択されて、比較的曲り良いゴルフシャフトとしている。
そして、中間層3と内側層2及び外側層4を比較すると、中間層3を構成するバイアス式のシート体における断面当りの強化繊維含有量は、内側層2を構成する内側シート体と外側層4を構成する外側シート体における断面当りの強化繊維含有量に比べて、先端部で1.7倍以上、手元部で1.5倍以下に設定されている。

0032

最外層5について説明する。図7に示すように、長手方向に沿って引き揃えた炭素繊維等の強化繊維cに、マトリックス樹脂としてのエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて細幅の外側プリプレグテープ12を形成する。その外側プリプレグテープ12を、外側層4に対して管軸線X方向に沿って螺旋状に巻回する。螺旋状に巻回する状態は、管軸線Xに対してリード角Θ4(正方向)だけ傾斜する角度でマンドレルAに巻回され、マンドレルAに巻回されたその外側プリプレグテープ12の隣接する部分同士の側端が接触する密着状態である。リード角Θ4(正方向)は、先端部で71°〜77°、手元部で83°〜85°である。
このように、外側プリプレグテープ12を螺旋状に巻回することによって最外層5の外側密着螺旋体を形成する。
外側プリプレグテープ12の幅としては、3mm〜5mmで、厚みが0.1mmから0.001mmの間で選択され、表1に示すように、樹脂含有量は40%、強化繊維はPAN系炭素繊維であり弾性率30トン/mm2が選択されている。

0033

図3及び図7に示すように、最内層1の内側プリプレグテープ8と最外層5の外側プリプレグテープ12は、逆方向と正方向とに螺旋状に巻回されているので、径方向視において、互いに交差する状態で巻回されている。このことによって、各プリプレグテープ8,12の長手方向に沿って配置されている強化繊維cも、径方向視で互いに交差する状態で巻回されている。逆方向と正方向とは、左ネジ方向又は右ネジ方向である。

0034

このように、内側プリプレグテープ8と外側プリプレグテープ12とを、径方向視で交差する状態に配置することによって、請求項1に係る発明に対応した作用効果の項で記載したように、捩じりモーメント等に対する強度を確保することができる。
強化繊維cとしては、炭素繊維以外にガラス繊維及びボロン繊維等が使用でき、熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フェノール樹脂等が使用可能である。含浸させる樹脂としては、熱可塑性樹脂も使用できる。

0035

口巻補強層6について説明する。口巻補強層6においては、外側密巻螺旋体の先端部に、管軸長より短い三角形状プリプレグシート13と管軸長より短い長方形状プリプレグシート14とが巻回されて、口巻補強体が形成されている。三角形状プリプレグシート13と長方形状プリプレグシート14とは、管軸線Xに沿った方向に引き揃えられた炭素繊維等の強化繊維cにエポキシ等の熱硬化性樹脂を含浸させて形成したプリプレグシートからなる口巻補強体である。
三角形状プリプレグシート13と長方形状プリプレグシート14とを上下に重ね合わせて、外側密巻螺旋体の先端部に巻回し、図1に示すように、ゴルフのドライバーシャフト用ヘッドHを取り付ける際の補強取付座を形成している。
三角形状プリプレグシート13と長方形状プリプレグシート14としては、表1に示すように、樹脂含有量は37%、強化繊維はピッチ系炭素繊維であり弾性率10トン/mm2が選択されている。

0036

中間層3のバイアス式のシート体とそのバイアス式のシート体を挟む内側層2における内側シート体と外側層4の外側シート体においては、バイアス式のシート体における強化繊維含有比率は、内側シート体と外側シート体における強化繊維含有比率に比べて、先端部で1.7倍以上、手元部で1.5倍以下であるように設定してある。
これによって、強化繊維が管軸線に沿って引き揃えてあるところから、捩じれ剛性に対してはバイアス式のシート体に比べて劣る内外シート体に比べて、先端部では1.7倍以上の強化繊維含有比率を確保し、手元部で強化繊維含有比率を1.5倍以下に設定してあることによって、更に、捩じれ剛性を高めたものにできる。このことによって、管状体の重量を軽量化でき、管状体を低トルクにできる。

0037

0038

〔別実施構造〕
(1)本管状体としては、主としてゴルフシャフトについて説明してきたが、釣り竿、自転車フレーム等に利用してもよい。

0039

本発明の構成は、管状体に関するものであり、ゴルフシャフト、自転車フレーム、釣り竿等に利用可能である。

0040

1 最内層
2内側層
3 中間層
4外側層
5最外層
6口巻補強層
8内側プリプレグテープ
9 内側プリプレグシート
10バイアス式のプリプレグシート
10A 第1バイアス式のプリプレグシート
10B 第2バイアス式のプリプレグシート
11 外側プリプレグシート
12外側プリプレグテープ
13三角形状プリプレグシート
14長方形状プリプレグシート

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