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技術 切削加工シミュレーション装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 西口典明臼井尚志
出願日 2016年2月3日 (3年7ヶ月経過) 出願番号 2016-018507
公開日 2017年8月10日 (2年1ヶ月経過) 公開番号 2017-138750
状態 特許登録済
技術分野 数値制御 工作機械の自動制御
主要キーワード 切削加工機械 表面セル 干渉演算 移動終了位置 境界セル 消去候補 軸ベクトル シミュレーションデータ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

切削加工機械による材料の切削加工シミュレートする。

解決手段

シミュレーション装置は、切削加工される材料である被加工材料の表面を含むボクセル表面セルとして生成し、被加工材料の切削加工中における切削加工機械の切削部の移動軌跡を表す切削部軌跡立体を生成し、表面セルのうち、切削部軌跡立体と重なる表面セルを切削済セルとして抽出し、切削済セルに隣接する被加工材料の部分を含むボクセルを表面セルとして新たに生成し、切削済セルの抽出及び表面セルの新たな生成を、切削済セルが新たに抽出されなくなるまで繰り返した後、切削済セルを消去する。本シミュレーション装置は、切削済セルの抽出、表面セルの新たな生成及び切削済セルの消去を、全ての切削部軌跡立体について繰り返し行うことにより、被加工材料の切削加工をシミュレートする。

概要

背景

切削加工機械による材料の切削加工ボクセルを用いてシミュレートする切削加工シミュレーション装置(以下、「従来装置」と称呼する。)が知られている(例えば、特許文献1を参照。)

概要

切削加工機械による材料の切削加工をシミュレートする。本シミュレーション装置は、切削加工される材料である被加工材料の表面を含むボクセルを表面セルとして生成し、被加工材料の切削加工中における切削加工機械の切削部の移動軌跡を表す切削部軌跡立体を生成し、表面セルのうち、切削部軌跡立体と重なる表面セルを切削済セルとして抽出し、切削済セルに隣接する被加工材料の部分を含むボクセルを表面セルとして新たに生成し、切削済セルの抽出及び表面セルの新たな生成を、切削済セルが新たに抽出されなくなるまで繰り返した後、切削済セルを消去する。本シミュレーション装置は、切削済セルの抽出、表面セルの新たな生成及び切削済セルの消去を、全ての切削部軌跡立体について繰り返し行うことにより、被加工材料の切削加工をシミュレートする。

目的

効果

実績

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請求項1

切削加工機械による材料の切削加工シミュレートする切削加工シミュレーション装置において、前記切削加工される材料である被加工材料の表面を含むボクセル表面セルとして生成し、前記被加工材料の切削加工中における前記切削加工機械の切削部の移動軌跡を表す切削部軌跡立体を生成し、前記表面セルのうち、前記切削部軌跡立体と重なる表面セルを切削済セルとして抽出し、前記切削済セルに隣接する前記被加工材料の部分を含むボクセルを表面セルとして新たに生成し、前記切削済セルの抽出及び前記表面セルの新たな生成を、前記切削済セルが新たに抽出されなくなるまで繰り返し(ステップ240)、その後、前記切削済セルを消去し、前記切削済セルの抽出、前記表面セルの新たな生成、及び、前記切削済セルの消去を、全ての前記切削部軌跡立体について繰り返し行うことにより、前記被加工材料の切削加工をシミュレートする、切削加工シミュレーション装置。

技術分野

0001

本発明は、ボクセルを用いた切削加工シミュレーション装置に関する。

背景技術

0002

切削加工機械による材料の切削加工をボクセルを用いてシミュレートする切削加工シミュレーション装置(以下、「従来装置」と称呼する。)が知られている(例えば、特許文献1を参照。)

先行技術

0003

特開2008−287456号公報

0004

従来装置においては、切削加工される材料(以下、「被加工材料」と称呼する。)全体にボクセルが設定され、これら全てのボクセルについて、切削加工機械の切削部の移動軌跡立体(以下、「切削部軌跡立体」と称呼する。)と重なるボクセルの抽出等の切削演算が行われる。このため、切削部軌跡立体と重なっていないボクセルについても、そのボクセルが切削部軌跡立体と重なるか否かの切削演算を行っている。従って、従来装置は、無駄な切削演算を行っており、切削演算に要する時間が長くなる。

0005

本発明は、上述した課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の1つは、ボクセルを用いて切削加工をシミュレートする切削加工シミュレーション装置であって、切削演算に要する時間が短い切削加工シミュレーション装置(以下、「本発明装置」と称呼する。)を提供することにある。

0006

本発明装置は、切削加工機械による材料の切削加工をシミュレートする。
本発明装置は、
前記切削加工される材料である被加工材料(50)の表面を含むボクセルを表面セル(S)として生成し(ステップ220)、
前記被加工材料の切削加工中における前記切削加工機械の切削部(60)の移動軌跡を表す切削部軌跡立体(60R)を生成し(ステップ220)、
前記表面セルのうち、前記切削部軌跡立体と重なる表面セルを切削済セルとして抽出し(ステップ240)、
前記切削済セルに隣接する前記被加工材料の部分を含むボクセルを表面セルとして新たに生成し(ステップ240)、
前記切削済セルの抽出及び前記表面セルの新たな生成を、前記切削済セルが新たに抽出されなくなるまで繰り返し(ステップ240)、その後、前記切削済セルを消去し(ステップ250)、
前記切削済セルの抽出、前記表面セルの新たな生成及び前記切削済セルの消去を、全ての前記切削部軌跡立体について(ステップ270にて「Yes」と判定されるまで)繰り返し行うことにより、前記被加工材料の切削加工をシミュレートする。

0007

これによれば、被加工材料を表すボクセルとして、その被加工材料の表面を含むボクセル(表面セル)のみが生成される。このため、切削演算の対象となるボクセルが少ない。従って、シミュレーションに要する時間が短くなる。

0008

上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要素は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。

図面の簡単な説明

0009

図1は、本発明の実施形態に係る切削加工シミュレーション装置の概略構成及び切削加工される材料である被加工材料等を示した図である。
図2は、本実施形態に係る切削加工シミュレーション装置のシミュレート手順を示したフローチャートである。
図3は、表面セル及び境界セルの生成について説明するための図である。
図4は、本実施形態に係る切削加工シミュレーション装置の切削演算を説明するための図である。

実施例

0010

以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る切削加工シミュレーション装置(以下、「本シミュレーション装置」と称呼する。)について説明する。本シミュレーション装置は、切削加工機械による材料の切削加工をシミュレートする装置である。

0011

図1に示したように、本シミュレーション装置10は、入力装置20、コンピュータ30、及び、出力装置40を含んでいる。

0012

入力装置20には、本シミュレーション装置10のオペレータによって「切削加工される材料である被加工材料50の形状を表すデータ」、「切削加工機械の切削工具の切削部60の形状を表すデータ」、「切削加工機械の切削工具以外の部品及び切削部60以外の切削工具の部分(以下、「非切削部」と称呼する。)70の形状を表すデータ」、「切削加工機械の各部品同士の接続部位に関するデータ」、及び、「切削加工中における切削部60の移動軌跡に関するデータ」が入力される。

0013

被加工材料50の形状を表すデータ(以下、「被加工材料形状データ」と称呼する。)は、ポリゴンによって表現されるデータである。

0014

切削部60の形状を表すデータ(以下、「切削部形状データ」と称呼する。)及び非切削部70の形状を表すデータ(以下、「非切削部形状データ」と称呼する。)は、幾何学形状によって表現されるデータである。

0015

切削加工機械の各部品同士の接続部位に関するデータ(以下、「接続部位データ」と称呼する。)は、接続部位の位置及び接続部位に課される拘束条件等に関するデータである。拘束条件は、例えば、その接続部位が1軸周りでのみ回転可能である場合、1軸ベクトルによって表現される。

0016

切削加工中における切削部60の移動軌跡に関するデータ(以下、「切削部軌跡データ」と称呼する。)は、切削部60の先端の位置及び切削部60の移動方向等によって表現される。

0017

コンピュータ30は、メモリ31及びプロセッサ32を含んでいる。

0018

メモリ31は、オペレータにより入力装置20に入力された「被加工材料形状データ、切削部形状データ、非切削部形状データ、接続部位データ、及び、切削部軌跡データ」を記憶する。更に、メモリ31は、プロセッサ32によって行われる後述する干渉演算及び切削演算の結果を記憶する。加えて、メモリ31は、プロセッサ32の指令応答して干渉演算の結果及び切削演算の結果を出力装置40に送信する。

0019

プロセッサ32は、メモリ31に記憶されている上記データに基づいて後述する干渉演算及び切削演算等を行う。更に、プロセッサ32は、メモリ31から出力装置40に干渉演算の結果及び切削演算の結果を送信させるための指令をメモリ31に送出する。

0020

出力装置40は、プロセッサ32の指令に応答してメモリ31から送信されてきた干渉演算及び切削演算の結果を出力(表示)する。

0021

干渉演算の結果としては、被加工材料50と干渉した非切削部70の移動軌跡(例えば、非切削部70の移動開始位置座標及び移動終了位置の座標)、被加工材料50と干渉した非切削部70の名称(例えば、工具ホルダ及びヘッド等)、並びに、非切削部70と干渉した被加工材料50の部分(例えば、その部分の位置の座標)等がある。

0022

切削演算の結果としては、切削加工によって最終的に得られる被加工材料50の形状がある。

0023

こうした干渉演算の結果及び切削演算の結果が出力装置40によって出力されることにより、オペレータは、切削加工によって最終的に得られる被加工材料50の形状、及び、切削加工中に被加工材料50と干渉する非切削部70、並びに、その干渉が生じる切削部60の移動軌跡等を知ることができる。

0024

次に、図2乃至図4を参照しながら、本シミュレーション装置の作動について説明する。本シミュレーション装置10は、シミュレーション開始操作がオペレータにより行われた場合、シミュレーションを開始して図2に示した処理を行うようになっている。

0025

本シミュレーション装置10がシミュレーションを開始すると、本シミュレーション装置10のプロセッサ32は、ステップ210に進んでメモリ31に記憶されている被加工材料形状データ等を取り込む。

0026

次いで、プロセッサ32は、ステップ220に進んでシミュレーションデータを生成する。より具体的に述べると、図3に示したように、プロセッサ32は、被加工材料形状データに基づいて被加工材料50の表面を含むボクセル(以下、「表面セル」と称呼する。)Sを生成する。更に、プロセッサ32は、各表面セルSの6つの面のうち、他の表面セルSにも被加工材料50にも隣接していない面上にボクセル(以下、「境界セル」と称呼する。)Bを生成する。この境界セルBには、被加工材料50の部分は含まれていない。

0027

加えて、プロセッサ32は、切削部形状データ及び切削部軌跡データに基づいて切削部60の移動軌跡(以下、「切削部軌跡」と称呼する。)毎に切削部60が移動するときに通過する空間を表す立体(以下、「切削部軌跡立体」と称呼する。)を生成するとともに、非切削部データ及び切削部軌跡データに基づいて切削部軌跡毎に非切削部70が移動するときに通過する空間を表す立体(以下、「非切削部軌跡立体」と称呼する。)を生成する。

0028

次いで、プロセッサ32は、ステップ230に進んでm番目の切削部軌跡(切削工程)についての干渉演算を行う。より具体的に述べると、プロセッサ32は、m番目の切削部軌跡に対応する非切削部軌跡立体と重なる表面セルS(以下、「干渉セル」と称呼する。)を抽出し、「抽出した干渉セル」並びに「その干渉セルに干渉する非切削部70の位置及び名称」等をメモリ31に記憶させる。これにより、m番目の切削部軌跡についての干渉演算が完了する。

0029

プロセッサ32は、上記干渉セルの抽出、抽出した干渉セルの記憶、並びに、干渉セルに干渉する非切削部70の位置及び名称等の記憶を、後述するようにN番目の切削部軌跡まで順に行う。本例においては、mの初期値は「1」であり、N番目の切削部軌跡は、切削加工における最後の切削部軌跡である。従って、N番目の切削部軌跡についての干渉演算が完了すると、全ての切削部軌跡についての干渉演算が完了する。

0030

次いで、プロセッサ32は、ステップ240及びステップ250の処理を順に行うことによって、m番目の切削部軌跡についての切削演算を行う。より具体的に述べると、プロセッサ32は、ステップ240において、m番目の切削部軌跡に対応する切削部軌跡立体と重なる表面セルS(以下、「切削済セル」と称呼する。)及び切削済セルに隣接する境界セルB(以下、「重畳セル」と称呼する。)を抽出し、切削済セルを境界セルに変更(設定)し、重畳セルを消去候補セルに変更(設定)する。

0031

プロセッサ32は、これら切削済セル及び消去候補セルの抽出、切削済セルの境界セルへの変更、及び、重畳セルの消去候補セルへの変更を、切削済セル及び重畳セルが新たに抽出されなくなるまで繰り返し行う。

0032

プロセッサ32は、切削済セル及び重畳セルが新たに抽出されなくなると、ステップ250に進んで消去候補セルのうち、表面セルSに接する面を有していない消去候補セル(所定のセル)を消去するとともに、残りの消去候補セルを境界セルBに変更(設定)する。これにより、m番目の切削部軌跡についての切削演算が完了する。

0033

以上説明した切削演算(ステップ240及びステップ250の処理)を図4に示した例を用いて説明する。

0034

図4の(A)に示したように、初めに、被加工材料形状データに基づいて表面セルS及び境界セルBが生成されている。図4において、参照符号50Rは「被加工材料50の形状を表す立体(被加工材料立体)」を示し、参照符号60Rは「切削部軌跡立体」を示している。

0035

図4の(B)に示したように、切削部軌跡立体60Rが被加工材料立体50Rと重なった場合、表面セルS及び境界セルBのうち、切削部軌跡立体60Rに重なる表面セルS(切削済セル)及び切削済セルに隣接する境界セルB(重畳セル)は、図4の(C)に示した表面セルs及び境界セルbである。従って、本シミュレーション装置10によれば、図4の(D)に示したように、表面セルs(切削済セル)が境界セルBに設定され、境界セルb(重畳セル)が消去候補セルCに設定される。

0036

更に、図4の(E)に示したように、新たに設定された境界セルBの6つの面のうち、消去候補セルCにも表面セルSにも境界セルBにも接していない面に表面セルSが新たに生成される。このとき、表面セルS及び境界セルBのうち、切削部軌跡立体60Rに重なる表面セルS(切削済セル)及び切削済セルに隣接する境界セルB(重畳セル)は、図4の(F)に示した表面セルs及び境界セルbである。従って、本シミュレーション装置10によれば、図4の(G)に示したように、表面セルs(切削済セル)が境界セルBに設定され、境界セルb(重畳セル)が消去候補セルCに設定される。

0037

更に、図4の(H)に示したように、新たに設定された境界セルBの6つの面のうち、消去候補セルCにも表面セルSにも境界セルBにも接していない面に表面セルSが新たに生成される。

0038

この時点で、切削部軌跡立体60Rに重なる表面セルSは存在しなくなる。従って、本シミュレーション装置10によれば、図4の(I)に示したように、何れの面も表面セルSに接していない消去候補セルCが消去される。最後に、図4の(J)に示したように、残りの消去候補セルCが境界セルBに設定される。

0039

これにより、1つの切削部軌跡についての切削演算が完了する。以上が1つの切削工程における切削演算の例である。

0040

再び図2を参照すると、プロセッサ32は、ステップ250の処理の後、ステップ260に進んで切削部軌跡の順番を表す値m(以下、「切削部軌跡番号m」と称呼する。)を「1」だけインクリメントする。

0041

次いで、プロセッサ32は、ステップ270に進んで切削部軌跡番号mが切削加工に含まれる切削部軌跡の数を表す値N(以下、「全軌跡数N」と称呼する。)よりも大きいか否かを判定する。切削部軌跡番号mが全軌跡数Nに等しくなければ、プロセッサ32は、ステップ270にて「No」と判定してステップ230に戻り、次の順番の切削部軌跡についての干渉演算及び切削演算を上述したように行う。

0042

これに対し、切削部軌跡番号mが全軌跡数Nに等しければ、即ち、全ての切削部軌跡についての干渉演算及び切削演算が完了していれば、プロセッサ32は、ステップ270にて「Yes」と判定してステップ280に進み、メモリ31から出力装置40へ干渉演算の結果及び切削演算の結果を送信する指令をメモリ31に送出する。これにより、干渉演算の結果及び切削演算の結果が出力装置40に出力(表示)される。

0043

以上が本シミュレーション装置10によるシミュレーションであり、これによれば、被加工材料50を表すボクセルとして、その被加工材料50の表面を含むボクセル(表面セルS)のみが生成される。このため、干渉演算及び切削演算の対象となるボクセルが少ない。従って、シミュレーションに要する時間が短くなる。

0044

なお、本発明は、上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。

0045

例えば、境界セルが設定されていなくても、表面セルを新たに設定すべき位置を特定することができる場合、境界セルの設定を省略してもよい。

0046

10…シミュレーション装置、20…入力装置、30…コンピュータ、40…出力装置、S…表面セル、s…切削済セル、B…境界セル、b…重畳セル、C…消去候補セル

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