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技術 空気調和機

出願人 三菱電機株式会社
発明者 志賀彰古橋拓也
出願日 2016年2月2日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-018282
公開日 2017年8月10日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2017-138040
状態 特許登録済
技術分野 空調制御装置
主要キーワード 放射温度センサ 黒球温度 風速設定 大型施設 サブクール状態 各目標温度 目標温度差 体表温度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月10日)のものです。
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図面 (5)

課題

複雑な制御等が不要で床暖房中の床温度に悪影響を与えずに頭寒足熱温度分布環境を形成維持可能な空気調和機を提供する。

解決手段

空気調和機において、低位置及び高位置のそれぞれに送風する送風部と、床温度を検出する床温度検出部と、低位置の空気の温度が低位置目標温度となるように、かつ、高位置の空気の温度が低位置目標温度より低い高位置目標温度となるように送風部を制御する制御部と、を備える。そして、制御部は、低位置目標温度を床温度検出部が検出した床温度より高い温度に決定し、高位置目標温度を床温度検出部が検出した床温度より低い温度に決定する。

概要

背景

従来における空気調和機においては、床面に設置され上下に吹出口を有する空気調和機本体と、室温を検出する室温センサと、床面温度を検出し、その検出温度で上下の吹出口の吹出量を制御する床温度センサと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

また、吸込口の前面側かつ下側から上側に渡って配置された熱交換器と、熱交換器の下流側に配置され、熱交換器を介して吸い込んだ空気を空気通路を介して吹出口から吹き出す横流ファンと、吹出口に配置された水平フラップと、暖房運転時に熱交換器の前面側かつ下側の冷媒出口から冷媒が流出するように熱交換器に冷媒を流すとともに、冷媒の循環量又は横流ファンの回転数の少なくとも一方を制御する制御装置とを備え、制御装置は、暖房運転時に熱交換器の前面側かつ下側がサブクール状態となるように冷媒の循環量又は横流ファンの回転数の少なくとも一方を制御するものも従来において知られている(例えば、特許文献2参照)。

概要

複雑な制御等が不要で床暖房中の床温度に悪影響を与えずに頭寒足熱温度分布環境を形成維持可能な空気調和機を提供する。空気調和機において、低位置及び高位置のそれぞれに送風する送風部と、床温度を検出する床温度検出部と、低位置の空気の温度が低位置目標温度となるように、かつ、高位置の空気の温度が低位置目標温度より低い高位置目標温度となるように送風部を制御する制御部と、を備える。そして、制御部は、低位置目標温度を床温度検出部が検出した床温度より高い温度に決定し、高位置目標温度を床温度検出部が検出した床温度より低い温度に決定する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

床面から第1の高さの低位置及び前記床面から前記第1の高さより高い第2の高さの高位置のそれぞれに送風する送風部と、前記床面の温度である床温度を検出する床温度検出部と、前記低位置の空気の温度が低位置目標温度となるように、かつ、前記高位置の空気の温度が前記低位置目標温度より低い高位置目標温度となるように前記送風部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記低位置目標温度を前記床温度検出部が検出した床温度より高い温度に決定し、前記高位置目標温度を前記床温度検出部が検出した床温度より低い温度に決定する空気調和機

請求項2

前記制御部は、前記床温度検出部が検出した床温度が第1の床温度の場合に、前記低位置目標温度を第1の低位置目標温度に決定し、前記床温度検出部が検出した床温度が第1の床温度より低い第2の床温度の場合に、前記低位置目標温度を前記第1の低位置目標温度より高い第2の低位置目標温度に決定する請求項1に記載の空気調和機。

請求項3

前記制御部は、前記床温度検出部が検出した床温度が第1の床温度の場合に、前記低位置目標温度と前記高位置目標温度との差が第1の目標温度差となるように前記低位置目標温度及び前記高位置目標温度を決定し、前記床温度検出部が検出した床温度が第1の床温度より低い第2の床温度の場合に、前記低位置目標温度と前記高位置目標温度との差が前記第1の目標温度差より小さい第2の目標温度差となるように前記低位置目標温度及び前記高位置目標温度を決定する請求項1に記載の空気調和機。

請求項4

前記低位置の空気の温度である低位置温度を検出する低位置温度検出部と、前記高位置の空気の温度である高位置温度を検出する高位置温度検出部と、をさらに備え、前記制御部は、前記低位置温度検出部が検出した低位置温度と前記高位置温度検出部が検出した高位置温度との差が第1の高低度差の場合に、前記低位置目標温度と前記高位置目標温度との差が第1の目標温度差となるように前記低位置目標温度及び前記高位置目標温度を決定し、前記低位置温度検出部が検出した低位置温度と前記高位置温度検出部が検出した高位置温度との差が前記第1の高低温度差より小さい第2の高低温度差の場合に、前記低位置目標温度と前記高位置目標温度との差が前記第1の目標温度差より小さい第2の目標温度差となるように前記低位置目標温度及び前記高位置目標温度を決定する請求項1に記載の空気調和機。

請求項5

前記送風部は、本体に形成された送風口に設けられた複数の風向板と、前記本体の内部に設けられた送風ファンと、を備え、前記制御部は、前記送風部が前記低位置へと送風する場合と前記高位置へと送風する場合とで、前記複数の風向板の間の開口角度及び前記送風ファンの回転数の少なくとも一方を変更する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空気調和機。

請求項6

前記送風部の送風口が形成された本体と、前記本体とは別体に設けられたセンサ搭載機器と、をさらに備え、前記センサ搭載機器は、前記床温度検出部、前記低位置温度検出部及び前記高位置温度検出部の3つの検出部のうちの1つ又は2つと、当該検出部の検出結果を送信する送信部と、を備え、前記本体は、前記床温度検出部、前記低位置温度検出部及び前記高位置温度検出部のうちの前記センサ搭載機器に設けられていない検出部と、前記送信部から送信された検出結果を受信する受信部と、を備えた請求項4に記載の空気調和機。

技術分野

0001

この発明は、空気調和機に関するものである。

背景技術

0002

従来における空気調和機においては、床面に設置され上下に吹出口を有する空気調和機本体と、室温を検出する室温センサと、床面温度を検出し、その検出温度で上下の吹出口の吹出量を制御する床温度センサと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

0003

また、吸込口の前面側かつ下側から上側に渡って配置された熱交換器と、熱交換器の下流側に配置され、熱交換器を介して吸い込んだ空気を空気通路を介して吹出口から吹き出す横流ファンと、吹出口に配置された水平フラップと、暖房運転時に熱交換器の前面側かつ下側の冷媒出口から冷媒が流出するように熱交換器に冷媒を流すとともに、冷媒の循環量又は横流ファンの回転数の少なくとも一方を制御する制御装置とを備え、制御装置は、暖房運転時に熱交換器の前面側かつ下側がサブクール状態となるように冷媒の循環量又は横流ファンの回転数の少なくとも一方を制御するものも従来において知られている(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0004

実開昭61−127339号公報
特開2010−243018号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1に示された従来における空気調和機においては、温風の吹き出し量だけを変更するため、風量を増加させることで室内気流速が大きくなり、いわゆるドラフト感が増加し、快適感を損なうおそれがある。また、特許文献2に示された従来における空気調和機においては、熱交換器の一部における冷媒の循環量を制御するため、室内外の温度に応じた複雑な制御が必要になる。さらに、これら従来の空気調和機のいずれにおいても、床暖房装置により床暖房をしている場合に、床に対して大きな風量の送風を行うことで、かえって床面を冷却する悪影響を与えて、暖房効率及び快適性の低下を招くおそれがある。

0006

この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、複雑な制御及び構造を必要とすることなく、床暖房中の床温度に悪影響を与えずに、足元が暖かく頭部側が比較的に低温度となる快適性の高い温度分布環境を形成維持することができる空気調和機を得るものである。

課題を解決するための手段

0007

この発明に係る空気調和機においては、床面から第1の高さの低位置及び前記床面から前記第1の高さより高い第2の高さの高位置のそれぞれに送風する送風部と、前記床面の温度である床温度を検出する床温度検出部と、前記低位置の空気の温度が低位置目標温度となるように、かつ、前記高位置の空気の温度が前記低位置目標温度より低い高位置目標温度となるように前記送風部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記低位置目標温度を前記床温度検出部が検出した床温度より高い温度に決定し、前記高位置目標温度を前記床温度検出部が検出した床温度より低い温度に決定する構成とする。

発明の効果

0008

この発明は空気調和機において、複雑な制御及び構造を必要とすることなく、床暖房中の床温度に悪影響を与えずに、足元が暖かく頭部側が比較的に低温度となる快適性の高い温度分布環境を形成維持することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0009

この発明の実施の形態1に係る空気調和機が設置された部屋の全体構成を模式的に示す図である。
この発明の実施の形態1に係る空気調和機の制御系統の構成を示すブロック図である。
この発明の実施の形態1に係る空気調和機による部屋内の高さ方向における温度分布調節の一例を説明する図である。
この発明の実施の形態2に係る空気調和機による部屋内の高さ方向における温度分布調節の一例を説明する図である。

実施例

0010

この発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。

0011

実施の形態1.
図1から図3は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1は空気調和機が設置された部屋の全体構成を模式的に示す図、図2は空気調和機の制御系統の構成を示すブロック図、図3は空気調和機による部屋内の高さ方向における温度分布調節の一例を説明する図である。

0012

図1に示すように、部屋1には、空気調和機本体10が設置されている。ここでは、空気調和機本体10は、例えば壁掛け式であるとする。すなわち、この図1に示す例では、空気調和機本体10は、部屋1の内壁面の上寄りに配置されている。なお、空気調和機本体10壁掛け式の他、例えば、床置き式、天井埋め込み式、又は、ダクトを介した空調設備等のいずれであってもよい。また、部屋1等の個別空調のみならず、全館空調及び大型施設空調等にも適用可能である。

0013

空気調和機本体10の例えば下面には、送風口11が形成されている。送風口11からは、空気調和機本体10において例えば温度、湿度清浄度風速、風量等が調整された空気が吹き出される。送風口11には、複数の風向板12が設けられている。複数の風向板12のうちの少なくとも1つは、その向きを変化させることが可能である。そして、風向板12の向きを変化させることで、送風口11から吹き出す空気流の向きを変えることができる。なお、風向板12は左右上下に分割して設けることで、空気流の向きを細かく変化させることができるようにしてもよい。

0014

空気調和機本体10の内部には、送風ファン13が設けられている。送風ファン13は、送風口11から吹き出す空気流を生成するためのものである。なお、図1では送風ファン13の図示を省略している。また、空気調和機本体10の内部には、送風温度変更部14が設けられている。送風温度変更部14は、送風口11から吹き出す空気流の温度を変更するためのものである。送風温度変更部14は、具体的に例えば、熱交換器、ヒーターペルチェ素子等を備えている。なお、図1では送風温度変更部14の図示を省略している。

0015

このようにして、空気調和機本体10に形成された送風口11と風向板12と送風ファン13と送風温度変更部14とは、空気調和機本体10から送風する送風部を構成している。この送風部は、空気調和機本体10が設置された壁面から一定の距離において少なくとも2つの異なる高さの位置へと送風することができる。

0016

すなわち、送風部は、少なくとも、部屋1の床面から第1の高さの位置と、第1の高さとは異なる第2の高さの位置とのそれぞれに送風する。ここでは、第2の高さは第1の高さより高いとする。そして、部屋1の床面から第1の高さの位置を「低位置」といい、部屋1の床面から第2の高さの位置を「高位置」という。

0017

なお、ここでは、低位置は、部屋1内にいる人3の足部分に相当する高さである。空気調和機本体10の送風部からの低位置へと向けた送風を、図1では「低位置向け送風」で示している。また、高位置は、人3の胸部から顔に相当する高さである。空気調和機本体10の送風部からの高位置へと向けた送風を、図1では「高位置向け送風」で示している。

0018

このように低位置と高位置のそれぞれに送風できるような送風部の具体的な構成例はいくつか考えられる。例えば、前述したように風向板12の向きを変えることで、1つの送風口11から吹き出す空気流の方向を変えて、低位置と高位置のそれぞれに送風できるようにしてもよい。または、1つの送風口11から吹き出す空気流を分割して、低位置と高位置のそれぞれに向けて送風できるように固定された風向板12を備えるようにしてもよい。または、低位置に送風するための送風口と、高位置に送風するための送風口とを設け、すなわち、送風口11を複数設けるようにしてもよい。または、送風ファン13を複数設けるようにしてもよい。

0019

部屋1の床面には、床暖房装置2が設置されている。床暖房装置2は、部屋1の床面を加熱する暖房装置である。床暖房装置2により部屋1の床面が加熱されると、床面に接している部屋1内の空気へと床面の熱が伝導し、部屋1内の空気は下側から加熱される。よって、床暖房装置2の稼動時には、部屋1内にいる人3の足元における空気の温度は、床暖房装置2の設定温度の影響を大きく受ける。なお、部屋1に床暖房装置2は必ずしも設けられていなくもよい。しかし、床暖房装置2を設けることで、部屋1内の上下方向の温度分布をより細かく調節することができる。

0020

低位置温度センサ21は、部屋1の内部における低位置の空気の温度である低位置温度を検出する低位置温度検出部である。高位置温度センサ22は、部屋1の内部における高位置の空気の温度である高位置温度を検出する高位置温度検出部である。そして、床温度センサ23は、部屋1の床面の温度を検出する床温度を検出する床温度検出部である。

0021

低位置温度センサ21、高位置温度センサ22及び床温度センサ23の3つのセンサのうちの1つ又は2つは、空気調和機本体10とは別体に設けられたセンサ搭載機器30(図1では図示せず)に設けられる。また、低位置温度センサ21、高位置温度センサ22及び床温度センサ23の3つのセンサのうち、センサ搭載機器30に設けられていないセンサが空気調和機本体10に設けられる。

0022

ここでは、例えば、低位置温度センサ21がセンサ搭載機器30に設けられているとする。低位置温度センサ21(センサ搭載機器30)は、ここでは例えば部屋1の内壁面に設置されている。そして、高位置温度センサ22及び床温度センサ23が空気調和機本体10に設けられているとする。この場合、床温度センサ23は、例えば、対象から放射される赤外線計測することで非接触で対象の温度を検出することができる放射温度センサが用いられる。また、低位置温度センサ21及び高位置温度センサ22については、例えばサーミスタを用いた温度センサを用いることができる。

0023

次に、図2を参照しながら、空気調和機の制御系統の構成について説明する。前述したように、ここでは、低位置温度センサ21は、センサ搭載機器30に設けられている。そして、センサ搭載機器30には、送信部31が設けられている。送信部31は、センサ搭載機器30に設けられたセンサ、ここでは低位置温度センサ21の検出結果を送信する。

0024

また、空気調和機本体10には、受信部16が設けられている。受信部16は、送信部31から送信されたセンサの検出結果を受信する。送信部31と受信部16との間の通信は、無線方式であってもよいし、有線方式であってもよい。無線方式を用いた場合、低位置温度センサ21を含むセンサ搭載機器30の設置箇所の自由度を高くすることができる。

0025

空気調和機本体10が備える制御部15は、空気調和機本体10の送風部、すなわち、風向板12、送風ファン13及び送風温度変更部14の動作を制御する。この送風部の制御にあたって、制御部15は、低位置目標温度及び高位置目標温度を決定する。低位置目標温度とは、空気調和により達成を目指す低位置の空気の温度の目標値である。高位置目標温度とは、空気調和により達成を目指す高位置の空気の温度の目標値である。

0026

そして、制御部15は、低位置の空気の温度が低位置目標温度となるように、かつ、高位置の空気の温度が高位置目標温度となるように送風部を制御する。このように、制御部15により目標温度を決定し送風部を制御して空気調和機本体10から送風することで、部屋1内の上下方向の温度分布が調節される。

0027

この制御部15による送風部の制御と上下方向の温度分布の調節について、図3を参照しながら説明する。図3横軸は温度を示しており、縦軸は部屋1内の高さ位置を示している。この図3において丸印でプロットした点が、各目標温度を示している。具体的には、高位置目標温度をTShとし、低位置目標温度をTSlとする。また、床暖房装置2の目標温度である床暖房温度をTSfとする。

0028

そして、図3において点線で示した曲線は、結果的に到達した温度分布の例である。この図3に示す例においては、床温度Tfは床暖房温度TSfに到達している。一方、低位置の空気の温度TAlはTSlに達しておらず、TAl<TSlである。また、高位置の空気の温度TAhもTShに達しておらず、TAh<TShである。

0029

制御部15は、送風部の制御にあたって、低位置目標温度TSl、高位置目標温度TSh及び床暖房温度TSfについて、以下の(1)〜(3)式のうちの少なくとも1つの関係を満たすように低位置目標温度TSl及び高位置目標温度TShを決定する。

0030

TSl>TSh ・・・ (1)
TSl>TSf ・・・ (2)
TSf>TSh ・・・ (3)

0031

すなわち、特に(1)式の関係を満たすように低位置目標温度TSl及び高位置目標温度TShを決定する場合、制御部15は、高位置目標温度TShが低位置目標温度TSlより低くなるように決定する。

0032

また、床温度Tfは床暖房温度TSfに到達しやすい事を考慮した場合、又は、床暖房装置2が設置されていない場合には、(2)及び(3)式のTSfはTfに置き換えてもよい。したがって、この場合には、(2)及び(3)式に代えて、次の(4)及び(5)式の関係を満たすように、制御部15は各目標温度を決定する。

0033

TSl>Tf ・・・ (4)
Tf>TSh ・・・ (5)

0034

すなわち、この場合、制御部15は、低位置目標温度TSlを床温度センサ23が検出した床温度Tfより高い温度に決定し、かつ、高位置目標温度TShを床温度センサ23が検出した床温度Tfより低い温度に決定する。

0035

さらに、特に(1)〜(3)式の関係を全て満たすように低位置目標温度TSl及び高位置目標温度TShを決定する場合、制御部15は、次の(6)式の関係を満たすように低位置目標温度TSl及び高位置目標温度TShを決定する。

0036

TSl>TSf>TSh ・・・ (6)

0037

同様に、さらに、特に(1)、(4)及び(5)式の関係を全て満たすように低位置目標温度TSl及び高位置目標温度TShを決定する場合、制御部15は、次の(7)式の関係を満たすように低位置目標温度TSl及び高位置目標温度TShを決定する。

0038

TSl>Tf>TSh ・・・ (7)

0039

また、(6)又は(7)式を満たすように、制御部15が低位置目標温度TSl及び高位置目標温度TShを決定し送風部を制御した結果として実現される温度分布においては、次の(8)式が成り立っている。

0040

TAl>Tf>TAh ・・・ (8)

0041

このようにして、制御部15が、低位置目標温度及び高位置目標温度を決定して送風部を制御することで、人3の足元の温度が高く、かつ、人3の頭位置の温度を低くし、いわゆる「頭寒足熱」な上下温度分布を形成することができる。また、人3の足元より上側の空気の温度を人3の足元の温度より低くすることで、人3の足元の温度が高い空気が浮力で上昇することを足元より上方の相対的に低温な空気により抑制し、「頭寒足熱」な温度分布が崩れることを抑制することができる。

0042

さらに、人3の足元の温度を床温度より高くし、かつ、人3の頭位置の温度を床温度より低くすることで、低位置への送風で床面を冷却することなく、「頭寒足熱」であって、足元の暖気が上方へと拡散することを抑制することができる。すなわち、複雑な制御及び構造を必要とすることなく、床暖房中の床温度に悪影響を与えずに、足元が暖かく頭部側が比較的に低温度となる快適性の高い温度分布環境を形成維持することができる。

0043

なお、以上のように、低位置及び高位置の空気の温度のそれぞれを低位置目標温度及び高位置目標温度となるように送風部を制御する際には、制御部15は、例えば、送風部が低位置へと送風する場合と高位置へと送風する場合とで、複数の風向板12の間の開口角度及び送風ファン13の回転数の少なくとも一方を変更する。例えば、複数の風向板12の間の開口角度については、低位置へと送風する場合に開口角度を狭くし、高位置へと送風する場合に開口角度を広くする。

0044

このようにすることで、低位置へと送風する風量及び風速を大きくし、送風口11から吹き出した空気の温度が高い状態で低位置まで到達させることができる。また、高位置へと送風する風量及び風速を小さくし、送風口11から吹き出した空気が高位置に到達するまでに空気流の温度が低くすることができる。さらに、人3の顔に当たる風を弱くすることができ、人3が風を感じることなく、快適性を向上することが可能である。

0045

または、送風温度変更部14は、低位置へと送風部が送風する空気の温度及び高位置へと送風部が送風する空気の温度のそれぞれを変更することができるようにしてもよい。この場合、制御部15は、低位置へと送風する際には、低位置の空気の温度が低位置目標温度となるように送風温度変更部14を制御する。そして、高位置へと送風する際には、高位置の空気の温度が高位置目標温度となるように送風温度変更部14を制御する。

0046

また、低位置及び高位置の空気の温度のそれぞれを低位置目標温度及び高位置目標温度となるように送風部を制御する際には、制御部15は、受信部16を介して取得した低位置温度センサ21の検出結果、高位置温度センサ22の検出結果及び床温度センサ23の検出結果を必要に応じて用いるようにしてもよい。

0047

すなわち、制御部15は、低位置温度センサ21により検出される温度が低位置目標温度になるように送風部を制御する。また、同時に、制御部15は、高位置温度センサ22により検出される温度が高位置目標温度になるように送風部を制御する。

0048

また、低位置温度センサ21を使用しない場合には、制御部15は、代わりに床温度センサ23を使用するようにしてもよい。すなわち、この場合には、床温度センサ23により検出された床温度Tfに予め定められた一定温度を加えたものが低位置目標温度TSlとなるように制御部15は送風部を制御すればよい。

0049

なお、以上のような制御を実施する運転モードの他に、目標温度を図示しない入力部から使用者が入力して設定できる運転モードを備えるようにしてもよい。この場合、入力部は、空気調和機本体10、リモコン、使用者が所持するスマートフォン等の携帯情報端末等に備えることが考えられる。

0050

この際、使用者が低位置目標温度、高位置目標温度及び床暖房温度の例えば3つをそれぞれ入力する作業は煩わしいので、予めこれらの目標温度の組からなる目標温度セットを用意しておき、使用者がこれらの目標温度セットから選択することで、各目標温度を設定できるようにしてもよい。さらに、各目標温度セットに例えば「頭寒足熱」、「省エネ」、「風弱め」等の名称を予め設定しておき、使用者がこれらの名称を指定することで対応する目標温度セットを選択できるようにすることで、使用者は容易に設定できるようになる。

0051

ここで、部屋1内の空気及び床面の温度は、空気調和機を運転することにより、また、部屋1での人又は空気の出入り、日照等の要因によって時々刻々と変化する。図3に点線で例示した到達空気温度は目標温度に達していないため、目標温度に到達するまで送風を継続することが望ましい。しかしながら、空気調和機に対して、消費電力の上限値又は送風ファン13の回転数の上限値等が別途設定されている場合には、例えば予め設定した各センサの検出温度と目標温度との差異がそれぞれ許容値以下となれば、送風を停止する、又は、運転モードを切り替える等すればよい。このようにすることで、消費電力を低減したい又は風速を弱くしたいという使用者の要望にこたえることができる。

0052

また、図3の点線で示す到達空気温度の例では、高位置から天井面にかけて空気温度が次第に高くなっているが、これは高温な空気が浮力によって上昇しているためである。室内空気を循環させて温度分布を均一化する装置が部屋1に設けられている場合、当該装置を動作させてしまうと、室内空気が循環されてしまうため到達温度曲線は図3のような分布となりにくい。そこで、図3のような温度分布を形成するために空気調和機を運転している際には、当該空気調和機以外の送風装置等を、停止させる又は動作を弱める等の処置を行うことが望ましい。

0053

次に、図4を参照しながら、2つの異なる床温度の値Tf1及びTf2のそれぞれの場合における低位置目標温度TSl1、TSl2、及び、高位置目標温度TSh1、TSh2が満たす関係について説明する。この図4も、図3と同じく、横軸は温度を示しており、縦軸は部屋1内の高さ位置を示している。また、丸印でプロットした点は各目標温度である。

0054

具体的には、床温度の値が第1の床温度Tf1である場合における低位置目標温度を第1の低位置目標温度をTSl1とし、高位置目標温度を第1の高位置目標温度をTSh1とする。また、床温度の値が第2の床温度Tf2である場合における低位置目標温度を第2の低位置目標温度をTSl2とし、高位置目標温度を第2の高位置目標温度をTSh2とする。なお、図4における第1の床温度Tf1、第1の低位置目標温度TSl1及び第1の高位置目標温度TSh1は、それぞれ、図3における床温度Tf、低位置目標温度TSl及び高位置目標温度TShと同じである。

0055

そして、制御部15は、第1の床温度Tf1の場合の第1の低位置目標温度TSl1と、第2の床温度Tf2の場合の第2の低位置目標温度TSl2との間で次の(9)式の関係が成り立つように、第1の低位置目標温度TSl1及び第2の低位置目標温度TSl2を決定する。

0056

Tf1>Tf2の場合、TSl1<TSl2 ・・・ (9)

0057

すなわち、制御部15は、床温度センサ23が検出した床温度が第1の床温度Tf1の場合に、低位置目標温度を第1の低位置目標温度TSl1に決定する。そして、制御部15は、床温度センサ23が検出した床温度が第1の床温度Tf1より低い第2の床温度Tf2の場合に、低位置目標温度を第1の低位置目標温度TSl1より高い第2の低位置目標温度TSl2に決定する。

0058

このようにすることで、床温度が低く、床面から足に接触して伝わる熱及び床面からの輻射熱が小さい場合に、特に人3の下半身が冷たく感じるのを送風により補償することができる。また、逆に床暖房装置2の使用中等で床温度が高い場合には、床面に近い低位置を暖める送風運転を弱めて、人3に不快感を与えることなく消費エネルギー量の削減を図ることができる。

0059

また、制御部15は、第1の床温度Tf1の場合の第1の高位置目標温度TSh1と、第2の床温度Tf2の場合の第2の高位置目標温度TSh2との間で次の(10)式の関係が成り立つように、第1の高位置目標温度TSh1及び第2の高位置目標温度TSh2を決定する。

0060

Tf1>Tf2の場合、TSh1<TSh2 ・・・ (10)

0061

このようにすることで、床温度が低く、床面から足に接触して伝わる熱及び床面からの輻射熱が小さい場合に、「頭寒足熱」の温度分布としつつも、人3の下半身のみならず上半身についても暖めて、人3が寒さにより不快を感じることを抑制することができる。

0062

さらに、低位置目標温度と高位置目標温度との差である目標温度差ΔTSに着目して、次の(11)〜(13)式の関係が成り立つように、制御部15が第1の低位置目標温度TSl1及び第2の低位置目標温度TSl2、並びに、第1の高位置目標温度TSh1及び第2の高位置目標温度TSh2を決定してもよい。

0063

Tf1>Tf2の場合、ΔTS1>ΔTS2 ・・・ (11)
ただし、
ΔTS1=TSl1−TSh1 ・・・ (12)
ΔTS2=TSl2−TSh2 ・・・ (13)

0064

すなわち、制御部15は、床温度センサ23が検出した床温度が第1の床温度Tf1の場合に、低位置目標温度と高位置目標温度との差が第1の目標温度差ΔTS1となるように低位置目標温度及び高位置目標温度を決定する。そして、制御部15は、床温度センサ23が検出した床温度が第1の床温度より低い第2の床温度Tf2の場合に、低位置目標温度と高位置目標温度との差が第1の目標温度差ΔTS1より小きい第2の目標温度差ΔTS2となるように低位置目標温度及び高位置目標温度を決定するようにしてもよい。

0065

このようにすることで、床暖房装置2の使用中等で、床温度が高い場合には、低位置と高位置の温度差を大きくして高位置の空気の温度を低くすることで、足元の暖気の上昇を抑制して、足元の温度が高い状態を維持することができる。逆に床温度が低い場合には、低位置と高位置の温度差を小さくすることで、人3の快適感を向上させることができる。

0066

また、低位置温度センサ21及び高位置温度センサ22のそれぞれが検出した低位置温度TAl及び高位置温度TAhから求めた実際の高低温度差ΔTAに着目して、次の(14)〜(18)式の関係が成り立つように、制御部15が第1の低位置目標温度TSl1及び第2の低位置目標温度TSl2、並びに、第1の高位置目標温度TSh1及び第2の高位置目標温度TSh2を決定してもよい。

0067

ΔTA1>ΔTA2の場合、ΔTS1>ΔTS2 ・・・ (14)
ただし、
ΔTA1=TAl1−TAh1 ・・・ (15)
ΔTA2=TAl2−TAh2 ・・・ (16)
ΔTS1=TSl1−TSh1 ・・・ (17)
ΔTS2=TSl2−TSh2 ・・・ (18)

0068

すなわち、制御部15は、低位置温度センサ21が検出した低位置温度TAlと高位置温度センサ22が検出した高位置温度TAhとの差が第1の高低温度差ΔTA1の場合に、低位置目標温度と高位置目標温度との差が第1の目標温度差ΔTS1となるように低位置目標温度及び高位置目標温度を決定する。そして、制御部15は、低位置温度センサ21が検出した低位置温度TAlと高位置温度センサ22が検出した高位置温度TAhとの差が第1の高低温度差ΔTA1より小さい第2の高低温度差ΔTA2の場合に、低位置目標温度と高位置目標温度との差が第1の目標温度差ΔTS1より小さい第2の目標温度差ΔTS2となるように低位置目標温度及び高位置目標温度を決定するようにしてもよい。

0069

低位置と高位置の温度差が小さい部屋1の環境は、部屋1内での空気の撹拌が良好であって空気の淀みが無く、住宅性能が高いということができる。そこで、低位置と高位置の温度差が小さい場合には、低位置目標温度と高位置目標温度との差を小さくすることで、送風量及び風速を小さくすることができる。そして、人3が風を感じることなく、人3に全身について均一な環境とするように空気調和を行うことができる。

0070

なお、床温度が低い場合(Tf2)は、例えば、部屋1内の人3の着衣量下又はスリッパの有無、ズボン長短等、特に下半身部位の空気への暴露量)を考慮して、各目標温度、特に低位置目標温度TSlを決定するようにしてもよい。具体的に例えば、足元及び下半身の着衣量が多い場合には、検知した床温度Tfが低くても、人3の体表温度は快適な温度を維持していると考えられる。したがって、この場合には、TSl2をTSl1から過剰に上昇させる必要はなく、むしろTSl2をTSl1に近い温度としてもよい。

0071

(9)及び(10)式によれば、TSl1はTSl2より低く、TSh1はTSh2より低いため、より省エネルギーな運転が可能である。また、「着衣を増やして、空調温度下げても快適にすごす」ことを使用者が選択した場合に、このような目標温度の決定と制御を行うことで、煩雑な温度設定及び風速設定を必要とすることなく、人3に快適であると感じさせることができる環境を維持することが可能である。

0072

なお、制御部15は、空気調和機本体10の内部ではなく、空気調和機本体10の外部において空気調和機本体10と通信可能に設けられていてもよい。また、部屋1に床暖房装置2が備えられている場合、制御部15は、床暖房装置2の動作も制御するようにしてもよい。

0073

なお、以上の説明で登場した「温度」は、通常の乾球温度のみならず、温度、輻射、風速等を考慮した温度の値を用いるようにしてもよい。すなわち、乾球温度の他、熱中症防止に用いられる湿球黒球温度(WBGT)、又は、快適感の指標として用いられる有効温度(ET)等を用いるようにしてもよい。湿球黒球温度又は有効温度等を用いることで、温度が人に与える影響を考慮に入れ、より快適性の高い制御が可能となる。

0074

1 部屋
2床暖房装置
3 人
10空気調和機本体
11送風口
12風向板
13送風ファン
14送風温度変更部
15 制御部
16 受信部
21低位置温度センサ
22高位置温度センサ
23床温度センサ
30 センサ搭載機器
31 送信部

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