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技術 放射線画像撮影システム

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 永野成夫
出願日 2016年2月3日 (6年0ヶ月経過) 出願番号 2016-018560
公開日 2017年8月10日 (4年6ヶ月経過) 公開番号 2017-136186
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード 校正線 アナログマルチプレクサー 面積線量 NAND型フラッシュメモリー 最大吸気位 不揮発メモリー センサー基板 動態画像
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月10日)のものです。
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図面 (9)

課題

被写体に放射線複数回照射して複数枚放射線画像を得る撮影において撮影ごとに被写体に照射される放射線の線量ができるだけ同じになるように調整することが可能な放射線画像撮影システムを提供する。

解決手段

放射線画像撮影システム100は、放射線発生装置40と被写体Hとの間に配置され、被写体Hに照射される放射線Xの線量dを検出可能な線量検出手段50と、被写体Hに照射される放射線Xの線量dが目標線量dtargetになるように放射線発生装置40を制御する制御手段60とを備え、制御手段60は、被写体Hに照射される放射線Xの線量dが目標線量dtargetになるように放射線発生装置40の管電流I等を設定するように構成されており、線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dと目標線量dtargetとの間に差が生じた場合に管電流I等を補正して設定する。

概要

背景

従来のフィルムスクリーン輝尽性蛍光体プレートに代わって放射線画像撮影する装置として、複数の放射線検出素子二次元状マトリクス状)に配列され、放射線照射により各放射線検出素子内で発生した電荷信号値としてそれぞれ読み出す放射線画像撮影装置(flat panel detector。半導体イメージセンサー等ともいう。)が開発されている。

そして、従来のフィルム/スクリーンや輝尽性蛍光体プレートでは、それらに放射線を複数回照射すると二重露光多重露光の問題が生じてしまうが、放射線画像撮影装置では検出した信号値を撮影ごとに装置内のメモリーに保存したり外部に転送する等して続けて撮影を行うことができる。このように、放射線画像撮影装置を用いることで、被写体の撮影部位に放射線を複数回照射して動態撮影等を行うことができる。

動態撮影では、例えば撮影部位として被写体である患者胸部に放射線を複数回照射して撮影を行うと、例えば図8に示すように、患者の肺野Rの各時間位相T(T=t0〜t6)の各放射線画像(すなわち動態画像を構成する各フレーム画像)を得ることができ、これらの各フレーム画像を解析することで、肺野Rの最大吸気位最大呼気位呼気期、吸気期等を割り出すことができる。そして、このような動態画像をさらに解析して、診断に応用する試みがなされるようになってきている。

なお、本発明が適用される対象は、このような動態撮影だけでなく、例えば通常の動画撮影や、トモシンセシス撮影デュアルエナジーサブトラクション(dual energy subtraction)法を用いた撮影、放射線画像撮影装置を移動させながら放射線を複数回照射して行う長尺撮影等も含まれ、被写体に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を得る撮影であれば本発明の対象となる。

そして、このように被写体である患者に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を撮影する場合、照射される放射線の線量が照射ごとにばらつくと、例えば動画撮影のような場合には動画を構成する各フレーム画像の明るさが画像ごとに変わり、非常に見づらくなる。

また、例えば図8に示した動態撮影では、各フレーム画像の明るさを解析することで肺野Rに取り込まれた空気量や血流の量等を知ることができ、肺野Rにおける換気機能肺血流機能等の診断に用いることが可能となるが、上記のように撮影ごとに照射される放射線の線量がばらつき、各フレーム画像中明暗が、上記のような肺野Rに取り込まれる空気量や血流の量等によるものか、照射される放射線の線量がばらつきによるものかが区別できず、動態画像を見て行われた診断に誤りが生じる可能性がある。

そこで、特許文献1では、放射線発生装置から照射され被写体や放射線画像撮影装置を透過した放射線を検出し、検出された放射線の線量を放射線発生装置にフィードバックして放射線発生装置から照射される放射線の線量を制御する技術が開示されている。また、特許文献2では、放射線画像撮影装置での撮影に必要な放射線の線量(の総量)を予め記憶しておき、この総量(の総量)と被写体の所定の領域を透過した放射線とに基づいて被写体に対して照射する放射線の線量を決定する技術が開示されている。

概要

被写体に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を得る撮影において撮影ごとに被写体に照射される放射線の線量ができるだけ同じになるように調整することが可能な放射線画像撮影システムを提供する。放射線画像撮影システム100は、放射線発生装置40と被写体Hとの間に配置され、被写体Hに照射される放射線Xの線量dを検出可能な線量検出手段50と、被写体Hに照射される放射線Xの線量dが目標線量dtargetになるように放射線発生装置40を制御する制御手段60とを備え、制御手段60は、被写体Hに照射される放射線Xの線量dが目標線量dtargetになるように放射線発生装置40の管電流I等を設定するように構成されており、線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dと目標線量dtargetとの間に差が生じた場合に管電流I等を補正して設定する。

目的

本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、被写体に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を得る撮影において撮影ごとに被写体に照射される放射線の線量ができるだけ同じになるように調整することが可能な放射線画像撮影システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

放射線照射する放射線発生装置と、二次元状に配列された複数の放射線検出素子を備え、前記各放射線検出素子から信号値をそれぞれ読み出す放射線画像撮影装置と、を備え、被写体を介して前記放射線画像撮影装置に放射線を複数回照射して複数枚放射線画像撮影する放射線画像撮影システムにおいて、前記放射線発生装置と被写体との間に配置され、被写体に照射される放射線の線量を検出可能な線量検出手段と、被写体に照射される放射線の線量が目標線量になるように前記放射線発生装置を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、被写体に照射される放射線の線量が目標線量になるように前記放射線発生装置の管電流またはmAs値を設定するように構成されており、前記線量検出手段が検出した放射線の線量と前記目標線量との間に差が生じた場合に前記管電流または前記mAs値を補正して設定することを特徴とする放射線画像撮影システム。

請求項2

前記目標線量は、過去に行われた前記放射線発生装置のキャリブレーションの際に前記線量検出手段で検出された放射線の線量とされることを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影システム。

請求項3

前記線量検出手段は、前記放射線発生装置の放射線源コリメーターの放射線が出射される側に取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射線画像撮影システム。

請求項4

放射線を照射する放射線発生装置と、二次元状に配列された複数の放射線検出素子を備え、前記各放射線検出素子から信号値をそれぞれ読み出す放射線画像撮影装置と、を備え、被写体を介して前記放射線画像撮影装置に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を撮影する放射線画像撮影システムにおいて、放射線が複数回照射される際に、被写体に照射される放射線の線量が目標線量になるように前記放射線発生装置を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記放射線発生装置から放射線が照射された際の前記放射線発生装置における電圧および/または電流の情報が、過去に前記放射線発生装置から前記目標線量の放射線を照射した際の前記放射線発生装置における電圧および/または電流の情報と同じになるように前記放射線発生装置を制御することを特徴とする放射線画像撮影システム。

請求項5

前記制御手段は、前記放射線発生装置から放射線を照射した際の前記放射線発生装置における電圧および/または電流の情報として、前記放射線発生装置から放射線を照射した際の前記放射線発生装置における電圧および/または電流の波形を用いることを特徴とする請求項4に記載の放射線画像撮影システム。

請求項6

前記過去に前記放射線発生装置から放射線を照射した際の前記放射線発生装置における電圧および/または電流の情報として、過去に行われた前記放射線発生装置のキャリブレーションの際の前記放射線発生装置における電圧および/または電流の情報が用いられることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の放射線画像撮影システム。

請求項7

放射線を照射する放射線発生装置と、二次元状に配列された複数の放射線検出素子を備え、前記各放射線検出素子から信号値をそれぞれ読み出す放射線画像撮影装置と、を備え、被写体を介して前記放射線画像撮影装置に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を撮影する放射線画像撮影システムにおいて、前記放射線発生装置と被写体との間に配置され、被写体に照射される放射線の線量を検出可能な線量検出手段と、放射線が照射されるごとに前記放射線画像撮影装置で読み出された前記信号値に基づいてそれぞれ放射線画像を生成する画像処理装置と、を備え、前記画像処理装置は、前記信号値が前記放射線画像撮影装置で読み出される直前に前記線量検出手段が検出した前記放射線の線量に基づいて当該信号値を補正して、前記各放射線画像が被写体に同じ線量の放射線が照射された状態で撮影された状態になるように前記放射線画像を生成することを特徴とする放射線画像撮影システム。

請求項8

放射線を照射する放射線発生装置と、二次元状に配列された複数の放射線検出素子を備え、前記各放射線検出素子から信号値をそれぞれ読み出す放射線画像撮影装置と、を備え、被写体を介して前記放射線画像撮影装置に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を撮影する放射線画像撮影システムにおいて、放射線が照射されるごとに前記放射線画像撮影装置で読み出された前記信号値に基づいてそれぞれ放射線画像を生成する画像処理装置を備え、前記画像処理装置は、前記信号値が前記放射線画像撮影装置で読み出される直前に前記放射線発生装置から放射線が照射された際の前記放射線発生装置における電圧および/または電流の情報に基づいて当該信号値を補正して、前記各放射線画像が被写体に同じ線量の放射線が照射された状態で撮影された状態になるように前記放射線画像を生成することを特徴とする放射線画像撮影システム。

技術分野

0001

本発明は、放射線画像撮影システム係り、特に被写体に放射線複数回照射して複数枚放射線画像撮影する放射線画像撮影システムに関する。

背景技術

0002

従来のフィルムスクリーン輝尽性蛍光体プレートに代わって放射線画像を撮影する装置として、複数の放射線検出素子二次元状マトリクス状)に配列され、放射線の照射により各放射線検出素子内で発生した電荷信号値としてそれぞれ読み出す放射線画像撮影装置(flat panel detector。半導体イメージセンサー等ともいう。)が開発されている。

0003

そして、従来のフィルム/スクリーンや輝尽性蛍光体プレートでは、それらに放射線を複数回照射すると二重露光多重露光の問題が生じてしまうが、放射線画像撮影装置では検出した信号値を撮影ごとに装置内のメモリーに保存したり外部に転送する等して続けて撮影を行うことができる。このように、放射線画像撮影装置を用いることで、被写体の撮影部位に放射線を複数回照射して動態撮影等を行うことができる。

0004

動態撮影では、例えば撮影部位として被写体である患者胸部に放射線を複数回照射して撮影を行うと、例えば図8に示すように、患者の肺野Rの各時間位相T(T=t0〜t6)の各放射線画像(すなわち動態画像を構成する各フレーム画像)を得ることができ、これらの各フレーム画像を解析することで、肺野Rの最大吸気位最大呼気位呼気期、吸気期等を割り出すことができる。そして、このような動態画像をさらに解析して、診断に応用する試みがなされるようになってきている。

0005

なお、本発明が適用される対象は、このような動態撮影だけでなく、例えば通常の動画撮影や、トモシンセシス撮影デュアルエナジーサブトラクション(dual energy subtraction)法を用いた撮影、放射線画像撮影装置を移動させながら放射線を複数回照射して行う長尺撮影等も含まれ、被写体に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を得る撮影であれば本発明の対象となる。

0006

そして、このように被写体である患者に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を撮影する場合、照射される放射線の線量が照射ごとにばらつくと、例えば動画撮影のような場合には動画を構成する各フレーム画像の明るさが画像ごとに変わり、非常に見づらくなる。

0007

また、例えば図8に示した動態撮影では、各フレーム画像の明るさを解析することで肺野Rに取り込まれた空気量や血流の量等を知ることができ、肺野Rにおける換気機能肺血流機能等の診断に用いることが可能となるが、上記のように撮影ごとに照射される放射線の線量がばらつき、各フレーム画像中明暗が、上記のような肺野Rに取り込まれる空気量や血流の量等によるものか、照射される放射線の線量がばらつきによるものかが区別できず、動態画像を見て行われた診断に誤りが生じる可能性がある。

0008

そこで、特許文献1では、放射線発生装置から照射され被写体や放射線画像撮影装置を透過した放射線を検出し、検出された放射線の線量を放射線発生装置にフィードバックして放射線発生装置から照射される放射線の線量を制御する技術が開示されている。また、特許文献2では、放射線画像撮影装置での撮影に必要な放射線の線量(の総量)を予め記憶しておき、この総量(の総量)と被写体の所定の領域を透過した放射線とに基づいて被写体に対して照射する放射線の線量を決定する技術が開示されている。

先行技術

0009

特開2001−305232号公報
特開2002−253541号公報

発明が解決しようとする課題

0010

しかしながら、特許文献1、2に記載された技術は、いずれも被写体等を透過した後の放射線をフィードバックして放射線発生装置から照射される放射線の線量を調整するものであるが、このように構成すると、少なくとも動態撮影(図8参照)を行う場合には問題が生じる。

0011

すなわち、被写体に放射線を複数回照射して動態撮影を行う場合、仮に撮影ごとに被写体に照射される放射線の線量が同じであったとしても、図8に示したように、例えば最大吸気位の場合(T=t0、t6参照)と最大呼気位の場合(T=t3参照)とでは、少なくとも肺野Rの部分の明るさが異なる。すなわち、肺野Rの部分での放射線の透過量が、例えば最大吸気位の場合と最大呼気位の場合とで異なる。

0012

それにもかかわらず、上記のように被写体(この場合は肺野R)を透過した後の放射線をフィードバックして放射線発生装置から照射される放射線の線量を調整すると、例えば最大吸気位の場合(T=t0、t6参照)の肺野Rの明るさと、最大呼気位の場合(T=t3参照)の肺野Rの明るさとが、あまり変わらなくなる。そのため、各フレーム画像を解析しても、肺野Rに取り込まれた空気量や血流の量等を的確に知ることができなくなり、動態画像(すなわち各フレーム画像)を肺野Rにおける換気機能や肺血流機能等の診断に用いることができなくなる。

0013

このように、例えば動態撮影の場合には、被写体を透過した後の放射線をフィードバックして放射線発生装置から照射される放射線の線量を調整してしまうと、診断等の用に供する画像を撮影できなくなってしまう。そのため、動態撮影の場合だけでなく、トモシンセシス撮影等の他の撮影でも同様であるが、被写体に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を得る撮影においては、被写体に照射される放射線の線量(すなわち被写体に照射される前の放射線の線量)等が撮影ごとにできるだけ同じになるように調整されるべきである。

0014

本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、被写体に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を得る撮影において撮影ごとに被写体に照射される放射線の線量ができるだけ同じになるように調整することが可能な放射線画像撮影システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0015

前記の問題を解決するために、本発明の放射線画像撮影システムは、
放射線を照射する放射線発生装置と、
二次元状に配列された複数の放射線検出素子を備え、前記各放射線検出素子から信号値をそれぞれ読み出す放射線画像撮影装置と、
を備え、被写体を介して前記放射線画像撮影装置に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を撮影する放射線画像撮影システムにおいて、
前記放射線発生装置と被写体との間に配置され、被写体に照射される放射線の線量を検出可能な線量検出手段と、
被写体に照射される放射線の線量が目標線量になるように前記放射線発生装置を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
被写体に照射される放射線の線量が目標線量になるように前記放射線発生装置の管電流またはmAs値を設定するように構成されており、
前記線量検出手段が検出した放射線の線量と前記目標線量との間に差が生じた場合に前記管電流または前記mAs値を補正して設定することを特徴とする。

0016

また、本発明の放射線画像撮影システムは、
放射線を照射する放射線発生装置と、
二次元状に配列された複数の放射線検出素子を備え、前記各放射線検出素子から信号値をそれぞれ読み出す放射線画像撮影装置と、
を備え、被写体を介して前記放射線画像撮影装置に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を撮影する放射線画像撮影システムにおいて、
放射線が複数回照射される際に、被写体に照射される放射線の線量が目標線量になるように前記放射線発生装置を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記放射線発生装置から放射線が照射された際の前記放射線発生装置における電圧および/または電流の情報が、過去に前記放射線発生装置から前記目標線量の放射線を照射した際の前記放射線発生装置における電圧および/または電流の情報と同じになるように前記放射線発生装置を制御することを特徴とする。

0017

また、本発明の放射線画像撮影システムは、
放射線を照射する放射線発生装置と、
二次元状に配列された複数の放射線検出素子を備え、前記各放射線検出素子から信号値をそれぞれ読み出す放射線画像撮影装置と、
を備え、被写体を介して前記放射線画像撮影装置に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を撮影する放射線画像撮影システムにおいて、
前記放射線発生装置と被写体との間に配置され、被写体に照射される放射線の線量を検出可能な線量検出手段と、
放射線が照射されるごとに前記放射線画像撮影装置で読み出された前記信号値に基づいてそれぞれ放射線画像を生成する画像処理装置と、
を備え、
前記画像処理装置は、前記信号値が前記放射線画像撮影装置で読み出される直前に前記線量検出手段が検出した前記放射線の線量に基づいて当該信号値を補正して、前記各放射線画像が被写体に同じ線量の放射線が照射された状態で撮影された状態になるように前記放射線画像を生成することを特徴とする。

0018

また、本発明の放射線画像撮影システムは、
放射線を照射する放射線発生装置と、
二次元状に配列された複数の放射線検出素子を備え、前記各放射線検出素子から信号値をそれぞれ読み出す放射線画像撮影装置と、
を備え、被写体を介して前記放射線画像撮影装置に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を撮影する放射線画像撮影システムにおいて、
放射線が照射されるごとに前記放射線画像撮影装置で読み出された前記信号値に基づいてそれぞれ放射線画像を生成する画像処理装置を備え、
前記画像処理装置は、前記信号値が前記放射線画像撮影装置で読み出される直前に前記放射線発生装置から放射線が照射された際の前記放射線発生装置における電圧および/または電流の情報に基づいて当該信号値を補正して、前記各放射線画像が被写体に同じ線量の放射線が照射された状態で撮影された状態になるように前記放射線画像を生成することを特徴とする。

発明の効果

0019

本発明のような方式の放射線画像撮影システムによれば、被写体に放射線を複数回照射して複数枚の放射線画像を得る撮影において撮影ごとに被写体に照射される放射線の線量ができるだけ同じになるように調整して、照射される放射線の線量にばらつきが生じることを的確に抑制することが可能となる。

図面の簡単な説明

0020

放射線発生装置を搭載した回診車病室等に搬送し、放射線発生装置から放射線を複数回照射させて撮影を行う状態を表す図である。
放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。
第1の実施形態に係る放射線画像撮影システムを表す図である。
線量検出手段が検出した放射線の線量が目標線量からずれた場合に補正値に基づいて制御を行うと線量が目標線量に戻ることを説明する図である。
一連の撮影における1回目の撮影で放射線の線量が目標線量からずれた場合でも図4と同様の制御を行うことで線量が目標線量に戻ることを説明する図である。
第2の実施形態に係る放射線画像撮影システムを表す図である。
放射線源から放射線を照射させた際の放射線発生装置のジェネレーターにおける電圧や電流を時間的にサンプリングした場合の波形を表す図である。
被写体である患者の肺野の動態撮影で撮影される各フレーム画像を表す図である。

実施例

0021

以下、本発明に係る放射線画像撮影システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。

0022

なお、本発明は、例えば病院等の撮影室で撮影が行われる場合に適用されるが、例えば図1に示すように、放射線発生装置40を搭載した回診車90を病室SR等に搬送し、放射線技師等の操作者Aが被写体Hである患者とベッドBとの間に放射線画像撮影装置1を差し込む等してセットし、放射線発生装置40から放射線Xを複数回照射させて撮影を行うような場合にも適用される。

0023

また、図1や後述する図3等では、被写体Hである患者が横臥した状態(すなわち臥位の状態)で撮影を行う場合が示されているが、本発明はこれに限定されず、例えば患者が起立した状態(すなわち立位の状態)で撮影を行う場合にも適用される。

0024

さらに、以下では、放射線発生装置40から被写体Hに放射線Xを複数回照射して複数枚の放射線画像を撮影する動態撮影や動画撮影、トモシンセシス撮影、デュアルエナジーサブトラクション法を用いた撮影、長尺撮影等を、説明を簡単にするために、一連の撮影という。

0025

[放射線画像撮影装置について]
ここで、以下の各実施形態に係る放射線画像撮影システムで用いられる放射線画像撮影装置について簡単に説明する。なお、以下では、放射線画像撮影装置1が可搬型に構成されている場合について説明するが、例えば支持台等と一体的に形成された専用機型等として構成することも可能である。

0026

図2は、放射線画像撮影装置の等価回路を表すブロック図である。図2に示すように、放射線画像撮影装置1では、図示しないセンサー基板上に複数の放射線検出素子7が二次元状(マトリクス状)に配列されている。そして、各放射線検出素子7は、図示しない被写体を透過した放射線が照射されると、その線量に応じた電荷を発生させるようになっている。また、各放射線検出素子7には、バイアス線9や結線10を介してバイアス電源14から逆バイアス電圧印加されるようになっている。

0027

また、走査駆動手段15では、電源回路15aから配線15cを介して供給されたオン電圧オフ電圧ゲートドライバー15bで切り替えられて走査線5の各ラインL1〜Lxに印加されるようになっている。そして、各放射線検出素子7には、スイッチ素子としてTFT(Thin Film Transistor)8が接続されており、TFT8は走査線5を介してオフ電圧が印加されるとオフ状態になり、放射線検出素子7と信号線6との導通遮断して、放射線検出素子7内で発生した電荷を放射線検出素子7内に蓄積させる。また、TFT8は、走査線5を介してオン電圧が印加されるとオン状態になって、放射線検出素子7内に蓄積された電荷を信号線6に放出させるようになっている。

0028

読み出しIC16内には複数の読み出し回路17が設けられており、各信号線6は、それぞれ読み出し回路17に接続されている。そして、各放射線検出素子7からの信号値の読み出し処理の際、ゲートドライバー15bからオン電圧が印加された走査線5に接続されている各TFT8がオン状態になると、放射線検出素子7から電荷がTFT8を介して信号線6に放出されて読み出し回路17に流れ込む。そして、読み出し回路17の増幅回路18では流れ込んだ電荷の量に応じた電圧値が出力される。

0029

そして、相関二重サンプリング回路図2では「CDS」と記載されている。)19は、増幅回路18から出力された電圧値をアナログ値の信号値Dとして読み出して下流側に出力し、出力された信号値Dはアナログマルチプレクサー21を介してA/D変換器20に順次送信され、A/D変換器20でデジタル値の信号値Dに順次変換されて記憶手段23に順次保存される。そして、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1〜Lxにオン電圧を順次印加させることで、各放射線検出素子7からそれぞれ信号値Dを読み出すように構成されている。

0030

制御手段22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピューターや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成されている。専用の制御回路で構成されていてもよい。

0031

制御手段22には、SRAM(Static RAM)やSDRAM(Synchronous DRAM)、NAND型フラッシュメモリー等で構成される記憶手段23が接続されており、また、アンテナ29やコネクター27を介して外部と無線方式有線方式通信を行う通信部30が接続されている。また、制御手段22には、前述した走査駆動手段15や読み出し回路17、記憶手段23、バイアス電源14等が接続されている。なお、図2では、放射線画像撮影装置1が内蔵電源24を有している場合が示されているが、外部から電力の供給を受けるように構成することも可能である。

0032

そして、制御手段22は、走査駆動手段15や各読み出し回路17等を制御して、放射線Xが照射されるごとに上記の信号値Dの読み出し処理を行わせ、読み出した信号値Dを記憶手段23に一旦保存させる。そして、記憶手段23に保存した信号値Dを、信号値Dの読み出し処理を行うごと(すなわち放射線画像撮影装置1に放射線が照射されるごと)に画像処理装置70(後述する図3図6等参照)に転送し、或いは、放射線を複数回照射して行われる一連の撮影が終了した後で、各信号値D等をまとめて画像処理装置70に転送するようになっている。

0033

なお、図3等では、放射線画像撮影装置1から画像処理装置70に無線方式で各信号値Dを転送する場合が示されているが、図示しないケーブル等を介して各信号値Dを有線方式で画像処理装置70に転送するように構成することも可能である。

0034

[画像処理装置における放射線画像の生成処理等について]
そして、画像処理装置70では、放射線画像撮影装置1から転送されてきた各信号値Dに対して、いわゆる欠陥画素補正正規化処理ダーク補正ゲイン補正、撮影部位(例えば肺野R等)に応じた階調処理等の画像処理が行われて、放射線画像が生成されるようになっている。

0035

[第1の実施の形態]
次に、本発明の第1の実施形態に係る放射線画像撮影システムについて説明する。図3は、第1の実施形態に係る放射線画像撮影システムを表す図である。以下の各実施形態においても同様であるが、本実施形態では、放射線画像撮影システム100は、被写体Hを介して放射線画像撮影装置1に放射線Xを複数回照射して複数枚の放射線画像(フレーム画像)を撮影するシステム(すなわち一連の撮影を行うシステム)である。

0036

そして、放射線画像撮影システム100は、主に、上記の放射線画像撮影装置1と、放射線発生装置40と、線量検出手段50と、制御手段60とを備えており、さらに画像処理装置70を備えている。

0037

放射線発生装置40は、ジェネレーター41と放射線源42とを備えている。放射線発生装置40のジェネレーター41には、管電圧や管電流(或いはmAs値)、照射させる放射線のパルス数(すなわち一連の撮影における放射線Xの照射回数)、パルス幅(すなわち1回の照射における放射線Xの照射開始から照射終了までの時間)等の撮影条件を設定することができるようになっている。

0038

そして、放射線発生装置40のジェネレーター41は、それらの撮影条件が設定されると、設定された管電圧や管電流等を放射線源42に供給して、放射線源42から設定されたパルス幅で設定された回数だけ放射線Xを照射させるように放射線源42を制御するようになっている。

0039

放射線発生装置40の放射線源42は、例えば医療現場で広く一般に用いられている図示しないクーリッジX線源回転陽極X線源等を備えて構成されているが、それ以外の管球を備えるように構成することも可能である。そして、放射線源42は、上記のようにしてジェネレーター41に設定された管電流やmAs値に応じた線量の放射線を照射するようになっている。また、本実施形態では、放射線源42から照射された放射線Xの照射野を絞るための図示しないコリメーター絞り)が内蔵されたコリメーター部43が、放射線源42の放射線Xが出射される側に配設されている。

0040

そして、コリメーター部43に内蔵されたコリメーターの放射線Xが出射される側には、放射線源42から照射された放射線Xの線量を検出可能な線量検出手段50が取り付けられている。なお、検量検出手段50は、図3に示すように、コリメーター部43の放射線Xの出射される側に取り付けられていてもよく、また、図示を省略するが、コリメーター部43内に設けられていてもよく、コリメーターの放射線Xが出射される側に取り付けられていればよい。

0041

なお、線量検出手段50の配置位置としては、本実施形態のようにコリメーターに取り付けるように構成することも可能であるが、例えば被写体Hの放射線源42側(すなわち図3では被写体Hの上側)の放射線Xが照射される位置(なお撮影部位の撮影の邪魔にならない位置)に配置するように構成することも可能である。

0042

本実施形態では、このように、線量検出手段50をコリメーターの放射線Xの出射側に取り付けることで、検量検出手段50が、放射線発生装置40の放射線源42と被写体Hとの間に配置されるようになっている。

0043

また、本実施形態では、線量検出手段50として面積線量計が用いられるようになっており、線量検出手段50は、放射線源42から照射され、コリメーター部43に内蔵されたコリメーターで照射野が絞られ、線量検出手段50を通過した放射線Xの面積線量(Dose Area Product:DAP)を検出するようになっている。

0044

なお、線量検出手段50としては、これ以外にも、例えば半導体検出器等の線量計を用いることも可能であり、また、線量検出手段50が検出する放射線Xの線量は、面積線量ではなく例えば単位面積あたりの線量等であってもよい。そのため、以下では、面積線量や単位面積あたりの線量等を総称して、単に放射線Xの線量dという。

0045

そして、線量検出手段50は、放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xが照射されるごとに放射線Xの線量dを検出して、制御手段60に送信するようになっている。

0046

本実施形態では、制御手段60は、放射線発生装置40に設けられているマイクロコンピューターで構成されている。しかし、これ以外にも、例えば放射線発生装置40のジェレネーター41を制御手段60として用いるように構成してもよく、また、放射線発生装置40とは別体の装置として制御手段60を構成することも可能である。そして、制御手段60には、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発メモリー等で構成された記憶手段61が接続されている。

0047

[制御手段による放射線発生装置の制御について]
本実施形態では、上記のように放射線発生装置40から放射線Xが複数回照射されて動態撮影等の一連の撮影が行われるが、制御手段60は、放射線Xが照射されるごとに、被写体Hに照射される放射線Xの線量dが目標線量dtargetになるように放射線発生装置40を制御するようになっている。そして、その際、制御手段60は、放射線発生装置40のジェネレーター41に対して前述した管電流やmAs値(以下、管電流I等という。)を設定して制御するようになっている。以下、その制御の仕方について具体的に説明する。

0048

通常、放射線発生装置40に対して,定期的に、或いは必要に応じて、キャリブレーション校正)が行われる。そして、キャリブレーションが行われた後、しばらくの間は、一連の撮影を行う際に放射線発生装置40のジェネレーター41に所定の管電流I等を設定すると、放射線源42からは、その管電流I等に応じた校正された線量dの放射線Xが照射される。

0049

そのため、本実施形態では、上記の目標線量dtargetとして、放射線発生装置40のキャリブレーションの際に放射線発生装置40のジェネレーター41に管電流I等を設定して放射線発生装置40の放射線源42から照射させた放射線Xの線量d(すなわち校正線量dcalib)が用いられるようになっている。

0050

しかし、キャリブレーションが行われてから時間が経過すると、放射線発生装置40のジェネレーター41に同じ管電流I等を設定しても、放射線源42から照射される放射線Xの線量dは、経過時間が長くなるに従って徐々に小さくなっていく(すなわちいわゆる「へたり」が生じる)。

0051

そのため、本実施形態では、制御手段60は、被写体Hに照射される放射線Xの線量dが目標線量dtargetになるようにするために、線量検出手段50が検出して送信してきた実際の放射線Xの線量dを監視し、線量検出手段50が検出した実際の放射線Xの線量dと目標線量dtargetとの間に差が生じた場合に、放射線発生装置40のジェネレーター41に対して管電流I等を補正して設定するようになっている。

0052

その際、本実施形態では、制御手段60は、放射線発生装置40のジェネレーター41に対して、例えば「管電流I等をc%増加させよ」等の形で指示を出して管電流I等を補正して設定するように構成されており、この場合のc(百分率)を、以下、補正値cという。すなわち、放射線発生装置40のジェネレーター41は、制御手段60から上記の指示があると、撮影前に放射線技師等の操作者Aにより設定された管電流I等を(1+c/100)倍して補正して設定する。

0053

なお、制御手段60が放射線発生装置40のジェネレーター41に対して例えば「管電流I等をc倍せよ」の形で指示を出すように構成した場合は、補正値cは小数であり、放射線発生装置40のジェネレーター41は、制御手段60から上記の指示があると、設定された管電流I等をc倍して補正して設定する。このように、補正値cは必ずしも百分率で表わされる必要はない。

0054

また、この場合、例えば、制御手段60は、補正値cと放射線Xの線量dとの関係(すなわち放射線Xの線量dを目標線量dtargetにするためには補正値cをどのような値に設定すればよいかを表す関係)を表す関係式グラフ等を予め有しておき、線量検出手段50から放射線Xの線量dが送信されてくると、それと上記の関係から補正値cを割り出すように構成することが可能である。

0055

一方、上記のように一連の撮影における1回目の撮影(例えば図8に示した動態撮影におけるT=t0のフレーム画像を撮影する撮影)において、上記の補正値cを割り出そうとしても、まだ放射線Xの照射が開始されておらず、線量検出手段50から放射線Xの線量dのデータが送信されていない。そのため、制御手段60は、管電流I等の補正値cを割り出すことができない。

0056

そこで、例えば、一連の撮影における1回目の撮影の際は、制御手段60は、放射線発生装置40のジェネレーター41に対して管電流I等を補正して設定する処理を行わないように構成することが可能である。そして、その場合、画像処理装置70では、1回目の撮影で得られた信号値Dに基づく放射線画像の生成を行わないように、或いは生成した放射線画像を廃棄するように構成することが可能である。なお、1回目の撮影の際、線量検出手段50での放射線Xの線量dの検出は行われる。

0057

しかし、本実施形態では、制御手段60は、一連の撮影における1回目の撮影の際の補正値cについては、過去の撮影時に管電流I等を補正した際の補正値coldを補正値cとして用いて管電流I等を補正し、補正した管電流I等を放射線発生装置40のジェネレーター41に設定するようになっている。そのため、本実施形態では、制御手段60は、例えば、放射線発生装置40のジェネレーター41に指示するために補正値cを割り出すごとに、割り出した補正値cを記憶手段61(図3参照)に補正値coldとして記憶させるようになっている。

0058

そして、制御手段60は、一連の撮影における1回目の撮影の際の補正値cを割り出す際には、記憶手段61に記憶されている過去に割り出した補正値coldのうち例えば直近の補正値cold(すなわち過去の補正値cのうち最後に割り出して記憶手段61に記憶させた補正値cold)を抽出し、それをこれから行われる一連の撮影における1回目の撮影の際の補正値cとして用いるように構成することができる。

0059

なお、前述したように、放射線発生装置40のキャリブレーションが行われた後、最初に一連の撮影を行う際に放射線発生装置40のジェネレーター41に所定の管電流I等を設定すると、放射線源42からその管電流I等に応じた線量d(すなわち前述した校正線量dcalibであり本実施形態では目標線量dtarget)の放射線Xが照射されるため、一連の撮影における1回目の撮影の際には管電流I等を補正する必要はない。そのため、過去の撮影時に管電流I等を補正した際の補正値coldを用いる必要もなくなる。

0060

このように、放射線発生装置40のキャリブレーションが行われると、その後、最初に一連の撮影を行う際には、過去の撮影時に管電流I等を補正した際の補正値coldは不要になるため、本実施形態では、放射線発生装置40のキャリブレーションが行われた際に、記憶手段61から過去の補正値coldが削除されるようになっている。

0061

なお、過去の補正値coldは、放射線発生装置40の放射線源42の経年劣化等を示すものでもあるため、過去の補正値coldを記憶手段61に残しておいて経年劣化の判断等に用いるように構成することも可能であり、或いはキャリブレーション時等に過去の補正値coldを外部装置に出力するように構成することも可能である。

0062

[作用]
次に、本実施形態に係る放射線画像撮影システム100の作用について説明する。
まず、放射線発生装置40のキャリブレーションが行われた後、最初に動画撮影等の一連の撮影を行う場合について説明する。

0063

前述したように、放射線技師等の操作者Aは、一連の撮影前に、放射線発生装置40のジェネレーター41に対して管電圧や管電流(或いはmAs値。すなわち上記の管電流I等)、放射線のパルス数、パルス幅等の撮影条件を入力して設定する。なお、撮影オーダー情報等からそれらの撮影条件等を自動的にジェネレーター41に入力するように構成することも可能である。

0064

そして、制御手段60は、線量検出手段50を起動させる。操作者A等が手動で線量検出手段50を起動させるように構成することも可能である。

0065

そして、この場合は、放射線発生装置40のキャリブレーションが行われた後の最初の一連の撮影であり、上記のように、一連の撮影における1回目の撮影では、放射線発生装置40の放射線源42からは、ジェネレーター41に設定された所定の管電流I等に応じた線量dすなわち校正線量dcalibの放射線Xが照射される。

0066

そのため、図4に示すように、線量検出手段50で検出される放射線Xの線量dは目標線量dtargetになる(図4中の「1」参照)。そして、この場合、制御手段60は、照射された放射線Xの線量dが目標線量dtargetになっているため、管電流I等の補正を行わない。

0067

なお、制御手段60は、放射線発生装置40のキャリブレーションが行われたか否かに関係なく、一連の撮影における1回目の撮影においては必ず記憶手段61に記憶されている過去に割り出した補正値coldを参照するように構成することが可能であり、このように構成しても、上記のように放射線発生装置40のキャリブレーションが行われた際に記憶手段61から過去の補正値coldを削除するように構成すれば、参照すべき対象が記憶手段61に記憶されていないため、結局、制御手段60は、放射線発生装置40のキャリブレーションが行われた後の最初の一連の撮影における1回目の撮影では管電流I等の補正を行わないことになる。

0068

また、この一連の撮影では、2回目以降の撮影においても照射される放射線Xの線量dが校正線量dcalibであり線量検出手段50で検出される放射線Xの線量dが目標線量dtargetになり、放射線源42から照射される放射線Xの各線量dが維持される場合がある。そして、この場合は、制御手段60は、線量検出手段50で検出される放射線Xの線量dが目標線量dtargetである間は管電流I等の補正を行わない。

0069

しかし、例えば、この一連の撮影のn回目の撮影で放射線源42から放射線Xが照射された際に、線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dが目標線量dtargetからずれる場合がある(図4中の「n」参照)。すると、この時点で、制御手段60は、線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dと上記の関係に基づいて補正値cを割り出す。

0070

そして、制御手段60は、放射線発生装置40のジェネレーター41に対して例えば「管電流I等をc%増加させよ」と指示を出して管電流I等を補正して設定する。そして、制御手段60は、上記のようにして補正値cを割り出すと、割り出した補正値cを記憶手段61に補正値coldとして記憶させる。

0071

この場合、例えば、制御手段60から放射線発生装置40のジェネレーター41に対して上記の指示を出す処理をn+1回目以降の各撮影ごとに繰り返すように構成することも可能であり、また、制御手段60が上記の指示を出すと、放射線発生装置40のジェネレーター41がメモリーに書き込まれている管電流I等に上書きして、補正された管電流I等(すなわち本実施形態では(1+c/100)倍された管電流I等)をメモリーに保存するように構成することも可能である。

0072

このようにして、一連の撮影におけるn+1回目以降の撮影では、放射線発生装置40のジェネレーター41は放射線源42に対して補正された管電流I等を設定するため、図4に示すように、放射線発生装置40の放射線源42からn+1回目以降に照射される放射線Xの線量dが増加して校正線量dcalibに戻り、線量検出手段50により検出される放射線Xの線量dが目標線量dtargetに戻る(図4中の「n+1」等参照)。

0073

そのため、一連の撮影における各回の撮影で被写体Hに照射される放射線Xの線量dが校正線量dcalibすなわち目標線量dtargetになるように制御することが可能となる。

0074

一方、次の一連の撮影以降の一連の撮影(すなわち放射線発生装置40のキャリブレーションが行われてから時間が経過した後に行われる一連の撮影)では、当該一連の撮影前に、放射線技師等の操作者Aが放射線発生装置40のジェネレーター41に対して管電流I等を設定しても、放射線発生装置40の放射線源42から照射される放射線Xの線量dが、ジェネレーター41に設定された所定の管電流I等に応じた校正線量dcalibになるとは限らない(すなわち線量検出手段50で検出される放射線Xの線量dが目標線量dtargetになるとは限らない)。

0075

そこで、本実施形態では、上記のように、制御手段60は、一連の撮影における1回目の撮影の際の補正値cとして、記憶手段61に記憶されている過去に割り出した補正値coldのうち例えば直近の補正値coldを読み出して補正値cとし、放射線発生装置40のジェネレーター41に対して例えば「管電流I等をc%増加させよ」と指示を出して、操作者Aが設定した管電流I等を補正して設定する。

0076

放射線発生装置40の放射線源42の状態は、前回の一連の撮影の際の状態から大きく変化していないと考えられる。そのため、上記のように例えば直近の補正値cold(すなわち前回の一連の撮影で最後に補正した補正値cold)を今回の一連の撮影における1回目の撮影の補正値cとして用いれば、今回の一連の撮影における1回目の撮影で被写体Hに照射される放射線Xの線量dを校正線量dcalibすなわち目標線量dtargetにすることが可能となる。或いは、少なくとも、今回の一連の撮影における1回目の撮影で被写体Hに照射される放射線Xの線量dを、目標線量dtargetから大きくずれていない値にすることが可能となる。

0077

そして、この場合も、図4に示したように、一連の撮影中に線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dが目標線量dtargetからずれた場合には(図4中の「n」参照)、制御手段60は、線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dと上記の関係に基づいて補正値cを割り出し、放射線発生装置40のジェネレーター41に対して指示を出して管電流I等を補正して設定する。

0078

そのため、この場合も、一連の撮影における各回の撮影で被写体Hに照射される放射線Xの線量dが校正線量dcalibすなわち目標線量dtargetになるように制御することが可能となる。

0079

なお、上記のように管電流I等を補正しても、図5に示すように、一連の撮影における1回目の撮影で照射された放射線Xの線量dが目標線量dtargetからずれる場合もある(図5中の「1」参照)。しかし、その場合は、制御手段60は、図4に示した場合と同様にして線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dと上記の関係に基づいて補正値cを割り出し、放射線発生装置40のジェネレーター41に対して管電流I等を補正して設定するため、一連の撮影における2回目以降の撮影では、照射される放射線Xの線量dを目標線量dtargetに戻すことが可能となる(図5中の「2」等参照)。

0080

このように、本実施形態では、放射線技師等の操作者Aは、一連の撮影前に、放射線発生装置40のジェネレーター41に対して管電流I等を入力して設定したり、撮影オーダー情報等からそれらの撮影条件等を入力させたりするだけであり、その後は、制御手段60が、線量検出手段50から送信されてくる放射線Xの線量dを監視し、必要に応じて放射線発生装置40のジェネレーター41に補正値cを示して管電流I等を自動的に補正して設定する。そのため、一連の撮影における各回の撮影で被写体Hに照射される放射線Xの線量dが自動的に目標線量dtargetになるように調整される。

0081

[効果]
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影システム100によれば、一連の撮影すなわち被写体Hに放射線Xを複数回照射して複数枚の放射線画像を得る撮影において、一連の撮影における各撮影ごとに被写体Hに照射される放射線Xの線量dができるだけ同じになるように(すなわち目標線量dtargetになるように)自動的に調整することが可能となる。

0082

そのため、照射される放射線Xの線量dにばらつきが生じることを的確に抑制することが可能となり、画像処理装置70で生成される各放射線画像(動画撮影の場合は各フレーム画像(例えば図8参照))において、照射される放射線Xの線量dにばらつきにより画像の明るさにばらつきが生じることを的確に防止することが可能となる。

0083

また、本実施形態では、被写体Hを透過した後の放射線Xの線量dではなく、上記のように被写体Hに照射される放射線Xの線量d(すなわち被写体Hに照射される前の放射線Xの線量d)が撮影ごとに同じになるように調整される。そのため、例えば図8に示したような動態撮影を行う場合、被写体H(この場合は肺野R)を透過した後の放射線Xの線量dではなく、被写体Hに同じ線量dの放射線Xが照射される状態で各フレーム画像を撮影することが可能となる。

0084

そして、前述したように、被写体Hを透過した後の放射線Xの線量dをフィードバックして放射線発生装置40の放射線源42から照射される放射線Xの線量dを調整すると、例えば図8に示した最大吸気位の場合(T=t0、t6参照)の肺野Rの明るさと最大呼気位の場合(T=t3参照)の肺野Rの明るさとがあまり変わらなくなってしまい、各フレーム画像を解析しても肺野Rに取り込まれた空気量や血流の量等を的確に知ることができなくなる等の問題が生じる。

0085

しかし、本実施形態に係る放射線画像撮影システム100では、上記のように被写体Hに照射される放射線Xの線量d(すなわち被写体Hに照射される前の放射線Xの線量d)に基づいて放射線Xの線量dが調整されるため、例えば最大吸気位の場合(図8のT=t0、t6参照)の肺野Rの明るさと、最大呼気位の場合(T=t3参照)の肺野Rの明るさとが明確に区別できる状態で撮影することが可能となる。そのため、各フレーム画像を解析して、肺野Rに取り込まれた空気量や血流の量等を的確に解析することが可能となり、動態画像(すなわち各フレーム画像)を肺野Rにおける換気機能や肺血流機能等の診断に用いることが可能となる。

0086

また、本実施形態では、一連の撮影における1回目の撮影の際の補正値cとして、過去の撮影時に管電流I等を補正した際の補正値coldを用いて管電流I等を補正して設定するように構成したため、一連の撮影における1回目の撮影で被写体Hに照射される放射線Xの線量dを目標線量dtargetにすることが可能となり、少なくとも1回目の撮影で被写体Hに照射される放射線Xの線量dを目標線量dtargetから大きくずれていない値にすることが可能となる。そのため、この点においても、照射される放射線Xの線量dにばらつきが生じることを的確に抑制することが可能となる。

0087

なお、放射線発生装置40によっては、上記のように放射線源42から照射される放射線Xの線量dがばらつく(すなわち線量dが経時的に緩やかに上下する)だけでなく、放射線Xが照射されるごとにばらつく(すなわち線量dが撮影ごとに細かく上下する)場合がある。

0088

そして、このような場合も、制御手段60が上記の実施形態と全く同様に制御して、放射線源42から照射された放射線Xの線量dが目標線量dtargetからずれる度に、放射線発生装置40のジェネレーター41に管電流I等を補正して設定するように構成することが可能である。

0089

また、上記のような場合、放射線Xの線量dのある程度のばらつきを許容し、線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dの、目標線量dtargetからの誤差が所定の範囲内である場合には、本実施形態で説明した上記の管電流I等の補正を行わず(或いは割り出した補正値cを変えず)、放射線Xの線量dの目標線量dtargetからの誤差が所定の範囲を越えた場合に本実施形態に係る上記の管電流I等の補正を行う(或いは新たに補正値cを割り出す)ように構成することも可能である。

0090

さらに、上記のように放射線源42から照射される放射線Xの線量dが撮影ごとに細かくばらつく場合には、一連の撮影における1回目の撮影の際の補正値cとして、前回の一連の撮影における直近の補正値coldを用いても、放射線Xの線量dが必ずしも的確に目標線量dtargetになるように補正されるとは限らない。そのため、このような場合には、直近の補正値coldを用いる代わりに、例えば直近の補正値cを含む、過去に割り出した所定の回数分の補正値coldの移動平均を用いるように構成することも可能である。

0091

このように、過去の撮影時に管電流I等を補正した際の補正値coldの選び方は、放射線発生装置40の放射線源42の特性(例えば照射される放射線Xの線量dのばらつき)等に応じて適切に決められる。

0092

[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る放射線画像撮影システムについて説明する。なお、第1の実施形態における機能と同じ機能を有する手段や装置等については、第1の実施形態の場合と同じ符号を付して説明する。図6は、第2の実施形態に係る放射線画像撮影システムを表す図である。

0093

第1の実施形態と同様に、本実施形態においても、制御手段60は、一連の撮影において放射線Xが複数回照射される際に、被写体Hに照射される放射線Xの線量dが目標線量dtarget(すなわち例えば校正線量dcalib)になるように放射線発生装置40を制御するようになっている。

0094

そして、上記の第1の実施形態では、放射線発生装置40に「へたり」が生じているか否か(すなわち放射線発生装置40のジェネレーター41に管電流I等を設定しても実際に照射される放射線Xの線量dが校正線量dcalibにならずに校正線量dcalibよりも減少しているか否か)を、放射線発生装置40の放射線源42から照射された放射線Xの線量dを線量検出手段50で検出することで判断した。

0095

しかし、放射線発生装置40のジェネレーター41に管電流I等を設定した際に、放射線源42から照射される放射線Xの線量dが校正線量dcalibになっているか否かは、上記のように線量検出手段50で検出しなくても、放射線発生装置40のジェネレーター41における実際の電圧vや電流iによっても判断することができる。

0096

すなわち、放射線発生装置40のジェネレーター41に所定の管電流I等を設定しても、放射線発生装置40に「へたり」が生じていると、校正線量dcalibの放射線Xが照射された場合と比較して放射線発生装置40のジェネレーター41における電圧vや電流iが変化する。

0097

そこで、本実施形態では、制御手段60は、放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xが照射された際の放射線発生装置40のジェネレーター41における電圧vや電流iの情報が、過去に放射線発生装置40の放射線源42から目標線量dtarget(すなわち本実施形態においても校正線量dcalibとされる。)の放射線Xが照射された際のジェネレーター41における電圧voldや電流ioldの情報と同じになるように放射線発生装置40のジェネレーター41を制御するように構成されている。

0098

そして、このように、放射線発生装置40のジェネレーター41における電圧vや電流iの情報を、過去に放射線発生装置40の放射線源42から目標線量dtargetの放射線Xが照射された際のジェネレーター41における電圧voldや電流ioldの情報と同じになるようにジェネレーター41を制御することで、一連の撮影における各撮影の際に放射線発生装置40の放射線源42から照射される放射線Xの線量dを校正線量dcalibにすることができ目標線量dtargetにすることが可能となる。

0099

なお、前述したように、過去に放射線発生装置40の放射線源42から目標線量dtargetの放射線Xが照射された際のジェネレーター41における電圧voldや電流ioldの情報として、過去に行われた放射線発生装置40のキャリブレーションの際の放射線発生装置40における電圧voldや電流ioldの情報を用いるように構成することが可能である。

0100

このように構成すれば、制御手段60は、放射線発生装置40のジェネレーター41における電圧vや電流iの情報を、過去に行われた放射線発生装置40のキャリブレーションの際に放射線源42から放射線Xを照射させた際の放射線発生装置40における電圧voldや電流ioldの情報と同じになるようにジェネレーター41を制御することが可能となり、一連の撮影における各撮影の際に放射線発生装置40の放射線源42から照射される放射線Xの線量dを校正線量dcalib(すなわち目標線量dtarget)にすることが可能となる。

0101

また、放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xを照射させた際のジェネレーター41における電圧vや電流iを時間的にサンプリングすると、例えば図7に示すような電圧vや電流iの波形を得ることができる。そこで、このようにして得られる放射線発生装置40のジェネレーター41における電圧vや電流iの波形を、放射線発生装置40のジェネレーター41における電圧vや電流iの情報として用いるように構成することが可能である。

0102

この場合、例えば、制御手段60が、放射線発生装置40のジェネレーター41から出力された上記の電圧vや電流iをサンプリングするように構成することも可能であり、或いは、サンプリングを放射線発生装置40のジェネレーター41が行い、その結果(図7参照)を制御手段60に出力するように構成することも可能である。

0103

そして、この場合、制御手段60は、サンプリングされたジェネレーター41における電圧vや電流iの波形(図7参照)を監視し、例えば過去に行われた放射線発生装置40のキャリブレーションの際に放射線源42から放射線Xを照射させた際の放射線発生装置40における電圧voldや電流ioldの波形からの変形が生じた場合(或いは変形の大きさが所定の許容範囲を越えた場合)に、照射された放射線Xの線量dが目標線量dtargetからずれたと判断するように構成することが可能である。

0104

そして、制御手段60は、照射された放射線Xの線量dが目標線量dtargetからずれた場合には、例えば過去に行われた放射線発生装置40のキャリブレーションの際に放射線源42から放射線Xを照射させた際の放射線発生装置40における電圧voldや電流ioldの波形を放射線発生装置40のジェネレーター41に送信して、放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xを照射する際のジェネレーター41における電圧vや電流iの波形がその波形になるようにフィードバックをかけるようにして放射線発生装置40のジェネレーター41を制御するように構成することが可能である。

0105

或いは、制御手段60は、上記のように、放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xを照射させた際のジェネレーター41における電圧vや電流iの情報(例えば波形。以下同じ。)が過去の電圧vや電流iの情報から変わった場合に、過去の電圧voldや電流ioldの情報を放射線発生装置40のジェネレーター41に送信する代わりに、一連の撮影で放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xが照射されるごと(すなわち一連の撮影における各撮影ごと)に送信するように構成することも可能である。

0106

さらに、制御手段60は、一連の撮影が開始される前に過去の電圧voldや電流ioldの情報を放射線発生装置40のジェネレーター41に送信して(すなわち過去の電圧voldや電流ioldの情報を1回だけ送信して)、それをジェネレーター41に記憶させるようにして放射線発生装置40のジェネレーター41を制御するように構成することも可能である。

0107

一方、放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xが照射された際のジェネレーター41における電圧vや電流iの情報として、例えば図7に示すように、放射線Xの照射を開始(図7におけるt=0)してから時間taが経過した時点での電圧vaや電流iaを用いるように構成することも可能である。

0108

さらに、放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xが照射された際のジェネレーター41における電圧vや電流iの情報として、例えば図7に示した電圧vのグラフや電流iのグラフと横軸との間の面積等を算出して用いるように構成することも可能である。

0109

[効果]
以上のように、第2の実施形態に係る放射線画像撮影システム100においても、上記の第1の実施形態の場合と同様に、一連の撮影における各撮影ごとに被写体Hに照射される放射線Xの線量dができるだけ同じになるように(すなわち目標線量dtargetになるように)自動的に調整することが可能となる。

0110

そのため、照射される放射線Xの線量dにばらつきが生じることを的確に抑制することが可能となり、画像処理装置70で生成される各放射線画像(動画撮影の場合は各フレーム画像(例えば図8参照))において、照射される放射線Xの線量dにばらつきにより画像の明るさにばらつきが生じることを的確に防止することが可能となる。

0111

また、本実施形態においても、被写体Hを透過した後の放射線Xの線量dではなく、被写体Hに照射される放射線Xの線量d(すなわち被写体Hに照射される前の放射線Xの線量d)が撮影ごとに同じになるように調整されるため、例えば動態撮影で撮影された各フレーム画像において、上記の第1の実施形態の場合と同様の有益な効果を得ることが可能となる。また、第2の実施形態では、システムに線量検出手段50を備える必要がなくなるといった利点もある。

0112

[第3の実施の形態]
ところで、上記の第1、第2の実施形態では、線量検出手段50が検出した放射線Xの線量d(第1の実施形態の場合)や、放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xを照射させた際のジェネレーター41における電圧vや電流iの波形等の情報(第2の実施形態の場合。以下、単にジェネレーター41における電圧vや電流iの情報という。)に基づいて、放射線発生装置40の放射線源42から照射される放射線Xの線量dが目標線量dtargetになるようにリアルタイムで調整する場合について説明した。

0113

しかし、放射線発生装置40の構成や一連の撮影を行う環境等によっては、それらの情報を反映してリアルタイムで放射線源42から照射される放射線Xの線量dを調整することができない場合もある。

0114

そこで、そのような場合には、前述したように画像処理装置70(図3図6参照)で、放射線画像撮影装置1で読み出された信号値Dに基づいて放射線画像(動画撮影の場合はフレーム画像)を生成する際に、線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dやジェネレーター41における電圧vや電流iの情報を用いて、放射線画像撮影装置1で読み出された信号値Dを補正し、補正した信号値Dに基づいて放射線画像を生成するように構成することが可能である。

0115

そして、このように構成することで、上記の第1、第2の実施形態のように、放射線発生装置40の放射線源42から照射される放射線Xの線量dを目標線量dtarget(例えば校正線量dcalib)にすることはできないが、少なくとも生成された放射線画像から、照射される放射線Xの線量dにばらつきの影響を除去することが可能となる。以下、具体的に説明する。

0116

第3の実施形態では、一連の撮影における各撮影ごとに、図3に示した第1の実施形態の場合と同様に線量検出手段50(図3参照)で放射線Xの線量dを検出したり(図4図5参照)を検出したり、或いは図6に示した第2の実施形態の場合と同様に放射線発生装置40のジェネレーター41における電圧vや電流iの情報を取得する(図7参照)。

0117

そして、それらの情報(すなわち線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dや放射線発生装置40のジェネレーター41における電圧vや電流iの情報)を、線量検出手段50や放射線発生装置40のジェネレーター41から画像処理装置70に直接送信してもよく、また、上記のように制御手段60がそれらの情報を入手して画像処理装置70に送信するように構成することも可能である。

0118

その際、前述したように、放射線画像撮影装置1から、信号値Dの読み出し処理を行うごと(すなわち一連の撮影における各撮影ごと)に画像処理装置70に信号値Dを転送するように構成されている場合、上記の情報も信号値Dとともに各撮影ごとに送信すれば、一連の撮影を行っている間に、画像処理装置70において上記の情報に基づいて信号値Dを補正して放射線画像を生成することができる。

0119

以下、このように一連の撮影における各撮影ごとに、画像処理装置70に、信号値Dの転送とともに上記の情報が送信されてくる場合について説明するが、前述したように、一連の撮影が終了した後で、放射線画像撮影装置1から信号値Dをまとめて画像処理装置70に転送するように構成されている場合もある。そして、この場合は、画像処理装置70に、上記の情報を、一連の撮影における各撮影ごとに送信するように構成してもよく、或いは記憶手段61に一旦記憶させておき、一連の撮影の終了後にまとめて送信するように構成することも可能である。

0120

また、以下、上記の情報として、線量検出手段50(図3参照)が検出した放射線Xの線量dの場合を例示して説明する。なお、上記の情報として、放射線発生装置40のジェネレーター41における電圧vや電流iの情報を送信する場合、電圧vや電流iの波形(図7参照)を送信するように構成することも可能であり、或いは、前述したように放射線Xの照射を開始(図7におけるt=0)してから時間taが経過した時点での電圧vaや電流ia等を送信するように構成することも可能である。

0121

この場合、画像処理装置70は、例えば、被写体Hが存在しない状態で放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xが照射された場合に放射線画像撮影装置1の各放射線検出素子7で読み出される信号値D0と、その際に照射された放射線Xの線量dとの関係を表す関係式やグラフ等を予め有しておく。なお、被写体Hが存在しない状態で放射線発生装置40の放射線源42から目標線量dtargetの放射線Xが照射された場合に放射線画像撮影装置1の各放射線検出素子7で読み出される信号値D0を、信号値D0targetという。

0122

そして、上記のようにして、放射線画像撮影装置1で読み出された信号値Dと、上記の情報として線量検出手段50が検出した放射線Xの線量d(すなわち当該信号値が放射線画像撮影装置1で読み出される直前に照射された放射線Xの線量d)が送信されてくると、画像処理装置70は、まず、線量検出手段50が検出した放射線Xの線量dと上記の関係に基づいて、その線量dの放射線Xが照射された際に読み出される信号値D0を割り出す。

0123

そして、画像処理装置70は、放射線画像撮影装置1の各放射線検出素子7ごとに、下記(1)式に従って、信号値Dを、目標線量dtargetの放射線Xが照射された場合の信号値D*に補正する。なお、以下、D*を補正後の信号値という。
D*=D×(D0taget/D0) …(1)

0124

そして、画像処理装置70は、前述した放射線画像の生成処理と同様に、補正後の信号値D*に対して欠陥画素補正や正規化処理、ダーク補正、ゲイン補正、撮影部位(例えば肺野R等)に応じた階調処理等の画像処理を行って放射線画像を生成するように構成される。

0125

このように構成すれば、生成された各放射線画像は、被写体Hに同じ線量d(すなわち目標線量dtarget)の放射線Xが照射された状態で撮影された状態になり、前述した第1、第2の実施形態の場合と同様に、照射される放射線Xの線量dにばらつきにより画像の明るさにばらつきが生じることを的確に防止することが可能となる。

0126

また、本実施形態においても、被写体Hを透過した後の放射線Xの線量dではなく、上記のように被写体Hが存在しない状態で放射線発生装置40の放射線源42から放射線Xが照射された場合に放射線画像撮影装置1の各放射線検出素子7で読み出される信号値D0と、その際に照射された放射線Xの線量dとの関係に基づいて信号値Dを修正するように構成することで、被写体Hに照射される放射線Xの線量d(すなわち被写体Hに照射される前の放射線Xの線量d)が撮影ごとに同じになるように調整された状態(すなわち各放射線画像が被写体に同じ線量の放射線が照射された状態で撮影された状態)になるため、例えば動態撮影で撮影された各フレーム画像(図8参照)において、上記の第1の実施形態や第2の実施形態の場合と同様の有益な効果を得ることが可能となる。

0127

なお、本発明が上記の各実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。

0128

1放射線画像撮影装置
7放射線検出素子
40放射線発生装置
42放射線源
50 線量検出手段
60 制御手段
70画像処理装置
100放射線画像撮影システム
c補正値
D信号値
d 線量
dtarget目標線量
H 被写体
I管電流
i電流
iold 過去の電流の情報
v電圧
vold 過去の電圧の情報
X 放射線

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