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技術 光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物および光導波路形成用感光性フィルム、ならびにそれを用いた光導波路、光・電気伝送用混載フレキシブルプリント配線板

出願人 日東電工株式会社
発明者 平山智之田中直幸
出願日 2016年1月29日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2016-015458
公開日 2017年8月3日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-134319
状態 特許登録済
技術分野 エポキシ樹脂 光集積回路
主要キーワード FPC基材 初期損失 照射周波数 多官能脂肪族エポキシ VCSEL光源 未硬化フィルム 外巻き 低タック性
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

高いR−to−R適合性低屈折率、高パターニング性、さらには、レーザー加工性に優れたクラッド層形成材料となりうる光導波路形成用感光エポキシ樹脂組成物を提供する。

解決手段

エポキシ樹脂成分および光カチオン重合開始剤を含有する光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物であって、上記エポキシ樹脂成分が、下記の(a)〜(c)を含有し、かつ(a)の含有量がエポキシ樹脂成分中60〜70重量%であり、(b)の含有量がエポキシ樹脂成分中20〜35重量%であり、(c)の含有量がエポキシ樹脂成分中5〜10重量%である光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物。(a)軟化点105℃以下の固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂。(b)軟化点105℃以下の固形多官能脂肪族エポキシ樹脂。(c)液状長鎖官能含半脂肪族エポキシ樹脂

概要

背景

従来、光・電気伝送混載フレキシブルプリント配線板向けの光導波路形成材料には各種感光エポキシ樹脂組成物が用いられ、例えば、これを用いてクラッド層パターン形成する際には、例えば、フォトマスクを介して紫外線(UV)照射を行なうことにより所望のクラッド層パターンを作製している。具体的には、光導波路形成材料として、液状の感光性エポキシ樹脂組成物が用い、膜(層)形成した後、フォトマスクを介してUV照射することによりクラッド層を作製している。

このような感光性エポキシ樹脂組成物は光硬化感度が高い一方、塗工後の表面粘着性タック性)の観点からR−to−R(ロールトゥ・ロール:roll-to-roll)のような連続プロセスには適合できないという欠点を有する(すなわち、ロールに接触した際に感光性エポキシ樹脂組成物製フィルム破壊される)ため、生産性に乏しいという問題があった(特許文献1)。そのため、R−to−Rプロセスに適合させるために、一般的には感光性樹脂として常温固体を示す樹脂成分が用いられる。その際、高分子量であればあるほど硬化前段階のアモルファスフィルムのフレキシビリティは上がるが、その一方でパターニング解像性が低下することとなる。逆に、低分子量のものであればパターニング解像性は高まるが、一方でフレキシビリティは低下することとなる。このように、一般的にはフィルムのフレキシビリティと解像性トレードオフの関係にあり問題があった。そこで、フィルムのフレキシビリティと解像性を両立する光導波路材料が求められ、例えば、光導波路クラッド層形成材料であるが、エポキシ基含有アクリルゴムウレタンメタアクリレートウレタン結合を有しない(メタ)アクリレートを用いた樹脂組成物が提案されている(特許文献2)。

ところで、光導波路のクラッド層形成材料に関しては、その使用用途に基づき、その硬化物の諸物性として低屈折率高透明性、高解像パターニング性高耐熱性といった多くの要求特性を満たす必要がある。そのため、光導波路の製造に際しては、形成材料としてメーカー各社ともに種々の原料の配合やその配合バランスをとることにより上記要求特性を満たすための検討が行われている。

前述のように、大量生産視野に入れたR−to−Rプロセスにおいて、一般に未硬化フィルムドライフィルム化する手法が用いられているが、その材料開発において未硬化フィルムの低タック性、フレキシビリティといったドライフィルム材料としてのR−to−Rプロセス適合性の要求から、結果的に、材料設計の自由度を狭めることになる。しかも、上記材料設計の自由度が狭まるということのみならず、ドライフィルムを作製する際、ラミネート基材がドライフィルムの両面に必要となることから、省資源化およびコストの観点から問題となるため、材料開発においてウェットプロセスへの適合性もまた重要視される(特許文献3)。

このような技術背景を鑑みて、従来では、例えば、特殊なノボラック型多官能エポキシ樹脂主剤にして種々の樹脂を配合することにより上記特性を満たす感光性エポキシ樹脂組成物が開発されている(特許文献4)。

概要

高いR−to−R適合性、低屈折率、高パターニング性、さらには、レーザー加工性に優れたクラッド層形成材料となりうる光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物を提供する。エポキシ樹脂成分および光カチオン重合開始剤を含有する光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物であって、上記エポキシ樹脂成分が、下記の(a)〜(c)を含有し、かつ(a)の含有量がエポキシ樹脂成分中60〜70重量%であり、(b)の含有量がエポキシ樹脂成分中20〜35重量%であり、(c)の含有量がエポキシ樹脂成分中5〜10重量%である光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物。(a)軟化点105℃以下の固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂。(b)軟化点105℃以下の固形多官能脂肪族エポキシ樹脂。(c)液状長鎖官能含半脂肪族エポキシ樹脂。なし

目的

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高いR−to−R適合性、低屈折率、高パターニング性、さらには、レーザー加工性に優れたクラッド層形成材料となりうる光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物および光導波路形成用感光性フィルム、ならびにそれを用いた光導波路、光・電気伝送用混載フレキシブルプリント配線板の提供をその目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

エポキシ樹脂成分および光カチオン重合開始剤を含有する光導波路形成用感光エポキシ樹脂組成物であって、上記エポキシ樹脂成分が、下記の(a)〜(c)を含有し、かつ(a)の含有量がエポキシ樹脂成分中60〜70重量%であり、(b)の含有量がエポキシ樹脂成分中20〜35重量%であり、(c)の含有量がエポキシ樹脂成分中5〜10重量%であることを特徴とする光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物。(a)軟化点105℃以下の固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂。(b)軟化点105℃以下の固形多官能脂肪族エポキシ樹脂。(c)液状長鎖官能含半脂肪族エポキシ樹脂

請求項2

エポキシ樹脂成分が、軟化点105℃以下の固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)、軟化点105℃以下の固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)、液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)のみから構成される請求項1記載の光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物。

請求項3

固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)の軟化点が60〜95℃であり、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)の軟化点が60〜95℃である請求項1または2記載の光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物。

請求項4

液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)が、下記の一般式(1)で表されるエポキシ樹脂である請求項1〜3のいずれか一項に記載の光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物。

請求項5

光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物が、基材とその基材上にクラッド層が形成され、さらに上記クラッド層中に所定パターンで、光信号伝搬するコア層が形成されてなる光導波路におけるクラッド層形成材料である請求項1〜4のいずれか一項に記載の光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物からなる光導波路形成用感光性フィルム

請求項7

基材とその基材上にクラッド層が形成され、さらに上記クラッド層中に所定パターンで、光信号を伝搬するコア層が形成されてなる光導波路であって、上記クラッド層が、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物からなる硬化体、または請求項6記載の光導波路形成用感光性フィルムの硬化体により形成されてなることを特徴とする光導波路。

請求項8

請求項7記載の光導波路を備えることを特徴とする光・電気伝送混載フレキシブルプリント配線板

技術分野

0001

本発明は、光通信光情報処理,その他一般光学にて広く用いられる光・電気伝送混載フレキシブルプリント配線板における光導波路を構成するクラッド層等の形成材料として用いられる光導波路形成用感光エポキシ樹脂組成物および光導波路形成用感光性フィルム、ならびにそれを用いた光導波路、光・電気伝送用混載フレキシブルプリント配線板に関するものである。

背景技術

0002

従来、光・電気伝送用混載フレキシブルプリント配線板向けの光導波路形成材料には各種感光性エポキシ樹脂組成物が用いられ、例えば、これを用いてクラッド層をパターン形成する際には、例えば、フォトマスクを介して紫外線(UV)照射を行なうことにより所望のクラッド層パターンを作製している。具体的には、光導波路形成材料として、液状の感光性エポキシ樹脂組成物が用い、膜(層)形成した後、フォトマスクを介してUV照射することによりクラッド層を作製している。

0003

このような感光性エポキシ樹脂組成物は光硬化感度が高い一方、塗工後の表面粘着性タック性)の観点からR−to−R(ロールトゥ・ロール:roll-to-roll)のような連続プロセスには適合できないという欠点を有する(すなわち、ロールに接触した際に感光性エポキシ樹脂組成物製フィルム破壊される)ため、生産性に乏しいという問題があった(特許文献1)。そのため、R−to−Rプロセスに適合させるために、一般的には感光性樹脂として常温固体を示す樹脂成分が用いられる。その際、高分子量であればあるほど硬化前段階のアモルファスフィルムのフレキシビリティは上がるが、その一方でパターニング解像性が低下することとなる。逆に、低分子量のものであればパターニング解像性は高まるが、一方でフレキシビリティは低下することとなる。このように、一般的にはフィルムのフレキシビリティと解像性トレードオフの関係にあり問題があった。そこで、フィルムのフレキシビリティと解像性を両立する光導波路材料が求められ、例えば、光導波路のクラッド層形成材料であるが、エポキシ基含有アクリルゴムウレタンメタアクリレートウレタン結合を有しない(メタ)アクリレートを用いた樹脂組成物が提案されている(特許文献2)。

0004

ところで、光導波路のクラッド層形成材料に関しては、その使用用途に基づき、その硬化物の諸物性として低屈折率高透明性、高解像パターニング性高耐熱性といった多くの要求特性を満たす必要がある。そのため、光導波路の製造に際しては、形成材料としてメーカー各社ともに種々の原料の配合やその配合バランスをとることにより上記要求特性を満たすための検討が行われている。

0005

前述のように、大量生産視野に入れたR−to−Rプロセスにおいて、一般に未硬化フィルムドライフィルム化する手法が用いられているが、その材料開発において未硬化フィルムの低タック性、フレキシビリティといったドライフィルム材料としてのR−to−Rプロセス適合性の要求から、結果的に、材料設計の自由度を狭めることになる。しかも、上記材料設計の自由度が狭まるということのみならず、ドライフィルムを作製する際、ラミネート基材がドライフィルムの両面に必要となることから、省資源化およびコストの観点から問題となるため、材料開発においてウェットプロセスへの適合性もまた重要視される(特許文献3)。

0006

このような技術背景を鑑みて、従来では、例えば、特殊なノボラック型多官能エポキシ樹脂主剤にして種々の樹脂を配合することにより上記特性を満たす感光性エポキシ樹脂組成物が開発されている(特許文献4)。

先行技術

0007

特開2001−281475号公報
特開2011−27903号公報
特開2010−230944号公報
特開2011−237645号公報

発明が解決しようとする課題

0008

このような光導波路形成用感光性樹脂組成物を使用した際、クラッド層形成材料に関しては光閉じ込め性の観点から低屈折率を有する樹脂組成物であることが好ましく、一般に、脂肪族樹脂主原料とした配合組成となっている。

0009

例えば、光・電気伝送用混載(光電混載)基板のような光路変換を伴う製品の場合、基板上の光導波路におけるクラッド層表面を、レーザーを用いてクラッド層面に対して角度45°にて照射してミラー加工(45°ミラー加工)を行う必要が出てくる。

0010

上記レーザーを用いた45°ミラー加工を行う上で、前述のクラッド層形成材料のような脂肪族樹脂を主原料とする配合組成の樹脂組成物では、レーザー光の吸収が低いことから、レーザー加工性(ミラー加工)が悪化することとなる。従って、光路変換部において高い光損失となることから、クラッド層としての機能である低屈折率化とレーザー加工性はトレードオフの関係となり問題となる。このため、R−to−Rプロセス適合性を有することはもちろんのこと、低屈折率で、パターニング性に優れ、かつ良好なレーザー加工性を有するクラッド層形成材料が要望されている。

0011

本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高いR−to−R適合性、低屈折率、高パターニング性、さらには、レーザー加工性に優れたクラッド層形成材料となりうる光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物および光導波路形成用感光性フィルム、ならびにそれを用いた光導波路、光・電気伝送用混載フレキシブルプリント配線板の提供をその目的とする。

課題を解決するための手段

0012

上記の目的を達成するため、本発明は、エポキシ樹脂成分および光カチオン重合開始剤を含有する光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物であって、上記エポキシ樹脂成分が、下記の(a)〜(c)を含有し、かつ(a)の含有量がエポキシ樹脂成分中60〜70重量%であり、(b)の含有量がエポキシ樹脂成分中20〜35重量%であり、(c)の含有量がエポキシ樹脂成分中5〜10重量%である光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物を第1の要旨とする。
(a)軟化点105℃以下の固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(b)軟化点105℃以下の固形多官能脂肪族エポキシ樹脂。
(c)液状長鎖官能含半脂肪族エポキシ樹脂

0013

また、本発明は、上記第1の要旨である光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物からなる光導波路形成用感光性フィルムを第2の要旨とする。

0014

さらに、本発明は、基材とその基材上にクラッド層が形成され、さらに上記クラッド層中に所定パターンで、光信号伝搬するコア層が形成されてなる光導波路であって、上記クラッド層が、上記第1の要旨の光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物からなる硬化体、または上記第2の要旨の光導波路形成用感光性フィルムの硬化体により形成されてなる光導波路を第3の要旨とする。

0015

そして、本発明は、上記第3の要旨の光導波路を備える光・電気伝送用混載フレキシブルプリント配線板を第4の要旨とする。

0016

本発明者らは、良好なR−to−R適合性を有し、かつ低屈折率、高パターニング性、さらには、レーザー加工性に優れたクラッド層形成材料となる感光性エポキシ樹脂組成物を得るために鋭意検討を重ねた。その結果、上記のように、固形成分が主成分で構成されてなるエポキシ樹脂成分を用いると、所期の目的が達成されることを見出し本発明に到達した。

0017

[1]R−to−R適合性(未硬化フィルム柔軟性)に関しては、本発明者らは、エポキシ樹脂を、固形エポキシ樹脂を主成分として用い構成することはもちろんのこと、用いる固形エポキシ樹脂の軟化点に着目した。一般に、樹脂の柔軟性は、分子の絡み合いによる強靭性発現と主鎖の採りうるコンフォメーションの多様さに起因する。軟化点の高い固形エポキシ樹脂は、ある一定以上の分子量を有すると高い未硬化柔軟性を発現するようになる。これは、高分子量樹脂として主鎖の絡み合い(相互作用)が強くなることに起因するが、配合組成上ワニス粘度の上昇に寄与するため溶剤成分を過剰に使用する必要が発生することから、厚膜塗工に適さなくなることに加え、パターニング性の悪化も懸念される。

0018

一方、軟化点の低い材料、すなわち本発明のように、特定の軟化点を有する特殊な固形エポキシ樹脂は主鎖の絡み合いが弱いため主鎖間の相互作用に束縛されず、取りうるコンフォメーションは多様となるため柔軟化が期待できる。一方、高温領域でもなく低温領域でもない中途半端な温度領域の軟化点を有する材料は、上記軟化点が高い材料と軟化点が低い材料の両方の短所が顕著に影響し、柔軟性が悪化する傾向がみられる。

0019

すなわち、本発明では、特定の軟化点を有する特殊な固形エポキシ樹脂を主要成分として用いることにより、液状成分添加量タックの発生が起こらない最低限度に抑制することができ、結果、タックレスで未硬化柔軟性の付与を達成している。ただし、未硬化柔軟性に関して、軟化点の低いエポキシ樹脂を主要成分とすると、硬化後の柔軟性が低下するという問題が生じる。この問題に対しては、エポキシ樹脂成分として、軟化点105℃以下の液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)を導入することにより上記問題の改善を達成している。

0020

[2]屈折率に関しては、光導波路のクラッド層形成材料としての機能を果たす上で低屈折率は欠かすことのできない機能である。一般的に、樹脂の低屈折率化には、脂肪族系樹脂を主剤とする配合設計が王道であるが、レーザーによるミラー加工性を担保するためには不利な配合設計となる。そのため、低屈折率化が図れる屈折率の下限は、限定的となるが1.56程度の屈折率を付与することができれば光導波路のクラッド層形成材料としての機能を果たすことができる。本発明においては、前述のエポキシ樹脂成分の配合設計により低屈折率を有するクラッド層を実現している。

0021

[3]パターニング性に関しては、一般に、光硬化性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィーによるパターニング性の付与は、多官能エポキシ樹脂の導入が必須要件となる。本発明では、前述のエポキシ樹脂成分の配合により良好なパターニング性の付与を実現している。

0022

[4]レーザー加工性に関しては、レーザーを用いた微細加工を可能とするためには、エポキシ樹脂成分として芳香族系エポキシ樹脂のみを用いた配合系とする必要があるが、クラッド層としてコア層との屈折率差を持たせるため、クラッド層形成材料には一定量の脂肪族系エポキシ樹脂の導入が必須となる。本発明においては、良好なレーザー加工性が確保可能となる最低限の脂肪族系エポキシ樹脂の導入、すなわち、前述のエポキシ樹脂成分の配合設計によりクラッド層の低屈折率化とレーザー加工性の両立を達成可能としたのである。

0023

このように、上記各項目を全て満たすようにエポキシ樹脂成分を前述の特定のエポキシ樹脂にて構成することにより、上記要求物性を満たすことが可能となるのである。

発明の効果

0024

このように、本発明は、前述の特定のエポキシ樹脂(a)〜(c)を含有するエポキシ樹脂成分および光カチオン重合開始剤を含有し、かつ特定のエポキシ樹脂(a)〜(c)の各含有量がそれぞれ上記範囲に設定されてなる光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物である。このため、上記光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物を用いて、光導波路のクラッド層を形成した場合、従来の製造工程を変更することなく、優れたR−to−R適合性とともに、低屈折率で、高パターニング性、さらには、レーザー加工性に優れたクラッド層を形成することが可能となる。

0025

そして、上記エポキシ樹脂成分が、上記特定のエポキシ樹脂(a)〜(c)のみからなる構成であると、より一層高いR−to−R適合性、低屈折率、高パターニング性、さらには、レーザー加工性に優れたクラッド層を形成することが可能となる。

0026

上記固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)の軟化点が60〜95℃であり、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)の軟化点が60〜95℃であると、R−to−R適合性のより一層の向上が図られる。

0027

つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。

0028

《光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物》
本発明の光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物(以下、単に「感光性エポキシ樹脂組成物」という場合がある。)は、特定のエポキシ樹脂成分、および、光カチオン重合開始剤を用いて得られるものである。なお、本発明において、「液状」、あるいは「固形」とは、常温(25±5℃)の温度下において、流動性を示す「液体」状態、または流動性を示さない「固体」状態を呈することをそれぞれ意味する。また、本発明において、常温とは上述のとおり、25±5℃の温度領域を意味する。
以下、各種成分について順に説明する。

0029

<特定のエポキシ樹脂成分>
上記特定のエポキシ樹脂成分は、特定の固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)、特定の固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)、液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)の3成分をそれぞれ特定量含有するものである。

0030

上記固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)としては、常温にて固体を呈するものであり、具体的には、長鎖二官能芳香族ビスフェノールA型エポキシ樹脂であるJER1001、JER1002、JER1003、JER1007(いずれも三菱化学社製)、ジャパンエポキシレジン社製エピコート1006FS等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いることができる。

0031

そして、上記固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)としては、軟化点が105℃以下である必要がある。より好ましくは60〜95℃である。なお、通常、下限値は室温(25℃)であり、好ましくは、下限値は60℃である。すなわち、軟化点が高すぎると、R−to−R適合性が低下する傾向がみられる。なお、上記固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)の軟化点は、JIS K 7234−1986に準拠して測定される。

0032

上記固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)の含有量は、エポキシ樹脂成分中60〜70重量%であり、特に好ましくは60〜65重量%である。すなわち、含有量が多すぎると、屈折率の上昇により光導波路クラッド材料として適用される屈折率範囲から外れる問題があり、少なすぎると、レーザーを用いた45°ミラー加工性が悪化する問題がある。

0033

上記特定の固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)としては、常温にて固体を呈するものであり、具体的には、2,2−ビスヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニルシクロヘキサン付加物(例えば、ダイセル化学工業社製EHPE3150)があげられる。さらには、三官能固形脂肪族エポキシ樹脂としての1,3,5−トリスグリシジルイソシアヌル酸(例えば、日産化学社製のTEPIC−S:軟化点(融点95℃))があげられる。また、二官能固形脂肪族エポキシ樹脂としての水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(例えば、三菱化学社製のYX−8040(軟化点97℃))があげられる。

0034

そして、上記固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)としては、軟化点が105℃以下である必要がある。より好ましくは60〜95℃である。なお、通常、下限値は室温(25℃)であり、好ましくは、下限値は60℃である。すなわち、軟化点が高すぎると、R−to−R適合性が低下する傾向がみられる。なお、上記固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)の軟化点は、JIS K 7234−1986に準拠して測定される。

0035

上記固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)の含有量は、エポキシ樹脂成分中20〜35重量%であり、より好ましくは25〜30重量%、特に好ましくは28〜30重量%である。すなわち、含有量が多すぎると、レーザーを用いた45°ミラー加工性が悪化する問題があり、少なすぎると、想定的に屈折率の上昇を生じるため光導波路用クラッド材料として適用される屈折率範囲から外れること、及びフォトリソグラフィーによるパターニング性が悪化する問題がある。

0036

上記液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)は、常温にて液状を呈するものであり、例えば、下記の一般式(1)で表されるエポキシ樹脂があげられる。

0037

0038

上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂は、常温で液状であって、分子鎖の両末端エポキシ基を有し、分子鎖中には、活性水素または活性水素を形成するような官能基を有さないポリアルキレンオキシ鎖のような分子鎖を有する。

0039

上記式(1)中、R1及びR2はそれぞれ水素原子またはメチル基であるが、好ましくはメチル基である。また、R3〜R6はそれぞれ水素原子、メチル基、塩素原子臭素原子を表すが、好ましくは、水素である。さらに、Xは炭素原子数2〜15のアルキレン基又はエチレンオキシ基、ジ(エチレンオキシ)基、トリ(エチレンオキシ)基、プロピレンオキシ基プロピレンオキシプロピル基、ジ(プロピレンオキシ)プロピル基、トリ(プロピレンオキシ)プロピル基を表す。また、繰り返し数nは自然数であるが、その平均は1.2〜5である。

0040

上記液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)としては、例えば、DIC社製のEPICLON EXA−4816等があげられる。

0041

上記液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)の含有量は、エポキシ樹脂成分中5〜10重量%である。すなわち、含有量が多すぎると、乾燥後の塗膜にタック性が発現するため量産工程におけるR−to−Rプロセスへの適用が困難となる問題があり、少なすぎると、硬化膜における柔軟性が低下し光導波路として取扱う際にクラックが発生するといった機械物性の観点で問題がある。

0042

本発明では、上記特定のエポキシ樹脂成分としては、上記特定の固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)、特定の固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)、液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)の3成分をそれぞれ特定量含有構成である、上記(a),(b),(c)以外の他のエポキシ樹脂を用いてもよい。より好ましくは、上記(a),(b),(c)の3成分がエポキシ樹脂成分全体の80重量%以上を占めることである。特に好ましくは、エポキシ樹脂成分が、上記特定の固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)、特定の固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)、液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)の3成分のみからなる構成である。

0043

<光カチオン重合開始剤>
上記光カチオン重合開始剤(光酸発生剤)は、感光性エポキシ樹脂組成物に対して光照射による硬化性を付与するため、例えば、紫外線照射による硬化性を付与するために用いられるものである。

0044

上記光カチオン重合開始剤としては、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−(フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−クロルフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−クロルフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチルベンゼン]−Fe−ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート等が用いられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。

0045

さらに、光カチオン重合開始剤の具体例として、トリフェニルスルホニウム塩系ヘキサフルオロアンチモネートタイプのSP−170(ADEKA社製)、CPI−101A(サンアプロ社製)、WPAG−1056(和光純薬工業社製)、ジフェニルヨードニウム塩系ヘキサフルオロアンチモネートタイプのWPI−116(和光純薬工業社製)等があげられる。

0046

上記光カチオン重合開始剤の含有量は、感光性エポキシ樹脂組成物のエポキシ樹脂成分100重量部に対して0.1〜3重量部に設定することが好ましく、より好ましくは0.25〜1重量部である。すなわち、光カチオン重合開始剤の含有量が少なすぎると、満足のいく光照射(紫外線照射)による光硬化性が得られ難く、多すぎると、光感度上がりパターニングに際して形状異常をきたす傾向がみられる、および、初期損失の要求物性が悪化する傾向がみられる。

0047

本発明の感光性エポキシ樹脂組成物には、上記特定のエポキシ樹脂成分および光カチオン重合開始剤以外に、必要に応じて、例えば、接着性を高めるためにシラン系あるいはチタン系のカップリング剤オレフィン系オリゴマーノルボルネン系ポリマー等のシクロオレフィンオリゴマーポリマー合成ゴムシリコーン化合物等の密着付与剤ヒンダードフェノール系酸化防止剤リン系酸化防止剤等の各種酸化防止剤レベリング剤消泡剤等を配合することができる。これら添加剤は、本発明における効果を阻害しない範囲内にて適宜に配合される。これらは単独でまたは二種類以上併用して用いることができる。

0048

上記酸化防止剤の配合量は、エポキシ樹脂成分100重量部に対して3重量部未満に設定することが好ましく、特に好ましくは1重量部以下である。すなわち、酸化防止剤の含有量が多すぎると、初期光損失に対する要求物性が悪化する傾向がみられる。

0049

本発明の感光性エポキシ樹脂組成物は、上記特定のエポキシ樹脂成分および光カチオン重合開始剤、さらには必要に応じて他の添加剤を、所定の配合割合にして撹拌混合することにより調製することができる。さらに、本発明の感光性エポキシ樹脂組成物を塗工用ワニスとして調製するために、加熱下(例えば、60〜120℃程度)、有機溶剤撹拌溶解させることが好ましい。上記有機溶剤の使用量は、適宜調整されるものであるが、例えば、感光性エポキシ樹脂組成物のエポキシ樹脂成分100重量部に対して20〜80重量部に設定することが好ましく、特に好ましくは30〜60重量部である。すなわち、有機溶剤の使用量が少なすぎると、塗工用ワニスとして調製した際に高粘度となり塗工性が低下する傾向がみられ、有機溶剤の使用量が多すぎると、塗工用ワニスを用いて厚膜に塗工形成することが困難となる傾向がみられる。

0050

上記塗工用ワニスを調製する際に用いられる有機溶剤としては、例えば、乳酸エチルメチルエチルケトンシクロヘキサノン2−ブタノン、N,N−ジメチルアセトアミドジグライムジエチレングリコールメチルエチルエーテルプロピレングリコールメチルアセテートプロピレングリコールモノメチルエーテルテトラメチルフランジメトキシエタン等があげられる。これら有機溶剤は、単独でまたは二種類以上併用し、塗工に好適な粘度となるように、例えば、上記範囲内において所定量用いられる。

0051

《光導波路》
つぎに、本発明の感光性エポキシ樹脂組成物をクラッド層形成材料として用いてなる光導波路について説明する。

0052

本発明の光導波路は、例えば、基材と、その基材上に、所定パターンで形成されたクラッド層(アンダークラッド層)と、上記クラッド層上に、光信号を伝搬する、所定パターンで形成されたコア層と、さらに、上記コア層上に形成されたクラッド層(オーバークラッド層)とを備えた構成からなる。そして、本発明の光導波路では、上記クラッド層が、前述の感光性エポキシ樹脂組成物によって形成されてなる。なお、本発明の光導波路において、上記クラッド層は、コア層よりも屈折率が小さくなるよう形成する必要がある。

0053

本発明において、光導波路は、例えば、つぎのような工程を経由することにより製造することができる。すなわち、基材を準備し、その基材上に、クラッド層形成材料である本発明の感光性エポキシ樹脂組成物を有機溶剤に溶解させてなるクラッド層形成材料(感光性ワニス)を塗工する。このとき、上記クラッド層形成材料(感光性ワニス)を塗工した後、有機溶剤を加熱乾燥して除去することにより未硬化の光導波路形成用感光性フィルムとなるフィルム形状に形成されることとなる。このワニス塗工面に対して紫外線等の光照射を行ない、さらに必要に応じて加熱処理を行なうことにより感光性ワニスを硬化させる。このようにしてアンダークラッド層(クラッド層の下方部分)を形成する。

0054

ついで、上記アンダークラッド層上に、コア層形成材料(感光性ワニス)を塗工することによりコア層形成用の未硬化層を形成する。このとき、上記と同様、上記コア層形成材料(感光性ワニス)を塗工した後、有機溶剤を加熱乾燥して除去することにより未硬化の感光性フィルムとなるフィルム形状に形成してもよい。そして、このコア層形成用未硬化層面上に、所定パターン(光導波路パターン)を露光させるためのフォトマスクを配設し、このフォトマスクを介して紫外線等の光照射を行ない、さらに必要に応じて加熱処理を行なう。その後、上記コア層形成用未硬化層の未露光部分(未硬化部分)を、現像液を用いて溶解除去することにより、所定パターンのコア層を形成する。

0055

つぎに、上記コア層上に、本発明の感光性エポキシ樹脂組成物を有機溶剤に溶解させてなるクラッド層形成材料(感光性ワニス)を塗工した後、紫外線照射等の光照射を行ない、さらに必要に応じて加熱処理を行なうことにより、オーバークラッド層(クラッド層の上方部分)を形成する。このような工程を経由することにより、目的とする光導波路を製造することができる。そして、光導波路を、例えば、光・電気伝送用混載(光電混載)基板のような光路変換を伴う製品に使用する場合、基板上の光導波路におけるクラッド層表面を、レーザーを用いて45°ミラー加工が施される。

0056

上記基材材料としては、例えば、シリコンウエハ金属製基板高分子フィルムガラス基板等があげられる。そして、上記金属製基板としては、SUS等のステンレス板等があげられる。また、上記高分子フィルムとしては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムポリイミドフィルム等があげられる。そして、その厚みは、通常、10μm〜3mmの範囲内に設定される。

0057

上記光照射では、具体的には紫外線照射が行なわれる。上記紫外線照射での紫外線の光源としては、例えば、低圧水銀灯高圧水銀灯超高圧水銀灯等があげられる。また、紫外線の照射量は、通常、10〜20000mJ/cm2、好ましくは100〜15000mJ/cm2、より好ましくは500〜10000mJ/cm2程度があげられる。

0058

さらに、上記紫外線照射等の光照射による露光後、光反応による硬化を完結させるために加熱処理を施してもよい。また、上記加熱処理条件としては、通常、80〜250℃、好ましくは、100〜150℃にて、10秒〜2時間、好ましくは、5分〜1時間の範囲内で行なわれる。

0059

また、上記コア層形成材料としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フッ素化エポキシ樹脂エポキシ変性シリコーン樹脂等の各種液状エポキシ樹脂、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂等の各種固形エポキシ樹脂、さらには、前述の各種光酸発生剤を適宜含有するエポキシ樹脂組成物があげられ、上記クラッド層形成材料と比較して、高屈折率となるように配合設計が行われる。さらに、必要に応じてコア層形成材料をワニスとして調製し塗工するため、塗工に好適な粘度が得られるように従来公知の各種有機溶剤、また、上記クラッド層形成材料を用いた光導波路としての機能を低下させない程度の各種添加剤(酸化防止剤、密着付与剤、レベリング剤、UV吸収剤)を適量用いてもよい。

0060

上記ワニス調製用に用いられる有機溶剤としては、前述と同様、例えば、乳酸エチル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジグライム、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールメチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラメチルフラン、ジメトキシエタン等があげられる。これら有機溶剤は、単独でまたは二種類以上併用して、塗布に好適な粘度が得られるように、適量用いられる。

0061

なお、上記基材上における、各層の形成材料を用いての塗工方法としては、例えば、スピンコーターコーター、円コーター、バーコーター等の塗工による方法や、スクリーン印刷スペーサを用いてギャップを形成し、そのなかに毛細管現象により注入する方法、マルチコーター等の塗工機によりR−to−Rで連続的に塗工する方法等を用いることができる。また、上記光導波路は、上記基材を剥離除去することにより、フィルム状光導波路とすることも可能である。

0062

《ミラー加工》
上記ミラー加工方法としては、例えば、レーザー加工法ダイシング法インプリント等の公知の方法があげられる。中でも、レーザー加工法が好ましく用いられる。レーザー光源は、発振するレーザーの波長に応じて適宜選択されるが、エキシマレーザーCO2レーザーHe−Neレーザーのような各種気体レーザー等があげられる。そして、レーザー光源としては、その中でもArFおよびKrF等、およびF2等のエキシマレーザーを好ましく用いることができる。

0063

上記レーザーの照射エネルギーは、光導波路材料に応じて異なり適宜設定されるが、効率よく樹脂成分を除去するためには、100〜1000mJ/cm2の範囲が好ましく、200〜600mJ/cm2の範囲が特に好ましい。レーザーの照射周波数は、ミラー加工生産性を良くするために、10〜250Hzの範囲が好ましく、特に50〜200Hzの範囲が好ましい。レーザー照射対象物を動かす速度は、光導波路材料や目的とするミラー面の角度等の設計に応じて、適宜設定される。また、レーザー波長は、光導波路材料に応じて適宜設定されるが、例えば150〜300nm程度とされる。

0064

このようにして得られた光導波路は、例えば、光・電気伝送用混載フレキシブルプリント配線板用の光導波路として用いることができる。

0065

つぎに、本発明を実施例に基づいて説明する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。なお、例中、「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。

0066

〔実施例1〕
まず、実施例となる光導波路の作製に先立ち、クラッド層形成材料およびコア層形成材料である各感光性ワニスを調製した。

0067

<クラッド層形成材料の調製>
遮光条件下にて、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1001(軟化点64℃)、三菱化学社製)70部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)20部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部、光カチオン重合開始剤(光酸発生剤)(CPI−101A、サンアプロ社製)0.5部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(Songnox1010、共同薬品社製)0.5部、リン酸エステル系酸化防止剤(HCA、三光社製)0.5部を、乳酸エチル50部に混合し、100℃加熱下にて撹拌完溶させ、その後室温(25℃)まで冷却した後、直径1.0μmのメンブランフィルタを用いて加熱加圧濾過を行なうことにより、クラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製した。

0068

<コア層形成材料の調製>
遮光条件下にて、固形多官能芳香族エポキシ樹脂(YDCN−700−3、新日鐵化学社製)50部、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002、三菱化学社製)30部、固形フルオレン含有二官能エポキシ樹脂(オグソールPG−100、大阪ガスケミカル社製)20部、光酸発生剤(CPI−101A、サンアプロ社製)0.5部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(Songnox1010、共同薬品社製)0.5部、リン酸エステル系酸化防止剤(HCA、三光社製)0.125部を、乳酸エチル50部に混合し、105℃加熱下にて撹拌完溶させ、その後室温(25℃)まで冷却した後、直径1.0μmのメンブランフィルタを用いて加熱加圧濾過を行なうことにより、コア層形成材料となる感光性ワニスを調製した。

0069

《光導波路の作製》
<アンダークラッド層の作製>
総厚22μmのフレキシブルプリント回路FPC)基材の裏面上に、スピンコーターを用いて上記クラッド層形成材料である感光性ワニスを塗工した後、ホットプレート上にて有機溶剤(乳酸エチル)の乾燥(130℃×10分間)を行なった。ついで、UV照射機〔5000mJ/cm2(I線フィルタ)〕によりマスクパターン露光を行ない、さらに後加熱(130℃×10分間)を行なった。ついで、γ−ブチロラクトン中にて現像(室温25℃下、3分間)して、水洗した後、ホットプレート上で水分を乾燥(120℃×5分間)させることにより、アンダークラッド層(厚み:15μm)を作製した。

0070

<コア層の作製>
上記のようにして形成されたアンダークラッド層上に、スピンコーターを用いて、コア層形成材料である感光性ワニスを塗工した後、ホットプレート上にて有機溶剤(乳酸エチル)を乾燥させる(130℃×5分間)ことにより、未硬化フィルム状態の未硬化層を形成した。形成された未硬化層に対して、UV照射機〔超高圧水銀ランプ、全光線バンドパスフィルタ無し)〕にて8000mJ/cm2(波長365nm積算)のガラスマスクパターン露光パターン幅パターン間隔(L/S)=50μm/200μm〕を行ない、後加熱(140℃×10分間)を行なった。その後、γ−ブチロラチクトン中にて現像(室温25℃下、3分間)した後、水洗し、ホットプレート上にて水分を乾燥(120℃×5分間)させることにより、所定パターンのコア層(厚み50μm)を作製した。

0071

<オーバークラッド層の作製>
上記のようにして形成されたコア層上に、スピンコーターを用いて、クラッド層形成材料である感光性ワニスを塗工した後、ホットプレート上にて有機溶剤(乳酸エチル)の乾燥(130℃×10分間)を行なった。その後、5000mJ/cm2(I線フィルタ)の露光、130℃×10分間の露光後加熱処理PEB処理)を行ない、さらに、γ−ブチロラチクトン中にて現像(室温25℃下、3分間)した後、水洗し、ホットプレート上にて水分を乾燥(120℃×10分間)させることにより、オーバークラッド層(コア層上のオーバークラッド層厚み10μm)を作製した。

0072

このようにして、FPC基材の裏面上に、所定パターンのアンダークラッド層が形成され、このアンダークラッド層上に所定パターンのコア層が形成され、さらにこのコア層上にオーバークラッド層が形成された光導波路(光導波路総厚み75μm)を作製した。

0073

〔実施例2〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)70部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)20部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0074

〔実施例3〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)65部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)25部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0075

〔実施例4〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)60部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)30部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0076

〔実施例5〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)65部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)30部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)5部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0077

〔実施例6〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)60部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)35部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)5部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0078

〔実施例7〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1003(軟化点89℃)、三菱化学社製)70部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)20部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0079

〔比較例1〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1001(軟化点64℃)、三菱化学社製)75部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)20部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)5部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0080

〔比較例2〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1001(軟化点64℃)、三菱化学社製)45部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)45部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0081

〔比較例3〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)80部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)10部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0082

〔比較例4〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)75部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)15部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0083

〔比較例5〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)70部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)30部とし、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)を用いなかった。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0084

〔比較例6〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)65部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)20部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)15部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0085

〔比較例7〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)50部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)40部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0086

〔比較例8〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1003(軟化点89℃)、三菱化学社製)75部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)20部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)5部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0087

〔比較例9〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)50部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)40部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0088

〔比較例10〕
クラッド層形成材料である感光性ワニスの調製において、樹脂成分の配合組成を、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1007(軟化点128℃)、三菱化学社製)70部、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)20部、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)10部に変えた。それ以外は実施例1と同様にしてクラッド層形成材料となる感光性ワニスを調製し、光導波路を作製した。

0089

このようにして得られた各クラッド層形成材料である感光性ワニス、および、各光導波路を用いて、R−to−R適合性、クラッド層の屈折率、クラッド層のパターニング性、レーザー加工性、総合評価に関して下記に示す方法に従って測定・評価した。これらの結果をクラッド層形成材料の構成成分とともに後記の表1〜表2に併せて示す。

0090

[R−to−R適合性]
上記実施例および比較例において調製したクラッド層形成材料となる感光性ワニスを用いて、下記の測定・評価を行なった。

0091

(1)タック性
シリコンウエハ上にクラッド層形成材料(感光性ワニス)を塗工した後、これをホットプレート上にて130℃×5分間のプリベーク(加熱乾燥)を行なうことにより、厚み約50μmとなる塗工膜を作製した。上記塗工膜の表面を10秒間指触した後、指を離した際の表面状態によりタック発生の有無を確認した。

0092

(2)未硬化物(未硬化フィルム)柔軟性
ポリエチレンテレフタレート(PET)基材上にクラッド層形成材料(感光性ワニス)を塗工した後、加熱乾燥(130℃×5分間)することにより厚み約50μmの未硬化フィルム(アモルファスフィルム)を作製した。つぎに、PET基材上のアモルファスフィルムを曲率半径8cmおよび4cmの各巻き芯に沿って巻回した後、巻回後のアモルファスフィルムに発生したクラックの有無を確認した。

0093

(3)硬化物(硬化フィルム)柔軟性
PET基材上にクラッド層形成材料(感光性ワニス)を塗工した後、加熱乾燥(130℃×5分間)することにより厚み約50μmの未硬化フィルム(アモルファスフィルム)を作製した。つぎに、PET基材上のアモルファスフィルムに対して、混線(超高圧水銀ランプ使用、バンドパスフィルタなし)にて波長365nm照度を基準に8000mJ/cm2にて、厚み5mmのガラスマスク(パターンなし)を介して露光を行なった。その後、140℃×10分間の後加熱を行なうことにより硬化フィルムを作製した。作製したPET基材上の硬化フィルムを曲率半径8cmの巻き芯および曲率半径4cmの巻き芯に沿って、硬化フィルムをそれぞれ外巻きに巻回した。その際、硬化フィルムに関してクラック発生の有無を目視により確認した。

0094

上記各測定項目の確認の結果から、下記の基準に基づきR−to−R適合性を評価した。
○:タックの発生がなく、かつ未硬化フィルムおよび硬化フィルムをそれぞれ曲率半径4cmの巻き芯に巻き付けたが、クラックは発生しなかった。
△:タックの発生がなく、かつ未硬化フィルムおよび硬化フィルムを曲率半径8cmの巻き芯にそれぞれ巻き付けたが、クラックが発生しなかった。さらに、硬化フィルムをそれぞれ曲率半径4cmの巻き芯に巻き付けた結果、クラックが発生した。
×:未硬化フィルムおよび硬化フィルムを曲率半径8cmの巻き芯にそれぞれ巻き付けた結果、クラックが発生した。もしくはタックが発生した。あるいは、クラックとタックの双方とも発生した。

0095

[屈折率]
厚み0.8mmのシリコンウエハ上に、得られたクラッド層形成材料(感光性ワニス)をスピンコーターにて塗工した後、130℃×10分間の加熱乾燥を行なった。ついで、混線(超高圧水銀ランプ使用、バンドパスフィルタなし)にて365nm照度を基準に、8000mJ/cm2にて、厚み5mmのガラスマスク(パターンなし)を介して露光を行なった。その後、140℃×10分間の後加熱を行なうことにより屈折率評価用サンプル(厚み:10μm)を作製した。作製したサンプルを用いて、SAIRON TECHNOLOGY社製プリズムカップラー(SPA−4000型番)により、波長850nmにおける屈折率を確認した。その結果、下記の基準に基づき評価した。

0096

○:波長850nmでの屈折率が1.560以下であった。
△:波長850nmでの屈折率が1.560を超え1.565以下であった。
×:波長850nmでの屈折率が1.565を超えるものであった。

0097

[パターニング性]
上記クラッド層作製条件にて得られたパターン形状外観顕微鏡にて観察した。その結果、下記の基準に基づき評価した。
○:矩形状で作製されていた。
△:パターン上部に丸みが確認されたが、機能上問題のないものであった。
×:形状異常であり、機能上問題が発生するものであった。

0098

[レーザー加工性]
作製した光導波路を用い、クラッド層表面をエキシマレーザーを用いて一定の加工条件(条件:エネルギー密度:300mJ/cm2、周波数:50Hz)にて処理することにより、45°ミラー加工面を作製した。その後、レーザー加工により45°ミラー加工面が作製されてなる光導波路を用い、波長850nmにおけるVCSEL光源OP250(三喜社製)から発振された光をマルチモードファイバー〔三喜社製,FFP−G120−0500(直径50μmMMF、NA=0.2)〕にて集光し、上記サンプルとなる光導波路に入射した。そして、サンプルから出射された光をレンズ〔清和光製作所社製,FH14−11(倍率20、NA=0.4)〕で集光し、光計測システムアドバンテスト社製,オプティカルマルチパワーメーターQ8221)にて6チャンネルを評価した。その結果、下記の基準に基づき評価した。
○:作製した45°ミラーの光損失が1.0dB以下であった。
△:作製した45°ミラーの光損失が1.0dBを超え1.5dB以下であった
×:作製した45°ミラーの光損失が1.5dBを超えるものであった。

0099

[総合評価]
上記各評価結果を基に、下記の基準に従い総合的に評価した。
○:すべての評価項目において○の評価であった。
△:評価項目中△の評価項目が1つあった。
×:評価項目中1つ以上×の項目、もしくは2つ以上△の項目があった。

0100

0101

0102

上記結果から、樹脂成分として特定の軟化点を有する固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)、特定の軟化点を有する固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)、液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)を特定の割合にて含有する感光性エポキシ樹脂組成物を用いてなる実施例は、R−to−R適合性、屈折率、パターニング性およびレーザー加工性に関して、いずれも良好な結果が得られた。中でも、固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER1002(軟化点78℃)、三菱化学社製)、固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(EHPE3150(軟化点70〜90℃)、ダイセル社製)、長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(EXA−4816(液状)、DIC社製)を特定の配合割合にて用いてなる実施例4、5は、全ての評価項目において良好な結果が得られており、特に優れたものであるといえる。

実施例

0103

これに対して、樹脂成分として、特定の軟化点を有する固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)、特定の軟化点を有する固形多官能脂肪族エポキシ樹脂(b)、液状長鎖二官能含半脂肪族エポキシ樹脂(c)を特定の配合割合を外れた割合にて含有してなる比較例1〜9、および、軟化点が128℃の固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(a)を用いた比較例10に関しては、評価項目において少なくとも1つに×の項目があり、特性評価に劣る結果となった。

0104

本発明の光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物は、光導波路を構成するクラッド層の形成材料として有用である。そして、上記光導波路形成用感光性エポキシ樹脂組成物をクラッド層形成材料として用いて作製される光導波路は、例えば、光・電気伝送用混載フレキシブルプリント配線板等に用いられる。

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