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技術 光源装置およびこれを用いた投射型表示装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 阿部雅之
出願日 2016年1月26日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-012867
公開日 2017年8月3日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-134181
状態 特許登録済
技術分野 電気信号の光信号への変換 照明装置の素子の配置,冷却,密封,その他 投影装置 照明装置の配光に係わる部品細部及び防護
主要キーワード 非変換光 半波長分 蛍光体付 コンデンサレンズユニット 集光光学 一定時間おき ダミーガラス 補助線
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重要な関連分野

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図面 (18)

課題

本発明の目的は、使用環境の変化による影響を抑制可能であって、より小型な光源装置およびこれを用いた投射型表示装置を提供することである。

解決手段

光源装置100が、LD10からの光束の一部を蛍光光に変換して射出するとともに、非変換光を射出する蛍光体ユニット30を備える。さらに、光源装置100が、非変換光の強度と蛍光光の強度との比率である蛍光輝度比率を取得する比率取得部61と、比率取得部61が取得した結果に基づいて、蛍光体ユニット30の温度を制御する制御部34と、を備える。

概要

背景

近年、LD(レーザーダイオード)からの青色光励起光として、LDからの青色光を黄色光蛍光光)に変換する蛍光体を用いて、カラー画像を表示するプロジェクターが開発されている。

このようなLDと蛍光体を用いたプロジェクターは、従来の水銀ランプ光源とするプロジェクターと比較して、投射画像カラーバランスが変化しやすい傾向にある。これは、蛍光体の温度が上昇することによって蛍光効率が低下する温度消光と呼ばれる現象が原因である。なお、蛍光効率とは、蛍光体がLDからの励起光である青色光を蛍光光である黄色光に変換する効率である。

例えば、プロジェクターを使用している最中に室内の暖房起動したことで、蛍光体の温度が上昇すると、温度消光によって蛍光効率が低下し、投射画像のカラーバランスが変化してしまうおそれがある。

このような問題を解決可能な構成として、特許文献1及び特許文献2に記載された構成が知られている。

特許文献1では、蛍光体あるいは蛍光体が設けられている円形基板の温度を放射温度計計測し、その計測結果に基づいて円形基板の回転速度を制御することで、蛍光体の温度を保つことができる技術が開示されている。

特許文献2では、LDが蛍光体上を照射している領域の温度を直接計測せずに、蛍光体の温度を推定するとともに、推定した温度が所定の温度以上だった場合はLDを停止させることで、蛍光体を最適な状態に保つことができる技術が開示されている。

概要

本発明の目的は、使用環境の変化による影響を抑制可能であって、より小型な光源装置およびこれを用いた投射型表示装置を提供することである。 光源装置100が、LD10からの光束の一部を蛍光光に変換して射出するとともに、非変換光を射出する蛍光体ユニット30を備える。さらに、光源装置100が、非変換光の強度と蛍光光の強度との比率である蛍光輝度比率を取得する比率取得部61と、比率取得部61が取得した結果に基づいて、蛍光体ユニット30の温度を制御する制御部34と、を備える。

目的

本発明の目的は、使用環境の変化による影響を抑制可能であって、より小型な光源装置およびこれを用いた投射型表示装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

光源からの光束の一部を前記光源からの光束と波長が異なる変換光に変換して射出するとともに、前記光源からの光束と波長が同じ非変換光を射出する波長変換素子と、前記非変換光の強度と前記変換光の強度との比率である変換光比率を取得する比率取得手段と、前記比率取得手段が取得した結果に基づいて、前記波長変換素子の温度を制御する制御手段と、を備える、ことを特徴とする光源装置

請求項2

前記制御手段は、前記比率取得手段が取得した前記変換光比率に基づいて推定される前記波長変換素子の温度が所定の範囲内に収まるように、前記波長変換素子の温度を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。

請求項3

前記光源からの光束の強度を取得する第1の強度取得手段をさらに備え、前記光源からの光束の強度及び前記変換光比率と前記波長変換素子の温度との関係を第1の関係とするとき、前記波長変換素子の温度は、前記第1の強度取得手段と前記比率取得手段による取得結果と、前記第1の関係によって推定される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。

請求項4

前記光源装置内の環境温度を取得する温度取得手段をさらに備え、前記制御手段は、前記温度取得手段による取得結果が変化した場合に、前記比率取得手段が取得した結果に基づいて、前記波長変換素子の温度を制御する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光源装置。

請求項5

前記波長変換素子は、基板と前記基板上に設けられた蛍光体とを備える蛍光体ユニットであり、前記基板を回転させるモーターと、前記光源装置内を冷却する冷却手段と、をさらに備え、前記光源装置内の環境温度の変化量及び前記蛍光体の温度と前記モーターの回転速度との関係を第2の関係とし、前記光源装置内の環境温度の変化量及び前記蛍光体の温度と前記冷却手段の冷却能力との関係を第3の関係とするとき、前記制御手段は、少なくとも前記第2の関係及び前記第3の関係のうち一方と、前記光源装置内の環境温度の変化量と、前記蛍光体の温度に基づいて、少なくとも前記モーターの回転速度及び前記冷却手段の冷却能力のうち一方を制御することで、前記蛍光体の温度を制御する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光源装置。

請求項6

前記光源装置からの光束の強度を取得する第2の強度取得手段と、をさらに備え、前記光源からの光束の強度と前記光源装置からの光束の強度との関係を第4の関係とするとき、前記第1の強度取得手段は、前記第4の関係と、前記第2の強度取得手段による取得結果に基づいて前記光源からの光束の強度を取得する、ことを特徴とする請求項3に記載の光源装置。

請求項7

請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光源装置と、前記光源装置からの光束を変調する光変調素子と、前記光源装置からの光束を波長の異なる複数の光束に分割し、前記光変調素子に導き、前記光変調素子からの光束を合成する色分離合成系と、前記光源装置からの光束を前記色分離合成系に導く照明光学系と、を備える、ことを特徴とする投射型表示装置

請求項8

前記光変調素子からの光束のうち、前記非変換光の強度と、前記変換光の強度と、を計測する第3の強度取得手段をさらに備え、前記比率取得手段は、前記第3の強度取得手段に基づいて前記変換光比率を取得する、ことを特徴とする請求項7に記載の投射型表示装置。

技術分野

0001

本発明は、光源装置およびこれを用いた投射型表示装置に関する。

背景技術

0002

近年、LD(レーザーダイオード)からの青色光励起光として、LDからの青色光を黄色光蛍光光)に変換する蛍光体を用いて、カラー画像を表示するプロジェクターが開発されている。

0003

このようなLDと蛍光体を用いたプロジェクターは、従来の水銀ランプ光源とするプロジェクターと比較して、投射画像カラーバランスが変化しやすい傾向にある。これは、蛍光体の温度が上昇することによって蛍光効率が低下する温度消光と呼ばれる現象が原因である。なお、蛍光効率とは、蛍光体がLDからの励起光である青色光を蛍光光である黄色光に変換する効率である。

0004

例えば、プロジェクターを使用している最中に室内の暖房起動したことで、蛍光体の温度が上昇すると、温度消光によって蛍光効率が低下し、投射画像のカラーバランスが変化してしまうおそれがある。

0005

このような問題を解決可能な構成として、特許文献1及び特許文献2に記載された構成が知られている。

0006

特許文献1では、蛍光体あるいは蛍光体が設けられている円形基板の温度を放射温度計計測し、その計測結果に基づいて円形基板の回転速度を制御することで、蛍光体の温度を保つことができる技術が開示されている。

0007

特許文献2では、LDが蛍光体上を照射している領域の温度を直接計測せずに、蛍光体の温度を推定するとともに、推定した温度が所定の温度以上だった場合はLDを停止させることで、蛍光体を最適な状態に保つことができる技術が開示されている。

先行技術

0008

特開2010−217566号公報
特開2013−25248号公報

発明が解決しようとする課題

0009

前述の特許文献1及び特許文献2に開示されている技術を用いることで、蛍光体を最適な状態に保ち、プロジェクターを使用する環境が変化しても、カラーバランスの変化を抑制することができる。

0010

ここで、前述の特許文献1及び特許文献2に開示されている構成においては、LDが蛍光体を照射している領域の温度をなるべく精度良く計測するために、蛍光体付近に放射温度計を設けている。

0011

しかしながら、前述の特許文献1及び特許文献2に開示されている構成で、より小型な光源装置を実現しようとすると、LDからの光束を蛍光体へ導く集光光学系と放射温度計が干渉してしまい、光源装置の小型化が困難になるおそれがある。

0012

そこで、本発明の目的は、使用環境の変化による影響を抑制可能であって、より小型な光源装置およびこれを用いた投射型表示装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0013

上記目的を達成するために、本発明の光源装置は、
光源からの光束の一部を前記光源からの光束と波長が異なる変換光に変換して射出するとともに、前記光源からの光束と波長が同じ非変換光を射出する波長変換素子と、
前記非変換光の強度と前記変換光の強度との比率である変換光比率を取得する比率取得手段と、
前記比率取得手段が取得した結果に基づいて、前記波長変換素子の温度を制御する制御手段と、を備える、
ことを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明によれば、使用環境の変化による影響を抑制可能であって、より小型な光源装置およびこれを用いた投射型表示装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施形態に係る投射型表示装置の構成を示す図
本発明の実施形態に係る光源装置の構成を示す図
本発明の実施形態に係る波長選択性PBSの特性を示す図
(a)本発明の実施形態に係る蛍光体ユニットの正面図、(b)本発明の実施形態に係る蛍光体ユニットの斜視図
本発明の実施形態に係る蛍光体から得られる光のスペクトル分布を示す図
本発明の実施形態に係る蛍光体の温度と蛍光輝度比率の関係を示す図
(a)本発明の実施形態に係るLDの照射強度と蛍光輝度比率の関係を示す図、(b)本発明の実施形態に係るLDの照射強度と蛍光光の強度の関係を示す図
第1実施例におけるLDの照射強度および蛍光体温度に対する蛍光輝度比率を示す図
第1実施例における各蛍光体温度(縦軸)から温度変化横軸)したときに温度を補償して元の温度に戻すための蛍光体の回転速度を表す図
第1実施例における蛍光体温度の調整方法フローチャートを示す図
第2実施例におけるLDの照射強度および蛍光体温度に対する蛍光輝度比率を示す図
第2実施例における各蛍光体温度(縦軸)から温度変化(横軸)したときに温度を補償して元の温度に戻すための蛍光体の回転速度を表す図
第3実施例におけるLDの照射強度および蛍光体温度に対する蛍光輝度比率を示す図
第3実施例における各蛍光体温度(縦軸)から温度変化(横軸)したときに温度を補償して元の温度に戻すための蛍光体の回転速度を表す図
第4実施例におけるLDの照射強度および蛍光体温度に対する蛍光輝度比率を示す図
第4実施例における各蛍光体温度(縦軸)から温度変化(横軸)したときに温度を補償して元の温度に戻すための蛍光体の回転速度を表す図
第5実施例におけるLDの放射強度と光源装置の出射輝度の関係を示す図

実施例

0016

以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の形状それらの相対配置などは、この発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、構成部品の形状などは、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨で規定されたものではない。

0017

〔投射型表示装置の構成の説明〕
まず、図1を用いて、本発明の実施例で示す光源装置100を搭載可能な投射型表示装置であるプロジェクターαの構成について説明する。

0018

プロジェクターαは、光源装置100と、照明光学系200と、色分離合成系300と、投射レンズ400とを備え、スクリーン500に画像を投射することが可能である。

0019

光源装置100は、後述の本発明の実施例で示す光源装置である。

0020

照明光学系200は、光源装置100からの光束を後述の色分離合成系300に導く。

0021

光源装置100から出射した光束は、第1フライアイレンズ41によって分割され、第2フライアイレンズ42を介して、偏光変換素子43へ導かれる。偏光変換素子43は、偏光方向の揃っていない光源装置100からの光束をS偏光光に揃える。ここでS偏光光とは、紙面垂直方向直線偏光している光束である。

0022

偏光変換素子43から出射した光束は、コンデンサレンズユニット44(44A、44B、44C)によって、後述の液晶パネル58(58R、58G、58B)を重畳的に照明するように、色分離合成系300へ導かれる。なお、本発明の実施例においてコンデンサレンズユニット44は、44A、44B、44Cの3枚のコンデンサレンズを備える構成である。

0023

以上のように、照明光学系200は、第1フライアイレンズ41〜コンデンサレンズユニット44を備える。

0024

色分離合成系300は、光源装置100からの光束を波長の異なる複数の光束に分割し、後述の液晶パネル58(光変調素子)に導き、液晶パネル58からの光束を合成する。

0025

ダイクロイックミラー50は、赤色光(R光)と青色光(B光)を反射し、緑色光(G光)を透過する特性を備える。ダイクロイックミラー50で反射されたR光とB光は波長選択性位相板54に入射する。波長選択性位相板54は、B光には半波長分位相差を与え、R光には位相差を与えない特性を備える。したがって、波長選択性位相板54に入射したB光はP偏光光となり、R光はS偏光光となって、後述のPBS(偏光ビームスプリッター)53に入射する。なお、P偏光光とは、紙面水平方向に直線偏光している光束である。

0026

PBS53は、P偏光光を透過させ、S偏光光を反射する特性を備えるため、B光はPBS53を透過して液晶パネル58Bに入射し、R光はPBS53で反射され、液晶パネル58Rに入射する。

0027

一方、ダイクロイックミラー50を透過したG光は、光路長補正するためのダミーガラス56を通過し、PBS51に入射する。PBS51は、P偏光光を透過させ、S偏光光を反射する特性を備えるため、G光はPBS51によって反射され、液晶パネル58Gに入射する。

0028

以上が、光源装置100からの光束が、液晶パネル58に入射するまでの説明である。次に、液晶パネル58から画像光が出射され、スクリーン500に画像が投射されるまでを説明する。ここで画像光とは、スクリーン500に投射されるべき画像を表示するための光束である。なお、液晶パネル58とスクリーン5の光拡散面は、投射レンズ400によって光学的に共役関係になるため、ビデオ信号に則った画像がスクリーン500に表示される。

0029

液晶パネル58に入射した光束は、液晶パネル58に配列された画素変調状態に応じて、所望の偏光方向の光束になるように、位相差を付与される。位相差が付与された光束のうち、照明光学系200からの光束と同じ偏光方向の成分は、光源装置100側に戻り、画像光から除外される。一方、照明光学系200からの光束と90度偏光方向が異なる成分は、合成プリズム52に導かれる。

0030

光用の液晶パネル58Rによって、照明光学系200からのR光がS偏光光からP偏光光に変換された場合、P偏光光のR光はPBS53を透過し、波長選択性位相板55に入射する。なお、波長選択性位相板55は、B光には位相差を与えず、R光に対しては半波長分の位相差を与える特性を備える。このため、波長選択性位相板55を透過したR光はS偏光光として、合成プリズム52に入射する。

0031

B光用の液晶パネル58Bによって、照明光学系200からのB光がP偏光光からS偏光光に変換された場合、S偏光光はPBS53によって反射され、波長選択性位相板55を透過する。波長選択性位相板55はB光に対しては位相差を与えないため、S偏光光のB光が合成プリズム52に入射する。

0032

G光用の液晶パネル58Gによって、照明光学系200からのG光がS偏光光からP偏光光に変換された場合、P偏光光はPBS51を透過し、光路長を補正するためのダミーガラス57に入射する。ダミーガラス57を透過したG光は合成プリズム52に入射する。

0033

合成プリズム52はP偏光光を透過し、S偏光光を反射する特性を備えるため、上述の変調を行った場合、G光は合成プリズム52を透過し、B光及びR光は合成プリズム52によって反射され、投射レンズ400に導かれる。その結果、投射レンズ400を介して、スクリーン500にカラー画像を投射することができる。

0034

以上のように、色分離合成系300は、ダイクロイックミラー50〜ダミーガラス57を備える。

0035

なお、第2フォトセンサー(第3の強度取得手段)60と、比率取得部(比率取得手段)61の機能は、後述の通りである。

0036

〔第1実施例〕
次に、光源装置100の構成について図2を用いて説明する。

0037

図2においては、10はLD(光源)、11はコリメータレンズ、12は波長選択性PBS、20はコンデンサレンズユニット、30は蛍光体ユニット(波長変換素子)である。さらに、31は冷却ファン(冷却手段)、32は温度センサー温度取得手段)、33は第1フォトセンサー(第1の強度取得手段)である。そして、34は制御部(制御手段)、35はメモリ部(記憶手段)である。

0038

LD10は波長が448nmのB光を発し、LD10からの光束はコリメータレンズ11によって平行光となり、波長選択性PBS12へ導かれる。なお、LD10からの光束はP偏光光である。

0039

波長選択性PBS12は、LD10からの光束と同じ波長帯域の光に対しては、その偏光方向に応じて透過と反射を選択する。一方で、蛍光体ユニット30からの光束と同じ波長帯域の光に対しては、その偏光方向に依らずに反射する。

0040

具体的な波長選択性PBS12の特性を図3に示す。図3に示す通り、波長選択性PBS12は、LD10からの光束の波長帯域においてはP偏光光を透過させてS偏光光を反射させる。一方で、波長が500〜700nm程度のG光やR光の波長帯域においては、偏光方向に依らずに反射する。

0041

波長選択性PBS12からの光束は、コンデンサレンズユニット20を介して、蛍光体ユニット30へ入射する。また、後述のようにコンデンサレンズユニット20は、蛍光体ユニット30からの拡散光を取り込み、波長選択性PBS12へ導く機能も有する。

0042

なお、本実施例において、コンデンサレンズユニット20は、コンデンサレンズ20a、20b、20cを備えている。しかし、コンデンサレンズユニット20を構成するレンズ枚数は蛍光体ユニット30への集光および蛍光体ユニット30からの光の取り込み効率の設定によって変わる。そのため、レンズ枚数は1枚や2枚であってもよいし、4枚以上であってもよい。

0043

蛍光体ユニット30の構成を図4(a)及び図4(b)に示す。図4(a)は入射光光軸方向から見た正面の図で、図4(b)は光軸方向に対して斜め横から見た図であり、蛍光体ユニット30は、金属基板である基板1、蛍光体2、モーター4、台座5を備えている。

0044

基板1は円形であり、連結部3を介してモーター4と接続しているため、モーター4によって基板1は回転可能である。蛍光体2に強い光が照射されると蛍光体2の温度が上昇するが、蛍光体2および基板1を回転することで、蛍光体2の温度上昇を抑制することができる。このとき、モーター4による基板1の回転速度を大きくすると蛍光体2の温度上昇を抑制でき、逆に、回転速度を小さくすると温度が上がる傾向がある。これにより、モーター4の回転速度で蛍光体2の温度を制御することも可能である。

0045

蛍光体2は不図示のバインダーを介して基板1上に塗布されており、蛍光体2上の集光位置6に、LD10からの光束が集光するようにコンデンサレンズユニット20が構成されている。

0046

蛍光体2に入射したLD10からの光束の多くは、LD10からの光束とは波長が異なる蛍光光に変換され、残りは波長が変換されず、非変換光となる。蛍光光及び非変換光は、蛍光体2内の蛍光物質や基板1によって拡散反射されて偏光方向が乱れた状態で、蛍光体ユニット30からコンデンサレンズユニット20へ導かれる。

0047

つまり、蛍光体ユニット30は、LD10からの光束の一部をLD10からの光束と波長が異なる蛍光光(変換光)に変換するとともに、蛍光光と、LD10からの光束と波長が同じ非変換光と、を射出する。

0048

蛍光体ユニット30からコンデンサレンズユニット20へ入射した蛍光光及び非変換光は、コンデンサレンズユニット20によって平行光となり、波長選択性PBS12へ入射する。

0049

波長選択性PBS12へ入射した光束のうち、非変換光はLD10からの光束と波長帯域が同じであるために、非変換光のうちP偏光光の成分は波長選択性PBS12を透過して、LD10へ向かう。一方で、非変換光のうちS偏光光の成分は波長選択性PBS12で反射されて、照明光学系200や色分離合成系300を介して液晶パネル58へ導かれる。また、波長選択性PBS12へ入射した光束のうち、蛍光光はG光とR光であるために、波長選択性PBS12で反射されて、照明光学系200や色分離合成系300を介して液晶パネル58へ導かれる。このようにして、光源装置100はRGBのカラー画像の元となる各色光を出射することが可能である。

0050

なお、光源装置100から出射する光束のスペクトル分布は図6に示す通りである。図6において、光源装置100から出射する光束のうち、LD10からのB光と同じ波長帯域の光の強度を実線(Excitation Light)で示しており、蛍光体2から蛍光発光するG光及びR光の強度を点線(phosphor)で示している。

0051

また、冷却ファン31は光源装置100内を冷却することで、蛍光体2の温度上昇を抑制し、温度センサー32は光源装置100内の環境温度を取得する。

0052

第1フォトセンサー33は、コンデンサレンズユニット20を透過した後のLD10からの光束の強度である照射強度WLを計測する。さらに、第1フォトセンサー33は図2に示すように、LD10からの光束の進行方向と直交する移動可能なように構成されている。具体的には、第1フォトセンサー33が照射強度WLの計測を行わない際には、コンデンサレンズユニット20から蛍光体ユニット30へ向かう光束を遮らないように、蛍光体ユニット30から離れた位置に移動可能である。これは、仮に、第1フォトセンサー33が常にLD10からの光束を遮る位置に位置していると、光の利用効率が低下してしまうためである。

0053

次に、制御部34とメモリ部35について説明する。

0054

まず、メモリ部35が記憶している情報について説明する。メモリ部35が記憶している情報は、図6及び図7に示す特性から求まる図8に示す特性と、図9に示す特性である。

0055

図6に示す特性は、蛍光体2の温度TPと蛍光輝度比率(変換光比率)WP/WEとの関係である。なお、WPとは光源装置100からの光束に含まれる蛍光光の強度であり、WEは非変換光の強度であり、蛍光輝度比率は非変換光と蛍光光とのバランスを示す比率である。

0056

なお、WPはG光及びR光の強度であるが、例えばWPをG光単独あるいはR光単独の強度としても良い。また、図6では比率WP/WEを温度TPが25℃のときの値を1として規格化してある。

0057

図6に示すように、比率WP/WEは温度TPに対して非線形な特性を示しており、高温になるにつれて比率WP/WEが低下し、かつ低下量が大きくなる(グラフの傾きが大きくなる)傾向を示す。すなわち、図6に示す特性は温度消光現象を示すグラフである。

0058

図7(a)に、照射強度WLと比率WP/WEとの関係を示す。図7(a)で比率WP/WEは強度WLが0.5W/mm2のときの値を1として規格化してある。

0059

図7(a)からわかるように、照射強度WLに対する比率WP/WEは線形な特性を示しており、強い光強度になるにつれて比率WP/WEが低下する傾向を示す。

0060

さらに、図7(b)から求まる照射強度WLと強度WPとの関係を図7(b)に示す。図7(b)に示すように、照射強度WLが0〜80W/mm2程度の領域のおいては、照射強度WLが増加するにつれて強度WPも増加していることがわかる。しかし、照射強度WLが90W/mm2程度を超えると、照射強度WLが増加しても強度WPが増加しないことがわかる。一般的に、この現象を輝度飽和という。

0061

図8は、図6および図7(a)を元にした特性であり、蛍光体2の温度TPの変化および照射強度WLの変化に対する比率WP/WEの変化を同時に表わした特性である。つまり、図8はLD10からの光束の強度である照射強度WL及び比率WP/WEと蛍光体2の温度TPとの関係(第1の関係)を示している。

0062

図8に示すグラフは、照射強度WLを横軸、温度TPを縦軸とし、照射強度WLが0.5W/mm2かつ温度TPが50℃のときの比率WP/WEの値を1として規格化している。

0063

図9は、環境温度TEが変化したことで蛍光体2の温度TPが変化した場合に、温度TPを変化前の温度に戻すためのモーター4の回転速度を示す特性である。つまり、図9は光源装置100内の環境温度TEの変化量及び蛍光体2の温度TPとモーター4の回転速度との関係(第2の関係)を示している。図9に示すグラフにおいて、縦軸は変化前の温度TP、横軸は環境温度TEの変化量である。

0064

本実施例では、メモリ部35が上述の図8及び図9に示す特性を記憶しており、第1フォトセンサー33が照射強度WLを計測し、後述の第2フォトセンサー60を用いて比率WP/WEを計測している。これは、LD10の製造誤差光学系部品透過率などのばらつきがあることで、個々の光源装置において照射強度WLがばらつくためである。

0065

照射強度WLと比率WP/WEの計測結果(取得結果)と、メモリ部35が記憶している図8に示す特性から、蛍光体2の温度TPを推定することが可能となる。すなわち、蛍光体2の付近に放射温度計を設ける必要が無い。また、環境温度TEが変化した場合には、その変化量を温度センサー32が計測する。そして、推定した蛍光体2の温度TPと、環境温度TEの変化量の計測結果と、図9に示す特性から蛍光体2の温度TPを一定に保つためのモーター4の回転速度を特定し、制御部34がモーター4の回転速度を調整することが可能となる。

0066

したがって、本発明の実施例によれば、使用環境の変化による影響を抑制することが可能で、より小型な光源装置及びこれを用いた投射型表示装置を提供することが可能となる。

0067

さらに、光源装置100を量産する場合に各個体の量産調整時に図8及び図9に示す特性を取得し、メモリ部35が記憶しておくことで、より精度良く蛍光体2の温度TPを一定に保つことが可能となる。

0068

なお、光源装置100は必ずしも第1フォトセンサー33を備えている必要はない。例えば、量産調整時に第1フォトセンサー33と同様のセンサーを用いてコンデンサレンズユニット20を透過した後のLD10からの光束の強度を計測する。そして、この計測結果をメモリ部35が記憶しておき、必要に応じてメモリ部35からLD10からの光束の強度を読みだす構成であっても良い。

0069

ただし、LDは温度が上昇すると発光効率が低下する特性がある。このため、光源装置100は第1フォトセンサー33を備え、後述のモーター4あるいは冷却ファン31の回転速度の制御を行う際に、第1フォトセンサー33を用いることが好ましい。

0070

以下に、蛍光体2の温度TPを一定に保つための調整方法について説明する。なお、以下に説明する制御は、例えば30分毎などの一定時間おきに行ってもよい。あるいは、温度センサー32が常に環境温度TEを計測し続け、環境温度TEの変化量が所定値以上になった場合に、以下に説明する制御を行ってもよい。

0071

図10は、本実施例における蛍光体温度の調整方法のフローチャートを示す図である。

0072

テップS1では、温度センサー32が、図10で示す制御を開始した時点での環境温度TE0を計測する。

0073

ステップS2では、第1フォトセンサー33がLD10の照射強度WLの計測を行う。第1フォトセンサー33の構成については、上述の通りである。

0074

次に、ステップS3〜S8で比率WP/WEを取得する方法について説明する。

0075

まず、ステップS3で、液晶パネル58Bが100%表示、液晶パネル58Gが0%表示、液晶パネル58Rが0%表示を行うようにする。ここで、液晶パネル58Bが100%表示を行うとは、液晶パネル58Bに入射したB光のほとんどを投射レンズ400へ導くように、液晶パネル58BがB光を変調することを示す。逆に、液晶パネル58G及び58Rが0%表示を行うとは、G光とR光が投射レンズ400へ導かれないように、液晶パネル58GがG光を変調し、液晶パネル58RがR光を変調することを示す。すなわち、ステップS3では、光源装置100からの光束のうち、非変換光と同じ波長帯域の光のみが投射レンズ400へ導かれる。

0076

次にステップS4で、第2フォトセンサー60を用いてB光の強度WEを計測する。第2フォトセンサー60は、本来であれば合成プリズム52を透過して投射レンズ400へ導かれるはずが、合成プリズム52に反射されてしまった漏れ光の強度を計測する。これは、仮に合成プリズム52と投射レンズ400との間に第2フォトセンサー60を固定して設けると、第2フォトセンサー60で遮られ、投射レンズ400へ導かれない光が増えてしまうためである。なお、第2フォトセンサー60を、第1フォトセンサー33と同様に移動可能なように構成し、合成プリズム52と投射レンズ400との間に設けても良い。

0077

ステップ5では、液晶パネル58Bが0%表示、液晶パネル58Gが100%表示、液晶パネル58Rが100%表示を行うようにする。すなわち、ステップ5では、光源装置100からの光束のうち、蛍光光と同じ波長帯域の光のみが投射レンズ400へ導かれる。

0078

ステップS6では、第2フォトセンサー60を用いて蛍光光の強度WPを計測し、ステップS7では、ステップS4及びステップS6での計測結果から比率WP/WEを取得する。なお、本実施例においては、比率取得部61が第2フォトセンサー60の計測結果を受けて、比率WP/WEを計算する。

0079

以上が、比率WP/WEを取得する方法である。

0080

次に、ステップS8で蛍光体2の温度TPを取得するために、ステップS2での照射強度WLの計測結果と、ステップS7での比率WP/WEの計算結果と、メモリ部35が記憶している図8に示す特性を利用する。

0081

図8において、例えば温度センサー32で読みとった環境温度TE0が23℃で、モーター4の回転速度が6000rpmとする。さらに、照射強度WLが40W/mm2であり、かつ比率WP/WEが0.75の場合、蛍光体2の温度TPは図8中の☆1に示すように、150℃と特定することができる。

0082

ステップS8の実行から例えば30分経過後にステップS9では、温度センサー32がステップ9実行時の環境温度TE1を計測する。

0083

例えば、会議室等の室内でプロジェクターαを使用中に暖房を起動した結果、環境温度TE1が40℃となった場合、蛍光体2の温度TPは環境温度変化分の17℃(=40℃−23℃)増加して167℃(=150℃+17℃)になる。すなわち、使用環境が変化した場合であっても、温度センサー32を用いることで蛍光体2の温度TPを特定することが出来る。

0084

なお、本実施例では、ステップ10で制御部34が上述の環境温度の変化量を取得する。

0085

蛍光体2の温度TPが150℃から167℃に上昇すると、図8から比率WP/WEが0.75から、図8中の☆1´に示すように0.72に変化してしまう。比率WP/WEが変化するということは、光源装置100からの光束のうち、RGBの各色光のカラーバランスが変化してしまうことを意味する。

0086

すなわち、使用環境の変化によってスクリーン500に表示されている投射画像の色味が変化してしまうが、本実施例では、モーター4の回転速度を制御することで、投射画像の色味の変化を抑制している。

0087

以下に、ステップS11〜12でモーター4の回転速度の調整する方法を説明する。

0088

ステップS11では、目標回転速度R1を取得する。目標回転速度R1とは、環境温度TEを150℃から167℃に戻すために必要なモーター4の回転速度である。

0089

目標回転速度R1を取得するために、図9に示す特性と、ステップ8で推定した蛍光体2の温度TPと、ステップS10で取得した環境温度の変化量を利用する。

0090

蛍光体2の温度TPが150℃で環境温度の変化量が17℃であった場合、図9中の☆1に示すように、モーター4の回転速度を8500rpmに上昇させれば、蛍光体2の温度TPを167℃から150℃に戻すことができる。すなわち、蛍光体2の温度TPを調整し、比率WP/WEを0.72から0.75に戻すことができる。

0091

つまり、制御部34は、比率取得部61が取得した比率WP/WEに基づいて推定される蛍光体2の温度TPが所定の範囲内に収まるように、蛍光体2の温度TPを制御する。

0092

以上のように、上述の蛍光体温度の調整方法によれば、光源装置100内の環境温度TEが変化しても、蛍光体2の温度を一定に保つことで、投射画像の色味を補正することが可能となる。

0093

さらに、本実施例によれば、蛍光体2の付近に放射温度計を設ける必要が無いために、使用環境の変化による影響を抑制することが可能で、より小型な光源装置及びこれを用いた投射型表示装置を提供することが可能となる。

0094

なお、本実施例では、モーター4の回転速度を制御する構成を例示したが、モーター4の代わりに冷却ファン31の回転速度(冷却能力)を制御することで、蛍光体2の温度TPを一定に保つようにしてもよい。さらに、モーター4と冷却ファン31の回転速度の両方を制御しても良い。このとき、メモリ部35は、光源装置100内の環境温度TEの変化量及び蛍光体2の温度と冷却ファン31の回転速度との関係(第3の関係)をさらに記憶している。

0095

また、図10に示す制御を行ってから例えば30分経過後に、再び比率WP/WEを取得してその結果に応じて、ステップ11で調整したモーター4の回転速度も元に戻しても良い。

0096

〔第2実施例〕
図11及び図12を用いて、本実施例における蛍光体温度の調整方法について説明する。

0097

前述の第1実施例と本実施例との違いは、蛍光体温度がより低い点である。

0098

本実施例では、環境温度TE0が23℃、照射強度WLが40W/mm2、比率WP/WEが0.78、モーター4の回転速度が6000rpmである。この場合、図11中の☆2に示すように、蛍光体2の温度TPは110℃であることがわかる。

0099

例えば、会議室等の室内でプロジェクターαを使用中に暖房を起動した結果、環境温度TE1が40℃となった場合、蛍光体2の温度TPは環境温度変化分の17℃(=40℃−23℃)増加して127℃(=110℃+17℃)になる。蛍光体温度が127℃に上昇すると、図11中の☆2´に示すように、比率WP/WEが0.75となり、投射画像の色味が変化してしまう。

0100

環境温度TEの変化量が17℃、蛍光体2の温度TPが110℃の場合には、図12中の☆2に示すように、蛍光体温度を127℃から110℃に戻すために必要なモーター4の回転速度は10200rpmであることがわかる。

0101

このように、本実施例においても、蛍光体2の付近に放射温度計を設ける必要が無いために、使用環境の変化による影響を抑制することが可能で、より小型な光源装置及びこれを用いた投射型表示装置を提供することが可能となる。

0102

さらに、本実施例においては、環境温度の変化量は前述の第1実施例と同様であるが、蛍光体2の温度TPが異なるために、目標回転速度R1も異なることがわかる。

0103

〔第3実施例〕
図13及び図14を用いて、本実施例における蛍光体温度の調整方法について説明する。

0104

前述の第1〜第2実施例と本実施例との違いは、照射強度WLがより大きい点と、環境温度が低下した場合での蛍光体温度の調整方法を示している点である。

0105

本実施例では、環境温度TE0が23℃、照射強度WLが60W/mm2、比率WP/WEが0.60、モーター4の回転速度が6000rpmである。この場合、図13中の☆3に示すように、蛍光体2の温度TPは180℃であることがわかる。

0106

例えば、会議室等の室内でプロジェクターαを使用中に冷房を起動した結果、環境温度TE1が5℃となった場合、蛍光体2の温度TPは環境温度変化分の18℃(=23℃−5℃)低下して162℃(=180℃−18℃)になる。蛍光体温度が162℃に低下すると、図13中の☆3´に示すように、比率WP/WEが0.63となり、投射画像の色味が変化してしまう。

0107

環境温度TEの変化量が−18℃、蛍光体2の温度TPが180℃の場合には、図14中の☆3に示すように、蛍光体温度を162℃から180℃に戻すために必要なモーター4の回転速度は5200rpmであることがわかる。

0108

このように、本実施例においても、蛍光体2の付近に放射温度計を設ける必要が無いために、使用環境の変化による影響を抑制することが可能で、より小型な光源装置及びこれを用いた投射型表示装置を提供することが可能となる。

0109

さらに、本実施例によれば、モーター4の回転速度を遅くすることで、蛍光体温度を上昇させることができる。

0110

〔第4実施例〕
図15及び図16を用いて、本実施例における蛍光体温度の調整方法について説明する。

0111

前述の第3実施例と本実施例との違いは、蛍光体温度がより低い点である。

0112

本実施例では、環境温度TE0が23℃、照射強度WLが60W/mm2、比率WP/WEが0.68、モーター4の回転速度が6000rpmである。この場合、図15中の☆4に示すように、蛍光体2の温度TPは110℃であることがわかる。

0113

例えば、会議室等の室内でプロジェクターαを使用中に冷房を起動した結果、環境温度TE1が5℃となった場合、蛍光体2の温度TPは環境温度変化分の18℃(=23℃−5℃)低下して92℃(=110℃−18℃)になる。蛍光体温度が92℃に低下すると、図13中の☆4´に示すように、比率WP/WEが0.69となり、投射画像の色味が変化してしまう。

0114

環境温度TEの変化量が−18℃、蛍光体2の温度TPが110℃の場合には、図16中の☆4に示すように、蛍光体温度を92℃から110℃に戻すために必要なモーター4の回転速度は3700rpmであることがわかる。

0115

このように、本実施例においても、蛍光体2の付近に放射温度計を設ける必要が無いために、使用環境の変化による影響を抑制することが可能で、より小型な光源装置及びこれを用いた投射型表示装置を提供することが可能となる。

0116

さらに、本実施例においては、環境温度の変化量は前述の第3実施例と同様であるが、蛍光体2の温度TPが異なるために、目標回転速度R1も異なることがわかる。

0117

〔第5実施例〕
図17を用いて、本実施例における蛍光体温度の調整方法について説明する。

0118

前述の第1〜第4実施例においては、光源装置100が第1フォトセンサー33を備える構成を例示した。しかし、本実施例で示す光源装置100は、第1フォトセンサー33を備えていない。第1フォトセンサー33を備えていない代わりに、図17に示す特性を利用して、蛍光体温度の調整を行う。なお、本実施例において、メモリ部35は、光源装置100からの光束の輝度と照射強度WLとの関係(第4の関係)を記憶している。

0119

図17は、照射強度WLと光源装置100からの光束の輝度との関係を示すグラフである。光源装置100の量産時に、個体ごとに図17に示す特性を測定し、メモリ部34が記憶しておき、光源装置100からの光束の輝度を計測する。これにより、第1フォトセンサー33を備えていなくても、照射強度WLを特性することが可能となる。

0120

なお、照射強度WLを取得したあとの制御は、前述の第1〜第4実施例と同様である。

0121

また、光源装置100からの光束の輝度は、投射レンズ400からの光束の輝度であっても、合成プリズム52から投射レンズ400へ向かう光束の輝度であっても良い。また、これらの光束の輝度の計測のために、合成プリズム52と投射レンズ400との間や、投射レンズ400の出射側に第3のフォトセンサー(第2の強度取得手段)を設けていてもよい。

0122

さらに、スクリーン500に表示されている投射画像の明るさと、照射強度WLとの関係を光源装置100の量産時に、個体ごとに測定してメモリ部35が記憶していてもよい。この場合、投射画像の明るさを測定するためのカメラを、プロジェクターαが備えていても良い。

0123

〔他の実施形態〕
前述した実施例では、励起光であるLD10からの青色光と、蛍光体2から発光した黄色光を測定しているが、蛍光体2からの黄色光を測定する代わりに、G光またはR光を測定して代用しても構わないものである。

0124

また、前述した実施例では、合成プリズム32の近傍にフォトセンサー6を配置した構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。フォトセンサー6の代わりに、例えば、第1フライアイレンズ41と第2フライアイレンズ42との間にカラーセンサーを備える構成等であっても良い。さらに、第1フライアイレンズ41と第2フライアイレンズ42との間にカラーセンサーを配置する。そして、プロジェクターαの起動から所定の時間経過後に、カラーセンサーを第1フライアイレンズ41と第2フライアイレンズ42との間から移動させる構成等であっても良い。

0125

また、前述した実施例では、金属基板上に蛍光体を塗布した構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、樹脂製の透明基板上に蛍光体を塗布した構成等であっても良い。

0126

また、前述した実施例では、本発明の実施例で示す光源装置を搭載可能な投射型表示装置の構成として、投射レンズを備える構成を例示した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。投射型表示装置であれば、例えば、着脱可能な投射レンズを用いる構成などでも良い。

0127

また、前述した実施例では、青色光を発するLDを用いた光源装置の構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。青色の波長帯域の光を発するような光源であれば、例えば、青色LEDなどであっても良い。

0128

また、前述した実施例では、LD以外に青色光を発する光源がない光源装置の構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、LD以外に青色LEDを追加した構成などでも良い。

0129

また、前述した実施例では、環境温度が変化した場合に、蛍光輝度比率が一定になるように冷却性能を制御する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、環境温度を計測せずに、蛍光輝度比率の計測と、その計測結果から得られる蛍光体の温度の推定を所定の周期で行い、推定した蛍光体の温度が変化した場合に冷却性能を制御する構成であってもよい。

0130

すなわち、制御部34は、比率取得部61が取得した結果に基づいて、蛍光体ユニット30の温度を制御すれば良い。

0131

なお、図8図9図11図12図13図14図15図16に示す破線及び実線は☆および☆´の位置におけるレーザー光源照度強度および温度を示すための補助線であって必ずしも厳密に正確な線とは限らない。

0132

30蛍光体ユニット(波長変換素子)
34 制御部(制御手段)
61比率取得部(比率取得手段)

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