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技術 鋼製地覆部の取付け構造

出願人 株式会社奥村組株式会社IHI建材工業
発明者 高島通男西山宏一小出昌克三澤孝史石井敏之川口昇平中山壮一郎眞藤篤志
出願日 2016年1月26日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2016-011995
公開日 2017年8月3日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2017-133186
状態 特許登録済
技術分野 橋または陸橋
主要キーワード 雌ネジ加工 接合辺 連結端面 ゴムワッシャー 連結チェーン 締着ボルト 端部リブ 蓋プレート
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

コンクリート壁高欄が車両からの衝突荷重を受けた際に、リブプレートの変形が阻害されないようにして、リブプレートをよりスムーズに変形させることのできる鋼製地覆部の取付け構造を提供する。

解決手段

コクリート壁高欄12の鋼製地覆部20を、ボルト部材37,38を介して壁本体部13及びコンクリート床版に取り付けるための取付け構造であって、ボルト締着孔21a,22aの少なくとも一部で、ボルト部材37が、ボルト締着孔22aの周縁部分との間に嵩上げ座金を介在させて、ナット部材を用いてボルト締着孔22aの周縁部分に締着されている。締着されたボルト部材37の雄ネジロッドには、ナット部材と、側面接合板22の内側面との間の部分に、相当の長さの自由長が保持されるようになっている。

概要

背景

例えば道路橋高架道路等における幅員方向の側縁部には、当該側縁部に沿って、主として走行車両運転者視線誘導したり、走行車両が道路の外側に逸脱するのを防止したりするための、コンクリート製の壁高欄が設置されている。

コンクリート製の壁高欄は、一般に現場打ちコンクリートによって、コンクリート床版の側縁部に沿って形成されており、また走行車両が衝突して破損したり、老朽化したりすることで取り替える必要が生じた際にも、現場打ちコンクリートによって形成し直すのが一般的であったが、現場打ちコンクリートによってコンクリート製の壁高欄を形成する場合、鉄筋型枠組立作業や、コンクリートの打設作業養生等に多くの手間を要することになる。

一方、予め工場等で製造されたプレキャストコンクリート製の壁高欄を用いることで、現場打ちコンクリートによることなく、効率良く簡易に壁高欄を新設したり取り替えたりできるようにする技術が種々開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。また、コンクリート製の壁高欄は、走行車両が道路の外側に逸脱するのを防止するだけでなく、走行車両が衝突した際の衝突エネルギーも吸収できるようにすることが望ましいことから、衝突エネルギーを吸収できるようにした、プレキャストコンクリート製の壁高欄とコンクリート床版との結合方法も開発されている(例えば、特許文献4参照)。

概要

コンクリート壁高欄が車両からの衝突荷重を受けた際に、リブプレートの変形が阻害されないようにして、リブプレートをよりスムーズに変形させることのできる鋼製地覆部の取付け構造を提供する。コクリート壁高欄12の鋼製地覆部20を、ボルト部材37,38を介して壁本体部13及びコンクリート床版に取り付けるための取付け構造であって、ボルト締着孔21a,22aの少なくとも一部で、ボルト部材37が、ボルト締着孔22aの周縁部分との間に嵩上げ座金を介在させて、ナット部材を用いてボルト締着孔22aの周縁部分に締着されている。締着されたボルト部材37の雄ネジロッドには、ナット部材と、側面接合板22の内側面との間の部分に、相当の長さの自由長が保持されるようになっている。

目的

一方、上述の取付け構造では、接合プレートの底面接合板及び側面接合板のボルト締着孔に、ボルト部材が強固に締着されていることによって、例えばコンクリート壁高欄が車両からの衝突荷重を受けた際に、リブプレートが変形するのを阻害する恐れがあることから、ボルト部材を強固に締着した状態を保持したまま、鋼製地覆部のリブプレートを、底面接合板と側面接合板との角度を広げる力によってよりスムーズに変形させるようにするための、新たな技術の開発が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

プレキャストコンクリート製の壁本体部と、該壁本体部の下端部内側面に一体として取り付けられる鋼製地覆部とからなるコンクリート壁高欄の前記鋼製地覆部を、ボルト部材を介して前記壁本体部及びコンクリート床版に取り付けるための鋼製地覆部の取付け構造であって、前記鋼製地覆部は、複数のボルト締着孔が形成された底面接合板及び側面接合板によるL字断面形状を備える接合プレートと、該接合プレートの長手方向に間隔をおいて配置されると共に、前記底面接合板の内側面と前記側面接合板の内側面とに跨って、前記接合プレートの長手方向と垂直又は略垂直な面に沿って設けられた複数のリブプレートとを含んで形成されており、前記コンクリート壁高欄の前記壁本体部は、前記側面接合板のボルト締着孔にボルト部材を締着して前記鋼製地覆部を当該壁本体部の下端部内側面に接合すると共に、前記底面接合板のボルト締着孔にボルト部材を締着して前記鋼製地覆部を前記コンクリート床版の上面に接合することによって、前記鋼製地覆部を介して前記コンクリート床版の側縁部に沿って取り付けられており、前記側面接合板及び前記底面接合板に形成された複数の前記ボルト締着孔の少なくとも一部では、前記ボルト部材が、前記ボルト締着孔の周縁部分との間に嵩上げ座金を介在させて、当該ボルト部材又はナット部材を用いて前記ボルト締着孔の周縁部分に締着されていることで、締着された前記ボルト部材には、当該ボルト部材の頭部又は前記ナット部材と、前記側面接合板又は前記底面接合板の内側面との間の部分に、相当の長さの自由長が保持されている鋼製地覆部の取付け構造。

請求項2

締着された前記ボルト部材における、当該ボルト部材の頭部又は前記ナット部材と、前記側面接合板又は前記底面接合板の内側面との間の部分に保持されている前記相当の長さの自由長は、前記ボルト部材の外径以上の長さの自由長となっている請求項1記載の鋼製地覆部の取付け構造。

請求項3

締着された前記ボルト部材における、当該ボルト部材の頭部又は前記ナット部材と、前記側面接合板又は前記底面接合板の内側面との間の部分に保持されている前記相当の長さの自由長は、25〜50mmの長さの自由長となっている請求項1又は2記載の鋼製地覆部の取付け構造。

請求項4

前記鋼製地覆部は、前記コンクリート壁高欄が車両からの衝突荷重を受けた際に、前記壁本体部の主鉄筋降伏したり、前記壁本体部のコンクリート圧壊するのに先立って、前記リブプレートが、前記底面接合板と前記側面接合板との角度を広げる力を受けて変形するように設計されている請求項1〜3のいずれか1項記載の鋼製地覆部の取付け構造。

請求項5

前記接合プレートの前記側面接合板に、複数の前記ボルト締着孔が、上下2段に2列に配置されて形成されおり、上段の列の複数の前記ボルト締着孔において、前記ボルト部材が、当該ボルト部材の頭部又は前記ナット部材と、前記ボルト締着孔の周縁部との間に嵩上げ座金を介在させて、前記ボルト締着孔の周縁部分に締着されている請求項1〜4のいずれか1項記載の鋼製地覆部の取付け構造。

技術分野

0001

本発明は、コンクリート壁高欄鋼製地覆部を、ボルト部材を介して壁本体部及びコンクリート床版に取り付けるための鋼製地覆部の取付け構造に関する。

背景技術

0002

例えば道路橋高架道路等における幅員方向の側縁部には、当該側縁部に沿って、主として走行車両運転者視線誘導したり、走行車両が道路の外側に逸脱するのを防止したりするための、コンクリート製の壁高欄が設置されている。

0003

コンクリート製の壁高欄は、一般に現場打ちコンクリートによって、コンクリート床版の側縁部に沿って形成されており、また走行車両が衝突して破損したり、老朽化したりすることで取り替える必要が生じた際にも、現場打ちコンクリートによって形成し直すのが一般的であったが、現場打ちコンクリートによってコンクリート製の壁高欄を形成する場合、鉄筋型枠組立作業や、コンクリートの打設作業養生等に多くの手間を要することになる。

0004

一方、予め工場等で製造されたプレキャストコンクリート製の壁高欄を用いることで、現場打ちコンクリートによることなく、効率良く簡易に壁高欄を新設したり取り替えたりできるようにする技術が種々開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。また、コンクリート製の壁高欄は、走行車両が道路の外側に逸脱するのを防止するだけでなく、走行車両が衝突した際の衝突エネルギーも吸収できるようにすることが望ましいことから、衝突エネルギーを吸収できるようにした、プレキャストコンクリート製の壁高欄とコンクリート床版との結合方法も開発されている(例えば、特許文献4参照)。

先行技術

0005

特開2001−193015号公報
特開2008−2259号公報
特開2013−36205号公報
特開平7−102528号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献4の結合方法では、プレキャストコンクリート製の壁高欄に、縦方向に貫通するシースを複数形成したり、各々のシースにPC鋼棒定着具を取り付けたり、PC鋼棒にプレストレスを導入したりする必要を生じて、壁高欄の製造や取付け工程が煩雑且つ高価になる。

0007

これに対して、本願の発明者等は、走行車両が道路の外側に逸脱するのを防止すると共に、走行車両が衝突した際の衝突エネルギーを効果的に吸収するコンクリート壁高欄を、プレキャストコンクリート製の部材を用いて、より簡易に且つ安価に形成できるようにするコンクリート壁高欄の取付け構造を開発している。この取付け構造では、コンクリート壁高欄は、プレキャストコンクリート製の壁本体部と、鋼製地覆部とからなり、鋼製地覆部は、複数のボルト締着孔が形成された底面接合板及び側面接合板によるL字断面形状を備える接合プレートと、接合プレートの長手方向に間隔をおいて配置されると共に、底面接合板の内側面と側面接合板の内側面とに跨って、接合プレートの長手方向と垂直又は略垂直な面に沿って設けられた複数のリブプレートとを含んで形成されている(図1図3参照)。

0008

また、コンクリート壁高欄の壁本体部は、側面接合板のボルト締着孔にボルト部材を締着して鋼製地覆部を当該壁本体部の下端部内側面接合すると共に、底面接合板のボルト締着孔にボルト部材を締着して鋼製地覆部をコンクリート床版の上面に接合することによって、鋼製地覆部を介して、コンクリート床版の側縁部に沿って取り付けられるようになっている。そして、鋼製地覆部は、例えばコンクリート壁高欄が車両からの衝突荷重を受けた際に、壁本体部の主鉄筋降伏したり、壁本体部のコンクリートが圧壊するのに先立って、リブプレートが、底面接合板と側面接合板との角度を広げる力を受けて変形するように設計されていることで、走行車両が衝突した際の衝突エネルギーを効果的に吸収できるようになっている。

0009

一方、上述の取付け構造では、接合プレートの底面接合板及び側面接合板のボルト締着孔に、ボルト部材が強固に締着されていることによって、例えばコンクリート壁高欄が車両からの衝突荷重を受けた際に、リブプレートが変形するのを阻害する恐れがあることから、ボルト部材を強固に締着した状態を保持したまま、鋼製地覆部のリブプレートを、底面接合板と側面接合板との角度を広げる力によってよりスムーズに変形させるようにするための、新たな技術の開発が望まれている。

0010

本発明は、例えばコンクリート壁高欄が車両からの衝突荷重を受けた際に、接合プレートの底面接合板及び側面接合板のボルト締着孔にボルト部材が強固に締着されていることでリブプレートの変形が阻害されないようにして、鋼製地覆部のリブプレートを、よりスムーズに変形させることのできる鋼製地覆部の取付け構造を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、プレキャストコンクリート製の壁本体部と、該壁本体部の下端部内側面に一体として取り付けられる鋼製地覆部とからなるコンクリート壁高欄の前記鋼製地覆部を、ボルト部材を介して前記壁本体部及びコンクリート床版に取り付けるための鋼製地覆部の取付け構造であって、前記鋼製地覆部は、複数のボルト締着孔が形成された底面接合板及び側面接合板によるL字断面形状を備える接合プレートと、該接合プレートの長手方向に間隔をおいて配置されると共に、前記底面接合板の内側面と前記側面接合板の内側面とに跨って、前記接合プレートの長手方向と垂直又は略垂直な面に沿って設けられた複数のリブプレートとを含んで形成されており、前記コンクリート壁高欄の前記壁本体部は、前記側面接合板のボルト締着孔にボルト部材を締着して前記鋼製地覆部を当該壁本体部の下端部内側面に接合すると共に、前記底面接合板のボルト締着孔にボルト部材を締着して前記鋼製地覆部を前記コンクリート床版の上面に接合することによって、前記鋼製地覆部を介して前記コンクリート床版の側縁部に沿って取り付けられており、前記側面接合板及び前記底面接合板に形成された複数の前記ボルト締着孔の少なくとも一部では、前記ボルト部材が、前記ボルト締着孔の周縁部分との間に嵩上げ座金を介在させて、当該ボルト部材又はナット部材を用いて前記ボルト締着孔の周縁部分に締着されていることで、締着された前記ボルト部材には、当該ボルト部材の頭部又は前記ナット部材と、前記側面接合板又は前記底面接合板の内側面との間の部分に、相当の長さの自由長が保持されている鋼製地覆部の取付け構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。

0012

そして、本発明の鋼製地覆部の取付け構造は、締着された前記ボルト部材における、当該ボルト部材の頭部又は前記ナット部材と、前記側面接合板又は前記底面接合板の内側面との間の部分に保持されている前記相当の長さの自由長が、前記ボルト部材の外径以上の長さの自由長となっていることが好ましい。

0013

また、本発明の鋼製地覆部の取付け構造は、締着された前記ボルト部材における、当該ボルト部材の頭部又は前記ナット部材と、前記側面接合板又は前記底面接合板の内側面との間の部分に保持されている前記相当の長さの自由長が、25〜50mmの長さの自由長となっていることが好ましい。

0014

さらに、本発明の鋼製地覆部の取付け構造は、前記鋼製地覆部が、前記コンクリート壁高欄が車両からの衝突荷重を受けた際に、前記壁本体部の主鉄筋が降伏したり、前記壁本体部のコンクリートが圧壊するのに先立って、前記リブプレートが、前記底面接合板と前記側面接合板との角度を広げる力を受けて変形するように設計されていることが好ましい。

0015

さらにまた、本発明の鋼製地覆部の取付け構造は、前記接合プレートの前記側面接合板に、複数の前記ボルト締着孔が、上下2段に2列に配置されて形成されおり、上段の列の複数の前記ボルト締着孔において、前記ボルト部材が、当該ボルト部材の頭部又は前記ナット部材と、前記ボルト締着孔の周縁部との間に嵩上げ座金を介在させて、前記ボルト締着孔の周縁部分に締着されていることが好ましい。

発明の効果

0016

本発明の鋼製地覆部の取付け構造によれば、例えばコンクリート壁高欄が車両からの衝突荷重を受けた際に、接合プレートの底面接合板及び側面接合板のボルト締着孔にボルト部材が強固に締着されていることでリブプレートの変形が阻害されないようにして、鋼製地覆部のリブプレートを、よりスムーズに変形させることができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の好ましい一実施形態に係る鋼製地覆部の取付け構造を用いてコンクリート床版の側縁部に沿って取り付けられたコンクリート壁高欄を、道路の内側から見た正面側部分透視略示側面図である。
図1のA−Aに沿った略示矢視図である。
図1のB−Bに沿った略示矢視図である。
本発明の好ましい一実施形態に係る鋼製地覆部の取付け構造の要部を説明する、図3のH部拡大略示断面図である。
鋼製地覆部の構成を説明する分解断面図である。
プレキャストコンクリート壁部材(壁本体部)の構成を説明する、(a)は道路の内側から見た正面側の略示側面図、(b)は(a)のE−Eに沿った略示矢視図、(c)は(a)のF−Fに沿った略示矢視図、(d)は(a)のG−Gに沿った略示矢視図、(e)は(a)を左側から見た略示端面図である。
図3のI部拡大略示断面図である。
図3のJ部拡大略示断面図である。
隣接する壁本体部の連結構造を説明する、(a)は充填固化材充填される前の図1のC部拡大側面図、(b)は締着ボルトの側面図、(c)は(b)を右側から視た締着ボルトの頭部の正面図である。
隣接する壁本体部の連結構造を説明する、(a)は図1のC部拡大側面図、(b)は(a)のD−Dに沿った略示矢視図である。

実施例

0018

図4に示す本発明の好ましい一実施形態に係る鋼製地覆部の取付け構造10は、図1図3に示すように、例えば道路橋を新設する際に、コンクリート床版11の側縁部に沿って、プレキャストコンクリート製の壁本体部13と鋼製地覆部20とからなるコンクリート壁高欄12を、鋼製地覆部20を介して、簡易に且つ安価に設置できるようにするための構造として採用されたものである。また、本実施形態の取付け構造10によれば、設置したコンクリート壁高欄12に交通事故等によって走行車両が衝突した際に、鋼製地覆部20をよりスムーズに変形させて、衝突時のエネルギーを効果的に吸収することで、壁本体部13が、圧壊等して破損することになるのを抑制すると共に、本体構造物であるコンクリート床版11が破損するのを抑制して、好ましくは壁本体部13を再利用できるようにすると共に、コンクリート床版11を補修することなくそのまま利用できるようにする機能を備えている。

0019

そして、本実施形態の鋼製地覆部の取付け構造10は、プレキャストコンクリート製の壁本体部13と、壁本体部13の下端部内側面に一体として取り付けられる鋼製地覆部20とからなるコンクリート壁高欄12の鋼製地覆部20を、ボルト部材37,38,39を介して壁本体部13及びコンクリート床版11に取り付けるための取付け構造であって、図1図3及び図5に示すように、鋼製地覆部20は、複数のボルト締着孔21a、22aが形成された底面接合板21及び側面接合板22によるL字断面形状を備える接合プレート23と、接合プレート23の長手方向に間隔をおいて配置されると共に、底面接合板21の内側面と側面接合板22の内側面とに跨って、接合プレート23の長手方向と垂直又は略垂直な面に沿って設けられた複数のリブプレート24、25とを含んで形成されている。

0020

コンクリート壁高欄12の壁本体部13は、側面接合板22のボルト締着孔22aにボルト部材37,38を締着して鋼製地覆部20を壁本体部13の下端部内側面に接合すると共に、底面接合板21のボルト締着孔21aにボルト部材39を締着して鋼製地覆部20をコンクリート床版11の上面に接合することによって、鋼製地覆部20を介してコンクリート床版11の側縁部に沿って取り付けられている。

0021

側面接合板21及び底面接合板22に形成された複数のボルト締着孔21a,22aの少なくとも一部として、例えば側面接合板22に上下2段に2列に配置されて形成されたボルト締着孔22aのうち、好ましくは上段の列の複数のボルト締着孔22aでは、図4に示すように、ボルト部材37が、ボルト締着孔22aの周縁部分との間に嵩上げ座金37dを介在させて、当該ボルト部材37又はナット部材37b(本実施形態では、ナット部材37b)を用いてボルト締着孔22aの周縁部分に締着されていることで、締着されたボルト部材37の雄ネジロッド37aには、当該ボルト部材の頭部37又はナット部材37b(本実施形態では、ナット部材37b)と、側面接合板22又は底面接合板21(本実施形態では、側面接合板22)の内側面との間の部分に、相当の長さの自由長が保持されるようになっている。

0022

また、本実施形態では、コンクリート壁高欄12は、図1に示すように、コンクリート床版11の側縁部に沿って連設配置された複数の単位コンクリート壁高欄12’によって形成されており、各々の単位コンクリート壁高欄12’は、各隣接する壁本体部13同士が、後述する連結構造50によって、互いに連結されるようになっている。

0023

本実施形態では、コンクリート壁高欄12の各々の単位コンクリート壁高欄12’を構成する壁本体部13は、予め工場等で製造された、プレキャストコンクリート製の壁部材(プレキャストコンクリート壁部材)となっている。プレキャストコンクリート壁部材である壁本体部13は、図6(a)〜(e)に示すように、例えば高さが1080mm程度、長さが1990mm程度の大きさの矩形の(正面側及び背面側の)側面形状を有すると共に、厚さが200mm程度の偏平な断面形状を有する、角部が面取りされた厚板形状に形成されている。

0024

また、本実施形態では、プレキャストコンクリート壁部材である壁本体部13の下端部分には、複数の地覆取付け用の側面インサート部材26が、例えばM27程度の大きさの雌ネジ孔26aが形成された端面を側面に臨ませた状態で、埋設固定されている。これらの側面インサート部材26は、後述する鋼製地覆部20の接合プレート23の側面接合板22に形成された側面ボルト締着孔22aの配設位置と対応させて、例えば壁本体部13の長さ方向に250mm程度のピッチで、上下2段に2列に配置されて取り付けられている。側面インサート部材26は、例えばD41程度の太さの異形鉄筋を、例えば150mm程度の長さに切断すると共に、一方の端面に雌ネジ加工を施して雌ネジ孔26を設けることによって、容易に形成することができる。また、各々の壁本体部13の上端面及び下端面には、吊上げ用のインサートアンカー27が、2箇所ずつ埋め込み配置されて取り付けられている。

0025

そして、本実施形態では、プレキャストコンクリート壁部材である壁本体部13の一方の側端部には、連結端面13aとなる側端面に雌ネジ孔14aが形成された端面を臨ませて、端面インサート部材14が、上下方向に間隔をおいて2箇所に配置されて埋設固定されている。また、他方の側端部には、連結端面13bとなる側端面に表面を臨ませて、ボルト締着孔15aを有する締着プレート15が、端面インサート部材14の高さ位置と対応させて、上下方向に間隔をおいて2箇所に配置されて固定されている。さらに、締着プレート15の連結端面13bと反対側に隣接する部分には、締着作業用凹部16が、壁本体部13の正面側の側面に開口させて設けられている。

0026

端面インサート部材14は、例えばD35程度の太さの異形鉄筋を、例えば150mm程度の長さに切断すると共に、一方の端面に雌ネジ加工を施して、例えばM22程度の大きさの雌ネジ孔14aを設けることによって、容易に形成することができる。端面インサート部材14は、予め工場等においてプレキャストコンクリート壁部材である壁本体部13を製造する際に、コンクリート中の所定の位置に精度良く配置して埋め込むことによって、容易に埋設固定することができる。

0027

締着プレート15は、例えば縦150mm程度、横100mm程度、厚さ19mm程度の大きさの金属プレートからなり、中央部分に直径が例えば25mm程度の大きさのボルト締着孔15aが貫通形成されている。締着プレート15は、例えばこれの背面側に溶接して取り付けたアンカー鉄筋15b(図5(a)参照)を、締着作業用凹部16の周囲のコンクリート中に埋設することによって、連結端面13bの所定の位置に、精度良く配置して固定することができる。締着作業用凹部16は、予め工場等においてプレキャストコンクリート壁部材である壁本体部13を製造する際に、例えば箱抜き部を設けることによって、締着ボルト17の締着作業を行うのに必要十分な大きで、壁本体部13の正面側の側面に開口させて容易に形成することができる。

0028

本実施形態では、壁本体部13と共に各々の単位コンクリート壁高欄12’を構成する鋼製地覆部20は、図1図3に示すように、底面接合板21及び側面接合板22によるL字断面形状を有する接合プレート23と、底面接合板21の内側面と側面接合板22の内側面とに跨って接合された複数のリブプレート24,25とを含んで形成されており、さらに、図5にも示すように、底面接合板21の先端部と側面接合板22の先端部との間の開口部分を覆って、斜め蓋プレート28が取り付けられている。

0029

接合プレート23は、例えば幅が700mm程度、長さが1990mm程度の帯板形状を有する、厚さが6〜9mm程度の鋼製プレートに、折曲げ加工等を施すことによって形成される。接合プレート23は、幅方向中央部分折曲げ線として、底面接合板21に対して側面接合板22を垂直に折り曲げることによって、L字断面形状を有するように形成される。また、底面接合板21や側面接合板22の先端側縁部分に溶接等により接合されて、斜め蓋プレート28を支持するための支持プレート片21b,22bが、底面接合板21や側面接合板22に対して内側に垂直に張り出すと共に、先端部分を45°の角度で斜め内側に延設させた状態で、各々連続して取り付けられている。

0030

また、本実施形態では、底面接合板21の先端側縁部分に取り付けられた支持プレート片21bの斜め延設部分に溶接等により接合されて、ナットフォルダー30を備えるボルト接合片29a(図5参照)が、接合プレート23の長さ方向に所定の間隔をおいて、斜めに張り出して例えば4箇所に設けられている(図1参照)。さらに、側面接合板22の上部に溶接等により接合されて、斜め延設部分にナットフォルダー30を備えるボルト接合片29b(図5参照)が、接合プレート23の長さ方向にボルト接合片29aと同様の所定の間隔をおいて、内側に張り出して例えば4箇所に設けられている(図1参照)。さらにまた、底面接合板21や側面接合板22の内側面に溶接等により接合されて、1又は複数の補強用のリブプレート31(図5参照)が、底面接合板21や側面接合板22に対して垂直内側に張り出して、接合プレート23の長さ方向に延設して適宜の位置に取り付けられている。

0031

そして、本実施形態では、接合プレート23の側面接合板22に、複数の側面ボルト締着孔22aが開口形成されていると共に、底面接合板21に、複数の底面ボルト締着孔21aが開口形成されている。すなわち、側面接合板22の側面ボルト締着孔22aは、壁本体部13の下端部分に取り付けられた複数の側面インサート部材26(図6(a)参照)の配設位置と対応させて、例えば接合プレート23の長さ方向に250mm程度のピッチで、上下2段に2列に配置されて形成されている。底面接合板21の底面ボルト締着孔21aは、例えば打込み式のアンカーとしてコンクリート床版11の上面に打ち込まれて固定された、複数の打込みアンカー部材40(図1図3参照)の配設位置と対応させて、複数形成されている。底面接合板21の底面ボルト締着孔21は、現場で打ち込まれてコンクリート床版11に固定された打込みアンカー部材40の施工誤差を吸収できるように、好ましくは楕円形状を有する締着孔として開口形成されている。

0032

底面接合板21の内側面と側面接合板22の内側面とに跨って接合されるリブプレート24,25は、本実施形態では、接合プレート23の長さ方向の両端部に取り付けられる端部リブプレート25(図1図2参照)と、両側の端部リブプレート25の間の部分に、例えば500mm程度のピッチで配置されて取り付けられる複数の中間リブプレート24(図1図3参照)とを含んで構成されている。

0033

端部リブプレート25は、例えば5〜9mm程度の厚さの鋼製プレートからなり、図2に示すように、接合プレート23の底面接合板21及び支持プレート片21bと、側面接合板22及び支持プレート片22bとによって周囲を囲まれる、これらの内側領域に納まる大きさの、3箇所の角部が各々面取りされた略直角二等辺三角形の形状を有するように形成されている。端部リブプレート25は、直角部分を挟んだ両側の一対の辺部を接合辺部25cとして、溶接等によって、底面接合板21の内側面や側面接合板22の内側面に接合することで、接合プレート23の長手方向と垂直な面に沿って、接合プレート23の両端部に取り付けられる。これによって、略直角二等辺三角形の直角部分とは反対側の端部リブプレート25の斜辺部25bは、両側の支持プレート片21b。22bの間の部分において、底面接合板21及び側面接合板22に対して45°の角度で斜めに延設するように配設される。両側の支持プレート片21b,22bの間の部分の斜辺部25bには、これの中間部分に、略直角二等辺三角形の直角部分に向けて切り込まれた、切込み部25aが形成されている。また、端部リブプレート25は、略直角二等辺三角形の直角部分が切り欠かれていることによって、直角部分の両側の一対の接合辺部25cは、接合プレート23の角部23aとの間に間隔おいた状態で、底面接合板21の内側面や側面接合板22の内側面に接合されるようになっている。

0034

中間リブプレート24は、端部リブプレート25と同様に、例えば5〜9mm程度の厚さの鋼製プレートからなり、図3及び図5に示すように、上述の略直角二等辺三角形の端部リブプレート25の形状から、上部角部の面取り部分を、側面接合板22の支持プレート片22bと離間させて、上述のボルト接合片29bと近接する高さ位置まで、さらに下方に切り欠いて形成した形状を備えている(図5参照)。中間リブプレート24は、端部リブプレート25と同様に、直角部分を挟んだ両側の一対の辺部を接合辺部24cとして、溶接等によって、底面接合板21の内側面や側面接合板22の内側面に接合することで、接合プレート23の長手方向と垂直な面に沿って、接合プレート23に取り付けられる。また、両側の支持プレート片21b,22bの間の部分の斜辺部24bには、これの中間部分に、略直角二等辺三角形の直角部分に向けて切り込まれた、切込み部24aが形成されている。さらに、中間リブプレート24は、端部リブプレート25と同様に、直角部分が切り欠かれていることによって、直角部分の両側の一対の接合辺部24cは、接合プレート23の角部23aとの間に間隔おいた状態で、底面接合板21の内側面や側面接合板22の内側面に接合されるようになっている。

0035

なお、鋼製地覆部20に設けられるリブプレートの形状、厚さ、大きさ、配設ピッチ等は、上述の中間リブプレート24及び端部リブプレート25の形状や、これらの配設位置等に限定されることなく、後述するように、コンクリート壁高欄12が車両からの衝突荷重を受けた際に、壁本体部13の主鉄筋が降伏したり、壁本体部13のコンクリートが圧壊するのに先立って、リブプレートが、底面接合板21と側面接合板22との角度を広げる力を受けて効率良く変形することが可能なように、これらの形状、厚さ、大きさ、配設ピッチ等を、適宜設計することが可能である。

0036

また、本実施形態では、中間リブプレート24や端部リブプレート25は、接合辺部24c,25cを、接合プレート23の角部23aとの間に間隔おいた状態で、底面接合板21の内側面や側面接合板22の内側面に接合されるようになっているので、後述するように、コンクリート壁高欄12が車両からの衝突荷重を受けることで、底面接合板21と側面接合板22との角度を広げる力を受けた際の、リブプレート24,25の変形の開始時期を容易に調整することが可能になる。

0037

特に、本実施形態では、リブプレート24,25の斜辺部24b,25bに切込み部24a,25aが形成されていることにより、後述するように、コンクリート壁高欄12が車両からの衝突荷重を受けた際に、底面接合板21と側面接合板22との角度を広げる力によって、リブプレート24,25を、よりスムーズに変形させることが可能になる。また切込み部24a,25aの長さや幅を調整することによって、鋼製地覆部20の耐力を容易に調整することが可能になる。

0038

底面接合板21の先端部と側面接合板22の先端部との間の開口部分を覆って取り付けられる斜め蓋プレート28は、本実施形態では、図1図3及び図5に示すように、例えば幅が400mm程度、長さが1990mm程度の帯板形状を有する、厚さが6〜9mm程度の鋼製プレートに、種々の加工を施すことによって形成されている。斜め蓋プレート28には、接合プレート23の底面接合板21から張り出して設けられた4箇所のボルト接合片29aのナットフォルダー30や、側面接合板22から張り出して設けられた4箇所のボルト接合片29bのナットフォルダー30と対応する位置に、ボルト締着凹部28aが、斜め蓋プレート28の表面側から裏面側に窪んだ状態で、合計8箇所に設けられている。

0039

また、斜め蓋プレート28の裏面側には、補強用のリブプレート32が、溶接等により接合されて、斜め蓋プレート28に対して垂直に張り出すと共に、斜め蓋プレート28の長さ方向に延設して、斜め蓋プレート28の幅方向中央部分に取り付けられている。さらに、斜め蓋プレート28の上端部には、係止プレート片33が、裏面側に溶接等により接合されて、斜め蓋プレート28の長さ方向に延設して、斜め蓋プレート28の上端縁部から上方に張り出した状態で取り付けられている。

0040

斜め蓋プレート28は、係止プレート片33の張り出し部分を、側面接合板22の支持プレート片22bの斜め延設部分に内側から係止させると共に、8箇所のボルト締着凹部28aを、緩衝用ゴムワッシャー34を挟み込んだ状態で、接合プレート23から張り出して設けられたボルト接合片29a,29bのナットフォルダー30に各々重ね合わせて、図8に示すように、締着ボルト35を、ナットフォルダー30の内部に収容されたナット部材36に螺合して、ボルト締着凹部28aに各々締着することによって、接合プレート23に強固に接合される。これによって、接合プレート23と斜め蓋プレート28とが一体となった鋼製地覆部20が形成される。

0041

また、本実施形態では、例えば接合プレート23の側面接合板22に取り付けられた補強用のリブプレート31や、斜め蓋プレート28に取り付けられた補強用のリブプレート32の適宜の位置に、連結チェーン連結ワイヤ等の連結線状部材(図示せず)の端部を係止する、係止穴(図示せず)が設けられている。これらの係止穴に、連結線状部材の両側の端部を各々係止することによって、連結線状部材を介して、接合プレート23と斜め蓋プレート28や、隣接する単位コンクリート壁高欄12’の斜め蓋プレート28同志を、相互に連結しておくことが可能になる。

0042

接合プレート23の底面接合板21の先端部と側面接合板22の先端部との間の開口部分を覆って、斜め蓋プレート28が取り付けられていることにより、走行車両がコンクリート壁高欄12に衝突する際に、鋼製地覆部20の斜め蓋プレート28に車輪乗り上げさせてから、壁本体部13に車両を衝突させることで、コンクリート壁高欄12に負荷される衝突時のエネルギーを、効果的に緩和することが可能になる。また、斜め蓋プレート28のボルト締着凹部28aと、接合プレート23のナットフォルダー30との間に緩衝用のゴムワッシャー34を介在させて、これらが締着ボルト35によって接合されていることにより、鋼製地覆部20の斜め蓋プレート28に車輪が乗り上げる際の衝撃を、効果的に吸収することが可能になる。さらに、接合プレート23と斜め蓋プレート28や、隣接する単位コンクリート壁高欄12’の斜め蓋プレート28同志が、連結線状部材を介して連結されていることで、走行車両がコンクリート壁高欄12に衝突する際の衝撃によって、斜め蓋プレート28が飛び散ることになるのを、効果的に回避することが可能になる。

0043

本実施形態では、各々の単位コンクリート壁高欄12’をコンクリート床版11の側縁部に沿って設置するのに先立って、鋼製地覆部20が、壁本体部13の下端部内側面に一体として取り付けられる。鋼製地覆部20の壁本体部13への取り付けは、図3及び図4に示すように、壁本体部13の下端部分の正面側の側面に、雌ネジ孔26aが形成された端面を臨ませた状態で埋設固定されている側面インサート部材26に、接合プレート23の側面接合板22に形成された複数の側面ボルト締着孔22aを各々重ね合わせた状態で、ボルト部材37,38を締め着けて、鋼製地覆部14を壁本体部13に接合することによって行うことができる。

0044

本実施形態では、例えば側面接合板22に上下2段に2列に配置されて形成されたボルト締着孔22aのうち、好ましくは上段の列の複数のボルト締着孔22aにおいては、ボルト部材37が、ボルト締着孔22aの周縁部との間に嵩上げ座金37dを介在させて、ナット部材37bを用いてボルト締着孔22aの周縁部分に締着されていることで、締着されたボルト部材37の雄ネジロッド37aには、ナット部材37bと、側面接合板22の内側面との間の部分に、相当の長さの自由長が保持されるようになっている。

0045

すなわち、本実施形態では、ボルト部材37,38として、壁本体部13の下端部分に埋設固定された上段の列の側面インサート部材26に対しては、雄ネジロッド37aと締付けナット37bとからなるボルト部材37が用いられており、下段の列の側面インサート部材26に対しては、六角ボルトによるボルト部材38が用いられている。上段の列の側面インサート部材26に対するボルト部材37は、図7に示すように、雄ネジロッド37aを側面インサート部材26の雌ネジ孔26aの底部まで螺着すると共に、接合プレート23の側面接合板22との間に、角座金37cと嵩上げ座金37dとを介在させた状態で、締付けナット37bを締め付けることによって、側面ボルト締着孔22aの周囲(周縁部分)の側面接合板22に、締付けナット37bを締着させるようになっている。下段の列の側面インサート部材26に対するボルト部材38は、接合プレート23の側面接合板22との間に角座金38cを介在させた状態で締め付けることによって、頭部38bを側面ボルト締着孔22aの周囲(周縁部分)の側面接合板22に締着させるようになっている。

0046

上段の列の側面インサート部材26に対するボルト部材37が、接合プレート23の側面接合板22との間に嵩上げ座金37dを介在させて、側面ボルト締着孔22aの周囲の側面接合板22に締着されていることで、雄ネジロッド37aには、雌ネジ孔26aに螺着された部分と、締付けナット37bが締め付けられた部分との間に、相当の長さの自由長が確保されることになる。これによって、雄ネジロッド37aは、この自由長の部分で変形し易くなるので、後述するように、コンクリート壁高欄12が車両からの衝突荷重を受けた際に、リブプレート24,25が、底面接合板21と側面接合板22との角度を広げる力を受けてスムーズに変形するのを、阻害しないようにすることが可能になる。

0047

壁本体部13の下端部内側面に鋼製地覆部20が一体として取り付けられて形成された単位コンクリート壁高欄12’は、例えば壁本体部13に埋設固定された吊上げ用のインサートアンカー27を介して吊り上げて、コンクリート床版11の側縁部に沿った所定の位置に、コンクリート壁高欄12の延設方向に連設させた状態で各々設置して固定する。単位コンクリート壁高欄12’のコンクリート床版11の側縁部への取り付けは、本実施形態では、図1図3、及び図7に示すように、打込み式のアンカーとして、コンクリート床版11の上面の所定の位置に打ち込まれて埋設固定されている打込みアンカー部材40に、接合プレート23の底面接合板21に形成された複数の底面ボルト締着孔21aを各々重ね合わせた状態で、ボルト部材39を締め着けて、鋼製地覆部20をコンクリート床版11に締着して接合することによって行うことができる。

0048

本実施形態では、鋼製地覆部20をコンクリート床版11に接合する締着するボルト部材39として、図7に示すように、雄ネジロッド39aと締付けナット39bとからなるものが用いられている。すなわち、ボルト部材39は、雄ネジロッド39aを打込みアンカー部材40の雌ネジ孔40aの底部まで螺着すると共に、接合プレート23の底面接合板21との間に、角座金39cを介在させた状態で、締付けナット39bを締め付けることによって、底面ボルト締着孔21aの周囲(周縁部分)の底面接合板21に、締付けナット39bを締着させるようになっている。

0049

これらによって、図1図4に示すように、コンクリート壁高欄12の壁本体部13が、鋼製地覆部20を介してコンクリート床版11の側縁部に沿って取り付けられていると共に、鋼製地覆部20の接合プレート23の側面接合板21及び底面接合板22に形成された複数のボルト締着孔21a,22aの少なくとも一部として、好ましくは側面接合板22に上下2段に2列に配置されて形成されたボルト締着孔22aのうちの、上段の列の複数のボルト締着孔22aでは、ボルト部材37が、ボルト締着孔22aの周縁部分との間に嵩上げ座金37dを介在させて、ナット部材37bを用いて締着されていることで、締着されたボルト部材37には、ナット部材37bと側面接合板22の内側面との間の部分に、相当の長さの自由長が保持されるようになっている、本実施形態の鋼製地覆部の取付け構造10が形成されることになる。

0050

ここで、締着されたボルト部材37における、ナット部材37bと、側面接合板22の内側面との間の部分に保持されている相当の長さの自由長は、例えばコンクリート壁高欄12が車両からの衝突荷重を受けた際に、雄ネジロッド37aをこの自由長の部分で変形し易くする観点から、ボルト部材37の雄ネジロッド37aの、外径以上の長さの自由長となっていることが好ましい。

0051

また、締着されたボルト部材37における、ナット部材37bと、側面接合板22の内側面との間の部分に保持されている相当の長さの自由長は、例えばコンクリート壁高欄12が車両からの衝突荷重を受けた際に、雄ネジロッド37aをこの自由長の部分で変形し易くする観点から、25〜50mmの長さの自由長となっていることが好ましい。

0052

単位コンクリート壁高欄12’をコンクリート床版11の側縁部に沿って固定したら、上述のように、斜め蓋プレート28を、鋼製地覆部20の接合プレート23の底面接合板21の先端部と、側面接合板22の先端部との間の開口部分を覆って取り付ける。これによって、複数の単位コンクリート壁高欄12’が、コンクリート床版11の側縁部に沿って連設して設置されて、これらが一体となって連続するコンクリート壁高欄12が形成されることになる(図1参照)。

0053

ここで、本実施形態では、コンクリート床版11の側縁部に複数の単位コンクリート壁高欄12’を各々据え付けるのに先立って、コンクリート床版11の上面に敷きモルタル41を、例えば20mm程度の厚さで敷設することで、敷きモルタル41を介在させた状態で、単位コンクリート壁高欄12’が、コンクリート床版11の側縁部に沿って設置されるようになっている。敷きモルタル41を敷設することにより、コンクリート床版11の側縁部の上面の不陸整正して、単位コンクリート壁高欄12’を、より安定した状態で設置することが可能になる。

0054

そして、本実施形態では、壁体であるコンクリート壁高欄12の延設方向に連設された複数の単位コンクリート壁高欄12’は、各隣接する一対のプレキャストコンクリート壁部材である壁本体部13が、プレキャストコンクリート壁部材の連結構造50によって、互いに連結されるようになっている。すなわち、本実施形態では、連結構造50は、図1図9、及び図10に示すように、隣接する一方のプレキャストコンクリート壁部材13の連結端面13aに臨んで埋設固定された上述の端面インサート部材14と、隣接する他方のプレキャストコンクリート壁部材13の連結端面13bに臨んで固定された上述の締着プレート15と、締着プレート15の連結端面13bとは反対側の部分に開口させて設けられた上述の締着作業用凹部16とを含んで構成されており、さらに、締着作業用凹部16での作業により締着プレート15側から端面インサート部材14の雌ネジ孔14aに螺合されて、締着プレート15に締着された締着ボルト17と、締着ボルト17の頭部17aに形成された雌ネジ口部17bに先端雄ネジ部18aを螺合して、締着作業用凹部16の内部に突出して取り付けられた凹部アンカー部材18と、凹部アンカー部材19に支持させて、締着作業用凹部16に充填されて固化した充填固化材19とを含んで構成されている。本実施形態では、これらの連結構造50は、各々の隣接する一対のプレキャストコンクリート壁部材13の連結部分に、上下に間隔をおいて2箇所に設けられている。

0055

ここで、連結構造50を構成する締着ボルト17としては、端面インサート部材14の例えばM22程度の大きさの雌ネジ孔14aに螺着させることが可能な、例えばM22程度の大きさの、六角ボルトを用いることができる。六角ボルトによる締着ボルト17の頭部17aには、図9(b)、(c)に示すように、その中央部分に雌ネジ加工を施すことによって、例えばM10程度の大きさの雌ネジ口部17bが形成されている。

0056

また、締着ボルト17の頭部17aの雌ネジ口部17bに螺合される凹部アンカー部材18としては、例えばM10程度の大きさの、六角ボルトを用いることができる。凹部アンカー部材19に支持させて、締着作業用凹部16に充填される充填固化材19としては、例えば無収縮モルタルを用いることができる。

0057

本実施形態では、例えば上述のようにしてコンクリート床版11の側縁部に沿って複数の単位コンクリート壁高欄12’を設置して固定した後に、各々の隣接する一対のプレキャストコンクリート壁部材13の連結部分において、一方のプレキャストコンクリート壁部材13の連結端面13aに埋設固定された端面インサート部材14の雌ネジ孔14aと合致して配置された、他方のプレキャストコンクリート壁部材13の連結端面13bに固定された締着プレート15のボルト締着孔15aに、締着作業用凹部16での作業によって、締着プレート15側から締着ボルト17を挿通して、雌ネジ孔14aに螺合すると共に、頭部17aが締着プレート15に締着するまで締め着ける。これによって、隣接する一対のプレキャストコンクリート壁部材13が、これらの間に例えば10mm程度の幅の目地部42を保持した状態で、締着ボルト17を介して強固に連結される。

0058

締着ボルト17を締め着けて、隣接する一対のプレキャストコンクリート壁部材13を連結したら、締着作業用凹部16での作業によって、締着ボルト17の頭部17aに形成した雌ネジ口部17bに、凹部アンカー部材18の先端雄ネジ部18aを螺合して、凹部アンカー部材18を、締着作業用凹部16の内部に突出させた状態で取り付ける。

0059

しかる後に、締着作業用凹部16の内部に突出させて取り付けた凹部アンカー部材19に支持させて、充填固化材19を、締着作業用凹部16の内部に充填して固化させることによって、隣接する各一対の単位コンクリート壁高欄12’の、プレキャストコンクリート壁部材である壁本体部13が、連結構造50を介して、強固に且つ安定した状態で一体として連結されることになる。

0060

また、本実施形態では、隣接する一対のプレキャストコンクリート壁部材である壁本体部13の間に保持された目地部42に、例えば目地モルタルを適宜充填することによって、複数の単位コンクリート壁高欄12’が一体として連設された、コンクリート壁高欄12が形成されることになる。

0061

そして、上述の構成を備える本実施形態の鋼製地覆部の取付け構造10によれば、例えばコンクリート壁高欄12が車両からの衝突荷重を受けた際に、接合プレート12の底面接合板21及び側面接合板22のボルト締着孔21a,21bにボルト部材37,38,39が強固に締着されていることでリブプレート24,25の変形が阻害されないようにして、鋼製地覆部20のリブプレート24,25を、よりスムーズに変形させることが可能になる。

0062

すなわち、本実施形態によれば、コンクリート壁高欄12の鋼製地覆部20は、L字断面形状を備える接合プレート23と、接合プレート23の長手方向と垂直な面に沿って設けられた複数のリブプレート24,25とからなり、壁本体部13は、ボルト部材37,38を締着して鋼製地覆部20を下端部内側面に接合すると共に、ボルト部材39を締着して鋼製地覆部20をコンクリート床版11に接合することで、鋼製地覆部20を介してコンクリート床版11の側縁部に沿って強固に取り付けられており、且つ例えば側面接合板22に形成されたボルト締着孔22aのうち、好ましくは上段の列の複数のボルト締着孔22aでは、ボルト部材37が、ボルト締着孔22aの周縁部分との間に嵩上げ座金37dを介在させて、ナット部材37bを用いて締着されていることで、締着されたボルト部材37の雄ネジロッド37aには、相当の長さの自由長が保持されるようになっている。

0063

これらによって、本実施形態によれば、鋼製地覆部20は、コンクリート壁高欄12が車両からの衝突荷重を受けた際に、壁本体部13の主鉄筋が降伏したり、壁本体部13のコンクリートが圧壊するのに先立って、リブプレート24,25が、接合プレート23の底面接合板21と側面接合板22との角度を広げる力を受けて変形するように設計されていることによって、これらのリブプレート21,22が変形することで衝突エネルギーを効果的に吸収して、壁本体部13が損傷するのを効果的に抑制することが可能になる。また特に、側面接合板22及び底面接合板21に形成された複数のボルト締着孔22a,21aの少なくとも一部として、側面接合板22に形成されたボルト締着孔22aのうち、好ましくは上段の列の複数のボルト締着孔22aでは、ボルト部材37が、ボルト締着孔22aの周縁部分との間に嵩上げ座金37dを介在させて締着されていることにより、締着されたボルト部材37には、相当の長さの自由長が保持されているので、この自由長の部分で、ボルト部材37自体が変形し易くなることから、リブプレート24,25が、底面接合板21と側面接合板22との角度を広げる力を受けてスムーズに変形するのを、締着されたボルト部材37によって阻害されないようにして、よりスムーズに変形させることが可能になる。

0064

またこれによって、コンクリート壁高欄12が車両からの衝突荷重を受けても、損傷が抑制された壁本体部13を再利用することが可能になると共に、本体構造物であるコンクリート床版11が破損するのを抑制して、コンクリート床版11を補修することなくそのまま利用できるようにすることが可能になる。さらに、工場等で精度良く形成されたプレキャストコンクリート製の壁本体部13や、鋼製地覆部20を用いて、且つボルト部材27,28,29を締着するだけの簡易な施工方法によって、安価に且つ容易に、コンクリート壁高欄12をコンクリート床版11の側縁部に沿って効率良く設置することが可能になると共に、コンクリート壁高欄12を簡易に設置できるので、通行止め通行規制の時間を短縮することが可能になる。

0065

さらにまた、本実施形態によれば、コンクリート壁高欄12を形成する複数のプレキャストコンクリート壁部材である壁本体部13を、上述の連結構造50によって互いに連結することで、コンクリート壁高欄12の延設方向に、壁本体部13を簡易且つ安価な構造によって強固に連結して、例えば走行車両が衝突した際などの大きな衝撃を受けても、連結状態外れないようにすることが可能になると共に、構成材料として例えば締着作業用凹部16に充填された充填固化材19が、周囲に飛び散るのを効果的に回避することが可能になる。

0066

なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、嵩上げ座金を介在させてボルト部材が締着される少なくとも一部のボルト締着孔は、側面接合板に上下2段に2列に配置されて形成されたボルト締着孔のうち、上段の列のボルト締着孔である必要は必ずしも無く、リブプレートの変形を阻害し易い部分のボルト締着孔を適宜選択して、嵩上げ座金を介在させた状態でボルト部材を締着することもできる。特に、接合プレートの側面接合板に形成されたボルト締着孔の一部又は全部において、嵩上げ座金を介在させた状態でボルト部材を締着することが好ましい。接合プレートの底面接合板に形成されたボルト締着孔の一部又は全部において、嵩上げ座金を介在させた状態でボルト部材を締着することもできる。接合プレートの底面接合板及び側面接合板に形成されたボルト締着孔の全てにおいて、嵩上げ座金を介在させた状態でボルト部材を締着しても良い。

0067

また、ボルト部材は、ナット部材を用いてボルト締着孔の周縁部分に締着される必要は必ずしも無く、当該ボルト部材によって、これの頭部との間に嵩上げ座金を介在させた状態で、ボルト締着孔の周縁部分に締着することもできる。すなわち、例えば図4において、ボルト部材38は、側面接合板22の下段の列の複数のボルト締着孔22aの周縁部分に、嵩上げ座金37dと同様の嵩上げ座金を介在させた状態で、当該ボルト部材38の頭部38bを締着させることで、本発明の鋼製地覆部の取付け構造を形成することもできる。

0068

10鋼製地覆部の取付け構造
11コンクリート床版
12コンクリート壁高欄
12’単位コンクリート壁高欄
13プレキャストコンクリート壁部材(壁本体部)
14インサート部材
15締着プレート
16締着作業用凹部
17締着ボルト
18 凹部アンカー部材
19充填固化材
20 鋼製地覆部
21 底面接合板
21aボルト締着孔
22 側面接合板
22a ボルト締着孔
23接合プレート
24中間リブプレート
25端部リブプレート
37ボルト部材
37a雄ネジロッド
37bナット部材
37c角座金
37d嵩上げ座金
38 ボルト部材
38b 頭部
38c 角座金
39 ボルト部材

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