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課題

従来になく優れた熱的特性を有する各種不定形耐火物としての、スピネル質多孔質焼結体からなる粒子、及びこれを用いた各種不定形耐火物を提供する。

解決手段

本発明の不定形耐火物用粒子は、化学式MgAl2O4で表されるスピネル質の多孔質焼結体からなり、この不定形耐火物用粒子における孔径10μm以下の気孔の内、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が10vol%以上50vol%以下を占めており、かつ、粒子径45μm未満の粒子が60vol%以下、粒子径45μm以上100μm未満の粒子が20vol%以上60vol%以下、粒子径100μm以上1000μm以下の粒子が10vol%以上50vol%以下となる粒度分布を有する。

概要

背景

不定形耐火物原料に用いられる粉体の材料には、各種のセラミックス材料が用いられることがあるが、特に、耐熱性耐腐食性の点を考慮した場合においては、アルミナスピネル質セラミックスが好適な一態様として挙げられる。

例えば、特許文献1には、アルミナ原料純度99.5%以上、より好ましくは99.7%以上を使用するアルミナースピネル質不定形耐火物の開示があり、これは、亀裂、剥離を軽減させ、高耐用性を得られるようにしており、さらに、スピネル原料において、アルミナとマグネシア合計成分が99.5%以上のものを使用し、亀裂、剥離を軽減させ、高耐用性を得られるようにしている、との記載がある。

ところで、1000℃以上の高温領域で熱伝導率の上昇が抑制され、耐熱性にも優れた断熱材の材料として、アルミナ−スピネル質のセラミックスの一態様であるマグネシアスピネルセラミックス多孔体が注目されている。

特許文献2、3、または4には、所定の気孔径分布を有するスピネル質セラミックス多孔体は、伝導伝熱及びふく射伝熱を抑制できること、それにより1000℃以上の高温での耐熱性にも優れた断熱材として使用できることが記載されている。

概要

従来になく優れた熱的特性を有する各種不定形耐火物としての、スピネル質の多孔質焼結体からなる粒子、及びこれを用いた各種不定形耐火物を提供する。本発明の不定形耐火物用粒子は、化学式MgAl2O4で表されるスピネル質の多孔質焼結体からなり、この不定形耐火物用粒子における孔径10μm以下の気孔の内、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が10vol%以上50vol%以下を占めており、かつ、粒子径45μm未満の粒子が60vol%以下、粒子径45μm以上100μm未満の粒子が20vol%以上60vol%以下、粒子径100μm以上1000μm以下の粒子が10vol%以上50vol%以下となる粒度分布を有する。なし

目的

これは、特許文献2〜4に記載のスピネル質多孔体の優れた熱伝導特性を活かした、従来にない不定形耐火物の提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

化学式MgAl2O4で表されるスピネル質多孔質焼結体からなる不定形耐火物用粒子であって、前記不定形耐火物用粒子における孔径10μm以下の気孔の内、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が10vol%以上50vol%以下を占めており、かつ、粒子径45μm未満の粒子が60vol%以下、粒子径45μm以上100μm未満の粒子が20vol%以上60vol%以下、粒子径100μm以上1000μm以下の粒子が10vol%以上50vol%以下となる粒度分布を有することを特徴とする不定形耐火物用粒子。

技術分野

0001

本発明は、特に、スピネル質多孔質焼結体からなる不定形耐火物用粒子に関する。

背景技術

0002

不定形耐火物原料に用いられる粉体の材料には、各種のセラミックス材料が用いられることがあるが、特に、耐熱性耐腐食性の点を考慮した場合においては、アルミナ−スピネル質のセラミックスが好適な一態様として挙げられる。

0003

例えば、特許文献1には、アルミナ原料純度99.5%以上、より好ましくは99.7%以上を使用するアルミナースピネル質不定形耐火物の開示があり、これは、亀裂、剥離を軽減させ、高耐用性を得られるようにしており、さらに、スピネル原料において、アルミナとマグネシア合計成分が99.5%以上のものを使用し、亀裂、剥離を軽減させ、高耐用性を得られるようにしている、との記載がある。

0004

ところで、1000℃以上の高温領域で熱伝導率の上昇が抑制され、耐熱性にも優れた断熱材の材料として、アルミナ−スピネル質のセラミックスの一態様であるマグネシアスピネルセラミックス多孔体が注目されている。

0005

特許文献2、3、または4には、所定の気孔径分布を有するスピネル質セラミックス多孔体は、伝導伝熱及びふく射伝熱を抑制できること、それにより1000℃以上の高温での耐熱性にも優れた断熱材として使用できることが記載されている。

先行技術

0006

特開2002−187782号公報
特開2012−229139号公報
特開2013−209278号公報
特開2015−000838号公報

発明が解決しようとする課題

0007

また、特許文献2〜4および本発明の出願人は、2014年7月29日に新たな不定形耐火物の発明を出願した(特願2014−153565号)。これは、特許文献2〜4に記載のスピネル質多孔体の優れた熱伝導特性を活かした、従来にない不定形耐火物の提供を目的とするものである。

0008

さらに本発明の出願人は、上記の不定形耐火物を各種既存の耐火物構造体と組み合わせることで、従来になく優れた熱的特性を有する構造体が得られる可能性にも着目した。ただし、各種耐火物に用いたとき優れた効果が発揮されるための、不定形耐火物として用いられるスピネル質多孔体の好適な形態については、別途検討が必要であると考えた。

0009

本発明は、上記を鑑みてなされたものであり、不定形耐火物の原料に好適な粉体としてのスピネル質セラミックスからなる不定形耐火物用粒子を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明の不定形耐火物用粒子は、化学式MgAl2O4で表されるスピネル質の多孔質焼結体からなり、前記不定形耐火物用粒子における孔径10μm以下の気孔の内、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が10vol%以上50vol%以下を占めており、かつ、粒子径45μm未満の粒子が60vol%以下、粒子径45μm以上100μm未満の粒子が20vol%以上60vol%以下、粒子径100μm以上1000μm以下の粒子が10vol%以上50vol%以下となる粒度分布を有することを特徴とする。

0011

かかる構成を有することで、優れた熱的特性が発揮された不定形耐火物が得られる不定形耐火物用粒子とすることができる。

発明の効果

0012

本発明によれば、高温領域でも低い熱伝導率を維持できる原料(不定形耐火物用粒子)を用いて、更に気孔径や粒度分布を各種不定形耐火物の適用に最適となるように設定した粒子とすることで、この粒子を用いた不定形耐火物が、高温での使用時においても熱伝導率が低く抑えられるという優れた効果を有する。

0013

以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の不定形耐火物用粒子は、化学式MgAl2O4で表されるスピネル質の多孔質焼結体からなり、この粒子における孔径10μm以下の気孔の内、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が10vol%以上50vol%以下を占めており、かつ、粒子径45μm未満の粒子が60vol%以下、粒子径45μm以上100μm未満の粒子が20vol%以上60vol%以下、粒子径100μm以上1000μm以下の粒子が10vol%以上50vol%以下となる粒度分布を有する。

0014

まず、本発明の不定形耐火物用粒子は、化学式MgAl2O4で表されるスピネル質の多孔質焼結体からなる。MgAl2O4(マグネシアスピネル)は、高温での粒成長粒界の結合によって生じる気孔の形状や大きさの変動が小さく、熱伝導率の変動を抑制する効果を長期間維持できるので、高温での使用に適する。なお、前記化学組成及びスピネル質の構造は、例えば、粉末X線回折法により測定及び同定できる。

0015

そして、この不定形耐火物用粒子は、孔径10μm以下の気孔の内、孔径0.01μm以上0.8μm未満の気孔が10vol%以上50vol%以下を占めているものである。

0016

気孔率及び気孔容積割合は、多孔質焼結体粒子の気孔径分布から求めることができ、前記の気孔径分布は、JIS R 1655−2003「ファインセラミックス水銀圧入法による成形体気孔径分布試験方法」により測定される。

0017

本発明では、孔径10μm以下の気孔の内、孔径0.01μm以上0.8μm未満の、いわゆる微小気孔が10vol%以上50vol%以下を占めることで、単位体積当たりの気孔数を多くすることができ、不定形耐火物用粒子の粒界におけるフォノン散乱量が増加し、伝導伝熱を抑制する効果が得られる。

0018

前記微小気孔の占める割合が10vol%未満では、単位体積当たりの粒界数が少なく、伝導伝熱を抑制する効果が十分に得られないことがある。一方、前記微小気孔の占める割合が50vol%を超えると、ふく射伝熱の抑制に適した孔径0.8μm以上10μm以下の気孔の量が相対的に少ないため、ふく射伝熱の抑制が困難になることがある。

0019

ここで、孔径10μm以下の気孔の内、孔径0.8μm以上10μm以下の気孔が占める割合については、特に制限を設けない。JIS R 1655−2003「ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布試験方法」による気孔径分布測定では0.01μm未満の気孔が占める割合を測定することが困難であるため、孔径0.8μm以上10μm以下の気孔が占める割合は、孔径0.01μm以上0.8μm未満の微小気孔が占める割合から一意的に決定されるためである。

0020

なお、本発明の不定形耐火物用粒子には、孔径10μm以下の気孔が40vol%以上80vol%以下含まれているとよい。孔径10μm以下の気孔が40vol%未満では、上記微小気孔の絶対量も相対的に少なくなり、伝導伝熱の抑制効果が得られない場合がある。一方、80vol%超では、気孔率が大きすぎて粒子の強度が著しく低減し、成形時に粒子が破壊されてしまうおそれが生じる。

0021

孔径10μm超の粗大気孔が全体の気孔に占める割合についても、特に制限を設けるものではない。一体成形体と異なり、マイクロメートルオーダーの粒子径の集合体で構成される本発明の不定形耐火物用粒子を用いた各種不定形耐火物は、各粒子間に空隙が存在し、粗大気孔に対して厳密に制約を設ける必要がないためである。ただし、不定形耐火物にした場合の強度の観点からみれば、孔径10μm超の粗大気孔が全体の気孔に占める割合は、0%以上30%以下が好ましいといえる。

0022

ここで、本発明の不定形耐火物用粒子の集合体におけるタップかさ密度は、0.6g/cm3以上1.0g/cm3以下であると、さらに好ましい。タップかさ密度は、JIS R 1628−1997「ファインセラミックス粉末のかさ密度測定方法」を参照して測定される。

0023

多数の粒子を充填した状態では、通常、粒子間の空隙が多数存在する。一般に、大きい気孔の占める割合が多いと、ふく射伝熱を抑制することが困難となるので、大きい気孔に相当する空隙が少なくなるようにすることが、本発明の実施においては好ましい。

0024

タップかさ密度は、粒子間の空隙をできるだけ排除して測定される。従って、本発明の不定形耐火物用粒子の集合体の密度をタップかさ密度で評価し、適切な範囲で管理することで、密度の最適化において、本発明の優れた断熱性も併せて担保することができる。

0025

前記気孔容積割合を有する本発明の不定形耐火物用粒子の集合体のタップかさ密度が、0.6g/cm3以上1.0g/cm3以下の範囲であれば、粗大気孔の占める割合が少ない状態で、不定形耐火物を得ることができる。

0026

タップかさ密度が0.6g/cm3未満では、粗大な空隙の存在比が多くなるので、本発明の優れた断熱性を発揮する事がやや難しい傾向にある。また、1.0g/cm3超では、粒子間の空隙が過小となるため、取り扱いにくく、本発明の断熱性を発揮する効果を維持しつつ、後述するキャスタブル耐火物プラスチック耐火物、又はラミング材として施工され得る不定形耐火物を得ることが難しい傾向にある。

0027

本発明の不定形耐火物用粒子は、粒子径45μm未満の粒子が60vol%以下、粒子径45μm以上100μm未満の粒子が20vol%以上60vol%以下、粒子径100μm以上1000μm以下の粒子が10vol%以上50vol%以下である粒度分布を有する。ただし、粒子径45μm未満の粒子、粒子径45μm以上100μm未満の粒子、および粒子径100μm以上1000μm以下の粒子の合計を100vol%とする。

0028

ここで、粒子径がx以上y未満(x,yは任意の正値でx<y)とは、その粒子がJIS Z 8801−1−2006「試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい」において規定されている目開きxの標準篩を通過せず、かつ、目開きyの標準篩を通過することを意味する。

0029

前述の気孔容積割合と、上記の粒度分布の範囲を併せ持つことで、熱伝導率を低く抑えられ、かつ、密度の小さい軽量な不定形耐火物が効果的に得られる。言い換えると、気孔容積割合と粒度分布を適切な範囲に設定しないと、このような効果は得られない。

0030

例えば、ほぼ同じ粒子径のMgAl2O4のみでは、本発明のような気孔径分布を得るのは困難である。これは、粒子間の空隙のみでは気孔径と気孔容積割合を適切な範囲とすることが難しいためである。

0031

なお、本発明の不定形耐火物用粒子の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の多孔質焼結体の製造方法を適用できる。気孔構造の形成や調整は、造孔材起泡剤の添加等により行うことができる。また、粒子径は多孔質焼結体の粉砕条件篩別条件により調節する。造孔材には例えばアクリル樹脂による粒子が挙げられ、起泡剤には例えば界面活性剤が挙げられる。更に、大きな粒子径と小さな粒子径の存在割合によって、不定形耐火物としての気孔率を調整することができる。これらの知見に基づいて、製造条件を適宜変更することにより、所望の不定形耐火物用粒子を得ることができる。

0032

次に、本発明の不定形耐火物用粒子を用いた不定形耐火物をいくつか例示する。好適な一態様は、本発明の不定形耐火物用粒子を、少なくとも単位重量当たり30wt%、より好ましくは50〜70wt%含むキャスタブル耐火物がある。

0033

キャスタブル耐火物としての用途に制限はないが、本発明の不定形耐火物用粒子が有する前述の優れた熱的特性を活かして、1000℃以上の高温域で、かつ、熱損失を抑えたい用途には、特に好適である。このような用途としては、例えば、鉄鋼用の浸漬ノズルの先端部の内外面の保護、等が挙げられる。

0034

そして、このような優れた熱的特性を有意に発揮するためには、本発明の不定形耐火物用粒子を少なくとも単位重量当たり30wt%含むとよい。なお、上限は、使用する目的や状態に応じて適時設定できるが、80wt%を超えると、不定形材料として施工時に必要な流動性を付与するために必要な水分量が多くなり、乾燥に長時間を要したり、乾燥時の収縮が大きくなって亀裂を生じやすくなるなど、不定形耐火物として扱いにくくなるので、これ以下が好ましい。

0035

また、別の一態様としては、本発明の不定形耐火物用粒子を、少なくとも単位重量当たり30wt%、より好ましくは40〜60wt%含むプラスチック耐火物やラミング材がある。

0036

ここで、プラスチック耐火物やラミング材における30wt%という本発明の不定形耐火物用粒子の含有量は、キャスタブル耐火物の場合と同様の理由で設定されるもので、上限も、使用する目的や状態に応じて適時設定できるが、70wt%を超えると、不定形材料として扱いにくくなるので、やはりこれ以下が好ましい。

0037

上記のように、用途に応じて、不定形耐火物用粒子の含有率を適時設定することで、その用途に応じて最適な特性と使い勝手を得る事ができる。なお、本発明において、不定形耐火物用粒子以外の材料は、同様に用途に応じて適時公知の材料を適用出来る。

0038

なお、上記の不定形耐火物用粒子を用いる割合は、好ましい一例を示したに過ぎず、用途に応じてその範囲は変わり得る。例えば、キャスタブル耐火物において、長時間の乾燥時間や亀裂の発生が許容される、あるいは薄い断熱層とする際など乾燥亀裂が生じにくい場合などには、適当なバインダーを選択し、80wt%を超える本発明の不定形耐火物用粒子を用いても良いし、場合によっては本発明の不定形耐火物粒子のみからなる層を形成しても良い。

0039

さらに言及すれば、本発明の不定形耐火物用粒子を不定形耐火物全体に均一に混合するだけでなく、面方向や厚さ方向に対して部分的に偏りを設けてもよい。あるいは、本発明の不定形耐火物用粒子のみからなる層を新たに設けても良い。

0040

なお、例えば、キャスタブル耐火物を作製する際に施工に好適な流動性を付与する目的で、粘土鉱物を添加することは一般に行われることであるが、粘土鉱物は主成分としてSiを含有しており、本発明の不定形耐火物中に、Siが15wt%以上含まれると、高温での使用時に、本発明の不定形耐火物用粒子がSiと化学反応を生じ、不定形耐火物の収縮による亀裂の発生や、前述の微小気孔が減少して断熱効果が低下する懸念があるので、このようなSiを含む材料は、その使用を避ける、もしくは最小限度の使用に留めるべきと言える。

0041

本発明の不定形耐火物用粒子を用いた不定形耐火物は、断熱特性を著しく劣化させる、等の悪影響がない限りにおいて様々な変形が可能である。例えば、キャスタブル耐火物やプラスチック耐火物、ラミング材の表面や内部に、本発明の不定形耐火物用粒子からなる層を形成してもよい。この場合は、断熱性を高めるために、その厚さを少なくとも3mm以上、好ましくは5mm以上とすると良い。

0042

前記したような、本発明に係る不定形耐火物は、その室温における熱伝導率が0.3〜1.0W/(m・K)であり、1000℃以上1500℃以下の高温域における熱伝導率が1.0W/(m・K)以下であると好ましい。このような1000℃以上の高温域での熱伝導率の増加が抑制されている不定形耐火物は、高温域での使用においても断熱効果の変動が少ない。なお、1000℃以上1500℃以下における熱伝導率は、より好ましくは、0.7W/(m・K)以下である。このような高温下における低熱伝導率を得るためには、本発明の不定形耐火物用粒子の添加量を調整して、不定形耐火物中に0.8μm以上10μm以下の気孔が25vol%以上含まれるようにするとよい。

0043

上記不定形耐火物は、本発明の効果を損なわない限り、他の材料、例えばアルミナ粒子等からなる骨材中空アルミナ粒子および無機繊維等の添加剤を含んでもよい。このような材料を含む不定形耐火物の熱的特性は、本発明の不定形耐火物用粒子自体が有する優れた熱的特性を下回るものではある。それでも、同等の形態で用いられていた従来の各種不定形耐火物と比較すれば、上記に示したように、従来はなかなか達成することが困難であった高温での低い熱伝導特性が発揮されるものである。

0044

そのため、本発明の不定形耐火物は、従来の不定形耐火物を上回る断熱性が要求される場合、不定形耐火物を設けるスペースがあまりない場合、あるいは不定形耐火物の軽量化が求められる場合等に、好適な効果を発揮する。

0045

以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明は下記に示す実施例により制限されるものではない。

0046

[不定形耐火物用粒子の作製]
(実施例1〜6、比較例1〜3)
水硬性アルミナ粉末(BK−112;住友化学株式会社製)11molに対して、酸化マグネシウム粉末(MGO11PB;株式会社高純度化学研究所製)9molの割合で混合し、これに純水を加え、均一に分散させてスラリーを調製した。そして、造孔材を前記スラリーに対して0〜50vol%の範囲で混合し、成形および乾燥し、大気中1600℃で3時間焼成後、これらの多孔質焼結体を得た。
下記表1の実施例1〜6、比較例1〜3にそれぞれ示すような気孔構成は、スラリーを調製する際の純水添加量や造孔材として用いたアクリル樹脂粒子の径及び添加量等を適宜変更することにより調整した。

0047

これらの多孔質焼結体を、市販の粉砕機を用いて粉砕し、粉砕条件を適時変更することによって粒子径別の粒子存在比率(vol%)を調節し、粒度分布が表1に示される不定形耐火物用粒子を作製した。

0048

ここで、上記で得られた各多孔質焼結体について、X線回折X線源:CuKα、電圧:40kV、電流:0.3A、走査速度:0.06°/s)にて結晶相を同定したところ、いずれもマグネシアスピネル相が観察された。

0049

上記実施例1〜6、比較例1〜3について、水銀ポロシメータを用いた気孔容積(JIS R 1655−2003)、タップかさ密度(JIS R 1628−1997)をそれぞれ測定し、これらの各種評価結果を、下記表1にまとめて示す。

0050

ここで、粒子の状態では熱伝導率の評価は困難なので、実施例1〜6と比較例1〜3で作製した粒子単体での熱伝導率の評価は行わず、次に示すキャスタブル耐火物を作製して評価した。

0051

[キャスタブル耐火物の作製]
(実施例1a〜6a)
実施例1〜6の粒子を60wt%、粒径1〜5mmの中空アルミナ粒子を25wt%、アルミナセメントを15wt%、分散剤として微量のヘキサメタリン酸ナトリウムを水と共に混合し、200mm×100mm×50mmの形状に注型成形した。得られた成形体を110℃×20時間乾燥させ、乾燥体とした。乾燥体は1550℃×3時間の大気焼成を行い、実施例1a〜6aのキャスタブル耐火物とした。

0052

(比較例1a〜3a)
そして、比較例1〜3の粒子を60wt%、粒径1〜5mmの中空アルミナ粒子を25wt%、アルミナセメントを15wt%、分散剤として微量のヘキサメタリン酸ナトリウムを水と共に混合し、200mm×100mm×50mmの形状に注型成形した。得られた成形体を110℃×20時間乾燥させ、乾燥体とした。乾燥体は1550℃×3時間の大気焼成を行い、比較例1a〜3aのキャスタブル耐火物を作製した。

0053

(実施例7、比較例4)
また、アルミナ85wt%、シリカを5wt%含有する市販の断熱キャスタブル用粉末30wt%、実施例1の粒子70wt%をそれぞれ乾式混合した上で水を添加し、ミキサーで均一になるまで攪拌して200mm×100mm×50mmの形状に注型成形した。得られた成形体を110℃×20時間乾燥させ、乾燥体とした。乾燥体は1550℃×3時間の大気焼成を行い、実施例7のキャスタブル耐火物とした。
更に、アルミナ85wt%、シリカを5wt%含有する市販の断熱キャスタブル用粉末に、水を添加し、ミキサーで均一になるまで攪拌して200mm×100mm×50mmの形状に注型成形した。得られた成形体を110℃×20時間乾燥させ、乾燥体とした。乾燥体は1550℃×3時間の大気焼成を行い、比較例4のキャスタブル耐火物とした。

0054

実施例1a〜6a、比較例1a〜3a、実施例7、および比較例4の各種不定形耐火物について、JIS R 2616−2001「耐火断熱れんがの熱伝導率の試験方法」を参考にしてそれぞれ熱伝導率を測定した。これらの結果を、同じく表1に示す。

0055

0056

表1から明らかなように、実施例1a〜6a、および実施例7は、比較例1a〜3a、および比較例4と比較して、1000℃以上の加温下における熱伝導率が低く、熱伝導率の温度依存性が小さい傾向にあった。特に、1500℃における熱伝導率は、実施例がいずれも1W/(m・K)以下であるのに対し、比較例はいずれも1W/(m・K)を超えていた。このことから、本発明の実施範囲にある不定形耐火物用粒子を用いたものは、従来品と比べて、1000℃以上で低い熱伝導率が得られるものであると言える。

実施例

0057

特に、本発明の不定形耐火物用粒子を含む実施例7が、本発明の不定形耐火物用粒子を含まない比較例4に比べて、熱伝導率で大きな差異を生じていることが、本発明の不定形耐火物用粒子による効果をより顕著に示していると言える。

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