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技術 装飾積層フィルム及びその製造方法

出願人 東洋製罐株式会社
発明者 安海隆裕波多野靖
出願日 2016年1月27日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-013159
公開日 2017年8月3日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-132111
状態 特許登録済
技術分野 積層体(2) 被包材 曲げ・直線化成形、管端部の成形、表面成形
主要キーワード 軟化点温度近傍 画像処理カメラ 金色光沢 ベタ塗り状 クリアランス量 グラデーション効果 抜き印刷 半流動性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月3日)のものです。
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図面 (9)

課題

印刷模様と凸部の位置合わせが容易で生産性に優れていると共に、凸部の位置の微妙なずれが生じた場合でも、前述した意匠性を低下させることがなく、また、凸部及びその近傍における印刷模様のグラデーション効果により高い意匠性を有する装飾積層フィルム及びその製造方法を提供する。

解決手段

少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成る積層フィルムに、印刷模様及び外面フィルム側に張り出した凸部が形成されている装飾積層フィルムにおいて、前記凸部が前記印刷模様上、またはその近傍に位置すると共に、前記印刷模様の輪郭ぼかされていることを特徴とする。

概要

背景

食品、飲料、洗剤等の半流動性又は流動性の内容物を充填するためのパウチ等の袋状容器や、カップ状、トレー状容器の蓋として用いられるシール材には、商品名等の文字記号、種々の図柄等の模様を配することにより、製品としての差別化を図り、商品価値を高めることが要求されている。このような要求を満足するために、印刷立体的にする等して、文字、記号、図柄等の模様を際立たせることが行われている。
例えば、下記特許文献1には、エンボス模様に従って形成された凸部を所定温度に加熱して、軟包材の表面に接触させて軟包材を部分的に収縮させて外側に盛り上がらせて成るエンボス模様を有する袋状容器が提案されている。このエンボス模様付袋状容器においては、印刷による模様とは異なる質感のあるエンボス模様が袋状容器に形成されているが、エンボス模様及び印刷の組み合わせによる相乗効果までは得られておらず、意匠性の点で未だ十分満足するものではなかった。

また下記特許文献2には、熱膨張係数の異なる複数のフィルムを積層して成る積層フィルムに、文字又はマークをかたどる型を加熱して押圧し、型の形状を膨出させて成る積層フィルム、或いは型の形状に箔を転写すると共に膨出させて成る積層フィルムが提案されており、この積層フィルムにおいては、文字マーク自体を膨出させて立体的な文字又はマークを形成させることができる。

しかしながら、上記のように積層フィルムを部分的に膨出させることにより、文字やマークに立体感を付与する加飾方法では、未だ十分満足するものではなく、加飾性を高めるために広範囲に或いは膨出量を多くすると、内面側のフィルムが部分的に薄くなり、材料強度バリア性を維持することが困難になり、包装材料としての内容物の保護性保存性担保できないおそれがある。
このような問題を解決するため、本発明者等は、文字及び/又は図柄が、印刷及び外面側に張出した凸部に形成されており、この模様の少なくとも一部が金属光沢を有すると共に、模様以外の領域と色相等が異なっている装飾積層フィルムを提案した(特願2015−155936)。

概要

印刷模様と凸部の位置合わせが容易で生産性に優れていると共に、凸部の位置の微妙なずれが生じた場合でも、前述した意匠性を低下させることがなく、また、凸部及びその近傍における印刷模様のグラデーション効果により高い意匠性を有する装飾積層フィルム及びその製造方法を提供する。少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成る積層フィルムに、印刷模様及び外面フィルム側に張り出した凸部が形成されている装飾積層フィルムにおいて、前記凸部が前記印刷模様上、またはその近傍に位置すると共に、前記印刷模様の輪郭ぼかされていることを特徴とする。

目的

本発明の目的は、印刷模様と凸部の位置合わせが容易で生産性に優れていると共に、凸部の位置の微妙なずれが生じた場合でも、前述した意匠性を低下させることがなく、また、凸部及びその近傍における印刷模様のグラデーション効果により、高い意匠性を有する装飾積層フィルム及びその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成る積層フィルムに、印刷模様及び外面フィルム側に張出した凸部が形成されている装飾積層フィルムにおいて、前記凸部が前記印刷模様上、またはその近傍に位置すると共に、前記印刷模様の輪郭ぼかされていることを特徴とする装飾積層フィルム。

請求項2

前記凸部の輪郭が、前記印刷模様のぼかされた輪郭付近に位置する請求項1記載の装飾積層フィルム。

請求項3

前記凸部の形状が、前記印刷模様とは異なる請求項1又は2記載の装飾積層フィルム。

請求項4

前記印刷模様が金属光沢を有し、該金属光沢が前記外面フィルムの内側に設けた、金属蒸着層金属箔、又は、模様を構成する高輝性インキ印刷層由来する請求項1〜3の何れかに記載の装飾フィルム

請求項5

前記ぼかしが、網点印刷網点の大きさの変化による請求項1〜4の何れかに記載の装飾積層フィルム。

請求項6

少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成る積層フィルムに、輪郭がぼかされた印刷模様を形成した後、該印刷積層フィルムを、冷間、温間、或いは熱間で圧縮成形することにより、外面フィルム側に張出させて、前記印刷模様の位置に凸部を成形することを特徴とする装飾積層フィルムの製造方法。

請求項7

前記積層フィルムが、内面フィルムがポリエチレンから成り、外面フィルムが延伸ナイロン又は延伸ポリエチレンテレフタレートから成り、内面フィルムと外面フィルムの間に、金属蒸着層、金属箔、又は、模様を構成する高輝性インキ印刷層を有する請求項6記載の装飾積層フィルムの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、印刷模様及び凸部の組み合わせにより模様立体感が強調された意匠性に優れた装飾積層フィルムに関するものであり、より詳細には、印刷模様と凸部の位置合わせが容易であり、生産性に優れた装飾積層フィルム及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

食品、飲料、洗剤等の半流動性又は流動性の内容物を充填するためのパウチ等の袋状容器や、カップ状、トレー状容器の蓋として用いられるシール材には、商品名等の文字記号、種々の図柄等の模様を配することにより、製品としての差別化を図り、商品価値を高めることが要求されている。このような要求を満足するために、印刷立体的にする等して、文字、記号、図柄等の模様を際立たせることが行われている。
例えば、下記特許文献1には、エンボス模様に従って形成された凸部を所定温度に加熱して、軟包材の表面に接触させて軟包材を部分的に収縮させて外側に盛り上がらせて成るエンボス模様を有する袋状容器が提案されている。このエンボス模様付袋状容器においては、印刷による模様とは異なる質感のあるエンボス模様が袋状容器に形成されているが、エンボス模様及び印刷の組み合わせによる相乗効果までは得られておらず、意匠性の点で未だ十分満足するものではなかった。

0003

また下記特許文献2には、熱膨張係数の異なる複数のフィルムを積層して成る積層フィルムに、文字又はマークをかたどる型を加熱して押圧し、型の形状を膨出させて成る積層フィルム、或いは型の形状に箔を転写すると共に膨出させて成る積層フィルムが提案されており、この積層フィルムにおいては、文字マーク自体を膨出させて立体的な文字又はマークを形成させることができる。

0004

しかしながら、上記のように積層フィルムを部分的に膨出させることにより、文字やマークに立体感を付与する加飾方法では、未だ十分満足するものではなく、加飾性を高めるために広範囲に或いは膨出量を多くすると、内面側のフィルムが部分的に薄くなり、材料強度バリア性を維持することが困難になり、包装材料としての内容物の保護性保存性担保できないおそれがある。
このような問題を解決するため、本発明者等は、文字及び/又は図柄が、印刷及び外面側に張出した凸部に形成されており、この模様の少なくとも一部が金属光沢を有すると共に、模様以外の領域と色相等が異なっている装飾積層フィルムを提案した(特願2015−155936)。

先行技術

0005

特許第4370768号
特許第5150433号

発明が解決しようとする課題

0006

上記装飾積層フィルムは、包装材としての機能を損なわない、わずかな凸部成形であっても、印刷デザインの配置や色相などの組み合わせを工夫することにより、大幅に意匠性を高めることができる。
しかしながら、印刷した模様、或いは抜き印刷した模様(以下、いずれも印刷模様と称す)の輪郭等に沿って、凸部を成形するには高い位置合わせ精度が要求されるため、その製造は容易でなく、特に高速で連続的に成形する場合には位置ずれを生じてしまうおそれもある。
従って本発明の目的は、印刷模様と凸部の位置合わせが容易で生産性に優れていると共に、凸部の位置の微妙なずれが生じた場合でも、前述した意匠性を低下させることがなく、また、凸部及びその近傍における印刷模様のグラデーション効果により、高い意匠性を有する装飾積層フィルム及びその製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明によれば、少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成る積層フィルムに、印刷模様及び外面フィルム側に張出した凸部が形成されている装飾積層フィルムにおいて、前記凸部が前記印刷模様上、またはその近傍に位置すると共に、前記印刷模様の輪郭がぼかされていることを特徴とする装飾積層フィルムが提供される。
1.前記凸部の輪郭が、前記印刷模様のぼかされた輪郭付近に位置すること、
2.前記凸部の形状が、前記印刷模様とは異なること、
3.前記印刷模様が金属光沢を有し、該金属光沢が前記外面フィルムの内側に設けた、金属蒸着層金属箔、又は模様を構成する高輝性インキ印刷層由来すること、
4.前記ぼかしが、網点印刷網点の大きさの変化によること、
が好適である。

0008

本発明によればまた、少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成る積層フィルムに、輪郭がぼかされた印刷模様を形成した後、該印刷積層フィルムを、冷間、温間、或いは熱間で圧縮成形することにより、外面フィルム側に張り出させて、前記印刷模様の位置に凸部を成形することを特徴とする装飾積層フィルムの製造方法が提供される。
本発明の装飾フィルムの製造方法においては、前記積層フィルムが、内面フィルムがポリエチレンから成り、外面フィルムが延伸ナイロン又は延伸ポリエチレンテレフタレートから成り、内面フィルムと外面フィルムの間に、金属蒸着層、金属箔、又は、模様を構成する高輝性インキ印刷層を有するものであることが好適である。

発明の効果

0009

本発明の装飾積層フィルムは、印刷模様及びこの印刷模様上に形成される凸部の組み合わせによって、凸部が際立って強調されると共に、印刷模様の輪郭がぼかされているため、印刷模様と凸部の位置に微妙なずれが生じた場合でも、印刷模様及び凸部の組み合わせにより得られる意匠性の向上効果が損なわれることがない。また、ぼかしによる印刷模様が独特の意匠性を発現すると共に、印刷模様と凸部の形状を同じにしたり、或いは印刷模様とは異なる形状の凸部を形成することにより、種々の加飾効果を付与することが可能になる。
本発明の前述した効果は後述する実施例の結果からも明らかである。
すなわち、印刷模様の輪郭がぼかされておらず、模様以外の部分と明確な境界が形成されている印刷模様上に凸部を形成する際に、凸部の位置が印刷模様から微妙にずれた場合には、印刷模様の輪郭と凸部の輪郭がずれていることが一目視認され、意匠性が損なわれる(図1(B))。これに対して、図1と同じ形状及び色彩の印刷模様を、その輪郭をぼかすように形成した場合には、図1の場合と同様に、凸部が印刷模様から微妙にずれた位置に形成された場合でも、敢えて凸部の輪郭に陰影が形成されたような印象を付与することが可能になって、図1(B)のように凸部のずれを感じさせることがなく、優れた意匠性を有している(図2(B))。

0010

更に、印刷模様が金属光沢を有することにより、その光沢によって凸部が際立って強調され、印刷模様の少なくとも一部に沿って凸部を形成することと相俟って、印刷模様と凸部の組み合わせから成る従来の装飾に比して顕著に装飾効果が向上される。
また、本発明の装飾積層フィルムの製造方法においては、印刷模様の輪郭がぼかされていることから、凸部の位置合わせを厳密に行う必要がなく、高速での連続生産にも対応することが可能である。

図面の簡単な説明

0011

装飾積層フィルムにおいて、(A)は印刷後の積層フィルムの印刷模様部分の写真、(B)は(A)に示した印刷模様上に同様の輪郭を有する凸部が形成された模様部分の写真、(C)は(A)のX部分の印刷模様における輪郭部分の一部を拡大した写真である。
図1に示した印刷模様の輪郭をぼかした、本発明の装飾積層フィルムの一例において、(A)は印刷後の積層フィルムの印刷模様部分の写真、(B)は(A)に示した印刷模様上に同様の輪郭を有する凸部が形成された模様部分の写真、(C)は(A)のY部分の印刷模様における輪郭部分の一部を拡大した写真である。
本発明の装飾積層フィルムの他の一例において、(A)は抜き印刷後の積層フィルムの印刷模様部分の写真、(B)は(A)に示した印刷模様上に同様の輪郭を有する凸部が形成された模様部分の写真、(C)は(A)のZ部分を拡大した写真である。
本発明の装飾積層フィルムの更に他の一例において、(A)は印刷後の積層フィルムの印刷模様部分の写真、(B)は(A)に示した印刷模様上に印刷模様とは異なる輪郭を有する凸部が形成された模様部分の写真である。
本発明の装飾積層フィルムに形成された凸部の断面を説明するための図である。
本発明の装飾積層フィルムの凸部の成形加工を説明するための図である。
実施例1における印刷模様と凸部の位置関係を示す模式図である。
実施例2における印刷模様と凸部の位置関係を示す模式図である。

0012

(印刷模様及び凸部)
本発明の装飾積層フィルムにおいては、積層フィルムに形成された印刷模様の輪郭が、印刷模様以外の部分と明確な境界を形成せず、あいまいになるようにぼかされていること、即ち、不鮮明に形成されていることが重要な特徴である。
尚、前述したように、本発明の装飾積層フィルムの積層フィルムに形成される印刷模様は、印刷した模様(図2(A)、図4(A))、或いは抜き印刷した模様(図3(A))である。
そして、前述したとおり、特定の印刷模様が、その周辺の印刷模様以外の部分と明確な境界を形成していないことにより、印刷模様上に形成する凸部が印刷模様の位置からずれて成形された場合にも、明確な境界を有する印刷模様のように一目で位置ずれを認識することがなく、意匠性を損なうことがない。また、敢えて凸部に陰影を形成したような加飾性を付与することができる場合もある。

0013

本発明において、印刷模様の輪郭のぼかしは、例えば、模様を構成する網点の大きさを、印刷模様の輪郭に向かって小さくしたり、或いは網点密度を変化させることによって、同一色の濃度を変化させたグラデーションを形成することや、印刷後インク硬化前に輪郭付近を押圧して滲ませること等によって形成することができるが、その輪郭がぼんやりと明確な境界を形成しない限り、その形成方法は限定されない。
好適には、網点印刷の網点の大きさを変化させて形成することが、生産性に優れていると共に、輪郭に沿って均一なぼかしを形成できることから望ましい。
また、印刷層は外面フィルムに設けるのが望ましく、外面印刷、内面印刷(裏面印刷)のいずれであってもよい。しかしながら、後述する優れた金属光沢を得ること、および印刷層の脱落や傷付き防止の点から、印刷層は内面印刷(裏面印刷)とするのが望ましい。

0014

印刷模様の輪郭のぼかしの形成方法を、具体例を挙げて説明する。
本発明の装飾積層フィルムにおいて、印刷模様及び凸部は、同じ輪郭を有するものであってもよいし、或いは印刷模様と凸部が異なる輪郭を有するものであってもよい。
図1は、前述した印刷模様の輪郭がぼかされていない装飾積層フィルムの模様部分の写真であり、図1(B)に示すように、印刷模様及び凸部が同じ輪郭を有し、図1(C)から明らかなように、図1AのX部分に示す緑色(草印刷模様)の網点が境界を形成するようにベタ塗り状態になっている。

0015

これに対して、図2は、後述する実施例1の装飾積層フィルムの模様部分の写真であり、図2(B)に示すように、印刷した印刷模様と凸部が同じ形状を有し、図2(C)から明らかなように、図2AのY部分に示す緑色(草印刷模様)の網点の印刷模様の輪郭がぼかされ、印刷模様の輪郭から網点の緑色が徐々に濃くなるグラデーションが形成されている。
そして、図2(A)に示されるように、緑色(草印刷模様)の印刷模様の輪郭の全てがぼやかされ、印刷模様だけではぼんやりとした印象であるが、図2(B)に示すように、緑色(草印刷模様)の印刷模様の全体に凸部が形成されていることにより、緑色(草印刷模様)の模様が立体的に見え、その意匠性が際立っていることが判る。そして、金属蒸着層に基づく銀色と相俟って光沢性が付与されることにより、より意匠性を際立たせることができる。

0016

また、図3は、後述する実施例2の装飾積層フィルムの模様部分の写真であり、図3(B)に示すように、抜き印刷した印刷模様と凸部が同じ形状を有し、抜き印刷した印刷模様の「白」の文字は、積層フィルムに形成された金属蒸着層に基づく銀色であり、背景を形成する黒部分が網点で形成されている。そして、図3(C)から明らかなように、図3(A)のZ部分の黒色の網点の大きさが徐々に小さくなる抜き印刷(網点面積率0%)とすることにより、黒色から金属蒸着層の銀色へのグラデーションが形成されている。
そして、図3(A)に示されるように、「白」という文字の印刷模様の輪郭の全てがぼやかされ、印刷模様だけではぼんやりとした印象であるが、図3(B)に示すように、「白」という文字の輪郭に沿って、すなわち、模様の輪郭部分のみが張り出す凸部が形成されていることにより、「白」という文字が立体的に見え、その意匠性が際立っていることが判る。そして、「白」という文字そのものは印刷がされていない抜き印刷ではあるが、金属蒸着層に基づく銀色であることから、高輝度印刷を施した形態と同様な効果を呈する。
尚、この場合、金属蒸着層の地色を有する積層フィルムに、黄色の印刷で金色光沢を形成してもよく、また、金属蒸着層を有しない他の色を印刷した積層フィルムを用いてもよい。

0017

本発明において、印刷模様と凸部の位置関係は、図2図3の装飾積層フィルムのように、印刷模様と凸部が同じ輪郭を有する形状の場合、印刷模様と凸部の位置合わせの精度等によって異なるが、凸部の成形における印刷模様との位置ずれの許容範囲を大きくするためには、印刷模様の輪郭のぼかしと、凸部の少なくとも一部が重なる様に位置させるとともに、印刷模様の輪郭のぼかしの幅が0.5〜5mm、特に1〜4mmの範囲にあることが望ましい。

0018

更に、図4は、印刷模様と凸部が異なる輪郭を有する装飾積層フィルムの模様部分の写真であり、図4(A)は印刷後の積層フィルムの模様部分の写真であり、図4(B)は図4(A)に示した印刷模様上に同様の輪郭を有する凸部が形成された模様部分の写真である。図4(A)から明らかなように、中央部分は単に色彩を付与しただけのような抽象的な形状が付与されており、具体的な形状が把握できず、これだけでは意匠性に乏しいが、図4(B)に示すように、花及び葉から成る模様が抽象的な模様の上に形成されることにより、印刷模様と凸部が同じ形状を有する場合とは異なる意匠性を発現することが可能になる。

0019

尚、前述した装飾積層フィルムにおいては、それぞれ緑色、黒色の単色のグラデーションであるが、2つ以上の色を重ねて形成したグラデーションであってもよい。
そして、網点の形状としては、スクエアドットハニカムドットチェーンドット、ラウンドドット砂目などの一般的なものから、網点の大きさにより形状を変化させる、ラウンドスクエア−ラウンドなども用いることができ、更に、公知のモアレ対策を施すことが望ましい。
また、本発明の印刷模様は、その輪郭がぼかされている限り、特に限定はないが、模様に付与された、色相、明度彩度或いは光沢等が印刷模様以外の部分と異なっていることにより、印刷模様の上に形成される凸部の存在と相俟って模様の立体感が際立つ。
更に、印刷模様は少なくともその一部に金属光沢を有することが好ましく、金属光沢が外面フィルムの内側に設けた金属蒸着層、金属箔、又は模様を構成する高輝性インキ印刷層に由来し、これによりその光沢によって凸部を際立って強調することが可能になる。金属光沢は、パール顔料金属顔料を含有する高輝性インキを用いて印刷することによって付与することもできるが、好適には、後述するように、積層フィルムがアルミニウム等の金属蒸着層、またはアルミニウム等の金属箔を有し、積層フィルムの地色が金属光沢を有することによって付与されることが望ましい。

0020

また、凸部は、形成しようとする模様にもよるが、模様全体が張り出す凸部(図2(B))であってもよいし、模様の輪郭部分のみが張り出す凸部(図3(B))、すなわち、模様の一部であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
凸部の幅及び高さは、模様全体を張り出す凸部とするか或いは、その一部を張り出す凸部とするかによって、異なり、一概に規定することができないが、本発明の装飾積層フィルムを、パウチ等の袋状容器やシール材などの包装材料として使用する場合には、機械的強度やバリア性等が要求されることから、主たる凸部の幅は5mm以下、特に1〜3mmの範囲にあり、凸部の高さhは0.1〜0.5mm、特に0.15〜0.35mmの範囲あることが好ましい。そのため大きな模様を構成する場合には、模様の外郭等、その一部を凸部で縁取りすることが望ましい。

0021

尚、上記凸部の成形高さhは、本発明の装飾積層フィルムの凸部の部分の断面図である図5に示すように、外面フィルム10bの表面を基準に凸部14の成形高さhが測定される。
また、凸部の表面粗度を凸部の周囲の表面粗度よりも高くし、これらの間に光沢度の差を形成することにより、凸部をギラギラと光が散乱した状態とし、文字、記号、図柄等の模様の立体感を更に強調して、より一層、意匠性に優れた装飾を付与することができる。
更に、印刷模様と凸部の位置合わせは、目視合わせの他、特定の印刷模様や位置合わせ用のマークの位置を光電センサー画像センサー画像処理カメラなどにより検出し、印刷模様と凸部成形用金型の位置を合わせた後、印刷模様の位置への凸部の形成を、凸部成形用金型により成形して行うことができる。

0022

(積層フィルム)
本発明の装飾積層フィルムに用いる積層フィルムは、少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成るものであり、後述する凸部の成形加工の観点から、内面フィルムに伸びの大きいフィルムを用い、外面フィルムに伸びの小さいフィルムを用いた積層フィルムを用いることが望ましい。
内面フィルムとして用いる伸びの大きいフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等から成るヒートシール性を有するシーラントフィルムを用いることが好ましく、ポリエチレンとしては、特に線状低密度ポリエチレンが望ましい。また、シーラントフィルムには、適宜、エチレンαオレフィン共重合体等の改質樹脂ブロッキング防止剤等の添加剤を含有させることができる。一方外面フィルムとして用いる伸びの小さいフィルムとしては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」ということがある)等の延伸フィルムを用いることが望ましい。

0023

具体的には、これに限定されないが、内面/外面の順で、線状低密度ポリエチレンフィルム/延伸ナイロンフィルム、線状低密度ポリエチレンフィルム/延伸ナイロンフィルム/延伸PETフィルム、線状低密度ポリエチレンフィルム/延伸PETフィルム/延伸ナイロンフィルム、線状低密度ポリエチレンフィルム/アルミ蒸着延伸ナイロンフィルム/延伸PETフィルム、線状低密度ポリエチレンフィルム/アルミ蒸着延伸PETフィルム/延伸ナイロンフィルム、線状低密度ポリエチレンフィルム/アルミニウム箔/延伸ナイロンフィルム、ポリププレン/延伸ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム/延伸ナイロンフィルム/延伸PETフィルム、ポリプロピレンフィルム/延伸PETフィルム/延伸ナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルム/アルミ蒸着延伸ナイロンフィルム/延伸PETフィルム、ポリプロピレンフィルム/アルミ蒸着延伸PETフィルム/延伸ナイロンフィルム、線状低密度ポリエチレンフィルム/延伸ナイロンフィルム/アルミニウム箔/延伸PETフィルム等を好適に使用できる。
本発明の装飾積層フィルムにおいては、前述したとおり、文字、記号、図柄等の模様が金属光沢を有することにより、凸部の立体感を更に際立たせることができるので、上記の中でもアルミ蒸着層、アルミニウム箔を有する層構成を有するものを好適に使用することができる。

0024

凸部の成形加工前における内面フィルム及び外面フィルムの厚みは、これに限定されないが、凸部の成形加工性の点から、内面フィルムが60〜200μmの範囲にあり、外面フィルムが10〜30μmの範囲にあり、内面フィルムが外面フィルムの3〜20倍程度の厚みを有することが特に好適である。
また、内面フィルムと外面フィルムの間には、上記金属蒸着フィルム、アルミニウム箔等の金属箔等、或いは外面フィルムの外側にはトップコート層等、本発明の効果を損なわない範囲で、更に他の層が形成されていてもよい。
積層フィルムに、更に他の層を設ける場合には、積層フィルムの総厚みが70〜300μmの範囲にあることが望ましい。

0025

(装飾積層フィルムの製造方法)
本発明の装飾積層フィルムは、前述した少なくとも内面フィルム及び外面フィルムから成る積層フィルムに、輪郭がぼかされた模様を印刷した後、この印刷模様の位置に凸部を成形することにより製造される。
凸部の成形加工は、外面フィルム側に突出する凸部が形成され得る限り、その成形方法に制限はないが、本発明においては、前述したように、内面フィルムとして伸びの大きいフィルム、外面フィルムとして伸びの小さいフィルムから成る積層フィルムを用い、冷間、温間、或いは熱間で圧縮成形することにより、外面フィルム側に張出させて形成することが好適である。
図6は、本発明の装飾積層フィルムの凸部の成形加工の一例を説明するための図であり、この図6に示すように、内面フィルム10a及び外面フィルム10bから成る積層フィルム10を、室温、或いは内面フィルム10aの軟化点温度近傍に加熱し、この加熱された積層フィルムを、加工部13を有する加工ロール11及びアンビルロール12の間で、積層フィルム10の凸部14を形成したい部位に加工部13で厚み方向に圧縮成形すると、圧縮した部位が圧力を開放すると外面フィルム10b側に張出し、凸部14が形成される。

0026

前記凸部の成形加工は、加工部を加熱することなく行う冷間であってもよいし、内面フィルムの軟化温度近傍まで加熱して行う熱間、あるいは冷間と熱間の中間の温度域(温間)で行ってもよい。例えば、内面フィルムが線状低密度ポリエチレンの場合には、少なくとも加工部を35〜80℃の温度に加熱する温間、或いは加工部を80〜100℃の温度加熱する熱間であってもよく、必要により加工後冷却を行う。
尚、凸部の成形高さhは、加工部の圧縮加工量によって決定され、例えば、図6に示す一対のロール間で加工を行う場合には、加工部13のアンビルロール12に対するクリアランス量によって決定される。

0027

図6に示した具体例においては、加工ロール11に加工部13を有する一対のロール間で圧縮成形を行っているが、これに限定されず、アンビルロール12の加工部13に対応する箇所に雄型が形成されていてもよい。また、図6に示した一対のロール間で圧縮成形するロール方式以外にも、プレス方式によっても成形することができる。この場合も加工部を受ける側(内面フィルム10a側)は平板状或いは雄型の何れであってもよい。
本発明の装飾積層フィルムの凸部の成形加工は、長尺状の積層フィルムに対して行うこともできるし、枚葉の装飾積層フィルムに対して行うこともできる。

0028

(実施例1)
1.積層フィルム及び模様の印刷
内面フィルム:線状低密度ポリエチレン(120μm)、外面フィルム:内面側を印刷したナイロンフィルム(15μm)、内面フィルムと外面フィルムの間に外面側をアルミ蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)をドライラミネートして積層した積層フィルムを用いた。
この積層フィルムの外面フィルムに、予め図2(A)に示す形状の模様を緑色(草)のクリアインキで網点印刷を施した。尚、網点印刷は、図7に示すように、印刷模様の輪郭の網点面積率40%から中央の網点面積率100%となるように、約1.2mm幅のグラデーションを形成させて印刷模様の輪郭をぼかすと共に、凸部の一方側(右側)の影を強調するように、網点面積率0%〜25%、25%〜0%の印刷を施した。
また、アルミ蒸着は印刷ではないが、図7においては網点面積率100%として表した。

0029

2.凸部の形成
積層フィルムを50℃に加熱し、一対の回転ロールの上方の回転ロールに、積層フィルムを冷間で厚み方向に圧縮加工する凸部加工部を設け、外面フィルム側に模様の全体が張り出す凸部の形成を行ない、幅3mm(図2A・Y部分の中心部の横断面凸部)、成形高さ0.25mmの凸部を形成した。この際、敢えて印刷模様に対して凸部を正規位置から約1.5mmずれた位置に形成した。尚、図7においては、凸部の正規位置を実線、ずれた位置を破線で示し、位置ずれ量を模式的にδで示した。

0030

3.評価
積層フィルムの印刷及び外面フィルム側に張り出した印刷模様の凸部の装飾性、及び凸部の位置ずれの認識性を目視にて評価した。図2(B)に示すように、位置ずれが目立たず、高い意匠性が得られていることがわかる。
また、積層フィルムとして、印刷模様にクリアインキを用いているため、網点面積率100%の領域においても、下地金属蒸着(アルミ蒸着)層の光沢感がクリアインキを透かして認められ、ぼかし印刷と相俟って凸部の陰影を際立たせることができた。

0031

(比較例1)
積層フィルムの模様の印刷に際して、図1(A)に示すように印刷模様の輪郭をぼかさない以外は、実施例1と同様にして装飾積層フィルムを作製した。実施例1と同様にして、目視にて装飾性及び凸部の位置ずれの認識性を評価した。図1(B)に示すように、実施例1(図2)と比較して位置ずれが目立ち、意匠性に劣っていることがわかる。

0032

(実施例2)
実施例1で用いた積層フィルムを用い、図3(A)に示すように「白」の文字を抜く網点印刷を施し、印刷模様を有する装飾積層フィルムを作製した。尚、網点印刷は、図8に示すように、背景となる部分の網点面積率50%、抜き印刷模様を形成する領域の網点面積率0%となるように、約2.5mmの幅にグラデーションを形成させて印刷模様の輪郭をぼかした。
また、アルミ蒸着は印刷ではないが、図8においては網点面積率100%として表した。
そして、「白」という文字の輪郭に沿って外面フィルム側に張り出し、凸部の輪郭が印刷模様のぼかされた領域内となるように、幅2mm(図3A・Z部分の中心部の横断面凸部)、成形高さ0.3mmの凸部の形成を行った。
この際、敢えて印刷模様に対して凸部を正規位置から約1mmずれた位置に形成した。尚、図8においても、実施例1と同様に凸部の正規位置を実線、ずれた位置を破線で示し、位置ずれ量を模式的にδで示した。
(評価)
図3(B)に示すように、印刷模様と凸部に約1mmの位置ずれがあるにも関わらず、違和感なく、「白」の文字が凸部により立体的に見え、意匠性が向上していることがわかる。
また、「白」の文字は印刷がされていない抜き印刷であるが、金属蒸着(アルミ蒸着)層に基づく銀色を呈し、高輝度印刷と同様の効果を得ることができた。

実施例

0033

(実施例3)
実施例1で用いた積層フィルムを用い、図4(A)に示すように、クリアインキを用いて緑色の葉とピンク色と紫色の花を配置するように、単に色彩を付与しただけのような抽象的な形状の模様を網点印刷した以外は、実施例1と同様にして装飾積層フィルムを作製した。尚、緑色、ピンク色、紫色の各印刷模様の中心部分およびその近傍については網点面積率を100%とし、最終的に網点面積率が0%(抜き印刷)となるようにグラデーションを形成させた(図4(A))。
次いで、印刷模様とは異なる花及び葉の形状を有する凸部を、実施例1と同様にして印刷模様の上に形成した。
(評価)
図4(B)から明らかなように、印刷模様と花柄の凸部の形状が合致していない場合でも、印刷模様と凸部が相俟って、独特の意匠性が付与されていることがわかる。

0034

本発明の装飾積層フィルムは、印刷模様と凸部の厳密な位置合わせが不要であることから、高速生産性に優れており、パウチ等の袋状容器やシール材として好適に使用することができる。

0035

10積層フィルム、11加工ロール、12アンビルロール、13 加工部、14 凸部。

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