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技術 気固分離器

出願人 JXTGエネルギー株式会社
発明者 大内太両角真理絵谷口真奈巳
出願日 2016年1月26日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-012188
公開日 2017年8月3日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-131812
状態 特許登録済
技術分野 慣性力等による気体中の粒子の分離
主要キーワード 円錐角度θ 適宜素材 円周等分 円錐筒 断面円弧 サイズダウン 各案内羽根 サイズアップ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月3日)のものです。
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図面 (8)

課題

構造を簡易化できる気固分離器を提供する。

解決手段

軸方向における開口部4と気体抜出口6との間には、外筒2及び内筒10の少なくとも一方に、他方側へ向かって軸方向と交わる方向に広がり、外筒2と内筒10の間における気体流路21の大きさを規制する規制部材20,30が設けられている。このような構成により、気体と固体分離効率を上げるために規制部材20,30で、内筒10と外筒2との間に形成される気体の流路21を絞ることができる。また、このような規制部材20,30を採用することで、外筒2の側壁が、開口部4を取り囲む部分から気体抜出口6へ軸方向に延びる構成を採用できる。当該構成を採用した場合、外筒2の側壁自体に段差を設けて流路を絞るような比較例に係る構成(気体案内筒2c全体の径を中央外筒2aよりも小さくする)に比して、構造を簡易化することができる。

概要

背景

従来の気固分離器として、特許文献1に記載されるものが知られている。この気固分離器は、下端閉塞部材によって閉塞されると共に上端開放された、鉛直方向に延びる内筒と、内筒を外方から同軸状に覆うと共に、外部に連通する気体抜出口が上部に形成された外筒と、を備えている。内筒における下端側の側面には、内筒の軸方向に延びる複数の開口部が周方向に設けられている。外筒のうち、開口部と対向する部分よりも上側の部分は、径が小さくなっていた。

概要

構造を簡易化できる気固分離器を提供する。軸方向における開口部4と気体抜出口6との間には、外筒2及び内筒10の少なくとも一方に、他方側へ向かって軸方向と交わる方向に広がり、外筒2と内筒10の間における気体流路21の大きさを規制する規制部材20,30が設けられている。このような構成により、気体と固体分離効率を上げるために規制部材20,30で、内筒10と外筒2との間に形成される気体の流路21を絞ることができる。また、このような規制部材20,30を採用することで、外筒2の側壁が、開口部4を取り囲む部分から気体抜出口6へ軸方向に延びる構成を採用できる。当該構成を採用した場合、外筒2の側壁自体に段差を設けて流路を絞るような比較例に係る構成(気体案内筒2c全体の径を中央外筒2aよりも小さくする)に比して、構造を簡易化することができる。

目的

本発明は、構造を簡易化できる気固分離器を提供することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

気体固体粒子を分離する気固分離器であって、下端閉塞部材によって閉塞されると共に上端開放された、鉛直方向に延びる内筒と、前記内筒を外方から同軸状に覆うと共に、外部に連通する気体抜出口が上部に形成された外筒と、を備え、前記内筒における前記下端側の側面には、前記内筒の軸方向に延びる複数の開口部が周方向に設けられており、前記外筒の側壁は、前記開口部を取り囲む部分から前記気体抜出口へ前記軸方向に延びており、軸方向における前記開口部と前記気体抜出口との間には、外筒及び内筒の少なくとも一方に、他方側へ向かって前記軸方向と交わる方向に広がり、前記外筒と前記内筒の間における前記気体の流路の大きさを規制する規制部材が設けられている、気固分離器。

請求項2

前記規制部材は、前記内筒から外周側へ向かって延び、前記規制部材の外周縁と前記外筒との間に隙間が形成される、請求項1に記載の気固分離器。

請求項3

前記規制部材は、前記外筒から内周側へ向かって延び、前記規制部材の内周縁と前記内筒との間に隙間が形成される、請求項1に記載の気固分離器。

技術分野

0001

本発明は、気固分離器に関する。

背景技術

0002

従来の気固分離器として、特許文献1に記載されるものが知られている。この気固分離器は、下端閉塞部材によって閉塞されると共に上端開放された、鉛直方向に延びる内筒と、内筒を外方から同軸状に覆うと共に、外部に連通する気体抜出口が上部に形成された外筒と、を備えている。内筒における下端側の側面には、内筒の軸方向に延びる複数の開口部が周方向に設けられている。外筒のうち、開口部と対向する部分よりも上側の部分は、径が小さくなっていた。

先行技術

0003

特開平10−249122号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ここで、特許文献1に開示された気固分離器においては、構造の更なる簡易化が要請されていた。そこで、本発明は、構造を簡易化できる気固分離器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明に係る気固分離器は、気体固体粒子を分離する気固分離器であって、下端が閉塞部材によって閉塞されると共に上端が開放された、鉛直方向に延びる内筒と、内筒を外方から同軸状に覆うと共に、外部に連通する気体抜出口が上部に形成された外筒と、を備え、内筒における下端側の側面には、内筒の軸方向に延びる複数の開口部が周方向に設けられており、外筒の側壁は、開口部を取り囲む部分から気体抜出口へ軸方向に延びており、軸方向における開口部と気体抜出口との間には、外筒及び内筒の少なくとも一方に、他方側へ向かって軸方向と交わる方向に広がり、外筒と内筒の間における気体の流路の大きさを規制する規制部材が設けられている。

0006

本発明に係る気固分離器によれば、軸方向における開口部と気体抜出口との間には、外筒及び内筒の少なくとも一方に、他方側へ向かって軸方向と交わる方向に広がり、外筒と内筒の間における気体の流路の大きさを規制する規制部材が設けられている。このような構成により、気体と固体分離効率を上げるために規制部材で、内筒と外筒との間に形成される気体の流路を絞ることができる。また、このような規制部材を採用することで、外筒の側壁が、開口部を取り囲む部分から気体抜出口へ軸方向に延びる構成を採用できる。当該構成を採用した場合、外筒の側壁自体に段差を設けて流路を絞るような構成に比して、構造を簡易化することができる。

0007

本発明に係る気固分離器において、規制部材は、内筒から外周側へ向かって延び、規制部材の外周縁と外筒との間に隙間が形成されてよい。このような構成により、規制部材の外周縁と外筒との間の隙間から気体を通過させて、流路を絞ることができる。また、開口部から内筒の外周面に沿って上昇する気体の流れを規制部材で遮り、当該隙間の方へ流れを変化させることができる。このように気体の流れを変化させることで、気体と固体との分離効率を向上させることができる。

0008

本発明に係る気固分離器において、規制部材は、外筒から内周側へ向かって延び、規制部材の内周縁と内筒との間に隙間が形成されてよい。このような構成により、規制部材の内周縁と内筒との間の隙間から気体を通過させて、流路を絞ることができる。

発明の効果

0009

本発明によれば、気固分離器の構造を簡易化できる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の実施形態に係る気固分離器を一部破断して示す斜視図である。
図1に示す気固分離器の横断面図である。
図2に示すIII−III線に沿った断面図である。
一形態に係るオリフィス部の構成を示す拡大断面図である。
変形例に係るオリフィス部の構成を示す拡大断面図である。
(a)は、図4に示すVIa−VIa線に沿った断面図であり、(b)は、図5に示すVIb−VIb線に沿った断面図である。
実施例に係る気固分離器の実験結果を示す表である。

実施例

0011

以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。

0012

まず、図1図4を参照して、本実施形態に係る気固分離器100の構造について説明する。気固分離器100は、同軸状に固着された内筒10及び外囲器を兼ねた外筒2を主体に略筒状の二重構造に構成されており鉛直方向に延びた姿勢で使用される。

0013

(内筒の構造)
内筒10は、鉛直方向に延びる有底円筒状であり、その下端が円形状の底板(閉塞部材)11によって閉塞されており、その上端が開放されて導入口1とされている。

0014

内筒10には、この導入口1から固体粒子(粒子状固体触媒)と気体との混合物が導入される。内筒10の寸法についてはその外直径D3は好ましくは上流側に直結される図示しない混合物移送管と同一であることが好ましいが、内筒10を通過する混合物の適度な線速度を得るためにサイズダウンしてもサイズアップしても良い。具体的には、内筒10の混合物線速度が1m/s〜100m/s、好ましくは3m/s〜30m/s、より好ましくは5m/s〜20m/sとなるように、内筒10の直径を設定するようにすると好ましい。

0015

内筒10の底板11側の側面には、その円周等分部位に、軸方向に延びる略矩形状の開口部4が周方向に複数個形成されている。本実施形態において、開口部4は、内筒10の側面に12個形成されているが、2個以上であればよく、好ましくは8個〜16個であり、より好ましくは10〜14個である。開口部4が単一(2個より少ない)である場合、内外筒間隙にて分離に必要な気流反転を良好に形成できず不都合である。16個を越える開口部4が形成されている場合、内筒10の直径等のサイズにもよるが、一般には分離器の複雑化・高コスト化に対する分離効率の向上が得られない。

0016

開口部4の開口面積は、混合物の供給量に応じて開口部4を通過する混合物の線速度が1m/s〜40m/s、好ましくは3m/s〜25m/s、より好ましくは10m/s〜25m/sとなるよう決定される。開口部4を通過する混合物の線速度が1m/sより小さい場合は、混合物の速度が遅く分離が不十分になるため好ましくない。また、開口部4を通過する混合物の線速度が40m/sより大きい場合は、開口部4、案内羽根5、外筒2の側壁の磨耗が激しくなるため好ましくない。開口部4の開口面積が決定されると、それに応じて、開口部4の長さL及び幅Wを決定することができる。

0017

これらの開口部4に対応する内筒10の側面には、外方に突出する長尺湾曲板状の案内羽根5が設けられている。すなわち、案内羽根5は、開口部4と同数だけ、それぞれ開口部4の一方の長辺縁部に沿って設けられている。これらの案内羽根5は、内筒径方向と一定角度を成している。すなわち、各案内羽根5は、各開口部4を覆うように一定円周方向に傾斜して設けられている。傾斜形状は、図1図3に示されるように湾曲していても良いし、平板状であっても良く、さらに、途中で折れた板状でもよい。

0018

各案内羽根5が湾曲する場合には、特に図3において詳しく示されるように、開口部4に面する側が凹面となるような曲面、特に、断面円弧となることが好ましい。断面円弧となる場合には、頂角が70°〜120°に設定されていることが好ましい。

0019

なお、分離器総体として円滑な動作が得られるように、全ての案内羽根5を同一形状とすると共に、全ての案内羽根5が円周等分点に位置するように取り付けることが好ましい。また、一つの開口部4に対応して複数部に分割された構成の案内羽根5をそれぞれ設けることもできる。

0020

(外筒の構成)
外筒2は、内筒10を外方から覆うと共に、内筒10に対して同軸状に位置する筒状体である。外筒2は、上から順に、気体案内筒2c、円筒状の中央外筒(開口部を取り囲む部分)2a、円錐筒2d及び粒子抜出管2eを有している。中央外筒2aは、内筒10における複数の開口部4が形成された部分10bを取り囲むように配置されている。中央外筒2aは、内筒10の底板11よりもさらに下方に延びていることが好ましい。

0021

中央外筒2aの上には、円筒状の気体案内筒2cが配置される。気体案内筒2cは、中央外筒2aと同軸上に配置されると共に、当該中央外筒2aと同一径を有している。このような構成により、外筒2の側壁は、内筒10の開口部4を取り囲む部分である中央外筒2aから気体抜出口6に至るまで軸方向に延びている。なお、外筒2の側壁が軸方向に延びている状態とは、側壁に段差が設けられることによって、当該側壁の径が非連続的に変化するような部分(例えば、図4において仮想線で示される部分)を含まない状態である。本実施形態では、外筒2の側壁は、内筒10の開口部4を取り囲む部分である中央外筒2aから気体抜出口6に至るまで径が一定となる。なお、外筒2の側壁は、内筒10の開口部4を取り囲む部分である中央外筒2aから気体抜出口6に至るまで径が完全に一定でなくともよく、傾斜等していてもよい。気体案内筒2cの側面の対向位置2箇所には、気体抜出口6が形成されている。気体抜出口6には、外部に連通すると共に半径方向に延びた気体抜出管7がそれぞれ接続されている。気体抜出管7は、上方又は下方に傾斜していても良い。気体案内筒2cには、内筒10と外筒2との間における気体の流路21の大きさを規制する規制部材20が設けられている。これにより、気体案内筒2cには、流路21中にオリフィス部25が形成される。なお、規制部材20及びオリフィス部25の詳細な構成については後述する。

0022

一方、中央外筒2aの下端には、下方に向かうにつれて縮径された円錐筒2d及び小径の粒子抜出管2eが、この順に接続されている。粒子抜出管2eの下端の粒子抜出口3から固体粒子が排出される。粒子抜出管2eの粒子抜出口3からは定常的な気体の排出はなされず、気体抜出管7を通してのみ気体が定常的に排出されるようになっている。また、外筒2と内筒10とは、開口部4のみを介して連通している。粒子抜出管2eの粒子抜出口3の開口径は、内筒10の外直径D3の0.6倍〜2倍であることが好ましい。

0023

上述した各部は、化学反応に耐える適宜素材を用いて形成される。例えば、加工性に優れ耐薬品性も良いステンレスは適材といえる。その他、異なる素材を適宜組み合わせて、上述した各部を構成してもよい。すなわち、上述した各部は、必要な剛性及び耐性を得ることができるものであればよい。

0024

(底板の形状)
図2に示すように、底板11の下面11bは、内周側から外周側へ向かうに従って、上方に位置する。本実施形態では、下面11bは、円錐形状に構成される。ただし、下面11bの形状は特に限定されず、鏡板の形状を有していてもよい。鏡板の形状を有する下面11bは、断面視において、湾曲した形状をなしている。下面11bの形状としては、断面形状が正半楕円形状のものや、一定の曲率半径にて湾曲する皿形のものが挙げられる。なお、下面11bの曲率半径や当該曲率半径の変化の態様等は特に限定されない。また、下面11bは、水平に広がる平面であってもよい。

0025

底板11の上面11cは、内周側から外周側へ向かうに従って、上方に位置する。本実施形態では、上面11cは、円錐形状に構成される。ただし、上面11cの形状は特に限定されず、鏡板の形状を有していてもよい。鏡板の形状を有する上面11cは、断面視において、湾曲した形状をなしている。上面11cの形状としては、断面形状が正半楕円形状のものや、一定の曲率半径にて湾曲する皿形のものが挙げられる。なお、上面11cの曲率半径や当該曲率半径の変化の態様等は特に限定されない。また、上面11cは、水平に広がる平面であってもよい。

0026

底板11には、図2に示すように、内筒10の中央部分に相当する位置(本実施形態では、底板11の中央部分と一致している。)に、内筒10と外筒2とを連通する円形状の連通孔11aが設けられている。なお、連通孔11aが形成される位置や個数は特に限定されない。連通孔11aは、底板11の全体にわたって複数個形成されていてもよい。また、連通孔11aの形状も円形に限定されず、例えば多角形状やスリット状の連通孔を形成してもよい。連通孔11aの面積(複数個の場合は総面積)は、底板11全体の面積に対して、0.6%〜20%である。ただし、下限値は、0.05%であってもよく、上限値は30%であってもよい。

0027

(オリフィス部)
図4は、一の形態に係る規制部材20の周辺構造を示す拡大断面図である。図6(a)は、図4のVIa−VIa線に沿った断面図である。図4に示すように、軸方向における開口部4と気体抜出口6との間には、内筒10(内筒及び外筒の一方側)に、外筒2側(内筒及び外筒の他方側)へ向かって軸方向と交わる方向に広がる規制部材20が設けられる。規制部材20は、外筒2と内筒10の間における気体の流路の大きさを規制する部材である。図4及び図6(a)に示す形態では、規制部材20は、軸方向と直交する方向に真っ直ぐに広がる円環状の平板によって構成される。また、規制部材20の内周縁20aは、内筒10の外周面10aに固定されている。規制部材20の外周縁20bは、外筒2の内周面2fから内周側へ離間した位置に配置されている。これによって、規制部材20の外周縁20bと外筒2の内周面2fとの間には気体が通過する隙間SPが形成される。以上のような構成により、内筒10と外筒2との間の気体の流路21の軸方向における一部には、オリフィス部25が形成される。オリフィス部25では、規制部材20によって流路21の大きさが規制されることで、流路21の軸方向における一部が絞られる。

0028

図5は、他の形態に係る規制部材30の周辺構造を示す拡大断面図である。図6(b)は、図5のVIb−VIb線に沿った断面図である。図5に示すように、軸方向における開口部4と気体抜出口6との間には、内筒10(内筒及び外筒の一方側)に、外筒2側(内筒及び外筒の他方側)へ向かって軸方向と交わる方向に広がる規制部材30が設けられる。規制部材30は、外筒2と内筒10の間における気体の流路の大きさを規制する部材である。図5及び図6(b)に示す形態では、規制部材30は、軸方向と直交する方向に真っ直ぐに広がる円環状の平板によって構成される。また、規制部材30の外周縁30aは、外筒2の内周面2fに固定されている。規制部材30の内周縁30bは、内筒10の外周面10aから外周側へ離間した位置に配置されている。これによって、規制部材30の内周縁30bと内筒10の外周面10aとの間には気体が通過する隙間SPが形成される。以上のような構成により、内筒10と外筒2との間の気体の流路21の軸方向における一部には、オリフィス部35が形成される。オリフィス部35では、規制部材30によって流路21の大きさが規制されることで、流路21の軸方向における一部が絞られる。

0029

ここで、図6(a)及び図6(b)を参照して、オリフィス部25,35の面積比について説明する。図6(a)のオリフィス部25の面積比は、オリフィス部25が設けられていない位置における流路21の断面積に対する、オリフィス部25における流路21の断面積の比率で設定される。オリフィス部25が設けられていない位置における流路21の断面積は、内筒10と外筒2との間の隙間を軸方向から見たときの面積に対応する。オリフィス部25における流路21の断面積は、外筒2の内周面2fと規制部材20の外周縁20bとの間の隙間を軸方向から見たときの面積に対応する。図6(b)のオリフィス部35の面積比は、オリフィス部35が設けられていない位置における流路21の断面積に対する、オリフィス部35における流路21の断面積の比率で設定される。オリフィス部35における流路21の断面積は、内筒10の外周面10aと規制部材30の内周縁30bとの間の隙間を軸方向から見たときの面積に対応する。オリフィス部25,35の面積比は特に限定されないが、例えば0.2〜0.6に設定されてもよい。面積比が小さすぎる場合は、分離効率が上がるが、オリフィス部25,35における気体速度が増加し、摩耗及び差圧上昇につながる。また、面積比が大きすぎる場合は、分離効率が低下する。なお、規制部材20,30の厚さも特に限定されず、あらゆる厚さを採用してもよいが、例えば30〜100mmとしてもよい。

0030

運転方法及び作用)
続いて、気固分離器100の運転方法及び作用を説明する。気体(粘度μ[Pa・s])と固体粒子(平均粒径dp[m]、粒子密度ρp[kg/m3])との混合物を、内筒10の導入口1から内筒10内へと所定速度(断面平均線速度U[m/s])で下向きに導入する。固体粒子としては、特に限定されないが、例えば、平均粒径dpが1μm〜500μm程度、粒子密度ρpが1.5g/cm3〜2.5g/cm3程度の流動接触触媒FCC)等が挙げられる。また、気体の粘度μは、通常、0.001Pa・s〜0.000005Pa・s程度である。

0031

定常的に図の上から下に向かう混合物(固体粒子及び気体)の流れは、底板11に遮られて横方向(水平方向)への速度を与えられ、内筒10の側面に形成された複数の開口部4から側方下向きに飛び出す(図2参照)。ここで、図2では、気体の流れを実線矢印にて表し、固体粒子の流れを点線矢印にて表している。

0032

その後、気体は、開口部4から下向きに流れ出た後、案内羽根5の内面に案内されて、鉛直軸の回りを少し旋回された後、鉛直軸回りに隣接する案内羽根5の外面5bに沿って上昇して、気体抜出口6から排出される。

0033

一方、固体粒子の一部は、案内羽根5の内面に衝突してそのまま内面に沿って下向きに移動する。また、残りの固体粒子は、気体抜出口6に向かう気体に随伴する。気体に随伴する固体粒子のうちのごく少数は、そのまま気体抜出口6から排出されるが、気体に随伴する固体粒子のうちの大部分は、気体の流れが下向きから上向きに反転する際にその慣性や自重のために気体から離脱してそのまま下方に進み、図2に示されるように、円錐筒2dの内面に沿って旋回し、粒子抜出口3から排出されることとなる。従って、本実施形態における気固分離器100によって、固体粒子及び気体の混合物を固体粒子と気体とに効果的に分離することが可能となる。

0034

ここで、本実施形態に係る気固分離器100のオリフィス部25,35の作用・効果について、図4及び図5を参照して説明する。

0035

本実施形態に係る気固分離器100によれば、軸方向における開口部4と気体抜出口6との間には、外筒2及び内筒10の少なくとも一方に、他方側へ向かって軸方向と交わる方向に広がり、外筒2と内筒10の間における気体の流路21の大きさを規制する規制部材20,30が設けられている。このような構成により、気体と固体の分離効率を上げるために規制部材20,30で、内筒10と外筒2との間に形成される気体の流路21を絞ることができる。また、このような規制部材20,30を採用することで、外筒2の側壁が、開口部4を取り囲む部分から気体抜出口6へ軸方向に延びる構成を採用できる。当該構成を採用した場合、外筒2の側壁自体に段差(例えば、図4において仮想線で示される水平面2k及び小径の気体案内筒2cによって構成される段差)を設けて流路を絞るような比較例に係る構成(気体案内筒2c全体の径を中央外筒2aよりも小さくする)に比して、構造を簡易化することができる。

0036

また、上述の比較例のように、外筒2の側壁自体に段差を設けて流路を絞る構成では、気体案内筒2c全体にわたって径が小さく構成されているため、流体に対する抵抗が大きくなる。しかし、オリフィス部25,35を採用することで、一部だけで流路21を絞る構成とすることで、気体案内筒2cの径を大きくし、流体に対する抵抗を減少させることができる。このように抵抗を減少させることで、装置全体としての圧力のバランスを取りやすくすることができる。

0037

また、図4に示す形態に係る気固分離器100において、規制部材20は、内筒10から外周側へ向かって延び、規制部材20の外周縁20bと外筒2との間に隙間SPが形成されている。このようなオリフィス部25を構成することにより、規制部材20の外周縁20bと外筒2との間の隙間SPから気体を通過させて、流路21を絞ることができる。また、開口部4から内筒10の外周面10aに沿って上昇する気体の流れを規制部材20で遮り、当該隙間SPの方へ流れを変化させることができる(気体の流れは図4における矢印を参照)。このように気体の流れを変化させることで、気体と固体との分離効率を向上させることができる。

0038

また、図4に示す形態に係る気固分離器100に係る構成を採用することで、製造効率を向上することができる。例えば、比較例として、外筒2の側壁自体に段差を設けて流路を絞るような構成(例えば、図4において仮想線で示される水平面2k及び小径の気体案内筒2cによって構成される段差)を採用した場合において、開口部4周辺に案内羽根5が設けられた内筒10を外筒2内に配置するときの工程について説明する。この場合、気体案内筒2c全体の径が案内羽根5を含んだ内筒10の径よりも小さいため、外筒2が気体案内筒2cを含んだままだと、内筒10を外筒2内に設置することができない。従って、初めは気体案内筒2cが無い状態の外筒2が準備され、当該外筒2内に案内羽根5付きの外筒2が設置される。その後、径の小さい気体案内筒2cが外筒2の中央外筒2aの上端に取り付けられ、溶接およびフランジ接続等によって固定される。このように、比較例では、気体案内筒2cを溶接およびフランジ接続等する必要が生じ、製造工程が複雑となる。一方、図4に示す気固分離器100においては、気体案内筒2cの径は中央外筒2aの径と同一であるため、外筒2側の部材と干渉させることなく、案内羽根5及び規制部材20付きの内筒10を外筒2内に設置することができる。従って、比較例のような溶接およびフランジ接続等の工程が不要となるため、製造効率が向上する。

0039

また、図5に示す形態に係る気固分離器100において、規制部材30は、外筒2から内周側へ向かって延び、規制部材30の内周縁30bと内筒10との間に隙間SPが形成されている。このような構成により、規制部材30の内周縁30bと内筒10との間の隙間SPから気体を通過させて、流路21を絞ることができる。なお、開口部4から内筒10の外周面10aに沿って上昇する気体は、内周側の隙間SPを通る(気体の流れは図4における矢印を参照)。従って、分離効率は図4に示すオリフィス部25の方が高くなる傾向にある。また、外筒2側に規制部材30(案内羽根5を含んだ内筒10より内径が小さい)が設けられているため、案内羽根5付きの内筒10を外筒2内に設置する際、案内羽根5と規制部材30とが干渉してしまう。従って、初めは気体案内筒2cが無い状態の外筒2が準備され、当該外筒2内に案内羽根5付きの外筒2が設置される。その後、規制部材30付きの気体案内筒2cが外筒2の中央外筒2aの上端に取り付けられ、溶接およびフランジ接続等によって固定される。このように、図4に示すオリフィス部25を有する気固分離器100の方が、図5に示すオリフィス部35を有する気固分離器100よりも製造効率がよい。ただし、径が全体的に絞られた気体案内筒2cを準備しなくてよいため、比較例に係る気固分離器より図5に示す気固分離器100の方が製造効率が高い。図4の気固分離器100は、図5に示す気固分離器100や比較例に係る気固分離器のように、溶接およびフランジ接続等による接続部を有さないため、当該接続部からのガス漏れの可能性が無い。

0040

本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。

0041

オリフィス部の構成は、図4及び図5のものに限定されない。例えば、規制部材は軸方向に垂直な平板状の部材でなくともよく、軸方向に対して傾斜していてもよい。また、平板状でなくともよく、湾曲、屈曲等をしていてもよい。また、規制部材は軸方向に複数段設けられていてもよい。複数段設けられる場合、各段における規制部材の構成は互いに同様であってもよく、互いに異なっていてもよい。また、オリフィス部が、内筒10から延びる規制部材及び外筒2から延びる規制部材の組み合わせによって構成されてもよい。この場合、内筒10から延びる規制部材の外周縁と外筒2から延びる規制部材の内周縁との間の隙間を気体が通過する。

0042

以下、実施例に基づいて本発明の一形態に係る気固分離器を具体的に説明するが、気固体分離器の構成は下記の実施例に限定されるものではない。

0043

[実施例]
実施例1に係る気固分離器として、底板の上面(底部上部形状)及び底板の下面(底部下部形状)が円錐角度θ=75°の円錐状であって、連通孔の面積比が0%であった。また、オリフィス部として、図4に示すように隙間が外周側に形成された構造を採用した。この時のオリフィス部の面積比は、0.38とした。なお、固体粒子として流動接触分解触媒を使用した。気体として、水素スチーム炭化水素で構成されるガスを使用した。

0044

実施例2に係る気固分離器として、実施例1に対して連通孔の面積比が0.5%であること以外の条件が同様なものを採用した。実施例3に係る気固分離器として、実施例1に対して連通孔の面積比が0.6%であること以外の条件が同様なものを採用した。実施例4に係る気固分離器として、実施例1に対して連通孔の面積比が3%であること以外の条件が同様なものを採用した。実施例5に係る気固分離器として、実施例1に対して、連通孔の面積比が5%であること以外の条件が同様なものを採用した。実施例6に係る気固分離器として、実施例1に対して連通孔の面積比が15%であること以外の条件が同様なものを採用した。実施例7に係る気固分離器として、実施例1に対して連通孔の面積比が20%であること以外の条件が同様なものを採用した。実施例8に係る気固分離器として、実施例1に対して連通孔の面積比が21%であること以外の条件が同様なものを採用した。実施例9に係る気固分離器として、実施例1に対して、オリフィス部として、図5に示すように隙間が内周側に形成された構造とした以外の条件が同様なものを採用した。実施例10に係る気固分離器として、実施例5に対して、オリフィス部として、図5に示すように隙間が内周側に形成された構造とした以外の条件が同様なものを採用した。実施例9,10のオリフィス部の面積比は、0.36とした。実施例1〜10について、分離効率と固着率を測定した。測定結果図7の表に示す。図7に示すように、連通孔を設けることで、コーキングの影響を低減することができることが理解される。また、実施例1及び実施例9を比較し、実施例5及び実施例10を比較することで、図4のように隙間が外周側に形成されたオリフィス部の構造を採用することで、分離効率が上昇することが理解される。

0045

2…外筒、4…開口部、6…気体抜出口、10…内筒、20,30…規制部材、100…気固分離器。

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