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技術 柑橘の果皮感が増強されたアルコール飲料およびその製造方法

出願人 麒麟麦酒株式会社
発明者 荒木祥恵網谷安夫竹重元気
出願日 2016年1月26日 (3年5ヶ月経過) 出願番号 2016-012691
公開日 2017年8月3日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2017-131134
状態 未査定
技術分野 酒類
主要キーワード 樽容器 シークヮーサー 炭酸ガス圧 アルコール感 パストライザー 柑橘系香料 追加試験 pHメーター
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月3日)のものです。
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課題

果実果皮感が増強されたアルコール飲料の提供。

解決手段

果汁を含有するアルコール飲料であって、酢酸ボルニルの濃度が0.005〜3.00ppmである、アルコール飲料。

概要

背景

アルコール飲料市場において、低果汁でありながら、柑橘果汁香味感じられる多くの商品発売されている。そのような商品を提供するため、アルコール飲料に好ましい果汁感を付与するための技術が開発されている。

例えば、特許文献1には、希少糖一種であるD−プシコース果汁含有飲料に添加することにより、その飲料の飲用時の爽快感が向上することが開示されている。特許文献2には、ゲンチオオリゴ糖を、高甘味度甘味料を含有する低果汁または無果汁の低カロリーまたはノンカロリー飲料に添加することにより、その飲料に果汁感(果汁実体感)が付与されることが開示されている。特許文献3には、所定濃度グリセリン柑橘類由来の果汁を含有するアルコール飲料に添加することにより、その飲料の苦味が軽減されることが開示されている。特許文献4には、柑橘類塩基性画分からなる呈味改善剤を低果汁または無果汁の飲料に添加することにより、高果汁飲料のような風味コクボリューム感濃厚感などの果汁感をその飲料に付与できることが開示されている。特許文献5には、果汁率が30%以上70%以下となる柑橘類果汁と糖類とを含有する果汁含有飲料において、所定のエステル類物質と所定のテルペン系炭化水素類物質との含有比率を所定の範囲に調整することにより、その飲料に新鮮でコクのある柑橘類果実香気・香味を付与できることが開示されている。

概要

果実果皮感が増強されたアルコール飲料の提供。果汁を含有するアルコール飲料であって、酢酸ボルニルの濃度が0.005〜3.00ppmである、アルコール飲料。なし

目的

また、柑橘系香料を使用した場合には、上記と同様の苦さによる後キレの悪さを解消することが課題である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

果汁を含有するアルコール飲料であって、酢酸ボルニルの濃度が0.005〜3.00ppmである、アルコール飲料。

請求項2

酢酸ボルニルの濃度が0.01〜1.00ppmである、請求項1に記載の飲料。

請求項3

酢酸ボルニルを含有する針葉樹の植物からの抽出物を含む、請求項1に記載の飲料。

請求項4

アルコール濃度が1.0〜10.0v/v%である、請求項1に記載の飲料。

請求項5

針葉樹の植物からの抽出物と、果汁とを含んでなる、アルコール飲料。

請求項6

前記抽出物の含有量が0.015〜10.0ppmである、請求項5に記載の飲料。

請求項7

前記抽出物に含まれる酢酸ボルニルの濃度が、飲料の全容量に対して0.005〜3.00ppmである、請求項5に記載の飲料。

請求項8

アルコール濃度が1.0〜10.0v/v%である、請求項5に記載の飲料。

請求項9

果実果皮感が増強された、果汁を含有するアルコール飲料を製造する方法であって、飲料中の酢酸ボルニルの濃度を0.005〜3.00ppmに調整することを含んでなる、方法。

請求項10

果実の果皮感が増強された、果汁を含有するアルコール飲料を製造する方法であって、針葉樹の植物からの抽出物を原料液に添加することを含んでなる、方法。

請求項11

果汁を含有するアルコール飲料における果実の果皮感を増強する方法であって、飲料中の酢酸ボルニルの濃度を0.005〜3.00ppmに調整することを含んでなる、方法。

請求項12

果汁を含有するアルコール飲料における果実の果皮感を増強する方法であって、該飲料の製造過程において、針葉樹の植物からの抽出物を原料液に添加することを含んでなる、方法。

技術分野

0001

本発明は、柑橘果皮感が増強されたアルコール飲料およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

アルコール飲料の市場において、低果汁でありながら、柑橘果汁香味感じられる多くの商品発売されている。そのような商品を提供するため、アルコール飲料に好ましい果汁感を付与するための技術が開発されている。

0003

例えば、特許文献1には、希少糖一種であるD−プシコース果汁含有飲料に添加することにより、その飲料の飲用時の爽快感が向上することが開示されている。特許文献2には、ゲンチオオリゴ糖を、高甘味度甘味料を含有する低果汁または無果汁の低カロリーまたはノンカロリー飲料に添加することにより、その飲料に果汁感(果汁実体感)が付与されることが開示されている。特許文献3には、所定濃度グリセリン柑橘類由来の果汁を含有するアルコール飲料に添加することにより、その飲料の苦味が軽減されることが開示されている。特許文献4には、柑橘類塩基性画分からなる呈味改善剤を低果汁または無果汁の飲料に添加することにより、高果汁飲料のような風味コクボリューム感濃厚感などの果汁感をその飲料に付与できることが開示されている。特許文献5には、果汁率が30%以上70%以下となる柑橘類果汁と糖類とを含有する果汁含有飲料において、所定のエステル類物質と所定のテルペン系炭化水素類物質との含有比率を所定の範囲に調整することにより、その飲料に新鮮でコクのある柑橘類果実香気・香味を付与できることが開示されている。

先行技術

0004

特開2014−176323号公報
特開2011−206030号公報
特開2010−136658号公報
特開2010−41935号公報
特許第5632170号公報

0005

従来の低果汁の柑橘系アルコール飲料は、糖類や甘味料酸味料香料の量やバランスを調整することにより柑橘果汁の香味が増強されているが、糖類や甘味料、酸味料を多く使用すると味の後キレが悪くなるという課題がある。また、柑橘系香料を増量すると、フラボノイド系苦味物質およびリモノイド系苦味物質に起因する苦さにより、味の後キレが悪くなるという課題がある。

0006

一方で、酒類を取り扱う飲食店における柑橘の果皮を使用したカクテルや、加工食品における柑橘の果皮を使用した菓子類など、柑橘の果皮を飲食することは一般的に行われている。しかし、容器詰飲料において果皮感を表現しようとする場合、低果汁アルコール飲料においては、果皮を含む果汁を使用しても果皮感が感じられないという難点がある。また、柑橘系香料を使用した場合には、上記と同様の苦さによる後キレの悪さを解消することが課題である。さらに、特に高アルコール領域(例えば7〜9%)では、アルコール感(アルコール飲料を飲んだときに感じられる消毒液のような人工的な香り刺激、違和感のある苦さを感じる状態)が強く感じられることにより、柑橘果汁由来の果皮感が低減してしまうことが難点である。

0007

今般、本発明者らは、針葉樹の植物からの抽出物の添加により、果汁、特にコミニテッド果汁を含有するアルコール飲料における果実の好ましい果皮感が増強されることを見出した。さらに、本発明者らは、果汁、特にコミニュテッド果汁を含有するアルコール飲料に、酢酸ボルニルを特定の濃度範囲で添加することにより、果実の好ましい果皮感が増強されることを見出した。本発明はこれらの知見に基づくものである。

0008

従って、本発明は、果実の果皮感が増強されたアルコール飲料およびその製造方法を提供することを目的とする。

0009

本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)果汁を含有するアルコール飲料であって、酢酸ボルニルの濃度が0.005〜3.00ppmである、アルコール飲料。
(2)酢酸ボルニルの濃度が0.01〜1.00ppmである、前記(1)の飲料。
(3)酢酸ボルニルを含有する針葉樹の植物からの抽出物を含む、前記(1)の飲料。
(4)アルコール濃度が1.0〜10.0v/v%である、前記(1)の飲料。
(5)針葉樹の植物からの抽出物と、果汁とを含んでなる、アルコール飲料。
(6)前記抽出物の含有量が0.015〜10.0ppmである、前記(5)の飲料。
(7)前記抽出物に含まれる酢酸ボルニルの濃度が、飲料の全容量に対して0.005〜3.00ppmである、前記(5)の飲料。
(8)アルコール濃度が1.0〜10.0v/v%である、前記(5)の飲料。
(9)果実の果皮感が増強された、果汁を含有するアルコール飲料を製造する方法であって、飲料中の酢酸ボルニルの濃度を0.005〜3.00ppmに調整することを含んでなる、方法。
(10)果実の果皮感が増強された、果汁を含有するアルコール飲料を製造する方法であって、針葉樹の植物からの抽出物を原料液に添加することを含んでなる、方法。
(11)果汁を含有するアルコール飲料における果実の果皮感を増強する方法であって、飲料中の酢酸ボルニルの濃度を0.005〜3.00ppmに調整することを含んでなる、方法。
(12)果汁を含有するアルコール飲料における果実の果皮感を増強する方法であって、該飲料の製造過程において、針葉樹の植物からの抽出物を原料液に添加することを含んでなる、方法。

0010

本発明によれば、果汁を含有するアルコール飲料において、果実の果皮感を増強することができる。また、本発明によれば、飲料のアルコール感が程良く低減され、後味のキレが増強されるため、果皮感の増強効果とあいまって好ましい香味を実現することが可能である。本発明による果皮感の増強効果は、柑橘の果皮感の増強において特に顕著である。本発明は、果汁の含有量の少ない低果汁アルコール飲料においても効果が認められる点で有利である。

発明の具体的説明

0011

本発明において「アルコール飲料」とは、酒法上アルコール飲料とみなされる、アルコール度数1度以上の飲料を意味する。

0012

本発明において「果汁」はどのようなものでもよいが、好ましくは柑橘類の果汁、さらに好ましくは柑橘類のコミニュテッド果汁である。ここで「コミニュテッド果汁」とは、果実の果肉と果皮の両方を原料として得られる果汁をいう。コミニュテッド果汁としては、果実を皮ごとすり潰して得られる果汁、あるいは果実を皮ごとすり潰した後にこれを裏ごしして得られる果汁などが挙げられる。

0013

本発明において「アルコール感」とは、アルコール飲料の飲用時に感じられる消毒液のような人工的な香りや刺激、および違和感のある苦さをいう。また、アルコール感の「低減」とは、その飲料を飲んだときに、実際のアルコール濃度よりも低いアルコール濃度を有する飲料を飲んだときのアルコール感を感じることをいう。

0014

本発明において「果皮感」とは、果実を手で絞ったときに果皮から出る爽やかな香りと、果皮が持つ心地良い苦味と風味のことをいう。

0015

本明細書において、1ppmは1mg/Lに相当する。

0016

本発明の飲料は、果汁を含有するアルコール飲料の製造過程において、飲料中の酢酸ボルニルの濃度を調整することにより製造することができる。この酢酸ボルニルの濃度調整により、果汁に含まれる果皮成分に起因する果皮感が増強される。

0017

本発明の飲料中の酢酸ボルニル濃度は、0.005〜3.00ppm、好ましくは0.01〜1.00ppm、より好ましくは0.05〜1.00ppm、さらに好ましくは0.10〜0.50ppmとなるように調整することができる。

0018

酢酸ボルニルの全部または一部は、酢酸ボルニルを含有する、針葉樹の植物からの抽出物として添加することができる。つまり、本発明の飲料は、針葉樹の植物からの抽出物を含むものとすることができる。

0019

さらに、後述の実施例1では、針葉樹の植物からの抽出物を果汁含有アルコール飲料に添加する試験において、試験した全ての抽出物濃度において果皮感の増強効果が認められている。また、このような植物抽出物と果汁との相互作用はこれまでに知られておらず、よって、本発明は、上記植物抽出物と果汁との組み合わせという技術思想を提供するものである。従って、本発明の他の態様によれば、針葉樹の植物からの抽出物と、果汁とを含んでなる、アルコール飲料が提供される。この飲料は、果汁を含有するアルコール飲料の製造過程において、前記植物抽出物を原料液に添加することによって製造することができる。

0020

本発明において植物抽出物の製造に用いられる植物は、針葉樹、特にマツ科またはヒノキ科の植物である。また、前記植物抽出物は、特に酢酸ボルニルを主成分として含有するものであり、従って、植物抽出物の製造に用いられるマツ科またはヒノキ科の植物は、特に酢酸ボルニルを含有するものとされる。このような植物としては、モミ、マツ、ヒノキサイプレス(豪州ヒノキ)、ジュニパー(セイヨウネズ)等を挙げることができ、特に好ましくはモミ(Abies firmaなど)が用いられる。

0021

前記植物抽出物は、特に酢酸ボルニルを主成分として含有する限りにおいてどのような方法によって得られたものでもよいが、好ましくは前記植物から公知の方法によって得られる抽出物(精油)とされる。抽出物(精油)を得るための方法は特に限定されないが、例えば、水蒸気蒸留法揮発性有機溶剤抽出法超臨界流体抽出法等とされ、好ましくは水蒸気蒸留法とされる。また、抽出に用いられる植物の部位は、特に酢酸ボルニルを多く含有する部位であればよく、特に限定されないが、例えば、樹皮、葉などが挙げられ、特に葉が好ましい。このような植物抽出物は、市販の食品添加物に含まれていることがあり、よって、そのような食品添加物を本発明の飲料に添加してもよい。例えば、前記植物抽出物は、エタノールおよび/または水に溶解した食品添加用組成物の形態で用いることができる。

0022

本発明の飲料における前記植物抽出物の含有量は、果実の果皮感の増強効果が得られる量であればよく、特に限定されないが、好ましくは0.015ppm以上、より好ましくは0.15〜10.0ppm、さらに好ましくは0.3〜1.0ppmとされる。さらに、本明細書の実施例において効果が実証された植物抽出物は、酢酸ボルニルを30重量%の濃度で含有するものであり、酢酸ボルニルが主要な有効成分であると考えられる。よって、本発明の飲料における前記植物抽出物の含有量は、酢酸ボルニルの量を指標として規定することができる。本発明の飲料における前記植物抽出物に含まれる酢酸ボルニルの濃度は、飲料の全容量に対して、好ましくは0.005〜3.00ppm、好ましくは0.01〜1.00ppm、より好ましくは0.05〜1.00ppm、さらに好ましくは0.10〜0.50ppmとされる。

0023

飲料中の前記植物抽出物の濃度および酢酸ボルニルの濃度は、公知の方法によって測定することができる。その際に、より正確な濃度測定のためには、既知の濃度を有する幾つかの対照サンプル測定値に基づいて作成した検量線を用いることが望ましい。特に、飲料中の前記植物抽出物の濃度および酢酸ボルニルの濃度は、GC/MSを用いて測定することが可能であり、例えば、特開2011−102245号公報に記載の方法によって測定することができる。

0024

本発明の飲料に含まれる果汁はどのような果実から得られるものであってもよく、特に限定されないが、好ましくは柑橘類の果実から得られるものとされる。好ましい柑橘類の例としては、例えば、レモングレーフルーツ、オレンジマンリンシークヮーサー、イヨカン、ブンダンキンカンベルガモットライムユズスダチカボス等が挙げられる。本発明の特に好ましい実施態様によれば、果汁は、柑橘類の果実から得られる、果皮を含むコミニュテッド果汁とされる。

0025

本発明の飲料における果汁の含有量は、好ましい果皮感が得られる量であればよく、特に限定されない。よって、果汁の含有量の上限は特に無いが、一方で、本発明の利点は果汁の含有量の少ない低果汁アルコール飲料においても効果が認められる点にあるため、果汁の含有量を低く抑えることができる。例えば、本発明の飲料における果汁の含有量は、飲料全体の重量に対して、ストレート果汁換算で0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜40重量%、より好ましくは0.1〜20重量%とすることができる。

0026

本発明の飲料(最終製品)のアルコール濃度は、1.0〜10.0v/v%、より好ましくは3.0〜9.0v/v%、さらに好ましくは5.0〜9.0v/v%、さらに好ましくは7.0〜9.0v/v%とすることができる。アルコール濃度の調整は、食品としての安全性が確認されたエタノール含有材料の添加によって行うことができる。エタノール含有材料としては、醸造酒蒸留して製造された蒸留酒スピリッツ)を用いることができ、好ましい蒸留酒の例としては、ウオッカ焼酎テキーララム等が挙げられる。

0027

本発明の飲料は、アルコール飲料の製造に用いられる他の成分を含んでもよい。このような他の成分としては、例えば、甘味料(例えば、砂糖ブドウ糖果糖オリゴ糖異性化液糖糖アルコール、高甘味度甘味料等)、酸味料(例えば、クエン酸リンゴ酸酒石酸乳酸リン酸フィチン酸イタコン酸フマル酸グルコン酸アジピン酸酢酸、またはそれらの塩類等)、色素食品添加剤(例えば、起泡泡持ち向上剤苦味料保存料酸化防止剤、増粘安定剤、乳化剤食物繊維pH調整剤など)等を適宜添加することができ、さらには、果皮感の増強効果の妨げとならない限りにおいてフレーバリング(例えば、香料)を加えることもできる。

0028

本発明の飲料は、二酸化炭素圧入したもの、すなわち、炭酸飲料とすることができる。炭酸ガス圧は、好みに応じて適宜調整することができ、例えば、0.1〜0.4MPa(20℃におけるガス圧)の範囲で調整することができる。

0029

本発明の飲料は、pHを、例えば、アルコール飲料における果実の果皮感を明確に確認できる範囲として、2.0〜4.0、好ましくは2.3〜4.0に調整することができる。飲料のpHは市販のpHメーターを使用して容易に測定することができる。

0030

本発明の一つの実施態様によれば、本発明の飲料は、炭酸ガス圧0.1〜0.4MPa(20℃におけるガス圧)の炭酸ガスを含み、アルコール濃度が1〜10v/v%であり、かつpH2.3〜4.0であり、0.1〜5.0w/w%の果汁を含有するアルコール飲料の製造過程において、飲料中に前記植物抽出物を0.015〜10ppmの濃度で添加するか、あるいは、前記植物抽出物を、酢酸ボルニルの濃度が飲料の全容量に対して0.005〜3.00ppmの濃度となるように添加することによって製造することができる。

0031

本発明の飲料は、好ましくは容器詰飲料として提供される。本発明の飲料に使用される容器は、飲料の充填に通常使用される容器であればよく、例えば、金属缶樽容器プラスチック製ボトル(例えば、PETボトルカップ)、紙容器、瓶、パウチ容器等が挙げられるが、好ましくは金属缶・樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル)、または瓶とされる。

0032

本発明の他の態様によれば、果汁を含有するアルコール飲料における果実の果皮感を増強する方法であって、飲料中の酢酸ボルニルの濃度を0.005〜3.00ppmに調整することを含んでなる方法が提供される。

0033

さらに、本発明の他の態様によれば、果汁を含有するアルコール飲料における果実の果皮感を増強する方法であって、該飲料の製造過程において、前記植物抽出物を原料液に添加することを含んでなる方法が提供される。

0034

さらに、本発明の他の態様によれば、酢酸ボルニルを含んでなる、果汁を含有するアルコール飲料における果実の果皮感を増強するための食品添加剤が提供される。

0035

さらに、本発明の他の態様によれば、前記植物抽出物を含んでなる、果汁を含有するアルコール飲料における果実の果皮感を増強するための食品添加剤が提供される。

0036

以下の実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0037

実施例1:果汁含有アルコール飲料への植物抽出物の添加試験
(1)飲料サンプルの調製
アルコール、甘味料、酸味料、およびレモン香料を含有する水溶液に、レモン果汁を2w/v%の濃度で、さらにはモミ(Abies firma)から水蒸気蒸留によって得られるモミ抽出物(30重量%の酢酸ボルニルを含有)を所定の濃度で添加し、その水溶液に炭酸ガス0.20MPa(20℃)を付加した。レモン果汁としては、果皮を含むコミニュテッド果汁を使用した。アルコール濃度は3v/v%、5v/v%、7v/v%または9v/v%となるように調整した。モミ抽出物は、0.95w/v%の該抽出物、92.00w/v%のエタノール、7.00w/v%の水、0.05w/v%のエーテル類を含有する組成物の形態で添加した。モミ抽出物の添加濃度は、下記の表2に記載の通りとした。また、飲料サンプルのpHは、2.9〜3.9の範囲であった。飲料サンプルの具体的な処方は下記の表1の通りとし、缶容器に充填した後、パストライザーで殺菌して容器詰めアルコール飲料を調製した。飲料サンプルの炭酸ガス圧は、0.16〜0.24MPaであった。

0038

(2)飲料サンプルの評価
上記(1)で調製された各飲料サンプルを、官能評価試験に供した。官能評価試験では、良く訓練され、ビールチューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル3名により、後味のキレ、アルコール感、柑橘の果皮感の項目について9段階の強度で官能評価を行なった(1:弱く感じる〜9:強く感じる)。

0039

官能評価試験の結果(パネル3名の平均値)を下記の表2に示す。表2には、モミ抽出物に由来する酢酸ボルニルの含有量も記載する。

0040

表1に示す結果から、モミ抽出物の添加により、柑橘のコミニュテッド果汁を含有するアルコール飲料において、柑橘の果皮感が増強されることがわかった。さらに、後味のキレが増強され、この効果は特に高アルコール領域において顕著であった。また、アルコール感の低減効果も確認され、この効果は特に高アルコール領域において顕著であった。

0041

さらに、モミ抽出物の添加量を大幅に増加した試験を、7%および9%のアルコール濃度において行った。この追加試験では、モミ抽出物の添加量を9.5ppm(酢酸ボルニルの添加量は2.85ppm)とした。その結果、果皮感の増強効果(Alc 7%サンプル:6.00、Alc 9%サンプル:5.33)、後味のキレの増強効果(Alc 7%サンプル:7.67、Alc 9%サンプル:8.33)およびアルコール感の低減効果(Alc 7%サンプル:5.00、Alc 9%サンプル:6.00)のいずれもが同様に確認された。

0042

以上の結果から、モミなどの針葉樹の植物に由来する抽出物を添加することにより、柑橘の果汁を含有するアルコール飲料において、味の後キレと柑橘の果皮感を増強し、アルコール飲料特有のエタノール感を低減することで、柑橘本来の香味を失うことなく果汁の果皮感が増強された香味を実現することができると考えられる。

0043

実施例2:果汁含有アルコール飲料への酢酸ボルニルの添加試験
(1)飲料サンプルの調製
飲料サンプルの組成を下記の表3に示す。表3に示すように、酢酸ボルニル濃度を0、0.01、0.05、0.10、0.50、1.0および10.0ppmと変化させた飲料サンプルを計7種調製し、缶容器に充填した後、パストライザーで殺菌して容器詰めアルコール飲料を調製した。炭酸ガス圧は0.20MPa(20℃)とした。また、飲料サンプルのpHは、2.9〜3.9の範囲であった。

0044

(2)飲料サンプルの評価
上記(1)で調製された各飲料サンプルを、官能評価試験に供した。官能評価試験では、良く訓練され、ビール、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル4名により、後味のキレ、アルコール感、柑橘の果皮感の項目について9段階の強度で官能評価を行なった(1:弱く感じる〜9:強く感じる)。

0045

官能評価試験の結果(パネル4名の平均値)を下記の表4に示す。

0046

表4に示す結果から、酢酸ボルニルの添加により、柑橘のコミニュテッド果汁を含有するアルコール飲料において、柑橘の果皮感が増強されることがわかった。さらに、後味のキレが増強され、また、アルコール感の低減効果も確認された。また、これらの効果を得るための酢酸ボルニルの濃度は、0.005〜3.00ppm、好ましくは0.01〜1.00ppm、より好ましくは0.05〜1.00ppm、さらに好ましくは0.10〜0.50ppmの範囲が望ましいものと考えられる。

0047

以上の結果から、酢酸ボルニルを所定の濃度で添加することにより、柑橘の果汁を含有するアルコール飲料において、味の後キレと柑橘の果皮感を増強し、アルコール飲料特有のエタノール感を低減することで、柑橘本来の香味を失うことなく果汁の果皮感が増強された香味を実現することができると考えられる。

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