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技術 ベルトコンベアのベルト残厚の評価方法、装置及びプログラム

出願人 日本製鉄株式会社
発明者 原田康一郎別府芳光加藤弘之
出願日 2016年1月21日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2016-010062
公開日 2017年7月27日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-129499
状態 特許登録済
技術分野 機械部品、その他の構造物または装置の試験 ベルトコンベヤ(ベルト) 測定手段を特定しない測長装置
主要キーワード 曲げ理論 初期走行 水平方向力 ドラムプーリ 判定材 垂直力 評価精度 無次元化
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

稼動中のベルトコンベアベルト残厚を評価できるようにする。

解決手段

稼動中のベルトコンベアの走行抵抗Fhを用いて、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)、走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)として、式(1)´の評価式によりベルト残厚tを評価する。評価式は、ベルトの厚み方向への食い込み量の変化、及びベルトの撓みの変化という、ベルト摩耗による2つの影響を考慮して設定される。すなわち、ベルトの厚み方向への食い込みに関して、ベルトコンベアの走行抵抗とベルト残厚との関係を表わす第1の関係式を求め、また、ベルトの撓みに関して、ベルトコンベアの走行抵抗とベルト残厚との関係を表わす第2の関係式を求めて、これら第1の関係式と第2の関係式とを用いて評価式が設定される。 t/t0=1.0237×(Fh/Fh0)-1.235・・・(1)´

概要

背景

製鉄所をはじめとして多くの現場において、例えば鉱石穀物等の物品を搬送するのにベルトコンベアが用いられる。
ベルトコンベアでは、使用によりベルト摩耗が進み、ベルトの厚さが薄くなる。ベルトコンベアは生産性を維持する上で重要な設備であり、日常的にベルト摩耗量、見方替えればベルト残厚を管理することが求められる。
例えばベルトコンベアの定期検査で、ベルト残厚を検査することが考えられる。しかしながら、ベルトコンベアを停止して検査するのでは生産性低下を招くことから、稼動中のベルトコンベアのベルト残厚をオンラインで評価する技術が求められている。

ベルト摩耗等を評価するための技術として、例えば特許文献1には、印刷機等の駆動装置において、ベルト滑り及びベルト摩耗の検出を目的として、モータ側、ドラムプーリ側に回転計を設置し、ベルト滑りを判定する技術が開示されている。
また、特許文献2には、1つ又は複数のリブを有するサーペンタイン・ベルトについて、ベルトの画像を撮影して、リブを特徴的外観として検出することによりベルト摩耗を判定する技術が開示されている。

概要

稼動中のベルトコンベアのベルト残厚を評価できるようにする。稼動中のベルトコンベアの走行抵抗Fhを用いて、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)、走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)として、式(1)´の評価式によりベルト残厚tを評価する。評価式は、ベルトの厚み方向への食い込み量の変化、及びベルトの撓みの変化という、ベルト摩耗による2つの影響を考慮して設定される。すなわち、ベルトの厚み方向への食い込みに関して、ベルトコンベアの走行抵抗とベルト残厚との関係を表わす第1の関係式を求め、また、ベルトの撓みに関して、ベルトコンベアの走行抵抗とベルト残厚との関係を表わす第2の関係式を求めて、これら第1の関係式と第2の関係式とを用いて評価式が設定される。 t/t0=1.0237×(Fh/Fh0)-1.235・・・(1)´

目的

本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、稼動中のベルトコンベアのベルト残厚を評価できるようにすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

ベルトコンベアベルト残厚を評価するベルト残厚の評価方法であって、ベルトコンベアの走行抵抗入力変数としてベルト残厚を求める評価式に基づいて、ベルト残厚を評価することを特徴とするベルトコンベアのベルト残厚の評価方法。

請求項2

前記評価式は、ベルト残厚/ベルト元厚と、走行抵抗/初期走行抵抗との関係として表わされることを特徴とする請求項1に記載のベルトコンベアのベルト残厚の評価方法。

請求項3

ベルトの厚み方向への食い込みに関して、ベルトコンベアの走行抵抗とベルト残厚との関係を表わす第1の関係式を求め、ベルトの撓みに関して、ベルトコンベアの走行抵抗とベルト残厚との関係を表わす第2の関係式を求め、前記第1の関係式と前記第2の関係式とを用いて前記評価式が設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルトコンベアのベルト残厚の評価方法。

請求項4

前記第1の関係式は、ベルト残厚とローラのベルトに対する接触角との関係、及び、ローラのベルトに対する接触角とベルトコンベアの走行抵抗との関係に基づいて求められ、前記第2の関係式は、ベルト残厚とローラのベルトに対する接触角との関係、及び、ローラのベルトに対する接触角とベルトコンベアの走行抵抗との関係に基づいて求められることを特徴とする請求項3に記載のベルトコンベアのベルト残厚の評価方法。

請求項5

ベルトコンベアのベルト残厚を評価するベルト残厚の評価装置であって、ベルトコンベアの走行抵抗を入力変数としてベルト残厚を求める評価式に基づいて、ベルト残厚を評価する手段を備えたことを特徴とするベルトコンベアのベルト残厚の評価装置。

請求項6

ベルトコンベアのベルト残厚を評価するためのプログラムであって、ベルトコンベアの走行抵抗を入力変数としてベルト残厚を求める評価式に基づいて、ベルト残厚を評価する処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。

技術分野

0001

本発明は、ベルトコンベアベルト残厚を評価するベルト残厚の評価方法、装置及びプログラムに関する。

背景技術

0002

製鉄所をはじめとして多くの現場において、例えば鉱石穀物等の物品を搬送するのにベルトコンベアが用いられる。
ベルトコンベアでは、使用によりベルト摩耗が進み、ベルトの厚さが薄くなる。ベルトコンベアは生産性を維持する上で重要な設備であり、日常的にベルト摩耗量、見方替えればベルト残厚を管理することが求められる。
例えばベルトコンベアの定期検査で、ベルト残厚を検査することが考えられる。しかしながら、ベルトコンベアを停止して検査するのでは生産性低下を招くことから、稼動中のベルトコンベアのベルト残厚をオンラインで評価する技術が求められている。

0003

ベルト摩耗等を評価するための技術として、例えば特許文献1には、印刷機等の駆動装置において、ベルト滑り及びベルト摩耗の検出を目的として、モータ側、ドラムプーリ側に回転計を設置し、ベルト滑りを判定する技術が開示されている。
また、特許文献2には、1つ又は複数のリブを有するサーペンタイン・ベルトについて、ベルトの画像を撮影して、リブを特徴的外観として検出することによりベルト摩耗を判定する技術が開示されている。

先行技術

0004

特開2010−64484号公報
特表2014−533349号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1の技術では、ベルト摩耗の有無を検出するだけであり、ベルト残厚を評価するものではない。
また、特許文献2の技術では、画像を判定材料とするため、ベルトがリブ等の特徴的外観を持つことが必要となり、ベルトの種別が限られてしまう。

0006

本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、稼動中のベルトコンベアのベルト残厚を評価できるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、ベルトコンベアのベルト残厚を評価するベルト残厚の評価方法であって、ベルトコンベアの走行抵抗入力変数としてベルト残厚を求める評価式に基づいて、ベルト残厚を評価することを特徴とする。
また、本発明のベルトコンベアのベルト残厚の評価方法の他の特徴とするところは、前記評価式は、ベルト残厚/ベルト元厚と、走行抵抗/初期走行抵抗との関係として表わされる点にある。
また、本発明のベルトコンベアのベルト残厚の評価方法の他の特徴とするところは、ベルトの厚み方向への食い込みに関して、ベルトコンベアの走行抵抗とベルト残厚との関係を表わす第1の関係式を求め、ベルトの撓みに関して、ベルトコンベアの走行抵抗とベルト残厚との関係を表わす第2の関係式を求め、前記第1の関係式と前記第2の関係式とを用いて前記評価式が設定される点にある。この場合に、前記第1の関係式は、ベルト残厚とローラのベルトに対する接触角との関係、及び、ローラのベルトに対する接触角とベルトコンベアの走行抵抗との関係に基づいて求められ、前記第2の関係式は、ベルト残厚とローラのベルトに対する接触角との関係、及び、ローラのベルトに対する接触角とベルトコンベアの走行抵抗との関係に基づいて求められる。
本発明は、ベルトコンベアのベルト残厚を評価するベルト残厚の評価装置であって、ベルトコンベアの走行抵抗を入力変数としてベルト残厚を求める評価式に基づいて、ベルト残厚を評価する手段を備えたことを特徴とする。
本発明は、ベルトコンベアのベルト残厚を評価するためのプログラムであって、ベルトコンベアの走行抵抗を入力変数としてベルト残厚を求める評価式に基づいて、ベルト残厚を評価する処理をコンピュータに実行させる。

発明の効果

0008

本発明によれば、ベルトコンベアの走行抵抗を入力変数としてベルト残厚を求める評価式に基づいて、ベルト残厚を評価するので、稼動中のベルトコンベアのベルト残厚を評価することができる。

図面の簡単な説明

0009

実施形態に係るベルト残厚の評価装置の機能構成を示す図である。
ローラのベルトに対する接触角の概念を説明するための模式図である。
ベルト残厚とベルト厚み方向への食い込みとの関係を説明するための模式図である。
ベルト残厚/ベルト元厚と、接触角及び走行抵抗/初期走行抵抗との関係を示す特性図である。
ベルト残厚とベルトの撓みとの関係を説明するための模式図である。
ベルトの横断面を示す模式図である。
長さlの点で荷重Pを受けたときのベルトの撓みwを示す模式図である。
ベルト残厚/ベルト元厚と、接触角及び走行抵抗/初期走行抵抗との関係を示す特性図である。
走行抵抗/初期走行抵抗と、ベルト残厚/ベルト元厚との関係を示す特性図である。

実施例

0010

以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1に、実施形態に係るベルト残厚の評価装置100の機能構成を示す。ベルト残厚の評価装置100は、稼動中のベルトコンベアを対象として、ベルトコンベアの走行抵抗を入力変数としてベルト残厚を求める評価式に基づいて、ベルト残厚をオンラインで評価する。対象とするベルトコンベアは、複数本のローラが等間隔に配置される構造を有する。

0011

入力部101は、稼動中のベルトコンベアの走行抵抗Fhを入力する。ベルトコンベアでは、ローラの乗り越え抵抗力主要因とする走行抵抗が発生する。走行抵抗Fhは、プーリ駆動トルク等を検出することにより取得することができる。或いは、走行抵抗Fhは、水平荷重みなすことができ、既存の歪ゲージを使用して取得することもできる。

0012

評価部102は、入力部101で入力した走行抵抗Fhを用いて、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)、走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)として、式(1)の評価式によりベルト残厚tを評価する。ベルト元厚t0及び初期走行抵抗Fh0は、対象とするベルトコンベアのベルトの使用開始時(新品時)に取得された値が保持されている。また、a及びbは定数である。評価式は、後述するように、ベルトの厚み方向への食い込み量の変化、及びベルトの撓みの変化という、ベルト摩耗による2つの影響を考慮して設定されている。
t/t0=a×(Fh/Fh0)b・・・(1)

0013

出力部103は、評価部102でのベルト残厚の評価結果、例えばベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)の計算値を出力する。

0014

ここで、式(1)の評価式の詳細について説明する。式(1)の評価式は、以下に詳述するように、ベルトの厚み方向への食い込み量の変化、及びベルトの撓みの変化という、ベルト摩耗による2つの影響を考慮して設定される。

0015

(ベルトの厚み方向への食い込み)
ベルトの厚み方向への食い込みに関して、走行抵抗とベルト残厚との関係を表わす第1の関係式を求める。第1の関係式は、以下に述べるように、ベルト残厚とローラのベルトに対する接触角(以下、単に接触角と呼ぶ)との関係、及び、接触角と走行抵抗との関係に基づいて求められる。
接触角とは、図2に示すように、ローラ201がベルト202に接触する範囲がなす角度であり(図2では2θ1)、巻き付き角とも呼ばれる。接触角が大きければ走行抵抗は増加し、接触角が小さければ走行抵抗は減少する傾向となる。

0016

図3に示すように、ベルト残厚が小さくなると、ベルト202の変形領域が小さくなるので、厚み方向の剛性が高くなる。これにより、図3点線で示すように、ローラ201の食い込み量が減少して、接触角が小さくなり、走行抵抗は減少する傾向となる。

0017

ベルト202の厚み方向の弾性係数Ktは、式(2)のように、ベルト残厚tに依存するものとする。K0は、ベルト元厚t0での厚み方向の弾性係数である。
Kt=K0/t・・・(2)

0018

図2に示すように、半径rのローラ201を垂直力Fv(θ1)で押し付けたときの接触角を2θ1とすると、角度θ(0〜θ1)におけるベルト202の垂直方向押しつぶし量dt(θ)は、式(3)で近似される。
dt(θ)=r−r・cos(θ1−θ)=r(1−cos(θ1−θ))・・・(3)

0019

したがって、式(4)が成立する。

0020

0021

ベルトコンベアでの搬送物の重量は略一定に保たれるとの前提でFv(θ1)=const.であることより、Fv(θ1)=Fvcとすると、式(2)を用いて、式(5)が成立する。すなわち、ベルト残厚tの増加により角度θ1は増加する。

0022

0023

図4に、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)と、接触角及び走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)との関係を示す。横軸がベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)、縦軸が接触角及び走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)である。
式(5)に基づいて、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)と、接触角θ1との関係を表わすと、図4特性線401が得られる。この場合に、ベルト元厚t0を用いて無次元化することにより、垂直力Fvc、弾性係数K0、半径rを考慮しなくてもよくなる。

0024

次に、角度θにおける水平方向押しつぶし量をdh(θ)とすると、式(6)が成立する。

0025

0026

水平方向の弾性係数をKh、水平方向力静止状態はつり合い)をFh(θ1)とすると、式(7)が成立する。水平方向力Fh(θ1)は走行抵抗とみなすことができ、角度θ1の増加関数、この場合はベルト残厚tの増加により漸増する。

0027

0028

式(5)、式(7)に基づいて、複数点プロットして、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)と、走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)との関係を表わすと、図4の特性線402のようになる。この場合に、初期走行抵抗Fh0を用いて無次元化することにより、弾性係数Kh、半径rを考慮しなくてもよくなる。

0029

そして、特性線402に基づいて、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)と、走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)との関係の近似式を求めると、式(8)が得られる。この式(8)が、第1の関係式に相当するものである。
Fh/Fh0=−0.6404×(t/t0)2+1.558×(t/t0)+0.0429・・・(8)

0030

(ベルトの撓み)
ベルトの撓みに関して、走行抵抗とベルト残厚との関係を表わす第2の関係式を求める。第2の関係式は、以下に述べるように、ベルト残厚と接触角との関係、及び、接触角と走行抵抗との関係に基づいて求められる。

0031

図5に示すように、ベルト残厚が小さくなると、ベルト202の長手方向の剛性が低くなり、図5に点線で示すように、ベルト202の撓みが増加する。これにより、接触角が大きくなり、走行抵抗は増加する傾向となる。

0032

ベルト202の撓みを考慮する上で、梁の曲げ理論を応用する。
図6に示すように、ベルト202の横断面においてベルト幅b、ベルトの厚さtとすると、断面二次モーメントIはbt3/12と表わされる。
また、図7に示すように、長さlの点で荷重Pを受けたときのベルト202の撓みwは、ヤング率をEとして、Pl3/3EIで表わされる。
また、傾きをw´とすると、tanw´はw/lで表わされる。図2に点線で示すように、接触範囲端点でベルト202がローラ201に対して接線方向に延出すると考えると、傾きw´はθ1とみなすことができる。この場合に、実情に合わせるには指数関数として表現するのが良いことから、式(9)のように指数xを導入して、ベルトの厚さtは、式(10)で表わされるものとする。すなわち、ベルト残厚tの増加により角度θ1は減少する。指数xは、実績とのフィッティングにより定める。本実施形態ではx=0.25とした。

0033

0034

図8に、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)と、接触角及び走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)との関係を示す。横軸がベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)、縦軸が接触角及び走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)である。
式(9)に基づいて、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)と、接触角θ1との関係を表わすと、図8の特性線801が得られる。この場合に、ベルト元厚t0を用いて無次元化することにより、荷重P、長さl、ヤング率E、ベルト幅bを考慮しなくてもよくなる。

0035

次に、既述したように、水平方向力(静止状態ではつり合い)をFh(θ1)とすると、式(7)が成立する。水平方向力Fh(θ1)は走行抵抗とみなすことができ、角度θ1の増加関数、この場合はベルト残厚tの減少により漸増することがわかる。

0036

式(7)、式(10)に基づいて、複数点をプロットして、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)と、走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)との関係を表わすと、図8の特性線802のようになる。この場合に、初期走行抵抗Fh0を用いて無次元化することにより、弾性係数Kh、半径rを考慮しなくてもよくなる。

0037

そして、特性線802に基づいて、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)と、走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)との関係の近似式を求めると、式(11)が得られる。この式(11)が、第2の関係式に相当するものである。
Fh/Fh0=1.0326×(t/t0)-1.484・・・(11)

0038

(評価式の設定)
以上のように、ベルトの厚み方向への食い込み量が与える影響を考慮して、式(8)の第1の関係式が得られる(ここでは第1の関係式を[Fh/Fh0]1と記す)。
また、ベルトの撓みが与える影響を考慮して、式(11)の第2の関係式が得られる(ここでは第2の関係式を[Fh/Fh0]2と記す)。
第1の関係式[Fh/Fh0]1と第2の関係式[Fh/Fh0]2とは独立しているとして、式(12)のように、これらを乗算したものを評価式とする。
Fh/Fh0=[Fh/Fh0]1×[Fh/Fh0]2・・・(12)
図9に、式(12)で得られる、走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)と、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)との関係を表わす特性線を示す。横軸が走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)、縦軸がベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)である。
図9の特性線に基づいて、出力変数をベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)、入力変数を走行抵抗/初期走行抵抗(Fh/Fh0)とする近似式を求めると、式(1)´が得られ、これを評価式として設定する。
t/t0=1.0237×(Fh/Fh0)-1.235・・・(1)´

0039

(実施例)
式(1)´の評価式を用いたベルト残厚の評価精度を確認した。
対象とするベルトコンベアについて、ベルト元厚t0が15.7mm、初期走行抵抗Fh0が12.7Nと得られている。
走行Fhが20.9Nであったので、式(1)´の評価式より、ベルト残厚/ベルト元厚(t/t0)は0.57となる。
一方、評価時における実際のベルト残厚が9.4mmであったので、ベルト残厚/ベルト元厚の実績値は0.59となる。
このように実績値に対して十分な精度を持つ評価を行えるという結果が得られた。

0040

以上のように、ベルトコンベアの走行抵抗を入力変数としてベルト残厚を求める評価式に基づいて、ベルト残厚を評価するので、稼動中のベルトコンベアのベルト残厚を評価することができる。このときに、ベルト残厚を求める評価式を利用するので、ベルト摩耗の有無だけでなく、ベルト残厚がどれだけあるのかを評価することができる。

0041

以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明を適用したベルト残厚の評価装置は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により実現される。なお、図1では評価装置100を一台の装置として図示したが、例えば複数台の装置により構成される形態でもかまわない。
また、本発明は、本発明の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。

0042

100:ベルト残厚の評価装置
101:入力部
102:評価部
103:出力部
201:ローラ
202:ベルト

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