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技術 測風装置、測風システム、測風方法、及び測風プログラム

出願人 株式会社WindStyle三井住友建設株式会社
発明者 松山哲雄作田美知子吉田幸彦丸田栄蔵
出願日 2016年1月18日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-006934
公開日 2017年7月27日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2017-129366
状態 特許登録済
技術分野 流体の速度、物体の対流体相対速度の測定 流体圧力測定
主要キーワード 風圧計 相似則 熱線流速計 風環境 時刻歴波形 位相補正係数 振幅補正係数 縮尺模型
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

ガラスなどのコーティングが施されて応答性能に比較的劣る測定用センサ部(風速計)であっても、より高い風速の変動を測ることができるようにする。

解決手段

本発明に係る測風装置1は、測定用センサ部2からのアナログ信号SAにディザ信号Sditを付加するためのディザ信号生成部3及びディザ信号付加部4と、該ディザ信号Sditが付加されたアナログ信号SAditをオーバーサンプリングしてデジタル信号SDに変換するA/D変換部6と、該A/D変換部6にて変換されたデジタル信号SDをフーリエ変換するフーリエ変換部10と、振幅スペクトル位相スペクトルとを求める第1スペクトル演算部11と、該スペクトルの補正を行うための補正係数演算部12及びスペクトル補正部13と、逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部14と、を備えているので、より高い風速変動を捉えることができる。

概要

背景

従来、風速風圧を測定するための測風装置は種々の分野で使用されており、様々な構造のものが提案されている。

そして、そのような風速や風圧を測定するためのセンサ部(つまり、風速計風圧計)には、表面がガラスや金属や樹脂塗料などでコーティングされているものがある(非特許文献1参照)。このようなセンサ部は、指向性が低下されて全方位の測定が可能となったり、強度や耐久性防水性が向上されたりするというメリットを有している。

概要

ガラスなどのコーティングが施されて応答性能に比較的劣る測定用センサ部(風速計)であっても、より高い風速の変動を測ることができるようにする。本発明に係る測風装置1は、測定用センサ部2からのアナログ信号SAにディザ信号Sditを付加するためのディザ信号生成部3及びディザ信号付加部4と、該ディザ信号Sditが付加されたアナログ信号SAditをオーバーサンプリングしてデジタル信号SDに変換するA/D変換部6と、該A/D変換部6にて変換されたデジタル信号SDをフーリエ変換するフーリエ変換部10と、振幅スペクトル位相スペクトルとを求める第1スペクトル演算部11と、該スペクトルの補正を行うための補正係数演算部12及びスペクトル補正部13と、逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部14と、を備えているので、より高い風速変動を捉えることができる。

目的

本発明は、上述の問題を解消することのできる測風装置、測風システム、測風方法、及び測風プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

風速又は風圧を測定する測定用センサ部からのアナログ信号デジタル信号に変換して出力する測風装置において、ディザ信号を生成するディザ信号生成部と、前記測定用センサ部からの前記アナログ信号に前記ディザ信号生成部により生成されたディザ信号を付加するディザ信号付加部と、該ディザ信号が付加されたアナログ信号を所定のオーバーサンプリング周波数オーバーサンプリングしてデジタル信号に変換するA/D変換部と、該A/D変換部にて変換されたデジタル信号をフーリエ変換するフーリエ変換部と、振幅スペクトル位相スペクトルとを求める第1スペクトル演算部と、前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める補正係数演算部と、該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記第1スペクトル演算部にて求めた前記振幅スペクトル及び前記位相スペクトルを補正するスペクトル補正部と、該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部と、を備え、前記補正係数演算部は、前記測定用センサ部と該測定用センサ部よりも応答性能が高い校正用センサ部とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める第2スペクトル演算部と、該第2スペクトル演算部にて求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める振幅補正係数演算部と、前記第2スペクトル演算部にて求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める位相補正係数演算部と、により構成された、ことを特徴とする測風装置。

請求項2

前記A/D変換部にて変換されたデジタル信号の平均化処理を行う平均化処理部、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の測風装置。

請求項3

前記平均化処理部にて平均化処理された信号の最初の部分にフェードイン処理を行うと共に該信号の最後の部分にフェードアウト処理を行うフェードインアウト処理部、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の測風装置。

請求項4

前記測定用センサ部は、ガラスや金属や樹脂塗料コーティングされてなる、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の測風装置。

請求項5

風洞の内部に配置されて風速又は風圧を測定する測定用センサ部からのアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する測風システムにおいて、ディザ信号を生成するディザ信号生成部と、前記測定用センサ部からの前記アナログ信号に前記ディザ信号生成部により生成されたディザ信号を付加するディザ信号付加部と、該ディザ信号が付加されたアナログ信号を所定のオーバーサンプリング周波数でオーバーサンプリングしてデジタル信号に変換するA/D変換部と、該A/D変換部にて変換されたデジタル信号をフーリエ変換するフーリエ変換部と、振幅スペクトルと位相スペクトルとを求める第1スペクトル演算部と、前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める補正係数演算部と、該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記第1スペクトル演算部にて求めた前記振幅スペクトル及び前記位相スペクトルを補正するスペクトル補正部と、該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部と、を備え、前記補正係数演算部は、前記測定用センサ部と該測定用センサ部よりも応答性能が高い校正用センサ部とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める第2スペクトル演算部と、該第2スペクトル演算部にて求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅の比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める振幅補正係数演算部と、前記第2スペクトル演算部にて求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める位相補正係数演算部と、により構成された、ことを特徴とする測風システム。

請求項6

前記A/D変換部にて変換されたデジタル信号の平均化処理を行う平均化処理部、を備えたことを特徴とする請求項5に記載の測風システム。

請求項7

前記平均化処理部にて平均化処理された信号の最初の部分にフェードイン処理を行うと共に該信号の最後の部分にフェードアウト処理を行うフェードイン・アウト処理部、を備えたことを特徴とする請求項6に記載の測風システム。

請求項8

前記測定用センサ部は、ガラスや金属や樹脂や塗料でコーティングされてなる、ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の測風システム。

請求項9

測定用センサ部により風速又は風圧を測定すると共にその測定値をアナログ信号として出力する工程、ディザ信号を生成する工程、該生成されたディザ信号を前記アナログ信号に付加する工程、該ディザ信号が付加されたアナログ信号を所定のオーバーサンプリング周波数でオーバーサンプリングしてデジタル信号にA/D変換する工程、該A/D変換されたデジタル信号をフーリエ変換する工程、振幅スペクトルと位相スペクトルとを求める工程、前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める工程、該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記振幅スペクトル及び位相スペクトルを補正する工程、及び該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う工程、を備え、前記振幅補正係数と前記位相補正係数とを求める工程は、前記測定用センサ部と該測定用センサ部よりも応答性能が高い校正用センサ部とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める工程と、該求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅の比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める工程と、前記求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める工程と、からなる、ことを特徴とする測風方法。

請求項10

前記A/D変換されたデジタル信号の平均化処理を行う工程、を備えたことを特徴とする請求項9に記載の測風方法。

請求項11

前記平均化処理された信号の最初の部分にフェードイン処理を行うと共に、該信号の最後の部分にフェードアウト処理を行う工程、を備えたことを特徴とする請求項10に記載の測風方法。

請求項12

前記測定用センサ部は、ガラスや金属や樹脂や塗料でコーティングされてなる、ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の測風方法。

請求項13

コンピュータに、ディザ信号を生成する手順、風速又は風圧を測定した測定用センサ部からのアナログ信号に該生成されたディザ信号を付加する手順、該ディザ信号が付加されたアナログ信号を所定のオーバーサンプリング周波数でオーバーサンプリングしてデジタル信号に変換する手順、該変換されたデジタル信号をフーリエ変換する手順、振幅スペクトルと位相スペクトルとを求める手順、前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める手順、該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記求めた振幅スペクトル及び位相スペクトルを補正する手順、該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う手順、を実行させるための測風プログラムであり、前記振幅補正係数と前記位相補正係数とを求める手順は、前記測定用センサ部と該測定用センサ部よりも応答性能が高い校正用センサ部とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める手順と、該求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅の比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める手順と、前記求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める手順と、からなることを特徴とする測風プログラム。

請求項14

前記A/D変換されたデジタル信号の平均化処理を行う手順、を実行させることを特徴とする請求項13に記載の測風プログラム。

請求項15

前記平均化処理された信号の最初の部分にフェードイン処理を行うと共に該信号の最後の部分にフェードアウト処理を行う手順、を実行させることを特徴とする請求項14に記載の測風プログラム。

技術分野

0001

本発明は、風速又は風圧を測定する測風装置、測風システム、測風方法、及び測風プログラムに関する。

背景技術

0002

従来、風速や風圧を測定するための測風装置は種々の分野で使用されており、様々な構造のものが提案されている。

0003

そして、そのような風速や風圧を測定するためのセンサ部(つまり、風速計風圧計)には、表面がガラスや金属や樹脂塗料などでコーティングされているものがある(非特許文献1参照)。このようなセンサ部は、指向性が低下されて全方位の測定が可能となったり、強度や耐久性防水性が向上されたりするというメリットを有している。

先行技術

0004

東亜工業株式会社のホームページ風洞実験装置マルチチャンネル風速計測システム、[平成27年11月19日検索]、インターネット〈URL:http://www.toa−tec.co.jp/multi/multi_anemo.html〉
木紀子、外2名、「風洞実験における建物周辺風速変動量の測定について」、日本建築学大会学術講演梗概集、構造系、昭和52年10月、p.879−880

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上述のようにガラスなどでコーティングを施したセンサ部は1Hz未満と応答性が悪くなってしまうため、より高い風速や風圧の変動を測定することが困難であると認識されていた。

0006

なお、より高い風速や風圧の変動を測定する方法としては、ガラスなどのコーティングを除去する方法なども提案されたりしたが(非特許文献2参照)、実現には種々の障害があるようで、普及するまでには至っていない。

0007

また、より高い風速や風圧の変動を測定する別の方法としては、
(a)周波数応答性能が高い熱線流速計を用いる方法や、
(b)粒子画像流速測定法(PIV)
などもあるが、コストや手間が掛かってしまうという問題があった。

0008

本発明は、上述の問題を解消することのできる測風装置、測風システム、測風方法、及び測風プログラムを提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0009

本発明の第1の観点は、図1に例示するものであって、風速又は風圧を測定する測定用センサ部(2)からのアナログ信号(SA)をデジタル信号(SD)に変換して出力する測風装置(1)において、
ディザ信号(Sdit)を生成するディザ信号生成部(3)と、
前記測定用センサ部(2)からの前記アナログ信号(SA)に前記ディザ信号生成部(3)により生成されたディザ信号(Sdit)を付加するディザ信号付加部(4)と、
該ディザ信号(Sdit)が付加されたアナログ信号(SAdit)を所定のオーバーサンプリング周波数(Fos)でオーバーサンプリングしてデジタル信号(SD)に変換するA/D変換部(6)と、
該A/D変換部(6)にて変換されたデジタル信号(SD)をフーリエ変換するフーリエ変換部(10)と、
振幅スペクトル位相スペクトルとを求める第1スペクトル演算部(11)と、
前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める補正係数演算部(12)と、
該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記第1スペクトル演算部(11)にて求めた前記振幅スペクトル及び前記位相スペクトルを補正するスペクトル補正部(13)と、
該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部(14)と、
を備え、
前記補正係数演算部(12)は、
前記測定用センサ部(2)と該測定用センサ部(2)よりも応答性能が高い校正用センサ部(不図示)とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部(2)の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部(不図示)の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める第2スペクトル演算部(121)と、
該第2スペクトル演算部(121)にて求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める振幅補正係数演算部(122)と、
前記第2スペクトル演算部(121)にて求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める位相補正係数演算部(123)と、
により構成されたことを特徴とする。

0010

本発明の第2の観点は、前記A/D変換部(6)にて変換されたデジタル信号(SD)の平均化処理を行う平均化処理部(8)、を備えたことを特徴とする。

0011

本発明の第3の観点は、前記平均化処理部(8)にて平均化処理された信号の最初の部分(図3にて符号Δt1で示す部分)にフェードイン処理を行うと共に該信号の最後の部分(図3にて符号Δt2で示す部分)にフェードアウト処理を行うフェードインアウト処理部(9)、を備えたことを特徴とする。

0012

本発明の第4の観点は、前記測定用センサ部(2)が、ガラスや金属や樹脂や塗料でコーティングされてなることを特徴とする。

0013

本発明の第5の観点は、風洞(7)の内部に配置されて風速又は風圧を測定する測定用センサ部(2)からのアナログ信号(SA)をデジタル信号(SD)に変換して出力する測風システム(A1)において、
ディザ信号(Sdit)を生成するディザ信号生成部(3)と、
前記測定用センサ部(2)からの前記アナログ信号(SA)に前記ディザ信号生成部(3)により生成されたディザ信号(Sdit)を付加するディザ信号付加部(4)と、
該ディザ信号(Sdit)が付加されたアナログ信号(SAdit)を所定のオーバーサンプリング周波数(Fos)でオーバーサンプリングしてデジタル信号(SD)に変換するA/D変換部(6)と、
該A/D変換部(6)にて変換されたデジタル信号(SD)をフーリエ変換するフーリエ変換部(10)と、
振幅スペクトルと位相スペクトルとを求める第1スペクトル演算部(11)と、
前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める補正係数演算部(12)と、
該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記第1スペクトル演算部(11)にて求めた前記振幅スペクトル及び前記位相スペクトルを補正するスペクトル補正部(13)と、
該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部(14)と、
を備え、
前記補正係数演算部(12)は、
前記測定用センサ部(2)と該測定用センサ部(2)よりも応答性能が高い校正用センサ部(不図示)とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部(2)の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部(不図示)の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める第2スペクトル演算部(121)と、
該第2スペクトル演算部(121)にて求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅の比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める振幅補正係数演算部(122)と、
前記第2スペクトル演算部(121)にて求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める位相補正係数演算部(123)と、
により構成されたことを特徴とする。

0014

本発明の第6の観点は、前記A/D変換部(6)にて変換されたデジタル信号(SD)の平均化処理を行う平均化処理部(8)、を備えたことを特徴とする。

0015

本発明の第7の観点は、前記平均化処理部(8)にて平均化処理された信号の最初の部分(図3にて符号Δt1で示す部分)にフェードイン処理を行うと共に該信号の最後の部分(図3にて符号Δt2で示す部分)にフェードアウト処理を行うフェードイン・アウト処理部(9)、を備えたことを特徴とする。

0016

本発明の第8の観点は、前記測定用センサ部(2)が、ガラスや金属や樹脂や塗料でコーティングされてなることを特徴とする。

0017

本発明の第9の観点は、測定用センサ部(2)により風速又は風圧を測定すると共にその測定値をアナログ信号として出力する工程、
ディザ信号(Sdit)を生成する工程、
該生成されたディザ信号(Sdit)を前記アナログ信号(SA)に付加する工程、
該ディザ信号(Sdit)が付加されたアナログ信号(SAdit)を所定のオーバーサンプリング周波数(Fos)でオーバーサンプリングしてデジタル信号(SD)にA/D変換する工程、
該A/D変換されたデジタル信号(SD)をフーリエ変換する工程(図2のP4参照)、
振幅スペクトルと位相スペクトルとを求める工程(図2のP5参照)、
前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める工程(図2のP6参照)、
該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記振幅スペクトル及び位相スペクトルを補正する工程(図2のP7参照)、及び
該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う工程(図2のP8,P9参照)、
を備え、
前記振幅補正係数と前記位相補正係数とを求める工程(P6)は、
前記測定用センサ部(2)と該測定用センサ部(2)よりも応答性能が高い校正用センサ部(不図示)とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部(2)の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部(不図示)の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める工程と、
該求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅の比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める工程と、
前記求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める工程と、
からなる、
ことを特徴とする測風方法に関する。

0018

本発明の第10の観点は、前記A/D変換されたデジタル信号(SD)の平均化処理を行う工程(図2のP2参照)、を備えたことを特徴とする。

0019

本発明の第11の観点は、前記平均化処理された信号の最初の部分(図3にて符号Δt1で示す部分)にフェードイン処理を行うと共に、該信号の最後の部分(図3にて符号Δt2で示す部分)にフェードアウト処理を行う工程(図2のP3参照)、を備えたことを特徴とする。

0020

本発明の第12の観点は、前記測定用センサ部(2)が、ガラスや金属や樹脂や塗料でコーティングされてなることを特徴とする。

0021

本発明の第13の観点は、コンピュータに、
ディザ信号(Sdit)を生成する手順、
風速又は風圧を測定した測定用センサ部(2)からのアナログ信号(SA)に該生成されたディザ信号(Sdit)を付加する手順、
該ディザ信号(Sdit)が付加されたアナログ信号(SAdit)を所定のオーバーサンプリング周波数Fosでオーバーサンプリングしてデジタル信号(SD)に変換する手順、
該変換されたデジタル信号(SD)をフーリエ変換する手順(図2のP4参照)、
振幅スペクトルと位相スペクトルとを求める手順(図2のP5参照)、
前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める手順(図2のP6参照)、
該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記求めた振幅スペクトル及び位相スペクトルを補正する手順(図2のP7参照)、
該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う手順(図2のP8,P9参照)、
を実行させるための測風プログラムであり、
前記振幅補正係数と前記位相補正係数とを求める手順(P6)は、
前記測定用センサ部(2)と該測定用センサ部(2)よりも応答性能が高い校正用センサ部(不図示)とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部(2)の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部(不図示)の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める手順と、
該求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅の比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める手順と、
前記求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める手順と、
からなることを特徴とする測風プログラムに関する。

0022

本発明の第14の観点は、前記A/D変換されたデジタル信号(SD)の平均化処理を行う手順(図2のP2参照)、を実行させることを特徴とする。

0023

本発明の第15の観点は、前記平均化処理された信号の最初の部分(図3にて符号Δt1で示す部分)にフェードイン処理を行うと共に該信号の最後の部分(図3にて符号Δt2で示す部分)にフェードアウト処理を行う手順(図2のP3参照)、を実行させることを特徴とする。

0024

なお、括弧内の番号などは、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。

発明の効果

0025

上記した各観点によれば、前記測定用センサ部がガラスや金属や樹脂や塗料等でコーティングされていて応答性能が低下していても、より高い風速変動や風圧変動を捉えることができる。

図面の簡単な説明

0026

図1は、本発明に係る測風装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2は、測定用センサ部の出力信号に補正を施す手順を示すフローチャート図である。
図3は、フェードイン処理及びフェードアウト処理を説明するための模式図である。

0027

以下、図1乃至図3に沿って、本発明の実施の形態について説明する。

0028

本発明に係る測風装置は、風速又は風圧を測定する測定用センサ部からのアナログ信号をデジタル信号に変換して出力するものである。

0029

本発明に係る測風装置は、図1に符号1で例示するように、
・ディザ信号Sditを生成するディザ信号生成部3と、
・ 前記測定用センサ部2からの前記アナログ信号SAに前記ディザ信号生成部3により生成されたディザ信号Sditを付加するディザ信号付加部4と、
・ 該ディザ信号Sditが付加されたアナログ信号SAditを所定のオーバーサンプリング周波数(例えば、10kHz以上)Fosでオーバーサンプリングしてデジタル信号SDに変換するA/D変換部6と、
・ 該A/D変換部6にて変換されたデジタル信号SDをフーリエ変換するフーリエ変換部10と、
・ 該フーリエ変換した結果に基づいて振幅スペクトルと位相スペクトルとを求める第1スペクトル演算部11と、
・ 前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める補正係数演算部12と、
・ 該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記第1スペクトル演算部11にて求めた前記振幅スペクトル及び前記位相スペクトルを補正するスペクトル補正部13と、
・ 該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部14と、
を備えており、前記補正係数演算部12は、
・ 前記測定用センサ部2と該測定用センサ部2よりも応答性能が高い校正用センサ部(不図示)とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部2の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める第2スペクトル演算部121と、
・ 該第2スペクトル演算部121にて求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅の比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める振幅補正係数演算部122と、
・ 前記第2スペクトル演算部121にて求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める位相補正係数演算部123と、
により構成されている。この場合、前記A/D変換部6にて変換されたデジタル信号SDの平均化処理を行う平均化処理部8、を備えていても良い。また、前記測定用センサ部2としては、ガラスや金属や樹脂や塗料でコーティングされた風速計や風圧計(つまり、測風器)を挙げることができるが、ガラスや金属や樹脂や塗料以外の公知の材料でコーティングされた風速計や風圧計を排除するものではない。ここで、風速計としては、市販の風速計を用いれば良いが、好ましくは、サーミスタ白金巻線半導体を使った熱式の風速計(無指向性の風速計)を挙げることができる。

0030

本発明によれば、前記測定用センサ部2がガラスなどでコーティングされていて応答性能が低下していても、より高い風速変動や風圧変動を捉えることができる。例えば、前記測定用センサ部2が1Hzくらいの応答性能でしか測定できないもの(つまり、1Hz以上の周波数になると出力(応答倍率)が減衰して行って測定できないセンサ)であっても、本発明を適用することによって、例えば、100Hzくらいの周波数での測定が可能となる。また、例えば、前記測定用センサ部2が1秒毎の値(つまり、風速や風圧の値)しか測定できないものであっても、本発明を適用することによって、例えば、10m秒毎の値(つまり、風速や風圧の瞬間値)まで細かく測定できる。つまり、本発明によれば、風速や風圧の時間的変化をより細かく測定する(つまり、より高い周波数領域まで測定する)ことが可能となる。

0031

ところで、本発明に係る測風装置1には、前記平均化処理部8にて平均化処理された信号の最初の部分(図3に符号Δt1で示す部分)にハニング窓を使ってフェードイン処理を行うと共に、該信号の最後の部分(図3に符号Δt2で示す部分)にフェードアウト処理を行うフェードイン・アウト処理部9を設けておくと良い。これらのフェードイン処理及びフェードアウト処理によって、平均化処理された信号の最初の値と最後の値とが“該信号の波形平均値”に略等しくなり、風速や風圧を精度良く測定することができる。

0032

従来、ガラスなどでコーティングされている風速計(測定用センサ部2)は、指向性が緩和等される反面、応答性が悪くなって風速の高い変動は測定しづらくなると考えられていた。しかしながら、そのような風速計であっても高周波側の成分には有効な信号が含まれているので、上述のような処理を施すことによりより高い風速変動を測定することができる。また、ガラスなどでコーティングされている風圧計についても同様の効果を得ることができる。

0033

一方、本発明に係る測風システムA1は、風速又は風圧を測定する測定用センサ部2からのアナログ信号をデジタル信号に変換して出力するものであって、該測定用センサ部2は風洞7の内部に配置されている。そして、該測風システムA1は、
・ディザ信号Sditを生成するディザ信号生成部3と、
・ 前記測定用センサ部2からの前記アナログ信号SAに前記ディザ信号生成部3により生成されたディザ信号Sditを付加するディザ信号付加部4と、
・ 該ディザ信号Sditが付加されたアナログ信号SAditを所定のオーバーサンプリング周波数Fosでオーバーサンプリングしてデジタル信号SDに変換するA/D変換部6と、
・ 該A/D変換部6にて変換されたデジタル信号SDをフーリエ変換するフーリエ変換部10と、
・ 該フーリエ変換した結果に基づいて振幅スペクトルと位相スペクトルとを求める第1スペクトル演算部11と、
・ 前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める補正係数演算部12と、
・ 該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記第1スペクトル演算部11にて求めた前記振幅スペクトル及び前記位相スペクトルを補正するスペクトル補正部13と、
・ 該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う逆フーリエ変換部14と、
を備え、
前記補正係数演算部12は、
・ 前記測定用センサ部2と該測定用センサ部2よりも応答性能が高い校正用センサ部(不図示)とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部2の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める第2スペクトル演算部121と、
・ 該第2スペクトル演算部121にて求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅の比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める振幅補正係数演算部122と、
・ 前記第2スペクトル演算部121にて求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める位相補正係数演算部123と、
により構成されている。この場合、前記A/D変換部6にて変換されたデジタル信号SDの平均化処理を行う平均化処理部8、を備えていると良い。また、前記測定用センサ部2としては、ガラスや金属や樹脂や塗料でコーティングされた風速計や風圧計(つまり、測風器)を挙げることができるが、ガラスや金属や樹脂や塗料以外の公知の材料でコーティングされた風速計や風圧計を排除するものではない。

0034

風洞実験においては、風洞7の中に縮尺模型などの試験体を置いて人工的に小規模な風の流れを発生させて局所的な風速を測定することが行われるが、そのような風洞実験は相似則が適用される物理シミュレーションであって、風洞7内で経過する時間は、実際の経過時間の数分の一から数百分の一とかのスケールである。そのため、該風洞7内で測定する風速もより高周波数域まで測定しなければならない。本発明によれば、そのような風洞実験において、ガラスなどでコーティングして応答性に劣る測定用センサ部2を用いても、風速の瞬間値を測定することができる。つまり、本発明はこのような風洞実験において風速の瞬間値を測定するのに特に有効である。

0035

ところで、本発明に係る測風システムA1には、前記平均化処理部8にて平均化処理された信号の最初の部分(図3に符号Δt1で示す部分)にハニング窓を使ってフェードイン処理を行うと共に、該信号の最後の部分(図3に符号Δt2で示す部分)にフェードアウト処理を行うフェードイン・アウト処理部9を設けておくと良い。これらのフェードイン処理及びフェードアウト処理によって、平均化処理された信号の最初の値と最後の値とが“該信号の波形の平均値”に略等しくなり、風速や風圧を精度良く測定することができる。

0036

一方、本発明に係る測風方法は、
・測定用センサ部2により風速又は風圧を測定すると共にその測定値をアナログ信号SAとして出力する工程、
・ディザ信号Sditを生成する工程、
・ 該生成されたディザ信号Sditを前記アナログ信号SAに付加する工程、
・ 該ディザ信号Sditが付加されたアナログ信号SAditを所定のオーバーサンプリング周波数Fosでオーバーサンプリングしてデジタル信号SDにA/D変換する工程、
・ 該A/D変換されたデジタル信号SDをフーリエ変換する工程(図2のP4参照)、
・ 該フーリエ変換した結果に基づいて振幅スペクトルと位相スペクトルとを求める工程(図2のP5参照)、
・ 前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める工程(図2のP6参照)、
・ 該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記振幅スペクトル及び位相スペクトルを補正する工程(図2のP7参照)、及び
・ 該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う工程(図2のP8,P9参照)、
を備え、
前記振幅補正係数と前記位相補正係数とを求める工程P6は、
・ 前記測定用センサ部2と該測定用センサ部2よりも応答性能が高い校正用センサ部(不図示)とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部2の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める工程と、
・ 該求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅の比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める工程と、
・ 前記求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める工程と、
からなることを特徴とする。この場合、前記A/D変換されたデジタル信号SDの平均化処理を行う工程(図2のP2参照)を備えていても良い。また、本発明に係る測風方法は、前記平均化処理された信号の最初の部分(図3に符号Δt1で示す部分)にハニング窓を使ってフェードイン処理を行うと共に、該信号の最後の部分(図3に符号Δt2で示す部分)にフェードアウト処理を行うフェードイン・アウト処理工程P3を備えていても良い。これらのフェードイン処理及びフェードアウト処理によって、平均化処理された信号の最初の値と最後の値とが“該信号の波形の平均値”に略等しくなり、風速や風圧を精度良く測定することができる。さらに、前記測定用センサ部2としては、ガラスや金属や樹脂や塗料でコーティングされた風速計や風圧計(つまり、測風器)を挙げることができるが、ガラスや金属や樹脂や塗料以外の公知の材料でコーティングされた風速計や風圧計を排除するものではない。

0037

本発明によれば、前記測定用センサ部2がガラスなどでコーティングされていて応答性能が低下していても、より高い風速変動や風圧変動を捉えることができる。

0038

一方、本発明に係る測風プログラムは、コンピュータに、
・ディザ信号Sditを生成する手順、
・風速又は風圧を測定した測定用センサ部2からのアナログ信号SAに該生成されたディザ信号Sditを付加する手順、
・ 該ディザ信号Sditが付加されたアナログ信号SAditを所定のオーバーサンプリング周波数Fosでオーバーサンプリングしてデジタル信号SDに変換する手順、
・ 該変換されたデジタル信号SDをフーリエ変換する手順(図2のP4参照)、
・ 該フーリエ変換した結果に基づいて振幅スペクトルと位相スペクトルとを求める手順(図2のP5参照)、
・ 前記振幅スペクトルの補正係数である振幅補正係数と前記位相スペクトルの補正係数である位相補正係数とを求める手順(図2のP6参照)、
・ 該振幅補正係数と該位相補正係数とによって前記求めた振幅スペクトル及び位相スペクトルを補正する手順(図2のP7参照)、
・ 該補正を行った振幅スペクトル及び位相スペクトルに逆フーリエ変換を行う手順(図2のP8,P9参照)、
を実行させるための測風プログラムであり、
前記振幅補正係数と前記位相補正係数とを求める手順P6は、
・ 前記測定用センサ部2と該測定用センサ部2よりも応答性能が高い校正用センサ部(不図示)とによる風速又は風圧の同時計測で得られた時刻歴波形をフーリエ変換して該測定用センサ部2の振幅スペクトルGG(f)及び位相スペクトルPG(f)と該校正用センサ部の振幅スペクトルGH(f)及び位相スペクトルPH(f)とを求める手順と、
・ 該求められた振幅スペクトルGG(f)及びGH(f)より振幅の比率である振幅補正係数GG(f)/GH(f)=g(f)を求める手順と、
・ 前記求められた位相スペクトルPG(f)及びPH(f)より位相の差分である位相補正係数PG(f)−PH(f)=p(f)を求める手順と、
からなることを特徴とする。この場合、前記A/D変換されたデジタル信号SDの平均化処理を行う手順(図2のP2参照)、を実行させるようにしても良い。

0039

ところで、本発明に係る測風プログラムが、前記平均化処理された信号の最初の部分(図3に符号Δt1で示す部分)にハニング窓を使ってフェードイン処理を行うと共に、該信号の最後の部分(図3に符号Δt2で示す部分)にフェードアウト処理を行う手順(図2のP3参照)を実行するようにしても良い。これらのフェードイン処理及びフェードアウト処理によって、平均化処理された信号の最初の値と最後の値とが“該信号の波形の平均値”に略等しくなり、風速や風圧を精度良く測定することができる。

0040

風速計の高周波側(数Hz〜100Hz程度)の出力信号(電圧)は数百分の一〜数千分の一のオーダーで減衰する。仮に、該高周波側の必要な信号が1/1000に減衰している場合、通常程度の精度で計測するためには最低でも1/1000のさらに1/1000、すなわち、10bit+10bit=20bit程度以上のA/D変換をする必要がある。しかしながら、市販されている比較的安価なA/D変換器は12〜18bit程度のものが主流で20bitを超えるものはかなり高額となる。多数のA/D変換器を使って多チャンネルで風速計測をする場合には、このようなA/D変換器のコスト高はかなりの問題となる。

0041

本実施例では、前記測定用センサ部2としては、白金巻線がガラスでコーティングされている風速計(東亜工業株式会社製の風速プローブ型式はVP−100)を使用し、前記A/D変換部6としては、18bitのA/D変換器(ナシナルインスルツメンツ社製。型式はUSB−6289)を使っている。

0042

本実施例においては、前記測定用センサ部2からのアナログ信号SAに対してディザリングを行った。具体的には、前記ディザ信号生成部3によって0.5bit程度のランダムノイズ(ディザ信号)Sditを生成し、前記ディザ信号付加部4によって該ランダムノイズSditを前記アナログ信号SAに付加した。

0043

そして、該ディザ信号Sditが付加されたアナログ信号SAditを前記A/D変換部6によってオーバーサンプリングしてデジタル信号SDに変換した。具体的には、必要とするサンプリング周波数の数倍から数百倍のサンプリング周波数で測定することでホワイトノイズ(主に量子化誤差であるが、外部からのランダムノイズも含んだもの)のレベルを落とし(つまり、公知のように、ノイズ電力をオーバーサンプリングによって高い周波数まで引き延ばすことによって、所定の信号帯域(つまり、サンプリング周波数の半分の信号帯域)の部分でのノイズ電力の総和を小さくし)、必要な信号を相対的に大きくし、浮き上がらせるようにした。また、50Hzの電源ノイズを浮き上がらせて除去しやすくした。

0044

なお、高周波数域での周波数成分を計測するため、以下の手順で補正を行った。すなわち、
・ 上述のようにA/D変換を行い、風速の時刻歴波形を得た(図2のP1)。
・ 得られた風速時刻歴波形を平均化処理し、本来必要とする周波数のデータに変換した(図2のP2)。
・ 平均化処理された風速時刻歴波形を、フェードイン/フェードアウト処理をした後に、下式(1)によってフーリエ変換をし、振幅スペクトルGG(f)と位相スペクトルPG(f)とを求めた(下式(2)(3)。図2のP3〜P5)。
・振幅補正係数g(f)と位相補正係数p(f)とを用いて、前記振幅スペクトルGG(f)と前記位相スペクトルPG(f)とを補正した(下式(4)(5)。図2のP6,P7)。
・ 補正後の振幅スペクトルCGG(f)と位相スペクトルCPG(f)とに逆フーリエ変換を行い、時刻歴波形に戻した(下式(6)〜(8)。図2のP8〜P10)。

実施例

0045

ところで、上述の振幅補正係数g(f)と位相補正係数p(f)の算出は次のようにして行った。
・ 前記測定用センサ部2よりも応答性能が高い風速計(日本カノマックス株式会社製の平行流形プローブ0247R−T5。以下、“校正用風速計”とする)と前記測定用センサ部2とを用いて、風速の同時計測を行い、風速の時刻歴波形(校正用風速計の時刻歴波形XH(t)と、前記測定用センサ部2の時刻歴波形XG(t))を得た。
・ それらの時刻歴波形(XH(t)及びXG(t))をフーリエ変換し(式(9)(10))、振幅スペクトルと位相スペクトルとを求めた(式(11)〜(14))。
・ それらのスペクトルから下式(15)(16)によって補正係数g(f)とp(f)とを算出した。

0046

本発明の測風装置、測風システム、測風方法、及び測風プログラムは風環境評価のための風洞実験にて風速や風圧の測定に利用することができ、具体的には、風工学建築自動車の風洞実験やエアコンの風速(風圧)測定など、様々な技術分野における風速や風圧の測定に利用することができる。

0047

1 測風装置
2測定用センサ部
3ディザ信号生成部
4 ディザ信号付加部
6 A/D変換部
7風洞
8平均化処理部
9フェードイン・アウト処理部
10フーリエ変換部
11 第1スペクトル演算部
12補正係数演算部
13スペクトル補正部
14逆フーリエ変換部
121 第2スペクトル演算部
122振幅補正係数演算部
123位相補正係数演算部
A1 測風システム
Fosオーバーサンプリング周波数
SAアナログ信号
SAdit ディザ信号が付加されたアナログ信号
Sdit ディザ信号
SD デジタル信号

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