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技術 鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法及びその装置

出願人 株式会社流機エンジニアリング
発明者 西村章渡部一孝
出願日 2016年1月19日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2016-008008
公開日 2017年7月27日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2017-128887
状態 特許登録済
技術分野 街路・軌道・海岸の清掃
主要キーワード 積載段 軌道移動 総圧力損失 既設装置 区画側 ノズル噴流 マイクロサンド 移送段階
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

火山灰吸引し、収集する方法及びその装置では、災害時の緊急対応といえるレベル処理能力である1時間300メートルで火山灰が堆積した鉄道軌道を処理する方法を提供する。

解決手段

鉄道軌道2上を走行可能な車両5に設置される吹き飛ばしノズルから噴流鉄道路床2に向けて上方から斜め下方噴出し、鉄道路床2の間の隙間に紛れる火山灰を前記噴流によって吹き飛ばし、噴流で生成される高速気流に乗る火山灰400を、隣接配置される吸引口7からチャンバー200内に吸引し、チャンバー200内に設けられている一又は複数のフィルターユニット300によって火山灰400を捕集し、この装置を使用し捕集する段階に加えフレキシブル容器500内に所定量充填するパッケージ段階を含み、火山灰502は、その後、別車両に積み替えられフレキシブル容器500のまま集積ヤードと捕集現場をフレキシブル容器単位でピストン輸送可能とする。

概要

背景

火山噴火は大量の火山灰広範囲降灰する。一旦、鉄道軌道に降灰すると、軌道レール面が視認できなくなる他、ポイント設備障害列車位置検知、ATCシステムの障害を生じ、列車運行が不能になり沿線地域に大きな損失を生じる。昭和60年、降灰によってJRや鹿児島市電が運行不能になった例がある。この場合、電車車輪レールの間に降灰が5mm程度以上挟まると電流が流れず、電車は動けなくなり、信号機警報機誤動作も発生したという。

火山灰に関する発明は、概して、火山灰を原材料として使用することに関する発明(例えば、特許文献1は、石灰セメントを用いず、火山灰を使用し、耐久性に富み、強固なコンクリートを製造する方法を提供する)、火山灰降灰を検知する発明(例えば、特許文献2は、火山灰の降灰を雨やなどと区別して検知することのできる火山灰検知装置を提供する)、火山捕集するフィルタ(例えば、特許文献3は、送風が引き起こす、メッシュ状フィルタ部材自身振動により、捕捉された火山灰が自動的に下方に落とされる、自動掃除フィルタ装置を提供する)に関する発明等に分類される。このうちの殆どは、火山灰を原材料として使用することに関する発明が占め、火山灰は利用可能な資源であるというもう一つの面がある。したがって、利用し易い形で火山灰を収集できれば、火山灰処分の総合原価費用も削減できるという便宜がある。ところが、火山灰の鉄道軌道への降灰の専用の降灰収集装置は発明開示されていない。実際、降灰事象が発生すると、やむを得ず、バキューム車により人海戦術で対応せざるを得ないという技術状況である。この降灰の除去方法としてのバキューム吸引方法には、以下の課題がある。
第一に、降灰の嵩比重1.3粒度0.3mm以下と、火山灰は砂と粉塵が混合した性状であり、バキュームノズル吸引風速を大きくしても鉄道路床内部に堆積した降灰までは回収できない。
第二に、バキューム吸引方法に用いるバキューム車の時間当り処理能力が小さい。45kWブロワ吸引ノズルφ150幅2m往復運動での降灰収集条件では、処理能力が60m2/H程度であり、この程度の処理能力では、簡便評価で降灰20mm、軌道5kmの処理に7日間昼夜かかると見積もられ、緊急対策にならないことがわかっている。降灰収集完了遅れれば、列車運休が長引き、運行再開時も粉塵を再飛散させ二次被害が発生するのである。

道路への降灰対策については、道路降灰収集/除去作業車両が用意され、通称ロードスイーパーと呼ばれる路面清掃車が用いられ(非特許文献1)、降灰処理はかなり機械化されている。それでも処理対象が広く、道路の降灰処理では、網の目の道路網のいずれの降灰処理を先行させるか、現況の把握、路面清掃優先順位の判定に重きが置かれ、降灰処分ヤードへのルート確保にもことさら困難はない。一方、鉄道軌道の降灰対策では、線路上で縦列が発生するので、先頭車両で収集された火山灰の後背地バックヤードに位置する降灰処分ヤードへの配送も、線路上の貨車の縦列問題が発生する。降灰量が多い場合の火山灰収集のケースでは、つまり収集火山灰が収集車両一両の積載量に収まらない場合には、縦列する後方ヤードへの火山灰の運搬も収集火山灰の移動という新しい課題も認識される。

道路降灰除去作業に用いるロードスイーパーを使用する道路降灰収集/除去の方法では、一般に、第1段階として、ロードスイーパーによって火山灰を吸入収集し、第2の段階で、散水車で水を路面に散水残留する火山灰を流し、路面をクリーン仕上げる。第1の段階で多少の吸引残しが発生しても路面に残留する火山灰は散水で流されるという余地がある。第1の段階を経て、ロードスイーパー内に吸引/収集された火山灰は、パワーショベル等の積み替え用の機械によってダンプトラックへ積み替えられ、火山灰処分ヤードへ運搬される。一旦、そこで貯留された火山灰は、必要に応じて取り分けられ、廃棄処分なり、再利用処理転送される。この場合の天候次第では、処分場風雨に晒され、火山灰の再利用処理時の原材料としての品質にも影響する場合もあり、また、風により周囲に飛散し、飛散防止の散水が必要であれば、そのコストも発生する。すなわち、ロードスイーパーによって収集後の二次処理にかなりの負担が発生する。この負担は、降灰の規模が大きい程、急激に増加する性質をもつ。

他方、鉄道軌道上の降灰については、道路と異なり、散水車で鉄道路床の礫内部に残留した火山灰に対して散水し、降灰除去処理として仕上げる手法は採用し難く、鉄道路床の火山灰除去の完成度を上げることは困難である。したがって、従来のバキューム車を使用する手法を継続するとしても少なくともバキューム車の吸引処理能力は上げる必要がある。

ところで、鉄道軌道上に堆積した自然物の除去装置として、積雪に対するラッセル車がある。このように、車両の前方に排灰板用としてブレードを装着し、鉄道軌道の片側又は両側に灰を掻き分ける装置も考えられようが、火山灰の場合には、導電性の問題があり、線路に数ミリの降灰によっても運行に支障が生ずるので、灰の掻き分け程度では、目的は達成できないと思われる。また、火山灰の降灰量が多いと左右に排灰するスペースが足りないために運用できなくなる。このような場合、積雪に対しては、ロータリー車が代替とされ、前面のブロワによってこれに雪を掻き込んで周囲に吹き飛ばすものであるが、これは、周囲に灰を撒き散らすことになり、雪と異なり、二次災害のもとであるし、そもそも、灰を収集して産業用に利用するという、もう一つの発明の目的が達成できない。

以上のように、鉄道路床に堆積する火山灰の収集に、従来の、バキューム車レベルの吸入能力では不十分であり、産業用に利用できる形で鉄道路床の礫内部に堆積した火山灰を吸入回収可能とする方法及び装置が求められている。この場合に、収集された火山灰は再利用しやすい形で収集可能であれば、火山灰の様々な利用方法に有利であり、ダンプトラックへ積み替え、最終処分場へ運搬し、そこで廃棄処分する時間とコストを低減可能とする鉄道路床に堆積する火山灰の収集方法及びその方法に用いる装置系も求められている。

概要

火山灰を吸引し、収集する方法及びその装置では、災害時の緊急対応といえるレベルの処理能力である1時間300メートルで火山灰が堆積した鉄道軌道を処理する方法を提供する。鉄道軌道2上を走行可能な車両5に設置される吹き飛ばしノズルから噴流を鉄道路床2に向けて上方から斜め下方噴出し、鉄道路床2の礫間の隙間に紛れる火山灰を前記噴流によって吹き飛ばし、噴流で生成される高速気流に乗る火山灰400を、隣接配置される吸引口7からチャンバー200内に吸引し、チャンバー200内に設けられている一又は複数のフィルターユニット300によって火山灰400を捕集し、この装置を使用し捕集する段階に加えフレキシブル容器500内に所定量充填するパッケージ段階を含み、火山灰502は、その後、別車両に積み替えられフレキシブル容器500のまま集積ヤードと捕集現場をフレキシブル容器単位でピストン輸送可能とする。

目的

本発明は、本発明は主に鉄道軌道に降灰した火山灰を収集除去する方法及び装置系に関し、軌道面に堆積した火山灰を吸引し、収集する方法及びその装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

鉄道軌道降灰火山灰収集の方法であって、以下の:鉄道軌道上を走行可能な車両に設置される吹き飛ばしノズルから噴流鉄道路床に向けて上方から斜め下方噴出し、前記鉄道路床の間の隙間に紛れる火山灰を前記噴流によって吹き飛ばし、前記噴流で生成される高速気流に乗る火山灰を、前記吹き飛ばしノズルの噴出方向に対向する側に隣接配置される吸引口からこれに連通する吸引チャンバー内に吸引し、前記吸引チャンバー内に設けられている一又は複数のフィルターユニットによって前記火山灰を空気流から分離し、前記吸引チャンバー内の下部に落下される前記火山灰を捕集する火山灰捕集段階と、;前記火山灰捕集段階で捕集された火山灰を前記吸引チャンバー内の下部からフィーダー手段によって上方に搬送し、前記フィーダー手段の上端部から、前記鉄道軌道と同一の軌道上に前記吸入口と反対側に配車される集灰貨車粉体搬送手段によって搬送する火山灰搬送段階と、そして;前記集灰貨車を火山灰の集積ヤードに鉄道軌道上牽引し、集積ヤードに火山灰を荷下ろしする集積段階、;を含む鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法。

請求項2

鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法であって、以下の:鉄道軌道上を走行可能な車両に設置される吹き飛ばしノズルから噴流を鉄道路床に向けて上方から斜め下方へ噴出し、前記鉄道路床の礫間の隙間に紛れる火山灰を前記噴流によって吹き飛ばし、前記噴流で生成される高速気流に乗る火山灰を、前記吹き飛ばしノズルの噴出方向に対向する側に隣接配置される吸引口からこれに連通する吸引チャンバー内に吸引し、前記吸引チャンバー内に設けられている一又は複数のフィルターユニットによって前記火山灰を空気流から分離し、前記吸引チャンバー内の下部に落下される前記火山灰を捕集する火山灰捕集段階と、そして;前記火山灰捕集段階で捕集された火山灰を前記吸引チャンバー内の下部からフィーダー手段によって上方に搬送し、前記フィーダー手段の上端部からフレキシブル容器内に所定量充填するパッケージ段階、;を含む鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法。

請求項3

前記パッケージ段階は、所定の量でフレキシブル容器口を封印する工程を含み、前記パッケージ段階の後続に、以下の:前記フレキシブル容器を鉄道軌道上前記吸入口と反対側に配車されるフレキシブル容器集荷車積載移送するフレキシブル容器移送段階と、そして;前記フレキシブル容器集荷車をフレキシブル容器の集積ヤードに鉄道軌道上牽引し、前記フレキシブル容器を前記集積ヤードに荷降ろし、ここに集荷するフレキシブル容器集荷段階と、をさらに含む請求項2記載の鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法。

請求項4

前記パッケージ段階は、所定の量でフレキシブル容器口を封印する工程を含み、前記パッケージ段階の後続に、以下の:前記フレキシブル容器を鉄道軌道脇に下ろすフレキシブル容器仮置き段階と、;前記鉄道軌道上前記吸入口と反対側に配車され又は前記鉄道軌道に並行する鉄道軌道上に配車され、車両への積荷手段及び積荷スペースを備えるフレキシブル容器集荷車を用い、前記鉄道軌道脇にある前記フレキシブル容器を前記積荷手段によって前記積荷スペースに積載するフレキシブル容器積載段階と、そして;前記フレキシブル容器集荷車をフレキシブル容器の集積ヤードに鉄道軌道上牽引し、前記フレキシブル容器を前記集積ヤードに荷降ろし集荷するフレキシブル容器集荷段階と、を含む請求項2記載の鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法。

請求項5

前記集積ヤードから前記フレキシブル容器単位に火山灰の利用先に出荷する段階をさらに含む請求項1から4いずれか一項記載の鉄道軌道に降灰の火山灰の収集の方法。

請求項6

前記集積ヤードから前記フレキシブル容器単位に火山灰の廃棄処分先に出荷する段階をさらに含む請求項1から4いずれか一項記載の方法を用いる火山灰の除去の方法。

請求項7

前記吹き飛ばしノズルからの噴流の噴出条件は、降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に相当する場合、以下の:軌道方向開口幅25mm以上;軌道幅方向の開口幅軌道幅−10cmノズル風速出口風速60m/s以上;ノズル風量171m3/分以上;ノズル投射角度60°±10°;路床からのノズル離れ距離100mm±50mm;車両の移動速度5m/分;吹き飛ばし噴流動圧2160Pa;及び吹き飛ばしファン能力171m3/分x2160Pa、の条件を含む噴出条件である請求項1又は2記載の方法。

請求項8

前記吸引条件は、降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に相当する場合であって、吸引口は、前記吹き飛ばしノズルに対向して傾斜し、以下の:前記吸引口の前記傾斜の角度45°〜60°;前記吹き飛ばしノズルとの間隔100mm±50mm;前記吸引口の軌道幅向きの開口幅ほぼ軌道幅;吹き飛ばしノズル1当り吸引風量吹き飛ばしノズル風量の1.2倍、;の条件を含む吸引条件である請求項1又は2記載の方法。

請求項9

前記フィーダー手段は、スクリューフィーダーである請求項1又は2項記載の方法。

請求項10

前記フレキシブル容器は、容量1m3を収容可能なフレキシブル容器である請求項1から3いずれか一項記載の方法。

請求項11

一鉄道軌道当たり少なくとも300m以上の処理を行う請求項1から8いずれか一項記載の方法。

請求項12

鉄道軌道上を走行可能な車両は、以下の:ノズルから噴流を鉄道路床に向けて上方から斜め下方に向けて空気噴出口を開口している吹き飛ばしノズルと、;前記吹き飛ばしノズル上部に接続され空気流を供給する吹き飛ばしファンと、;前記ノズルからの斜流に対向して隣接配置されている吸引口と、;前記吸引口に流体連通して前記ノズルからの斜流に対向して傾斜して立つ吸引管と、;側面の中腹に前記吸引管との接続口を有し前記吸引口と流体連通している吸引チャンバーであって、前記吸引チャンバーは、一又は複数のフィルターユニットを内蔵し、フィルタ膜表裏で火山灰を捕集する吸引区画と前記フィルタ膜を透過後の排気区画に分離され、前記排気区画側には吸引ファンが流体連通に配置されている吸引チャンバーと、そして;前記吸引チャンバーの最下端部を最下端部として吸引管の傾斜と同じ向きに傾斜して立つスクリューフィーダと、を含む鉄道軌道に降灰の火山灰収集装置であって、前記吸引チャンバーの下部は前記スクリューフィーダを谷底とする谷形に形成されており前記フィルタ膜の表面から落下する火山灰を前記谷形に沿って前記谷底に集積可能である鉄道軌道に降灰の火山灰収集の装置。

請求項13

前記吹き飛ばしノズルは、ノズル投射角度60°±10°である請求項12記載の火山灰収集装置。

請求項14

前記吹き飛ばしノズルは、以下の諸元:軌道方向の開口幅25mm以上;軌道幅方向の開口幅軌道幅−10cm路床からのノズル離れ距離100mm±50mm;で配設されている請求項13記載の火山灰収集装置。

請求項15

前記吹き飛ばしファンは、以下の:吹き飛ばしノズル風速を風速60m/秒以上;吹き飛ばしノズル風量171m3/分以上;の能力、又は、171m3/分x2160Paの吹き飛ばしファン能力を提供可能である請求項12〜14のうちいずれか1項記載の火山灰収集装置。

請求項16

前記吸引口は、前記吹き飛ばしノズルに対向して傾斜し、前記傾斜の角度が45°〜60°である請求項12〜14のうちいずれか1項記載の火山灰収集装置。

請求項17

前記吸引口は、前記吹き飛ばしノズルに対向して傾斜し、前記傾斜の角度が45°〜60°とされて、以下の:前記吹き飛ばしノズルとの間隔100mm±50mm;前記吸引口の軌道幅向きの開口幅ほぼ軌道幅;である請求項12〜14のうちいずれか1項記載の火山灰収集装置。

請求項18

前記吸引ファンは、以下のいずれか、吸引風量を前記吹き飛ばしノズル風量の少なくとも1.2倍、又は、少なくとも205.2m3;、又は、前記フィルタユニットフィルタ総圧力損失が1500Paの場合には、205.2m3x1500Pa、のいずれかの吸引ファン能力を提供可能である請求項16又は17項記載の火山灰収集装置。

請求項19

請求項1〜11いずれか1項に記載の方法に使用する請求項12〜18項のいずれか1項記載の火山灰収集装置。

請求項20

処理能力が一時間当たり300m以上の請求項12〜19いずれか1項記載の火山灰収集装置。

請求項21

請求項12〜18又は20項のうちいずれか1項記載の火山灰収集装置を使用する請求項1〜11いずれか1項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、本発明は主に鉄道軌道降灰した火山灰収集除去する方法及び装置系に関し、軌道面に堆積した火山灰を吸引し、収集する方法及びその装置を提供する。

背景技術

0002

火山噴火は大量の火山灰を広範囲に降灰する。一旦、鉄道軌道に降灰すると、軌道レール面が視認できなくなる他、ポイント設備障害列車位置検知、ATCシステムの障害を生じ、列車運行が不能になり沿線地域に大きな損失を生じる。昭和60年、降灰によってJRや鹿児島市電が運行不能になった例がある。この場合、電車車輪レールの間に降灰が5mm程度以上挟まると電流が流れず、電車は動けなくなり、信号機警報機誤動作も発生したという。

0003

火山灰に関する発明は、概して、火山灰を原材料として使用することに関する発明(例えば、特許文献1は、石灰セメントを用いず、火山灰を使用し、耐久性に富み、強固なコンクリートを製造する方法を提供する)、火山灰降灰を検知する発明(例えば、特許文献2は、火山灰の降灰を雨やなどと区別して検知することのできる火山灰検知装置を提供する)、火山捕集するフィルタ(例えば、特許文献3は、送風が引き起こす、メッシュ状フィルタ部材自身振動により、捕捉された火山灰が自動的に下方に落とされる、自動掃除フィルタ装置を提供する)に関する発明等に分類される。このうちの殆どは、火山灰を原材料として使用することに関する発明が占め、火山灰は利用可能な資源であるというもう一つの面がある。したがって、利用し易い形で火山灰を収集できれば、火山灰処分の総合原価費用も削減できるという便宜がある。ところが、火山灰の鉄道軌道への降灰の専用の降灰収集装置は発明開示されていない。実際、降灰事象が発生すると、やむを得ず、バキューム車により人海戦術で対応せざるを得ないという技術状況である。この降灰の除去方法としてのバキューム吸引方法には、以下の課題がある。
第一に、降灰の嵩比重1.3粒度0.3mm以下と、火山灰は砂と粉塵が混合した性状であり、バキュームノズル吸引風速を大きくしても鉄道路床内部に堆積した降灰までは回収できない。
第二に、バキューム吸引方法に用いるバキューム車の時間当り処理能力が小さい。45kWブロワ吸引ノズルφ150幅2m往復運動での降灰収集条件では、処理能力が60m2/H程度であり、この程度の処理能力では、簡便評価で降灰20mm、軌道5kmの処理に7日間昼夜かかると見積もられ、緊急対策にならないことがわかっている。降灰収集完了遅れれば、列車運休が長引き、運行再開時も粉塵を再飛散させ二次被害が発生するのである。

0004

道路への降灰対策については、道路降灰収集/除去作業車両が用意され、通称ロードスイーパーと呼ばれる路面清掃車が用いられ(非特許文献1)、降灰処理はかなり機械化されている。それでも処理対象が広く、道路の降灰処理では、網の目の道路網のいずれの降灰処理を先行させるか、現況の把握、路面清掃優先順位の判定に重きが置かれ、降灰処分ヤードへのルート確保にもことさら困難はない。一方、鉄道軌道の降灰対策では、線路上で縦列が発生するので、先頭車両で収集された火山灰の後背地バックヤードに位置する降灰処分ヤードへの配送も、線路上の貨車の縦列問題が発生する。降灰量が多い場合の火山灰収集のケースでは、つまり収集火山灰が収集車両一両の積載量に収まらない場合には、縦列する後方ヤードへの火山灰の運搬も収集火山灰の移動という新しい課題も認識される。

0005

道路降灰除去作業に用いるロードスイーパーを使用する道路降灰収集/除去の方法では、一般に、第1段階として、ロードスイーパーによって火山灰を吸入収集し、第2の段階で、散水車で水を路面に散水残留する火山灰を流し、路面をクリーン仕上げる。第1の段階で多少の吸引残しが発生しても路面に残留する火山灰は散水で流されるという余地がある。第1の段階を経て、ロードスイーパー内に吸引/収集された火山灰は、パワーショベル等の積み替え用の機械によってダンプトラックへ積み替えられ、火山灰処分ヤードへ運搬される。一旦、そこで貯留された火山灰は、必要に応じて取り分けられ、廃棄処分なり、再利用処理転送される。この場合の天候次第では、処分場風雨に晒され、火山灰の再利用処理時の原材料としての品質にも影響する場合もあり、また、風により周囲に飛散し、飛散防止の散水が必要であれば、そのコストも発生する。すなわち、ロードスイーパーによって収集後の二次処理にかなりの負担が発生する。この負担は、降灰の規模が大きい程、急激に増加する性質をもつ。

0006

他方、鉄道軌道上の降灰については、道路と異なり、散水車で鉄道路床の礫内部に残留した火山灰に対して散水し、降灰除去処理として仕上げる手法は採用し難く、鉄道路床の火山灰除去の完成度を上げることは困難である。したがって、従来のバキューム車を使用する手法を継続するとしても少なくともバキューム車の吸引処理能力は上げる必要がある。

0007

ところで、鉄道軌道上に堆積した自然物の除去装置として、積雪に対するラッセル車がある。このように、車両の前方に排灰板用としてブレードを装着し、鉄道軌道の片側又は両側に灰を掻き分ける装置も考えられようが、火山灰の場合には、導電性の問題があり、線路に数ミリの降灰によっても運行に支障が生ずるので、灰の掻き分け程度では、目的は達成できないと思われる。また、火山灰の降灰量が多いと左右に排灰するスペースが足りないために運用できなくなる。このような場合、積雪に対しては、ロータリー車が代替とされ、前面のブロワによってこれに雪を掻き込んで周囲に吹き飛ばすものであるが、これは、周囲に灰を撒き散らすことになり、雪と異なり、二次災害のもとであるし、そもそも、灰を収集して産業用に利用するという、もう一つの発明の目的が達成できない。

0008

以上のように、鉄道路床に堆積する火山灰の収集に、従来の、バキューム車レベルの吸入能力では不十分であり、産業用に利用できる形で鉄道路床の礫内部に堆積した火山灰を吸入回収可能とする方法及び装置が求められている。この場合に、収集された火山灰は再利用しやすい形で収集可能であれば、火山灰の様々な利用方法に有利であり、ダンプトラックへ積み替え、最終処分場へ運搬し、そこで廃棄処分する時間とコストを低減可能とする鉄道路床に堆積する火山灰の収集方法及びその方法に用いる装置系も求められている。

0009

特開2013−087050
特開 2007−327889
特公 5658223

先行技術

0010

http://www.city.kagoshima.lg.jp/kensetu/douro/douroiji/machizukuri/kotsu/doro/iji/kohai/jigyo.html 「鹿児島市ホームページ>環境・まちづくり >交通(道路、駐車、駐輪) > 道路 > 道路の維持 >降灰除去事業> 道路降灰除去事業>道路降灰除去の体制

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、鉄道の軌道面に堆積し、鉄道路床の礫間の隙間に紛れる、火山灰を吸引し、収集する方法及びその装置を提供する。

0012

本発明の火山灰を吸引し、収集する方法及びその装置は、鉄道の軌道面に堆積した火山灰を吸引可能のみならず、鉄道路床の礫間の隙間に紛れる、火山灰を除去可能であり、収集された火山灰は、様々な産業用原材料として利用し易い形で収集されるべきである。

0013

本発明の火山灰を吸引し、収集する方法及びその装置は、収集時にあるいは収集後に周囲の環境に火山灰を水又は大気散逸する環境の汚染を最小限に抑えるべきである。

0014

本発明の火山灰を吸引し、収集する方法及びその装置は、災害時の緊急対応に可能とすべく、処理能力は、火山灰が堆積した鉄道軌道を1時間300メートル程度の処理能力を有するべきである。

課題を解決するための手段

0015

この課題を解決した本発明は以下のとおりである。
[請求項1記載の発明]
鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法であって、以下の:
鉄道軌道上を走行可能な車両に設置される吹き飛ばしノズルから噴流を鉄道路床に向けて上方から斜め下方噴出し、前記鉄道路床の礫間の隙間に紛れる火山灰を前記噴流によって吹き飛ばし、前記噴流で生成される高速気流に乗る火山灰を、前記吹き飛ばしノズルの噴出方向に対向する側に隣接配置される吸引口からこれに連通する吸引チャンバー内に吸引し、前記吸引チャンバー内に設けられている一又は複数のフィルターユニットによって前記火山灰を空気流から分離し、前記吸引チャンバー内の下部に落下される前記火山灰を捕集する火山灰捕集段階と、;
前記火山灰捕集段階で捕集された火山灰を前記吸引チャンバー内の下部からフィーダー手段によって上方に搬送し、前記フィーダー手段の上端部から、前記鉄道軌道と同一の軌道上に前記吸入口と反対側に配車される集灰貨車に粉体搬送手段によって搬送する火山灰搬送段階と、そして;
前記集灰貨車を火山灰の集積ヤードに鉄道軌道上牽引し、集積ヤードに火山灰を荷下ろしする集積段階、;
を含む鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法。

0016

[発明の作用効果]
本発明の火山灰を吸引し、収集する方法及びその方法に使用する火山灰収集装置は、鉄道路床の礫間の隙間に紛れる火山灰を前記噴流によって吹き飛ばす。吸引によるのみでは、鉄道路床とノズルの隙間からの流入空気吸込みにより砂礫を含む火山灰の吸引能力の実質は低下する。加えて、大気圧下の吸引では実質的に最大1気圧吸引圧に限定される。また、鉄道路床に礫を含む場合には、強度の負圧で本来の路床を構成する礫も浮き移動する恐れがある。一方で、吹き飛ばしについては、鉄道路床とノズルの隙間からの噴流の漏れも生じても、背面が鉄道路床であるから、反射的効果として、礫間の隙間に紛れる火山灰は隙間から飛び出す作用が働く。この場合に鉄道路床とノズルの隙間への噴流の水平流も生ずるが、前記吹き飛ばしノズルの噴出方向に対向する側に隣接して開口している吸入口からの吸入に補償され得る。したがって、吹き飛ばしノズルに隣接する吸入口による補償と合わせ、吹き飛ばしノズルによる、礫間に紛れる火山灰を吹き飛ばし、かつ、吹き出た火山灰を隣接する吸入口から収集するという目的を達成できる。そして、前記吹き飛ばしノズルに対向して隣接する吸引口からこれに連通するチャンバー内に吸引された高速気流に浮遊する火山灰は、チャンバーに内蔵されているフィルタユニットによって空気中から分離される。噴流で生成される高速気流に乗る火山灰を確実に捕集し、鉄道路床の礫間の隙間に紛れる残留火山灰を最小に留め、収集時の周囲環境への火山灰の散逸は最小限に抑えられるという効果を有する。

0017

その後の火山灰搬送段階では、火山灰は、粉体搬送手段によって隣接配車される火山灰集灰貨車に搬送され、続く集積段階では、集灰貨車は火山灰の集積ヤードに鉄道軌道上牽引され、集積ヤードに火山灰は荷下ろされ、最終処分を待つ。このように、捕集段階の後に、搬送段階、集積段階を含むことによって、火山灰収集装置を搭載した車両は連続して収集作業を進められ、一方で、これと連携して集灰貨車は火山灰収集装置を搭載した車両と集積ヤードの間で火山灰をピストン輸送し、火山灰収集能力を収集装置の能力一杯最大化することが可能となる方法である。

0018

[請求項2記載の発明]
鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法であって、以下の:
鉄道軌道上を走行可能な車両に設置される吹き飛ばしノズルから噴流を鉄道路床に向けて上方から斜め下方へ噴出し、前記鉄道路床の礫間の隙間に紛れる火山灰を前記噴流によって吹き飛ばし、前記噴流で生成される高速気流に乗る火山灰を、前記吹き飛ばしノズルの噴出方向に対向する側に隣接配置される吸引口からこれに連通する吸引チャンバー内に吸引し、前記吸引チャンバー内に設けられている一又は複数のフィルターユニットによって前記火山灰を空気流から分離し、前記吸引チャンバー内の下部に落下される前記火山灰を捕集する火山灰捕集段階と、そして;
前記火山灰捕集段階で捕集された火山灰を前記吸引チャンバー内の下部からフィーダー手段によって上方に搬送し、前記フィーダー手段の上端部からフレキシブル容器内に所定量充填するパッケージ段階、;
を含む鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法。

0019

[発明の作用効果]
本発明の火山灰をフレキシブル容器内に所定量充填するパッケージ段階を含むことによって、収集された火山灰は、フレキシブル容器に梱包したまま後続の処分を行え、フレキシブル容器単位の搬送/移動管理/出荷管理/在庫管理に有利であって、様々な産業用原材料として利用し易い形で収集配送されるという利便性を提供し、処理全体の効率と管理精度を向上可能とする効果も与える方法である。

0020

[請求項3記載の発明]
前記パッケージ段階は、所定の量でフレキシブル容器口を封印する工程を含み、前記パッケージ段階の後続に、以下の:
前記フレキシブル容器を鉄道軌道上前記吸入口と反対側に配車されるフレキシブル容器集荷車に積載移送するフレキシブル容器移送段階と、そして;
前記フレキシブル容器集荷車をフレキシブル容器の集積ヤードに鉄道軌道上牽引し、前記フレキシブル容器を前記集積ヤードに荷降ろし、ここに集荷するフレキシブル容器集荷段階と、
をさらに含む請求項2記載の鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法。

0021

[発明の作用効果]
捕集された火山灰は、フレキシブル容器内に所定量パッケージ充填されて、容器口を封印されるから、以後の搬送にも周囲の環境への火山灰の散逸は抑えられる。このように容器口を封印され、フレキシブル容器に格納されているから、鉄道軌道上遠方のフレキシブル容器集荷車に移送も柔軟に行え、鉄道軌道上前記吸入口と反対側に配車されるフレキシブル容器集荷車に容器口を封印されているフレキシブル容器を移送後は、フレキシブル容器集荷車のみを鉄道軌道上牽引し、このフレキシブル容器集荷車はピストン運行され、バックエンドにある集積ヤードにフレキシブル容器を大量に集積可能とする。したがって、火山灰を捕集する車両は、フレキシブル容器を入れ替えるほか捕集に専念すればよく、火山灰が充填されたフレキシブル容器の移送待ちは生じず、火山灰捕集作業は中断せず、火山灰捕集作業に他作業起因のボトルネックは生じない。火山灰を捕集量の正確な見積もりも可能となり、災害からの復旧計画も立てやすいという有利な効果も得られる方法である。

0022

[請求項4記載の発明]
前記パッケージ段階は、所定の量でフレキシブル容器口を封印する工程を含み、前記パッケージ段階の後続に、以下の:
前記フレキシブル容器を鉄道軌道脇に下ろすフレキシブル容器仮置き段階と、;
前記鉄道軌道上前記吸入口と反対側に配車され又は前記鉄道軌道に並行する鉄道軌道上に配車され、車両への積荷手段及び積荷スペースを備えるフレキシブル容器集荷車を用い、前記鉄道軌道脇にある前記フレキシブル容器を前記積荷手段によって前記積荷スペースに積載するフレキシブル容器積載段階と、そして;
前記フレキシブル容器集荷車をフレキシブル容器の集積ヤードに鉄道軌道上牽引し、前記フレキシブル容器を前記集積ヤードに荷降ろし集荷するフレキシブル容器集荷段階と、
を含む請求項2記載の鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法。

0023

[発明の作用効果]
捕集された火山灰は、フレキシブル容器内に所定量パッケージ充填されて、容器口を封印されるから、以後の搬送にも周囲の環境への火山灰の散逸は抑えられるばかりでなくフレキシブル容器を仮置きに鉄道軌道脇に下ろすことも可能となる。鉄道軌道脇に置かれたフレキシブル容器を独立して牽引され得て、車両への積荷手段及び積荷スペースを備えるフレキシブル容器集荷車を用い、前記鉄道軌道脇にある前記フレキシブル容器を前記積荷手段によって前記積荷スペースに積載しフレキシブル容器の集積ヤードに鉄道軌道上牽引し、前記フレキシブル容器を前記集積ヤードに荷降ろし集荷可能となる。このように容器口を封印され、フレキシブル容器に格納されているから、鉄道軌道脇に下ろすことも鉄道軌道上前記吸入口と反対側に配車される他のフレキシブル容器集荷車への移動も、並行する鉄道軌道上に配車されている他のフレキシブル容器集荷車への移動も柔軟に行え、他のフレキシブル容器集荷車に容器口を封印されているフレキシブル容器を移送後は、フレキシブル容器集荷車のみを鉄道軌道上牽引し、このフレキシブル容器集荷車をピストン運行し、バックエンドにある集積ヤードにフレキシブル容器を単位時間当たりより多く集積可能とする方法である。

0024

[請求項5記載の発明]
前記集積ヤードから前記フレキシブル容器単位に火山灰の利用先に出荷する段階をさらに含む請求項1から4いずれか一項記載の鉄道軌道に降灰の火山灰の収集の方法。

0025

[発明の作用効果]
フレキシブル容器に1m3の所定の量単位に充填パッケージすれば、この後は、フレキシブル容器個数単位にヤードへの搬送、ヤード内の移動、並びに原材料としての販売及び支給の管理に有用な方法である。

0026

[請求項6記載の発明]
前記集積ヤードから前記フレキシブル容器単位に火山灰の廃棄処分先に出荷する段階をさらに含む請求項1から4いずれか一項記載の方法を用いる火山灰の除去方法。

0027

[発明の作用効果]
フレキシブル容器に1m3の所定の量単位に充填パッケージすれば、この後は、フレキシブル容器個数単位にヤードへの搬送、ヤード内の移動、最終処分場への搬送及び処分費用の業者精算の廃棄処分管理、処分後の収集から処分まで、処分後の追跡管理に有利である。

0028

[請求項7記載の発明]
前記吹き飛ばしノズルからの噴流の噴出条件は、降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に相当する場合、以下の:
軌道方向開口幅25mm以上;
軌道幅方向の開口幅 軌道幅−10cm
ノズル風速出口風速60m/s以上;
ノズル風量 171m3 /分以上 ;
ノズル投射角度60°±10°;
路床からのノズル離れ距離 100mm±50mm;
車両の移動速度 5m/分;
吹き飛ばし噴流動圧2160Pa;及び
吹き飛ばしファン能力171m3 /分 x 2160Pa、
の条件を含む噴出条件である請求項1又は2記載の方法。

0029

[発明の作用効果]
上記の条件は、降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に相当する場合、鉄道軌道を5m/分、すなわち300m/時間の処理能力、火山灰を十分に吹き飛ばす性能を発揮できるという効果を与える。すなわち、本発明の火山灰を吸引し、収集する方法及びその装置は、災害時の緊急対応に可能とすべく、処理能力は、火山灰が堆積した鉄道軌道を1時間300メートル程度の処理能力が求められ、集積ヤード配置、フレキシブル容器集荷車の準備すべき数を考慮しても、大規模災害発生時の鉄道軌道に降灰の火山灰処理に十分な処理能力を有する。

0030

[請求項8記載の発明]
前記吸引条件は、降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に相当する場合であって、
吸引口は、前記吹き飛ばしノズルに対向して傾斜し、以下の:
前記吸引口の前記傾斜の角度 45°〜60°;
前記吹き飛ばしノズルとの間隔 100mm±50mm;
前記吸引口の軌道幅向きの開口幅ほぼ軌道幅;
吹き飛ばしノズル1当り吸引風量吹き飛ばしノズル風量の1.2倍、;
の条件を含む吸引条件である請求項1又は2記載の方法。

0031

[発明の作用効果]
上記の条件は、降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に相当する場合、鉄道軌道を5m/分又は300m/時間の処理能力で吹き飛ばされた火山灰を吸引することが可能である。

0032

[請求項9記載の発明]
前記フィーダー手段は、スクリューフィーダーである請求項1又は2項記載の方法。

0033

[発明の作用効果]
スクリューフィーダーは、スクリュー刃らせん回転作用により、上方への傾斜搬送を可能とする。匡体に閉じられた中でスクリュー刃が回転するので、火山灰の散逸を回避できつつ、確実に上方へ砂礫を含む火山灰を搬送可能であるという効果を得る。

0034

[請求項10記載の発明]
前記フレキシブル容器は、容量1m3を収容可能なフレキシブル容器である請求項1から3いずれか一項記載の方法。

0035

[発明の作用効果]
フレキシブル容器に1m3の所定の量単位に充填パッケージすれば、この後は、フレキシブル容器個数単位にヤードへの搬送、ヤード内の移動、並びに原材料としての販売及び支給の管理に特に有用である。

0036

[請求項11記載の発明]
一鉄道軌道当たり少なくとも300m以上の処理を行う請求項1から8いずれか一項記載の方法。

0037

[発明の作用効果]
請求項7〜8記載の条件によれば、請求項1又は2記載の方法は降灰深20mmまでの火山灰に対して一鉄道軌道当たり300m以上の収集処理が可能であり、災害への早期対応に十分な効果を与える。

0038

[請求項12記載の発明]
鉄道軌道上を走行可能な車両は、以下の:
ノズルから噴流を鉄道路床に向けて上方から斜め下方に向けて空気噴出口を開口している吹き飛ばしノズルと、;
前記吹き飛ばしノズル上部に接続され空気流を供給する吹き飛ばしファンと、;
前記ノズルからの斜流に対向して隣接配置されている吸引口と、;
前記吸引口に流体連通して前記ノズルからの斜流に対向して傾斜して立つ吸引管と、;
側面の中腹に前記吸引管との接続口を有し前記吸引口と流体連通している吸引チャンバーであって、
前記吸引チャンバーは、一又は複数のフィルターユニットを内蔵し、フィルタ膜表裏で火山灰を捕集する吸引区画と前記フィルタ膜を透過後の排気区画に分離され、前記排気区画側には吸引ファンが流体連通に配置されている吸引チャンバーと、そして;
前記吸引チャンバーの最下端部を最下端部として吸引管の傾斜と同じ向きに傾斜して立つスクリューフィーダと、
を含む鉄道軌道に降灰の火山灰収集装置であって、
前記吸引チャンバーの下部は前記スクリューフィーダを谷底とする谷形に形成されており前記フィルタ膜の表面から落下する火山灰を前記谷形に沿って前記谷底に集積可能である鉄道軌道に降灰の火山灰収集の装置。

0039

[請求項13記載の発明]
前記吹き飛ばしノズルは、ノズル投射角度60°±10°である請求項12記載の火山灰収集装置。

0040

[発明の作用効果]
前請求項に規定の前記吹き飛ばしノズルは、ノズル投射角度60°±10°とされて、少なくとも以下の諸元
軌道方向の開口幅25mm以上;
軌道幅方向の開口幅 軌道幅−10cm
路床からのノズル離れ距離 100mm±50mm;
で配設される場合には、所定の吹き飛ばしファン能力の下で、降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に相当する降灰厚深さ20mmまでの火山灰に対して1時間あたり300m以上の処理能力を発揮可能な構成である。

0041

[請求項14記載の発明]
前記吹き飛ばしノズルは、以下の諸元:
軌道方向の開口幅25mm以上;
軌道幅方向の開口幅 軌道幅−10cm
路床からのノズル離れ距離 100mm±50mm;
で配設されている請求項13記載の火山灰収集装置。

0042

[発明の作用効果]
前記吹き飛ばしノズルは、前記ノズル投射角度60°±10°の範囲で、以下の範囲の諸元:
軌道方向の開口幅25mm以上;
軌道幅方向の開口幅 軌道幅−10cm
路床からのノズル離れ距離 100mm±50mm;
で配設されており、少なくとも以下の:
ノズル風速出口風速60m/秒以上;
ノズル風量 171m3 /分以上;
吹き飛ばし噴流動圧2160Pa、そして、;
吹き飛ばしファン能力171m3 /分 x 2160Pa;、
吹き飛ばし能力の下では、降灰深さ20mmまでの火山灰に対して1時間あたり300m以上の処理能力を発揮可能な構成である。

0043

[請求項15記載の発明]
前記吹き飛ばしファンは、以下の:
吹き飛ばしノズル風速を 風速60m/秒以上;
吹き飛ばしノズル風量 171m3 /分以上;
の能力、又は、171m3 /分 x 2160Paの吹き飛ばしファン能力を提供可能である請求項12〜14のうちいずれか1項記載の火山灰収集装置。

0044

[発明の作用効果]
本項記載の火山灰収集装置は、降灰深20mmまでの火山灰に対して一鉄道軌道当たり300m以上の収集処理が可能であり、災害への早期対応できるという効果を与える。

0045

[請求項16記載の発明]
前記吸引口は、前記吹き飛ばしノズルに対向して傾斜し、前記傾斜の角度が45°〜60°である請求項12〜14のうちいずれか1項記載の火山灰収集装置。

0046

[発明の作用効果]
前記吸引口は、前記吹き飛ばしノズルに対向して傾斜し、前記傾斜の角度が45°〜60°とされて、少なくとも以下の諸元:
前記吹き飛ばしノズルとの間隔 100mm±50mm;
前記吸引口の軌道幅向きの開口幅ほぼ軌道幅;
で配設される場合には、所定の吸引ファン能力の下で、外部に粉塵を飛散させず、降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に相当する降灰厚深さ20mmまでの火山灰に対して1時間あたり300m以上の処理能力を発揮可能な構成である。

0047

[請求項17記載の発明]
前記吸引口は、前記吹き飛ばしノズルに対向して傾斜し、前記傾斜の角度が45°〜60°とされて、以下の:
前記吹き飛ばしノズルとの間隔 100mm±50mm;
前記吸引口の軌道幅向きの開口幅ほぼ軌道幅;
である請求項12〜14のうちいずれか1項記載の火山灰収集装置。

0048

[発明の作用効果]
所定の吸引ファン能力の下で、外部に粉塵を飛散させず、降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に相当する降灰厚深さ20mmまでの火山灰に対して1時間あたり300m以上の処理能力を発揮可能な構成である。

0049

[請求項18記載の発明]
前記吸引ファンは、以下の、
吸引風量を前記吹き飛ばしノズル風量の少なくとも1.2倍、又は、少なくとも205.2m3;、又は、前記フィルタユニットのフィルタ総圧力損失が1500Paの場合には、205.2m3 x 1500Pa、のいずれかの吸引ファン能力を提供可能である請求項16又は17項記載の火山灰収集装置。

0050

[発明の作用効果]
本項記載の火山灰収集装置は、外部に粉塵を飛散させず、降灰深20mmまでの火山灰に対して一時間当たり300m以上の収集処理が可能であり、災害への早期対応できるという効果を与える。

0051

[請求項19記載の発明]
請求項1〜11いずれか1項に記載の方法に使用する請求項12〜18項のいずれか1項記載の火山灰収集装置。

0052

[発明の作用効果]
本願特許請求の範囲のいずれか1項記載の火山灰収集装置を用いれば、本願特許請求の範囲のいずれか1項記載の方法の効果はいかんなく発揮できる。

0053

[請求項20記載の発明]
処理能力が一時間当たり300m以上の請求項12〜19いずれか1項記載の火山灰収集装置。

0054

[発明の作用効果]
本願特許請求の範囲のいずれか1項記載の装置は災害への早期対応できるという効果を与える。

0055

[請求項21記載の発明]
請求項12〜18又は20項のうちいずれか1項記載の火山灰収集装置を使用する請求項1〜11いずれか1項に記載の方法。

0056

[発明の作用効果]
本願特許請求の範囲のいずれか1項記載の方法は、災害への早期対応できるという効果を与え、平常時にも線路上に舞い落ち落ち葉の収集や駅ホームより落下したゴミの回収にも利用可能であり、このように平時にも活用点検されていれば、突発的な降灰災害時にも未使用の期間の経過により動作不能を不知のままにされる危険もない。

図面の簡単な説明

0057

本発明の一実施の形態が適用される鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法S1のステップ図である。
本発明の一実施の形態が適用される鉄道軌道に降灰の火山灰収集装置1の各構成要素の関係を示す全体側面概要模式図である。
本発明の他の実施の形態が適用される鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法S2のステップ図である。
本発明の一実施の形態が適用される鉄道軌道に降灰の火山灰収集装置1を本発明の方法S2に使用する場合の鉄道軌道に降灰の火山灰収集装置1の各構成要素の関係及びフレキシブル容器との関係を示す全体概念模式図である。

実施例

0058

以下に、本発明の実施形態による鉄道軌道に降灰の火山灰収集装置1及びその装置を使用する方法S1について図1及び2を用い説明する。図1は、同実施の形態による本発明の一実施の形態が適用される火山灰収集装置1の主要部の側面概要図であり、構成コンポーネント機器の内部も部分的に示す模式図である。図2本装置1を使用する鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法S1の一実施形態に係るステップ図である。

0059

本装置の一実施形態として、本発明に係る鉄道軌道に降灰の火山灰収集装置1を示す。鉄道軌道2上を走行可能な車両5は、吹き飛ばしノズル100、吹き飛ばしファン10、吸引口7、吸引管150、吸引チャンバー200、一又は複数のフィルターユニット300、そして、スクリューフィーダ250とを構成要素に含む鉄道軌道に降灰の火山灰収集装置1を搭載する。

0060

<吹き飛ばしノズル100>
吹き飛ばしノズル100は、吹き飛ばしファン10から空気送風を受けて、ノズル100から噴流を鉄道路床2に向けて上方から斜め下方に向けて一つ開口6を有しており、その開口6から空気を所定の風速流量で噴出可能である。
吹き飛ばしノズル100からの斜流に対向して、火山灰の吸引口7が配置されている。

0061

<吹き飛ばしファン10>
前記吹き飛ばしノズル100の上部には吹き飛ばしファン10が接続され吹き飛ばしノズル100に空気流を供給する。

0062

<吸引口7>
吹き飛ばしノズルノズル100からの斜流に対向して隣接して吸引口7が軌道方向Tに配置されている。吹き飛ばしノズルの傾斜角はθ1=60°である。θ1は60°前後の値をとるが、θ1=60°が好適である。

0063

<吸引管150>
吸引口7は傾斜して立つ吸引管150に接続し、吸引管150は吸引チャンバー200の側面190で接続し、吸引口7と吸引チャンバー200とは流体連通している。この傾斜角θ2は、一実施形態では、θ2=45°である。45°〜60°の間のいずれの角度でも相応の効果を発揮するが45°が好適である。

0064

<吸引チャンバー>
前記吸引チャンバー200は、一又は複数のフィルターユニット300を内蔵し、吸引チャンバー200の下部は前記スクリューフィーダ250を谷底とする谷形に形成されておりフィルタ膜301の表面に付着し、落下する火山灰400を谷形に沿って谷底に集積可能とされている。

0065

<フィルターユニット>
一又は複数のフィルターユニット300は、フィルタ膜301を備えるが全体として、吸引チャンバー200を二つの区画、吸引区画210と排気区画220に分離している。フィルタ膜301の表面で、火山灰はフィルタ膜301にフィルタされ、吸引チャンバー容器211の底部に落下させる。

0066

<吸引ファン>
フィルタ膜301を透過して排気区画220に空気を吸引する排気区画220側には吸引ファン20が流体連通に接続、配置されている。

0067

図2は、本装置1を鉄道軌道2に降灰の火山灰収集に使用する方法S1のステップ図である。本方法は、火山灰捕集段階S100と火山灰搬送段階S200と、そして、集積段階S300を含む鉄道軌道に降灰の火山灰収集の方法S1である。
[火山灰捕集段階S100]
火山灰捕集段階S100は、鉄道軌道2上を走行可能な車両5に設置される吹き飛ばしノズル100から噴流を鉄道路床2に向けて上方から斜め下方へ噴出し、前記鉄道路床2の礫間の隙間に紛れる火山灰を前記噴流によって吹き飛ばし、前記噴流で生成される高速気流に乗る火山灰を、前記吹き飛ばしノズル100の噴出方向に対向する側に隣接配置される吸引口7からこれに連通するチャンバー内200に吸引し、前記チャンバー200内に設けられている一又は複数のフィルターユニット300によって前記火山灰を空気流から分離し、前記チャンバー200内の下部に落下される前記火山灰を捕集する段階である。
本装置1は、前記吸引チャンバー200の下部は前記スクリューフィーダ250を谷底とする谷形に形成されており前記フィルタ膜201の表面から落下する火山灰400を前記谷形に沿って前記谷底に集積可能と構成されている。

0068

前記吹き飛ばしノズル1は、ノズル投射角度θ1を60°±10°の範囲に配設されており、少なくとも以下の諸元:
軌道方向の開口幅25mm以上;
軌道幅方向の開口幅 軌道幅−10cm
路床からのノズル離れ距離 100mm±50mm;
の条件を満たすものと配設をされている場合には、所定の吹き飛ばしファン能力の下で、降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に相当する降灰深さ20mmまでの火山灰に対して1時間あたり300m以上の処理能力を発揮可能な構成である。
ここでいう所定の吹き飛ばしファン10の能力要件は、以下である。
ノズル風速出口風速V=60m/秒以上;
ノズル風量 171m3 /分 ;
吹き飛ばし噴流動圧2160Pa、そして;
吹き飛ばしファン能力 171m3 /分 x 2160Pa、
の吹き飛ばし能力の下では、降灰深さ20mmまでの火山灰に対して1時間あたり300m以上の処理能力を発揮可能である。以下、試験結果を交え詳述する。
-- 降灰の物性がマイクロサンド又は硅砂8号に対する火山灰処理能力試験結果 --

0069

(1) 吹き飛ばしノズル100部要件
ア 所定の吹き出し条件によって、ノズル噴流により効率よく吹き飛ばせ、礫の隙間に紛れる火山灰も吹き飛ばし、礫間から取り出し可能であった。
イ 当該所定の吹き飛ばし条件とは、出口風速V=60m/秒以上、ノズル幅25mm以上、であり、ノズル噴流投射角度θ1=60°前後である。
ウ ノズル離れ距離Hは100mm前後、100mm±50mmで吹き飛ばし能力発揮の点で好適である。ここでいう好適とは、ノズル離れ距離が大きすぎると、出口風速Vをさらに上げる必要があり、動力効率阻害するし、ノズル離れ距離が小さいと、却って火山灰の吹き飛ばしが十分でなくなるからである。路床にはATC用途等の制御装置等が既設されている箇所も存在するが、ノズル離れ距離Hが100mmもあればこれらの既設装置とノズルとの接触は避けられ、一方、ノズル出口から150mm程度まで噴流のポテンシャルコアは生成されており、吹き飛ばし能力はノズル離れ距離H100mm前後、100mm±50mmで十分に発揮可能である。
エ 上記条件で、ノズル軌道移動速度5m/分が確保され、降灰火山灰はこの速度で十分に吹き飛ばせている。
オ 吹き飛ばしノズル100の幅は、鉄道軌道2m幅を吸引口の走査幅とすれば、両端部はノズル噴流が作用する ので実質的には1900mmとし、軌道方向に30mmとして、30mm×1900mmを吹き飛ばしノズル断面積として効率が好適である。

0070

(2)吸引口7部要件
カ 上記吹き飛ばし条件の下で 吸引口7はθ2=45°〜60°の傾斜、及び、
キ 吹き飛ばしノズル100との隣接間隔L1=100mm、
の下で吸引口移動速度5cm/分が確保され、降灰火山灰はこの速度で十分に捕集吸引可能であり、効果的な捕集が可能であった。

0071

(3)吹き飛ばしファン能力要件
サ 上記(1)の好適条件より、吹き飛ばしノズル風速をV=60m/sとして、吹き飛ばしノズル流量Q1は、
Q1= 0.025×1.9×60m/s×60min=171m3/min ---- 式(1)
吹き飛ばしノズル動圧ΔPは

ΔP=
P 1.2
——・V2 = ——— ×(60)2=2160Pa
2 2
---- 式(2)
である。吹き飛ばしファン能力として、

171m3/min×20160Pa
---- 式(3)
の吹き飛ばしファン能力が好適である。

0072

(4)吸引ファン能力要件
吹き飛ばし口から吸引口を結び一つのチャンバーとし外部に粉塵を飛散させないために、吹き飛ばし風量の1.2倍を吸引風量Q2とする。吸引風量は、
Q2= 171×1.2=205.2m3/min
吸引側はθ2=45°〜60°の傾斜ノズルで吹き飛ばしノズルとの間隔L1=100mmで効果的な捕集が可能である。

0073

[フィルタユニットの能力と圧力損失]
吹き飛ばしによって発生する大量の粉塵を分離する。総フィルタ処理風量は、総吸引風量に等しく、Q2= 205.2m3/minであり、総フィルタ面積は、 その1.5倍とし、
205.2×1.5=307.8m2
これらより、吸引ノズル及びフィルタの総圧力損失を1500Paとみなし、
205.2m3 x 1500Pa、
の吸引ファン能力が好適である。

0074

[火山灰搬送段階S200]
火山灰搬送段階S200は、火山灰捕集段階S100の次に、捕集された火山灰を前記チャンバー210内の下部からフィーダー手段によって上方に搬送し、前記フィーダー手段の上端部から、前記鉄道軌道と同一の軌道上に前記吸入口と反対側に配車される集灰貨車に粉体搬送手段によって搬送する段階である。図1に示す火山灰捕集装置を使用すれば、フィーダー手段はスクリューフィーダ250である。

0075

[集積段階S300]
集積段階S300は、火山灰搬送段階S200の次に、前記集灰貨車(図示しない)を火山灰の集積ヤード(図示しない)に鉄道軌道2上牽引し、集積ヤード(図示しない)に火山灰を荷下ろしする段階である。
本方法では、火山灰は、粉体搬送手段(図示しない)によって隣接配車される火山灰集灰貨車(図示しない)に搬送され、続く集積段階S3では、集灰貨車(図示しない)は火山灰の集積ヤード(図示しない)に鉄道軌道2上牽引され、集積ヤード(図示しない)に火山灰は荷下ろされ、最終処分を待つ。このように、捕集段階S1の後に、搬送段階S2、集積段階S3を含むことによって、火山灰収集装置1を搭載した車両は連続して収集作業を進められ、一方で、これと連携して集灰貨車(図示しない)は火山灰収集装置1を搭載した車両5と集積ヤード(図示しない)の間で火山灰をピストン輸送し、火山灰収集能力を収集装置1の能力一杯に最大化することが可能となる方法である。
単に、一両の単独車両であれば、火山灰の収集能力は、
300m/時×2m幅×厚さ20mm×比重1.3
---- (式4)
として、
300×2m×0.02×1.3=15.6t/時
---- (式5)
回収能力に止まる。作業クールは一実施形態では、以下である。
[火山灰捕集段階S100]

(捕集作業中断)
[火山灰搬送段階S200]

[集積段階S300]
集積車両戻り
(捕集作業再開

[火山灰捕集段階S100]
以下繰返し、となる。
一車両の積載能力を90tとすると、90t÷15.6≒6時間が火山灰捕集段階の1クールの所要時間となり、[火山灰搬送段階]、[集積段階]の作業時間を2時間と見積もっても、1クール8時間、1日3クールの処理となる。
すなわち、処理能力は、重量ベース
15.6t×6時間×3=280.8t
---- (式6)

距離べースでは
300m×6×3=5400m/日
---- (式7)
の処理能力となる。
ところが、本方法の処理サイクルによって、集灰貨車(図示しない)は火山灰収集装置1を搭載した車両5と集積ヤード(図示しない)の間で火山灰をピストン輸送し、火山灰収集能力を収集装置1の能力一杯に最大化することが可能とすれば、処理能力は、重量ベースで

15.6t/時×24H/日=374.6t/日
---- (式8)
距離べースで
300m/時×24H/日=7200m/日
---- (式9)
の処理能力となるという、処理能力の最大化をはかる効果が得られる。

0076

本願発明の他の実施形態を図3に示す。
[パッケージ段階S150]
図3に示す他の実施形態に係る本発明の方法S2は、パッケージ段階S150を含む。
図4は、本発明の一実施の形態が適用される鉄道軌道に降灰の火山灰収集装置1を本発明の方法S2に使用する場合の鉄道軌道に降灰の火山灰収集装置1の各構成要素の関係及びフレキシブル容器との関係を示す全体概念模式図である。以下では、図4の形態に示す火山灰捕集装置1の符号も用い、本発明の方法S2を説明する。火山灰捕集装置1は図1と共通であるから、図1も必要に応じ参照されたい。当該パッケージ段階S150は、前記火山灰捕集段階S100の次に、火山灰捕集段階S100で捕集された火山灰を前記チャンバー内の下部からフィーダー手段、すなわち、スクリューフィーダ250によって上方に搬送し、前記フィーダー手段、スクリューフィーダ250の上端部からフレキシブル容器内に所定量充填する段階である。
パッケージ段階S150は、火山灰捕集段階S100で捕集された火山灰をフレキシブル容器500内に所定量パッケージ充填し、容器口501を封印する。フレキシブル容器500への充填と封印により以後の搬送にも周囲の環境への火山灰の散逸は抑えられる。このように容器口501を封印され、フレキシブル容器500に格納されているから、鉄道軌道2上遠方のフレキシブル容器集荷車(図示しない)によって移送もより柔軟に、迅速に行え、鉄道軌道2上の、前記吸入口7と反対側に配車されるフレキシブル容器集荷車(図示しない)に容器口501を封印されているフレキシブル容器500を移送後は、フレキシブル容器集荷車(図示しない)のみを鉄道軌道2上牽引し、このフレキシブル容器集荷車(図示しない)はピストン運行され、バックエンドにある集積ヤード(図示しない)にフレキシブル容器500を大量に集積可能とする。

0077

[フレキシブル容器仮置き段階S210]
本方法は、さらにフレキシブル容器仮置き段階S210を含む。フレキシブル容器仮置き段階S210は、パッケージ段階S150の次に、フレキシブル容器500を鉄道軌道2脇に仮に下ろす段階である。

0078

[フレキシブル容器積載段階S220]
フレキシブル容器仮置き段階S210の次のフレキシブル容器積載段階S220は、前記鉄道軌道2上、前記吸入口7と反対側に配車され又は前記鉄道軌道2に並行する鉄道軌道(図示しない)上に配車され、車両への積荷手段(図示しない)及び積荷スペース(図示しない)を備えるフレキシブル容器集荷車(図示しない)を用い、前記鉄道軌道2脇にある前記フレキシブル容器500を前記積荷手段(図示しない)によって前記積荷スペース(図示しない)に積載する段階である。火山灰捕集車両5とは別の車両への積荷手段及び積荷スペースを備えるフレキシブル容器集荷車(図示しない)であって、次々に鉄道軌道2脇に仮に下ろされているフレキシブル容器500をフレキシブル容器集荷車(図示しない)に積載可能である。したがって、火山灰捕集車両5に隣接する車両(図示しない)が満載となる時間までに、次車両を配車する要もなく、完全に火山灰捕集段階S100は連続稼働可能でなり、処理能力最大化をより確実なものとするのに貢献する。

0079

[フレキシブル容器集荷段階S310]
フレキシブル容器集荷段階S310は、フレキシブル容器積載段階S220の次に、前記フレキシブル容器集荷車(図示しない)をフレキシブル容器500の集積ヤード(図示しない)に鉄道軌道2上牽引し、前記フレキシブル容器500を前記集積ヤード(図示しない)に荷降ろす段階である。パッケージされたフレキシブル容器500であるから、集積ヤードでの集荷段階荷降ろし、ヤード内でフレキシブル容器の配置など様々な在庫管理の準備も可能とする段階である。

0080

[火山灰の利用先に出荷する段階S410]
さらに、本発明で、オプションとしてフレキシブル容器集荷段階S310の次に、フレキシブル容器500を前記集積ヤード(図示しない)から前記フレキシブル容器500単位に火山灰の利用先に出荷する段階S410を含めば、フレキシブル容器500に1m3の所定の量単位に充填パッケージして、この後は、フレキシブル容器500個数単位にヤードへの搬送、ヤード内の移動、並びに原材料としての販売及び支給の管理も可能となる。

0081

[火山灰の廃棄処分先に出荷する段階S420]
あるいは、本発明で、オプションとしてフレキシブル容器集荷段階S410の次に、フレキシブル容器を前記集積ヤードから前記フレキシブル容器単位に火山灰の廃棄処分先に出荷する段階を含めば、フレキシブル容器に1m3の所定の量単位に充填パッケージして、この後は、フレキシブル容器個数単位にヤードへの搬送、ヤード内の移動、最終処分場への搬送及び処分費用の業者精算の廃棄処分管理、処分後の収集から処分まで、処分後の追跡管理に有利であるという効果も得られる。

0082

以上のように本発明によれば、以下の効果を得られる。
(1)降灰時に緊急に対応し、1時間300メートル程度の処理能力も提供可能であり、大量の回収が可能で、早期の列車運行再開ができる。
(2)鉄道路床の礫間の隙間に紛れる、火山灰を除去可能であり、かつ、粉塵を発散させることなく軌道面をクリーンに回復できる。
(3) 回収した灰は資源として、より有利に活用できる形で提供され得る。
加えて、付随的に以下の効果も得る運用も可能である。
(4)線路上に舞い落ちる落ち葉の収集にも利用できる。
(5)駅ホームより落下したゴミの回収にも利用できる。
このように、降灰時に限らず、平常時の鉄道維持業務に役立ち、平時にも使用されていれば、使用開始点検/完了点検が常時行われ、以下の効果も二次的に享受できる。
(6)突発的な降灰災害時にも未使用の期間の経過により動作不能を不知のままにされる危険もない。

0083

以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、本発明は係る実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。フレキシブル容器への火山灰の充填は、一旦、火山灰捕集車両の積み荷スペースに貯留の後に、一般的な粉体搬送手段を用いて行っても本発明の思想の範疇に入ることは当業者に自明であり、その他、後方車両への搬送形態の変形は、鉄道軌道が複線であれば、その一方に搬送車両を配車し、一般的な粉体搬送手段を用いて火山灰を移送してもよい。火山灰捕集装置が連続稼働可能な限り、多様な手段が想定できることはいうまでもない。

0084

本発明は、鉄道の軌道面に堆積し、鉄道路床の礫間の隙間に紛れる、火山灰を吸引し、収集、火山灰の除去/廃棄及び利用管理に有用である。

0085

1火山灰収集装置
2鉄道路床/鉄道軌道
5 車両
7吸引口
10 吹き飛ばしファン
20吸引ファン
100 吹き飛ばしノズル
150吸引管
190 吸引管連通口
200吸引チャンバー
210吸引区画
211 吸引チャンバー容器
220排気区画
230スクリューフィーダ排出口
250 スクリューフィーダ
260 吸引チャンバー谷底部
300フィルターユニット
301フィルタ膜
400 火山灰
500フレキシブル容器
501 フレキシブル容器口
502 火山灰
S1 火山灰収集の方法
S2 フレキシブル容器使用の火山灰収集の方法
S100 火山灰捕集段階
S150パッケージ段階
S200 火山灰搬送段階
S210 パッケージ仮置き段階
S220 フレキシブル容器積載段階
S300集積段階
S310 フレキシブル容器集荷段階
S410 火山灰の利用先に出荷する段階
S420 火山灰の廃棄処分先に出荷する段階
θ1 吹き飛ばしノズル傾斜角
θ2 吸引口傾斜角
L1 吹き飛ばしノズル開口と吸引口の距離
T 軌道方向

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