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技術 コーティング用粉末油脂組成物

出願人 日清オイリオグループ株式会社
発明者 大本典正鍾マンイー生稲淳一
出願日 2016年1月21日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2016-009329
公開日 2017年7月27日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2017-128668
状態 特許登録済
技術分野 脂肪類、香料 食用油脂
主要キーワード 吸湿防止剤 水分分離 結現象 最終冷却 吸湿防止 カサ比重 結晶組成物 植物性たん白
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月27日)のものです。
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課題

本発明の課題は、粉状物に対し、吸湿防止及び固結化防止機能を有するコーティング用粉末油脂組成物を提供することである。

解決手段

次の(a)の条件を満たす粉末状の油脂組成物を含有する、コーティング用粉末油脂組成物とする。(a)全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するXXX型トリグリセリドを65〜99質量%と、前記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換した1種以上のX2Y型トリグリセリドを35〜1質量%とを含有する油脂組成物であって、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yは、それぞれ独立して、x+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である。

概要

背景

従来、粉状物は一般的に吸湿によって、固結化及び潮解といった現象が起こることが知られており、この現象により、保存時に空気中の水分を吸って固結化したり、潮解しべたついたりするものがあり、その改善が求められている。

そこで、従来技術では、粉状物の吸湿、固結化及び潮解への対策がこれまでいくつか提案されている。例えば、粉状糖類に被覆剤として融点40℃以上の硬化油脂類を使用する方法が知られている(特許文献1)。また、有機酸又は無機酸の塩である水和物やアミノ酸などの粉状物に200メッシュ以上の粉末油脂を含有する組成物が知られている(特許文献2)。
このように、粉状物に粉末油脂を添加しコーティングして、吸湿、固結化及び潮解を防止する方法がいくつか知られているが、未だ満足のいくものが得られているとはいえず、より効果的なコーティング用粉末油脂組成物が求められていた。

概要

本発明の課題は、粉状物に対し、吸湿防止及び固結化防止機能を有するコーティング用粉末油脂組成物を提供することである。次の(a)の条件を満たす粉末状の油脂組成物を含有する、コーティング用粉末油脂組成物とする。(a)全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するXXX型トリグリセリドを65〜99質量%と、前記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換した1種以上のX2Y型トリグリセリドを35〜1質量%とを含有する油脂組成物であって、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yは、それぞれ独立して、x+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である。なし

目的

本発明の課題は、粉状物に対し、吸湿防止及び固結化防止機能を有するコーティング用粉末油脂組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

以下の(a)の条件を満たす粉末状の油脂組成物を含有する、コーティング用粉末油脂組成物。(a)全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するXXX型トリグリセリドを65〜99質量%と、前記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換した1種以上のX2Y型トリグリセリドを35〜1質量%とを含有する油脂組成物であって、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yは、それぞれ独立して、x+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である。

請求項2

前記XXX型トリグリセリドが80〜99質量%と、前記1種以上のX2Y型トリグリセリドの合計が20〜1質量%とを含有する、請求項1に記載のコーティング用粉末油脂組成物。

請求項3

前記xが10〜18から選択される整数であり、前記yが、それぞれ独立して、x+2〜x+10から選択される整数でありかつy≦22である、請求項1または2に記載のコーティング用粉末油脂組成物。

請求項4

前記xが10〜12から選択される整数であり、前記yが、それぞれ独立して、x+4〜x+8から選択される整数でありかつy≦22である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコーティング用粉末油脂組成物。

請求項5

ゆるめ嵩密度が0.1〜0.6g/cm3である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコーティング用粉末油脂組成物。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載のコーティング用粉末油脂組成物を含有してなる、粉粒体

請求項7

前記コーティング用粉末油脂組成物を1〜50質量%含有してなる、請求項6に記載の粉粒体。

請求項8

粉状物に請求項1〜5のいずれか1項に記載のコーティング用粉末油脂組成物をコーティングする、粉粒体の製造方法。

請求項9

前記粉粒体を100質量%とした場合、前記コーティング用粉末油脂組成物を1〜50質量%コーティングする、請求項8に記載の粉粒体の製造方法。

請求項10

請求項1〜5のいずれか1項に記載のコーティング用粉末油脂組成物を有効成分とする、吸湿防止剤又は固結防止剤

技術分野

0001

本発明は、粉状物の保存時の吸湿防止及び固結化防止機能を有するコーティング用粉末油脂組成物に関する。また、それを含有する保存安定性に優れた粉粒体、及び当該粉粒体の製造法にも関する。

背景技術

0002

従来、粉状物は一般的に吸湿によって、固結化及び潮解といった現象が起こることが知られており、この現象により、保存時に空気中の水分を吸って固結化したり、潮解しべたついたりするものがあり、その改善が求められている。

0003

そこで、従来技術では、粉状物の吸湿、固結化及び潮解への対策がこれまでいくつか提案されている。例えば、粉状糖類に被覆剤として融点40℃以上の硬化油脂類を使用する方法が知られている(特許文献1)。また、有機酸又は無機酸の塩である水和物やアミノ酸などの粉状物に200メッシュ以上の粉末油脂を含有する組成物が知られている(特許文献2)。
このように、粉状物に粉末油脂を添加しコーティングして、吸湿、固結化及び潮解を防止する方法がいくつか知られているが、未だ満足のいくものが得られているとはいえず、より効果的なコーティング用粉末油脂組成物が求められていた。

先行技術

0004

特許第2666283号公報
特開2001−61417号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の課題は、粉状物に対し、吸湿防止及び固結化防止機能を有するコーティング用粉末油脂組成物を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、粉状物に粉末油脂を添加することで粉状物の保存時の吸湿及び固結化を防止することについて鋭意検討を行った結果、特定の条件を満たす粉末油脂組成物を粉状物のコーティングに用いることによって、粉粒体の保存時の吸湿防止及び固結化防止が得られることを見出し、本発明を完成させた。

0007

すなわち、本発明の一態様によれば、次の(a)の条件を満たす粉末状の油脂組成物を含有する、コーティング用粉末油脂組成物を提供することができる。
(a)全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するXXX型トリグリセリドを65〜99質量%と、前記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換した1種以上のX2Y型トリグリセリドを35〜1質量%とを含有する油脂組成物であって、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yは、それぞれ独立して、x+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記XXX型トリグリセリドが80〜99質量%と、前記1種以上のX2Y型トリグリセリドの合計が20〜1質量%とを含有する、上記コーティング用粉末油脂組成物を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記xが10〜18から選択される整数であり、前記yが、それぞれ独立して、x+2〜x+10から選択される整数でありかつy≦22である、上記コーティング用粉末油脂組成物を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記xが10〜12から選択される整数であり、前記yが、それぞれ独立して、x+4〜x+8から選択される整数でありかつy≦22である、上記コーティング用粉末油脂組成物を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、ゆるめ嵩密度が0.1〜0.6g/cm3である、上記コーティング用粉末油脂組成物を提供することができる。
さらに、本発明の一態様によれば、上記コーティング用粉末油脂組成物を含有してなる、粉粒体を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、前記コーティング用粉末油脂組成物を1〜50質量%含有してなる、粉粒体を提供することができる。
さらに、本発明の一態様によれば、粉状物に、コーティング用粉末油脂組成物をコーティングする、粉粒体の製造方法を提供することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、粉粒体を100質量%とした場合、前記コーティング用粉末油脂組成物を1〜50質量%コーティングする、粉粒体の製造方法を提供することができる。
また、本発明の一態様によれば、コーティング用粉末油脂組成物を有効成分とする、吸湿防止剤又は固結防止剤を提供することができる。

発明の効果

0008

本発明によれば、特定の条件を満たす粉末油脂組成物を用いることにより、粉粒体の保存時の吸湿及び固結化をより効果的に防止することができる。これにより、常温保存時に吸湿及び固結化が生じることなく、長期間にわたってなじみ分散性あるいは保存安定性に優れた粉粒体を提供することができる。

0009

以下、本発明の「粉粒体」について順を追って記述する。
<粉粒体>
本発明において「粉粒体」とは、粉状物と本発明のコーティング用粉末油脂組成物とを含有する組成物であり、その形状としては、粉体または粒体のことをいい、保存時に吸湿及び固結化が抑制される性質を有するものであれば特に限定されない。粉体と粒体は粒径が異なる。粉体の粒径は粒体の粒径よりも小さく、肉眼では判別しにくいものであり、大きさとしては、10−4m〜10−9mであることが挙げられる。一方、粒体の粒径は粉体の粒径よりも、肉眼でその姿を判別できるものであり、大きさとしては、10−2m〜10−4mであることが挙げられる。その用途としては、好ましくは食品または食品添加物として使用されるものである。
また、上記「粉状物」とは、常温粉末状固体を呈し、保存において又は他成分との反応によって吸湿、潮解又は固結化が問題となるものを広く意味するものであり、かかる性質を有するものであれば特に制限されない。好ましくは経口摂取ないしは飲食可能なものである。例えば、砂糖単糖類オリゴ糖多糖類等の糖類、食塩塩化マグネシウム等の無機塩類クエン酸等の有機酸類アミノ酸類畜肉エキス野菜エキス等の天然抽出エキス植物性たん白動物たん白の加水分解物等が挙げられ、単独で用いてもよく、また2種類以上を組み合わせてもよい。その中でも特に、砂糖等の糖類が好ましい。なお、粉状物の粒径は特に制限されるものではないが、例えば、JIS標準篩で10〜150メッシュ、好ましくは22〜140メッシュ、より好ましくは30〜100メッシュの範囲のものを挙げることができる。

0010

<油脂組成物>
本発明は、全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有する1種類又はそれ以上のXXX型トリグリセリドを65〜99質量%と、前記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換した1種以上のX2Y型トリグリセリドを35〜1質量%とを含有する油脂組成物であって、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yは、それぞれ独立して、x+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である条件から選ばれる、油脂組成物に関する。上記2種類のトリグリセリドを上記質量%にて含む当該油脂組成物は、乳化剤賦形剤等の添加剤を含めることなく、容易に粉末状の油脂組成物となる。本発明の油脂組成物及びコーティング用粉末油脂組成物については、先に出願したPCT/JP2015/070850(特願2014−149168号)において、油脂組成物及び粉末油脂組成物として詳しく説明されているので、ここでは詳細を割愛する。なお、前記出願の内容は、本明細書の中に取り込まれる。以下、本発明の油脂組成物及びコーティング用粉末油脂組成物の特徴を要約して説明する。

0011

<XXX型トリグリセリド>
本発明の油脂組成物は、全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、その含有量が65〜99質量%である、単一種又は複数種、好ましくは単一種(1種類)のXXX型トリグリセリドを含む。当該XXX型トリグリセリドは、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するトリグリセリドであり、各脂肪酸残基Xは互いに同一である。ここで、当該炭素数xは8〜20から選択される整数であり、好ましくは10〜18から選択される整数、より好ましくは10〜16から選択される整数、更に好ましくは10〜12から選択される整数である。
脂肪酸残基Xは、飽和あるいは不飽和の脂肪酸残基であってもよい。具体的な脂肪酸残基Xとしては、例えば、カプリル酸カプリン酸ラウリン酸ミリスチン酸パルミチン酸ステアリン酸及びアラキジン酸等の残基が挙げられるがこれに限定するものではない。脂肪酸としてより好ましくは、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸であり、さらに好ましくは、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸及びパルミチン酸であり、殊更好ましくは、カプリン酸及びラウリン酸である。
XXX型トリグリセリドは、油脂組成物中の全トリグリセリドを100質量%とした場合、65〜99質量%含まれる。XXX型トリグリセリドの含有量として好ましくは、75〜99質量%であり、より好ましくは80〜99質量%であり、更に好ましくは83〜98質量%であり、特に好ましくは85〜98質量%であり、殊更好ましくは90〜98質量%である。

0012

<X2Y型トリグリセリド>
本発明の油脂組成物は、上記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換したX2Y型トリグリセリドを1種以上含む。ここで、1つのX2Y型トリグリセリドに含まれる各脂肪酸残基Xは互いに同一であり、かつXXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xとも同一である。当該1つのX2Y型トリグリセリドに含まれる脂肪酸残基Yの炭素数yはx+2〜x+12でありかつy≦22である条件から選ばれる整数である。炭素数yは、好ましくはy=x+2〜x+10を満たし、より好ましくはy=x+4〜x+8を満たす条件から選ばれる整数である。また、炭素数yの上限値は、好ましくはy≦20であり、より好ましくはy≦18である。本発明の油脂組成物は複数、例えば、2種類〜5種類、好ましくは3〜4種類のX2Y型トリグリセリドを含んでいてもよく、その場合の各X2Y型トリグリセリドの定義は上述の通りである。各X2Y型トリグリセリドの脂肪酸残基Yの炭素数yは、上述の範囲内から、各X2Y型トリグリセリドごとにそれぞれ独立して選択される。例えば、本発明の油脂組成物を、トリカプリンパームステアリン極度硬化油とをエステル交換して製造する場合は、xは共通してx=10であるが、yはそれぞれy=12、14、16及び18である4種類のX2Y型トリグリセリドを含む。
脂肪酸残基Yは、飽和あるいは不飽和の脂肪酸残基であってもよい。具体的な脂肪酸残基Yとしては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸及びベヘン酸等の残基が挙げられるがこれに限定するものではない。脂肪酸としてより好ましくは、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸及びベヘン酸であり、さらに好ましくは、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸である。
このX2Y型トリグリセリドの脂肪酸残基Yは、1位〜3位の何れに配置していてもよい。
X2Y型トリグリセリドは、油脂組成物中の全トリグリセリドを100質量%とした場合、35〜1質量%含まれる。X2Y型トリグリセリドの含有量としては、例えば、25〜1質量%であり、好ましくは20〜1質量%であり、より好ましくは17〜1質量%であり、更に好ましくは15〜2質量%であり、殊更好ましくは10〜2質量%である。本発明の油脂組成物に複数のX2Y型トリグリセリドが含まれる場合、上記X2Y型トリグリセリドの量は、含まれるX2Y型トリグリセリドの合計量である。

0013

<その他のトリグリセリド>
本発明の油脂組成物は、本発明の効果を損なわない限り、上記XXX型トリグリセリド及びX2Y型トリグリセリド以外の、その他のトリグリセリドを含んでいてもよい。その他のトリグリセリドは、複数の種類のトリグリセリドであってもよく、合成油脂であっても天然油脂であってもよい。合成油脂としては、トリカプリル酸グリセリルトリカプリン酸グリセリル等が挙げられる。天然油脂としては、例えば、ココアバターヒマワリ油菜種油大豆油綿実油等が挙げられる。本発明の油脂組成物中の全トリグリセリドを100質量%とした場合、その他のトリグリセリドは、1質量%以上、例えば、5〜30質量%程度含まれていても問題はない。その他のトリグリセリドの含有量は、例えば、0〜30質量%、好ましくは0〜18質量%、より好ましくは0〜15質量%、更に好ましくは0〜8質量%である。

0014

<その他の成分>
本発明の油脂組成物は、上記トリグリセリドの他、任意に乳化剤、香料脱脂粉乳全脂粉乳ココアパウダー、砂糖、デキストリン等のその他の成分を含んでいてもよい。これらその他の成分の量は、本発明の効果を損なわない限り任意の量とすることができるが、例えば、油脂組成物の全質量を100質量%とした場合、0〜70質量%、好ましくは0〜65質量%、より好ましくは0〜30質量%である。その他成分は、その90質量%以上が、平均粒径が1000μm以下である紛体であることが好ましく、平均粒径が500μm以下の紛体であることがより好ましい。なお、ここでいう平均粒径は、レーザー回折散乱法(ISO133201及びISO9276-1)によって測定した値である。
但し、本発明の好ましい油脂組成物は、実質的に油脂のみからなることが好ましい。ここで油脂とは、実質的にトリグリセリドのみからなるものである。また、「実質的に」とは、油脂組成物中に含まれる油脂以外の成分または油脂中に含まれるトリグリセリド以外の成分が、油脂組成物または油脂を100質量%とした場合、例えば、0〜15質量%、好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%であることを意味する。

0015

<コーティング用粉末油脂組成物>
本発明のコーティング用粉末油脂組成物は、上記油脂組成物中に含まれるトリグリセリドを融解して溶融状態の上記油脂組成物を得、この油脂組成物を冷却することにより、噴霧ミル等の粉砕機による機械粉砕等特別の加工手段を採らなくても、粉末状の油脂組成物(コーティング用粉末油脂組成物)を得ることができる。より具体的には、上記XXX型トリグリセリドと上記X2Y型トリグリセリドを含有する油脂組成物を任意に加熱・融解して溶融状態の油脂組成物を得、その後冷却して溶融状態の油脂組成物よりも体積が増加した空隙を有する固形物を形成する。得られた該固形物をにかける等により外部より軽く衝撃を加えて粉砕する(ほぐす)ことで容易にコーティング用粉末油脂組成物を得ることができる。なお、コーティング用粉末油脂組成物の粒径は特に制限されないが、JIS標準篩で100メッシュ以上、好ましくは120メッシュ以上、より好ましくは170メッシュ以上のメッシュをパスするような範囲を例示することができる。また、本発明において、コーティング用粉末油脂組成物は、融点が低い(20〜40℃)ものが好ましい。

0016

<コーティング用粉末油脂組成物の物性>
本発明のコーティング用粉末油脂組成物は、常温(20℃)で粉末状の固体である。
本発明のコーティング用粉末油脂組成物のゆるめ嵩密度は、例えば実質的に油脂のみからなる場合、0.1〜0.6g/cm3、好ましくは0.15〜0.5g/cm3であり、より好ましくは0.2〜0.4g/cm3である。ここで「ゆるめ嵩密度」とは、粉体を自然落下させた状態の充填密度である。ゆるめ嵩密度(g/cm3)の測定は、例えば、内径15mm×25mLのメスシリンダーに、当該メスシリンダーの上部開口端から2cm程度上方からコーティング用粉末油脂組成物の適量を落下させて疎充填し、充填された質量(g)の測定と容量(mL)の読み取りを行い、mL当たりの当該コーティング用粉末油脂組成物の質量(g)を算出することで求めることができる。また、ゆるめ嵩密度は、(株)蔵持科学器械製作所のカサ比重測定器を使用し、JIS K-6720(又はISO 1060-1及び2)に基づいて測定したカサ比重から算出することもできる。具体的には、試料120mLを、受器(内径40mm×高さ85mmの100mL円柱形容器)の上部開口部から38mmの高さの位置から、該受器に落とす。受器から盛り上がった試料はすり落とし、受器の内容積(100mL)分の試料の質量(Ag)を量し、以下の式からゆるめ嵩密度を求めることができる。
ゆるめ嵩密度(g/mL)=A(g)/100(mL)
測定は3回行ってその平均値を取ることが好ましい。

0017

<コーティング用粉末油脂組成物の製造方法>
本発明のコーティング用粉末油脂組成物は、以下の工程、
(a)全トリグリセリド含有量を100質量%とした場合、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するXXX型トリグリセリドを65〜99質量%と、前記XXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの1つを炭素数yの脂肪酸残基Yに置換したX2Y型トリグリセリドを35〜1質量%とを含有する油脂組成物であって、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yは、それぞれ独立して、x+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である、油脂組成物を調製する工程、
(b)前記油脂組成物を加熱し、前記油脂組成物中に含まれるトリグリセリドを融解して溶融状態の前記油脂組成物を得る任意の工程、
(d)溶融状態の前記油脂組成物を冷却してコーティング用粉末油脂組成物を得る工程、
を含む方法によって製造することができる。
また、上記工程(b)と(d)の間に、工程(c)として粉末生成を促進するための任意工程、例えば(c1)シーディング工程、(c2)テンパリング工程、及び/又は(c3)予備冷却工程を含んでいてもよい。さらに上記工程(d)で得られるコーティング用粉末油脂組成物は、工程(d)の冷却後に得られる固形物を粉砕して粉末状の油脂組成物を得る工程(e)によって得られるものであってもよい。

0018

(a)油脂組成物の調製工程I
工程(a)で調製される油脂組成物は、上述したとおりのXXX型トリグリセリド(1種類又はそれ以上)とX2Y型トリグリセリド(1種類又はそれ以上)とを、上述した質量%で含有するものである。具体的には、例えば、1位〜3位に炭素数xの脂肪酸残基Xを有するXXX型トリグリセリド(1種類又はそれ以上)と、1位〜3位に炭素数yの脂肪酸残基Yを有するYYY型トリグリセリド(1種類又はそれ以上)とを別々に入手し、XXX型トリグリセリド/YYY型トリグリセリドの質量比で90/10〜99/1にて混合して反応基質を得(ここで、前記炭素数xは8〜20から選択される整数であり、前記炭素数yはx+2〜x+12から選択される整数でありかつy≦22である)、前記反応基質を加熱し、触媒の存在下でエステル交換反応する工程を経て得られる。
(a)油脂組成物の調製工程II
本発明の工程(a)で調製される油脂組成物の製造方法としては、さらに以下に示すようなXXX型トリグリセリドとX2Y型トリグリセリドを同時かつ直接合成する方法を挙げることができる。すなわち、本調製工程IIは、XXX型トリグリセリドとX2Y型トリグリセリドを得るために、XXX型トリグリセリドとYYY型トリグリセリドとを別々に合成してエステル交換するということはせず、双方のトリグリセリドを製造するための原料(脂肪酸または脂肪酸誘導体グリセリン)を、例えば単一の反応容器投入し、同時かつ直接合成する。
(a)油脂組成物の調製工程III
油脂組成物は、さらに65〜99質量%の範囲外にあるXXX型トリグリセリド及び/または35〜1質量%の範囲外にあるX2Y型トリグリセリドを含む油脂組成物を調製した後、XXX型トリグリセリド又はX2Y型トリグリセリドを更に添加することによって65〜99質量%のXXX型トリグリセリドと35〜1質量%のX2Y型トリグリセリドとを含む油脂組成物を得てもよい(希釈による油脂組成物の調製)。例えば、50〜70質量%のXXX型トリグリセリドと50〜30質量%のX2Y型トリグリセリドとを含む油脂組成物を得た後、所望量のXXX型トリグリセリドを添加して65〜99質量%のXXX型トリグリセリドと35〜1質量%のX2Y型トリグリセリドとを含む油脂組成物を得てもよい。

0019

(b)溶融状態の前記油脂組成物を得る工程
上記(d)工程の前に、上記工程(a)で得られた油脂組成物は、調製された時点で溶融状態にある場合、加熱せずにそのまま冷却されるが、得られた時点で溶融状態にない場合は、任意に加熱され、該油脂組成物中に含まれるトリグリセリドを融解して溶融状態の油脂組成物を得る。
ここで、油脂組成物の加熱は、上記油脂組成物中に含まれるトリグリセリドの融点以上の温度、特にXXX型トリグリセリド及びX2Y型トリグリセリドを融解できる温度、例えば、70〜200℃、好ましくは、75〜150℃、より好ましくは80〜100℃であることが適当である。また、加熱は、例えば、0.5〜3時間、好ましくは、0.5〜2時間、より好ましくは0.5〜1時間継続することが適当である。

0020

(d)溶融状態の油脂組成物を冷却してコーティング用粉末油脂組成物を得る工程
上記工程(a)又は(b)で得られた溶融状態の油脂組成物は、さらに冷却されてコーティング用粉末油脂組成物を形成する。
ここで、「溶融状態の油脂組成物を冷却」とは、溶融状態の油脂組成物を、当該油脂組成物の融点より低い温度に保つことを意味する。「油脂組成物の融点より低い温度」とは、例えば、当該融点より1〜30℃低い温度、好ましくは当該融点より1〜20℃低い温度、より好ましくは当該融点より1〜15℃低い温度である。溶融状態にある油脂組成物の冷却は、例えばxが8〜10のときは最終温度が、好ましくは10〜30℃、より好ましくは15〜25℃、更に好ましくは18〜22℃の温度になるように冷却することによって行われる。冷却における最終温度は、例えばxが11又は12のときは、好ましくは30〜40℃、より好ましくは32〜38℃、更に好ましくは33〜37℃であり、xが13又は14のときは、好ましくは40〜50℃、より好ましくは42〜48℃、更に好ましくは44〜47℃であり、xが15又は16のときは、好ましくは50〜60℃、より好ましくは52〜58℃、更に好ましくは54〜57℃であり、xが17又は18のときは、好ましくは60〜70℃、より好ましくは62〜68℃、更に好ましくは64〜67℃であり、xが19又は20のときは、好ましくは70〜80℃、より好ましくは72〜78℃、更に好ましくは74〜77℃である。上記最終温度において、例えば、好ましくは2時間以上、より好ましくは4時間以上、更に好ましくは6時間〜2日間静置することが適当である。場合によっては、例えばXXX型トリグリセリドの脂肪酸残基Xの炭素数xが8〜12の場合など、比較的粉体化に時間を要するものは、特に以下の(c)工程を使用しない場合、例えば2〜8日間、具体的には3〜7日間、より具体的には約6日間静置しなければならない場合もある。

0021

(c)粉末生成促進工程
さらに、上記工程(a)又は(b)と(d)との間に、(c)粉末生成を促進するための任意工程として、工程(d)で使用する溶融状態の油脂組成物に対し、シーディング法(c1)、テンパリング法(c2)及び/又は(c3)予備冷却法による処理を行ってもよい。
ここで、(c1)シーディング法とは、粉末の核(種)となる成分を溶融状態にある油脂組成物の冷却時に少量添加して、粉末化を促進する方法である。具体的には、例えば、工程(b)で得られた溶融状態にある油脂組成物に、当該油脂組成物中のXXX型トリグリセリドと炭素数が同じXXX型トリグリセリドを好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上含む油脂粉末を核(種)となる成分として準備する。この核となる油脂粉末を、溶融状態にある油脂組成物の冷却時、当該油脂組成物の温度が、例えば、最終冷却温度±0〜+10℃、好ましくは+5〜+10℃の温度に到達した時点で、当該溶融状態にある油脂組成物100質量部に対して0.1〜1質量部、好ましくは0.2〜0.8質量部添加することにより、油脂組成物の粉末化を促進する方法である。
(c2)テンパリング法とは、溶融状態にある油脂組成物の冷却において、最終冷却温度で静置する前に一度、工程(d)の冷却温度よりも低い温度、例えば5〜20℃低い温度、好ましくは7〜15℃低い温度、より好ましくは10℃程度低い温度に、好ましくは10〜120分間、より好ましくは30〜90分間程度冷却することにより、油脂組成物の粉末化を促進する方法である。
(c3)予備冷却法とは、前記工程(a)又は(b)で得られた溶融状態の油脂組成物を、工程(d)にて冷却する前に、工程(a)又は(b)の溶融状態の温度よりも低く、工程(d)の冷却温度よりも高い温度で一旦予備冷却する方法である。工程(d)の冷却温度より高い温度とは、例えば、工程(d)の冷却温度よりも2〜40℃高い温度、好ましくは3〜30℃高い温度、より好ましくは4〜30℃高い温度、さらに好ましくは5〜10℃程度高い温度であり得る。前記予備冷却する温度を低く設定すればするほど、工程(d)の冷却温度における本冷却時間を短くすることができる。すなわち、予備冷却法とは、シーディング法やテンパリング法と異なり、冷却温度を段階的に下げるだけで油脂組成物の粉末化を促進できる方法であり、工業的に製造する場合に利点が大きい。

0022

(e)固形物を粉砕してコーティング用粉末油脂組成物を得る工程
上記工程(d)の冷却によってコーティング用粉末油脂組成物を得る工程は、より具体的には、工程(d)の冷却によって得られる固形物を粉砕してコーティング用粉末油脂組成物を得る工程(e)によって行われてもよい。
詳細に説明すると、まず、上記XXX型トリグリセリドと上記X2Y型トリグリセリドを含有する油脂組成物を融解して溶融状態の油脂組成物を得、その後冷却して溶融状態の油脂組成物よりも体積が増加した空隙を有する固形物を形成する。空隙を有する固形物となった油脂組成物は、軽い衝撃を加えることで粉砕でき、固形物が容易に崩壊して粉末状となる。
ここで、軽い衝撃を加える手段は特に特定されないが、振る、篩に掛ける等により、軽く振動(衝撃)を与えて粉砕する(ほぐす)方法が、簡便で好ましい。

0023

<コーティング用粉末油脂組成物に含まれるその他の成分>
本発明のコーティング用粉末油脂組成物は、任意に乳化剤、タンパク質澱粉酸化防止剤等のその他の成分を含んでいてもよい。例えば、コーティング用粉末油脂組成物に対し、乳化作用のあるものを加えることによって、コーティング用粉末油脂組成物の水系への分散性を向上させることができる。これらその他の成分の量は、本発明の効果を損なわない限り任意の量とすることができるが、例えば、コーティング用粉末油脂組成物の全質量を100質量%とした場合、0〜70質量%、好ましくは0〜65質量%、より好ましくは0〜30質量%である。
但し、本発明の好ましいコーティング用粉末油脂組成物は、実質的に油脂のみからなることが好ましい。ここで油脂とは、実質的にトリグリセリドのみからなるものである。また、「実質的に」とは、コーティング用粉末油脂組成物中に含まれる油脂以外の成分または油脂中に含まれるトリグリセリド以外の成分が、コーティング用粉末油脂組成物または油脂を100質量%とした場合、例えば、0〜15質量%、好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%であることを意味する。

0024

<コーティング用粉末油脂組成物の含有量>
本発明の粉粒体は、上記コーティング用粉末油脂組成物を含有する。本発明の粉粒体において、粉粒体に対する上記コーティング用粉末油脂組成物の含有量は特に制限されるものではなく、粉粒体の性質を保持できるものであればよい。例えば、粉粒体を100質量%とした場合、その1〜50質量%、好ましくは3〜40質量%であり、より好ましくは5〜20質量%である。
上記コーティング用粉末油脂組成物の含有量が50質量%を超えると、本来の粉粒体の性質(例えば、糖類として甘味等)が発揮されにくくなる。一方、上記コーティング用粉末油脂組成物の含有量が1質量%よりも少ないと、所望の効果(吸湿・固結防止等)が得られない。

0025

<粉粒体に含まれるその他の成分>
本発明の粉粒体は、吸湿防止及び固結化防止機能を損なわない程度に、上記コーティング用粉末油脂組成物以外のその他の成分を任意に加えることができる。

0026

<粉粒体の製造方法>
本発明の粉粒体の製造方法としては、粉状物と本発明のコーティング用粉末油脂組成物とを混合することにより製造することができる。混合方法については、例えば公知のミキサーボールミル、高能率紛体混合装置等を利用することができる。前記混合により粉状物の表面に当該コーティング用粉末油脂組成物が全面的にコーティングされ、その結果、吸湿現象、固結現象が防止されていると考えられる。

0027

<吸湿防止剤又は固結防止剤>
ところで、以上述べたように、本発明に用いるコーティング用粉末油脂組成物は、粉粒体の吸湿又は固結を防止するから、本発明は、上記コーティング用粉末油脂組成物を有効成分とする、吸湿防止剤又は固結防止剤にも関する。
本発明の吸湿防止剤又は固結防止剤は、上述のコーティング用粉末油脂組成物を含有する。本発明の吸湿防止剤又は固結防止剤は、少量で効果を発揮するため、上記コーティング用粉末油脂組成物を、好ましくは60質量%以上含有し、より好ましくは80質量%以上含有し、さらに好ましくは100質量%以上含有する。
また、本発明の吸湿防止剤又は固結防止剤は、有効成分であると上述したコーティング用粉末油脂組成物を含有したものであればよく、この他に本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分を含有させたものであってもよい。
但し、本発明の好ましい吸湿防止剤又は固結防止剤は、実質的にコーティング用粉末油脂組成物のみからなることが好ましい。また、「実質的に」とは、吸湿防止剤又は固結防止剤中に含まれるコーティング用粉末油脂組成物以外の成分が、吸湿防止剤又は固結防止剤を100質量%とした場合、例えば、0〜15質量%、好ましくは0〜10質量%、より好ましくは0〜5質量%であることを意味する。

0028

次に、実施例、比較例及び参考例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。また。以下において「%」とは、特別な記載がない場合、質量%を示す。

0029

原料油脂
(1)コーティング用粉末油脂組成物(融点約28℃):
〔x=10、y=14、シーディング法〕
攪拌機温度計窒素ガス吹込管及び水分分離機を備えた500mLの四つ口フラスコに、グリセリン(阪本薬品工業社製)44.4g(0.482mol)と、ミリスチン酸(Palmac98−14(アシッドケム社製))25.6g(0.112mol)とカプリン酸(Palmac99−10(アシッドケム社製))265.6g(1.541mol)を仕込み窒素気流下、250℃の温度で15時間反応させた。過剰のカプリン酸を190℃、減圧下にて留去した後、脱色・濾過脱臭を行い、50℃において淡黄色液状反応物を186g得た(XXX型:80.6質量%、X2Y型:17.0質量%)。得られた反応物80gとトリカプリン(日清オイリグループ株式会社製)120gを混合し原料油脂とした(XXX型:91.9質量%、X2Y型:6.8質量%)。原料油脂を27恒温槽にて品温が27℃になるまで冷却した後、上記トリカプリン(日清オイリオグループ株式会社製)を液体窒素冷却固化させ、凍結粉砕機(アズワン株式会社製)で粉砕した油脂粉末を原料油脂に対して0.1質量%添加し、20℃恒温槽にて6時間静置し、体積が増加した空隙を有する固形物を形成させた後、ほぐすことで粉末状の結晶組成物を得た(ゆるめ嵩密度:0.2g/cm3、平均粒径75μm)。このようにして製造したコーティング用粉末油脂組成物を以下の実施例で用いた。
(2)油脂粉末(融点約47℃):
パーム油硬化油を原料として、スプレークーラーによる噴霧冷却で油脂粉末(ゆるめ嵩密度:0.5g/cm3、平均粒径162μm)を得た。
ここで、ゆるめ嵩密度は、(株)蔵持科学器械製作所のカサ比重測定器を使用し、JIS K-6720(又はISO 1060-1及び2)に基づいて測定したカサ比重から算出した。具体的には、試料120mLを、受器(内径40mm×高さ85mmの100mL円柱形容器)の上部開口部から38mmの高さの位置から、該受器に落とした。続いて、受器から盛り上がった試料をすり落とし、受器の内容積(100mL)分の試料の質量(Ag)を秤量し、以下の式からゆるめ嵩密度を求めた。
ゆるめ嵩密度(g/mL)=A(g)/100(mL)
測定は3回行って、その平均値を測定値とした。
ここで、平均粒径は、日機装株式会社製 MicrotracMT3300ExII)でレーザー回折散乱法(ISO133201、ISO9276-1)に基づいて測定した。

0030

<粉状物>
実施例における、粉状物である上白糖(三井製糖株式会社製)は市販されているものを用いた。

0031

[実施例1]
<粉粒体製造及び評価>
実施例1、比較例1及び参考例1の粉粒体については、下記表1の配合表に従って、各原材料を計量後、ビーカーに入れてよく混合し、粉状物(上白糖)をコーティングして製造した。室温(20℃)で30分間静置後、各ビーカーの中身ロートへ移し、ロートからすべて落下するまでの時間(秒)を測定した。その評価結果を表2に示す。すべて落下するまでの時間が短いほど、吸湿が抑制され、固結化が防止されていることが理解できる。

0032

0033

*ロートの上部で固まってしまい、落下しなかった。

0034

表2の結果から明らかであるように、本発明のコーティング用粉末油脂組成物を用いて製造した粉粒体は、通常の油脂粉末を用いて製造したものと比較して、吸湿が抑制され、固結化が防止されていることがわかった。すなわち、本発明のコーティング用粉末油脂組成物は吸湿防止機能、固結化防止機能に優れていることがわかった。

0035

[実施例2]
<粉粒体製造及び保存試験
実施例2、比較例2及び参考例2の粉粒体について、上記実施例1と同様に、表1の配合に従って、各原料を計量後、ビーカーに入れて混合し、製造した。室温20℃で1日、4日、7日静置後(保存試験後)、各々のビーカーを手で持ち、左右に6回軽く振った時の状態を下記の評価方法に従って観察した。その保存試験の結果を表3に示す。

0036

(粉粒体の状態の評価方法)
5:固まらず、サラサラしている。
4:10〜30%固まっている。
3:30〜60%固まっている。
2:60〜90%固まっている。
1:ほとんど固まっている。

0037

実施例

0038

表3の結果から明らかであるように、本発明のコーティング用粉末油脂組成物を用いて製造した粉粒体は、通常の油脂粉末を用いて製造したものと比較して、表2の結果と同様に、吸湿が抑制され、固結化が防止されていることがわかった。すなわち、本発明のコーティング用粉末油脂組成物は吸湿防止機能、固結化防止機能に優れていることが保存試験においても確認できた。

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