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技術 飛灰処理設備および飛灰処理のための重金属固定剤の供給方法

出願人 日立造船株式会社
発明者 古林通孝日南孝一
出願日 2016年1月22日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2016-010202
公開日 2017年7月27日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-127830
状態 特許登録済
技術分野 廃ガス処理 固体廃棄物の処理
主要キーワード 排出用ダンパ ロッド式 希釈水タンク 連続分析計 反応薬剤 水銀分 未燃焼炭素 逆洗経路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月27日)のものです。
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図面 (4)

課題

燃焼排ガス中飛灰活性炭を多量に含む場合であっても、その飛灰に含まれる重金属を安定的に処理できるようにする。

解決手段

飛灰処理設備であって、焼却炉11からの排ガス経路13に向けて活性炭を投入することで、排ガス中に含まれる水銀を活性炭処理させるための活性炭投入装置26、27と、活性炭投入装置26、27よりも下流側の排ガス経路13に設けられて排ガス中に含まれる飛灰を捕集するフィルタ14と、フィルタ14から排出される飛灰に重金属固定剤を投入して飛灰中の重金属を固定化処理する重金属処理設備42とを有する。重金属処理設備42は、水銀を処理するための活性炭を多量に投入したときに生じた飛灰を固定化処理するときの重金属固定剤の投入量を、それよりも飛灰における活性炭の含有量が少ない場合に比べて増大させるものである。

概要

背景

廃棄物や石炭燃焼した場合に発生する燃焼排ガスは、水銀を含むことがある。燃焼排ガス中の水銀の形態は、原子状水銀と、可溶性銀塩等の各種水銀化合物とに大別される。大気汚染を防止する観点から、環境への水銀排出量監視し、燃焼排ガス中の水銀濃度が異常に増大したならば、そのことを早期に検出して対処することが必要である。

たとえば、廃棄物焼却炉において、日常的に焼却処理されている一般廃棄物には水銀はほとんど含まれていない。このため、通常は、特別な水銀対策を施さなくても、燃焼排ガス中の水銀濃度は問題のあるレベルには到達しない。そこで、特別な場合、たとえば水銀を含有する廃棄物が焼却炉ごみピット投棄され、燃焼排ガス中の水銀量急上昇する異常時に、そのことを早期に検出し、その検出があったときにのみ特別な水銀除去対策を施して、燃焼排ガスから水銀を除去すれば足りる。

このような対策を施した装置として、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の水銀除去システムは、煙道流通される排ガスに含まれる水銀の濃度を検出する水銀連続分析計と、水銀連続分析計により検出される水銀濃度が所定濃度を超えたときに、水銀吸着用の活性炭を煙道へ投入する経路を開く手段とを備える。水銀連続分析計は、燃焼排ガス中の可溶性水銀塩等の各種水銀化合物を原子状水銀に還元したうえで、この還元された原子状水銀と、燃焼排ガス中に元々存在していた原子状水銀との合計の濃度を検出するものである。

一方、本出願人は、先に、特願2015−033436において、燃焼排ガスに含まれる原子状水銀を検知し、原子状水銀が規定量を超えていることを検知したときに、水銀を除去するための薬剤としての活性炭を燃焼排ガス中に投入するようにしたものを提案した。これによれば、特許文献1のように燃焼排ガス中の可溶性水銀塩等の各種水銀化合物を原子状水銀に還元する必用がなく、このため水銀除去工程を迅速に開始することが可能である。

概要

燃焼排ガス中の飛灰が活性炭を多量に含む場合であっても、その飛灰に含まれる重金属を安定的に処理できるようにする。飛灰処理設備であって、焼却炉11からの排ガス経路13に向けて活性炭を投入することで、排ガス中に含まれる水銀を活性炭処理させるための活性炭投入装置26、27と、活性炭投入装置26、27よりも下流側の排ガス経路13に設けられて排ガス中に含まれる飛灰を捕集するフィルタ14と、フィルタ14から排出される飛灰に重金属固定剤を投入して飛灰中の重金属を固定化処理する重金属処理設備42とを有する。重金属処理設備42は、水銀を処理するための活性炭を多量に投入したときに生じた飛灰を固定化処理するときの重金属固定剤の投入量を、それよりも飛灰における活性炭の含有量が少ない場合に比べて増大させるものである。

目的

本発明は、このような問題点に鑑みて、燃焼排ガス中の飛灰が活性炭を多量に含む場合であっても、その飛灰に含まれる重金属を安定的に処理できるようにすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

焼却炉からの排ガス経路に向けて活性炭投入することで、排ガス中に含まれる水銀を活性炭処理させるための活性炭投入装置と、活性炭投入装置よりも下流側の排ガス経路に設けられて排ガス中に含まれる飛灰捕集するフィルタと、フィルタから排出される飛灰に重金属固定剤を投入して飛灰中重金属固定化処理する重金属処理設備とを有し、重金属処理設備は、水銀を処理するための活性炭を多量に投入したときに生じた飛灰を固定化処理するときの重金属固定剤の投入量を、それよりも飛灰における活性炭の含有量が少ない場合に比べて増大させるものであることを特徴とする飛灰処理設備

請求項2

重金属処理設備は、フィルタから排出される飛灰を一時的に貯留する貯留槽と、貯留槽からの飛灰を重金属固定剤とともに混錬処理する混錬装置とを有し、貯留槽は、この貯留槽に貯留されている飛灰のレベルを検知するレベルセンサを有して、このレベルセンサにて検知された、水銀吸着処理に供された活性炭を含むことで活性炭の含有量が他の飛灰よりも多くなった飛灰のレベルから、この飛灰が混錬装置に供給されるまでの時間を算出できるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の飛灰処理設備。

請求項3

焼却炉からの排ガスに含まれる水銀量が増大したときに、この排ガスに向けて活性炭を投入することで、この排ガスに含まれる水銀を活性炭によって吸着処理し、水銀を吸着した活性炭と焼却炉における焼却処理により発生した重金属とを含む飛灰をフィルタによって捕集し、フィルタから排出される飛灰に対しキレート剤などの重金属固定剤によって重金属の固定化処理を行うときに、水銀の吸着処理のための活性炭を多量に含む飛灰に対しての重金属の固定化処理に際し、それよりも飛灰における活性炭の含有量が少ない場合に比べて重金属固定剤の投入量を増大させることを特徴とする飛灰処理のための重金属固定剤の供給方法

請求項4

飛灰がフィルタから排出された後に重金属の固定化処理に供されるまでの時間を算出して、その時間の経過後に飛灰への重金属固定剤の投入量を増大させることを特徴とする請求項3記載の飛灰処理のための重金属固定剤の供給方法。

請求項5

フィルタから排出された後の飛灰を一時的に貯留する貯留槽における、水銀の吸着処理のための活性炭を多量に含む飛灰のレベルを検知して、その検知されたレベルから、飛灰がフィルタから排出された後に重金属の固定化処理に供されるまでの時間を算出することを特徴とする請求項4記載の飛灰処理のための重金属固定剤の供給方法。

請求項6

重金属固定剤としてキレート剤を用い、飛灰における活性炭の含有量に応じて、キレート剤の投入量を、飛灰に対して1〜10%の範囲で変化させることを特徴とする請求項3から5までのいずれか1項記載の飛灰処理のための重金属固定剤の供給方法。

技術分野

0001

本発明は飛灰処理設備および飛灰処理のための重金属固定剤供給方法に関し、特に燃焼排ガスから水銀を除去することにより生じる飛灰を捕集した後にその捕集灰を処理するための、飛灰処理設備および飛灰処理のための重金属固定剤の供給方法に関する。

背景技術

0002

廃棄物や石炭燃焼した場合に発生する燃焼排ガスは、水銀を含むことがある。燃焼排ガス中の水銀の形態は、原子状水銀と、可溶性銀塩等の各種水銀化合物とに大別される。大気汚染を防止する観点から、環境への水銀排出量監視し、燃焼排ガス中の水銀濃度が異常に増大したならば、そのことを早期に検出して対処することが必要である。

0003

たとえば、廃棄物焼却炉において、日常的に焼却処理されている一般廃棄物には水銀はほとんど含まれていない。このため、通常は、特別な水銀対策を施さなくても、燃焼排ガス中の水銀濃度は問題のあるレベルには到達しない。そこで、特別な場合、たとえば水銀を含有する廃棄物が焼却炉ごみピット投棄され、燃焼排ガス中の水銀量急上昇する異常時に、そのことを早期に検出し、その検出があったときにのみ特別な水銀除去対策を施して、燃焼排ガスから水銀を除去すれば足りる。

0004

このような対策を施した装置として、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の水銀除去システムは、煙道流通される排ガスに含まれる水銀の濃度を検出する水銀連続分析計と、水銀連続分析計により検出される水銀濃度が所定濃度を超えたときに、水銀吸着用の活性炭を煙道へ投入する経路を開く手段とを備える。水銀連続分析計は、燃焼排ガス中の可溶性水銀塩等の各種水銀化合物を原子状水銀に還元したうえで、この還元された原子状水銀と、燃焼排ガス中に元々存在していた原子状水銀との合計の濃度を検出するものである。

0005

一方、本出願人は、先に、特願2015−033436において、燃焼排ガスに含まれる原子状水銀を検知し、原子状水銀が規定量を超えていることを検知したときに、水銀を除去するための薬剤としての活性炭を燃焼排ガス中に投入するようにしたものを提案した。これによれば、特許文献1のように燃焼排ガス中の可溶性水銀塩等の各種水銀化合物を原子状水銀に還元する必用がなく、このため水銀除去工程を迅速に開始することが可能である。

先行技術

0006

特開2014−213308号公報(請求項1、段落0024)

発明が解決しようとする課題

0007

燃焼排ガス中には飛灰が含まれる。この飛灰は、廃棄物等に含まれていた重金属を含むことが多い。重金属としては、カドミウム、鉛、六価クロムヒ素、水銀などが挙げられる。これに加えて、水銀除去のために燃焼排ガス中へ活性炭を投入すると、それによっても飛灰が発生する。そして、排ガスから捕集した飛灰にキレート剤等の重金属固定剤を添加して飛灰に含まれる上述の重金属を固定化処理することが行われている。

0008

ところが、水銀除去のために燃焼排ガス中へ投入されることで、捕集された飛灰に含まれることになる活性炭は、重金属の固定化処理のためのキレート剤を消費してしまう。このため、重金属を安定的に処理することが困難である。

0009

そこで本発明は、このような問題点に鑑みて、燃焼排ガス中の飛灰が活性炭を多量に含む場合であっても、その飛灰に含まれる重金属を安定的に処理できるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

この目的を達成するために本発明の飛灰処理設備は、
焼却炉からの排ガス経路に向けて活性炭を投入することで、排ガス中に含まれる水銀を活性炭処理させるための活性炭投入装置と、
活性炭投入装置よりも下流側の排ガス経路に設けられて排ガス中に含まれる飛灰を捕集するフィルタと、
フィルタから排出される飛灰に重金属固定剤を投入して飛灰中の重金属を固定化処理する重金属処理設備とを有し、
重金属処理設備は、水銀を処理するための活性炭を多量に投入したときに生じた飛灰を固定化処理するときの重金属固定剤の投入量を、それよりも飛灰における活性炭の含有量が少ない場合に比べて増大させるものであることを特徴とする。

0011

本発明によれば、上記の飛灰処理設備において、
重金属処理設備は、フィルタから排出される飛灰を一時的に貯留する貯留槽と、貯留槽からの飛灰を重金属固定剤とともに混錬処理する混錬装置とを有し、
貯留槽は、この貯留槽に貯留されている飛灰のレベルを検知するレベルセンサを有して、このレベルセンサにて検知された、水銀吸着処理に供された活性炭を含むことで活性炭の含有量が他の飛灰よりも多くなった飛灰のレベルから、この飛灰が混錬装置に供給されるまでの時間を算出できるように構成されていることが好適である。

0012

本発明の飛灰処理のための重金属固定剤の供給方法は、
焼却炉からの排ガスに含まれる水銀量が増大したときに、この排ガスに向けて活性炭を投入することで、この排ガスに含まれる水銀を活性炭によって吸着処理し、
水銀を吸着した活性炭と焼却炉における焼却処理により発生した重金属とを含む飛灰をフィルタによって捕集し、
フィルタから排出される飛灰に対しキレート剤などの重金属固定剤によって重金属の固定化処理を行うときに、
水銀の吸着処理のための活性炭を多量に含む飛灰に対しての重金属の固定化処理に際し、それよりも飛灰における活性炭の含有量が少ない場合に比べて重金属固定剤の投入量を増大させることを特徴とする。

0013

本発明によれば、上記の飛灰処理のための重金属固定剤の供給方法において、飛灰がフィルタから排出された後に重金属の固定化処理に供されるまでの時間を算出して、その時間の経過後に飛灰への重金属固定剤の投入量を増大させることが好適である。

0014

本発明によれば、上記の飛灰処理のための重金属固定剤の供給方法において、フィルタから排出された後の飛灰を一時的に貯留する貯留槽における、水銀の吸着処理のための活性炭を多量に含む飛灰のレベルを検知して、その検知されたレベルから、飛灰がフィルタから排出された後に重金属の固定化処理に供されるまでの時間を算出することが好適である。

0015

本発明によれば、上記の飛灰処理のための重金属固定剤の供給方法において、重金属固定剤としてキレート剤を用い、飛灰における活性炭の含有量に応じて、キレート剤の投入量を、飛灰に対して1〜10%の範囲で変化させることが好適である。

発明の効果

0016

本発明によれば、水銀を処理するための活性炭を多量に投入したときに生じた飛灰における重金属を固定化処理するときの重金属固定剤の投入量を、それよりも飛灰における活性炭の含有量が少ない場合に比べて増大させるものであるため、飛灰に含まれる活性炭の量に応じて重金属固定剤の投入量を加減することができ、このため、燃焼排ガス中の飛灰が活性炭を多量に含む場合であっても、その飛灰に含まれる重金属を安定的に処理することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の実施の形態の飛灰処理設備を含む廃棄物焼却設備を示す図である。
図1における飛灰処理設備の詳細を示す図である。
飛灰における未燃カーボンおよび活性炭の濃度(質量%)と、飛灰中の重金属を処理するのに必要なキレート剤の量(質量%)との関係の実測データを示す図である。

実施例

0018

図1に示す廃棄物処理設備は、焼却炉11と、焼却炉11からの排ガス経路13に設けられて、排ガス中に含まれる飛灰を捕集するバグフィルタ14と、バグフィルタ14からの排ガスを誘引する煙突15とを有する。排ガス経路13はダクトなどによって構成される。焼却炉11には、熱回収のための、図示を省略したボイラーが設けられている。

0019

焼却炉11は、ホッパ構造のごみ投入口17と、焼却部18と、投入口17から投入されたごみ19を焼却部18へ送り込むための送込み装置20と、焼却灰の排出口21とを備える。22は燃焼灰受け槽である。焼却部18には、乾燥火格子23と、燃焼火格子24と、後燃焼火格子25とが、この順に設けられている。

0020

排ガス経路13における、バグフィルタ14よりも上流側の位置には、活性炭の投入口26が設けられている。27は活性炭タンクで、燃焼排ガス中の水銀を吸着することができる活性炭を貯留可能であるとともに、この活性炭を、弁28を介して投入口26に供給可能である。

0021

31は水銀検知装置であり、燃焼排ガス中に水銀が多量に含まれるか否かを連続的に検知可能である。水銀検知装置31は、水銀量を分析するための水銀分析装置32と、同装置32への試料ガス取込み部33とを有する。

0022

水銀検知装置31の取込み部33は、図示のように、排ガス経路13における、バグフィルタ14よりも上流側かつ活性炭の投入口26よりも上流側の位置に設けることが好ましい。

0023

34は制御部であって、水銀検知装置31の検知結果にもとづいて、弁28の開度を調節するものである。制御部34には、水銀検知装置31の水銀分析課装置32からの検知信号ライン35と、弁28への制御信号ライン36とが接続されている。

0024

排ガス経路13における、バグフィルタ14よりも上流側の位置には、処理剤の投入口38が設けられている。39は処理剤タンクで、貯留している処理剤を、弁40を介して投入口38に供給可能である。処理剤としては、たとえば消石灰[Ca(OH)2]を用いることができる。この処理剤が投入口38から排ガス経路13に噴霧されることで、SOx、HCl、未反応薬剤などを含む飛灰がバクフィルタ14によって捕集される。

0025

バグフィルタ14によって捕集された飛灰は、バグフィルタ14から排出されたうえで、重金属の固定化処理に供される。42はそのための重金属処理設備で、バグフィルタ14を逆洗するための逆洗装置43と、逆洗によりバグフィルタ14から排出される飛灰の貯留槽44と、キレート剤の供給装置45と、貯留槽44からの飛灰と供給装置45からのキレート剤とを混練させるための混練装置46と、混練装置46からの処理済飛灰を受ける飛灰受け槽47とを有する。

0026

図2は、重金属処理設備42の詳細を示す。図示の例ではバグフィルタ14は2連構造となっており、それぞれ円筒状のフィルタ51を有する。このフィルタ51によって飛灰が捕集される。

0027

逆洗装置43について説明すると、バグフィルタ14から煙突15に向かう排ガス経路13には、排出用ダンパ52が設けられている。排出用ダンパ52よりも下流側における排ガス経路13の部分から、バグフィルタ14へ戻る逆洗経路53が分岐されている。逆洗経路53には、ファン54と、逆洗ダンパ55とが設けられている。

0028

バグフィルタ14の下部には、逆洗によってフィルタ51から落下する飛灰を受け止めるホッパ56と、ホッパ56の底部に配置されたロータリバルブ57とが設けられている。飛灰の貯留槽44は、ロータリバルブ57から供給される飛灰を受け止めて貯留するように構成されている。そして飛灰の貯留槽44には、槽内に貯留されている飛灰58のレベルを検知するレベルセンサ59と、飛灰58に振動を与えることでブリッジの発生を防止するためのバイブレータ60とが設けられている。

0029

61はクッションホッパで、貯留槽44から排出される飛灰を一時的に貯留したうえで混練装置46へ供給するためのものである。混練装置46へのキレート剤の供給装置45は、キレートタンク62と、希釈水タンク63と、これらのタンク62、63から混練装置46への供給路64に設けられた、キレート剤の濃度調整弁65、66とを有する。混練装置46は、クッションホッパ61からの飛灰と、供給装置45からのキレート剤の水溶液とを混練させることによって、飛灰に含まれている重金属をキレート処理させ、処理後の飛灰を受け槽47に排出させる。

0030

このような構成において、投入口17から焼却炉11に投入される「ごみ」には重金属が含まれていることがある。この重金属は、燃焼炉11の排出口21から排出される焼却灰よりも、むしろ燃焼炉11からの排ガス中の飛灰により多く含まれた状態で、経路13に向けて排出される。経路13では、重金属を含む飛灰がバグフィルタ14のフィルタ51によって捕集される。焼却炉11の通常運転時には、バグフィルタ14よりも下流側における排出用ダンパ52は開かれ、逆洗用ダンパ55は閉じられる。

0031

バグフィルタ14の逆洗時には、逆洗用ダンパ55が開かれるとともに、排出用ダンパ52は閉じられ、ファン54が運転される。すると、経路13および煙突15の内部の気体や煙突15の外の大気がバグフィルタ14に逆流されることで、逆洗が行われる。これにより、フィルタ51によって捕集されていた飛灰は、脱離落下されて、ホッパ56によって受け止められる。ホッパ56により受け止められた飛灰は、ロータリバルブ57によって貯留槽44に排出される。

0032

燃焼炉11に水銀を含有するごみが投入されると、その水銀は炉内の熱によって蒸発し、燃焼ガス中蒸散する。その結果、燃焼排ガス中の水銀量が急増する。すると、多量の水銀を含む燃焼排ガスが、水銀を含む試料ガスとして、水銀検知装置31の取り込み部33から水銀分析装置32に取り込まれる。水銀分析装置32は、原子状水銀は検知するが、可溶性水銀塩等の水銀化合物は検知しないものである。この場合に、水銀分析装置32は、煤塵をフィルタにより除去したうえで、水銀のうちの可溶性水銀塩等の水銀化合物を原子状水銀に還元しない状態で、試料ガスを分析に供するものとすることができる。このため、水銀分析装置32では、水銀化合物を原子状水銀に還元するための時間を要しない状態で、原子状水銀だけを検知することで、検知水銀量が急増したことをただちに検知することができる。そして、その検知信号が制御部34に送られ、それを受けて制御部34は、弁28を開いてタンク27内の活性炭を燃焼排ガス流路13に吹き込みなどによって投入し、水銀の吸着を行わせる。それによって、燃焼排ガスにおける水銀が急増した場合に、迅速に吸着除去を行うことが可能である。つまり、水銀検知装置31が水銀濃度についての規定値以上の急激なピーク、例えば1分以内に0.01g/m3N以上の急激なピークを検知した場合に、素早く活性炭の投入を行うことができる。なお、水銀は、燃焼排ガス経路13に供給された活性炭に吸着されるほかに、排ガスに含まれる未燃焼炭素つまり未燃カーボンにも吸着される。

0033

上記に代えて、水銀分析装置として、燃焼排ガス中の可溶性水銀等の水銀化合物を原子状水銀に還元したうえで、燃焼排気ガス中に元々存在していた原子状水銀との合計濃度を検出するものを用いることもできる。その場合は、測定に相応の時間を要するが、水銀濃度を正確に検出することができる。

0034

タンク27からの活性炭は、より後工程で投入する方が、より多く水銀を除去することができる。このため、排ガス経路13におけるバグフィルタ14よりも上流側の部分に投入するよりも、バグフィルタ14の内部に供給する方が、水銀の吸着量を増大させることができる。活性炭による水銀の除去は、この活性炭を捕捉したバグフィルタ14のフィルタ51つまり濾布上で進行する。バグフィルタ14の内部へ活性炭を投入することが困難な場合は、バグフィルタ14の直前の排ガス経路13の部分に投入する。ここにいう直前とは、上述の理由から、可能な限りバグフィルタ14に近い位置を意味する。水銀は、排ガス温度を低下させることにより除去率が向上する。詳細には、排ガス温度を170℃以下にすることで、活性炭や未燃焼炭素などの飛灰へ水銀を効果的に吸着させることができる。活性炭の投入量は、0.05〜10g/m3Nが適当である。すなわち、通常時は活性炭を投入しなくても水銀の排出量は問題にならないが、水銀量が急増した異常時にはこの程度の活性炭量が必要になる。なお、少量の水銀の発生が継続する場合には、弁28の開度を小さく調節してそれに応じた少量の活性炭を連続的に投入することができ、水銀量が急増する異常時に活性炭の投入量を増大させればよい。

0035

図示の例では、水銀検知装置31として、試料ガスの取り込み部33を、排ガス経路13におけるバグフィルタ14よりも上流側の位置に配置したものを示した。しかし、水銀検知装置31は、試料ガスを任意の位置から取り込むものであって差支えない。たとえば、図2に示すように、煙突15の内部に試料ガスの取り込み部33を設置することも可能である。あるいは、焼却炉11の乾燥火格子23の設置個所における乾燥火格子23よりも上方の位置に設けることもできる。この位置は、水銀検知時の障害となる煤塵の発生が少なく、また燃焼炉11で水銀が燃焼すなわち酸化される前であるので排ガス中に原子状態の水銀を多く含み、さらに適度に高温の状態にあるために沸点が約350℃の水銀が蒸発して排気ガス中に多く含まれ、このため水銀の検知を容易に行うことが可能である。

0036

上述のように、バグフィルタ14にて捕集された飛灰は、多量の水銀が検知されなくなった後の逆洗により、貯留槽44に払い落とされる。バクフィルタ14の逆洗は、濾布すなわちフィルタ51の1本ずつに対して実施しても良いし、すべてのフィルタ51に対して同時に払い落としを行っても良い。逆洗のほかに、振動やパルスジェットによって払い落としを行うこともできる。

0037

貯留槽44に貯留された飛灰58には、カドミウム、鉛、六価クロム、ヒ素、水銀などの重金属が含まれる。この重金属が基準値以下となるように、重金属処理設備42によって処理する。つまり、上述のように、貯留槽44からの飛灰と、供給装置45からのキレート剤とを混錬装置46にて混錬することで、重金属のキレート処理を行う。混錬装置46としては二軸パッド式や二軸ロッド式のものを好適に用いることができる。飛灰中のダイオキシン類を分解するために混錬装置46に加熱装置を設けることもできる。加熱装置を設ける場合は、ダイオキシン類を加熱により分解した後に冷却を行ったうえでキレート剤を飛灰に添加する。

0038

混錬装置46はバッチ処理にてキレート処理を行うため、今回の処理中に、次回の処理分の飛灰をクッションホッパ61にて一時貯留する。貯留槽44からクッションホッパ61へ飛灰58を排出するときには、適宜にバイブレータ60を運転して、ブリッジが生じないようにする。

0039

次回の処理時には、クッションホッパ61からの飛灰が混錬装置46に供給されるとともに、供給装置45のタンク62からのキレート剤がタンク63からのからの希釈水によって適正濃度に調整されたうえで、混錬装置46に供給されて、混錬処理に供される。この混錬処理によって重金属を固定するためのキレート処理が施された後の飛灰58は、混錬装置46から受け槽47へ排出される。

0040

燃焼炉11からの燃焼排ガス中に水銀が多く含まれる場合には、タンク27から排ガス経路13内に活性炭が供給されて、水銀の吸着処理に供される。この水銀が多く含まれるときにバグフィルタ14にて捕集された飛灰には、水銀が多くは含まれないまたはまったく含まれない通常の場合の飛灰に比べて、多くの活性炭が含まれる。その活性炭は、混錬装置46におけるキレート処理の際にキレート剤を消費してしまう。このため、キレート剤を増量するなどの対策を施さないと、重金属を安定に処理することができない。ところが、混錬装置46はバッチ処理を行うものであり、またバグフィルタ14の逆洗時にこのバグフィルタ14から排出された飛灰は、貯留槽44やクッションホッパ61に一時貯留されるため、ただちに混錬装置46へ供給されるわけではない。すなわち混錬装置46への供給に時間遅れが生じる。その対策として、キレート剤の供給量を常に多めに設定しておくというのは、合理的ではない。

0041

そこで、混錬装置46に供給される飛灰のうち、水銀を多く含む飛灰を特定することが必要である。このため、貯留槽44に設けられたレベルセンサ59によって、この貯留槽44に水銀吸着処理のための活性炭を多く含む飛灰58aが供給されたときの、貯留槽44の内部の飛灰58、58aのレベルを検出する。そして、図示を省略した制御装置などによって、貯留槽44における活性炭を多く含む飛灰58aの層を特定できるようにする。すると、混錬装置46におけるバッチ処理の能力既知であることで、この飛灰58aが混錬装置46に供給されるタイミングを知ることができる。そして、そのタイミングで供給装置45からのキレート剤の量を調整することで、活性炭を多く含む飛灰58aの処理に適したキレート剤を供給することができる。これによって、キレート剤を無用に多量に消費することを防止したうえで、特に飛灰58aに含まれる重金属を適切に処理することができる。図2に示すように、活性炭を多く含む飛灰58aの層の直前の層をバッファーゾーン58bとして、キレート剤の供給量の調整に用いることもできる。

0042

図3は、飛灰における未燃カーボンおよび活性炭の濃度(質量%)と、飛灰中の重金属を処理するのに必要なキレート剤の量(質量%)との関係の実測データを示す。上述のように、未燃カーボンと活性炭の両者によって水銀が吸着除去される。通常の処理のためのキレート剤の量は1〜3質量%程度である。飛灰中に活性炭が多く含まれる場合は、活性炭がキレート剤を消費してしまうため、それに応じてキレート剤の量を例えば7質量%〜10質量%程度まで増加させる。

0043

バグフィルタ14から混錬装置46までの間には、任意の装置を配置することができ、または配置しない構成とすることもできる。このため、上述の図示を省略した制御装置は、上述のように貯留槽44に設けられたレベルセンサ59からの検出信号を用いるなどすることによって、活性炭を多量に含む飛灰58aがどのタイミングで混錬装置46に供給されるのかを予測できるものとすることが必要である。場合によっては、図2において仮想線で示した経路68のように、貯留槽44を経由せずに、バグフィルタ14からの飛灰をただちにクッションホッパ61に供給する構成とすることもできる。あるいは、バグフィルタ14から直接に混錬装置46に飛灰を供給する構成とすることもできるが、いずれの場合であっても対応可能である。

0044

11焼却炉
13排ガス経路
14バグフィルタ
26投入口
27活性炭タンク
31 水銀検知装置
42重金属処理設備
43逆洗装置
44飛灰の貯留槽
45キレート剤の供給装置
46 混錬装置

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