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技術 超音波探触子及び超音波診断装置

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 蒲澤美有紀西垣森緒佐藤利春
出願日 2016年1月21日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2016-009884
公開日 2017年7月27日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-127530
状態 特許登録済
技術分野 超音波変換器 超音波診断装置
主要キーワード 操作入力端 集束方向 スイッチ切替信号 パルス幅発生回路 各配線経路 表示出力端子 分割割合 音響センサー
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月27日)のものです。
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図面 (20)

課題

より容易な構成で使い勝手を低下させずに撮像範囲を変化調整することが可能な超音波探触子及び超音波診断装置を提供する。

解決手段

複数の送受信部と、音響レンズと、送受信部の動作、非動作切り替えるスイッチ部と、を備え、送受信部は、中央に位置する第2の送受信部212、第2の送受信部の両側に対称的に配置される第1の送受信部211及び第3の送受信部213を有し、音響レンズ22は、第1の送受信部、第2の送受信部及び第3の送受信部のそれぞれに対応する第1レンズ部22a、第2レンズ部22b及び第3レンズ部22cを有し、スイッチ部は、超音波の進行方向が直進である場合に、第2の送受信部を単独で、又は第1の送受信部、第2の送受信部及び第3の送受信部の全部を動作させる一方、超音波の進行方向を偏向する場合に、第1の送受信部又は第3の送受信部を動作させ、第1レンズ部及び第3レンズ部は、非球面形状を有する。

概要

背景

従来、超音波を被検体内部に照射し、その反射波エコー)を受信して所定の信号データ処理を行うことにより被検体の内部構造検査を行う超音波診断装置がある。このような超音波診断装置は、医療目的の検査、治療といった種々の用途に広く用いられている。

超音波診断装置は、取得された反射波のデータを処理して画像を表示させるだけではなく、例えば、被検体内の特定の部位(ターゲット)のサンプルを採取したり、水分などを排出したり、或いは、特定の部位に薬剤マーカーなどを注入留置したりする際に、これらに用いられる穿刺針とターゲットの位置とを視認しながら当該穿刺針をターゲット位置に向けて刺入する場合に超音波画像が用いられる。また、例えば、カテーテル胆管などの特定の部位に挿入する際に、カテーテルと特定の部位の位置とを視認しながら行う場合にも超音波画像が用いられる。このような超音波画像の利用により、被検体内のターゲットに対する処置を迅速、確実且つ容易に行うことが出来る。

超音波診断装置では、超音波の送受信を行う振動子が配列され、超音波の送受信を行う位置を所定の配列方向走査(特に、電子走査)させながら撮像を行うものが多く用いられている。例えば、穿刺針は、この走査方向に沿って刺入されることで、被検体への刺入位置からターゲットへの到達までの間、継続的に撮像可能な範囲に位置する。

しかしながら、穿刺針は、被検体の内部状態、構造や穿刺針の先端形状などにより、必ずしも最初の刺入方向に正確に向かわなかったり、穿刺針が湾曲してしまったりする場合がある。その結果、穿刺針の先端が走査方向に直交する幅方向に撮像可能な範囲から外れて撮像がなされなくなる場合が生じるという問題がある。

これに対し、特許文献1には、幅方向に配列された複数の振動子の動作タイミングをそれぞれ遅延させる遅延回路を設け、当該複数の振動子の遅延量の大小関係切り替えることで超音波の進行方向を偏向させて、本来の超音波送受信幅よりも外側の撮像を行う技術が開示されている。

概要

より容易な構成で使い勝手を低下させずに撮像範囲を変化調整することが可能な超音波探触子及び超音波診断装置を提供する。複数の送受信部と、音響レンズと、送受信部の動作、非動作を切り替えるスイッチ部と、を備え、送受信部は、中央に位置する第2の送受信部212、第2の送受信部の両側に対称的に配置される第1の送受信部211及び第3の送受信部213を有し、音響レンズ22は、第1の送受信部、第2の送受信部及び第3の送受信部のそれぞれに対応する第1レンズ部22a、第2レンズ部22b及び第3レンズ部22cを有し、スイッチ部は、超音波の進行方向が直進である場合に、第2の送受信部を単独で、又は第1の送受信部、第2の送受信部及び第3の送受信部の全部を動作させる一方、超音波の進行方向を偏向する場合に、第1の送受信部又は第3の送受信部を動作させ、第1レンズ部及び第3レンズ部は、非球面形状を有する。

目的

この発明の目的は、より容易な構成で使い勝手を低下させずに撮像範囲を調整することが可能な超音波探触子及び超音波診断装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

所定の第1方向に沿って配列され、被検体に対して超音波を送信してその反射波を受信する複数の送受信部と、前記送受信部により送受信される超音波ビームを前記第1方向に集束させる音響レンズと、前記送受信部の動作、非動作切り替えるスイッチ部と、を備え、前記送受信部は、中央に位置する第2の送受信部、前記第2の送受信部の両側に対称的に配置される第1の送受信部及び第3の送受信部を有し、前記音響レンズは、前記第1の送受信部、前記第2の送受信部及び前記第3の送受信部のそれぞれに対応する第1レンズ部、第2レンズ部及び第3レンズ部を有し、前記スイッチ部は、超音波の進行方向が直進である場合に、前記第2の送受信部を単独で、又は前記第1の送受信部、前記第2の送受信部及び前記第3の送受信部の全部を動作させる一方、超音波の進行方向を偏向する場合に、前記第1の送受信部又は前記第3の送受信部を動作させ、前記第1レンズ部及び前記第3レンズ部は、非球面形状を有する、超音波探触子

請求項2

前記第1、第2及び第3の送受信部の前記第1方向における分割比率は、1:1:1である、請求項1に記載の超音波探触子。

請求項3

前記第1レンズ部及び前記第3レンズ部は、前記超音波が送受信される表面の全面が非球面形状である、請求項1または2に記載の超音波探触子。

請求項4

前記非球面形状の曲率は、前記第1レンズ部及び前記第3レンズ部の前記第1方向における端から前記第2レンズ部に近づくに応じて、当該第2レンズ部が有する曲率に近くなる、請求項1から3のいずれかに記載の超音波探触子。

請求項5

所定の第1方向に沿って配列され、被検体に対して超音波を送信してその反射波を受信する複数の送受信部と、前記送受信部により送受信される超音波ビームを前記第1方向に集束させる音響レンズと、前記送受信部の動作、非動作を切り替えるスイッチ部と、を備え、前記送受信部は、中央に位置する第2の送受信部、前記第2の送受信部の両側に対称的に配置される第1の送受信部及び第3の送受信部を有し、前記スイッチ部は、前記第1の送受信部、前記第2の送受信部及び前記第3の送受信部のそれぞれに対応する第1のスイッチ部、第2のスイッチ部及び第3のスイッチ部を有し、前記第2のスイッチ部は、スイッチング素子と、前記スイッチング素子と並列に接続される電気回路を有し、前記スイッチング素子によって前記電気回路を経由してまたは当該電気回路を経由しないで前記第2の送受信部を動作させる、超音波探触子。

請求項6

前記第1、第2及び第3の送受信部の前記第1方向における分割比率は、1:2:1である、請求項5に記載の超音波探触子。

請求項7

前記電気回路は、前記第2の送受信部が前記電気回路を経由して動作される場合の前記第2の送受信部の感度を、前記第2の送受信部が前記電気回路を経由しないで動作される場合と比較して、低下させるものである、請求項5または6に記載の超音波探触子。

請求項8

前記電気回路は、位相シフト回路を有する、請求項5または6に記載の超音波探触子。

請求項9

所定の第1方向に沿って配列され、被検体に対して超音波を送信してその反射波を受信する複数の送受信部と、前記送受信部により送受信される超音波ビームを前記第1方向に集束させる音響レンズと、前記送受信部の動作、非動作を切り替えるスイッチ部と、を備え、前記送受信部は、中央に位置する第2の送受信部、前記第2の送受信部の両側に対称的に配置される第1の送受信部及び第3の送受信部を有し、前記第2の送受信部は、中央で分割される第1の区分及び第2の区分を有し、前記スイッチ部は、前記第1の区分及び前記第2の区分に対応するスイッチング素子を有し、前記スイッチ部は、超音波の進行方向が直進である場合に、前記第2の送受信部を単独で、又は前記第1の送受信部、前記第2の送受信部及び前記第3の送受信部の全部を駆動させる一方、超音波の進行方向を偏向する場合に、前記スイッチング素子により前記第2の送受信部のうち前記第1の区分又は前記第2の区分のいずれかを駆動させる、超音波探触子。

請求項10

前記第1、第2及び第3の送受信部の前記第1方向における分割比率は、1:2:1である、請求項9に記載の超音波探触子。

請求項11

前記スイッチ部は、前記第1の送受信部と前記第3の送受信部に共通して接続する第1のスイッチ部を備える請求項9又は10に記載の超音波探触子。

請求項12

請求項1から11のいずれか一項に記載の超音波探触子と、前記超音波探触子に超音波の送受信動作を行う送受信処理部を備える、超音波診断装置

技術分野

0001

本発明は、超音波探触子及び超音波診断装置に関する。

背景技術

0002

従来、超音波を被検体内部に照射し、その反射波エコー)を受信して所定の信号データ処理を行うことにより被検体の内部構造検査を行う超音波診断装置がある。このような超音波診断装置は、医療目的の検査、治療といった種々の用途に広く用いられている。

0003

超音波診断装置は、取得された反射波のデータを処理して画像を表示させるだけではなく、例えば、被検体内の特定の部位(ターゲット)のサンプルを採取したり、水分などを排出したり、或いは、特定の部位に薬剤マーカーなどを注入留置したりする際に、これらに用いられる穿刺針とターゲットの位置とを視認しながら当該穿刺針をターゲット位置に向けて刺入する場合に超音波画像が用いられる。また、例えば、カテーテル胆管などの特定の部位に挿入する際に、カテーテルと特定の部位の位置とを視認しながら行う場合にも超音波画像が用いられる。このような超音波画像の利用により、被検体内のターゲットに対する処置を迅速、確実且つ容易に行うことが出来る。

0004

超音波診断装置では、超音波の送受信を行う振動子が配列され、超音波の送受信を行う位置を所定の配列方向走査(特に、電子走査)させながら撮像を行うものが多く用いられている。例えば、穿刺針は、この走査方向に沿って刺入されることで、被検体への刺入位置からターゲットへの到達までの間、継続的に撮像可能な範囲に位置する。

0005

しかしながら、穿刺針は、被検体の内部状態、構造や穿刺針の先端形状などにより、必ずしも最初の刺入方向に正確に向かわなかったり、穿刺針が湾曲してしまったりする場合がある。その結果、穿刺針の先端が走査方向に直交する幅方向に撮像可能な範囲から外れて撮像がなされなくなる場合が生じるという問題がある。

0006

これに対し、特許文献1には、幅方向に配列された複数の振動子の動作タイミングをそれぞれ遅延させる遅延回路を設け、当該複数の振動子の遅延量の大小関係切り替えることで超音波の進行方向を偏向させて、本来の超音波送受信幅よりも外側の撮像を行う技術が開示されている。

先行技術

0007

特開2000−139926号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、撮像範囲を調整するためのこうした遅延回路を含む偏向制御回路は、サイズが大きく、また、動作に発熱を伴うことから、超音波探触子(プローブ)の使い勝手を低下させるという課題がある。

0009

この発明の目的は、より容易な構成で使い勝手を低下させずに撮像範囲を調整することが可能な超音波探触子及び超音波診断装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明に係る超音波探触子は、
所定の第1方向に沿って配列され、被検体に対して超音波を送信してその反射波を受信する複数の送受信部と、
前記送受信部により送受信される超音波ビームを前記第1方向に集束させる音響レンズと、
前記送受信部の動作、非動作を切り替えるスイッチ部と、
を備え、
前記送受信部は、中央に位置する第2の送受信部、前記第2の送受信部の両側に対称的に配置される第1の送受信部及び第3の送受信部を有し、
前記音響レンズは、前記第1の送受信部、前記第2の送受信部及び前記第3の送受信部のそれぞれに対応する第1レンズ部、第2レンズ部及び第3レンズ部を有し、
前記スイッチ部は、超音波の進行方向が直進である場合に、前記第2の送受信部を単独で、又は前記第1の送受信部、前記第2の送受信部及び前記第3の送受信部の全部を動作させる一方、超音波の進行方向を偏向する場合に、前記第1の送受信部又は前記第3の送受信部を動作させ、
前記第1レンズ部及び前記第3レンズ部は、非球面形状を有する。

0011

また、本発明に係る超音波探触子は、
所定の第1方向に沿って配列され、被検体に対して超音波を送信してその反射波を受信する複数の送受信部と、
前記送受信部により送受信される超音波ビームを前記第1方向に集束させる音響レンズと、
前記送受信部の動作、非動作を切り替えるスイッチ部と、
を備え、
前記送受信部は、中央に位置する第2の送受信部、前記第2の送受信部の両側に対称的に配置される第1の送受信部及び第3の送受信部を有し、
前記スイッチ部は、前記第1の送受信部、前記第2の送受信部及び前記第3の送受信部のそれぞれに対応する第1のスイッチ部、第2のスイッチ部及び第3のスイッチ部を有し、
前記第2のスイッチ部は、スイッチング素子と、前記スイッチング素子と並列に接続される電気回路を有し、前記スイッチング素子によって前記電気回路を経由してまたは当該電気回路を経由しないで前記第2の送受信部を動作させる。

0012

さらに、本発明に係る超音波探触子は、
所定の第1方向に沿って配列され、被検体に対して超音波を送信してその反射波を受信する複数の送受信部と、
前記送受信部により送受信される超音波ビームを前記第1方向に集束させる音響レンズと、
前記送受信部の動作、非動作を切り替えるスイッチ部と、
を備え、
前記送受信部は、中央に位置する第2の送受信部、前記第2の送受信部の両側に対称的に配置される第1の送受信部及び第3の送受信部を有し、
前記第2の送受信部は、中央で分割される第1の区分及び第2の区分を有し、
前記スイッチ部は、前記第1の区分及び前記第2の区分に対応するスイッチング素子を有し、
前記スイッチ部は、
超音波の進行方向が直進である場合に、前記第2の送受信部を単独で、又は前記第1の送受信部、前記第2の送受信部及び前記第3の送受信部の全部を駆動させる一方、
超音波の進行方向を偏向する場合に、前記スイッチング素子により前記第2の送受信部のうち前記第1の区分又は前記第2の区分のいずれかを駆動させる。

0013

さらに、本発明に係る超音波診断装置は、
超音波探触子と、
前記超音波探触子に超音波の送受信動作を行う送受信処理部を備える。

発明の効果

0014

本発明によれば、より容易な構成で使い勝手を低下させずに撮像範囲を調整することが可能となる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の第1実施形態の超音波診断装置の全体構成を示す図である。
超音波診断装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
超音波探触子における短軸方向の送受信配列の例を示す図である。
使用される中央部の送受信部と超音波ビームの形状との関係を示す図である。
使用される全部の送受信部と超音波ビームの形状との関係を示す図である。
組み合わされた超音波ビームの形状を示す図である。
使用される中央部の送受信部と超音波ビームの形状との関係を示す図である。
使用される全部の送受信部と超音波ビームの形状との関係を示す図である。
組み合わされた超音波ビームの形状を示す図である。
比較例に係る超音波探触子における送受信配列の短軸方向に沿った断面構造を示す図である。
超音波探触子における送受信配列の短軸方向に沿った断面構造を示す図である。
使用される中央部の送受信部と超音波ビームの形状との関係を示す図である。
使用される全部の送受信部と超音波ビームの形状との関係を示す図である。
組み合わされた超音波ビームの形状を示す図である。
比較例に係る超音波探触子を示す図である。
使用される送受信部と超音波ビームの形状との関係を示す図である。
第2実施形態に係る超音波探触子を示す図である。
電気回路の構成の一例を示す図である。
電気回路の構成の一例を示す図である。
電気回路の構成の一例を示す図である。
第3実施形態に係る超音波探触子を示す図である。
使用される送受信部と超音波の進行方向との関係を示す図である。
使用される送受信部と超音波の進行方向との関係を示す図である。

実施例

0016

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1の実施形態の超音波診断装置Uの全体構成を示す図である。図2は、超音波診断装置Uの内部構成を示すブロック図である。

0017

図1および図2に示すように、この超音波診断装置Uは、超音波診断装置本体1と、ケーブル5を介して超音波診断装置本体1に接続された超音波探触子2(超音波プローブ)と、穿刺針3と、超音波探触子2に取り付けられた取付部4などを備える。なお、ここで、一例として挙げる超音波探触子2は、短軸方向に配列された3つの送受信部210と、3つの送受信部210のうちの全部と一部とを、超音波の送受信を行う駆動送受信部として切り替えるためのスイッチ部23と、を備えた1.25Dプローブと呼ばれるものである。また、超音波画像の利用について、穿刺針3を刺入する際に穿刺針3と被検体内のターゲットの位置とを視認しながら行う場合に超音波画像を利用する一例について説明するが、本発明は、この一例に限定されるものではない。なお、ここで、送受信部210は、一つまたは複数の振動子21Aを有するものである(図3参照)。また、短軸方向に配列された第1、第2および第3の送受信部211,212,213のそれぞれに含まれる各振動子21Aは、超音波の送受信を互いに同時に行うものである。さらに、送受信部210の数である「3」は、短軸方向に配列された複数の振動子21Aを、短軸方向における中央部とその両側に位置する両側部との3つに区分けた場合の数をいう。

0018

穿刺針3は、ここでは、中空状の長針形状を有し、取付部4の設定により定められた角度で被検体に対して刺入される。穿刺針3は、採取のターゲット(検体)又は注入される薬剤などの種別や分量に応じて適宜な太さ、長さや先端形状を有したものに換装されることが可能となっている。

0019

取付部4は、穿刺針3を設定された向き(方向)で保持する。取付部4は、超音波探触子2の側部に取り付けられ、被検体に対する穿刺針3の刺入角度に応じた穿刺針3の向きを適宜変更設定可能となっている。取付部4は、穿刺針3を単に刺入方向に移動させるだけではなく、穿刺針3の中心軸に対して当該穿刺針3を回転(スピン)させながら刺入させることが出来る。なお、取付部4の代わりに、超音波探触子2に穿刺針3を刺入方向に向けて保持する案内部が直接設けられていても良い。

0020

超音波診断装置本体1には、操作入力部18と出力表示部19とが設けられている。また、図2に示すように、超音波診断装置本体1は、これらに加えて、制御部11と、送信駆動部12と、受信処理部13と、送受信切替部14と、画像生成部15と、画像処理部16などを備えている。超音波診断装置本体1の制御部11は、操作入力部18のキーボードマウスといった入力デバイスに対する外部からの入力操作に基づき、超音波探触子2に駆動信号を出力して超音波を出力させ、また、超音波探触子2から超音波受信に係る受信信号を取得して各種処理を行い、必要に応じて出力表示部19の表示画面などに結果などを表示させる。

0021

制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、HDD(Hard Disk Drive)及び
RAM(Random Access Memory)などを備えている。CPUは、HDDに記憶されている各種プログラム読み出してRAMにロードし、当該プログラムに従って超音波診断装置Uの各部の動作を統括制御する。HDDは、超音波診断装置Uを動作させる制御プログラム及び各種処理プログラムや、各種設定データ等を記憶する。これらのプログラムや設定データは、HDDの他、例えば、SSD(Solid State Drive)を含むフラッシュメモリーなどの不揮発性メモリーを用いた補助記憶装置に読み書き更新可能に記憶させることとしても良い。RAMは、SRAMやDRAMなどの揮発性メモリーであり、CPUに作業用メモリー空間を提供し、一時データを記憶する。

0022

制御部11は、切替制御部111を備える。切替制御部111は、画像処理部16において同定される穿刺針3の位置情報に基づいて、穿刺針3の先端が送受信部配列21による走査方向に対して直交する方向に偏って撮像範囲内から外れる場合に、当該短軸方向に配列された第1、第2および第3の送受信部211,212,213(図3参照)による超音波の進行方向を偏向させる設定を行い、当該設定に係る制御信号を出力する。この切替制御部111の動作は、制御部11のCPUやRAMを用いてソフトウェア的に実行されても良い。

0023

送信駆動部12は、制御部11から入力される制御信号に従って超音波探触子2に供給するパルス信号を出力し、超音波探触子2に超音波を発信させる。送信駆動部12は、例えば、クロック発生回路パルス幅設定部、パルス発生回路、及び、遅延回路を備えている。クロック発生回路は、パルス信号の送信タイミング送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。パルス幅設定部は、パルス発生回路から出力させる送信パルス波形(形状)、電圧振幅及びパルス幅を設定する。パルス発生回路は、パルス幅設定部の設定に基づいて送信パルスを生成し、超音波探触子2の個々の送受信部210ごとに異なる配線経路に出力する。遅延回路は、クロック発生回路から出力されるクロック信号を計数し、設定された遅延時間が経過すると、パルス幅発生回路に送信パルスを発生させて各配線経路に出力させる。

0024

受信処理部13は、制御部11の制御に従って超音波探触子2から入力された受信信号を取得する回路である。受信処理部13は、例えば、増幅器、A/D変換回路整相加算回路を備えている。増幅器は、超音波探触子2の各送受信部210により受信された超音波に応じた受信信号を予め設定された所定の増幅率でそれぞれ増幅する回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号を所定のサンプリング周波数デジタルデータに変換する回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、送受信部210毎に対応した配線経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算整相加算)して音線データを生成する回路である。

0025

送受信切替部14は、制御部11の制御に基づいて、送受信部210から超音波を出射(送信)する場合に駆動信号を送信駆動部12から送受信部210に送信させる一方、送受信部210が出射した超音波に係る信号を取得する場合に受信信号を受信処理部13に出力させるための切り替え動作を行う。これらの送信駆動部12、受信処理部13及び送受信切替部14により送受信処理部が構成される。

0026

画像生成部15は、超音波の受信データに基づく診断用画像を生成する。画像生成部15は、受信処理部13から入力される音線データを検波包絡線検波)して信号を取得し、また、必要に応じて対数増幅フィルタリング(例えば、低域透過、スムージングなど)や強調処理などを行う。画像生成部15は、診断用画像の一つとして、当該信号強度に応じた輝度信号で信号の送信方向(被検体の深度方向)と超音波探触子2により送信される超音波の走査方向を含む断面内の二次元構造を表すBモード表示に係る各フレーム画像診断画像)データを生成する。このとき、画像生成部15は、表示に係るダイナミックレンジの調整やガンマ補正などを行うことが出来る。この画像生成部15は、これらの画像生成に用いられる専用のCPUやRAMを備える構成とすることが出来る。又は、画像生成部15では、画像生成に係る専用のハードウェア構成基板ASIC(Application-Specific IntegratedCircuit)など)上に形成されて、又はFPGA(Field Programmable Gate Array)により形成されて備えられていても良い。或いは、画像生成部15は、制御部11のCPU及びRAMにより画像生成に係る処理が行われる構成であっても良い。

0027

画像処理部16は、記憶部161と、穿刺針同定部162などを備える。
記憶部161は、画像生成部15で処理されてリアルタイム表示やこれに準じた表示に用いられる診断用画像データフレーム画像データ)をフレーム単位直近所定フレーム数分記憶する。記憶部161は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)
などの揮発性メモリーである。或いは、この記憶部161は、高速書き換えが可能な各種不揮発性メモリーであっても良い。記憶部161に記憶された診断用画像データは、制御部11の制御に従って読み出され、出力表示部19に送信されたり、図示略の通信部を介して超音波診断装置Uの外部に出力されたりする。このとき、出力表示部19の表示方式テレビジョン方式の場合には、記憶部161と出力表示部19との間にDSC(Digital Signal Converter)が設けられて、走査フォーマットが変換された後に出力されれば良い。

0028

穿刺針同定部162は、穿刺針3の位置を同定するための画像データを生成し、当該画像データに適宜な処理を行って穿刺針3の先端部分の位置を同定する。

0029

穿刺針3の位置の同定方法としては、例えば、所定の時間間隔で生成された複数の診断用画像の差分や相関をとることで、移動している穿刺針3の先端(先端部分)を検出することが出来る。

0030

操作入力部18は、押しボタンスイッチ、キーボード、マウス、若しくはトラックボール、又は、これらの組み合わせを備えており、ユーザーの入力操作を操作信号に変換し、超音波診断装置本体1に入力する。

0031

出力表示部19は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminesc
ent)ディスプレイ無機ELディスプレイプラズマディスプレイ、CRT(Cathode R
ay Tube)ディスプレイといった種々の表示方式のうち、何れかを用いた表示画面とその
駆動部を備える。出力表示部19は、CPUから出力された制御信号や、画像処理部16で生成された画像データに従って表示画面(各表示画素)の駆動信号を生成し、表示画面上に超音波診断に係るメニュー、ステータスや、受信された超音波に基づく計測データの表示を行う。また、出力表示部19は、LEDランプなどを別途備えて電源投入有無などの表示を行う構成であっても良い。

0032

これらの操作入力部18や出力表示部19は、超音波診断装置本体1の筐体に一体となって設けられたものであっても良いし、RGBケーブルUSBケーブルHDMIケーブル登録商標:HDMI)などを介して外部に取り付けられるものであっても良い。また、超音波診断装置本体1に操作入力端子や表示出力端子が設けられていれば、これらの端子に従来の操作用及び表示用周辺機器を接続して利用するものであっても良い。

0033

超音波探触子2は、超音波(ここでは、1〜30MHz程度)を発振して生体などの被検体に対して出射するとともに、出射した超音波のうち被検体で反射された反射波(エコー)を受信して電気信号に変換する音響センサーとして機能する。この超音波探触子2は、超音波を送受信する3つの送受信部210の配列である送受信部配列21と、送受信部210に各々対応する複数のスイッチ部23と、切替設定部24と、操作入力部28などを備えている。なお、ここでは、超音波探触子2を外部(表面)から被検体内部に超音波を出射してその反射波を受信するものとしているが、超音波探触子2としては、消化管や血管などの内部や、体腔内などに挿入して用いるサイズ、形状のものも含まれる。ユーザーは、この超音波探触子2における超音波の送受信面、即ち、送受信部配列21から超音波を出射する方向の面を被検体に接触させて超音波診断装置Uを動作させ、超音波診断を行う。

0034

送受信部配列21は、圧電体とその変形(伸縮)により電荷が現れる両端に設けられた電極とを有する圧電素子を備えた複数の送受信部210の配列である。

0035

図3は、本実施形態の超音波探触子2における送受信部配列21の例を示す図である。
ここで、走査方向に対して直交する方向を短軸方向(本発明の「第1方向」に対応)、または幅方向といい、走査方向を長軸方向といい、幅方向および長軸方向に対し直交する方向を深さ方向という場合がある。また、超音波送受信面から深さ方向の距離を「深さ」といい、超音波送受信面から焦点位置までの距離を「焦点距離」という場合がある。なお、以下に「焦点位置」というときは、音響レンズ22が超音波ビームを短軸方向に集束させた位置をいうものとする。

0036

本実施形態の超音波診断装置Uでは、送受信部配列21は、所定の方向(走査方向)と、この走査方向に直交する幅方向(第1方向)で規定される二次元面(平面でなくても良い)内でマトリクス状に配列された複数の送受信部210である。通常、走査方向への送受信部210の配列数は、幅方向への送受信部210の配列数よりも多く、従って、走査方向が長軸方向、幅方向が短軸方向となる。短軸方向には、ここでは、第1、第2および第3の送受信部211、212、213が順に配置されている。この短軸方向への第1、第2および第3の送受信部211,212,213の組を、以降、送受信部組とも記す。

0037

複数の送受信部210に対して走査方向に所定数の送受信部の組ずつ順番に(一部重複がある場合を含む)電圧パルスが供給されることで、当該電圧パルスが供給された送受信部210の各圧電体は、当該圧電体に生じる電界に応じて変形(伸縮)し、超音波が発信される。発信された超音波は、電圧パルスが供給された所定数の送受信部組に含まれる送受信部210の位置、方向、発信された超音波の集束方向及びタイミングのずれ(遅延)の大きさに応じた位置、方向に出射される。また、送受信部210に所定の周波数帯の超音波が入射すると、その音圧により圧電体の厚さが変動(振動)することで当該変動量に応じた電荷が生じ、当該電荷量に応じた電気信号に変換、出力される。

0038

スイッチ部23は、送受信部210に対応して設けられる。第1、第2および第3の送受信部211,212,213に対応するスイッチ部23として、第1、第2および第3のスイッチ部231,232,233が設けられる。
スイッチ部23は、切替設定部24からのスイッチ切替信号に基づいて送受信部210の動作、非動作を切り替える。ここで、「送受信部210の動作」とは、送受信部210が駆動送受信部として選択された場合の動作をいう。これに対し、「送受信部210の非動作」とは、送受信部210が駆動送受信部として選択されない場合の動作をいい、送受信部210が第2の動作状態(後述する第2実施の形態)になるときを含む。

0039

切替設定部24は、複数の送受信部210の中から超音波の送受信を行う駆動送受信部を選択することにより、超音波の進行方向を偏向し、また、超音波ビームの焦点位置を浅部深部とに切り替える。本実施形態の超音波診断装置Uでは、超音波の進行方向は、後述するように、送受信部組ごとに設定が可能となっている。

0040

操作入力部28は、操作者の入力操作を受け付け操作内容に応じた動作を行わせる。
例えば、操作入力部28への操作に応じて手動で切替設定部24の設定を変更することが出来る。

0041

一般的な1.25Dプローブにおいては、送受信部210を短軸方向に分割し、送受信に用いられる送受信部210の幅(短軸開口幅)を狭くすることで、比較的浅い部位に超音波ビームを集束し、送受信に用いられる送受信部210の幅を広くすることで、比較的深い部位に超音波ビームを集束する。このように浅いところにも深いところにも超音波ビームを集束させることが可能な点が、送受信部210を短軸方向に分割しない超音波探触子2に比べて有利である。一般的な1.25Dプローブにおいては、短軸開口幅を狭くした場合、広くした場合、共に開口中心が短軸幅の中心に一致するようになっている。図4Aに示す短軸開口幅を狭くした場合の超音波ビームの形状、図4Bに示す短軸開口幅を広くした場合のビーム形状、それぞれの短軸開口幅による好適な深さ(四角点線で示す部分)を合成して図4Cに示す1つの超音波ビームとして画像を構築する。

0042

一般的な1.25Dプローブでの短軸開口の比(短軸分割比率)は、1:2:1程度の分割割合ビーム形成上、好適である。なお、「短軸分割比率」は必ずしも正確な数値を言うものではなく、実際の測定値整数値に丸めたときの結果(近似値)を含む。
本実施の形態では、一般的な短軸開口を切り替えて使用する1.25Dの他に、短軸開口を狭くして用いる場合に、開口中心が短軸幅の中心と一致しないようにし、超音波ビームを偏向させるものである。
ビームを偏向して使用する場合の短軸分割比率は、例えば、3分割の場合には、等幅(ほぼ等幅を含む)の1:1:1にすると、ビームの偏向角度、ビームの集束性上で有利となる。

0043

本発明では、短軸分割比率で分割された1.25Dプローブを、1)一般的な短軸開口幅を切り替える使い方、2)超音波ビームを偏向させる使い方、の2つを同一のプローブで行うものである。

0044

しかし、偏向ビームに適した短軸分割比率(1:1:1)では、図5A図5Cに示したように短軸開口の広い場合において、超音波ビームがある深さ位置のみに集束し、さらに深部で広がる。その結果、焦点深度(ビームが細くなっている部分の長さ)が短くなり、均一なビーム形成が得られない。なお、短軸分割比率1:1:1で分割された各送受信部210に対応するレンズは全て球面の場合である。

0045

図6に、比較例に係る超音波探触子であって、短軸分割比率(1:1:1)で分割された各送受信部210およびこれらに対応するレンズにおいて超音波が送受信される表面の全面が球面の例を示す。ここで、短軸方向において中央に位置する送受信部210を第2の送受信部212と呼び、また、第2の送受信部212の両側に対称的に配置される送受信部210を第1および第3の送受信部211,213と呼ぶものとする。なお、「対称的」とは、位置および大きさが対称であることを意味する。

0046

図6に示す超音波探触子は、ビームを偏向させるには有利な短軸分割比率であるが、球面のレンズであるため、浅部から深部まで均一なビームを得られない。これは本発明の目的に沿わない。この実施の形態では、浅部から深部まで超音波ビームを均一に細く集束させる方法として、次のように音響レンズ22を構成する。

0047

次に、超音波診断装置Uにおける超音波の焦点位置を変更させるのに適する構成について説明する。

0048

図7は、超音波探触子2における送受信部配列21の短軸方向に沿った断面構造を示す図である。ここでは、図3の断面AAでの断面構造を示している。なお、図7では、第1、第2および第3の送受信部211,212,213に対応して設けられるスイッチ部23を省略して示す。

0049

図7に示すように、この超音波探触子2では、短軸方向に配列された第1、第2および第3の送受信部211,212,213に対して共通の曲率の音響レンズ22が設けられて、第1、第2および第3の送受信部211,212,213による超音波の進行方向が屈折されて、短軸方向に超音波ビームの幅が集束されている。音響レンズ22には、通常、シリコンなどが用いられる。或いは、所望の超音波屈折率に応じて適宜その他の材質が選択されても良い。

0050

音響レンズ22の短軸方向における中央部に位置する第2レンズ部22bは、所定の曲率を有する球面の形状を備えている。

0051

また、第2レンズ部22bの両側に位置する第1および第3レンズ部22a,22cは、非球面の形状を備えている。「非球面」とは、球面でない面をいい、曲率が0となる平面を含む。第1および第3レンズ部22a,22cの形状は、これに限らず、様々な非球面の形状が考えられる。例えば、非球面の形状として、第1および第3レンズ部22a,22cにおいては、第2レンズ部22b側の端部と反対の端部ほど焦点位置が深くなるような形状とする。これにより、超音波ビームが深部で均一に絞られるようになる。以上により、第1、第2および第3の送受信部211,212,213が駆動送受信部として選択される場合(短軸幅が「3」の場合)においても、焦点位置を深くすることができ、深部に超音波ビームを均一に細く集束させることが可能となる。なお、ここでは、第1および第3レンズ部22a、22cの超音波が送受信される表面の全面が非球面形状である。全面を非球面にすることで、焦点位置を浅いところから深いところまで広くとることができる。なお、第1および第3レンズ部22a,22cとしては、その一部に非球面形状を有すれば、焦点位置を深くすることができる効果は得られるため、必ずしもその全部に非球面形状を有する必要はない。また、少なくとも第1および第3レンズ部22a,22cの形状を非球面にすればよく、第2レンズ部22bの形状は、球面であっても、非球面であってもよい。

0052

この実施の形態で、第1および第3レンズ部22a,22cにおける非球面の曲率は、短軸方向の端から第2レンズ部22bに近づくに応じて、第2レンズ部22bの曲率に近くなる曲率である。

0053

音響レンズ22において、第2レンズ部22bが第2の送受信部212に対応して設けられる。また、第1レンズ部22aが第1の送受信部211に対応して設けられる。さらに、第3レンズ部22cが第3の送受信部213に対応して設けられる。図7に示すように各送受信部211,212,213の短軸方向の幅は約3.0mmであるため、第2レンズ部22bおよび第1および第3レンズ部22a,22cの短軸方向の幅は約3.0[mm]となる。また、この実施の形態では、第1、第2および第3の送受信部211,212,213に対応して第1、第2および第3レンズ部22a,22b,22cを設けたが、例えば、5以上の送受信部210に対応してレンズ部を設ける場合においても、中央の第2レンズ部22bの両側に位置する第1及び第3レンズ部22a,22cが非球面形状を有することにより、超音波ビームの焦点位置を深くすることができ、深部に超音波ビームを均一に細く集束させることが可能となる。

0054

図8Aは、使用される第2の送受信部212と超音波ビームの形状との関係を示す図である。図8Bは、使用される第1、第2および第3の送受信部211,212,213と超音波ビームの形状との関係を示す図である。図8Cは、組み合わされた超音波ビームの形状を示す図である。ここで、使用される送受信部210とは、切替設定部24により、駆動送受信部として選択される送受信部210をいうものとする。

0055

第2の送受信部212(図7参照)が切替設定部24により駆動送受信部として選択されたとき、図8Aに示すように、音響レンズ22は、第2の送受信部212からの超音波の送受信ビームを焦点距離が浅い焦点位置において細くなるように集束させる。また、駆動送受信部として第1、第2および第3の送受信部211,212,213(図7参照)が切替設定部24により選択されたとき、第1および第3レンズ部22a,22cが非球面の形状を備えているため、図8Bに示すように、音響レンズ22は、超音波ビームを焦点距離が深い焦点位置に均一に細くなるように集束させることが可能となる。また、スイッチ部23により使用される送受信部を、超音波ビームを浅い領域に集束させる場合に第2の送受信部212に切り替え、超音波ビームを深い領域に集束させる場合に第1、第2および第3の送受信部211,212,213に切り替えることで、図8Cに示すように、実質的に超音波ビームを均一に細く浅部から深部までの広範囲にわたり集束させることが可能となる。

0056

以上のように、第1の実施形態に係る超音波探触子2は、短軸方向に配列された複数の送受信部210と、超音波の送受信ビームを短軸方向に集束させる音響レンズ22と、複数の送受信部210のうちから駆動送受信部を選択する切替設定部24と、切替設定部24からのスイッチ切替信号により送受信部210の動作を切り替えるスイッチ部23とを備える。音響レンズ22は、第1、第2および第3の送受信部211,212,213に対応して第1、第2および第3レンズ部22a,22b,22cを有し、第1および第3レンズ部22a、22cは非球面形状を有する。

0057

以上により、切替設定部24により複数の送受信部210から駆動送受信部を選択することで、超音波ビームの焦点位置を変更して、容易に撮像範囲を変化させることができる。これにより、簡便な構成で使い勝手の良い超音波探触子とすることができる。また、電子回路等が不要で、電極引出数を少なく抑えられることができるため、複雑な構成をとる必要がなく、低コストとなる。さらに、超音波ビームを浅部から深部まで広範囲にわたり均一に細く集束させて、空間分解能を改善することができる機能と、穿刺針3が短軸方向に逸れた場合にも、進行方向が十分に偏向された超音波ビーム内に穿刺針3を収めることができる機能とを、1つの超音波探触子2で実現することが可能となる。

0058

(第2実施の形態)
図9は、比較例に係る超音波探触子2を示す図である。図9に短軸分割比率が1:2:1の一般的な超音波探触子2を示す。ここで、駆動送受信部として第2の送受信部212が切替設定部24により選択されたときの開口幅は例えば3[mm]である(開口小)。また、駆動送受信部として第1、第2および第3の送受信部211,212、213が切替設定部24により選択されたときの開口幅は例えば6[mm]である(開口大)。

0059

短軸分割比率1:2:1は、前述したように、浅部から深部まで超音波ビームを均一に細く集束させるのに好適な短軸分割比率である。

0060

図10は使用される送受信部210と超音波ビームの形状との関係を示す図である。図10に、第1の送受信部211のみが使用された場合の超音波ビームの形状を太い破線で示し、第1および第2の送受信部211,212が使用された場合の超音波ビームの形状を点線で示す。

0061

図10に超音波ビームの形状を太い破線で示すように、第1の送受信部211のみが選択された場合、使われる開口幅が全体の開口幅に比較して小さすぎるために超音波ビームが絞られず、浅部の超音波の指向性が偏向によって意図している側と逆側にあるため、穿刺針3の位置を誤認する可能性がある。また、図10に超音波ビームの形状を点線で示すように、第1および第2の送受信部211,212が選択された場合、選択されない第3の送受信部213が少ないために超音波の進行方向の偏向は少なく、第1、第2および第3の送受信部211,212,213が選択された場合における超音波の進行方向と比較して、差がない。

0062

穿刺針3を被検体内の特定の部位に向けて刺入する場合、穿刺針3の位置移動(ずれ)を逐次確認する必要がある。穿刺針3の位置移動が比較的大きい場合、超音波の進行方向を大きく偏向させる必要があるため、超音波の進行方向の偏向が少ない短軸分割比率が1:2:1の一般的な超音波探触子2では、穿刺針3の位置移動を特定するのに不向きである。

0063

第2の実施形態では、短軸分割比率を1:2:1にしつつ、超音波の進行方向を偏向させるのにも適するように、第2のスイッチ部232がスイッチング素子31とスイッチング素子31に並行に接続された電気回路32とを備える。

0064

図11は、第2実施の形態に係る超音波探触子2を示す図である。図12は、電気回路32の構成の一例を示す図である。

0065

図11に示すように、第1、第2および第3の送受信部211,212,213は、それぞれ第1、第2および第3のスイッチ部231,232,233を介して送受信信号が送受信される。切替設定部24は、レジスター240を備える。レジスター241,242,243が、第1、第2および第3のスイッチ部231,232,233に対応して設けられる。制御部11から予め入力されてレジスター241,242,243に記憶されたスイッチ切替信号に応じて第1、第2および第3のスイッチ部231,232,233のオンオフを切り替える。第1、第2および第3のスイッチ部231,232,233としては、特には限られないが、電力消費量や超音波送受信に係る耐圧性能などを考慮して、例えば、FET電界効果トランジスター)が好ましく用いられる。

0066

第2のスイッチ部232は、スイッチング素子31と、スイッチング素子31と並列に接続される電気回路32とを有する。これにより、切換設定部24によって第2の送受信部212が駆動送受信部として選択されたとき、スイッチング素子31をオンにすることで、第2の送受信部212は電気回路32を経由しないで超音波の送受信を行う。これを第2の送受信部212の第1の動作状態という。超音波の進行方向の偏向を行う場合、切換設定部24によって第2の送受信部212は駆動送受信部として選択されず、スイッチング素子31がオフになることで、第2の送受信部212が電気回路32を経由して超音波の送受信を行う。これを第2の送受信部212の第2の動作状態(本発明の「送受信部の非動作」に対応)という。

0067

例えば、超音波の進行方向を図11において右側に偏向する場合、スイッチング素子31をオフにし、かつ、第1のスイッチ部231をオンにする。これにより、第2の送受信部212が電気回路32を経由して超音波の送受信を行う(第2の動作状態)。また、第1の送受信部211が駆動送受信部に切り替わる。一方、超音波の進行方向を図11において左側に偏向する場合、スイッチング素子31をオフにし、かつ、第3のスイッチ部233をオンにする。これにより、第2の送受信部212が電気回路32を経由して超音波の送受信を行う(第2の動作状態)。また、第3の送受信部213が駆動送受信部に切り替わる。

0068

第2の送受信部212のみを使用する場合(開口小)、スイッチング素子31をオンにし、かつ、第1および第3のスイッチ部231,233をオフにする。これにより、第2の送受信部212が電気回路32を経由しないで超音波の送受信を行う(第1の動作状態)に切り替わる。また、第1および第3の送受信部211,213が駆動送受信部でなくなる。第1、第2および第3の送受信部211,212、213を使用する場合(開口大)、スイッチング素子31をオンする。これにより、第2の送受信部212が電気回路32を経由しないで超音波の送受信を行う(第1の動作状態)に切り替わる。また、第1および第3のスイッチ部231,233をオンする。これにより、第1および第3の送受信部211,213が駆動送受信部に切り替わる。

0069

電気回路32は、抵抗Rのみから構成される回路(図12A参照)、LCから構成される回路(図12B参照)、RLCから構成される回路(図12C参照)のような回路からなる。

0070

図11のスイッチング素子31がオフの場合、第2の送受信部212に加えられる信号および第2の送受信部212で受信された超音波が変換された電気信号は、電気回路32を通る。スイッチング素子31がオンの場合、前記信号および電気信号は、電気回路32を通らない。

0071

電気回路32を設けない構成において、第1の送受信部211と第2の送受信部212とを比較した場合に、第2の送受信部212の方が短軸方向の幅が長く、面積が広いため感度が高く、第1の送受信部211に比較して支配的になるため、超音波ビームの偏向角度が小さくなる。
本実施の形態では、電気回路32に図12Aのように抵抗Rを用いることで、第2の送受信部212の感度を落とすことで、第1の送受信部211と第2の送受信部212とのつりあいをとり、超音波ビームの偏向角度を大きくとることができる。

0072

また、電気回路32に図12BのようにLC回路を用いることで、第2の送受信部212の信号の位相を第1の送受信部211に治してずらすことができ、超音波ビームの偏向角度を大きくすることができる。

0073

さらに電気回路32に図12CのようにLCRからなる回路を用いることで、上記の2つの効果を奏することとなり、超音波ビームの偏向角度を大きくすることができる。

0074

(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る超音波探触子2について図13図15を参照して説明する。図13は超音波探触子を示す図である。図14は、使用される第1の区分212aと超音波の進行方向との関係を示す図である。図15は、使用される第1の送受信部211と超音波の進行方向との関係を示す図である。

0075

短軸分割比率が1:2:1の超音波探触子2において、切替設定部24が例えば第1の送受信部211(短軸幅が「1」)のみを選択して超音波の送受信を行うと、図15に示すような超音波ビームの形状となる。

0076

超音波の進行方向の線と短軸方向全体の中心軸との交点の深さは、比較的深くなる。つまり、浅部では超音波の進行方向の偏向を意図している側と逆側に超音波の指向性が出るために、穿刺針3の位置を誤る可能性がある。

0077

上記の第2の実施形態では、短軸分割比率1:2:1の超音波探触子2において、第2のスイッチ部232がスイッチング素子31とスイッチング素子31に並列に接続された電気回路32とを有することで、短軸分割比率を機能的に1:1:1に近いものとした。

0078

これに対し、第3の実施形態では、短軸分割比率1:2:1の超音波探触子2において、第2の送受信部212を、短軸方向の中心を境界で第1および第2の区分212a,212bに区分けし、切替設定部24が第1および第3の送受信部211,213のいずれか一方と、第1および第2の区分212a、212bのいずれか一方とを、駆動送受信部として選択することで、浅部において、超音波の進行方向の偏向を意図している側に超音波の指向性が出るようにする。

0079

図13に示すように、第1の送受信部211および第3の送受信部213に第1のスイッチ部231が接続される。第1の区分212aに第1スイッチング素子232aが接続される。第2の区分212bに第2スイッチング素子232bが接続される。また、第1のスイッチ部231,第1スイッチング素子232a,第2スイッチング素子232bに対応してレジスター241,242a,242bが設けられる。

0080

第2の送受信部212のみを使用する場合(開口小)、切替設定部24が第1および第2のスイッチング素子232a,232bをオンにし、第1のスイッチ部231をオフにする。これにより、第1および第2の区分212a,212bが駆動送受信部に切り替えられる。

0081

また、第1、第2および第3の送受信部211,212、213を使用する場合(開口大)、切替設定部24が第1のスイッチ部231,第1スイッチング素子232a,第2スイッチング素子232bをオンにする。これにより、第1および第3の送受信部211,213、第1および第2の区分212a,212bが駆動送受信部に切り替えられる。

0082

図14に、例えば、第1の区分212aを用いて形成した超音波ビームの形状を示す。図14によれば、浅部で、超音波の進行方向の偏向を意図している側に超音波の指向性が出ている。このように、本手法を用いることで良好な偏向ビームを得ることができる。

0083

以上のように、第3の実施形態に係る超音波探触子2は、短軸方向に配列された複数の送受信部210と、超音波の送受信ビームを短軸方向に集束させる音響レンズ22と、複数の送受信部210のうちから駆動送受信部を選択する切替設定部24と、切替設定部24からのスイッチ切替信号に基づいて送受信部210の動作を切り替えるスイッチ部23とを備え、第2のスイッチ部212が第1および第2の区分212a、212bを有し、スイッチ部23が、第1および第2のスイッチ部231,232を有し、さらに、第2のスイッチ部232が第1および第2スイッチング素子232a,232bを有する。

0084

上記構成で、切替設定部24による選択で、第1および第3の送受信部211,213を駆動送受信部に切り替え、かつ、第2の送受信部212の第1および第2の区分212a,212bを駆動送受信部に切り替えることにより、送受信ビームの焦点位置を深部に変更し、第1および第3の送受信部211,213を駆動送受信部に切り替えず、かつ、第2の送受信部212の第1および第2の区分212a,212bを駆動送受信部に切り替えることにより、焦点位置を浅部に変更する。

0085

また、例えば切換設定部24による選択で、スイッチング素子212aを駆動送受信部に切り替えることで超音波の進行方向を良好に偏向する。

0086

以上により、短軸分割比率を1:2:1として浅部から深部まで超音波ビームの集束を可能にしつつ、超音波の進行方向の偏向を好適に行うことができる。

0087

なお、上記実施の形態においては、第1および第3レンズ部22a,22cが非球面の形状を有する音響レンズ22を、短軸分割比率1:1:1の超音波探触子2に設けたが、本発明は、これに限らない。例えば、短軸分割比率1:2:1の超音波探触子2に設けてもよい。この場合、第1および第3レンズ部22a,22cの非球面の形状を短軸分割比率1:2:1の超音波探触子2に適合させればよい。

0088

また、上記実施の形態では、切替設定部24の設定を行うための制御動作を超音波診断装置本体1で実行する場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、切替設定部24が制御部(切替制御部)を有し、スイッチ部23の切り替えに係る制御動作を超音波探触子2で行わせてもよい。また、超音波探触子2の操作入力部28への入力操作ではなく、又は入力操作に加えて、超音波診断装置本体1の操作入力部18への入力操作に応じて偏向方向切替などの設定を行わせることができる。これにより、撮像範囲の偏向に係る切替動作を超音波探触子2の内部で完結させることができるので、超音波診断装置本体1との間での制御信号のやり取りがより容易となる。また、切り替え設定部24が超音波診断装置本体にある構成としてもよい。

0089

また、上記の実施形態では、超音波診断装置Uが超音波探触子2と超音波診断装置本体1とを備えることとしたが、操作と偏向制御とが単独で実行可能な超音波探触子2を通常の超音波診断装置本体1に接続して利用してもよい。

0090

また、上記実施の形態では、第1、第2および第3の送受信部211,212,213のうち1つの送受信部しか送受信に使用しないこととすると、超音波送受信強度の低下に伴い、S/N比が大きく低下するので、穿刺針3が確実に検出されるS/N比(受信強度)となるように第1、第2および第3の送受信部211,212,213の幅や電圧振幅などを設定してもよい。

0091

また、走査方向への配列は、リニア走査型である必要はなく、他の配列、セクター走査型コンベックス型ラジアル走査型などであってもよい。

0092

また、上記実施の形態では、穿刺針3が取付部4より超音波探触子2に取り付けられた超音波診断装置Uの一部であるとして説明したが、診断用画像に表示させながら刺入される穿刺針3であれば、超音波診断装置Uと別個の構成であってもよい。

0093

その他、上記実施の形態は、何れも本発明の実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。

0094

1超音波診断装置本体
2 超音波探触子
3穿刺針
11 制御部
111切替制御部
12送信駆動部
13受信処理部
14送受信切替部
15画像生成部
16画像処理部
18操作入力部
19出力表示部
21送受信部配列
210 送受信部
211 第1の送受信部
212 第2の送受信部
212a 第1の区分
212b 第2の区分
213 第3の送受信部
21A振動子
22音響レンズ
22a 第1レンズ部
22b 第2レンズ部
22c 第3レンズ部
23 スイッチ部
231 第1のスイッチ部
232 第2のスイッチ部
232a 第1スイッチング素子
232b 第2スイッチング素子
233 第3のスイッチ部
24切替設定部
28 操作入力部
31 スイッチング素子
32電気回路
U 超音波診断装置

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