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技術 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

出願人 キヤノン株式会社
発明者 菅原麻子
出願日 2016年1月13日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2016-004764
公開日 2017年7月20日 (4年3ヶ月経過) 公開番号 2017-126869
状態 特許登録済
技術分野 カラー・階調 画像処理 カラー画像通信方式 FAX画像信号回路
主要キーワード 対策制御 グラフィック図形 台形領域 読み取りムラ 入力側デバイス 出力側デバイス 低彩度色 微分フィルタ処理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月20日)のものです。
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図面 (10)

課題

裏写り等の不要な背景部分が網点と判定されたとしても、それがムラになって残ることなく、除去できるようにする。

解決手段

本発明における画像処理装置は、原稿光学的に読み取って得られたスキャン画像印刷処理するための画像処理装置であって、前記スキャン画像内の各画素属性を判定する像域判定手段と、前記スキャン画像の各画素の彩度を判定する彩度判定手段と、前記像域判定手段によって網点と判定され、かつ前記彩度判定手段によって彩度が一定値未満の低彩度色であると判定された画素に対しては、不要背景を除去するための対策を含む画像処理を実施し、それ以外の画素に対しては不要背景を除去するための対策を含まない画像処理を実施する画像処理手段と、を備えたことを特徴とする。

概要

背景

一般に、MFP(Multi Function Peripheral)等の画像形成装置におけるコピー処理では、コピー対象原稿忠実再現するため、スキャナで読み取って得られた画像(スキャン画像)に様々な画像処理が行われる。その際、原稿の裏面の画像が写り込んでしまういわゆる裏写りは、忠実に再現されない方が好ましい。また、コピー対象の原稿が例えば新聞紙である場合はその紙自体の色(地色)を忠実に再現しない方がむしろ好ましいといえる。このように、スキャン画像上にはユーザが印刷することを意図しない不要な背景情報(以後、「不要背景」と呼ぶ。)も含まれ得る。このような不要背景を除去するための代表的な機能として、下地飛ばし機能がある。一般的な下地飛ばしでは、各色の信号値所定値以上であるとき、その信号値を白相当の値に変換する処理を行なう。

ここで、上述した下地飛ばし機能によって、スキャン画像内の不要背景と共に本来は残すべきハイライト領域までが除去されてしまうという問題がある。これに対しては、スキャン画像内の網点部を判定して、網点でなく、かつ濃度が一定以下の場合にのみ下地(背景)の除去を行う手法が提案されている(特許文献1を参照)。

概要

裏写り等の不要な背景部分が網点と判定されたとしても、それがムラになって残ることなく、除去できるようにする。本発明における画像処理装置は、原稿を光学的に読み取って得られたスキャン画像を印刷処理するための画像処理装置であって、前記スキャン画像内の各画素属性を判定する像域判定手段と、前記スキャン画像の各画素の彩度を判定する彩度判定手段と、前記像域判定手段によって網点と判定され、かつ前記彩度判定手段によって彩度が一定値未満の低彩度色であると判定された画素に対しては、不要背景を除去するための対策を含む画像処理を実施し、それ以外の画素に対しては不要背景を除去するための対策を含まない画像処理を実施する画像処理手段と、を備えたことを特徴とする。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

原稿光学的に読み取って得られたスキャン画像印刷処理するための画像処理装置であって、前記スキャン画像内の各画素属性を判定する像域判定手段と、前記スキャン画像の各画素の彩度を判定する彩度判定手段と、前記像域判定手段によって網点と判定され、かつ前記彩度判定手段によって彩度が一定値未満の低彩度色であると判定された画素に対しては、不要背景を除去するための対策を含む画像処理を実施し、他の画素に対しては不要背景を除去するための対策を含まない画像処理を実施する画像処理手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。

請求項2

前記不要背景を除去するための対策を含む画像処理は、網点かつ低彩度色と判定された画素の明度を、不要背景を除去するための対策を含まない画像処理と比べてより上げる画像処理であることであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。

請求項3

前記画像処理は、1D−LUTを用いた下地飛ばし処理であり、前記不要背景を除去するための対策として、前記下地飛ばし処理の効果を、不要背景を除去するための対策を含まない場合と比べより強めることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。

請求項4

前記画像処理は、下地飛ばし処理であり、前記不要背景を除去するための対策として、明度が所定値以上の色に置き換える処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。

請求項5

前記明度が所定値以上の色は白であることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。

請求項6

前記画像処理は、3D−LUTを用いた、前記スキャン画像の色空間を前記印刷処理に対応する色空間に変換する色変換処理であり、前記不要背景を除去するための対策として、グレー軸付近信号値が、不要背景を除去するための対策を含まない場合と比べより明るい値となるように、入力値出力値とを規定した3D−LUTを用いることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。

請求項7

前記スキャン画像の色空間はRGBであって、前記印刷処理に対応する色空間はCMYKであり、前記3D−LUTは、不要背景を除去するための対策を含む場合の出力値が、不要背景を除去するための対策を含まない場合と比べて、白を示す値により変換されやすいように規定されていることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。

請求項8

前記画像処理手段は、複数の画素からなる所定の面積単位で網点と判定された領域に対しては、不要背景を除去するための対策を含む画像処理を実施しないことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項9

前記像域判定手段は、前記スキャン画像内のエッジを検出し、前記スキャン画像内の注目画素が前記エッジを構成する画素であって、かつ孤立点を構成する画素である場合に、当該注目画素を網点と判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。

請求項10

前記彩度判定手段は、前記スキャン画像の色空間をデバイス非依存の色空間に変換し、変換後の色値から導出した彩度を予め定めた閾値と比較することで、前記低彩度色であるかどうかを判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。

請求項11

前記閾値は、色相毎に或いは明度に応じて決定されることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。

請求項12

原稿を光学的に読み取って得られたスキャン画像を印刷処理するための画像処理方法であって、前記スキャン画像内の各画素の属性を判定する像域判定ステップと、前記スキャン画像の各画素の彩度を判定する彩度判定ステップと、前記像域判定ステップで網点と判定され、かつ前記彩度判定ステップで彩度が一定値未満の低彩度色であると判定された画素に対しては、不要背景を除去するための対策を含む画像処理を実施し、他の画素に対しては不要背景を除去するための対策を含まない画像処理を実施する画像処理ステップと、を含むことを特徴とする画像処理方法。

請求項13

コンピュータを、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像処理装置として機能させるためのプログラム

技術分野

0001

本発明は、原稿コピーする際に、スキャン画像上の不要な背景を除去する技術に関する。

背景技術

0002

一般に、MFP(Multi Function Peripheral)等の画像形成装置におけるコピー処理では、コピー対象の原稿を忠実再現するため、スキャナで読み取って得られた画像(スキャン画像)に様々な画像処理が行われる。その際、原稿の裏面の画像が写り込んでしまういわゆる裏写りは、忠実に再現されない方が好ましい。また、コピー対象の原稿が例えば新聞紙である場合はその紙自体の色(地色)を忠実に再現しない方がむしろ好ましいといえる。このように、スキャン画像上にはユーザが印刷することを意図しない不要な背景情報(以後、「不要背景」と呼ぶ。)も含まれ得る。このような不要背景を除去するための代表的な機能として、下地飛ばし機能がある。一般的な下地飛ばしでは、各色の信号値所定値以上であるとき、その信号値を白相当の値に変換する処理を行なう。

0003

ここで、上述した下地飛ばし機能によって、スキャン画像内の不要背景と共に本来は残すべきハイライト領域までが除去されてしまうという問題がある。これに対しては、スキャン画像内の網点部を判定して、網点でなく、かつ濃度が一定以下の場合にのみ下地(背景)の除去を行う手法が提案されている(特許文献1を参照)。

先行技術

0004

特開2002−77607号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上述の特許文献1に開示された技術では、スキャン画像内の網点部については除去を行なわない。そのため、例えば裏写りの一部が網点と判定されてしまうと、当該裏写りした部分がムラとなって残ってしまうという別の問題が生じることになる。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係る画像処理装置は、原稿を光学的に読み取って得られたスキャン画像を印刷処理するための画像処理装置であって、前記スキャン画像内の各画素属性を判定する像域判定手段と、前記スキャン画像の各画素の彩度を判定する彩度判定手段と、前記像域判定手段によって網点と判定され、かつ前記彩度判定手段によって彩度が一定値未満の低彩度色であると判定された画素に対しては、不要背景を除去するための対策を含む画像処理を実施し、他の画素に対しては不要背景を除去するための対策を含まない画像処理を実施する画像処理手段と、を備えたことを特徴とする。

発明の効果

0007

本発明によれば、裏写り等の不要な背景部分が網点と判定された場合でも、それがムラになって残ることなく、除去することができる。

図面の簡単な説明

0008

MFPの構成の一例を示すブロック図である。
画像処理部の内部構成を示す機能ブロック図である。
スキャン画像データから印刷データを生成するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
像域判定処理の詳細を示すフローチャートである。
(a)は入力スキャン画像、同(b)はエッジ画像、同(c)は像域画像の一例を示している。
彩度判定処理の詳細を示すフローチャートである。
不要背景対策判定処理の詳細を示すフローチャートである。
実施例1に係る、下地飛ばし処理で用いる1D−LUTの一例である。
実施例2に係る、色変換処理で用いる3D−LUTの一例である。

0009

以下、添付図面を参照して、本発明を好適な実施例に従って詳細に説明する。なお、以下の実施例において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。

0010

以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。

0011

図1は、本実施例に係る画像形成装置としてのMFPの構成の一例を示すブロック図である。

0012

MFP100は、内部バス109で相互に接続されたCPU101、メモリ102、HDD103、スキャナ部104、画像処理部105、プリンタ部106、表示部107で構成され、ネットワークI/F108を介してネットワーク110と接続されている。

0013

CPU101は、MFP100を統括的に制御するプロセッサであって、内部バス109を介して接続された各部を制御する。

0014

メモリ102は、CPU101がMFP100を制御するために実行する各種命令アプリケーションプログラム含む)や各種データを記憶するROMと、CPU101のワークエリアとして機能するRAMで構成される。

0015

スキャナ部104は、不図示の原稿台等にセットされた原稿を光学的に読み取り、所定の解像度のスキャン画像データを取得する。

0016

画像処理部105は、スキャナ部104で取得されたスキャン画像データ等に対し、必要な画像処理を行う。画像処理部105の詳細については後述する。

0017

プリンタ部106は、紙等の記録媒体上に画像を印刷する機能を有する。

0018

HDD103は、スキャナ部104で取得されたスキャン画像データを一時保存する。

0019

表示部107は、タッチスクリーン機能を有する液晶パネルなどで構成され、種々の情報が表示される他、ユーザは、表示部107に表示される画面を介してスキャン指示などを行う。

0020

ネットワークインタフェース108は、LANやインターネット等のネットワーク110を介して接続されているPC(不図示)との間で、印刷データの送受信などの通信を行うためのインタフェースである。

0021

なお、画像形成装置の構成要素は上述の内容に限定されない。例えば、タッチスクリーンに代えてユーザが各種操作を行うためのマウスキーボードなどで構成される入力部を設けるなどしてもよく、画像形成装置の構成は、その用途等に応じて適宜追加・変更され得るものである。

0022

図2は、画像処理部105の内部構成を示す機能ブロック図である。画像処理部105は、像域判定処理部201、彩度判定処理部202、不要背景対策判定処理部203、下地飛ばし処理部204、色変換処理部205、階調補正処理部206、中間調処理部207で構成される。

0023

像域判定処理部201は、入力画像としてのスキャン画像内に含まれるオブジェクトの属性を画素毎に判定する。判定結果は、画素毎に付与される付帯情報像域情報)として、例えば文字写真といった各属性の内容を示すフラグによって表される。そして、この像域情報は、オブジェクト属性に応じて画像処理の内容を切り替えるために用いられる。ここで、中間調で描画されている写真領域はいわゆる網点構造を持つ。また、グラフィック図形のうち中間調で表現されるものは同様に網点構造を持つ。そこで、オブジェクトの属性を識別する情報としては、これらをまとめて“網点”と呼ぶこととする。通常、“網点”と判定された領域は前景を構成するためその情報を残すべきである。しかし、一律にすべての網点領域を残すと、本来はない方が望ましい裏写り領域が網点と判定されることで除去されずにムラとなって残ってしまう。この点、裏写り領域は、原稿の裏面の情報(画像)を読み取ったものであることからその色や形がなまりやすいという特徴がある。つまり、裏写りが網点と判定されたときの色は、無彩色に近付く。また、新聞紙などの不要とされる地色は、鮮やかさのないくすんだ色であることが多い。そこで、網点と判定された領域の中から裏写りや不要な地色の領域を除去するには、網点と判定された全領域(網点領域)の中から彩度が一定値未満のハイライト領域を除去する処理が有効と考えられる。このとき、蛍光ペンや人間の肌色といった部分までが再現されなくなってしまわないように、彩度が一致値以上のハイライト領域については除去されないようにすることが重要である。そこで本発明では、網点領域のうち無彩色のハイライト領域(不要背景の可能性の高い領域)のみを除去する画像処理、具体的には当該領域の明度を上げる画像処理をその対策として講じるようにしている。なお、以下では説明の便宜上、彩度が一定値未満の低彩度色を「無彩色」と呼び、彩度が一定値以上の非低彩度色を「有彩色」と呼ぶこととする。

0024

彩度判定処理部202は、スキャン画像の色空間(ここではRGB)をデバイス非依存の色空間(ここではL*a*b*)に変換した上で、各画素が有彩色か無彩色かを判定する。彩度判定処理の詳細については後述する。

0025

不要背景対策判定処理部203は、像域判定処理の結果(像域情報)と彩度判定処理の結果(彩度情報)とに基づいて、裏写り等の不要背景を取り除くための対策を実行するかどうかを判定する処理(不要背景対策判定処理)を行なう。不要背景対策判定処理の詳細については後述する。本実施例では、1D−LUT(1次元ルックアップテーブル)を用いた下地飛ばし処理において不要背景対策を行うことを想定している。よって、不要背景対策判定処理の結果(対策制御情報)は下地飛ばし処理部204に送られる。

0026

下地飛ばし処理部204は、スキャン画像データの下地を除去する下地飛ばし処理を行う。本実施例では、下地飛ばし処理に使用する1D−LUTを対策制御情報に従って切り替えることで、有彩色のハイライト領域を維持しつつ無彩色のハイライト領域のみを飛ばして、裏写りやくすんだ地色を除去する。この下地飛ばし処理の詳細については後述する。

0027

色変換処理部205は、スキャン画像の色空間(ここではRGB)を、出力側デバイス(プリンタ部106)に依存する色空間(ここではCMYK)に変換する。

0028

階調補正処理部206は、入力階調値に対する出力階調値を規定した色毎のLUTを用いるなどしてCMYK各色の階調特性補正する。

0029

中間調処理部207は、ディザ法誤差拡散法を用いた中間調処理(ハーフトーン処理)を行って、プリンタ部106が対応可能な階調数(例えば2値)の印刷用画像データ(印刷データ)を生成する。

0030

続いて、画像処理部105における処理の流れについて説明する。図3は、画像処理部105における、入力されたスキャン画像データから印刷データを生成するまでの処理の流れを示すフローチャートである。なお、この一連の処理は、以下に示す手順を記述したコンピュータ実行可能なプログラムをROMからRAM上に読み込んだ後に、CPU101によって該プログラムを実行することによって実施される。

0031

画像処理部105にスキャン画像データが入力されると、ステップ301において、像域判定処理部201が、像域判定処理を行ってスキャン画像から像域情報を生成する。

0032

<像域判定処理>
図4は、像域判定処理の詳細を示すフローチャートである。

0033

ステップ401では、入力されたスキャン画像内の任意の注目画素に対してエッジ検出を行う。エッジ検出は公知の手法を用いればよいため、詳細については省略するが、たとえば以下の処理が考えられる。まず、入力スキャン画像の輝度成分に対して微分フィルタ処理を実行して各画素のエッジ強度を求める。そして、得られたエッジ強度が所定閾値以上の画素を黒画素とし、エッジ強度が所定閾値より小さい画素を白画素とすることでエッジ画像を生成する。図5(a)は入力スキャン画像の一例であり、同(b)はそのエッジ画像を示している。図5(a)に示すスキャン画像内には本来のオブジェクトとして、富士山の写真領域501と「Fuji」のアルファベットからなる文字領域502が存在している。加えて、図5(a)に示すスキャン画像内には、裏面の文字「Japan」が透け見えた裏写り領域503が存在している。そして、図5(b)に示すエッジ画像では、写真領域501のうちエッジと判定された部分がドット群511、文字領域502のうちエッジと判定された縁の部分が線512で示されている。さらに、裏写り領域503のうちエッジと判定された部分がドット群513で示されている。

0034

ステップ402では、エッジ検出の結果に従い、処理の切り分けがなされる。注目画素がエッジを構成する画素であれば、ステップ403に進む。一方、エッジを構成する画素でなければ、ステップ407に進む。この際、注目画素がエッジかどうかの判定には、上述のエッジ画像を用いる他、例えばエッジ強度と所定の閾値を比較することで行なってもよい。

0035

ステップ403では、エッジと判定された注目画素が、網点かどうかを判定するための孤立点判定を行う。孤立点判定の手法としては、例えば注目画素を中心とした所定の参照領域(例えば5×5画素)が所定のパターン合致するかどうかを調べるパターンマッチングが挙げられる。この際のパターンは、検出したい網点の濃度、スクリーン線数スクリーンの形状などを考慮して適宜設定すればよい。また、網点は濃度によってドット形状が変化するため、完全にパターンが一致しなくても網点領域を判定できるようにしてもよい。なお、パターンマッチングは孤立点判定手法の一例であってこれに限定されない。

0036

ステップ404では、孤立点判定の結果に従い、処理の切り分けがなされる。注目画素が孤立点を構成する画素であれば、ステップ405に進む。一方、孤立点を構成する画素でなければ、ステップ406に進む。

0037

そして、ステップ405では注目画素は網点属性の画素と判定され、ステップ406では注目画素は文字属性の画素と判定され、ステップ407では注目画素はベタ属性の画素と判定される。そして、像域情報として、判定結果に従った属性を示すフラグ(網点フラグ文字フラグ、ベタフラグ)が画素毎に生成される。

0038

ステップ408では、スキャン画像内に未処理の画素があるかどうか判定され、未処理の画素があればステップ401に戻る。そして、次の画素が注目画素に設定されてステップ401以降の処理が繰り返される。一方、スキャン画像内のすべての画素について処理が完了していれば、本処理を終える。図5(c)は、全画素についての像域情報を表した画像(像域画像)である。図5(c)の像域画像において、グレー台形領域521は、網点と判定された画素(網点フラグONの画素)領域を示しており、写真領域501に対応している。また、白抜きで「Fuji」を表す領域522は、文字と判定された画素(文字フラグONの画素)領域を示しており、文字領域502に対応している。さらに、グレーの複数のドット群523は、裏面の文字「Japan」が透けた裏写り領域503の一部が網点として判定された画素(網点フラグONの画素)群の集合を示している。なお、図5(c)の像域画像において、その他の黒の領域は、ベタと判定された画素(ベタフラグONの画素)領域であって用紙の地色(この場合は白)部分に対応している。領域522は、文字の太さによっては文字の周囲が文字と判定され、文字の内部はベタと判定されることもある。

0039

以上が、像域判定処理の内容である。図3のフローチャートの説明に戻る。

0040

ステップ302において、彩度判定処理部203が、スキャン画像の各画素についての彩度情報を生成する処理(彩度判定処理)を行う。

0041

<彩度判定処理>
図6は、彩度判定処理の詳細を示すフローチャートである。

0042

ステップ601では、入力されたスキャン画像内の任意の注目画素に対して、入力側デバイス(スキャナ部104)に依存する現在の色空間(ここではRGB)から、デバイスに依存しない色空間(ここではL*a*b*)に変換する。

0043

ステップ602では、変換後のL*a*b*値から彩度C*を導出する。L*a*b*値からの彩度C*の導出には、例えば以下の式(1)を用いる。

0044

0045

ステップ603では、導出した彩度C*と予め定めておいた閾値とを比較し、注目画素が有彩色か無彩色かを判定する。ここで、厳密な意味での無彩色は、明度のみを持ち色相と彩度がゼロの色(黒〜グレー〜白)を指す。しかし本明細書でいう無彩色は、上述のとおり、彩度が一定値未満の色(裏写り等として除去すべきくすんだ色全般)を意味するものである。したがって、有彩色か無彩色かの判別に用いる閾値は、色相毎に或いは明度に応じて変えてもよい。例えば、裏写りする色の彩度、再生紙や古紙に含まれる不純物の色等を考慮して無彩色の範囲を設定し、それに応じた閾値を定めればよい。導出した彩度C*が所定の閾値よりも小さい場合、ステップ604に進む。一方、導出した彩度C*が所定の閾値以上である場合、ステップ605に進む。

0046

そして、ステップ604では注目画素は無彩色と判定され、ステップ605では注目画素は有彩色と判定される。

0047

ステップ606では、スキャン画像内に未処理の画素があるかどうか判定され、未処理の画素があればステップ601に戻る。そして、次の画素が注目画素に設定されてステップ601以降の処理が繰り返される。一方、スキャン画像内のすべての画素について処理が完了していれば、本処理を終える。なお、上述のステップ601では、RGB色空間からL*a*b*色空間に変換しているが、変換後の色空間はデバイス非依存なものであればよく、例えばLch等の他の色空間でも構わない。この場合、ステップ602以降の各ステップの内容は、変換後の色空間に応じて適宜変更されることは言うまでもない。要は、除去の対象となる無彩色かどうかを判定できればよい。

0048

以上が、彩度判定処理の内容である。図3のフローチャートの説明に戻る。

0049

ステップ303において、不要背景対策判定処理部203は、ステップ301の像域判定処理の結果とステップ302の彩度判定処理の結果とを用いて、不要背景を取り除くための対策を実行するかどうかの判定処理(不要背景対策判定処理)を行なう。

0050

<不要背景対策判定処理>
図7は、不要背景対策判定処理の詳細を示すフローチャートである。

0051

ステップ701では、前述の像域情報に基づき、入力されたスキャン画像内の任意の注目画素が、網点かどうかを判定する。具体的には、前述の像域画像(図5(c)を参照)を用いて、注目画素が網点を構成する画素かどうかを判定する。注目画素が網点である場合は、ステップ702に進む。一方、注目画素が網点でない場合は、ステップ703に進む。

0052

ステップ702では、前述の彩度情報に基づき、注目画素が有彩色か無彩色かを判定する。注目画素が有彩色である場合は、ステップ704に進む。一方、注目画素が無彩色である場合は、ステップ705に進む。

0053

ステップ703では、前述の像域情報に基づき、注目画素がベタかどうかを判定する。具体的には、前述の像域画像(図5(c)を参照)を用いて、注目画素がベタ部を構成する画素かどうかを判定する。注目画素がベタである場合は、ステップ705に進む。一方、注目画素がベタでない場合(=文字である場合)は、ステップ704に進む。

0054

注目画素が網点かつ有彩色と判定された場合及び文字と判定された場合のステップ704では、裏写り対策の不実施が決定される。これは、網点かつ有彩色の領域は前景のカラーハイライト領域であることから忠実に再現すべきであり、文字領域であれば可読性を維持する必要があることから、いずれの場合も画像情報をそのまま残すことが望ましいためである。

0055

一方、注目画素が網点かつ無彩色と判定された場合のステップ705では、裏写り対策の実施が決定される。これは、網点かつ無彩色の領域は裏写り領域の一部が網点として判定された領域である可能性或いは不要な地色である可能性が高いことから、可能な限り除去することが望ましいためである。

0056

そして、ステップ704及び705では、決定された内容に従い裏写り対策の実施或いは不実施を制御する信号(例えば制御フラグ)が注目画素について生成され、裏写り対策を実行する処理部(本実施例では下地飛ばし処理部204)に送られる。

0057

ステップ706では、スキャン画像内に未処理の画素があるかどうか判定され、未処理の画素があればステップ701に戻る。そして、次の画素が注目画素に設定されてステップ701以降の処理が繰り返される。一方、スキャン画像内のすべての画素について処理が完了していれば、本処理を終える。

0058

以上が、不要背景対策判定処理の内容である。図3のフローチャートの説明に戻る。

0059

ステップ304において、下地飛ばし処理部204は、不要背景対策判定処理の結果(本実施例では対策制御フラグ)に従い、下地飛ばし処理を注目画素に対して行う。具体的には、対策制御フラグがONであれば、下地飛ばしの効果を強めた1D−LUTを用いた処理が実行される。また、対策制御フラグがOFFであれば、通常の1D−LUTを用いた下地飛ばし処理が実行される。図8は、下地飛ばし処理で用いる1D−LUTの一例を示す図である。図8において、横軸入力画素値縦軸出力画素値を示している。そして、実線は対策制御フラグONの場合に用いる不要背景対策ありの1D−LUT、1点鎖線は対策制御フラグOFFの場合に用いる通常時の1D−LUTを示している。不要背景対策ありの1D−LUTの場合、通常時のものと比べてより早い段階で出力値が白を示す値(255)となり、下地飛ばし効果が強くなっている(より明度を上げている)のが分かる。なお、1D−LUTはRGB各色で共通でもよいし色毎に用意してもよい。さらには、下地飛ばし効果を強めた1D−LUTを用いるのに代えて、対策制御フラグがONの画素に対して白などの予め決めておいた色値に置き変える処理を行ってもよい。

0060

ステップ305において、色変換処理部205は、対策制御フラグに従って下地飛ばし処理を行なったスキャン画像の色空間(RGB)を、プリンタ部106における印刷処理に対応した色空間(CMYK)に変換する。この変換には、例えば、入力値(RGB)と出力値(CMYK)とを対応付けた3D−LUT(3次元のルックアップテーブル)が用いられる。

0061

ステップ306において、階調補正処理部207は、プリンタ部106が対応可能な色空間(CMYK)に変換されたスキャン画像に対し、プリンタ部106の階調特性に応じてCMYK各色の階調を補正する。

0062

ステップ307において、中間調処理部208は、ディザ法や誤差拡散法といった所定の手法によるハーフトーン処理を行って、プリンタ部106で表現可能な階調数のハーフトーン画像データ(印刷データ)を生成する。

0063

以上が、本実施例に係る、画像処理部105における、スキャン画像データから印刷データを生成する処理の流れである。生成された印刷データはプリンタ部106等へ出力され、印刷処理に供される。

0064

なお、本実施例では画素毎に裏写り対策の実施/不実施を制御する例について説明したが、所定の面積単位で制御してもよい。前述の図5で示すように、写真領域501やグラフィック図形領域(不図示)の場合、網点フラグは連続して立つ。一方で、裏写り領域503の一部が誤って網点と判定された場合、裏写りの透け方のムラやスキャン時の読み取りムラなどによって、網点フラグは安定せず離散的出現する。そこで、像域情報を所定の面積単位で解析し、網点フラグが当該所定の面積で全面的に立っている場合には忠実に再現すべき前景領域として不要背景対策を不実施とし、離散的に立っている場合にのみ不要背景対策を実施するようにしてもよい。

0065

以上のように本実施例によれば、スキャン画像内の網点かつ無彩色の領域のみに対し、不要背景対策として効果を強めた下地飛ばし処理が実行される。これにより、原稿をコピーする際に、カラーハイライト領域の再現性を確保しつつ裏写り等の不要な背景を除去することができる。

0066

実施例1では、不要背景対策としてその効果を強くした下地飛ばし処理を行う態様について説明した。次に、不要背景対策を色変換処理において実現する態様を実施例2として説明する。なお、実施例1と共通する内容については説明を省略ないしは簡略化し、ここでは差異点を中心に説明する。

0067

本実施例では、不要背景対策を、プリンタ部106が対応可能な色空間へと変換する色変換処理部205において実行する。従って、不要背景対策判定処理部203での判定結果である対策制御情報(対策制御フラグ)は、本実施例では色変換処理部205に送られることになる。前述の図2において、不要背景対策判定処理部203から色変換処理部205に向けて伸び破線の矢印はこのことを表している。

0068

そして、色変換処理部205では、色変換処理に用いる3D−LUTを、対策制御フラグに従って切り替える。具体的には、グレー軸付近の信号値がより明るい値となるような出力値を不要背景対策用として通常時の出力値とは別に用意しておき、対策制御フラグがONの注目画素については不要背景対策用の出力値を変換後の値として選択するようにする。図9は、本実施例に係る色変換処理で用いる3D−LUTの一例である。図9の3D−LUTにおいて、列901はRGBの入力値を示し、列902は対策制御フラグがOFFのときに選択される通常時(不要背景対策なし)の出力値、列903は対策制御フラグがONのときに選択される不要背景対策ありの出力値である。この例では、不要背景対策ありの場合、入力値であるRGB値が“200”を超えた段階で、出力値であるCMYK値のすべてが“0”と規定されており、通常時と比べてより白に変換されやすい(より明度が上がる)ことが分かる。なお、3D−LUT内に対応する入力値が存在しない場合は、公知の補間処理によって求めればよい。

0069

以上のとおり本実施例によっても、原稿をコピーする際に、カラーハイライト領域の再現性を確保しつつ裏写り等の不要な背景を除去することができる。

実施例

0070

(その他の実施例)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

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