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技術 フェライト焼結磁石

出願人 TDK株式会社
発明者 森田啓之
出願日 2016年1月15日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-006463
公開日 2017年7月20日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2017-126719
状態 特許登録済
技術分野 硬質磁性材料 磁性セラミックス
主要キーワード 微粉砕材 焼成温度保持 セラミック射出成形 保形力 アークセグメント 工作機器 エアコンコンプレッサー コンプレッサー用
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月20日)のものです。
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図面 (8)

課題

高いBrおよびHcJが維持され、しかも成型性が良好なフェライト焼結磁石を提供すること。

解決手段

下記式(1)で表される組成を有し、Ca1−w−xLawAxFezComMnaO19・・・(1)前記式(1)中、w、x、z、mおよびaは、下記式(2)、(3)、(4)、(5)および(6)を満たし、0.21≦w≦0.62(2)、0.02≦x≦0.46(3)、7.43≦z≦11.03(4)、0.18≦m≦0.41(5)、0.046≦a≦0.188(6)AはSrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であることを特徴とするフェライト焼結磁石。

概要

背景

概要

高いBrおよびHcJが維持され、しかも成型性が良好なフェライト焼結磁石を提供すること。下記式(1)で表される組成を有し、Ca1−w−xLawAxFezComMnaO19・・・(1)前記式(1)中、w、x、z、mおよびaは、下記式(2)、(3)、(4)、(5)および(6)を満たし、0.21≦w≦0.62(2)、0.02≦x≦0.46(3)、7.43≦z≦11.03(4)、0.18≦m≦0.41(5)、0.046≦a≦0.188(6)AはSrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であることを特徴とするフェライト焼結磁石。

目的

本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、高いBrおよびHcJが維持され、しかも成型性が良好なフェライト焼結磁石を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

下記式(1)で表される組成を有し、Ca1−w−xLawAxFezComMnaO19・・・(1)前記式(1)中、w、x、z、mおよびaは、下記式(2)、(3)、(4)、(5)および(6)を満たし、0.21≦w≦0.62(2)0.02≦x≦0.46(3)7.43≦z≦11.03(4)0.18≦m≦0.41(5)0.046≦a≦0.188(6)AはSrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であることを特徴とするフェライト焼結磁石

請求項2

w/mが0.84〜2.48である請求項1に記載のフェライト焼結磁石。

請求項3

さらにSiをSiO2換算で0.52質量%〜1.18質量%含む請求項1または2に記載のフェライト焼結磁石。

請求項4

さらにCrをCr2O3換算で0.98質量%以下含む請求項1〜3のいずれかに記載のフェライト焼結磁石。

技術分野

0001

本発明は、フェライト焼結磁石に関する。

0002

酸化物からなる永久磁石の材料としては、六方晶系のM型マグネトプランバイト型)SrフェライトまたはBaフェライトが知られている。これらのフェライトからなる磁性材料は、フェライト焼結磁石やボンド磁石の形で永久磁石として供されている。

0003

近年、電子部品の小型化、高性能化に伴って、永久磁石に対しても、高い磁気特性を有することが要求されている。

0004

永久磁石の磁気特性の指標としては、一般に、残留磁束密度(Br)および保磁力(HcJ)が用いられ、これらが高いほど高い磁気特性を有していると評価される。

0005

例えば、特許文献1には、Si成分を所定量含有させることで、高いBrおよびHcJを有するのみならず、高いHk/HcJを有するフェライト磁性材料が示されている。

0006

また、特許文献2には、Si成分を所定量含有させ、さらに、Al成分およびCr成分を所定量含有させることで、高いBrおよびHcJを有するフェライト磁性材料が示されている。

0007

前述のように、BrおよびHcJの両方を良好に得るために、主組成に添加する元素の組み合わせを種々に変える試みがなされているが、どのような添加元素の組み合わせが高い磁気特性を与えるのかは、未だ明らかではない。

0008

また、永久磁石には、高いBrおよびHcJを有することに加え、HcJに対する磁化がBrの90%であるときの磁界の値(Hk)の比率、いわゆる角型比(Hk/HcJ)も高いことが好ましい。

0009

また、工業的に多量の製品を安定した品質で製造するためには、成型性が良好であることが必要である。

0010

しかしながら、いずれかの磁気特性または成型性が向上すると他の磁気特性または成型性が低下してしまうなど、良好な磁気特性および良好な成型性を有する永久磁石を得ることは従来、決して容易なことではなかった。

先行技術

0011

国際公開第2011/004791号
国際公開第2014/021426号

発明が解決しようとする課題

0012

そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、高いBrおよびHcJが維持され、しかも成型性が良好なフェライト焼結磁石を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上記目的を達成するため、本発明のフェライト焼結磁石は、以下の通りである。

0014

[1]下記式(1)で表される組成を有し、
Ca1−w−xLawAxFezComMnaO19・・・(1)
前記式(1)中、w、x、z、mおよびaは、下記式(2)、(3)、(4)、(5)および(6)を満たし、
0.21≦w≦0.62 (2)
0.02≦x≦0.46 (3)
7.43≦z≦11.03 (4)
0.18≦m≦0.41 (5)
0.046≦a≦0.188 (6)
AはSrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であることを特徴とするフェライト焼結磁石。

0015

本発明によれば、BrおよびHcJを良好に維持しつつ、高い成型性を有するフェライト焼結磁石を提供できる。

0016

上記[1]の具体的態様として、下記の態様が例示される。

0017

[2]w/mが0.84〜2.48である前記[1]に記載のフェライト焼結磁石。

0018

[3]さらにSiをSiO2換算で0.52質量%〜1.18質量%含む前記[1]または[2]に記載のフェライト焼結磁石。

0019

[4]さらにCrをCr2O3換算で0.98質量%以下含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載のフェライト焼結磁石。

図面の簡単な説明

0020

図1は、本発明の一実施形態に係るフェライト焼結磁石を模式的に示す斜視図である。
図2(A)は、Mnの原子比率(a)とBrの関係を示すグラフであり、図2(B)は、Mnの原子比率(a)とHcJの関係を示すグラフであり、図2(C)は、Mnの原子比率(a)とHk/HcJの関係を示すグラフである。
図3(A)は、Coの原子比率(m)とBrの関係を示すグラフであり、図3(B)は、Coの原子比率(m)とHcJの関係を示すグラフであり、図3(C)は、Coの原子比率(m)とHk/HcJの関係を示すグラフである。
図4(A)は、Laの原子比率(w)とBrの関係を示すグラフであり、図4(B)は、Laの原子比率(w)とHcJの関係を示すグラフであり、図4(C)は、Laの原子比率(w)とHk/HcJの関係を示すグラフである。
図5(A)は、Aの原子比率(x)とBrの関係を示すグラフであり、図5(B)は、Aの原子比率(x)とHcJの関係を示すグラフであり、図5(C)は、Aの原子比率(x)とHk/HcJの関係を示すグラフである。
図6(A)は、Feの原子比率(z)とBrの関係を示すグラフであり、図6(B)は、Feの原子比率(z)とHcJの関係を示すグラフであり、図6(C)は、Feの原子比率(z)とHk/HcJの関係を示すグラフである。
図7(A)は、SiO2の含有量とBrの関係を示すグラフであり、図7(B)は、SiO2の含有量とHcJの関係を示すグラフであり、図7(C)は、SiO2の含有量とHk/HcJの関係を示すグラフである。

0021

本発明を、実施形態に基づき、図面を参照しつつ詳細に説明するが、本発明は以下に説明する実施形態のみに限定されない。

0022

また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。

0023

フェライト焼結磁石
本実施形態に係るフェライト焼結磁石の全体構成について説明する。

0024

図1は、本実施形態のフェライト焼結磁石を模式的に示す斜視図である。フェライト焼結磁石10は、端面が円弧状になるように湾曲した形状であり、一般的には、アークセグメント形状、C形形状、瓦型形状、または弓形形状と呼ばれる形状である。フェライト焼結磁石10は、例えばモータ用の磁石として好適に用いられる。

0025

本発明の一実施形態に係るフェライト焼結磁石10は、六方晶構造を有するフェライト相からなる主相を有するフェライトで構成される。

0026

前記フェライト相としてはマグネトプランバイト型(M型)フェライト(以下では、「M型フェライト」とする。)が好ましい。なお、マグネトプランバイト型(M型)フェライトからなる主相を特に「M相」という。ここで「フェライト相からなる主相」とは、通常、フェライト焼結磁石は「主相(結晶粒子)」と「粒界部分」とからなるところ、この「主相」がフェライト相であることを意味する。焼結体に占める主相の割合としては、好ましくは95体積%以上である。

0027

フェライト焼結磁石は、焼結体の形態であり、結晶粒子(主相)と粒界とを含む構造を有している。この焼結体における結晶粒子の平均結晶粒径は、好ましくは2μm以下であり、より好ましくは0.5μm〜1.6μmである。このような平均結晶粒径を有することで、高いHcJが得られ易くなる。なお、ここで述べた平均結晶粒径とは、M型フェライトの焼結体における結晶粒子の、磁化困難軸a軸)方向の粒子径相加平均値のことである。フェライト磁性材料の焼結体の結晶粒径は、走査型電子顕微鏡によって測定することができる。

0028

本実施形態のフェライト焼結磁石は、たとえば、下記式(1)で表される組成を有する。
Ca1−w−xLawAxFezComMnaO19・・・(1)

0029

ここで、式(1)中、AはSrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素である。

0030

式(1)中、w、x、z、mおよびaは、それぞれ、La、A、Fe、CoおよびMnの原子比率を示しており、下記式(2)、(3)、(4)、(5)および(6)の全てを満たす。
0.21≦w≦0.62 (2)
0.02≦x≦0.46 (3)
7.43≦z≦11.03 (4)
0.18≦m≦0.41 (5)
0.046≦a≦0.188 (6)

0031

なお、酸素組成比は、各金属元素の組成比、各元素(イオン)の価数に影響され、結晶内で電気的中性を維持するように増減する。また、後述する焼成工程の際に、焼成雰囲気還元性雰囲気にすると酸素欠損が生じる場合もある。

0032

以下、前述したフェライト焼結磁石の組成について、より詳細に説明する。

0033

本実施形態のフェライト焼結磁石は、後述するように副成分としてSiO2またはCr2O3を含んでいてもよく、他の副成分をさらに含んでいてもよい。例えば、副成分としてCa成分を含んでいてもよい。

0034

ただし、本実施形態のフェライト焼結磁石は、前述したように主相であるフェライト相を構成する成分としてCaを含む。したがって、副成分としてCaを含有させた場合、例えば焼結体から分析されるCaの量は主相および副成分の総量となる。すなわち、副成分としてCa成分を用いた場合には、一般式(1)におけるCaの原子比率(1−w−x)は副成分をも含んだ値となる。原子比率(1−w−x)の範囲は、焼結後に分析された組成に基づいて特定されるものであるから、副成分としてCa成分を含む場合と含まない場合との両方に適用できる。

0035

Laの原子比率(w)は、0.21≦w≦0.62であり、この範囲であることで、高いBrおよびHcJが得られると共に、成型性が良好になる。また、異方性磁界を向上できる。上記の観点から、Laの原子比率は、0.24〜0.56であると好ましく、0.31〜0.51であるとより好ましい。

0036

Aで示される元素は、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であるが、Aは、Sr単独もしくはBa単独であることがより好ましい。これにより、元素の種類を減らすことができ、製造の作業負荷を減らすことができる。なお、SrとBaが両方含まれていてもよい。

0037

前記フェライト焼結磁石を構成する金属元素の組成中のAの原子比率(x)は、0.02≦x≦0.46であり、この範囲であることで、高いBrおよびHcJが得られると共に、成型性が良好になる。上記の観点から、Aの原子比率(x)は、0.04〜0.32であると好ましく、0.07〜0.23であるとより好ましい。

0038

なお、SrとBaが両方含まれる場合には、その合計量が上記のAの原子比率(x)の範囲になることが好ましい。

0039

Feの原子比率(z)は、7.43≦z≦11.03であり、この範囲であることで、高いBrおよびHcJが得られると共に、成型性が良好になる。上記の観点から、Feの原子比率(z)は、8.02〜10.65であると好ましく、8.51〜10.23であるとより好ましく、8.72〜9.52であるとさらに好ましい。

0040

Coの原子比率(m)は、0.18≦m≦0.41であり、この範囲であることで、高いBrおよびHcJが得られると共に、成型性が良好になる。また、異方性磁界を向上できる。上記の観点から、Coの原子比率は、0.18〜0.36であると好ましく、0.21〜0.28であるとより好ましい。

0041

Mnの原子比率(a)は、0.046≦a≦0.188であり、この範囲であることで、高いBrおよびHcJが得られると共に、成型性が良好になる。上記の観点から、Mnの原子比率は、0.046〜0.137であると好ましく、0.049〜0.114であるとより好ましく、0.054〜0.079であるとさらに好ましい。

0042

なお、フェライト焼結磁石のCrまたはSiなどの副成分は、フェライト焼結磁石の主相と粒界のどちらにも含まれ得る。フェライト焼結磁石においては、全体のうちの副成分以外が主相である。

0043

Laの原子比率(w)とCoの原子比率(m)は、w/mが0.84〜2.48であることが好ましい。これにより、高いBrおよびHcJが得られると共に、成型性が良好になる。上記の観点から、w/mは1.24〜2.04であるとより好ましい。

0044

本実施形態のフェライト焼結磁石は、副成分として、Siを含んでいてもよい。Siは、SiO2換算での含有量がフェライト焼結磁石全体の0.52質量%〜1.18質量%であることが好ましい。これにより、焼結性が良好となり、また焼結体の結晶粒径が適度に調整され、良好に磁気特性が制御されたフェライト焼結磁石となる。その結果、フェライト焼結磁石は、高いBrおよびHcJが得られると共に、高いHk/HcJおよび良好な成型性を得ることが可能となる。上記の観点から、SiO2の含有量はフェライト焼結磁石全体の0.59質量%〜1.01質量%であるとより好ましく、0.64質量%〜0.92質量%であるとさらに好ましい。

0045

本実施形態のフェライト焼結磁石は、副成分として、Crを含んでいてもよい。Crは、Cr2O3換算での含有量が、フェライト焼結磁石全体の0.98質量%以下であると好ましく、0.30質量%以下であるとより好ましく、0.08質量%以下であるとさらに好ましい。これにより、成型性が良好になる。

0046

フェライト焼結磁石は、前述した金属元素の組成、およびSiO2等の副成分を含有しているが、フェライト焼結磁石の組成は、蛍光X線定量分析によって測定することができる。また、主相の存在は、X線回折電子線回折によって確認することができる。

0047

また、副成分としては、ホウ素Bを例えばB2O3として含んでいてもよく、Bの含有量は、フェライト焼結磁石全体に対し、B2O3として0.5質量%以下であることが好ましい。これにより、フェライト焼結磁石を得る際の仮焼温度焼成温度を低くすることができ、フェライト焼結磁石が生産性よく得られ、フェライト焼結磁石の飽和磁化の低下を抑えることができる。

0048

さらに、本実施形態のフェライト焼結磁石は、副成分として、Ga、Mg、Cu、Ni、Zn、In、Li、Ti、Zr、Ge、Sn、V、Nb、Ta、Sb、As、W、Mo等を、酸化物の形態で含んでいてもよい。これらのフェライト焼結磁石全体における含有量は、各原子化学量論組成の酸化物に換算して、酸化ガリウム5質量%以下、酸化マグネシウム5質量%以下、酸化銅5質量%以下、酸化ニッケル5質量%以下、酸化亜鉛5質量%以下、酸化インジウム3質量%以下、酸化リチウム1質量%以下、酸化チタン3質量%以下、酸化ジルコニウム3質量%以下、酸化ゲルマニウム3質量%以下、酸化スズ3質量%以下、酸化バナジウム3質量%以下、酸化ニオブ3質量%以下、酸化タンタル3質量%以下、酸化アンチモン3質量%以下、酸化砒素3質量%以下、酸化タングステン3質量%以下、酸化モリブデン3質量%以下であることが好ましい。ただし、これらを複数種類組み合わせて含む場合は、磁気特性の低下を避けるため、その合計が5質量%以下となるようにすることが望ましい。

0049

アルカリ金属元素(Na、K、Rb等)は、フェライト焼結磁石の原料中に含まれている場合もあり、そのように不可避的に含まれる程度であれば、フェライト焼結磁石中に含まれていてもよい。磁気特性に大きく影響しないアルカリ金属元素の含有量は、3質量%以下である。

0050

フェライト焼結磁石の製造方法
次に、本発明の一実施形態としてのフェライト焼結磁石の製造方法について具体的に説明する。

0051

以下の実施形態では、フェライト焼結磁石の製造方法の一例を示す。本実施形態では、フェライト焼結磁石は、配合工程、仮焼工程、粉砕工程、成形工程および焼成工程を経て製造することができる。また、粉砕工程と成形工程の間に、微粉砕スラリーの乾燥工程、混練工程が含まれる場合があり、成形工程と焼成工程の間に、脱脂工程が含まれる場合がある。各工程について、以下に説明する。

0052

<配合工程>
配合工程では、フェライト焼結磁石の原料を配合して、原料混合物を得る。まず、フェライト焼結磁石の原料としては、これを構成する元素のうちの1種または2種以上を含む化合物原料化合物)が挙げられる。原料化合物は、例えば粉末状のものが好適である。

0053

原料化合物としては、各元素の酸化物、または焼成により酸化物となる化合物(炭酸塩水酸化物硝酸塩等)が挙げられる。例えばCaCO3、La2O3、SrCO3、Fe2O3、Co3O4、MnO、Cr2O3およびSiO2等が例示できる。原料化合物の粉末の平均粒径は、例えば、均質な配合を可能とする観点から、0.1μm〜2.0μm程度とすることが好ましい。

0054

配合は、例えば、各原料を、所望とするフェライト磁性材料の組成が得られるように量し、混合した後、湿式アトライタボールミル等を用い、0.1時間〜20時間程度、混合、粉砕処理することにより行うことができる。

0055

なお、この配合工程においては、全ての原料を混合する必要はなく、一部を後述する仮焼後に添加するようにしてもよい。例えば、副成分であるSiの原料(例えばSiO2)、Crの原料(例えばCr2O3)または金属元素の組成の構成元素であるMnの原料(例えばMnO)、Caの原料(例えばCaCO3)は、後述する仮焼後、粉砕(特に微粉砕)工程において添加してもよいし、配合工程および粉砕工程で添加してもよい。添加の時期は、所望とする組成や磁気特性が得られ易いように調整すればよい。

0056

<仮焼工程>
仮焼工程では、配合工程で得られた原料粉末を仮焼する。仮焼は、例えば、空気中等の酸化性雰囲気中で行うことが好ましい。仮焼の温度は、1100°C〜1400°Cの温度範囲とすることが好ましく、1100°C〜1300°Cがより好ましく、1150°C〜1300°Cがさらに好ましい。仮焼の時間は、1秒間〜10時間とすることができ、1秒間〜5時間であると好ましい。

0057

仮焼により得られる仮焼体は、前述したような主相(M相)を70%以上含む。仮焼体の一次粒子径は、好ましくは10μm以下であり、より好ましくは5μm以下であり、さらに好ましくは2μm以下である。

0058

<粉砕工程>
粉砕工程では、仮焼工程で顆粒状や塊状となった仮焼体を粉砕し、再び粉末状にする。これにより、後述する成形工程での成形が容易となる。この粉砕工程では、前述したように、配合工程で配合しなかった原料を添加してもよい(原料の後添加)。粉砕工程は、例えば、仮焼体を粗い粉末となるように粉砕(粗粉砕)した後、これをさらに微細に粉砕する(微粉砕)、2段階の工程で行ってもよい。

0059

粗粉砕は、例えば、振動ミル等を用いて、平均粒径が0.5μm〜5.0μmとなるまで行われる。微粉砕では、粗粉砕で得られた粗粉砕材を、さらに湿式アトライタ、ボールミル、ジェットミル等によって粉砕する。

0060

微粉砕では、得られた微粉砕材の平均粒径が、好ましくは0.08μm〜2.0μm、より好ましくは0.1μm〜1.0μm、さらに好ましくは0.1μm〜0.5μm程度となるように、微粉砕を行う。微粉砕材の比表面積(例えばBET法により求められる。)は、4m2/g〜12m2/g程度とすることが好ましい。好適な粉砕時間は、粉砕方法によって異なり、例えば湿式アトライタの場合、30分間〜20時間程度が好ましく、ボールミルによる湿式粉砕では1時間〜50時間程度が好ましい。

0061

粉砕工程で原料の一部を添加する場合、例えば、添加は微粉砕時において行うことができる。本実施形態では、Si成分であるSiO2や、Ca成分であるCaCO3を、微粉砕の際に添加することができるが、これらを配合工程や粗粉砕工程において添加してもよい。

0062

微粉砕工程では、湿式法の場合、分散媒として水の他、トルエンキシレン等の非水系溶媒を用いることができる。非水系溶媒を用いた方が、後述の湿式成形時において高配向性が得られる傾向がある。一方、水系溶媒を用いる場合、生産性の観点で有利である。

0063

また、微粉砕工程では、焼成後に得られる焼結体の配向度を高めるため、例えば公知の多価アルコール分散剤を添加してもよい。

0064

<成形・焼成工程>
成形・焼成工程では、粉砕工程後に得られた粉砕材(好ましくは微粉砕材)を成形して成形体を得た後、この成形体を焼成して焼結体を得る。成形は、乾式成形、湿式成形またはCIM成形(Ceramic Injection Molding(セラミック射出成形))のいずれの方法でも行うことができるが、好ましくは、CIM成形または湿式成形であり、特に好ましくはCIM成形である。

0065

乾式成形法では、例えば、乾燥した磁性粉末加圧成形しつつ磁場を印加して成形体を形成し、その後に、成形体を焼成する。一般的に、乾式成形法では、乾燥した磁性粉末を金型内で加圧成形するので、成形工程に要する時間が短いという利点がある。

0066

湿式成形法では、例えば、磁性粉末を含むスラリーを磁場印加中で加圧成形しながら液体成分を除去して成形体を形成し、その後に、成形体を焼成する。湿式成形法では、成形時の磁場により磁性粉末が配向し易く、焼結磁石の磁気特性が良好であるという利点がある。

0067

また、CIM成形法は乾燥させた磁性粉末をバインダ樹脂と共に加熱混練して、形成したペレットを、磁場が印加された金型内で射出成形して予備成形体を得て、この予備成形体を脱バインダ処理した後、焼成する方法である。

0068

以下ではCIM成形と、湿式成形について詳細に説明する。

0069

(CIM成形・焼成)
CIM成形法によってフェライト焼結磁石を得る場合には、湿式粉砕後、磁性粉末を含む微粉砕スラリーを乾燥させる。乾燥温度は、好ましくは80°C〜500°C、さらに好ましくは100°C〜400°Cである。また、乾燥時間は、好ましくは1秒間〜100時間、さらに好ましくは1秒間〜50時間である。乾燥後の磁性粉末の水分量は、好ましくは1.0質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。乾燥後の磁性粉末の一次粒子の平均粒径は、好ましくは0.08μm〜2μmの範囲内、さらに好ましくは0.1μm〜1μmの範囲内である。

0070

この乾燥後の磁性粉末を、バインダ樹脂、ワックス類滑剤可塑剤昇華性化合物など(以下これらを、「有機成分」とする。)と共に混練し、ペレタイザなどで、ペレットに成形する。前記有機成分は、成形体中に好ましくは35体積%〜60体積%、より好ましくは40体積%〜55体積%含まれる。混練は、例えば、ニーダーなどで行えばよい。ペレタイザとしては、例えば、2軸1軸押出機が用いられる。また、混練およびペレット成形は、使用する有機成分の溶融温度に応じて、加熱しながら実施してもよい。

0071

バインダ樹脂としては、熱可塑性樹脂などの高分子化合物が用いられ、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンポリプロピレンエチレン酢酸ビニル共重合体アタクチックポリプロピレンアクリルポリマーポリスチレンポリアセタールなどが用いられる。

0073

滑剤としては、例えば、脂肪酸エステルなどが用いられ、可塑剤としては、例えば、フタル酸エステルが用いられる。

0074

バインダ樹脂の添加量は、磁性粉末100質量%に対して、好ましくは3質量%〜20質量%、ワックス類の添加量は、好ましくは3質量%〜20質量%、滑剤の添加量は、好ましくは0.1質量%〜5質量%である。可塑剤の添加量は、バインダ樹脂100質量%に対して、好ましくは0.1質量%〜5質量%である。

0075

本実施形態では、たとえば、磁場射出成形装置を用いて、前記ペレットを、金型内に射出成形する。金型への射出前に、金型は閉じられ、内部にキャビティが形成され、金型には磁場が印加される。

0076

なお、ペレットは、押出機の内部で、たとえば160°C〜230°Cに加熱溶融され、スクリューにより金型のキャビティ内に射出される。金型の温度は、20°C〜80°Cである。金型への印加磁場は80kA/m〜2000kA/m程度とすればよい。

0077

次に、CIM成形により得られた予備成形体を、大気中または窒素中において100°C〜600°Cの温度で熱処理して、脱バインダ処理を行って成形体を得る。

0078

脱バインダ処理する有機成分に応じて、揮発したり分解したりする温度域昇温速度を、例えば、0.01°C/分〜1°C/分程度のゆっくりとした昇温速度に適宜調整して、脱バインダ処理をすることが好ましい。これにより、成形体や焼結体のワレクラックを防ぐことができ、成形体の保形力が向上する。また、有機成分を複数種使用している場合、脱バインダ処理を複数回に分けて実施してもよい。

0079

次いで焼成工程において、脱バインダ処理した成形体を、例えば、大気中で好ましくは1100°C〜1250°C、より好ましくは1160°C〜1230°Cの温度で0.2時間〜3時間程度焼成して、本発明に係るフェライト焼結磁石を得る。上記の焼成温度および焼成温度保持時間とすることで、十分な焼結体密度を得ることができ、添加されている元素の反応が十分となり、所望の磁気特性が得られる。

0080

なお、焼成工程は、前述の脱バインダ工程と連続で実施しても、一度脱バインダ処理した後に室温まで冷却してから、焼成を実施してもよい。

0081

(湿式成形・焼成)
湿式成形法によってフェライト焼結磁石を得る場合は、例えば、上述した微粉砕工程を湿式で行うことでスラリーを得た後、このスラリーを所定の濃度に濃縮して、湿式成形用スラリーを得、これを用いて成形を行うことが好ましい。

0082

スラリーの濃縮は、遠心分離フィルタープレス等によって行うことができる。湿式成形用スラリーは、その全量中、微粉砕材が30質量%〜80質量%程度を占めるものであると好ましい。

0083

スラリーにおいて、微粉砕材を分散する分散媒としては水が好ましい。この場合、スラリーには、グルコン酸グルコン酸塩ソルビトール等の界面活性剤を添加してもよい。また、分散媒としては非水系溶媒を使用してもよい。非水系溶媒としては、トルエンやキシレン等の有機溶媒を使用することができる。この場合には、オレイン酸等の界面活性剤を添加することが好ましい。

0084

なお、湿式成形用スラリーは、微粉砕後乾燥状態の微粉砕材に、分散媒等を添加することによって調製してもよい。

0085

湿式成形では、次いで、この湿式成形用スラリーに対し、磁場中成形を行う。その場合、成形圧力は、9.8MPa〜98MPa(0.1ton/cm2〜1.0ton/cm2)程度であると好ましく、印加磁場は400kA/m〜1600kA/m程度とすればよい。また、成形時の加圧方向と磁場印加方向は、同一方向でも直交方向でもよい。

0086

湿式成形により得られた成形体の焼成は、大気中等の酸化性雰囲気中で行うことができる。焼成温度は、1050°C〜1270°Cであると好ましく、1080°C〜1240°Cであるとより好ましい。また、焼成時間(焼成温度に保持する時間)は、0.5時間〜3時間程度であると好ましい。

0087

なお、前述したような湿式成形で成形体を得た場合、前記の焼成温度まで到達させる前に、例えば、室温から100°C程度まで、0.5°C/分程度のゆっくりとした昇温速度で加熱して成形体を充分に乾燥させることで、クラックの発生を抑制することが好ましい。

0088

さらに、界面活性剤(分散剤)等を添加した場合は、例えば、100°C〜500°C程度の温度範囲において、2.5°C/分程度の昇温速度で加熱を行うことで、これらを充分に除去する(脱脂処理)ことが好ましい。なお、これらの処理は、焼成工程の最初に行ってもよく、焼成工程よりも前に別途行っておいてもよい。

0089

以上、フェライト焼結磁石の好適な製造方法について説明したが、製造方法は上記には限定されず、条件等は適宜変更することができる。

0090

本発明により得られるフェライト焼結磁石は、本発明のフェライトの組成を有するものである限り、形態は限定されない。例えば、フェライト焼結磁石は、異方性を有するアークセグメント形状、平板状、円柱状等、筒状、種々の形状を有することができる。本発明のフェライト焼結磁石によれば、磁石の形状によらず高いBrおよびHcJを維持しつつ、高いHk/HcJが得られ、特にアークセグメント形状の磁石であっても、高いBrおよびHcJを維持しつつ、高いHk/HcJが得られる。

0091

本実施形態におけるフェライト焼結磁石は、一般的なモータ、回転機センサ等に使用することができる。

0092

本実施形態におけるフェライト焼結磁石は、例えば、フューエルポンプ用、パワーウィンドウ用、ABSアンチロックブレーキ・システム)用、ファン用、ワイパ用、パワーステアリング用、アクティブサスペンション用、スタータ用、ドアロック用、電動ミラー用等の自動車用モータの部材として使用することができる。

0093

また、FDスピンドル用、VTRキャプスタン用、VTR回転ヘッド用、VTRリール用、VTRローディング用、VTRカメラキャプスタン用、VTRカメラ回転ヘッド用、VTRカメラズーム用、VTRカメラフォーカス用、ラジカセ等キャプスタン用、CD/DVD/MDスピンドル用、CD/DVD/MDローディング用、CD/DVD光ピックアップ用等のOAAV機器用モータの部材として使用することができる。

0094

さらに、エアコンコンプレッサー用、冷凍庫コンプレッサー用電動工具駆動用ドライヤーファン用、シェーバー駆動用電動歯ブラシ用等の家電機器用モータの部材としても使用することができる。また、ロボット軸関節駆動用、ロボット主駆動用、工作機器テーブル駆動用、工作機器ベルト駆動用等のFA機器用モータの部材としても使用することが可能である。

0095

その他の用途としては、オートバイ発電器スピーカヘッドホンマグネットマグネトロン管MRI用磁場発生装置CD−ROMクランパディストリビュータ用センサ、ABS用センサ、燃料オイルレベルセンサマグネトラッチアイソレータジェネレータ等の部材が挙げられる。あるいは、磁気記録媒体磁性層蒸着法またはスパッタ法等で形成する際のターゲット(ペレット)として用いることもできる。

0096

以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。

0097

実施例1
<配合工程>
出発原料として、CaCO3、La2O3、SrCO3、Fe2O3、Co3O4、MnOを準備し、表1〜表4に記載の各試料の組成になるように秤量した。また、Si成分としてSiO2を前記出発原料100質量%に対して0.35質量%秤量した。

0098

なお、表1では、Mnの原子比率(a)を変化させた試料を作製した。表2では、Coの原子比率(m)を変化させた試料を作製した。表3では、Laの原子比率(w)を変化させた試料を作製した。表4ではA元素種およびAの原子比率(x)を変化させた試料を作製した。

0099

前記出発原料およびSiO2、それぞれの粉末を湿式アトライタにて混合、粉砕し、スラリー状の原料混合物を得た。

0100

<仮焼工程>
この原料混合物を乾燥後、大気中、1200°Cで2時間保持する仮焼処理を行い、仮焼体を得た。

0101

<粉砕工程>
得られた仮焼体をロッドミルにて粗粉砕し、粗粉砕材を得た。焼成後のフェライト焼結磁石を構成する金属元素の比率が、表1〜表4に記載の各試料に示す値となるように、得られた粗粉砕材に対して、CaCO3、La2O3、SrCO3、Fe2O3、Co3O4、MnOおよびSiO2を、それぞれ適宜添加した。

0102

次に、湿式ボールミルにて微粉砕を28時間行い、スラリーを得た。得られたスラリーを固形分濃度が70〜75質量%となるように調整して湿式成形用スラリーとした。

0103

<成形・焼成工程>
次に、湿式磁場成形機を使用して予備成形体を得た。成形圧力は、50MPa、印加磁場は800kA/mとした。また、成形時の加圧方向と磁場印加方向は、同一方向に設定した。湿式成形で得られた予備成形体は円板状であり、直径30mm、高さ15mmであった。

0104

予備成形体を大気中、1190°C〜1230°Cで1時間保持する焼成を行い、焼結体であるフェライト焼結磁石を得た。

0105

実施例2
実施例2では、表5に示す通り、A元素種としてSrとBaを用い、Srの原子比率を0.08として、Baの原子比率を0.07として、「Aの原子比率x」を0.15(=0.08+0.07)とした以外は、実施例1と同様にしてフェライト焼結磁石を得た。

0106

実施例3
実施例3では、表6に示すとおり、Feの原子比率(z)を変化させた試料を作製した以外は実施例1と同様にしてフェライト焼結磁石を得た。

0107

実施例4
実施例4では、配合工程において、出発原料の他に、SiO2を準備し、SiO2を表7に記載の各試料の組成になるように秤量し、仮焼工程において、出発原料の他に、SiO2の粉末を湿式アトライタにて混合等して、実施例1と同様にして仮焼体を得た。また、実施例4では、粉砕工程において、表7に記載の各試料に示す値となるように、得られた粗粉砕材に対して、CaCO3、La2O3、SrCO3、Fe2O3、Co3O4、MnOおよびSiO2を、適宜添加等して実施例1と同様にしてフェライト材料粉末を得た。実施例4では、上記した工程以外は実施例1と同様にしてフェライト焼結磁石を得た。

0108

実施例5
実施例5は、配合工程において、出発原料の他に、Cr2O3を準備し、Cr2O3を表8に記載の各試料の組成になるように秤量し、仮焼工程において、出発原料の他に、Cr2O3の粉末を湿式アトライタにて混合等して、実施例1と同様にして仮焼体を得た。また、実施例5では、粉砕工程において、表8に記載の各試料に示す値となるように、得られた粗粉砕材に対して、CaCO3、La2O3、SrCO3、Fe2O3、Co3O4、MnOおよびCr2O3を、適宜添加等して実施例1と同様にしてフェライト材料粉末を得た。実施例5では、上記した工程以外は実施例1と同様にしてフェライト焼結磁石を得た。

0109

実施例1〜実施例5の各フェライト焼結磁石について、蛍光X線定量分析を行い、各フェライト焼結磁石がそれぞれ表1〜表8に示す組成となっていることが確認できた。

0110

なお、表1〜表8の各フェライト焼結磁石の組成はCa1−w−xLawAxFezComMnaO19であった。

0111

表1の各フェライト焼結磁石は、A=Sr、w=0.39、x=0.14、z=9.05、m=0.25、w/m=1.6、SiO2=0.81質量%で一定であった。

0112

表2の各フェライト焼結磁石は、A=Sr、w=0.39、x=0.14、z=9.05、a=0.061、SiO2=0.81質量%で一定であった。

0113

表3の各フェライト焼結磁石は、A=Sr、x=0.14、z=9.05、m=0.25、a=0.061、SiO2=0.81質量%で一定であった。

0114

表4の各フェライト焼結磁石は、w=0.39、z=8.95、m=0.25、w/m=1.6、a=0.061、SiO2=0.81質量%で一定であった。

0115

表5の各フェライト焼結磁石は、w=0.39、x=0.15、z=8.95、m=0.25、w/m=1.6、a=0.061、SiO2=0.81質量%であった。

0116

表6の各フェライト焼結磁石は、A=Sr、w=0.39、x=0.14、m=0.25、w/m=1.6、a=0.061、SiO2=0.81質量%で一定であった。

0117

表7の各フェライト焼結磁石は、A=Sr、w=0.39、x=0.14、z=8.95、m=0.25、w/m=1.6、a=0.061で一定であった。

0118

表8の各フェライト焼結磁石は、A=Sr、w=0.39、x=0.14、z=9.05、m=0.25、w/m=1.6、a=0.061、SiO2=0.81質量%で一定であった。

0119

また、X線回折測定により、表1〜表8の各フェライト焼結磁石の主相が六方晶構造を有するフェライト相であることを確認した。

0120

<磁気特性(Br、HcJ、Hk)の測定>
実施例1〜実施例5の各フェライト焼結磁石の上下面を加工した後、25°Cの大気雰囲気中にて、最大印加磁場1989kA/mのB−Hトレーサを使用して磁気特性(残留磁束密度Br、保磁力HcJ、角形比Hk/HcJ)を測定した。実施例1〜実施例4の結果を表1〜表7に示し、実施例5の結果を後述する。ここで、Hkは磁気ヒステリシスループの第2象限において、磁束密度が残留磁束密度の90%になるときの外部磁界強度である。

0121

<成型性>
下記の方法により、成型性を評価した。
実施例1〜実施例5の各フェライト焼結磁石100個について、観察し、割れ欠けまたはクラックが0〜5個だったものは最も良い場合としてAとし、5〜10個だったものは非常に良い場合としてBとし、11〜15個だったものは良い場合としてCとし、16個以上だったものは悪い場合としてDとした。結果を表1および表8に記載し、表1または表8以外の試料の結果は後述する。

0122

実施例1〜実施例4の各試料の組成および磁気特性の評価結果を表1〜表7に示す。

0123

実施例5の各試料の組成および成型性の評価結果を表8に示す。

0124

また、実施例1〜実施例4の各試料の組成および磁気特性を図2図7に示す。

0125

0126

0127

0128

0129

0130

0131

0132

0133

表1および図2より、Mnの原子比率(a)の範囲は、0.046≦a≦0.188が好ましいことが確認できた。

0134

表2および図3より、Coの原子比率(m)の範囲は、0.18≦m≦0.41が好ましいことが確認できた。なお、表2の各試料は成型性がA〜Cのいずれかであった。

0135

表3および図4より、Laの原子比率(w)の範囲は、0.21≦w≦0.62が好ましいことが確認できた。なお、表3の各試料は成型性がA〜Cのいずれかであった。

0136

表2および表3より、La/Co(w/m)の範囲は、0.84〜2.48が好ましいことが確認できた。

0137

表4、表5および図5より、A元素種がSrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素である場合には、Aの原子比率(x)の範囲は、0.02≦x≦0.46が好ましいことが確認できた。なお、表4および表5の各試料は成型性がA〜Cのいずれかであった。

0138

表6および図6より、Feの原子比率(z)は、7.43≦z≦11.03の範囲が好ましいことが確認できた。なお、表6の各試料は成型性がA〜Cのいずれかであった。

0139

表7および図7より、SiO2の含有量の範囲は、0.52質量%〜1.18質量%が好ましいことが確認できた。なお、表7の各試料は成型性がA〜Cのいずれかであった。

実施例

0140

表8より、Cr2O3の含有量の範囲は、0.98質量%以下が好ましいことが確認できた。なお、表8の各フェライト焼結磁石の磁気特性は、Brが439mT以上、HcJが352kA/m以上であった。

0141

10… フェライト焼結磁石

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