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技術 ターボ圧縮機、これを備えたターボ冷凍装置

出願人 三菱重工サーマルシステムズ株式会社
発明者 末光亮介長谷川泰士松倉紀行大村真太郎
出願日 2016年1月13日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2016-004372
公開日 2017年7月20日 (4年3ヶ月経過) 公開番号 2017-125434
状態 特許登録済
技術分野 非容積形ポンプの構造 不可逆サイクルによる圧縮式冷凍機械
主要キーワード 隙間精度 冷媒ノズル 遠心タービン 増速器 増速ギア 同軸駆動 熱伸び量 高圧膨張弁
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月20日)のものです。
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図面 (3)

課題

最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒圧縮するターボ圧縮機において、回転軸熱伸び回転振動に起因する機械損失を抑制し、ターボ冷凍装置の効率を高める。

解決手段

ターボ圧縮機は、最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒を圧縮するものであって、回転軸25と、回転軸25の中間部に同軸的に設けられて回転軸25を回転駆動する電動機13と、回転軸25の一端に固定されて圧縮部23を構成するインペラ23a,23bと、電動機13とインペラ23a,23bとの間で回転軸25を軸支する第1の軸受27と、回転軸25の他端を軸支する第2の軸受28とを備え、第1の軸受27が転がり軸受とされ、第2の軸受28が滑り軸受とされている。

概要

背景

例えば地域冷暖房熱源用として使用されているターボ冷凍装置は、周知のように、電動機で駆動される遠心タービン型のターボ圧縮機を備えている。従来からターボ冷凍装置に使用されているHFC(Hydro-Fluoro-Carbon)冷媒は、GWP(地球温暖化係数)が数百〜数千であり、GWPが1桁レベルのHFO(Hydro-Fluoro-Olefin)冷媒への転換が急務となっている。

例えば、HFO−1233zd(E)等の、最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒は、従来のHFC−134a等の高圧冷媒に比べてガス比体積が大きい特性を持つため、チラー用冷媒とした場合に、ターボ圧縮機の吸込部における冷媒ガス密度が約1/5程度に小さくなる。このため、高圧冷媒と同等の冷凍能力を発揮させるためには、ターボ圧縮機のインペラ径を大きくする必要がある。

また、同形状の冷凍装置で広い冷凍能力範囲運転可能とするためにもインペラ径を大きく設計することが望ましい。インペラ径が大きくなることで、必要とされるインペラ周速度を満足する軸回転数が低くなる。このため、特許文献1に開示されているターボ圧縮機のように、増速ギアを用いずに電動機とインペラを同軸駆動とすることができ、その結果として増速ギアの潤滑が不要となり、ターボ圧縮機の構造を簡素化することができる。

概要

最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒を圧縮するターボ圧縮機において、回転軸熱伸び回転振動に起因する機械損失を抑制し、ターボ冷凍装置の効率を高める。ターボ圧縮機は、最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒を圧縮するものであって、回転軸25と、回転軸25の中間部に同軸的に設けられて回転軸25を回転駆動する電動機13と、回転軸25の一端に固定されて圧縮部23を構成するインペラ23a,23bと、電動機13とインペラ23a,23bとの間で回転軸25を軸支する第1の軸受27と、回転軸25の他端を軸支する第2の軸受28とを備え、第1の軸受27が転がり軸受とされ、第2の軸受28が滑り軸受とされている。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒を圧縮するターボ圧縮機において、回転軸の熱伸びや回転振動に起因する機械損失を抑制し、ターボ冷凍装置の効率を高めることができるターボ圧縮機、これを備えたターボ冷凍装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒圧縮するターボ圧縮機であって、回転軸と、前記回転軸の中間部に同軸的に設けられて前記回転軸を回転駆動する電動機と、前記回転軸の一端に固定されて圧縮部を構成するインペラと、前記電動機と前記インペラとの間で前記回転軸を軸支する第1の軸受と、前記回転軸の他端を軸支する第2の軸受と、を備え、前記第1の軸受と前記第2の軸受の一方は転がり軸受、他方は滑り軸受であることを特徴とするターボ圧縮機。

請求項2

前記第1の軸受が転がり軸受であり、前記第2の軸受が滑り軸受である請求項1に記載のターボ圧縮機。

請求項3

前記滑り軸受に軸支される前記回転軸のジャーナル部の外径を、前記回転軸の基本外径よりも太くした請求項1または2に記載のターボ圧縮機。

請求項4

前記第2の軸受を潤滑する潤滑油粘度範囲を、VGグレード100〜220の範囲に設定した請求項1から3のいずれかに記載のターボ圧縮機。

請求項5

最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒を圧縮する請求項1から4のいずれかに記載のターボ圧縮機と、前記ターボ圧縮機によって圧縮された前記低圧冷媒を凝縮させる凝縮器と、膨張した前記低圧冷媒を蒸発させる蒸発器と、を具備してなることを特徴とするターボ冷凍装置

技術分野

0001

本発明は、低圧冷媒圧縮するターボ圧縮機、これを備えたターボ冷凍装置に関するものである。

背景技術

0002

例えば地域冷暖房熱源用として使用されているターボ冷凍装置は、周知のように、電動機で駆動される遠心タービン型のターボ圧縮機を備えている。従来からターボ冷凍装置に使用されているHFC(Hydro-Fluoro-Carbon)冷媒は、GWP(地球温暖化係数)が数百〜数千であり、GWPが1桁レベルのHFO(Hydro-Fluoro-Olefin)冷媒への転換が急務となっている。

0003

例えば、HFO−1233zd(E)等の、最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒は、従来のHFC−134a等の高圧冷媒に比べてガス比体積が大きい特性を持つため、チラー用冷媒とした場合に、ターボ圧縮機の吸込部における冷媒ガス密度が約1/5程度に小さくなる。このため、高圧冷媒と同等の冷凍能力を発揮させるためには、ターボ圧縮機のインペラ径を大きくする必要がある。

0004

また、同形状の冷凍装置で広い冷凍能力範囲運転可能とするためにもインペラ径を大きく設計することが望ましい。インペラ径が大きくなることで、必要とされるインペラ周速度を満足する軸回転数が低くなる。このため、特許文献1に開示されているターボ圧縮機のように、増速ギアを用いずに電動機とインペラを同軸駆動とすることができ、その結果として増速ギアの潤滑が不要となり、ターボ圧縮機の構造を簡素化することができる。

先行技術

0005

特許第3716061号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、インペラ径の増大により、回転軸のインペラ装着側端部のオーバーハング重量が大きくなり、回転軸の固有振動数が低下(Q値が増大)するため、必要な回転数範囲における共振回避が困難になる。このため、回転振動が発生する虞があり、これが機械損失となってターボ冷凍装置の効率を低下させたり、回転軸を破損させたりする懸念がある。

0007

また、ガス密度の低い低圧冷媒を圧縮するためには電動機の回転数を大幅に増大させなければならず(例:60Hzから200Hz)、このような電動機の高速回転化と、冷媒ガス密度の低下による電動機冷却性の低下とにより、電動機から回転軸への入熱量が多くなる。このため、回転軸の熱伸び量が多くなり、上述の機械損失や回転振動を助長させる虞がある。

0008

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒を圧縮するターボ圧縮機において、回転軸の熱伸びや回転振動に起因する機械損失を抑制し、ターボ冷凍装置の効率を高めることができるターボ圧縮機、これを備えたターボ冷凍装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
本発明の第1態様に係るターボ圧縮機は、最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒を圧縮するものであって、回転軸と、前記回転軸の中間部に同軸的に設けられて前記回転軸を回転駆動する電動機と、前記回転軸の一端に固定されて圧縮部を構成するインペラと、前記電動機と前記インペラとの間で前記回転軸を軸支する第1の軸受と、前記回転軸の他端を軸支する第2の軸受と、を備え、前記第1の軸受と前記第2の軸受の一方は転がり軸受、他方は滑り軸受であることを特徴とする。

0010

上記構成のターボ圧縮機によれば、回転軸を支持する2つの軸受のうちの1方が滑り軸受であり、滑り軸受は回転軸の軸方向への動き許容するため、電動機からの入熱によって回転軸が軸方向に熱伸びした場合に、滑り軸受において回転軸が軸方向に移動することによって熱伸びが吸収される。

0011

また、滑り軸受は、回転軸のジャーナル部と軸受メタルとの間に介在する潤滑油油膜緩衝体となって回転軸の振れ減衰させる作用がある。このため、回転軸の固有振動数を高める(Q値を低減させる)ことができ、これにより回転軸に回転振動が発生することを抑制できる。

0012

上記のように、回転軸の熱伸びを吸収するとともに、回転振動を抑制することができるため、機械損失を低減させてターボ冷凍装置の効率を高めることができる。

0013

上記構成のターボ圧縮機においては、前記第1の軸受を転がり軸受とし、前記第2の軸受を滑り軸受とするのが好ましい。

0014

圧縮部を構成するインペラの側に配置される第1の軸受を転がり軸受とすることにより、回転軸が熱伸びした際に、この熱伸びはインペラから離れた第2の軸受において吸収され、インペラに近い第1の軸受においては回転軸が軸方向に移動しない。

0015

このため、ケーシングとの間の隙間精度が厳しいインペラが軸方向に移動してケーシングに接触する懸念がなく、インペラとケーシングとの間の隙間を精度良く狭い状態に維持し、ターボ圧縮機の効率低下を抑制することができる。

0016

上記構成のターボ圧縮機において、前記滑り軸受に軸支される前記回転軸のジャーナル部の外径を、前記回転軸の基本外径よりも太くした構成としてもよい。

0017

このように、滑り軸受に軸支される回転軸のジャーナル部の外径を太くすることにより、軸受メタルの内周面とジャーナル部の外周面とが広い面積で対面するため、その間に介在する潤滑油の油膜による緩衝作用を高めることができる。このため、回転軸の回転振動をより効果的に抑制することができる。

0018

上記構成のターボ圧縮機において前記第2の軸受を潤滑する潤滑油の粘度範囲を、VGグレード100〜220の範囲に設定してもよい。

0019

このように潤滑油の粘度範囲を設定することにより、滑り軸受における潤滑油膜による緩衝作用を高め、回転軸の回転振動をさらに効果的に抑制することができる。

0020

本発明の第2態様に係るターボ冷凍装置は、最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒を圧縮する上記のいずれかに記載のターボ圧縮機と、前記ターボ圧縮機によって圧縮された前記低圧冷媒を凝縮させる凝縮器と、膨張した前記低圧冷媒を蒸発させる蒸発器と、を具備してなることを特徴とする。

0021

上記構成のターボ冷凍装置によれば、ターボ圧縮機における回転軸の熱伸びや回転振動に起因する機械損失が抑制されるため、効率を高めることができる。

発明の効果

0022

以上のように、本発明に係るターボ圧縮機、これを備えたターボ冷凍装置によれば、最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒を圧縮するターボ圧縮機において、回転軸の熱伸びや回転振動に起因する機械損失を抑制し、ターボ冷凍装置の効率を高めることができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の実施形態に係るターボ冷凍装置の全体図である。
図1のII−II線に沿うターボ圧縮機の縦断面図である。

実施例

0024

以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るターボ冷凍装置の全体図である。このターボ冷凍装置1は、冷媒を圧縮するターボ圧縮機2と、凝縮器3と、高圧膨張弁4と、中間冷却器5と、低圧膨張弁6と、蒸発器7と、潤滑油タンク8と、回路箱9と、インバータユニット10と、操作盤11等を備えてユニット状に構成されている。潤滑油タンク8は、ターボ圧縮機2の軸受や増速器等に供給する潤滑油を貯留するタンクである。

0025

凝縮器3と蒸発器7は耐圧性の高い円胴シェル形状に形成され、その軸線を略水平方向に延在させた状態で互いに隣り合うように平行に配置されている。凝縮器3は蒸発器7よりも相対的に高い位置に配置され、その下方に回路箱9が設置されている。中間冷却器5と潤滑油タンク8は、凝縮器3と蒸発器7との間に挟まれて設置されている。インバータユニット10は凝縮器3の上部に設置され、操作盤11は蒸発器7の上方に配置されている。潤滑油タンク8と回路箱9とインバータユニット10と操作盤11は、それぞれ平面視でターボ冷凍装置1の全体輪郭から大きくはみ出さないように配置されている。

0026

ターボ圧縮機2は、電動機13によって回転駆動される遠心タービン型のものであり、その軸線を略水平方向に延在させた姿勢で蒸発器7の上方に配置されている。電動機13はインバータユニット10によって駆動される。ターボ圧縮機2は後述するように蒸発器7から吸入管14を経て供給される気相状の冷媒を圧縮する。冷媒としては、最高圧力0.2MPaG未満で使用され、GWPが極めて低いR1233zd(E),R1233zd(Z),R1234ze(Z)等の低圧冷媒が用いられる。

0027

ターボ圧縮機2の吐出口と凝縮器3の上部との間が吐出管15により接続され、凝縮器3の底部と中間冷却器5の底部との間が冷媒管16により接続されている。また、中間冷却器5の底部と蒸発器7との間が冷媒管17により接続され、中間冷却器5の上部とターボ圧縮機2の中段との間が冷媒管18により接続されている。冷媒管16には高圧膨張弁4が設けられ、冷媒管17には低圧膨張弁6が設けられている。

0028

図2は、図1のII−II線に沿うターボ圧縮機の縦断面図である。
ターボ圧縮機2は、その外殻を形成する段付き円筒状のケーシング21と、電動機13と、圧縮部23と、回転軸25と、転がり軸受27(第1の軸受)と、滑り軸受28(第2の軸受)と、冷媒供給部30とを具備して構成されている。ケーシング21の内部は隔壁21aによって電動機室21Aと圧縮室21Bとに区画されており、電動機室21Aに電動機13が収容され、圧縮室21Bに圧縮部23が収容されている。

0029

回転軸25は、ケーシング21の内部にて中心軸線に沿うように延在し、ケーシング21の隔壁21aに設けられた転がり軸受27と、隔壁21aに対向する電動機室21A奥の端部壁面21bに設けられた滑り軸受28とに軸支されている。回転軸25の一端は電動機室21Aから隔壁21aを貫通して圧縮室21B内に延びている。

0030

転がり軸受27は、例えば2つのアンギュラ玉軸受27a,27bが背面合わせにされて隔壁21aに形成された軸受ボス21cに圧入されたものである。この転がり軸受27は、回転軸25を回転自在に支承しているが、回転軸25の軸方向への移動は許容しない。転がり軸受27の形式は、回転軸25の軸方向への移動を防止できるものであれば、アンギュラ玉軸受27a,27b以外のものであってもよい。転がり軸受27の圧縮室21B側にはオイルシール30が設けられている。

0031

一方、滑り軸受28は、端部壁面21bに形成された軸受ボス21dに軸受メタル28aが圧入されたものである。この滑り軸受28によって軸支される回転軸25のジャーナル部25aは、その外径d2が回転軸25の基本外径d1よりも太くされている。

0032

回転軸25の中間部に同軸的に設けられて回転軸25を回転駆動する電動機13は、電動機室21A内の周壁面に固定されたステータ13Aと、回転軸25に固定されてステータ13Aの内周側で回転するロータ13Bとを備えて構成されている。ステータ13Aの長手軸方向両端部にはコイルエンド13a,13bが突出している。

0033

回転軸25の一端に固定された例えば2段のインペラ23a,23bが、圧縮室21Bに形成された図示しない圧縮通路構造と共に圧縮部23を構成している。この圧縮部23の構造および作用は公知のものであるため、詳細な図示および説明は省略する。転がり軸受27は、電動機13とインペラ23a,23bとの間で回転軸25を軸支し、回転軸25の他端が滑り軸受28によって軸支されている。

0034

転がり軸受27と滑り軸受28は、図1に示す潤滑油タンク8に貯留された潤滑油によって潤滑される。この潤滑油の粘度範囲は、VGグレード100〜220の範囲に設定される。

0035

冷媒供給部30は、凝縮された液状冷媒の一部、もしくは気液二相状冷媒の一部を抽出し、この抽出冷媒を、ケーシング21の外周面に設けられた1つ以上の冷媒ノズル32からケーシング21の内部に噴射して電動機13を冷却するものである。各冷媒ノズル32は電動機13のステータ13Aに隣接する位置に配置されている。ステータ13Aとケーシング21の内周面との間には隙間33が形成されており、この隙間33の圧縮部23側の端部が閉塞リング33aによって閉塞、もしくは開口面積を小さくされている。

0036

冷媒ノズル32から噴射された冷媒は、その大半が隙間33を通って滑り軸受28側に流れ、ステータ13Aの外周側とコイルエンド13bとを冷却した後、ステータ13Aとロータ13Bとの間の隙間を通って転がり軸受27側に流れ、ステータ13Aの内周側とロータ13Bとを冷却する。これにより電動機13が万遍なく冷却される。冷却に使用された冷媒は、図示しない排出口から冷媒系統に戻される。

0037

以上のように構成されたターボ圧縮機2を備えたターボ冷凍装置1において、ターボ圧縮機2の電動機13によって圧縮部23が駆動されると、吸入管14から気化冷媒が圧縮部23に吸入されて圧縮され、この圧縮冷媒が吐出管15から凝縮器3に送給される。

0038

凝縮器3の内部では、ターボ圧縮機2で圧縮された高温の低圧冷媒が冷却水熱交換されることにより凝縮熱を冷却されて凝縮液化される。凝縮器3で液相状になった低圧冷媒は、冷媒管16に設けられた高圧膨張弁4を通過することにより膨張し、気液混合状態となって中間冷却器5に給送され、ここに一旦貯留される。

0039

中間冷却器5の内部では、高圧膨張弁4にて膨張した気液混合状態の低圧冷媒が気相分液相分とに気液分離される。ここで分離された低圧冷媒の液相分は、冷媒管17に設けられた低圧膨張弁6によりさらに膨張して気液二相流となって蒸発器7に給送される。また、中間冷却器5で分離された低圧冷媒の気相分は、冷媒管18を経てターボ圧縮機2の中段部に給送され、再び圧縮される。

0040

蒸発器7の内部では、低圧膨張弁6において断熱膨張した後の低温液冷媒が水と熱交換され、ここで冷却された冷水空調用冷熱媒工業用冷却水等として利用される。水との熱交換により気化した冷媒は、吸入管14を経て再びターボ圧縮機2に吸入されて圧縮され、以下、このサイクルが繰り返される。

0041

本実施形態におけるターボ圧縮機2は、回転軸25を軸支する2つの軸受のうちの一方が転がり軸受27とされ、他方が滑り軸受28とされている。滑り軸受28は回転軸25の軸方向への動きを許容するため、電動機13からの入熱によって回転軸25が軸方向に熱伸びした場合に、滑り軸受28において回転軸25が軸方向に移動することによって熱伸びが吸収される。

0042

また、滑り軸受28においては、回転軸25のジャーナル部25aと軸受メタル28aとの間に介在する潤滑油の油膜が緩衝体となって回転軸25の振れが減衰される。このため、回転軸25の固有振動数を高める(Q値を低減させる)ことができ、これにより回転軸25に回転振動が発生することを抑制できる。

0043

このように、回転軸25の熱伸びを吸収するとともに、回転振動を抑制することができるため、HFO−1233zd(E)等の低圧冷媒に対応するべく圧縮部23のインペラ23a,23bの径を大きくしても、機械損失が大きくなってターボ冷凍装置1の効率が低下することがない。

0044

本実施形態では、電動機と、圧縮部23を構成するインペラ23a,23bとの間で回転軸25を軸支する軸受27を転がり軸受とし、インペラ23a,23bから離れて回転軸25の他端を軸支する軸受28を滑り軸受とした。このように、インペラ23a,23bの側に配置される軸受27を転がり軸受とすることで、機械損失の増加が抑制されるとともに、回転軸25が熱伸びした際に、この熱伸びがインペラ23a,23bから離れた滑り軸受28において吸収され、転がり軸受27においては回転軸25が軸方向に移動しない。

0045

このため、ケーシング21(圧縮室21B)との間の隙間精度が厳しいインペラ23a,23bが軸方向に移動してケーシング21に接触する懸念がなく、インペラ23a,23bとケーシング21との間の隙間を精度良く狭い状態に維持し、ターボ圧縮機2の効率低下を抑制することができる。

0046

また、滑り軸受28に軸支される回転軸25のジャーナル部25aの外径d2を、回転軸25の基本外径d1よりも太くしたため、軸受メタル28aの内周面とジャーナル部25aの外周面とが広い面積で対面する。このため、軸受メタル28aとジャーナル部25aの間に介在する潤滑油の油膜による緩衝作用を高めることができ、回転軸25の回転振動をより効果的に抑制することができる。

0047

さらに、転がり軸受27および滑り軸受28を潤滑する潤滑油の粘度範囲を、VGグレード100〜220の範囲に設定したため、特に滑り軸受28において潤滑油膜による緩衝作用を高め、回転軸25の回転振動をさらに効果的に抑制することができる。発明者らの検証実験では、HFO−1233zd(E)冷媒とVG100の鉱物油との組み合わせにおける相溶粘度は、従来のVGグレード68のPOE油と比較して90%程度向上することができた。

0048

以上に説明したように、本実施形態に係るターボ圧縮機2は、回転軸25の熱伸びの影響を受けず、しかも回転軸25の回転振動を抑制して機械損失を抑えた構造となっている。このため、最高圧力0.2MPaG未満で使用される低圧冷媒を圧縮する場合において、回転軸25の熱伸びや回転振動に起因する機械損失を抑制し、ターボ冷凍装置1の効率を高めることができる。

0049

なお、本発明は上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。

0050

1ターボ冷凍装置
2ターボ圧縮機
3凝縮器
7蒸発器
13電動機
13Aステータ
13Bロータ
13a,13bコイルエンド
21ケーシング
23圧縮部
23a,23bインペラ
25回転軸
25aジャーナル部
27転がり軸受(第1の軸受)
27a,27bアンギュラ玉軸受
28滑り軸受(第2の軸受)
28a軸受メタル
30冷媒供給部
32冷媒ノズル
d1 回転軸の基本外径
d2 ジャーナル部の外径

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