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技術 ブレーキユニットを備えた鉄道車両用操舵台車

出願人 川崎重工業株式会社
発明者 西村武宏佐藤與志多賀之高津村洋祐加村圭市郎鴻池史一村田紘一内田フランソワオリヴィエ吉松雄太
出願日 2016年1月14日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2016-005203
公開日 2017年7月20日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-124745
状態 特許登録済
技術分野 ブレーキ装置 鉄道車両用制御装置 鉄道車両懸架装置、車輪装置
主要キーワード 止めロッド 止め受け 脱出防止 変位許容 軸バネ 台車中心 中心ピン 曲線軌道
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図面 (6)

課題

操舵台車において、制輪子車幅方向に脱出するのを適切に防止しつつ、台車重量の増加を防止することを目的とする。

解決手段

鉄道車両用操舵台車は、台車枠と、輪軸と、軸箱支持装置と、輪軸を操舵させる操舵機構と、ブレーキユニットと、ブレーキユニット支持リンクと、を備える。ブレーキユニットは、本体フレームと、当該本体フレームに支持され、ブレーキ制動時に車輪踏面押し付けられる制輪子とを有する。ブレーキユニット支持リンクは、軸箱支持装置とブレーキユニットとを連結し、少なくとも操舵機構による操舵時に、軸箱車両長手方向変位をブレーキユニットに伝達する。ブレーキユニット支持リンクは、ブレーキ制動時にブレーキユニットが車幅方向外側に所定以上に変位するのを規制する。ブレーキユニット支持リンクの側面及びブレーキユニットの側面の少なくともいずれか一方に摺動面を有する。

概要

背景

操舵台車は、曲線通過時に輪軸操舵することにより、曲線軌道を滑らかに通過する。一般に、踏面ブレーキ方式のブレーキユニット台車枠に固定されているため、操舵時に輪軸と台車枠の相対位置が変化すると、車輪踏面とブレーキユニットの制輪子との隙間も変化する。そのため、制輪子と車輪との隙間を一定に保つ調整装置が設けられることがある。

特許文献1では、操舵台車において、ブレーキユニットを台車枠に対して車両長手方向に移動できるように支持し、かつ、軸箱とブレーキユニットとをリンク部材を介して連結する構成が提案されている。この構成によって、曲線通過時に輪軸が操舵されることで車輪が台車枠に対して車両長手方向に移動しても、ブレーキユニットが車輪の移動に連動して、車輪と同じ方向に同じ量だけ移動し、車輪の踏面と制輪子との隙間が適切に保持されている。

ここで、操舵台車に限らず非操舵台車を含めた鉄道車両用台車において、車輪の踏面は、車幅方向外側に向かって傾斜する踏面勾配を有している。そのため、ブレーキ制動時に制輪子が車輪の踏面に押し付けられると、踏面勾配に沿って制輪子を台車の車幅方向外側に移動させる脱出力(脱シュー力)が発生する。この脱出力が制輪子に働くと、当該制輪子が傾いて偏摩耗が生じ、ブレーキユニットの制動力が不安定になる可能性がある。

そこで、特許文献2では、側面視で制輪子と重なるように板状の脱シュー止め受け座を設け、脱シュー止め受け座の内側面には擦り板が固定された非操舵台車が提案されている。この構成により、ブレーキ作動時の制輪子の移動に伴って擦り板が脱シュー止め案内部を摺動自在に案内することで、制輪子の脱出が防がれる。

また、特許文献3では、非操舵台車において、車幅方向に対向する一対の制輪子頭つなぎ棒及び脱出止めロッドによって連結する構造が開示されている。この構造によって、一対の制輪子に作用する脱出力が互いに打ち消されて、各制輪子が脱出するのを防いでいる。

概要

操舵台車において、制輪子が車幅方向に脱出するのを適切に防止しつつ、台車重量の増加を防止することを目的とする。鉄道車両用操舵台車は、台車枠と、輪軸と、軸箱支持装置と、輪軸を操舵させる操舵機構と、ブレーキユニットと、ブレーキユニット支持リンクと、を備える。ブレーキユニットは、本体フレームと、当該本体フレームに支持され、ブレーキ制動時に車輪の踏面に押し付けられる制輪子とを有する。ブレーキユニット支持リンクは、軸箱支持装置とブレーキユニットとを連結し、少なくとも操舵機構による操舵時に、軸箱の車両長手方向の変位をブレーキユニットに伝達する。ブレーキユニット支持リンクは、ブレーキ制動時にブレーキユニットが車幅方向外側に所定以上に変位するのを規制する。ブレーキユニット支持リンクの側面及びブレーキユニットの側面の少なくともいずれか一方に摺動面を有する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

台車枠と、車軸及び一対の車輪を有する輪軸と、前記車軸を支持する軸受が収容された軸箱と前記台車枠とを連結する軸箱支持装置と、前記輪軸を操舵させる操舵機構と、上部が前記台車枠に対して回動可能に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに支持され、ブレーキ制動時に前記車輪の踏面押し付けられる制輪子とを有するブレーキユニットと、前記軸箱支持装置と前記ブレーキユニットとを連結し、少なくとも前記操舵機構による操舵時に、前記軸箱の車両長手方向変位を前記ブレーキユニットに伝達するブレーキユニット支持リンクと、を備え、前記ブレーキユニット支持リンクは、ブレーキ制動時に前記ブレーキユニットが車幅方向外側に所定以上に変位するのを規制し、前記ブレーキユニット支持リンクの側面及び前記ブレーキユニットの側面の少なくともいずれか一方に摺動面を有する、ブレーキユニットを備えた鉄道車両用操舵台車

請求項2

前記ブレーキユニット支持リンクの側面及び前記ブレーキユニットの側面の他方には、前記摺動面に対して摺動する突起部を有する、請求項1に記載のブレーキユニットを備えた鉄道車両用操舵台車。

請求項3

前記ブレーキユニット支持リンクは、前記車輪よりも車幅方向外側において車両長手方向に延びて、前記ブレーキユニットに車幅方向外側から対向しており、前記摺動面は、前記ブレーキユニット支持リンクの車幅方向の内側面に設けられる、請求項1又は2に記載のブレーキユニットを備えた鉄道車両用操舵台車。

請求項4

前記軸箱支持装置は、前記軸箱と前記台車枠とを連結し、車両長手方向に延びる軸梁を有し、前記ブレーキユニット支持リンクは、前記軸梁に対して鉛直方向にずれた位置に配置されている、請求項3に記載のブレーキユニットを備えた鉄道車両用操舵台車。

請求項5

前記摺動面は、車幅方向に向けて凸な円弧形状を有する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のブレーキユニットを備えた鉄道車両用操舵台車。

請求項6

前記ブレーキユニット支持リンクの両端部は、前記軸箱支持装置及び前記本体フレームにそれぞれ球面軸受を介して連結されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のブレーキユニットを備えた鉄道車両用操舵台車。

請求項7

前記球面軸受は、内筒と、外筒と、前記内筒と前記外筒との間に挟まれた弾性体とを有し、前記弾性体は、自己潤滑ゴムからなる、請求項6に記載のブレーキユニットを備えた鉄道車両用操舵台車。

技術分野

0001

本発明は、ブレーキユニットを備えた鉄道車両用操舵台車に関する。

背景技術

0002

操舵台車は、曲線通過時に輪軸操舵することにより、曲線軌道を滑らかに通過する。一般に、踏面ブレーキ方式のブレーキユニットは台車枠に固定されているため、操舵時に輪軸と台車枠の相対位置が変化すると、車輪踏面とブレーキユニットの制輪子との隙間も変化する。そのため、制輪子と車輪との隙間を一定に保つ調整装置が設けられることがある。

0003

特許文献1では、操舵台車において、ブレーキユニットを台車枠に対して車両長手方向に移動できるように支持し、かつ、軸箱とブレーキユニットとをリンク部材を介して連結する構成が提案されている。この構成によって、曲線通過時に輪軸が操舵されることで車輪が台車枠に対して車両長手方向に移動しても、ブレーキユニットが車輪の移動に連動して、車輪と同じ方向に同じ量だけ移動し、車輪の踏面と制輪子との隙間が適切に保持されている。

0004

ここで、操舵台車に限らず非操舵台車を含めた鉄道車両用台車において、車輪の踏面は、車幅方向外側に向かって傾斜する踏面勾配を有している。そのため、ブレーキ制動時に制輪子が車輪の踏面に押し付けられると、踏面勾配に沿って制輪子を台車の車幅方向外側に移動させる脱出力(脱シュー力)が発生する。この脱出力が制輪子に働くと、当該制輪子が傾いて偏摩耗が生じ、ブレーキユニットの制動力が不安定になる可能性がある。

0005

そこで、特許文献2では、側面視で制輪子と重なるように板状の脱シュー止め受け座を設け、脱シュー止め受け座の内側面には擦り板が固定された非操舵台車が提案されている。この構成により、ブレーキ作動時の制輪子の移動に伴って擦り板が脱シュー止め案内部を摺動自在に案内することで、制輪子の脱出が防がれる。

0006

また、特許文献3では、非操舵台車において、車幅方向に対向する一対の制輪子頭つなぎ棒及び脱出止めロッドによって連結する構造が開示されている。この構造によって、一対の制輪子に作用する脱出力が互いに打ち消されて、各制輪子が脱出するのを防いでいる。

先行技術

0007

特開平8−11717号公報
実開昭57−181668号公報
特開2002−104184号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかし、操舵台車においては、ブレーキ作動時に制輪子の変位に輪軸の操舵による変位が加わることがある。そのため、特許文献2の制輪子脱出防止構造を操舵台車に適用した場合、制輪子の移動に伴って、脱シュー受止め案内部が摺動範囲を超えて変位し、制輪子が車幅方向に脱出する可能性がある。

0009

また、特許文献3の制輪子脱出防止構造を操舵台車に適用した場合、つなぎ棒及び脱出止めロッドを設ける分だけ、台車重量が増加する。

0010

そこで本発明は、制輪子が車幅方向に脱出するのを防止しつつ、台車重量の増加を防止した操舵台車を適用することを目的としている。

課題を解決するための手段

0011

本発明の一形態に係るブレーキユニットを備える鉄道車両用操舵台車は、台車枠と、車軸及び一対の車輪を有する輪軸と、前記車軸を支持する軸受が収容された軸箱と前記台車枠とを連結する軸箱支持装置と、前記輪軸を操舵させる操舵機構と、上部が前記台車枠に対して回動可能に取り付けられた本体フレームと、前記本体フレームに支持され、ブレーキ制動時に前記車輪の踏面に押し付けられる制輪子とを有するブレーキユニットと、前記軸箱支持装置と前記ブレーキユニットとを連結し、少なくとも前記操舵機構による操舵時に、前記軸箱の車両長手方向の変位を前記ブレーキユニットに伝達するブレーキユニット支持リンクと、を備え、前記ブレーキユニット支持リンクは、ブレーキ制動時に前記ブレーキユニットが車幅方向外側に所定以上に変位するのを規制し、前記ブレーキユニット支持リンクの側面及び前記ブレーキユニットの側面の少なくともいずれか一方に摺動面を有する。

0012

前記構成によれば、ブレーキユニット支持リンク及びブレーキユニットが連動して車両長手方向に変位するため、輪軸の操舵時にもブレーキユニット支持リンクとブレーキユニットとの相対変位量が抑えられ、摺動面を車両長手方向に長くする必要がなくなる。よって、操舵台車であっても、制輪子が車幅方向に脱出するのを適切に防止しつつ、台車重量の増加を防止することができる。

発明の効果

0013

本発明によれば、ブレーキユニットを備えた操舵台車において、制輪子が車幅方向に脱出するのを防止しつつ、台車重量の増加を防止することができる。

図面の簡単な説明

0014

第1実施形態に係る鉄道車両用操舵台車の側面図である。
図1に示す鉄道車両用操舵台車の要部の側面図である。
図1に示す鉄道車両用操舵台車の要部のブレーキ制動時の平面図である。
図3に示す球面軸受水平断面図である。
第2実施形態に係る鉄道車両用操舵台車の側面図である。

実施例

0015

以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。なお、同一の又は対応する要素には全ての図を通じて同一の符号を付して重複する詳細説明を省略する。

0016

(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る鉄道車両用操舵台車1の側面図である。図1に示すように、鉄道車両用操舵台車(以下、操舵台車と呼ぶ。)1は、横梁7及び側梁8を含む台車枠6と、空気バネ3を介して車体2を支持するために車幅方向に延びるボルスタ4と、操舵機構17とを概略備える。ボルスタ4は、車体2のブラケット2aにボルスタアンカ5により接続されている。ボルスタ4は、台車中心に配置された旋回案内機構(例えば、中心ピン及び心皿)を介して台車枠6に接続されている。即ち、台車枠6は、ボルスタ4に対してヨーイング方向に回動可能なようにボルスタ4を下方から支持している。

0017

台車枠6は、ボルスタ4の下方において車幅方向に延びる横梁7と、横梁7の車幅方向の両端部に接続されて車両長手方向に延びる一対の側梁8と有している。横梁7の車両長手方向両側には、一対の輪軸11が配置されている。輪軸11は、車幅方向に延びる車軸9と、車軸9に設けられた一対の車輪10とを有している。車軸9の車幅方向両側の端部には、車輪10よりも車幅方向外側にて車軸9を回転自在に支持する軸受12が設けられ、その軸受12は軸箱13に収容されている。

0018

軸箱13は、軸箱支持装置14により台車枠6に対して弾性的に連結されている。軸箱支持装置14は、軸箱13と側梁8の車両長手方向端部とを上下方向に接続する軸バネ15と、軸箱13と側梁8とを車両長手方向に連結する軸梁16とを備える。軸梁16は、軸箱13と一体に成形されている。また、軸梁16は、軸梁本体部16aと、第1ブラケット部16bと、第2ブラケット部16cとを有している。

0019

軸梁本体部16aは車両長手方向に延び、その先端部は、弾性ブッシュ及び心棒(図示せず)を介して側梁8の受け座8aに連結されている。このように、軸梁本体部16aが弾性ブッシュにより台車枠6(の側梁8)に対して弾性的に連結されているため、軸箱13は台車枠6に対して車両長手方向に相対変位可能となる。第1ブラケット部16bは軸梁本体部16aから車幅方向外側に延びて(図3参照)、後述する第1操舵リンク24を介して操舵テコ18に連結されている。第2ブラケット部16cは、ブレーキユニット支持リンク40を介してブレーキユニット30に連結されている。

0020

操舵機構17は、台車枠6に対して一対の輪軸11をヨーイング方向に傾動させて操舵し、台車枠6の車幅方向外側に配置された操舵テコ18を備える。操舵テコ18は、支点19、力点20、第1作用点21及び第2作用点22を有している。第1作用点21は操舵テコ18の一方側に配置され、第2作用点22は操舵テコ18の他方側に配置されている。操舵テコ18は、支点19において車幅方向に延びる軸線周りに回転自在に台車枠6に支持されている。操舵テコ18は、力点20において連結リンク23を介してボルスタ4に連結されている。

0021

操舵テコ18は、作用点21,22において操舵リンク24,25を介して軸梁16の第1ブラケット部16bに連結されている。即ち、操舵テコ18は、第1作用点21において第1操舵リンク24(及び軸梁16)を介して車両長手方向一方側の軸箱13に連結され、第2作用点22において第2操舵リンク25を介して車両長手方向他方側の軸箱13に連結されている。このような構成によれば、操舵台車1が曲線軌道を通過する際には、ボルスタ4に対する台車枠6の鉛直軸周り相対回動に連動して操舵機構17が動作することで、操舵テコ18が支点19を中心として鉛直平面内で回動して軸箱13が台車枠6に対して車両長手方向に相対変位し、一対の輪軸11が操舵される。

0022

図2は、図1に示す操舵台車1の要部の側面図である。図3は、図1に示す操舵台車1の要部のブレーキ制動時の平面図である。図2及び3に示すように、ブレーキユニット30は、本体フレーム31と、制輪子32と、制輪子頭33と、リンク部材34とを有している。本体フレーム31の一方側は、横梁7に設けられた取付座7aに回転自在に支持されている。具体的には、取付座7aに車幅方向に延びる連結ピン26が挿通されており、本体フレーム31の上部が連結ピン26を介して横梁7に回動可能である。本実施形態において、取付座7aは横梁7に溶接で固定されているが、ボルト等の締結部材で固定されてもよい。

0023

本体フレーム31の他方側は、車両長手方向に延びるブレーキユニット支持リンク40を介して軸梁16に連結されている。具体的には、図2に示すように本体フレーム31の下部が、ブレーキユニット支持リンク40を介して軸梁16の第2ブラケット部16cに連結されている。第2ブラケット部16cは軸梁本体部16aのうち車幅方向の内側面に設けられ、下方に延びている。

0024

ブレーキユニット支持リンク40の車両長手方向両端部40a,40bは、軸梁16の第2ブラケット部16c及び本体フレーム31の下部にそれぞれピン部材27及び球面軸受50を介して連結されている。球面軸受50の構成については、後述する。このような構成により、操舵時に、軸箱13に支持された輪軸11が車両長手方向に変位すると、その変位は、ブレーキユニット支持リンク40を介してブレーキユニット30に伝達される。即ち、輪軸11の車両長手方向の変位に連動して、ブレーキユニット支持リンク40と共にブレーキユニット30も輪軸11と同じ方向に同じ量だけ変位する。

0025

制輪子32は摩擦材であり、制輪子頭33に固定されている。制輪子頭33に駆動機構37の駆動力が伝達されることで、制輪子32は制輪子頭33と共に踏面10aに対して進退可能となる。駆動機構37は本体フレーム31に収容され、車両長手方向に直線運動する押棒37aを有している。

0026

制輪子頭33は、上下方向に延びるリンク部材34を介して本体フレーム31に固定されている。図2に示すように、リンク部材34の下端部は、連結ピン35によって制輪子頭33に回転自在に連結されている。リンク部材34の上端部は、連結ピン36によって制輪子頭33に回転自在に連結されていると共に、連結ピン36は、制輪子頭33と押棒37aの先端とを連結している。駆動機構37が作動して押棒37aが直線運動することで、制輪子頭33と一緒に制輪子32は車両長手方向に進退する。その際、リンク部材34は連結ピン35を中心として回転する。制輪子32が車輪10の踏面10aに押し当てられたとき、リンク部材34は、車輪10と制輪子32との摩擦により制輪子頭33に生じる車輪回転方向の反力を受け止める。

0027

車輪10の踏面10aは、車幅方向外側に向けて傾斜する踏面勾配を有している。そのため、踏面10aに制輪子32が押し当てられたとき、踏面勾配に沿って制輪子32が操舵台車1の車幅方向外側へと脱出し、ブレーキユニット30が車幅方向外側に変位する可能性がある。そこで本実施の形態のブレーキユニット支持リンク40は、ブレーキ制動時にブレーキユニット30が車幅方向外側に所定以上変位するのを規制する機能も有している。以下、詳細について説明する。

0028

図3に示すように、ブレーキユニット支持リンク40は、車輪10及びブレーキユニット30よりも車幅方向外側において車両長手方向に延びている。また、図2に示すように、ブレーキユニット支持リンク40は、軸梁16に対して鉛直方向下側にずれた位置に配置されている。更に、ブレーキユニット支持リンク40は、その車幅方向の内側面40cに、例えば金属製の摺動板41を有している。本実施形態において、摺動板41は、ブレーキユニット支持リンク40に溶接で固定されているが、接着剤やボルト等の締結部材によって固定されてもよい。

0029

リンク部材34には、その外側面34bから車幅方向外側に突出した突起部34aが一体に形成されており、脱シュー止め受け座の機能を有している。説明の便宜上、図2では、突起部34aを斜線付きで表示している。なお、突起部34aはリンク部材34と別体に形成されて、溶接又は締結部材等で外側面34bに固定されてもよい。

0030

リンク部材34の突起部34aは、摺動板41の摺動面41aに接触している。そのため、制輪子32が操舵台車1の車幅方向外側への変位が規制されて、ブレーキ制動時の脱シューを防止できる。また、本実施形態では、ブレーキ非制動時においても突起部34aは、摺動板41の摺動面41aに接触している。なお、ブレーキ非制動時において、突起部34aは摺動板41の摺動面41aに接触していなくてもよい。

0031

ブレーキ制動時には、制輪子頭33が本体フレーム31に対して車両長手方向に進退するため、突起部34aは、摺動板41の摺動面41aを車両長手方向に摺動する。本実施形態では、摺動面41aは、鉛直方向から見て車幅方向内側に向けて凸な円弧形状を有している。

0032

また、操舵による輪軸11の車両長手方向の変位に連動して、ブレーキユニット30及びブレーキユニット支持リンク40も変位する。そのため、ブレーキユニット30とブレーキユニット支持リンク40との相対変位量が抑えられるので、操舵及びブレーキ制動に伴いリンク部材34の突起部34aは、摺動範囲である摺動面41aを逸脱することがない。

0033

次に、ブレーキユニット支持リンク40と軸梁16及び本体フレーム31とを連結する球面軸受50について説明する。図4は、図3に示す球面軸受50の水平断面図である。図4に示すように、球面軸受50は、内筒51と、外筒52と、内筒51と外筒52との間に挟まれた弾性体53とを有している。内筒51及び外筒52はいずれも金属材料からなる。内筒51には、ピン部材27が圧入されている。

0034

本実施形態において、弾性体53は、自己潤滑ゴムからなる。自己潤滑ゴムは、それ自体が潤滑性を有しているゴムであるため、球面軸受50において、内筒51と外筒52との間に潤滑剤は介在されない。よって、通常のゴムからなる弾性体を有している球面軸受と比べて、内筒51と外筒52との間の隙間は小さい。

0035

このように構成された球面軸受50がブレーキユニット支持リンク40の両端部40a,40bに設けられるため(図2及び3参照)、操舵時等に輪軸11が台車枠6に対してヨーイング方向に傾動しても、平面視で外筒52が内筒51に対して回動することで、ブレーキユニット支持リンク40はブレーキユニット30を適切な姿勢で支持することができる。また、リンク部材34の突起部34aが摺動面41aに接触することによって、ブレーキユニット支持リンク40に車幅方向外側に向けた荷重が作用しても、外筒52が内筒51に対して車幅方向に変位することで、ブレーキユニット支持リンク40はブレーキユニット30を適切な姿勢で支持することができる。

0036

以上のように構成された操舵台車1は、以下の効果を奏する。

0037

輪軸11の車両長手方向の変位がブレーキユニット支持リンク40によりブレーキユニット30に伝達され、ブレーキユニット支持リンク40及びブレーキユニット30が連動して車両長手方向に変位するため、輪軸11の操舵時にもブレーキユニット支持リンク40とブレーキユニット30との相対変位量が抑えられ、ブレーキユニット支持リンク40の摺動面41aを車両長手方向に長くする必要がなくなる。よって、操舵台車1であっても、制輪子32が車幅方向に脱出するのを適切に防止しつつ、台車重量の増加を防止することができる。

0038

また、摺動面41aはブレーキユニット支持リンク40の車幅方向の内側面40cに設けられている。即ち、ブレーキユニット30に近接する側に摺動面41aが設けられている。これにより、ブレーキユニット30の車幅方向外側への変位を適切に規制しながら、ブレーキユニット支持リンク40を簡素かつコンパクトに形成できる。

0039

また、ブレーキユニット30の側面(リンク部材34の外側面34b)には、摺動面41aに対して摺動する突起部34aが形成されている。これにより、ブレーキユニット30が簡易な構成の脱シュー止め受け座を有することになり、制輪子脱出防止構造を簡素化できる。

0040

更に、摺動面41aは、車幅方向に向けて凸な円弧形状を有している。これにより、輪軸11の操舵によってブレーキユニット支持リンク40とブレーキユニット30との間の相対角度が多少変化しても、摺動面41aに安定してリンク部材34の突起部34aを接触させることができる。よって、摺動抵抗の変動を抑制できると共に、摺動面41aの長寿命化に貢献できる。

0041

また、ブレーキユニット支持リンク40は、軸梁16に対して鉛直方向(本実施形態では、鉛直方向下側)にずれた位置に配置されている。これにより、ブレーキユニット支持リンク40に車幅方向から容易にアクセス可能となるため、メンテナンス性が向上する。

0042

また、ブレーキユニット支持リンク40の一端部40a及び他端部40bの両方に球面軸受50が設けられるので、リンク部材34の突起部34aが摺動面41aに接触することによりブレーキユニット支持リンク40に車幅方向外側に向けた荷重が生じても、球面軸受50が当該荷重を安定して受け止めることができる。

0043

また、球面軸受50の弾性体53が自己潤滑ゴムからなるので、通常のゴムを用いた場合に比べ、球面軸受50の変位許容度が増すために内筒51と外筒52との間の隙間を小さくできる。そのため、このような球面軸受50を介してブレーキユニット支持リンク40が本体フレーム31及び軸梁16に連結されていると、通常のゴムからなる弾性体を有している球面軸受を用いた場合と比べて、ブレーキユニット支持リンク40の車両長手方向のガタが小さくなる。その結果、輪軸11の操舵によってブレーキユニット支持リンク40と共にブレーキユニット30が車両長手方向に変位しても、ブレーキ制動時の制輪子32の押付力は車輪10の踏面10aに好適に作用し、ブレーキユニット30の応答性が向上する。

0044

また、自己潤滑ゴムからなる弾性体53を有している球面軸受50を用いることで、ブレーキユニット支持リンク40の車幅方向のガタも小さくなる。その結果、ブレーキ制動時に、ブレーキユニット支持リンク40の摺動面41aにリンク部材34の突起部34aが接触することによる車幅方向外側の荷重がブレーキユニット支持リンク40に作用しても、ガタによるブレーキユニット支持リンク40の車幅方向外側への変位が抑えられ、制輪子32の車幅方向外側への変位をより適切に防止することができる。

0045

(第2実施形態)
第2実施形態に係る操舵台車201は、第1実施形態に係る操舵台車1から台車枠6の構成等を一部変更したものである。以下では、第2実施形態に係る操舵台車201について、第1実施形態に係る操舵台車1と異なる点を中心に説明する。

0046

図5は、第2実施形態に係る操舵台車201の側面図である。図5に示すように、操舵台車201の台車枠206は、当該操舵台車201の車両長手方向中央において車幅方向に延びる横梁207を備えるが、横梁207の車幅方向両端部から車両長手方向に延びる側梁を備えていない。横梁207の車幅方向両端部には、軸梁216の先端部が連結される受け座207aが設けられている。

0047

軸箱213と横梁207との間には、車両長手方向に延びる板バネ215が架け渡されている。板バネ215は、その車両長手方向中央部215aにおいて、横梁207の車幅方向端部を下方から支持している。また、板バネ215の車両長手方向両端部215bは軸箱213に支持されている。即ち、板バネ215は、第1実施形態の軸バネ15(一次サスペンション)の機能と第1実施形態の側梁8の機能とを有している。

0048

板バネ215の車両長手方向端部215bは、支持部材228を介して軸箱213に下方から支持されている。支持部材228は、受け部材228aと、防振ゴム228bとを有している。受け部材228aは板バネ215の下面を支持し、その上面は車両長手方向の中央側に向けて斜め下方に傾斜している。なお、受け部材228aの上面は板バネ215の下面と略平行であれば、傾斜していなくてもよい。防振ゴム228bは略円柱状であり、軸箱213と受け部材228aとの間に挿入されている。

0049

ブレーキユニット30のうち本体フレーム31の上部は、横梁207の取付座207bに回動可能に取り付けられる。取付座207bは、横梁207のうち車両長手方向外側の側面に例えば溶接等で固定されており、受け座207aの上端よりも上方に突出している。これ以外の構成は、第1実施形態と同様である。

0050

以上に説明した第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果を奏する。即ち、板バネ215を備える操舵台車201であっても、制輪子32が車幅方向に脱出するのを適切に防止しつつ、台車重量の増加を防止することができる。

0051

なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、又は削除することができる。また、前記各実施形態は互いに任意に組み合わせてもよく、例えば1つの実施形態中の一部の構成又は方法を他の実施形態に適用してもよく、更に、実施形態中の一部の構成は、その実施形態中の他の構成から分離して任意に抽出可能である。前述の実施形態では、摺動面41aは、ブレーキユニット支持リンク40に固定された摺動板41に設けられていたが、摺動板41は固定されていなくてもよく、内側面40cの一部が摺動面であってもよい。また、摺動面41aは、ブレーキユニット支持リンク40ではなく、ブレーキユニット30の側面(例えば、リンク部材34の外側面34b)に設けられていてもよく、この場合、突起部34aはブレーキユニット支持リンク40に設けられていてもよい。また、前述の実施形態では、ブレーキユニット支持リンク40は軸梁本体部16aから鉛直方向下側にずれて配置されていたが、鉛直方向上側にずれて配置されてもよい。また、球面軸受50の弾性体53は、自己潤滑ゴムに限定されず、通常のゴムで形成されてもよい。

0052

1,201鉄道車両用操舵台車(操舵台車)
6,206台車枠
9車軸
10車輪
10a踏面
11輪軸
16,216軸梁
17操舵機構
30ブレーキユニット
31本体フレーム
32制輪子
34b 外側面(側面)
40 ブレーキユニット支持リンク
40c 内側面(側面)
41a摺動面
50球面軸受
51内筒
52外筒
53 弾性体

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