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技術 工作機械および工具先端位置の補正方法

出願人 東芝機械株式会社
発明者 石井雄介多田敦司
出願日 2016年12月14日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-242627
公開日 2017年7月20日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2017-124485
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による測長装置 工作機械の検出装置
主要キーワード 姿勢変化後 仮想軸線 下端領域 インデックスヘッド 旋回中心点 基準座標値 スキップ信号 ツールプリセッタ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月20日)のものです。
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図面 (20)

課題

交換前の工具先端部によって形成された曲面と交換後の工具先端部によって形成される曲面とを、滑らかに連続させることが可能な工作機械を提供すること。

解決手段

本発明は、ワークを載置する載置台47と、工具先端部32を有する工具30と、載置台47に固定され、レーザ光44の光路を提供し当該レーザ光44の遮光状態を検知する遮光検知装置40と、載置台47に支持構造体を介して連結され、工具30の姿勢及び位置を制御する工具制御装置20、50と、を備え、工具制御装置20、50には、工具30に対応付けられた基準点22が設けられ、工具制御装置20、50は、工具先端部32をレーザ光44の計測位置Pに一致させたとした場合の基準点22の計算上の位置と、工具30が前記工具姿勢を維持したまま工具先端部32を計測位置Pに実際に一致させた時の基準点22の位置と、の差に基づいて、工具先端部32の位置を補正する。

概要

背景

従来より、例えばボールエンドミルを使用して、ワークの表面に曲面を形成する加工が行われている。この加工においては、寿命に達した工具を同径の同じ工具に交換する他、目標とする曲面の曲率半径や加工位置に応じて、工具を刃先の直径が異なる他の工具に交換する場合がある。この場合、交換前の工具によって形成された曲面と交換後の工具によって形成される曲面とが、滑らかに連続することが望ましい。このためには、交換前の工具先端部の位置と交換後の工具先端部の位置とを、その時点の工作機械姿勢変化姿勢誤差)も加味して正確に一致させる必要がある。

工具先端部の位置については、例えば特開平10−138097号公報(特許文献1)及び特開2012−18093号公報(特許文献2)に記載されているように、工具の延伸方向(姿勢)及び当該工具の長さに基づいて評価されることが一般的である。具体的には、工作機械に、レーザ光光路を提供すると共に当該レーザ光の遮光状態を検知可能な遮光検知装置を設け、工具先端部を所定位置からレーザ光の光路へと移動させ、当該先端部でレーザ光を遮光させる。遮光検知装置は、この遮光が開始した時に、工作機械の制御装置に対してスキップ信号を出力する。前記制御装置がスキップ信号を受信すると、工具の移動が停止させられると共に、前記所定位置からの移動量に基づいて工具の長さが評価されるようになっている。

そして、例えば工具の交換が行われた場合には、ワークの加工が再開される前に、交換前の工具の長さと交換後の工具の長さとの差に基づき、交換前の工具先端部位置と交換後の工具先端部の位置とが一致するように、当該交換後の工具が位置決めされるようになっている。本測定は、工作機械に空間上の姿勢誤差がないと仮定された状態のものであり、工具の長さは、工作機械の基準点シフト量を示すものに過ぎないため、工作機械上で測定しなくても構わない。例えば、ツールプリセッタ等を使用して、予め工具の長さを測定してもよい。

しかしながら、工具の長さを正確に評価して当該工具の位置決めを行った場合であっても、交換前の工具先端部の位置と交換後の工具先端部の位置との間にわずかなズレが生じ、交換前の工具先端部によって形成されていた曲面と交換後の工具先端部によって形成される曲面とが、滑らかに連続しない(段差が生じる)場合があった。このようなズレは、主として、ワークが載置される載置台から主軸に至るまでの一連構成部品において、作業環境温度変化等に起因する熱変形等によって生じた誤差による工作機械の姿勢変化(姿勢誤差)が、工具の交換に伴い、加工面に段差として顕在化したものであり、特に、直交3軸のみの座標系よりも直交3軸に回転を含む座標系で顕著である。

概要

交換前の工具先端部によって形成された曲面と交換後の工具先端部によって形成される曲面とを、滑らかに連続させることが可能な工作機械を提供すること。本発明は、ワークを載置する載置台47と、工具先端部32を有する工具30と、載置台47に固定され、レーザ光44の光路を提供し当該レーザ光44の遮光状態を検知する遮光検知装置40と、載置台47に支持構造体を介して連結され、工具30の姿勢及び位置を制御する工具制御装置20、50と、を備え、工具制御装置20、50には、工具30に対応付けられた基準点22が設けられ、工具制御装置20、50は、工具先端部32をレーザ光44の計測位置Pに一致させたとした場合の基準点22の計算上の位置と、工具30が前記工具姿勢を維持したまま工具先端部32を計測位置Pに実際に一致させた時の基準点22の位置と、の差に基づいて、工具先端部32の位置を補正する。

目的

本発明の目的は、以上のような工作機械の姿勢誤差を含んだ状態で工具先端部の位置が直接的に評価されることにより、前記姿勢誤差を含んだ状態で、姿勢変化前あるいは交換前の工具先端部の位置と姿勢変化後あるいは交換後の工具先端部の位置とを正確に一致させることができ、前記姿勢誤差を意識することなく、形成される曲面を滑らかに連続させることが可能な工作機械及び工具先端部の位置の補正方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

ワークを載置する載置台と、前記載置台に載置された前記ワークに加工を施すと共に、工具先端部を有する工具と、前記載置台に固定され、レーザ光光路を提供すると共に、当該レーザ光の遮光状態を検知する遮光検知装置と、前記載置台に支持構造体を介して連結され、前記工具の姿勢及び位置を制御する工具制御装置と、を備え、前記工具制御装置には、前記工具に対応付けられた基準点が設けられ、前記工具制御装置は、前記工具の加工時の工具姿勢である第1工具姿勢及び前記工具の工具長に基づいて、当該第1工具姿勢を維持したまま前記工具先端部を前記レーザ光の計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第1工具位置を特定することを特徴とする工作機械

請求項2

前記第1工具位置は、前記工具制御装置によって前記工具が前記第1工具姿勢を維持したまま一軸方向に移動される際に、前記レーザ光の前記計測位置が前記工具の第1部分で遮光される時の前記基準点の位置と、前記工具を一軸方向に移動したときに当該工具の第2部分で遮光される時の前記基準点の位置と、の2つの位置に基づいて求められることを特徴とする請求項1に記載の工作機械。

請求項3

前記工具制御装置は、前記工具を前記第1工具姿勢に維持したまま前記基準点が前記レーザ光の前記計測位置と前記2つの位置の中点とを結ぶ直線上に存在するように前記工具の位置を制御し、前記工具を前記第1工具姿勢に維持したまま前記基準点が当該直線に沿うように前記工具を移動させ、前記第1工具位置は、前記工具が前記直線に沿って移動される際に、前記計測位置が前記工具先端部によって遮光される時の前記基準点の位置に基づいて求められることを特徴とする請求項2に記載の工作機械。

請求項4

前記工具制御装置は、加工時の工具姿勢が第1工具姿勢から第2工具姿勢に変化された時に、当該第2工具姿勢及び前記工具長に基づいて、当該第2工具姿勢を維持したまま前記工具先端部を前記レーザ光の前記計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第2工具位置を特定し、前記第1工具位置と前記第2工具位置との差に基づいて、前記工具の前記第2工具姿勢における前記工具先端部の位置を補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の工作機械。

請求項5

前記工具制御装置は、前記工具が他の工具に交換された時に、前記第1工具姿勢及び前記他の工具の工具長に基づいて、当該第1工具姿勢を維持したまま当該他の工具の工具先端部を前記レーザ光の前記計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第3工具位置を特定し、前記第1工具位置と前記第3工具位置との差に基づいて、前記他の工具の前記第1工具姿勢における前記工具先端部の位置を補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の工作機械。

請求項6

前記工具制御装置は、前記工具の5軸制御が可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の工作機械。

請求項7

前記工具は、ボールエンドミルであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の工作機械。

請求項8

工作機械の工具先端部の位置の補正方法であって、前記工作機械は、ワークを載置する載置台と、前記載置台に載置された前記ワークに加工を施すと共に、工具先端部を有する工具と、前記載置台に固定され、レーザ光の光路を提供すると共に、当該レーザ光の遮光状態を検知する遮光検知装置と、前記載置台に支持構造体を介して連結され、前記工具の姿勢及び位置を制御する工具制御装置と、を有し、前記工具制御装置には、前記工具に対応付けられた基準点が設けられ、前記工具制御装置が、前記工具の加工時の工具姿勢である第1工具姿勢及び前記工具の工具長に基づいて、当該第1工具姿勢を維持したまま前記工具の前記工具先端部を前記レーザ光の計測位置に実際に一致させる一致工程と、前記工具先端部を前記レーザ光の前記計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第1工具位置を特定する、第1工具位置特定工程と、を備えたことを特徴とする補正方法。

請求項9

前記一致工程は、前記工具制御装置が、前記工具を、前記第1工具姿勢を維持したまま一軸方向に移動させる第1移動工程と、前記第1移動工程において、前記工具制御装置が、前記レーザ光の前記計測位置が前記工具の第1部分で遮光される時の前記基準点の位置と、前記工具を一軸方向に移動したときに当該工具の第2部分で遮光される時の前記基準点の位置と、の2つの位置を特定する特定工程と、を含むことを特徴とする請求項8に記載の補正方法。

請求項10

前記特定工程は、前記工具を前記第1工具姿勢に維持したまま前記基準点が前記レーザ光の前記計測位置と前記2つの位置の中点とを結ぶ直線上に存在するように前記工具の位置を制御し、前記工具を前記第1工具姿勢に維持したまま前記基準点が当該直線に沿うように前記工具を移動させる工程と、前記工具が前記直線に沿って移動される際に、前記計測位置が前記工具先端部によって遮光される時の前記基準点の位置を特定する工程と、を含むことを特徴とする請求項9に記載の補正方法。

請求項11

加工時の工具姿勢が第1工具姿勢から第2工具姿勢に変化された時に、当該第2工具姿勢及び前記工具長に基づいて、当該第2工具姿勢を維持したまま前記工具の前記工具先端部を前記レーザ光の前記計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第2工具位置を特定する、第2工具位置特定工程と、前記第1工具位置と前記第2工具位置との差に基づいて、前記工具の前記第2工具姿勢における前記工具先端部の位置を補正する、第2工具位置補正工程と、を更に備えたことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の補正方法。

請求項12

前記工具が他の工具に交換された時に、前記第1工具姿勢及び前記他の工具の工具長に基づいて、当該第1工具姿勢を維持したまま当該他の工具の工具先端部を前記レーザ光の前記計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第3工具位置を特定する、第3工具位置特定工程と、前記第1工具位置と前記第3工具位置との差に基づいて、前記他の工具の前記第1工具姿勢における前記工具先端部の位置を補正する、第3工具位置補正工程と、を更に備えたことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の補正方法。

技術分野

0001

本発明は、載置台上に載置されたワークに対して工具相対移動させることによって加工を施す、工作機械に関する。あるいは、本発明は、そのような工作機械における工具先端位置補正方法に関する。

背景技術

0002

従来より、例えばボールエンドミルを使用して、ワークの表面に曲面を形成する加工が行われている。この加工においては、寿命に達した工具を同径の同じ工具に交換する他、目標とする曲面の曲率半径や加工位置に応じて、工具を刃先の直径が異なる他の工具に交換する場合がある。この場合、交換前の工具によって形成された曲面と交換後の工具によって形成される曲面とが、滑らかに連続することが望ましい。このためには、交換前の工具先端部の位置と交換後の工具先端部の位置とを、その時点の工作機械の姿勢変化姿勢誤差)も加味して正確に一致させる必要がある。

0003

工具先端部の位置については、例えば特開平10−138097号公報(特許文献1)及び特開2012−18093号公報(特許文献2)に記載されているように、工具の延伸方向(姿勢)及び当該工具の長さに基づいて評価されることが一般的である。具体的には、工作機械に、レーザ光光路を提供すると共に当該レーザ光の遮光状態を検知可能な遮光検知装置を設け、工具先端部を所定位置からレーザ光の光路へと移動させ、当該先端部でレーザ光を遮光させる。遮光検知装置は、この遮光が開始した時に、工作機械の制御装置に対してスキップ信号を出力する。前記制御装置がスキップ信号を受信すると、工具の移動が停止させられると共に、前記所定位置からの移動量に基づいて工具の長さが評価されるようになっている。

0004

そして、例えば工具の交換が行われた場合には、ワークの加工が再開される前に、交換前の工具の長さと交換後の工具の長さとの差に基づき、交換前の工具先端部位置と交換後の工具先端部の位置とが一致するように、当該交換後の工具が位置決めされるようになっている。本測定は、工作機械に空間上の姿勢誤差がないと仮定された状態のものであり、工具の長さは、工作機械の基準点シフト量を示すものに過ぎないため、工作機械上で測定しなくても構わない。例えば、ツールプリセッタ等を使用して、予め工具の長さを測定してもよい。

0005

しかしながら、工具の長さを正確に評価して当該工具の位置決めを行った場合であっても、交換前の工具先端部の位置と交換後の工具先端部の位置との間にわずかなズレが生じ、交換前の工具先端部によって形成されていた曲面と交換後の工具先端部によって形成される曲面とが、滑らかに連続しない(段差が生じる)場合があった。このようなズレは、主として、ワークが載置される載置台から主軸に至るまでの一連構成部品において、作業環境温度変化等に起因する熱変形等によって生じた誤差による工作機械の姿勢変化(姿勢誤差)が、工具の交換に伴い、加工面に段差として顕在化したものであり、特に、直交3軸のみの座標系よりも直交3軸に回転を含む座標系で顕著である。

先行技術

0006

特開平10−138097号公報
特開2012−18093号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本件発明者は、工具先端部の位置を直接的に評価することにより、ワークが載置される載置台から工具に至るまでの一連の構成部品に生じた誤差により工作機械に姿勢変化(姿勢誤差)が生じている場合であっても、姿勢変化後あるいは交換後の工具先端部の位置を再現性良く位置決めできることを知見した。

0008

本発明は、以上の知見に基づいて創案されたものである。本発明の目的は、以上のような工作機械の姿勢誤差を含んだ状態で工具先端部の位置が直接的に評価されることにより、前記姿勢誤差を含んだ状態で、姿勢変化前あるいは交換前の工具先端部の位置と姿勢変化後あるいは交換後の工具先端部の位置とを正確に一致させることができ、前記姿勢誤差を意識することなく、形成される曲面を滑らかに連続させることが可能な工作機械及び工具先端部の位置の補正方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、ワークを載置する載置台と、
記載置台に載置された前記ワークに加工を施すと共に、工具先端部を有する工具と、
前記載置台に固定され、レーザ光の光路を提供すると共に、当該レーザ光の遮光状態を検知する遮光検知装置と、
前記載置台に支持構造体を介して連結され、前記工具の姿勢及び位置を制御する工具制御装置と、を備え、
前記工具制御装置には、前記工具に対応付けられた基準点が設けられ、
前記工具制御装置は、前記工具の加工時の工具姿勢である第1工具姿勢及び前記工具の工具長に基づいて、当該第1工具姿勢を維持したまま前記工具先端部を前記レーザ光の計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第1工具位置を特定することを特徴とする工作機械である。

0010

本発明によれば、工作機械の姿勢誤差を含んだ状態で、姿勢変化前あるいは交換前の工具の工具先端部の位置を正確に特定することができるため、当該位置に姿勢変化後あるいは交換後の工具の工具先端部を正確に一致させることができる。このことにより、前記姿勢誤差を意識することなく、形成される曲面を滑らかに連続させることが可能な工作機械を提供することができる。

0011

前記第1工具位置は、前記工具制御装置によって前記工具が前記第1工具姿勢を維持したまま一軸方向に移動される際に、前記レーザ光の前記計測位置が前記工具の第1部分で遮光される時の前記基準点の位置と、前記工具を一軸方向に移動したときに当該工具の第2部分で遮光される時の前記基準点の位置と、の2つの位置に基づいて求められて良い。

0012

前記工具制御装置は、前記工具を前記第1工具姿勢に維持したまま前記基準点が前記レーザ光の前記計測位置と前記2つの位置の中点とを結ぶ直線上に存在するように前記工具の位置を制御し、前記工具を前記第1工具姿勢に維持したまま前記基準点が当該直線に沿うように前記工具を移動させ、
前記第1工具位置は、前記工具が前記直線に沿って移動される際に、前記計測位置が前記工具先端部によって遮光される時の前記基準点の位置に基づいて求められて良い。

0013

これらの場合、工作機械に生じている姿勢誤差を含んだ状態で、工具先端部の位置を正確に特定することができる。

0014

本発明において、前記工具制御装置は、
加工時の工具姿勢が第1工具姿勢から第2工具姿勢に変化された時に、当該第2工具姿勢及び前記工具長に基づいて、当該第2工具姿勢を維持したまま前記工具先端部を前記レーザ光の前記計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第2工具位置を特定し、
前記第1工具位置と前記第2工具位置との差に基づいて、前記工具の前記第2工具姿勢における前記工具先端部の位置を補正して良い。

0015

この場合、姿勢誤差を含んだ状態で、姿勢変化前の工具の工具先端部の位置と、姿勢変化後の工具の工具先端部の位置とを共に正確に特定することができるため、両者の位置を正確に一致させることが容易である。

0016

あるいは、本発明において、前記工具制御装置は、
前記工具が他の工具に交換された時に、前記第1工具姿勢及び前記他の工具の工具長に基づいて、当該第1工具姿勢を維持したまま当該他の工具の工具先端部を前記レーザ光の前記計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第3工具位置を特定し、
前記第1工具位置と前記第3工具位置との差に基づいて、前記他の工具の前記第1工具姿勢における前記工具先端部の位置を補正して良い。

0017

この場合、姿勢誤差を含んだ状態で、交換前の工具の工具先端部の位置と、交換後の工具の工具先端部の位置とを共に正確に特定することができるため、両者の位置を正確に一致させることが容易である。

0018

前記工具制御装置は、前記工具の5軸制御が可能であって良い。この場合、工具の姿勢及び工具先端部の位置を自在に制御することができる。

0019

このような工作機械に採用される工具の一例としては、ボールエンドミルが挙げられる。

0020

なお、以上のような工作機械における工具先端部の位置の補正方法も、本願の保護対象である。すなわち、本発明は、工作機械の工具先端部の位置の補正方法であって、
前記工作機械は、ワークを載置する載置台と、前記載置台に載置された前記ワークに加工を施すと共に、工具先端部を有する工具と、前記載置台に固定され、レーザ光の光路を提供すると共に、当該レーザ光の遮光状態を検知する遮光検知装置と、前記載置台に支持構造体を介して連結され、前記工具の姿勢及び位置を制御する工具制御装置と、を有し、
前記工具制御装置には、前記工具に対応付けられた基準点が設けられ、
前記工具制御装置が、前記工具の加工時の工具姿勢である第1工具姿勢及び前記工具の工具長に基づいて、当該第1工具姿勢を維持したまま前記工具の前記工具先端部を前記レーザ光の計測位置に実際に一致させる一致工程と、
前記工具先端部を前記レーザ光の前記計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第1工具位置を特定する、第1工具位置特定工程と、を備えた
ことを特徴とする補正方法である。

0021

本発明によれば、工作機械の姿勢誤差を含んだ状態で、姿勢変化前あるいは交換前の工具の工具先端部の位置を正確に特定することができるため、当該位置に姿勢変化後あるいは交換後の工具の工具先端部を正確に一致させることができる。このことにより、前記姿勢誤差を意識することなく、形成される曲面を滑らかに連続させることが可能な工具先端部の位置の補正方法を提供することができる。

0022

前記一致工程は、
前記工具制御装置が、前記工具を、前記第1工具姿勢を維持したまま一軸方向に移動させる第1移動工程と、
前記第1移動工程において、前記工具制御装置が、前記レーザ光の前記計測位置が前記工具の第1部分で遮光される時の前記基準点の位置と、前記工具を一軸方向に移動したときに当該工具の第2部分で遮光される時の前記基準点の位置と、の2つの位置を特定する特定工程と、を含んで良い。

0023

更に、前記特定工程は、
前記工具を前記第1工具姿勢に維持したまま前記基準点が前記レーザ光の前記計測位置と前記2つの位置の中点とを結ぶ直線上に存在するように前記工具の位置を制御し、前記工具を前記第1工具姿勢に維持したまま前記基準点が当該直線に沿うように前記工具を移動させる工程と、
前記工具が前記直線に沿って移動される際に、前記計測位置が前記工具先端部によって遮光される時の前記基準点の位置を特定する工程と、を含んで良い。

0024

これらの場合、工作機械に生じている姿勢誤差を含んだ状態で工具先端部の位置を正確に特定できるため、工具先端部の位置を正確に補正することができる。

0025

以上の補正方法は、加工時の工具姿勢が第1工具姿勢から第2工具姿勢に変化された時に、当該第2工具姿勢及び前記工具長に基づいて、当該第2工具姿勢を維持したまま前記工具の前記工具先端部を前記レーザ光の前記計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第2工具位置を特定する、第2工具位置特定工程と、
前記第1工具位置と前記第2工具位置との差に基づいて、前記工具の前記第2工具姿勢における前記工具先端部の位置を補正する、第2工具位置補正工程と、を更に備えて良い。

0026

この場合、姿勢誤差を含んだ状態で、姿勢変化前の工具の工具先端部の位置と、姿勢変化後の工具の工具先端部の位置とを共に正確に特定することができるため、両者の位置を正確に一致させることが容易である。

0027

あるいは、以上の補正方法は、前記工具が他の工具に交換された時に、前記第1工具姿勢及び前記他の工具の工具長に基づいて、当該第1工具姿勢を維持したまま当該他の工具の工具先端部を前記レーザ光の前記計測位置に実際に一致させた時の前記基準点の位置である第3工具位置を特定する、第3工具位置特定工程と、
前記第1工具位置と前記第3工具位置との差に基づいて、前記他の工具の前記第1工具姿勢における前記工具先端部の位置を補正する、第3工具位置補正工程と、を更に備えて良い。

0028

この場合、姿勢誤差を含んだ状態で、交換前の工具の工具先端部の位置と、交換後の工具の工具先端部の位置とを共に正確に特定することができるため、両者の位置を正確に一致させることが容易である。

発明の効果

0029

本発明によれば、工作機械の姿勢誤差を含んだ状態で、姿勢変化前あるいは交換前の工具の工具先端部の位置を正確に特定することができるため、当該位置に姿勢変化後あるいは交換後の工具の工具先端部を正確に一致させることができる。このことにより、前記姿勢誤差を意識することなく、形成される曲面を滑らかに連続させることが可能な工作機械を提供することができる。

0030

あるいは、本発明によれば、工作機械の姿勢誤差を含んだ状態で、姿勢変化前あるいは交換前の工具の工具先端部の位置を正確に特定することができるため、当該位置に姿勢変化後あるいは交換後の工具の工具先端部を正確に一致させることができる。このことにより、前記姿勢誤差を意識することなく、形成される曲面を滑らかに連続させることが可能な工具先端部の位置の補正方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0031

本発明の一実施の形態の工作機械の概略斜視図である。
図1の工作機械の一連の構成部品を模式的に示す図である。
図1の工作機械の、工具が取り付けられたインデックスヘッドの概略正面図である。
図1の工作機械に採用されている遮光検知装置の概略斜視図である。
図1の工作機械の制御装置、遮光検知装置及び駆動部の接続関係を示すブロック図である。
基準工具を用いて図1の工作機械の基準点を特定する工程を説明するための概略斜視図である。
基準工具を用いて図1の工作機械の基準点を特定する工程を説明するための概略側面図である。
基準工具を用いて図1の工作機械の基準点を特定する工程を説明するための概略正面図である。
加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部の実際の位置を求める工程を説明するための図であり、当該工程の開始直前の工具を示す概略斜視図である。
加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部の実際の位置を求める工程を説明するための図であり、遮光検知装置を工具に対して回転させる工程を示す概略斜視図である。
図9Aの概略側面図である。
加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部の実際の位置を求める工程を説明するための図であり、加工時の工具姿勢及び予め記憶された工具長に基づいて工具先端部を遮光検知装置の計測位置に一致させる工程を示す概略斜視図である。
図10Aの概略側面図である。
加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部の実際の位置を求める工程を説明するための図であり、工具の同径円筒状部を測定するための位置決めを行う工程を示す概略斜視図である。
図11Aの概略側面図である。
加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部の実際の位置を求める工程を説明するための図であり、工具をレーザ光に向けて一軸方向に移動させ同径円筒状部の片側を測定する工程を示す概略斜視図である。
図12Aの概略側面図である。
加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部の実際の位置を求める工程を説明するための図であり、工具の同径円筒状部の反対側を測定するために位置決めを行う工程を示す概略斜視図である。
図13Aの概略側面図である。
加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部の実際の位置を求める工程を説明するための図であり、同径円筒状部の反対側を測定する工程を示す概略斜視図である。
図14Aの概略側面図である。
加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部の実際の位置を求める工程を説明するための図であり、工具の軸線を特定する工程を説明するための図である。
加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部の実際の位置を求める工程を説明するための図であり、工具の軸線上に遮光検知装置の計測位置が位置するように当該工具を移動させる工程を示す概略斜視図である。
図16Aの概略側面図である。
加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部の実際の位置を求める工程を説明するための図であり、工具の軸線に沿って当該工具を計測位置に向けて直線状に移動させる工程を示す概略斜視図である。
図17Aの概略側面図である。

実施例

0032

以下に、添付の図面を参照して本発明の一実施の形態を詳細に説明する。

0033

図1は、本発明の一実施の形態の工作機械100の概略斜視図であり、図2は、図1の工作機械100の一連の構成部品を模式的に示す図である。図1に示すように、本実施の形態の工作機械100は、門形加工機である。この門形加工機は、図1及び図2に示すように、ワークWが載置されるテーブル11と、テーブル11を支持するベッド12と、ベッド12を支持する基礎13と、基礎13上に固定され、ベッド12を挟み込む位置において互いに平行に鉛直上方に延びている一対のコラム14と、当該一対のコラム14に支持され、後述される工具把持部の姿勢及び工具把持部の先端部に設けられた基準点の位置を制御する、工具制御装置としての駆動部60(図2参照)と、を備えている。

0034

本実施の形態の駆動部60は、後述される制御装置50(図5参照)によって制御されるようになっており、一対のコラム14間に上下動可能に架け渡されたクロスレール15と、クロスレール15に水平方向(図1におけるY軸方向)に移動可能に支持され、鉛直方向に延びる貫通孔が形成されたサドル16と、サドル16の貫通孔内に支持され、当該貫通孔内を鉛直方向に摺動可能なラム17と、ラム17の下端領域係合され、後述される工具30を旋回可能に把持する工具把持部21を有するインデックスヘッド20と、を有している。本実施の形態の駆動部60には、モータ等の公知の駆動機構が設けられており、クロスレール15、ラム17及びインデックスヘッド20が当該駆動機構によって駆動されるようになっている。

0035

図2に示すように、本実施の形態のインデックスヘッド20は、テーブル11に対面するようにラム17によって支持されており、予め設定された装置座標系図1参照)と加工プログラムとに基づいて、工具30ないし工具把持部21の姿勢(向き)を制御するようになっている。この制御は、工具把持部21の先端に予め設定された基準点22(図3参照)の装置座標系における座標値に基づいて行われるようになっている。本実施の形態の基準点22は、工具把持部21に装着される工具30の軸線上に存在している。

0036

図3は、図1の工作機械100のインデックスヘッド20の概略正面図であり、工具把持部21に工具30が装着された状態を示している。図3に示すように、本実施の形態のインデックスヘッド20は、5軸制御(図3におけるX軸、Y軸、Z軸、B軸及びC軸に関する制御)が可能である。鉛直面内の旋回制御図3におけるB軸に関する制御)については、旋回中心点23を中心として、工具把持部21を鉛直下向きの仮想軸線に対して時計回りに0°〜95°の角度範囲において旋回させ得るようになっており、この旋回において、1°毎の角度の割り出しが可能となっている。

0037

また、図3に示すように、本実施の形態の工具30は、ボールエンドミルであり、工具把持部21に把持される被把持部31と、ワークWを加工するための刃が形成された半球状の工具先端領域と、被把持部31と工具先端領域との間に設けられた同径円筒状部33と、を有している。図3に示すように、前記半球状の工具先端領域には、当該工具先端領域と同径円筒状部33の軸線Aとが交わる位置に、工具先端部32が存在している。工具30は、工作機械100に装着される前に、ツールプリセッタ等でその工具長が予め測定され、その測定結果(工具長)が後述される制御装置50の制御部51に記憶されている。

0038

図2に戻って、本実施の形態の工作機械100は、回転テーブル47上に固定された遮光検知装置40を更に有している。この遮光検知装置40の概略斜視図が、図4に示されている。図4に示すように、本実施の形態の遮光検知装置40は、直方体状の基部41と基部41の上面に所定の間隔を空けて設けられた一対の対向壁42、43とを有し、全体として凹型の形状を有している。一方の壁(図4における左方の壁)42には、他方の壁(図4における右方の壁)に向かってレーザ光44を発する発光部45が設けられており、他方の壁43には、レーザ光44を受光する受光部46が設けられている。そして、受光部46がレーザ光44を受光している状態からレーザ光44の一定割合以上が遮光された状態へと変化した際に、制御装置50に向けてスキップ信号を発信するようになっている。

0039

図4に示すように、回転テーブル47は、その回転中心軸Lとレーザ光44の光路とが互いに直交するような態様で回転されるようになっている。換言すれば、遮光検知装置40の回転中心軸Lもまた、レーザ光44の光路と直交している。そして、回転テーブル47の回転中心軸、すなわち遮光検知装置40の回転中心軸Lが、レーザ光44と交わる交点が、当該遮光検知装置40による計測が行われる計測位置Pとなっている。

0040

図5は、図1の工作機械100の制御装置50、遮光検知装置40及び駆動部60の接続関係を示すブロック図である。図5に示すように、本実施の形態の制御装置50は、予め記憶された加工プログラムに基づいて工具30ないし工具把持部21の姿勢状態及び基準点22の位置を制御するための制御信号を生成し、駆動部60に向けて送信する制御部51と、制御部51に接続され、駆動部60によって工具30ないし工具把持部21が移動されて当該工具30がレーザ光44の一定割合を遮光する時の、基準点22の装置座標系における座標値を取得する演算部52と、を有している。

0041

図5に示すように、本実施の形態の制御部51は、駆動部60に接続されており、制御部51からの指示に基づいてクロスレール15、ラム17、インデックスヘッド20が駆動され、ワークWに対する工具30の位置決めが行われるようになっている。また、図5に示すように、制御部51には、前述の遮光検知装置40が接続されており、演算部52は、当該制御部51がスキップ信号を受信した際の基準点22の座標値を当該制御部51から取得するようになっている。工具30の測定が行われる際には、制御部51によって回転テーブル47が回転され、工具30に対する遮光検知装置40の位置決めが行われるようになっている。また、本実施の形態の工作機械100においては、制御部51内にレーザ光44の光路の座標値が予め格納されており、工具把持部21の基準点22とレーザ光44の光路との相対位置関係が制御装置50によって認識され得るようになっている。

0042

更に、駆動部60は、工具30が所定の姿勢状態を維持したまま同径円筒状部33がレーザ光44を遮るように、予め取得されたレーザ光44の光路の座標値及び工具把持部21の基準点22と同径円筒状部33との相対位置関係に基づいて、工具30を装置座標系の一軸方向(例えば、図3におけるZ軸方向)に移動させるようになっている。本明細書において、レーザ光44の光路の座標値とは、前述した計測位置Pの装置座標系における座標値を意味している。制御装置50の制御部51は、この計測位置Pの装置座標系における座標値を取得し管理するようになっている。

0043

また、本実施の形態の演算部52は、工具30の移動の際に、レーザ光44が、同径円筒状部33の第1位置X1で接する時の基準点22の装置座標系における第1座標値Q1と、当該同径円筒状部33の第2位置X2で接する時の基準点22の装置座標系における第2座標値Q2と、の中点Mを特定するようになっている(図15参照)。本実施の形態において、第1位置X1及び第2位置X2は、レーザ光44の光路の方向及び鉛直方向によって規定される平面と同径円筒状部33との共有部分楕円状の断面)の下端部及び上端部にそれぞれ対応している。

0044

本実施の形態の制御装置50は、前記所定の姿勢状態を維持したまま基準点22が遮光検知装置の計測位置Pと前記中点Mとを結ぶ直線上に存在するように駆動部60を介して基準点22の位置を制御し、当該所定の姿勢状態を維持しながら更に基準点22、すなわち工具30を、当該直線に沿って移動させるようになっている。この移動時に、演算部52は、工具30の工具先端部32がレーザ光44に到達し当該レーザ光44の一定割合を遮光する際の基準点22の装置座標系における座標値を取得するようになっている。

0045

次に、本実施の形態の工作機械100の作用について説明する。

0046

まず、工具30の測定手順の説明に先立ち図6図7Bを参照して、本実施の形態の工作機械100の校正工程である、基準点22の装置座標系における座標値を設定する工程について説明する。図6図7Bは、基準工具30’を用いて図1の工作機械100の基準点22を特定する工程を説明するための図である。図6はその概略斜視図であり、図7Aはその概略側面図であり、図7Bはその概略正面図である。

0047

図示される例においては、図6のB軸/C軸の角度が全て0°となる基準姿勢において、工具把持部21により基準工具30’が把持される。ここで、基準工具30’とは、工具長(基準点22から工具先端部32’までの距離)を正確に特定可能な工具を意味している。基準工具30’の工具長は、予め制御装置50の制御部51に入力されて当該制御部51により把握されている。

0048

そして、図7A及び図7Bに示すように、駆動部60によってインデックスヘッド20が一軸方向(例えば鉛直下方)に平行移動され、基準工具30’の工具先端部32’によってレーザ光44の計測位置Pが遮光される。本実施の形態において、制御装置50は、基準点22の装置座標系における座標値を取得および管理している。そして、インデックスヘッド20の平行移動は、基準点22の装置座標系における座標値と制御装置50に格納されているレーザ光44の計測位置Pとに基づいて制御される。基準工具30’の工具先端部32’がレーザ光44の一定割合を遮光すると、遮光検知装置40は、制御装置50の制御部51にスキップ信号を送信する。このスキップ信号を受信した制御部51は、演算部52に、スキップ信号を受信した時の基準点22の座標値を取得させる。この座標値は、演算部52から制御部51に送信され、工具先端部32’が計測位置Pに位置しているときの基準点22の基準座標値(装置座標系の原点)として当該制御部51に記憶される。

0049

次に、図8A〜図16Bを参照して、工作機械100の姿勢誤差を含んだ状態で工具30の工具先端部32の位置(座標値)を補正するための手順について説明する。

0050

図8図16Bは、加工時の工具姿勢を維持したまま工具先端部32の実際の位置を求める工程を説明するための図である。具体的には、図8は、当該工程の開始直前の工具30を示す概略斜視図であり、図9Aは、遮光検知装置40を工具30に対して回転させる工程を示す概略斜視図であり、図9Bは、図9Aの概略側面図であり、図10Aは、加工時の工具姿勢及び予め記憶された工具長に基づいて工具先端部32を遮光検知装置40の計測位置Pに一致させたとした時の基準点22の位置を取得する工程を示す概略斜視図であり、図10Bは、図10Aの概略側面図であり、図11Aは、工具30の同径円筒状部33を測定するための位置決めを行う工程を示す概略斜視図であり、図11Bは、図11Aの概略側面図であり、図12Aは、工具30をレーザ光44に向けて一軸方向に移動させ同径円筒状部33の片側を測定する工程を示す概略斜視図であり、図12Bは、図12Aの概略側面図であり、図13Aは、工具30の同径円筒状部33の反対側を測定するための位置決めを行う工程を示す概略斜視図であり、図13Bは、図13Aの概略側面図であり、図14Aは、同径円筒状部33の反対側を測定する工程を示す概略斜視図であり、図14Bは、図14Aの概略斜視図であり、図15は、工具30の軸線Aを特定する工程を説明するための図であり、図16Aは、工具30の軸線A上に遮光検知装置40の計測位置Pが位置するように当該工具30を移動させる工程を示す概略斜視図であり、図16Bは、図16Aの概略側面図であり、図17Aは、工具30の軸線Aに沿って当該工具30を計測位置Pに向けて直線状に移動させる工程を示す概略斜視図であり、図17Bは、図17Aの概略側面図である。

0051

まず、図8に示すように、加工を終えた工具30の回転が停止され、加工が終了する直前における当該工具30の姿勢、すなわちB軸及びC軸(図8参照)の値、が維持される。そして、図9A及び図9Bに示すように、遮光検知装置40のレーザ光44の光路が当該工具30の軸線方向に垂直になるように位置決めされる。この間、工具30は、加工が終了する直前の姿勢に維持される(B軸及びC軸の値が維持される)。なお、本工程の理解を容易にするため、図9Bでは遮光検知装置40を断面図で示してある。このことは、図10B図11B図12B図13B図14B図16B及び図17Bにおいても同様である。また、図9A以降の各図においては、回転テーブル47の図示も省略してある。

0052

そして、演算部52は、加工時の工具姿勢及び工具長に基づいて、工具先端部32を遮光検知装置40の計測位置Pに一致させたとした場合の基準点22の位置を計算により求める。そして、工具把持部21の基準点22の座標値が当該計算により求められた基準点22の位置(座標値)に一致するように、工具30が移動される。そして、レーザ光44の光路と工具30の軸線Aとが互いに直交するように、回転テーブル47が回転中心軸L周りに回転される。これにより、図10A及び図10Bに示すように、工具30の工具先端部32は、工具30の軸線Aとレーザ光44の光路とが互いに直交した状態でレーザ光44の計測位置Pに略一致する。図8乃至図16Bにおいては、加工が終了する直前の工具30の姿勢の一例として、基準点22と旋回中心点23とを結ぶ直線(工具の軸線A)が、旋回中心点23から鉛直下方に延びる仮想軸線に対して時計回りに45°よりも大きい角α(図9B参照)をなす姿勢が図示されている。

0053

そして、図11A及び図11Bに示すように、工具30は、前記姿勢(B軸及びC軸の値)が維持された状態で、駆動部60によって上方に移動される。具体的には、この移動は、工具30が、工具30の刃先の直径Dの2倍(2D)に等しい距離だけ鉛直上方(図6Bにおける上方)に移動されると共に、水平面内においてレーザ光44に直交する方向に(図6Bにおける左方に)工具30の刃先の直径Dの2倍(2D)に等しい距離だけ移動される。この移動は、後述する工程において工具30が移動された際に、レーザ光44が工具先端部32ではなく同径円筒状部33によって確実に遮光されるように、当該工具30を予め位置決めするためのものである。この移動により、工具30の同径円筒状部33が、レーザ光44の鉛直上方に位置決めされる。図6Bにおいて、位置決め後の工具30は、実線で示されている。なお、他の実施の形態では、例えば、レーザ光44の遮光状態が解消されてから工具先端領域(刃先)の直径Dだけ移動された後にその移動が停止されても良い。また、工具30は、駆動部60によって上方に移動される際に当該工具30の刃先の直径Dの2倍ではなく、一定距離(例えば20mm)だけ移動されても良い。

0054

そして、図12A及び図12Bに示すように、工具30は、前記姿勢が維持された状態で、駆動部60によって鉛直下方(図12A及び図12Bの下方)に移動される。この移動を継続すると、レーザ光44の光路及び回転テーブル47の回転中心軸Lを含む平面によって規定される平面と同径円筒状部33との共有部分(楕円状の断面)の下端部である第1部分X1が遮光検知装置40の計測位置Pに到達し、同径円筒状部33がレーザ光44の一定割合を遮光する。図12Bにおいて、移動前の工具30は破線で示されており、同径円筒状部33がレーザ光44の一定割合を遮光する時の工具30は実線で示されている。同径円筒状部33によってレーザ光44の一定割合が遮光されると、遮光検知装置40は、制御装置50の制御部51にスキップ信号を発信する。このスキップ信号を受信した制御部51は、演算部52にその時の基準点22の座標値を取得させる。この座標値は、演算部52から制御部51に送信され、第1座標値Q1として当該制御部51に記憶される。

0055

そして、図13A及び図13Bに示すように、スキップ信号を受信した制御部51は、駆動部60を介して、同径円筒状部33がレーザ光44を完全に横断した位置で工具30の移動を停止させる。本実施の形態では、同径円筒状部33によるレーザ光44の遮光状態が終了してから、すなわち同径円筒状部33がレーザ光44を完全に横切ってから、更に当該同径円筒状部33の直径Dだけ下方に移動させた位置で、工具30の移動が停止される。図13Bにおいて、同径円筒状部33によりレーザ光44の一定割合が遮光されている時の工具30が破線で示されており、移動後(停止時)の工具30が実線で示されている。

0056

そして、図14A及び図14Bに示すように、駆動部60は、今度は工具30を前記姿勢に維持した状態で鉛直上方(図14A及び図14Bの上方)に移動させる。この移動を継続させると、レーザ光44の光路及び回転テーブル47の回転中心軸Lによって規定される平面と同径円筒状部33との共有部分(楕円状の断面)の上端部である第2位置X2が遮光検知装置40の計測位置Pに到達し、再び同径円筒状部33がレーザ光44の一定割合を遮光する。図14Bにおいて、移動前の工具30が破線で示されており、同径円筒状部33がレーザ光44の一定割合を遮光している時の工具30が実線で示されている。

0057

同径円筒状部33によりレーザ光44の一定割合が遮光されると、遮光検知装置40は、制御装置50の制御部51にスキップ信号を発信する。このスキップ信号を受信した制御部51は、演算部52にその時の基準点22の座標値を取得させる。この座標値は、演算部52から制御部51に送信され、第2座標値Q2として当該制御部51に記憶される。また、制御部51がスキップ信号を受信すると、当該制御部51は、駆動部60を介して、工具30の移動を停止させる。

0058

そして、図15に示すように、演算部52は、第1部分X1の第1座標値Q1と第2部分X2の第2座標値Q2との中点Mを取得し、次いで、遮光検知装置40の計測位置Pと前記中点とを結ぶ直線を求める。求められた直線は、制御部51内に記憶される。この直線は、同径円筒状部33でレーザ光44を遮光させる工程から明らかなように、前記姿勢における工具30の同径円筒状部33の軸線Aとみなすことができる。

0059

そして、図16A及び図16Bに示すように、工具30が前記姿勢を維持した状態で、基準点22が遮光検知装置40の計測位置Pと中点Mとを結ぶ直線Am上に位置するように、駆動部60によって移動される。この移動は、図示されるように、工具30の軸線Aとレーザ光44の光路とが工具30の外部で交わる位置で終了する。この時、前記直線Amは、工具30の軸線Aに一致する。図16Bにおいて、移動前の工具30が破線で示されており、移動後の工具30が実線で示されている。

0060

そして、図17A及び図17Bに示すように、駆動部60は、工具30がレーザ光44を遮光するように、当該工具30をその軸線Aに沿って遮光検知装置40の計測位置Pに向かって移動させる。工具先端部32によりレーザ光44の一定割合が遮光されると、遮光検知装置40は、制御装置50の制御部51にスキップ信号を発信する。このスキップ信号を受信した制御部51は、演算部52にその時の基準点22の座標値を取得させる。この座標値は、演算部52から制御部51に送信され、工具先端部32が計測位置Pにある時の当該工具先端部32の位置に対応する座標値として当該制御部51に記憶される。このことにより、工具30が所定の姿勢状態(加工時の姿勢状態)を維持したまま、工作機械100の姿勢誤差を含んだ状態における交換前の工具先端部32の実際の位置(座標値)が正確に特定される。

0061

そして、工具30が工具把持部21から取り外され、次の加工を行うための新たな工具30Aが当該工具把持部21に把持され、以上の図8図17Bに対応する工程が、この交換後の工具30Aに対しても実行される。このことにより、加工時の工具姿勢において、すなわち工作機械100の姿勢誤差を含んだ状態において、交換後における工具30Aの工具先端部32Aの実際の位置(座標値)が正確に特定される。

0062

そして、交換後の工具30Aの工具先端部32Aの実際の位置と交換前の工具30の工具先端部32の実際の位置との差に基づいて、交換後の工具30Aの工具先端部32Aの位置が補正される。すなわち、交換後の工具30Aの工具先端部32Aの位置が交換前の工具30の工具先端部32の位置に一致するように、交換後の工具30Aが移動される。なお、交換後の工具30Aについても、交換前の工具30と同様に、工作機械100に装着される前に、ツールプリセッタ等でその工具長が予め測定され、その測定結果(工具長)が制御装置50の制御部51に記憶されている。

0063

あるいは、本方法は、工具30の姿勢を変化させた場合に生じる誤差を補正する場面でも効果的である。工具30の姿勢を変化させた場合に生じる誤差とは、当該姿勢変化によって工作機械100の重量バランスが変化することによって、工具先端部32に生じる誤差を意味する。具体的な補正方法は、工具を交換する場合について述べた前述の説明と同様である。すなわち、以上の図8図17Bに対応する工程が、姿勢変化後の工具30に対しても実行される。このことにより、加工時の工具姿勢において、すなわち工作機械100の姿勢誤差を含んだ状態において、姿勢変化後における工具30の工具先端部32の実際の位置(座標値)が正確に特定される。

0064

そして、姿勢変化後の工具30の工具先端部32の実際の位置と姿勢変化前の工具30の工具先端部32の実際の位置との差に基づいて、姿勢変化後の工具30の工具先端部32の位置が補正される。すなわち、姿勢変化後の工具30の工具先端部32の位置が姿勢変化前の工具30の工具先端部32の位置に一致するように、姿勢変化後の工具30が移動される。

0065

以上のような本実施の形態の工作機械100によれば、ワークWが載置されるテーブル11からインデックスヘッド20までの一連の構成部品に生じている誤差に起因する工作機械の姿勢誤差を含んだ状態で、工具30の工具先端部32の位置(座標値)が直接的に評価される。すなわち、前記姿勢誤差を含んだ状態で、姿勢変化前あるいは交換前の工具30の工具先端部32の位置を正確に特定することができる。このため、当該位置に姿勢変化後あるいは交換後の工具30、30Aの工具先端部32、32Aを正確に一致させることができる。このことにより、前記姿勢誤差を意識することなく、形成される曲面を滑らかに連続させることが可能な工作機械を提供することができる。

0066

あるいは、以上のような本実施の形態の方法によれば、工作機械の前記姿勢誤差を含んだ状態で工具30の工具先端部32の位置(座標値)が直接的に評価される。すなわち、姿勢変化前あるいは交換前の工具30の工具先端部32の位置を正確に特定することができる。このため、当該位置に姿勢変化後あるいは交換後の工具30、30Aの工具先端部32、32Aを正確に一致させることができる。このことにより、前記姿勢誤差を意識することなく、形成される曲面を滑らかに連続させることが可能な、工具先端部32、32Aの位置の補正方法を提供することができる。

0067

また、本実施の形態の駆動部60は、工具30の5軸制御(図3におけるX軸、Y軸、Z軸、B軸及びC軸に関する制御)が可能であるため、工具30の姿勢及び工具先端部32の位置を自在に制御することができる。

0068

また、制御装置50は、加工時の工具姿勢が変化された時に、姿勢変化後の工具30の工具姿勢及び工具長に基づいて、変化後の工具姿勢を維持したまま工具先端部32をレーザ光44の計測位置Pに実際に一致させた時の基準点22の位置(座標値)を特定し、姿勢変化前の工具30の工具先端部32の位置と姿勢変化後の工具30の工具先端部32の位置との差に基づいて、姿勢変化後の工具30の工具先端部32の位置を補正する。このため、姿勢変化前の工具30の工具先端部32の位置に、姿勢変化後の工具30の工具先端部32の位置を正確に一致させることが容易である。

0069

あるいは、制御装置50は、工具が新たな工具30Aに交換された時に、新たな工具30Aの工具姿勢及び工具長に基づいて、加工時の工具姿勢を維持したまま新たな工具30Aの工具先端部32Aをレーザ光44の計測位置Pに実際に一致させた時の基準点22の位置を特定し、交換前の工具30の工具先端部32の位置と新たな工具30Aの工具先端部32Aの位置との差に基づいて、加工時の工具姿勢における新たな工具30Aの工具先端部32Aの位置を補正する。このため、交換前の工具30の工具先端部32の位置に、新たな工具30Aの工具先端部32Aの位置を正確に一致させることが容易である。

0070

なお、本実施の形態では、工具30が交換された際の工具先端部32の座標値を補正する場合について説明されているが、この他、例えば、工具を交換することなく、時間が経過した際に発生した姿勢誤差に対応する際において、工具先端部32の座標値を補正することも有効である。すなわち、工具30を交換することなく時間が経過すると、室温の変化等に起因して工作機械100に姿勢誤差が発生することがあるため、この姿勢誤差を打ち消すために工具先端部32の座標値を補正することが有効である。具体的には、工具30を保持した状態で長時間が経過し、室温の変化等に起因して工作機械100に姿勢誤差が発生した場合、工具30の工具先端部32の位置に誤差が生じることがある。このような場合であっても、本実施の形態の工作機械によれば、工具30の工具先端部32の位置を正確に特定することが可能である。このことにより、姿勢変化前に工具30によって形成された曲面と姿勢変化後の当該工具30によって形成される曲面とを、滑らかに連続させることができる。

0071

なお、基準点22と旋回中心点23とを結ぶ直線(工具の軸線A)が、旋回中心点23から鉛直下方に延びる仮想軸線に対して時計回りに45°より大きく以上95°以下の角度である場合には、すなわちB軸が45°より大きく95°以下の角度である場合には、上述した通り、工具30は、図12A図14Bを参照して説明した通り、駆動部60によって鉛直下方(図12A図14Bにおける下方)に移動される。一方、B軸の角度が、0°以上45°以下の角度である場合には、工具30が駆動部60によって水平方向(図12A図14Bの左右方向)に移動されればよい。このことにより、工具30の移動方向と当該工具の軸線方向との成す角が小さくなり過ぎることが防止され、工具30の移動距離をそれほど大きくすることなく効率的に工具30の計測を行うことができる。

0072

なお、B軸の角度が、0°以上45°以下の角度であり、工具30が駆動部60によって水平方向に移動される際には、図11Aに対応する工具30の同径円筒状部33を測定するための位置決めを行う工程において、工具30が水平方向に2Dだけ移動され、且つ、鉛直下方(負のZ軸方向)に2Dだけ移動されればよい。この場合、遮光検知装置40の計測位置Pを含む水平面と同径円筒状部33との共有部分(楕円状の断面)の、図11Aにおける左端部が第1部分となり、当該共有部分(楕円状の断面)の、図11Aにおける右端部が第2部分となる。これ以降の工程については、前述した工程と実質的に同じであるため、その詳細な説明は省略する。

0073

また、上述の実施の形態は、5軸制御が可能な工作機械として説明しているが、直交3軸の制御が可能な工作機械に適用することも可能である。この場合、B軸及びC軸の移動に連動する動作が省かれる。その際には、主軸の向きが鉛直方向であるか水平方向であるかに拘わらず、当該主軸に把持された工具に対して直交するように遮光検知装置40のレーザ光44の光路が提供されればよい。

0074

11 テーブル
12ベッド
13基礎
14 一対のコラム
15クロスレール
16サドル
17ラム
20インデックスヘッド
21工具把持部
22基準点
23旋回中心点
30、30A工具
30’基準工具
31 被把持部
32、32A工具先端部
33、33A 同径円筒状部
40遮光検知装置
41 基部
42、43 一対の対向壁
44レーザ光
45発光部
46受光部
47 回転テーブル
50制御装置
51 制御部
52演算部
60 駆動部
100 工作機械

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