図面 (/)

技術 送信装置、送信方法および受信装置

出願人 国立大学法人京都大学
発明者 水谷圭一原田博司
出願日 2016年1月8日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-002695
公開日 2017年7月13日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-123604
状態 特許登録済
技術分野 時分割方式以外の多重化通信方式 交流方式デジタル伝送
主要キーワード 遷移ベクトル サブブランチ 一次利用者 規格化係数 周波数シフト回路 近隣チャネル 分解能帯域幅 オーバーラップマージン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

チャネルにおいて帯域外輻射電力を効率的に抑圧できる時間軸窓を用いたチャネルアグリゲーションを実現する。

解決手段

変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)を採用した送信装置において、サブキャリアマッピング回路後段に、1または複数の周波数帯域と対応して1または複数の送信部が並列に設けられ、送信部のそれぞれに1または複数のチャネルと対応して、1または複数の送信処理部が並列に設けられる。送信処理部は、高速逆フーリエ変換回路もしくは離散逆フーリエ変換回路とGIおよびオーバーラップマージン(OM)付加回路と時間軸ウィンドウイング処理部を有する。時間軸ウィンドウイング処理部は、各チャネルにおいて要求されるスペクトラムマスク送信電力に応じて、任意の時間軸窓関数を乗じ、各チャネル毎に帯域外輻射電力を抑圧するようになされ、時間軸窓関数はその種類や窓遷移長をチャネル毎に任意に設定できる。

概要

背景

通信容量の拡大のために、様々な周波数帯域に存在する利用可チャネル束ね伝送するチャネルアグリゲーションが注目を集めている。IEEE802.11acなどの無線LANシステムLTE−Advancedなどのセルラシステム、またIEEE802.11afなどのホワイトスペース無線ステムや、第5世代移動通信システム(5Gシステム)などで、チャネルアグリゲーションに関連した国際標準規格の策定完了、または策定中、および研究開発すすめられている。

上述したシステムでは、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)もしくはマルチユーザによる多元接続を可能とするOFDMである直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が採用されている。このOFDM(A)方式では互いに直交するように
並べられた多数のサブキャリア複素変調シンボルマッピングされ、その複素変調シンボル群を逆離散フーリエ変換することで時系列信号導出され、無線送信用の送信OFDM(A)シンボルが作成される。また伝搬遅延波の影響を抑圧するためにガードインターバルGI)が送信OFDM(A)シンボルに挿入される。受信側では、そのようなOFDM(A)シンボルを離散フーリエ変換長だけ切り出したあとに離散フーリエ変換し、適切な伝搬路推定および等化を行うことで送信されたサブキャリアの複素変調シンボル群が導出され、復調などの受信処理を行う事で送信データ再現される。

OFDM(A)は、その高い周波数利用効率によって通信システムの伝送容量改善に大きく寄与してきたが、帯域外輻射電力が高いことや消費電力効率の面で課題が残されている。特に稠密端末環境やホワイトスペース二次利用環境などでは帯域外輻射電力の抑圧が非常に重要である。帯域外輻射電力を抑圧するためにはローパスフィルタLPF)が有効であり、LPFベース新物理層信号波形としてUF−OFDM(Universal-filtered OFDM )やFBMC(Filter bank multicarrier)などが提案されている。しかし例えば無線LANや4Gシステムの一つであるLTE(Long term evolution)では帯域内のガー
帯域幅が両側に高々0.25MHz程度しか残されていない。この狭いガード帯域以内で十分に帯域外輻射電力を抑圧するLPFを実装するためには大きな計算量規模が必要となる。

ところで無線LANや5Gシステムなどではチャネルアグリゲーション(もしくはキャリアアグリゲーション、またはチャネルボンディング)とよばれる、連続する、もしくは非連続の複数の伝送周波数チャネルを束ねて、一つのシステムとして伝送する方式が導入されているまたは導入が検討されている。複数のチャネルを束ねて伝送することで実効的な伝送帯域が広がるため、システムとしての伝送容量が増加する。

これまでの通信システムでは基本的に一意割り当てられた帯域において周波数チャネル運用する形態がほとんどであった。しかしチャネルアグリゲーションではスペクトラムマスクなど全く事情違う離れた帯域のチャネル同士を同時に束ねて利用する可能性が発生する。また、隣接もしくは近隣チャネル同士のアグリゲーションを行う場合であっても、例えばライセンスバンドを二次利用する通信形態であるホワイトスペース通信においては、隣接チャネル一次利用者によって占有されているかいないかによって要求スペクトラムマスクが変化する場合もあり、異なるスペクトラムマスク条件のチャネル同士を束ねて利用する場合もある。このような異なるスペクトラムマスク条件のチャネルを複数利用する場合、それぞれのチャネルにおける条件を満たす帯域外輻射抑圧性能を達成する複数のLPFを設計する必要が発生する。また、これらのLPFは設計条件によっては時間軸におけるフィルタ長可変してしまうため、あるシステムフォーマットで定められた時間軸信号長満足するためには送信シンボル生成処理が複雑もしくは困難となる。

本願発明者は、LPFを用いずに、OFDM(A)信号を送信するOFDM(A)信号送信装置に関し、ホワイトスペースなどの送信スペクトラム規定が厳しい運用周波数帯においてOFDM(A)無線通信を行う場合でも、帯域外輻射を十分に抑圧し、同じ帯域内もしくは異なる帯域における複数のチャネルを束ねて伝送を行うチャネルアグリゲーション適用時にも効率的な運用が可能なユニバーサル時間軸窓型直交周波数分割多重方式(Universal time-domain windowed OFDM;UTW−OFDM)方式を提案している(特許文献
1参照)。OFDM(A)の帯域外輻射電力を時間軸窓で抑圧する手法は無線LANを中心に導入されているが、従来の要求スペクトラムマスクは厳しいものではなかったため、現在多く実装されている時間軸窓では稠密端末環境やホワイトスペース二次利用環境などにおいて隣接チャネル使用時に影響が出る可能性が高い。UTW−OFDM方式では,従来多く使用されている時間軸窓における非常に短い窓長を、最大でシンボル長と同じ長さまで拡大することで、非常に大きな帯域外輻射電力抑圧効果を得ることができる。また、本発明では帯域外輻射抑圧処理を時間軸窓で行うため基本的には乗算処理で実現可能であり、周波数軸処理であるLPFベースの手法における畳み込み処理となって計算量が増加する問題を解決できる。また異なるスペクトラムマスク条件のチャネルを束ねて伝送する場合であっても、それぞれのチャネルに割り当てられた時間軸信号に個別に種類の異なるユニバーサルな時間軸窓(Universal Time-domain Window;UTW)を簡易適応できる設計となっているため、システムに要求される信号時間長フォーマットを満足しつつ異なるチャネル運用条件に対応できる効率的なチャネルアグリゲーションを可能とする。

概要

各チャネルにおいて帯域外輻射電力を効率的に抑圧できる時間軸窓を用いたチャネルアグリゲーションを実現する。変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)を採用した送信装置において、サブキャリアマッピング回路後段に、1または複数の周波数帯域と対応して1または複数の送信部が並列に設けられ、送信部のそれぞれに1または複数のチャネルと対応して、1または複数の送信処理部が並列に設けられる。送信処理部は、高速逆フーリエ変換回路もしくは離散逆フーリエ変換回路とGIおよびオーバーラップマージン(OM)付加回路と時間軸ウィンドウイング処理部を有する。時間軸ウィンドウイング処理部は、各チャネルにおいて要求されるスペクトラムマスクや送信電力に応じて、任意の時間軸窓関数を乗じ、各チャネル毎に帯域外輻射電力を抑圧するようになされ、時間軸窓関数はその種類や窓遷移長をチャネル毎に任意に設定できる。

目的

本発明は、少ない計算量で帯域外輻射抑圧を実現可能とし、チャネルアグリゲーション適用時にも各チャネルにおいて帯域外輻射電力を効率的に抑圧可能な時間軸窓を用いて効率的なチャネルアグリゲーションを実現可能とする送信装置、送信方法および受信装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

様々な周波数帯域に存在する利用可チャネル束ね伝送するチャネルアグリゲーションを採用し、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、もしくはそれに類する方式を採用する送信装置において、サブキャリアマッピング回路後段に1または複数の周波数帯域と対応して1または複数の送信部が並列に設けられ、前記送信部のそれぞれに1または複数のチャネルと対応して1または複数の送信処理部が並列に設けられ、前記送信処理部は、高速逆フーリエ変換回路もしくは離散逆フーリエ変換回路とGIおよびオーバーラップマージン(OM)付加回路時間軸ウィンドウイング処理部を有し、前記時間軸ウィンドウイング処理部は、各チャネルにおいて要求されるスペクトラムマスク送信電力に応じて、任意の時間軸窓関数を乗じ、各チャネル毎に帯域外輻射電力抑圧するようになされ、前記時間軸窓関数はその種類や窓遷移長を前記チャネル毎に任意に設定できるようになされた送信装置。

請求項2

前記時間軸ウィンドウイング処理部は、ベースバンドにおける送信電力制御が可能な様に任意の信号振幅規格化係数を乗ずるようになされた請求項1に記載の送信装置。

請求項3

複数の送信処理部を合成する合成回路を有し、合成回路の出力を無線または有線送出する請求項1に記載の送信装置。

請求項4

各チャネルに合わせて周波数シフトをチャネル毎に任意に設定できるようになされた請求項1に記載の送信装置。

請求項5

様々な周波数帯域に存在する利用可能チャネルを束ねて伝送するチャネルアグリゲーションを採用し、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、もしくはそれに類する方式を採用する送信方法において、サブキャリアマッピング回路の後段に1または複数の周波数帯域と対応して1または複数の送信部が並列に設けられ、前記送信部のそれぞれに1または複数のチャネルと対応して1または複数の送信処理部が並列に設けられ、前記送信処理部によって、高速逆フーリエ変換処理もしくは離散逆フーリエ変換処理とGIおよびOM付加処理と時間軸ウィンドウイング処理を順次行うようになされ、前記時間軸ウィンドウイング処理は、各チャネルにおいて要求されるスペクトラムマスクや送信電力に応じて、任意の時間軸窓関数を乗じ、各チャネル毎に帯域外輻射電力を抑圧するようになされ、前記時間軸窓関数はその種類や窓遷移長を前記チャネル毎に任意に設定できるようになされた送信方法。

請求項6

様々な周波数帯域に存在する利用可能チャネルを束ねて伝送するチャネルアグリゲーションを採用し、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、もしくはそれに類する方式を採用する受信装置において、1または複数の周波数帯域と対応して1または複数の受信部が並列に設けられ、前記受信部のそれぞれに1または複数のチャネルと対応して1または複数の受信処理部が並列に設けられ、前記受信処理部は、GI除去部と時間軸ウィンドウイング処理部と高速フーリエ変換回路を有し、前記時間軸ウィンドウイング処理部は、各チャネルにおいて要求されるスペクトラムマスクや送信電力に応じて、任意の時間軸窓関数を乗じ、各チャネル毎に帯域外輻射電力を抑圧するようになされ、前記時間軸窓関数はその種類や窓遷移長を送信側と同一に設定できるようになされた受信装置。

技術分野

0001

本発明は、効率的なチャネルアグリゲーションを可能とする送信装置送信方法および受信装置に関する。

背景技術

0002

通信容量の拡大のために、様々な周波数帯域に存在する利用可チャネル束ね伝送するチャネルアグリゲーションが注目を集めている。IEEE802.11acなどの無線LANシステムLTE−Advancedなどのセルラシステム、またIEEE802.11afなどのホワイトスペース無線ステムや、第5世代移動通信システム(5Gシステム)などで、チャネルアグリゲーションに関連した国際標準規格の策定完了、または策定中、および研究開発すすめられている。

0003

上述したシステムでは、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)もしくはマルチユーザによる多元接続を可能とするOFDMである直交周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が採用されている。このOFDM(A)方式では互いに直交するように
並べられた多数のサブキャリア複素変調シンボルマッピングされ、その複素変調シンボル群を逆離散フーリエ変換することで時系列信号導出され、無線送信用の送信OFDM(A)シンボルが作成される。また伝搬遅延波の影響を抑圧するためにガードインターバルGI)が送信OFDM(A)シンボルに挿入される。受信側では、そのようなOFDM(A)シンボルを離散フーリエ変換長だけ切り出したあとに離散フーリエ変換し、適切な伝搬路推定および等化を行うことで送信されたサブキャリアの複素変調シンボル群が導出され、復調などの受信処理を行う事で送信データ再現される。

0004

OFDM(A)は、その高い周波数利用効率によって通信システムの伝送容量改善に大きく寄与してきたが、帯域外輻射電力が高いことや消費電力効率の面で課題が残されている。特に稠密端末環境やホワイトスペース二次利用環境などでは帯域外輻射電力の抑圧が非常に重要である。帯域外輻射電力を抑圧するためにはローパスフィルタLPF)が有効であり、LPFベース新物理層信号波形としてUF−OFDM(Universal-filtered OFDM )やFBMC(Filter bank multicarrier)などが提案されている。しかし例えば無線LANや4Gシステムの一つであるLTE(Long term evolution)では帯域内のガー
帯域幅が両側に高々0.25MHz程度しか残されていない。この狭いガード帯域以内で十分に帯域外輻射電力を抑圧するLPFを実装するためには大きな計算量規模が必要となる。

0005

ところで無線LANや5Gシステムなどではチャネルアグリゲーション(もしくはキャリアアグリゲーション、またはチャネルボンディング)とよばれる、連続する、もしくは非連続の複数の伝送周波数チャネルを束ねて、一つのシステムとして伝送する方式が導入されているまたは導入が検討されている。複数のチャネルを束ねて伝送することで実効的な伝送帯域が広がるため、システムとしての伝送容量が増加する。

0006

これまでの通信システムでは基本的に一意割り当てられた帯域において周波数チャネル運用する形態がほとんどであった。しかしチャネルアグリゲーションではスペクトラムマスクなど全く事情違う離れた帯域のチャネル同士を同時に束ねて利用する可能性が発生する。また、隣接もしくは近隣チャネル同士のアグリゲーションを行う場合であっても、例えばライセンスバンドを二次利用する通信形態であるホワイトスペース通信においては、隣接チャネル一次利用者によって占有されているかいないかによって要求スペクトラムマスクが変化する場合もあり、異なるスペクトラムマスク条件のチャネル同士を束ねて利用する場合もある。このような異なるスペクトラムマスク条件のチャネルを複数利用する場合、それぞれのチャネルにおける条件を満たす帯域外輻射抑圧性能を達成する複数のLPFを設計する必要が発生する。また、これらのLPFは設計条件によっては時間軸におけるフィルタ長可変してしまうため、あるシステムフォーマットで定められた時間軸信号長満足するためには送信シンボル生成処理が複雑もしくは困難となる。

0007

本願発明者は、LPFを用いずに、OFDM(A)信号を送信するOFDM(A)信号送信装置に関し、ホワイトスペースなどの送信スペクトラム規定が厳しい運用周波数帯においてOFDM(A)無線通信を行う場合でも、帯域外輻射を十分に抑圧し、同じ帯域内もしくは異なる帯域における複数のチャネルを束ねて伝送を行うチャネルアグリゲーション適用時にも効率的な運用が可能なユニバーサル時間軸窓型直交周波数分割多重方式(Universal time-domain windowed OFDM;UTW−OFDM)方式を提案している(特許文献
1参照)。OFDM(A)の帯域外輻射電力を時間軸窓で抑圧する手法は無線LANを中心に導入されているが、従来の要求スペクトラムマスクは厳しいものではなかったため、現在多く実装されている時間軸窓では稠密端末環境やホワイトスペース二次利用環境などにおいて隣接チャネル使用時に影響が出る可能性が高い。UTW−OFDM方式では,従来多く使用されている時間軸窓における非常に短い窓長を、最大でシンボル長と同じ長さまで拡大することで、非常に大きな帯域外輻射電力抑圧効果を得ることができる。また、本発明では帯域外輻射抑圧処理を時間軸窓で行うため基本的には乗算処理で実現可能であり、周波数軸処理であるLPFベースの手法における畳み込み処理となって計算量が増加する問題を解決できる。また異なるスペクトラムマスク条件のチャネルを束ねて伝送する場合であっても、それぞれのチャネルに割り当てられた時間軸信号に個別に種類の異なるユニバーサルな時間軸窓(Universal Time-domain Window;UTW)を簡易適応できる設計となっているため、システムに要求される信号時間長フォーマットを満足しつつ異なるチャネル運用条件に対応できる効率的なチャネルアグリゲーションを可能とする。

先行技術

0008

特開2015−207834号公報

発明が解決しようとする課題

0009

厳しいスペクトラムマスクが課せられるチャネルでの運用、または周波数利用効率を大幅に改善する必要があるチャネルでの運用を実現するために、帯域外輻射を大幅に抑圧する必要があるが、周波数フィルタによる処理で実現する場合には計算量が増加する。また、複数チャネルを束ねて一つのシステムとしてシステムとして伝送を行うチャネルアグリゲーションの場合、束ねるチャネルにおいて個々に要求されるスペクトラムマスクや送信電力、帯域幅などの条件が異なる場合に、周波数フィルタベースの方式では効率的な送信信号の生成が困難になる。

0010

したがって、本発明は、少ない計算量で帯域外輻射抑圧を実現可能とし、チャネルアグリゲーション適用時にも各チャネルにおいて帯域外輻射電力を効率的に抑圧可能な時間軸窓を用いて効率的なチャネルアグリゲーションを実現可能とする送信装置、送信方法および受信装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、様々な周波数帯域に存在する利用可能チャネルを束ねて伝送するチャネルアグリゲーションを採用し、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、もしくはそれに類する方式を採用する送信装置において、
サブキャリアマッピング回路後段に1または複数の周波数帯域と対応して1または複数の送信部が並列に設けられ、
送信部のそれぞれに1または複数のチャネルと対応して1または複数の送信処理部が並列に設けられ、
送信処理部は、高速逆フーリエ変換回路もしくは離散逆フーリエ変換回路とGIおよびオーバーラップマージン(OM)付加回路と時間軸ウィンドウイング処理部を有し、
時間軸ウィンドウイング処理部は、各チャネルにおいて要求されるスペクトラムマスクや送信電力に応じて、任意の時間軸窓関数を乗じ、各チャネル毎に帯域外輻射電力を抑圧するようになされ、
時間軸窓関数はその種類や窓遷移長をチャネル毎に任意に設定できるようになされた送信装置である。
本発明は、様々な周波数帯域に存在する利用可能チャネルを束ねて伝送するチャネルアグリゲーションを採用し、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、もしくはそれに類する方式を採用する送信方法において、
サブキャリアマッピング回路の後段に1または複数の周波数帯域と対応して1または複数の送信部が並列に設けられ、
送信部のそれぞれに1または複数のチャネルと対応して1または複数の送信処理部が並列に設けられ、
送信処理部によって、高速逆フーリエ変換処理もしくは離散逆フーリエ変換処理とGIおよびOM付加処理と時間軸ウィンドウイング処理を順次行うようになされ、
時間軸ウィンドウイング処理は、各チャネルにおいて要求されるスペクトラムマスクや送信電力に応じて、任意の時間軸窓関数を乗じ、各チャネル毎に帯域外輻射電力を抑圧するようになされ、
時間軸窓関数はその種類や窓遷移長をチャネル毎に任意に設定できるようになされた送信方法である。
本発明は、様々な周波数帯域に存在する利用可能チャネルを束ねて伝送するチャネルアグリゲーションを採用し、変調方式として直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、もしくはそれに類する方式を採用する受信装置において、
1または複数の周波数帯域と対応して1または複数の受信部が並列に設けられ、
受信部のそれぞれに1または複数のチャネルと対応して1または複数の受信処理部が並列に設けられ、
受信処理部は、GI除去部と時間軸ウィンドウイング処理部と高速フーリエ変換回路を有し、
時間軸ウィンドウイング処理部は、各チャネルにおいて要求されるスペクトラムマスクや送信電力に応じて、任意の時間軸窓関数を乗じ、各チャネル毎に帯域外輻射電力を抑圧するようになされ、
時間軸窓関数はその種類や窓遷移長を送信側と同一に設定できるようになされた受信装置である。

発明の効果

0012

複数のチャネルを束ねて伝送するチャネルアグリゲーションにおいて、周波数が離れたチャネルにまたがって送信を行う場合や、束ねるチャネルにおいて要求されるスペクトラムマスクや送信電力、帯域幅などの条件が異なる場合に、効率的な送信信号の生成が困難になる。少なくとも一つの実施形態によれば、本発明は各チャネルにおける上記送信条件をそれぞれ満たす送信信号を一括的に生成することができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、この発明中に記載されたいずれの効果であってもよい。また、以下の説明における例示された効果によりこの発明の内容が限定して解釈されるものではない。

図面の簡単な説明

0013

本発明の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
時間軸ウィンドウイング処理について説明するための略線図である。
本発明を適用したLTE信号電力スペクトラム密度を示すグラフである。
帯域外輻射電力の抑圧性能を説明するためのグラフである。
本発明の一実施の形態の動作を示す周波数スペクトラムである。
シングルチャネルの場合の送信装置の構成を示すブロック図である。
シングルチャネルの場合の受信装置の構成を示すブロック図である。
LTE信号のビット誤り率評価のためのグラフである。
受信装置におけるユニバーサル時間軸窓の効果の説明に使用するグラフである。

実施例

0014

以下、この発明を実施の形態について説明する。なお、以下に説明する一実施の形態は、この発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、この発明の範囲は、以下の説明において、特にこの発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施の形態に限定されないものとする。

0015

一実施の形態は、OFDM方式の信号を送信するOFDM信号送信装置である。すなわち、送信信号を任意の周波数帯域、任意のチャネル幅、任意のスペクトラムマスク、任意の電力で送信を可能とするOFDMもしくはOFDMAの様な時間軸シンボルをブロック毎に送信する通信装置である。図1は、本発明の一実施の形態の構成を示す。

0016

送信バイナリデータはチャネル符号化器2に供給され、チャネル符号化される。チャネル符号化器2の出力がインターリーブ回路3に供給され、インターリーブされる。インターリーブ回路3の出力が変調器4に供給され、複素信号変調される。物理層スケジューラ1のリソース制御情報符号化パラメータ、インターリーブパラメータ変調パラメータ)に従い、チャネル符号化方式とその符号化率、適切なインターリーブ方式並びに適切な一次変調方式が選択される。

0017

変調器4の出力がサブキャリアマッピング回路5に供給され、所望の周波数帯域における所望のチャネルの、所望のサブキャリア位置となるように、該当ブランチに属する該当サブブランチの高速逆フーリエ変換(Inverse fast Fourier transform;IFFT)の入力
にマッピングする。サブキャリアマッピング回路5に対して物理層スケジューラ1からアグリゲーション制御信号が供給される。

0018

図1の構成では、M個のブランチに対応して並列に送信部B1 〜BM が設けられている。送信部B1 には、X個のサブブランチに対応して並列に送信処理部SB1 〜SBX が設けられ、送信部B2 には、Y個のサブブランチに対応して並列に送信処理部SB1 〜SBY が設けられ、送信部BM には、Z個のサブブランチに対応して並列に送信処理部SB1 〜SBZ が設けられている。

0019

送信部は互いに同様の構成を有し、送信処理部は互いに同様の構成を有している。例えばブランチB1 のサブブランチSB1 の構成について説明する。送信処理部はIFFT回路11によってOFDMシンボル単位で一括して逆フーリエ変換し、時間領域のベースバンドOFDM信号(NativeOFDMシンボルと称する)を生成する。サンプリング周波数FS,NativeOFDMシンボル長をTF とすると、NativeOFDMシンボルの1周期はN=TF FSサンプル点表現される。

0020

GIおよびOM付加回路12においてIFFT回路11の出力に対して伝搬遅延の影響を吸収するためのGIおよび隣接OFDMシンボルとのオーバーラップマージン(Overlap margin;OM)が挿入される。GIおよびOMは図2Aに示すようにそれぞれNativeO
FDMシンボルの前後をコピーすることで生成する。これはNativeOFDMシンボルの周期性を利用して、連続性を崩さずにそのシンボル長を延長する操作に他ならない。

0021

GIおよびOM付加回路12においてGIおよびOMが付加された後、時間軸ウィンドウイング処理部13において、時間軸ウィンドウイング処理がなされる。各チャネルにおいて要求されるスペクトラムマスクや送信電力に応じて、任意の時間軸窓関数(Universal Time-domain Window;UTW)を乗じ、各サブブランチ毎に帯域外輻射電力を抑圧する。ここでの時間軸窓関数はチャネル毎にその種類や窓遷移長を任意に設定できる他、ベースバンドにおける送信電力制御が可能な様に任意の規格化係数を乗ずることができるものである。時間軸窓の種類と窓遷移長と規格化係数の制御は例えば物理層スケジューラ1のような制御器によって制御される。さらに、時間軸ウィンドウイング処理のためのルックアップテーブル20によって時間軸ウィンドウイング処理の係数が規定される。

0022

図2Bは時間軸窓関数の一例を示す。NativeOFDMシンボル(図2A)に対して時間軸窓関数(図2B)を乗じる処理(時間軸ウィンドウイング処理)の結果を図2Cに示す。窓遷移長(NTR)は、実際に上述した時間軸窓関数に基づいてウィンドウイングを施す時間に相当するものである。この窓遷移長(NTR)が長いほど時間軸窓関数によりウィンドウイングが施される時間帯が長くなる。そして時間軸窓関数の形状は、傾斜がその分緩やかになる。これに対して、窓遷移長(NTR)が短いほど時間軸窓関数によりウィンドウイングが施される時間帯が短くなり、時間軸窓関数の形状は、傾斜がその分急峻になる。

0023

下記の表1に示すLTE信号を用いて計算機シミュレーションにより帯域外輻射電力抑圧性能を評価する。図3に1ブランチかつ1サブブランチのシステムの場合のLTE信号の規格化電力スペクトラム密度(Relative power spectrum density; RelativePSD)のMax-hold値を示す。分解能帯域幅(Resolution bandwidth; RBW)は100kHzとし、4
倍オーバーサンプリングにて評価を行った。また本評価ではユニバーサル時間軸窓としてレイズドコサイン窓関数を用いた。

0024

0025

図3に示すように、窓遷移長(NTR)が長くなるにつれてスペクトラムマスクに対する帯域外輻射が小さくなることが分かる。時間軸ウィンドウイング処理を全く施さない場合(NTR=0)の場合には、帯域外においてスペクトラムマスクを超える周波数成分が非常に大きいのに対して、時間軸ウィンドウイング処理をある程度施した場合には、OFDM信号の帯域外の輻射電力が抑圧される。更に窓遷移長を長くすると、OFDM信号の帯域外の輻射電力が更に抑圧される。図3より従来のOFDM方式によるLTE信号には高い帯域外輻射電力が存在することがわかる。窓遷移長NTRを長くするにつれてその帯域外輻射電力は抑圧される。

0026

図4に窓遷移長NTRを変化させた時のチャネル帯域端 (Band-edge)におけるRelativePSDのMax-hold値を示す。従来OFDMのBand-edgeにおけるRelative PSDが−17.8(
dBr/100kHz)であるのに対して、窓遷移長が第2〜7シンボルにおけるGI長に相当するNTR/N=36/512≒0.07のとき−50.4(dBr/100kHz)となり、32.6dBの改善が確認できる。さらに窓遷移長を延長し、NTR/N=128/512=0.25,NTR/N=256/512=0.5,NTR/N=512/512=1.0としたとき、Band-edgeにおける Relative PSDはそれぞれ−72.9,−84.5,−94.9(dBr/100kHz)を達成し、従来OFDMと比較して55.1,66.7,77.1(dB)抑圧性能を改善できることが示された。

0027

図1に戻って説明すると、時間軸ウィンドウイング処理部13の出力がシンボル連結部14に供給され、シンボル同士が連結される。隣接する他の第m−1シンボルおよび第m+1シンボルと組み合わせた状態を図2Cに示す。

0028

ブランチB1 のサブブランチSB1 〜SBX のそれぞれで形成された送信シンボルが周波数シフト回路15にて各チャネル運用周波数にあわせて任意に周波数シフトを行った後に、合成回路16にて時間軸で合成される。合成回路16の出力がD/Aコンバータ17によってアナログ信号に変換され、共通のRF回路18に供給され、アンテナ19を通じて送出される。RF回路18の送信電力は物理層スケジューラ1からの制御信号によって制御される。なお、シンボル連結部14と合成回路16の順序は逆でも良く、UTW適用後のシンボルを合成回路16によってサブブランチ内で合成してからまとめて一つのシンボル連結部14によってシンボル同士を連結する構成としても良い。また、図1では無線送信機の例を示しているが、アンテナの代わりに各種信号変換器を用いることで、例えば光ファイバ通信などの有線通信でも適用が可能である。

0029

上述したブランチB1 における処理と同様の処理が他の送信部B1 〜BM のそれぞれにおいてなされる。図5は、動作の一例を示した図であり、周波数帯#1にブランチB1 が対応し、周波数帯#MにブランチBM が対応している。また、各周波数帯においては、例えば周波数帯#1においては、チャネル#1-1 にサブブランチSB1 が対応し、チャネル#1-X にサブブランチSBx が対応している。例えばチャネル#2-Y では送信電力が小さいため、スペクトラムマスクを満たすために必要な帯域外輻射電力抑圧性能は小さくてもよいので、時間軸窓の長さや種類は大きな抑圧性能を持たないものを選択する。逆に要求されるスペクトラムマスクが厳しい場合はより抑圧性能の大きい時間軸窓および窓遷移長を選択する。なお、当然であるがIFFTの入力端子のうち部分的にマッピングを行わないことも可能であり、その場合はチャネル#2-1 のようにスペクトラムホールを形成可能である。また、各ブランチにおけるサブブランチ数は任意であり当然1つでも良い。さらにはブランチ数も任意であり、当然1つでもよく、1ブランチかつ1サブブランチのシステムはチャネルアグリゲーションを行わないシングルチャネルの表現となる。

0030

図6は、シングルチャネルの場合の送信機の構成を示す。図1と対応する部分には、同一の参照符号を付している。

0031

また、図7にシングルチャネルの場合の受信機の構成を示す。チャネルアグリゲーションの場合の受信機は、図7に示す構成がサブブランチに対応して並列に設けられて1ブランチの構成が形成され、さらに、ブランチの個数に対応して並列にブランチの構成が設けられる。

0032

以下、シングルチャネルの場合について説明する。最初にOFDM方式について説明する。OFDM方式は周波数利用効率が高く、LTEや無線LAN、地上デジタルテレビジョン放送ISDB−Tなどで広く採用されている通信方式である。x(m,n) を第m番目シンボルの第n番目サブキャリア信号とすると、数1で示されるOFDM送信シンボルは以下の数2のように生成できる。

0033

0034

0035

ただし、Nはサブキャリア数、NG はガードインターバル(Guard interval;GI)に相当する時間サンプル数である。また、数3はGI挿入を考慮した逆離散フーリエ変換(IDFT行列であり、0≦g<N+NG および0≦q<Nである。このようにひとつのOFDMシンボル内では連続した周期関数性質を持つが、隣接シンボル間には不連続点が生じ,高い帯域外輻射電力を発生させる要因となる。

0036

0037

次にUTW−OFDM方式について説明する。この方式はOFDM方式の高い帯域外輻射電力を効率良く抑圧するために、送受信機双方で時間軸窓処理を導入するものである。OFDM方式で問題となる帯域外輻射電力の発生の主な要因は、シンボル間に存在する不連続点である。UTW−OFDM方式ではこのシンボル間の不連続点を時間軸窓によって連続化することで帯域外輻射電力を抑圧する。この時間軸窓関数による処理はIEEE802.11などをはじめ一般的に知られた手法ではあるが、極短い窓関数長であっても従来の無線システムで要求されるような比較的緩慢なスペクトラムマスクを達成するには十分であったため、窓関数長をユニバーサルに延長することによって帯域外輻射電力を極めて低いレベルまで抑圧するようなシステムはほとんど存在しない。UTW−OFDM方式では、窓関数の種類および窓遷移長をユニバーサルに適応可変可能なアーキテクチャを提案し,窓遷移長を大きく設計することで得られる帯域外輻射電力抑圧性能を評価するとともに、トレードオフとして発生するISI(Inter Symbol Interference)およびICI(Inter Carrier Interference)による受信品質劣化を改善する受信機構成を提案する。

0038

図6に示す送信機において送信バイナリデータは物理層スケジューラ1のリソース制御情報に従い、適切な一次変調方式、チャネル符号化方式とその符号化率が選択され、適切なサブキャリアへとマッピングされる。マッピングされたサブキャリア信号は高速逆フーリエ変換(IFFT)により時間軸OFDM信号(NativeOFDMシンボル)に変換される。サンプリング周波数をFS,NativeOFDMシンボル長をTF とすると、NativeOFDMシンボルの1周期はN=TF FSサンプル点で表現される。

0039

その後伝搬遅延の影響を吸収するためのGIおよび隣接OFDMシンボルとのオーバーラップマージン(OM)が挿入される。GIおよびOMは図2Aに示すようにそれぞれNativeOFDMシンボルの前後をコピーすることで生成する。これはNativeOFDMシンボルの周期性を利用して、連続性を崩さずにそのシンボル長を延長する操作に他ならない。NGサンプルのGI、シンボル前にNM サンプルおよびシンボル後にNM+1 サンプルずつのOMが挿入された第m番目のOFDMシンボル(数4)は、数式5で表すことができる。

0040

0041

0042

0043

ただし、NGM=N+NG +2NM +1である。また、数6の項は、GIおよびOM挿入を考慮したIFFT行列であり、数7のように定義される。

0044

0045

ただし0≦p<NGMである。このGIとOMを挿入したOFDM信号に対して図2Bに示す様なユニバーサル時間軸窓を数9の様に乗算することで第m番目UTW−OFDMシンボル(数8)を生成する。

0046

0047

0048

ここで、数10はユニバーサル時間軸窓行列であり、diag( )は対角行列演算子、数
11はユニバーサル時間軸窓ベクトルであり以下のように設計される。

0049

0050

0051

0052

ただし、0PxQ および1PxQ はそれぞれP行Q列の零行列と要素がすべて1の行列である。また、数13および数14はそれぞれユニバーサル時間軸窓遷移ベクトル、逆遷移ベクトルおよび窓遷移長であり、数15の通り定義する。ただし、数16に示すレイズドコサイン窓関数以外の窓関数を用いる場合には数15の条件(10)および(11)は必ずしも満足しなくてよい。

0053

0054

0055

0056

上記のユニバーサル時間軸窓遷移ベクトルは様々な関数によって実現することができ、例えばレイズドコサイン窓関数を適用する場合は下記の数16となる。

0057

0058

最後に図2Cに示す様に,隣接するUTW−OFDMシンボル前後のOM区間が重なる様に結合し、UTW−OFDM送信信号を生成する。生成したUTW−OFDM送信信号は周波数シフト回路15によってベースバンドで信号の中心周波数を変換してもよい。

0059

図7にUTW−OFDM方式の受信機構成を示す。図1に示すチャネルアグリゲーションの構成と対応した構成の場合、1または複数の周波数帯域と対応して1または複数の受信部が並列に設けられ、受信部のそれぞれに1または複数のチャネルと対応して1または複数の受信処理部が並列に設けられている。受信処理部は、GI除去部とISI/ICI抑圧処理部と高速フーリエ変換回路を有する。図7ではISI/ICI抑圧処理に時間軸ウィンドウイングを用いた場合の実装例を示しており、時間軸ウィンドウイング処理部は、各チャネルにおいて要求されるスペクトラムマスクや送信電力に応じて、任意の時間軸窓関数を乗じ、各チャネル毎に帯域外輻射電力を抑圧するようになされ、時間軸窓関数はその種類や窓遷移長を送信側と同一に設定できるようになされている。当然その他のISI/ICI抑圧処理方法を適用しても良い。

0060

図7はシングルチャネルの構成である。アンテナ21で受信された信号がRF回路22を介して周波数シフト回路15に供給され、周波数シフトされた受信信号フレーム同期抽出部23に供給され、受信側の処理のためのタイミング信号が形成される。この時周波数シフト量は当然0でもよい。タイミング信号がウィンドウイング係数発生部32に対して供給される。GI除去部24にてガードインターバルが除去されてから時間軸ウィンドウイング処理部25に供給される。

0061

時間軸ウィンドウイング処理部25の出力が高速フーリエ変換FFT(Fast Fourier transform)回路26に供給され、高速フーリエ変換される。FFT回路26の出力がチャネル等化回路27を介してサブキャリアデマッピング回路28に供給される。サブキャリアデマッピング回路28の出力が復調回路29に供給され、復調回路29の出力がデインターリーブ回路30に供給される。デインターリーブ回路30の出力がチャネル復号器31に供給され、チャネル復号器31の出力に受信バイナリデータが取り出される。物理層スケジューラ33のリソース制御情報(復号化パラメータデインターリーブパラメータ、復調パラメータ)に従い、これらの処理が制御される。

0062

さらにISI/ICI抑圧処理に時間軸ウィンドウイングを用いた場合の受信側の処理について説明する。伝搬チャネル行列を数17で示すものとし、nm,n を第m番目シンボルの第n番目サンプルにおける平均 0で分散がσ2 のガウス雑音とすると、第m番目シンボル部分のUTW−OFDM受信信号(数18)は、数式19と表すことができる。

0063

0064

0065

0066

簡単のために送受信機間伝搬チャネルが周波数フラットな特性を持つとすると伝搬チャネル行列は数式20と定義できる。

0067

0068

また、数式21および数式22はそれぞれ第(m−1)番目シンボルおよび第(m+1)番目シンボルから第m番目シンボルに漏れこむISI成分であり、数式23と表現できる。

0069

0070

0071

0072

F-1(-)およびF-1(+)は前後シンボルから漏れこむISI成分を表現するための逆フーリエ変換行列であり、数式24とそれぞれ表現できる。ただしN+NG <p(-)<NGM,
および0≦p(+)<2NM +1である。

0073

0074

また、数式25および数式26は前後シンボルから漏れ込んだ部分のユニバーサル時間軸窓関数行列であり、数式27で表すことができる。

0075

0076

0077

0078

この第m番目シンボル部分のUTW−OFDM受信信号rm に対してフレーム同期を行った後,その同期ポイントに合わせて調整した送信側と同じユニバーサル時間軸窓を乗算してからフーリエ変換を行うことでサブキャリア成分を抽出する。抽出された第m番目シンボルのサブキャリア信号ベクトル(数式28)は数式29と表現することができる。

0079

0080

0081

ただし数式30はそれぞれフレーム同期(ガードインターバル除去)行列、受信側ユニバーサル時間軸窓行列およびフーリエ変換行列であり、数式31の通り定義する。

0082

0083

0084

ただし数式32は単位行列、NS はフレーム同期点である。この受信側のユニバーサル時間軸窓は隣接チャネルからのISI成分と、このISI成分によってフーリエ変換対の直交性崩れることで生じるICI成分の抑圧を目的とするISI/ICI抑圧処理の実装の一例であり他の干渉抑圧手法を適用しても良い。その後サブキャリア分割された受信信号はサブキャリア毎チャネル推定・等化を行い、デマッピングを行った後にI/Q復調が行われ、最後にチャネル復号を施して復調処理を完了する。

0085

上述したUTW−OFDM方式のビット誤り率(Bit-error-rate;BER)特性を計算機シミュレーションによって評価する。送信信号については表1に示すUTW−OFDMを適用した5MHz帯域幅モードのLTEDownlink信号とする。表2に計算機シミュレーション諸元を示す。変調方式はQPSK:チャネル符号化は畳み込みターボ符号化、その復号は Max-LogMAPアルゴリズムを用いた。

0086

0087

図8(a)および(b)にターボ復号反復回数3および5の場合における受信側のユニバーサル時間軸窓を用いない場合のBER特性を示し、また図6(c)および(d)にターボ復号反復回数3および5の場合における受信側のユニバーサル時間軸窓を用いる場合のBER特性をそれぞれ示す。またEb /N0 =2.4dBにおけるBERによって時間軸窓遷移長および受信側ユニバーサル時間軸窓の効果を比較評価した結果を図9に示す。NTR=0はユニバーサル時間軸窓の遷移長が0である状態、すなわち時間軸窓を適用しない従来OFDMの結果である。あるEb /N0 において、NTRを増加させるとすべての場合において徐々にBERは改善する。これはNTRを増加させることにより,帯域外輻射電力が抑圧され、全送信電力に占める帯域内のデータ部分の送信電力が増加するためである。しかし、NTR=128以上になると徐々にBERが劣化する。これは帯域外輻射電力抑圧による送信電力効率改善効果よりも、ユニバーサル時間軸窓遷移長が長くなることで、隣接シンボルへ漏れ出すISI成分、およびそれによって発生するICI成分による受信品質の劣化が支配的になるためである。受信側ユニバーサル時間軸窓を導入することで、このISI成分およびICI成分を緩和することが可能となり、ターボ復号反復回数5、NTR=512の場合においてBERを約10倍程度改善できることがわかる。同条件で従来OFDM(NTR=0)とUTW−OFDM(NTR=512)とを比較すると、BERが10-6を達成する所要Eb /N0 は高々0.1dB程度しか差がない。提案UTW−OFDM方式は,この所要Eb /N0 の差約0.1dBと引き換えに、 Band-edgeにおける帯域外輻射電力を約75dB改善することが可能であり,非常に大きな有効性があるといえる。またUTW−OFDMは本質的には従来OFDMと同じ信号発生原理であり、非常に簡単な信号処理を追加するだけで上記特性を達成可能であるため、現在の様々なOFDMをベースとする通信システム全般に非常に高い互換性を有する。

0088

以上、この発明の実施の形態について具体的に説明したが、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。

0089

1物理層スケジューラ
2チャネル符号化器
3インターリーブ回路
4変調器
5サブキャリアマッピング回路
B1 〜BM 送信部
SB1 〜SBX送信処理部
11IFFT回路
12GIおよびOM付加回路
13時間軸ウィンドウイング処理部
25 時間軸ウィンドウイング処理部
26FFT回路

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ