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技術 帯域拡張装置および帯域拡張方法

出願人 株式会社JVCケンウッド
発明者 小野田達也
出願日 2016年1月6日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-000947
公開日 2017年7月13日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-122792
状態 特許登録済
技術分野 音声の分析・合成 音質制御・圧縮伸張・振幅制限
主要キーワード 高調波スペクトル 周波数領域スペクトル 奇数高調波 倍音信号 微分結果 サンプル分遅延 差分結果 帯域拡張
関連する未来課題
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図面 (6)

課題

周波数帯域拡張する場合の演算量の増加を抑制する技術を提供する。

解決手段

オーバサンプリングLPF部16は、音声信号を入力する。微分処理部20は、音声信号に対して微分処理を実行する。倍音演算部22は、微分処理部20において微分処理を実行した信号と、オーバサンプリングLPF部16からの音声信号とを乗算することによって、倍音信号を生成する。HPF部24は、倍音演算部22において生成した倍音信号をフィルタリングする。結合部30は、HPF部24においてフィルタリングした倍音信号と、オーバサンプリングLPF部16からの音声信号とを結合する。

概要

背景

アナログ無線などに代表される狭帯域音声信号デジタル音声通信に代表される非可逆圧縮された音声信号に対して、音声了解度の改善、音質向上騒音に埋もれにくい音質を目的として、音声を出力する際に周波数帯域拡張する技術が使用されることがある。周波数帯域を拡張するためには、例えば、音声信号をフーリエ変換して周波数領域スペクトルを生成するとともに、周波数領域スペクトルに基づいて高調波スペクトルを生成し、両者を重畳してからフーリエ逆変換がなされる(例えば、特許文献1参照)。

概要

周波数帯域を拡張する場合の演算量の増加を抑制する技術を提供する。オーバサンプリングLPF部16は、音声信号を入力する。微分処理部20は、音声信号に対して微分処理を実行する。倍音演算部22は、微分処理部20において微分処理を実行した信号と、オーバサンプリングLPF部16からの音声信号とを乗算することによって、倍音信号を生成する。HPF部24は、倍音演算部22において生成した倍音信号をフィルタリングする。結合部30は、HPF部24においてフィルタリングした倍音信号と、オーバサンプリングLPF部16からの音声信号とを結合する。

目的

本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、周波数帯域を拡張する場合の演算量の増加を抑制する技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

入力信号に対して微分処理を実行する微分処理部と、前記微分処理部において微分処理を実行した信号と、前記入力信号とを乗算することによって、倍音の信号を生成する倍音演算部と、前記倍音演算部において生成した倍音の信号をフィルタリングする高域通過フィルタ部と、前記高域通過フィルタ部においてフィルタリングした倍音の信号と、前記入力信号とを結合する結合部と、を備えることを特徴とする帯域拡張装置

請求項2

前記入力信号は、第1のサンプリング周波数サンプリングされてから、前記第1のサンプリング周波数よりも高速な第2のサンプリング周波数でサンプリングされており、前記高域通過フィルタ部の遮断周波数は、前記第1のサンプリング周波数の1/2以下に設定されることを特徴とする請求項1に記載の帯域拡張装置。

請求項3

前記入力信号が、有声音であるか、無声音であるかを検出する有声無声検出部と、前記有声/無声検出部における検出結果に応じた利得によって、前記高域通過フィルタ部においてフィルタリングした倍音の信号のレベルを調節し、レベルを調節した倍音の信号を前記結合部に出力する調節部とをさらに備え、前記調節部は、前記有声/無声検出部における検出結果が無声音である場合の利得よりも、前記有声/無声検出部における検出結果が有声音である場合の利得を大きくすることを特徴とする請求項1または2に記載の帯域拡張装置。

請求項4

前記入力信号が、母音であるか、子音であるかを検出する母音/子音検出部と、前記母音/子音検出部における検出結果に応じた利得によって、前記高域通過フィルタ部においてフィルタリングした倍音の信号のレベルを調節し、レベルを調節した倍音の信号を前記結合部に出力する調節部とをさらに備え、前記調節部は、前記母音/子音検出部における検出結果が母音である場合の利得よりも、前記母音/子音検出部における検出結果が子音である場合の利得を大きくすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の帯域拡張装置。

請求項5

前記倍音演算部において生成した倍音の信号に対して微分処理を実行する倍音用微分処理部と、前記倍音用微分処理部において微分処理を実行した倍音の信号と、前記倍音演算部において生成した倍音の信号とを乗算することによって、4倍音の信号を生成する4倍音演算部と、前記4倍音演算部において生成した4倍音の信号をフィルタリングする4倍音用高域通過フィルタ部とをさらに備え、前記結合部は、前記4倍音用高域通過フィルタ部においてフィルタリングした4倍音の信号も結合することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の帯域拡張装置。

請求項6

入力信号に対して微分処理を実行するステップと、微分処理を実行した信号と、前記入力信号とを乗算することによって、倍音の信号を生成するステップと、生成した倍音の信号をフィルタリングするステップと、フィルタリングした倍音の信号と、前記入力信号とを結合するステップと、を備えることを特徴とする帯域拡張方法

技術分野

0001

本発明は、帯域拡張技術に関し、特に信号の帯域拡張する帯域拡張装置および帯域拡張方法に関する。

背景技術

0002

アナログ無線などに代表される狭帯域音声信号デジタル音声通信に代表される非可逆圧縮された音声信号に対して、音声了解度の改善、音質向上騒音に埋もれにくい音質を目的として、音声を出力する際に周波数帯域を拡張する技術が使用されることがある。周波数帯域を拡張するためには、例えば、音声信号をフーリエ変換して周波数領域スペクトルを生成するとともに、周波数領域スペクトルに基づいて高調波スペクトルを生成し、両者を重畳してからフーリエ逆変換がなされる(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開2012−208177号公報

発明が解決しようとする課題

0004

周波数帯域を拡張するために、フーリエ変換およびフーリエ逆変換を使用すると、自然な音声の再現が可能になるものの、演算量が多くなるため消費電力も多くなる。無線装置等の通信装置、特にバッテリー駆動携帯端末においては、周波数帯域の拡張が実行される場合、消費電力を少なくするため演算量が少ない方が望ましい。

0005

本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、周波数帯域を拡張する場合の演算量の増加を抑制する技術を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、本発明のある態様の帯域拡張装置は、入力信号に対して微分処理を実行する微分処理部と、微分処理部において微分処理を実行した信号と、入力信号とを乗算することによって、倍音の信号を生成する倍音演算部と、倍音演算部において生成した倍音の信号をフィルタリングする高域通過フィルタ部と、高域通過フィルタ部においてフィルタリングした倍音の信号と、入力信号とを結合する結合部と、を備える。

0007

本発明の別の態様は、帯域拡張方法である。この方法は、入力信号に対して微分処理を実行するステップと、微分処理を実行した信号と、入力信号とを乗算することによって、倍音の信号を生成するステップと、生成した倍音の信号をフィルタリングするステップと、フィルタリングした倍音の信号と、入力信号とを結合するステップと、を備える。

0008

なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム記録媒体コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。

発明の効果

0009

本発明によれば、周波数帯域を拡張する場合の演算量の増加を抑制できる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の実施例1に係る受信装置の構成を示す図である。
図2(a)−(d)は、図1の受信装置において処理される信号のスペクトルを示す図である。
本発明の実施例2に係る受信装置の構成を示す図である。
図3利得制御部に記憶されるテーブルのデータ構造を示す図である。
本発明の実施例3に係る受信装置の構成を示す図である。

実施例

0011

(実施例1)
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例1は、送信装置からの信号を受信し、受信した信号である音声信号を再生してスピーカから出力する受信装置に関する。特に、受信装置は、受信した信号である音声信号を入力信号として、入力信号に対して周波数帯域を拡張する帯域拡張機能を備える。前述のごとく、周波数帯域を拡張するための演算量の増加を抑制することが望まれる。これに加えて、周波数帯域の拡張において、次のことが望まれてもよい。1つ目は、原音声と、拡張された帯域との相関が高いことである。2つ目は、奇数高調波を重畳せず、偶数高調波のみを重畳することである。これは、一般的に、奇数高調波は障りになりやすいとされており、偶数高調波のみを重畳することによって不快感のない音質にするためである。

0012

これに対応するために、本実施例に係る受信装置は、アップサンプリングした音声信号を微分するとともに、アップサンプリングした音声信号と微分結果とを乗算することによって、倍音信号を生成してからHPF(High−Pass Filter)を通過させる。また、受信装置は、HPFを通過させた倍音信号を音声信号に加算することによって、帯域を拡張する。このようにフーリエ変換が使用されないので、演算量の増加が抑制される。また、周波数シフトを使用しないので、原音声との相関が高くなる。さらに、倍音信号が生成されるので、奇数高調波が重畳されない。

0013

図1は、本発明の実施例1に係る受信装置100の構成を示す。受信装置100は、受信部10、AD部12、検波部14、オーバサンプリングLPF部16、微分処理部20、倍音演算部22、HPF部24、調節部26、遅延部28、結合部30、スピーカ32を含む。ここで、オーバサンプリングLPF部16から結合部30は、帯域拡張部200に含まれる。

0014

受信部10は、図示しない送信装置からの信号を受信する。ここでは、送信装置と受信装置100との間の音声通信を対象にしているので、受信した信号には、音声情報が含まれる。このような信号には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。受信部10は、音声情報が含まれた信号(以下、「音声信号」という)をAD部12に出力する。

0015

AD部12は、受信部10からの音声信号を入力する。当該音声信号はアナログ信号であり、AD部12は、音声信号に対してアナログ−デジタル変換を実行することによって、デジタル信号の音声信号(以下、これもまた「音声信号」という)を生成する。つまり、AD部12は、音声信号を第1のサンプリング周波数サンプリングする。第1のサンプリング周波数は、例えば、8kHzに設定される。AD部12は、音声信号を検波部14に出力する。

0016

検波部14は、AD部12からの音声信号を入力する。検波部14は、音声信号を検波する。検波には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。検波部14は、検波した音声信号(以下、これもまた「音声信号」という)をオーバサンプリングLPF部16に出力する。図2(a)−(d)は、受信装置100において処理される信号のスペクトルを示す。図2(a)は、検波部14から出力される音声信号のスペクトルの一例を示す。横軸周波数を示し、縦軸がレベルを示す。ここでは、説明を明りょうにするために、音声信号のスペクトルのうち、1kHz、3kHzの成分だけが示され、他の成分は省略される。図2(b)−(d)は後述し、図1に戻る。

0017

オーバサンプリングLPF部16は、検波部14からの音声信号を入力する。前述のごとく、音声信号のサンプリング周波数は8kHzであるので、サンプリング定理より、4kHzまでの周波数成分を有した音声信号しか表すことができない。帯域を拡張するためには、サンプリング周波数を高くすることによって、帯域拡張成分を有した音声信号を表現できるようにする必要がある。そのため、オーバサンプリングLPF部16は、音声信号に対して、第1のサンプリング周波数よりも高速な第2のサンプリング周波数への変換を実行する。第2のサンプリング周波数は、例えば、16kHzに設定される。具体的に説明すると、オーバサンプリングLPF部16は、8kHzの音声信号の間に「0」値の信号を挿入してから、LPF(Low−Pass Filter)を通過させる。オーバサンプリングLPF部16は、第2のサンプリング周波数に変換した音声信号(以下、これもまた「音声信号」という)を微分処理部20、遅延部28に出力する。

0018

微分処理部20は、オーバサンプリングLPF部16からの音声信号を入力する。微分処理部20は、音声信号に対して微分処理を実行する。具体的に説明すると、微分処理部20は、遅延器乗算器とを含み、遅延器が、音声信号を1サンプル分遅延させ、減算器が、音声信号と、1サンプル遅延させた音声信号との差分を演算する。差分結果微分値である。なお、微分処理では、1サンプル間の差分を演算するので、低周波であれば値が小さく、高周波であれば値が大きくなるように、周波数特性が変化する。微分処理部20は、微分値を倍音演算部22に出力する。

0019

倍音演算部22は、微分処理部20からの微分値と、オーバサンプリングLPF部16からの音声信号とを入力する。倍音演算部22は、微分値と音声信号とを乗算することによって、倍音の信号(以下、「倍音信号」という)を生成する。ここでは、倍音演算部22の処理をさらに具体的に説明する。倍音演算部22に入力される音声信号f(t)は次のように示される。
f(t)=A×sin(ωt) ・・・(1)

0020

また、倍音演算部22における乗算は、次のように示される。
d(A×sin(ωt))/dt×A×sin(ωt)
=Aω×cos(ωt)×A×sin(ωt)
=A2ω×cos(ωt)sin(ωt)
=A2ω/2×sin(2ωt) ・・・(2)
倍音演算部22は、倍音信号をHPF部24に出力する。

0021

図2(b)は、倍音演算部22から出力される倍音信号のスペクトルの一例であって、かつ図2(a)に示した音声信号から生成した倍音信号のスペクトルを示す。図示のごとく、図2(a)における1kHz、3kHzの成分が、2kHz、6kHzの成分として示される。また、式(2)におけるA2ω/2によって、図2(a)における1kHz、3kHzの成分の差よりも、図2(b)における2kHz、6kHzの成分の差が小さくなる。図1に戻る。

0022

HPF部24は、倍音演算部22からの倍音信号を入力する。HPF部24は、倍音信号をフィルタリングすることによって、倍音信号の高周波成分を抽出するための高域通過フィルタである。ここで、HPF部24の遮断周波数は、第1のサンプリング周波数の1/2以下、例えば、4kHzに設定される。そのため、HPF部24は、倍音信号のうちの4kHzよりも高い周波数成分を抽出する。前述のごとく、倍音演算部22における乗算の結果、倍音信号の信号レベル角周波数ωに依存するので、HPF部24は、この依存性補完するための特性も有する。HPF部24は、フィルタリングした倍音信号(以下、これもまた「倍音信号」という)を調節部26に出力する。

0023

調節部26は、HPF部24からの倍音信号を入力する。調節部26は、倍音信号のレベルを調節する。ここでは、例えば、式(2)における1/2を補正するための利得によって倍音信号のレベルが調節される。なお、利得は固定値であるとする。調節部26は、レベルを調節した倍音信号(以下、これもまた「倍音信号」という)を結合部30に出力する。図2(c)は、調節部26から出力される倍音信号のスペクトルの一例であって、かつ図2(b)に示した倍音信号に対して、HPF部24、調節部26での処理を実行した倍音信号のスペクトルを示す。図示のごとく、図2(b)における2kHzの成分がHPF部24によって減衰され、6kHzの成分が抽出される。図1に戻る。

0024

遅延部28は、オーバサンプリングLPF部16からの音声信号を入力する。遅延部28は、微分処理部20、倍音演算部22、HPF部24、調節部26での処理期間だけ、音声信号を遅延させる。遅延部28は、遅延させた音声信号(以下、これもまた「音声信号」という)を結合部30に出力する。

0025

結合部30は、調節部26からの倍音信号を入力するとともに、遅延部28からの音声信号を入力する。結合部30は、倍音信号と音声信号とを結合、つまり加算することによって、帯域を拡張した音声信号(以下、「帯域拡張信号」という)を生成する。図2(d)は、結合部30において生成される帯域拡張信号のスペクトルの一例であって、かつ図2(a)と図2(c)とを合成した帯域拡張信号のスペクトルを示す。図示のごとく、1kHz、3kHz、6kHzの成分が含まれる。図1に戻る。結合部30は、帯域拡張信号をスピーカ32に出力する。スピーカ32は、結合部30からの帯域拡張信号を入力する。スピーカ32は、帯域拡張信号をもとにした音声を出力する。

0026

この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。

0027

本実施例によれば、音声信号に対して微分処理と乗算処理を実行して倍音信号を生成するので、周波数帯域を拡張する場合の演算量の増加を抑制できる。また、微分処理は、遅延と減算によって構成されるので、処理を簡易にできる。また、低処理負荷、低メモリ容量であるため、低価格向けモバイル機器にも容易に組み込むことができる。また、倍音信号をフィルタリングする際に、倍音信号の生成の際に生じた特性を補正するので、信号の品質を向上できる。また、フーリエ変換を実行しないので、少ない演算量で帯域を拡張できる。

0028

また、倍音信号が生成されるので、奇数高調波を重畳させないことができる。また、奇数高調波が重畳されないので、音声を耳障りになりにくくできる。また、周波数シフトを使用しないので、原音声との相関を高くできる。また、原音声との相関が高くなるので、自然な音声を提供できる。また、HPFの遮断周波数を第1のサンプリング周波数の1/2以下に設定するので、音声信号の成分を除去できる。

0029

(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、音声信号に対して周波数帯域を拡張する受信装置に関し、受信装置は、音声信号の微分結果と音声信号とを乗算することによって倍音信号を生成する。ここで、音声信号が有声音である場合もあれば、無声音である場合もある。さらに、音声信号が有声音である場合であっても、母音であったり、子音であったりする。このような状況に応じて、倍音信号のレベルを調節する方が望ましい。そのため、これらの状況に応じて、調節部26における利得が制御される。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。

0030

図3は、本発明の実施例2に係る受信装置100の構成を示す。受信装置100は、図1の構成に加えて、有声無声検出部40、母音/子音検出部42、利得制御部44を含む。また、有声/無声検出部40から利得制御部44も、帯域拡張部200に含まれる。

0031

有声/無声検出部40は、オーバサンプリングLPF部16からの音声信号を入力する。有声/無声検出部40は、音声信号が、有声音であるか、無声音であるかを検出する。具体的に説明すると、有声/無声検出部40は、音声信号を周波数領域に変換し、スペクトル解析を実行することによって、有声音であるか、無声音であるかを検出する。スペクトル解析には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。有声/無声検出部40は、検出結果(以下、「有声/無声検出結果」という)を利得制御部44に出力する。

0032

母音/子音検出部42は、オーバサンプリングLPF部16からの音声信号を入力する。母音/子音検出部42は、音声信号が、母音であるか、子音であるかを検出する。具体的に説明すると、母音/子音検出部42は、音声信号を周波数領域に変換し、スペクトル解析を実行することによって、母音であるか、子音であるかを検出する。スペクトル解析には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。母音/子音検出部42は、検出結果(以下、「母音/子音検出結果」という)を利得制御部44に出力する。

0033

利得制御部44は、有声/無声検出部40からの有声/無声検出結果を入力するとともに、母音/子音検出部42からの母音/子音検出結果を入力する。利得制御部44は、有声/無声検出結果および母音/子音検出結果とをもとに、調節部26において使用すべき利得を決定する。

0034

図4は、利得制御部44に記憶されるテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、検出結果のそれぞれに利得が対応づけられている。有声/無声検出結果が有声音であり、かつ母音/子音検出結果が母音である場合、利得制御部44は、利得を「B」に決定する。一方、有声/無声検出結果が有声音であり、かつ母音/子音検出結果が子音である場合、利得制御部44は、利得を「A」に決定する。ここで、「A」は「B」よりも大きくされる。つまり、利得制御部44は、母音/子音検出結果が母音である場合の利得よりも、母音/子音検出結果が子音である場合の利得を大きくする。また、有声/無声検出結果が無声音である場合、利得制御部44は、利得を「0」に決定する。そのため、利得制御部44は、有声/無声検出結果が無声音である場合の利得よりも、有声/無声検出結果が有声音である場合の利得を大きくする。図1に戻る。利得制御部44は、利得を調節部26に出力する。

0035

調節部26は、利得制御部44からの利得を入力する。調節部26は、入力した利得によって、HPF部24からの倍音信号のレベルを調節し、レベルを調節した倍音信号を結合部30に出力する。前述のごとく、調節部26からの利得は、有声/無声検出結果および母音/子音検出結果に応じて決定されている。

0036

本実施例によれば、音声信号が有声音であるか、無声音であるかに応じて倍音信号のレベルを調節するので、音声信号の内容に応じたレベルの倍音信号を生成できる。また、無声音である場合の利得よりも、有声音である場合の利得を大きくするので、無声音である場合の雑音の影響を低減できる。また、音声信号が母音であるか、子音であるかに応じて倍音信号のレベルを調節するので、音声信号の内容に応じたレベルの倍音信号を生成できる。また、母音である場合の利得よりも、子音である場合の利得を大きくするので、母音である場合の雑音の影響を低減できる。

0037

(実施例3)
次に、実施例3を説明する。実施例3は、これまでと同様に、音声信号に対して周波数帯域を拡張する受信装置に関し、受信装置は、音声信号の微分結果と音声信号とを乗算することによって倍音信号を生成する。実施例3では、倍音信号に加えて4倍音信号も生成する。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。

0038

図5は、本発明の実施例3に係る受信装置100の構成を示す。受信装置100は、図1の構成に加えて、倍音用微分処理部50、4倍音演算部52、4倍音用HPF部54、4倍音用調節部56を含む。また、倍音用微分処理部50から4倍音用調節部56も、帯域拡張部200に含まれる。

0039

オーバサンプリングLPF部16は、前述のごとく、音声信号に対して、第1のサンプリング周波数よりも高速な第2のサンプリング周波数への変換を実行する。ここでは、4倍音信号の生成を前提とするので、第2のサンプリング周波数は、例えば、32kHzに設定される。オーバサンプリングLPF部16は、第2のサンプリング周波数に変換した音声信号(以下、これもまた「音声信号」という)を微分処理部20、遅延部28に出力する。

0040

倍音用微分処理部50は、倍音演算部22からの倍音信号を入力する。倍音用微分処理部50は、倍音信号に対して微分処理を実行する。微分処理は、微分処理部20と同様になされる。倍音用微分処理部50は、微分値を4倍音演算部52に出力する。4倍音演算部52は、倍音用微分処理部50からの微分値と、倍音演算部22からの倍音信号とを入力する。4倍音演算部52は、微分値と倍音信号とを乗算することによって、4倍音の信号(以下、「4倍音信号」という)を生成する。4倍音演算部52の処理は、倍音演算部22と同様であるので、ここでは説明を省略する。4倍音演算部52は、4倍音信号を4倍音用HPF部54に出力する。

0041

4倍音用HPF部54は、4倍音演算部52からの4倍音信号を入力する。4倍音演算部52は、4倍音信号をフィルタリングすることによって、4倍音信号の高周波成分を抽出するための高域通過フィルタである。ここで、4倍音用HPF部54の遮断周波数は、HPF部24の遮断周波数の2倍、例えば、8kHzに設定される。そのため、4倍音用HPF部54は、4倍音信号のうちの8kHzよりも高い周波数成分を抽出する。4倍音用HPF部54は、HPF部24と同様に、4倍音信号の信号レベルの角周波数ω依存性を補完するための特性も有する。4倍音用HPF部54は、フィルタリングした4倍音信号(以下、これもまた「4倍音信号」という)を4倍音用調節部56に出力する。

0042

4倍音用調節部56は、4倍音用HPF部54からの4倍音信号を入力する。4倍音用調節部56は、調節部26と同様に、4倍音信号のレベルを調節する。4倍音用調節部56は、レベルを調節した4倍音信号(以下、これもまた「4倍音信号」という)を結合部30に出力する。

0043

遅延部28は、オーバサンプリングLPF部16からの音声信号を入力する。遅延部28は、微分処理部20から調節部26、倍音用微分処理部50から4倍音用調節部56での処理期間だけ、音声信号を遅延させる。遅延部28は、遅延させた音声信号(以下、これもまた「音声信号」という)を結合部30に出力する。なお、調節部26においても、倍音用微分処理部50から4倍音用調節部56の処理期間と、HPF部24、調節部26の処理期間との差分の期間だけ、倍音信号が遅延される。

0044

結合部30は、調節部26からの倍音信号、4倍音用調節部56からの4倍音信号、遅延部28からの音声信号を入力する。結合部30は、4倍音信号、倍音信号、音声信号を結合、つまり加算することによって、帯域を拡張した音声信号(以下、「帯域拡張信号」という)を生成する。

0045

本実施例によれば、倍音信号に対して微分処理と乗算処理を実行して4倍音信号を生成するので、周波数帯域を拡張する場合の演算量の増加を抑制できる。また、4倍音信号も結合するので、周波数帯域をさらに拡張できる。また、周波数帯域がさらに拡張されるので、音声の再現性を向上できる。また、4倍音信号なので、奇数高調波を重畳させないことができる。

0046

以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。

0047

実施例2において、有声/無声検出部40による有声音であるか無声音であるかの検出と、母音/子音検出部42による母音であるか子音であるかの検出とがなされる。しかしながらこれに限らず例えば、いずれか一方だけがなされ、その検出結果をもとに、利得制御部44が利得を決定してもよい。本変形例によれば、構成を簡易にできる。

0048

実施例3において、4倍音信号が生成されている。しかしながらこれに限らず例えば、8倍音信号、16倍音信号が生成されてもよい。この場合、オーバサンプリングLPF部16における第2のサンプリング周波数も向上される。本変形例によれば、音声の再現性をさらに向上できる。

0049

実施例2と実施例3の組合せも有効である。本変形例によれば、実施例2と実施例3の効果が得られる。

0050

10 受信部、 12 AD部、 14検波部、 16オーバサンプリングLPF部、 20微分処理部、 22倍音演算部、 24HPF部、 26調節部、 28遅延部、 30 結合部、 32スピーカ、 100受信装置。

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