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課題

粗製酢酸生成物からのヨウ化物除去を容易にするためのイオン交換樹脂組成物の提供。

解決手段

3%〜94%の金属-官能基化活性部位を含む金属-官能基化交換樹脂と、非金属-官能基化活性部位を含む非金属-官能基化交換樹脂とを含むイオン交換樹脂組成物。

概要

背景

[0003]酢酸を製造するための商業プロセスは公知である。幾つかの従来のプロセスとしては、一酸化炭素を使用するメタノール触媒カルボニル化が挙げられる。これらの従来のプロセスの例としては、本明細書中、参照として含まれる米国特許第3,769,329号(特許文献1)、同第5,001,259号(特許文献2)、同第5,026,908号(特許文献3)、及び同第5,144,068号(特許文献4)に記載されているものが挙げられる。

[0004]酢酸を製造するために最も広く使用されているプロセスの一つはモンサントプロセスであり、これはロジウムヨウ化メチル酢酸メチル及び水の存在下でのメタノールのカルボニル化を含む。この生成物は多くの従来の目的に適している。しかしながらモンサントプロセスにより製造した酢酸はヨウ化物により汚染されている。別の従来のメタノールカルボニル化プロセスはCativa(商標)プロセスであり、これはJones, J. H. (2002)
,"The Cativa(商標) Process for the Manufacture of Acetic Acid," Platinum Metals
Review, 44 (3): 94-105(非特許文献1)で議論されている。触媒促進剤を使用すること
によりヨウ化物が含まれなくなることが多いかもしれないが、ヨウ化物の汚染は、Cativa(商標)プロセスの粗製酢酸生成物にとっていまだに問題となっている。

[0005]マクロ網状(macroreticulated)強酸カチオン交換樹脂組成物は、ヨウ化物汚染物質を減らすのに通常使用される。好適な交換樹脂組成物、たとえばその個別ペレットは、銀やパラジウムなどの金属で官能基化された部位と、官能基化されていない部位との両方を含む。金属-官能基(metal-functionality)を殆どまたは全く持たない交換樹脂組成物は効率的にヨウ化物を除去しないので、そのままでは通常、除去に使用されない。典型的には、金属-官能基化(metal-functionalized)交換樹脂は保護床に提供され、粗製酢酸生成
物を含む流れはこの保護床を通って通過する。保護床では、粗製酢酸生成物に含まれているヨウ化物汚染物質はこれらの金属-官能基化部位に付着して、酢酸生成物流から除去さ
れる。非金属-官能基化部位は通常、ヨウ化物を捕捉しない。

[0006]交換樹脂組成物の金属-官能基化はかなりの処理と費用を必要とすることが多い
ので、金属-官能基化されていない樹脂よりも費用が桁違いにかかることが多い。官能基
化に関連するプロセス段階は、交換樹脂に付着している実際の金属量に関しては、殆ど変らないことが多い。たとえばある量の交換樹脂の活性部位の50%を官能基化するのに必要な処理は、同量の交換樹脂の活性部位の10%を官能基化するのに必要な処理と非常に類似している。交換樹脂の全量が処理を必要とするので、50%-官能基化交換樹脂と10%-官能基化樹脂はいずれも、同量の非官能基化樹脂よりもかなり多くの処理が必要となる。

[0007]ヨウ化物汚染物質に加えて、酢酸製造システムで使用される容器の壁由来の金属は腐食して、粗製酢酸生成物の組成物中に溶解することが多い。かくして従来の酢酸生成
物流は、腐食金属汚染物質(corrosion metal contaminant)並びにヨウ化物汚染物質を含
むことが多い。これらの腐食金属は、カルボニル化反応干渉したり、水-ガスシフト
応などの競合反応を促進したりすることが公知である。通常、これらの腐食金属は、標準的な、非金属-官能基化カチオン交換樹脂を含む樹脂保護床を通して流れを通すことによ
って、プロセス流から除去することができる。腐食金属を除去するために、高価な金属-
官能基化交換樹脂を使用することは経済的に必ずしも実際的ではない。

[0008]官能基化及び非官能基化樹脂の両方をそれぞれ含む個別ペレットを備えた交換樹脂を使用する場合、腐食金属は交換樹脂の金属-官能基化部位をひどく詰まらせることが
ある。それゆえに、詰まった部位は、ヨウ化物汚染物質を捕捉/除去することができない。そのため、ヨウ化物除去に関しては、官能基化樹脂の寿命は、腐食金属が存在することによって短くなる。交換樹脂組成物のそれぞれのペレット上の部位の所定の部分が官能基化されることが多いので、残りの部位は腐食金属除去に関して利用可能なままである。その結果、非官能基化活性部位は腐食金属を引き付ける一方で、官能基化部位はヨウ化物除去に関して利用可能なままである。この手法は交換樹脂の寿命を改善することができるが、それぞれのペレット上の部位の処置の所定の部分の部分的官能基化には、かなりの処理及び資源が必要である。

[0009]かくして、交換樹脂組成物中の金属官能基化樹脂ペレットの量を減らした、所定の部分の官能基化部位を含む交換樹脂組成物を製造するプロセスの必要性が存在する。交換樹脂組成物中の金属官能基化交換樹脂ペレットの量を減らすことによって、交換樹脂組成物を製造するのに必要な処理全体を少なくすることができる。

概要

粗製酢酸生成物からのヨウ化物除去を容易にするためのイオン交換樹脂組成物の提供。3%〜94%の金属-官能基化活性部位を含む金属-官能基化交換樹脂と、非金属-官能基化活性部位を含む非金属-官能基化交換樹脂とを含むイオン交換樹脂組成物。なし

目的

本発明の態様をより良く説明するために、以下の非限定的な実施例を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(a)3%〜94%の金属-官能基化活性部位を含む金属-官能基化交換樹脂と;(b)非金属-官能基化活性部位を含む非金属-官能基化交換樹脂と;を含む、イオン交換樹脂組成物

請求項2

(a)と(b)の量が、±25%の許容誤差内で、粗製酢酸組成物中、それぞれヨウ化物含有量腐食金属(corrosion metal)含有量に対応する、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項3

(a)と(b)の量が、±10%の許容誤差内で、粗製酢酸組成物中、それぞれヨウ化物含有量と腐食金属含有量に対応する、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項4

金属-官能基化活性部位対非金属-官能基化活性部位の比が、粗製酢酸組成物中のヨウ化物対腐食金属とのモル比に対応する、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項5

非金属-官能基化活性部位対金属-官能基化活性部位の比が1:0.05〜1:35である、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項6

イオン交換樹脂組成物が少なくとも3%の金属-官能基化活性部位と、少なくとも3%の非金属-官能基化活性部位とを含む、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項7

イオン交換樹脂組成物が少なくとも10%の金属-官能基化活性部位と、少なくとも10%の非金属-官能基化活性部位とを含む、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項8

イオン交換樹脂組成物が、1重量%〜99重量%の金属-官能基化交換樹脂と;1重量%〜99重量%の非金属-官能基化交換樹脂と;を含む、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項9

イオン交換樹脂組成物が、10重量%〜90重量%の金属-官能基化交換樹脂と;10重量%〜90重量%の非金属-官能基化交換樹脂と;を含む、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項10

イオン交換樹脂組成物が、25重量%〜75重量%の金属-官能基化交換樹脂と;25重量%〜75重量%の非金属-官能基化交換樹脂と;を含む、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項11

イオン交換樹脂組成物が1重量%〜35重量%の金属含有量を有する、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項12

金属-官能基化交換樹脂が、水銀、パラジウム及びロジウムからなる群から選択される金属で官能基化されている、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項13

金属-官能基化交換樹脂が銀で官能基化されている、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項14

イオン交換樹脂組成物が、ポリスチレンスチレン/ジビニルベンゼンポリマーポリビニルピロリドンポリビニルピリジン及びマクロ網状強酸カチオン交換樹脂からなる群から選択されるベース樹脂を含む、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項15

イオン交換樹脂組成物が、スチレン/ジビニルベンゼンポリマーを含むベース樹脂を含み、金属-官能基化交換樹脂は銀で官能基化されている、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項16

金属-官能基化交換樹脂は第一のベース樹脂を含み、非金属-官能基化交換樹脂は、前記第一のベース樹脂とは異なる第二のベース樹脂を含む、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項17

金属-官能基化交換樹脂は第一のベース樹脂を含み、非金属-官能基化交換樹脂は第二のベース樹脂を含み、前記第一及び第二のベース樹脂は同一材料である、請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物。

請求項18

ヨウ化物及び腐食金属を含む粗製酢酸組成物を精製するための保護床であって、前記保護床は請求項1に記載のイオン交換樹脂組成物を含む、保護床。

請求項19

酢酸、ヨウ化物及び腐食金属を含む粗製酢酸組成物を精製するためのプロセスであって、粗製酢酸組成物を、(a)3%〜94%の金属-官能基化活性部位を含む金属-官能基化交換樹脂;及び(b)非金属-官能基化活性部位を含む非金属-官能基化交換樹脂;を含むイオン交換樹脂組成物と接触させて、精製酢酸生成物を形成する段階を含む、前記プロセス。

請求項20

(a)及び(b)の量が、±25%の許容誤差内で、粗製酢酸組成物中、それぞれヨウ化物含有量と腐食金属含有量に対応する、請求項19に記載のプロセス。

請求項21

金属-官能基化部位対非金属-官能基化部位の比が、±25%の許容誤差内で、粗製酢酸組成物中のヨウ化物対腐食金属のモル比に対応する、請求項19に記載のプロセス。

請求項22

非金属-官能基化活性部位対金属-官能基化活性部位の比が1:0.05〜1:35である、請求項19に記載のプロセス。

請求項23

イオン交換樹脂組成物が、少なくとも3%の金属-官能基化活性部位と少なくとも3%の非金属-官能基化活性部位を含む、請求項19に記載のプロセス。

請求項24

イオン交換樹脂組成物が少なくとも10%の金属-官能基化活性部位と、少なくとも10%の非金属-官能基化活性部位を含む、請求項19に記載のプロセス。

請求項25

イオン交換樹脂組成物が、1重量%〜99重量%の金属-官能基化交換樹脂と;1重量%〜99重量%の非金属-官能基化交換樹脂と;を含む、請求項19に記載のプロセス。

請求項26

イオン交換樹脂組成物が、10重量%〜90重量%の金属-官能基化交換樹脂と;10重量%〜90重量%の非金属-官能基化交換樹脂と;を含む、請求項19に記載のプロセス。

請求項27

イオン交換樹脂組成物が、25重量%〜75重量%の金属-官能基化交換樹脂と;25重量%〜75重量%の非金属-官能基化交換樹脂と;を含む、請求項19に記載のプロセス。

請求項28

イオン交換樹脂組成物の金属含有量が1重量%〜35重量%である、請求項19に記載のプロセス。

請求項29

金属-官能基化交換樹脂は、水銀、パラジウム及びロジウムからなる群から選択される金属で官能基化されている、請求項19に記載のプロセス。

請求項30

金属-官能基化交換樹脂は銀で官能基化されている、請求項19に記載のプロセス。

請求項31

イオン交換樹脂組成物は、ポリスチレン、スチレン/ジビニルベンゼンポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン及び、マクロ網状強酸カチオン交換樹脂からなる群から選択されるベース樹脂を含む、請求項19に記載のプロセス。

請求項32

イオン交換樹脂組成物は、スチレン/ジビニルベンゼンポリマーを含むベース樹脂を含み、金属-官能基化樹脂は銀で官能基化されている、請求項19に記載のプロセス。

請求項33

金属-官能基化交換樹脂は第一のベース樹脂を含み、非金属-官能基化交換樹脂は、前記第一のベース樹脂とは異なる第二のベース樹脂を含む、請求項19に記載のプロセス。

請求項34

金属-官能基化交換樹脂は第一のベース樹脂を含み、非金属-官能基化交換樹脂は第二のベース樹脂を含み、前記第一及び第二のベース樹脂は同一材料である、請求項19に記載のプロセス。

請求項35

イオン交換樹脂組成物を保護床中で提供する、請求項19に記載のプロセス。

請求項36

25℃〜120℃の温度で接触を実施する、請求項19に記載のプロセス。

請求項37

粗製酢酸生成物からヨウ化物の少なくとも25重量%と腐食金属の少なくとも25重量%とを除去する、請求項19に記載のプロセス。

請求項38

精製酢酸生成物は、100wppb未満のヨウ化物と;1,000wppb未満の腐食金属と;を含む、請求項19に記載のプロセス。

請求項39

粗製酢酸生成物は、液体反応組成物中で保持される水の濃度が0.1重量%〜10重量%であるカルボニル化方法により生成される、請求項19に記載のプロセス。

技術分野

0001

関連出願に対するクロスリファレンス
[0001]本出願は、2010年12月28日出願の米国特許出願第13/338,612号に関連し、これは2010年12月30日出願の米国仮出願第61/428,464号に関連する。これらの出願の全体は、本明細書中、参照として含まれる。

0002

[0002]本発明は、一般に粗製酢酸生成物からのヨウ化物の除去に関し、特に、ヨウ化物を除去し易くするために、場合によりヨウ化物保護床で使用するためのイオン交換樹脂組成物に関する。

背景技術

0003

[0003]酢酸を製造するための商業プロセスは公知である。幾つかの従来のプロセスとしては、一酸化炭素を使用するメタノール触媒カルボニル化が挙げられる。これらの従来のプロセスの例としては、本明細書中、参照として含まれる米国特許第3,769,329号(特許文献1)、同第5,001,259号(特許文献2)、同第5,026,908号(特許文献3)、及び同第5,144,068号(特許文献4)に記載されているものが挙げられる。

0004

[0004]酢酸を製造するために最も広く使用されているプロセスの一つはモンサントプロセスであり、これはロジウムヨウ化メチル酢酸メチル及び水の存在下でのメタノールのカルボニル化を含む。この生成物は多くの従来の目的に適している。しかしながらモンサントプロセスにより製造した酢酸はヨウ化物により汚染されている。別の従来のメタノールカルボニル化プロセスはCativa(商標)プロセスであり、これはJones, J. H. (2002)
,"The Cativa(商標) Process for the Manufacture of Acetic Acid," Platinum Metals
Review, 44 (3): 94-105(非特許文献1)で議論されている。触媒促進剤を使用すること
によりヨウ化物が含まれなくなることが多いかもしれないが、ヨウ化物の汚染は、Cativa(商標)プロセスの粗製酢酸生成物にとっていまだに問題となっている。

0005

[0005]マクロ網状(macroreticulated)強酸カチオン交換樹脂組成物は、ヨウ化物汚染物質を減らすのに通常使用される。好適な交換樹脂組成物、たとえばその個別ペレットは、銀やパラジウムなどの金属で官能基化された部位と、官能基化されていない部位との両方を含む。金属-官能基(metal-functionality)を殆どまたは全く持たない交換樹脂組成物は効率的にヨウ化物を除去しないので、そのままでは通常、除去に使用されない。典型的には、金属-官能基化(metal-functionalized)交換樹脂は保護床に提供され、粗製酢酸生成
物を含む流れはこの保護床を通って通過する。保護床では、粗製酢酸生成物に含まれているヨウ化物汚染物質はこれらの金属-官能基化部位に付着して、酢酸生成物流から除去さ
れる。非金属-官能基化部位は通常、ヨウ化物を捕捉しない。

0006

[0006]交換樹脂組成物の金属-官能基化はかなりの処理と費用を必要とすることが多い
ので、金属-官能基化されていない樹脂よりも費用が桁違いにかかることが多い。官能基
化に関連するプロセス段階は、交換樹脂に付着している実際の金属量に関しては、殆ど変らないことが多い。たとえばある量の交換樹脂の活性部位の50%を官能基化するのに必要な処理は、同量の交換樹脂の活性部位の10%を官能基化するのに必要な処理と非常に類似している。交換樹脂の全量が処理を必要とするので、50%-官能基化交換樹脂と10%-官能基化樹脂はいずれも、同量の非官能基化樹脂よりもかなり多くの処理が必要となる。

0007

[0007]ヨウ化物汚染物質に加えて、酢酸製造システムで使用される容器の壁由来の金属は腐食して、粗製酢酸生成物の組成物中に溶解することが多い。かくして従来の酢酸生成
物流は、腐食金属汚染物質(corrosion metal contaminant)並びにヨウ化物汚染物質を含
むことが多い。これらの腐食金属は、カルボニル化反応干渉したり、水-ガスシフト
応などの競合反応を促進したりすることが公知である。通常、これらの腐食金属は、標準的な、非金属-官能基化カチオン交換樹脂を含む樹脂保護床を通して流れを通すことによ
って、プロセス流から除去することができる。腐食金属を除去するために、高価な金属-
官能基化交換樹脂を使用することは経済的に必ずしも実際的ではない。

0008

[0008]官能基化及び非官能基化樹脂の両方をそれぞれ含む個別ペレットを備えた交換樹脂を使用する場合、腐食金属は交換樹脂の金属-官能基化部位をひどく詰まらせることが
ある。それゆえに、詰まった部位は、ヨウ化物汚染物質を捕捉/除去することができない。そのため、ヨウ化物除去に関しては、官能基化樹脂の寿命は、腐食金属が存在することによって短くなる。交換樹脂組成物のそれぞれのペレット上の部位の所定の部分が官能基化されることが多いので、残りの部位は腐食金属除去に関して利用可能なままである。その結果、非官能基化活性部位は腐食金属を引き付ける一方で、官能基化部位はヨウ化物除去に関して利用可能なままである。この手法は交換樹脂の寿命を改善することができるが、それぞれのペレット上の部位の処置の所定の部分の部分的官能基化には、かなりの処理及び資源が必要である。

0009

[0009]かくして、交換樹脂組成物中の金属官能基化樹脂ペレットの量を減らした、所定の部分の官能基化部位を含む交換樹脂組成物を製造するプロセスの必要性が存在する。交換樹脂組成物中の金属官能基化交換樹脂ペレットの量を減らすことによって、交換樹脂組成物を製造するのに必要な処理全体を少なくすることができる。

0010

米国特許第3,769,329号
米国特許第5,001,259号
米国特許第5,026,908号
米国特許第5,144,068号

先行技術

0011

Jones, J. H. (2002), "The Cativa(商標) Process for the Manufacture of Acetic Acid," Platinum Metals Review, 44 (3): 94-105

0012

[0010]一態様において、本発明は、粗製酢酸組成物を精製するためのプロセスに関する。粗製酢酸組成物は、酢酸、ヨウ化物及び腐食金属を含む可能性がある。本プロセスは、粗製酢酸組成物とイオン交換樹脂組成物とを接触させて、精製酢酸生成物を形成する段階を含む。たとえば、粗製酢酸組成物とイオン交換樹脂組成物との接触は、保護床で実施することができる。その結果、粗製酢酸生成物中のヨウ化物の少なくとも25重量%と腐食金属の少なくとも25重量%を粗製酢酸生成物から除去することができる。さらに、得られた精製酢酸生成物は、100wppb未満のヨウ化物と、1,000wppb未満の腐食金属を含みえる。

0013

[0011]別の態様では、本発明は、3%〜94%の金属-官能基化活性部位を含む金属-官能
基化交換樹脂と、非金属-官能基化活性部位を含む非金属-官能基化交換樹脂とを含むイオン交換樹脂組成物に関する。好ましくは、金属-官能基化交換樹脂は銀で官能基化されて
いる。好ましい態様では、金属-官能基化交換樹脂と非金属-官能基化交換樹脂の量は、粗製酢酸組成物のヨウ化物含有量と腐食金属含有量にそれぞれ対応する。たとえば、金属-
官能基化活性部位対非金属-官能基化活性部位の比は、許容誤差±25%、たとえば±20%ま
たは±10%内で粗製酢酸組成物中のヨウ化物対腐食金属のモル比に対応することができる

0014

序論
[0012]従来の粗製酢酸生成物の組成物は、ヨウ化物の汚染物質と腐食金属の汚染物質の両方を含む。通常、これらの汚染物質は、たとえば金属-官能基化活性部位と非金属-官能基化活性部位の両方を含む個別粒子、たとえばペレットを含むイオン交換樹脂組成物により除去される。これらの従来のイオン交換樹脂組成物は、樹脂組成物の全量(entire quantity)を金属-官能基化処理することにより製造されている。このたび、金属-官能基化活
性部位と非金属-官能基化活性部位の両方をもつイオン交換樹脂組成物が、樹脂組成物の
全量を金属-官能基化することなく製造できることが知見された。たとえば、イオン交換
樹脂のペレットの一部は非金属-官能基化部分を全く含まなくてもよく、一方で他のペレ
ットは若干量、金属-官能基化されている。

0015

[0013]本発明のイオン交換樹脂は、金属-官能基化交換樹脂成分と非金属-官能基化交換樹脂成分とを含む。金属-官能基化交換樹脂、たとえばその個別ペレットは、金属-官能基化部位を含む。好ましくは、金属-官能基化交換樹脂の活性部位の3%〜94%は官能基化されている。本明細書中で使用するように、「非金属-官能基化交換樹脂(non-metal-functionalized exchange resin)」、たとえばその個別ペレットは、金属-官能基化されていない
か、金属-官能基化活性部位を含まない。かくして、本発明のイオン交換樹脂組成物のか
なりの部分、たとえば非金属-官能基化交換樹脂成分は、どんな程度でも金属-官能基化を必要としない。従って、本発明のイオン交換樹脂組成物、たとえば金属-官能基化成分と
非金属-官能基化成分の全量の全体的な処理は、かなり減らせる。

0016

[0014]また本発明は、酢酸、ヨウ化物及び腐食金属を含む粗製酢酸生成物の組成物を精製するプロセスに関する。本プロセスは、粗製酢酸生成物と本発明のイオン交換樹脂組成物とを接触させる段階を含む。一態様において、イオン交換樹脂組成物中の金属-官能基
化交換樹脂の量は、許容誤差内で、粗製酢酸生成物中のヨウ化物含有量に対応するか及び/またはイオン交換樹脂組成物中の非金属-官能基化交換樹脂の量は、粗製酢酸生成物中の腐食金属含有量に対応する。好ましくは、金属-官能基化交換樹脂と非金属-官能基化交換樹脂の量は、特定の粗製酢酸生成物に対応させるために調整、たとえば適応させることができる。たとえば、イオン交換樹脂組成物中の金属-官能基化部位対非金属-官能基化部位の比は、許容誤差±25%、たとえば±20%または±10%内で粗製酢酸生成物中のヨウ化物対
腐食金属のモル比に対応することができる。
イオン交換樹脂組成物
[0015]上述のように、本発明のイオン交換樹脂組成物は金属-官能基化交換樹脂成分と
非金属-官能基化交換樹脂成分とを含む。金属-官能基化樹脂は、以下に記載のように、ベース交換樹脂を金属-官能基化することにより製造する。かくして一態様において、金属-官能基化交換樹脂は、ベース樹脂と官能基化金属とを含む。ベース交換樹脂それ自体は金属-官能基化されていない。たとえばベース交換樹脂は、金属-官能基化されている活性部位を含まない。非金属-官能基化交換樹脂も金属-官能基化されておらず、ベース樹脂を含むことができる。かくして態様によっては、非金属-官能基化交換樹脂は、金属-官能基化交換樹脂を製造するのに使用するベース樹脂と同じであってもよい。他の態様では、非金属-官能基化交換樹脂は、ベース交換樹脂と異なっていてもよい。

0017

[0016]本発明のイオン交換樹脂組成物に適した交換樹脂は、ゲルであってもマクロ網状型であってもよい。好ましくはベース交換樹脂及び/または非金属-官能基化交換樹脂は、マクロ網状イオン交換樹脂である。これらの樹脂の例としては、RSO3H"強酸"型のものが
あり、これはマクロ網状型のカチオン交換樹脂である。マクロ網状樹脂は通常、均一な細孔構造をもち、その物理的形状によりゲル樹脂と区別される。具体的には、マクロ網状樹
脂粒子は、網様構造を持つ粒子内に融合されたゲル樹脂の凝集ミクロスフィアから構成される。この構造は、凝集粒子内にマクロ細孔を示す。ゲルミクロスフィアはカルボン酸中で収縮するかもしれないが、この収縮はマクロ網状粒子のマクロ細孔の性質に影響を与えない。マクロ網状構造によって、ゲル構造の隙間(interstice)よりも大きい直径を持つ分子が、樹脂粒子内の細孔表面にある活性部位と接触できる。さらに、マクロ網状樹脂のマクロ細孔は、マクロ細孔を経て活性部位にアクセスすることができるように樹脂構造膨潤させる反応体能力に依存しない。マクロ網状樹脂に関しては、ゲルを膨潤させない分子はマクロ細孔の中を通って、粒子内の触媒的活性部位に移動することができる。態様によっては、細孔の直径は、特定のマクロ細孔構造を達成するために制御される。一態様において、たとえばマクロ網状樹脂の平均孔径は25ミクロンを超え、たとえば50ミクロンを超えるかまたは75ミクロンを超える。

0018

[0017]金属-官能基化交換樹脂の製造で使用されるベース樹脂は広範囲を変動しえる。
態様によっては、ベース樹脂は、ポリスチレンスチレン/ジビニルベンゼンポリマー
ポリビニルピロリドンポリビニルピリジン及びマクロ網状化強酸カチオン交換樹脂からなる群から選択され、スチレン/ジビニルベンゼンポリマーが好ましい。好適な市販製品
としては、Dow Chemical CompanyのRohm and Haas子会社製のマクロ網状カチオン交換
脂のAmberlyst(商標)シリーズが挙げられ、Amberlyst(商標)15が好ましい。当該条件下、有機媒体中でその材料が安定であれば、たとえば樹脂が化学的に分解しなければ、または許容不可能な量で有機媒体中に金属を放出しなければ、ゼオライトなどの他の安定なイオン交換樹脂を使用することができる。ゼオライトカチオンイオン交換樹脂基材は、たとえば本明細書中、その全体が参照として含まれる、米国特許第5,962,735号に開示されてい
る。

0019

[0018]そのような樹脂のカチオン交換形は、通常、スルホン酸基を含み、これは活性部位として作用することができる。一態様において、一価カチオンはスルホン酸基に結合して、活性部位の一部になる。任意の一価カチオン、たとえばNa+またはH+をスルホン酸基
と共に使用して活性部位を形成することができ、H+が好ましい。交換樹脂がスルホン酸基上で金属-官能基化されるべき場合、一価金属カチオンは、好ましくは樹脂が官能基化で
使用される金属に関してよりも一価カチオンに対する親和性がより低いように選択する。典型的には、交換樹脂は、個別の、別々の粒子、たとえばペレットを含み、活性部位はそれぞれの粒子表面の少なくとも一部上に分配される。態様によっては、交換樹脂は圧倒的多数の活性部位をもち、活性部位は樹脂の粒子内にくまなく分配することができる。かくして、交換樹脂、たとえばベース交換樹脂のそれぞれのペレットは活性部位を含み、これらの活性部位は続いて選択された金属、たとえば銀またはパラジウムなどで官能基化されてもよいし、されなくてもよい。樹脂の単位質量または単位容積当たりの活性部位数は、広範囲を変動しえる。樹脂上で利用可能な活性部位の量は、特定の樹脂のモル容量(molar
capacity)に反映され、これはミリ当量/グラム(mEq/g)と表される。一態様において、交換樹脂のモル容量は0.2mEq/g〜10mEq/g、たとえば0.5mEq/g〜6mEq/gを変動する。

0020

[0019]本発明において、金属-官能基化交換樹脂成分のそれぞれのペレットは、たとえ
ば銀またはパラジウムで官能基化された活性部位の一部を含む。対照的に非金属-官能基
化交換樹脂の個別ペレットは、金属-官能基化された活性部位を含まない。かくして非金
属-官能基化交換樹脂成分は好都合なことに、銀またはパラジウムなどの選択された金属
を使用する官能基化段階の必要がない。対照的に、従来の保護床樹脂は、そのそれぞれが金属-官能基化活性部位と非金属-官能基化部位の両方を含むペレットを含む。従来の保護床樹脂のそれぞれのペレットは、ある程度の金属-官能基化部分をもち、金属-官能基化段階が必要である。

0021

[0020]本発明に従って、金属-官能基化交換樹脂と非金属-官能基化交換樹脂とを組み合
わせることにより、本発明のイオン交換樹脂組成物を提供し、これは所定数の金属-官能
基化活性部位と所定数の非金属-官能基化活性部位とを含む。しかしながら従来の交換
脂とは異なり、本発明のイオン交換樹脂組成物の一部だけ、たとえば金属-官能基化交換
樹脂成分が金属-官能基化プロセスに暴露される。

0022

[0021]一態様において、イオン交換樹脂組成物は、少なくとも3%の金属-官能基化活性部位、たとえば少なくとも5%、少なくとも6%、少なくとも10%。少なくとも25%、または
少なくとも50%の金属-官能基化活性部位を含むことができる。上限に関しては、イオン交換樹脂組成物は、90%未満の金属-官能基化活性部位、たとえば70%未満、50%未満、25%未
満、または10%未満の金属-官能基化活性部位を含むことができる。他の態様では、イオン交換樹脂は、少なくとも3%の非金属-官能基化部位、たとえば少なくとも5%、少なくとも6%、少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも70%、または少なくとも90%の非金属-官能基化活性化部位を含むことができる。上限に関しては、イオン交換樹脂
組成物は、90%未満の非金属-官能基化活性部位、たとえば70%未満、50%未満、25%未満、
または10%未満の非金属-官能基化活性部位を含むことができる。若干量の金属-官能基化
活性部位と、若干量の非金属-官能基化活性部位とが本発明のイオン交換樹脂に存在する
と理解される。代表的なイオン交換樹脂組成物を以下の表1に提供する。

0023

0024

[0022]態様によっては、金属-官能基化活性部位と非金属-官能基化活性部位の量は、(
許容誤差内で、たとえば±25%、±20%または±10%)それぞれ特定の粗製酢酸生成物中のヨウ化物及び腐食金属の量に対応しえる。一態様において、ヨウ化物及び腐食金属の量をベースとして、イオン交換触媒は、金属-官能基化活性部位対非金属-官能基化活性部位の適切な比、たとえばモル比を持つように製造することができる。一態様において、粗製酢酸生成物中では、腐食金属含有量は10wppb〜2000wppb、たとえば25wppb〜1500wppbを変動しえ、ヨウ化物含有量は50wppb〜2000wppb、たとえば100wppb〜1000wppbを変動しえる。好
ましくは、本発明のイオン交換樹脂組成物中の非金属-官能基化活性部位対金属-官能基化活性部位の比は、17:1〜0.02:1、たとえば15:1〜0.1:1または10:1〜0.1:1を変動する。一例として、粗製酢酸生成物中のヨウ化物対腐食金属のモル比が2:1であるとき、金属-官能基化活性部位対非金属-官能基化活性部位のモル比は、2:1(±25%)でありえる。
他の金属-官能基化部位対非金属-官能基化活性部位の比の例としては、1:1〜3:1が挙げられるが、これらに限定されない。

0025

[0023]上述の通り、金属-官能基化活性部位はヨウ化物汚染物質を除去する一方で、非
金属-官能基化活性部位は腐食金属汚染物質を除去する。それゆえに、特定の樹脂組成物
は、これらの汚染物質の既知組成を持つ粗製酢酸生成物からヨウ化物及び腐食金属を除去するように調整することができる。この調整の一例として、金属-官能基化交換樹脂と
非金属-官能基化交換樹脂の量は、上記のように所望の金属-官能基化部位対非金属-官能
基化部位の比を得るように変動させることができる。そうすることで、非金属-官能基化
活性部位は腐食金属不純物質を除去する一方で、金属-官能基化活性部位はヨウ化物を除
去することが可能な状態である。そうすることで、イオン交換樹脂組成物の全体としての寿命は好都合に改善される。

0026

[0024]一態様において、金属-官能基化活性部位と非金属-官能基化活性部位は、それぞれのイオン交換樹脂成分によって提供される。一態様において、イオン交換樹脂組成物は、少なくとも1重量%の金属-官能基化交換樹脂、たとえば少なくとも10重量%、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、または少なくとも90重量%の金属-官能基化交換樹脂を含む。上限に関しては、若干量の金属-官能基化交換樹脂がイオン交換樹脂組成物中に存在することを認識しつつ、イオン交換樹脂組成物は、99重量%未満の金属-官能基化交換樹脂、たとえば90重量%未満、70重量%未満、50重量%未満、25重
量%未満、10重量%未満、または1重量%未満の金属-官能基化交換樹脂を含みえる。他の態様では、イオン交換樹脂組成物は少なくとも1重量%の非金属-官能基化交換樹脂、たとえば少なくとも10重量%、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、または少なくとも90重量%の非金属-官能基化交換樹脂を含む。上限に関しては、若
干量の非金属-官能基化交換樹脂がイオン交換樹脂組成物中に存在することを認識しつつ
、イオン交換樹脂組成物は、99重量%未満の非金属-官能基化交換樹脂、たとえば90重量
%未満、70重量%未満、50重量%未満、25重量%未満、10重量%未満、または1重量%未
満の非金属-官能基化交換樹脂を含むことができる。好ましい態様では、イオン交換樹脂
は約50重量%の金属-官能基化交換樹脂と約50重量%の非金属-官能基化交換樹脂とを含む。別の態様では、イオン交換樹脂は約75重量%の金属-官能基化交換樹脂と約25重量%の
非金属-官能基化交換樹脂とを含む。典型的なイオン交換樹脂組成物を表2に提供する。

0027

0028

[0025]態様によっては、イオン交換樹脂組成物は、少なくとも1重量%の金属、たとえ
ば少なくとも10重量%または少なくとも25重量%の金属の全体としての金属含有量を有しえる。上限に関しては、イオン交換樹脂組成物は、35重量%未満の金属、たとえば25重量%未満または10重量%未満の全体としての金属含有量を有しえる。

0029

[0026]金属-官能基化交換樹脂の金属は、当業界で公知のように広範囲を変動しえる。
一態様において、金属-官能基化交換樹脂は、銀、水銀、パラジウム及びロジウムからな
る群から選択される金属で官能基化される。好ましくは、官能基化金属は銀を含む。好ましい樹脂/金属の組み合わせとしては、スチレン/ジビニルベンゼンポリマー、たとえば銀で官能基化されているAmberlyst(商標)15が挙げられる。
イオン交換樹脂組成物の使用
[0027]ハロゲン化物及び/または腐食金属で汚染されているカルボン酸流、たとえば酢
酸流は、広範囲の操作条件下で、本発明のイオン交換樹脂組成物と接触させることができる。好ましくは、イオン交換樹脂組成物は保護床中に提供される。汚染されたカルボン酸流を精製するために保護床を使用することは、当業界で十分に記載されている(たとえば
、本明細書中、その全体が参照として含まれる、米国特許第4,615,806号;同第5,653,853号;同第5,731,252号及び同第6,225,498号を参照されたい)。一般に、汚染された液体
ボン酸流を本発明のイオン交換樹脂組成物と接触させ、本発明のイオン交換樹脂組成物は保護床に配置されている。ハロゲン化物汚染物質、たとえばヨウ化物汚染物質は金属と反応して金属のヨウ化物を形成する。態様によっては、炭化水素部分、ヨウ化物と結びつき得るメチル基は、カルボン酸をエステル化しえる。たとえばヨウ化メチルで汚染された酢酸の場合には、酢酸メチルがヨウ化物除去の副生成物として生成するだろう。このエステル化生成物の形成は通常、処理済カルボン酸流に悪影響を及ぼさない。

0030

[0028]同様のヨウ化物の汚染問題は、ヨウ化ロジウム触媒系を経て製造した無水酢酸にも存在する可能性がある。かくして、本発明のイオン交換樹脂、保護床及びプロセスは、粗製無水酢酸生成物流の精製にも使用することができる。

0031

[0029]接触段階の間の圧力は、樹脂の物理的強度によってのみ制限される。一態様において、接触は、0.1MPa〜1MPa、たとえば0.1MPa〜0.8MPaまたは0.1MPa〜0.5MPaを変動する圧力で実施する。しかしながら便宜上、圧力と温度はいずれも、汚染されたカルボン酸流が液体として処理されるように確立するのが好ましい。かくして、およそ大気圧で操作する際、これは通常、経済的に考慮して好ましいが、温度は17℃(酢酸の凝固点)と約118℃(酢酸の沸点)を変動しえる。他のカルボン酸化合物を含む生成物流に関して類似の範囲を
決定することは、当業者の範囲内である。接触段階の温度は好ましくは、樹脂の劣化を最小化するために比較的低く保持するのが好ましい。一態様において、接触は25℃〜120℃
を変動する温度、たとえば25℃〜100℃、または50℃〜100℃を変動する温度で実施する。カチオン性マクロ網状樹脂によっては、一般に、約150℃を超える温度で劣化が始まる(酸で触媒化した芳香族脱スルホン化メカニズムによる)。5個以下の炭素原子、たとえば3
個以下の炭素原子をもつカルボン酸は、これらの温度でも液体のままである。かくして、接触の間の温度は、使用する樹脂の劣化温度よりも低く保持すべきである。態様によっては、操作温度は、液相操作及び、ハロゲン化物を除去するための所望の反応速度論と一致して、樹脂の温度限界未満に保持される。

0032

[0030]酢酸精製トレーン内の保護床の配置は広範囲を変動しえる。たとえば、保護床は、最終乾燥カラムの後に配置することができる。さらに、またはその代わりに、保護床は、最終重質留分除去カラムの後に配置することができる。好ましくは、保護床は、酢酸生成物流の温度が低い、たとえば120℃未満、または100℃未満である位置に配置される。上述の好都合な点の他に、より高温の操作と比較して、より低温の操作では腐食が少なくなる。より低い温度での操作により、腐食金属の汚染物質の形成がより少なくなり、上述のように、これによって全体の樹脂の寿命が短くなるかもしれない。また、低い温度操作では腐食が少なくなるので、容器は好都合なことに高価な耐腐食性の金属から製造する必要はなく、低級金属、たとえば標準的なステンレスチールを使用することができる。

0033

[0031]一態様において、保護床を通る流量は0.1BV/時間(bed volume/hour)〜50BV/時間、たとえば1BV/時間〜20BV/時間または6BV/時間〜10BV/時間を変動する。有機媒体の床容積は、樹脂床により占められる容積と等しい媒体の容積である。1床容積/時間の流量とは、樹脂床により占められる容積と等しい有機液体の量が1時間の期間で樹脂床を通過する
ことを意味する。

0034

[0032]精製酢酸組成物は、保護床処理の結果として得られる。一態様において、精製酢酸組成物は、100wppb未満のヨウ化物、たとえば90wppb未満、50wppb未満、または25wppb
未満のヨウ化物を含む。一態様において、精製酢酸組成物は100wppb未満の腐食金属、た
とえば750wppb未満、500wppb未満、または250wppb未満の腐食金属を含む。範囲に関して
は、精製酢酸組成物は、0〜100wppbのヨウ化物、たとえば1〜50wppbのヨウ化物、及び/ま
たは0〜1000wppbの腐食金属、たとえば1〜500wppbの腐食金属を含むことができる。他の
態様では、保護床は粗製酢酸生成物から、ヨウ化物の少なくとも25重量%、たとえばヨウ化物の少なくとも50重量%または少なくとも75重量%を除去する。一態様において、保護床は粗製酢酸生成物から、腐食金属の少なくとも25重量%、たとえば腐食金属の少なくとも50重量%または少なくとも75重量%を除去する。
イオン交換樹脂組成物の製造
[0033]交換樹脂の官能基化プロセスは公知である(たとえば、本明細書中、その全体が
参照として含まれる、米国特許第4,615,806号;同第5,139,981号;及び同第5,227,524号
を参照されたい)。本発明のイオン交換樹脂組成物の金属-官能基化交換樹脂成分の製造は、当業界で公知の任意の方法により達成することができる。たとえば、水または好適な非水性有機媒体で妥当溶解性を持つ金属塩、たとえば銀またはパラジウム塩は、官能基化段階で使用することができる。酢酸銀及び硝酸銀は、樹脂を官能基化するのに使用しえる代表的な塩である。水銀が望ましい場合、好適な塩は酢酸第二水銀でありえる。交換樹脂上に銀イオン充填するのに使用しえる有機媒体は、たとえば酢酸でありえる。

0035

[0034]一態様において、イオン交換樹脂は、交換樹脂を所望の銀または水銀塩溶液と、金属イオンが樹脂と結びつくのに十分な長さの時間、接触させることにより金属塩、たとえば金属-官能基化形に転換させることができる。実際の使用条件の間に、金属-官能基化交換樹脂から金属が浸出することがあるかもしれないので、あらかじめ官能基化されていない金属-官能基化イオン交換樹脂の床の下流に、イオン交換樹脂の床を配置するのが
有用である。

0036

[0035]金属-官能基化交換樹脂を製造する際、市販のカチオン交換樹脂を蒸留水であら
かじめ洗浄して、任意の水溶性酸性材料及び還元性物質リモート(remote)すべきである。この酸性材料は、銀が樹脂上の水素イオンを置き換えるにつれて、酸性度の上昇を測定する間じゅう、交換の間接的な測定を不正確にする。また還元剤は、コロイド銀を形成させ、コロイド銀は樹脂に結合せずに水-酸混合物中に残る。このコロイド銀による経済
損失は小さいが、コロイド銀を除去するのは難しい。蒸留水を使用して、不都合な汚染物質の移入を避けることができる。

0037

[0036]出発物質として、マクロ網状樹脂の代わりに、ゲル樹脂を使用することにより金属-官能基化ゲル樹脂を製造することは、本発明の範囲内である。
一般的なカルボニル化プロセス
[0037]本発明の特徴は、任意の好適なメタノールカルボニル化プロセスに適用することができる。たとえば、一酸化炭素/メタノールカルボニル化反応により酢酸を形成するこ
とは、メタノール及び/またはメタノール誘導体と一酸化炭素とを反応させることにより
実施することができる。たとえば本発明の態様を用いて使用することができる反応領域及び分離領域を含む他の典型的なカルボニル化システムは、米国特許第7,223,886号;同第7,202,382号;同第7,005,541号;同第6,657,078号;同第6,339,171号;同第5,917,089号;同第5,840,969号;同第5,731,252号;同第5,672,743号;同第5,144,068号;同第5,026,908号;同第5,001,259号;同第4,994,608号;同第3,769,329号;及び米国特許公開第2008/0287706号、同第2008/0293966号、同第2009/0107833号、同第2009/0270651号に記載されているものが挙げられる。追加のメタノールカルボニル化プロセスが米国特許出願第12/892,348号に開示されている。これらの文書は、その全体が本明細書中、参照として含まれる。これらのカルボニル化プロセスの商業例としては、モンサントプロセス及びCativa(商
標)プロセスが挙げられる。好ましい態様では、精製すべき粗製酢酸生成物は、低含水
ルボニル化法により製造され、たとえば液体反応組成物中に保持された水の量は14重量%未満、たとえば10重量%未満または7重量%未満である。別の態様では、液体反応組成物
中に保持された水の濃度は、0.1重量%〜14重量%である。

0038

[0038]本発明の態様をより良く説明するために、以下の非限定的な実施例を提供する。
実施例1
[0039]本発明に従って、銀-官能基化樹脂を製造した。銀-官能基化樹脂成分を製造するために、酢酸銀のストック溶液を製造した。既知量の樹脂を、50/50酢酸/水溶液中で酢酸銀と混合して、銀-官能基化成分中約20%の銀充填量を達成した。次いでこれらの混合物
を24時間振盪して、スルホン酸樹脂により銀が十分取り込めるようにした。銀-官能基化
樹脂成分を非金属-官能基化樹脂、即ち銀が全く充填されていない樹脂と混合して、約10
%の全銀充填量を持つ所望の交換樹脂組成物を達成した。

0039

比較例A
[0040]銀-官能基化樹脂を製造するために、酢酸銀のストック溶液を製造した。既知量
の樹脂を、50/50酢酸/水溶液中で酢酸銀と混合して、銀-官能基化成分中約10%の銀充填
量を達成した。次いでこれらの混合物を24時間振盪して、スルホン酸樹脂により銀が十分取り込めるようにした。非銀-官能基化樹脂成分は銀-官能基化樹脂に添加しなかった。
ヨウ化物除去
[0041]酢酸、ヨウ化物(ヨードヘキサン)及び場合により腐食金属を含む酸組成物を含む粗製酢酸組成物を保護床に供給して、不純物を除去した。保護床1には実施例1の銀-官能基化樹脂を充填した。保護床2には、比較例Aの銀-官能基化樹脂を充填した。ヨウ化物除
去の結果を表3に示す。

0040

0041

[0042]表3に示されているように、実施例1の交換樹脂組成物と比較例Aの交換樹脂は
、それぞれ粗製酢酸組成物から同様の量のヨウ化物を除去した。これらの交換樹脂組成物はそれぞれ、全銀充填割合が同様であった。しかしながら、実施例1の交換樹脂は著しく少量、たとえば比較例Aの半分の銀-官能基化樹脂が必要であった。

実施例

0042

[0043]本発明を詳細に記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲内での変形は当業者には容易に明らかになるだろう。背景及び詳細な説明に関連して上記議論、当業界での関連する知識及び上記参照文献を考慮して、これらの開示は全て、本明細書中、参照として含まれる。さらに、以下の記載及び/または付記請求の範囲内の本発明の側面及び様々な態様
及び様々な特徴の部分は、全体としてまたは一部として結合させたり交換したりすることができることは理解すべきである。様々な態様の上記記載において、別の態様を参照するこれらの態様は、当業者には理解されるように他の態様と好適に組み合わせることができる。さらに、当業者は、上記記載は単なる例示であって、本発明を限定するものではないことを理解するだろう。

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