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技術 呈味増強方法

出願人 ハウス食品株式会社ハウス食品グループ本社株式会社
発明者 木原深青柳守紘岩畑慎一中山英樹
出願日 2017年1月4日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2017-000235
公開日 2017年7月13日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2017-121236
状態 特許登録済
技術分野 食品の調整及び処理一般 種実、スープ、その他の食品 調味料
主要キーワード 殺菌加熱 ネギ属植物 レトルト殺菌前 減塩食品 固形部分 塩味増強剤 レトルト製品 カレー風味
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月13日)のものです。
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課題

本発明は、本来の風味を損なうことなく、呈味が増強された減塩食品、及びその製造方法を提供することを目的とする。

解決手段

ジメチルプロピルピラジンを含むことを特徴とする減塩食品及びその製造方法。

概要

背景

食塩塩化ナトリウム,NaCl)に由来するナトリウムイオンの過剰摂取は、高血圧症心臓病等の生活習慣病の一因とされ、食塩の摂取量を減らすことが望まれている。近年では、食塩含量を低減させた食品である「減塩食品」が開発され、疾患の予防や治療に利用されている。

しかしながら、食塩含量を低減させた減塩食品は、塩味の面での不足を招くことから、食品が本来有する風味呈味を損ない、満足のいく美味しさを有するものではなかった。

この問題を解決すべく、塩化ナトリウムの代替物として利用でき、塩味を増強する、及び/又は呈味を増強することができる技術が開発・報告されている。例えば、特許文献1には塩化ナトリウムに塩化カリウム等の副原料を混合して塩化調味料として使用することが記載されている。特許文献2にはコショウショウガ等の香辛料抽出物の混合物塩味増強剤として使用することが記載されている。特許文献3にはシャロット抽出物を使用して、カレーシチュー等の調理食品特有調理感コク味を賦与することが記載されている。特許文献4にはユリ科植物由来固形分、ピラジン類等のメイラード反応生成物、及び含硫化合物を含有する混合物を塩味増強剤として使用することが記載されている。

しかしながら、これらの手法においては、代替物に起因する金属味苦味等の異味辛味感じられ、食品本来の風味を損なう場合があり、また、呈味増強の効果が満足いくものでない場合があった。

そのため、当該分野においては依然として、本来の風味を損なうことなく、減塩食品における呈味を増強することを可能とする新たな手法が望まれていた。

概要

本発明は、本来の風味を損なうことなく、呈味が増強された減塩食品、及びその製造方法を提供することを目的とする。ジメチルプロピルピラジンを含むことを特徴とする減塩食品及びその製造方法。なし

目的

食塩(塩化ナトリウム,NaCl)に由来するナトリウムイオンの過剰摂取は、高血圧症、心臓病等の生活習慣病の一因とされ、食塩の摂取量を減らすことが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ジメチルプロピルピラジンを含むことを特徴とする、減塩食品

請求項2

さらに、アリル基を有する硫黄化合物を含む、請求項1に記載の減塩食品。

請求項3

ナトリウム100重量部に対し、ジメチルプロピルピラジンを3×10−6重量部以上含む、請求項1又は2に記載の減塩食品。

請求項4

減塩食品が調理ソース又は調理型ソースである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の減塩食品。

請求項5

具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.32重量%以下であり、かつジメチルプロピルピラジンを0.1ppb以上含む調理済ソースである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の減塩食品。

請求項6

具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.2重量%以下であり、かつジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上含む調理済ソースである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の減塩食品。

請求項7

具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.28重量%以下であり、かつジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上含む調理型ソースである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の減塩食品。

請求項8

減塩食品が、減塩ソースを作るためのルウである、請求項1又は2に記載の減塩食品。

請求項9

呈味の増強された減塩食品の製造方法であって、ジメチルプロピルピラジンを配合することを含む、上記方法。

請求項10

さらに、アリル基を有する硫黄化合物を配合することを含む、請求項9に記載の方法。

請求項11

ナトリウム100重量部に対し、ジメチルプロピルピラジンを3×10−6重量部以上配合することを含む、請求項9又は10に記載の方法。

請求項12

減塩食品が調理済ソース又は調理型ソースである、請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。

請求項13

減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.28重量%以下である調理型ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上配合することを含む、請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.32重量%以下である調理済ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.1ppb以上配合することを含む、請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.2重量%以下である調理済ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上配合することを含む、請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

減塩食品の呈味を増強する方法であって、ジメチルプロピルピラジンを配合することを含む、上記方法。

請求項17

さらに、アリル基を有する硫黄化合物を含む、請求項16に記載の方法。

請求項18

ナトリウム100重量部に対し、ジメチルプロピルピラジンを3×10−6重量部以上配合することを含む、請求項16又は17に記載の方法。

請求項19

減塩食品が調理済ソース又は調理型ソースである、請求項16〜18のいずれか一項に記載の方法。

請求項20

減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.28重量%以下である調理型ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上配合することを含む、請求項16〜19のいずれか一項に記載の方法。

請求項21

減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.32重量%以下である調理済ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.1ppb以上配合することを含む、請求項16〜19のいずれか一項に記載の方法。

請求項22

減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.2重量%以下である調理済ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上配合することを含む、請求項16〜19のいずれか一項に記載の方法。

請求項23

ジメチルプロピルピラジンを含む、減塩食品の呈味を増強するための食品添加剤

請求項24

さらに、アリル基を有する硫黄化合物を含む、請求項23に記載の食品添加剤。

技術分野

0001

本発明は、本来の風味を損なうことなく、呈味が増強された減塩食品、及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

食塩塩化ナトリウム,NaCl)に由来するナトリウムイオンの過剰摂取は、高血圧症心臓病等の生活習慣病の一因とされ、食塩の摂取量を減らすことが望まれている。近年では、食塩含量を低減させた食品である「減塩食品」が開発され、疾患の予防や治療に利用されている。

0003

しかしながら、食塩含量を低減させた減塩食品は、塩味の面での不足を招くことから、食品が本来有する風味や呈味を損ない、満足のいく美味しさを有するものではなかった。

0004

この問題を解決すべく、塩化ナトリウムの代替物として利用でき、塩味を増強する、及び/又は呈味を増強することができる技術が開発・報告されている。例えば、特許文献1には塩化ナトリウムに塩化カリウム等の副原料を混合して塩化調味料として使用することが記載されている。特許文献2にはコショウショウガ等の香辛料抽出物の混合物塩味増強剤として使用することが記載されている。特許文献3にはシャロット抽出物を使用して、カレーシチュー等の調理食品特有調理感コク味を賦与することが記載されている。特許文献4にはユリ科植物由来固形分、ピラジン類等のメイラード反応生成物、及び含硫化合物を含有する混合物を塩味増強剤として使用することが記載されている。

0005

しかしながら、これらの手法においては、代替物に起因する金属味苦味等の異味辛味感じられ、食品本来の風味を損なう場合があり、また、呈味増強の効果が満足いくものでない場合があった。

0006

そのため、当該分野においては依然として、本来の風味を損なうことなく、減塩食品における呈味を増強することを可能とする新たな手法が望まれていた。

先行技術

0007

特開平6−343417号公報
特開2012−239398号公報
特開2002−186448号公報
特開2013−153742号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、本来の風味を損なうことなく、呈味が増強された減塩食品、及びその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、減塩食品にジメチルプロピルピラジンを含めることによって、本来の風味を損なうことなく、呈味が増強された減塩食品が得られることを見出した。

0010

本発明者らはさらに、ジメチルプロピルピラジンと共に、アリル基を有する硫黄化合物を含めることによって、減塩食品の呈味をより増強できることを見出した。
本発明はこれらの知見に基づいてなされたものであり、本発明は以下の発明を包含する。

0011

[1]ジメチルプロピルピラジンを含むことを特徴とする、減塩食品。
[2]さらに、アリル基を有する硫黄化合物を含む、[1]の減塩食品。
[3]ナトリウム100重量部に対し、ジメチルプロピルピラジンを3×10−6重量部以上含む、[1]又は[2]の減塩食品。
[4]減塩食品が調理ソース又は調理型ソースである、[1]〜[3]のいずれかの減塩食品。
[5]具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.32重量%以下であり、かつジメチルプロピルピラジンを0.1ppb以上含む調理済ソースである、[1]〜[4]のいずれかの減塩食品。
[6]具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.2重量%以下であり、かつジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上含む調理済ソースである、[1]〜[4]のいずれかの減塩食品。
[7]具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.28重量%以下であり、かつジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上含む調理型ソースである、[1]〜[4]のいずれかの減塩食品。
[8]減塩食品が、減塩ソースを作るためのルウである、[1]又は[2]の減塩食品。

0012

[9]呈味の増強された減塩食品の製造方法であって、ジメチルプロピルピラジンを配合することを含む、上記方法。
[10]さらに、アリル基を有する硫黄化合物を配合することを含む、[9]の方法。
[11]ナトリウム100重量部に対し、ジメチルプロピルピラジンを3×10−6重量部以上配合することを含む、[9]又は[10]の方法。
[12]減塩食品が調理済ソース又は調理型ソースである、[9]〜[11]のいずれかの方法。
[13]減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.28重量%以下である調理型ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上配合することを含む、[9]〜[12]のいずれかの方法。
[14]減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.32重量%以下である調理済ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.1ppb以上配合することを含む、[9]〜[12]のいずれかの方法。
[15]減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.2重量%以下である調理済ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上配合することを含む、[9]〜[12]のいずれかの方法。

0013

[16]減塩食品の呈味を増強する方法であって、ジメチルプロピルピラジンを配合することを含む、上記方法。
[17]さらに、アリル基を有する硫黄化合物を含む、[16]の方法。
[18]ナトリウム100重量部に対し、ジメチルプロピルピラジンを3×10−6重量部以上配合することを含む、[16]又は[17]の方法。
[19]減塩食品が調理済ソース又は調理型ソースである、[16]又は[18]のいずれかの方法。
[20]減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.28重量%以下である調理型ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上配合することを含む、[16]〜[19]のいずれかの方法。
[21]減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.32重量%以下である調理済ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.1ppb以上配合することを含む、[16]〜[19]のいずれかの方法。
[22]減塩食品が、具材を含めた1皿あたりのナトリウム濃度が0.2重量%以下である調理済ソースであり、ジメチルプロピルピラジンを0.2ppb以上配合することを含む、[16]〜[19]のいずれかの方法。

0014

[23]ジメチルプロピルピラジンを含む、減塩食品の呈味を増強するための食品添加剤
[24]さらに、アリル基を有する硫黄化合物を含む、[23]の食品添加剤。

発明の効果

0015

本発明によれば、本来の風味を損なうことなく、呈味が増強された減塩食品、及びその製造方法を提供することができる。

0016

1.呈味が増強された減塩食品
本発明は、ジメチルプロピルピラジンを含み、これにより呈味の増強された減塩食品に関する。

0017

本発明において「呈味の増強」とは、減塩食品に対応する通常の食品が本来有する風味を損なうことなく、減塩食品における甘味酸味、塩味、苦味及び旨味の5つの基本味だけでなく、辛味、渋味こく味、広がり、厚み等を全体的に増強・補強し、一般的な減塩食品において感じられる水っぽさ、味や風味の薄さを改善することを意味する。

0018

「減塩食品」とは、対応する通常の食品と比べてナトリウム含量が低減された食品であり、対応する通常の食品と比べて80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、又は30重量%以下までナトリウム含量が低減された食品を意味する。ナトリウム含量の下限は特に限定されないが、10重量%以上、又は20重量%以上とすることができる。好ましくは、減塩食品とは、対応する通常の食品と比べてナトリウム含量が80重量%以下、10重量%以上の範囲に低減された食品である。

0019

「減塩食品」としては、ソース(カレーソースホワイトソースデミグラスソーススープカレートマトソース、あんかけ、カスタードソース、パスタソースフィリングディップソースフォンデュソース等)、スープドレッシングタレ、つゆ、醤油味噌食用塩シーズニングスナック、麺、調味米飯等が挙げられるが、これらに限定はされない。また、減塩食品の形態は特に限定されず、例えば、加熱等の簡単な調理により喫食可能なレトルト食品チルド食品冷凍食品、ルウ、インスタント食品等の形態で提供することができる。好ましくは、減塩食品は減塩ソースである。
減塩ソースは例えば、具材を含めた1皿あたり(1食分あたり)のナトリウム含量をおよそ0.35重量%以下、0.32重量%以下、0.30重量%以下、0.28重量%以下、0.25重量%以下、0.2重量%以下、0.18重量%以下、又は0.15重量%以下程度とすることができる。減塩ソースの種類は特に限定されない。

0020

減塩ソースは任意の形態で提供することができ、例えば、加熱調理がなされ、その他具材と共にパウチ(袋)や成型容器等の適当な容器充填された形態とすることができる。このようにして得られたソースは、「調理済ソース」と呼ばれる場合がある。調理済ソースは、レトルト食品、チルド食品、冷凍食品等の形態とすることができる。あるいは、減塩ソースは、ソースのルウを湯又は水に溶いて、必要に応じてソースに加える具材と共に、加熱調理して得られたものであってもよい。このように加熱調理して得られたソースは、「調理型ソース」と呼ばれる場合がある。ルウは後述のものを利用することができる。

0021

本発明において「ジメチルプロピルピラジン」は、複数の構造異性体の混合物であってもよいし、単離又は高濃度化された個別の構造異性体であってもよい。例えば、本発明におけるジメチルプロピルピラジンには、2,5−ジメチル−3−プロピルピラジン、2,6−ジメチル−5−プロピルピラジン、及び2,3−ジメチル−5−プロピルピラジンより選択される一又は複数の化合物を含むことができる。

0022

さらに、本発明において「ジメチルプロピルピラジン」には、ジメチルプロピルピラジンの塩も含まれる。「塩」には、飲食品等の用途に許容される慣用的なものを意味し、例えばアルカリ金属塩ナトリウム塩カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩カルシウム塩マグネシウム塩等)、アンモニウム塩有機アミン塩有機酸塩無機酸塩スルホン酸塩ハロゲン化物塩等が挙げられる。

0023

ジメチルプロピルピラジンの由来は特に限定されず、化学的に合成されたものを利用してもよいし、あるいは、ジメチルプロピルピラジンは加熱処理された酵母エキス、焙煎処理されたオニオン、焙煎処理されたガーリック等、天然由来のものであってもよく、その形態は精製されたものであっても、粗精製されたものであってもよい。

0024

本発明の減塩食品に含まれるジメチルプロピルピラジンの量は減塩食品において呈味の増強の効果が得られる範囲で適宜選択することができ、特に限定されるものではなく、減塩食品に求められる風味に応じて適宜調整することができる。例えば、0.05ppb以上、0.1ppbもしくはそれ以上、0.2ppbもしくはそれ以上、0.3ppbもしくはそれ以上、0.4ppbもしくはそれ以上、0.5ppbもしくはそれ以上、1.0ppbもしくはそれ以上、1.5ppbもしくはそれ以上、2.0ppbもしくはそれ以上、又は2.5ppbもしくはそれ以上の量とすることができる。上限は特に限定されないが、例えば1000ppb以下とすることができる。また、減塩食品に含まれるジメチルプロピルピラジンの量は、減塩食品中に含まれるナトリウム含量に基づいて決定することができ、例えば、減塩食品中に含まれるナトリウム100重量部に対して、ジメチルプロピルピラジンを2×10−6重量部以上、3×10−6重量部以上、4×10−6重量部以上、5×10−6重量部以上、6×10−6重量部以上、7×10−6重量部以上、8×10−6重量部以上、9×10−6重量部以上、10×10−6重量部以上、11×10−6重量部以上、14×10−6重量部以上、18×10−6重量部以上、36×10−6重量部以上、54×10−6重量部以上、71×10−6重量部以上、89×10−6重量部以上の範囲より選択される量とすることができる。上限は特に限定されないが、例えば3.6×10−2重量部以下とすることができる。なお、ここで示すナトリウム含量とは減塩食品全体におけるナトリウム含量であってもよいし、減塩食品より固形部分を除いた部分の量(例えば、具材が除かれたソースやスープの部分に含まれる量)であってもよい。

0025

本発明の減塩食品の一例として減塩ソースが挙げられ、当該減塩ソースは具材を含めた1皿あたり(1食分あたり)のナトリウム含量が0.35重量%以下、例えば、0.32重量%以下、0.30重量%以下、0.28重量%以下、又は0.25重量%以下程度であり、ジメチルプロピルピラジンを含まれるナトリウム100重量部に対して3×10−6重量部以上、あるいは、0.05ppb超、0.1ppbもしくはそれ以上、0.2ppbもしくはそれ以上、0.3ppbもしくはそれ以上、0.4ppbもしくはそれ以上、0.5ppbもしくはそれ以上、1.0ppbもしくはそれ以上、1.5ppbもしくはそれ以上、2.0ppbもしくはそれ以上、又は2.5ppbもしくはそれ以上の量にて含むことができる。このような減塩ソースには調理済ソース、好ましくは調理済カレーソースが含まれる。

0026

また、本発明の減塩食品の別の例として減塩ソースが挙げられ、当該減塩ソースは具材を含めた1皿あたり(1食分あたり)のナトリウム含量が0.28重量%以下、0.25重量%以下、又は0.2重量%以下程度であり、ジメチルプロピルピラジンを含まれるナトリウム100重量部に対して7×10−6重量部以上、あるいは、0.1ppb超、0.2ppbもしくはそれ以上、0.3ppbもしくはそれ以上、0.4ppbもしくはそれ以上、0.5ppbもしくはそれ以上、1.0ppbもしくはそれ以上、1.5ppbもしくはそれ以上、2.0ppbもしくはそれ以上、又は2.5ppbもしくはそれ以上の量にて含むことができる。このような減塩ソースには調理型ソース、好ましくは調理型カレーソースが含まれる。
また、本発明の減塩食品のさらに別の一例として減塩ソースが挙げられ、当該減塩ソースは具材を含めた1皿あたり(1食分あたり)のナトリウム含量が0.2重量%以下、0.18重量%以下、又は0.15重量%以下程度であり、ジメチルプロピルピラジンを含まれるナトリウム100重量部に対して10×10−6重量部以上、あるいは、0.1ppb超、0.2ppbもしくはそれ以上、0.3ppbもしくはそれ以上、0.4ppbもしくはそれ以上、0.5ppbもしくはそれ以上、1.0ppbもしくはそれ以上、1.5ppbもしくはそれ以上、2.0ppbもしくはそれ以上、又は2.5ppbもしくはそれ以上の量にて含むことができる。このような減塩ソースには調理済ホワイトソースが含まれる。

0027

本発明の減塩食品は、ジメチルプロピルピラジンに加えてさらに、アリル基を有する硫黄化合物を含むことができる。アリル基を有する硫黄化合物をジメチルプロピルピラジンと組み合わせて含むことによって、減塩食品の呈味をさらに増強させることができる。本発明において利用可能なアリル基を有する硫黄化合物としては、ジアリルトリスルフィドメチルアリルトリスルフィド、アリルプロピルジスルフィド等(これらに限定はされない)が挙げられ、本発明の減塩食品には、これらから選択される一又は複数のアリル基を有する硫黄化合物を含めることができる。また、本発明において利用可能なアリル基を有する硫黄化合物には、その塩も含まれる。「塩」としては、上述のものを利用することができる。

0028

アリル基を有する硫黄化合物の由来は特に限定されず、化学的に合成されたものを利用してもよい。あるいは、アリル基を有する硫黄化合物は天然(例えば、タマネギニンニク等のネギ属植物)由来のものであってもよく、その形態は精製されたものであっても、粗精製されたものであってもよい。

0029

本発明の減塩食品に含まれるアリル基を有する硫黄化合物の量は、減塩食品においてジメチルプロピルピラジンとの組み合わせにより呈味の増強の効果が得られる範囲で適宜選択することができ、特に限定されるものではなく、減塩食品に求められる風味に応じて適宜調整することができる。例えば、0.05ppb以上、0.1ppbもしくはそれ以上、0.2ppbもしくはそれ以上、0.3ppbもしくはそれ以上、0.4ppbもしくはそれ以上、0.5ppbもしくはそれ以上、1.0ppbもしくはそれ以上、1.5ppbもしくはそれ以上、2.0ppbもしくはそれ以上、2.5ppbもしくはそれ以上、3.0ppbもしくはそれ以上、4.0ppbもしくはそれ以上、又は5.0ppbもしくはそれ以上の量とすることができる。また、減塩食品に含まれるアリル基を有する硫黄化合物の量は、例えば、減塩食品中に含まれるジメチルプロピルピラジン含量に基づいて決定することができ、減塩食品中に含まれるジメチルプロピルピラジン1重量部に対して、アリル基を有する硫黄化合物を1〜20重量部、1〜15重量部、1〜10重量部、または1〜5重量部の範囲より選択される量とすることができる。

0030

2.減塩食品を作るためのルウ
本発明はまた、上述の「調理型ソース」を調製するためのルウに関する。

0031

本発明のルウは、所定の調理方法に従って湯や水に溶解し、必要に応じてその他具材と共に、加熱調理することによって、本発明に係る減塩ソース(調理型ソース)を調製することができる。得られた減塩ソースには上記所定量のジメチルプロピルピラジンが含まれ、呈味の増強された減塩ソース(調理型ソース)を得ることができる。

0032

本発明のルウは固形、粉末顆粒フレークペースト冷凍等、任意の形態とすることができ、調製する減塩ソースに応じて適宜選択することができる。

0033

本発明のルウは上述のジメチルプロピルピラジンを含む。ルウに含まれるジメチルプロピルピラジンの量は、所定の調理方法に従って減塩ソースを調製した場合に、調製された減塩ソースにおいて呈味の増強の効果が得られる範囲で適宜選択することができ、特に限定されるものではなく、調製された減塩ソースに求められる風味に応じて適宜調整することができる。例えば、本発明のルウには、調製された減塩ソースに、少なくとも上記「1.呈味が増強された減塩食品」にて例示される減塩食品に含まれるジメチルプロピルピラジンの量が達成される量を含めることができる。

0034

本発明のルウはさらに、上述のアリル基を有する硫黄化合物を含めることができる。ルウに含まれるアリル基を有する硫黄化合物の量は、調製された減塩ソースにおいてジメチルプロピルピラジンとの組み合わせにおいて呈味の増強の効果が得られる範囲で適宜選択することができ、特に限定されるものではなく、調製された減塩ソースに求められる風味に応じて適宜調整することができる。例えば、本発明のルウには、調製された減塩食品に、少なくとも上記「1.呈味が増強された減塩食品」にて例示される減塩食品に含まれるアリル基を有する硫黄化合物の量が達成される量を含めることができる。

0035

本発明のルウは包装袋及び/又は包装箱パッケージングして提供することができる。当該包装袋や包装箱には、「所定の調理方法」を記載することができ、又は「所定の調理方法」を記載したものを含めることができる。

0036

3.呈味の増強された減塩食品の製造方法
本発明はまた、ジメチルプロピルピラジンを配合することを含む、呈味の増強された減塩食品の製造方法に関する。

0037

本発明方法では、減塩食品を製造する工程の任意の段階において、上述のジメチルプロピルピラジンを配合することにより、呈味の増強された減塩食品を製造することができる。

0038

配合するジメチルプロピルピラジンの量は、製造された減塩食品において呈味の増強の効果が得られる範囲で適宜選択することができ、特に限定されるものではなく、製造された減塩食品に求められる風味に応じて適宜調整することができる。例えば、製造された減塩食品において、少なくとも上記「1.呈味が増強された減塩食品」にて例示される減塩食品に含まれるジメチルプロピルピラジンの量が達成される量を配合することができる。

0039

本発明方法は、減塩食品を製造する工程の任意の段階において、上述のアリル基を有する硫黄化合物を配合し、ジメチルプロピルピラジンとアリル基を有する硫黄化合物との組み合わせにより製造される減塩食品における呈味をさらに増強することができる。アリル基を有する硫黄化合物の配合は、ジメチルプロピルピラジンが配合される前であってもよいし、後であってもよいし、又は同時に行ってもよい。

0040

配合するアリル基を有する硫黄化合物の量は、製造された減塩食品においてジメチルプロピルピラジンとの組み合わせにおいて呈味の増強の効果が得られる範囲で適宜選択することができ、特に限定されるものではなく、製造された減塩食品に求められる風味に応じて適宜調整することができる。例えば、製造された減塩食品において、少なくとも上記「1.呈味が増強された減塩食品」にて例示される減塩食品に含まれるアリル基を有する硫黄化合物の量が達成される量を配合することができる。

0041

4.減塩食品の呈味を増強する方法
本発明はまた、ジメチルプロピルピラジンを配合することを含む、減塩食品の呈味を増強する方法に関する。

0042

本発明方法では、減塩食品を調製する工程の任意の段階において、上述のジメチルプロピルピラジンを配合することにより、調製される減塩食品における呈味を増強することができる。

0043

配合するジメチルプロピルピラジンの量は、調製された減塩食品において呈味の増強の効果が得られる範囲で適宜選択することができ、特に限定されるものではなく、調製された減塩食品に求められる風味に応じて適宜調整することができる。例えば、調製された減塩食品において少なくとも上記「1.呈味が増強された減塩食品」にて例示される減塩食品に含まれるジメチルプロピルピラジンの量が達成される量を配合することができる。

0044

本発明は、減塩食品を調製する工程の任意の段階において、上述のアリル基を有する硫黄化合物を配合することにより、ジメチルプロピルピラジンとアリル基を有する硫黄化合物との組み合わせにより、調製される減塩食品における呈味を増強することができる。アリル基を有する硫黄化合物の配合は、ジメチルプロピルピラジンが配合される前であってもよいし、後であってもよいし、又は同時に行ってもよい。

0045

配合するアリル基を有する硫黄化合物の量は、調製された減塩食品においてジメチルプロピルピラジンとの組み合わせにおいて呈味の増強の効果が得られる範囲で適宜選択することができ、特に限定されるものではなく、調製された減塩食品に求められる風味に応じて適宜調整することができる。例えば、調製された減塩食品において少なくとも上記「1.呈味が増強された減塩食品」にて例示される減塩食品に含まれるアリル基を有する硫黄化合物の量が達成される量を配合することができる。

0046

5.減塩食品の呈味を増強するための食品添加剤
本発明はまた、ジメチルプロピルピラジンを含有する減塩食品の呈味を増強するための食品添加剤に関する。

0047

本発明の食品添加剤は上述のジメチルプロピルピラジンを含有し、本発明を減塩食品に対して添加することによって、添加されたジメチルプロピルピラジンにより減塩食品の呈味を増強することができる。

0048

本発明の食品添加剤はさらに、上述のアリル基を有する硫黄化合物を含有してもよく、本発明を減塩食品に対して添加することによって、ジメチルプロピルピラジンと共にアリル基を有する硫黄化合物を添加することができ、当該減塩食品の呈味を増強することができる。

0049

本発明の食品添加剤は粉末状、固体状半固体状、液状等の任意の形態とすることができ、飲食品の分野において一般的に使用される賦形剤結合剤崩壊剤滑沢剤着色料矯味矯臭剤pH調整剤等を適宜配合することができ、常法に従って調製することができる。

0050

本発明の食品添加剤は減塩食品に対して添加して用いることができ、その添加量は減塩食品において呈味の増強の効果が得られる範囲で適宜選択することができ、特に限定されるものではなく、減塩食品に求められる風味に応じて適宜調整することができる。例えば、少なくとも上記「1.呈味が増強された減塩食品」にて例示される減塩食品に含まれるジメチルプロピルピラジンの量、及び少なくとも上記「1.呈味が増強された減塩食品」にて例示される減塩食品に含まれるアリル基を有する硫黄化合物の量を減塩食品に添加するために用いることができる。

0051

I.ジメチルプロピルピラジンによる呈味増強効果の検討1
(カレーソースの調製)
一般的なカレールウにおいてナトリウム含量を1/2量とした減塩カレールウ(31.7g)を300mLの湯に溶き、塩分濃度が0.70重量%(ナトリウム含量916mg=0.28重量%)となるカレーソースを調製した。得られた塩分濃度を0.70%重量とするカレーソースに、表1に示す配合にてジメチルプロピルピラジンを配合してカレーソースを得た。

0052

0053

官能評価
上記の各カレーソースの「呈味」、及び「異味」についてパネル5名で評価した。
「呈味」は、対照1のカレーソースの呈味の強さを「1」として、各カレーソースの呈味の強さを1〜5段階で評価した。数値が大きいほど、呈味増強の効果が高いことを示す。
「異味」は、対照1のカレーソースの異味の強さを「1」として、各カレーソースの異味の強さを1〜5段階で評価した。数値が大きいほど、苦味やエグみ等の異味が強く感じられたことを示す。
結果を以下の表2に示す。表中の各数値は平均値を示す。

0054

0055

対照1のカレーソースは塩分濃度が0.7重量%であり(これは一般的なカレーソースの塩分濃度の70重量%に相当する)、呈味は弱く、水っぽく感じられた。異味は特に感じられなかった。

0056

カレー1(比較例1)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを26ng(湯溶き中濃度にして0.1ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強は認められず、対照1との差は感じられなかった。また、異味は特に感じられなかった。

0057

カレー2(実施例1)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを52ng(湯溶き中濃度にして0.2ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強がわずかに認められ、後半に感じられる水っぽさが低減されていた。一方、異味は特に感じられなかった。

0058

カレー3(実施例2)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを78ng(湯溶き中濃度にして0.3ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強が明確に認められ、特にご飯と合わせることにより顕著に呈味増強の効果が感じられた。一方、異味は特に感じられなかった。

0059

カレー4(実施例3)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを104ng(湯溶き中濃度にして0.4ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強が明確に認められ、特にご飯と合わせることにより顕著に呈味増強の効果が感じられた。

0060

カレー5(実施例4)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強が明確に認められ、特にご飯と合わせることにより顕著に呈味増強の効果が感じられた。

0061

カレー6(実施例5)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを260ng(湯溶き中濃度にして1.0ppb)添加してなるカレーソースであり、上記カレー5(実施例4)と同程度に、呈味の増強が明確に認められた。

0062

カレー7(実施例6)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを2600ng(湯溶き中濃度にして10.0ppb)添加してなるカレーソースであり、上記カレー5(実施例4)と同程度に、呈味の増強が明確に認められた。

0063

以上の結果より、ジメチルプロピルピラジンを少なくとも52ng(湯溶き中濃度にして0.2ppb)含めることによって、呈味増強効果が認められることが明らかとなった。また、ジメチルプロピルピラジンを少なくとも78ng(湯溶き中濃度にして0.3ppb)含めることによって、より高い呈味増強効果が得られることが明らかとなった。

0064

II.ピラジン類による呈味増強効果の検討
(カレーソースの調製)
一般的なカレールウにおいてナトリウム含量を1/2量又は7/10量とした減塩カレールウ(31.7g)を300mLの湯にそれぞれ溶き、塩分濃度が0.70重量%(ナトリウム含量916mg=0.28重量%)又は1.0重量%(ナトリウム含量1303mg=0.39重量%)となるカレーソースを調製した。塩分濃度を0.70%とするカレーソースに、表3に示す配合にて各ピラジン類を配合してカレーソースを得た。

0065

0066

(官能評価)
上記の各カレーソースの「呈味」、及び「異味」についてパネル5名で評価した。
「呈味」は、対照3のカレーソースの呈味の強さを「1」として、各カレーソースの呈味の強さを1〜10段階で評価した。数値が大きいほど、呈味増強の効果が高いことを示す。
「異味」は、対照2のカレーソースの異味の強さを「1」として、各カレーソースの異味の強さを1〜5段階で評価した。数値が大きいほど、苦味やエグみ等の異味が強く感じられたことを示す。
結果を以下の表4に示す。表中の各数値は平均値を示す。

0067

0068

対照2のカレーソースは塩分濃度が1.0重量%であり(これは一般的なカレーソースの塩分濃度に相当する)、十分な呈味が感じられると共に、異味は特に感じられなかった。

0069

対照3のカレーソースは塩分濃度が0.7重量%であり(一般的なカレーソースの塩分濃度の70重量%に相当する)、呈味は弱く、水っぽく感じられた。異味は特に感じられなかった。

0070

カレー8(実施例7)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)添加してなるカレーソースであり、味全体の厚みが増し、呈味の増強が認められ、特にご飯と合わせることにより顕著に呈味増強の効果が感じられた。一方、異味は特に感じられなかった。

0071

カレー9(実施例8)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを650ng(湯溶き中濃度にして2.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強が認められ、味全体の厚みが増し、後半に感じられる水っぽさが低減されていた。特にご飯と合わせることにより顕著に呈味増強の効果が感じられた。一方、異味は特に感じられなかった。

0072

カレー10(比較例2)は塩分濃度が0.7重量%であり、2−エチルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強がわずかに認められたが、呈味は弱く、水っぽく感じられた。異味は特に感じられなかった。

0073

カレー11(比較例3)は塩分濃度が0.7重量%であり、2−エチルピラジンを650ng(湯溶き中濃度にして2.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強がわずかに認められたが、呈味は弱く、依然として水っぽさが感じられた。異味は特に感じられなかった。

0074

カレー12(比較例4)は塩分濃度が0.7重量%であり、2,5−ジメチルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強効果がやや認められたが、後半に水っぽさ感じられた。異味は特に感じられなかった。

0075

カレー13(比較例5)は塩分濃度が0.7重量%であり、2,5−ジメチルピラジンを650ng(湯溶き中濃度にして2.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強効果が認められ、後半の水っぽさにも改善が認められたが、ジメチルプロピルピラジンを添加した場合に認められるほどの呈味増強は認められなかった。異味は特に感じられなかった。

0076

III.ジメチルプロピルピラジンとアリル基を有する硫黄化合物との併用による風味の検討
(カレーソースの調製)
一般的なカレールウにおいてナトリウム含量を1/2量又は7/10量とした減塩カレールウ(31.7g)を300mLの湯にそれぞれ溶き、塩分濃度が0.70重量%(ナトリウム含量916mg=0.28重量%)又は1.0重量%(ナトリウム含量1303mg=0.39重量%)となるカレーソースを調製した。得られた塩分濃度を0.70重量%とするカレーソースに、表5に示す配合にてジメチルプロピルピラジン及びアリル基を有する硫黄化合物としてオニオン由来のアリルプロピルジスルフィド又はガーリック由来のジアリルトリスルフィドを配合してカレーソースを得た。

0077

0078

(官能評価)
上記の各カレーソースの「呈味」、及び「異味」についてパネル5名で評価した。
「呈味」は、対照6のカレーソースの呈味の強さを「1」として、各カレーソースの呈味の強さを1〜10段階で評価した。数値が大きいほど、呈味増強の効果が高いことを示す。
「異味」は、対照4のカレーソースの異味の強さを「1」として、各カレーソースの異味の強さを1〜5段階で評価した。数値が大きいほど、苦味やエグみ等の異味が強く感じられたことを示す。
結果を以下の表6に示す。表中の各数値は平均値を示す。

0079

0080

対照4のカレーソースは塩分濃度が1.0重量%であり(これは一般的なカレーソースの塩分濃度に相当する)、十分な呈味が感じられると共に、異味は特に感じられなかった。

0081

対照5のカレーソースは塩分濃度が0.7重量%であり(これは一般的なカレーソースの塩分濃度の70重量%に相当する)、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強が認められ、薄めではあるがカレー風味が感じられた。一方、異味は特に感じられなかった。

0082

対照6のカレーソースは塩分濃度が0.7重量%であり、呈味は弱く、水っぽく感じられた。異味は特に感じられなかった。

0083

カレー14(比較例6)は塩分濃度が0.7重量%であり、オニオン由来のアリルプロピルジスルフィドを260ng(湯溶き中濃度にして1.0ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強は認められなかった。また、アリルプロピルジスルフィドによる異味がやや感じられた。

0084

カレー15(比較例7)は塩分濃度が0.7重量%であり、オニオン由来のアリルプロピルジスルフィドを390ng(湯溶き中濃度にして1.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強効果が認められ、後半の水っぽさにも改善が認められたが、ジメチルプロピルピラジンを添加した場合に認められるほどの呈味増強は認められなかった。また、アリルプロピルジスルフィドによる異味がやや感じられた。

0085

カレー16(比較例8)は塩分濃度が0.7重量%であり、オニオン由来のアリルプロピルジスルフィドを650ng(湯溶き中濃度にして2.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強効果が認められ、後半の水っぽさにも改善が認められたが、上記比較例7同様にジメチルプロピルピラジンを添加した場合に認められるほどの呈味増強は認められなかった。また、アリルプロピルジスルフィドによる異味がやや感じられた。

0086

カレー17(実施例9)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)及びオニオン由来のアリルプロピルジスルフィドを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)添加してなるカレーソースであり、ジメチルプロピルピラジンのみを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)添加してなる対照5のカレーソースと同程度の風味が感じられた。

0087

カレー18(実施例10)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)及びオニオン由来のアリルプロピルジスルフィドを260ng(湯溶き中濃度にして1.0ppb)添加してなるカレーソースであり、トップ香りが強く感じられるものの、呈味の増強効果は上記実施例9のカレーソースと同程度であった。

0088

カレー19(実施例11)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)及びオニオン由来のアリルプロピルジスルフィドを390ng(湯溶き中濃度にして1.5ppb)添加してなるカレーソースであり、トップの香りが強く感じられるものの、呈味の増強効果は上記実施例9のカレーソースと同程度であった。

0089

カレー20(実施例12)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)及びオニオン由来のアリルプロピルジスルフィドを1300ng(湯溶き中濃度にして5.0ppb)添加してなるカレーソースであり、トップの香りが強く感じられるものの、呈味の増強効果は上記実施例9のカレーソースと同程度であった。

0090

カレー21(比較例9)は塩分濃度が0.7重量%であり、ガーリック由来のジアリルトリスルフィドを260ng(湯溶き中濃度にして1.0ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強は認められなかった。また、ジアリルトリスルフィドによる異味がやや感じられた。

0091

カレー22(比較例10)は塩分濃度が0.7重量%であり、ガーリック由来のジアリルトリスルフィドを390ng(湯溶き中濃度にして1.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強はほとんど認められなかった。また、比較例9同様にジアリルトリスルフィドによる異味がやや感じられた。

0092

カレー23(比較例11)は塩分濃度が0.7重量%であり、ガーリック由来のジアリルトリスルフィドを650ng(湯溶き中濃度にして2.5ppb)添加してなるカレーソースであり、後半の水っぽさに改善が認められたが、呈味の増強はほとんど認められなかった。また、比較例9同様にジアリルトリスルフィドによる異味がやや感じられた。

0093

カレー24(実施例13)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)及びガーリック由来のジアリルトリスルフィドを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)添加してなるカレーソースであり、ジメチルプロピルピラジンのみを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)添加してなる対照5のカレーソースと比べて、わずかに呈味の増強が認められた。

0094

カレー25(実施例14)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)及びガーリック由来のジアリルトリスルフィドを260ng(湯溶き中濃度にして1.0ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強効果が認められ、味全体の厚みが増して感じられた。

0095

カレー26(実施例15)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)及びガーリック由来のジアリルトリスルフィドを390ng(湯溶き中濃度にして1.5ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強が認められ、カレー風味が増して感じられた。特にご飯と合わせることにより顕著に呈味増強の効果が感じられた。

0096

カレー27(実施例16)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)及びガーリック由来のジアリルトリスルフィドを650ng(湯溶き中濃度にして2.5ppb)添加してなるカレーソースであり、上記カレー26と同様に呈味の増強が認められ、カレー風味が増して感じられた。

0097

カレー28(実施例17)は塩分濃度が0.7重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)及びガーリック由来のジアリルトリスルフィドを1300ng(湯溶き中濃度にして5.0ppb)添加してなるカレーソースであり、上記カレー26及びカレー27と同様に呈味の増強が認められ、カレー風味が増して感じられた。

0098

以上の結果より、ジメチルプロピルピラジンを130ng(湯溶き中濃度にして0.5ppb)とオニオン由来のアリルプロピルジスルフィド又はガーリック由来のジアリルトリスルフィドを組み合わせることによる呈味の増強により、カレー風味が増強して感じられることが確認できた。また、その増強効果はジメチルプロピルピラジンと組み合わせるアリル基を有する硫黄化合物の濃度依存的であり、硫黄化合物の添加量を増大させる程に呈味の増強効果も大きくなった。

0099

オニオン由来のアリルプロピルジスルフィドとガーリック由来のジアリルトリスルフィドとを比較すると、ガーリック由来のジアリルトリスルフィドのほうがジメチルプロピルピラジンと組み合わせた場合に、高い呈味増強効果をもたらすことができると共に、異味が生じにくいことが確認された。

0100

IV.ジメチルプロピルピラジンによる呈味増強効果の検討2
(殺菌後にジメチルプロピルピラジン添加)
一般的なレトルトカレーにおいてナトリウム含量を3/5量(60%)とした、塩分濃度が0.60重量%(ナトリウム含量648mg=0.32重量%)となる減塩レトルトカレー(200g)を調製し、レトルト殺菌を行った。得られた塩分濃度を0.60重量%とする減塩レトルトカレーのカレーソースに、表7に示す配合にてジメチルプロピルピラジンを配合してカレーソースを得た。

0101

0102

(官能評価)
上記の各カレーソースの「呈味」、及び「異味」についてパネル5名で評価した。
「呈味」は、対照ra1のカレーソースの呈味の強さを「1」として、各カレーソースの呈味の強さを1〜5段階で評価した。数値が大きいほど、呈味増強の効果が高いことを示す。
「異味」は、対照ra1のカレーソースの異味の強さを「1」として、各カレーソースの異味の強さを1〜5段階で評価した。数値が大きいほど、苦味やエグみ等の異味が強く感じられたことを示す。
結果を以下の表8に示す。表中の各数値は平均値を示す。

0103

0104

対照ra1のカレーソースは塩分濃度が0.6重量%であり(これは一般的なカレーソースの塩分濃度の60重量%に相当する)、呈味は弱く、水っぽく感じられた。異味は特に感じられなかった。

0105

カレーra1(比較例ra1)は塩分濃度が0.6重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを1ng(ソース中濃度にして0.05ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強は認められず、対照ra1との差は感じられなかった。また、異味は特に感じられなかった。

0106

カレーra2(実施例ra1)は塩分濃度が0.6重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを2ng(ソース中濃度にして0.1ppb)添加してなるカレーソースであり、対照ra1とは風味の違いが認められ、その風味の違いが、ごくわずかではあるものの、呈味の増強に寄与していると認められた。一方、異味は特に感じられなかった。

0107

カレーra3(実施例ra2)は塩分濃度が0.6重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを4ng(ソース中濃度にして0.2ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強がわずかに認められ、後半に感じられる水っぽさが低減されていた。一方、異味は特に感じられなかった。

0108

カレーra4(実施例ra3)は塩分濃度が0.6重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを20ng(ソース中濃度にして1.0ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強が明確に認められた。

0109

以上の結果より、ジメチルプロピルピラジンを少なくとも2ng(ソース濃度にして0.1ppb)含めることによって、呈味増強効果が認められることが明らかとなった。

0110

V.ジメチルプロピルピラジンによる呈味増強効果の検討3
(殺菌前のレトルトカレーにジメチルプロピルピラジンを添加し、レトルト殺菌)
上記IV.では、ジメチルプロピルピラジンの添加による呈味増強効果を、レトルト殺菌後にジメチルプロピルピラジンを添加する系で評価した。しかしながら、レトルト製品を工業的に生産する場合、実際にはレトルト殺菌前にジメチルプロピルピラジンを添加する工程を採用し得る。一方、レトルト殺菌で加熱工程を経ることでジメチルプロピルピラジンが分解や生成する可能性があり、レトルト殺菌後のジメチルプロピルピラジンのソース中濃度及びその効果は変動することが考えられる。そこで、レトルト殺菌前にジメチルプロピルピラジンを添加する場合の、呈味増強効果をレトルトカレーソースで評価した。

0111

一般的なレトルトカレーにおいてナトリウム含量3/5量(60%)とした、塩分濃度が0.60重量%(ナトリウム含量648mg=0.32重量%)となる減塩レトルトカレー(156g)を調製した。得られた塩分濃度を0.60重量%とする減塩レトルトカレーのカレーソースに、表9に示す配合にてジメチルプロピルピラジンを配合し、その後レトルト殺菌してカレーソースを得た。

0112

0113

(官能評価)
上記の各カレーソースの「呈味」、及び「異味」についてパネル5名で評価した。
「呈味」は、対照rb1のカレーソースの呈味の強さを「1」として、各カレーソースの呈味の強さを1〜5段階で評価した。数値が大きいほど、呈味増強の効果が高いことを示す。
「異味」は、対照rb1のカレーソースの異味の強さを「1」として、各カレーソースの異味の強さを1〜5段階で評価した。数値が大きいほど、苦味やエグみ等の異味が強く感じられたことを示す。
結果を以下の表10に示す。表中の各数値は平均値を示す。

0114

0115

対照rb1のカレーソースは塩分濃度が0.6重量%であり(これは一般的なカレーソースの塩分濃度の60重量%に相当する)、呈味は弱く、水っぽく感じられた。異味は特に感じられなかった。

0116

カレーrb1(実施例rb1)は塩分濃度が0.6重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを2ng(ソース中濃度にして0.1ppb)添加してなるカレーソースであり、対照rb1とは風味の違いが認められ、その風味の違いが、ごくわずかではあるものの、呈味の増強に寄与していると認められた。また、異味は特に感じられなかった。

0117

カレーrb2(実施例rb2)は塩分濃度が0.6重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを4ng(ソース中濃度にして0.2ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強がわずかに認められ、後半に感じられる水っぽさが低減されていた。一方、異味は特に感じられなかった。

0118

カレーrb3(実施例rb3)は塩分濃度が0.6重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを200ng(ソース中濃度にして10ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強が明確に認められた。一方、異味がわずかに感じられた。

0119

カレーrb4(実施例rb4)は塩分濃度が0.6重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを400ng(ソース中濃度にして20ppb)添加してなるカレーソースであり、呈味の増強が明確に認められた。一方、異味がやや感じられた。

0120

以上の結果より、殺菌前にジメチルプロピルピラジンを添加した場合であっても、前記の殺菌後にジメチルプロピルピラジンを添加して調製した場合と同様に、少なくとも2ng(ソース濃度にして0.1ppb)のジメチルプロピルピラジンの添加によって呈味および異味の変化傾向を示すことが確認された。殺菌加熱によるジメチルプロピルピラジンの分解や生成の可能性を考慮すると、レトルト殺菌後のカレーソース中のジメチルプロピルピラジン濃度は厳密には不明である。しかし、ジメチルプロピルピラジンを殺菌後に添加した場合と、殺菌前に添加した場合とで官能評価の結果に大きな食い違いは無いことから、レトルト殺菌により、ジメチルプロピルピラジン添加量やそれに基づく効果に大きな変化は生じないと推測される。

0121

VI.ジメチルプロピルピラジンによる呈味増強効果の検討4
レトルトシチューソース(ホワイトソース)の調製)
上記IからVまでの実験では、カレーソースを用いて評価を行った。カレーソースには香辛料が多く含まれ、ソースの風味形成に香辛料が大きく寄与している。ここまでの実験結果からでは、ジメチルプロピルピラジン添加による呈味増強効果が、ソース中に含まれる多量の香辛料との相乗効果によるものであることが考えられた。そこで、スパイスがごく少量しか含まれない減塩ソース(例えば、ホワイトソース、デミグラスソース、トマトソース等)におけるジメチルプロピルピラジン添加による呈味増強効果を評価した。本実施例においては、スパイスがごく少量しか含まれない減塩ソースの代表例として、減塩レトルトシチューソース(ホワイトソース)を用いた。

0122

一般的なレトルトシチューソースにおいてナトリウム含量を1/2量(50%)とした、塩分濃度が0.50重量%(ナトリウム含量415mg=0.20重量%)となる減塩レトルトシチューソース(210g)を調製した。得られた塩分濃度を0.50重量%とする減塩レトルトシチューソースに、表11に示す配合にてジメチルプロピルピラジンを配合してレトルトシチューソースを得た。

0123

0124

(官能評価)
上記の各シチューソースの「呈味」、及び「異味」についてパネル5名で評価した。
「呈味」は、対照s1のシチューソースの呈味の強さを「1」として、各シチューソースの呈味の強さを1〜5段階で評価した。数値が大きいほど、呈味増強の効果が高いことを示す。
「異味」は、対照s1のシチューソースの異味の強さを「1」として、各シチューソースの異味の強さを1〜5段階で評価した。数値が大きいほど、苦味やエグみ等の異味が強く感じられたことを示す。
結果を以下の表12に示す。表中の各数値は平均値を示す。

0125

0126

対照s1のシチューソースは塩分濃度が0.5重量%であり(これは一般的なシチューソースの塩分濃度の60重量%に相当する)、呈味は弱く、水っぽく感じられた。異味は特に感じられなかった。

0127

シチュー1(比較例s1)は塩分濃度が0.5重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを1.0ng(ソース中濃度にして0.05ppb)添加してなるシチューソースであり、呈味の増強は認められず、対照s1との差は感じられなかった。また、異味は特に感じられなかった。

0128

シチュー2(比較例s2)は塩分濃度が0.5重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを2.1ng(ソース中濃度にして0.1ppb)添加してなるシチューソースであり、呈味の増強は認められず、対照s1との差は感じられなかった。また、異味は特に感じられなかった。

0129

シチュー3(実施例s1)は塩分濃度が0.5重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを4.2ng(ソース中濃度にして0.2ppb)添加してなるシチューソースであり、対照s1とは風味の違いが認められ、その風味の違いが、ごくわずかではあるものの、呈味の増強に寄与していると認められた。

0130

シチュー4(実施例s2)は塩分濃度が0.5重量%であり、ジメチルプロピルピラジンを21ng(ソース中濃度にして1.0ppb)添加してなるシチューソースであり、呈味の増強がわずかに認められ、後半に感じられる水っぽさが低減されていた。

実施例

0131

以上の結果より、スパイスがごく少量しか含まれない減塩ソースであっても、ジメチルプロピルピラジンの添加により呈味増強効果が認められ、当該効果がソース中に含まれる多量の香辛料との相乗効果によりもたらされるものではないことが確認された。これにより、ジメチルプロピルピラジンの添加による呈味増強効果は、カレーソース等ソース中に多量の香辛料を含むような特定の減塩食品に限定されず、様々な減塩食品において発揮されるものであることが明らかとなった。

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