図面 (/)

技術 保護装置

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 中田康夫
出願日 2016年12月21日 (3年10ヶ月経過) 出願番号 2016-247830
公開日 2017年7月6日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-121049
状態 特許登録済
技術分野 増幅器一般
主要キーワード 保護指令 時間的割合 音源機器 ウィンドウコンパレータ 初期測定 ミュート期間 過電流検出装置 自己保持回路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年7月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (19)

課題

音声再生されている際においても、スピーカを駆動する駆動回路における異常電流を検出する保護装置を提供すること。

解決手段

スピーカ4を駆動する駆動回路における異常電流を検出する保護装置が、駆動回路に出力される音声信号S1の音声レベルを検出する音声レベル検出部5と、電源から駆動回路に通流する電流の電流レベルを検出する電流レベル検出部6と、音声レベルの検出信号S2と電流レベルの検出信号S3に基づいて、音声信号S1の音声レベルが第1の閾値よりも小さいときに、第2の閾値よりも大きい電流レベルが検出された場合、保護指令信号S4を生成する判定部8と、を備える。

概要

背景

オーディオ機器出力段には、一般に、スピーカに対して、音声信号電力増幅した駆動電流通流させるパワーアンプIC(電力増幅器)が設けられる。そして、オーディオ機器の出力段には、パワーアンプIC(電力増幅器)やスピーカを過電流直流オフセットによる異常電流(以下、総称して「異常電流」と言う)から保護するべく、過電流検出装置や直流オフセット検出装置が設けられることがある。このような異常電流は、短絡地絡に起因する場合は、比較的大電流であることから、過電流検出装置で容易に検出される。

図18は、一般的な過電流検出装置において、過電流と判定するための閾値の電流と、音声信号による駆動電流との関係を示す図である。図18中の電流波形(I1)は正常時の駆動電流を表し、電流波形(I2)は、異常電流が発生した場合の駆動電流を表している。駆動電流(I1)は、音声信号の大小に応じた電流となるため、音量が大きい期間には、大きな駆動電流が流れ、音量が小さい期間には、小さな駆動電流が流れる。そして、一般的な過電流検出装置では、音量が大きい期間に通流する駆動電流を基準として、異常電流が発生していると判定するための閾値電流Ithを設定している。この場合、音量が大きい期間には、微弱な異常電流は、大電流の駆動電流の中に埋もれることになるうえ、通流する駆動電流には、スピーカや電力増幅器のインピーダンス電流増幅率等の製造ばらつきに起因する誤差が発生しやすくなる。そのため、一般的な過電流検出装置においては、微弱な異常電流の検出は困難であり、異常電流が発生していると判定するための閾値電流Ithも、音量が大きい期間に通流する駆動電流に対して相当大きく設定されている。

オーディオ機器では、埃の堆積経時劣化によって、スピーカや電力増幅器のインピーダンス、トランジスタの特性等が変化する場合があり、この場合、短絡電流地絡電流とは異なり、微弱な異常電流(I2)が継続的に通流し続けることになる。このような微弱な異常電流は、上記の過電流検出装置では検出することができず、継続的に通流する結果、抵抗損失によって発熱を引き起こし、スピーカや電力増幅器が損傷する問題が生じている。

このような背景から、例えば、特許文献1には、電源投入された後の一定のミュート期間内に、直流オフセットを検出して電力増幅器を保護することが記載されている。

概要

音声再生されている際においても、スピーカを駆動する駆動回路における異常電流を検出する保護装置を提供すること。スピーカ4を駆動する駆動回路における異常電流を検出する保護装置が、駆動回路に出力される音声信号S1の音声レベルを検出する音声レベル検出部5と、電源から駆動回路に通流する電流の電流レベルを検出する電流レベル検出部6と、音声レベルの検出信号S2と電流レベルの検出信号S3に基づいて、音声信号S1の音声レベルが第1の閾値よりも小さいときに、第2の閾値よりも大きい電流レベルが検出された場合、保護指令信号S4を生成する判定部8と、を備える。

目的

本発明は、音声が再生されている際においても、スピーカを駆動する駆動回路における異常電流を検出することができる保護装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

スピーカを駆動する駆動回路における異常電流を検出する保護装置であって、前記駆動回路に出力される音声信号音声レベルを検出する音声レベル検出部と、電源から前記駆動回路に通流する電流の電流レベルを検出する電流レベル検出部と、前記音声レベルの検出信号と前記電流レベルの検出信号とに基づいて、前記音声信号の音声レベルが第1の閾値よりも小さいときに、第2の閾値よりも大きい電流レベルが検出された場合、保護指令信号を生成する判定部と、を備えることを特徴とする保護装置。

請求項2

前記判定部に出力される前記音声レベルの検出信号又は前記電流レベルの検出信号の少なくともいずれか一方を第1の期間遅延させる遅延補正部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の保護装置。

請求項3

前記音声信号の音声レベルが前記第1の閾値よりも小さい状態の継続期間を検出し、当該継続期間が第2の期間を超えるまで、前記判定部に出力される前記音声レベルの検出信号を無効とする継続期間検出部を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の保護装置。

請求項4

前記音声信号の音声レベルが前記第1の閾値よりも小さい状態の頻度を第3の期間において検出し、当該頻度が所定の頻度を超えるまで、前記判定部に出力される前記音声レベルの検出信号を無効とする頻度検出部を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の保護装置。

請求項5

前記継続期間検出部は、前記第2の期間が、前記音声レベルの検出信号に対する前記電流レベルの検出信号の遅延時間以上の長さとなるように設定されることを特徴とする請求項3に記載の保護装置。

請求項6

前記頻度検出部は、前記第3の期間を開始してから当該音声レベルの検出信号を無効とする期間が、少なくとも前記音声レベルの検出信号に対する前記電流レベルの検出信号の遅延時間以上の長さとなるように設定されることを特徴とする請求項4に記載の保護装置。

請求項7

前記継続期間検出部は、前記第2の期間が、一連の前記音声信号を構成する音声データの切り替え時に設けられる所定のミュート期間よりも短い期間となるように設定されることを特徴とする請求項3又は5に記載の保護装置。

請求項8

前記頻度検出部は、前記第3の期間が、一連の前記音声信号を構成する音声データの切り替え時に設けられる所定のミュート期間よりも短い期間となるように設定されることを特徴とする請求項4又は6に記載の保護装置。

請求項9

前記音声信号の音源機器種別に応じて前記第1の閾値を設定する第1の閾値設定部を更に備える、ことを特徴とする請求項1乃至8いずれか一項に記載の保護装置。

請求項10

所定のミュート期間において電源から前記駆動回路に通流する電流の電流レベルを検出し、当該電流レベルに基づいて、前記第2の閾値を設定する第2の閾値設定部を更に備える、ことを特徴とする請求項1乃至9いずれか一項に記載の保護装置。

請求項11

前記音声レベル検出部は、DSPによるデジタルデータの演算により構成される、請求項1乃至10いずれか一項に記載の保護装置。

請求項12

前記演算は、前記音声信号の絶対値検出、または二乗値検出、または二乗平均値検出である、請求項11に記載の保護装置。

技術分野

0001

本発明は、保護装置に関する。

背景技術

0002

オーディオ機器出力段には、一般に、スピーカに対して、音声信号電力増幅した駆動電流通流させるパワーアンプIC(電力増幅器)が設けられる。そして、オーディオ機器の出力段には、パワーアンプIC(電力増幅器)やスピーカを過電流直流オフセットによる異常電流(以下、総称して「異常電流」と言う)から保護するべく、過電流検出装置や直流オフセット検出装置が設けられることがある。このような異常電流は、短絡地絡に起因する場合は、比較的大電流であることから、過電流検出装置で容易に検出される。

0003

図18は、一般的な過電流検出装置において、過電流と判定するための閾値の電流と、音声信号による駆動電流との関係を示す図である。図18中の電流波形(I1)は正常時の駆動電流を表し、電流波形(I2)は、異常電流が発生した場合の駆動電流を表している。駆動電流(I1)は、音声信号の大小に応じた電流となるため、音量が大きい期間には、大きな駆動電流が流れ、音量が小さい期間には、小さな駆動電流が流れる。そして、一般的な過電流検出装置では、音量が大きい期間に通流する駆動電流を基準として、異常電流が発生していると判定するための閾値電流Ithを設定している。この場合、音量が大きい期間には、微弱な異常電流は、大電流の駆動電流の中に埋もれることになるうえ、通流する駆動電流には、スピーカや電力増幅器のインピーダンス電流増幅率等の製造ばらつきに起因する誤差が発生しやすくなる。そのため、一般的な過電流検出装置においては、微弱な異常電流の検出は困難であり、異常電流が発生していると判定するための閾値電流Ithも、音量が大きい期間に通流する駆動電流に対して相当大きく設定されている。

0004

オーディオ機器では、埃の堆積経時劣化によって、スピーカや電力増幅器のインピーダンス、トランジスタの特性等が変化する場合があり、この場合、短絡電流地絡電流とは異なり、微弱な異常電流(I2)が継続的に通流し続けることになる。このような微弱な異常電流は、上記の過電流検出装置では検出することができず、継続的に通流する結果、抵抗損失によって発熱を引き起こし、スピーカや電力増幅器が損傷する問題が生じている。

0005

このような背景から、例えば、特許文献1には、電源投入された後の一定のミュート期間内に、直流オフセットを検出して電力増幅器を保護することが記載されている。

先行技術

0006

特開2000−174571号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上記特許文献1は、電源が投入された直後等、音声再生されていないときにのみ電力増幅器の直流オフセットを検出する構成としており、音声が再生されているときには、異常電流を検出することができない。又、上記特許文献1では、音声を再生しているときにのみ表れる異常電流を検出することができない。

0008

一方、オーディオ機器の使用態様としては、長時間の楽曲連続再生される場合等、音声が継続再生される場合も多く、上記特許文献1のように音声が再生されていないときにのみ異常電流を検出する方法では、継続的に通流する異常電流によってスピーカのボイスコイルや電力増幅器が損傷するおそれがある。

0009

そこで、本発明は、音声が再生されている際においても、スピーカを駆動する駆動回路における異常電流を検出することができる保護装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

前述した課題を解決する主たる本発明は、スピーカを駆動する駆動回路における異常電流を検出する保護装置であって、前記駆動回路に出力される音声信号の音声レベルを検出する音声レベル検出部と、電源から前記駆動回路に通流する電流の電流レベルを検出する電流レベル検出部と、前記音声レベルの検出信号と前記電流レベルの検出信号に基づいて、音声信号の音声レベルが第1の閾値よりも小さいときに、第2の閾値よりも大きい電流レベルが検出された場合、保護指令信号を生成する判定部と、を備えることを特徴とする保護装置である。

発明の効果

0011

本発明によれば、音声が再生されている際においても、微弱な異常電流を検出することが可能となるため、スピーカや電力増幅器の損傷を防止することができる。

図面の簡単な説明

0012

第1の実施形態に係る保護装置の構成の一例を示す図である。
第1の実施形態に係る音声レベル検出部の構成の一例を示す図である。
第1の実施形態に係る音声レベル検出部の動作の一例を示す図である。
第1の実施形態に係る電流レベル検出部の構成の一例を示す図である。
第1の実施形態に係る保護装置の動作の一例を示す図である。
第2の実施形態に係る保護装置の構成の一例を示す図である。
第2の実施形態に係る保護装置の動作を説明するための図である。
第2の実施形態に係る保護装置の動作の一例を示す図である。
第3の実施形態に係る保護装置の構成の一例を示す図である。
第3の実施形態に係る保護装置の動作の一例を示す図である。
第4の実施形態に係る保護装置の構成の一例を示す図である。
第4の実施形態に係る保護装置の動作の一例を示す図である。
第5の実施形態に係る保護装置の構成の一例を示す図である。
第5の実施形態に係る保護装置の動作の一例を示す図である。
第6の実施形態に係る保護装置の動作を説明するための図である。
第6の実施形態に係る保護装置の動作フローの一例を示す図である。
第7の実施形態に係る保護装置の構成の一例を示す図である。
従来例の過電流検出装置の動作を説明するための図である。

実施例

0013

(第1の実施形態)
以下、図1図4を参照して、本実施形態に係る保護装置の構成について説明する。本実施形態に係る保護装置は、オーディオ機器に用いられ、スピーカ4を駆動する駆動回路における異常電流を検出する装置である。尚、異常電流とは、上記したとおり、短絡や地絡による過電流及び直流オフセットによる電流等、音声信号に応じた駆動電流に重畳される電流を意味する。

0014

図1は、本実施形態に係る保護装置の構成の一例を機能ブロックとして示す図である。又、図2は、音声レベル検出部5の回路構成の一例を示す図である。又、図3は、図2の音声レベル検出部5の各部の信号波形の一例を示す図である。又、図4は、電流レベル検出部6の回路構成の一例を示す図である。

0015

本実施形態に係るオーディオ機器は、電源1、音声再生装置2、出力増幅部3、スピーカ4、音声レベル検出部5、電流レベル検出部6、電流遮断部7、判定部8を含んで構成される。そして、音声レベル検出部5、電流レベル検出部6、電流遮断部7、判定部8が保護装置を構成する。換言すると、本実施形態に係る保護装置は、音声レベル検出部5で小音量期間を検出するとともに、電流レベル検出部6で駆動電流の電流レベルを検出し、小音量期間における駆動電流に基づいて、異常電流を検出する。

0016

電源1は、例えば、バッテリー等の直流電源であり、出力増幅部3を介してスピーカ4に電力を供給する。尚、電源1と出力増幅部3を接続する電源回路には、電流レベル検出部6と電流遮断部7が設けられている。

0017

音声再生装置2は、スピーカ4から発生させる音声に対応する音声信号S1を出力する装置である。音声再生装置2は、例えば、DSPを含んで構成され、PCMデータ等のデジタルデータとして格納された音声データをDA変換して、音声信号S1を生成する。当該音声信号S1は、出力増幅部3と音声レベル検出部5に出力される。

0018

出力増幅部3は、音声信号S1を電力増幅した駆動電流をスピーカ4に出力する電力増幅器である。出力増幅部3は、電源1から出力される電流を用いて、電力増幅の動作を行う。そのため、電源1と出力増幅部3の間の電源回路には、音声信号S1の大小に応じた電流が通流する。

0019

スピーカ4は、音声信号S1に対応した音声を発生させる、例えば、ダイナミックスピーカである。スピーカ4には、駆動回路を介して、出力増幅部3から出力される音声信号S1を電力増幅した駆動電流が通流する。そして、スピーカ4からは、スピーカ4の有するボイスコイルに通流する駆動電流に応じて音声が出力される。

0020

音声レベル検出部5は、音声信号S1の音声レベルを検出して、音声レベル検出信号S2を判定部8に出力する。より具体的には、音声レベル検出部5は、音声信号S1に基づいて、当該音声信号S1の振幅閾値音量(第1の閾値)に対応する電圧Vth1(以下、単に「閾値音量Vth1」とも言う)以下の小音量期間を検出し、小音量期間を示す音声レベル検出信号S2を生成する。

0021

音声レベル検出部5は、例えば、全波整流回路51、包絡線検波器52、コンパレータ53を含んで構成される(図2図3を参照)。音声信号S1は、全波整流回路51に入力され、全波整流回路51によって整流された信号S1aが包絡線検波器52に出力される。包絡線検波器52は、更に、整流された音声信号S1aの振幅の電圧値を保持することによって、音声信号S1の振幅を示す包絡線の信号S1bを取り出し、当該信号S1bをコンパレータ53の非反転端子に入力する。コンパレータ53の反転端子には、上記閾値音量に対応する電圧Vth1が入力されている。そして、コンパレータ53は、音声信号S1の振幅の電圧値と閾値音量に対応する電圧Vth1を比較して、比較結果を音声レベル検出信号S2として、判定部8に出力する。ここでは、音声信号S1の振幅の電圧値の方が、閾値音量に対応する電圧Vth1よりも大きい場合は、ハイレベル信号を出力し、小さい場合は、ローレベル信号を出力する。音声レベル検出部5は、このようにして、音声信号S1の振幅が閾値音量Vth1以下となる小音量期間を検出している。

0022

電流レベル検出部6は、電源1からスピーカ4に通流する駆動電流の電流レベルを検出して、電流レベル検出信号S3を判定部8に出力する。電流レベル検出信号S3は、具体的には、電源1からスピーカ4に通流する電流の電流レベルが閾値電流Ith(第2の閾値)以上であるか否かを示す信号である。

0023

電流レベル検出部6は、例えば、シャント抵抗61、差動アンプ62、コンパレータ63を含んで構成される(図4を参照)。シャント抵抗61は、電源1と出力増幅部3の間の電源回路に直列に接続されている。そして、シャント抵抗61には、電源1から出力増幅部3に出力される電流が通流し、当該電流の電流レベルは、シャント抵抗61の一端と他端の間の電圧値として検出される。又、差動アンプ62には、シャント抵抗61の一端と他端の間の電圧を増幅してコンパレータ63の非反転端子に入力する。又、コンパレータ63の反転端子には、上記閾値電流Ithに対応する閾値電圧Vth2(以下、単に「閾値電流Ith」とも言う)が入力されている。コンパレータ63は、電源1から出力増幅部3に出力される電流レベルを示す電圧値と、閾値電圧Vth2(閾値電流Ithに対応する電圧)を比較して、比較結果を電流レベル検出信号S3として、判定部8に出力する。そして、コンパレータ63は、電源1から出力増幅部3に出力される電流レベルを示す電圧値の方が閾値電圧Vth2よりも大きい場合、ハイレベル信号を出力し、小さい場合、ローレベル信号を出力する。尚、閾値電圧Vth2は、例えば、電源1を用いてバンドギャップ電圧によって生成される。

0024

電流レベル検出部6が異常電流と判定する際の閾値電流Ith(第2の閾値)は、例えば、音声レベル検出部5が小音量期間と判定する際の閾値音量Vth1に応じて設定される(図5を参照して後述する)。具体的には、電源1から出力増幅部3に通流する電流は、音声信号S1の大小に応じた電流値となる。そのため、閾値電流Ithは、閾値音量Vth1の音声信号S1が出力増幅部3に入力された場合に通流する電流の電流値を基準として、当該電流値に対して所定の大きさの電流が重畳した電流値が設定される。

0025

電流レベル検出部6は、より好適には、検出される電流を平滑化するローパスフィルタを含む(不図示)。電源1から出力増幅部3に出力される電流は、直流成分に音声信号に対応する交流成分が重畳した波形となっている。そのため、当該電流の電流レベルが、閾値電流Ith付近の値の場合、コンパレータ63から出力される電流レベル検出信号S3にハンチングが発生するおそれがある。この点、例えば、差動アンプ62とコンパレータ63の間にローパスフィルタを設けることによって、ハンチングを抑制することができる。尚、ハンチング防止のために、ヒステリシス特性を備えたコンパレータを用いてもよい。又、音声レベル検出部5と同様に、包絡線検波器を用いてもよい。

0026

電流遮断部7は、電源1と出力増幅部3の間の電源回路に設けられ、電源1から出力増幅部3に出力される電流を遮断するスイッチ回路である。電流遮断部7は、例えば、電磁継電器やトランジスタ等によって構成することができる。電流遮断部7には、判定部8からの保護指令信号S4が入力された場合、スイッチ回路のスイッチをオフして電源1から出力増幅部3に出力される電流の経路を遮断する。尚、電流遮断部7は、自己保持回路を有し、一旦、判定部8から保護指令信号S4が出力された場合、電源1がオフされるまで、当該保護指令信号S4を自己保持し、電流の遮断状態を維持する。

0027

判定部8は、スピーカを駆動する駆動回路における異常電流の発生を判定する。判定部8は、例えば、AND回路によって構成され、音声レベル検出信号S2と電流レベル検出信号S3がともにハイレベル出力の場合、保護指令信号S4を生成(ハイレベル出力)する。つまり、判定部8は、音声レベルがゼロのミュート期間を含んだ音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい期間内(小音量期間)に、閾値電流Ithよりも大きい電流レベルが検出された場合、異常電流が発生していると判定する。そして、判定部8は、異常電流が発生していると判定した場合、電流遮断部7に保護指令信号S4を生成(ハイレベル出力)して、電流遮断部7に電流を遮断させる。

0028

<保護装置の動作>
以下、図5を参照して、本実施形態に係る保護装置の動作の一例について説明する。

0029

図5は、保護装置の各構成における波形をタイミングチャートとして示す図である。尚、説明の便宜のため、図5では、同一の音声信号S1に対して、異常電流が発生していない正常時における動作と、異常電流が発生している異常時における動作とを対比して示している。(a1)は、音声再生装置2から出力される音声信号S1の波形である。(b1)は、電流レベル検出部6で検出される電源1からスピーカ4に通流する駆動電流の波形であり、波形I1は、異常電流が発生していない正常時における電流波形を示し、波形I2は、異常電流が発生している異常時における電流波形を示す。(c1)は、音声レベル検出部5から出力される音声レベル検出信号S2の波形である。(d1)及び(f1)は、電流レベル検出部6から出力される電流レベル検出信号S3の波形であり、(d1)が正常時における信号波形、(f1)が異常時における信号波形である。(e1)及び(g1)は判定部8から出力される保護指令信号S4の波形であり、(e1)が正常時における信号波形、(g1)が異常時における信号波形である。

0030

各波形は、時間軸を共通にして示しており、点線(t1)乃至(t5)は、音声信号S1が変化するタイミングを示している。具体的には、(t1)〜(t2)の期間は音声信号S1が出力されていないミュート期間、(t2)〜(t3)の期間は音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい期間(小音量期間)、(t3)〜(t4)の期間は音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも大きい期間(大音量期間)、(t4)〜(t5)の期間は音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも大きい期間(中音量期間)、(t5)以降は音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい期間(小音量期間)をそれぞれ示している。

0031

ここで、電流レベル検出部6が判定の基準とする閾値電流Ithは、例えば、音声レベル検出部5が判定の基準とする閾値音量Vth1に応じて設定される。換言すると、閾値電流Ithは、小音量期間における、正常時の駆動電流に対して所定の大きさの電流が重畳した電流値が設定されている。そして、小音量期間において、駆動電流が閾値電流Ith以上になった場合、音声レベル検出信号S2と電流レベル検出信号S3がともにハイレベル出力となり、保護指令信号S4がハイレベル出力される。

0032

まず、異常電流が発生していない正常時の動作について説明する(駆動電流の波形がI1の場合)。

0033

(t1)で、電源1が投入されると、電源1から出力増幅部3に駆動電流の通流が開始する。(t1)〜(t2)の期間は、音声信号S1が出力されておらず(ミュート期間)、音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さいため、異常電流の発生を判定する期間として、音声レベル検出信号S2は、ハイレベル出力となっている(c1)。一方、このときの駆動電流は、閾値電流Ithよりも小さいため、電流レベル検出信号S3は、ローレベル出力となっている(d1)。これより、異常電流不検出として、保護指令信号S4も、生成されない(ローレベル出力)(e1)。

0034

(t2)〜(t3)の期間は、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さいため(小音量期間)、異常電流の発生を判定する期間として、音声レベル検出信号S2は、ハイレベル出力となっている(c1)。一方、このときの駆動電流は、閾値電流Ithよりも小さいため、電流レベル検出信号S3は、ローレベル出力となっている(d1)。これより、異常電流不検出として、保護指令信号S4は生成されない(ローレベル出力)(e1)。

0035

(t3)〜(t4)の期間は、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも大きいため(大音量期間)、異常電流の発生を判定する期間外として、音声レベル検出信号S2は、ローレベル出力となっている(c1)。従って、このときの駆動電流は、閾値電流Ithよりも大きく、電流レベル検出信号S3がハイレベル出力となっているものの(d1)、保護指令信号S4は生成されない(ローレベル出力)(e1)。

0036

(t4)〜(t5)の期間は、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも大きいため(中音量期間)、異常電流の発生を判定する期間外として、音声レベル検出信号S2は、ローレベル出力となっている(c1)。従って、このときの駆動電流は、閾値電流Ithよりも大きく、電流レベル検出信号S3がハイレベル出力となっているものの(d1)、保護指令信号S4は生成されない(ローレベル出力)(e1)。

0037

(t5)以降の期間は、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さいため(小音量期間)、音声レベル検出信号S2は、ハイレベル出力となっている(c1)。一方、このときの駆動電流は、閾値電流Ithよりも小さいため、電流レベル検出信号S3は、ローレベル出力となっている(d1)。これより、異常電流不検出として、保護指令信号S4は生成されない(ローレベル出力)(e1)。

0038

次に、異常電流が発生している異常時の動作について説明する(駆動電流の波形がI2の場合)。

0039

この場合においても、音声レベル検出信号S2は、正常時と同様である(c1)。そして、大音量の期間(t3)〜(t5)には、異常電流の発生を判定する期間外であるから、当該期間には、異常時においても、正常時と同様に、保護指令信号S4は生成されない(ローレベル出力)(e1)。

0040

(t1)〜(t2)の期間、音声信号S1が出力されておらず(ミュート期間)、音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さいため、異常電流の発生を判定する期間として、音声レベル検出信号S2は、ハイレベル出力となっている(c1)。一方、このときの駆動電流は、異常電流が重畳しているものの、閾値電流Ithよりも小さいため、電流レベル検出信号S3は、ローレベル出力となっている(f1)。これより、保護指令信号S4も生成されない(ローレベル出力)(g1)。

0041

(t2)〜(t3)の期間、音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さいため、異常電流の発生を判定する期間として、音声レベル検出信号S2は、ハイレベル出力となっている(c1)。そして、このときの駆動電流は、異常電流が重畳しているため、閾値電流Ithよりも大きくなり、電流レベル検出信号S3は、ハイレベル出力となっている(f1)。これより、異常電流の発生が検出され、保護指令信号S4が生成(ハイレベル出力)されることになる(g1)。

0042

(t5)以降の期間は、(t2)〜(t3)の期間と同様に、音声レベル検出信号S2は、ハイレベル出力(c1)、電流レベル検出信号S3も、ハイレベル出力となって(f1)、保護指令信号S4が生成(ハイレベル出力)される(g1)。

0043

このように、異常電流が発生している場合、音声レベルが小さい状態となっている期間に検出されることとなる。そして、保護指令信号S4が電流遮断部7に出力されるに応じて、電流遮断部7は、電源1から出力増幅部3に通流する電流の経路を遮断する。尚、保護指令信号S4が生成(ハイレベル出力)された場合、自己保持され、電流遮断部7は、電源1がオフされるまで、電流の遮断状態を継続する。図5中では、説明の便宜として、電流レベル検出信号S3、保護指令信号S4が継続して出力される状態を表している。

0044

以上、本実施形態に係る保護装置によれば、音声レベルが小さい期間にのみ、異常電流を検出することで、微弱な異常電流まで検出することが可能となり、異常電流の検出精度を向上させることができる。そして、音声再生中に異常電流を検出することが可能となるため、異常電流の早期発見つながり、スピーカや電力増幅部(パワーアンプIC)の破損を確実に防止することができる。

0045

(第1の実施形態の変形例)
上記実施形態では、一例として、音声レベル検出部5は音声信号S1の音声レベルが第1の閾値よりも小さいか否かを検出し、電流レベル検出部6は電源1から駆動回路に通流する電流の電流レベルが第2の閾値よりも大きいか否かを検出する構成としたが、これらの閾値を複数設け、多段階のレベルを検出する構成としてもよい。例えば、小音量の期間とミュート期間とで、異常電流と判定する際の閾値電流Ithを異なるように構成してもよい。

0046

その場合、例えば、音声レベル検出部5のコンパレータ52及び電流レベル検出部6のコンパレータ62を、マルチレベルコンパレータを用いて構成するとともに、判定部8に、選択回路を備える構成とすればよい。そして、判定部8は、音声レベル検出信号S2と電流レベル検出信号S3とに基づいて、音声レベルが、第1の閾値以下(ミュート期間に対応)の場合は、電流レベルが、第2の閾値以上(ミュート期間に対応)であるか否かを判定し、音声レベルが、第1の閾値以上第3の閾値以下(小音量期間に対応)の場合は、電流レベルが、第4の閾値以上(第4の閾値は第2の閾値以上の値であり、小音量期間に対応)であるか否かを判定する構成とすればよい。これによって、音声レベルに応じた閾値電流Ithとなるため、異常電流の検出精度をより向上させることができる。

0047

(第2の実施形態)
次に、図6図8を参照して、第2の実施形態に係る保護装置について説明する。本実施形態に係る保護装置は、音声レベル検出信号S2と電流レベル検出信号S3とを同期させるべく、音声レベル検出部5から出力される音声レベル検出信号S2を所定期間遅延させる点で、第1の実施形態と相違する。尚、第1の実施形態と共通する構成については、説明を省略する(以下、他の実施形態についても同様)。

0048

図6は、本実施形態に係る保護装置の構成を示す図である。本実施形態に係る保護装置は、遅延補正部9を備え、音声レベル検出部5から出力される音声レベル検出信号S2は、遅延補正部9に遅延補正されて判定部8に出力される。

0049

音声信号S1に対応する駆動電流は、オーディオ機器の出力増幅部3の内部構成等に起因して、音声信号S1に対して遅延する場合がある。この場合、音声レベル検出信号S2と電流レベル検出信号S3の間に時間的ずれが生じ、判定部8が異常電流を誤検出するおそれがある。そこで、本実施形態に係る保護装置は、当該遅延時間に応じた時間(第1の期間)だけ音声レベル検出信号S2を遅延補正することによって、音声レベル検出信号S2と電流レベル検出信号S3とを同期させる。より具体的には、遅延補正部9は、例えば、遅延回路で構成され、音声信号S1が音声レベル検出部5で検出されて音声レベル検出信号S2として出力されるタイミングから、当該音声信号S1に対応する電流が電流レベル検出部5で検出されて電流レベル検出信号S3として出力されるタイミングまでの遅延時間(第1の期間)だけ音声レベル検出信号S2を遅延させて、判定部8に出力する。尚、当該遅延時間(第1の期間)は、一般に、オーディオ機器の出力増幅部3、音声レベル検出部5、電流レベル検出部6の構成によって一意に定めることができるが、遅延時間検出部を設けて、音声信号S1のテスト信号を出力して、その検出結果に基づいて定めてもよい。

0050

判定部8は、遅延補正された音声レベル検出信号S2aと、電流レベル検出信号S3とに基づいて、異常電流の発生を判定する。そして、遅延補正された音声レベル検出信号S2aと電流レベル検出信号S3がともにハイレベル出力の場合、保護指令信号S4を生成する。

0051

図7は、上記図5に対応するもので、電流レベル検出信号S3に遅延が生じた場合の各部の信号波形を示す図である。又、図8は、上記図7の波形で、音声レベル検出信号S2を遅延補正した場合の各部の信号波形を示す図である。ここでは説明の便宜のため、図7図8の音声信号S1の波形は、図5の音声信号S1の波形と同一のものとしている。一方、図7図8の電流波形は、音声信号S1に対して時間Dだけ遅延が生じている。図7図8中の点線(t1’)乃至(t5’)のタイミングは、点線(t1)乃至(t5)のタイミングに対して、時間Dだけ遅延したタイミングを表している。

0052

図7では、電流レベル検出信号S3の波形(d2)が音声レベル検出信号S2の波形(d2)に対して時間Dだけ遅延が生じている。そのため、異常電流が発生していない正常時にも関わらず、大音量期間に続く小音量期間(t5)〜(t5’)の期間において、大音量期間における駆動電流によって電流レベル検出信号S3がハイレベル出力の状態が継続する(d2)。その結果、判定部8は、正常時にも関わらず、異常電流を誤検出し、保護指令信号S4を生成し(e2)、電流遮断部7を動作させてしまう。

0053

この点、図8では、判定部8は、遅延させた遅延補正した音声レベル検出信号S2aを基準として、小音量期間を識別し、異常電流が発生しているか否かの判定を行っている。換言すると、判定部8は、電流レベル検出信号S3と音声レベル検出信号S2aが同期した状態で、異常電流が発生しているか否かの判定を行うこととなる。図8においては、判定部8は、遅延補正された音声レベル検出信号S2aに基づいて、(t1’)〜(t3’)の期間、及び(t5’)以降の期間を、小音量期間と識別する。異常電流が発生している場合、図5において説明したとおり、(t2’)〜(t3’)の期間、及び(t5’)以降の期間において、電流レベル検出信号S3がハイレベル出力となる。その結果、判定部8は、当該期間において、異常電流を検出することができる(g3)。

0054

以上、本実施形態に係る保護装置によれば、音声レベル検出信号S2に対して電流レベル検出信号S3に遅延が生じる場合においても、異常電流を誤検出することがなくなり、異常電流の検出精度を向上させることができる。

0055

尚、上記実施形態では、遅延補正部9の一例として、音声レベル検出信号S2を遅延補正する構成としたが、音声レベル検出部5の構成等に起因して、電流レベル検出信号S3に対して音声レベル検出信号S2に遅延が生ずる場合は、電流レベル検出信号S3を遅延補正する構成としてもよい。即ち、遅延補正部9は、判定部8に出力される音声レベル検出信号S2又は電流レベル検出信号S3の少なくともいずれか一方を第1の期間遅延させる構成であってよい。

0056

(第3の実施形態)
次に、図9図10を参照して、第3の実施形態に係る保護装置について説明する。本実施形態に係る保護装置は、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい状態の継続期間を検出する点で、第1の実施形態と相違する。

0057

図9は、本実施形態に係る保護装置の構成を示す図である。本実施形態に係る保護装置は、継続期間検出部10を備え、音声レベル検出部5から出力される音声レベル検出信号S2は、継続期間検出部10に入力される。継続期間検出部10は、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい状態の継続期間を検出し、当該継続期間が所定の期間(第2の期間)を超えた場合、当該音声レベル検出信号S2を有効する。換言すると、継続期間検出部10は、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい状態となったことを示す検出信号が入力されてから、当該状態の継続期間が所定の期間(第2の期間)を超えるまでは、判定部8に出力される音声レベル検出信号S2を無効とする。継続期間検出部10は、例えば、カウンタ回路によって構成され、音声再生装置2等から取得したクロック信号によってカウント数として当該継続期間を検出する。そして、所定のカウント数(第2の期間)をカウントした場合、音声レベル検出信号S2を有効として、判定部8に音声レベル検出信号S2bを出力する。一方、所定のカウント数(第2の期間)をカウントする前に、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい状態となったことを示す検出信号がローレベル出力に変化した場合、カウントをリセットして、再度、継続期間判定の開始を待ち受ける。つまり、判定部8では、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも大きい状態であることを識別した状態が継続することとなる。

0058

判定部8は、継続期間検出部10で継続期間が判定されて有効にされた音声レベル検出信号S2bと、電流レベル検出信号S3とに基づいて、異常電流の発生を判定する。そして、判定部8は、音声レベル検出信号S2bと電流レベル検出信号S3がともにハイレベル出力の場合、保護指令信号S4を出力する。このように、異常電流の発生を判定する期間を制限することで、音声信号S1に重畳するノイズに起因する異常電流の誤検出を防止することができる。

0059

ここで、継続期間検出部10で音声レベル検出信号S2を無効とする期間(第2の期間)は、電流レベル検出信号S3に遅延が発生する場合、少なくとも第2の実施形態で説明した音声レベル検出信号S2に対する電流レベル検出信号S3の遅延時間以上に設定することが望ましい。そうすることで、電流レベル検出信号S3の遅延に起因する異常電流の誤検出を防止することができる。一方で、当該期間(第2の期間)は、一連の音声信号を構成する音声データの切り替え時に設けられるミュート期間においても、異常電流を検出できるように、当該ミュート期間よりも短い時間に設定するのが望ましい。尚、CDやDVD等の音声再生装置では、一般に、楽曲間にミュート期間を設定しており、第2の期間を当該ミュート期間よりも短い期間とすることによって、楽曲間のミュート期間においても異常電流を検出することができる。

0060

図10は、本実施形態に係る保護装置の各構成における波形をタイミングチャートとして示す図である。尚、図10は、上記図7と同様に、電流レベル検出信号S3に遅延が生じた場合の信号波形を示す。図中の点線(t1’)乃至(t5’)のタイミングは、点線(t1)乃至(t5)のタイミングに対して、時間Dだけ遅延したタイミングを表し、点線(t6)及び(t7)のタイミングは、音声レベル検出信号S2が継続期間検出部10で判定されて有効とされるタイミングを表す。

0061

図10においても、電流レベル検出信号S3に遅延が生じているため、上記したとおり、大音量期間に続く小音量期間(t5)〜(t5’)の期間において、判定部8が異常電流を誤検出するおそれがある。この点、本実施形態に係る保護装置では、継続期間検出部10によって、(t1)で音声レベル検出信号S2の小音量の状態が検出されてから(t6)までの期間、及び(t5)で音声レベル検出信号S2の小音量の状態が検出されてから(t7)までの期間、音声レベル検出信号S2が無効とされる(マスクされる)。つまり、判定部8は、継続期間検出部10で有効化された音声レベル検出信号S2bに基づいて、(t6)〜(t3)の小音量期間及び(t7)以降の小音量期間において、異常電流の発生を判定する。この場合、大音量期間に続く小音量期間(t5)〜(t5’)における、音声レベル検出信号S2もマスクされこととなるため、第2の実施形態の場合と同様に、判定部8が大音量期間における駆動電流を異常電流と誤検出し、保護指令信号S4を出力することを防止することができる。

0062

以上、本実施形態に係る保護装置によれば、継続期間検出部10によって、音声信号S1に重畳するノイズや電流レベル検出信号S3の遅延に起因する異常電流の誤検出を防止することができる。

0063

(第4の実施形態)
次に、図11図12を参照して、第4の実施形態に係る保護装置について説明する。本実施形態に係る保護装置は、所定の期間(第3の期間)内における、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい状態の頻度を検出する点で、第1の実施形態と相違する。

0064

図11は、本実施形態に係る保護装置の構成を示す図である。本実施形態に係る保護装置は、頻度検出部11を備え、音声レベル検出部5から出力される音声レベル検出信号S2は、頻度検出部11に入力される。頻度検出部11は、所定の期間(第3の期間)内において、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい状態の頻度(時間的割合)を検出し、当該頻度が所定の頻度を超えた場合、判定部8に出力される音声レベル検出信号S2を有効にする。換言すると、頻度検出部11は、所定の期間(第3の期間)内において、当該期間を開始してから、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい状態の頻度が所定の頻度(例えば、第3の期間の50%の時間的割合)を超えるまでは、音声レベル検出信号S2を無効とする。頻度検出部11は、例えば、カウンタ回路によって構成され、音声再生装置2等から取得したクロック信号によって、判定を開始するタイミングから音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも小さい状態の回数をカウントすることで頻度を検出する。そして、頻度検出部11は、所定の回数をカウントした場合、音声レベル検出信号S2を有効にした音声レベル検出信号S2cを判定部8に出力する。そして、所定の期間(第3の期間)を経過した場合、カウントをリセットして、再度、頻度検出の開始を待ち受ける。つまり、判定部8では、音声信号S1の音声レベルが閾値音量Vth1よりも大きい状態であることを識別した状態が継続することとなる。

0065

判定部8は、頻度検出部11で有効にされた音声レベル検出信号S2cと、電流レベル検出信号S3とに基づいて、異常電流の発生を判定する。そして、判定部8は、音声レベル検出信号S2cと電流レベル検出信号S3がともにハイレベル出力の場合、保護指令信号S4を出力する。このような構成にすることで、音声信号S1に重畳するノイズに起因する異常電流の誤検出を防止することができる。

0066

ここで、頻度検出部11は、電流レベル検出信号S3に遅延が発生する場合、望ましくは、第3の期間を開始してから当該音声レベルの検出信号を無効とする期間が、少なくとも音声レベル検出信号S2に対する電流レベル検出信号S3の遅延時間以上の長さとなるように設定する。例えば、頻度検出部11が判定を開始したタイミングから常に当該音声レベルが閾値音量Vth1以下である時が当該音声レベルの検出信号が有効となる最短時間であるから、その時間よりも長くなるように、判定を開始したタイミングから音声レベル検出信号S2を有効とするまでの頻度(時間的割合)を設定することが望ましい。そうすることで、第3の実施形態と同様に、電流レベル検出信号S3の遅延に起因する異常電流の誤検出をあわせて防止することができる。尚、この場合、頻度検出部11が判定を開始するタイミングは、例えば、音声レベルが閾値音量Vth1以下の検出信号が検出されたときとしてよい。但し、当該態様に代えて、所定の間隔(例えば、1秒)ごとに、頻度の判定を実施するものとしてもよい。又、一方で、当該期間(第3の期間)は、一連の音声信号を構成する音声データの切り替え時に設けられるミュート期間においても、異常電流の検出ができるように、当該ミュート期間よりも短い時間に設定するのが望ましい。

0067

図12は、本実施形態に係る保護装置の各構成における波形をタイミングチャートとして示す図である。尚、図12は、上記図7と同様に、電流レベル検出信号S3に遅延が生じた場合の信号波形を示す。図中の点線(t1’)乃至(t5’)のタイミングは、点線(t1)乃至(t5)のタイミングに対して、時間Dだけ遅延したタイミングを表す。又、ここでは、頻度検出部11は、点線(t1)のタイミングで、判定を開始し、当該点線(t1)のタイミングから二点鎖線(t9)のタイミングまでの期間F(第3の期間)における頻度を検出する。又、図12では、二点鎖線(t8)のタイミングで、所定の頻度(例えば、第3の期間の50%の時間的割合)に到達し、音声レベル検出信号S2が有効とされた状態を表す。

0068

図12においても、電流レベル検出信号S3に遅延が生じているため、図7を参照して上記したとおり、大音量期間に続く小音量期間(t5)〜(t5’)の期間において、判定部8が異常電流を誤検出するおそれがある。

0069

この点、本実施形態に係る保護装置では、頻度検出部11によって、(t1)で音声レベル検出信号S2の小音量の状態が検出されてから(t8)までの期間、及び(t5)で音声レベル検出信号S2の小音量の状態が検出されてから、所定の頻度に到達するまでの期間、音声レベル検出信号S2が無効とされる(マスクされる)。つまり、判定部8は、頻度検出部11で有効化された音声レベル検出信号S22に基づいて、(t8)〜(t9)の小音量期間において、異常電流の発生を判定する。この場合、大音量期間に続く小音量期間(t5)〜(t5’)における、音声レベル検出信号S2もマスクされこととなるため、第2の実施形態の場合と同様に、判定部8が大音量期間における駆動電流を異常電流と誤検出し、保護指令信号S4を出力することを防止することができる。

0070

以上、本実施形態に係る保護装置によれば、音声信号S1に重畳するノイズや、電流レベル検出信号S3の遅延によって異常電流を誤検出することを防止することができる。

0071

(第5の実施形態)
次に、図13を参照して、第5の実施形態に係る保護装置について説明する。本実施形態に係る保護装置は、小音量期間を判定する際の閾値音量Vth1(第1の閾値)が、音声信号の音源機器種別に応じて設定される点で、第1の実施形態と相違する。

0072

図13は、本実施形態に係る保護装置の構成を示す図である。本実施形態に係る保護装置は、第1の閾値設定部12を備え、第1の閾値設定部12によって音声レベル検出部5の閾値音量電圧Vth1(第1の閾値)が設定される。第1の閾値設定部12は、例えば、レジスタを含んで構成される。

0073

音声信号S1に含まれるノイズは、音源機器の種別ごとに異なっており、例えば、音源機器がラジオの場合はノイズが大きいが、音源機器がCDの場合はノイズが小さくなる。そのため、音源機器がラジオの場合に、閾値音量Vth1を小さい値に設定すると、音声信号S1に重畳するノイズによって小音量期間を検出できないおそれがある。特に、一定期間、小音量の状態が継続した際に小音量期間と識別する構成としている場合(例えば、継続期間検出部10を有する)には、小音量期間を検出できない状態が継続する。一方、閾値音量Vth1を大きな値にすると、微弱な異常電流が駆動電流の中に埋もれ、異常電流の検出精度を低下させてしまう。そこで、本実施形態では、閾値音量Vth1(第1の閾値)を、音声信号の音源機器の種別に応じて設定し、例えば、音源機器がラジオの場合は閾値音量Vth1を大きい値に設定するとともに、音源機器がCDの場合は閾値音量Vth1を小さい値に設定することを可能とする。

0074

より具体的には、第1の閾値設定部12は、音声再生装置2から音声信号S1の音源機器種別に関するデータS5を取得して、当該データS5を、レジスタに設定する。そして、第1の閾値設定部12は、当該設定された音源機器種別に対応する閾値音量Vth1が生成されるように、音声レベル検出部5に信号S6を出力する。これによって、閾値音量Vth1を生成する電源回路が制御されて、音声レベル検出部5のコンパレータ53の反転端子には、当該設定された音源機器種別に対応する閾値音量Vth1が入力される。

0075

以上、本実施形態に係る保護装置によれば、音声信号S1の音源機器の種別に応じた閾値音量Vth1を設定することができるため、音源機器の種別に応じて、適切な検出精度で異常電流の検出を継続することが可能となる。換言すると、異常電流の誤検出を防止するとともに、異常電流の検出精度を向上させることができる。

0076

尚、上記実施形態では、第1の閾値設定部12は、レジスタを用いて構成するものとしたが、使用者が操作するトグルスイッチ等を用いてもよい。

0077

(第6の実施形態)
次に、図14図15図16を参照して、第6の実施形態に係る保護装置について説明する。本実施形態に係る保護装置は、電流レベルを判定する際の閾値電流Ith(第2の閾値)が、ミュート期間に測定された電流の電流レベルに基づいて設定される点で、第1の実施形態と相違する。

0078

図14は、本実施形態に係る保護装置の構成を示す図である。本実施形態に係る保護装置は、第2の閾値設定部13を備え、第2の閾値設定部13によって電流レベル検出部6の閾値電流Ithに相当する閾値電圧Vth2(以下、単に「閾値電流Ith」とも言う)が設定される。駆動電流の電流レベルは、一般的に、音源機器の種別やスピーカの種別に応じて異なっている。そして、閾値電流Ithが、駆動電流の電流レベルに対して大きすぎると、異常電流の検出が適切にできなくなるおそれがある。

0079

図15は、駆動電流の電流レベルが異なる場合における、閾値電流Ithと駆動電流の関係の一例を示す図である。図15に示すように、駆動電流I3(二点鎖線)の電流レベルが全体的に小さい場合、閾値電流Ithaを閾値とすると、小音量期間における駆動電流I3の電流レベルに対して閾値電流Ithaが大きい値となるため、大きな異常電流が発生しなければ、異常電流を検出することができないことになる。そのため、駆動電流I3(二点鎖線)の電流レベルが全体的に小さい場合には、閾値電流Ithaよりも小さい閾値電流Ithbを基準として、閾値電流の発生の有無を判定する必要がある。一方、駆動電流に対して閾値電流Ithが小さすぎると、音声信号S1に含まれるノイズ等によって異常電流を誤検出するおそれがある。そこで、第2の閾値設定部13は、例えば、ミュート期間に、電源1から出力増幅部3に通流する電流(以下、「定常電流」と言う)の電流レベルを測定し、当該電流レベルに基づいて閾値電圧Vth2を設定することを可能とする。尚、図15では、一例として、駆動電流I3に対しては閾値電流Ithaを閾値として設定し、駆動電流I4に対しては閾値電流Ithbを閾値として設定した態様を示している。

0080

図16は、第2の閾値設定部13の動作フローの一例を示す図である。尚、ここでは、第2の閾値設定部13は、CPUが実行するプログラム制御によって実現されているものとする。

0081

まず、電源1が投入されると、第2の閾値設定部13は、図示しない記憶部に閾値電流Ithの初期値を設定する(F1)。尚、閾値電流Ithの初期値は、例えば、異常電流と判定する際に基準とする平均的な閾値電流Ithであり、音量小期間に通流する駆動電流に所定の異常電流を重畳させた値である。そして、第2の閾値設定部13は、例えば、ミュート期間に、定常電流を測定し、電流レベルが所定値よりも小さい場合、当該閾値電流Ithの初期値を補正する。具体的には、第2の閾値設定部13は、電源1が投入された後、音声再生装置2から、ミュート期間に出力される初期測定タイミング信号S7が出力されることを待ち受ける(F2:No)。そして、第2の閾値設定部13は、初期測定タイミング信号S7を取得した場合(F2:Yes)、電流レベル検出部6を用いて定常電流の電流レベルを測定する(F3)。ここでは、第2の閾値設定部13は、電流レベル検出部6のコンパレータ63の反転端子に入力する基準電圧を段階的に変更することによって、当該駆動電流の電流レベルを測定するものとする。このときの定常電流が、所定値(例えば、一般的なオーディオ機器における定常電流の大きさ)よりも大きいことを示す信号を取得した場合(F4:No)、第2の閾値設定部13は、初期設定した閾値電流Ithを、異常電流を判定の際の設定値とする(F6)。一方、このときの定常電流が所定値よりも小さいことを示す信号を取得した場合(F4:Yes)、第2の閾値設定部13は、初期設定した閾値電流Ithから所定値だけ小さい値に補正して(F5)、当該小さくした閾値電流Ithを異常電流判定の際の設定値とする(F6)。これによって、駆動電流の電流レベルに応じた閾値電流Ithを設定することができる。

0082

以上、本実施形態に係る保護装置によれば、駆動電流の電流レベルに応じた閾値電流Ithを設定することができるため、異常電流の誤検出を防止するとともに、異常電流の検出精度を向上させることができる。

0083

尚、第2の閾値設定部13にて、駆動電流の電流レベルに応じた閾値電流Ithを設定する方法は、種々の態様が考えられる。例えば、ミュート期間に、音声再生装置2からテスト信号となる音声信号S1を出力して、そのときに検出される電流レベルに基づいて閾値電流Ithを設定してもよい。

0084

(第7の実施形態)
次に、図17を参照して、第7の実施形態に係る保護装置について説明する。本実施形態に係る保護装置は、直流オフセットによって発生している異常電流を検出する点で、第1の実施形態と相違する。

0085

図17は、本実施形態に係る保護装置の構成を示す図である。本実施形態に係る電流レベル検出部6aは、出力増幅部3の直流オフセットによって発生している異常電流を検出するべく、出力増幅部3の直流オフセットのレベルを検出する。電流レベル検出部6aは、例えば、出力増幅部3として一般的なBTL(Balanced Transformer Less)方式である場合、出力増幅部3を構成する反転増幅器及び非反転増幅器夫々の出力側差電圧S3aを検出することで直流オフセットのレベルを検出することができる。より具体的には、出力増幅部3を構成する反転増幅器及び非反転増幅器夫々の出力側の差電圧は、直流オフセット成分に音声信号S1に対応する交流成分が重畳した波形となっているため、ローパスフィルタ等を用いることで、当該差電圧から直流オフセット成分のみを抽出することができる。そして、電流レベル検出部6aは、当該直流オフセット成分と閾値電流(第2の閾値)に対応する電圧Vth2とを比較して、その比較結果を、電流レベル検出信号S3bとして判定部8に出力する。

0086

判定部8は、当該電流レベル検出信号S3bと音声レベル検出信号2に基づいて、直流オフセットに起因する異常電流が発生しているか否かを判定して、保護指令信号S4を生成する。尚、本実施形態の場合においても、音声レベル検出部5、判定部8の動作は、第1の実施形態で説明したものと同様である。

0087

以上のように、本実施形態に係る保護装置によれば、直流オフセットに起因する異常電流の発生を早期に検出することができる。

0088

(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限らず、種々に変形態様が考えられる。

0089

上記実施形態では、音声再生装置2の一例として、DSPを用いる態様を示したが。ラジオ等のアナログ式再生装置であってもよい。

0090

又、上記実施形態では、音声レベル検出部5の一例として、全波整流回路51、包絡線検波器52、コンパレータ53を含んで構成するものとしたが、音声信号S1の音声レベルを検出することができれば、他の回路部品で構成してもよく、ウィンドウコンパレータOR回路を用いて構成してもよい。又、音声レベル検出部5をDSPの構成の一部として、音声信号S1のデジタルデータを演算して、小音量期間を検出する構成であってもよい。又、音声信号S1のデジタルデータを演算して、絶対値検出を行ってもよい。又、音声信号S1のデジタルデータを演算して、二乗値検出または二乗平均値検出を行ってもよい。

0091

又、上記実施形態では、電流レベル検出部6の一例として、シャント抵抗61によって、電源1からスピーカ4に通流する電流を検出する態様を示したが、電流レベルを検出することができれば、他の回路部品で構成してもよく、ホール素子カレントミラー回路を用いてもよい。又、電流レベル検出部6が電源1からスピーカ4に通流する電流を検出する位置も、電源1と出力増幅部3の間の電源回路内に限らず、出力増幅部3の出力側であってもよい。又、電流レベル検出部6は、DSPの構成の一部として、電流レベル検出信号S3のデジタルデータを演算して、電流レベルを検出する構成であってもよい。又、電流レベル検出部6の後段側に電流遮断部7を設ける等、配置を変更してもよい。

0092

又、上記実施形態では、判定部8が保護指令信号S4を生成(ハイレベル出力)した場合、電流遮断部7のスイッチ回路をオフして、電源1からスピーカ4に通流する電流を遮断する構成としたが、その保護方法は任意であり、例えば、音声再生装置2に保護指令信号S4を出力して、音声再生装置2から警報用の音声信号S1を出力させたり、音楽再生を停止させたりする構成であってもよい。又、電源1からスピーカ4に通流する電流の電流値を低減させる構成であってもよい。

0093

又、上記実施形態では、音声レベル検出部5、電流レベル検出部6、判定部8等の各部の構成をハードウェア構成によって実現する態様を示した。但し、これらの構成の一部又は全部を、マイコン等のプログラム制御によるソフトウェア構成によって実現する態様であってもよい。

0094

又、上記実施形態では、継続期間検出部10の一例として、音声レベル検出部5と判定部8の間に設けて、音声信号S1の音声レベルが第1の閾値よりも小さい状態の継続期間を検出して、第2の期間を超えるまで、当該音声レベル検出信号S2を無効にする態様を示した。一方、ノイズによる誤検出を抑制する観点のみを考慮した場合、継続期間検出部10は、上記構成に代えて、電流レベル検出部6と判定部8の間に設けて、電流レベルが第2の閾値よりも大きい状態の継続期間を検出して、第2の期間を超えるまで、当該電流レベル検出信号S3を無効にする構成であってもよい。又、頻度検出部11についても、同様に、電流レベル検出部6と判定部8の間に設けて、電流レベルが第2の閾値よりも大きい状態の頻度を検出して、当該頻度が所定の頻度を超えるまで、当該電流レベル検出信号S3を無効にする構成であってもよい。

0095

以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

0096

本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。

0097

スピーカを駆動する駆動回路における異常電流を検出する保護装置であって、前記駆動回路に出力される音声信号S1の音声レベルを検出する音声レベル検出部5と、電源から前記駆動回路に通流する電流の電流レベルを検出する電流レベル検出部6と、前記音声レベルの検出信号S2と前記電流レベルの検出信号S3に基づいて、音声信号の音声レベルが第1の閾値Vth1よりも小さいときに、第2の閾値Ithよりも大きい電流レベルが検出された場合、保護指令信号S4を生成する判定部8と、を備えることを特徴とする保護装置を開示する。この保護装置によれば、音声レベルが小さい期間にのみ、異常電流を検出することで、微弱な異常電流まで検出することが可能となり、異常電流の検出精度を向上させることができる。そして、音声再生中に異常電流を検出することが可能となるため、異常電流の早期発見につながり、スピーカや電力増幅部(パワーアンプIC)の破損を確実に防止することができる。

0098

又、前記判定部8に出力される前記音声レベルの検出信号S2又は前記電流レベルの検出信号S3の少なくともいずれか一方を第1の期間遅延させる遅延補正部9を更に備える、ことを特徴とする保護装置を開示する。この保護装置によれば、音声レベル検出信号S2に対して電流レベル検出信号に遅延が生じる場合においても、異常電流を誤検出することがなくなり、異常電流の検出精度を向上させることができる。

0099

又、前記音声信号の音声レベルが前記第1の閾値よりも小さい状態の継続期間を検出し、当該継続期間が第2の期間を超えるまで、前記判定部に出力される前記音声レベルの検出信号を無効とする継続期間検出部10を更に備える、ことを特徴とする保護装置を開示する。この保護装置によれば、音声信号に重畳するノイズに起因する異常電流の誤検出を防止することができる。

0100

又、前記音声信号の音声レベルが前記第1の閾値よりも小さい状態の頻度を第3の期間において検出し、当該頻度が所定の頻度を超えるまで、前記判定部に出力される前記音声レベルの検出信号を無効とする頻度検出部11を更に備える、ことを特徴とする保護装置を開示する。この保護装置によれば、音声信号に重畳するノイズに起因する異常電流の誤検出を防止することができる。

0101

又、前記継続期間検出部10は、前記第2の期間が、前記音声レベルの検出信号S2に対する前記電流レベルの検出信号S3の遅延時間D以上の長さとなるように設定されることを特徴とする保護装置を開示する。この保護装置によれば、音声信号に重畳するノイズや電流レベル検出信号の遅延に起因する異常電流の誤検出を防止することができる。

0102

又、前記頻度検出部11は、前記第3の期間を開始してから当該音声レベルの検出信号S2を無効とする期間が、少なくとも前記音声レベルの検出信号S2に対する前記電流レベルの検出信号S3の遅延時間D以上の長さとなるように設定されることを特徴とする保護装置を開示する。この保護装置によれば、音声信号に重畳するノイズや電流レベル検出信号の遅延に起因する異常電流の誤検出を防止することができる。

0103

又、前記継続期間検出部10は、前記第2の期間が、一連の前記音声信号を構成する音声データの切り替え時に設けられる所定のミュート期間よりも短い期間となるように設定されることを特徴とする保護装置を開示する。この保護装置によれば、音声信号に重畳するノイズや電流レベル検出信号の遅延に起因する異常電流の誤検出を防止しつつ、ミュート期間においても、異常電流の検出が可能となる。

0104

又、前記頻度検出部11は、前記第3の期間が、一連の前記音声信号を構成する音声データの切り替え時に設けられる所定のミュート期間よりも短い期間となるように設定されることを特徴とする保護装置を開示する。この保護装置によれば、音声信号に重畳するノイズや電流レベル検出信号の遅延に起因する異常電流の誤検出を防止しつつ、ミュート期間においても、異常電流の検出が可能となる。

0105

又、前記音声信号の音源機器種別に応じて前記第1の閾値を設定する第1の閾値設定部12を更に備える、ことを特徴とする保護装置を開示する。この保護装置によれば、異常電流の誤検出を防止するとともに、異常電流の検出精度を向上させることができる。

0106

又、所定のミュート期間において電源から前記駆動回路に通流する電流の電流レベルを検出し、当該電流レベルに基づいて、前記第2の閾値を設定する第2の閾値設定部12を更に備える、ことを特徴とする保護装置を開示する。この保護装置によれば、駆動電流の電流レベルに応じた閾値電流Ithを設定することができるため、異常電流の誤検出を防止するとともに、異常電流の検出精度を向上させることができる。

0107

本開示は、スピーカを駆動する駆動回路における異常電流を検出する保護装置に用いるに好適である。

0108

1電源
2音声再生装置
3出力増幅部
4スピーカ
5音声レベル検出部
6電流レベル検出部
7電流遮断部
8 判定部
9遅延補正部
10 継続期間検出部
11頻度検出部
12 第1の閾値設定部
13 第2の閾値設定部

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 日本電気株式会社の「 電力増幅器」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】変換効率のよい電力増幅器を提供することを目的とする。【解決手段】電力増幅器は、第1のスイッチング素子と、第2のスイッチング素子と、第1のコンデンサと、第2のコンデンサと、を含む電力増幅回路を備... 詳細

  • 株式会社東芝の「 D級アンプ及び音響再生システム」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】同一のローパスフィルタを用いて、スピーカアンプ動作とラインアンプ動作が可能なD級アンプを提供する。【解決手段】実施形態によれば、D級アンプ1は、PWM変調器10と、相補的に動作する2つのトラン... 詳細

  • 株式会社村田製作所の「 増幅回路」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】NF及び増幅率の劣化を抑制する。【解決手段】高周波信号を増幅する増幅回路100は、IC素子20に内蔵される増幅器の一例であるトランジスタTr1と、トランジスタTr1の入力端子に直列に接続された... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ