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技術 レンズシート、撮像モジュール、撮像装置

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 播戸一樹荒川文裕川口修司
出願日 2015年12月28日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-257031
公開日 2017年7月6日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-120326
状態 特許登録済
技術分野 固体撮像素子 光学要素・レンズ スタジオ装置 レンズ以外の光学要素
主要キーワード 隔壁シート 略多角錐形状 交差角度α 多層誘電膜 略四角錐形状 一部形状 表裏判別 楔形形状
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題

撮像モジュール及び撮像装置薄型化することができるレンズシート、及び、これを備える撮像モジュール、撮像装置を提供する。

解決手段

レンズシート11は、撮像モジュール10において撮像素子部14よりも光の入射側に配置され、シート面に沿って配列され、一方の面側に凸状の単位レンズ形状112を有する光透過部111と、光透過部111と交互に配列され、該レンズシート11の厚み方向に沿って、単位レンズ形状112側の面から反対側である該レンズシート11の裏面側へ延びる光吸収部113とを備え、光吸収部113は、単位レンズ形状112との境界t1、t4において、単位レンズ形状112の一部を覆う被覆部113aを備えることを特徴とする。

概要

背景

近年、スマートフォンタブレット等の携帯端末に備えられるカメラにおいては、画質の向上等、様々な開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。特に、スマートフォン等の携帯端末においては、薄型化が進んでおり、携帯端末に備えられるカメラ(以下、携帯端末用カメラという)においても、薄型化が図られている(例えば、特許文献1参照)。

また、ライトフィールドカメラと呼ばれる、撮影後に焦点距離被写界深度を変更できるカメラが開発され、近年広まっている(例えば、特許文献2参照)。このライトフィールドカメラは、イメージセンサ上に配置されたマイクロレンズアレイにより、入射光を分割して複数の方向の光を撮影することにより、撮影後に光の入射方向や強度に基づいて所定の画像処理を行って所定の焦点距離や被写界深度に変更することができる。

概要

撮像モジュール及び撮像装置を薄型化することができるレンズシート、及び、これを備える撮像モジュール、撮像装置を提供する。レンズシート11は、撮像モジュール10において撮像素子部14よりも光の入射側に配置され、シート面に沿って配列され、一方の面側に凸状の単位レンズ形状112を有する光透過部111と、光透過部111と交互に配列され、該レンズシート11の厚み方向に沿って、単位レンズ形状112側の面から反対側である該レンズシート11の裏面側へ延びる光吸収部113とを備え、光吸収部113は、単位レンズ形状112との境界t1、t4において、単位レンズ形状112の一部を覆う被覆部113aを備えることを特徴とする。

目的

本発明の課題は、撮像モジュール及び撮像装置を薄型化することができるレンズシート、及び、これを備える撮像モジュール、撮像装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

撮像モジュールにおいて撮像素子部よりも光の入射側に配置されるレンズシートであって、シート面に沿って配列され、一方の面側に凸状の単位レンズ形状を有する光透過部と、前記光透過部と交互に配列され、該レンズシートの厚み方向に沿って、前記単位レンズ形状側の面から反対側である該レンズシートの裏面側へ延びる光吸収部とを備え、前記光吸収部は、前記単位レンズ形状との境界において、前記単位レンズ形状の一部を覆う被覆部を備えること、を特徴とするレンズシート。

請求項2

請求項1に記載のレンズシートにおいて、前記被覆部によって覆われる前記単位レンズ形状の面積S1と、前記単位レンズ形状の表面積S2との割合R(=S1/S2)は、0%<R≦20%の範囲であること、を特徴とするレンズシート。

請求項3

請求項1又は請求項2に記載のレンズシートにおいて、前記光透過部の屈折率N1と前記光吸収部の屈折率N2とは、N1≦N2を満たすこと、を特徴とするレンズシート。

請求項4

請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のレンズシートにおいて、前記光透過部は、柱状に形成され、該レンズシートのシート面に沿って一方向に配列されており、前記光吸収部は、前記光透過部の長手方向に延在していること、を特徴とするレンズシート。

請求項5

請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のレンズシートにおいて、前記光透過部は、シート面に沿って複数の方向に配列されており、前記光吸収部は、互いに隣り合う前記光透過部間に、各前記光透過部を囲むようにして設けられていること、を特徴とするレンズシート。

請求項6

入射する光を電気信号に変換する複数の画素2次元配列された撮像素子部と、前記撮像素子部よりも光の入射側に配置され、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のレンズシートと、を備える撮像モジュール。

請求項7

入射する光を電気信号に変換する複数の画素が2次元配列された撮像素子部と、前記撮像素子部よりも光の入射側に配置され、請求項4に記載のレンズシートを2枚備えるレンズシートユニットとを備え、前記レンズシートユニットにおいて、光軸方向から見て、一方の前記レンズシートの前記光透過部の配列方向と、他方の前記レンズシートの前記光透過部の配列方向とは交差していること、を特徴とする撮像モジュール。

請求項8

請求項7に記載の撮像モジュールにおいて、光軸方向から見て、一方の前記レンズシートの前記光透過部の配列方向と、他方の前記レンズシートの前記光透過部の配列方向とが交差する交差角度αは、80°≦α≦100°を満たすこと、を特徴とする撮像モジュール。

請求項9

請求項6から請求項8までのいずれか1項に記載の撮像モジュールを備える撮像装置

技術分野

0001

本発明は、レンズシートと、これを備える撮像モジュール及び撮像装置とに関するものである。

背景技術

0002

近年、スマートフォンタブレット等の携帯端末に備えられるカメラにおいては、画質の向上等、様々な開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。特に、スマートフォン等の携帯端末においては、薄型化が進んでおり、携帯端末に備えられるカメラ(以下、携帯端末用カメラという)においても、薄型化が図られている(例えば、特許文献1参照)。

0003

また、ライトフィールドカメラと呼ばれる、撮影後に焦点距離被写界深度を変更できるカメラが開発され、近年広まっている(例えば、特許文献2参照)。このライトフィールドカメラは、イメージセンサ上に配置されたマイクロレンズアレイにより、入射光を分割して複数の方向の光を撮影することにより、撮影後に光の入射方向や強度に基づいて所定の画像処理を行って所定の焦点距離や被写界深度に変更することができる。

先行技術

0004

特開2015−99345号公報
特表2015−520992号公報

発明が解決しようとする課題

0005

携帯端末用カメラでは、高画質な画像を撮影するためには、レンズ収差補正等が必要となる。そのため、携帯端末用カメラでは、複数枚レンズにより構成される撮像レンズが用いられている。しかし、この撮像レンズは、複数枚のレンズにより構成されているため、全体としてのカメラの厚さ(5〜7mm程度)の約80%(約4mm)を撮像レンズが占めることとなる。そのため、携帯端末用カメラにおいて、高画質な画像の撮影と薄型化との両立が、大きな課題となっている。
また、携帯端末用カメラに対する、画質や撮影機能の向上等は、常に要求されることである。

0006

一方、ライトフィールドカメラでは、イメージセンサ上に配置される各マイクロレンズアレイの各レンズからの光(像)が、受光面上で重ならないようにするために、前述のような撮像レンズや、各レンズに対応した隔壁を有する隔壁シート等が必要となっている。
前述のように撮像レンズは、複数枚のレンズにより構成されるため、大型であり、ライトフィールドカメラの小型化、薄型化が困難であった。また、隔壁シートを配置する場合には、隔壁とマイクロレンズアレイとの位置合わせが困難であるという問題があった。

0007

本発明の課題は、撮像モジュール及び撮像装置を薄型化することができるレンズシート、及び、これを備える撮像モジュール、撮像装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、撮像モジュール(10)において撮像素子部(14)よりも光の入射側に配置されるレンズシート(11)であって、シート面に沿って配列され、一方の面側に凸状の単位レンズ形状(112)を有する光透過部(111)と、前記光透過部と交互に配列され、該レンズシートの厚み方向に沿って、前記単位レンズ形状側の面から反対側である該レンズシートの裏面側へ延びる光吸収部(113)とを備え、前記光吸収部は、前記単位レンズ形状との境界において、前記単位レンズ形状の一部を覆う被覆部(113a)を備えること、を特徴とするレンズシートである。
第2の発明は、第1の発明のレンズシート(11)において、前記被覆部(113a)によって覆われる前記単位レンズ形状(112)の面積S1と、前記単位レンズ形状の表面積S2との割合R(=S1/S2)は、0%<R≦20%の範囲であること、を特徴とするレンズシートである。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明のレンズシート(11)において、前記光透過部(111)の屈折率N1と前記光吸収部(113)の屈折率N2とは、N1≦N2を満たすこと、を特徴とするレンズシートである。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかのレンズシート(11)において、前記光透過部(111)は、柱状に形成され、該レンズシートのシート面に沿って一方向に配列されており、前記光吸収部(113)は、前記光透過部の長手方向に延在していること、を特徴とするレンズシートである。
第5の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかのレンズシート(11)において、前記光透過部(111)は、シート面に沿って複数の方向に配列されており、前記光吸収部(113)は、互いに隣り合う前記光透過部間に、各前記光透過部を囲むようにして設けられていること、を特徴とするレンズシートである。
第6の発明は、入射する光を電気信号に変換する複数の画素2次元配列された撮像素子部(14)と、前記撮像素子部よりも光の入射側に配置され、第1の発明から第5の発明までのいずれかのレンズシート(11)と、を備える撮像モジュール(10)である。
第7の発明は、入射する光を電気信号に変換する複数の画素が2次元配列された撮像素子部(14)と、前記撮像素子部よりも光の入射側に配置され、第4の発明のレンズシート(11、12)を2枚備えるレンズシートユニット(13)とを備え、前記レンズシートユニットにおいて、光軸方向から見て、一方の前記レンズシート(11)の前記光透過部(111)の配列方向と、他方の前記レンズシート(12)の前記光透過部(121)の配列方向とは交差していること、を特徴とする撮像モジュール(10)である。
第8の発明は、第7の発明の撮像モジュール(10)において、光軸方向から見て、一方の前記レンズシート(11)の前記光透過部(111)の配列方向と、他方の前記レンズシート(12)の前記光透過部(121)の配列方向とが交差する交差角度αは、80°≦α≦100°を満たすこと、を特徴とする撮像モジュールである。
第9の発明は、第6の発明から第8の発明までのいずれかの撮像モジュール(10)を備える撮像装置(1)である。

発明の効果

0009

本発明によれば、撮像モジュール及び撮像装置を薄型化することができるレンズシート、及び、これを備える撮像モジュール、撮像装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

実施形態のカメラ1を説明する図である。
実施形態の撮像モジュール10を説明する図である。
実施形態のレンズシートユニット13を説明する図である。
実施形態の第1レンズシート11を説明する図である。
実施形態の第2レンズシート12を説明する図である。
光吸収部の樹脂充填不足した場合におけるレンズシート11’を説明する図である。
実施形態の第1レンズシート11の製造方法の一例を説明する図である。
実施形態の撮像モジュール10のイメージセンサ14の受光面上での結像の様子を説明する図である。
第1レンズシート11のレンズ形状面11a、第2レンズシート12のレンズ形状面12aの向きを説明する図である。
第1レンズシート11及び第2レンズシート12の他の層構成の一例を示す図である。
撮像モジュールの別な形態を説明する図である。
別な形態の撮像モジュールに用いられるレンズシート11の詳細を説明する図である。
別な形態の撮像モジュールに用いられるレンズシート11に設けられる単位レンズ形状112の別な形態を説明する図である。
レンズシートユニット13の変形形態を示す図である。
レンズシートユニット13の光透過部111,121の配列方向とイメージセンサ14の画素の配列方向との関係を示す図である。

実施例

0011

以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中において、シート面とは、各シート状の部材において、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。

0012

(実施形態)
図1は、本実施形態のカメラ1を説明する図である。
図2は、本実施形態の撮像モジュール10を説明する図である。
図1を含め、以下に示す各図において、理解を容易にするために、XYZ直交座標系を適宜設けて示している。この座標系では、撮影者が、撮像装置を基本的な姿勢で支持し、光軸Oを水平として画像を撮影するとき、水平方向(左右方向)をX方向、鉛直方向(上下方向)をY方向とし、撮影者側から見て左側(被写体側から見て右側)に向かう方向を+X方向、鉛直方向上側に向かう方向を+Y方向、光軸O方向をZ方向とし、被写体側に向かう方向を+Z方向とする。

0013

カメラ1は、被写体を撮像することができる撮像装置である。
カメラ1は、図1に示すように、開口部20を有する筐体30内に、撮像モジュール10を備えている。また、このカメラ1は、不図示の制御部、記憶部、シャッタ部、シャッタ駆動部等を備えている。
開口部20は、被写体側からの光を、カメラ1の撮像モジュール10へ取り込む開口である。この開口部20には、撮像モジュール10への埃やゴミ等の異物侵入を防止する等の観点から、開口部20を覆うようにカバーガラス21が配置されている。

0014

本実施形態の撮像モジュール10は、光軸O(Z方向)に沿って、光の入射側(被写体側、+Z側)から順に、レンズシートユニット13、イメージセンサ14等を備えている。この撮像モジュール10は、前述の制御部からの出力信号により、像を撮像する。
レンズシートユニット13及びイメージセンサ14は、矩形状の平板状の部材であり、その幾何学的中心に光軸Oが直交している。

0015

図3は、本実施形態のレンズシートユニット13を説明する図である。図3(a)は、レンズシートユニット13の斜視図であり、図3(b)では、レンズシートユニット13を構成する第1レンズシート11の光透過部111及び第2レンズシート12の光透過部121の配列方向について示している。
図4は、本実施形態の第1レンズシート11を説明する図である。図4(a)は第1レンズシート11の光透過部111の配列方向及び第1レンズシート11の厚み方向に平行な断面の一部を拡大して示し、図4(b)では、図4(a)に示す断面の一部をさらに拡大して示している。
図5は、本実施形態の第2レンズシート12を説明する図である。図5(a)は第2レンズシート12の光透過部121の配列方向及び第2レンズシート12の厚み方向に平行な断面の一部を拡大して示し、図5(b)では、図5(a)に示す断面の一部をさらに拡大して示している。

0016

レンズシートユニット13は、光軸O方向(Z方向)において、イメージセンサ14の被写体側(+Z側)に位置している。レンズシートユニット13は、光軸O方向(Z方向)に沿って被写体側(+Z側)から順に、2枚のレンズシート、すなわち第1レンズシート11、第2レンズシート12が積層されている。
レンズシートユニット13は、第1レンズシート11及び第2レンズシート12が一体に積層されて不図示の支持部材により支持されており、イメージセンサ14に対する左右方向(X方向)、上下方向(Y方向)、光軸O方向(Z方向)における位置等が決められている。

0017

第1レンズシート11は、柱状であってシート面に沿って一方向に配列される複数の光透過部111と、光透過部111の配列方向において、光透過部111と交互に配置される複数の光吸収部113とを備えている。本実施形態の第1レンズシート11では、図3(a)に示すように、光透過部111は、上下方向(Y方向)に配列され、その長手方向(稜線方向)が左右方向(X方向)に平行となっている。
光透過部111は、光を透過する透明部分であり、イメージセンサ14側(−Z側)に、凸形状の単位レンズ形状112を有している。第1レンズシート11のイメージセンサ14側(−Z側)の面は、単位レンズ形状112が複数配列されたレンズ形状面11aとなっている。また、第1レンズシート11の被写体側(+Z側)の面(レンズ形状面11aとは反対側の面)である裏面11bは、略平面状となっている。

0018

第1レンズシート11の単位レンズ形状112は、イメージセンサ14側(−Z側)に凸となっており、光透過部111の配列方向(Y方向)及び第1レンズシート11の厚み方向(Z方向)に平行な断面における断面形状が円の一部形状円弧形状)となっている。単位レンズ形状112は、この断面形状が光透過部111の長手方向に沿って延在している。
光透過部111の裏面11b側(被写体側、+Z側)には、シート面に平行な方向に連続しているランド部114が形成されており、各光透過部111がランド部114に接合されている。
このランド部114は、光透過部111と同様に、光を透過する透明部分である。ランド部114は、その厚みができる限り薄い方が好ましく、ランド部114の厚さが0であること(即ち、ランド部114が存在しない形態)が、迷光等を防止し、高画質の画像を提供する観点から理想的である。なお、本実施形態のランド部114は、光透過部111と一体に形成されている。

0019

光透過部111は、光透過性を有する樹脂により形成され、その屈折率N1は、1.38〜1.60程度である。
本実施形態の光透過部111は、ウレタンアクリレートポリエステルアクリレートエポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂を用いて、紫外線成形法等により形成されている。
なお、これに限らず、光透過部111は、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。また、光透過部111は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂等の熱可塑性樹脂等を用いて熱溶融押出成形法等により形成されてもよいし、ガラスにより形成されてもよい。
また、単位レンズ形状112の表面には、反射防止機能を有する不図示の反射防止層が形成されている。この反射防止層は、反射防止機能を有する材料(例えば、フッ化マグネシウム(MgF2)、二酸化ケイ素(SiO2)、フッ素光学用コーティング剤等)を所定の膜厚コーティングする等により形成される。

0020

なお、本実施形態では、第1レンズシート11の裏面11bの表面に、反射防止機能を有する不図示の反射防止層を設けてもよい。この反射防止層は、例えば、前述の反射防止機能を有する材料(例えば、フッ化マグネシウム(MgF2)、二酸化ケイ素(SiO2)、フッ素系光学用コーティング剤等)を所定の膜厚でコーティングする等により形成される。
本実施形態では、第1レンズシート11の裏面11bは、レンズシートユニット13への光の入射面である。従って、裏面11bに、反射防止層を形成することにより、第1レンズシート11と空気との界面となる裏面11bでの反射を抑制し、入射光量の増加を図っている。

0021

光吸収部113は、光を吸収する作用を有し、第1レンズシート11の厚み方向に沿って、単位レンズ形状112が形成されたレンズ形状面11a側から反対側の面(裏面)11b側へ延びる壁状の部分である。また、光吸収部113は、光透過部111の長手方向に沿って延在している。
光吸収部113は、図4に示すように、その配列方向及び第1レンズシート11の厚み方向に平行な断面における断面形状が楔形形状、もしくは、矩形形状である。ここでいう楔形形状とは、一方の端部の幅が広く、他方に向けて次第に幅が狭くなる形状をいい、三角形形状台形形状等を含む形状をいう。

0022

本実施形態の光吸収部113は、その配列方向及び第1レンズシート11の厚み方向に平行な断面における断面形状が、レンズ形状面11a側の寸法が裏面11b側の寸法に比べて大きい台形形状となっている。これに限らず、光吸収部113は、その配列方向及び第1レンズシート11の厚み方向に平行な断面における断面形状が、裏面11b側を頂点とする三角形形状としてもよい。

0023

光吸収部113は、光透過部111内を進む光のうち、隣接する他の光透過部111側へ向かうような迷光を吸収する機能を有する。
ここで、光吸収部113は、迷光となる光を効率よく吸収するとともに、光透過部111に効率よく光を入射させる観点から、レンズ形状面11a側の面が、単位レンズ形状112と光透過部111の側面M1との境界t1と、隣接する光透過部111の単位レンズ形状112と側面M4との境界t4とを結んだ面M3と重なることが望ましい。

0024

しかし、後述するように光吸収部113は、ワイピング等の手法により各光透過部111間の溝部に樹脂を充填して形成されるので、面M3まで樹脂が充填された光吸収部113を形成しようとすると、光透過部111間の溝部への樹脂の充填不足が生じやすくなる。特に、光透過部111のレンズ形状面11aには凸状の単位レンズ形状112が配列されているので、各単位レンズ形状112間の谷間となる部分の溝部に充填された樹脂の面を、面M3に一致させるのが非常に困難となる。

0025

図6は、光吸収部の樹脂の充填が不足した場合におけるレンズシート11’を説明する図である。図6は、図3(b)に対応する図である。
仮に、各光透過部111間の溝部への樹脂の充填不足が生じた場合、レンズシート11’は、光透過部111の側面M1、M4のレンズ形状面11a側の端部に、光吸収部が形成されなくなり、図6に示すように、側面M1、M4の一部が表出してしまい、その表出した部分から光が入射してしまう。このようなレンズシート11’を撮像モジュール(カメラ)に用いて、被写体を撮影した場合、撮影した映像に、二重像ゴースト)等を生じさせてしまうこととなる。

0026

そこで、本実施形態の光吸収部113は、図3に示すように、単位レンズ形状112との境界において、単位レンズ形状112の一部を覆う被覆部113aを設け、光吸収部113のレンズ形状面11a側の面が面M3よりも単位レンズ形状112の頂部t3側に位置し、光透過部111の側面M1、M4が表出してしまうのを確実に防いでいる。これにより、レンズシート11は、光透過部111の側面M1、M4の一部が表出してしまい、その部分から光が入射してしまうのを防ぐことができる。

0027

ここで、光透過部111の側面M1、M4の一部が表出してしまうのを十分に防ぐとともに、光透過部111に十分な光量の光を透過させる観点から、被覆部113aによって覆われる単位レンズ形状112の面積S1と、単位レンズ形状112の表面積S2との割合R(=S1/S2)は、0%<R≦20%であることが望ましい。
仮に、割合Rを0%にしようとした場合、上述したように、ワイピング等による光吸収部113の製造により、光透過部111の側面M1、M4の一部が表出してしまう可能性が生じてしまうので望ましくない。また、割合Rが20%よりも大きい場合、被覆部113aによって覆われる単位レンズ形状112の面積が大きくなりすぎてしまい、光透過部111を透過する光量が減少してしまい、光の利用効率が低下するので望ましくない。

0028

この光吸収部113は、カーボンブラック等の光吸収性を有する材料(以下、光吸収材という)や、光吸収材を含有した樹脂(暗色系インキ)等により形成されるようにしてもよい。この光吸収部113に使用される光吸収材は、被覆部113aにより覆われた部位においても十分な光の吸収効果を得る観点から、粒子径が小さいもの(例えば、2μm以下)を用いるのが望ましい。
光吸収部113に用いられる光吸収材は、可視光領域の光を吸収する機能を有する粒子状等の部材が好適である。このような部材としては、カーボンブラック、グラファイト黒色酸化鉄等の金属塩顔料染料、顔料や染料で着色された樹脂粒子等が挙げられる。

0029

顔料や染料で着色された樹脂粒子を用いる場合には、その樹脂粒子は、アクリル系樹脂や、PC(ポリカーボネート)樹脂、PE(ポリエチレン)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、MBSメチルメタクリレートブタジエンスチレン)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂等により形成されたものが用いられる。
光吸収材としては、カーボンブラック等と上記のような着色された樹脂粒子とを組み合わせて用いてもよい。
光吸収材を含有する樹脂としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。
本実施形態の光吸収部113は、カーボンブラックを含有するアクリル系樹脂により形成されている。

0030

光吸収部113の屈折率N2は、1.45〜1.60程度である。また、光吸収部113の屈折率N2は、光透過部111の屈折率N1に対して、N2≧N1となっていることが好ましい。これは、光吸収部113と光透過部111との界面で、光が全反射する等し、不要な光がイメージセンサ14に到達することを防ぐためである。

0031

第1レンズシート11の各部の寸法は、以下の通りである。
光透過部111(単位レンズ形状112)の配列ピッチPは、約20〜230μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状112の曲率半径Rは、約10〜180μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状112のレンズ開口幅D1は、光透過部111の配列方向において、光透過部111のレンズ形状面11a側の寸法(単位レンズ形状112と、光透過部111の側面M1、M4との境界となる点t1及び点t2間の寸法)であり、約20〜200μmとすることが好ましい。

0032

単位レンズ形状112のレンズ高さH1は、第1レンズシート11の厚み方向(Z方向)において、単位レンズ形状112及び光透過部111の側面M1との境界t1から単位レンズ形状112の最も凸となる点t3までの寸法であり、約2〜40μmとすることが好ましい。
光透過部111の総厚さTは、第1レンズシート11の厚み方向(Z方向)において、光透過部111と裏面11bから点t3までの寸法であり、約30〜480μmである。

0033

光吸収部113の幅D2は、光透過部111の配列方向における、光透過部111の側面M1及び単位レンズ形状112の境界t1と、隣接する光透過部111の側面M4及び単位レンズ形状112の境界t4との距離であり、約1〜30μmとすることが好ましい。
光吸収部113の高さH2は、第1レンズシート11の厚み方向(Z方向)における光吸収部113の寸法であり、約20〜470μmとすることが好ましい。
被覆部113aの高さH4は、第1レンズシート11の厚み方向における被覆部113の寸法、すなわち面M3から光吸収部113のレンズ形状面11a側の面までの寸法であり、約1〜10μmとすることが好ましい。

0034

光吸収部113と光透過部111との界面がシート面の法線方向となす角度θは、0°≦θ≦10°とすることが好ましい。角度θを上述の範囲内とすることにより、紫外線硬化樹脂賦形による製造をする場合、金型からの離型が容易になる、という効果を奏することができる。また、レンズシート11、12をイメージセンサ14に貼り付けた場合において、光吸収部113、123の影となる部分減らし、イメージセンサ14の有効画素数を多く保つため、楔形の光吸収部113、123の全体の幅D2を小さくするのが好ましく、なおかつ、光吸収部113、123の高さH2を高く設定する場合、光吸収部の上端下端の幅の差を極力小さくした方が良いということがあるので、上述の範囲が好ましい。

0035

ランド厚D3は、ランド部114の厚さであり、第1レンズシート11の厚み方向において、光吸収部113の裏面11b側先端から第1レンズシート11の裏面11bまでの寸法であり、約1〜50μmとすることが、迷光や、所定の光透過部111(単位レンズ形状112)に入射した光が、隣接する他の光透過部111(単位レンズ形状112)側へ光が進んでしまうことを抑制する観点から好ましい。
第1レンズシート11は、上記寸法範囲で形成されることによって、その焦点距離が約24〜300μm(空気中の換算値)となる。

0036

第2レンズシート12は、第1レンズシート11のイメージセンサ14側(−Z側)に位置する光学シートである。この第2レンズシート12は、後述する接合層15により、イメージセンサ14の被写体側(+Z側)に接合されている。
第2レンズシート12は、前述の第1レンズシート11と同様の形状であり、単位レンズ形状122を有する光透過部121、光吸収部123、被覆部123a等を有しているが、レンズ形状面12aの向き、及び、光透過部121及び光吸収部123の配列方向が、第1レンズシート11とは相違している。

0037

第2レンズシート12では、凸状の単位レンズ形状122が形成されるレンズ形状面12aは、光の入射側となる被写体側(+Z側)に位置し、裏面12bは、イメージセンサ14側(−Z側)に位置している。
また、図3(b)に示すように、第2レンズシート12では、光透過部121及び光吸収部123の配列方向R12は、光軸O方向(Z方向)から見て、第1レンズシート11の光透過部111及び光吸収部113の配列方向R11と交差し、交差角度αをなしている。本実施形態では、この交差角度α=90°であり、第2レンズシート12の光透過部121(単位レンズ形状122)は、配列方向が左右方向(X方向)であり、長手方向が上下方向(Y方向)に延在している。
第2レンズシート12は、第1レンズシート11と同様の材料を用いて形成される。

0038

図7は、本実施形態の第1レンズシート11の製造方法の一例を説明する図である。
第1レンズシート11の製造方法の一例は、以下の通りである。なお、第2レンズシート12についても同様に製造することができる。
まず、図7(a)に示すように、PET樹脂製等の基材用のシート状の部材(以下、基材層という)51を用意し、図7(b)に示すように、その片面にメラミン樹脂アクリル樹脂等を塗布して硬化させ、剥離層52を形成する。

0039

次に、光透過部111を賦形する凹形状を有し、光吸収部113となる部分が溝状に賦形されるように凸形状に形成された成形型を用い、紫外線成形法により、図7(c)に示すように、基材層51の剥離層52の上に、光透過部111を形成する。
次に、図7(d)に示すように、光透過部111間の溝部分に、光吸収部113を形成する材料(光吸収材を含有した液状のバインダ)をワイピング(スキージング)して充填し、硬化させて、光吸収部113を形成する。

0040

ここで、光吸収部113には、単位レンズ形状112の一部を覆う被覆部113aが設けられている。この被覆部113aは、光透過部111に対するドクター刃押し付け力を変更したり、ワイピング処理回数を変更したり、ドクター材質を変更したりすることによって、光吸収部113と一体に形成される。これにより、光透過部111の側面(M1や、M4)と単位レンズ形状112との境界(t1、t4)は、光吸収部113により確実に覆われることとなり、側面(M1、M4)の一部が表出してしまうのを回避することができる。

0041

その後、所定の大きさに裁断して整え、図7(e)に示すように、剥離層52ごと基材層51を剥離する。そして、不図示の反射防止層を単位レンズ形状112のレンズ形状面11a(表面)や裏面11bに形成する等し、図7(f)に示すように、第1レンズシート11が形成される。
なお、第2レンズシート12は、上記の第1レンズシート11の製造方法と同様に形成される。すなわち、第2レンズシート12は、光透過部121の形成後、ワイピング等により光吸収部123及び被覆部123aを形成し、所定の大きさに裁断して、剥離層52ごと基材層51を剥離し、単位レンズ形状122の表面等に反射防止層を形成する等して、形成される。

0042

第1レンズシート11及び第2レンズシート12の製造方法は、上記の例に限らず、使用する材料等に応じて適宜選択できる。
例えば、基材層51及び剥離層52は、基材層に予め剥離層が形成されている汎用の部材を使用してもよい。また、基材層51は、上記の材料に限らず、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエステル、ポリカーボネート(PC)、ポリウレタン系樹脂ポリアクリル系樹脂等を用いて形成してもよいし、剥離層52は、上記の材料に限らず、シリコーン系材料フッ素化合物系材料等を用いて形成してもよい。
また、例えば、基材層51が剥離層52を有しておらず、光透過部111、121及び光吸収部113、123を形成後に、基材層51に相当する部分を削る等により、第1レンズシート11及び第2レンズシート12を形成してもよい。
また、例えば、光吸収部113、123は、光透過部111間の溝部分に光吸収部113、123を形成する材料を、真空充填等により充填して形成されるようにしてもよいし、毛細管現象を利用した充填方法により形成されるようにしてもよい。

0043

接合層15は、レンズシートユニット13(第2レンズシート12)とイメージセンサ14とを一体に接合する層である。
接合層15は、粘着剤又は接着剤により形成され、光透過性を有している。この接合層15の屈折率N3は、第2レンズシート12の光透過部121の屈折率N1と等しいことが好ましい。
また、イメージセンサ14は、駆動時に発熱し、約40℃前後まで表面温度が上昇する。そのため、イメージセンサ14の発熱によるレンズシートユニット13の反り等の変形を抑制する観点から、接合層15は、耐熱性を有することが好ましい。
このような接合層15としては、エポキシ樹脂製ウレタン樹脂製等の粘着剤、接着剤が好適である。
なお、接合層15は、その屈折率N3が光透過部121の屈折率N1よりも小さいものも適用可能である。このような接合層15としては、例えば、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。

0044

レンズシートユニット13を透過した光は、単位レンズ形状112、122により、後述するイメージセンサ14の受光面上が焦点となるように集光される。即ち、単位レンズ形状112、122の曲率半径R、屈折率N1は、イメージセンサ14の受光面上が焦点となるように設定されている。
また、第1レンズシート11と第2レンズシート12とは、単位レンズ形状112、122がその頂点(点t3)で互いに接した状態、又は、近接した状態で配置されており、第1レンズシート11と第2レンズシート12との間の隙間部分には、空気が存在する形態となっている。

0045

第1レンズシート11、第2レンズシート12は、光軸O方向(Z方向)から見た場合に、光透過部111及び光透過部121(単位レンズ形状112及び単位レンズ形状122)の配列方向が交差角度α=90°をなすように配置されている。また、第1レンズシート11、第2レンズシート12は、光透過部111、121間に光吸収部113、123を有している。従って、レンズシートユニット13は、光学的には、マイクロレンズが2次元方向(X方向及びY方向)に配置され、マイクロレンズ間遮光壁が形成された状態に略等しい。

0046

イメージセンサ14は、受光面で受光した光を電気信号に変換して出力する固体撮像素子である。このイメージセンサ14は、複数の画素が2次元方向に配列されており、各画素により、その画素に入射した光の強度を検出可能である。
イメージセンサ14を構成する複数の画素は、イメージセンサ14の受光面である被写体側の表面に、2次元方向に配列されている。本実施形態では、イメージセンサ14の画素は、左右方向及び上下方向(X方向及びY方向)に複数配列されているものとする。
このようなイメージセンサ14としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等が好適に用いられる。
本実施形態では、このイメージセンサ14として、CMOSが用いられている。

0047

開口部20から撮像モジュール10内に進んだ光は、レンズシートユニット13に入射し、第1レンズシート11及び第2レンズシート12を透過する。このとき、レンズシートユニット13内を透過する光は、第1レンズシート11の単位レンズ形状112により、その配列方向であるY方向(上下方向)において集光され、また、第2レンズシート12の単位レンズ形状122により、その配列方向であるX方向(左右方向)において集光される。また、第1レンズシート11及び第2レンズシート12において、光透過部111、121内を光軸O方向に対して大きな角度をなす方向へ進む光の一部は、光吸収部113、123に入射して吸収される。そして、レンズシートユニット13を透過した光は、イメージセンサ14の受光面で焦点を結ぶ。

0048

このとき、前述のように、第1レンズシート11及び第2レンズシート12は、単位レンズ形状112、122の長手方向が直交するように配置されているので、レンズシートユニット13は、光学的には、X方向及びY方向にマイクロレンズが複数配列されている形態に近しい。
そして、イメージセンサ14の受光面上には、この疑似的なマイクロレンズにより結像された像が、それぞれ重なることなく形成される。

0049

本実施形態では、疑似的なマイクロレンズの1つ1つのレンズに対して、イメージセンサ14の複数の画素が対応するように配置されている。そして、撮影時には、各画素には、対応する疑似的なマイクロレンズにより分割された光が入射し、各画素により、光の強度が検出される。また、各画素と、XY平面上のどの位置の単位レンズ形状112、122を透過したか(XY平面上の疑似的なマイクロレンズの位置)との関係から、画素に入射した光の入射方向が検出可能となる。
撮影時、撮像モジュール10により得られた、各画素が検出した入射光の強度及び入射方向の情報は、記憶部に記憶され、また、制御部により各種演算等が行われることにより、その焦点距離や被写界深度等を変更した(リフォーカス処理を行った)画像データとして生成可能である。

0050

図8は、本実施形態の撮像モジュール10のイメージセンサ14の受光面上での結像の様子を説明する図である。
一般的に、ライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイの1つのマイクロレンズに対して所定の領域内に位置する複数個の画素141(画素群)が対応している。そして、それぞれのマイクロレンズによる像が、例えば、図8(a)に示すように、対応する領域内に投影されることが重要である。
このとき、例えば、図8(b)に示すように、各マイクロレンズの像が隣の領域に投影され、像が重なると、被写体面上で異なる位置と角度を有する光が同一の画素に入射するクロストークという現象が生じ、光の入射方向や強度を分解できなくなる。これを解消するために、従来のライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイよりも被写体側に設けられた撮像レンズの絞りを利用したり、マイクロレンズアレイの単位レンズに対応した隔壁を有する隔壁シートをマイクロレンズアレイのイメージセンサ側等に別体で用意したりする必要があった。

0051

しかし、本実施形態によれば、各レンズシートの光吸収部113、123が、各光透過部111、121間に形成され、各レンズシートの厚み方向(Z方向)に延びているので、撮像レンズや隔壁シート等を用いることなく、かつ、図8(a)に示すように、クロストークを生じさせることなく、単位レンズ形状112、122により集光された光を、イメージセンサ14の対応する領域の画素141(画素群)に入射させることができる。これにより、画素141は、入射光の強度と入射方向の情報を高精度で出力することができる。

0052

(レンズシートの透過率の評価)
次に、被覆部113aによって覆われる単位レンズ形状112の面積S1と、単位レンズ形状112の表面積S2との割合R(=S1/S2)が相違する複数のレンズシートを準備して、割合Rと、レンズシートを透過する光の透過率との関係についての実測による評価を行った。
評価に使用したレンズシートの寸法、各部の材料は、以下のとおりである。
光透過部(単位レンズ形状)の配列ピッチP:60μm
単位レンズ形状の曲率半径R:40μm
単位レンズ形状のレンズ開口幅D1:50μm
単位レンズ形状のレンズ高さH1:10μm
光透過部の総厚さT:100μm
光吸収部の幅D2:10μm
光吸収部の高さH2:70μm
光透過部の側面M1がシート面の法線方向となす角度θ:5°
ランド厚D3:10μm
各レンズシートの光透過部に使用した材料:アクリル系樹脂(屈折率:1.52)
各レンズシートの光吸収部に使用した材料:アクリル系バインダーカーボン練り込んだアクリルビーズ粒径:2μm)を分散させた黒色インキ(屈折率:1.56)

0053

被覆部によって覆われる割合Rが15%のレンズシートの場合、レンズシートの透過率は、75.2%であった。
被覆部によって覆われる割合Rが20%のレンズシートの場合、レンズシートの透過率は、70.4%であった。
被覆部によって覆われる割合Rが21%のレンズシートの場合、レンズシートの透過率は、69.3%であった。
被覆部によって覆われる割合Rが25%のレンズシートの場合、レンズシートの透過率は、66.1%であった。
ここで、透過率(全光線透過率)の測定は、透過率計(株式会社色彩技術研究所製、HM−150)を用い、透過率計の光源をレンズ形状面側に配置して測定することにより行われた。

0054

上記評価結果より、被覆部によって覆われる割合が20%以下の場合、レンズシートの透過率は70%以上となり、レンズシートが十分な光を透過することができることが確認された。一方、被覆部の割合Rが20%を超えてしまうと、レンズシートの透過率が70%未満と低くなりすぎてしまい、レンズシートの光の利用効率が低下してしまうのが確認された。
上より、被覆部によって覆われる割合Rを20%以下となるように光吸収部(被覆部)を形成することによって、レンズシートを透過する光の量を十分に確保することができることが確認された。

0055

以上のことから、本実施形態によれば、複数枚の光学レンズからなる撮像レンズが不要であり、レンズシートユニット13の厚みを数10〜数100μm程度に抑えることができ、撮像モジュール10及びカメラ1として薄型化、軽量化を図ることができる。また、撮像レンズが不要となるので、撮像モジュール10及びカメラ1の生産コストを低減することができる。

0056

また、本実施形態によれば、各レンズシートに設けられた光吸収部113、123が、光を吸収する部材から構成されているので、光がレンズシートユニットに入射しても、各光吸収部によって、隣接する光透過部に光が入射してしまうのを抑制することができる。これにより、各単位レンズ形状112、122により集光された光を、イメージセンサ14の対応する領域の画素141(画素群)に適正に入射させることができ、入射光の強度と入射方向の情報とを高精度で出力することができる。

0057

また、本実施形態によれば、各レンズシート11、12内に光透過部111、121(単位レンズ形状112、122)に対応して光吸収部113、123が一体に形成されているので、隔壁シートとマイクロレンズアレイとの高精度の位置合わせが不要となる。これにより、マイクロレンズアレイと隔壁シートとの位置合わせ精度ずれによる歩留りの低下を抑制することができる。また、位置合わせが不要となるので、ハンドリングが容易となり、製造が容易に行え、生産コスト低減することができる。

0058

さらに、本実施形態によれば、光吸収部113に、単位レンズ形状112との境界において、単位レンズ形状112の一部を覆う被覆部113aが設けられているので、光吸収部の製造過程において、光透過部111の側面M1、M4の一部が表出された状態で光吸収部が形成されてしまうのを回避することができる。これにより、光透過部111の側面M1、M4の一部が表出し、その表出した部分から光が入射してしまうのを防ぐことができ、レンズシートを透過する光に二重像が生じてしまうのを防ぐことができる。
さらにまた、本実施形態によれば、レンズシート11は、被覆部113aによって覆われる単位レンズ形状112の面積S1と、単位レンズ形状112の表面積S2との割合R(=S1/S2)が、0%<R≦20%の範囲に形成されている。これにより、レンズシート11は、光透過部111の側面M1、M4の一部が表出してしまうのを十分に防ぐとともに、光透過部111に十分な量の光を透過させることができる。

0059

また、本実施形態によれば、光透過部111、121のレンズ開口幅D1を小さくしてX方向及びY方向に配列される単位レンズ形状112、122を増やすことも容易であり、かつ、光吸収部113,123が一体に形成されるので、レンズシートユニット13による疑似的なマイクロレンズをより細密化することができ、画像の空間解像度を向上させることができる。

0060

本実施形態の撮像モジュール10及びカメラ1は、パンフォーカスでの撮影画像も形成可能であり、様々な焦点距離及び被写界深度での撮影画像が形成可能となり、被写体像を3次元にとらえることが可能となる。そのため、撮影された人物の顔などの認証機能の精度を向上させることができる。
さらに、従来のライトフィールドカメラは、撮像レンズや、マイクロレンズアレイとは別体の光線分割用の隔壁シート等が必要である。しかし、本実施形態によれば、いずれも不要であるので、ライトフィールドカメラとしても、薄型化及び軽量化、生産コストの低減等を図ることができる。

0061

(レンズシートユニット13の別な形態)
以下に、レンズシートユニット13の別な形態について説明する。
<各レンズシートのレンズ形状面11a,12aの向きについて>
図9は、第1レンズシート11のレンズ形状面11a、第2レンズシート12のレンズ形状面12aの向きを説明する図である。なお、図9の各図では、理解を容易にするために、レンズシートユニット13を構成する第1レンズシート11及び第2レンズシート12のみを示し、接合層15等は省略して示している。また、図9の各図において、第1レンズシート11及び第2レンズシート12は、Z方向において離間している形態を示しているが、実際には、接しているもしくは近接している。
図9の各図に示すように、レンズシートユニット13の第1レンズシート11及び第2レンズシート12は、そのレンズ形状面11a,12aが被写体側(+Z側)であるか、イメージセンサ14側(−Z側)であるかは、適宜選択することができる。

0062

図9(a)に示すように、レンズシートユニット13を構成する第1レンズシート11、第2レンズシート12は、そのレンズ形状面11a,12aがいずれも被写体側(+Z側)となるように配置されていてもよい。
また、図9(b)に示すように、レンズシートユニット13を構成する第1レンズシート11、第2レンズシート12は、そのレンズ形状面11a,12aがいずれもイメージセンサ14側(−Z側)となるように配置されていてもよい。
さらに、図9(c)に示すように、第1レンズシート11は、そのレンズ形状面11aが被写体側(+Z側)となるように配置され、第2レンズシート12は、そのレンズ形状面12aがイメージセンサ側(−Z側)となるように配置されていてもよい。

0063

なお、図9(a)、図9(c)に示すように、第1レンズシート11の裏面11bがイメージセンサ14側に位置する場合には、迷光やクロストーク等を低減する観点から、ランド部114の厚みは、できる限り薄い方が好ましい。
また、図9(b)、図9(c)に示すように第2レンズシート12のレンズ形状面12aがイメージセンサ14側(−Z側)に位置する場合、接合層15は、その屈折率N3が第2レンズシート12の光透過部121の屈折率N1よりも小さいものとすることが好ましい。このような接合層15としては、シリコーン系粘着剤等が好適である。

0064

図9(c)ように、第1レンズシート11の第2レンズシート12側(−Z側)の面が、単位レンズ形状112が形成されていない裏面11bであり、第2レンズシート12の第1レンズシート11側の面も裏面12bである場合、光学密着による迷光の発生を抑制する観点から、第1レンズシート11及び第2レンズシート12との間に、不図示のスペーサを配置してもよい。また、このとき、光学密着による迷光の発生を抑制する効果を高める観点から、双方のレンズシートの裏面11b、12bを、微細凹凸形状が形成されたマット面としてもよい。

0065

また、図9(c)に示す形態の場合、第1レンズシート11と第2レンズシート12との間に、不図示の接合層を設けて、第1レンズシート11と第2レンズシート12とを一体に接合してもよい。この形態の場合、第1レンズシート11と第2レンズシート12とを接合する接合層の屈折率は、その接合層と各レンズシート11、12の裏面11b、12bとの界面での光の反射を防ぐ観点から、光透過部111、121の屈折率と等しいものが好ましい。
このような形態のレンズシートユニット13を使用した場合にも、良好な画質で撮像することができる。

0066

<各レンズシートの光透過部111、121の配列方向について>
レンズシートユニット13において、第1レンズシート11の光透過部111の配列方向R11を左右方向(X方向)とし、第2レンズシート12の光透過部121の配列方向R12を上下方向(Y方向)としてもよい。
また、図3(b)に示すように、第1レンズシート11の光透過部111(単位レンズ形状112)の配列方向R11と、第2レンズシート12の光透過部121(単位レンズ形状122)の配列方向R12とがなす交差角度αは、90°±10°の範囲、即ち、80°≦α≦100°の範囲内であれば、レンズシートユニット13として所望される光学的機能は維持される。従って、交差角度αは、90°に限定されず、80°≦α≦100°の範囲内としてもよい。

0067

したがって、第1レンズシート11及び第2レンズシート12をレンズシートユニット13として撮像モジュール10を組み立てる際に、第1レンズシート11の光透過部111の配列方向R11と第2レンズシート12の光透過部121の配列方向R12とのなす交差角度αを厳密に90°として配置しなくてもよく、レンズシートユニット13及び撮像モジュール10の組み立て作業の容易化、作業効率の向上、歩留りの向上を図ることができる。

0068

<各レンズシートの層構成に関して>
図10は、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の他の層構成の一例を示す図である。図10(a)は、第1レンズシート11の他の層構成を示す図であり、前述の図4(a)に対応する図である。図10(b)は、第2レンズシート12の他の層構成を示す図であり、前述の図5(a)に対応する図である。
図10(a)に示すように、第1レンズシート11は、裏面12b側に基材層51が一体に積層された形態としてもよい。同様に、図10(b)に示すように、第2レンズシート12は、光透過部121の裏面12b側に基材層51が一体に積層された形態としてもよい。

0069

第1レンズシート11及び第2レンズシート12は、クロストーク等を抑制する観点から、ランド部114等のようなシート面に平行であって連続する領域(光吸収部113,123が形成されていない部分)の厚さが小さい方が好ましい。従って、クロストーク等が十分抑制できる程度に基材層51が薄い場合等には、上述のように基材層51を積層した形態のままレンズシートとして使用してもよい。このような基材層51を備える形態とすることにより、第1レンズシート11及び第2レンズシート12のハンドリングが容易になる。

0070

(撮像モジュール10の別な形態)
図11は、撮像モジュール10の別な形態を説明する図である。図11(a)は、撮像モジュールを光の入射側(+Z側)から見た正面図であり、図11(b)及び図11(c)は、図11(a)のb部断面図及びc部断面図である。
図12は、別な形態の撮像モジュール10に用いられるレンズシート11の詳細を説明する図である。図12の各図は、図3の各図に対応する図である。

0071

上述の実施形態では、撮像モジュール10は、2枚のレンズシート(第1レンズシート11、第2レンズシート12)を備える例で説明したが、これに限定されるものでない。撮像モジュール10は、図11(b)及び図11(c)に示すように、1枚のレンズシート11を備えるようにしてもよい。
この場合、撮像モジュール10に使用されるレンズシート11は、例えば、図11及び図12に示すように、略半球状の単位レンズ形状112が複数、シート面に沿って左右方向及び鉛直方向に配列される。この単位レンズ形状112は、図11(a)に示すように、レンズシート11のシート面の法線方向(Z方向)から見た形状が円形状に形成される。ここで、略半球状とは、半球だけでなく、球や、回転楕円体の一部形状を含む形状をいう。

0072

この場合、レンズシート11の光吸収部113は、上述の実施形態と同様に、図12に示すように、単位レンズ形状112との境界t1、t2において、単位レンズ形状112の一部を覆う被覆部113aが形成されている。なお、レンズシート11は、図12において、YZ断面における断面形状を示しているが、XZ断面における断面形状についても同様の形状である。
このような構成としても、レンズシート11、撮像モジュール10、カメラは、それぞれ、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。また、1枚のレンズシート11により撮像モジュール10を構成することができるので、撮像モジュールやカメラの薄型化、軽量化を更に図ることができる。

0073

また、撮像モジュール10は、レンズシートユニット13とイメージセンサ14とを接合する接合層15を備えず、第2レンズシート12がイメージセンサ14の受光面上に接して配置され、レンズシートユニット13の第1レンズシート11及び第2レンズシート12、イメージセンサ14は、それぞれ不図示の支持部材で支持され、所定の位置で固定される形態としてもよい。
このとき、図2図3及び図9(a)に示す形態のように、第2レンズシート12のイメージセンサ14側(−Z側)の面が、単位レンズ形状122が形成されていない裏面12bである場合、イメージセンサ14の受光面の傷つきを防止したり、イメージセンサ14と第2レンズシート12との光学密着を防止したりする観点から、裏面12bを微細凹凸形状が形成されたマット面とすることが好ましい。
また、接合層15を設けない場合、第2レンズシート12とイメージセンサ14との間にスペーサを配置する等して、イメージセンサ14と第2レンズシート12との光学密着やイメージセンサ14の受光面の傷付き等を防止してもよい。

0074

(単位レンズ形状112の別な形態)
上述の図11及び図12に示す別な形態の撮像モジュールの説明において、レンズシート11に設けられる単位レンズ形状112は、略半球状に形成される例を示したが、これに限定されるものでない。
図13は、レンズシート11の単位レンズ形状112の別な形態を示す図である。図13(a)は、レンズシート11の厚み方向の被写体側から見た正面図である。図13(b)、図13(c)は、それぞれ図13(a)のb部断面図、c部断面図である。
単位レンズ形状112(光透過部111)は、図13(a)に示すように、レンズシート11のシート面の法線方向(Z方向)から見た形状が矩形状(正方形状)に形成されるようにしてもよい。この場合、単位レンズ形状112は、被写体側(+Z側)に膨らんだ略四角錐形状に形成される。具体的には、単位レンズ形状112は、図13(b)及び図13(c)に示すように、四角錐形状の角部(頂部や稜線)が面取りされ、曲面状に形成された形態となる。

0075

このような形態としても、上述の図3等に示す単位レンズ形状と同様の効果を奏することができる。また、シート面の法線方向から見た形状を矩形状にすることで、上述の図11図12等に示す形態に比して、レンズシート11に対する光の入射面積を増やすことができ、光の利用効率を向上させることができる。
また、単位レンズ形状112(光透過部111)は、レンズシート11のシート面の法線方向(Z方向)から見た形状が多角形状となる略多角錐形状に形成され、その略多角錐形状がシート面の被写体側(+Z側)に膨らみ、角部(頂部や稜線)が面取りされた形態となるようにしてもよい。

0076

(変形形態)
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)上述の実施形態において、撮像モジュール10及びカメラ1は、レンズシートユニット13内に、赤外線遮蔽する赤外線遮蔽層が設けられるようにしてもよい。これにより、画像にノイズを発生させる赤外線(特に、波長域が700〜1100μmである近赤外線)を遮蔽することができ、良好な映像を撮影することができる。
なお、この場合、夜間撮影時において撮像モジュール10に入射する赤外光が遮蔽されてしまうのを防ぐために、カメラ1には、赤外線遮蔽層を光軸O上から退避させる退避機構等を設ける必要がある。
また、赤外線遮蔽層は、例えば、第1レンズシート11の裏面11b側に配置されるが、これに限定されるものでなく、レンズシートユニット13内であって、イメージセンサ14よりも被写体側であれば、特にその位置を限定されるものでない。

0077

更に、赤外線遮蔽層は、赤外線を吸収することにより遮蔽する場合、例えば、赤外線吸収特性を備える材料を含有するアクリル樹脂をコーティングする等により形成される。赤外線吸収特性を有する材料としては、有機色素化合物(例えば、シアニン化合物フタロシアニン化合物ナフトキノン化合物ジインモニウム化合物アゾ化合物)、有機金属錯塩(例えば、ジチオール金属錯体メルカプトナフトール金属錯体)、無機材料(例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫ATO))等が挙げられる。
また、赤外線遮蔽層は、赤外線を反射することにより遮蔽する場合、例えば、酸化亜鉛酸化チタン、ITO、ATO等のスパッタリング膜蒸着膜等(高屈折率層低屈折率層多層誘電膜等)により形成される。

0078

(2)図3及び図4等に示す単位レンズ形状112,122は、例えば、光透過部111,121の配列方向及び各レンズシートの厚さ方向(Z方向)における断面形状が、シート面に長軸が直交する楕円の一部形状や、多角形形状等としてもよし、頂部が円弧等の曲線であり、単位レンズ形状の谷部側が直線からなる形状としてもよい。

0079

(3)レンズシートユニット13は、1枚のシート状の基材層の両面に、単位レンズ形状112,122を有する光透過部111,121及び光吸収部113,123が形成されている形態としてもよい。
図14は、レンズシートユニット13の変形形態を示す図である。
変形形態のレンズシートユニット13は、図14に示すように、1枚のシート状の基材層131の両面に、単位レンズ形状112、122を有する光透過部111、121及び光吸収部113、123が形成されている。これは、基材層131の両面に前述の第1レンズシート11及び第2レンズシート12を一体に成形した形状に等しい。
この基材層131は、樹脂製のシート状の部材であり、光透過性を有している。このような基材層131としては、赤外線吸収剤等を含有するPET樹脂製のシート状の部材等が挙げられる。
また、この基材層131は、この基材層131の厚さは、可能な範囲で薄いことが、迷光を抑制し、クロストークを低減して、各画素に入射する光の強度や入射方向の精度を向上させる観点から好ましい。

0080

(4)レンズシートユニット13は、3枚以上のレンズシートが光軸O方向(Z方向)に沿って配列された形態としてもよい。
このとき、例えば、3枚目のレンズシート(以下、第3レンズシートという)は、第1レンズシート11及び第2レンズシート12と同様の形状のレンズシートであり、その光透過部の配列方向が、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の光透過部111,121の配列方向に対して、45°±10°をなしているものとすることが好ましい。
また、第3レンズシートのレンズ形状面は、被写体側(+Z側)であっても、イメージセンサ14側(−Z側)であってもよい。

0081

さらに、第1レンズシート11及び第2レンズシート12と同様の形状のレンズシートである4枚目のレンズシート(第4レンズシート)を配置する場合には、その光透過部の配列方向が、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の光透過部111,121の配列方向に対して、45°±10°をなし、第3レンズシートの光透過部の配列方向に対して90°±10°をなしているものとすることが好ましい。
また、第4レンズシートのレンズ形状面は、被写体側(+Z側)であっても、イメージセンサ14側(−Z側)であってもよい。

0082

(5)図15は、レンズシートユニット13の光透過部111,121の配列方向とイメージセンサ14の画素の配列方向との関係を示す図である。
前述の実施形態では、図15(a)に示すように、イメージセンサ14の画素が光軸O方向(Z方向)に対して直交する2方向G1,G2(Y方向及びX方向)に配列され、第1レンズシート11の光透過部111の配列方向R11は、画素の配列方向の1つの方向G1(Y方向)に平行であり、第2レンズシート12の光透過部121の配列方向R12は、画素の配列方向のもう1つの方向G2(X方向)に平行である例を示した。
このとき、光軸O方向(Z方向)から見て、第1レンズシート11の光透過部111の配列方向R11と画素の配列方向の1つの方向G1となす角度β、第2レンズシート12の光透過部121の配列方向R12が画素の配列方向のもう1つの方向G2となす角度γは、いずれも0°である。

0083

しかし、これに限らず、図15(b)に示すように、例えば、光軸O方向(Z方向)から見て、角度β及び角度γは、0°〜10°の範囲内であれば、光学的な機能は維持されるので、この範囲内で適宜選択して設定してよい。このような形態とすることにより、イメージセンサ14とレンズシートユニット13(第1レンズシート11及び第2レンズシート12)との位置合わせが容易となり、製造作業の簡略化や作業時間の短縮、歩留りの向上等を図ることができる。
なお、図14(b)では、画素の配列方向G1,G2は、Y方向及びX方向に平行である例を示しているが、これに限らず、光透過部111,121の配列方向R11,R12がY方向及びX方向に平行であり、画素の配列方向G1,G2とそれぞれ角度β,γをなす形態としてもよいし、画素の配列方向G1,G2及び光透過部111,121の配列方向R11,R12が、角度β,γをなし、かつ、いずれもY方向及びX方向に平行でない形態としてもよい。

0084

(6)光透過部111,121と光吸収部113,123との界面は、複数の平面からなる折れ面状となっていてもよいし、複数の平面と曲面とが複数組み合わされている形態としてもよい。

0085

(7)実施形態において、単位レンズ形状112、122の配列ピッチPやレンズ開口幅D1、曲率半径R、光透過部111、121の屈折率N1等は、第1レンズシート11と第2レンズシート12とで同じである例を示したが、これに限らず、第1レンズシート11と第2レンズシート12とで異なっていてもよい。

0086

(8)第1レンズシート11及び第2レンズシート12には、その表裏面(レンズ形状面11a、12aと裏面11b、12b)とを区別しやすくするために、表裏判別用の切欠きを設けてもよい。
また、レンズシートユニット13の配置や組み立てを容易にするために、アライメントマークを第1レンズシート11及び第2レンズシート12に設けてもよい。

0087

(9)第1レンズシート11及び第2レンズシート12は、例えば、シートの有効部分(光が透過する領域)以外の領域、もしくは、光学的に影響の小さい領域(例えば、四隅角部分)等に、粘着剤や接着剤等による接合層を形成して、一体に形成してもよい。また第1レンズシート11及び第2レンズシート12の周縁部等に、外側へ凸となる領域等を設けて、その領域に接合層を設けて接合してもよい。

0088

(10)イメージセンサ14の受光面の大きさは、撮像モジュール10が用いられる携帯端末やカメラ等の大きさや、所望する画質やカメラの性能等に応じて、適宜採用してよい。イメージセンサ14の受光面の大きさは、例えば、スマートフォン等の携帯端末に用いられる場合には横×縦のサイズが、4.8×3.6mmや4.4×3.3mm等、カメラ(主にコンパクトデジタルカメラ)等に用いられる場合には、6.2×4.7mm、7.5×5.6mm等が挙げられる。
また、例えば、23.6×15.8mm、36×24mm、43.8×32.8mm等の大きな受光面を有するイメージセンサ14を使用することにより、ノイズの低減や取得する焦点距離や被写界深度等の情報の精度や情報量の向上を図り、画質のさらなる向上や、カメラの性能向上を図ってもよい。

0089

なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態等によって限定されることはない。

0090

1カメラ
10撮像モジュール
11 第1レンズシート
111光透過部
112単位レンズ形状
113光吸収部
113a被覆部
12 第2レンズシート
121 光透過部
122 単位レンズ形状
123 光吸収部
123a 被覆部
13 レンズシートユニット
14イメージセンサ
20 開口部
30 筐体

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