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技術 圧縮成型製剤

出願人 日本新薬株式会社エスエス製薬株式会社
発明者 服部直人安田昭仁佐々木仁志小貫洋一大澤良一
出願日 2016年12月26日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-251172
公開日 2017年7月6日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2017-119692
状態 特許登録済
技術分野 非環式または炭素環式化合物含有医薬 医薬品製剤
主要キーワード ロードセル式 高分子被覆 セルロース系高分子化合物 流動改善剤 高分子被膜 乾燥造粒物 添加剤粒子 高分子皮膜
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (19)

課題

不快な味のマスキングなどの機能を有する高分子皮膜被覆を施された顆粒を用いながら、崩壊性に優れ、かつ容易に製造可能な圧縮成型製剤及びその製造方法を提供すること。

解決手段

薬物を含有する造粒物が高分子皮膜で被覆された高分子被覆造粒物を、ステアリン酸金属塩ステアリン酸ショ糖脂肪酸エステルタルク及びケイ酸よりなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤で被覆してなる顆粒を含有する圧縮成型製剤。

概要

背景

圧縮成型製剤を製造する方法として、一般に薬剤賦形剤等の添加剤を加えて均等に混和した混合粉体直接圧縮成型する直接法や混合粉体を一旦顆粒状とした後圧縮成型する顆粒圧縮法等が用いられる。

圧縮成型製剤には種々の薬物が用いられるが、例えば解熱鎮痛剤などの薬物を用いた製剤では速効性が求められる場合があり、崩壊時間を短くして速やかに薬剤を溶出することが必要となる。また近年、高齢者小児など嚥下が困難な患者にとっても服用することが容易な剤型として口腔内崩壊錠研究開発が行われている。このような口腔内崩壊錠を直接法により製造するため、薬剤を軽質無水ケイ酸表面改質し、その流動性を向上させた上で賦形剤を混合し、これを打錠する方法が開示されている(特許文献1)。また圧縮成型製剤は、製造や輸送過程で損傷等が生じない程度の硬度が必要であるが、顆粒圧縮法において、圧縮処理の前に滑沢剤を含有させることにより、崩壊性を保持しながら硬度を増強する方法が開示されている(特許文献2)。

一方、薬物の多くは、収斂性刺激性苦味渋味や苦味などの不快な味を呈し、そのままでは服用が困難である場合が多い。また、薬効の有効な発現副作用の軽減などを目的として、薬物に対し腸溶性徐放性持続性耐胃液性などの機能を付加する場合がある。このように薬物の不快な味のマスキング溶出制御などの機能を付加するために、薬物を含有する顆粒に、胃溶性高分子腸溶性高分子水不溶性高分子等で被覆を施した上で製剤化される。

例えば、フェキソフェナジン塩酸塩等などの薬剤の不快な味をマスキングするために、薬剤を含む顆粒の表面をアミノアルキルメタクリレートコポリマーなどで被覆し、打錠した口腔内崩壊錠が開示されている(特許文献3)。また風味のマスキング及び湿気から保護するために、メチルメタクリレートジエチルアミノエチメタクリレートなどを用いたコーティング材料が開示され、これを顆粒等にコーティングすることが記載されている(特許文献4)。

しかし、高分子皮膜で被覆された顆粒を用いて製造される圧縮成型製剤は、その崩壊時間が大幅に増加することになるため、崩壊性を改善するには、低圧で打錠するなど製造上大きな制約を伴い、安定的な生産が困難である。

概要

不快な味のマスキングなどの機能を有する高分子皮膜で被覆を施された顆粒を用いながら、崩壊性に優れ、かつ容易に製造可能な圧縮成型製剤及びその製造方法を提供すること。薬物を含有する造粒物が高分子皮膜で被覆された高分子被覆造粒物を、ステアリン酸金属塩ステアリン酸ショ糖脂肪酸エステルタルク及びケイ酸よりなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤で被覆してなる顆粒を含有する圧縮成型製剤。

目的

本発明の課題は、不快な味のマスキングなどの機能を有する高分子皮膜で被覆を施された顆粒を用いながら、崩壊性に優れ、かつ容易に製造可能な圧縮成型製剤及びその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

薬物を含有する造粒物高分子皮膜被覆された高分子被覆造粒物を、ステアリン酸金属塩ステアリン酸ショ糖脂肪酸エステルタルク及びケイ酸よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の添加剤で被覆してなる顆粒を含有する圧縮成型製剤

請求項2

前記の添加剤がステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、またはタルクである、請求項1に記載の圧縮成型製剤。

請求項3

薬物が、不快な味を有する薬物である、請求項1又は2に記載の圧縮成型製剤。

請求項4

不快な味を有する薬物が、ロキソプロフェンナトリウムイブプロフェンナトリウムジクロフェナクカリウムジクロフェナクナトリウム及びナプロキセンナトリウム又はその水和物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項3に記載の圧縮成型製剤。

請求項5

高分子が、メタアクリル系高分子である請求項1〜4のいずれかの項記載の圧縮成型製剤。

請求項6

メタアクリル系高分子が、メタクリル酸メチルメタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体アクリル酸エチルメタクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸−アクリル酸エチル共重合体及びアクリル酸メチル−メタクリル酸メチル−メタクリル酸コポリマーよりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項5に記載の圧縮成型製剤。

請求項7

高分子の含有量が、薬物100質量部に対し0.5〜2000質量部である請求項1〜6のいずれかの項記載の圧縮成型製剤。

請求項8

高分子被覆造粒物を被覆する添加剤の含有量が、高分子被覆造粒物100質量部に対し0.01〜5質量部である請求項1〜7のいずれかの項記載の圧縮成型製剤。

請求項9

圧縮成型製剤が口腔内崩壊錠剤である、請求項1〜8のいずれかの項記載の圧縮成型製剤。

請求項10

薬物を含有する造粒物を高分子皮膜で被覆して高分子被覆造粒物を得て、該高分子被覆造粒物をステアリン酸金属塩、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、タルク及びケイ酸よりなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤で被覆して得られる顆粒を圧縮成型することを特徴とする圧縮成型製剤の製造方法。

請求項11

前記の添加剤がステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、またはタルクである、請求項10に記載の圧縮成型製剤の製造方法。

請求項12

薬物が、不快な味を有する薬物である請求項10または11に記載の圧縮成型製剤の製造方法。

請求項13

不快な味を有する薬物が、ロキソプロフェンナトリウム、イブプロフェンナトリウム、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム及びナプロキセンナトリウム又はその水和物よりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項12に記載の圧縮成型製剤の製造方法。

請求項14

高分子が、メタアクリル系高分子である請求項10〜13のいずれかの項記載の圧縮成型製剤の製造方法。

請求項15

メタアクリル系高分子が、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸−アクリル酸エチル共重合体及びアクリル酸メチル−メタクリル酸メチル−メタクリル酸コポリマーよりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項14に記載の圧縮成型製剤の製造方法。

請求項16

高分子被覆造粒物の前記添加剤による被覆が、高分子被覆造粒物と該添加剤のみを混合することにより行われるものである請求項10〜15のいずれかの項記載の圧縮成型製剤の製造方法。

請求項17

前記顆粒が、高分子被覆造粒物100質量部に対し、前記添加剤0.01〜5質量部で被覆するものである請求項10〜16のいずれかの項記載の圧縮成型製剤の製造方法。

請求項18

圧縮成型製剤が口腔内崩壊錠剤である、請求項10〜17のいずれかの項記載の圧縮成型製剤の製造方法。

請求項19

薬物を含有する造粒物が、高分子皮膜で被覆された高分子被覆造粒物をステアリン酸金属塩、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、タルク及びケイ酸よりなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤で被覆してなる顆粒。

請求項20

前記の添加剤がステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、またはタルクである、請求項19に記載の顆粒。

請求項21

薬物が、不快な味を有する薬物である請求項18または19のいずれかの項記載の顆粒。

請求項22

不快な味を有する薬物が、ロキソプロフェンナトリウム、イブプロフェンナトリウム、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム及びナプロキセンナトリウム又はその水和物よりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項21に記載の顆粒。

請求項23

高分子が、メタアクリル系高分子である請求項19〜22のいずれかの項記載の顆粒。

請求項24

メタアクリル系高分子が、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸−アクリル酸エチル共重合体及びアクリル酸メチル−メタクリル酸メチル−メタクリル酸コポリマーよりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項23に記載の顆粒。

請求項25

高分子の含有量が、薬物100質量部に対し0.5〜2000質量部である請求項19〜24のいずれかの項記載の顆粒。

請求項26

高分子被覆造粒物を被覆する前記添加剤の含有量が、0.01〜5質量部である請求項19〜25のいずれかの項記載の顆粒。

請求項27

前記顆粒が、圧縮成型製剤用である、請求項19〜26のいずれかの項記載の顆粒。

請求項28

前記顆粒が、口腔内崩壊錠剤用である、請求項19〜27のいずれかの項記載の顆粒。

技術分野

0001

本発明は、高分子皮膜被覆された薬物を含有する造粒物を、さらにステアリン酸金属塩ステアリン酸ショ糖脂肪酸エステルタルク及びケイ酸よりなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤(以下、「特定の添加剤」という)で被覆した顆粒を用いることによって得られ、薬物の不快な味のマスキング溶出制御等の機能を備えながら、崩壊性に優れる圧縮成型製剤に関する。

背景技術

0002

圧縮成型製剤を製造する方法として、一般に薬剤賦形剤等の添加剤を加えて均等に混和した混合粉体直接圧縮成型する直接法や混合粉体を一旦顆粒状とした後圧縮成型する顆粒圧縮法等が用いられる。

0003

圧縮成型製剤には種々の薬物が用いられるが、例えば解熱鎮痛剤などの薬物を用いた製剤では速効性が求められる場合があり、崩壊時間を短くして速やかに薬剤を溶出することが必要となる。また近年、高齢者小児など嚥下が困難な患者にとっても服用することが容易な剤型として口腔内崩壊錠研究開発が行われている。このような口腔内崩壊錠を直接法により製造するため、薬剤を軽質無水ケイ酸表面改質し、その流動性を向上させた上で賦形剤を混合し、これを打錠する方法が開示されている(特許文献1)。また圧縮成型製剤は、製造や輸送過程で損傷等が生じない程度の硬度が必要であるが、顆粒圧縮法において、圧縮処理の前に滑沢剤を含有させることにより、崩壊性を保持しながら硬度を増強する方法が開示されている(特許文献2)。

0004

一方、薬物の多くは、収斂性刺激性苦味渋味や苦味などの不快な味を呈し、そのままでは服用が困難である場合が多い。また、薬効の有効な発現副作用の軽減などを目的として、薬物に対し腸溶性徐放性持続性耐胃液性などの機能を付加する場合がある。このように薬物の不快な味のマスキングや溶出制御などの機能を付加するために、薬物を含有する顆粒に、胃溶性高分子腸溶性高分子水不溶性高分子等で被覆を施した上で製剤化される。

0005

例えば、フェキソフェナジン塩酸塩等などの薬剤の不快な味をマスキングするために、薬剤を含む顆粒の表面をアミノアルキルメタクリレートコポリマーなどで被覆し、打錠した口腔内崩壊錠が開示されている(特許文献3)。また風味のマスキング及び湿気から保護するために、メチルメタクリレートジエチルアミノエチメタクリレートなどを用いたコーティング材料が開示され、これを顆粒等にコーティングすることが記載されている(特許文献4)。

0006

しかし、高分子皮膜で被覆された顆粒を用いて製造される圧縮成型製剤は、その崩壊時間が大幅に増加することになるため、崩壊性を改善するには、低圧で打錠するなど製造上大きな制約を伴い、安定的な生産が困難である。

先行技術

0007

国際公開第00/54752号
特開2006−265242号公報
特開2013−147470号公報
特表2013−509368号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の課題は、不快な味のマスキングなどの機能を有する高分子皮膜で被覆を施された顆粒を用いながら、崩壊性に優れ、かつ容易に製造可能な圧縮成型製剤及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行っていたところ、圧縮成型を行うにあたって、高分子皮膜で被覆された薬物を含む造粒物を、予め特定の添加剤と混合し、当該造粒物を特定の添加剤で被覆することによって、製剤の崩壊時間を著しく短縮し、広範な打錠圧において良好な崩壊性を有する製剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

0010

すなわち本発明は、薬物を含有する造粒物が高分子皮膜で被覆された高分子被覆造粒物を、特定の添加剤で被覆してなる顆粒を含有する圧縮成型製剤である。

0011

また本発明は、薬物を含有する造粒物を高分子皮膜で被覆して高分子被覆造粒物を得て、該高分子被覆造粒物を特定の添加剤で被覆して得られる顆粒を圧縮成型することを特徴とする圧縮成型製剤の製造方法である。

0012

さらに本発明は、薬物を含有する造粒物が高分子皮膜で被覆された高分子被覆造粒物を特定の添加剤で被覆してなる顆粒である。

発明の効果

0013

本発明によれば、高分子皮膜を施した顆粒を用いて圧縮成型しても、崩壊時間を大幅に短縮することが可能である。したがって、不快な味のマスキングなど高分子被膜による様々な機能を備え、かつ崩壊性に優れた圧縮成型製剤を得ることができる。

図面の簡単な説明

0014

実施例1〜3及び比較例1の錠剤の各打錠圧に対する錠剤硬度を示すグラフ
実施例1〜3及び比較例1の錠剤の各打錠圧に対する崩壊時間を示すグラフ。
実施例4及び比較例2の錠剤の各打錠圧に対する錠剤硬度を示すグラフ。
実施例4及び比較例2の錠剤の各打錠圧に対する崩壊時間を示すグラフ。
実施例5〜7及び比較例3の錠剤の各打錠圧に対する錠剤硬度を示すグラフ。
実施例5〜7及び比較例3の錠剤の各打錠圧に対する崩壊時間を示すグラフ。
実施例8及び比較例4の錠剤の各打錠圧に対する錠剤硬度を示すグラフ。
実施例8及び比較例4の錠剤の各打錠圧に対する崩壊時間を示すグラフ。
実施例9及び比較例5の錠剤の各打錠圧に対する錠剤硬度を示すグラフ。
実施例9及び比較例5の錠剤の各打錠圧に対する崩壊時間を示すグラフ。
実施例10及び比較例6の錠剤の各打錠圧に対する錠剤硬度を示すグラフ。
実施例10及び比較例6の錠剤の各打錠圧に対する崩壊時間を示すグラフ。
実施例11及び比較例7の錠剤の各打錠圧に対する錠剤硬度を示すグラフ。
実施例11及び比較例7の錠剤の各打錠圧に対する崩壊時間を示すグラフ。
実施例12及び比較例8の錠剤の各打錠圧に対する錠剤硬度を示すグラフ。
実施例12及び比較例8の錠剤の各打錠圧に対する崩壊時間を示すグラフ。
実施例13及び比較例9の錠剤の各打錠圧に対する錠剤硬度を示すグラフ。
実施例13及び比較例9の錠剤の各打錠圧に対する崩壊時間を示すグラフ。

0015

本発明において用いられる薬物としては特に限定されないが、例えば、不快な味を有しマスキングする必要がある薬物、腸溶性、又は溶性を付与する必要がある薬物、耐酸性を付与する必要がある薬物、徐放性を付与する必要がある薬物等が例示される。そのような薬物の具体例としては、アセトアミノフェン無水カフェインフマル酸クレマスチン塩酸プロメタジンメキタジン塩酸ジフェンヒドラミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン塩酸フェニレフリンイブプロフェンナトリウムロキソプロフェンナトリウムジクロフェナクカリウムジクロフェナクナトリウムナプロキセンナトリウム塩酸メチルエフェドリン塩酸エフェドリンデキストロメトルファン塩酸ノスカピン、塩酸メチルエフェドリン、塩酸ブロムヘキシンサリチルアミド又はその水和物等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。

0016

この中でも、イブプロフェンナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム、ナプロキセンナトリウム又はその水和物等が好ましく、特に好ましくは、ロキソプロフェンナトリウムである。

0017

本発明において、薬物の含有量は、特に制限されるものではなく、各薬物の経口投与での許容投与量等に応じて適宜決定することができる。例えば、薬剤がロキソプロフェンナトリウムである場合、製剤中の薬物含有量は、1〜98質量%(以下、単に「%」という)であることが好ましく、さらに2〜90%が好ましい。

0018

本発明において薬物の苦味や刺激性等の不快な味のマスキングや溶出制御等の目的で使用される高分子としては、特に限定されるものではなく、例えば、セルロース系、又はメタアクリル系等の水溶性高分子、水不溶性高分子、胃溶性高分子、腸溶性高分子等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。

0020

水不溶性高分子としては、例えば、アクリル酸エチルメタクリル酸メチル共重合体(例えば、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチルコポリマー分散液オイドラギットNE30D))、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチルメタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体(例えば、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS(オイドラギットRS100、オイドラギットRSPO、オイドラギットRL、オイドラギットRLPO)、及びアミノアルキルメタクリレートコポリマーRS水分散液(オイドラギットRS30D、オイドラギットRL30D))等の水不溶性メタクリル酸系高分子化合物エチルセルロース(例えば、エトセルアクアコート)等の水不溶性セルロース系高分子化合物が挙げられる。

0021

胃溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(例えばAEA)等のポリビニルアセタール系高分子、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体(例えば、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(オイドラギットEPO、オイドラギットE100))、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体(例えば、コリコートスマートシール30D)等の胃溶性メタクリル酸系高分子化合物が挙げられる。

0022

腸溶性高分子としては、例えば、メタクリル酸−アクリル酸エチル共重合体(例えば、メタクリル酸コポリマーLD(オイドラギットL30D−55、オイドラギットL100−55))、メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(例えば、メタクリル酸コポリマーL(オイドラギットL100)、メタクリル酸コポリマーS(オイドラギットS100))、アクリル酸メチル−メタクリル酸メチル−メタクリル酸コポリマー(例えば、オイドラギットFS30D)等の腸溶性メタクリル酸系高分子化合物、酢酸フタル酸セルロース(例えば、CAPセルロースアセテートフタレート)、ヒプロメロースフタレート(例えば、HP-55)、例えば、ヒプロメロースアセテートサクシネートポリビニルアセテートフタレートカルボキシメチルエチルセルロース等の腸溶性セルロース系高分子化合物が挙げられる。

0023

これらの中でもメタアクリル系高分子が好ましく、具体的には、例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体(例えば、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE(オイドラギットEPO、オイドラギットE100))、メタクリル酸メチル−メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体(コリコートスマートシール30D)等の胃溶性メタクリル酸系高分子;アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体(例えば、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチルコポリマー分散液(オイドラギットNE30D))、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル−メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体(例えば、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS(オイドラギットRS100、オイドラギットRSPO、オイドラギットRL、オイドラギットRLPO)、及びアミノアルキルメタクリレートコポリマーRS水分散液(オイドラギットRS30D、オイドラギットRL30D))等の水不溶性メタクリル酸系高分子;メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体(例えば、メタクリル酸コポリマーLD(オイドラギットL30D−55)、乾燥メタクリル酸コポリマーLD(オイドラギットL100−55))、メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(例えば、メタクリル酸コポリマーL(オイドラギットL100)、メタクリル酸コポリマーS(オイドラギットS100))、アクリル酸メチル−メタクリル酸メチル−メタクリル酸コポリマー(例えば、オイドラギットFS30D)等の腸溶性メタクリル酸系高分子等が好適であり、特にメタクリル酸メチル−メタクリル酸ジエチルアミノエチル共重合体、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体等が、マスキング効果等が高く、崩壊性にも優れるため好ましい。

0024

本発明における高分子の含有量は、高分子の種類によっても異なるが、通常、薬物100質量部に対し、0.5〜2000質量部含有することが好ましく、さらに、1〜500質量部含有することが好ましく、特に5〜200質量部含有することが好ましい。

0025

上記高分子の皮膜で被覆した高分子被覆造粒物を被覆する特定の添加剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウムステアリン酸カルシウムステアリン酸アルミニウムステアリン酸亜鉛等のステアリン酸金属塩、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、ケイ酸、ポリエチレングリコール、タルク等から選択される1種または2種以上の組み合わせを挙げることができる。これらの中でも、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、ケイ酸、タルク等が崩壊性改善効果に優れるため好ましく、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、タルクがさらに好ましい。

0026

本発明においては、上記成分の他、必要に応じ、通常の経口医薬品に使用される成分を適宜その目的に応じて配合してもよい。

0027

通常の経口医薬品に使用される成分としては、例えば、賦形剤、可塑剤結合剤崩壊剤矯味剤香料流動改善剤甘味剤等の添加剤が挙げられる。これら添加剤は、薬食審査発 1204第1号(薬事行政法令)、医薬品添加物辞典2007(日本医薬品添加剤協会編集、薬事日報社)及び第8版食品添加物公定書(日本食品添加物協会)に記載されている。

0028

上記製剤添加剤のうち、賦形剤としては、乳糖デンプン類アルファー化デンプン結晶セルロース低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、精製白糖糖アルコール類、軽質無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム酸化チタン沈降炭酸カルシウム等が挙げられる。これらの賦形剤は1種または2種以上を使用することができる。

0030

結合剤としては、ゼラチンアラビアゴム末、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマープルランデキストリンカルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、セラックカルボキシビニルポリマーカルボキシメチルスターチナトリウム、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等が挙げられる。これらの結合剤は1種または2種以上を使用することができる。

0031

崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウムクロスポビドンカルメロースカルメロースカルシウムカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、バレイショデンプンコーンスターチ、アルファー化デンプン等が挙げられる。これらの崩壊剤は1種または2種以上を使用することができる。

0032

矯味剤としては、リンゴ酸クエン酸酒石酸等を挙げることができる。

0033

香料としては、オレンジ香料、スペアミント香料、ペパーミント香料ヨーグルト香料レモン香料等が挙げられる。

0034

流動改善剤としては、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、タルク、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等が挙げられる。

0035

甘味剤としては、アスパルテームマルチトールサッカリングリチルリチン酸金属塩等が挙げられる。

0036

本発明の圧縮成型製剤を製造するにあたっては、まず上記薬物と、必要に応じ賦形剤等の添加剤を用い、高速撹拌造粒法、流動層造粒法等公知の造粒法に従って造粒し、薬物を含有する造粒物(以下、「薬物含有造粒物」ということがある)を調製する。例えば、上記薬物の粉末に必要に応じ賦形剤、結合剤等を混合し、この混合粉末に水を添加して、撹拌造粒等により造粒し、さらに流動層乾燥機等を用いて乾燥することによって、薬物含有造粒物が得られる。

0037

次に、この薬物含有造粒物の表面を上記高分子の皮膜により被覆して高分子被覆造粒物を得る。高分子皮膜は常法に従って薬物含有造粒物表面に形成することができ、例えば、流動層中で薬物含有造粒物に上記高分子を含むコーティング液噴霧して被覆すればよい。

0038

コーティング液としては、例えば、上記高分子を含む溶液又は分散液などを使用することができ、溶媒としては、水、低級アルコール又はこれらの混合液等が用いられる。低級アルコールとしては、例えば、エタノールイソプロパノール等の炭素数1〜3の第一級アルコールが例示される。2種以上の高分子を用いる場合は、これらを合わせて溶媒に溶解又は分散させて噴霧してもよく、各高分子をそれぞれ単独で溶媒に溶解又は分散させ、複数回に分けて噴霧を行ってもよい。コーティング液には、必要に応じ上記添加剤を配合してもよい。

0039

本発明において、高分子皮膜による被覆とは、薬物含有造粒物表面の全部又は一部が高分子皮膜により被覆されていることを意味するが、マスキング効果等高分子皮膜による機能発現や特定の添加剤による被覆効率等の観点から、薬物含有造粒物表面の全部が被覆されていることが好ましい。

0040

このようにして得られた高分子被覆造粒物は、さらに篩分け等により整粒してもよい。この高分子被覆造粒物は、平均粒子径が好ましくは20〜1000μm程度であり、より好ましくは50〜700μmである。なお、高分子被覆造粒物の平均粒子径は、質量・体積分布により測定した値である。

0041

さらに、高分子被覆造粒物を特定の添加剤で被覆することにより本発明の顆粒を得ることができる。特定の添加剤で被覆するにあたっては、高分子被覆造粒物と特定の添加剤粒子を常法に従って混合すればよく、例えば、ボーレコンテナミキサーV型混合機リボンブレンダー攪拌機等の通常の混合機を用いることができる。混合にあたっては、十分な崩壊性改善効果を得るために高分子被覆造粒物と特定の添加剤のみを混合することが好ましい。特定の添加剤の被覆量は、高分子被覆造粒物100質量部に対し、例えば、0.01〜5質量部が好ましく、0.15〜0.25質量部がより好ましい。本発明において、特定の添加剤による被覆とは、少なくとも薬物含有造粒物に形成された高分子皮膜の表面の一部に特定の添加剤の粒子が存在することを意味する。

0042

本発明の顆粒は、必要に応じて、篩分け等により整粒してもよい。この顆粒の平均粒子径は、好ましくは20〜1000μm程度であり、より好ましくは50〜700μmである。なお、顆粒の平均粒子径は、質量・体積分布により測定した値である。

0043

本発明の圧縮成型製剤は、上記顆粒に、必要により種々の添加剤を添加、混合して、単発式打錠機ロータリー式打錠機等を用いて圧縮成型することにより製造される。添加剤として流動改善剤を用いることもできる。本発明の圧縮成型製剤における高分子被覆造粒物を被覆する特定の添加剤の含有量は、例えば、0.01〜5%が好ましく、0.15〜0.25%がより好ましい。また圧縮成型時の圧力は、例えば、20〜600MPaが好ましく、より好ましくは60〜350MPaであり、さらに好ましくは170〜300MPaである。このような範囲であると、実用上問題ない硬度と良好な崩壊性を備えた製剤が得られる。また、その崩壊時間は、1分以内であることが好ましく、30秒以内であることがより好ましい。なお崩壊時間は、第16改正日本薬局方に記載の崩壊試験法に従って測定される値である。

0044

かくして得られる本発明の圧縮成型製剤は、メタアクリル系高分子等の皮膜により被覆された造粒物を用いているため、薬物の苦味等をマスキングする効果などに優れるとともに、良好な崩壊性を有するものである。また打錠圧を高くしても、錠剤硬度や崩壊性の変動が小さく、広範な打錠圧の範囲において適度な硬度と良好な崩壊性が得られるため、打錠障害等が生じ難い条件において容易かつ安定的な生産が可能である。
さらに、本発明の顆粒は、圧縮成型しても優れた崩壊性を示すことから、口腔内崩壊錠剤など圧縮成型製剤用の顆粒として適しているが、顆粒剤や、カプセル充填したカプセル剤等としても利用可能である。

0045

以上説明した本発明の圧縮成型製剤の特に好ましい態様としては、下記に示すものを挙げることができる。
薬物 15〜90 質量%
メタアクリル系高分子1〜50 質量%
特定の添加剤0.01〜 5 質量%

0046

次に、実施例及び比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制約されるものではない。

0047

実 施 例 1
ロキソプロフェンナトリウム水和物681g(大和薬品工業製)、結晶セルロース85g(旭化成ケミカルズ社製)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース200g(信越化学工業製)、軽質無水ケイ酸20g(日本アエロジル製)、ポリビニルアルコール(部分けん化物)14g(日本合成化学製)を高速攪拌混合造粒機を用いて混合した。この混合物精製水250gを添加し、造粒した。続いて、造粒物を流動層乾燥機を用いて乾燥し、整粒機を用いて整粒した。この乾燥造粒物200gを取り、流動層中でコリコートスマートシール30D(固形分30%)488g(BASF製)、クエン酸トリエチル22g(森商事製)、軽質無水ケイ酸7.3g(日本アエロジル製)、カルボキシメチルセルロースナトリウム4.4g(第一工業製薬製)、精製水595.3gを均一に混合したコーティング液を造粒物の質量増が30%になるまで噴霧して高分子被覆造粒物を得た。
当該高分子被覆造粒物130gとステアリン酸マグネシウム0.65g(太平化学産業製)をボーレコンテナミキサーで10分間混合した後、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース81.9g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASFジャパン製)、アスパルテーム2.6g(味の素製)、アセスルファムカリウム2.6g(キリン協和フーズ製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)、ステアリン酸マグネシウム0.65g(太平化学産業製)を添加し、さらに10分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧91、123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、以下に示す方法により、錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0048

(錠剤硬度の測定方法
本明細書における錠剤硬度とは、ロードセル式錠剤硬度計製品名:ポータブルチェ
ッカーPC−30、岡田精工(株)製)を用いて測定される値である。

0049

(崩壊時間の測定方法)
本明細書における崩壊時間は第16改正日本薬局方の崩壊試験法に従って測定される値である。試験液日本薬局方規定の精製水を用い、補助盤なしにおける崩壊時間を測定した。

0050

実 施 例 2
実施例1で得られた高分子被覆造粒物130gとステアリン酸マグネシウム0.325g(太平化学産業製)をボーレコンテナミキサーで10分間混合した後、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース81.9g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASFジャパン製)、アスパルテーム2.6g(味の素製)、アセスルファムカリウム2.6g(キリン協和フーズ製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)、ステアリン酸マグネシウム0.975g(太平化学産業製)を添加し、さらに10分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧91、123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0051

実 施 例 3
実施例1で得られた高分子被覆造粒物130gとステアリン酸マグネシウム0.13g(太平化学産業製)をボーレコンテナミキサーで10分間混合した後、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース81.9g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASFジャパン製)、アスパルテーム2.6g(味の素製)、アセスルファムカリウム2.6g(キリン協和フーズ製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)、ステアリン酸マグネシウム1.17g(太平化学産業製)を添加し、さらに10分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧91、123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0052

比 較 例 1
上記実施例1で得られた高分子被覆造粒物130gと、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース81.9g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASFジャパン製)、アスパルテーム2.6g(味の素製)、アセスルファムカリウム2.6g(キリン協和フーズ製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)、ステアリン酸マグネシウム1.3g(太平化学産業製)を添加し、さらに10分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧91、123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。
実施例1〜3及び比較例1の錠剤について、錠剤硬度の結果を表1及び図1に、崩壊時間の結果を表2及び図2に示す。

0053

0054

0055

実 施 例 4
イブプロフェンナトリウム600g(BASF製)、結晶セルロース330g(旭化成ケミカルズ社製)、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート24g(三菱化学フーズ製)、オイドラギットL30D−55(固形分30%)39.9g(EVONIK社製)、DL−リンゴ酸12g(扶化学工業製)、ポリビニルアルコール(部分けん化物)12g(日本合成化学製)に精製水320gを添加して高速攪拌式混合造粒機を用いて造粒した。続いて、造粒物を流動層乾燥機を用いて乾燥し、整粒機を用いて整粒した。この乾燥造粒物330gを取り、流動層中でメタクリル酸コポリマーLD(固形分30%)100g(EVONIK社製)、クエン酸トリエチル3g(森村商事製)、軽質無水ケイ酸3g(日本アエロジル製)、精製水197gを均一に混合したコーティング液を造粒物の質量増が10%になるまで噴霧して高分子被覆造粒物を得た。
当該高分子被覆造粒物366gとステアリン酸マグネシウム1.83g(太平化学産業製)をボーレコンテナミキサーで10分間混合した後、結晶セルロース120g(旭化成ケミカルズ社製)、トウモロコシデンプン76g(日本コーンスターチ製)、アセスルファムカリウム6g(キリン協和フーズ製)、アスパルテーム6g(味の素製)、軽質無水ケイ酸6g(日本アエロジル製)を添加し、さらに10分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧87、104、121、157MPaにて、1錠あたり581.8mgとなるように打錠して、錠径12mmの錠剤を得た。各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0056

比 較 例 2
上記実施例4で得られた高分子被覆造粒物130gと、結晶セルロース120g(旭化成ケミカルズ社製)、トウモロコシデンプン76g(日本コーンスターチ製)、アセスルファムカリウム6g(キリン協和フーズ製)、アスパルテーム6g(味の素製)、軽質無水ケイ酸6g(日本アエロジル製)を添加し、さらに10分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧87、104、121、157MPaにて、1錠あたり581.8mgとなるように打錠して、錠径12mmの錠剤を得た。各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。実施例4及び比較例2について、錠剤硬度を表3及び図3に、崩壊時間を表4及び図4に示す。

0057

0058

0059

実 施 例 5
ロキソプロフェンナトリウム水和物681g(大和薬品工業製)、結晶セルロース85g(旭化成ケミカルズ社製)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース200g(信越化学工業製)、軽質無水ケイ酸20g(日本アエロジル製)、ポリビニルアルコール(部分けん化物)14g(日本合成化学製)を高速攪拌式混合造粒機を用いて混合した。この混合物に精製水250gを添加し、造粒した。続いて、造粒物を流動層乾燥機を用いて乾燥し、整粒機を用いて整粒した。この乾燥造粒物200gを取り、流動層中でコリコートスマートシール30D(固形分30%)488g(BASF製)、クエン酸トリエチル22g(森村商事製)、軽質無水ケイ酸7.3g(日本アエロジル製)、カルボキシメチルセルロースナトリウム4.4g(第一工業製薬製)、精製水595.3gを均一に混合したコーティング液を造粒物の質量増が30%になるまで噴霧して高分子被覆造粒物を得た。
当該高分子被覆造粒物130gとステアリン酸マグネシウム1.30g(太平化学産業製)をポリエチレン袋で2分間混合した後、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)を添加し、さらに2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0060

実 施 例 6
実施例5で得られた高分子被覆造粒物130gとステアリン酸マグネシウム3.90g(太平化学産業製)をポリエチレン袋で2分間混合した後、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)を添加し、さらに2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧154、200MPaにて、1錠あたり262.6mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0061

実 施 例 7
実施例5で得られた高分子被覆造粒物130gとステアリン酸マグネシウム6.5g(太平化学産業製)をポリエチレン袋で2分間混合した後、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)を添加し、さらに2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧154、200MPaにて、1錠あたり265.2mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0062

比 較 例 3
実施例5で得られた高分子被覆造粒物130gを、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)をポリエチレン袋で2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。実施例5〜7及び比較例3について、各打錠圧におけるステアリン酸マグネシウムの添加量に対する錠剤硬度を表5及び図5に、崩壊時間を表6及び図6に示す。
実施例5〜7及び比較例3の錠剤について、錠剤硬度の結果を表5及び図5に、崩壊時間の結果を表6及び図6に示す。

0063

0064

0065

実 施 例 8
ロキソプロフェンナトリウム水和物681g(大和薬品工業製)、結晶セルロース85g(旭化成ケミカルズ社製)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース200g(信越化学工業製)、軽質無水ケイ酸20g(日本アエロジル製)、ポリビニルアルコール(部分けん化物)14g(日本合成化学製)を高速攪拌式混合造粒機を用いて混合した。この混合物に精製水250gを添加し、造粒した。続いて、造粒物を流動層乾燥機を用いて乾燥し、整粒機を用いて整粒した。この乾燥造粒物200gを取り、流動層中でコリコートスマートシール30D(固形分30%)488g(BASF製)、クエン酸トリエチル22g(森村商事製)、軽質無水ケイ酸7.3g(日本アエロジル製)、カルボキシメチルセルロースナトリウム4.4g(第一工業製薬製)、精製水595.3gを均一に混合したコーティング液を造粒物の質量増が30%になるまで噴霧して高分子被覆造粒物を得た。
当該高分子被覆造粒物130gとステアリン酸マグネシウム1.30g(太平化学産業製)をポリエチレン袋で2分間混合した後、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)を添加し、さらに2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧91、123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0066

比 較 例 4
実施例8で得られた高分子被覆造粒物130gを、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、ステアリン酸マグネシウム1.30g(太平化学産業製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)をポリエチレン袋で2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧91、123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。実施例8及び比較例4について、錠剤硬度を表7及び図7に、崩壊時間を表8及び図8に示す。

0067

0068

0069

実 施 例 9
実施例8で得られた高分子被覆造粒物130gとステアリン酸マグネシウム3.9g(太平化学産業製)をポリエチレン袋で2分間混合した後、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)を添加し、さらに2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧91、123、154、200MPaにて、1錠あたり262.6mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0070

比 較 例 5
実施例8で得られた高分子被覆造粒物130gを、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、ステアリン酸マグネシウム3.9g(太平化学産業製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)をポリエチレン袋で2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧91、123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。実施例9及び比較例5について、錠剤硬度を表9及び図9に、崩壊時間を表10及び図10に示す。

0071

0072

0073

実施例10
実施例8で得られた高分子被覆造粒物130gとステアリン酸マグネシウム6.5g(太平化学産業製)をポリエチレン袋で2分間混合した後、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)を添加し、さらに2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧91、123、154、200MPaにて、1錠あたり265.2mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0074

比 較 例 6
実施例8で得られた高分子被覆造粒物130gを、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、ステアリン酸マグネシウム6.5g(太平化学産業製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)をポリエチレン袋で2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧91、123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。実施例10及び比較例6について、錠剤硬度を表11及び図11に、崩壊時間を表12及び図12に示す。

0075

0076

0077

実 施 例 11
ロキソプロフェンナトリウム水和物681g(大和薬品工業製)、結晶セルロース85g(旭化成ケミカルズ社製)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース200g(信越化学工業製)、軽質無水ケイ酸20g(日本アエロジル製)、ポリビニルアルコール(部分けん化物)14g(日本合成化学製)を高速攪拌式混合造粒機を用いて混合した。この混合物に精製水250gを添加し、造粒した。続いて、造粒物を流動層乾燥機を用いて乾燥し、整粒機を用いて整粒した。この乾燥造粒物200gを取り、流動層中でコリコートスマートシール30D(固形分30%)488g(BASF製)、クエン酸トリエチル22g(森村商事製)、軽質無水ケイ酸7.3g(日本アエロジル製)、カルボキシメチルセルロースナトリウム4.4g(第一工業製薬製)、精製水595.3gを均一に混合したコーティング液を造粒物の質量増が30%になるまで噴霧して高分子被覆造粒物を得た。
当該高分子被覆造粒物130gとタルク1.30g(富士タルク工業製)をポリエチレン袋で2分間混合した後、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)を添加し、さらに2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0078

比 較 例 7
実施例11で得られた高分子被覆造粒物130gを、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、タルク1.3g(富士タルク工業製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)をポリエチレン袋で2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。実施例11及び比較例7について、錠剤硬度を表13及び図13に、崩壊時間を表14及び図14に示す。

0079

0080

0081

実 施 例 12
タルク1.3g(富士タルク工業製)をステアリン酸カルシウム1.3g(太平化学産業製)に代えた以外は実施例11と同様にして錠剤を調製した。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0082

比 較 例 8
実施例11で得られた高分子被覆造粒物130gを、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、ステアリン酸カルシウム1.30g(太平化学産業製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)をポリエチレン袋で2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。実施例12及び比較例8について、錠剤硬度を表15及び図15に、崩壊時間を表16及び図16に示す。

0083

0084

0085

実 施 例 13
タルク(富士タルク工業製)をショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ製)に代えた以外は実施例11と同様にして錠剤を調製した。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。

0086

比 較 例 9
実施例11で得られた高分子被覆造粒物130gを、トウモロコシデンプン26g(日本コーンスターチ製)、結晶セルロース87.1g(旭化成ケミカルズ社製)、クロスポビドン13g(BASF製)、ショ糖脂肪酸エステル1.3g(三菱化学フーズ製)、軽質無水ケイ酸2.6g(日本アエロジル製)をポリエチレン袋で2分間混合した。この顆粒をロータリー打錠機で、打錠圧123、154、200MPaにて、1錠あたり260mgとなるように打錠して、錠径9mmの錠剤を得た。得られた各錠剤について、実施例1と同様にして錠剤硬度及び崩壊時間を測定した。実施例10及び比較例9について、錠剤硬度を表17及び図17に、崩壊時間を表18及び図18に示す。

0087

0088

実施例

0089

上記表1〜18及び図1〜18に示す通り、特定の添加剤で被覆した顆粒を用いた圧縮成型製剤は、被覆していない顆粒を含有する圧縮成型製剤に比べて、崩壊時間が短縮されることは明らかである。

0090

本発明の顆粒を用いた圧縮成型製剤は、不快な味を有する薬物の苦味などをマスキングする効果等に優れるとともに、良好な崩壊性を有するため、口腔内崩壊錠等として好適に利用することができる。

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