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技術 ニッケルゾル

出願人 多木化学株式会社
発明者 高井京子角谷定宣寺尾雅樹
出願日 2015年12月28日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2015-256846
公開日 2017年7月6日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-119598
状態 特許登録済
技術分野 重金属無機化合物(II)
主要キーワード チンダル現象 洗浄ゲル 水熱処理物 水溶性ニッケル化合物 サンプリング量 洗浄強度 水溶性アミン化合物 塩化ニッケル水溶液
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

新規ニッケルゾルの開発を課題とする。

解決手段

アルカリ金属ヒドロキシカルボン酸とを含有することを特徴とするニッケルゾルである。ニッケルゾルの製造方法の一態様は、水存在下で、水溶性ニッケル化合物とアルカリ金属の水酸化物とを混合し、ゲル化させる第1工程、第1工程で得られたゲルを洗浄する第2工程、第2工程で得られた洗浄ゲル分散剤とを混合する工程、第3工程で得られた混合物を洗浄して、ニッケルゾルを得る第4工程を含むものである。

概要

背景

遷移金属ゾルのうち、チタンゾルジルコニウムゾル等については数多くの技術が開示されてきたが、ニッケルゾルに関する技術は少ない。その中でも、特許文献1の例7には、硝酸ニッケルトリエタノールアミンを200℃の毛管反応器内で反応させて得られた混濁した緑色の分散液を遠心分離し、上澄液脱塩水置換した後、沈殿した固体撹拌によって再分散させてニッケルゾルを得る方法が開示されている。

概要

新規なニッケルゾルの開発を課題とする。アルカリ金属ヒドロキシカルボン酸とを含有することを特徴とするニッケルゾルである。ニッケルゾルの製造方法の一態様は、水存在下で、水溶性ニッケル化合物とアルカリ金属の水酸化物とを混合し、ゲル化させる第1工程、第1工程で得られたゲルを洗浄する第2工程、第2工程で得られた洗浄ゲル分散剤とを混合する工程、第3工程で得られた混合物を洗浄して、ニッケルゾルを得る第4工程を含むものである。 なし

目的

本発明は、新規なニッケルゾルの開発を課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

アルカリ金属ヒドロキシカルボン酸とを含有することを特徴とするニッケルゾル

請求項2

ヒドロキシカルボン酸がクエン酸である請求項1記載のニッケルゾル。

請求項3

さらに、アンモニア又は水溶性アミン化合物を含有する請求項1又は2記載のニッケルゾル。

請求項4

以下の工程を含むニッケルゾルの製造方法。(1)水存在下で、水溶性ニッケル化合物とアルカリ金属の水酸化物とを混合、反応させ、ゲルを得る第1工程。(2)第1工程で得られたゲルを洗浄する第2工程。(3)次の(a)〜(d)の工程のうちいずれか1つの工程を実施する第3工程:(a)第2工程で得られた洗浄ゲル分散剤とを混合する工程;(b)第2工程で得られた洗浄ゲルと分散剤とを混合した後、加熱処理する工程;(c)第2工程で得られた洗浄ゲルを加熱処理した後、加熱処理物と分散剤とを混合する工程;(d)第2工程で得られた洗浄ゲルを加熱処理した後、加熱処理物と分散剤とを混合した後、2回目の加熱処理する工程。(4)第3(a)工程で得られた混合物、第3(b)工程で得られた加熱処理物、第3(c)工程で得られた混合物又は第3(d)工程で得られた加熱処理物を、洗浄して、ニッケルゾルを得る第4工程。(5)任意の工程として、次の(e)〜(h)の工程のうちいずれか1つの工程を実施する第5工程:(e)第4工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加する工程;(f)第4工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加した後、加熱処理する工程;(g)第4工程で得られたニッケルゾルを加熱処理する工程;(h)第4工程で得られたニッケルゾルを加熱処理した後、分散剤を添加する工程。但し、上記分散剤は、ヒドロキシカルボン酸とアルカリ剤、又はそれらの塩である。

請求項5

以下の工程を含むニッケルゾルの製造方法。(1)水存在下で、水溶性ニッケル化合物とヒドロキシカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩とアルカリ金属の水酸化物とを混合し、反応させる第1工程。(1′)任意の工程として、第1工程で得られた反応物を加熱処理する第1′工程。(2)第1工程で得られた反応物又は第1′工程で得られた加熱処理物を、洗浄して、ニッケルゾルを得る第2工程。(3)任意の工程として、次の(a)〜(d)の工程のうちいずれか1つの工程を実施する第3工程:(a)第2工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加する工程;(b)第2工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加した後、加熱処理する工程;(c)第2工程で得られたニッケルゾルを加熱処理する工程;(d)第2工程で得られたニッケルゾルを加熱処理した後、分散剤を添加する工程。但し、上記分散剤は、ヒドロキシカルボン酸とアルカリ剤、又はそれらの塩である。

請求項6

ヒドロキシカルボン酸がクエン酸である請求項4又は5記載のニッケルゾルの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ニッケルゾルに関する。

背景技術

0002

遷移金属ゾルのうち、チタンゾルジルコニウムゾル等については数多くの技術が開示されてきたが、ニッケルゾルに関する技術は少ない。その中でも、特許文献1の例7には、硝酸ニッケルトリエタノールアミンを200℃の毛管反応器内で反応させて得られた混濁した緑色の分散液を遠心分離し、上澄液脱塩水置換した後、沈殿した固体撹拌によって再分散させてニッケルゾルを得る方法が開示されている。

先行技術

0003

特開2008−44833号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、新規なニッケルゾルの開発を課題とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明者らは、アルカリ金属ヒドロキシカルボン酸を巧みに用いることによってニッケルゾルが得られることを見出し、係る知見を基に本発明を完成した。

0006

即ち、本発明は以下のとおりである。
[1]アルカリ金属とヒドロキシカルボン酸とを含有することを特徴とするニッケルゾル。
[2]ヒドロキシカルボン酸がクエン酸である上記[1]記載のニッケルゾル。
[3]さらに、アンモニア又は水溶性アミン化合物を含有する上記[1]又は[2]記載のニッケルゾル。
[4]以下の工程を含むニッケルゾルの製造方法。
(1)水存在下で、水溶性ニッケル化合物とアルカリ金属の水酸化物とを混合、反応させ、ゲルを得る第1工程。
(2)第1工程で得られたゲルを洗浄する第2工程。
(3)次の(a)〜(d)の工程のうちいずれか1つの工程を実施する第3工程:
(a)第2工程で得られた洗浄ゲル分散剤とを混合する工程;
(b)第2工程で得られた洗浄ゲルと分散剤とを混合した後、加熱処理する工程;
(c)第2工程で得られた洗浄ゲルを加熱処理した後、加熱処理物と分散剤とを混合する工程;
(d)第2工程で得られた洗浄ゲルを加熱処理した後、加熱処理物と分散剤とを混合した後、2回目の加熱処理する工程。
(4)第3(a)工程で得られた混合物、第3(b)工程で得られた加熱処理物、第3(c)工程で得られた混合物又は第3(d)工程で得られた加熱処理物を、洗浄して、ニッケルゾルを得る第4工程。
(5)任意の工程として、次の(e)〜(h)の工程のうちいずれか1つの工程を実施する第5工程:
(e)第4工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加する工程;
(f)第4工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加した後、加熱処理する工程;
(g)第4工程で得られたニッケルゾルを加熱処理する工程;
(h)第4工程で得られたニッケルゾルを加熱処理した後、分散剤を添加する工程。
但し、上記分散剤は、ヒドロキシカルボン酸とアルカリ剤、又はそれらの塩である。
[5]以下の工程を含むニッケルゾルの製造方法。
(1)水存在下で、水溶性ニッケル化合物とヒドロキシカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩とアルカリ金属の水酸化物とを混合し、反応させる第1工程。
(1′)任意の工程として、第1工程で得られた反応物を加熱処理する第1′工程。
(2)第1工程で得られた反応物又は第1′工程で得られた加熱処理物を、洗浄して、ニッケルゾルを得る第2工程。
(3)任意の工程として、次の(a)〜(d)の工程のうちいずれか1つの工程を実施する第3工程:
(a)第2工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加する工程;
(b)第2工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加した後、加熱処理する工程;
(c)第2工程で得られたニッケルゾルを加熱処理する工程;
(d)第2工程で得られたニッケルゾルを加熱処理した後、分散剤を添加する工程。
但し、上記分散剤は、ヒドロキシカルボン酸とアルカリ剤、又はそれらの塩である。
[6]ヒドロキシカルボン酸がクエン酸である上記[4]又は[5]記載のニッケルゾルの製造方法。

0007

[ニッケルゾル]
本発明のニッケルゾルは、アルカリ金属とヒドロキシカルボン酸とを含有することを特徴とするものである。

0008

ニッケルゾルは、ニッケルを主成分とする微粒子分散媒に分散してなるゾルである。当該微粒子中のニッケルの形態については特に限定されることはない。即ち、酸化物、水酸化物、その他化合物の形態であっても構わない。

0009

アルカリ金属は、リチウムナトリウムカリウム等が好ましい。ニッケルゾル中のアルカリ金属の含有量は、アルカリ金属をMとしたときに、M/NiO(モル比)=0.00001〜1の範囲が好ましく(以下においても「M」はアルカリ金属を指すものとする)、0.00001〜0.6の範囲がより好ましい。上記範囲において、ゾルとしての安定性が得られ易い。

0010

ヒドロキシカルボン酸は、ゾルの分散安定化剤として機能しているものと推定される。ニッケルゾル中のヒドロキシカルボン酸の含有量は、ヒドロキシカルボン酸/NiO(モル比)=0.0001〜0.5の範囲が好ましく、0.0001〜0.2の範囲がより好ましい。上記範囲において、ゾルとしての安定性が特に得られ易い。ヒドロキシカルボン酸の種類としては、クエン酸が好ましい。

0011

ニッケルゾルのpH領域については、ゾルとして安定であれば特に限定されることはないが、好ましくは中性からアルカリ性の領域である。数値範囲で示したときの好例は、7〜11である。

0012

ニッケルゾルの平均分散粒子径については、分散性が維持されているならば使用用途、目的に適した粒子径を適宜設計すればよく、好適な範囲として、例えば5nm〜300nmの範囲が挙げられるが、これに限定されるものではない。特に、薄膜用途に限定するならば100nm以下であることが好ましい。ここで、平均分散粒子径とは、(株)堀場製作所製「動的光散乱粒径分布測定装置LB-500」で測定した際のメジアン径のことである。平均分散粒子径が検出限界以下となることもあるが、チンダル現象が確認されればゾルであると判断することができる。

0013

ニッケルゾル中のNiO濃度は、下限は経済的な観点から1質量%であることが好ましく、上限はゾルとしての安定性の観点から20質量%であることが好ましい。より好ましくは、2〜15質量%の範囲である。

0014

ニッケルゾルの一形態は、アルカリ金属とヒドロキシカルボン酸の他に、さらに、アンモニア又は水溶性アミン化合物を含有したものである。本形態は、特にアルカリ金属含有量が少ないときに、ゾルとしての安定性を確保するのに好適なものといえる。アンモニア又は水溶性アミン化合物の含有量については、ゾルとしての性状を維持する範囲内で用途等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、アンモニア又は水溶性アミン化合物/NiO(モル比)=0.0001〜1の範囲が好ましく、0.0001〜0.6の範囲がより好ましい。

0015

[製造方法]
(第一形態)
ニッケルゾルの製造方法の第一形態は、以下の工程を含むものである。
(1)水存在下で、水溶性ニッケル化合物とアルカリ金属の水酸化物とを混合、反応させ、ゲルを得る第1工程。
(2)第1工程で得られたゲルを洗浄する第2工程。
(3)次の(a)〜(d)の工程のうちいずれか1つの工程を実施する第3工程:
(a)第2工程で得られた洗浄ゲルと分散剤とを混合する工程;
(b)第2工程で得られた洗浄ゲルと分散剤とを混合した後、加熱処理する工程;
(c)第2工程で得られた洗浄ゲルを加熱処理した後、加熱処理物と分散剤とを混合する工程;
(d)第2工程で得られた洗浄ゲルを加熱処理した後、加熱処理物と分散剤とを混合した後、2回目の加熱処理する工程。
(4)第3(a)工程で得られた混合物、第3(b)工程で得られた加熱処理物、第3(c)工程で得られた混合物又は第3(d)工程で得られた加熱処理物を、洗浄して、ニッケルゾルを得る第4工程。
(5)任意の工程として、次の(e)〜(h)の工程のうちいずれか1つの工程を実施する第5工程:
(e)第4工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加する工程;
(f)第4工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加した後、加熱処理する工程;
(g)第4工程で得られたニッケルゾルを加熱処理する工程;
(h)第4工程で得られたニッケルゾルを加熱処理した後、分散剤を添加する工程。

0016

(第二形態)
ニッケルゾルの製造方法の第二形態は、以下の工程を含むものである。
(1)水存在下で、水溶性ニッケル化合物とヒドロキシカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩とアルカリ金属の水酸化物とを混合し、反応させる第1工程。
(1′)任意の工程として、第1工程で得られた反応物を加熱処理する第1′工程。
(2)第1工程で得られた反応物又は第1′工程で得られた加熱処理物を、洗浄して、ニッケルゾルを得る第2工程。
(3)任意の工程として、次の(a)〜(d)の工程のうちいずれか1つの工程を実施する第3工程:
(a)第2工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加する工程;
(b)第2工程で得られたニッケルゾルに分散剤を添加した後、加熱処理する工程;
(c)第2工程で得られたニッケルゾルを加熱処理する工程;
(d)第2工程で得られたニッケルゾルを加熱処理した後、分散剤を添加する工程。

0017

尚、第一形態及び第二形態における分散剤は、ヒドロキシカルボン酸とアルカリ剤、又はそれらの塩である。また、任意の工程は、必須の工程ではなく、必要に応じて実施すればよい工程である。

0018

原料
水溶性ニッケル化合物は、水存在下で、アルカリ金属の水酸化物と混合させたときに反応するものであれば特に限定なく使用することができる。好適な水溶性ニッケル化合物として、硝酸ニッケル、塩化ニッケル等を例示できる。また、酸化ニッケル水酸化ニッケル等を鉱酸で溶解させたものを利用することも可能である。

0019

アルカリ金属の水酸化物の好例は、水酸化リチウム水酸化ナトリウム水酸化カリウムである。

0020

ヒドロキシカルボン酸としては、クエン酸が好例である。

0021

アルカリ剤は、アルカリ金属の水酸化物、アンモニア、水溶性アミン化合物等が好ましい。アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム等が好ましく、よって、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が好例である。水溶性アミン化合物としては、例えば、第一級アミン第二級アミン第三級アミン水酸化第四級アンモニウム等が挙げられる。第一級アミンは、例えば、メチルアミンエチルアミンブチルアミンモノエタノールアミンイソプロパノールアミン等が挙げられる。第二級アミンは、例えば、ジメチルアミンジエチルアミンジエタノールアミンジイソプロパノールアミン等が挙げられる。第三級アミンは、例えば、トリメチルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。水酸化第四級アンモニウムは、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化トリメチルプロピルアンモニウム、水酸化ジメチルジエチルアンモニウム、コリン等が挙げられる。

0022

分散剤がヒドロキシカルボン酸とアルカリ剤の塩であるときは、ヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩、ヒドロキシカルボン酸のアンモニウム塩等が好例である。好適な具体例としては、クエン酸リチウムクエン酸ナトリウムクエン酸カリウムクエン酸アンモニウム等が挙げられる。

0023

(第一形態)
第1工程は、ニッケル含有ゲルを生成させることができれば特に限定されるものではなく、原料の混合方法混合割合等を適宜選択・設定すればよい。水存在下で水溶性ニッケル化合物とアルカリ金属の水酸化物とを混合、反応させ、ゲルを得る方法は、例えば、簡便には、ニッケル化合物が溶解した水溶液(水溶性ニッケル化合物水溶液)を用い、これとアルカリ金属の水酸化物とを混合、反応させればよい。両原料は、反応性や経済的な観点から、M/(水溶性ニッケル化合物由来の鉱酸)(モル比)=0.8〜2.0の範囲で混合することが適当である。

0024

第2工程におけるゲル洗浄は、余分な水溶性成分の除去を目的とするものであり、当該目的が達成できれば洗浄方法に特に限定はない。洗浄方法の好例として、限外ろ過ヌッチェろ過、フィルタープレス等が挙げられる。限外ろ過における洗浄強度としては、例えば、ろ液のECが500μS/cm以下になるまで洗浄することが好ましい。

0025

第3工程では、上記(a)〜(d)の工程のうちいずれか1つの工程を実施する。(b)〜(d)の工程では加熱処理を行うが、加熱処理により分散粒子結晶性を向上させることができる。加熱処理条件加熱温度、加熱時間等)は、目的とするゾルに応じて適宜設定することが望ましい。例えば、加熱温度として50〜200℃、加熱時間として0.5〜72時間を例示できるが、これに限定されるものではない。好適には、70〜150℃で1〜6時間の加熱条件である。加熱処理を2回実施する(d)の工程では、1回目と2回目の加熱処理条件を同じにしてもよく、また、変えてもよい。

0026

分散剤の添加量目安は、分散剤としてヒドロキシカルボン酸とアルカリ剤を用いるときは、ヒドロキシカルボン酸がヒドロキシカルボン酸/NiO(モル比)=0.01〜0.5の範囲、アルカリ剤がアルカリ剤/NiO(モル比)=0.01〜1.5の範囲である。また、分散剤としてヒドロキシカルボン酸とアルカリ剤の塩を用いるときの添加量の目安は、当該塩/NiO(モル比)=0.01〜0.5の範囲である。

0027

第4工程における洗浄は、ゾルの安定性を損なう成分の除去を目的とするものであり、当該目的が達成できれば洗浄方法に特に限定はない。洗浄方法の好例として、限外ろ過、ヌッチェろ過、フィルタープレス等が挙げられる。

0028

以上の第4工程まででニッケルゾルを得ることができるが、必要に応じて任意の第5工程を実施することができる。第5(e)工程は分散剤の添加によって分散粒子のさらなる安定化を図るものであり、第5(g)工程は加熱処理によって特に分散粒子の結晶性の向上を図るものであり、第5(f)工程及び(h)工程は(e)工程と(g)工程の両方の効果を得ることを企図したものである。分散剤の添加量は、用途に支障のない範囲であれば特に制限されないが、一例として、分散剤としてヒドロキシカルボン酸とアルカリ剤を用いるときは、ヒドロキシカルボン酸がヒドロキシカルボン酸/NiO(モル比)=0.01〜0.2の範囲、アルカリ剤がアルカリ剤/NiO(モル比)=0.01〜0.6の範囲であり、ヒドロキシカルボン酸とアルカリ剤の塩を用いるときは当該塩/NiO(モル比)=0.01〜0.2の範囲である。また、第5工程の(f) 、(g)及び(h)における加熱処理は、第3工程と同様に実施すればよい。

0029

(第二形態)
第1工程は、原料の混合により反応現象を生じさせることができれば特に限定されるものではなく、混合方法、原料の混合割合等を適宜選択・設定すればよい。具体的な工程例として、(i)水溶性ニッケル化合物水溶液とヒドロキシカルボン酸とアルカリ金属の水酸化物を混合し反応させる方法、(ii)水溶性ニッケル化合物水溶液とヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩とアルカリ金属の水酸化物を混合し反応させる方法、が挙げられる。工程例(ii)は、工程例(i)の変形例であり、ヒドロキシカルボン酸のアルカリ金属塩では足りないアルカリ金属塩量をアルカリ金属の水酸化物で補うものである。工程例(i)及び(ii)においては、ヒドロキシカルボン酸/NiO(モル比)=0.01〜0.5の範囲、M/酸(水溶性ニッケル化合物由来の鉱酸+ヒドロキシカルボン酸)(モル比)=0.8〜2.0の範囲となるように原料の混合割合を設計することが好ましい。

0030

第1′工程は、第1工程で得られた反応物を加熱処理する任意の工程である。加熱処理によって、分散粒子の結晶性の向上や粒子径の増大等の効果を得ることも可能である。

0031

第2工程のゲル洗浄は、第一形態の第4工程と同様の洗浄方法を適用すればよい。

0032

以上の第2工程まででニッケルゾルを得ることができるが、必要に応じて任意の第3工程を実施することができる。第3(a)工程は分散剤の添加によって分散粒子のさらなる安定化を図るものであり、第3(c)工程は加熱処理によって特に分散粒子の結晶性の向上を図るものであり、第3(b)工程及び(d)工程は(a)工程と(c)工程の両方の効果を得ることを企図したものである。分散剤の添加量は第一形態の第5工程と同様であり、加熱処理条件は第一形態の第3工程と同様に実施すればよい。

0033

ところで、第一形態の第4工程及び第二形態の第2工程で得られるニッケルゾルについては、洗浄限界があるためと推測されるが、洗浄強度を上げたとしても、ニッケルゾル中にはアルカリ金属とヒドロキシカルボン酸の含有が認められる。

0034

第一形態で製造されるニッケルゾル中のニッケル濃度の上限は、NiOとしておよそ20質量%であり、第二形態のそれは、およそ8質量%である。

0035

以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。尚、実施例において%は、特に断らない限り全て質量%を示す。

0036

〔実施例〕
(実施例1〜9に用いる洗浄ゲルの調製)
イオン交換水に溶解させたNiO=1%の塩化ニッケル水溶液5000gと20%水酸化ナトリウム水溶液321gとを混合してゲル化させた後、ろ液のECが100μS/cmになるまで限外ろ過洗浄し、洗浄ゲルAを得た。洗浄ゲルAのNiO濃度は5.0%であった。

0037

〔実施例1:第一形態(a)〕
洗浄ゲルA1000gに、20%クエン酸水溶液64.3gと10%アンモニア水34.1gを添加した後、限外ろ過洗浄し、ニッケルゾルを得た。

0038

〔実施例2:第一形態(b)〕
洗浄ゲルA1000gに、20%クエン酸水溶液64.3gと20%水酸化ナトリウム水溶液40.2gを添加し、120℃・3hの水熱処理を行った後、水熱処理物を限外ろ過洗浄し、ニッケルゾルを得た。

0039

〔実施例3:第一形態(b)〕
洗浄ゲルA1000gに、20%クエン酸水溶液64.3gと10%アンモニア水34.1gを添加し、120℃・3hの水熱処理を行った後、水熱処理物を限外ろ過洗浄し、ニッケルゾルを得た。

0040

〔実施例4:第一形態(b)(e)〕
実施例3で得られたニッケルゾル1000gに、20%クエン酸水溶液20.6gと10%アンモニア水10.9gを添加し、ニッケルゾルを得た。

0041

〔実施例5:第一形態(c)〕
洗浄ゲルA1000gに対し、50℃・1hの加熱処理を行った後、20%クエン酸水溶液64.3gと10%アンモニア水34.1gを添加し、次いで限外ろ過洗浄し、ニッケルゾルを得た。

0042

〔実施例6:第一形態(c)〕
洗浄ゲルA1000gに対し、120℃・1hの加熱処理を行った後、20%クエン酸水溶液64.3gと10%アンモニア水34.1gを添加し、次いで限外ろ過洗浄し、ニッケルゾルを得た。

0043

〔実施例7:第一形態(d)〕
洗浄ゲルA1000gに対し、70℃・3hの加熱処理を行った後、20%クエン酸水溶液64.3gと10%アンモニア水34.1gを添加し、さらに120℃・3hの水熱処理を行った後、水熱処理物を限外ろ過洗浄し、ニッケルゾルを得た。

0044

〔実施例8:第一形態(d)〕
洗浄ゲルA1000gに対し、70℃・3hの加熱処理を行った後、20%クエン酸水溶液64.3gと5%水酸化リチウム水溶液96.2gを添加し、さらに120℃・3hの水熱処理を行った後、水熱処理物を限外ろ過洗浄し、ニッケルゾルを得た。

0045

〔実施例9:第一形態(d)(e)〕
実施例8で得られたニッケルゾル1000gに、20%クエン酸水溶液97.1gと5%水酸化リチウム水溶液145.2gを添加し、ニッケルゾルを得た。

0046

〔実施例10:第二形態〕
イオン交換水に溶解させたNiO=1%の塩化ニッケル水溶液5000gと20%クエン酸水溶液192.9gと20%水酸化カリウム水溶液638.6gとを混合して反応させた後、ろ液のECが300μS/cmになるまで限外ろ過洗浄し、ニッケルゾルを得た。

0047

〔実施例11:第二形態 第1′工程〕
イオン交換水に溶解させたNiO=1%の硝酸ニッケル水溶液5000gと20%クエン酸水溶液192.9gと20%水酸化ナトリウム水溶液455.2gとを混合して反応させた後、120℃・3hの水熱処理を行い、ろ液のECが300μS/cmになるまで限外ろ過洗浄し、ニッケルゾルを得た。

0048

上記実施例で得られたニッケルゾルは、いずれもレーザー光線を当てたときにチンダル現象が観察されたことより、ゾルであることが確認された。

0049

上記実施例で得られたニッケルゾルの分析結果を表1(成分分析)と表2(物性評価)に示した。

0050

0051

0052

表1、2で示した項目分析方法は以下のとおりである。
[成分分析]
ニッケルゾルを乾燥後、800℃焼成し、得られた残渣を元に下記式によりNiO濃度を算出した。
NiO濃度(%)=残渣÷サンプリング量×100−M2O(%)
[クエン酸及びナトリウム濃度]
ニッケルゾルを塩酸で溶解後、クエン酸は(株)島津製作所製高速液体クロマトグラフLC-2010Cを用いて、ナトリウムは(株)島津製作所製原子吸光分光光度計AA-6800を用いて測定した。
[リチウム濃度及びカリウム濃度]
リチウム濃度及びカリウム濃度は、Thermo Fisher Scientific, Inc.製ICP発光分析装置iCAP6300で測定した。
[アンモニア濃度]
アンモニア濃度はケルダール法で測定した。
[pH]
(株)堀場製作所製pHメーターD-53Sを用いてpHを測定した。
[Haze、全光線透過率]
ニッケルゾルを純水でNiO濃度1%に希釈した後、日本電色工業(株)製ヘーズメーターCOH400によりHazeと全光線透過率を測定した。
[平均分散粒子径]
ニッケルゾルを純水でNiO濃度1%に希釈した後、(株)堀場製作所製 動的光散乱式粒度分布測定装置LB-500により平均分散粒子径を測定した。
[結晶構造]
ニッケルゾルを100℃乾燥させたものを島津製作所(株)製X線回折装置XRD-7000で測定し結晶構造を解析した。

実施例

0053

〔比較例1〕
洗浄ゲルAの作製において、20%水酸化ナトリウム水溶液の代わりに、20%水酸化マグネシウム468.5gをゲル化剤として用いたが、限外ろ過洗浄によってニッケルの大半がろ過漏れしたことより、ゲルを作製できていなかったことが分かった。

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