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技術 内面電子線照射装置

出願人 日立造船株式会社
発明者 大工博之野田武史坂井一郎
出願日 2015年12月28日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2015-255594
公開日 2017年7月6日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2017-119515
状態 特許登録済
技術分野 その他の放射線取扱い 消毒殺菌装置 基本的包装技術VIII(熱収縮包装・殺菌包装)
主要キーワード 延長ノズル 電子線発生器 横断形状 電力供給器 真空ノズル プリフォーム体 いかり 滅菌対象物
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

電子線の照射滅菌対象物内面に対してより均一にすることで、滅菌の効率を向上させ得るとともに、十分に滅菌し得る内面電子線照射装置を提供する。

解決手段

バイアルVの内面を電子線Eの照射により滅菌する内面電子線照射装置1である。この内面電子線照射装置1は、電子線Eを発生させる電子線発生器3と、この電子線発生器3を内部に配置した真空チャンバー2と、電子線Eを真空チャンバー2の外部に出射する出射窓4と、この出射窓4から出射した電子線Eが広がってなる電子雲Cを導く延長ノズル5とを備える。この延長ノズル5は、電子雲Cを漏出させる漏出部6を有し、この漏出部6は、電子雲Cの一部を外部に放出する空間部分10と、電子雲Cを内部に導く部材部分9とからなる。

概要

背景

医療用または飲食品用容器を取り扱う企業は、その容器の滅菌が不十分ゆえに医療事故または食中毒を引き起こすと、社会からの信用が大きく失墜することになる。このため、これらの容器には、安全性が重要視される先進諸国で、特に内面の確実な滅菌が必要である。

現在では、容器の内面を確実に滅菌するための装置として、容器の内面に電子線を照射し得る内面電子線照射装置が採用されている。公知の内面電子線照射装置には、図12に示すように、容器Vの開口部から挿入可能で電子線Eを出射窓4から出射し得る真空ノズル102を備えるものが広く知られている(例えば、特許文献1の図1参照)。この真空ノズル102の内部では、図示しない真空チャンバーに連通して真空にされているので、多くの電子を加速させてなる電子線Eが形成される。この電子線Eは、真空ノズル102の先端部に設けられた出射窓4から出射すると、大気に放出されて空気分子などに衝突し、その結果として、電子雲Cとなって広がる。この電子雲Cを容器V(上記特許文献1ではプリフォーム)の内面に接触させて、つまり電子線Eを容器Vの内面に照射して、容器Vの内面が滅菌される。

上記特許文献1では、電子雲Cの指向性を強めるために、図13(上記特許文献の図2に相当)に示すように、図12で示した真空ノズル102の先端部に更なる延長ノズル105を取りつけたものも開示されている。

概要

電子線の照射を滅菌対象物の内面に対してより均一にすることで、滅菌の効率を向上させ得るとともに、十分に滅菌し得る内面電子線照射装置を提供する。バイアルVの内面を電子線Eの照射により滅菌する内面電子線照射装置1である。この内面電子線照射装置1は、電子線Eを発生させる電子線発生器3と、この電子線発生器3を内部に配置した真空チャンバー2と、電子線Eを真空チャンバー2の外部に出射する出射窓4と、この出射窓4から出射した電子線Eが広がってなる電子雲Cを導く延長ノズル5とを備える。この延長ノズル5は、電子雲Cを漏出させる漏出部6を有し、この漏出部6は、電子雲Cの一部を外部に放出する空間部分10と、電子雲Cを内部に導く部材部分9とからなる。

目的

本発明は、電子線の照射を滅菌対象物の内面に対してより均一にすることで、滅菌の効率を向上させ得るとともに、十分に滅菌し得る内面電子線照射装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

開口部が形成された滅菌対象物内面電子線の照射により滅菌する内面電子線照射装置であって、電子線を発生させる電子線発生器と、この電子線発生器を内部に配置した真空チャンバーと、上記電子線を真空チャンバーの外部に出射する出射窓と、出射窓から出射した電子線が広がってなる電子雲を導く延長ノズルとを備え、上記延長ノズルが、上記電子雲を漏出させる漏出部を有し、上記漏出部が、上記電子雲の一部を外部に放出する空間部分と、上記電子雲を内部に導く部材部分とからなることを特徴とする内面電子線照射装置。

請求項2

漏出部が、その周方向のいずれの幅も、出射窓側の端からその反対側の端までの範囲において、上記空間部分を含むよう構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の内面電子線照射装置。

請求項3

漏出部の周方向における空間部分と部材部分との面積比が、周方向に直交する方向で異なることを特徴とする請求項1または2に記載の内面電子線照射装置。

請求項4

漏出部が、空間部分の全面積が部材部分の全面積よりも大きくなるように構成されたものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内面電子線照射装置。

技術分野

0001

本発明は、容器などの滅菌対象物内面電子線の照射により滅菌する内面電子線照射装置に関するものである。

背景技術

0002

医療用または飲食品用の容器を取り扱う企業は、その容器の滅菌が不十分ゆえに医療事故または食中毒を引き起こすと、社会からの信用が大きく失墜することになる。このため、これらの容器には、安全性が重要視される先進諸国で、特に内面の確実な滅菌が必要である。

0003

現在では、容器の内面を確実に滅菌するための装置として、容器の内面に電子線を照射し得る内面電子線照射装置が採用されている。公知の内面電子線照射装置には、図12に示すように、容器Vの開口部から挿入可能で電子線Eを出射窓4から出射し得る真空ノズル102を備えるものが広く知られている(例えば、特許文献1の図1参照)。この真空ノズル102の内部では、図示しない真空チャンバーに連通して真空にされているので、多くの電子を加速させてなる電子線Eが形成される。この電子線Eは、真空ノズル102の先端部に設けられた出射窓4から出射すると、大気に放出されて空気分子などに衝突し、その結果として、電子雲Cとなって広がる。この電子雲Cを容器V(上記特許文献1ではプリフォーム)の内面に接触させて、つまり電子線Eを容器Vの内面に照射して、容器Vの内面が滅菌される。

0004

上記特許文献1では、電子雲Cの指向性を強めるために、図13(上記特許文献の図2に相当)に示すように、図12で示した真空ノズル102の先端部に更なる延長ノズル105を取りつけたものも開示されている。

先行技術

0005

特開2013−151327号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上記特許文献1の内面電子線照射装置により容器Vの内面を滅菌すると、その電子雲Cの形状から、電子線Eの照射が、図12に示す場合だと容器Vの口部mに対して過剰になってしまい、図13に示す場合だと容器Vの底部bに対して過剰になる一方で肩部sに対して不足してしまう。このように、電子線Eの照射が容器Vの内面に対して不均一であれば、滅菌の効率が悪くなるだけでなく、滅菌が不十分になるおそれもある。特に、滅菌対象物がバイアル点眼容器など、真空ノズル102を開口部に辛うじて挿入可能な程度に小型で且つ肩部が張り出した所謂「いかり肩」の容器であれば、この問題は顕著になる。

0007

そこで、本発明は、電子線の照射を滅菌対象物の内面に対してより均一にすることで、滅菌の効率を向上させ得るとともに、十分に滅菌し得る内面電子線照射装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するため、第1の発明に係る内面電子線照射装置は、開口部が形成された滅菌対象物の内面を電子線の照射により滅菌する内面電子線照射装置であって、
電子線を発生させる電子線発生器と、この電子線発生器を内部に配置した真空チャンバーと、上記電子線を真空チャンバーの外部に出射する出射窓と、出射窓から出射した電子線が広がってなる電子雲を導く延長ノズルとを備え、
上記延長ノズルが、上記電子雲を漏出させる漏出部を有し、
上記漏出部が、上記電子雲の一部を外部に放出する空間部分と、上記電子雲を内部に導く部材部分とからなるものである。

0009

また、第2の発明に係る内面電子線照射装置は、第1の発明に係る内面電子線照射装置における漏出部が、その周方向のいずれの幅も、出射窓側の端からその反対側の端までの範囲において、上記空間部分を含むよう構成されたものである。

0010

さらに、第3の発明に係る内面電子線照射装置は、第1または第2の発明に係る内面電子線照射装置において、漏出部の周方向における空間部分と部材部分との面積比が、周方向に直交する方向で異なるものである。

0011

加えて、第4の発明に係る内面電子線照射装置は、第1乃至第3のいずれかの発明に係る内面電子線照射装置における漏出部が、空間部分の全面積が部材部分の全面積よりも大きくなるように構成されたものである。

発明の効果

0012

上記内面電子線照射装置によると、電子線の照射を滅菌対象物の内面に対してより均一にすることで、滅菌の効率を向上させることができるとともに、十分に滅菌することができる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の実施の形態に係る内面電子線照射装置を模式的に示す一部切欠側面図である。
本発明の実施例1に係る内面電子線照射装置の一部切欠側面図である。
同内面電子線照射装置の延長ノズル体を拡大して示す一部切欠側面図である。
本発明の実施例2に係る内面電子線照射装置の延長ノズル体を拡大して示す一部切欠側面図である。
本発明の実施例3に係る内面電子線照射装置の延長ノズル体を拡大して示す一部切欠側面図である。
本発明の実施例4に係る内面電子線照射装置の延長ノズル体におけるノズルを拡大して示す側面図である。
本発明の実施例5に係る内面電子線照射装置の延長ノズル体におけるノズルを拡大して示す側面図である。
本発明の実施例6に係る内面電子線照射装置の延長ノズル体におけるノズルを拡大して示す側面図である。
本発明の他の実施形態に係る内面電子線照射装置の一部切欠側面図である。
本発明のさらに他の実施形態に係る内面電子線照射装置の一部切欠側面図である。
同内面電子線照射装置の延長ノズル体を拡大して示す一部切欠側面図である。
従来の広く知られた内面電子線照射装置の真空ノズルを拡大して示す断面図である。
従来の内面電子線照射装置の真空ノズルおよび延長ノズルを拡大して示す断面図である。

0014

以下、本発明の実施の形態に係る内面電子線照射装置について図面に基づき説明する。
この内面電子線照射装置は、開口部が形成された滅菌対象物の内面を電子線Eの照射により滅菌するする装置である。上記開口部が形成された滅菌対象物は、例えば、バイアルや点眼容器など、全体として小型で且つ肩部が張り出した所謂「いかり肩」の容器である。勿論、上記開口部が形成された滅菌対象物は、このような容器に限定されるものではなく、ペットボトルまたはプリフォーム体など、開口部が形成されて滅菌の対象となる物であればよい。以下では、簡単のために、上記開口部が形成された滅菌対象物をバイアルとして説明する。

0015

図1に示すように、上記内面電子線照射装置1は、図13に示す従来の内面電子線照射装置100と同様に、内部が真空雰囲気の真空チャンバー2と、この真空チャンバー2の内部に配置された電子線発生器3と、上記真空チャンバー2に設けられて電子線発生器3からの電子線Eを当該真空チャンバー2の外部に出射する出射窓4と、この出射窓4からの出射した電子線Eが広がってなる電子雲Cを導く延長ノズル5とを備える。この延長ノズル5において、以下では、出射窓4側の端を根元といい、その反対側の端を先端といい、根元−先端の方向を軸方向という。

0016

本発明の特徴として、上記延長ノズル5は、先端から軸方向における所定範囲Lで電子雲Cを漏出させる漏出部6を有する。ここで、本明細書での「電子雲Cを漏出させる」とは、電子雲Cの多くを内部に導きつつも、電子雲Cの一部を外部に放出することである。このため、上記漏出部6は、内部に導かれている電子雲Cの一部を外部に放出するための空間部分10が所定パターンで形成されたものである。言い換えれば、上記漏出部6は、上記所定パターンで形成された空間部分10と、この空間部分10以外であり電子雲Cを内部に導くための部材部分9とからなる。したがって、上記延長ノズル5は、図13に示す従来の延長ノズル5とは異なり、上記漏出部6により、上記電子雲Cを漏出させるもの、すなわち、指向性が適度に弱められた電子雲Cを放出するものである。なお、必須ではないが、上記延長ノズル5は、図1に示すように、根元近傍(延長ノズル5における上記所定範囲L以外)で電子雲Cの全てを内部に導く(外部に放出しない)非漏出部7を有してもよい。上記延長ノズル5は、根元側の非漏出部7と先端側の漏出部6との組み合わせにより、バイアルVの首部nに対して電子線Eの照射が過剰になるのを防ぐとともに、上記従来の延長ノズル5ほどではないが、ある程度の指向性がある電子雲Cを放出するものとなる。上記非漏出部7の有無、および非漏出部7と漏出部6との範囲の割合は、滅菌の対象となるバイアルVの形状などにより、滅菌に適したものが採用される。

0017

次に、上記内面電子線照射装置1の使用方法および作用について説明する。
まず、出射窓4から電子線Eを出射しない状態で、延長ノズル5の先端をバイアルVの開口部へ向けた後、バイアルVの開口部に延長ノズル5の漏出部6が挿入されるまで、バイアルVおよび/または内面電子線照射装置1を軸方向に移動させる。

0018

その後、図示しない電力供給器で供給された電力などにより電子線発生器3から多数の電子を発生させる。これら多数の電子が真空チャンバー2の内部で加速されて出射窓4に向かう電子線Eとなり、この電子線Eは出射窓4から延長ノズル5の内部である大気雰囲気に出射する。この出射窓4から延長ノズル5の内部に出射した電子線Eは、空気分子などに衝突し、その結果として、延長ノズル5の内部で広がって電子雲Cになる。延長ノズル5が非漏出部7を有する場合は、電子雲Cが非漏出部7を介して漏出部6に導かれ、延長ノズル5が非漏出部7を有しない場合は、電子雲Cが直に漏出部6に導かれる。そして、漏出部6では、電子雲Cの一部が外部に放出されることで、電子雲Cの指向性が適度に弱められる。したがって、延長ノズル5からの電子雲Cは、指向性が適度に弱められることにより、バイアルVの滅菌に適する状態になる。

0019

このような電子雲CがバイアルVの内面に接触することにより、すなわち、電子線EがバイアルVの内面に対して照射されることにより、バイアルVの内面が滅菌される。なお、電子線EがバイアルVの内面に対して照射されている際に、バイアルVおよび/または内面電子線照射装置1を軸方向に移動させてもよく、停止させたままでもよい。

0020

バイアルVの内面が滅菌された後は、電子線発生器3からの電子の発生を中断し、バイアルVの開口部から延長ノズル5が完全に除去されるまで、バイアルVおよび/または内面電子線照射装置1を軸方向に移動させる。

0021

なお、バイアルVの開口部に延長ノズル5の漏出部6を挿入する際には、上述したように電子線Eを出射しない状態に限られず、電子線Eを出射したままの状態であってもよい。

0022

このように、上記内面電子線照射装置1によると、電子雲CがバイアルV(開口部が形成された滅菌対象物の一例)の滅菌に適する状態になるので、電子線Eの照射が滅菌対象物の内面に対してより均一になり、その結果として、滅菌の効率を向上させることができるとともに、十分に滅菌することができる。

0023

以下、上記実施の形態をより具体的に示した実施例1に係る内面電子線照射装置1について図面に基づき説明する。
図2に示すように、上記内面電子線照射装置1は、内部を真空雰囲気にする機器として、必要により冷却機構(図示省略)が設けられた真空チャンバー2と、この真空チャンバー2を封止する台座21とを備える。この台座21は、真空チャンバー2を他の機器などに設置するためのものである。また、上記台座21は、真空チャンバー2の内部からの電子線Eを通過させるための貫通した貫通孔22が形成されている。この貫通孔22には、その内面に沿って配置されて真空チャンバー2の反対側に台座21から突出した筒体23が設けられている。この筒体23における台座21から突出した側の端部には、チタン箔などからなる出射窓4が設けられている。上記真空チャンバー2と台座21との接続は気密にされ、上記台座21の貫通孔22と筒体23との接続は気密にされ、上記筒体23と出射窓4との接続は気密にされているので、上記内面電子線照射装置1を構成する上記真空チャンバー2、台座21、筒体23および出射窓4により、内部の真空雰囲気が維持される。

0024

上記内面電子線照射装置1は、電子線Eを発生させる機器として、上記真空チャンバー2の内部に配置された電子線発生器3と、この電子線発生器3に電力を供給する電力供給器8とを備える。上記電子線発生器3は、上記電力供給器8からの電力の接続端子となる高圧端子31と、この高圧端子31に接続されたハウジング32と、上記高圧端子31からハウジング32の内部にまで延びて上記電力により電子を発生させるフィラメント34とを有する。上記フィラメント34から発生した電子からなる電子線Eを適切な形状で上記出射窓4に導くために、上記ハウジング32には電子線通過孔33が形成されている。

0025

上記内面電子線照射装置1は、電子雲CをバイアルVの滅菌に適した状態にするために、上記台座21における筒体23が突出した側に着脱自在な延長ノズル体50を備える。この延長ノズル体50は、上記筒体23の突出した部分および出射窓4を収容して台座21に接し得る接続板51と、上記台座21と接続板51とを螺合するネジ54と、上記接続板51から台座21の反対側に延びて上記出射窓4からの電子雲Cを導くノズル55とを有する。

0026

以下、本発明の要旨である上記延長ノズル体50の構成について図3に基づき詳細に説明する。なお、図3では、電子線E、電子雲CおよびバイアルVを省略して示す。
図3に示すように、上記接続板51は、上記筒体23の突出した部分および出射窓4を収容するための貫通した収容孔52が中央に形成されている。この収容孔52は、ノズル55の内部と連通し、収容した筒体23の内径がノズル55の内径と同一となるように形成されている。また、上記接続板51には、上記ネジ54をノズル55側から台座21側にネジ54を通過させるためのネジ孔53が、上記収容孔52を中心とする円上に等ピッチで複数(例えば、図1図3では2つを示す)形成されている。

0027

図3に示すように、上記ネジ54は、接続板51を台座21に螺合するのに十分な長さを有する。一方で、台座21においてネジ54が螺合される部分には、タップが形成されている。

0028

上記ノズル55は、その内部が上記収容孔52に連通する位置で接続板51に接合された長筒部56と、この長筒部56の先端を塞ぐように配置された蓋部58とを有する。上記長筒部56には、上記先端から軸方向における所定範囲Lで、内部に案内される電子雲Cの一部を外部に放出するための丸孔11が所定パターンで多数形成されている。上記長筒部56において、上記先端から軸方向における所定範囲L、すなわち、丸孔11が所定パターンで多数形成されている範囲が、漏出部6である。上記丸孔11が上記実施の形態における空間部分10に相当し、上記漏出部6における丸孔11(空間部分10)以外が部材部分9に相当する。上記丸孔11は、図2および図3だと真円の形状を示しているが、楕円の形状であってもよい。この漏出部6は、正確に説明すると、上記ノズル55の先端から、最も根元側の丸孔11における根元側までの範囲である。なお、非漏出部7は、上記長筒部56における漏出部6以外の部分と、接続部に形成された収容孔52における出射窓4から先端側との範囲である。

0029

上記ノズル55の長筒部56に多数形成された丸孔11の所定パターンは、次の通りである。長筒部56に多数形成された丸孔11は、周方向で当ピッチにされるとともに、軸方向でも当ピッチにされる。また、上記漏出部6は、周方向のいずれの幅wであっても軸方向の全範囲において、丸孔11を必ず含むIようにされる。これは、上記部材部分9により電子雲Cの放出が所定箇所で遮られても、すなわち、上記部材部分9により電子線Eの照射が所定箇所で不十分になっても、バイアルVの開口部に挿入されたノズル55(具体的には漏出部6)および/またはバイアルVを軸方向に動かすことで、このような所定箇所への電子線Eの照射が補われるからである。これにより、電子線Eの照射がバイアルVの内面に対して非常に均一になる。

0030

上記多数の丸孔11は、図2および図3には全て同一の大きさで示しているが、根元側ほど大きくてもよい。また、上記多数の丸孔11は、図2および図3に示すように等ピッチとして説明したが、根元側ほどピッチが小さくてもよい。このような丸孔11の大きさおよびピッチは、丸孔11による電子雲Cが放出される程度を根元側ほど大きくする。これにより、先端側ほど放出される程度が大きくなりがちであった電子雲Cが、根元側でも十分に放出されるので、バイアルVの滅菌により適するようになる。

0031

また、上記漏出部6において、丸孔11(空間部分10)の全面積が丸孔11以外(部材部分9)の全面積よりも大きくてもよい。これにより、十分な電子雲Cが長筒部56の外部に放出されるので、バイアルVの滅菌により適するようになる。

0032

このように、本実施例1に係る内面電子線照射装置1によると、上記実施の形態で説明した効果に加えて、電子線Eの照射が滅菌対象物の内面に対して非常に均一になるので、滅菌の効率を向上させることができるとともに、十分に滅菌することができる。

0033

上記実施例1と本実施例2に係る内面電子線照射装置1では、漏出部6のみが異なる。上記実施例1に係る漏出部6は、長筒部56に丸孔11が所定パターンで多数形成されたものであるのに対し、図4に示すように、本実施例2に係る漏出部6は、長筒部56に軸方向のスリット12が所定パターンで複数形成されたものである。このため、上記スリット12が上記実施の形態に係る空間部分10に相当し、漏出部6におけるスリット12(空間部分10)以外が部材部分9に相当する。

0034

以下、本実施例2に係る内面電子線照射装置1について図4に基づき説明するが、上記実施例1と異なる漏出部6に着目して説明するとともに、上記実施例1と同一の構成については、同一符号を付してその説明を省略する。

0035

上記ノズル55の長筒部56に複数形成されたスリット12の所定パターンは、次の通りである。長筒部56に複数形成されたスリット12は、上記先端からそれぞれ切り込まれた形状であり、周方向に当ピッチである。また、上記スリット12は、根元側ほど周方向の幅が大きくされる。すなわち、上記漏出部6、出射窓4側ほど空間部分10(スリット12)の面積が大きくなるように構成されたものである。これにより、先端側ほど放出される程度が大きくなりがちであった電子雲Cが、根元側でも十分に放出される。なお、図4に示す構成は、漏出部6の周方向における空間部分10(スリット12)と部材部分9との面積比が、軸方向(周方向に直交する方向)で異なる場合の一例である。

0036

このように、本実施例2に係る内面電子線照射装置1によると、上記実施の形態で説明した効果に加えて、電子雲Cが根元側でも十分に放出されるので、バイアルVの滅菌により適するようになり、結果として、滅菌の効率を向上させることができるとともに、十分に滅菌することができる。

0037

上記実施例1および実施例2と本実施例3に係る内面電子線照射装置1とは、漏出部6のみが異なる。上記実施例1または実施例2に係る漏出部6は、長筒部56に丸孔11または軸方向のスリット12が所定パターンで複数形成されたものであるのに対し、図5に示すように、本実施例3に係る漏出部6は、長筒部56がメッシュ57で構成されたものである。

0038

以下、本実施例3に係る内面電子線照射装置1について図5に基づき説明するが、上記実施例1および実施例2と異なる漏出部6に着目して説明するとともに、上記実施例1および実施例2と同一の構成については、同一符号を付してその説明を省略する。

0039

上記漏出部6を構成するメッシュ57は、線材9を網状に編み込んだものであるから、線材9の間となる網目13と、軸方向および周方向の線材9とからなる。このため、上記網目13が上記実施の形態に係る空間部分10に相当し、上記線材9が部材部分9に相当する。

0040

また、上記漏出部6において、網目13(空間部分10)の全面積が線材9(部材部分9)の全面積よりも大きい。これにより、十分な電子雲Cが長筒部56の外部に放出されるので、バイアルVの滅菌により適するようになる。

0041

このように、本実施例3に係る内面電子線照射装置1によると、上記実施の形態で説明した効果に加えて、十分な電子雲Cが長筒部56の外部に放出されるので、よりバイアルVの滅菌により適するようになり、結果として、滅菌の効率を向上させることができるとともに、十分に滅菌することができる。

0042

[実施例4〜6]
上述した主要な実施例である実施例1〜3以外にも、図6図8に示すような実施例4〜6がある。これら実施例4〜6は、上記実施例1〜3と漏出部6のみが異なるものである。

0043

図6に示す本実施例4の漏出部6は、上記実施例1での丸孔11を三角孔14にしたものである。図7に示す本実施例5の漏出部6は、上記実施例2での軸方向のスリット12を周方向に傾斜させたものである。図8に示す本実施例3の漏出部6は、上記実施例2での軸方向のスリット12を軸方向ではなく周方向にしたものである。これら実施例4〜6は、バイアルVの形状に応じて適切なものが採用される。

0044

実施例1〜6に係る延長ノズル体50は、上述したようにネジ54により台座21に着脱自在であるから、バイアルVの形状に応じて適切なものが台座21に装着されて使用される。

0045

ところで、上記実施の形態および実施例1〜6では、蓋部58について詳細に説明しなかったが、長筒部56の先端部を完全に塞ぐものでもよく、孔59が形成されることにより、またはメッシュ57で構成されることにより、電子雲Cを漏出させるものでもよい。図3に示すような蓋部58の孔59は、バイアルVの底部bに対する電子線Eの所望する照射に応じて適切な大きさおよびパターンが採用される。また、バイアルVの底部bに対する電子線Eの十分な照射が必要であれば、蓋部58を有しない構成でもよい。

0046

また、上記実施の形態および実施例1〜6では、一つのバイアルVの内面を滅菌する内面電子線照射装置1について説明したが、図9に示すように、複数のバイアルVの内面を同時に内面電子線照射装置60し得る装置でもよい。この内面電子線照射装置60では、台座21に形成される貫通孔22(図示省略)、この貫通孔22の内面に沿って配置される筒体23(図示省略)、この筒体23に設けられる出射窓4(図示省略)、並びに延長ノズル体50の収容孔52(図示省略)およびノズル55が、上記実施例1〜6のように1つではなく複数である。また、電子線発生器3は、真空チャンバー2の内部における電子線Eが全てのノズル55に到達するように構成され、漏出部6は、上記実施例1〜6の任意のものが採用される。図9に示す構成により、上記実施例1〜6で説明した効果に加えて、複数のバイアルVの内面を同時に滅菌するので、滅菌の効率を極めて向上させることができる。

0047

さらに、上記実施の形態および実施例1〜6では、延長ノズル5およびノズル55の横断形状について説明しなかったが、特に限定されるものではなく、円状または角状のいずれであってもよく、好ましくはバイアルVの横断形状に合わせたものが採用される。

0048

加えて、上記実施の形態および実施例1〜6では、延長ノズル5およびノズル55が軸方向で同じ幅として図示したが、バイアルVの底部bに対する電子線Eの所望する照射に応じて、先端側ほど絞ってもよく、または逆に先端側ほど広げてもよい。

0049

また、上記実施例1〜6では、延長ノズル体50がネジ54により台座21に着脱自在として説明したが、ネジ54以外の他の手段により着脱自在であってもよく、着脱自在でなくてもよい。

0050

また、上記実施例1〜6では、収容孔52の内径が軸方向で一定と図示したが、これに限定されるものではない。例えば、収容孔52は、図10および図11に示すように、収容した上記筒体23の突出した部分および出射窓4を安定させるために、台座21側からノズル55側にかけて縮径52sしている。しかし、この縮径52sは、出射窓4からの電子雲Cを妨げない程度であることが好ましい。

実施例

0051

また、上記実施例1〜6では、貫通孔22に配置された筒体23について説明したが、筒体23がなく、貫通孔22に出射窓4が直接設けられていてもよい。
また、上記実施例1〜6で説明した構成のうち、上記実施の形態で説明した構成以外については、任意の構成であり、適宜削除および変更することが可能である。

0052

E電子線
C電子雲
L所定範囲
Vバイアル
1内面電子線照射装置
2真空チャンバー
3電子線発生器
4出射窓
5延長ノズル
6漏出部
7 非漏出部
8電力供給器
9部材部分
10 空間部分
21台座
22貫通孔
23筒体
31高圧端子
32ハウジング
33電子線通過孔
34フィラメント
50 延長ノズル体
51接続板
52収容孔
55ノズル
56長筒部
57メッシュ
58 蓋部

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