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技術 固体撮像素子のクリーニング方法および放射線検出装置

出願人 日本電子株式会社
発明者 村野孝訓
出願日 2015年12月25日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2015-254300
公開日 2017年6月29日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2017-118428
状態 特許登録済
技術分野 放射線を利用した材料分析 光信号から電気信号への変換 スタジオ装置
主要キーワード 波形分析装置 ペニング真空計 温水循環装置 加熱用媒体 ピラニ真空計 冷却用媒体 帯状態 一次線
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

容易に固体撮像素子汚れを除去することができる固体撮像素子のクリーニング方法を提供する。

解決手段

本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法は、冷却して使用される固体撮像素子42のクリーニング方法であって、固体撮像素子42を加熱しつつ、固体撮像素子42を加熱することによって発生したガス排気する工程を含む。

概要

背景

電子線やX線などの一次線試料照射し、試料から発生する放射線(X線や、γ線等)を検出して試料の元素分析を行う手法が知られている。

電子顕微鏡において電子線を試料に照射し、試料から発生するX線を検出して試料の組成計測するエネルギー分散型X線分光は、その一例である。エネルギー分散型X線分光では、特性X線が試料を構成する元素特有エネルギーを持つことを利用している。エネルギー分散型X線分光で得られた特性X線のスペクトルでは、スペクトルのピークエネルギー値から試料に含まれている元素種が求められ、スペクトルのピークの面積から該元素種の含有量が求められる。

また、上記手法の他の例として、回折格子CCDイメージセンサーを用いたX線検出システムがある。具体的には、例えば、電子顕微鏡において電子線を試料に照射し、試料から発生したX線をミラー集光し、回折格子で分光する。そして、分光されたX線をX線用のCCDイメージセンサーで受け、スペクトルを取得する(例えば特許文献1参照)。

概要

容易に固体撮像素子汚れを除去することができる固体撮像素子のクリーニング方法を提供する。本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法は、冷却して使用される固体撮像素子42のクリーニング方法であって、固体撮像素子42を加熱しつつ、固体撮像素子42を加熱することによって発生したガス排気する工程を含む。

目的

本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、容易に固体撮像素子の汚れを除去することができる固体撮像素子のクリーニング方法および放射線検出装置を提供する

効果

実績

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請求項1

冷却して使用される固体撮像素子クリーニング方法であって、前記固体撮像素子を加熱しつつ、前記固体撮像素子を加熱することによって発生したガス排気する工程を含む、固体撮像素子のクリーニング方法。

請求項2

請求項1において、前記工程では、前記固体撮像素子を、加熱用媒体によって加熱する、固体撮像素子のクリーニング方法。

請求項3

請求項2において、前記加熱用媒体は、水である、固体撮像素子のクリーニング方法。

請求項4

請求項2または3において、前記加熱用媒体の温度は、前記固体撮像素子の表面温度を50度以上にする温度である、固体撮像素子のクリーニング方法。

請求項5

請求項1ないし4のいずれか1項において、前記固体撮像素子は、CCDイメージセンサーまたはCMOSイメージセンサーである、固体撮像素子のクリーニング方法。

請求項6

請求項1ないし5のいずれか1項において、前記固体撮像素子は、放射線検出器を構成している、固体撮像素子のクリーニング方法。

請求項7

試料一次線照射することにより前記試料から発生する放射線を検出する固体撮像素子と、前記固体撮像素子を冷却するための冷却素子と、を備えた放射線検出器における、前記固体撮像素子のクリーニング方法であって、前記固体撮像素子を加熱しつつ、前記固体撮像素子を加熱することによって発生したガスを排気する工程を含む、固体撮像素子のクリーニング方法。

請求項8

請求項7において、前記固体撮像素子の動作時には、熱媒体を冷却することによって、前記冷却素子を冷却し、前記工程では、前記熱媒体を加熱することによって、前記固体撮像素子を加熱する、固体撮像素子のクリーニング方法。

請求項9

試料に一次線を照射することにより前記試料から発生する放射線を検出する固体撮像素子と、前記固体撮像素子を冷却する冷却素子と、前記冷却素子を冷却するための熱媒体と、前記固体撮像素子を加熱するための熱媒体とを選択的に生成する熱媒体生成部と、前記冷却素子と熱的に接続され、前記固体撮像素子の動作時に前記熱媒体生成部から供給される熱媒体により前記冷却素子を冷却する冷却部と、前記固体撮像素子が配置された空間に接続された排気装置と、を含む、放射線検出装置

請求項10

請求項9において、前記熱媒体生成部を制御する制御部と、前記固体撮像素子が配置された空間の圧力を測定する真空計と、を含み、前記制御部は、前記真空計の測定結果に基づいて、前記熱媒体生成部に前記固体撮像素子を加熱するための熱媒体の生成を停止させる制御を行う、放射線検出装置。

請求項11

請求項9において、前記熱媒体生成部を制御する制御部を含み、前記制御部は、時間を計測するタイマーを有し、前記タイマーが所定時間を計測した場合に、前記熱媒体生成部に前記固体撮像素子を加熱するための熱媒体の生成を停止させる制御を行う、放射線検出装置。

技術分野

0001

本発明は、固体撮像素子クリーニング方法および放射線検出装置に関する。

背景技術

0002

電子線やX線などの一次線試料照射し、試料から発生する放射線(X線や、γ線等)を検出して試料の元素分析を行う手法が知られている。

0003

電子顕微鏡において電子線を試料に照射し、試料から発生するX線を検出して試料の組成計測するエネルギー分散型X線分光は、その一例である。エネルギー分散型X線分光では、特性X線が試料を構成する元素特有エネルギーを持つことを利用している。エネルギー分散型X線分光で得られた特性X線のスペクトルでは、スペクトルのピークエネルギー値から試料に含まれている元素種が求められ、スペクトルのピークの面積から該元素種の含有量が求められる。

0004

また、上記手法の他の例として、回折格子CCDイメージセンサーを用いたX線検出システムがある。具体的には、例えば、電子顕微鏡において電子線を試料に照射し、試料から発生したX線をミラー集光し、回折格子で分光する。そして、分光されたX線をX線用のCCDイメージセンサーで受け、スペクトルを取得する(例えば特許文献1参照)。

先行技術

0005

特開2012−58146号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上記のX線検出システムでは、高加速大電流での計測や、長時間の測定、頻繁な試料交換などにより、CCDイメージセンサーの表面に汚れ蓄積していくことがある。CCDイメージセンサーの表面に蓄積された汚れは、CCDイメージセンサーの感度の低下を招いてしまう。

0007

上記のX線検出システムでは、不等間隔回折格子を使用することで、高いエネルギー分解能を得ることができ、電子線を照射した部分の価電子帯状態分布を得ることができる。しかしながら、CCDイメージセンサーの表面に汚れが蓄積されると、当該汚れの蓄積による感度の低下によって正確な電子状態分布を得ることが難しくなってしまう。

0008

そのため、CCDイメージセンサーのクリーニングを行うことにより、CCDイメージセンサーの表面に蓄積された汚れを除去する。一般的に、CCDイメージセンサーのクリーニングは、溶剤等により汚れを拭き取ることで行われる。しかしながら、溶剤によるクリーニングでは、X線検出器からCCDイメージセンサーを取り外さなければならず、CCD配線断線や、CCDイメージセンサーの破壊等のリスクがあった。

0009

本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、容易に固体撮像素子の汚れを除去することができる固体撮像素子のクリーニング方法および放射線検出装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

(1)本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法は、
冷却して使用される固体撮像素子のクリーニング方法であって、
前記固体撮像素子を加熱しつつ、前記固体撮像素子を加熱することによって発生したガス排気する工程を含む。

0011

このような固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子を加熱しつつ、固体撮像素子を加熱することによって発生したガスを排気する工程を含むため、固体撮像素子の表面に付着した汚れを容易に除去することができる。また、このような固体撮像素子のクリーニング方法によれば、固体撮像素子を加熱して固体撮像素子の表面に付着した汚れを除去するため、例えば溶剤によって固体撮像素子の表面に付着した汚れを除去する場合と比べて、固体撮像素子が壊れる可能性を低減できる。

0012

(2)本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法において、
前記工程では、前記固体撮像素子を、加熱用媒体によって加熱してもよい。

0013

このような固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子を加熱用媒体によって加熱するため、例えば固体撮像素子をヒーター等に接触させて直接加熱する場合と比べて、容易に固体撮像素子を均一に加熱できるとともに、固体撮像素子の温度を緩やかに上昇させることができる。したがって、このような固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子のクリーニングの際に、固体撮像素子の急激な温度上昇に起因して固体撮像素子が壊れる可能性を低減できる。また、このような固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子を加熱するためのヒーターを配置する必要がない。

0014

(3)本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法において、
前記加熱用媒体は、水であってもよい。

0015

このような固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子を加熱用媒体としての水によって加熱するため、例えば固体撮像素子をヒーター等に接触させて直接加熱する場合と比べて、容易に固体撮像素子を均一に加熱できるとともに、固体撮像素子の温度を緩やかに上昇させることができる。したがって、このような固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子のクリーニングの際に、固体撮像素子の急激な温度上昇に起因して固体撮像素子が壊れる可能性を低減できる。

0016

(4)本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法において、
前記加熱用媒体の温度は、前記固体撮像素子の表面温度を50度以上にする温度であってもよい。

0017

このような固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子の表面に付着した汚れを十分に除去することができる。

0018

(5)本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法において、
前記固体撮像素子は、CCDイメージセンサーまたはCMOSイメージセンサーであってもよい。

0019

(6)本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法において、
前記固体撮像素子は、放射線検出器を構成していてもよい。

0020

(7)本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法は、
試料に一次線を照射することにより前記試料から発生する放射線を検出する固体撮像素子と、前記固体撮像素子を冷却するための冷却素子と、を備えた放射線検出器における、
前記固体撮像素子のクリーニング方法であって、
前記固体撮像素子を加熱しつつ、前記固体撮像素子を加熱することによって発生したガスを排気する工程を含む。

0021

このような固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子を加熱しつつ、固体撮像素子を加熱することによって発生したガスを排気する工程を含むため、固体撮像素子の表面に付着した汚れを容易に除去することができる。また、このような固体撮像素子のクリーニング方法によれば、固体撮像素子を加熱して固体撮像素子の表面に付着した汚れを除去するため、例えば溶剤によって固体撮像素子の表面に付着した汚れを除去する場合と比べて、固体撮像素子が壊れる可能性を低減できる。

0022

(8)本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法において、
前記固体撮像素子の動作時には、熱媒体を冷却することによって、前記冷却素子を冷却し、
前記工程では、前記熱媒体を加熱することによって、前記固体撮像素子を加熱してもよい。

0023

このような固体撮像素子のクリーニング方法では、例えば放射線検出器の動作時と同じ状態で固体撮像素子のクリーニングを行うことができるため、固体撮像素子のクリーニング後に放射線検出器の調整が不要になる。

0024

(9)本発明に係る放射線検出装置は、
試料に一次線を照射することにより前記試料から発生する放射線を検出する固体撮像素子と、
前記固体撮像素子を冷却する冷却素子と、
前記冷却素子を冷却するための熱媒体と、前記固体撮像素子を加熱するための熱媒体とを選択的に生成する熱媒体生成部と、
前記冷却素子と熱的に接続され、前記固体撮像素子の動作時に前記熱媒体生成部から供給される熱媒体により前記冷却素子を冷却する冷却部と、
前記固体撮像素子が配置された空間に接続された排気装置と、
を含む。

0025

このような放射線検出装置では、熱媒体生成部が固体撮像素子を加熱するための加熱用媒体を生成し、排気装置が固体撮像素子が配置された空間に接続されているため、固体撮像素子を加熱しつつ、固体撮像素子を加熱することによって発生したガスを排気することができる。したがって、このような放射線検出装置では、固体撮像素子の表面に付着した汚れを容易に除去することができる。

0026

また、このような放射線検出装置では、熱媒体生成部が冷却素子を冷却するための冷却用媒体および固体撮像素子を加熱するための加熱用媒体を生成するため、例えば放射線検出器の動作時と同じ状態で固体撮像素子のクリーニングを行うことができる。そのため、固体撮像素子のクリーニング後に放射線検出器の調整が不要になる。

0027

(10)本発明に係る放射線検出装置において、
前記熱媒体生成部を制御する制御部と、
前記固体撮像素子が配置された空間の圧力を測定する真空計と、
を含み、
前記制御部は、前記真空計の測定結果に基づいて、前記熱媒体生成部に前記固体撮像素子を加熱するための熱媒体の生成を停止させる制御を行ってもよい。

0028

このような放射線検出装置では、固体撮像素子のクリーニングを適切なタイミングで終了させることができる。

0029

(11)本発明に係る放射線検出装置において、
前記熱媒体生成部を制御する制御部を含み、
前記制御部は、時間を計測するタイマーを有し、前記タイマーが所定時間を計測した場合に、前記熱媒体生成部に前記固体撮像素子を加熱するための熱媒体の生成を停止させる制御を行ってもよい。

0030

このような放射線検出装置では、固体撮像素子のクリーニングを適切なタイミングで終了させることができる。

図面の簡単な説明

0031

第1実施形態に係るX線検出システムを模式的に示す図。
第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング工程を模式的に示す図。
第2実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング工程を模式的に示す図。
第3実施形態に係るX線検出システムを模式的に示す図。
第3実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング工程を模式的に示す図。
第4実施形態に係るX線検出システムを模式的に示す図。
第4実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング工程を模式的に示す図。
第5実施形態に係るX線検出システムを模式的に示す図。

実施例

0032

以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。

0033

また、以下では、本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法として、X線検出システムに搭載されたX線検出器の固体撮像素子のクリーニング方法を例に挙げて説明する。なお、本発明に係る固体撮像素子のクリーニング方法はこの例に限定されず、冷却して使用される固体撮像素子に適用可能である。

0034

また、以下では、本発明に係る放射線検出装置として、X線を検出するX線検出器を備えたX線検出システムを例に挙げて説明するが、本発明に係る放射線検出装置は、X線以外の放射線(γ線等)を検出する放射線検出器を備えた放射線検出システムであってもよい。

0035

1. 第1実施形態
1.1.X線検出システム
まず、第1実施形態に係るX線検出システム(放射線検出装置の一例)について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係るX線検出システム100を模式的に示す図である。なお、図1では、X線検出システム100において、X線検出器40が動作している状態、すなわち、X線検出器40が冷却され、かつX線の検出が可能となっている状態を図示している。

0036

X線検出システム100は、図1に示すように、電子線照射部10と、X線集光ミラー部20と、回折格子30と、X線検出器40(放射線検出器の一例)と、チラー50と、排気装置60と、を含む。

0037

電子線照射部10は、走査電子顕微鏡(SEM)の電子線源としての電子銃、および照
レンズ系で構成されている。電子線照射部10は、試料Sに電子線を照射する。X線検出システム100は、例えば、走査電子顕微鏡像を取得するための走査電子顕微鏡としての機能を有している。

0038

X線集光ミラー部20は、試料Sから放出される特性X線を集光させて回折格子30に導く。特性X線をX線集光ミラー部20で集光させることにより、回折格子30に入射する特性X線の強度を増加させることができる。これにより、測定時間の短縮や、スペクトルのS/N比の向上を図ることができる。

0039

X線集光ミラー部20は、例えば、互いに向かい合う2つのミラーで構成されている。2つのミラーの間隔は、試料S側(入射側)が狭く、回折格子30側(出射側)が広くなっている。これにより、X線集光ミラー部20が無い場合と比べて、回折格子30に入射する特性X線の強度を増加させることができる。

0040

回折格子30は、X線集光ミラー部20により集光された特性X線を受けて、エネルギーに応じて回折状態が異なる回折X線を生じさせる。回折格子30は、収差補正のために不等間隔の溝が形成された不等間隔回折格子である。回折格子30は、特性X線を大きな入射角で入射させたときに、回折X線の焦点ローランド円上ではなく、固体撮像素子42の受光面43上に形成するように構成されている。

0041

X線検出器40は、回折X線を検出する。X線検出器40は、固体撮像素子42と、冷却素子44と、冷却部46と、撮像素子制御部48と、を備えている。

0042

固体撮像素子42は、回折X線を検出する。固体撮像素子42は、軟X線に対する感度の高い固体撮像素子である。

0043

固体撮像素子42は、例えば、CCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサーや、CMOS(Complementary MOS)イメージセンサー等である。固体撮像素子42は、例えば、背面照射型のCCDイメージセンサー(またはCMOSイメージセンサー)である。

0044

固体撮像素子42は、受光面43が回折X線の結像面に一致するように位置調整がなされる。

0045

冷却素子44は、固体撮像素子42を冷却する。冷却素子44によって固体撮像素子42は、例えば−70度程度まで冷却される。これにより、固体撮像素子42は、高感度な検出が可能となる。冷却素子44は、例えば、ペルチェ素子である。

0046

冷却部46は、冷却素子44を冷却する。冷却部46は、例えば、ペルチェ素子の放熱部を冷却する。冷却部46には、チラー50から所定の温度(例えば20度)の冷水F2(冷却用媒体の一例)が供給される。冷却部46は、冷水F2によって冷却素子44(ペルチェ素子の放熱部)を冷却する。

0047

図示の例では、冷却部46とチラー50とは、配管52によって接続されている。チラー50と冷却部46との間を配管52で接続することにより、チラー50と冷却部46との間で冷水F2を循環させることができる。冷却部46は、冷却素子44(ペルチェ素子の放熱部)と熱的に接続されているため、冷水F2を循環させることにより、冷却素子44を冷却することができる。

0048

撮像素子制御部48は、固体撮像素子42および冷却素子44を制御する。撮像素子制
御部48は、固体撮像素子42および冷却素子44に電源を供給する。また、撮像素子制御部48は、固体撮像素子42の出力信号を外部(例えば波形分析装置)に出力する処理を行う。

0049

チラー50は、熱媒体としての水を冷却して冷水F2を生成する。チラー50は、冷水F2を一定の温度に保ちつつ、冷水F2を冷却部46に供給する。チラー50は、冷却部46との間で冷水F2を循環させる。

0050

冷水F2は、例えば20度の水である。なお、冷水F2の温度は、冷却素子44の温度に応じて適宜設定可能である。

0051

チラー50は、配管52を介して冷却部46と接続されている。チラー50は、固体撮像素子42の動作時には、冷却部46に冷水F2を供給する。チラー50は、冷却部46との間で冷水F2を循環させることができる。

0052

なお、ここでは、冷却素子44を冷水F2によって冷却する例について説明したが、冷却素子44を冷却するための冷却用媒体は、冷却素子44を冷却することが可能な流体であればよく、油や、ガス等であってもよい。

0053

排気装置60は、試料S、X線集光ミラー部20、回折格子30、およびX線検出器40が配置された試料室12内(空間)に接続されている。排気装置60は、試料室12を排気する。これにより、試料室12を減圧状態にすることができる。排気装置60は、例えば、ターボ分子ポンプや、油拡散ポンプイオンポンプ等である。

0054

X線検出システム100は、図示はしないが、回折格子30で回折され、固体撮像素子42で検出された回折X線を分析して、エネルギーごとにX線が何個検出されたかを意味するエネルギー分布スペクトルを生成する波形分析装置を含んで構成されていてもよい。また、X線検出システム100は、波形分析装置で生成されたエネルギー分布スペクトルを表示する表示部(ディスプレイ)を含んで構成されていてもよい。

0055

1.2.固体撮像素子のクリーニング方法。

0056

次に、第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法について、図面を参照しながら説明する。

0057

図2は、第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング工程を模式的に示す図である。

0058

まず、図2に示すように、X線検出器40を、X線検出システム100の筐体から取り外す。そして、真空封止フランジ2によって固体撮像素子42を気密に封止する。真空封止フランジ2によって封止された空間は、真空配管3を介して、排気装置4によって排気(真空排気)される。このとき、撮像素子制御部48への電源の供給は停止されている。排気装置4は、例えば、油回転ポンプや、スクロールポンプ、ターボ分子ポンプ等である。

0059

次に、X線検出器40の冷却部46に配管6を接続して、温水循環装置8を取り付ける。温水循環装置8は、熱媒体としての水を加熱して温水F4(加熱用媒体の一例)を生成する。温水循環装置8は、温水F4を一定の温度に保ちつつ、温水F4を冷却部46に供給する。温水循環装置8は、冷却部46との間で温水F4を循環させる。

0060

次に、固体撮像素子42を加熱する。固体撮像素子42は、温水F4によって加熱される。図2に示すように、温水循環装置(例えばチラー)8によって温水循環装置8と冷却部46との間で温水F4を循環させることにより、固体撮像素子42を加熱する。

0061

固体撮像素子42を加熱することにより、固体撮像素子42の表面(受光面43)に付着した汚れがガスとして放出される。放出されたガス(汚れ)は、排気装置4によって排気される。このように、固体撮像素子42を加熱しつつ、固体撮像素子42を加熱することによって発生したガスを排気することにより、固体撮像素子42の表面に付着した汚れを除去することができる。

0062

このとき、固体撮像素子42の表面温度は、例えば、50度以上に設定する必要がある。固体撮像素子42の表面温度が50度よりも低い場合、固体撮像素子42の表面に付着した汚れ(ハイドロカーボン等)を十分に除去することができない。温水F4の温度は、温度交換効率を考慮すると、所望する固体撮像素子42の表面温度よりも数度高い温度に設定する必要がある。固体撮像素子42の表面温度および温水F4の温度が高いほど固体撮像素子42の表面の汚れの除去効率は上昇するが、固体撮像素子42の表面温度が固体撮像素子42の耐熱温度を上回ると、固体撮像素子42が壊れる可能性が極めて高くなる。したがって、温水F4の温度は、固体撮像素子42の表面温度が固体撮像素子42の耐熱温度以下となる温度に設定する必要がある。温水F4の温度は、例えば、50度以上90度以下である。

0063

また、温水F4の温度は、緩やかに上昇させることが望ましい。これにより、固体撮像素子42の温度を緩やかに上昇させることができるため、固体撮像素子42の急激な温度上昇に起因して固体撮像素子42が壊れる可能性を低減できる。

0064

固体撮像素子42を加熱しつつ、固体撮像素子42を加熱することにより発生したガスを排気する処理を所定時間行うことで、固体撮像素子42の表面に蓄積された汚れを除去することができる。

0065

以上の工程により、固体撮像素子42をクリーニングすることができる。

0066

固体撮像素子42のクリーニングが終了した後、X線検出器40は、図1に示すように、X線検出システム100の筐体に装着され、固体撮像素子42の受光面43が回折X線の結像面に一致するように位置調整がなされる。

0067

なお、上述した実施形態では、図2に示すように、真空封止フランジ2、真空配管3、および排気装置4によって排気系を構成し、固体撮像素子42を加熱することによって発生したガスを排気した。これに対して、図示はしないが、例えばX線検出システム100が電子線照射部10や試料室12を排気する排気系とは別に固体撮像素子42を排気する排気系を備えている場合には、X線検出システム100にX線検出器40を搭載した状態のままで、当該排気系を用いて、上述した固体撮像素子42のクリーニングを行ってもよい。

0068

第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法は、例えば、以下の特徴を有する。

0069

第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子42を加熱しつつ、固体撮像素子42を加熱することにより発生したガスを排気する工程を含む。そのため、固体撮像素子42の表面に付着した汚れを除去することができる。また、第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法によれば、固体撮像素子42を加熱して固体
撮像素子42の表面に付着した汚れを除去するため、例えば溶剤によって固体撮像素子42の表面に付着した汚れを除去する場合と比べて、固体撮像素子42をX線検出器40から取り外す必要がなく、また固体撮像素子42が壊れる可能性を低減できる。したがって、容易に固体撮像素子42の表面に付着した汚れを除去することができる。

0070

第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子42を加熱用媒体としての水によって加熱する。このように、第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法では、加熱用媒体を介して固体撮像素子42を加熱するため、例えば固体撮像素子42をヒーター等に接触させて直接加熱する場合と比べて、容易に、固体撮像素子42を均一に加熱できるとともに、固体撮像素子42の温度を緩やかに上昇させることができる。したがって、クリーニングの際に、固体撮像素子42の急激な温度上昇に起因して固体撮像素子42が壊れる可能性を低減できる。

0071

第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法では、加熱用媒体(水)の温度は、固体撮像素子42の表面温度を50度以上にする温度である。そのため、第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法によれば、上述したように、固体撮像素子42の表面に付着した汚れを十分に除去することができる。

0072

第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法では、図2に示すように、真空封止フランジ2によって固体撮像素子42を封止した状態で、固体撮像素子42の加熱によって放出された汚れ(ガス)を排気している。そのため、当該汚れが試料室12の壁部や、X線検出システム100の配管等に付着することを防ぐことができる。

0073

2. 第2実施形態
2.1.X線検出システム
次に、第2実施形態に係るX線検出システムについて説明する。なお、第2実施形態に係るX線検出システムの構成は、図1に示す第1実施形態に係るX線検出システム100の構成と同じであり、図示を省略する。

0074

第2実施形態に係るX線検出システムでは、チラー50は、熱媒体としての水を冷却および加熱できるように構成されており、冷水F2および温水F4を選択的に生成することができる。すなわち、チラー50は、冷却素子44を冷却するための冷却用媒体(冷水F2)および固体撮像素子42を加熱するための加熱用媒体(温水F4)を生成する熱媒体生成部として機能する。

0075

そのため、第2実施形態に係るX線検出システムでは、図1に示すX線検出器40が動作している状態(X線の検出が可能な状態)では、チラー50で熱媒体としての水を冷却することによって冷水F2とし、冷水F2を冷却部46に供給することによって冷却素子44を冷却する。また、後述する固体撮像素子42のクリーニング時(図3参照)には、チラー50で熱媒体としての水を加熱することによって温水F4とし、温水F4を冷却部46に供給することによって固体撮像素子42を加熱する。

0076

2.2.固体撮像素子のクリーニング方法。

0077

次に、第2実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法について、図面を参照しながら説明する。図3は、第2実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング工程を模式的に示す図である。

0078

図3に示すように、チラー50によって熱媒体としての水を加熱する。例えば、ユーザーがチラー50を操作して水の温度を指定すると、チラー50は、冷水F2(例えば20
度の水)を加熱して、指定された温度(例えば固体撮像素子42の表面温度が50度以上となる温度)の温水F4とする。これにより、温水F4は、配管52を介して冷却部46とチラー50との間を循環し、固体撮像素子42が加熱される。このとき、排気装置60は動作しており、試料室12を排気している。そのため、固体撮像素子42を加熱することによって発生したガスが排気される。

0079

チラー50は、冷水F2の温度を緩やかに上昇させて温水F4とする。これにより、固体撮像素子42の急激な温度上昇に起因して固体撮像素子42が壊れる可能性を低減できる。

0080

固体撮像素子42を加熱しつつ、固体撮像素子42を加熱することにより発生したガスを排気する処理を所定時間行うことで、固体撮像素子42の表面に蓄積された汚れを除去することができる。

0081

以上の工程により、固体撮像素子42をクリーニングすることができる。

0082

固体撮像素子42のクリーニングが終了した後、ユーザーがチラー50を操作して水の温度を指定すると、チラー50は、温水F4を冷却して、指定された温度(例えば20度)の冷水F2とする(図1参照)。これにより、冷却素子44が冷却され、固体撮像素子42を動作可能な状態(X線の検出が可能な状態)にすることができる。

0083

第2実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法は、例えば、以下の特徴を有する。

0084

第2実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法では、上述した第1実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法と同様に、固体撮像素子42を加熱しつつ、固体撮像素子42を加熱することにより発生したガスを排気する工程を含むため、容易に固体撮像素子42の汚れを除去することができる。

0085

さらに、第2実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法では、固体撮像素子42の動作時には、冷却素子44を熱媒体としての水を冷却することによって冷却し、固体撮像素子42を加熱する工程では、熱媒体としての水を加熱することによって固体撮像素子42を加熱する。そのため、第2実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法では、X線検出器40をX線検出システムの筐体から取り外すことなく、固体撮像素子42のクリーニングを行うことができる。すなわち、X線検出器40の動作時と同じ状態で固体撮像素子42のクリーニングを行うことができる。したがって、第2実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法によれば、固体撮像素子42のクリーニング後にX線検出器40の調整(例えば固体撮像素子42の受光面43の調整)が不要になる。

0086

3. 第3実施形態
3.1.X線検出システム
次に、第3実施形態に係るX線検出システムについて図面を参照しながら説明する。図4は、第3実施形態に係るX線検出システム300を模式的に示す図である。なお、図4では、X線検出システム300において、X線検出器40が動作している状態を図示している。

0087

以下、第3実施形態に係るX線検出システム300において、第1実施形態に係るX線検出システム100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。

0088

X線検出システム300は、図4に示すように、電子線照射部10と、X線集光ミラー部20と、回折格子30と、X線検出器40と、チラー50と、排気装置60と、真空計70と、制御部80と、を含んで構成されている。

0089

X線検出システム300では、チラー50は、上述した第2実施形態に係るX線検出システムと同様に、熱媒体としての水を冷却および加熱できるように構成されており、冷却素子44を冷却するための冷却用媒体(冷水F2)および固体撮像素子42を加熱するための加熱用媒体(温水F4)を生成する熱媒体生成部として機能する。

0090

真空計70は、固体撮像素子42が配置された空間(試料室12)の圧力を測定する。真空計70は、例えば、ピラニ真空計ペニング真空計等である。

0091

制御部80は、チラー50を制御する。制御部80は、例えば、チラー50を制御して、熱媒体としての水の温度を制御する。制御部80の処理の詳細については、後述する「3.2.固体撮像素子のクリーニング方法」で説明する。

0092

制御部80の機能は、プロセッサ(CPU、DSP等)でプログラムを実行することにより実現してもよいし、ASICゲートアレイ等)などの専用回路により実現してもよい。

0093

また、X線検出システム300は、図示はしないが、操作部を含んで構成されている。操作部は、ユーザーによる操作に応じた操作信号を取得し、制御部80に送る処理を行う。操作部は、例えば、ボタンキータッチパネル型ディスプレイ等である。

0094

3.2.固体撮像素子のクリーニング方法。

0095

次に、第3実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法について、図面を参照しながら説明する。図5は、第3実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング工程を模式的に示す図である。

0096

例えばユーザーが操作部を介して固体撮像素子42のクリーニングの開始を要求すると、制御部80は、操作部からの操作信号に基づいて、固体撮像素子42のクリーニングを行う処理を開始する。

0097

制御部80は、まず、チラー50に対して、熱媒体としての水が予め設定された温度(例えば固体撮像素子42の表面温度が50度以上となる温度)となるように水を加熱させる制御を行う。これにより、チラー50が温水F4を冷却部46とチラー50との間で循環させ、固体撮像素子42が加熱される。このとき、排気装置60は動作しており、試料室12を排気している。そのため、固体撮像素子42を加熱することにより発生したガスが排気される。

0098

ここで、固体撮像素子42が加熱されることによってガスが発生するため、試料室12の圧力は、例えばX線検出器40の動作時の試料室12の圧力と比べて、高くなる(真空度が低くなる)。そして、クリーニングが進み固体撮像素子42の表面に蓄積された汚れが少なくなると、試料室12の圧力は低くなる(真空度が高くなる)。

0099

そのため、制御部80は、真空計70の測定結果をモニターし、真空計70の測定結果に基づいて、チラー50に水の加熱を停止させる制御、すなわち、固体撮像素子42を加熱するための熱媒体の生成を停止させる制御を行う。より具体的には、制御部80は、真空計70の測定結果をモニターし、試料室12の圧力が所定の圧力以下(例えばX線検出
器40の動作時の試料室12の圧力以下)となった場合に、チラー50に水の加熱を停止させる制御を行う。これにより、チラー50は、水の加熱を停止する。

0100

以上の工程により、固体撮像素子42をクリーニングすることができる。

0101

制御部80は、温水F4の加熱を停止させる制御を行った後、チラー50に対して温水F4(水)が所定の温度(例えば20度)となるように水を冷却させる制御を行う。これにより、チラー50が冷水F2を冷却部46とチラー50との間で循環させ、冷却素子44が冷却される。そのため、固体撮像素子42を動作可能な状態(X線の検出が可能な状態)にすることができる。

0102

第3実施形態に係るX線検出システム300は、例えば、以下の特徴を有する。

0103

第3実施形態に係るX線検出システム300は、チラー50が冷却素子44を冷却するための冷却用媒体(冷水F2)および固体撮像素子42を加熱するための加熱用媒体(温水F4)を生成するため、X線検出器40をX線検出システムの筐体から取り外すことなく固体撮像素子42のクリーニングを行うことができ、固体撮像素子42のクリーニング後にX線検出器40の調整が不要になる。

0104

また、第3実施形態に係るX線検出システム300では、制御部80は、真空計70の測定結果に基づいて、チラー50に固体撮像素子42を加熱するための熱媒体の生成を停止させる制御(水の加熱を停止させる制御)を行う。そのため、X線検出システム300では、固体撮像素子のクリーニングを適切なタイミングで終了させることができる。また、X線検出システム300では、固体撮像素子42のクリーニングを自動で終了させることができるため、当該クリーニングを終了させるための手間を省くことができる。

0105

4. 第4実施形態
4.1.X線検出システム
次に、第4実施形態に係るX線検出システムについて図面を参照しながら説明する。図6は、第4実施形態に係るX線検出システム400を模式的に示す図である。なお、図6では、X線検出システム400において、X線検出器40が動作している状態を図示している。

0106

以下、第4実施形態に係るX線検出システム400において、第1実施形態に係るX線検出システム100および第3実施形態に係るX線検出システム300の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。

0107

X線検出システム400は、図6に示すように、電子線照射部10と、X線集光ミラー部20と、回折格子30と、X線検出器40と、チラー50と、排気装置60と、制御部80と、を含んで構成されている。

0108

X線検出システム400では、チラー50は、上述したX線検出システム300と同様に、熱媒体としての水を冷却および加熱できるように構成されており、冷却素子44を冷却するための冷却用媒体(冷水F2)および固体撮像素子42を加熱するための加熱用媒体(温水F4)を生成する熱媒体生成部として機能する。

0109

制御部80は、チラー50を制御する。制御部80は、例えば、チラー50を制御して、熱媒体としての水の温度を制御する。制御部80は、時間を計測するタイマー82を有している。制御部80の処理の詳細については、後述する「4.2.固体撮像素子のクリーニング方法」で説明する。

0110

4.2.固体撮像素子のクリーニング方法。

0111

次に、第4実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング方法について、図面を参照しながら説明する。図7は、第4実施形態に係る固体撮像素子のクリーニング工程を模式的に示す図である。

0112

例えばユーザーが操作部を介して固体撮像素子42のクリーニングの開始を要求すると、制御部80は、操作部からの操作信号に基づいて、固体撮像素子42のクリーニングを行う処理を開始する。

0113

制御部80は、まず、チラー50に対して熱媒体としての水が予め設定された温度となるように加熱させる制御を行う。これにより、チラー50が温水F4を冷却部46とチラー50との間で循環させ、固体撮像素子42が加熱される。このとき、排気装置60は動作しており、試料室12を排気している。そのため、固体撮像素子42を加熱することにより発生したガスが排気される。

0114

また、制御部80は、クリーニングの開始の要求に応じて(すなわち操作信号に基づいて)、タイマー82による時間の計測を開始する。そして、制御部80は、タイマー82が所定時間を計測した場合に、チラー50に水の加熱を停止させる制御、すなわち、固体撮像素子42を加熱するための熱媒体の生成を停止させる制御を行う。これにより、チラー50は、水の加熱を停止する。タイマー82が計測する所定時間は、例えば、あらかじめ設定された任意の時間である。

0115

以上の工程により、固体撮像素子42をクリーニングすることができる。

0116

制御部80は、温水F4の加熱を停止させる制御を行った後、チラー50に対して温水F4(水)が所定の温度(例えば20度)となるように水を冷却させる制御を行う。これにより、固体撮像素子42を動作可能な状態(X線の検出が可能な状態)にすることができる。

0117

第4実施形態に係るX線検出システム400は、例えば、以下の特徴を有する。

0118

第4実施形態に係るX線検出システム400は、チラー50が冷却素子44を冷却するための冷却用媒体(冷水F2)および固体撮像素子42を加熱するための加熱用媒体(温水F4)を生成する。そのため、X線検出システム400では、上述したX線検出システム300と同様に、X線検出器40をX線検出システムの筐体から取り外すことなく固体撮像素子42のクリーニングを行うことができ、固体撮像素子42のクリーニング後にX線検出器40の調整が不要になる。

0119

また、第4実施形態に係るX線検出システム400では、制御部80は、タイマー82を有し、タイマー82が所定時間を計測した場合に、チラー50に固体撮像素子42を加熱するための熱媒体の生成を停止させる制御(水の加熱を停止させる制御)を行う。そのため、X線検出システム400では、固体撮像素子のクリーニングを適切なタイミングで終了させることができる。また、X線検出システム400では、固体撮像素子42のクリーニングを自動で終了させることができるため、当該クリーニングを終了させるための手間を省くことができる。

0120

5. 第5実施形態
5.1.X線検出システム
次に、第5実施形態に係るX線検出システムについて図面を参照しながら説明する。図8は、第5実施形態に係るX線検出システム500を模式的に示す図である。なお、図8では、X線検出システム500において、X線検出器40が動作している状態を図示している。

0121

以下、第5実施形態に係るX線検出システム500において、第1実施形態に係るX線検出システム100および第3実施形態に係るX線検出システム300の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。

0122

X線検出システム500は、図8に示すように、電子線照射部10と、X線集光ミラー部20と、回折格子30と、X線検出器40と、チラー50と、排気装置60と、真空計70と、制御部80と、を含んで構成されている。

0123

X線検出システム500では、制御部80は、チラー50およびX線検出器40を制御する。X線検出システム500では、例えば制御部80で実行される制御ソフトウェアにおいてユーザーが連続測定シーケンスの後に固体撮像素子42のクリーニングを行うコマンドを追加した場合、制御部80は、当該コマンドに従って、X線検出器40において連続測定が行われた後に、固体撮像素子42のクリーニングを行う処理を開始する。

0124

制御部80による固体撮像素子42のクリーニングを行う処理については、上述した「3.2. 固体撮像素子のクリーニング方法」または「4.2. 固体撮像素子のクリーニング方法」と同じであり、その説明を省略する。

0125

また、制御部80は、固体撮像素子42のクリーニングを行う処理において、X線検出器40の撮像素子制御部48への電源の供給を停止する処理を行ってもよい。

0126

なお、制御部80は、X線検出器40の総測定時間を計測し、当該総測定時間が所定時間以上になった場合に、固体撮像素子42のクリーニングを行う処理を開始してもよい。また、制御部80は、当該総測定時間が所定時間以上になった場合に、ユーザーに固体撮像素子42のクリーニングを促すために、表示部(ディスプレイ等、図示せず)に警告情報を表示させる処理や、警告用ランプ(図示せず)を点灯させる処理等を行ってもよい。

0127

また、制御部80は、固体撮像素子42の動作時間(冷却時間)を計測し、当該動作時間が所定時間以上になった場合に、固体撮像素子42のクリーニングを行う処理を開始してもよい。また、制御部80は、当該動作時間が所定時間以上になった場合に、上述したユーザーに固体撮像素子42のクリーニングを促すための処理を行ってもよい。

0128

また、制御部80は、真空計70の測定結果をモニターし、試料室12の圧力(真空度)の履歴を記録する処理を行ってもよい。そして、制御部80は、固体撮像素子42の動作期間中の試料室12の圧力の上昇(真空度の低下)の回数所定回数以上となった場合に、固体撮像素子42のクリーニングを行う処理を開始してもよい。また、制御部80は、固体撮像素子42の動作期間中の試料室12の圧力の上昇の回数が所定回数以上となった場合に、上述したユーザーに固体撮像素子42のクリーニングを促すための処理を行ってもよい。

0129

また、制御部80は、真空計70の測定結果をモニターし、試料室12の圧力(真空度)の履歴を記録する処理を行ってもよい。そして、制御部80は、固体撮像素子42の動作期間中の試料室12の圧力が所定圧力以上となった時間が所定時間以上となった場合に、固体撮像素子42のクリーニングを行う処理を開始してもよい。また、制御部80は、
固体撮像素子42の動作期間中の試料室12の圧力が所定圧力以上となった時間が所定時間以上となった場合に、上述したユーザーに固体撮像素子42のクリーニングを促すため処理を行ってもよい。

0130

第5実施形態に係るX線検出システム500は、例えば、以下の特徴を有する。

0131

第5実施形態に係るX線検出システム500では、上述したように、定期的な固体撮像素子42のクリーニングを行うことができるため、固体撮像素子のクリーニングを適切なタイミングで行うことができ、固体撮像素子42の表面に蓄積される汚れを低減できる。また、X線検出システム500では、上述したように、定期的な固体撮像素子42のクリーニングをユーザーに促すことができるため、固体撮像素子のクリーニングを適切なタイミングで行うことができる。

0132

第5実施形態に係るX線検出システム500では、上述したように、試料室12の圧力(真空度)の履歴に基づいて、固体撮像素子42のクリーニングを行うことができるため、例えば固体撮像素子42の動作時間に基づいてクリーニングを行う場合と比べて、より適切なタイミングで固体撮像素子42のクリーニングを行うことができる。

0133

これは、例えば試料室12に脱ガスの多い試料Sを導入した場合等には、固体撮像素子42の動作時間が短くても、固体撮像素子42の表面に付着する汚れは多くなる場合があるためである。

0134

第5実施形態に係るX線検出システム500では、上述したように、試料室12の圧力(真空度)の履歴に基づいて、固体撮像素子42のクリーニングをユーザーに促すことができるため、同様に、より適切なタイミングで固体撮像素子42のクリーニングを行うことができる。

0135

なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。

0136

例えば、上述した実施形態では、固体撮像素子42のクリーニングにおいて、固体撮像素子42を温水F4等の加熱用媒体によって加熱する場合について説明したが、例えば冷却素子44としてのペルチェ素子に供給される直流電流極性を、固体撮像素子42を冷却している時の状態から反転させることにより、固体撮像素子42を加熱してもよい。このように、ペルチェ素子に供給される直流電流の極性を反転させることにより、ペルチェ素子の冷却側放熱側とが反転し、固体撮像素子42を加熱することができる。

0137

また、例えば、上述した実施形態では、X線検出器40が、試料Sに電子線を照射することにより試料Sから発生するX線を検出する例について説明したが、試料Sに照射される一次線は、電子線に限定されず、例えばX線、イオン等であってもよい。

0138

なお、上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。

0139

本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

0140

2…真空封止フランジ、3…真空配管、4…排気装置、6…配管、8…温水循環装置、10…電子線照射部、12…試料室、20…X線集光ミラー部、30…回折格子、40…X線検出器、42…固体撮像素子、43…受光面、44…冷却素子、46…冷却部、48…撮像素子制御部、50…チラー、52…配管、60…排気装置、70…真空計、80…制御部、82…タイマー、100…X線検出システム、300…X線検出システム、400…X線検出システム、500…X線検出システム

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