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技術 ヒューズ素子

出願人 デクセリアルズ株式会社
発明者 古内裕治向幸市
出願日 2016年6月1日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2016-110506
公開日 2017年6月29日 (4年2ヶ月経過) 公開番号 2017-117774
状態 特許登録済
技術分野 ヒューズ
主要キーワード 焼切れ 独立端子 溶融導体 液相点 発熱体電極 バッテリ回路 ヒューズ抵抗 充放電電流経路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年6月29日)のものです。
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図面 (20)

課題

ヒューズ素子の小型化によっても、発熱体の形成領域を確保し可溶導体を安定して溶断するとともに、実装電極接続面積を確保し実装基板との接続強度を確保する。

解決手段

絶縁基板10と、絶縁基板10の表面10aに形成された第1の電極11及び第2の電極12と、第1、第2の電極11,12間にわたって接続された可溶導体13と、絶縁基板10の裏面10bに形成され、通電により発熱し可溶導体13を溶断する発熱体14と、絶縁基板10の裏面10bに形成された裏面電極15とを備え、発熱体14と裏面電極15とが絶縁層17を介して重畳されている。

概要

背景

例えばリチウムイオン二次電池向けの保護回路に用いられるヒューズ素子として、絶縁基板に形成された第1の電極発熱体に繋がる発熱体引出電極、第2の電極間に亘って可溶導体を接続して電流経路の一部をなし、この電流経路上の可溶導体を、過電流による自己発熱によって溶断するもの、あるいは外部からの信号によりヒューズ素子内部に設けた発熱体へ通電することによって回路側が意図するタイミングで可溶導体を溶断するものがある。

図30にヒューズ素子の一例を示す。図30〜図32に示すヒューズ素子80は、絶縁基板85と、絶縁基板85表面85aの両端に形成された第1、第2の電極81,82と、絶縁基板85の裏面85bに積層され絶縁層86に覆われた発熱体84と、絶縁基板85の表面85a上に積層され発熱体84と電気的に接続された中間電極88と、両端が第1、第2の電極81,82にそれぞれ接続され、中央部が中間電極88に接続された可溶導体83とを備える。

第1、第2の電極81,82は、絶縁基板85の裏面85bに設けられた第1、第2の実装電極91,92とスルーホール90を介して接続されている。また、発熱体84は、一端を絶縁基板85の裏面85bに設けられた発熱体引出電極87と接続され、他端を絶縁基板85の裏面85bに設けられた発熱体電極93と接続されている。発熱体引出電極87は、スルーホール94を介して中間電極88と接続されている。また、可溶導体83は、発熱体84の発熱により速やかに溶断される材料からなり、例えばハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダ等の低融点金属からなる。

ヒューズ素子80は、過充電過放電等の異常が検知されると、外部回路と接続された発熱体電極93より発熱体84へ通電される。ヒューズ素子80は、発熱体84が発熱することにより可溶導体83が溶融し、この溶融導体を第1、第2の電極81,82及び中間電極88に集めることにより、第1及び第2の電極81,82間の電流経路を遮断する。

概要

ヒューズ素子の小型化によっても、発熱体の形成領域を確保し可溶導体を安定して溶断するとともに、実装電極の接続面積を確保し実装基板との接続強度を確保する。絶縁基板10と、絶縁基板10の表面10aに形成された第1の電極11及び第2の電極12と、第1、第2の電極11,12間にわたって接続された可溶導体13と、絶縁基板10の裏面10bに形成され、通電により発熱し可溶導体13を溶断する発熱体14と、絶縁基板10の裏面10bに形成された裏面電極15とを備え、発熱体14と裏面電極15とが絶縁層17を介して重畳されている。

目的

本発明は、ヒューズ素子の小型化によっても、発熱体の形成領域を確保して可溶導体を安定して溶断するとともに、実装電極の接続面積を確保して実装基板との接続強度を確保することができるヒューズ素子を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

絶縁基板と、上記絶縁基板の表面に形成された第1の電極及び第2の電極と、上記第1、第2の電極間にわたって接続された可溶導体と、上記絶縁基板の裏面に形成され、通電により発熱し上記可溶導体を溶断する発熱体と、上記絶縁基板の裏面に形成された裏面電極とを備え、上記発熱体と上記裏面電極とが絶縁層を介して重畳されているヒューズ素子

請求項2

上記裏面電極は、上記発熱体と接続された発熱体引出電極である請求項1記載のヒューズ素子。

請求項3

上記発熱体引出電極は、上記絶縁基板を貫通する導電スルーホールを介して、上記絶縁基板の表面に形成され上記可溶導体と接続された中間電極と接続されている請求項2記載のヒューズ素子。

請求項4

上記発熱体が上記導電スルーホールの一部又は全部と重畳されている請求項3記載のヒューズ素子。

請求項5

上記発熱体引出電極は、上記絶縁基板の側面に設けられたキャスタレーションを介して上記中間電極と接続されている請求項2〜4のいずれか1項に記載のヒューズ素子。

請求項6

上記絶縁基板の裏面から上記発熱体引出電極、上記絶縁層、上記発熱体の順に積層されている請求項2〜5のいずれか1項に記載のヒューズ素子。

請求項7

上記発熱体が保護層によって被覆されている請求項6記載のヒューズ素子。

請求項8

上記裏面電極は、上記第1、第2の電極と接続され、回路基板実装される第1、第2の実装電極である請求項1記載のヒューズ素子。

請求項9

上記第1、第2の実装電極は、それぞれ上記絶縁基板を貫通する導電スルーホールを介して、上記絶縁基板の表面に形成された上記第1、第2の電極と接続されている請求項8記載のヒューズ素子。

請求項10

上記発熱体が上記導電スルーホールの一部又は全部と重畳されている請求項9記載のヒューズ素子。

請求項11

上記第1、第2の実装電極は、上記絶縁基板の側面に設けられたキャスタレーションを介して上記第1、第2の電極と接続されている請求項8〜10のいずれか1項に記載のヒューズ素子。

請求項12

上記第1、第2の実装電極は、上記絶縁基板の裏面と上記発熱体との間に設けられた下層部と、上記下層部と接続され上記回路基板に実装される上層部とを有し、上記絶縁基板の裏面から上記第1、第2の実装電極の上記下層部、第1の絶縁層、上記発熱体、第2の絶縁層、上記第1、第2の実装電極の上記上層部の順に積層されている請求項8〜11のいずれか1項に記載のヒューズ素子。

請求項13

上記第1の絶縁層が上記第1、第2の実装電極の上記下層部間にわたって形成され、上記発熱体が上記第1の絶縁層上に形成されている請求項12記載のヒューズ素子。

請求項14

上記第1、第2の実装電極は、上記第1、第2の電極と接続されるとともに上記回路基板に実装される上層部からなり、上記絶縁基板の裏面から上記発熱体、第2の絶縁層、上記上層部の順に積層されている請求項11に記載のヒューズ素子。

請求項15

上記裏面電極は、上記発熱体と接続された発熱体引出電極、及び上記第1、第2の電極と接続され、回路基板に実装される第1、第2の実装電極である請求項1記載のヒューズ素子。

請求項16

上記発熱体引出電極は、上記絶縁基板を貫通する導電スルーホールを介して、上記絶縁基板の表面に形成され上記可溶導体と接続された中間電極と接続され、上記第1、第2の実装電極は、それぞれ上記絶縁基板を貫通する導電スルーホールを介して、上記絶縁基板の表面に形成された上記第1、第2の電極と接続されている請求項15記載のヒューズ素子。

請求項17

上記発熱体が上記導電スルーホールの一部又は全部と重畳されている請求項16記載のヒューズ素子。

請求項18

上記発熱体引出電極は、上記絶縁基板の側面に設けられたキャスタレーションを介して上記中間電極と接続され、上記第1、第2の実装電極は、上記絶縁基板の側面に設けられたキャスタレーションを介して上記第1、第2の電極と接続されている請求項16又は17に記載のヒューズ素子。

請求項19

上記第1、第2の実装電極は、上記絶縁基板の裏面と上記発熱体との間に設けられた下層部と、上記下層部と接続され上記回路基板に実装される上層部とを有し、上記絶縁基板の裏面から上記発熱体引出電極及び上記第1、第2の実装電極の上記下層部、第3の絶縁層、上記発熱体、第4の絶縁層、上記第1、第2の実装電極の上記上層部順に積層されている請求項15〜18のいずれか1項に記載のヒューズ素子。

請求項20

上記第1、第2の実装電極は、上記第1、第2の電極と接続されるとともに上記回路基板に実装される上層部からなり、上記絶縁基板の裏面から発熱体引出電極、上記発熱体、第4の絶縁層、上記上層部の順に積層されている請求項18に記載のヒューズ素子。

請求項21

絶縁基板と、上記絶縁基板の表面に形成された第1の電極及び第2の電極と、上記第1、第2の電極間にわたって接続された可溶導体と、上記絶縁基板に形成され、通電により発熱し上記可溶導体を溶断する発熱体と、上記絶縁基板の裏面に形成された第1の外部接続電極及び第2の外部接続電極とを備え、上記第1の電極と上記第1の外部接続電極、及び上記第2の電極と上記第2の外部接続電極のいずれか又は両方が、上記絶縁基板を貫通する導電スルーホールを介して接続されているヒューズ素子。

請求項22

上記第1の電極と上記第1の外部接続電極、及び上記第2の電極と上記第2の外部接続電極のいずれか又は両方が、キャスタレーション又は上記絶縁基板の側面に設けられた側面電極を介して接続されている請求項21記載のヒューズ素子。

請求項23

上記発熱体は上記絶縁基板の表面に形成され、上記絶縁基板の表面に設けられ、上記発熱体と接続された発熱体引出電極と、上記第1、第2の電極間において、絶縁層を介して上記発熱体と重畳され、上記発熱体引出電極及び上記可溶導体と接続された中間電極とを備え、上記発熱体引出電極は、上記絶縁基板の裏面にわたるキャスタレーションが設けられている請求項21又は22に記載のヒューズ素子。

請求項24

上記発熱体は上記絶縁基板の裏面に形成され、上記第1、第2の電極間に設けられ、上記可溶導体と接続された中間電極と、上記絶縁基板の裏面に設けられ、上記発熱体と接続された発熱体引出電極とを備え、上記中間電極と上記発熱体引出電極とは、上記絶縁基板を貫通する導電スルーホール、キャスタレーション又は上記絶縁基板の側面に設けられた側面電極を介して接続されている請求項21又は22に記載のヒューズ素子。

請求項25

上記絶縁基板の表面に上記第1、第2の電極及び上記発熱体との導通関与しない第1の独立端子が設けられ、上記絶縁基板の裏面に上記第1、第2の電極及び上記発熱体との導通に関与しない第2の独立端子が設けられ、上記第1、第2の独立端子がキャスタレーション又は上記絶縁基板の側面に設けられた側面電極を介して接続されている請求項21〜24のいずれか1項に記載のヒューズ素子。

技術分野

0001

本発明は、電源ライン信号ライン遮断することにより回路を保護するヒューズ素子に関する。

背景技術

0002

例えばリチウムイオン二次電池向けの保護回路に用いられるヒューズ素子として、絶縁基板に形成された第1の電極発熱体に繋がる発熱体引出電極、第2の電極間に亘って可溶導体を接続して電流経路の一部をなし、この電流経路上の可溶導体を、過電流による自己発熱によって溶断するもの、あるいは外部からの信号によりヒューズ素子内部に設けた発熱体へ通電することによって回路側が意図するタイミングで可溶導体を溶断するものがある。

0003

図30にヒューズ素子の一例を示す。図30図32に示すヒューズ素子80は、絶縁基板85と、絶縁基板85表面85aの両端に形成された第1、第2の電極81,82と、絶縁基板85の裏面85bに積層され絶縁層86に覆われた発熱体84と、絶縁基板85の表面85a上に積層され発熱体84と電気的に接続された中間電極88と、両端が第1、第2の電極81,82にそれぞれ接続され、中央部が中間電極88に接続された可溶導体83とを備える。

0004

第1、第2の電極81,82は、絶縁基板85の裏面85bに設けられた第1、第2の実装電極91,92とスルーホール90を介して接続されている。また、発熱体84は、一端を絶縁基板85の裏面85bに設けられた発熱体引出電極87と接続され、他端を絶縁基板85の裏面85bに設けられた発熱体電極93と接続されている。発熱体引出電極87は、スルーホール94を介して中間電極88と接続されている。また、可溶導体83は、発熱体84の発熱により速やかに溶断される材料からなり、例えばハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダ等の低融点金属からなる。

0005

ヒューズ素子80は、過充電過放電等の異常が検知されると、外部回路と接続された発熱体電極93より発熱体84へ通電される。ヒューズ素子80は、発熱体84が発熱することにより可溶導体83が溶融し、この溶融導体を第1、第2の電極81,82及び中間電極88に集めることにより、第1及び第2の電極81,82間の電流経路を遮断する。

先行技術

0006

特許第2790433号公報

発明が解決しようとする課題

0007

リチウムイオン二次電池が搭載される機器の小型化の要請や、電動工具電気自動車といった大電流用途へ対応するために多数のリチウムイオン二次電池を搭載する必要に伴う省スペース化の要請等により、ヒューズ素子は一層の小型化が求められている。

0008

図32に示すように、ヒューズ素子80は、絶縁基板85の裏面85bに発熱体84、発熱体引出電極87及び第1、第2の実装電極91,92が形成されている。しかし、ヒューズ素子80の小型化を進めると、第1、第2の実装電極91,92によって発熱体84を配置できる領域が狭まり、通電発熱によっても可溶導体83を迅速に溶断することができない、あるいは局所的に過熱し可溶導体83の溶断前に発熱体84自身が焼切れてしまい、可溶導体83を安定して溶断できないといったリスクが想定される。例えば、ヒューズ素子は、絶縁基板のサイズを3mm×2mmまで小型する場合を想定すると、発熱体84のサイズは0.8mm×0.8mmと小さくなってしまい、安定的に溶断できる可溶導体の大きさに制約が生じ、大電流用途への対応が困難となる。

0009

一方、発熱体84の形成領域をある程度確保しようとすると、発熱体引出電極87や第1、第2の実装電極91,92が小さくなり、絶縁基板85の表面85aに形成された中間電極88や第1、第2の電極81,82とキャスタレーションやスルーホールを介しての導通を取るスペースが不十分となる。あるいは第1、第2の実装電極91,92が狭くなることで実装基板への接続面積が足りなくなり、十分な接続強度を確保することができないといった問題が生じ得る。

0010

そこで、本発明は、ヒューズ素子の小型化によっても、発熱体の形成領域を確保して可溶導体を安定して溶断するとともに、実装電極の接続面積を確保して実装基板との接続強度を確保することができるヒューズ素子を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上述した課題を解決するために、本発明に係るヒューズ素子は、絶縁基板と、上記絶縁基板の表面に形成された第1の電極及び第2の電極と、上記第1、第2の電極間にわたって接続された可溶導体と、上記絶縁基板の裏面に形成され、通電により発熱し上記可溶導体を溶断する発熱体と、上記絶縁基板の裏面に形成された裏面電極とを備え、上記発熱体と上記裏面電極とが絶縁層を介して重畳されているものである。

発明の効果

0012

本発明によれば、素子を小型化した場合でも,発熱体の有効面積と実装電極の両方を最大化することができる。したがって、発熱体の発熱が絶縁層を介して重畳された電極からも伝熱するため,可溶導体の溶断がより迅速化、安定化する。また、実装電極の面積を十分に確保することができ、回路基板との接続強度を向上させ、またヒューズ抵抗の上昇を防止することができる。

図面の簡単な説明

0013

図1は、本発明が適用されたヒューズ素子の絶縁基板の表面側を示す平面図である。
図2(A)は本発明が適用されたヒューズ素子の絶縁基板の裏面側を示す底面図であり、図2(B)は図2(A)のA−A’断面図である。
図3は、本発明が適用されたヒューズ素子を用いたバッテリ回路の一構成例を示す回路図である。
図4は、本発明が適用されたヒューズ素子の回路図である。
図5(A)は本発明が適用された他のヒューズ素子の絶縁基板の表面側を示す平面図であり、図5(B)は図5(A)のA−A’断面図である。
図6は、図5に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、絶縁基板の裏面に発熱体引出電極、第1、第2の実装電極の下層部及び発熱体電極を形成し、下層部上に第1の絶縁層を形成した状態を示す底面図である。
図7は、図5に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、第1の絶縁層上に発熱体を形成することにより、発熱体と下層部とを重畳させた状態を示す底面図である。
図8は、図5に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、発熱体上に第2の絶縁層を形成した状態を示す底面図である。
図9は、図5に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、第2の絶縁層の上に第1、第2の実装電極の上層部を形成した状態を示す底面図である。
図10(A)は本発明が適用された他のヒューズ素子の絶縁基板の表面側を示す平面図であり、図10(B)は図10(A)のA−A’断面図である。
図11は、図10に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、絶縁基板の裏面に発熱体引出電極及び発熱体電極を形成した状態を示す底面図である。
図12は、図10に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、絶縁基板の裏面に発熱体を形成した状態を示す底面図である。
図13は、図10に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、発熱体上に第2の絶縁層を形成した状態を示す底面図である。
図14は、図10に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、第2の絶縁層の上に第1、第2の実装電極の上層部を形成した状態を示す底面図である。
図15(A)は本発明が適用された他のヒューズ素子の絶縁基板の表面側を示す平面図であり、図15(B)は図15(A)のA−A’断面図である。
図16は、図15に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、絶縁基板の裏面に発熱体引出電極、第1、第2の実装電極の下層部及び発熱体電極を形成し、発熱体引出電極及び下層部上に第3の絶縁層を形成した状態を示す底面図である。
図17は、図15に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、第3の絶縁層上に発熱体を形成した状態を示す底面図である。
図18は、図15に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、発熱体上に第4の絶縁層を形成した状態を示す底面図である。
図19は、図15に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、第4の絶縁層の上に第1、第2の実装電極の上層部を形成した状態を示す底面図である。
図20(A)は本発明が適用された他のヒューズ素子の絶縁基板の表面側を示す平面図であり、図20(B)は図20(A)のA−A’断面図である。
図21は、図20に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、絶縁基板の裏面に発熱体引出電極発熱体電極を形成した状態を示す底面図である。
図22は、図20に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、絶縁基板の裏面に発熱体を形成した状態を示す底面図である。
図23は、図20に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、発熱体上に第4の絶縁層を形成した状態を示す底面図である。
図24は、図20に示すヒューズ素子の製造工程を示す図であり、第4の絶縁層の上に第1、第2の実装電極の上層部を形成した状態を示す底面図である。
図25(A)は変形例に係るヒューズ素子の絶縁基板の表面側をキャップを省略して示す平面図であり、図25(B)は図25(A)のA−A’断面図である。
図26は、図25(A)のB−B’断面図である。
図27は、外部回路基板実装された状態を示す断面図である。
図28は、他の変形例に係るヒューズ素子の絶縁基板の表面側をキャップを省略して示す平面図である。
図29(A)は変形例に係るヒューズ素子の絶縁基板の表面側をキャップを省略して示す平面図であり、図29(B)は図29(A)のB−B’断面図である。
図30は、参考例に係るヒューズ素子の絶縁基板の表面側を示す平面図である。
図31は、図30のA−A’断面図である。
図32は、図30に示すヒューズ素子の絶縁基板の裏面側を示す底面図である。

実施例

0014

以下、本発明が適用されたヒューズ素子について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。

0015

本発明が適用されたヒューズ素子は、絶縁基板と、絶縁基板の表面に形成された第1の電極及び第2の電極と、第1、第2の電極間にわたって接続された可溶導体と、絶縁基板の裏面に形成され、通電により発熱し可溶導体を溶断する発熱体と、絶縁基板の裏面に形成された裏面電極とを備え、発熱体と裏面電極とが絶縁層を介して重畳されている。

0016

絶縁基板の裏面において発熱体と重畳される裏面電極は、例えば、発熱体と接続され、発熱体への通電経路を構成する発熱体引出電極である。また、裏面電極は、第1、第2の電極と接続され、回路基板に実装される第1、第2の実装電極である。あるいは、裏面電極は、発熱体引出電極及び第1、第2の実装電極である。その他、裏面電極は、通電を目的としない放熱用や回路基板への接着用の電極であってもよい。

0017

[第1の実施の形態]
図1及び図2に、裏面電極である発熱体引出電極と発熱体とを重畳させたヒューズ素子1を示す。図1に示すヒューズ素子1は、絶縁基板10と、絶縁基板10の表面10aに形成された第1の電極11及び第2の電極12と、絶縁基板10の表面10aに形成されるとともに裏面10bに形成された発熱体14と電気的に接続された中間電極16と、両端が第1、第2の電極11,12にそれぞれ接続され、中央部が中間電極16に接続された可溶導体13と、絶縁基板10の裏面10bに積層され、中間電極16及び発熱体14と接続された発熱体引出電極15と、絶縁層17を介して発熱体引出電極15に積層された発熱体14と、絶縁基板10の裏面10bに形成され、第1の電極11と電気的に接続された第1の実装電極18及び第2の電極12と電気的に接続された第2の実装電極19とを備える。

0018

絶縁基板10は、たとえば、アルミナアルミナセラミックガラスセラミックスムライトジルコニアなどの絶縁性を有する部材によって略方形状に形成される。絶縁基板10は、その他にも、ガラスエポキシ基板フェノール基板等のプリント配線基板に用いられる材料を用いてもよい。また、ヒューズ素子1は、搭載される電気機器の小型化等に伴う要請から小型化が図られ、絶縁基板10が例えば3mm×2mm、厚さ0.3mmの大きさとされている。

0019

[第1、第2の電極]
第1、第2の電極11,12は、絶縁基板10の表面10a上に、相対向する側縁近傍にそれぞれ離間して配置されることにより開放され、後述する可溶導体13が搭載されることにより、可溶導体13を介して電気的に接続されている。また、第1、第2の電極11,12は、ヒューズ素子1に定格を超える大電流が流れ可溶導体13が自己発熱(ジュール熱)によって溶断し、あるいは発熱体14が通電に伴って発熱し可溶導体13が溶断することにより、遮断される。

0020

図2(A)に示すように、第1、第2の電極11,12は、それぞれ、絶縁基板10を貫通するスルーホール20を介して裏面10bに設けられた第1、第2の実装電極18,19と接続されている。第1、第2の電極11,12及び第1、第2の実装電極18,19間を接続するスルーホール20は、ヒューズ素子1の通電経路の一部を構成し、電流定格を決める要素となることから、所定の寸法(例えば0.3mmφ)を有し、内部に第1の電極11と第1の実装電極18、第2の電極12と第2の実装電極19とを接続する導電層が形成されている。

0021

第1、第2の実装電極18,19は、ヒューズ素子1が実装される保護回路等の回路基板に接続される外部接続電極であり、絶縁基板10の裏面10bに、絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10d側に離間して形成されている。ヒューズ素子1は、これら第1、第2の実装電極18,19を介して外部回路が形成された回路基板と接続され、第1の実装電極18、スルーホール20、第1の電極11、可溶導体13、第2の電極12、スルーホール20、第2の実装電極19にわたる経路が、当該外部回路の通電経路の一部を構成する。

0022

なお、第1、第2の実装電極18,19は、スルーホール20に代えて、又はスルーホール20ともに絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10dにキャスタレーションを設け、当該キャスタレーションを介しても第1、第2の電極11,12と導通させてもよい。また、第1、第2の実装電極18,19は、スルーホール20やキャスタレーションを介して導通を取るスペースを確保するとともに回路基板への接続面積を広げて接続強度や所定の定格を確保するために、十分な面積を備え、また、素子全体のヒューズ抵抗の低抵抗化(例えば7mΩ)が図られている。

0023

第1、第2の電極11,12や第1、第2の実装電極18,19は、CuやAg等の一般的な電極材料を用いて形成することができ、例えば、Ag−Pdペースト印刷し、850℃30min焼成することにより形成することができる。また、第1、第2の電極11,12や第1、第2の実装電極18,19の表面上には、Ni/Auメッキ、Ni/Pdメッキ、Ni/Pd/Auメッキ等の被膜が、メッキ処理等の公知の手法によりコーティングされていることが好ましい。これにより、ヒューズ素子1は、第1、第2の電極11,12や第1、第2の実装電極18,19の酸化を防止し、導通抵抗の上昇に伴う定格の変動を防止することができる。また、ヒューズ素子1をリフロー実装する場合に、可溶導体13を接続する接続用ハンダあるいは可溶導体13を形成する低融点金属が溶融することにより第1、第2の電極11,12を溶食(ハンダ食われ)するのを防ぐことができ、また、回路基板の電極に第1、第2の実装電極を接続する接続用ハンダが溶融することにより第1、第2の実装電極18,19が溶食されることを防止することができる。

0024

また、絶縁基板10の表面10aには、第1、第2の電極11,12間に中間電極16が積層されている。中間電極16は、絶縁基板10の裏面10bに積層された発熱体引出電極15とスルーホール21を介して接続されている。スルーホール21も、内部に発熱体引出電極15と中間電極16とを接続する導電層が形成されている。

0025

[可溶導体]
ヒューズ素子1は、第1の電極11、中間電極16、第2の電極12にわたって可溶導体13が接続されている。可溶導体13は、発熱体14の発熱により速やかに溶断される材料からなり、例えばハンダや、Snを主成分とするPbフリーハンダ等の低融点金属を好適に用いることができる。一例として、可溶導体13は、Sn:Sb=95:5、液相点240℃,サイズ1mm×2mmに設計することができる。

0026

また、可溶導体13は、In、Pb、Ag、Cu又はこれらのうちのいずれかを主成分とする合金等の高融点金属を用いてもよく、あるいは内層を低融点金属とし外層を高融点金属とする積層体を用いてもよい。高融点金属と低融点金属とを含有することによって、ヒューズ素子1をリフロー実装する場合に、リフロー温度が低融点金属の溶融温度を超えて、低融点金属が溶融しても、低融点金属の外部への流出を抑制し、可溶導体13の形状を維持することができ、所定の定格を維持するとともに遮断特性の変動を抑制することができる。また、溶断時も、低融点金属が溶融することにより、高融点金属を溶食(ハンダ食われ)することで、高融点金属の融点以下の温度で速やかに溶断することができる。

0027

可溶導体13は、中間電極16及び第1、第2の電極11,12へ接続されている。可溶導体13は、リフローはんだ付けによって容易に接続することができる。可溶導体13を接続する接続材料としては、ハンダを好適に用いることができ、例えば、Sn/Ag/Cu=96.5/3/0.5、融点219℃の接続はんだペーストを用いることができる。

0028

また、可溶導体13は、酸化防止濡れ性の向上等のため、フラックスが塗布されていることが好ましい。

0029

絶縁基板10の裏面10bには、発熱体14と、発熱体引出電極15と、第1、第2の実装電極18,19と、発熱体電極23とが形成され、発熱体14と発熱体引出電極15とが絶縁層17を介して重畳されている。

0030

[発熱体引出電極]
発熱体引出電極15は、絶縁基板10の裏面10bに、絶縁基板の第3の側縁10eから中央に向かって形成されている。また、発熱体引出電極15は、CuやAg等の一般的な電極材料を用いて形成することができ、例えば、Ag−Pdペーストを印刷し、850℃30min焼成することにより形成することができる。また、発熱体引出電極15は、発熱体14の一端と接続されるとともに、スルーホール21を介して絶縁基板10の表面10aに形成された中間電極16と接続されている。

0031

なお、発熱体引出電極15は、スルーホール21に代えて、又はスルーホール21ともに絶縁基板10の第3の側縁10eにキャスタレーションを設け、当該キャスタレーションを介しても中間電極16と導通させてもよい。

0032

[発熱体]
発熱体14は、通電すると発熱する導電性を有する部材であって、たとえばW、Mo、Ru、Cu、Ag、あるいはこれらを主成分とする合金等からなる。発熱体14は、これらの合金あるいは組成物化合物粉状体樹脂バインダ等と混合して、ペースト状にしたものをスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成(例えば850℃30min)する等によって形成することができる。パターン形成された発熱体14の抵抗値は例えば1Ωとされている。また、発熱体14は、一端が発熱体引出電極15と接続され、他端が発熱体電極23と接続されている。

0033

発熱体14は、ヒューズ素子1が回路基板に実装されることにより、発熱体電極23を介して回路基板に形成された外部回路と接続される。そして、発熱体14は、外部回路の通電経路を遮断する所定のタイミングで発熱体電極23を介して通電され、発熱することにより、第1、第2の電極11,12を接続している可溶導体13を溶断することができる。また、発熱体14は、可溶導体13が溶断することにより、自身の通電経路も遮断されることから発熱が停止する。

0034

ここで、ヒューズ素子1は、発熱体引出電極15の一部を覆うように絶縁層17が配設され、この絶縁層17を介して発熱体14が発熱体引出電極15上に重畳されている。絶縁層17を構成する絶縁材料としては、例えば熱伝導効率のよいガラスを用いることができ、発熱体引出電極15を形成した後、ガラスペーストを印刷、焼成(例えば850℃30min)することにより形成することができる。発熱体14は、絶縁層17を形成した後、絶縁基板10の裏面10b上及び絶縁層17上に積層されるとともに、絶縁層17を介して発熱体引出電極15と重畳され、発熱体引出電極15の絶縁層17に被覆されていない一部と接続されている。

0035

ヒューズ素子1は、発熱体14と発熱体引出電極15とが絶縁層17を介して重畳されることにより、小型化された絶縁基板10において、発熱体14の形成スペースを大きく確保することができる。したがって、ヒューズ素子1は、発熱体14の有効面積を最大化させることができ、可溶導体13を速やかに、かつ安定して溶断することができる。例えば、ヒューズ素子1は、絶縁基板のサイズを3mm×2mmまで小型する場合を想定すると、発熱体14のサイズは例えば0.8mm×1.2mmと大型化することができる。なお、本発明はあらゆるサイズの絶縁基板において、あらゆるサイズの発熱体を形成することができることはもちろんである。

0036

なお、発熱体14は、発熱体引出電極15に形成されたスルーホール21の一部又は全部と重畳されていることが好ましい。発熱体14とスルーホール21とが重畳することにより、発熱体14の熱がスルーホール21を介しても中間電極16及び中間電極16上に搭載されている可溶導体13に伝わり、速やかに可溶導体13を溶断することができる。

0037

また、ヒューズ素子1は、さらに発熱体14を保護する保護層(図示せず)を設けてもよい。保護層は、ガラス等の絶縁部材を好適に用いることができる。これにより、ヒューズ素子1は、周辺機器等とのショートを防止するとともに、発熱体14の摩耗や損傷を防止でき、取扱い性を向上することができる。

0038

なお、ヒューズ素子1は、図2(B)に示すように、絶縁基板10の表面10a上に、内部を保護するキャップ24が搭載されている。これにより、ヒューズ素子1は、溶融した可溶導体13の飛散を防止するとともに、周辺機器等とのショートを防止することができる。キャップ24は、ナイロンやLCP樹脂液晶ポリマー)等の合成樹脂により形成することができる。なお、キャップ24は、絶縁基板10のサイズに応じた寸法に形成され、例えば2.8×1.8、厚さ0.5mmの大きさとされている。

0039

[ヒューズ素子の使用方法
このようなヒューズ素子1は、図3に示すように、例えばリチウムイオン二次電池のバッテリパック30内の回路に組み込まれて用いられる。バッテリパック30は、例えば、合計4個のリチウムイオン二次電池のバッテリセル31〜34からなるバッテリスタック35を有する。

0040

バッテリパック30は、バッテリスタック35と、バッテリスタック35の充放電を制御する充放電制御回路40と、バッテリスタック35の異常時に充電を遮断する本発明が適用されたヒューズ素子1と、各バッテリセル31〜34の電圧を検出する検出回路36と、検出回路36の検出結果に応じてヒューズ素子1の動作を制御する電流制御素子37とを備える。

0041

バッテリスタック35は、過充電及び過放電状態から保護するための制御を要するバッテリセル31〜34が直列接続されたものであり、バッテリパック30の正極端子30a、負極端子30bを介して、着脱可能に充電装置45に接続され、充電装置45からの充電電圧印加される。充電装置45により充電されたバッテリパック30の正極端子30a、負極端子30bをバッテリで動作する電子機器に接続することによって、この電子機器を動作させることができる。

0042

充放電制御回路40は、バッテリスタック35から充電装置45に流れる電流経路に直列接続された2つの電流制御素子41、42と、これらの電流制御素子41、42の動作を制御する制御部43とを備える。電流制御素子41、42は、たとえば電界効果トランジスタ(以下、FETと呼ぶ。)により構成され、制御部43によりゲート電圧を制御することによって、バッテリスタック35の電流経路の充電方向及び/又は放電方向への導通と遮断とを制御する。制御部43は、充電装置45から電力供給を受けて動作し、検出回路36による検出結果に応じて、バッテリスタック35が過放電又は過充電であるとき、電流経路を遮断するように、電流制御素子41、42の動作を制御する。

0043

ヒューズ素子1は、たとえば、バッテリスタック35と充放電制御回路40との間の充放電電流経路上に接続され、その動作が電流制御素子37によって制御される。

0044

検出回路36は、各バッテリセル31〜34と接続され、各バッテリセル31〜34の電圧値を検出して、各電圧値を充放電制御回路40の制御部43に供給する。また、検出回路36は、いずれか1つのバッテリセル31〜34が過充電電圧又は過放電電圧になったときに電流制御素子37を制御する制御信号を出力する。

0045

電流制御素子37は、たとえばFETにより構成され、検出回路36から出力される検出信号によって、バッテリセル31〜34の電圧値が所定の過放電又は過充電状態を超える電圧になったとき、ヒューズ素子1を動作させて、バッテリスタック35の充放電電流経路を電流制御素子41、42のスイッチ動作によらず遮断するように制御する。

0046

以上のような構成からなるバッテリパック30において、本発明が適用されたヒューズ素子1は、図4に示すような回路構成を有する。すなわち、ヒューズ素子1は、中間電極16を介して直列接続された可溶導体13と、発熱体引出電極15、中間電極16及び可溶導体13を経由して通電して発熱させることによって可溶導体13を溶融する発熱体14とからなる回路構成である。また、ヒューズ素子1では、例えば、可溶導体13が充放電電流経路上に直列接続され、発熱体14が発熱体電極23を介して電流制御素子37と接続される。ヒューズ素子1の2個の電極11,12のうち、一方は、バッテリスタック35の一方の開放端に接続され、他方は、バッテリパック30の正極端子30a側に接続される。

0047

このような回路構成からなるヒューズ素子1は、発熱体14の発熱により可溶導体13を溶断することにより、確実に電流経路を遮断することができる。

0048

なお、本発明の保護素子は、リチウムイオン二次電池のバッテリパックに用いる場合に限らず、電気信号による電流経路の遮断を必要とする様々な用途にももちろん応用可能である。

0049

[第2の実施の形態]
次いで、本発明が適用されたヒューズ素子の他の実施例について説明する。本発明が適用されたヒューズ素子は、裏面電極である第1、第2の実装電極と発熱体とを重畳させてもよい。なお、以下に説明するヒューズ素子50,55において、上述したヒューズ素子1と同一の部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。図5(A)(B)に示すヒューズ素子50は、発熱体14と第1、第2の実装電極18,19とが第1、第2の絶縁層51,52を介して重畳されている点でヒューズ素子1と相違する。

0050

ヒューズ素子50における第1、第2の実装電極18,19は、それぞれ絶縁基板10の裏面10bに積層された下層部18a,19aと第2の絶縁層52上に積層された上層部18b,19bとを有する。下層部18a,19aは、絶縁基板10の裏面10bに、絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10dに側に離間して形成されている。下層部18a,19aは、CuやAg等の一般的な電極材料を用いて形成することができ、例えば、Ag−Pdペーストを印刷し、850℃30min焼成することにより形成することができる。また、下層部18a,19aは、それぞれ、絶縁基板10を貫通するスルーホール20を介して第1、第2の電極11,12と接続されている。

0051

また、下層部18a,19aは、絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10d側の一部を除き、第1の絶縁層51によって被覆されている。第1の絶縁層51を構成する絶縁材料としては、例えば熱伝導効率のよいガラスを用いることができ、ガラスペーストを印刷、焼成(例えば850℃30min)することにより形成することができる。

0052

そして、ヒューズ素子50は、この第1の絶縁層51を介して第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19aと発熱体14とが重畳されている。発熱体14は、絶縁基板10の裏面10b上に積層されるとともに、絶縁基板10の裏面10bに形成された発熱体引出電極15及び発熱体電極23と接続されている。また、発熱体14は、第2の絶縁層52が積層されている。第2の絶縁層52は、発熱体14の面積以上の面積を有し、発熱体14の全体を被覆する。第2の絶縁層52を構成する絶縁材料としては、例えば熱伝導効率のよいガラスを用いることができ、ガラスペーストを印刷、焼成(例えば850℃30min)することにより形成することができる。そして、ヒューズ素子50は、この第2の絶縁層52を介して第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bが発熱体14上に重畳されている。発熱体14は、第1、第2の絶縁層51,52を介して第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19a及び上層部18b,19bと重畳されることにより、第1、第2の実装電極18,19と絶縁されている。

0053

上層部18b,19bは、第1の絶縁層51より露出されている下層部18a,19aと接続されている。また、上層部18b,19bは、ヒューズ素子50が実装される保護回路等の回路基板に接続される外部接続電極である。ヒューズ素子50は、これら第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bを介して外部回路が形成された回路基板と接続され、上層部18b、下層部18a、スルーホール20、第1の電極11、可溶導体13、第2の電極12、スルーホール20、下層部19a、上層部19bにわたる経路が、当該外部回路の通電経路の一部を構成する。

0054

このようなヒューズ素子50は、発熱体14と第1、第2の実装電極18,19の上下層部18a,18b,19a,19bとが第1、第2の絶縁層51,52を介して重畳されることにより、小型化された絶縁基板10において、発熱体14の形成スペースを大きく確保することができる。したがって、ヒューズ素子50は、発熱体14の有効面積を最大化させることができ、可溶導体13を速やかに、かつ安定して溶断することができる。また、ヒューズ素子50は、第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bの十分な面積を確保することができ、回路基板への実装面積最大限に広げて接続強度や所定の定格を備えることができる。

0055

なお、発熱体14は、下層部18a,19aに形成されたスルーホール20の一部又は全部と重畳されていることが好ましい。発熱体14とスルーホール20とが重畳することにより、発熱体14の熱がスルーホール20を介しても第1、第2の電極11,12及び第1、第2の電極11,12上に搭載されている可溶導体13に伝わり、速やかに可溶導体13を溶断することができる。

0056

また、第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19aは、スルーホール20に代えて、又はスルーホール20ともに絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10dにキャスタレーションを設け、当該キャスタレーションを介しても第1、第2の電極11,12と導通させてもよい。

0057

なお、ヒューズ素子50は、第1の絶縁層51が、図5(B)に示すように下層部18a,19aのそれぞれに設けられ、各第1の絶縁層51上間にわたって発熱体14が重畳されているが、一つの第1の絶縁層51を下層部18a,19a間にわたって設け、発熱体14の全体が第1の絶縁層51上に形成されるようにしてもよい。絶縁基板10の裏面10bと発熱体14との間にも第1の絶縁層51が設けられることにより、発熱体の熱を効率よく絶縁基板10側に伝熱させることができる。

0058

このようなヒューズ素子50は、図6図9に示す工程により製造することができる。先ず、図6に示すように、絶縁基板10の裏面10bに発熱体引出電極15、第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19a及び発熱体電極23を形成する。次いで、下層部18a,19a上に、絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10d側の一部を除いて、第1の絶縁層51を形成する。

0059

次いで、図7に示すように、発熱体14を形成する。発熱体14は、第1の絶縁層51上に形成されることにより下層部18a,19aと重畳される。また、発熱体14は、発熱体引出電極15及び発熱体電極23と接続される。

0060

次いで、図8に示すように、発熱体14上に第2の絶縁層52を形成する。第2の絶縁層52は、発熱体14の全体を覆うとともに、絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10d側の一部を除いて、下層部18a,19aを露出させている。

0061

そして、図9に示すように、第2の絶縁層52の上に第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bを形成する。上層部18b,19bは、絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10d側の一部において、下層部18a,19aと接続される。

0062

[第3の実施の形態]
また、ヒューズ素子は、図10(A)(B)に示すように、第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19aを設けず、キャスタレーション53を介して第1、第2の電極11,12と上層部18b,19bとを接続してもよい。図10に示すヒューズ素子55は、ヒューズ素子50に対して、第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19aを備えていない点で相違する。この場合、発熱体14と下層部18a,19aとを絶縁している第1の絶縁層51は設ける必要は無いが、絶縁基板10の裏面10bと発熱体14との間に絶縁層を設けてもよい。

0063

このようなヒューズ素子55は、図11図14に示す工程により製造することができる。先ず、図11に示すように、絶縁基板10の裏面10bに発熱体引出電極15及び発熱体電極23を形成する。次いで、図12に示すように、発熱体14を形成する。発熱体14は、発熱体引出電極15及び発熱体電極23と接続される。

0064

次いで、図13に示すように、発熱体14上に第2の絶縁層52を形成する。第2の絶縁層52は、発熱体14の全体を覆う。そして、図14に示すように、第2の絶縁層52の上に第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bを形成する。上層部18b,19bは、絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10dに形成されたキャスタレーション53を介して、絶縁基板10の表面10aに形成された第1、第2の電極11,12と接続される。

0065

[第4の実施の形態]
また、本発明が適用されたヒューズ素子は、裏面電極である発熱体引出電極及び第1、第2の実装電極と発熱体とを重畳させてもよい。なお、以下に説明するヒューズ素子60において、上述したヒューズ素子1及びヒューズ素子50と同一の部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。図15(A)(B)に示すヒューズ素子60は、発熱体14と発熱体引出電極15とが第3の絶縁層61を介して重畳され、発熱体14と第1、第2の実装電極18,19とが第3、第4の絶縁層61,62を介して重畳されている点でヒューズ素子1と相違する。

0066

ヒューズ素子60における第1、第2の実装電極18,19は、それぞれ絶縁基板10の裏面10bに積層された下層部18a,19aと第4の絶縁層62上に積層された上層部18b,19bとを有する。

0067

発熱体引出電極15及び下層部18a,19a上には、第3の絶縁層61が積層されている。これにより、発熱体引出電極15は絶縁基板10の第3の側縁10e側の一部を除いて第3の絶縁層61に被覆され、下層部18a,19aは絶縁基板10の第1、第2の側面10c,10d側の一部を除いて第3の絶縁層61によって被覆されている。第3の絶縁層61を構成する絶縁材料としては、例えば熱伝導効率のよいガラスを用いることができ、ガラスペーストを印刷、焼成(例えば850℃30min)することにより形成することができる。そして、ヒューズ素子60は、この第3の絶縁層61を介して発熱体引出電極15及び第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19aと発熱体14とが重畳されている。

0068

発熱体14は、第3の絶縁層61上に積層されるとともに、第3の絶縁層61に被覆されていない発熱体引出電極15及び絶縁基板10の裏面10bに形成された発熱体電極23と接続されている。また、発熱体14は、第4の絶縁層62が積層されている。第4の絶縁層62は、発熱体14と第1、第2の実装電極18,19との短絡を防止するものであり、少なくとも第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bが形成される領域上の発熱体14を被覆し、好ましくは発熱体14の全体を被覆する。第4の絶縁層62を構成する絶縁材料としては、例えば熱伝導効率のよいガラスを用いることができ、ガラスペーストを印刷、焼成(例えば850℃30min)することにより形成することができる。

0069

そして、ヒューズ素子60は、この第4の絶縁層62を介して第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bが発熱体14上に重畳されている。発熱体14は、第3、第4の絶縁層61,62を介して第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19a及び上層部18b,19bと重畳されることにより、第1、第2の実装電極18,19と絶縁された状態で重畳されている。

0070

上層部18b,19bは、第3の絶縁層61より露出されている下層部18a,19aと接続されている。また、上層部18b,19bは、ヒューズ素子60が実装される保護回路等の回路基板に接続される外部接続電極である。ヒューズ素子60は、これら第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bを介して外部回路が形成された回路基板と接続され、上層部18b、下層部18a、スルーホール20、第1の電極11、可溶導体13、第2の電極12、スルーホール20、下層部19a、上層部19bにわたる経路が、当該外部回路の通電経路の一部を構成する。

0071

このようなヒューズ素子60は、発熱体14と発熱体引出電極15が第3の絶縁層61を介して重畳されるとともに、第1、第2の実装電極18,19の上下層部18ab,19abとが第3、第4の絶縁層61,62を介して重畳されることにより、小型化された絶縁基板10において、発熱体14の形成スペースを大きく確保することができる。したがって、ヒューズ素子60は、発熱体14の有効面積を最大化させることができ、可溶導体13を速やかに、かつ安定して溶断することができる。例えば、ヒューズ素子60は、絶縁基板のサイズを3mm×2mmまで小型する場合を想定すると、発熱体14のサイズは例えば2.5mm×1.4mmと大型化することができる。また、ヒューズ素子60は、第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bの十分な面積を確保することができ、回路基板への実装面積を最大限に広げて接続強度や所定の定格を備えることができる。

0072

なお、発熱体14は、発熱体引出電極15及び下層部18a,19aに形成されたスルーホール20,21の一部又は全部と重畳されていることが好ましい。発熱体14とスルーホール20,21とが重畳することにより、発熱体14の熱がスルーホール20,21を介しても第1、第2の電極11,12、中間電極16及び第1、第2の電極11,12、中間電極16上に搭載されている可溶導体13に伝わり、速やかに可溶導体13を溶断することができる。

0073

また、発熱体引出電極15及び第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19aは、スルーホール20,21に代えて、又はスルーホール20,21ともに絶縁基板10の第1〜第3の側縁10c〜10eにキャスタレーションを設け、当該キャスタレーションを介しても第1、第2の電極11,12、中間電極16と導通させてもよい。

0074

このようなヒューズ素子60は、図16図19に示す工程により製造することができる。先ず、図16に示すように、絶縁基板10の裏面10bに発熱体引出電極15、第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19a及び発熱体電極23を形成する。次いで、下層部18a,19a上の絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10d側の一部及び発熱体引出電極15上の絶縁基板10の第3の側縁10e側の一部を除いて、第3の絶縁層61を形成する。

0075

次いで、図17に示すように、発熱体14を形成する。発熱体14は、第3の絶縁層61上に形成されることにより発熱体引出電極15及び下層部18a,19aと重畳される。また、発熱体14は、第3の絶縁層61に被覆されていない発熱体引出電極15の一部及び発熱体電極23と接続される。

0076

次いで、図18に示すように、発熱体14上に第4の絶縁層62を形成する。第4の絶縁層62は、発熱体14の全体を覆うとともに、絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10d側の一部を除いて、下層部18a,19aを露出させている。

0077

そして、図19に示すように、第4の絶縁層62の上に第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bを形成する。上層部18b,19bは、絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10d側の一部において、下層部18a,19aと接続される。

0078

[第5の実施の形態]
また、ヒューズ素子は、図20(A)(B)に示すように、第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19aを設けず、キャスタレーション63を介して第1、第2の電極11,12と上層部18b,19bとを接続してもよい。図20に示すヒューズ素子65は、ヒューズ素子60に対して、第1、第2の実装電極18,19の下層部18a,19aを備えていない点で相違する。この場合、発熱体14と下層部18a,19aとを絶縁している第3の絶縁層61は設ける必要は無いが、絶縁基板10の裏面10bと発熱体14との間に絶縁層を設けてもよい。

0079

このようなヒューズ素子65は、図21図24に示す工程により製造することができる。先ず、図21に示すように、絶縁基板10の裏面10bに発熱体引出電極15及び発熱体電極23を形成する。次いで、図22に示すように、発熱体14を形成する。発熱体14は、発熱体引出電極15及び発熱体電極23と接続される。

0080

次いで、図23に示すように、発熱体14上に第4の絶縁層62を形成する。第4の絶縁層62は、発熱体14の全体を覆う。そして、図24に示すように、第4の絶縁層62の上に第1、第2の実装電極18,19の上層部18b,19bを形成する。上層部18b,19bは、絶縁基板10の第1、第2の側縁10c,10dに形成されたキャスタレーション63を介して、絶縁基板10の表面10aに形成された第1、第2の電極11,12と接続される。

0081

[変形例]
ここで、大電流に対応させるためにヒューズ素子の定格向上を図るためには、可溶導体13自体の低抵抗化のみならず、絶縁基板10の表面10aに形成された第1、第2の電極11,12から絶縁基板10の裏面10bに形成された第1、第2の実装電極18,19に至る電流経路の低抵抗化が求められている。

0082

そして、絶縁基板10の側面に設けたキャスタレーションを介して第1、第2の電極11,12と第1、第2の実装電極18,19を接続する方法では、キャスタレーションに形成するメッキ層の厚さを十分に得ることが難しく、ヒューズ素子全体の定格が第1、第2の電極11,12から第1、第2の実装電極18,19に至る電流経路によって規定され、大電流に対応させることが困難となってしまう不都合が生じる。

0083

そこで、上述したように、本技術が適用されたヒューズ素子では、第1、第2の電極11,12は、それぞれ、絶縁基板10を貫通するスルーホール20を介して裏面10bに設けられた第1、第2の実装電極18,19と接続させている。第1、第2の電極11,12及び第1、第2の実装電極18,19間を接続するスルーホール20は、ヒューズ素子1,50,60の通電経路の一部を構成し、電流定格を決める要素となることから、所定の寸法(例えば0.3mmφ)を有し、内部に第1の電極11と第1の実装電極18、第2の電極12と第2の実装電極19とを接続する導電層が形成されている。

0084

[ヒューズ素子70]
また、導電層が形成された導電スルーホール20が形成されるヒューズ素子としては、発熱体14が絶縁基板10の裏面に形成された上記ヒューズ素子1,50,60の他にも、図25図26に示すように、絶縁基板の表面に発熱体が形成されたヒューズ素子70にも適用することができる。なお、以下に述べるヒューズ素子70の説明において、上述したヒューズ素子1,50,60と同一の部材については同一の符号を付してその詳細を省略する。

0085

ヒューズ素子70は、絶縁基板10と、絶縁基板10に積層され、絶縁層17に覆われた発熱体14と、絶縁基板10の両端に形成された第1の電極11及び第2の電極12と、絶縁層17上に発熱体14と重畳するように積層された中間電極16と、両端が第1、第2の電極11,12にそれぞれ接続され、中央部が中間電極16に接続された可溶導体13とを備える。

0086

[第1、第2の電極]
第1、第2の電極11,12は、それぞれ、絶縁基板10を貫通するスルーホール20を介して裏面10bに設けられた外部接続電極となる第1、第2の実装電極18,19と接続されている。第1、第2の電極11,12及び第1、第2の実装電極18,19間を接続するスルーホール20は、ヒューズ素子70の通電経路の一部を構成し、電流定格を決める要素となることから、所定の寸法(例えば0.3mmφ)を有し、内部に第1の電極11と第1の実装電極18、第2の電極12と第2の実装電極19とを接続する導電層が形成されている。

0087

[発熱体]
発熱体14は、絶縁基板10の表面10a上にスクリーン印刷技術を用いてパターン形成して、焼成する等によって形成することができる。また、発熱体14は、一端が発熱体引出電極15と接続され、他端が発熱体電極23と接続されている。

0088

ヒューズ素子70は、発熱体14を覆うように絶縁層17が配設され、この絶縁層17を介して発熱体14に対向するように中間電極16が形成されている。発熱体14の熱を効率良く可溶導体13に伝えるために、発熱体14と絶縁基板10の間にも絶縁層17を積層しても良い。絶縁層17としては、例えばガラスを用いることができる。

0089

中間電極16の一端は、絶縁層17から露出された発熱体引出電極15の一部と接続されるとともに、発熱体引出電極15を介して発熱体14の一端と連続されている。なお、発熱体引出電極15は、絶縁基板10の第3の側面10e側に形成され、発熱体電極23は、絶縁基板10の第4の側面10f側に形成されている。また、発熱体電極23は、第4の側面10fに形成されたキャスタレーション71を介して絶縁基板10の裏面10bに形成された外部接続電極23aと接続されている。

0090

発熱体14は、ヒューズ素子70が回路基板2に実装されることにより、外部接続電極23aを介して回路基板2に形成された外部回路と接続される。そして、発熱体14は、外部回路の通電経路を遮断する所定のタイミングで外部接続電極23aを介して通電され、発熱することにより、第1、第2の電極11,12を接続している可溶導体13を溶断することができる。また、発熱体14は、可溶導体13が溶断することにより、自身の通電経路も遮断されることから発熱が停止する。

0091

なお、ヒューズ素子70においても、絶縁基板10の表面10a上に、内部を保護するキャップ24が搭載されている。

0092

このようなヒューズ素子70によれば、第1、第2の電極11,12が、それぞれ、導電スルーホール20を介して第1、第2の実装電極18,19と接続されていることから、従来のキャスタレーションを介して接続する場合に比して、導電層の厚さを十分に確保することができ、第1、第2の電極11,12と第1、第2の実装電極18,19との間の通電経路の低抵抗化を図ることができる。したがって、ヒューズ素子70は、当該通電経路が定格向上の妨げとなることなく、大電流用途に対応することができる。

0093

また、ヒューズ素子70は、発熱体14への通電経路となる発熱体電極23が、キャスタレーション71を介して絶縁基板10の裏面10bに形成された外部接続電極23aと接続されている。これにより、図27に示すように、ヒューズ素子70は、外部回路基板72にハンダ接続された際に、キャスタレーション71にフィレット73が形成されることから、外部接続電極23aを面接続させた場合に比して、外部回路基板72への実装強度を向上させることができる。また、ヒューズ素子70の外部回路基板72への実装プロセスにおいて、フィレット73を確認することで、ヒューズ素子70が確実に接続されたことを目視あるいは画像検査等により容易に判別することができる。

0094

さらに、ヒューズ素子70は、発熱体電極23と外部接続電極23aとの通電経路をキャスタレーション71で形成することにより、導電スルーホールを形成する場合に比して発熱体電極23の狭小化が図られ、素子全体の小型化を実現することができる。

0095

また、ヒューズ素子70は、発熱体電極23と外部接続電極23aとを、絶縁基板10の側面に印刷等により形成された側面電極を介して接続してもよい。この場合も、キャスタレーション71を介して接続した場合と同様に、フィレット73が形成されることにより接続強度の向上を図ることができ、また接続確認が容易となる。さらに、導電スルーホールを形成する場合に比して発熱体電極23の狭小化が図られ、素子全体の小型化を実現することができる。

0096

なお、発熱体14への通電経路は、可溶導体13の通電経路と異なりヒューズ素子70の定格を決める要素とはならないため、可溶導体13の通電経路に比して高抵抗でもよい(例えば数Ωオーダー)。そのため、ヒューズ素子70は、キャスタレーション71や側面電極を用いても定格の向上を損なうことはない。なお、一般にキャスタレーション71を形成する方が、絶縁基板10の側面に印刷等により側面電極を形成する場合に比して、実装強度が高く、また製造工程が簡単で製造コスト上も有利である。一方、キャスタレーション71を形成するためには発熱体電極23と外部接続電極23aに凹部を設ける必要があるのに対して、側面電極は発熱体電極23と外部接続電極23aを必要最小限の面積で形成することができ、より小型化を図ることが容易となる。

0097

[キャスタレーション]
なお、ヒューズ素子70は、図28に示すように、小型化の要請や製造コスト等の条件次第で、第1、第2の電極11,12にさらにキャスタレーション74を形成してもよい。この場合、キャスタレーション74と導電スルーホール20とは強度確保のため所定の間隔(例えば導電スルーホール20の開口径の半分以上)を空けて設けることが好ましい。ヒューズ素子70は、第1、第2の電極11,12に、導電スルーホール20に加えてキャスタレーション74を設けることにより、さらに導通抵抗を低下させるとともにフィレットの形成により実装強度を向上させることができ、またフィレットを確認することで外部回路基板72への実装確認を容易に行うことができる。

0098

独立電極
また、ヒューズ素子70は、図29に示すように、外部回路基板72への実装強度を向上させるために、絶縁基板10の表面10aに第1、第2の電極11,12及び発熱体14との導通に関与しない第1の独立端子75を設けるとともに、絶縁基板10の裏面10bに第1、第2の電極11,12及び発熱体14との導通に関与しない第2の独立端子76を設け、これら第1、第2の独立端子75,76をキャスタレーション77を介して接続させてもよい。

0099

キャスタレーション77を介して接続される第1、第2の独立端子75,76を設けることにより、少なくとも1つのフィレットが形成されることから、ヒューズ素子70は、外部回路基板72への実装強度を向上させることができる。

0100

なお、ヒューズ素子70は、第1、第2の独立端子75,76を絶縁基板の側面に設けられた側面電極によって接続し、当該側面電極に沿ってフィレットを形成させてもよい。

0101

1ヒューズ素子、10絶縁基板、11 第1の電極、12 第2の電極、13可溶導体、14発熱体、15 発熱体引出電極、16中間電極、17絶縁層、18 第1の実装電極、18a下層部、18b上層部、19 第2の実装電極、19a 下層部、19b 上層部、20スルーホール、21 スルーホール、23発熱体電極、24キャップ、30バッテリパック、31〜34バッテリセル、35バッテリスタック、36検出回路、37電流制御素子、40充放電制御回路、41,42 電流制御素子、43 制御部、45充電装置、50 ヒューズ素子、51 第1の絶縁層、52 第2の絶縁層、53キャスタレーション、55 ヒューズ素子、60 ヒューズ素子、61 第3の絶縁層、62 第4の絶縁層、63 キャスタレーション、65 ヒューズ素子、70 ヒューズ素子、71 キャスタレーション、72外部回路基板、73フィレット、74 キャスタレーション、75、第1の独立端子、76 第2の独立端子、77 キャスタレーション

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