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技術 鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造及び補修方法

出願人 日鉄建材株式会社株式会社森林土木施設研究所
発明者 大隅久青木猛志國領ひろし岡野清隆時田陽一郎田口勇
出願日 2015年12月24日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2015-250976
公開日 2017年6月29日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2017-115391
状態 特許登録済
技術分野 運河・水路・えん堤
主要キーワード 台形プレート 離間空間 基材プレート 溶接器具 接合連結 ガス切断器 錆落とし ハイテンション
関連する未来課題
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図面 (11)

課題

ボルト溶断等により鋼製土木構造物構成部材を損傷したり、鋼製土木構造物に付着した物が落下したりするおそれがない鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造及び補修方法を提供する。

解決手段

鋼製土木構造物D1の腐食接合部の補修構造1であって、腐食劣化した腐食接合部材B’により接合された腐食接合部2と、この腐食接合部2で接合された複数の構成部材に跨って当接する連結鋼材3を備え、この連結鋼材3は、腐食接合部2で接合された前記構成部材(D3,D51,D52)の表面から迂回して所定距離以上離間した離間空間RSと、この離間空間RSを挟んだ位置に設けられた直線状の一対の突端31d,32dと、を有しており、連結鋼材3は、各突端31d,32dが、腐食接合部2で接合された各構成部材の表面に所定距離以上当接しているとともに、当接している各突端31d,32dの両側が、各構成部材に溶接されている。

概要

背景

従来、沢や渓流横断するように設置され、図8に示すように、水を透過させつつ有害な土砂石礫流木等の下流域への流出を防止する鋼製堰堤、図9に示すように、横断設置されて現地発生の等を中詰材として使用する不透過型堰堤用の鋼製枠鋼製自在枠)、又は図10に示すように、河川等に沿って設置され、不安定土砂の移動を抑制して河道の安定や山脚の固定を図る土留用の鋼製枠(鋼製自在枠)など、様々な目的に応じてH形鋼等の形鋼から構成された鋼製土木構造物が知られている。

このような鋼製土木構造物は、鋼製であるため必然的に錆などの経年的な腐食劣化が発生するものであり、腐食した場合は、鋼製土木構造物の腐食した構成部材交換する必要性がある。特に、このような鋼製土木構造物のボルト接合部やリベット接合などの接合部のボルトリベット自体が腐食している場合は、ガス切断器ガスバーナー)を用いてボルト等を溶断して新しいものに交換する必要がある。

しかし、ガス切断器によりボルトを溶断すると、構成部材の母材を傷めるおそれがあるという問題や、溶断準備の錆落としのため、スパナハンマー等で構成部材の腐食部分を叩くと、その振動で錆片や構造部材に付着した堆積土砂が落下して危険であるという問題もあった。

ボルト接合部のボルト自体が腐食している場合において、ボルトの溶断を行わない方法としては、腐食したボルト接合部に当て金となる新設鋼板を片側重ね継手で重ねて構成部材の母材と新設鋼板を隅肉溶接することにより構成部材を接合する方法もある。

しかし、接合部には、ボルト頭リベット頭などの突起があり、これらの突起と当て金として添える鋼板が干渉するため、母材と鋼板が鋼板の厚みに相当する10mm〜20mm程度離間してしまい、重ね継手で接合して溶接することができないという問題がある。このとき、当て金の鋼板の板面を突起と母材に当接させつつ鋼板を母材表面に対して傾斜して設置し、矩形鋼板の長辺片側のみを溶接することも考えられるが、当て金の大きさの割には溶接長がとれず、必要な強度を確保することができないという問題がある。

また、当て金の鋼板が母材に密着するように、鋼板が当接する部分は、素地露出するまで当接面の母材の錆を完全に落とす必要があり、錆落としの作業に労力を要し、作業時間の長時間化の要因となっているという問題がある。

その上、雨除け施設のない現場では、降雨時には、溶接作業を行うことができないため、溶接作業が多くなると、鋼製土木構造物の補修作業施工計画が立てにくくなり、必要以上の工期見積もるためコストアップの要因となるという問題もあった。

このような鋼製土木構造物の一例としては、特許文献1に、柱材及び梁材軸芯を、柱材及び梁材の結合部分において一点に集中させることにより、力の伝達を明解且つ簡潔にして、鋼製透過型ダムの設計、製作及び施工を合理的且つ経済的にすることを目的として、基礎コンクリート1と、基礎コンクリート1上又は地盤上に固定された柱材6と、柱材6間に固定された梁材7とからなる透過型砂防ダムの柱材6と梁材7との結合構造において、柱材6及び梁材7は、鋼管以外の鋼材からなり、柱材6と梁材7とは、鋼製結合エレメント8を介して互いに結合され、柱材6及び梁材7の軸芯(l)は、結合箱8内の一点(O)に集中している透過型砂防ダムにおける柱材と梁材との結合構造が開示されている(特許文献1の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0012]〜[0020]、図面の図1,図3〜図5等参照)。

しかし、特許文献1に記載の透過型砂防ダムにおける柱材と梁材との結合構造は、あくまでも結合部分において一点に集中させることにより、力の伝達を明解且つ簡潔にして、鋼製透過型ダムの設計、製作及び施工を合理的且つ経済的にすることを目的とするものであり、製土木構造物の腐食劣化した接合部の補修作業における前記問題を解決することができるものではなかった。

また、出願人が提案した鋼製スリットダム補修方法として、特許文献2には、補修作業が容易であるとともに補修コストを抑えることができ、さらには無駄な材料の使用を極力低減することを目的として、鋼製スリットダムの損傷した横架部材補修する鋼製スリットダムの補修方法であって、損傷した横架部材が間に配置されている上記複数のスペーサ上に亘って配置されている蓋部材を取り外すとともに、損傷した横架部材を当該複数のスペーサ間から取り除き、新たに用意した横架部材の端部を上記受け部材における複数のスペーサの間に配置して、上記複数の奥行部材間に当該新たに用意した横架部材を架設し、上記複数のスペーサ上に亘って蓋部材を配置するとともに、当該複数のスペーサに対して当該蓋部材を固定することを特徴とする鋼製スリットダムの補修方法が開示されている(特許文献2の特許請求の範囲の請求項7、明細書の段落[0054]〜[0057]、図面の図5〜図10等参照)。

しかし、特許文献2に記載の鋼製スリットダムの補修方法は、横架部材41が損傷した場合に、交換による補修が必要な部材以外は交換することなく補修が完了するので、余計な補修コストの発生を抑えることができるものの、形鋼から構成された鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法ではなく、前記問題を解決できるものではなかった。

概要

ボルトの溶断等により鋼製土木構造物の構成部材を損傷したり、鋼製土木構造物に付着した物が落下したりするおそれがない鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造及び補修方法を提供する。鋼製土木構造物D1の腐食接合部の補修構造1であって、腐食劣化した腐食接合部材B’により接合された腐食接合部2と、この腐食接合部2で接合された複数の構成部材に跨って当接する連結鋼材3を備え、この連結鋼材3は、腐食接合部2で接合された前記構成部材(D3,D51,D52)の表面から迂回して所定距離以上離間した離間空間RSと、この離間空間RSを挟んだ位置に設けられた直線状の一対の突端31d,32dと、を有しており、連結鋼材3は、各突端31d,32dが、腐食接合部2で接合された各構成部材の表面に所定距離以上当接しているとともに、当接している各突端31d,32dの両側が、各構成部材に溶接されている。

目的

しかし、特許文献1に記載の透過型砂防ダムにおける柱材と梁材との結合構造は、あくまでも結合部分において一点に集中させることにより、力の伝達を明解且つ簡潔にして、鋼製透過型ダムの設計、製作及び施工を合理的且つ経済的にすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

形鋼からなる複数の構成部材接合されて組み合された鋼製土木構造物腐食接合部の補修構造であって、前記複数の構成部材のうち一部の構成部材同士がボルトリベットなどの腐食劣化した腐食接合部材により接合された腐食接合部と、前記腐食接合部で接合された複数の構成部材に跨って当接する連結鋼材と、を備え、前記連結鋼材は、前記腐食接合部で接合された前記構成部材の表面から迂回して所定距離以上離間した離間空間と、前記離間空間を挟んだ位置に設けられた直線状の一対の突端と、を有しており、前記連結鋼材は、前記一対の突端が前記腐食接合部で接合された各構成部材の表面に所定距離以上当接しているとともに、当接している前記一対の突端の両側が前記腐食接合部で接合された各構成部材に溶接されていることを特徴とする鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造。

請求項2

前記連結鋼材は、前記突端が前記腐食接合部で接合された前記構成部材の表面に対して略垂直に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造。

請求項3

前記連結鋼材は、前記突端を有する断面L字状の一対のL字鋼材と、これら一対のL字鋼材に跨る平板鋼板と、を有し、前記一対のL字鋼材と平板鋼板とがボルト接合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造。

請求項4

前記一対のL字鋼材は、前記離間空間を形成する断面L字状の一辺の高さが略同一となっていることを特徴とする請求項3に記載の鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造。

請求項5

前記平板鋼板は、前記腐食接合部で接合された前記構成部材の表面に対して略平行に取り付けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造。

請求項6

形鋼からなる複数の構成部材が接合されて組み合された鋼製土木構造物において、前記複数の構成部材のうち一部の構成部材同士が腐食劣化したボルトやリベットなどの腐食接合部材により接合された腐食接合部を補修する鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法であって、前記腐食接合部材により接合された前記腐食接合部を存置したまま、前記腐食接合部で接合された前記構成部材の表面から迂回して所定距離以上離間した離間空間と、前記離間空間を挟んだ位置に設けられた直線状の一対の突端と、を有した連結鋼材を、前記一対の突端が前記腐食接合部で接合された複数の前記構成部材に跨ってそれぞれの表面に所定距離以上当接させるとともに、当接させた前記各突端の両側を前記腐食接合部で接合された各構成部材に溶接することを特徴とする鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法。

請求項7

前記連結鋼材は、前記突端を有する断面L字状の一対のL字鋼材と、これら一対のL字鋼材に跨る平板鋼板と、を備え、前記一対のL字鋼材の各突端の両側を、前記腐食接合部で接合された各構成部材に溶接するとともに、溶接した前記一対のL字鋼材の間に前記平板鋼板を架け渡し、前記L字鋼材に前記平板鋼板をボルト止めすることを特徴とする請求項6に記載の鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法。

技術分野

0001

本発明は、H形鋼などの形鋼から構成された鋼製堰堤土木用鋼製枠などの鋼製土木構造物補修構造及び補修方法に関し、詳しくは、鋼製土木構造物の腐食劣化したリベット接合ボルト接合接合部の補修構造及び補修方法に関するものである。

背景技術

0002

従来、沢や渓流横断するように設置され、図8に示すように、水を透過させつつ有害な土砂石礫流木等の下流域への流出を防止する鋼製堰堤、図9に示すように、横断設置されて現地発生の等を中詰材として使用する不透過型堰堤用の鋼製枠(鋼製自在枠)、又は図10に示すように、河川等に沿って設置され、不安定土砂の移動を抑制して河道の安定や山脚の固定を図る土留用の鋼製枠(鋼製自在枠)など、様々な目的に応じてH形鋼等の形鋼から構成された鋼製土木構造物が知られている。

0003

このような鋼製土木構造物は、鋼製であるため必然的に錆などの経年的な腐食劣化が発生するものであり、腐食した場合は、鋼製土木構造物の腐食した構成部材交換する必要性がある。特に、このような鋼製土木構造物のボルト接合部やリベット接合などの接合部のボルトリベット自体が腐食している場合は、ガス切断器ガスバーナー)を用いてボルト等を溶断して新しいものに交換する必要がある。

0004

しかし、ガス切断器によりボルトを溶断すると、構成部材の母材を傷めるおそれがあるという問題や、溶断準備の錆落としのため、スパナハンマー等で構成部材の腐食部分を叩くと、その振動で錆片や構造部材に付着した堆積土砂が落下して危険であるという問題もあった。

0005

ボルト接合部のボルト自体が腐食している場合において、ボルトの溶断を行わない方法としては、腐食したボルト接合部に当て金となる新設鋼板を片側重ね継手で重ねて構成部材の母材と新設鋼板を隅肉溶接することにより構成部材を接合する方法もある。

0006

しかし、接合部には、ボルト頭リベット頭などの突起があり、これらの突起と当て金として添える鋼板が干渉するため、母材と鋼板が鋼板の厚みに相当する10mm〜20mm程度離間してしまい、重ね継手で接合して溶接することができないという問題がある。このとき、当て金の鋼板の板面を突起と母材に当接させつつ鋼板を母材表面に対して傾斜して設置し、矩形鋼板の長辺片側のみを溶接することも考えられるが、当て金の大きさの割には溶接長がとれず、必要な強度を確保することができないという問題がある。

0007

また、当て金の鋼板が母材に密着するように、鋼板が当接する部分は、素地露出するまで当接面の母材の錆を完全に落とす必要があり、錆落としの作業に労力を要し、作業時間の長時間化の要因となっているという問題がある。

0008

その上、雨除け施設のない現場では、降雨時には、溶接作業を行うことができないため、溶接作業が多くなると、鋼製土木構造物の補修作業施工計画が立てにくくなり、必要以上の工期見積もるためコストアップの要因となるという問題もあった。

0009

このような鋼製土木構造物の一例としては、特許文献1に、柱材及び梁材軸芯を、柱材及び梁材の結合部分において一点に集中させることにより、力の伝達を明解且つ簡潔にして、鋼製透過型ダムの設計、製作及び施工を合理的且つ経済的にすることを目的として、基礎コンクリート1と、基礎コンクリート1上又は地盤上に固定された柱材6と、柱材6間に固定された梁材7とからなる透過型砂防ダムの柱材6と梁材7との結合構造において、柱材6及び梁材7は、鋼管以外の鋼材からなり、柱材6と梁材7とは、鋼製結合エレメント8を介して互いに結合され、柱材6及び梁材7の軸芯(l)は、結合箱8内の一点(O)に集中している透過型砂防ダムにおける柱材と梁材との結合構造が開示されている(特許文献1の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0012]〜[0020]、図面の図1図3図5等参照)。

0010

しかし、特許文献1に記載の透過型砂防ダムにおける柱材と梁材との結合構造は、あくまでも結合部分において一点に集中させることにより、力の伝達を明解且つ簡潔にして、鋼製透過型ダムの設計、製作及び施工を合理的且つ経済的にすることを目的とするものであり、製土木構造物の腐食劣化した接合部の補修作業における前記問題を解決することができるものではなかった。

0011

また、出願人が提案した鋼製スリットダムの補修方法として、特許文献2には、補修作業が容易であるとともに補修コストを抑えることができ、さらには無駄な材料の使用を極力低減することを目的として、鋼製スリットダムの損傷した横架部材補修する鋼製スリットダムの補修方法であって、損傷した横架部材が間に配置されている上記複数のスペーサ上に亘って配置されている蓋部材を取り外すとともに、損傷した横架部材を当該複数のスペーサ間から取り除き、新たに用意した横架部材の端部を上記受け部材における複数のスペーサの間に配置して、上記複数の奥行部材間に当該新たに用意した横架部材を架設し、上記複数のスペーサ上に亘って蓋部材を配置するとともに、当該複数のスペーサに対して当該蓋部材を固定することを特徴とする鋼製スリットダムの補修方法が開示されている(特許文献2の特許請求の範囲の請求項7、明細書の段落[0054]〜[0057]、図面の図5図10等参照)。

0012

しかし、特許文献2に記載の鋼製スリットダムの補修方法は、横架部材41が損傷した場合に、交換による補修が必要な部材以外は交換することなく補修が完了するので、余計な補修コストの発生を抑えることができるものの、形鋼から構成された鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法ではなく、前記問題を解決できるものではなかった。

先行技術

0013

特開2000−240042号公報
特開2009−270333号公報

発明が解決しようとする課題

0014

そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、ボルトの溶断等により鋼製土木構造物の構成部材を損傷したり、鋼製土木構造物に付着した物が落下したりするおそれがなく、且つ、必要な強度を確保しつつ錆落としや溶接作業を低減して計画的に短時間で容易に補修可能な鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造及び補修方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0015

第1発明に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造は、形鋼からなる複数の構成部材が接合されて組み合された鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造であって、前記複数の構成部材のうち一部の構成部材同士がボルトやリベットなどの腐食劣化した腐食接合部材により接合された腐食接合部と、前記腐食接合部で接合された複数の構成部材に跨って当接する連結鋼材と、を備え、前記連結鋼材は、前記腐食接合部で接合された前記構成部材の表面から迂回して所定距離以上離間した離間空間と、前記離間空間を挟んだ位置に設けられた直線状の一対の突端と、を有しており、前記連結鋼材は、前記一対の突端が前記腐食接合部で接合された各構成部材の表面に所定距離以上当接しているとともに、当接している前記一対の突端の両側が 前記腐食接合部で接合された各構成部材に溶接されていることを特徴とする。

0016

第2発明に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造は、第1発明において、前記連結鋼材は、前記突端が前記腐食接合部で接合された前記構成部材の表面に対して略垂直に接合されていることを特徴とする。

0017

第3発明に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造は、第1発明又は第2発明において、前記連結鋼材は、前記突端を有する断面L字状の一対のL字鋼材と、これら一対のL字鋼材に跨る平板鋼板と、を有し、前記一対のL字鋼材と平板鋼板とがボルト接合されていることを特徴とする。

0018

第4発明に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造は、第3発明において、前記一対のL字鋼材は、前記離間空間を形成する断面L字状の一辺の高さが略同一となっていることを特徴とする。

0019

第5発明に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造は、第3発明又は第4発明において、前記平板鋼板は、前記腐食接合部で接合された前記構成部材の表面に対して略平行に取り付けられていることを特徴とする。

0020

第6発明に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法は、形鋼からなる複数の構成部材が接合されて組み合された鋼製土木構造物において、前記複数の構成部材のうち一部の構成部材同士が腐食劣化したボルトやリベットなどの腐食接合部材により接合された腐食接合部を補修する鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法であって、前記腐食接合部材により接合された前記腐食接合部を存置したまま、前記腐食接合部で接合された前記構成部材の表面から迂回して所定距離以上離間した離間空間と、前記離間空間を挟んだ位置に設けられた直線状の一対の突端と、を有した連結鋼材を、前記一対の突端が前記腐食接合部で接合された複数の前記構成部材に跨ってそれぞれの表面に所定距離以上当接させるとともに、当接させた前記各突端の両側を前記腐食接合部で接合された各構成部材に溶接することを特徴とする。

0021

第7発明に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法は、第6発明において、前記連結鋼材は、前記突端を有する断面L字状の一対のL字鋼材と、これら一対のL字鋼材に跨る平板鋼板と、を備え、前記一対のL字鋼材の各突端の両側を、前記腐食接合部で接合された各構成部材に溶接するとともに、溶接した前記一対のL字鋼材の間に前記平板鋼板を架け渡し、前記L字鋼材に前記平板鋼板をボルト止めすることを特徴とする。

発明の効果

0022

第1発明〜第5発明によれば、腐食劣化した腐食接合部材により接合された腐食接合部を撤去することがないので、ボルトの溶断等により鋼製土木構造物の構成部材を損傷したり、鋼製土木構造物に付着した物が落下したりするおそれがないうえ、補修作業の作業効率が向上する。また、第1発明〜第5発明によれば、構成部材の表面から迂回して所定距離以上離間した離間空間があるので、この離間空間に溶接用トーチなどの溶接器具を挿入して突端の内側(両側)を容易に溶接することができる。このため、腐食接合部で接合された複数の構成部材同士を連結するのに必要な強度を、溶接接合により確保することが容易である。その上、連結鋼材と構成部材が当接するのは、直線状の突端部分だけなので、溶接のため、構成部材の表面に付着した錆を落とす範囲も最小限の範囲で済み、さらに補修作業の作業効率が向上する。

0023

特に、第2発明によれば、突端が、構成部材の表面に対して略垂直に接合されているので、突端の両側を溶接することが容易となり、補修作業の作業効率が向上する。

0024

特に、第3発明によれば、溶接作業を低減して計画的に短時間で補修することが可能となる。また、第3発明によれば、腐食接合部で接合された複数の構成部材の表面同士に多少の段差があったり、各構成部材の表面同士が捩じれていたりするような場合であっても、L字鋼材と平板鋼板との間の隙間や遊びで段差や捩じれを吸収することができる。

0025

特に、第4発明及び第5発明によれば、平板鋼板が腐食接合部で接合された構成部材に対して略平行に取り付けられているので、見栄えが良いとともに、ボルト等が挿通し易くさらに補修作業の作業効率が向上する。

0026

第6発明及び第7発明によれば、腐食接合部を撤去することがないので、ボルトの溶断等により鋼製土木構造物の構成部材を損傷したり、鋼製土木構造物に付着した物が落下したりするおそれがないうえ、補修作業の作業効率が向上する。また、第6発明及び第7発明によれば、腐食接合部で接合された構成部材の表面から迂回して所定距離以上離間した離間空間があるので、この離間空間に溶接用のトーチなどの溶接器具を挿入して突端の内側(両側)を容易に溶接することができる。このため、腐食接合部で接合された構成部材同士を連結するのに必要な強度を、溶接により確保することが容易である。その上、連結鋼材と構成部材が当接するのは、直線状の突端部分だけなので、溶接のため、構成部材の表面に付着した錆を落とす範囲も最小限の範囲で済み、さらに補修作業の作業効率が向上する。

0027

特に、第7発明によれば、溶接作業を低減して計画的に短時間で補修することが可能となる。また、第7発明によれば、前記腐食接合部で接合された複数の構成部材の表面同士に多少の段差があったり、捩じれていたりするような場合であっても、L字鋼材と平板鋼板との間の隙間や遊びで段差や捩じれを吸収することができる。

図面の簡単な説明

0028

本発明の実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造が適用される鋼製土木構造物を示す側面図である。
同上の鋼製土木構造物の接合部を示すA部拡大側面図である。
同上の接合部を拡大して示す部分拡大斜視図である。
図2のA部に本発明を適用した本発明の実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造を示すA’部拡大側面図である。
同上の腐食接合部の補修構造を示す部分拡大斜視図である。
同上の補修構造の連結鋼材を示すB−B断面図である。
同上の連結鋼材の構成を示す分解斜視図である。
鋼製土木構造物の一例として示す鋼製堰堤の使用状態を示す写真である。
鋼製土木構造物の一例として示す鋼製枠を不透過型堰堤として使用した状態を示す写真である。
鋼製土木構造物の一例として示す鋼製枠を土留として使用した状態を示す写真である。

実施例

0029

以下、本発明の実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造及び補修方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。

0030

[鋼製土木構造物]
先ず、図1を用いて、本発明の実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造が適用される鋼製土木構造物について簡単に説明する。本発明に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造は、形鋼からなる複数の構成部材が接合されて組み合された鋼製土木構造物には適用可能であるが、鋼製土木構造物として鋼製堰堤を例示して説明する。

0031

図1に示すように、本実施形態に係る鋼製土木構造物である鋼製堰堤D1は、下流側へ傾斜して設置される形鋼からなる複数の上流斜材D2と、これらの上流側斜材D2にもたれ掛かるように上流側へ傾斜して接合された形鋼からなる複数の下流側斜材D3と、これらの上流側斜材D2と下流側斜材D3の下部同士を繋いでいる形鋼からなる複数の繋ぎ材D4などから主に構成されている。

0032

この鋼製堰堤D1は、図8に示すような鋼製堰堤として使用され、沢や渓流を横断するように設置されることにより、水を透過させつつ有害な土砂、石礫、流木等の下流域への流出を防止する機能を発揮する。

0033

また、これらの各上流側斜材D2、下流側斜材D3、繋ぎ材D4は、互いに形鋼からなる3本のトラス材D5で互いに連結されて補強されており、それぞれの構成部材同士は、ガセットプレートGPを介して接合部材であるハイテンションボルトなどのボルトによりボルト接合されて連結されている。

0034

(上流側斜材)
これらの上流側斜材D2は、一般構造用圧延鋼材SS490)からなるH形鋼(H-350×175×7×11)を主材とし、下端に一般構造用圧延鋼材(SS400)からなるベースプレートがH形鋼の軸方向に対して傾斜して取り付けられ、このベースプレートが地面にアンカーボルトでボルト止めされることにより下流側へ傾斜して立設されている。これらの上流側斜材D2は、土砂、石礫、流木等をき止める際の衝撃荷重等を主に曲げ応力対抗して支え主構造材として機能する。

0035

そして、これらの上流側斜材D2間には、壁材D6として、複数の形鋼が所定間隔をおいて取り付けられており、これらの壁材D6で土砂、石礫、流木等を堰き止めるとともに、壁材D6と壁材D6との間隙から水を透過させる機能を有している。本実施形態に係る壁材D6は、一般構造用圧延鋼材(SS400)からなるH形鋼(H-125×125×6.5×9)であり、上流側斜材D2の上流側に300mmピッチで取り付けられている。

0036

なお、これらの上流側斜材D2の上端には、一般構造用圧延鋼材(SS400)の厚さ12mmのプレートからなる頂部金物Tが取り付けられている。

0037

(下流側斜材)
下流側斜材D3は、一般構造用圧延鋼材(SS490)からなるH形鋼(H-175×175×7.5×11)を主材とし、下端に一般構造用圧延鋼材(SS400)からなるベースプレートがH形鋼の軸方向に対して傾斜して取り付けられ、このベースプレートが地面にアンカーボルトでボルト止めされることにより上流側へ傾斜して立設されている。これらの下流側斜材D3は、上流側斜材D2を介して伝達された土砂、石礫、流木等の衝撃荷重等を主に軸力で対抗して支える機能を有している。

0038

(繋ぎ材及びトラス材)
繋ぎ材D4及びトラス材D5は、下流側斜材D3と同一鋼材である一般構造用圧延鋼材(SS490)のH形鋼(H-175×175×7×11)からなる。繋ぎ材D4は、上流側斜材D2と下流側斜材D3の下部同士が広がらないように支持する引張材として機能し、トラス材D5は、上流側斜材D2、下流側斜材D3、及び繋ぎ材D4の間隔が縮まらないように支持する圧縮材として機能する。

0039

(ガセットプレート)
また、これら上流側斜材D2、下流側斜材D3、繋ぎ材D4、トラス材D5のうちいずれかの構成部材同士を接合する接合部に設けられるガセットプレートGPは、一般構造用圧延鋼材(SS400)からなる厚さ12mmのプレートから形成されている。

0040

<接合部>
図2は、このような鋼製堰堤D1の構成部材同士の接合部の一例として、図1のA部を拡大して示す部分拡大側面図であり、図3は、その接合部を示す斜視図である。図2図3に示すように、ガセットプレートGPは、長方形状(195×750×12)の基材プレートGP1の中央線に沿って、台形状の鋼板からなる台形プレートGP2が接合された断面T字状のガセットプレートである。また、下流側斜材D3を構成するH形鋼のフランジ間に架け渡されるように、一般構造用圧延鋼材(SS400)からなる厚さ12mmの長方形状(195×750×12)の接合部プレートSPが、下流側斜材D3の軸方向を長手方向としてH形鋼のフランジの縁に沿って溶接されている。

0041

このガセットプレートGPは、図2図3に示すように、基材プレートGP1が、前述の接合部プレートSPに重ね合わせて設置されたうえ、接合部材であるハイテンションボルトなどのボルトBにより下流側斜材D3の接合部プレートSPにボルト接合され、台形状プレートGP2が、トラス材D5を構成する2本のH形鋼のウェブの中央線に沿って差し込まれて溶接接合されている。つまり、ガセットプレートGPは、2本のトラス材D5と下流側斜材D3とを接合する機能を有している。

0042

本発明は、以上のような土木構造物である鋼製堰堤D1の構成部材同士を接合した接合部の構造に適用され、特に、構成部材同士の表面が面一に揃った接合部が腐食劣化している場合、即ち、接合部において構成部材同士をボルト接合しているボルトやリベットなどの接合部材が腐食劣化している場合に好適に適用されるものである。つまり、本実形態に係る鋼製堰堤D1では、構成部材同士の表面が面一に揃った接合部である図1破線丸内の接合部に適用される。

0043

[腐食接合部の補修構造]
次に、図4図7を用いて、本実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造について説明する。本実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造1は、図1図3で示した前述のA部の接合部のボルトBが腐食劣化している場合に適用した例を例示して説明する。

0044

本実施形態に係る腐食接合部の補修構造1は、図4図5に示すように、鋼製堰堤D1の構成部材同士が腐食劣化した腐食接合部材により接合された腐食接合部2と、この腐食接合部2で接合された複数の構成部材に跨って当接する連結鋼材3など、から構成されている。

0045

<腐食接合部>
腐食接合部2は、前述の鋼製堰堤D1の接合部であるが、接合部材であるボルトBが腐食劣化した腐食ボルトB’となっており、通常のインパクトレンチ等の電動工具回動不能になっている。

0046

<連結鋼材>
連結鋼材3は、図6図7に示すように、断面L字状の一対のL字鋼材31,32と、これら一対のL字鋼材31,32に跨る平板鋼板33と、を備え、前記一対のL字鋼材31,32と平板鋼板33とがハイテンションボルト(高力ボルト)FTによりボルト接合されており、第1の構造部材である下流側斜材D3と、第2の構造部材であるトラス材D51(D5)と、第3の構造部材であるトラス材D52(D5)と、に跨って当接し、これらを接合連結する機能を有している。

0047

(L字鋼材)
L字鋼材31,32は、図6図7に示すように、一般構造用圧延鋼材(SS400)からなる厚さ12mmの長方形状(100×305×12)2枚の平板からなり、第1の平板である立上り板31a,32aの端面に、もう一枚の第2の平板である離間平板31b,32bの板面が垂直に当接されて、立上り板31a,32aの両側が工場等で溶接され、断面L字状に形成されている。勿論、このL字鋼材は、山形鋼を用いても構わない。

0048

また、離間平板31b,32bには、M22のボルトを挿通可能な複数(本実施形態では、計8個)のボルト孔31c,32cが穿設されている。そして、立上り板31a,32aの離間平板31b,32bと反対側の端面が突端31d,32dとなっている。

0049

この突端31d,32dが、図6に示すように、当接している第1の構造部材である下流側斜材D3、第2の構造部材であるトラス材D51(D5)、第3の構造部材であるトラス材D52(D5)の各構成部材のフランジの外側板面(表面)に、鋼製堰堤D1が設置されている現場において、現場溶接される。なお、突端31d,32dと接合する各構造部材の当接長さは、構造(強度)計算に応じて適宜定めればよい。

0050

また、立上り板31a,32aの立ち上がりの高さは、同一高さとなっているため、突端31d,32dで当接する下流側斜材D3と、トラス材D51(D5)と、トラス材D52(D5)のフランジの外側板面(表面)と離間平板31b,32bとの離間距離が一定となり、構造部材の表面と離間平板31b,32bとが平行に設置することができる。このため、補修作業の仕上がりの見栄えが良いとともに、ボルト等が挿通し易くさらに補修作業の作業効率が向上する。

0051

(平板鋼板)
平板鋼板33は、一般構造用圧延鋼材(SS400)からなる厚さ12mmの長方形状(205×305×12)の平板であり、ボルト孔31c,32cと対応する位置に、離間平板31b,32bと同様にM22のボルトを挿通可能な複数(本実施形態では、計8個)のボルト孔33aが穿設されている。

0052

そして、図7に示すように、L字鋼材31,32のボルト孔31c,32c及び平板鋼板33のボルト孔31c,32cにハイテンションボルトFTが挿通されて、インパクトレンチ等の電動工具で締め付けられ、ハイテンションボルトFTの所定のハイテンションでL字鋼材31,32に平板鋼板33が摩擦接合され一体化される。

0053

なお、このハイテンションボルトFTは、溶融亜鉛めっきされたM22のF8Tボルトである。勿論、本発明に係る接合部材は、ハイテンションボルトFTに限られず、一般的なボルトとすることも可能である。

0054

以上のように、連結鋼材3の一対のL字鋼材31,32と平板鋼板33とで囲まれる部分に、L字鋼材31,32の立上り板31a,32aの高さで規定された溶接作業に必要な所定距離離間した離間空間RSが形成される。

0055

なお、連結鋼材としてL字鋼材31,32と平板鋼板33とがボルト接合されたものを例示して説明したが、連結鋼材は、断面コの字状の溝形鋼などから構成されていてもよい。要するに、本発明に係る連結鋼材は、構成部材の表面から迂回して所定距離以上離間した離間空間と、この離間空間を挟んだ位置に設けられた直線状の一対の突端とを有していればよい。

0056

(実施形態に係る腐食接合部の補修構造の作用効果
以上説明した実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造1によれば、構成部材の表面から迂回して所定距離以上離間した離間空間RSがあるので、この離間空間RSに溶接用のトーチなどの溶接器具を挿入して突端31d,32dの両側(特に、内側)を容易に現場溶接することができる。このため、複数の構成部材同士を連結するのに必要な強度を、溶接接合により確保することが容易である。その上、連結鋼材3と構成部材が当接するのは、直線状の突端31d,32d部分だけなので、溶接のため、構成部材の表面に付着した錆を落とす範囲も最小限の範囲で済み、さらに補修作業の作業効率が向上する。

0057

また、インパクトレンチ等の電動工具で回動不能になっている腐食ボルトB’を撤去することがないので、ボルトの溶断等により鋼製堰堤D1の構成部材を損傷したり、鋼製堰堤D1に付着した物が落下したりするおそれがないうえ、補修作業の作業効率が向上する。

0058

[鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法]
次に、本発明の実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法について説明する。本実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法により、前述の鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造1を構築する場合を例示して説明する。

0059

(1)錆落とし工程
先ず、本実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法では、前述の連結鋼材3の突端31d,32dと当接する各構成部材の当接近辺の錆や付着物ワイヤブラシヤスリ等を用いて撤去する錆落とし工程を行う。

0060

このとき、突端31d,32dが当接する近辺を筋状に錆落としするだけでよいため、板材面接着する部分全部を錆落としするのと比べて、錆落としする範囲も最小限の範囲で済み、錆落とし作業の労力を低減して、作業時間の短時間化を図ることができる。

0061

(2)L字鋼材溶接工
次に、本実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法では、L字鋼材31,32の突端31d,32dの長手方向に沿った両側を、鋼製堰堤D1が設置されている現場においてガス溶接又はアーク溶接により、第1の構造部材である下流側斜材D3、第2の構造部材であるトラス材D51(D5)、第3の構造部材であるトラス材D52(D5)の各構成部材のフランジの外側板面(表面)に隅肉溶接するL字鋼材溶接工程を行う(図6等参照)。

0062

このとき、前述の離間空間RSが形成されているので、この離間空間RSに溶接用のトーチなどの溶接器具を挿入して容易に現場溶接することができる。また、突端31d,32dの両側を溶接するため、複数の構成部材同士を連結するのに必要な強度を、溶接接合により確保することが容易である。

0063

(3)平板鋼板ボルト止め工程
次に、本実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法では、前工程で各構造部材のフランジの外側板面に立設した一対のL字鋼材31,32の離間平板31b,32b間に平板鋼板33を架け渡し、L字鋼材31,32のボルト孔31c,32c及び平板鋼板33のボルト孔31c,32にハイテンションボルトFTを挿通して、インパクトレンチ等の電動工具で締め付け、摩擦接合する平板鋼板ボルト止め工程を行う。これにより、本実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法は完了する。

0064

このように、連結鋼材3で接合する複数の構成部材の表面同士に多少の段差があったり、捩じれていたりするような場合であっても、L字鋼材31,32と平板鋼板33との間の隙間や遊びで段差や捩じれを吸収することができる。

0065

また、現場溶接個所を減らすことができるので、鋼製土木構造物の補修作業の施工計画が立て易くなり、補修作業の短時間化によりコストダウンを図ることができる。

0066

(実施形態に係る腐食接合部の補修方法の作用効果)
本発明の実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法によれば、腐食接合部2を撤去することがないので、ボルトの溶断等により鋼製土木構造物の構成部材を損傷したり、鋼製土木構造物に付着した物が落下したりするおそれがないうえ、補修作業の作業効率が向上する。

0067

また、本実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修方法によれば、溶接作業を低減して計画的に短時間で補修することが可能となる。

0068

以上、本発明の実施形態に係る鋼製土木構造物の腐食接合部の補修構造及び補修方法について詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。特に、構成部材同士を接合している接合部材としてボルトを例示して説明したが、リベットとすることも可能である。

0069

D1 :鋼製堰堤(土木構造物)
D2 :上流側斜材
D3 :下流側斜材
D4 :繋ぎ材
D5,D51,D52 :トラス材
D6 :壁材
SP :接合部プレート
GP :ガセットプレート
GP1 :基材プレート
GP2 :台形プレート
B :ボルト(接合部材)
B’ :腐食ボルト(腐食接合部材)
1 :腐食接合部の補修構造
2 :腐食接合部
3 :連結鋼材
31 :L字鋼材
31a,32a :立上り板
31b,32b :離間平板
31c,32c :ボルト孔
31d,32d :突端
33 :平板鋼板
33a :ボルト孔
RS :離間空間
FT :ハイテンションボルト(接合部材)

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