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技術 白金粉末の製造方法

出願人 石福金属興業株式会社
発明者 馬場雄一川畑哲郎青山哲也炭山裕彰
出願日 2015年12月22日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2015-250098
公開日 2017年6月29日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2017-115187
状態 特許登録済
技術分野 金属質粉又はその懸濁液の製造 粉末冶金 電線ケーブルの製造(1)
主要キーワード 白金粒 pH計 球形粉末 白金粉 還元析出反応 水素イオン指数 アンモニア化合物 成分構成
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

平均粒径D50が0.1〜1μmの範囲にあり、粒子形状がほぼ球形であって、粒度分布が狭い均一な大きさの白金粉末が得られる製造方法を提供する。

解決手段

白金化合物還元剤とを湿式で反応させて白金粉末を製造する方法であって、白金の価数が4価である白金化合物の水溶液と還元剤とを、前記水溶液における還元剤を入れる前の酸化還元電位以下であり、かつ、プラス0.3V(vs.SHE標準水素電極)以上の電位の条件で反応させて第1の水溶液とし、前記4価の白金を2価の白金へ還元する「第1の工程」と、還元剤を含む第2の水溶液と前記第1の水溶液とを、前記第2の水溶液における第1の水溶液と混合する前の酸化還元電位以上であり、かつ、プラス0.1V(vs.SHE)以下の電位の条件で反応させることにより前記2価の白金を0価に還元させて白金粉末を析出させる「第2の工程」と、を含む白金粉末の製造方法。

概要

背景

白金粉末の用途として、白金ペーストを用いて各種電子部品導電膜発熱体回路電極等を製造する用途がある。白金ペーストの一般的な成分構成は、白金粉末と、基板との結合剤を担う金属酸化物ガラスフリット等の無機酸化物と、有機ビヒクルとを含む。白金ペーストは、セラミックス等の絶縁基板素子等へのスクリーン印刷等の手段でコーティング処理された後、コーティング層焼成されて、導電膜、発熱体回路、電極等が形成される。

近年、それらの電子部品の小型化、性能向上のため、それら導電膜、発熱体回路、電極等の高精度化薄膜化等の要求が増大している。したがって、白金粉末としては、粒径微細であることのみならず、粒径が均一であることが強く要望されている。

白金粉末の製造方法として、白金化合物湿式還元させて粉末化する方法、すなわち液相還元法とよばれる方法がある。これは、イオン又は錯イオン等の形で存在する白金を還元して液中に白金微粉末析出させる製法であり、例えば、析出された粉末水洗、乾燥することにより白金粉末が得られる。

特許文献1には、塩化白金酸またはその塩の還元析出反応において、還元剤として塩化ヒドラジンを使用し、還元反応において酢酸アンモニウム炭酸アンモニウム等の緩衝剤を使用して還元を行い、析出した白金粉末を溶液から分離し、残存塩類洗浄除去する白金粉の製造方法が開示されている。また、白金還元析出反応において、溶液中にポリエチレングリコール等の保護コロイドを適用することができることが記載されている。

特許文献2には、白金化合物に対する還元剤にヒドラジン化合物を用い、添加剤としてアンモニア化合物を用いて、白金化合物を湿式で還元させて粉末化する白金粉末製造方法が開示されている。ヒドラジン化合物としては、ヒドラジン水和物塩酸ヒドラジン硫酸ヒドラジン等のヒドラジン化合物が使用できることが記載されている。

概要

平均粒径D50が0.1〜1μmの範囲にあり、粒子形状がほぼ球形であって、粒度分布が狭い均一な大きさの白金粉末が得られる製造方法を提供する。白金化合物と還元剤とを湿式で反応させて白金粉末を製造する方法であって、白金の価数が4価である白金化合物の水溶液と還元剤とを、前記水溶液における還元剤を入れる前の酸化還元電位以下であり、かつ、プラス0.3V(vs.SHE標準水素電極)以上の電位の条件で反応させて第1の水溶液とし、前記4価の白金を2価の白金へ還元する「第1の工程」と、還元剤を含む第2の水溶液と前記第1の水溶液とを、前記第2の水溶液における第1の水溶液と混合する前の酸化還元電位以上であり、かつ、プラス0.1V(vs.SHE)以下の電位の条件で反応させることにより前記2価の白金を0価に還元させて白金粉末を析出させる「第2の工程」と、を含む白金粉末の製造方法。なし

目的

本発明の目的は、平均粒径D50が0.1〜1μmの範囲にあり、粒子形状がほぼ球形であって、粒度分布が狭い均一な大きさの白金粉末が得られる製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

白金化合物還元剤とを湿式で反応させて白金粉末を製造する方法において、白金の価数が4価である白金化合物の水溶液と還元剤とを反応させて第1の水溶液とし、前記第1の水溶液の酸化還元電位を、前記白金化合物の水溶液における還元剤を入れる前の酸化還元電位以下であり、かつ、プラス0.3V(vs.SHE標準水素電極)以上の電位とすることにより前記4価の白金を2価の白金へ還元する第1の工程と、還元剤を含む第2の水溶液と前記第1の水溶液とを反応させて混合水溶液とし、その混合水溶液の酸化還元電位を、前記第2の水溶液における第1の水溶液と混合する前の酸化還元電位以上であり、かつ、プラス0.1V(vs.SHE)以下の電位とすることにより前記2価の白金を0価に還元させて白金粉末を析出させる第2の工程と、を含むことにより白金粉末を得ることを特徴とする白金粉末の製造方法。

請求項2

前記第1の工程における前記白金化合物の水溶液における還元剤を入れる前の酸化還元電位がプラス0.5〜プラス0.7V(vs.SHE)であり、前記第2の工程における前記第2の水溶液における第1の水溶液と混合する前の酸化還元電位がマイナス0.8〜マイナス0.6V(vs.SHE)であることを特徴とする、請求項1に記載の白金粉末の製造方法。

請求項3

前記第1の工程における白金化合物の水溶液に酸を含ませることを特徴とする請求項1または2に記載の白金粉末の製造方法。

請求項4

前記第2の工程における前記第2の水溶液にアルカリを含ませることを特徴とする請求項1または2に記載の白金粉末の製造方法。

請求項5

前記白金化合物の水溶液が塩化白金(IV)酸水溶液であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の白金粉末の製造方法。

請求項6

前記酸が塩酸であることを特徴とする請求項3に記載の白金粉末の製造方法。

請求項7

前記アルカリが、アンモニア水であることを特徴とする請求項4に記載の白金粉末の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、白金粉末の製造方法に関し、特に白金化合物湿式還元させて粉末化する白金粉末の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

白金粉末の用途として、白金ペーストを用いて各種電子部品導電膜発熱体回路電極等を製造する用途がある。白金ペーストの一般的な成分構成は、白金粉末と、基板との結合剤を担う金属酸化物ガラスフリット等の無機酸化物と、有機ビヒクルとを含む。白金ペーストは、セラミックス等の絶縁基板素子等へのスクリーン印刷等の手段でコーティング処理された後、コーティング層焼成されて、導電膜、発熱体回路、電極等が形成される。

0003

近年、それらの電子部品の小型化、性能向上のため、それら導電膜、発熱体回路、電極等の高精度化薄膜化等の要求が増大している。したがって、白金粉末としては、粒径微細であることのみならず、粒径が均一であることが強く要望されている。

0004

白金粉末の製造方法として、白金化合物を湿式で還元させて粉末化する方法、すなわち液相還元法とよばれる方法がある。これは、イオン又は錯イオン等の形で存在する白金を還元して液中に白金微粉末析出させる製法であり、例えば、析出された粉末水洗、乾燥することにより白金粉末が得られる。

0005

特許文献1には、塩化白金酸またはその塩の還元析出反応において、還元剤として塩化ヒドラジンを使用し、還元反応において酢酸アンモニウム炭酸アンモニウム等の緩衝剤を使用して還元を行い、析出した白金粉末を溶液から分離し、残存塩類洗浄除去する白金粉の製造方法が開示されている。また、白金還元析出反応において、溶液中にポリエチレングリコール等の保護コロイドを適用することができることが記載されている。

0006

特許文献2には、白金化合物に対する還元剤にヒドラジン化合物を用い、添加剤としてアンモニア化合物を用いて、白金化合物を湿式で還元させて粉末化する白金粉末製造方法が開示されている。ヒドラジン化合物としては、ヒドラジン水和物塩酸ヒドラジン硫酸ヒドラジン等のヒドラジン化合物が使用できることが記載されている。

先行技術

0007

特開昭55−2766
特開平2−294416

発明が解決しようとする課題

0008

従来は、粒径が小さい粉末であっても粒度分布が広く不均一な大きさのものしか得られていなかった。あるいは、非球形粉末混入が多いという課題があった。

0009

本発明の目的は、平均粒径D50が0.1〜1μmの範囲にあり、粒子形状がほぼ球形であって、粒度分布が狭い均一な大きさの白金粉末が得られる製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、白金の価数が4価である白金化合物を出発物質として、4価の白金を2価の白金へ予備還元する工程を経た後で0価の白金に還元することで粒子形状がほぼ球形であって、粒度分布が狭い均一な大きさの白金粉末が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

0011

すなわち上記目的は、白金化合物と還元剤とを湿式で反応させて白金粉末を製造する方法において、白金の価数が4価である白金化合物の水溶液と還元剤とを反応させて第1の水溶液とし、前記第1の水溶液の酸化還元電位を、前記白金化合物の水溶液における還元剤を入れる前の酸化還元電位以下であり、かつ、プラス0.3V(vs.SHE標準水素電極)以上の電位とすることにより前記4価の白金を2価の白金へ還元する第1の工程と、還元剤を含む第2の水溶液と前記第1の水溶液とを反応させて混合水溶液とし、その混合水溶液の酸化還元電位を、前記第2の水溶液における第1の水溶液と混合する前の酸化還元電位以上であり、かつ、プラス0.1V(vs.SHE)以下の電位とすることにより前記2価の白金を0価に還元させて白金粉末を析出させる第2の工程と、を含むことにより白金粉末を得ることを特徴とする白金粉末の製造方法によって達成される。

0012

上記製造方法において、前記第1の工程における前記白金化合物の水溶液における還元剤を入れる前の酸化還元電位がプラス0.5〜プラス0.7V(vs.SHE)であり、前記第2の工程における前記第2の水溶液における第1の水溶液と混合する前の酸化還元電位がマイナス0.8〜マイナス0.6V(vs.SHE)であることが好ましい。

0013

また、前記第1の工程における白金化合物の水溶液に酸を含ませることが好ましい。

0014

また、前記第2の工程における前記第2の水溶液にアルカリを含ませることが好ましい。

0015

また、前記白金化合物の水溶液が塩化白金(IV)酸水溶液であることが好ましい。

0016

また、前記酸が塩酸であることが好ましい。

0017

また、前記アルカリが、アンモニア水であることが好ましい。

発明の効果

0018

本発明に従うと平均粒径D50が0.1〜1μmの範囲にあり、粒子形状がほぼ球形であって、粒度分布が狭い均一な大きさの白金粉末が得られる製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0019

実施例1で得られる白金粉末のSEM写真
実施例2で得られる白金粉末のSEM写真。
比較例1で得られる白金粉末のSEM写真。
比較例2で得られる白金粉末のSEM写真。

0020

以下、本発明の白金粉末の製造方法について、さらに詳細に説明する。

0021

本発明は、白金の価数が4価である白金化合物の水溶液と還元剤とを反応させて第1の水溶液とし、前記第1の水溶液の酸化還元電位を、前記白金化合物の水溶液における還元剤を入れる前の酸化還元電位以下であり、かつ、プラス0.3V(vs.SHE:標準水素電極)以上の電位とすることにより前記4価の白金を2価の白金へ還元する第1の工程を含む。この第1の工程における反応を第1の還元反応(または予備還元)と称する。

0022

本発明において使用し得る白金化合物は、白金の価数が4価である白金化合物である。白金の価数が4価である白金化合物の例として、塩化白金(IV)酸が挙げられる。塩化白金(IV)酸は、白金の価数が4価であり、安価で入手しやすいため、本発明の出発物質として好ましい。

0023

白金の価数が4価である白金化合物を、一度に0価に還元し、白金粉末を得る場合、均一でない白金粒粉末が析出しやすくなるが、このような予備還元工程を設けることで白金粉末の均一性を向上させることができる。

0024

一方、白金の価数が2価である白金化合物を出発物質とすることが考えられるが、白金の価数が2価である白金化合物は、安定であっても非常に高価であるか、または不安定であることから、反応出発物質とするのが難しい。したがって、安定かつ安価な4価の白金化合物の白金の価数を4価から一度、2価に還元し、2価の白金を一連の還元操作の中で0価に還元することで、経済的、安定的に微細で均一、かつ球状度の高い白金粉末を得ることが可能となる。

0025

還元剤は、ヒドラジン一水和物または、水素化ホウ素ナトリウム(SBH)または、硫酸ヒドラジンまたは、一塩酸ヒドラジンまたは、二塩酸ヒドラジンを使用することができる。

0026

第1の工程では先ず、白金化合物を含む水溶液を調整する。例えば、塩化白金(IV)酸水溶液に所定量の純水及び塩酸を添加して、水溶液の水素イオン指数(pH)を酸性側の所定の値、例えば、pH=0〜1に調整する。水溶液における白金の酸化還元電位は、プラス0.5〜プラス0.7V(vs.SHE)の値となる。pHの値を小さく(酸性側)すると還元剤の酸化還元電位が上がり還元力が小さくなり、pHの値を大きく(アルカリ性側)すると還元剤の酸化還元電位が下がり、還元力が大きくなる。水素イオン指数(pH)調整には、塩酸、硫酸硝酸等の酸を使用することができる。水溶液の温度は例えば、0℃〜50℃に調整する。

0027

次に、その白金化合物を含む水溶液と還元剤とを反応させる。具体的には、その水溶液に硫酸ヒドラジン(還元剤)を添加してからよく撹拌し硫酸ヒドラジンを全溶解させ、これを第1の水溶液とする。反応温度は、15℃〜35℃がより好ましい。第1の水溶液の酸化還元電位は、白金化合物を含む水溶液に所定の塩酸を添加することにより、当初の白金の酸化還元電位以下かつ、プラス0.3V(vs.SHE)以上の値に収まる。

0028

塩化白金(IV)酸を含む水溶液は、白金の価数が4価であることを反映して赤橙色を呈する。その水溶液に例えば所定の硫酸ヒドラジンを加えると水溶液の色は黒みを帯びた赤色に変化し、白金の価数が2価に減少したことが判る。

0029

本発明は、還元剤を含む第2の水溶液と前記第1の水溶液とを反応させて混合水溶液とし、その混合水溶液の酸化還元電位を、前記第2の水溶液における第1の水溶液と混合する前の酸化還元電位以上であり、かつ、プラス0.1V(vs.SHE)以下の電位とすることにより前記2価の白金を0価に還元させて白金粉末を析出させる第2の工程を含む。

0030

第2の工程では、まず、還元剤を含む第2の水溶液を調整する。

0031

第2の工程における還元剤は、ヒドラジン一水和物、水素化ホウ素ナトリウム(SBH)、硫酸ヒドラジン、一塩酸ヒドラジンまたは、二塩酸ヒドラジンを使用することができる。ここで、第2の工程における還元剤は第1の工程における還元剤と同一であっても良く、異なっていてもよい。第2の工程における還元剤の還元力が強いと得られる白金粉末の粒径が小さくなる傾向を示す。水素化ホウ素ナトリウム(SBH) 、ヒドラジン一水和物は相対的に還元力が強く、硫酸ヒドラジン、一塩酸ヒドラジンまたは、二塩酸ヒドラジンは相対的に還元力が小さい。得たい白金粉末の粒径に応じて第2の工程における還元剤を選択して使用することができる。

0032

第2の水溶液には、分散剤を含むことが好ましい。分散剤は、使用する溶媒中で、生成する白金粉末の凝集を防止して分散性を良好に維持する作用を有するものであればよい。具体的には、界面活性剤、分散剤としての能力を有する化合物高分子化合物も含む)、例えばメチルセルロース等を使用することができる。

0033

還元剤を含む第2の水溶液における第1の水溶液と混合する前の水素イオン指数(PH)を約11〜12に調整する。pH値が小さくなると得られる白金粒径の寸法が大きく、pHの値が大きくなると粒径が小となる傾向を示す。第2の水溶液のpH値を調整する手法として、還元剤を含む第2の水溶液にアルカリを含ませることが挙げられる。アルカリは、アンモニア水を使用することができる。なお、アルカリ添加前の時点で、第2の水溶液が目的のpH値を示す場合にはアルカリを添加しなくても良い。

0034

第2の水溶液の酸化還元電位はマイナス0.8〜マイナス0.6V(vs.SHE)となる。

0035

次に、第2の水溶液と第1の水溶液とは50℃〜90℃の条件で混合する。具体的には、第1の水溶液に、50℃〜90℃に加温した第2の水溶液を添加し、攪拌する。この反応を第2の還元反応と称する。反応後の混合水溶液(第2の水溶液と第1の水溶液を混合したもの)における酸化還元電位は、たとえば第2の水溶液に所定量のアンモニア水を添加することで、当初の第2の水溶液の酸化還元電位以上かつ、プラス0.1V(vs.SHE)以下の値に収まる。

0036

反応温度を50℃以上に設定することにより、白金粉末を安定的に析出させることができる。反応温度50℃未満の温度条件では十分に反応進まない。90℃を超えると反応が早すぎ、粒度分布の均一性が悪化する。

0037

その後、0価の白金を含む水溶液をろ過、洗浄、乾燥を行い、白金粉末を得る。

0038

以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。

0039

(実施例1)
室温にて、Pt 6 gを含む塩化白金(IV)酸水溶液30 mlに純水60 ml、及び12N塩酸30 mlを添加する。この水溶液のpHを、pH計(東亜DKK製)により測定すると、0.6であった。また、ORP計(東亜DKK製)による酸化還元電位を測定すると、プラス0.6V(vs.SHE)であった。

0040

これと硫酸ヒドラジン(第1工程での還元剤)とを反応させる。具体的には、この水溶液に硫酸ヒドラジン0.18 gを添加してからよく撹拌し硫酸ヒドラジンを全溶解させる。反応後のpHは0.5、酸化還元電位はプラス0.4V(vs.SHE)であった。これを第1の水溶液とする。このようにして白金の価数が4価である白金化合物の白金を2価に還元する。

0041

純水1,650 mlにメチルセルロース10 g、97%ヒドラジン一水和物(第2の工程での還元剤)12 ml、及び28%アンモニア水30 mlを添加してから80℃に加熱し、これを第2の水溶液とする。この第2の水溶液のpHは、11.4、酸化還元電位はマイナス0.7V(vs.SHE)であった。

0042

次に、第1の水溶液に、第2の水溶液を添加し、攪拌した。反応後の混合水溶液のpHは9.2、酸化還元電位はプラス0.0V(vs.SHE)であった。その後、得られた水溶液をろ過、洗浄、乾燥を行った。

0043

このようにして得られた白金粉末は、平均粒径が0.11 μm、スパンが0.77の粒度が均一な球形粉末であった。

0044

(実施例2)
実施例1と同じ条件にて第1の工程を実施し、第1の水溶液を得た。反応後のpHは0.5、酸化還元電位はプラス0.4V(vs.SHE)であった。

0045

純水1,650 mlにメチル・セルロース10 g、97%ヒドラジン一水和物(第2の工程での還元剤)12 mlを添加してから80℃に加熱し、これを第2の水溶液とする。この第2の水溶液のpHは、10.9、酸化還元電位はマイナス0.65V(vs.SHE)であった。

0046

次に、第1の水溶液に、第2の水溶液を添加し、攪拌した。反応後の混合水溶液のpHは1.2、酸化還元電位はプラス0.1V(vs.SHE)であった。その後、得られた水溶液をろ過、洗浄、乾燥を行った。

0047

このようにして得られた白金粉末は、平均粒径が0.33 μm、スパンが0.26の粒度が均一な球形粉末であった。

0048

(比較例1)
比較例1は、予備還元を行わない例である。

0049

Pt 6 gを含む塩化白金(IV)酸水溶液30 mlに純水60 ml、及び12N塩酸30 mlを添加し、これを第1の水溶液とする。

0050

純水1,650 mlにメチル・セルロース10 g、97%ヒドラジン一水和物(第2の工程に相当する工程での還元剤)12 ml、及び28%アンモニア水30 mlを添加してから80℃に加熱し、これを第2の溶液とする。

0051

次に、第1の水溶液に第2の水溶液を添加し、攪拌した。その後、得られた混合水溶液を洗浄、ろ過、乾燥を行った。このようにして得られた白金粉末は、平均粒径が0.13 μm、スパンが1.01の粒度分布があまり均一でない球形粉末であった。

0052

(比較例2)
比較例2は、予備還元を行わない例である。

0053

純水48 mlに塩化Pt(IV)酸アンモニウム12 gを添加した水溶液を30℃に加熱する。これを第1の水溶液とする。

0054

純水26 mlに40%水酸化ナトリウム水溶液14 ml及び80%ヒドラジン一水和物(第2の工程に相当する工程での還元剤)2 mlを添加してから30℃に加熱し、これを第2の溶液とする。

0055

次に、第1の水溶液に第2の水溶液を添加し、攪拌した。その後、得られた水溶液を洗浄、ろ過、乾燥を行った。このようにして得られた白金粉末は、平均粒径が0.24 μm、スパンが0.83であり、非球形粉末であった。

0056

得られた白金粉末について、走査型顕微鏡(SEM)写真を撮影し、粒度分布を測定した。具体的には、走査型顕微鏡(SEM)写真を撮影し、白金粒子の各粒子(100個)の寸法を目盛を用いて目視測定した。そして粒度分布の積算値が90%、10%、50%に相当する粒径D90、D10、D50を求めた。D50を平均粒径とした。粒度分布の指標としてスパンを求めた。ここでスパンとは、D90、D10、D50から次式で計算して求められる値をいい、粒径のばらつきの指標である。スパンが小さいほうが粒度分布が狭く粒径が均一であることを示す。
スパン=(D90-D10)/D50

0057

実施例、比較例の白金粉末の走査型電子顕微鏡(SEM)像を図1図4に、平均粒径、スパンの値を表1に示す。実施例1、2では、平均粒径が約0.1μmであり、粒度分布が狭く、粒子形状がほぼ球形な白金粉末が得られていることが判る。一方、比較例1では、粒度分布が広く、比較例2では粒子形状の球形度が悪いことが判る。

実施例

0058

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