図面 (/)

技術 車両用シート装置

出願人 ダイハツ工業株式会社
発明者 中島隆志
出願日 2015年12月25日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2015-254297
公開日 2017年6月29日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2017-114419
状態 特許登録済
技術分野 車両用座席
主要キーワード 回転メカニズム 昇降スライド 円弧中心位置 旋回ギア 内側空 旋回ピン 回転角度α 要部上面図
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年6月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

安全性及び防塵性を容易に確保できる車両用シート装置を提供する。

解決手段

車両用シート装置は、シートを、車両前方を向いた着座位置車両側方を向いた乗降位置との間で回転させる回転機構Tを備える。回転機構Tは、旋回ベース10を支持ベース210に回転自在に支持する旋回ベアリング20と、旋回ベース10に設けられ、円弧状のギア部31と、ギア部31から延びるアーム部32と、アーム部32を回動自在に軸支する軸部33とを有し、軸部33がシートの回転中心からずれた位置に配置される旋回ギアと、旋回ベース10に設けられ、ギア部31に噛み合う駆動ギア41を有するモータ40と、支持ベース210上に突出して設けられ、シートの回転中心から偏心した位置に配置される旋回ピン50とを備え、旋回ギアのアーム部32の途中に、旋回ピン50が連結される係合部35(長孔35h)を有する。

概要

背景

福祉車両などにおいて、乗員の乗り降りを容易にするため、例えば助手席側のシートを、車両前方を向いた着座位置車両側方ドア開口部側を向いた乗降位置との間で回転させる回転機構を備えるシート装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。

この種の車両用シート装置における回転機構としては、例えば特許文献1に開示されるように、車体のフロア上に回転部材を介して回転プレートが回転可能に配置され、その上にシートが搭載される。そして、フロア側円弧状のラックギア、回転プレート側にラックギアと噛み合うピニオンギアを有するモータが取り付けられ、これにより、回転プレートが回転部材を回転中心にして着座位置と乗降位置との間で回転駆動される。

上記回転機構における円弧状のラックギアは、その円弧の中心が回転プレートの回転中心と一致するように配置されており、シートを着座位置と乗降位置との間で約90°回転させるために、ギア回転角(円弧の中心角)が90°+αになっている。

概要

安全性及び防塵性を容易に確保できる車両用シート装置を提供する。車両用シート装置は、シートを、車両前方を向いた着座位置と車両側方を向いた乗降位置との間で回転させる回転機構Tを備える。回転機構Tは、旋回ベース10を支持ベース210に回転自在に支持する旋回ベアリング20と、旋回ベース10に設けられ、円弧状のギア部31と、ギア部31から延びるアーム部32と、アーム部32を回動自在に軸支する軸部33とを有し、軸部33がシートの回転中心からずれた位置に配置される旋回ギアと、旋回ベース10に設けられ、ギア部31に噛み合う駆動ギア41を有するモータ40と、支持ベース210上に突出して設けられ、シートの回転中心から偏心した位置に配置される旋回ピン50とを備え、旋回ギアのアーム部32の途中に、旋回ピン50が連結される係合部35(長孔35h)を有する。

目的

本発明の目的の一つは、安全性及び防塵性を容易に確保できる車両用シート装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

車体のフロア上に設置されたシートを、車両前方を向いた着座位置車両側方ドア開口部側を向いた乗降位置との間で回転させる回転機構を備える車両用シート装置であって、前記回転機構は、前記フロア上に配置される支持ベースと、前記支持ベース上に配置され、前記シートが設置される旋回ベースと、前記旋回ベースを前記支持ベースに回転自在に支持し、前記シートの回転中心を有する旋回ベアリングと、前記旋回ベースに設けられ、円弧状のギア部と、前記ギア部からその円弧の中心に向かって延びるアーム部と、前記アーム部を前記ギア部の円弧中心位置回動自在に前記旋回ベースに軸支する軸部とを有し、前記軸部が前記シートの回転中心からずれた位置に配置される旋回ギアと、前記旋回ベースに設けられ、前記旋回ギアのギア部に噛み合う駆動ギアを有し、前記駆動ギアを回転駆動するモータと、前記支持ベース上に前記旋回ベース側に突出して設けられ、前記シートの回転中心から偏心した位置に配置される旋回ピンと、を備え、前記旋回ギアのアーム部の途中に、前記旋回ピンが連結される係合部を有し、前記モータが駆動して前記駆動ギアが回転し、前記軸部を回転中心として前記ギア部の一端側と他端側との間で前記旋回ギアが揺動した際に、前記アーム部の係合部が前記旋回ピンを押すことで、前記旋回ベースが前記旋回ベアリングの回転中心を中心にして回転する車両用シート装置。

技術分野

0001

本発明は、車体のフロア上に設置されたシートを、車両前方を向いた着座位置車両側方ドア開口部側を向いた乗降位置との間で回転させる回転機構を備える車両用シート装置に関する。

背景技術

0002

福祉車両などにおいて、乗員の乗り降りを容易にするため、例えば助手席側のシートを、車両前方を向いた着座位置と車両側方のドア開口部側を向いた乗降位置との間で回転させる回転機構を備えるシート装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

この種の車両用シート装置における回転機構としては、例えば特許文献1に開示されるように、車体のフロア上に回転部材を介して回転プレートが回転可能に配置され、その上にシートが搭載される。そして、フロア側円弧状のラックギア、回転プレート側にラックギアと噛み合うピニオンギアを有するモータが取り付けられ、これにより、回転プレートが回転部材を回転中心にして着座位置と乗降位置との間で回転駆動される。

0004

上記回転機構における円弧状のラックギアは、その円弧の中心が回転プレートの回転中心と一致するように配置されており、シートを着座位置と乗降位置との間で約90°回転させるために、ギア回転角(円弧の中心角)が90°+αになっている。

先行技術

0005

特開2015−39990号公報

発明が解決しようとする課題

0006

回転機構を備える車両用シート装置において、安全性及び防塵性を容易に確保できることが望まれる。

0007

上述した従来の車両用シート装置では、回転プレートを回動させた際に、フロア側に設けられたラックギアの一部がシートの回転プレートからはみ出して外部に露出することがあるため、安全上及び防塵対策として、カバーを設ける必要がある。また、ラックギアは、90°+αの回転角が必要であり、ギアの周長が長くサイズが大きいので、設置スペースを広く取る。

0008

本発明の目的の一つは、安全性及び防塵性を容易に確保できる車両用シート装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

(1)本発明の一態様に係る車両用シート装置は、車体のフロア上に設置されたシートを、車両前方を向いた着座位置と車両側方のドア開口部側を向いた乗降位置との間で回転させる回転機構を備える。前記回転機構は、支持ベースと、旋回ベースと、旋回ベアリングと、旋回ギアと、モータと、旋回ピンと、を備える。前記支持ベースは、前記フロア上に配置される。前記旋回ベースは、前記支持ベース上に配置され、前記シートが設置される。前記旋回ベアリングは、前記旋回ベースを前記支持ベースに回転自在に支持し、前記シートの回転中心を有する。前記旋回ギアは、前記旋回ベースに設けられ、円弧状のギア部と、前記ギア部からその円弧の中心に向かって延びるアーム部と、前記アーム部を前記ギア部の円弧中心位置で回動自在に前記旋回ベースに軸支する軸部とを有し、前記軸部が前記シートの回転中心からずれた位置に配置される。前記モータは、前記旋回ベースに設けられ、前記旋回ギアのギア部に噛み合う駆動ギアを有し、前記駆動ギアを回転駆動する。前記旋回ピンは、前記支持ベース上に前記旋回ベース側に突出して設けられ、前記シートの回転中心から偏心した位置に配置される。前記旋回ギアのアーム部の途中に、前記旋回ピンが連結される係合部を有する。そして、前記モータが駆動して前記駆動ギアが回転し、前記軸部を回転中心として前記ギア部の一端側と他端側との間で前記旋回ギアが揺動した際に、前記アーム部の係合部が前記旋回ピンを押すことで、前記旋回ベースが前記旋回ベアリングの回転中心を中心にして回転する。

発明の効果

0010

上記車両用シート装置によれば、シート側の旋回ベースに回動用の旋回ギア及びモータが取り付けられていることで、旋回ベースを回動させた際に旋回ギア(ギア部)が外部に露出することを防止でき、安全性及び防塵性を容易に確保できる。

0011

また、旋回ギアの回転中心となる軸部がシートの回転中心からずれた位置に設けられると共に、旋回ピンがシートの回転中心(旋回ベアリングの回転中心)から偏心した位置に設けられている。そして、旋回ギアのアーム部の途中に設けられた係合部に旋回ピンが連結され、旋回ギアの軸部と旋回ピンとのリンク構造が構成されている。このリンク構造のレバー比により、旋回ギアのギア部の回転角(中心角)を90°より小さくできる。ギア部の回転角が90°より小さくて済む分、ギア部の周長を短くして旋回ギアのサイズを小さくできるので、旋回ギアの設置スペースを省スペース化できる。そのため、旋回ギアを旋回ベースからはみ出させずに、旋回ベース内にコンパクト収納することが可能である。「レバー比」は、シートの回転中心から係合部(旋回ピン)の中心までの距離Xと、旋回ピンの中心から旋回ギアの軸部の中心までの距離Yとの比(X/Y)に比例する(詳細は後述)。

図面の簡単な説明

0012

実施形態1に係る車両用シート装置の全体構成を示す概略斜視図である。
実施形態1に係る車両用シート装置の全体構成を示す概略側面図である。
実施形態1に係る車両用シート装置における回転機構の構成を示す概略斜視図である。
実施形態1に係る車両用シート装置における回転機構の構成を示す概略斜視図である。
実施形態1に係る車両用シート装置における回転機構の構成を示す概略上面図である。
実施形態1に係る車両用シート装置における回転機構の旋回ベースが45°回転した状態を示す概略上面図である。
実施形態1に係る車両用シート装置における回転機構の旋回ベースが60°回転した状態を示す概略上面図である。
実施形態1に係る車両用シート装置における回転機構の旋回ベースが90°回転した状態を示す概略上面図である。
図5の係合部を拡大して示す要部上面図である。

実施例

0013

以下、本発明の実施形態に係る車両用シート装置の具体例を、図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」とは、車両の正面を「前」とし、これを基準とする方向を意味し、図中のFRは車両前後方向の前方、RRは後方、LH車両左右方向車幅方向)の左方、RHは右方、UPは車両上下方向の上方、LWRは下方を示す。

0014

[実施形態1]
{車両用シート装置の全体構成}
図1図9を参照して、実施形態1に係る車両用シート装置を説明する。車両用シート装置1は、図1図2に示すように車体のフロアF上に設置され、その上にシート(図示せず)が取り付けられる。図1図2に示す車両用シート装置1は、支持ベース210と、回転機構Tと、昇降スライド機構Rとを備える。支持ベース210は、フロアF上に配置される。回転機構Tは、支持ベース210上に配置され、シートを車両前方を向いた着座位置と車両側方のドア開口部側を向いた乗降位置との間で回転させる。昇降スライド機構Rは、回転機構T上に配置され、シートを乗降位置に回転させた状態で車両左右方向にスライドさせて昇降させる。車両用シート装置1の特徴の一つは、回転機構Tの構成にある。この例では、車両用シート装置1に搭載されるシートは、車体の左側(助手席側)に設置されたシートであり、シートの左側にドア開口部が設けられている。以下では、車両用シート装置1の特徴点である回転機構Tについて詳しく説明し、昇降スライド機構Rについては簡単に説明する。

0015

〈支持ベース〉
支持ベース210は、図1図2に示すように、前後方向に沿って延びる左右一対固定部材201の上に支持され、フロアF上に配置されている。固定部材201は、図2に示すように車体のフロアF下に固定される。支持ベース210を固定部材201にスライド自在に支持して、支持ベース210が固定部材201に対して前後方向にスライド移動可能に設置されていてもよい。これにより、シートを車両前後方向にスライド移動させることができる。この場合、支持ベース210にモータを取り付け、電動でスライド移動させるように構成することも可能である。

0016

〈回転機構〉
回転機構Tは、図1図2に示すように、支持ベース210上に配置され、旋回ベアリング20(図2参照)を介して回転自在に支持される旋回ベース10を備える。回転機構Tは、旋回ベアリング20の回転中心を中心にして、旋回ベース10を着座位置と乗降位置との間で約90°水平回転させることができる。回転機構Tの詳細な構成については後述する。

0017

〈昇降スライド機構〉
昇降スライド機構Rは、図1図2に示すように、旋回ベース10上に配置され、旋回ベース10に対してスライド自在に支持される昇降スライドベース310を備える。この例では、旋回ベース10に矩形枠状のフレーム15が一体に設けられており、フレーム15の左右両側には前方に向かって下方に傾斜する昇降レール311が設けられている。昇降スライドベース310には昇降レール311に嵌合するローラ312が軸支されており、昇降スライドベース310が昇降レール311に沿ってスライド移動可能に取り付けられている。昇降スライドベース310には矩形枠状のフレーム315が一体に設けられており、フレーム315にシートが固定され、昇降スライドベース310上にシートが設置される。また、昇降スライド機構Rは、スライド方向に間隔をあけて配置される駆動軸316及び従動軸317と、駆動軸316と従動軸317との間に掛け回されるチェーン320とを有する。駆動軸316及び従動軸317は旋回ベース10のフレーム15に設けられており、駆動軸316及び従動軸317にはそれぞれ、スプロケット(図示せず)が取り付けられると共に、駆動軸316には、モータ(図示せず)が取り付けられている。そして、チェーン320の一端が昇降スライドベース310の第1連結点321に固定され、チェーン320の他端が第2連結点322に固定されており、駆動軸316が回転してチェーン320が駆動することによって、昇降スライドベース310が進退駆動する。このような構成により、昇降スライド機構Rは、回転機構Tによって乗降位置に回転させたシートを、ドア開口部から車室外側前進させつつ下降させると共に、下降させた状態から車室内側に後退させつつ上昇させることができる。昇降スライド機構Rとしては、公知技術を採用できる。

0018

〈回転機構の詳細〉
以下、図3図5も参照しつつ、回転機構Tの構成について詳細に説明する。

0019

回転機構Tは、フロアF上に配置される支持ベース210と、支持ベース210上に配置される旋回ベース10とを備える。この例では、上述したように、回転機構Tとシートとの間に昇降スライド機構Rが介在されており、旋回ベース10の上方に昇降スライドベース310を介してシートが設置される。回転機構Tは、旋回ベアリング20と、旋回ギア30と、モータ40と、旋回ピン50とを備える。

0020

(旋回ベアリング)
旋回ベアリング20は、旋回ベース10を支持ベース210に回転自在に支持し、シートの回転中心を有する。旋回ベアリング20は、図2に示すように支持ベース210と旋回ベース10との間に介在するように取り付けられている。旋回ベアリング20は、図5に示すように内輪21とその外側に嵌合する外輪22とを有する環状の部材であり、内輪21と外輪22との間に形成された環状の空間に複数の玉が転動自在に組み込まれており、内輪21に対して外輪22が回転自在に設けられている。そして、内輪21の下端面が支持ベース210にボルトで固定されると共に、外輪22の上端面が旋回ベース10にボルトで固定されている。支持ベース210に固定された内輪21の中心軸が旋回ベアリング20の回転中心であり、内輪21を中心にして外輪22が回転することで、支持ベース210に対して旋回ベース10が回転する。つまり、旋回ベアリング20の回転中心がシートの回転中心(図5中のa点)と一致する。旋回ベース10には、図4図5に示すように、旋回ベアリング20(内輪21)の内側空間に対応する箇所に円形貫通孔12が形成されており、この貫通孔12を通って、後述する旋回ピン50が旋回ベース10側に突出している。

0021

(旋回ギア)
旋回ギア30は、図3図5に示すように旋回ベース10上に設けられ、円弧状のギア部31と、ギア部31からその円弧の中心に向かって延びるアーム部32と、アーム部32をギア部31の円弧中心位置で回動自在に旋回ベース10に軸支する軸部33とを有する。そして、軸部33がシートの回転中心aからずれた位置(図5中のc点)に配置されている。つまり、ギア部31の円弧中心位置に軸部33が設けられ、旋回ギア30の回転中心となる軸部33の位置cがシートの回転中心aからずれている。

0022

また、旋回ギア30のアーム部32の途中には、後述する旋回ピン50が連結される係合部35を有する。係合部35は、アーム部32の側面から突出する突片35eを設け、この突片35eに長孔を形成することで構成している。アーム部32の途中に設けられた係合部35(長孔35h)に旋回ピン50が挿通されて連結されることで、旋回ギア30の軸部33と旋回ピン50とのリンク構造が構成されている。

0023

(ギア部の回転角とレバー比)
旋回ギア30のギア部31の回転角(中心角)θは、図5に示すように90°より小さく、この例では約30°になっている。ギア部31の回転角θは、上述した旋回ギア30の軸部33と旋回ピン50とのリンク構造におけるレバー比によって決められる。「レバー比」は、シートの回転中心aから旋回ピン50の中心bまでの距離Xと、旋回ピン50の中心bから旋回ギア30の軸部33の中心cまでの距離Yとの比(X/Y)に比例する。ここで、シートの回転中心aと軸部33の中心cを挟んで均等に旋回ピン50を回転し、シートを回転角度α(単位:度)で回転させるときの旋回ギア30の回転角度をβ(単位:度)とするとき、αとβとの関係は[X×sin(α/2)=Y×sin(β/2)]で表される。この関係式から、[sin(β/2)=(X/Y)×sin(α/2)]が得られる。このことから、βは(X/Y)に比例し、(X/Y)が1より小さいとき、αより小さくなる。つまり、距離X(ab間の距離)に対して距離Y(bc間の距離)を大きくすることで、シート(旋回ベース10)を90°回転させる場合、ギア部31の回転角θを90°より小さくできる。ギア部31の回転角θは、旋回ギア30や旋回ピン50の配置レイアウトなどに応じて適宜決めればよい。旋回ギア30の設置スペースを省スペース化する観点から、ギア部31の回転角θが例えば45°以下となるように設計することが好ましい。

0024

(モータ)
モータ40は、図3図5に示すように旋回ベース10上に設けられ、旋回ギア30のギア部31に噛み合う駆動ギア41を有し、駆動ギア41を回転駆動する。モータ40が駆動して駆動ギア41が回転することで、軸部33を回転中心としてギア部31の一端側と他端側との間で旋回ギア30(アーム部32)が揺動する。旋回ベース10が回転していない状態、即ちシートが着座位置にある状態では、図5に示すように、ギア部31の一端側がモータ40の駆動ギア41と噛み合うように位置する。一方で、旋回ベース10が90°回転した状態、即ちシートが乗降位置にある状態では、図8に示すようにギア部31の他端側がモータ40の駆動ギア41に噛み合うように位置する。この例では、旋回ベース10が回転していない状態を旋回ギア30の初期位置とするとき、モータ40により駆動ギア41を時計回りに回転させ、ギア部31を反時計回りに移動させることにより、旋回ベース10に対して旋回ギア30(アーム部32)が前方向に揺動(回転)する(図6図8参照)。逆に、旋回ギア30が前方向に揺動した状態から、駆動ギア41を反時計回りに逆回転させると、ギア部31が時計回りに移動することで、旋回ギア30が後方向に揺動する。ここでいう旋回ギア30の揺動方向における「前方向」とは、旋回ベース10の前方側(シートの正面側)であり、「後方向」とは、旋回ベース10の後方側(シートの背面側)である。

0025

(旋回ピン)
旋回ピン50は、支持ベース210上に旋回ベース10側に突出して設けられている。この例では、図4に示すように、旋回ベース10に形成された貫通孔12を通って旋回ピン50が旋回ベース10側に突出し、その先端が旋回ギア30のアーム部32の途中に設けられた係合部35(長孔35h)に挿通されて連結されている。旋回ピン50は、図5に示すようにシートの回転中心aから偏心した位置(図5中のb点)に配置されている。

0026

ロック機構
この例に示す回転機構Tは、図3図5に示すように、シートを車両の前方向きに保持するロック機構60を備える。この例では、図5に示すようにギア部31の他端側に内周面から突出する爪部36を有する。そして、ロック機構60は、旋回ベース10が回転していない状態(即ち、旋回ギア30が初期位置にある状態)にあるとき、爪部36に引っ掛かるロックピン61を有する。ロック機構60は、旋回ギア30が初期位置にある状態から、駆動ギア41が回転してギア部31が反時計回りに移動した際、ロックピン61が爪部36に沿って移動して爪部36から外れるように構成されている。この例では、ロックピン61をロックプレート62の一端側に設け、ロックプレート62の他端側を軸部63により回転自在に軸支すると共に、ロックプレート62をギア部31側にバネ64で付勢することで構成されている。回転機構Tは、ロック機構60を備えることで、旋回ギア30が初期位置にあるとき、ギア部31に設けられた爪部36がロックピン61に係止されることによって、外部からの衝撃などによって旋回ギア30が回転することを抑制できる。よって、駆動ギア41による旋回ギア30の回転によらずに、旋回ベース10が回動することを規制できる。

0027

また、この例では、図9の上図に示すように、係合部35を構成する長孔35hの長手方向一端側に、旋回ギア30が初期位置にある状態のとき、旋回ピン50の先端の一部が嵌り込む凹所35cが形成されている。そして、旋回ギア30(アーム部32)が初期位置にある状態から、旋回ベース10に対して前方向に揺動した際、図9下図に示すように、長孔35hが移動して旋回ピン50が凹所35cから外れるようになっている。旋回ギア30が初期位置にあるとき、長孔35hに形成された凹所35cに旋回ピン50の先端の一部が係止されることによって、外部からの衝撃などによって旋回ギア30が回転することを抑制できる。

0028

(回転機構による旋回ベースの回転メカニズム
上述した構成の回転機構Tによる旋回ベース10の回転メカニズムについて説明する。図5は、旋回ベース10が回転していない状態(即ち、旋回ギア30が初期位置にある状態)であり、図6図8はそれぞれ、旋回ベース10が左方向(反時計回り)に45°(図6)、60°(図7)、90°(図8)回転した状態を示す。つまり、図5はシートが着座位置にある状態であり、図8はシートが乗降位置にある状態である。図5に示す状態では、ギア部31の一端側が駆動ギア41と噛み合っている。図5に示す状態から、モータ40が駆動して駆動ギア41が回転し、ギア部31が反時計回りに移動することで、旋回ギア30(アーム部32)が旋回ベース10に対して前方向に揺動する。このとき、アーム部32に設けられた係合部35(長孔35h)が旋回ピン50を押すことによって、旋回ベース10が旋回ベアリング20の回転中心を中心にして反時計回りに回転する(図6図7参照)。そして、図8に示すように、ギア部31の他端側が駆動ギア41と噛み合う位置までギア部31が移動したとき、旋回ベース10が左方向に90°回転した状態となる。逆に、図8に示す状態から、モータ40が駆動して駆動ギア41が逆回転すると、ギア部31が時計回りに移動して、旋回ギア30(アーム部32)が旋回ベース10に対して後方向に揺動する。これにより、係合部35(長孔35h)が旋回ピン50を押して、旋回ベース10が旋回ベアリング20の回転中心を中心にして時計回りに回転することで、図5に示す状態に復帰させることができる。

0029

作用効果
上述した実施形態1の車両用シート装置1における回転機構Tは、次の作用効果を奏する。

0030

シート側の旋回ベース10に回動用の旋回ギア30及びモータ40が取り付けられていることで、旋回ベース10を回動させた際に旋回ギア30(ギア部31)が外部に露出することを防止でき、安全性及び防塵性を容易に確保できる。

0031

また、旋回ギア30の回転中心となる軸部33がシートの回転中心aからずれた位置cに設けられると共に、旋回ピン50がシートの回転中心aから偏心した位置bに設けられ(図5参照)、旋回ピン50が旋回ギア30のアーム部32の途中に設けられた係合部35(長孔35h)に連結されている。これにより、旋回ギア30の軸部33と旋回ピン50とのリンク構造が構成され、このリンク構造のレバー比により、旋回ギア30のギア部31の回転角θを90°より小さくできる。よって、旋回ギア30のサイズを小さくして、旋回ギアの設置スペースを省スペース化できるので、旋回ギア30を旋回ベース10内にコンパクトに収納することが容易になる。

0032

本発明は、これらの例示に限定されず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。実施形態1では、助手席のシートに本発明を適用する例を示したが、助手席以外のシートに本発明を適用することも可能である。

0033

本発明の車両用シート装置は、回転機構を備える福祉車両用のシートに好適に利用できる。

0034

1車両用シート装置
Fフロア
T回転機構
R昇降スライド機構
10旋回ベース
12貫通孔
15フレーム
20旋回ベアリング
21内輪
22外輪
30旋回ギア
31ギア部
32アーム部
33 軸部
35係合部
35e突片
35h長孔
35c凹所
36 爪部
40モータ
41駆動ギア
50旋回ピン
60ロック機構
61ロックピン
62ロックプレート
63 軸部
64バネ
201固定部材
210支持ベース
310昇降スライドベース
311昇降レール
312ローラ
315 フレーム
316駆動軸
317従動軸
320チェーン
321 第1連結点
322 第2連結点

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社タチエスの「 シート」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題・解決手段】シートは、背凭れ部のクッション部の背面に設置され、可撓性のある背面パネルと、背面パネルを前方側に押圧して、背面パネルを前方に凸に湾曲させる押圧部材と、押圧部材を背面パネルに対し前後に... 詳細

  • テイ・エステック株式会社の「 乗り物用シート及び乗り物用ユニット」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】着座している乗員のホールド性を確保し、乗員の乗降動作を補助可能なサイドサポート装置付き乗り物用シートを提供する。【解決手段】乗り物用シートは、クッションサイド部1cを突出位置と後退位置の間で移... 詳細

  • テイ・エステック株式会社の「 エアバッグモジュール装備シート」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】エアバッグモジュールの展開方向を案内する案内部材をエアバッグモジュール側に取付けたエアバッグモジュール装備シートであって、部品点数の削減を通じて組付け工数を削減可能なエアバッグモジュール装備シ... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ