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技術 ガスバリア性積層体およびその製造方法

出願人 凸版印刷株式会社
発明者 吉原俊昭
出願日 2015年12月21日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2015-248778
公開日 2017年6月29日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-113897
状態 特許登録済
技術分野 物理蒸着 積層体(2) 流動性材料の適用方法、塗布方法
主要キーワード 成分含有比率 透過構造 パス構造 オーバーコート層形成用 加速劣化試験後 加湿調整 特定金属元素 ラミネート樹脂層
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重要な関連分野

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図面 (4)

課題

過酷な環境下においても長期に亘って優れたガスバリア性を発揮するガスバリア性積層体およびその製造方法の提供。

解決手段

樹脂基材11と、樹脂基材11の少なくとも片面側に積層された蒸着層12と、蒸着層12上に積層されたオーバーコート層13とを備え、測定条件40℃、90%R.H.における水蒸気透過度が1g/(m2・day)以下であり、測定条件40℃、90%R.H.におけるネオン透過率が10cc/(m2・day・atm)以下であるガスバリア積層体20。樹脂基材11と蒸着層12との間にアンカーコート層24を更に備えることが好ましく、アンカーコート層24は樹脂基材上にアンカーコート剤を塗布することにより形成され、アンカーコート剤がOH基を2個以上有するアクリルポリオール分子内にNOC基を少なくとも2個以上有するイソシアネート化合物を含有するガスバリア性積層体の製造方法。

概要

背景

ガスバリア性積層体とは、酸素水蒸気などのガスを透過させない性質ガスバリア性)を備えている積層体である。このため、ガスバリア性積層体で遮蔽された部位に保持された部材は、外部のガスに起因する劣化変質などを抑制することができる。近年、このようなガスバリア性積層体は、様々な分野で活用されている。

このようなガスバリア性積層体は、例えば、食品などの包装に用いられる包装材料として活用されている。食品などの包装用途では、内容物の変質を防止することが求められている。具体的には、タンパク質や油脂等の酸化や変質を抑制し、更に風味鮮度を保持できることが求められる。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。

また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、医薬品などの包装に用いられる包装材料として活用されている。医薬品などの包装用途では、内容物の変質を防止することが求められている。具体的には、無菌状態を保持し、内容物の有効成分の変質を抑制し、その効能を保持できることが求められている。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。

また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、半導体ウェハなどの電子部品精密部品の包装に用いられる包装材料として活用されている。精密部品は、外部のガスに暴露されると、外部のガスが異物として働き不良品となる恐れがあることから、外部のガスを遮蔽することが求められている。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。

また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、液晶ディスプレイ有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの部材として活用されている。フラットパネルディスプレイの用途では、画素素子など内部部材の劣化を防止することが求められている。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。

また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、太陽電池におけるバックシートフロントシートとして活用されている。太陽電池用途では、紫外線湿気などから内部機構の劣化を防止することが求められる。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。

このようなガスバリア性積層体を包装部材として用いる場合、透明性も兼ね備えることが好ましい。包装材料が透明性を有することで、包装の外から内容物の形状や内容物の色などが目視で確認することができ、それにより、内容物の取り違い防止や、損傷の有無、内容物の変質の有無が開封前に把握することができる。

以上述べたように、ガスバリア性積層体は、種々の広範な用途に対応できるように、ガスバリア性だけでなく、透明性、耐湿性耐候性耐久性、などの特性を高度なレベルで兼ね備えていることが求められる。

従来、ガスバリア性積層体として、フィルム基材上にガスバリア性物質蒸着したガスバリア性積層体が知られている。ガスバリア性物質の蒸着膜は、ガスバリア性を有するほか、極めて薄いことから透明性も良好である。

このようなガスバリア性積層体としては、例えば、シリカ蒸着フィルムアルミナ反応蒸着フィルムが挙げられる。シリカ系蒸着フィルムは、フィルム基材に、一酸化ケイ素やSi/SiO2混合材料を蒸着した積層体である。また、アルミナ反応蒸着フィルムは、フィルム基材に、金属アルミニウム蒸発させ酸素と反応させて蒸着した積層体である。

ここで、シリカ系蒸着フィルムやアルミナ反応蒸着フィルムは、ガスバリア性が温度や水分の影響を受けやすいことから、耐熱性耐水性、耐湿性、を向上させたガスバリア性積層体が提案されている(特許文献1および特許文献2参照)。

特許文献1および特許文献2に開示された積層体は、基材上に設けた蒸着膜の上に、さらに、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子と、テトラエトキシシラン等のアルコキシシラン又はその加水分解物とを含有するコーティング液を塗工し、加熱乾燥させてガスバリア性被膜を設けている。このような構成によって、ガスバリア性、耐熱性、耐水性、耐湿性、等を向上させている。

概要

過酷な環境下においても長期に亘って優れたガスバリア性を発揮するガスバリア性積層体およびその製造方法の提供。樹脂基材11と、樹脂基材11の少なくとも片面側に積層された蒸着層12と、蒸着層12上に積層されたオーバーコート層13とを備え、測定条件40℃、90%R.H.における水蒸気透過度が1g/(m2・day)以下であり、測定条件40℃、90%R.H.におけるネオン透過率が10cc/(m2・day・atm)以下であるガスバリア積層体20。樹脂基材11と蒸着層12との間にアンカーコート層24を更に備えることが好ましく、アンカーコート層24は樹脂基材上にアンカーコート剤を塗布することにより形成され、アンカーコート剤がOH基を2個以上有するアクリルポリオール分子内にNOC基を少なくとも2個以上有するイソシアネート化合物を含有するガスバリア性積層体の製造方法。

目的

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、過酷な環境下においても長期に亘って優れたガスバリア性を発揮するガスバリア性積層体及びその製造方法を提供する

効果

実績

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請求項1

樹脂基材と、前記樹脂基材の少なくとも片面側に積層された蒸着層と、前記蒸着層上に積層されたオーバーコート層とを備えたガスバリア積層フィルムにおいて、測定条件40℃、90%R.H.における水蒸気透過度が1g/(m2・day)以下であり、測定条件40℃、90%R.H.におけるネオン透過率が10cc/(m2・day・atm)以下であるガスバリア積層体

請求項2

測定条件40℃、0%R.Hにおけるネオン透過率dry−NeTRと40℃90%R.H.におけるネオンの透過率wet−NeTRとの比dry−NeTR/wet−NeTRが1.5より大きく、10未満である、請求項1に記載のガスバリア積層体。

請求項3

前記樹脂基材と前記蒸着層との間に、さらに、アンカーコート層を備える、請求項1または2に記載のガスバリア性積層体

請求項4

前記オーバーコート層の上層に、さらに少なくとも1組以上の蒸着層とオーバーコート層とが積層された、請求項1から3のいずれかに記載のガスバリア性積層体。

請求項5

前記オーバーコート層の上層に、さらに接着層を介してラミネート樹脂層が積層された、請求項1に記載のガスバリア性積層体。

請求項6

請求項3に記載のガスバリア性積層体の製造方法であって、前記アンカーコート層を、前記樹脂基材上にアンカーコート剤を塗布することにより形成する工程を含み、前記アンカーコート剤は、OH基を2個以上有するアクリルポリオールと、分子内にNCO基を少なくとも2個以上有するイソシアネート化合物とを含有し、前記アクリルポリオールのOH基価が50mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であり、前記アクリルポリオールのOH基に対する前記イソシアネート化合物のNCO基の当量比NCO/OH)が0.3以上2.5以下である、ガスバリア性積層体の製造方法。

請求項7

請求項1から3のいずれかに記載のガスバリア性積層体の製造方法であって、前記蒸着層を、金属ケイ素と、二酸化ケイ素とを含有する蒸着材料を用いて真空蒸着により形成する工程を含む、ガスバリア性積層体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ガスバリア性積層体およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

ガスバリア性積層体とは、酸素水蒸気などのガスを透過させない性質ガスバリア性)を備えている積層体である。このため、ガスバリア性積層体で遮蔽された部位に保持された部材は、外部のガスに起因する劣化変質などを抑制することができる。近年、このようなガスバリア性積層体は、様々な分野で活用されている。

0003

このようなガスバリア性積層体は、例えば、食品などの包装に用いられる包装材料として活用されている。食品などの包装用途では、内容物の変質を防止することが求められている。具体的には、タンパク質や油脂等の酸化や変質を抑制し、更に風味鮮度を保持できることが求められる。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。

0004

また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、医薬品などの包装に用いられる包装材料として活用されている。医薬品などの包装用途では、内容物の変質を防止することが求められている。具体的には、無菌状態を保持し、内容物の有効成分の変質を抑制し、その効能を保持できることが求められている。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。

0005

また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、半導体ウェハなどの電子部品精密部品の包装に用いられる包装材料として活用されている。精密部品は、外部のガスに暴露されると、外部のガスが異物として働き不良品となる恐れがあることから、外部のガスを遮蔽することが求められている。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。

0006

また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、液晶ディスプレイ有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの部材として活用されている。フラットパネルディスプレイの用途では、画素素子など内部部材の劣化を防止することが求められている。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。

0007

また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、太陽電池におけるバックシートフロントシートとして活用されている。太陽電池用途では、紫外線湿気などから内部機構の劣化を防止することが求められる。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。

0008

このようなガスバリア性積層体を包装部材として用いる場合、透明性も兼ね備えることが好ましい。包装材料が透明性を有することで、包装の外から内容物の形状や内容物の色などが目視で確認することができ、それにより、内容物の取り違い防止や、損傷の有無、内容物の変質の有無が開封前に把握することができる。

0009

以上述べたように、ガスバリア性積層体は、種々の広範な用途に対応できるように、ガスバリア性だけでなく、透明性、耐湿性耐候性耐久性、などの特性を高度なレベルで兼ね備えていることが求められる。

0010

従来、ガスバリア性積層体として、フィルム基材上にガスバリア性物質蒸着したガスバリア性積層体が知られている。ガスバリア性物質の蒸着膜は、ガスバリア性を有するほか、極めて薄いことから透明性も良好である。

0011

このようなガスバリア性積層体としては、例えば、シリカ蒸着フィルムアルミナ反応蒸着フィルムが挙げられる。シリカ系蒸着フィルムは、フィルム基材に、一酸化ケイ素やSi/SiO2混合材料を蒸着した積層体である。また、アルミナ反応蒸着フィルムは、フィルム基材に、金属アルミニウム蒸発させ酸素と反応させて蒸着した積層体である。

0012

ここで、シリカ系蒸着フィルムやアルミナ反応蒸着フィルムは、ガスバリア性が温度や水分の影響を受けやすいことから、耐熱性耐水性、耐湿性、を向上させたガスバリア性積層体が提案されている(特許文献1および特許文献2参照)。

0013

特許文献1および特許文献2に開示された積層体は、基材上に設けた蒸着膜の上に、さらに、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子と、テトラエトキシシラン等のアルコキシシラン又はその加水分解物とを含有するコーティング液を塗工し、加熱乾燥させてガスバリア性被膜を設けている。このような構成によって、ガスバリア性、耐熱性、耐水性、耐湿性、等を向上させている。

先行技術

0014

特開平7−164591号公報
国際公開第2004/048081号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0015

しかしながら、用途の拡大に伴い、ガスバリア積層体はさらなる過酷な環境下での使用が求められている。このため、さらなる耐湿性、耐熱性、耐水性、耐候性、などの耐久性の向上が求められている。ここで、過酷な環境下としては、例えば、(1)包装材料用途では、包装材料で囲われたままボイルレトルト殺菌のような処理を行うこと、(2)太陽電池用途では、屋外での長時間の使用、などが挙げられる。

0016

そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、過酷な環境下においても長期に亘って優れたガスバリア性を発揮するガスバリア性積層体及びその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0017

本発明者は、鋭意検討の結果、ガスバリア性積層体において、特定のガスバリア性を制御することを見出し、本発明に想到した。本発明は、例えば以下の態様を有する。

0018

本発明の一局面は、樹脂基材と、樹脂基材の少なくとも片面側に積層された蒸着層と、蒸着層上に積層されたオーバーコート層とを備えたガスバリア積層フィルムにおいて、測定条件40℃、90%R.H.における水蒸気透過度が1g/(m2・day)以下であり、測定条件40℃、90%R.H.におけるネオン透過率が10cc/(m2・day・atm)以下であるガスバリア積層体である。

0019

また、測定条件40℃、0%R.Hにおけるネオン透過率dry−NeTRと40℃90%R.H.におけるネオンの透過率wet−NeTRとの比dry−NeTR/wet−NeTRが1.5より大きく、10未満であってもよい。

0020

また、樹脂基材と蒸着層との間に、さらに、アンカーコート層を備えてもよい。

0021

また、オーバーコート層の上層に、さらに少なくとも1組以上の蒸着層とオーバーコート層とが積層されてもよい。

0022

また、オーバーコート層の上層に、さらに接着層を介してラミネート樹脂層が積層されてもよい。

0023

本発明の他の局面は、上述のガスバリア性積層体の製造方法であって、アンカーコート層を、樹脂基材上にアンカーコート剤を塗布することにより形成する工程を含み、前記アンカーコート剤は、OH基を2個以上有するアクリルポリオールと、分子内にNCO基を少なくとも2個以上有するイソシアネート化合物とを含有し、前記アクリルポリオールのOH基価が50mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であり、前記アクリルポリオールのOH基に対する前記イソシアネート化合物のNCO基の当量比NCO/OH)が0.3以上2.5以下である、ガスバリア性積層体の製造方法である。

0024

また、ガスバリア性積層体の製造方法は、前記蒸着層を、金属ケイ素と、二酸化ケイ素とを含有する蒸着材料を用いて真空蒸着により形成する工程を含む。

発明の効果

0025

本発明のガスバリア性積層体は、特定のガスバリア特性を有しており、これにより、過酷な環境下であっても、オーバーコート層および蒸着層の劣化が抑制され、長期に亘って優れたガスバリア性を発揮する。よって、本発明によれば、ボイル殺菌、レトルト殺菌、のような過酷な処理および屋外配置のような過酷環境下におかれる用途であっても、長期に亘って優れたガスバリア性を発揮するガスバリア性積層体を提供できる。

図面の簡単な説明

0026

本発明の一実施形態に係るガスバリア性積層体の概略断面図
本発明の一実施形態に係るガスバリア性積層体の概略断面図
本発明の一実施形態に係るガスバリア性積層体の概略断面図

0027

以下、本発明の一実施形態に係るガスバリア性積層体の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。ただし、本発明の具体的な構成は下記実施形態の内容に限定されるものではなく、本明細書の趣旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、それらは本発明に含まれる。

0028

本実施形態のガスバリア積層体は、測定条件40℃、90%R.H.における水蒸気透過度が1g/(m2・day)以下であり、測定条件40℃、90%R.H.におけるネオン透過率が10cc/(m2・day・atm)以下の特性とすることで、積層体における透過構造を制御するもので、詳細は不明であるが、高い水蒸気バリア性を有しながら、湿潤状態でネオンが通過できるパス構造を制御することで、耐久性などに優れた積層体とすることができるものである。

0029

特にネオンの透過において湿潤状態におけるバリア性乾燥状態におけるバリア性よりも高く(透過率としては低い)することで通常環境下における高いバリア性を有することができるものである。また、その機構の詳細は不明であるが水蒸気のバリア性を向上させる効果があり、さらに乾燥状態/湿潤状態の比であるd/w−NeTR(40℃、0%R.Hにおけるネオンの透過率dry−NeTRと40℃90%R.H.におけるネオンの透過率wet−NeTRとの比dry−NeTR/wet−NeTR)を1.5より大きく、10未満とすることで、Neのみならず他のガスバリア性やバリア耐久性、特に湿熱耐性を向上することができるものである。ネオン透過の湿潤状態のバリア性が高いということは、分子サイズの小さいネオンの透過において湿潤雰囲気下ではその透過パスがふさがれ、このことが水蒸気の透過にも影響を及ぼしている可能性が考えられるが詳細は不明である。

0030

一般にPVAやEVOHなどの高分子バリアフィルムは湿潤状態のほうが著しくバリア性が低下することが知られており、湿熱環境で高分子が膨潤してしまいバリア性が劣化することがあるが、本発明のように湿潤状態バリア性が高い構造とすることで湿熱耐性を高くすることができるものである。

0031

(ガスバリア性積層体)
図1に、本発明のガスバリア性積層体10のある態様について概略断面図を示す。ガスバリア性積層体10は、樹脂基材11の片面に、蒸着層12、オーバーコート層13が順次積層した構成の積層体である。以下、樹脂基材11を基準として、蒸着層12やオーバーコート層13が積層される向きを上(層)として説明する。

0032

<樹脂基材>
樹脂基材11は、ガスバリア性積層体10の基体となる層である。樹脂基材11は、一般的に使用されている種々のシート状の基材(フィルム状のものを含む)のなかから適宜選択し、用いてよい。例えば、(1)ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、(2)ポリエチレンポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、(3)ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリスチレンフィルムポリアミドフィルムポリ塩化ビニルフィルムポリカーボネートフィルムポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルムポリ乳酸などの生分解性プラスチックフィルム、などが挙げられる。

0033

また、樹脂基材11には、帯電防止剤紫外線吸収剤可塑剤滑剤着色剤等の公知の添加剤が含有されていてもよい。
また、樹脂基材11の厚みは、特に制限がなく、仕様などに応じて適宜決定してよい。実用上、樹脂基材の厚みは、6μm以上200μm以下程度、好ましくは12μm以上125μm以下程度、より好ましくは12μm以上50μm以下程度が望ましい。ただし、本実施形態のガスバリア性積層体10において、樹脂基材11の厚みは上記範囲に限定されるものではない。

0034

また、樹脂基材11は、樹脂基材11表面に表面処理を施してもよい。表面処理を行うことにより、他の層(蒸着層、アンカーコート層、など)を積層するにあたり、他の層との密着性を高めることができる。ここで、表面処理として、例えば、(1)コロナ処理プラズマ処理フレーム処理などの物理的処理、(2)酸やアルカリによる薬液処理などの化学的処理、などを用いてもよい。

0035

<蒸着層>
蒸着層12は、ガスバリア性を付与するため、蒸着材料を蒸着させることにより、樹脂基材11より上層に形成される層である。蒸着層12に用いる蒸着材料は、公知のガスバリア性蒸着膜を構成する無機材料から適宜選択して用いてよい。例えば、Si、Al、Zn、Sn、Fe、Mn等の金属、これらの金属の1種以上を含む無機化合物などが挙げられる。該無機化合物としては、酸化物、窒化物炭化物フッ化物等が挙げられる。これらの中でも、金属及び金属酸化物から選ばれる少なくとも1種が好ましい。具体的には、例えば、一酸化ケイ素、二酸化ケイ素等のケイ素酸化物(SiOx)、酸化アルミニウム酸化マグネシウム酸化スズ、などが挙げられる。

0036

また、蒸着層12は、金属ケイ素と二酸化ケイ素とを含有する蒸着材料を用いて真空蒸着により形成することが特に好ましい。上述のとおりに形成された蒸着層12は、透明性や、酸素ガスや水蒸気に対するバリア性に特に優れる。蒸着材料中、金属ケイ素と二酸化ケイ素の含有量比率は、ケイ素と酸素との元素比O/Siが1.0以上1.8以下になる比率で含有することが好ましく、O/Siが1.2以上1.7以下になる比率で含有することがより好ましい。O/Siが1.0以上であると、透明性が良好で、O/Siが1.8以下であると、バリア性が良好である。ただし、本実施形態のガスバリア性積層体において、金属ケイ素と二酸化ケイ素とを含有する蒸着材料を用いる場合の含有量の比率は上記範囲に限定されるものではない。

0037

また、金属ケイ素と二酸化ケイ素とを含有する蒸着材料は、さらに、Al、Zn、Sn、Fe、Mn、からなる群から選ばれた少なくとも1種以上の金属(以下、特定金属呼称する)またはそれらの酸化物を含有していてもよい。これにより、金属ケイ素と二酸化ケイ素との混合物を蒸着材料として用いた場合よりも、膜密度が高い蒸着層12を形成でき、高いガスバリア性が発現する。

0038

また、金属ケイ素と二酸化ケイ素と特定金属またはそれらの酸化物とを含有させた蒸着材料を用いる場合、蒸着材料中における特定金属又はその酸化物の含有量は、金属ケイ素と二酸化ケイ素の合計100質量%に対して1質量%以上50質量%以下が好ましく、1質量%以上40質量%以下がより好ましく、5質量%以上30質量%以下がさらに好ましい。1質量%以上であれば、膜密度の向上効果が充分に得られる。50質量%を超えると、相対的に金属ケイ素及び二酸化ケイ素の含有量が少なくなるため、蒸着層12の透明性、耐湿熱環境下におけるバリア性等が低下するおそれがある。また、特定金属又はその酸化物以外の残部は、金属ケイ素及び二酸化ケイ素からなることが好ましい。つまり、上記特定金属又はその酸化物と、金属ケイ素と、二酸化ケイ素との合計が100質量%であることが好ましい。

0039

上述のように、金属ケイ素と二酸化ケイ素とを含有する蒸着材料を真空蒸着させると、ケイ素酸化物(SiOx)を含有する無機材料からなる蒸着層12が形成される。また、金属ケイ素と、二酸化ケイ素と、特定金属又はその酸化物を含有する蒸着材料を真空蒸着すると、ケイ素酸化物と、特定金属又はその酸化物を含有する無機材料からなる蒸着層12が形成される。形成された蒸着層12を構成する元素の種類と存在比は、X線光電子分光分析装置ESCA)により測定できる。

0040

蒸着材料に、金属ケイ素と二酸化ケイ素とを含有する蒸着材料を用いた場合、蒸着層12におけるケイ素酸化物の含有量は、蒸着層12を構成する全元素中のSi元素の存在比として、15atm%以上が好ましく、25atm%以上がより好ましい。25atm%以上であれば、透明性、バリア性等に優れる。

0041

蒸着材料に、金属ケイ素と二酸化ケイ素と特定金属またはそれらの酸化物とを含有させた蒸着材料を用いる場合、蒸着層12における特定金属又はその酸化物の含有量は、蒸着層を構成する全元素中の特定金属元素の存在比として、1atm%以上20atm%以下が好ましく、3atm%以上15atm%以下がより好ましく、3atm%以上10atm%以下がさらに好ましい。1atm%以上であれば、高いガスバリア性が発現する。20atm%を超えると、相対的にケイ素酸化物の含有量が少なくなるため、蒸着層の透明性、耐湿熱環境下におけるバリア性等が低下するおそれがある。特定金属元素の存在比が1atm%以上20atm%以下の蒸着層は、例えば、金属ケイ素と二酸化ケイ素の合計100質量%に対して特定金属又はその酸化物を1質量%以上50質量%以下の割合で配合した蒸着材料を用いることで形成できる。

0042

蒸着層12の形成方法には、公知の蒸着方法から適宜選択し用いてよい。例えば、真空蒸着法スパッタリング法等の物理気相成長(PVD:Physical Vapor Deposition)法、イオンプレーティング法プラズマ気相成長法等の化学気相成長CVD:Chemical Vapor Deposition)法、ALD:Atomic Layer Deposition法、などを用いてよい。特に、EB:electron beam加熱方式の真空蒸着法は高い成膜速度が得ることができ、本実施形態のガスバリア性積層体の蒸着層12の形成方法として好ましい。

0043

また、蒸着を行うにあたり、反応蒸着法を用いてもよい。反応蒸着法は、蒸着材料を蒸着させる際に、蒸発した粒子雰囲気中に導入したガスなどと反応させて蒸着させる方法である。導入するガスとしては、例えば、酸素ガス、アルゴンガス、などが挙げられる。酸素ガスなどとの反応蒸着を行うことにより、蒸着材料中の金属成分が酸化され、蒸着層12の透明性を向上させることができる。また、反応蒸着法を用いる場合、ガスを導入する際は、成膜室の圧力が2×10−1Pa以下にすることが望ましい。成膜室の圧力が2×10−1Paよりも大きくなってしまうと、蒸着層12がきれいに積層されず、水蒸気バリア性が低下してしまうおそれがある。

0044

また、蒸着層12の膜厚は、5nm以上300nm以下が好ましく、10nm以上150nm以下がより好ましい。5nm以上であると充分なバリア性が発現し、300nm以下であると、後工程などでクラックの発生やそれによるバリア性の低下が生じにくい。ただし、本実施形態のガスバリア性積層体10において、蒸着層12の膜厚は上記範囲に限定されるものではない。

0045

<オーバーコート層>
オーバーコート層13は、蒸着層12上に形成される層である。オーバーコート層13を蒸着層12上に積層することで、蒸着層12が単層で構成されたガスバリア性積層体では発現できない優れたガスバリア性を得ることができる。また、オーバーコート層は、緻密で脆い蒸着層12を保護する機能も有しており、擦れ屈曲によるクラックの発生を抑制できる。オーバーコート層13は、塗布液を調整し、蒸着層12上に塗布液を塗布し、塗布液を加熱乾燥することにより形成する。

0046

オーバーコート層13は、シロキサン結合を有するケイ素化合物(A)を含有する成分、およびヒドロキシル基を有する水溶性高分子、あるいはカルボキシル基を有する水溶性高分子、あるいはヒドロキシル基とカルボキシル基を含有するアクリルポリオールのいずれかひとつ(B)を含有する成分からなり、上記オーバーコート層における無機成分含有比率がSiO2換算で55wt%以上90wt%以下であることが望ましい。
シロキサン結合を有するケイ素化合物(A)を含有するコーティング剤およびヒドロキシル基を有する水溶性高分子、あるいはカルボキシル基を有する水溶性高分子、あるいはヒドロキシル基とカルボキシル基とを含有するアクリルポリオールのいずれかひとつ(B)を含有するコーティング液を蒸着層12の上に塗工し、乾燥させることにより形成される。

0047

シロキサン結合を有するケイ素化合物(A)は、アルコキシシランやシランカップリング剤などの有機ケイ素化合物加水分解生成物からなり、メタノールなどのアルコールにアルコキシシランを溶解し、その溶液塩酸などの酸の水溶液を添加し、加水分解反応させることにより調製したものが挙げられる。

0048

アルコキシシランとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシランテトラプロポキシシランメチルトリエトキシシランメチルトリメトキシシランなどを用いることができる。シランカップリング剤などの有機ケイ素化合物としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ基を有するもの、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基を有するもの、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基を有するもの、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基を有するものなどが挙げられ、これらのシランカップリング剤を1種類あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。
これらの有機ケイ素化合物は単独で有機成分と無機成分から構成されるコート膜を形成することができ好適である。

0049

また、本発明のオーバーコート層を形成する水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリアクリル酸樹脂(PAA)、エチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、ポリビニルピロリドン樹脂(PVP)、あるいは、ヒドロキシル基とカルボキシル基を有するアクリルポリオールを用いることができ、これらを単独あるいは複数組み合わせて用いてもよい。
本発明のオーバーコート層は、オーバーコート層全体のうち無機成分の含有比率がSiO2換算で含有比率55wt%以上とすることで湿潤状態でのバリア性において優れた特性を得ることができ好適である。一方無機成分が90%を超えると十分なバリア性能を得ることができなくなり、さらに可とう性が著しく低下するため不適である。

0050

また、蒸着層12との密着性を上げるために、分子内にイソシアネート基を少なくとも2個以上有するイソシアネート系化合物を添加してもよい。

0051

塗布液の塗布方法は、通常のコーティング方法を用いることができる。例えばディッピング法、ローコート法グラビアコート法リバースコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、ダイコート法スクリーン印刷法スプレーコート法グラビアオフセット法等の周知の方法を用いることができる。乾燥方法は、熱風乾燥熱ロール乾燥、高周波照射赤外線照射UV照射など、熱をかける方法を1種類あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。乾燥方法において、加熱温度は、60℃以上200℃以下程度の範囲内が好ましく、100℃以上150℃以下程度の範囲内がより好ましい。60℃以上であると、所望のバリア性が発現され良好である。150℃以下であると、蒸着短時間であれば、基材の変形や蒸着膜にクラックが発生することなく好適である。

0052

オーバーコート層13の膜厚は、0.1μm以上2μm以下程度が好ましく、0.2μm以上1.0μm以下程度がより好ましい。0.2μm以上であると安定してバリア性が発現され、1μm以下であると、印刷や他のフィルムの積層や曲げ加工などの後加工適性に優れる。ただし、本実施形態のガスバリア性積層体10において、オーバーコート層の膜厚13は上記範囲に限定されるものではない。
また、本実施形態のガスバリア性積層体10は、板状でもよく、フィルム状でもよい。例えばロールでの巻き取り加工等によりフィルム状に成形されたものでもよい。

0053

<アンカーコート層>
また、本実施形態のガスバリア性積層体10は、上記樹脂基材11と上記蒸着層13との間に、さらに、アンカーコート層24を備えてもよい。アンカーコート層24を設けることにより、樹脂基材11と蒸着層12との密着性を高め、各層の間での剥離発生を抑制することができる。アンカーコート層24は、特に蒸着層12の下地となる層であり、蒸着層12の欠陥数などに影響が大きく、高い熱安定性を有し、異物が少なく、平滑で均質な状態が好ましい。図2に、アンカーコート層24を積層した本実施形態に係るガスバリア性積層体20について、概略断面図を示す。ガスバリア性積層体20は、樹脂基材11の片面に、アンカーコート層24、蒸着層12、オーバーコート層13が順次積層した構成の積層体である。

0054

アンカーコート層24は、アンカーコート剤を調整し、樹脂基材11上にアンカーコート剤を塗布し、塗布された該アンカーコート剤を加熱乾燥することにより形成する。アンカーコート剤は、OH基を2個以上有するアクリルポリオール(1)と、分子内にNCO基を少なくとも2個以上有するイソシアネート化合物(2)と、を含有することが好ましい。

0055

アクリルポリオール(1)としては、OH基を有する(メタアクリル酸誘導体モノマー重合させて得られる高分子化合物、OH基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとその他のモノマーとを共重合させて得られる高分子化合物などが挙げられる。OH基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。OH基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーと共重合可能なその他のモノマーとしては、OH基を有さない(メタ)アクリル酸誘導体モノマーが好ましい。OH基を有さない(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えば、アルキル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマー、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマー、環構造を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマー等が挙げられる。アルキル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸などが挙げられる。環構造を有する(メタ)アクリル酸誘導体モノマーとしては、例えばベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。その他のモノマーとして、(メタ)アクリル酸誘導体モノマー以外のモノマーを用いてもよい。該モノマーとしては、例えばスチレンモノマーシクロヘキシルマレイミドモノマー、フェニルマレイミドモノマーなどが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸誘導体モノマー以外のモノマーはOH基を有していてもよい。

0056

また、アクリルポリオール(1)のOH基価が50[mgKOH/g]以上250[mgKOH/g]以下であることが好ましい。OH基価[mgKOH/g]とは、アクリルポリオール中のOH基量の指標であり、アクリルポリオール1g中の水酸基アセチル化するために必要な水酸化カリウムのmg数を示す。OH基価が50[mgKOH/g]未満であると、イソシアネート化合物(2)との反応量が少なく、アンカーコート層24による樹脂基材11と蒸着層12との密着性の向上効果が充分に発現しないおそれがある。一方、OH基価が250[mgKOH/g]よりも大きいと、イソシアネート化合物(2)との反応量が多くなり過ぎて、アンカーコート層24の膜収縮が大きくなるおそれがある。膜収縮が大きいと、その上に蒸着層12がきれいに積層されず、充分なガスバリア性を示さないおそれがある。

0057

アクリルポリオール(1)の重量平均分子量は特に規定しないが、3000以上200000以下が好ましく、5000以上100000以下がより好ましく、5000以上40000以下がさらに好ましい。なお、本明細書において、重量平均分子量は、ポリスチレンを基準として、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定された重量平均分子量とする。また、アクリルポリオール(1)は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。

0058

イソシアネート化合物(2)としては、分子内にNCO基を少なくとも2個以上有するものであればよい。例えば、モノマー系イソシアネートとして、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネートMDI)などの芳香族系イソシアネートヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ビスイシアネートメチルシクロヘキサン(H6XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)などの脂肪族系イソシアネートキシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などの芳香脂肪族系イソシアネートなどを用いてもよい。また、これらのモノマー系イソシアネートの重合体又は誘導体も用いてもよい。該重合体又は誘導体としては、例えば、3量体のヌレート型、1,1,1−トリメチロールプロパンなどと反応させたアダクト型ビウレットと反応させたビウレット型などが挙げられる。イソシアネート化合物(2)としては、上記のモノマー系イソシアネート、その重合体、誘導体等のなかから任意に選択してよく、1種を単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。

0059

また、アンカーコート剤において、アクリルポリオール(1)のOH基に対するイソシアネート化合物(2)のNCO基の当量比(NCO/OH)が0.3以上2.5以下であることが好ましく、0.5以上2.0以下であることがより好ましい。NCO/OHが0.3以上であると基材との密着性が向上し、2.0以下であると湿熱耐性試験後の密着性が向上する。アンカーコート剤におけるアクリルポリオール(1)とイソシアネート化合物(2)の配合量は、当量比に基づき配合されるのが好ましく、概ねアクリルポリオール(1)の100質量部に対し、イソシアネート化合物(2)が10質量部以上90質量部以下程度であることが好ましく、20質量部以上80質量部以下程度であることがより好ましい。

0060

また、アンカーコート剤は、樹脂基材と蒸着層との密着性をより高めるために、さらに、シランカップリング剤を含有してもよい。シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ基を有するもの、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基を有するもの、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基を有するもの、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基を有するものなどが挙げられる。また、シランカップリング剤としては1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。

0061

アンカーコート剤は、アクリルポリオール(1)とイソシアネート化合物(2)と任意成分(シランカップリング剤等)と溶媒と混合することにより調製できる。溶媒としては、アクリルポリオール(1)とイソシアネート化合物(2)を溶解し得るものであればよく、例えば酢酸メチル酢酸エチル酢酸ブチルメチルエチルケトンジオキソランテトラヒドロフランシクロヘキサノンアセトンなどが挙げられる。これらの溶媒は1種類あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。

0062

アンカーコート剤の塗布方法は、通常のコーティング方法を用いることができる。例えばディッピング法、ロールコート法、グラビアコート法、リバースコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、ダイコート法、スクリーン印刷法、スプレーコート法、グラビアオフセット法等の周知の方法を用いることができる。乾燥方法は、熱風乾燥、熱ロール乾燥、高周波照射、赤外線照射、UV照射など、熱をかける方法を1種類あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。乾燥方法において、加熱温度は、特に限定されないが、60℃以上140℃以下程度の範囲内が好ましく、残留溶剤がない程度でかつ巻き取り加工しても塗工面が裏面にくっついてしまういわゆるブロッキング現象がないような条件を適宜選択でき、必要に応じて40℃以上60℃以下程度の範囲内でエージング処理を行っても良い。

0063

アンカーコート層24の膜厚は、0.02μm以上1.0μm以下が好ましく、0.04μm以上0.5μm以下がより好ましい。0.02μm以上であると、樹脂基材11と蒸着層12との密着性が充分に良好となる。0.5μmよりも厚いと内部応力の影響が大きくなり、蒸着層12がきれいに積層されず、ガスバリア性の発現が不充分となるおそれがある。

0064

多層積層体
また、ガスバリア性積層体20は、オーバーコート層13の上層に、さらに少なくとも1組以上の蒸着層12とオーバーコート層13とが積層した多層構成としてもよい。1組以上の多層構成にすることでさらにバリア性が向上し、ネオンや二酸化炭素の透過率を大きく低減させる効果も高く、オーバーコート層が長期の耐久性を維持するのに好適である。

0065

<ラミネート樹脂層>
また、ガスバリア性積層体20は、さらに、接着層31を介してラミネート樹脂層32を積層し、最表面をラミネート樹脂層32としてもよい。最表面にラミネート樹脂層32を設けることにより、用途に応じた機能・特性を付与し、実用性を高めることができる。ここで、ラミネート樹脂層32は、片面のみに形成してもよいし、両面に形成してもよい。

0066

図3に、ラミネート樹脂層32を両面に備えたガスバリア性積層体30について、概略断面図で示す。ガスバリア性積層体30は、樹脂基材11の一方の面に、アンカーコート層24、蒸着層12、オーバーコート層13、接着層31、ラミネート樹脂層32が順次積層し、樹脂基材11の他方の面に、接着層33、ラミネート樹脂層34が順次積層した構成の積層体である。

0067

ラミネート樹脂層32、34の材料は、所望する機能・特性などに応じて、適宜公知の材料から選択し、用いてよい。例えば、ラミネート樹脂層32、24に、ヒートシール性のある樹脂で構成されるシーラントフィルムを用いることで、ガスバリア性積層体30を、袋状包装体などを形成する際の接着部に利用することができる。シーラントフィルムを構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等が挙げられる。シーラントフィルムの厚さは、目的に応じて決められるが、一般的には15μm以上200μm以下の範囲である。なお、ラミネート樹脂層32、34を両面に積層する場合、いずれか一方にシーラントフィルムを用い、他方にシーラントフィルム以外の樹脂フィルムを用いた構成としてもよい。

0068

例えば、ラミネート樹脂層32、34に、ポリエチレンテレフタレートフィルムポリエチレンナフタレートフィルムを用いることで、ガスバリア性積層体を、液晶表示素子や、太陽電池、電磁波シールドタッチパネルで使用する透明伝導シートなどの封止材として利用することもできる。ラミネート樹脂層32、34の形成は、選択したラミネート樹脂層32、34の材料に応じて、適宜公知の接着方法を用いて行ってよい。例えば、接着剤を用いたドライラミネート熱接着性樹脂を用いた押出成形、などのラミネート方法を用いてもよい。接着剤を用いたドライラミネートの場合、接着剤が接着層を形成する構成となる。また、熱接着性樹脂を用いた押出成形の場合、熱接着性樹脂が接着層31を形成する構成となる。

0069

以下、本発明のガスバリア性積層体の実施例について詳細に説明する。ただし、本発明のガスバリア性積層体は、実施例で示した様態に限定されるものではない。なお、オーバーコート層形成用の塗布液およびアンカーコート剤における有機ケイ素化合物またはその加水分解物の含有量を示す「固形分」は、加水分解した有機ケイ素化合物が重合し、成膜される塗膜重量に換算した量とする。

0070

また、ネオンガス透過率の測定はヤナコ製差圧式ガス透過率測定装置GTR−30XTを用いて、ネオンをテストガスとして測定条件40℃、0%R.Hにおけるネオンガス透過率〔cc/m2・day・atm〕:dry−NeTRとテストガスを温調バブリングボトルにより加湿調整して、40℃90%R.Hにおける加湿度条件下のネオンガス透過率〔cc/m2・day・atm〕:wet−NeTRを測定し、乾燥状態と湿潤状態の透過率比d/w−NeTRとを求めた。

0071

また、水蒸気透過度の測定は、モダンコントロール社製の水蒸気透過度計(MOCON PERATRAN−W 3/31)を用いて、40℃−90%RH雰囲気下での水蒸気透過度〔g/m2・day〕を測定した。

0072

(実施例1)
まず、樹脂基材11上に蒸着層12を形成した。樹脂基材11には、片面がコロナ処理された厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社、T60)を用いた。また、真空蒸着機を使用して、上記樹脂基材11のコロナ処理面に、直接、元素比O/Siが1.5になるように金属ケイ素粉末及び二酸化ケイ素粉末を混合した蒸着材料(A)を蒸着し、樹脂基材上に蒸着層12を形成した。このとき、形成された蒸着層(SiOx蒸着膜)は厚さ50nmであった。

0073

次に、オーバーコート層形成用の塗布液を調製した。
オーバーコート塗布液:テトラエトキシシラン(TEOS)の加水分解溶液(0.01Nの塩酸を用いて水としてテトラエトキシシランの5倍モル当量加えたもの)と、ポリビニルアルコールの水溶液とを、TEOSのSiO2換算量とPVAとの質量比が70:30となるように混合して固形分5質量%の溶液を調製した。

0074

次に、蒸着層12上に塗布液を塗布し、加熱乾燥し、オーバーコート層13を形成した。塗布液の塗工には、バーコートを用いた。また、加熱乾燥の条件は、120℃、2分間とした。このとき、形成されたオーバーコート層13の乾燥膜厚は、膜厚0.5μmであった。

0075

上より、樹脂基材11/蒸着層12/オーバーコート層13がこの順で積層された実施例1のガスバリア性積層体を製造した。実施例1のガスバリア性積層体において、各層の膜厚は、樹脂基材11:12μm/蒸着層12:50nm/オーバーコート層13:0.5μmであった。

0076

検査測定
実施例1のガスバリア性積層体について、各種ガス透過率測定を行った。ここで、水蒸気透過度(WVTR)の測定は、(1)製造直後(初期)と、(2)加速劣化試験(85℃85%RHで500時間の保存試験)後と、の2回行った。
その結果、初期のWVTRは0.08g/(m2・day)、加速劣化試験後のWVTRは0.06g/(m2・day)であった。測定結果を表1に示す。

0077

(実施例2)
まず、アンカーコート剤を調製した。アンカーコート剤は、OH基価が178mgKOH/gになるように、モノマーとして、ヒドロキシエチルメタクリレートHEMA)とメチルメタクリレート(MMA)を共重合させてアクリルポリオール(重量平均分子量約10000)を調整し、該アクリルポリオールを主剤とし、硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を、主剤のOH基量に対して0.5当量となるように配合した固形分5質量%のメチルエチルケトン溶液とした。

0078

次に、樹脂基材11上にアンカーコート剤を塗布し、アンカーコート層24を形成した。樹脂基材11には、片面がコロナ処理された厚さ50μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社、T60)を用いた。また、グラビアコート機を用いて、アンカーコート剤を上記樹脂基材のコロナ処理面に塗工し、50℃の恒温室に48時間保管(エージング処理)し、アンカーコート層を形成した。このとき、アンカーコート層24の乾燥膜厚は、0.15μmであった。

0079

次に、アンカーコート層24上に蒸着層12を形成した。真空蒸着機を使用して、元素比O/Siが1.5になるように金属ケイ素粉末及び二酸化ケイ素粉末を混合した蒸着材料(A)を蒸着し、樹脂基材11上に蒸着層12を形成した。このとき、形成された蒸着層12(SiOx蒸着膜)は厚さ50nmであった。

0080

次に、オーバーコート層形成用の塗布液を調整した。塗布液は、1,3,5−トリス(3−トリメトキシシリルプロピルイソシアヌレートの加水分解溶液(0.001Nの塩酸を用いて水としてシリルイソシアヌレートの6倍モル当量加えたもの)と、テトラエトキシシランを、シリルイソシアヌレート:テトラエトキシシラン=20:80(モル比)となるように混合し、IPAにて希釈して固形分5質量%の溶液としたものとした。

0081

次に、蒸着層12上に塗布液を塗布し、加熱乾燥し、オーバーコート層13を形成した。塗布液の塗工には、バーコートを用いた。また、加熱乾燥の条件は、120℃,2分間とした。このとき、形成されたオーバーコート層の乾燥膜厚は、膜厚0.5μmであった。

0082

以上より、樹脂基材11/アンカーコート層24/蒸着層12/オーバーコート層13がこの順で積層された本実施例のガスバリア性積層体を製造した。本実施例のガスバリア性積層体20において、各層の膜厚は、樹脂基材11:50μm/アンカーコート層24:0.15μm/蒸着層12:50nm/オーバーコート層13:0.5μmであった。

0083

[検査測定]
実施例2で得られたガスバリア性積層体について、実施例1と同様にして、各種ガスの透過率測定を行った。その結果、初期のWVTRは0.03g/(m2・day)、加速劣化試験後のWVTRは0.03g/(m2・day)であった。測定結果を表1に示す。

0084

(実施例3)
オーバーコート層形成用の塗布液を以下に示す塗布液の組成とし、実施例2と同様に真空蒸着機を使用して、元素比O/Siが1.5になるように金属ケイ素粉末及び二酸化ケイ素粉末を混合した蒸着材料(A)を蒸着し、樹脂基材上に蒸着層を形成した。このとき、形成された蒸着層(SiOx蒸着膜)は厚さ50nmであった。

0085

<塗布液>
オーバーコート層形成用の塗布液は、1,3,5−トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートの加水分解溶液(0.001Nの塩酸を用いて水としてシリルイソシアヌレートの6倍モル当量加えたもの)と、グリシドキシプロピルトリメトキシシーラントテトラエトキシシランを、シリルイソシアヌレート:グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:テトラエトキシシラン=20:10:70(モル比)となるように混合し、IPAにて希釈して固形分5質量%の溶液(実施例3溶液A)を調製した。

0086

次に、溶液Aと、実施例2でアンカーコート剤として調製した固形分5質量%のメチルエチルケトン溶液(アクリルポリオールとイソシアネート系化合物の混合液)とを、オーバーコート層中の固形分比が90:10になるように混合し、塗布液を調製した。
以上より、樹脂基材11/アンカーコート層24/蒸着層12/オーバーコート層13がこの順で積層された本実施例のガスバリア性積層体を製造した。実施例3のガスバリア性積層体において、各層の膜厚は、樹脂基材11:50μm/アンカーコート層24:0.15μm/蒸着層12:50nm/オーバーコート層13:0.5μm、であった。

0087

[検査測定]
実施例3で得られたガスバリア性積層体について、実施例1と同様にして、各種ガスの透過率測定を行った。
その結果、初期のWVTRは0.05g/(m2・day)、加速劣化試験後のWVTRは0.04g/(m2・day)であった。測定結果を表1に示す。

0088

(比較例1)
樹脂基材11に、片面がコロナ処理された厚さ50μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社、T60)を用い、オーバーコート層13を設けない以外は実施例2と同様にアンカーコート層、蒸着層を設け、樹脂基材11/アンカーコート層24/蒸着層12がこの順で積層された比較例1のガスバリア性積層体を製造した。

0089

[検査測定]
比較例1で得られたガスバリア性積層体について、実施例1と同様にして、各種ガスの透過率測定を行った。
その結果、初期のWVTRは0.3g/(m2・day)、加速劣化試験のWVTRは2.3g/(m2・day)であった。測定結果を表1に示す。

0090

(比較例2)
オーバーコート層形成用塗布液の組成を実施例1で用いたものと同じ材料で組成比を30:70とした以外は、実施例2と同様にガスバリア性積層体を製造した。
以上より、樹脂基材11/アンカーコート層24/蒸着層12/オーバーコート層13がこの順で積層された比較例2のガスバリア性積層体を製造した。

0091

[検査測定]
比較例2で得られたガスバリア性積層体について、実施例1と同様にして、各種ガスの透過率測定を行った。
その結果、初期のWVTRは0.2g/(m2・day)であり、加速劣化試験後のWVTRは2.5g/(m2・day)であった。測定結果を表1に示す。

0092

実施例1〜3および比較例1〜2で得た積層体の層構成使用材料)と水蒸気透過度(WVTR)等の測定結果を表1にまとめて示す。なお、表1中の「AC層」は「アンカーコート層」を示し、表1中の「OC層」は「オーバーコート層」を示す。

0093

0094

<評価>
実施例1〜3のガスバリア性積層体のガスバリア性は、ネオン透過率の湿潤状態における値が10cc/(m2・day・atm)以下と低く、かつ乾燥状態よりも高いバリア性を有しており、WVTRの初期値も低く、優れた水蒸気バリア性を有していた。また、加速劣化試験後も、WVTRの値が初期値からそれほど増加していなかった。一方、比較例1、2のガスバリア性積層体のガスバリア性は、乾燥状態におけるネオン透過率は低いものの、湿潤状態ではバリア性の低下が観察された。加速劣化試験後、WVTRの値も初期値に比べて10倍以上増加しており、WVTRが1.0g/(m2・day)より大きい値を示した。

実施例

0095

以上より、本発明のガスバリア性積層体は、加速劣化試験(85℃、85%R.H.で500時間の保存試験)後であってもガスバリア性を維持すること(具体的には、WVTRが1g/(m2・day)以下程度)ができ、過酷環境下であってもガスバリア性を維持することが確認された。このため、ボイルやレトルト殺菌のような処理を行う包装材料用途、屋外での長時間の使用が想定される太陽電池用途、などの過酷環境下であっても好適に用いることができることが確認された。

0096

本発明のガスバリア性積層体は、ガスバリア性、透明性、耐久性、を高度なレベルで兼ね備えていることから、ガスバリア性積層体を必要とする分野に広範に利用できる。例えば、(1)医薬品や食料などの包装用フィルム、(2)半導体ウェハなどの電子部品や精密部品の包装用フィルム、(3)液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ部材、(4)太陽電池におけるバックシート用途およびフロントシート用途、などの分野に好適に利用が期待されるが、これに限るものではない。

0097

10ガスバリア性積層体
11樹脂基材
12蒸着層
13オーバーコート層
20 ガスバリア性積層体
24アンカーコート層
30 ガスバリア性積層体
31接着層
32ラミネート樹脂層
33 接着層
34 ラミネート樹脂層

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