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技術 管の肉厚測定装置および肉厚測定方法

出願人 日本製鉄株式会社
発明者 山根明仁
出願日 2015年12月24日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2015-252375
公開日 2017年6月29日 (3年5ヶ月経過) 公開番号 2017-113790
状態 特許登録済
技術分野 管の製造;マンドレル 圧延のマーキング、インディケータなど
主要キーワード 肉厚測定器 高圧環境下 各放射線源 肉厚測定装置 肉厚測定 シームレス鋼管 γ線源 各圧延ロール
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図面 (20)

課題

管の偏肉状況を的確に把握することが可能な管の肉厚測定装置および肉厚測定方法を提供する。

解決手段

測定対象となる管10の軸方向に垂直な断面において、管10の外側に、k個の放射線源14aと、k個の検出器14bとが、管10の周方向に交互に配置された肉厚測定装置であって、前記kは6n+3(nは2以上の自然数)である、管の肉厚測定装置。

概要

背景

図1は、継目無管の製造工程の一例を示した図である。加熱炉で加熱されたビレットは、図示しない穿孔機によって穿孔圧延され中空素管10となる。中空素管10は、マンドレルバー11および複数のスタンドからなるマンドレルミル12を用いて延伸圧延され、さらにサイザ13等によって外径肉厚の調整がなされ、定径圧延される。

継目無管の製造工程において問題となるのが、周方向の管の厚さに偏りが生じるいわゆる偏肉の問題である。偏肉が生じると、肉厚の薄い部分である薄肉部において強度不足となり、高圧環境下で使用する場合、パイプが潰れるいわゆる圧壊の原因ともなり得る。偏肉には、図2に示すように、発生原因に応じた種々の形状が存在する。

偏肉の発生原因の1つに、上記のマンドレルバーおよびマンドレルミルによる延伸圧延工程が挙げられる。図3は、管軸方向に見たマンドレルバー11および2つのスタンドのマンドレルミル12を示した図である。図3aに示されるのが2ロール式マンドレルミルである。2つの圧延ロール12aが対向するように配置されており、隣り合うスタンド同士で圧延ロール12aの圧下方向がそれぞれ90°ずれる構成となっている。一方、図3bに示されるのが3ロール式マンドレルミルである。3つの圧延ロール12aがそれぞれ圧下方向において120°をなすように配置されており、隣り合うスタンド同士で、圧延ロール12aの圧下方向がそれぞれ60°ずれる構成となっている。

偏肉のない管を製造するためには、各スタンドにおける圧延ロールが適切に配置されている必要がある。しかしながら、マンドレルミルを構成する圧延ロールの一部の圧下位置が、適切な配置からロールの圧下方向および/または軸方向にずれてしまうため、偏肉が発生することになる。

2ロール式マンドレルミルを用いた場合、1つのスタンドにおいて対向する圧延ロールの間隔を狭め、それと隣接するスタンドにおいて対向する圧延ロールの間隔を広げた場合、2次偏肉が生じる傾向にあり、両スタンドにおける圧延ロールの間隔をともに狭めるか広げた場合には、4次偏肉が生じる傾向にある。なお、2つの圧延ロールは対向しているため、軸方向のずれが生じないよう調整することは容易である。

上記の傾向から、2ロール式マンドレルミルの場合、圧延後の管の2次偏肉または4次偏肉の発生状況調査し、その結果に基づいてフィードバック制御することによって、適切な圧下位置を導き、偏肉のない管を製造することが可能になる。

一方、3ロール式マンドレルミルの場合、圧延ロールの数が増えることから各ロールの位置関係の自由度が増し、圧下位置の制御が困難になる。また、各ロールの圧下位置の変化に伴い、3次偏肉または6次偏肉だけでなく、2次偏肉または4次偏肉等も生じる可能性があり、適切な圧下位置からのずれと偏肉状態との対応関係はより複雑になる。

管の肉厚は、使用するマンドレルバーの外径、マンドレルミルのロール孔型径およびマンドレルバーとマンドレルとの間隔によって決定される。偏肉が発生する度にマンドレルバーおよびマンドレルミルの変更を行うことは生産性の観点から現実的でない。そのため、マンドレルミルの各圧延ロールの圧下位置を適切な配置に調整し、マンドレルバーとマンドレルミルとの間隔を変更することによって、偏肉を解消する必要がある。

例えば、特許文献1には、各圧延ロールの溝底部から両フランジ部側にずれた部分に相当する位置である12箇所の被圧延材の肉厚を測定し、当該測定値に基づいて各圧延ロールの圧下位置を調整する圧延ロールの圧下位置調整方法が開示されている。

概要

管の偏肉状況を的確に把握することが可能な管の肉厚測定装置および肉厚測定方法を提供する。測定対象となる管10の軸方向に垂直な断面において、管10の外側に、k個の放射線源14aと、k個の検出器14bとが、管10の周方向に交互に配置された肉厚測定装置であって、前記kは6n+3(nは2以上の自然数)である、管の肉厚測定装置。

目的

本発明は、管の偏肉状況を的確に把握することが可能な管の肉厚測定装置および肉厚測定方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

測定対象となる管の軸方向に垂直な断面において、前記管の外側に、放射線ビーム出射するk個の放射線源と、前記放射線ビームが入射されるk個の検出器とが、前記管の周方向における一方向に沿って交互に配置され、前記放射線源から出射し、前記管を透過して前記検出器に入射した放射線ビームの強度に基づいて管の肉厚を測定する装置であって、前記k個の放射線源と前記k個の検出器とは、各放射線源から出射された放射線ビームが、該放射線源から前記一方向に向かって(k+1)/2個目の検出器に入射され、該放射線源から出射された放射線ビームと、該放射線源の前記一方向に向かって1個目の検出器に入射される放射線ビームとが、管の肉厚部内において交点を成して交叉し、前記k個の放射線源から出射された放射線ビームによって、前記肉厚部内にk個の前記交点が形成され、隣り合う前記交点を直線で結んだ場合に正k角形が形成されるように配置されており、前記kは下記(i)式を満足する、管の肉厚測定装置。k=6n+3・・・(i)ただし、nは2以上の自然数である。

請求項2

3つの圧延ロールを有するスタンドが管の進行方向に複数並んで配設され、隣り合う前記スタンド同士で、前記圧延ロールの圧下方向がそれぞれ略60°ずれる3ロール式マンドレルミルと、前記管の進行方向に延びるマンドレルバーとを備えた圧延装置によって圧延された管の肉厚を測定する、請求項1に記載の管の肉厚測定装置であって、前記マンドレルバーの軸方向に垂直であって、前記マンドレルバーの中心を原点とする仮想的な座標平面において、前記原点から1つの圧延ロールの溝底部に延びる方向を基準方向とした時に、前記基準方向と、前記原点から各肉厚測定箇所に延びる方向との成す角度が、下記(ii)式を満足する、管の肉厚測定装置。θ1i=(2π/k)i−π/2k(i=1,2,・・・,k)・・・(ii)ただし、θ1iは、前記基準方向と、前記原点からi番目の肉厚測定箇所に延びる方向との成す角度を意味し、反時計回りを正として、単位はラジアンである。

請求項3

測定対象となる管の軸方向に垂直な断面において、前記管の外側に、放射線ビームを出射するk個の放射線源と、前記放射線ビームが入射されるk個の検出器とを、前記管の周方向における一方向に沿って交互に配置し、前記放射線源から出射し、前記管を透過して前記検出器に入射した放射線ビームの強度に基づいて管の肉厚を測定する方法であって、各放射線源から放射線ビームを出射して、該放射線源から前記一方向に向かって(k+1)/2個目の検出器に入射させ、該放射線源から出射した放射線ビームと、該放射線源の前記一方向に向かって1個目の検出器に入射される放射線ビームとを、管の肉厚部内において交点を成して交叉させ、前記k個の放射線源から出射された放射線ビームによって、前記肉厚部内にk個の前記交点が形成され、隣り合う前記交点を直線で結んだ場合に正k角形が形成されるように、前記k個の放射線源と前記k個の検出器とを配置し、前記kが下記(i)式を満足するよう設定する、管の肉厚測定方法。k=6n+3・・・(i)ただし、nは2以上の自然数である。

請求項4

3つの圧延ロールを有するスタンドが管の進行方向に複数並んで配設され、隣り合う前記スタンド同士で、前記圧延ロールの圧下方向がそれぞれ略60°ずれる3ロール式マンドレルミルと、前記管の進行方向に延びるマンドレルバーとを備えた圧延装置によって圧延された管の肉厚を測定する、請求項3に記載の管の肉厚測定方法であって、前記マンドレルバーの軸方向に垂直であって、前記マンドレルバーの中心を原点とする仮想的な座標平面において、前記原点から1つの圧延ロールの溝底部に延びる方向を基準方向とした時に、前記基準方向と、前記原点から各肉厚測定箇所に延びる方向との成す角度が、下記(ii)式を満足するよう設定する、管の肉厚測定方法。θ1i=(2π/k)i−π/2k(i=1,2,・・・,k)・・・(ii)ただし、θ1iは、前記基準方向と、前記原点からi番目の肉厚測定箇所に延びる方向との成す角度を意味し、反時計回りを正として、単位はラジアンである。

技術分野

0001

本発明は管の肉厚測定装置および肉厚測定方法係り、特に、3つの孔型ロールを用いて製造された継目無管の肉厚測定装置および肉厚測定方法に関する。

背景技術

0002

図1は、継目無管の製造工程の一例を示した図である。加熱炉で加熱されたビレットは、図示しない穿孔機によって穿孔圧延され中空素管10となる。中空素管10は、マンドレルバー11および複数のスタンドからなるマンドレルミル12を用いて延伸圧延され、さらにサイザ13等によって外径肉厚の調整がなされ、定径圧延される。

0003

継目無管の製造工程において問題となるのが、周方向の管の厚さに偏りが生じるいわゆる偏肉の問題である。偏肉が生じると、肉厚の薄い部分である薄肉部において強度不足となり、高圧環境下で使用する場合、パイプが潰れるいわゆる圧壊の原因ともなり得る。偏肉には、図2に示すように、発生原因に応じた種々の形状が存在する。

0004

偏肉の発生原因の1つに、上記のマンドレルバーおよびマンドレルミルによる延伸圧延工程が挙げられる。図3は、管軸方向に見たマンドレルバー11および2つのスタンドのマンドレルミル12を示した図である。図3aに示されるのが2ロール式マンドレルミルである。2つの圧延ロール12aが対向するように配置されており、隣り合うスタンド同士で圧延ロール12aの圧下方向がそれぞれ90°ずれる構成となっている。一方、図3bに示されるのが3ロール式マンドレルミルである。3つの圧延ロール12aがそれぞれ圧下方向において120°をなすように配置されており、隣り合うスタンド同士で、圧延ロール12aの圧下方向がそれぞれ60°ずれる構成となっている。

0005

偏肉のない管を製造するためには、各スタンドにおける圧延ロールが適切に配置されている必要がある。しかしながら、マンドレルミルを構成する圧延ロールの一部の圧下位置が、適切な配置からロールの圧下方向および/または軸方向にずれてしまうため、偏肉が発生することになる。

0006

2ロール式マンドレルミルを用いた場合、1つのスタンドにおいて対向する圧延ロールの間隔を狭め、それと隣接するスタンドにおいて対向する圧延ロールの間隔を広げた場合、2次偏肉が生じる傾向にあり、両スタンドにおける圧延ロールの間隔をともに狭めるか広げた場合には、4次偏肉が生じる傾向にある。なお、2つの圧延ロールは対向しているため、軸方向のずれが生じないよう調整することは容易である。

0007

上記の傾向から、2ロール式マンドレルミルの場合、圧延後の管の2次偏肉または4次偏肉の発生状況調査し、その結果に基づいてフィードバック制御することによって、適切な圧下位置を導き、偏肉のない管を製造することが可能になる。

0008

一方、3ロール式マンドレルミルの場合、圧延ロールの数が増えることから各ロールの位置関係の自由度が増し、圧下位置の制御が困難になる。また、各ロールの圧下位置の変化に伴い、3次偏肉または6次偏肉だけでなく、2次偏肉または4次偏肉等も生じる可能性があり、適切な圧下位置からのずれと偏肉状態との対応関係はより複雑になる。

0009

管の肉厚は、使用するマンドレルバーの外径、マンドレルミルのロール孔型径およびマンドレルバーとマンドレルとの間隔によって決定される。偏肉が発生する度にマンドレルバーおよびマンドレルミルの変更を行うことは生産性の観点から現実的でない。そのため、マンドレルミルの各圧延ロールの圧下位置を適切な配置に調整し、マンドレルバーとマンドレルミルとの間隔を変更することによって、偏肉を解消する必要がある。

0010

例えば、特許文献1には、各圧延ロールの溝底部から両フランジ部側にずれた部分に相当する位置である12箇所の被圧延材の肉厚を測定し、当該測定値に基づいて各圧延ロールの圧下位置を調整する圧延ロールの圧下位置調整方法が開示されている。

0011

特開2005−131706号公報

先行技術

0012

生豊、奥精、岡逸雄、村上昭一、シームレス鋼管用熱間肉厚計の開発、川崎製鉄技報、1982年、第14巻、第2号、p.156−164

発明が解決しようとする課題

0013

図4は、継目無管の圧延装置の一例を概略的に示した図である。圧延装置は、3つの圧延ロール12aを有するスタンドが、管の進行方向に複数並んで配設された3ロール式マンドレルミル12とマンドレルバー11とを備える。また、隣り合うスタンド同士で、圧延ロール12aの圧下方向がそれぞれ略60°ずれる構成となっている。

0014

そして、図5は、マンドレルバー11の軸方向に垂直な方向における、マンドレルバー11および3つの圧延ロール12aの断面を示した図である。図5に模式的に示しているように、各圧延ロールの圧下位置が適切な配置からずれることによって、偏肉が生じる。

0015

したがって、偏肉の状況、すなわち、加工後の間の肉厚分布を把握することによって、圧延ロールのロール軸方向およびロール圧下方向におけるずれを求めることが可能になる。管の肉厚分布を把握するためには、管の全周にわたる肉厚を連続的に測定することが理想的である。しかしながら、熱間加工中の管の肉厚を連続的に測定することは困難である。そのため、肉厚分布を把握するため、γ線を利用した肉厚測定器を用いて周方向の全周にわたって複数個所を離散的に測定する方法が用いられている(非特許文献1を参照。)。

0016

図6は、γ線肉厚計14の構成の一例を説明するための概略図である。図6に示す構成では、周方向に9箇所の肉厚の測定が可能である。γ線肉厚計14は、γ線源14aから発せられたγ線をγ線検出器14bで検出し、γ線の減衰量から通過した管断面の厚さを計測するものである。この際、γ線は管の断面を2箇所通過するため、その2箇所の合計した厚さが得られることになるが、管断面の1箇所につき2方向から発せられるγ線が通過するため、それぞれの箇所における肉厚を求めることができる。

0017

ここで図7に示すように、圧延ロールのロール軸方向およびロール圧下方向におけるずれを求めるためには、管の当該圧延ロールに相当する部分において、少なくとも2箇所で肉厚を測定し、それらの偏差を算出する必要がある。また、溝底部から離れた位置では、圧延ロールの曲率が一定な範囲から外れてくるため、算出結果に大きな誤差を生じさせる結果となる。そのため、溝底部付近に相当する位置の複数箇所において管の肉厚を測定する必要がある。したがって、3ロール式マンドレルミルの場合、6個の圧延ロールの溝底部付近に相当する位置で2箇所ずつの計12箇所において肉厚が測定できれば、全ての圧延ロールの適切な圧下位置を算出できることとなる。

0018

しかしながら、上記のγ線肉厚計を用いる場合、その測定箇所の数が偶数であると肉厚を算出することができなくなるため、奇数とする必要がある(例えば、非特許文献1を参照。)。したがって、γ線肉厚計を用いて特許文献1に記載されるように、単純に各圧延ロールの溝底部から両フランジ部側にずれた部分に相当する位置である12箇所の肉厚の測定を行うことはできないという問題がある。

0019

本発明は、管の偏肉状況を的確に把握することが可能な管の肉厚測定装置および肉厚測定方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0020

本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、下記の管の肉厚測定装置および肉厚測定方法を要旨とする。

0021

(1)測定対象となる管の軸方向に垂直な断面において、前記管の外側に、放射線ビーム出射するk個の放射線源と、前記放射線ビームが入射されるk個の検出器とが、前記管の周方向における一方向に沿って交互に配置され、
前記放射線源から出射し、前記管を透過して前記検出器に入射した放射線ビームの強度に基づいて管の肉厚を測定する装置であって、
前記k個の放射線源と前記k個の検出器とは、
各放射線源から出射された放射線ビームが、該放射線源から前記一方向に向かって(k+1)/2個目の検出器に入射され、
該放射線源から出射された放射線ビームと、該放射線源の前記一方向に向かって1個目の検出器に入射される放射線ビームとが、管の肉厚部内において交点を成して交叉し、
前記k個の放射線源から出射された放射線ビームによって、前記肉厚部内にk個の前記交点が形成され、
隣り合う前記交点を直線で結んだ場合に正k角形が形成されるように配置されており、
前記kは下記(i)式を満足する、管の肉厚測定装置。
k=6n+3 ・・・(i)
ただし、nは2以上の自然数である。

0022

(2)3つの圧延ロールを有するスタンドが管の進行方向に複数並んで配設され、隣り合う前記スタンド同士で、前記圧延ロールの圧下方向がそれぞれ略60°ずれる3ロール式マンドレルミルと、前記管の進行方向に延びるマンドレルバーとを備えた圧延装置によって圧延された管の肉厚を測定する、上記(1)に記載の管の肉厚測定装置であって、
前記マンドレルバーの軸方向に垂直であって、前記マンドレルバーの中心を原点とする仮想的な座標平面において、前記原点から1つの圧延ロールの溝底部に延びる方向を基準方向とした時に、前記基準方向と、前記原点から各肉厚測定箇所に延びる方向との成す角度が、下記(ii)式を満足する、管の肉厚測定装置。
θ1i=(2π/k)i−π/2k (i=1,2,・・・,k) ・・・(ii)
ただし、θ1iは、前記基準方向と、前記原点からi番目の肉厚測定箇所に延びる方向との成す角度を意味し、反時計回りを正として、単位はラジアンである。

0023

(3)測定対象となる管の軸方向に垂直な断面において、前記管の外側に、放射線ビームを出射するk個の放射線源と、前記放射線ビームが入射されるk個の検出器とを、前記管の周方向における一方向に沿って交互に配置し、
前記放射線源から出射し、前記管を透過して前記検出器に入射した放射線ビームの強度に基づいて管の肉厚を測定する方法であって、
各放射線源から放射線ビームを出射して、該放射線源から前記一方向に向かって(k+1)/2個目の検出器に入射させ、
該放射線源から出射した放射線ビームと、該放射線源の前記一方向に向かって1個目の検出器に入射される放射線ビームとを、管の肉厚部内において交点を成して交叉させ、
前記k個の放射線源から出射された放射線ビームによって、前記肉厚部内にk個の前記交点が形成され、
隣り合う前記交点を直線で結んだ場合に正k角形が形成されるように、
前記k個の放射線源と前記k個の検出器とを配置し、
前記kが下記(i)式を満足するよう設定する、管の肉厚測定方法。
k=6n+3 ・・・(i)
ただし、nは2以上の自然数である。

0024

(4)3つの圧延ロールを有するスタンドが管の進行方向に複数並んで配設され、隣り合う前記スタンド同士で、前記圧延ロールの圧下方向がそれぞれ略60°ずれる3ロール式マンドレルミルと、前記管の進行方向に延びるマンドレルバーとを備えた圧延装置によって圧延された管の肉厚を測定する、上記(3)に記載の管の肉厚測定方法であって、
前記マンドレルバーの軸方向に垂直であって、前記マンドレルバーの中心を原点とする仮想的な座標平面において、前記原点から1つの圧延ロールの溝底部に延びる方向を基準方向とした時に、前記基準方向と、前記原点から各肉厚測定箇所に延びる方向との成す角度が、下記(ii)式を満足するよう設定する、管の肉厚測定方法。
θ1i=(2π/k)i−π/2k (i=1,2,・・・,k) ・・・(ii)
ただし、θ1iは、前記基準方向と、前記原点からi番目の肉厚測定箇所に延びる方向との成す角度を意味し、反時計回りを正として、単位はラジアンである。

発明の効果

0025

本発明によれば、各圧延ロールに相当する位置において管の肉厚を複数個所で測定できるため、圧延後の管の偏肉状況を的確に把握することが可能となる。

図面の簡単な説明

0026

継目無管の製造工程の一例を示した図である。
種々の偏肉の形状を説明するための図である。
管軸方向に見たマンドレルバーおよびマンドレルミルを示した図である。
圧延装置の一例を概略的に示した図である。
マンドレルバーおよび圧延ロールの断面を示した図である。
γ線肉厚計の構成の一例を説明するための概略図である。
圧延ロールに相当する部分の2箇所での肉厚の偏差を算出する方法を説明する図である。
本発明の一実施形態に係る肉厚測定装置の概略図である。
仮想的な座標平面における、マンドレルバーおよび圧延ロールの断面、ならびに、肉厚測定箇所を示した図である。
原点から各肉厚測定箇所に延びる方向と各圧延ロールの溝底部に延びる方向とが成す角度を示した図である。
原点から各肉厚測定箇所に延びる方向と各圧延ロールの溝底部に延びる方向とが成す角度を示した図である。
仮想的な座標平面における、マンドレルバーおよび圧延ロールの断面、ならびに、肉厚測定箇所を示した図である。
原点から各肉厚測定箇所に延びる方向と各圧延ロールの溝底部に延びる方向とが成す角度を示した図である。
仮想的な座標平面における、マンドレルバーおよび圧延ロールの断面、ならびに、肉厚測定箇所を示した図である。
原点から各肉厚測定箇所に延びる方向と各圧延ロールの溝底部に延びる方向とが成す角度を示した図である。
仮想的な座標平面における、マンドレルバーおよび圧延ロールの断面、ならびに、肉厚測定箇所を示した図である。
原点から各肉厚測定箇所に延びる方向と各圧延ロールの溝底部に延びる方向とが成す角度を示した図である。
原点から各肉厚測定箇所に延びる方向と各圧延ロールの溝底部に延びる方向とが成す角度を示した図である。
原点から各肉厚測定箇所に延びる方向と各圧延ロールの溝底部に延びる方向とが成す角度を示した図である。
原点から各肉厚測定箇所に延びる方向と各圧延ロールの溝底部に延びる方向とが成す角度を示した図である。
各圧延ロールの溝底部から1番目に近い測定箇所および2番目に近い測定箇所までの角度の最大値を示した図である。

実施例

0027

図8は、本発明の一実施形態に係る肉厚測定装置14の概略図である。肉厚測定装置14は、測定対象となる管10の軸方向に垂直な断面において、管10の外側に、放射線ビームを出射するk個の放射線源14aと、前記放射線ビームが入射されるk個の検出器14bとが、管10の周方向における一方向Aに沿って交互に配置されており、放射線源14aから出射し、管10を透過して検出器14bに入射した放射線ビームの強度に基づいて管10の肉厚を測定する。なお、図8に示す例においては、kは15である。

0028

そして、放射線源14aおよび検出器14bは、以下の条件(a)〜(c)を満たすように配置されている。

0029

(a)各放射線源から出射された放射線ビームは、該放射線源14a1から一方向Aに向かって、(k+1)/2個目(図8に示す例では、8個目)の検出器14b8に入射される。

0030

(b)放射線源14a1から出射された放射線ビームと、放射線源14a1の一方向Aに向かって1個目の検出器14b1に入射される放射線ビームとが、管の肉厚部内において交点B1を成して交叉する。

0031

(c)k個の放射線源14aから出射された放射線ビームによって、管10の肉厚部内にk個の交点が形成され、隣り合う交点を直線で結んだ場合に正k角形(図8に示す例では、正15角形)が形成される。

0032

また、放射線源および検出器の数k、すなわち、肉厚測定箇所の数は、各圧延ロールに相当する位置において2箇所以上確保する必要があり、かつ、奇数でなければならないことから、13以上でなければならない。また、解析精度の観点からは肉厚測定箇所の数は、多いほど好ましいが、その一方、その数が過大であると設備費用の観点から好ましくない。解析精度と経済性とを両立するため、本発明においては、放射線源および検出器の数kは、下記(i)式を満足する必要がある。
k=6n+3 ・・・(i)
ただし、nは2以上の自然数である。

0033

kの数が上記(i)式を満足する必要がある理由を以下に詳しく説明する。

0034

図9は、マンドレルバーの軸方向に垂直であって、マンドレルバーの中心を原点とする仮想的な座標平面における、マンドレルバーおよび6つの圧延ロールの断面、ならびに、肉厚測定箇所を示した図である。図中のR1〜R6は原点から各圧延ロールの溝底部に延びる方向を示しており、M1〜M13は原点から肉厚測定箇所に延びる方向を示している。図中では、R6の方向を基準方向としている。

0035

図9に示す座標平面上において、基準方向と、原点から各肉厚測定箇所に延びる方向との成す角度を下記(iii)式で表し、基準方向と、原点から各圧延ロールの溝底部に延びる方向との成す角度を下記(iv)式で表す。なお、基準方向と成す角度は、反時計回りを正とし、単位はラジアンである。
θ1i=(2π/k)i+δ (i=1,2,・・・,k) ・・・(iii)
θ2j=(2π/6)j (j=1,2,・・・,6) ・・・(iv)

0036

図9に示す配置では、肉厚測定箇所を13箇所(k=13)とし、12番目の肉厚測定箇所の方向(M12)が6つ目の圧延ロールの溝底部の方向(R6)と一致するように配置している。すなわち、|θ112−θ26|=0となる。

0037

図10は、上記の配置において、各肉厚測定箇所の方向が各圧延ロールの溝底部の方向と成す角度を示した図である。また、図11は、上記の各肉厚測定箇所の方向と各圧延ロールの溝底部の方向とが成す角度について、30°以下の範囲に限定して示した図である。

0038

図11から分かるように、各圧延ロールに相当する位置において2箇所以上の肉厚を測定することが可能であるが、6つ目の圧延ロール12a6に関しては、1つ目の測定箇所は溝底部上にあるものの、2つ目の測定箇所が溝底部から25°以上離れている。

0039

また、肉厚測定箇所を回転させ、各肉厚測定箇所の方向と各圧延ロールの溝底部の方向とが成す角度の最大値が最も小さくなるように調整したのが、図12に示す配置である。図12に示すように、10番目の肉厚測定箇所の方向(M10)および5つ目の圧延ロールの溝底部の方向(R5)が成す角度と、12番目の肉厚測定箇所の方向(M12)および6つ目の圧延ロールの溝底部の方向(R6)が成す角度とが等しくなるように回転している。すなわち、|θ110−θ25|=|θ112−θ26|となる。

0040

図13は、上記の配置において、各肉厚測定箇所の方向が各圧延ロールの溝底部の方向と成す角度を示した図である。図13から分かるように、6つ目の圧延ロール12a6に加えて5つ目の圧延ロールに関しても、2つ目の測定箇所が溝底部から25°以上離れている結果となった。

0041

同様にして、図14に示す配置では、肉厚測定箇所を15箇所(k=15)とし、14番目の肉厚測定箇所の方向(M14)が6つ目の圧延ロールの溝底部の方向(R6)と一致するように配置している。すなわち、|θ114−θ26|=0となる。

0042

図15は、上記の配置において、各肉厚測定箇所の方向が各圧延ロールの溝底部の方向と成す角度を示した図である。図15から分かるように、全ての圧延ロールに相当する位置において溝底部から25°以内の範囲に2つの測定箇所を確保することが可能であった。

0043

さらに、肉厚測定箇所を回転させ、各肉厚測定箇所の方向と各圧延ロールの溝底部の方向とが成す角度の最大値が最も小さくなるように調整したのが、図16に示す配置である。図16に示すように、11番目の肉厚測定箇所の方向(M11)および5つ目の圧延ロールの溝底部の方向(R5)が成す角度と、14番目の肉厚測定箇所の方向(M14)および6つ目の圧延ロールの溝底部の方向(R6)が成す角度とが等しくなるように回転している。すなわち、|θ111−θ25|=|θ114−θ26|となる。

0044

図17は、上記の配置において、各肉厚測定箇所の方向が各圧延ロールの溝底部の方向と成す角度を示した図である。図17から分かるように、全ての圧延ロールに相当する位置において溝底部から20°以内の範囲に2つの測定箇所を確保することが可能であった。

0045

図18〜20は、肉厚測定箇所の数kをそれぞれ17、19および21とした時の各肉厚測定箇所の方向が各圧延ロールの溝底部の方向と成す角度を示した図である。なお、いずれの結果においても、各肉厚測定箇所の方向と各圧延ロールの溝底部の方向とが成す角度の最大値が最も小さくなるように調整している。

0046

また、図21は、以上の結果をまとめ、肉厚測定箇所の数kを13〜21とした場合における、各圧延ロールの溝底部から1番目に近い測定箇所および2番目に近い測定箇所までの角度の最大値を示した図である。

0047

図21から分かるように、kが13の時と比較してkが15の時に、圧延ロールの溝底部からの角度が大きく低下している。また、kが15の時と比較してkが17または19の時には、測定箇所の数を増やしたにもかかわらず、圧延ロールの溝底部からの角度が増加する結果となった。そして、kが21の時に、圧延ロールの溝底部からの角度が大きく低下する結果となった。

0048

本発明者は、上記の新たな知見に基づき検討をさらに進め、下記(A)式を満たす条件において、各肉厚測定箇所の方向と各圧延ロールの溝底部の方向とが成す角度の最大値が最も小さくなる条件について調査を行った。
k=6n+m ・・・(A)
ただし、nは2以上の自然数であり、mは−1、1または3である。

0049

上記の結果から、kが下記(i)式を満足する時に、圧延ロールの溝底部付近において肉厚を測定することが可能となり、高精度で各圧延ロールのロール軸方向およびロール圧下方向におけるずれを求めることができることが分かった。
k=6n+3 ・・・(i)
ただし、nは2以上の自然数である。

0050

なお、上述のように、肉厚測定箇所を増やせば、解析精度は向上するが、一方で経済性は低下する。そのバランスを考慮して、上記の各圧延ロールの溝底部から2番目に近い測定箇所までの角度の最大値に肉厚測定箇所の数kを乗じた値(以下、Iという。)を解析精度と経済性を両立するための指標として考える。

0051

kを13、17および19とした場合は、Iの値が11π/6(rad)であった。これに対して、上記(i)式が満たされるように、kを15および21とした場合は、Iの値が3π/2(rad)であった。以上の結果からも、肉厚測定箇所の数kが上記(i)式を満足する場合に、解析精度と経済性を両立し得ることが分かる。

0052

また、各肉厚測定箇所の方向と各圧延ロールの溝底部の方向とが成す角度の最大値が最も小さくなるように調整するためには、上記(i)式が満たされる場合において、上記(iii)式におけるδを−π/2kとすることが好ましい。すなわち、下記(ii)式を満足することが好ましい。
θ1i=(2π/k)i−π/2k (i=1,2,・・・,k) ・・・(ii)
ただし、θ1iは、前記基準方向と、前記原点からi番目の肉厚測定箇所に延びる方向との成す角度を意味し、反時計回りを正として、単位はラジアンである。

0053

本発明によれば、各圧延ロールに相当する位置において管の肉厚を複数個所で測定できるため、圧延後の管の偏肉状況を的確に把握することが可能となる。

0054

10.中空素管
11.マンドレルバー
12.マンドレルミル
12a.圧延ロール
12b.溝底部
13.サイザ
14.肉厚測定装置
14a.放射線源
14b.検出器

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