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技術 作物育成用土壌及び当該土壌を使用する焼結粒子

出願人 株式会社広瀬
発明者 広瀬満
出願日 2015年12月25日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2015-254387
公開日 2017年6月29日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2017-112955
状態 特許登録済
技術分野 植物の栽培 土壌改良剤および土壌安定剤
主要キーワード 確保量 地球化学 作物育成 気体窒素 含有状態 火山灰土 育成状態 耕運機
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年6月29日)のものです。
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図面 (8)

課題

土を原材料とする焼結粒子を使用することによって土壌改質し、作物の増産を実現すること。

解決手段

地上から5cm以上深い領域にて、アルミナ(Al2O3)を18.0重量%含有する土を原材料とする多孔質焼結粒子1、就中黒ボク土を原材料とする多孔質焼結粒子1を4.0重量%以上含有することによって多孔質焼結粒子1中に生息している好気性及び嫌気性バクテリアを介して、前記課題達成に寄与することができる作物育成用土壌2及び当該作物育成土壌2に使用する焼結粒子1。

概要

背景

一般に、作物育成用土壌の改質には、トラクター又は耕運機等による掘り起こし以外に無機肥料及び/又は有機肥料散布を必要不可欠としている。

しかしながら、散布された肥料の成分が土壌内にて流動しない固定状態と化し、作物の根に供給され得ない場合が発生する。

特に、我が国の土壌のうちの4割を占めている黒ボク土の場合には、リン酸が土壌内に固定され、作物へのリン酸供給量が急激に低下するという傾向にある。

このような黒ボク土におけるリン酸の固定化に対する対策として、例えば収穫を終了した水田における土起こしによって酸素を土壌内に浸透させ、好気性バクテリアの活動によって黒ボク土内に吸着されているリン(P)をリン酸(H3Po4)の状態とすることによって作物の根に供給可能とするという手法が究明されている。

土壌を原材料として焼結した場合には、多孔質焼結粒子が形成されるが、例えば特許文献1においては、好気性嫌気性バクテリア繁殖できる多孔質焼結体によって、水槽中のアンモニア並びにアンモニウム、更には亜硝酸蓄積を防止するという効果を発生させている。

しかしながら、特許文献1に係る発明は、焼結粒子と作物の育成のために使用することについては、格別の考察を行っている訳ではない。

出願人が特許権を有している特許文献2においては、焼結によって粒状とした火山灰土と、アルカリ金属又はアルカリ土類金属炭酸塩とを重量比200〜300:1の割合にて混合した混合物による鑑賞魚水槽用底床土及び炉材提唱されている。

上記の焼結粒子が炉材として使用されるのは、当該炉材が多孔質であることによって空隙が存在するからであって、必然的に好気性バクテリアが生存可能な状態にある。

然るに、特許文献2もまた、焼結粒子を作物育成のために使用することについて考察を行っている訳ではない。

概要

土を原材料とする焼結粒子を使用することによって土壌を改質し、作物の増産を実現すること。 地上から5cm以上深い領域にて、アルミナ(Al2O3)を18.0重量%含有する土を原材料とする多孔質焼結粒子1、就中黒ボク土を原材料とする多孔質焼結粒子1を4.0重量%以上含有することによって多孔質焼結粒子1中に生息している好気性及び嫌気性のバクテリアを介して、前記課題達成に寄与することができる作物育成用土壌2及び当該作物育成土壌2に使用する焼結粒子1。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

地表から5cmまでの深さの領域にて、アルミナ(Al2O3)を18.0重量%以上含有する土を原材料とする多孔質焼結粒子を4.0重量%以上含有している作物育成用土壌。

請求項2

原材料が黒ボク土であることを特徴とする請求項1記載の作物育成用土壌。

請求項3

焼結粒子の結合の程度が1.0cmの厚さとした場合に、2.5kg重/cm2以上の圧力を加えることによって、結合状態崩壊する程度であることを特徴とする請求項1、2記載の作物育成用土壌。

請求項4

焼結粒子が作物育成用の無機肥料を含有していることを特徴とする請求項1,2,3の何れか1項に記載の作物育成用土壌。

請求項5

焼結粒子の平均径が1.0mm〜5.0mmであることを特徴とする請求項1,2,3,4の何れか1項に記載の作物育成用土壌。

請求項6

請求項1,2,3,4,5の何れか1項に記載の作物育成用土壌に使用する焼結粒子。

技術分野

0001

本発明は、作物育成するために極めて有用な土壌に関するものである。

背景技術

0002

一般に、作物育成用土壌の改質には、トラクター又は耕運機等による掘り起こし以外に無機肥料及び/又は有機肥料散布を必要不可欠としている。

0003

しかしながら、散布された肥料の成分が土壌内にて流動しない固定状態と化し、作物の根に供給され得ない場合が発生する。

0004

特に、我が国の土壌のうちの4割を占めている黒ボク土の場合には、リン酸が土壌内に固定され、作物へのリン酸供給量が急激に低下するという傾向にある。

0005

このような黒ボク土におけるリン酸の固定化に対する対策として、例えば収穫を終了した水田における土起こしによって酸素を土壌内に浸透させ、好気性バクテリアの活動によって黒ボク土内に吸着されているリン(P)をリン酸(H3Po4)の状態とすることによって作物の根に供給可能とするという手法が究明されている。

0006

土壌を原材料として焼結した場合には、多孔質焼結粒子が形成されるが、例えば特許文献1においては、好気性嫌気性バクテリア繁殖できる多孔質焼結体によって、水槽中のアンモニア並びにアンモニウム、更には亜硝酸蓄積を防止するという効果を発生させている。

0007

しかしながら、特許文献1に係る発明は、焼結粒子と作物の育成のために使用することについては、格別の考察を行っている訳ではない。

0008

出願人が特許権を有している特許文献2においては、焼結によって粒状とした火山灰土と、アルカリ金属又はアルカリ土類金属炭酸塩とを重量比200〜300:1の割合にて混合した混合物による鑑賞魚水槽用底床土及び炉材提唱されている。

0009

上記の焼結粒子が炉材として使用されるのは、当該炉材が多孔質であることによって空隙が存在するからであって、必然的に好気性バクテリアが生存可能な状態にある。

0010

然るに、特許文献2もまた、焼結粒子を作物育成のために使用することについて考察を行っている訳ではない。

先行技術

0011

実用新案登録第3012439号公報
特許第2603202号公報

発明が解決しようとする課題

0012

本発明は、土を原材料とする焼結粒子を使用することによって土壌を改質し、作物の増産を実現することを課題としている。

課題を解決するための手段

0013

前記課題を解決するため、本発明の基本構成は、地表から5cmまでの深さの領域にて、アルミナ(Al2O3)を18.0重量%以上含有する土を原材料とする多孔質焼結粒子を4.0重量%以上含有している作物育成用土壌からなる。

発明の効果

0014

前記基本構成に立脚している本発明においては、多孔質の焼結粒子中に介在する好気性バクテリアの介在によってリンがリン酸状態と化し、焼結粒子中のアルミナ(Al2O3)との親和性によって焼結粒子中に保持され、リン酸イオンが当該焼結粒子に伸張した作物の根に吸着されることを可能としている。

0015

更には、ニトロソモナスニトロバクターアースロバクター等のバクテリアによる好気的活動によって、有機物から環境中に発生する有害なアンモニア態窒素を、低害な硝酸態窒素酸化分解することが可能となる。

0016

これらの作用によって、前記基本構成においては、作物の増産に寄与することが可能となる。

図面の簡単な説明

0017

前記基本構成を示す土壌の断面図であって、(a)は、本発明に係る土壌において作物を育成している状態を示しており、(b)は、土壌中における焼結粒子の含有状態を示す(尚、焼結粒子の土壌中における含有状態については専ら(b)の図示に委ね、(a)の1、2に示す領域では当該図示を省略している。)。
栽培したほうれん草の葉及びの育成の程度を対比しており、(a)は前記基本構成を採用した土壌の場合を示す。
栽培したほうれん草の葉及び茎の育成の程度を対比しており、(b)は前記基本構成を採用していない土壌の場合を示す。
栽培したほうれん草の茎の下端、即ち株の元における断面を対比した状態を示しており、(a)は前記基本構成を採用した土壌の場合を示す。
栽培したほうれん草の茎の下端、即ち株の元における断面を対比した状態を示しており、(b)は前記基本構成を採用していない土壌の場合を示す。
栽培したほうれん草の茎の育成状態を対比しており、(a)は基本構成を採用した土壌の場合を示す。
栽培したほうれん草の茎の育成状態を対比しており、(b)は前記基本構成を採用していない土壌の場合前記を示す。

0018

前記基本構成は、図1(a)、(b)に示すように、地上から所定の深さによる土壌2の領域内にアルミナ(Al2O3)を含有する土を原材料とする多孔質の焼結粒子1を含有していることを要件としており、当該深さの下限値として5cmを設定している。

0019

5cmの下限値を設定した根拠は、大抵の作物3においては5cm以上の根32を地上表面から伸張させる点にある。

0020

因みに、後述するように、前記基本構成による土壌2においてほうれん草を栽培した場合には、主根32は10cmを超える深さに伸張している。

0021

前記基本構成においては、焼結粒子1を含む相対量の下限値を4.0重量%としている。

0022

4.0重量%以上とした根拠は、後述するように5.0重量%の焼結粒子1を含有している土壌2でほうれん草の育成につき、中央部の葉及び茎31と地下の根32の全重量が前記基本構成を採用することによって約1.4倍の重量が増加したことから、4.0重量%の場合においても多少増加の割合が低下するとはいえ、明らかに光合成及び養分の吸収に基づく作物3の増収が期待し得ることに由来している。

0023

前記基本構成においては、焼結粒子1の含有量最大値を設定していないが、焼結粒子1のみの場合、100重量%の場合であっても作物3の根32の主根部分は焼結粒子1間を通過し、かつ分枝根部分は焼結粒子1内に浸入することが確認されていることから、上記100重量%の場合であっても、作物3に必要な成分が存在するのであれば、作物3の育成が可能であることに由来している。

0024

アルミナ(Al2O3)を含有する土壌2の典型例は黒ボク土であるが、活性アルミニウム主体となる成分がアロフェンイモグライトであるアロフェン質黒ボク土と、上記主体となる成分がアルミニウム・腐食複合体である非アロフェン質黒ボク土とに分類されている。

0025

何れも活性のアルミニウムによるアルミナ(Al2O3)を含有しており、上記土中に焼結粒子1とした場合には、好気性バクテリアを介してリン酸(H3Po4)を確実に保持すると共に、活性化したリン酸イオンを作物3の根32に供給することが可能となる。

0026

焼結粒子1中のアルミナの含有量を18.0重要%以上としているのは、後述するように、東京都田市における黒ボク土層を使用した焼結粒子1を含有した土壌2の場合には、含有していない土壌2に比し、ほうれん草の栽培において各段の良好な相違が確保されており、上記町田市の黒ボク土におけるアルミナの含有量が18.0重量%であることに由来している(独立行政法人産業技術総合研究所作成の地球化学標準物質認証書における「GSJ CRM JSO−1 土壌(黒ボク土)」記載の一覧表)。

0027

土を水を含有した状態にて焼結した場合には、必然的に多孔質の状態となるが、発明者の経験では、焼結に際し30〜40重量%の水を含有した状態にて100〜200℃の加熱を行うことによって、多孔質の焼結粒子を得ることができる。

0028

本発明に係る焼結粒子1の平均粒径は、請求項5に記載のように、1.0mm〜5.0mmである場合が多いが、上記のような含水量及び加熱温度の下に粒子を流動又は撹拌しながら土を焼結した場合には、平均粒径が上記のような範囲であることが確認されている。

0029

作物育成に必要な元素は、窒素(N)、リン酸(H3Po4)、カリウム(K)を主要3要素とし、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、硫黄(S)を準主要3要素としており、更には、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、ホウ素(B)のような微量要素も必要としている。

0030

但し、微量要素は殆ど大抵の土壌2に包摂されているが、前記基本構成の床土2において、主要3要素又は準主要3要素が不足している場合がある。

0031

窒素については、上記の効果の項において説明したように、焼結粒子1中の好気性バクテリアの作用によって、アンモニア態窒素→硝酸態窒素という作用によって作物3に対する窒素の供給が可能である。

0032

したがって、焼結粒子1中に窒素以外のリン酸(H3Po4)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、硫黄(S)のような無機質の成分を予め焼結粒子1中に含有させた場合には、上記不足状態を免れることが出来る。
以下、前記基本構成に基づく土壌2の効果につき、ほうれん草の栽培に即して明らかにする。

0033

町田市小山地区における、即ち約39.6m2による黒ボク土の土壌2によるを二分し、このうちの一方の18.8m2の領域を、平均粒径3mmによる黒ボク土焼結粒子1を深さ5cmの範囲内にて5.0重量%混在する状態とし、他方の18.8m2の領域を、焼結粒子1が混在しない状態としたうえで、平成19年11月18日、各領域につき、ほうれん草の播種を行い、平成20年2月11日に葉並びに茎31、及び根32を採取したうえで育成状態の対比を行い、同年3月4日残部を採取し、採取した葉及び茎31の100gにつき食品分析を行った。
1.育成状態の対比
(1)葉及び茎31の成長状態の相違は、図2(a)、(b)に示すとおりである。

0034

図2(a)に示す前記基本構成による土壌2において育成したほうれん草の葉及び茎31は、図2(b)に示す通常の黒ボク土壌2において育成されたほうれん草の葉及び茎31に比し、明らかに大きい状態にある。

0035

しかも、図2(a)の状態の場合の方は図2(b)の場合に比し、茎及び葉31の下端に至る迄緑色の程度が大きい状態にあり、光合成に関与する葉緑素クロロフィル)の含有量が多いことを示している。

0036

前記基本構成に基づく土壌2において育成した合計20枚の葉及び茎31の合計重量が59.0gであるのに対し、通常の黒ボク土壌2において育成したほうれん草の合計21枚の葉及び茎31の重量は40.5gであって、約1.46倍だけ前記基本構成に基づく本件土壌2において育成したほうれん草の葉及び茎31の重量が多いことが判明する。

0037

(2)茎及び葉31の下端であって、根32との境界を示す領域の相違は、図3(a)、(b)に示すとおりである。

0038

図3(a)に示すように、前記基本構成に基づく土壌2において育成されたほうれん草のうちの茎及び葉31の下端は殆ど全体は乳白色であって、表面がやや色であるのに対し、図3(b)に示すように通常の黒ボク土壌2において育成したほうれん草の茎31の下端は中心領域が白色であるも、外側領域においては赤紫色を呈した状態であった。

0039

茎及び葉31の下端におけるこのような色彩の相違が育成上如何なる事項を意味するかについては、現時点では解明されていない。

0040

(3)根32の生育状況の相違は、図4(a)、(b)に示すとおりである。

0041

図4(a)、(b)は、収穫した時点においてそれぞれ最も大きな葉及び茎31に対する根32を撮影しているが、図4(a)に示す前記基本構成に基づく土壌2の場合には、図4(b)に示す通常の黒ボク土壌2の場合に比し、主根が短い状態にある一方、多数の支分根が支根から分枝し、しかも極めて長いことが判明する。

0042

そのような根32の状態の相違は、前記基本構成に基づく土壌2の場合には、焼結粒子1が混在している上側の領域に支分根が頻繁に伸張する一方、根32全体の伸張が支分根によって行われ、主根が通常の土壌2の場合のように下方に伸張する必要がないことに由来したためであるものと考えられる。

0043

図4(a)、(b)に示す根32の重量が、前記基本構成に基づく土壌2の場合には6.5gであるのに対し、通常の黒ボク土壌2の場合には5.0gであり、上記基本構成の場合には重量比が約1.2倍増加していることが判明する。

0044

(4)前記(1)、(3)の葉、茎31及び根32の合計重量の比率は、前記基本構成の土壌2の場合には、通常の黒ボク土壌2の場合に比し、(59.0+6.5)/(40.5+5.5)≒1.42倍の重量を示している。

0045

このような増加は正に前記基本構成に基づく土壌2の場合の方が通常の黒ボク土壌2の場合よりも、光合成、即ち光のエネルギーに基づいて炭酸同化して有機物を合成する生物過程理化学辞典の「光合成」の欄)の程度が大きいことを示している。

0046

光合成においては、ADP無機リン酸からATPが発生するという所謂光リン酸化工程を必要不可欠としている。

0047

このように、光合成において、無機リン酸を必要不可欠とすることを考慮するならば、上記重量比の相違は、前記基本構成に基づく土壌2の場合には、焼結粒子1によって包囲されたリン(P)がバクテリアの作用によってリン酸(H3Po4)と化し、活性化したリン酸塩が養分として提供されたことを明瞭に推定することができる。
2.成分分析
(1)平成20年3月4日に収穫したほうれん草につき、前記基本構成に基づく土壌2及び通常の黒ボク土壌2において最も大きい状態を形成している葉及び茎31から採取した100gの株おける成分の分析は以下の表記載の通りである。

0048

0049

(2)炭水化物の含有量において、前記基本構成に基づく土壌2の場合には、通常の土壌2の場合に比し、約10%増と化していることによって、炭酸への同化の程度の相違による光合成の程度の相違を裏付けている。

0050

硝酸塩の含有量において、前記基本構成に基づく土壌2の場合には、通常の黒ボク土壌2の場合に比し、約14%少ない状態と化している。

0051

然るに、タンパク質の含有量において、前記基本構成に基づく土壌2の場合には、通常の黒ボク土壌2の場合に比し、約5%程増加している。

0052

このような相違は、効果の項において説明したように、焼結粒子1中の好気性バクテリア及び嫌気性バクテリアによってアンモニア態窒素を硝酸態窒素に酸化分解したうえで、更の硝酸態窒素を気体窒素還元するという推定が成立し得ることを裏付けている。

0053

脂質の含有量については、前記基本構成に基づく土壌2の場合には、通常の土壌2の場合に比し、約16%少ない状態を示しているが、その原因は栄養分を構成する炭化水素が炭水化物及びタンパク質の形成に費消された結果、脂質の単位重量当たり消費量が少なくなったものと考えられる。

0054

但し、前記1(1)の葉及び茎31の育成状態において、前記基本構成に基づく土壌2の場合には、通常の土壌2の場合に比し、約1.46倍もの育成状態であることを考慮するならば、脂質を形成する成分の全体の確保量は本件土壌2の場合の方が通常の土壌2の場合よりも大きいことが判明する。

0055

上記表における無機質とは、葉及び茎31に含有されているカリウム(K)、カルシウム(Ca)、鉄(Fe)等の炭素水素、窒素によって構成されている有機質以外の成分による総量であるが、前記基本構成の土壌2の場合には、通常の黒ボク土壌2の場合に比し、約6%増加している。

0056

このような相違は、通常の土壌2の場合には、無機質が水溶性であることによって流出し易いのに対し、前記基本構成に基づく土壌2の場合には、焼結粒子1中の無機質は焼結によって保持され得る状況にあり、しかも焼結粒子1中に生息しているバクテリアが無機質保持に寄与している可能性を推定することができる。

0057

(3)前記試験に使用した焼結粒子1を分析したところ、約30%の体積につき空隙を形成しており、しかも空隙断面の径は0.002μm〜2μmであって、各種バクテリアが生息するのに好都合なサイズであった。

0058

風味においても、前記基本構成に基づく土壌2の場合の方が通常の黒ボク土壌2の場合に比し、甘味が多く苦味が少ない状況にあった。
3.他の作物との関係
前記1,2のようなデータは、焼結粒子1の土壌2中の混在によって、リン酸の供給量の増大を原因とする光合成の程度の増加、気体窒素の供給の増加、ミネラル量の供給の増加を意味しており、このような状況は必然的にほうれん草だけでなく、他の作物においても明瞭に推認することができる。

0059

したがって、上記1,2の如き試験結果は基本構成に係る土壌2、更には当該土壌2に使用するアルミナ(Al2O3)を少なくとも18.0重量%以上含有し、かつ多孔質である焼結粒子1が極めて有用であることを裏付けている。
4.総括
このように、本発明のように土を原材料とする焼結粒子1を作物3の工作に使用した点において画期的意義を有している。

0060

のみならず、上記焼結粒子1については、作物3の工作に採用した点において、用途発明としての画期的な意義を有している。

0061

以下、実施例に即して説明する。

0062

実施例においては、焼結粒子1の結合の程度を1.0cmの厚さとした場合に、2.5kg重/cm2以上の圧力を加えることによって、結合状態崩壊する程度であることを特徴としている。

0063

既に説明したように、作物3の枝分根32は容易に焼結粒子1中に浸入することができる。

実施例

0064

上記浸入の結果、枝分根32は焼結粒子1を貫いた状態にて土壌2全体に伸張することが可能となり、作物3の更に有効な育成を推定することができる。

0065

本発明に係る土壌及び当該土壌に使用する焼結粒子は、作物増産に確実に寄与することができ、その利用価値は絶大である。

0066

1焼結粒子
2土壌
3作物
31 作物の茎及び葉
32 作物の根

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