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技術 センサ装置および電流センサ

出願人 旭化成エレクトロニクス株式会社
発明者 川崎俊明中村威信
出願日 2015年12月18日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2015-247822
公開日 2017年6月22日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2017-111097
状態 特許登録済
技術分野 測定装置の細部とブリッジ、自動平衡装置 磁気的変量の測定 ホール/MR素子
主要キーワード 出力磁場 入力磁場 最終目標値 検出磁場 凸多角形 インダクタンスセンサ コモン電源 電流導体
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

磁気センサを用いた電流センサ過渡応答特性を向上させる。

解決手段

電流路を流れる電流を検出するセンサ装置であって、電流路を流れる電流によって生じる磁場を検出する磁気センサと、磁気センサに面して設けられる導電板と、を備え、導電板は、平面視で磁気センサが配置される箇所において離間して配置されて第1スリットを形成する第1導電部および第2導電部と、平面視で磁気センサが配置される箇所における第1スリットの両側の延長方向に位置する第3導電部および第4導電部と、第1スリットの第3導電部側の端部から第3導電部に沿って更に延伸し、導電板の外周に至る第2スリットと、を有するセンサ装置を提供する。

概要

背景

従来、電流路を流れる電流を検出する電流センサとして、磁気センサを有し、当該磁気センサが当該電流によって発生する磁場を検出するセンサが知られていた(例えば、特許文献1および2参照)。
特許文献1 米国特許第5942895号明細書
特許文献2特表2013−513104号公報

概要

磁気センサを用いた電流センサの過渡応答特性を向上させる。電流路を流れる電流を検出するセンサ装置であって、電流路を流れる電流によって生じる磁場を検出する磁気センサと、磁気センサに面して設けられる導電板と、を備え、導電板は、平面視で磁気センサが配置される箇所において離間して配置されて第1スリットを形成する第1導電部および第2導電部と、平面視で磁気センサが配置される箇所における第1スリットの両側の延長方向に位置する第3導電部および第4導電部と、第1スリットの第3導電部側の端部から第3導電部に沿って更に延伸し、導電板の外周に至る第2スリットと、を有するセンサ装置を提供する。

目的

本発明の第1の態様においては、電流路を流れる電流を検出するセンサ装置であって、電流路を流れる電流によって生じる磁場を検出する磁気センサと、磁気センサに面して設けられる導電板と、を備え、導電板は、平面視で磁気センサが配置される箇所において離間して配置されて第1スリットを形成する第1導電部および第2導電部と、平面視で磁気センサが配置される箇所における第1スリットの両側の延長方向に位置する第3導電部および第4導電部と、第1スリットの第3導電部側の端部から第3導電部に沿って更に延伸し、導電板の外周に至る第2スリットと、を有するセンサ装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

電流路を流れる電流を検出するセンサ装置であって、前記電流路を流れる電流によって生じる磁場を検出する磁気センサと、前記磁気センサに面して設けられる導電板と、を備え、前記導電板は、平面視で前記磁気センサが配置される箇所において離間して配置されて第1スリットを形成する第1導電部および第2導電部と、平面視で前記磁気センサが配置される箇所における前記第1スリットの両側の延長方向に位置する第3導電部および第4導電部と、前記第1スリットの前記第3導電部側の端部から前記第3導電部に沿って更に延伸し、前記導電板の外周に至る第2スリットと、を有するセンサ装置。

請求項2

前記第1スリットの延長方向に対して、前記第2スリットの延長方向は、略垂直な方向である請求項1に記載のセンサ装置。

請求項3

前記第1スリットの前記第4導電部側の端部から前記第4導電部に沿って更に延伸し、前記導電板の外周に至る第3スリットを更に有する請求項1または2に記載のセンサ装置。

請求項4

前記第1スリットの延長方向に対して、前記第3スリットの延長方向は、略垂直な方向である請求項3に記載のセンサ装置。

請求項5

前記第1導電部および前記第3導電部は一体に形成され、前記第2導電部および前記第4導電部は前記第1導電部および前記第3導電部とは離間して一体に形成される請求項1から4のいずれか一項に記載のセンサ装置。

請求項6

前記第1導電部に対し前記第1スリットとは反対側において、前記第1導電部と並んで延伸する第5導電部を更に備える請求項1から5のいずれか一項に記載のセンサ装置。

請求項7

前記第2導電部に対し前記第1スリットとは反対側において、前記第2導電部と並んで延伸する第6導電部を更に備える請求項6に記載のセンサ装置。

請求項8

前記第1導電部、前記第3導電部、および前記第5導電部は一体に形成され、前記第2導電部、前記第4導電部、および前記第6導電部は前記第1導電部、前記第3導電部、および前記第5導電部とは離間して一体に形成される請求項7に記載のセンサ装置。

請求項9

前記第1導電部および前記第5導電部の間に第4スリットを有する請求項7または8に記載のセンサ装置。

請求項10

前記第2導電部および前記第6導電部の間に第5スリットを有する請求項7から9のいずれか一項に記載のセンサ装置。

請求項11

前記第1スリットの延長方向は、前記導電板の面内において、前記電流路の延伸方向に対応する方向である請求項1から10のいずれか一項に記載のセンサ装置。

請求項12

前記磁気センサは、前記電流路が配置される位置に対向して設けられる請求項1から11のいずれか一項に記載のセンサ装置。

請求項13

請求項1から12のいずれか一項に記載のセンサ装置と、電流が流れることによって前記磁気センサに磁場を印加するように配置される電流路と、を備え、前記磁気センサは、前記電流路が配置される位置に対向して設けられる電流センサ

請求項14

磁気収束板ホール素子とを有する磁気センサと、前記磁気センサが配置される導電板と、前記磁気センサと前記導電板の少なくとも一部とを封止するパッケージ部と、を備え、前記導電板は、平面視で前記磁気センサが配置される箇所において離間して配置されて第1スリットを形成する第1導電部および第2導電部と、平面視で前記磁気センサが配置される箇所における前記第1スリットの両側の延長方向に位置する第3導電部および第4導電部と、前記第1スリットの前記第3導電部側の端部から前記第3導電部に沿って更に延伸し、前記導電板の外周に至る第2スリットと、を有するセンサ装置。

技術分野

0001

本発明は、センサ装置および電流センサに関する。

背景技術

0002

従来、電流路を流れる電流を検出する電流センサとして、磁気センサを有し、当該磁気センサが当該電流によって発生する磁場を検出するセンサが知られていた(例えば、特許文献1および2参照)。
特許文献1 米国特許第5942895号明細書
特許文献2特表2013−513104号公報

発明が解決しようとする課題

0003

このような電流センサは、流れる電流の急峻な立ち上がりおよび立ち下がり等の電流の過渡的な変化を検出すべく、良好な磁場の過渡応答特性が要求されることがある。しかしながら、良好な過渡応答特性を有する磁気センサを電流センサとして組み立てても、電流センサとして動作させると当該過渡応答特性が劣化してしまう場合があった。そして、当該過渡応答特性の劣化は、オーバーシュートが発生する場合と、遅延が発生する場合とがあり、原因が不明で良好な磁場の過渡応答特性を実現することが困難であった。また、磁気センサに圧力、または衝撃等が加わっても故障および破壊しない強度が要求されることがあった。

課題を解決するための手段

0004

本発明の第1の態様においては、電流路を流れる電流を検出するセンサ装置であって、電流路を流れる電流によって生じる磁場を検出する磁気センサと、磁気センサに面して設けられる導電板と、を備え、導電板は、平面視で磁気センサが配置される箇所において離間して配置されて第1スリットを形成する第1導電部および第2導電部と、平面視で磁気センサが配置される箇所における第1スリットの両側の延長方向に位置する第3導電部および第4導電部と、第1スリットの第3導電部側の端部から第3導電部に沿って更に延伸し、導電板の外周に至る第2スリットと、を有するセンサ装置を提供する。

0005

本発明の第2の態様においては、第1の態様のセンサ装置と、電流が流れることによって磁気センサに磁場を印加するように配置される電流路と、を備える電流センサを提供する。

0006

なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群サブコンビネーションもまた、発明となりうる。

図面の簡単な説明

0007

本実施形態に係るセンサ装置100の構成例を、電流導体10および固定基板20と共に示す。
本実施形態に係るセンサ装置100の断面の構成例を示す。
電流導体10と導電板130の第1の配置例を示す。
磁気センサ110に過渡的に検出磁場が増加した場合の、過渡応答特性の一例を示す。
電流導体10と導電板130の第2の配置例を示す。
磁気センサ110に過渡的に検出磁場が減少した場合の、過渡応答特性の一例を示す。
本実施形態に係るセンサ装置100の構成例を示す。
本実施形態に係る導電板130に発生する渦電流の第1例を示す。
本実施形態に係る導電板130に発生する渦電流の第2例を示す。
本実施形態に係る導電板130に発生する渦電流の第3例を示す。
本実施形態に係る導電板130の構成例を示す。
本実施形態に係るセンサ装置100の過渡応答特性をシミュレートした結果の一例を示す。
図12に示すセンサ装置100の過渡応答特性の拡大図を示す。
本実施形態に係る導電板130の第1変形例を示す。
本実施形態に係る導電板130の第2変形例を示す。
本実施形態に係る導電板130の第3変形例を示す。
本実施形態に係る導電板130の第4変形例を示す。
本実施形態に係る導電板130の第5変形例を示す。
本実施形態に係る導電板130の第6変形例を示す。
本実施形態に係る導電板130の第7変形例を示す。

実施例

0008

以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。

0009

図1は、本実施形態に係るセンサ装置100の構成例を、電流導体10および固定基板20と共に示す。図1は、センサ装置100が電流導体10を流れる電流を検出する電流センサとして用いられる例を示す。電流導体10は、一例として、Y軸方向に延伸し、+Y方向または−Y方向の電流を流す。当該電流は、電流導体10を中心としたXZ面と平行な面において、当該電流に対して右回りの(時計回りの)磁場を発生させる。図1の電流導体10は、電流が流れる方向に対する断面視で、Z方向が厚み方向となる(Z方向が短辺となる)形状であるが、当該断面視で、Z方向以外が(例えばX方向またはY方向が)厚み方向となる形状であってもよい。また、電流導体10の電流が流れる方向に対する断面形状は、四角形正方形台形多角形円形楕円形状等でよく、また、これらの組み合わせであってもよい。

0010

センサ装置100は、当該磁場が入力する位置に配置される。センサ装置100は、例えば、固定基板20の一方の面に設けられる。センサ装置100は、固定基板20の電流導体10を向く面に配置されてよく、これに代えて、固定基板20の電流導体10とは反対側の面に配置されてもよい。固定基板20は、回路等が形成され、センサ装置100と電気信号等を授受してよい。また、固定基板20は、センサ装置100と、GNDラインコモン電源ライン等が接続されてよい。これに代えて、固定基板20は、センサ装置100と無線接続または光接続されてもよい。固定基板20は、プリント基板等でよい。

0011

センサ装置100は、電流導体10といった電流路を流れる電流を検出する。センサ装置100は、当該電流に基づく予め定められた方向に入力する磁場を検出する。図1は、センサ装置100がX軸と略平行な方向に入力する磁場を検出する例を示す。即ち、図1は、センサ装置100が電流導体10の+Y方向に流れる電流に応じて発生する磁場のうち、−X方向の成分を検出する例を示す。

0012

図2は、本実施形態に係るセンサ装置100の断面の構成例を示す。図2は、図1線分A−A'を通るXZ面と略平行な面の断面図の例を示す。センサ装置100は、磁気センサ110と、基板120と、導電板130と、パッケージ部140とを備える。

0013

磁気センサ110は、電流導体10の延伸方向である電流路が配置されるべき位置に対向して設けられ、当該電流路を流れる電流によって生じる磁場を検出する。ここで対向とは、磁気センサ110の平面(図2においてはXY平面)に対して略垂直な方向に当該電流路の少なくとも一部が配置される位置関係を意味する。磁気センサ110は、電流路とは略垂直な方向の磁場を検出してよい。磁気センサ110は、ホール素子を有してよい。また、磁気センサ110は、軟磁性体等の磁気収束板を有してもよい。ホール素子は、ホール効果によって、予め定められた方向に入力される磁場を検出する素子である。なお、ホール素子は、不純物がドープされたウェル領域によって形成されてよい。また、磁気センサ110は、磁気抵抗素子MR)、巨大磁気抵抗素子(GMR)、トンネル効果磁気抵抗素子(TMR)、マグネトインピーダンス素子MI素子)、および/またはインダクタンスセンサ等を有してよい。

0014

基板120は、磁気センサ110が形成される。基板120は、一方の面に磁気センサ110が形成されてよく、これに代えて、内部に磁気センサ110が形成されてもよい。基板120は、シリコン等を有する半導体基板でよく、この場合、当該半導体基板に不純物等をドープすることにより磁気センサ110が形成されてよい。基板120は、表面および/または内部に、磁気センサ110と電気的に接続される配線部を有する。基板120は、ICチップであってよく、この場合、端子を備え、外部の基板、回路、および配線等と電気的に接続されてよい。

0015

導電板130は、電流導体10の電流路が配置されるべき位置および磁気センサ110に面して設けられる。導電板130は、磁気を発生させない材料で形成されることが望ましい。導電板130は、例えば、非磁性銅合金を含む。導電板130は、基板120と接して形成されてよく、また、基板120を支持してもよい。この場合、導電板130は基板120を支持できる程度の大きさを有してよい。導電板130は、リードフレームとして機能してよく、当該センサ装置100の外部と、磁気センサ110とを電気的に接続してよい。この場合、導電板130は、外部と電気的に接続されるリード部を有してよい。

0016

パッケージ部140は、磁気センサ110、基板120、および導電板130を内蔵する。パッケージ部140は、磁気を発生させない材料で形成されることが望ましい。パッケージ部140は、樹脂を含んでよく、磁気センサ110、基板120、および導電板130を覆うように形成されてよい。また、パッケージ部140は、磁気センサ110と導電板の少なくとも一部とを封止してよい。パッケージ部140は、導電板130がリード部を有する場合、当該リード部の少なくとも一部を外部に露出させて、当該導電板130を覆ってよい。

0017

なお、図2は、導電板130の電流導体10を向く面に基板120が形成され、当該基板120の電流導体10を向く面に磁気センサ110が形成され、当該磁気センサ110、基板120、および導電板130をパッケージ部140が覆う例を示した。これに代えて、導電板130の電流導体10とは反対側の面に基板120が形成され、当該基板120の電流導体10とは反対側の面に磁気センサ110が形成されてもよい。

0018

これに代えて、または、これに加えて、パッケージ部140は、電流導体10を覆ってもよい。この場合、固定基板20側から+Z方向に向けて、導電板130、基板120、磁気センサ110、電流導体10の順にこれらが配列され、パッケージ部140が全体を覆ってよい。これに代えて、導電板130、基板120、電流導体10、磁気センサ110の順にこれらが配列され、パッケージ部140が全体を覆ってもよい。これに代えて、磁気センサ110、基板120、導電板130、電流導体10の順にこれらが配列され、パッケージ部140が全体を覆ってもよい。

0019

以上のセンサ装置100を組み立て、電流導体10に流れる電流に応じた磁場を検出すると、磁場検出の過渡応答特性に劣化が生じる場合があった。そして、過渡応答特性の劣化は、オーバーシュートが発生する場合と、遅延が発生する場合とが発生し、原因が不明であった。そこで、まず、当該過渡応答特性の劣化の原因を解明した。そして、本実施形態のセンサ装置100は、当該原因に基づいて、導電板130を最適化し、磁場検出の過渡応答特性を向上させる。ここで、磁場検出における過渡応答特性の劣化に対して解明した原因を、図3から図6を用いて説明する。

0020

図3は、電流導体10と導電板130の第1の配置例を示す。図3において、電流導体10はY軸方向と略平行に延伸し、導電板130は当該電流導体10に面して設けられる例を示す。即ち、導電板130はXY平面と略平行に配置され、長手方向がX軸方向と略平行となる例を示す。この場合、磁気センサ110は、導電板130の電流導体10側の面に形成され、図中の点線の四角形で示される位置に配置される場合を説明する。

0021

電流導体10の電流路の+Y方向に電流が流れると、当該電流路を中心として、XZ面と平行な右回りの磁場が発生する。そして、発生した磁場の一部は、導電板130に入力し、その後、導電板130から出力する。図3には、入力磁場をBinとして示す。この場合、過渡的に電流路に電流が流れて急峻に電流値立ち上がると、入力磁場Binも同様に立ち上がる。このような急激な磁場の変化に応じて、導電板130内部に入力磁場Binを中心とした渦電流Ieddyが発生する。また、導電板130から出力する磁場も急峻な磁場となるので、当該導電板130内部に出力磁場を中心とした渦電流Ieddyが発生する。

0022

図3に示すように、渦電流Ieddyは、侵入する磁場を打ち消す方向に発生するので、磁場の進行方向に対して反時計回り左回り)に発生する。入力磁場および出力磁場の向きは互いに逆向きであることから、導電板130に発生する2つの渦電流は、互いに逆回りの電流となる。そして、当該2つの渦電流によって、過渡的な磁場Beddyが発生する。当該磁場Beddyは、2つの渦電流の略中心を通過するように発生し、図中の点線の四角形で示される磁気センサ110が配置される位置においては、電流導体10に流れる電流によって当該磁気センサ110に入力する磁場と略同一方向(即ち、−X方向)の磁場となる。

0023

即ち、図3に示すような配置で電流センサが形成されると、磁気センサ110は、磁場の急峻な立ち上がりの入力に応じて、当該入力磁場に過渡的な磁場Beddyが更に加わった磁場を検出することになる。したがって、磁気センサ110は、導電板130がない場合と比較して、渦電流が流れている間は過渡的に増加した信号を出力することになり、過渡応答特性が劣化する。

0024

図4は、磁気センサ110に過渡的に検出磁場が増加した場合の、過渡応答特性の一例を示す。図4横軸は時間を示し、縦軸は入力磁場の強度および磁気センサ110の出力信号強度を示す。急峻な立ち上がりの入力磁場に対して、磁気センサ110の出力信号強度は、過渡的な磁場Beddyが加わり、オーバーシュートが発生して過渡応答特性が劣化することがわかる。

0025

図5は、電流導体10と導電板130の第2の配置例を示す。図5において、電流導体10はY軸方向と略平行に延伸し、導電板130は当該電流導体10に面して設けられる例を示す。即ち、導電板130はXY平面と略平行に配置され、長手方向がX軸方向と略平行となる例を示す。この場合、磁気センサ110は、導電板130の電流導体10とは反対側の面に形成され、図中の点線の四角形で示される位置に配置される場合を説明する。

0026

電流導体10の電流路の+Y方向に電流が流れると、当該電流路を中心として、XZ面と平行な右回りの磁場が発生する。そして、発生した磁場の一部は、導電板130に入力し、その後、導電板130から出力する。図5には、入力磁場をBinとして示す。この場合、過渡的に電流路に電流が流れて急峻に電流値が立ち上がると、入力磁場Binも同様に立ち上がる。このような急激な磁場の変化に応じて、導電板130内部に入力磁場Binを中心とした渦電流Ieddyが発生する。また、導電板130から出力する磁場も急峻な磁場となるので、当該導電板130内部に出力磁場を中心とした渦電流Ieddyが発生する。

0027

図5に示すように、渦電流Ieddyは、磁場の進行方向に対して反時計回り(左回り)に発生し、入力磁場および出力磁場の向きは互いに逆向きであることから、導電板130に発生する2つの渦電流は、互いに逆回りの電流となる。そして、当該2つの渦電流によって、過渡的な磁場Beddyが発生する。当該磁場Beddyは、2つの渦電流の略中心を通過するように発生し、図中の点線の四角形で示される磁気センサ110が配置される位置においては、電流導体10に流れる電流によって当該磁気センサ110に入力する磁場と略反対方向(即ち、−X方向)の磁場となる。

0028

即ち、図5に示すような配置で電流センサが形成されると、磁気センサ110は、磁場の急峻な立ち上がりの入力に応じて、当該入力磁場に過渡的な磁場Beddyを差し引いた磁場を検出することになる。したがって、磁気センサ110は、導電板130がない場合と比較して、渦電流が流れている間は過渡的に減少した信号を出力することになり、過渡応答特性が劣化する。

0029

図6は、磁気センサ110に過渡的に検出磁場が減少した場合の、過渡応答特性の一例を示す。図6の横軸は時間を示し、縦軸は入力磁場の強度および磁気センサ110の出力信号強度を示す。急峻な立ち上がりの入力磁場に対して、磁気センサ110の出力信号強度は、過渡的な磁場Beddyが差し引かれ、遅延が発生して過渡応答特性が劣化することがわかる。

0030

以上のように、過渡応答特性の劣化は、導電板130に発生する渦電流に起因することが判明した。本実施形態に係るセンサ装置100は、このような導電板130に発生する渦電流を低減させて、過渡応答特性の劣化を防止する。このようなセンサ装置100について説明する前に、まず、導電板130に形成するスリットについて次に説明する。

0031

図7は、本実施形態に係るセンサ装置100の構成例を示す。図7は、図1および2に示したセンサ装置100のXY平面と略平行な面による断面図の一例である。即ち、図7は、固定基板20から電流導体10に向けて、導電板130、基板120、磁気センサ110の順に配置される例を示す。磁気センサ110は、電流導体10との位置合わせを容易に実行すべく、パッケージ部140の略中央に配置されることが望ましい。また、磁気センサ110は、導電板130の略中央に配置されることが望ましいが、当該中央に限定されるものではない。

0032

導電板130は、複数のリード部150を有する。図7は、導電板130の+Y方向側および−Y方向側の辺に、それぞれ4つのリード部150が配置された例を示す。リード部150のそれぞれは、一端がパッケージ部140の外側に露出し、他端がパッケージ部140の内部で導電板130、基板120、または磁気センサ110と電気的に接続される。即ち、リード部150の一端は、当該センサ装置100の端子となる。また、リード部150の他端は、ワイヤボンディング等で各部と電気的に接続されてよい。また、リード部150は導電板130と接触または接続されなくてよい。

0033

導電板130は、例えば、XY平面において略長方形の形状を有し、長手方向が電流導体10の延伸方向(即ち、Y軸方向)と略垂直に配置される。図7は、このような配置の例を示す。これに代えて、導電板130は、短手方向が電流導体10の延伸方向と略平行に配置されてもよい。このように配置された導電板130に発生する渦電流について、図8を用いて説明する。

0034

図8は、本実施形態に係る導電板130に発生する渦電流の第1例を示す。図8は、図7に示したセンサ装置100の導電板130のリード部150を除いた矩形部分を示す。図8は、磁気センサ110が導電板130の略中央に配置され、電流導体10の電流路が、当該磁気センサ110の配置に対応して、導電板130のX軸方向の略中央においてY軸方向に延伸するように配置される例を示す。電流導体10の電流路に電流が流れると、図8において電流方向とした+Y方向に電流が流れ、磁気センサ110は−X方向の磁場を検出する。

0035

導電板130は、図3で説明したように、急峻な磁場の入力に応じて、2つの渦電流Ieddyを発生させる。当該渦電流Ieddyは、電流路で分割された2つの領域のそれぞれに発生し、電流路を挟んで互いに逆向きとなる。そして、当該2つの渦電流Ieddyの発生に応じて、過渡的な磁場Beddyが発生する。磁場Beddyが磁気センサ110に入力する方向は、電流路に電流が流れることに応じて磁気センサ110に入力する磁場の方向(即ち、−X方向)と略同一の方向となる。このような過渡的な磁場の発生を低減すべく、スリットを形成することが考えられる。このようなスリットを有する導電板の例を次に説明する。

0036

図9は、本実施形態に係る導電板130に発生する渦電流の第2例を示す。図9は、導電板130が、T字型のスリット162を有する例を示す。このように、渦電流の経路を電気的に切断するスリット162を形成することで、渦電流の発生を低減させることができる。このようなスリット162は、XY平面と平行な平面視において、磁気センサ110と重なるように形成することが望ましい。これにより、スリット162は、磁気センサ110の近傍で渦電流の発生を低減できるので、当該磁気センサ110に入力する過渡的な磁場を低減させることができる。ここで、導電板130のスリット162が形成されない領域においては、渦電流が発生するので、当該スリット162の長さはより長い方が好ましい。

0037

図10は、本実施形態に係る導電板130に発生する渦電流の第3例を示す。図10は、図7に示したセンサ装置100の導電板130のリード部150を除いた矩形部分を示す。図10は、磁気センサ110が点線の四角形で示す導電板130の略中央に配置され、電流導体10の電流路が、当該磁気センサ110の配置に対応して、2つの導電板130のX軸方向の略中央においてY軸方向に延伸するように配置される例を示す。電流導体10の電流路に電流が流れると、図10において電流方向とした+Y方向に電流が流れ、磁気センサ110は−X方向の磁場を検出する。

0038

図10は、導電板130が第1導電板164および第2導電板166を有し、第1導電板164および第2導電板166のY軸方向の間隔が、スリット168を形成する例を示す。当該スリット168は、図9で説明したスリット162を、導電板130の一辺から対辺に至るまで延伸させたスリットと略同一である。このようなスリット168は、第1導電板164および第2導電板166の間の渦電流の経路を切断するので、図9に示すスリット162と比較して、渦電流の発生をより低減させることができる。

0039

しかしながら、このような導電板130は、Y軸方向に流れる電流によって発生する磁場に起因する、X軸方向の過渡的な磁場を低減させることができる一方で、X軸方向に流れる電流によって発生する磁場に起因する、Y軸方向の過渡的な磁場を低減させることができない。つまり、電流の向きによっては渦電流を低減できない場合がある。また、このような導電板130は、スリット168によってX軸方向に直線状に空隙が形成されるので、センサ装置100の上面側または下面側から圧力または衝撃等が加わると、基板120にヒビ割れ、および欠け等が生じ易くなってしまう。即ち、この場合、センサ装置100は、故障の発生、破壊、および寿命の短縮化等につながってしまう。そこで、本実施形態に係るセンサ装置100は、導電板130の機械的な強度を保ちつつ、過渡応答特性の劣化を防止する。

0040

図11は、本実施形態に係る導電板130の構成例を示す。図11は、図7に示したセンサ装置100の導電板130のリード部150を除いた矩形部分を示す。図11は、磁気センサ110が点線の四角形で示す導電板130の略中央に配置される例を示す。電流導体10の電流路に電流が流れると、図11において電流方向とした+Y方向に電流が流れ、磁気センサ110は−X方向の磁場を検出する。導電板130は、第1導電部210、第2導電部220、第3導電部230、第4導電部240、第5導電部250、第6導電部260、第1スリット310、第2スリット320、第3スリット330、第4スリット340、および第5スリット350を有する。

0041

第1導電部210および第2導電部220は、XY平面と平行な平面視で、磁気センサ110が配置される箇所において離間して配置され、第1スリット310を形成する。第1導電部210および第2導電部220は、第1スリット310の延伸方向に対する幅が略一定の値となるように、対向する辺が略等間隔に離間してよい。第1スリット310の延伸方向の幅は、磁気センサ110の磁場を検知する箇所の延伸方向の幅よりも広ければ広いほど渦電流起因の磁場の影響を受けにくいので望ましい。例えば磁気センサ110の磁場を検知する箇所の延伸方向の幅が30μmであれば、第1スリット310の延伸方向の幅は50μm以上の方がよく、磁気センサ110の磁場を検知する箇所の延伸方向の幅が50μmであれば第1スリット310の延伸方向の幅は70μm以上の方が良く、磁気センサ110の磁場を検知する箇所の延伸方向の幅が70μmであれば第1スリット310の延伸方向の幅は100μm以上の方が良い。

0042

第1スリット310は、XY平面と平行な平面視において、磁気センサ110と重なるように形成される。第1スリット310の延長方向は、導電板130の面内において、電流導体10の電流路の延伸方向に対応する方向である。例えば、第1スリット310は、当該電流路の延伸方向に対して、略垂直または略平行な方向である。図11は、電流導体10に電流が流れる方向とは略垂直のX軸方向に、第1スリット310が延伸する例を示す。

0043

第3導電部230および第4導電部240は、XY平面と平行な平面視で磁気センサ110が配置される箇所における第1スリット310の両側の延長方向に位置する。図11は、第3導電部230が第1スリット310の−X方向側の端部に位置し、第4導電部240が第1スリット310の+X方向側の端部に位置する例を示す。第1導電部210および第3導電部230は一体に形成される。また、第2導電部220および第4導電部240は、第1導電部210および第3導電部230とは離間して一体に形成される。

0044

第2スリット320は、第1スリット310の第3導電部230側の端部から第3導電部230に沿って更に延伸し、当該導電板130の外周に至る。即ち、第2導電部220および第3導電部230は、平面視で、磁気センサ110が配置される箇所よりも−Y方向側の領域において離間し、第2スリット320の少なくとも一部が形成される。第1スリット310の延長方向に対して、第2スリット320の延長方向は、略垂直な方向でよい。

0045

第3スリット330は、第1スリット310の第4導電部240側の端部から第4導電部240に沿って更に延伸し、導電板130の外周に至る。即ち、第1導電部210および第4導電部240は、平面視で、磁気センサ110が配置される箇所よりも+Y方向側の領域において離間し、第3スリット330の少なくとも一部が形成される。第1スリット310の延長方向に対して、第3スリット330の延長方向は、略垂直な方向でよい。図11は、電流導体10に電流が流れる方向と略平行に、第2スリット320および第3スリット330が延伸する例を示す。

0046

第5導電部250は、第1導電部210に対し第1スリット310とは反対側において、第1導電部210と並んで延伸する。第1導電部210、第3導電部230、および第5導電部250は、一体に形成されてよい。ここで、第4導電部240および第5導電部250は、平面視で、磁気センサ110が配置される箇所よりも+Y方向側の領域において離間し、第3スリット330の少なくとも一部が形成される。

0047

第4スリット340は、第1導電部および第5導電部の間に設けられる。即ち、第1導電部210および第5導電部250は、平面視で、磁気センサ110が配置される箇所よりも+Y方向側の領域において離間し、第4スリット340の少なくとも一部が形成される。第1スリット310の延長方向に対して、第4スリット340の延長方向は、略平行な方向でよい。

0048

第6導電部260は、第2導電部220に対し第1スリット310とは反対側において、第2導電部220と並んで延伸する。第2導電部220、第4導電部240、および第6導電部260は、第1導電部210、第3導電部230、および第5導電部250とは離間して一体に形成されてよい。ここで、第3導電部230および第6導電部260は、平面視で、磁気センサ110が配置される箇所よりも−Y方向側の領域において離間し、第2スリット320の少なくとも一部が形成される。

0049

第5スリット350は、第2導電部220および第6導電部260の間に設けられる。即ち、第2導電部220および第6導電部260は、平面視で、磁気センサ110が配置される箇所よりも−Y方向側の領域において離間し、第5スリット350の少なくとも一部が形成される。第1スリット310の延長方向に対して、第5スリット350の延長方向は、略平行な方向でよい。図11は、電流導体10に電流が流れる方向と略垂直に、第1スリット310、第4スリット340、および第5スリット350が延伸する例を示す。

0050

以上のように、本実施形態に係る導電板130は、第1スリット310が、磁気センサ110が配置される箇所および当該配置箇所の近傍において、第1導電部210から第2導電部220に向かう渦電流の経路の形成を防止する。また、第3導電部230の面積は、図8で説明した導電板130の面積の半分の面積と比較して、より小さい面積となる。したがって、電流導体10に流れる電流が略同一の場合、図8における導電板130の短手方向の中央から−X方向側の面積に生じる渦電流と比較して、第3導電部230に生じる渦電流は、より小さくなる。

0051

同様に、第4導電部240の面積は、図8で説明した導電板130の面積の半分の面積と比較して、より小さい面積となる。したがって、電流導体10に流れる電流が略同一の場合、図8における導電板130の短手方向の中央から+X方向側の面積に生じる渦電流と比較して、第4導電部240に生じる渦電流は、より小さくなる。

0052

また、第1スリット310および第2スリット320により、第3導電部230は、第1スリット310が−X方向側に延伸する距離だけ、磁気センサ110から離間する。同様に、第1スリット310および第3スリット330により、第4導電部240は、第1スリット310が+X方向側に延伸する距離だけ、磁気センサ110から離間する。したがって、第3導電部230および第4導電部240に発生する渦電流と、磁気センサ110との間のそれぞれの距離は、図8における導電板130に発生する渦電流と磁気センサ110との間のそれぞれの距離よりも離間させることができる。

0053

したがって、仮に、図8における導電板130に発生する渦電流と略同一の密度の渦電流が本実施形態に係る導電板130に発生したとしても、当該渦電流から磁気センサ110を離間させているので、磁気センサ110に入力する過渡的な磁場を低減させることができる。また、本実施形態に係る導電板130は、第3導電部230および第4導電部240を除く領域に、第4スリット340および第5スリット350を設けるので、当該領域に発生する渦電流を低減させる。

0054

また、第1スリット310の両端に、第3導電部230および第4導電部240が形成され、第1スリット310の両端は、導電板130の外周には到達しない。即ち、第3導電部230および第4導電部240は、第1スリット310に対して略垂直な方向に延伸する。したがって、第3導電部230および第4導電部240は、センサ装置100の上面側または下面側から圧力または衝撃等が加わっても、基板120にヒビ、割れ、および欠け等が発生することを防止するように補強できる。

0055

また、第1スリット310と略垂直に、第2スリット320および第3スリット330が延伸する例を説明したが、当該第2スリット320および第3スリット330は、第1スリット310を挟み、一直線には配置されない。また、第2スリット320の少なくとも一方の端部および第3スリット330の少なくとも一方の端部は、導電板130の外周には到達しない。これにより、センサ装置100の上面側または下面側から圧力または衝撃等が加わっても、第2スリット320および第3スリット330が設けられる箇所等おいて、基板120にヒビ、割れ、および欠け等が発生することを防止できる。なお、第2スリット320および第3スリット330は、互いに角度を有して延伸してもよい。この場合の角度は、90度未満でよい。

0056

また、第1スリット310と略平行に、第4スリット340および第5スリット350が延伸する例を説明したが、当該第4スリット340および第5スリット350の両端または少なくとも一方の端部は、導電板130の外周には到達しない。これにより、センサ装置100の上面側または下面側から圧力または衝撃等が加わっても、第4スリット340および第5スリット350が設けられる箇所等おいて、基板120にヒビ、割れ、および欠け等が発生することを防止できる。

0057

なお、第4スリット340および第5スリット350は、第1スリット310に対して、角度を有して延伸してもよい。この場合の角度は、−90度より大きく、90度未満でよい。また、第1スリット310に対する第4スリット340の角度と、第5スリット350の角度とは、異なる角度でよい。

0058

図12は、本実施形態に係るセンサ装置100の過渡応答特性をシミュレートした結果の一例を示す。また、図13は、図12に示すセンサ装置100の過渡応答特性の拡大図を示す。図12および図13の横軸は時間、縦軸は入力磁場の強度および磁気センサ110の出力信号強度を示す。図12および図13の横軸は、入力磁場の波高値最大値(または最終目標値)を1に規格化した結果を示す。当該シミュレーションは、導電板130のサイズを4.2mm×2.5mmとし、電流路は導電板130より2.6mm離間した位置に配置され、磁気センサ110は導電板130の中央から+Z方向に400μm離間した位置に配置されたことを条件とした。なお、図12および図13は、図2に示すように、+Z方向に向けて順に導電板130、基板120、磁気センサ110、電流導体10の順にこれらが配列されているものとしている。

0059

図12および図13において、入力電流波形破線で示す。また、本実施形態に係るセンサ装置100による磁場検出結果を波形1で示す。また、磁気センサ110の比較対象として、図9で説明したT字型のスリットを有するセンサの磁場検出結果を波形2で示し、図10で説明した両端が導電板の外周に至るスリットを有するセンサの磁場検出結果を波形3で示す。

0060

入力電流の波形および波形2を比較することにより、導電板130の一部にスリットを形成することで、オーバーシュート量が10%程度になることがわかる。また、入力電流の波形および波形3を比較することにより、導電板130を2つに分断するようにスリットを形成することで、オーバーシュート量が7%程度に低減することがわかる。これに対し、入力電流の波形および波形1を比較することにより、本実施形態に係るセンサ装置100を用いることで、オーバーシュート量を5%程度に更に低減できることがわかる。

0061

以上のように、本実施形態に係るセンサ装置100は、圧力または衝撃等が加わっても故障および破壊しない強度を保ち、良好な磁場の過渡応答特性を実現できる。また、本実施形態の導電板130の例として、図11を用いて説明したが、本例に限定されることはない。例えば、図14から図20に示すように、種々の変形例が考えられる。

0062

図14は、本実施形態に係る導電板130の第1変形例を示す。第1変形例の導電板130は、第2スリット320の両端が、導電板130の外周に至らない例を示す。これにより、導電板130の外周近傍において、第3導電部230および第6導電部260が電気的に接続される。したがって、図11に示す導電板130の例と比較して、渦電流の発生が増加する場合があるが、磁気センサ110からは離間した位置なので、当該磁気センサ110に入力する磁場に影響はほとんどない。また、第3導電部230および第6導電部260が接続されるので、X軸方向の導電板130の強度は増加する。なお、図14は、第2スリット320の両端が、導電板130の外周に至らない例を示したが、これに代えて、第3スリット330の両端が、導電板130の外周に至らなくてもよい。

0063

図15は、本実施形態に係る導電板130の第2変形例を示す。第2変形例の導電板130は、第1スリット310の延伸方向に対する幅が、図11に示す第1スリット310の幅よりも広くなった例を示す。このように、磁気センサ110が配置される箇所の近傍において、導電板の面積を低減させることで、当該磁気センサ110に入力する磁場をより低減させることができる。

0064

図16は、本実施形態に係る導電板130の第3変形例を示す。第3変形例の導電板130は、第1スリット310の延伸方向に対する幅が湾曲した例を示す。このように、磁気センサ110が配置される箇所の近傍において、導電板の面積を低減させることで、当該磁気センサ110に入力する磁場をより低減させることができる。なお、第1スリット310の幅について、図15および図16を用いて説明したが、他のスリットの幅についても同様に、図11に示す例と比較して、より広くしてよく、また、湾曲させてもよい。

0065

図17は、本実施形態に係る導電板130の第4変形例を示す。第4変形例の導電板130は、第1スリット310の延伸方向が、電流導体10の電流路の延伸方向と略平行となった例を示す。図11で説明したように、導電板130のうち、第3導電部230および第4導電部240は磁気センサ110から離間され、また、残りの導電板は第4スリット340および第5スリット350を有するので、渦電流の発生を低減できる。

0066

図18は、本実施形態に係る導電板130の第5変形例を示す。第5変形例の導電板130は、第4スリット340の一端が第3スリット330から離間して、他端が導電板130の外周に至る例を示す。また、第5変形例の導電板130は、第5スリット350の一端が第2スリット320から離間して、他端が導電板130の外周に至る例を示す。第4スリット340および第5スリット350は、導電板130のうち、第3導電部230および第4導電部240を除く領域に発生する渦電流を低減するように形成されればよく、形状および延伸方向はこのように自由度を有する。また、第4スリット340および第5スリット350に加えて、更にスリットが設けられてもよい。

0067

以上の本実施形態に係る導電板130は、略長方形の形状である例を説明したが、本例に限定されるものではなく、導電板130は、正方形、多角形、円、および楕円等であってもよい。図19は、本実施形態に係る導電板130の第6変形例を示す。第6変形例の導電板130は、凸多角形形状を有する。即ち、導電板130は、凸部を有する。当該凸部は、リード部132またはリード部132の一部であり、導電板130と一体に形成され、導電板130から当該センサ装置100の端子へと延伸する。これに代えて、当該リード部132の端部が当該センサ装置100の端子であってもよい。

0068

また、導電板130は、凹部を有してもよい。図20は、本実施形態に係る導電板130の第7変形例を示す。第7変形例の導電板130は、凹部134および凹部136を有する。このように、本実施形態のセンサ装置100は、導電板130に凸状および/または凹状の部位等が更に形成されても、入力する磁場に応じて発生する渦電流の大きさが低減するので、磁気センサ110に悪影響を及ぼすことはなく、過渡応答特性を向上させ、電流路に流れる電流の急峻な立ち上がりおよび立ち下がり等を正確に検出することができる。なお、図19および図20において、導電板130に形成されるスリットについては記載を省略した。

0069

以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。例えば、上記実施形態は磁気センサ110が基板120と平行な磁場を検知する例を示したが、磁気センサ110が基板120と垂直な磁場を検知してもよい。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。

0070

特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システムプログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。

0071

10電流導体、20固定基板、100センサ装置、110磁気センサ、120基板、130導電板、132リード部、134 凹部、136 凹部、140パッケージ部、150 リード部、162スリット、164 第1導電板、166 第2導電板、168 スリット、210 第1導電部、220 第2導電部、230 第3導電部、240 第4導電部、250 第5導電部、260 第6導電部、310 第1スリット、320 第2スリット、330 第3スリット、340 第4スリット、350 第5スリット

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