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技術 段付きワークの焼入れ方法及び冷却ジャケット

出願人 高周波熱錬株式会社
発明者 小川靖治安武英宏
出願日 2015年12月7日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2015-238492
公開日 2017年6月15日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2017-106050
状態 特許登録済
技術分野 物品の熱処理 プラスチック等のその他の成形、複合成形(変更なし) 熱処理
主要キーワード 移動方向後側 冷却部位 内周面近傍 段付き軸 本体ブロック 一列おき 焼入れ品質 冷却ムラ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年6月15日)のものです。
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図面 (17)

課題

段付きワーク焼入れ品質を高めることができる焼入れ方法、及びこの焼入れ方法に好適に用いることができる冷却ジャケットを提供する。

解決手段

段付きワーク1Aの太い部位1aと細い部位1bとの隣設方向に加熱コイル2を移動させながら、段付きワーク1Aの外周を誘導加熱し、冷却液噴射方向が可変な冷却ジャケット3を加熱コイル2に後続して隣設方向に移動させながら、段付きワーク1Aの外周に冷却液を吹き付けて冷却し、冷却液の噴射方向を、冷却部位が太い部位1a及び細い部位1bである場合と、太い部位1aと細い部位1bとの間の段差部1cである場合とで、冷却ジャケット3の移動方向で変化させる。

概要

背景

特許文献1に記載された焼入れ方法は、段付き軸誘導加熱する加熱コイルと、加熱コイルによって加熱された段付き軸に冷却液を吹き付ける冷却ジャケットとを段付き軸の中心軸に沿って移動させながら、段付き軸の各部を連続的に加熱冷却して焼入れするものである。

そして、特許文献1に記載された焼入れ方法では、均一な焼入れ硬さを得るため、径差部(太い部位と細い部位との間にあって凹となる隅部)のうち、冷却液がかかり易い径差部では冷却液の噴射量を減少させ、冷却液がかかり難い径差部では冷却液の噴射量を増加させている。

概要

段付きワーク焼入れ品質を高めることができる焼入れ方法、及びこの焼入れ方法に好適に用いることができる冷却ジャケットを提供する。段付きワーク1Aの太い部位1aと細い部位1bとの隣設方向に加熱コイル2を移動させながら、段付きワーク1Aの外周を誘導加熱し、冷却液の噴射方向が可変な冷却ジャケット3を加熱コイル2に後続して隣設方向に移動させながら、段付きワーク1Aの外周に冷却液を吹き付けて冷却し、冷却液の噴射方向を、冷却部位が太い部位1a及び細い部位1bである場合と、太い部位1aと細い部位1bとの間の段差部1cである場合とで、冷却ジャケット3の移動方向で変化させる。

目的

本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、段付きワークの焼入れ品質を高めることができる焼入れ方法、及びこの焼入れ方法に好適に用いることができる冷却ジャケットを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

隣設された相対的に太い部位と相対的に細い部位とを有する段付きワーク焼入れ方法であって、前記太い部位と前記細い部位との隣設方向に加熱コイル相対移動させながら、前記段付きワークの外周を誘導加熱し、冷却液噴射方向が可変冷却ジャケットを前記加熱コイルに後続して前記隣設方向に相対移動させながら、前記段付きワークの外周に冷却液を吹き付けて冷却し、前記冷却液の噴射方向を、冷却部位が前記太い部位及び前記細い部位である場合と、前記太い部位と前記細い部位との間の段差部である場合とで、前記冷却ジャケットの移動方向で変化させる段付きワークの焼入れ方法。

請求項2

請求項1記載の段付きワークの焼入れ方法であって、前記冷却ジャケットが前記太い部位側から前記細い部位側に向けて移動される場合において、冷却部位が前記段差部である場合の前記冷却液の噴射方向を、冷却部位が前記太い部位及び前記細い部位である場合の噴射方向に比べて、前記冷却ジャケットの移動方向後側に向けて傾ける段付きワークの焼入れ方法。

請求項3

請求項1記載の段付きワークの焼入れ方法であって、前記冷却ジャケットが前記細い部位側から前記太い部位側に向けて移動される場合において、冷却部位が前記段差部である場合の前記冷却液の噴射方向を、冷却部位が前記太い部位及び前記細い部位である場合の噴射方向に比べて、前記冷却ジャケットの移動方向先側に向けて傾ける段付きワークの焼入れ方法。

請求項4

ワークが挿通可能な筒状に形成され、挿通されるワークに向けて冷却液を噴射する冷却ジャケットであって、該冷却ジャケットの内周面の第1環状領域に噴射口が設けられた第1ノズル孔の群と、該冷却ジャケットの内周面の第2環状領域に噴射口が設けられ、噴射方向が該冷却ジャケットの軸方向に前記第1ノズル孔と異なる第2ノズル孔の群と、前記第1ノズル孔の群が接続された一つ以上の第1液溜め室と、前記第2ノズル孔の群が接続され、前記第1液溜め室とは独立に冷却液が供給可能な一つ以上の第2液溜め室と、を備え、前記第1環状領域の少なくとも一部と前記第2環状領域の少なくとも一部とが該冷却ジャケットの軸方向に重畳している冷却ジャケット。

請求項5

請求項4記載の冷却ジャケットであって、前記第1環状領域と前記第2環状領域との重畳領域において、前記第1ノズル孔の噴射口が該冷却ジャケットの軸方向に並んでなる第1噴射口列が該冷却ジャケットの周方向に間隔をあけて複数配置され、前記第2ノズル孔の噴射口が該冷却ジャケットの軸方向に並んでなる第2噴射口列が、隣り合う前記第1噴射口列の間にそれぞれ配置されている冷却ジャケット。

請求項6

請求項4記載の冷却ジャケットであって、前記第1環状領域と前記第2環状領域との重畳領域において、前記第1ノズル孔の噴射口が該冷却ジャケットの軸方向に並び、且つ隣り合う前記第1ノズル孔の噴射口の間に前記第2ノズル孔の噴射口がそれぞれ配置された噴射口列が、周方向に間隔をあけて配置されている冷却ジャケット。

請求項7

請求項4から6のいずれか一項記載の冷却ジャケットであって、前記第1ノズル孔の前記第1液溜め室との接続部は、該接続部の開口が設けられた前記第1液溜め室の内面に対して垂直に延びて形成されており、前記第2ノズル孔の前記第2液溜め室との接続部は、該接続部の開口が設けられた前記第2液溜め室の内面に対して垂直に延びて形成されている冷却ジャケット。

請求項8

請求項4から7のいずれか一項記載の冷却ジャケットであって、該冷却ジャケットの内周面の第3環状領域に噴射口が設けられ、噴射方向が該冷却ジャケットの軸方向に前記第1ノズル孔及び前記第2ノズル孔と異なる第3ノズル孔の群と、前記第3ノズル孔の群が接続され、前記第1液溜め室及び前記第2液溜め室とは独立に冷却液が供給可能な一つ以上の第3液溜め室と、を備え、前記第1環状領域の少なくとも一部と前記第3環状領域の少なくとも一部とが該冷却ジャケットの軸方向に重畳している冷却ジャケット。

請求項9

請求項4から8のいずれか一項記載の冷却ジャケットであって、三次元積層造形体の一部材からなる冷却ジャケット。

技術分野

0001

本発明は、段付きワーク焼入れ方法及びこの焼入れ方法に好適に用いられる冷却ジャケットに関する。

背景技術

0002

特許文献1に記載された焼入れ方法は、段付き軸誘導加熱する加熱コイルと、加熱コイルによって加熱された段付き軸に冷却液を吹き付ける冷却ジャケットとを段付き軸の中心軸に沿って移動させながら、段付き軸の各部を連続的に加熱冷却して焼入れするものである。

0003

そして、特許文献1に記載された焼入れ方法では、均一な焼入れ硬さを得るため、径差部(太い部位と細い部位との間にあって凹となる隅部)のうち、冷却液がかかり易い径差部では冷却液の噴射量を減少させ、冷却液がかかり難い径差部では冷却液の噴射量を増加させている。

先行技術

0004

特開2005−344159号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に記載された焼入れ方法では、冷却液がかかり難い径差部では冷却液の噴射量を増加させているが、焼入性を高める効果のある合金元素が少ない鋼材である場合などに、冷却液がかかり難い径差部で冷却速度不足し、焼入れ硬さにムラが生じる虞があった。

0006

本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、段付きワークの焼入れ品質を高めることができる焼入れ方法、及びこの焼入れ方法に好適に用いることができる冷却ジャケットを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一態様の焼入れ方法は、隣設された相対的に太い部位と相対的に細い部位とを有する段付きワークの焼入れ方法であって、前記太い部位と前記細い部位との隣設方向に加熱コイルを相対移動させながら、前記段付きワークの外周を誘導加熱し、冷却液の噴射方向が可変な冷却ジャケットを前記加熱コイルに後続して前記隣設方向に相対移動させながら、前記段付きワークの外周に冷却液を吹き付けて冷却し、前記冷却液の噴射方向を、冷却部位が前記太い部位及び前記細い部位である場合と、前記太い部位と前記細い部位との間の段差部である場合とで、前記冷却ジャケットの移動方向で変化させる。

0008

本発明の一態様の冷却ジャケットは、ワークが挿通可能な筒状に形成され、挿通されるワークに向けて冷却液を噴射する冷却ジャケットであって、該冷却ジャケットの内周面の第1環状領域に噴射口が設けられた第1ノズル孔の群と、該冷却ジャケットの内周面の第2環状領域に噴射口が設けられ、噴射方向が該冷却ジャケットの軸方向に前記第1ノズル孔と異なる第2ノズル孔の群と、前記第1ノズル孔の群が接続された一つ以上の第1液溜め室と、前記第2ノズル孔の群が接続され、前記第1液溜め室とは独立に冷却液が供給可能な一つ以上の第2液溜め室と、を備え、前記第1環状領域の少なくとも一部と前記第2環状領域の少なくとも一部とが該冷却ジャケットの軸方向に重畳している。

発明の効果

0009

本発明によれば、段付きワークの焼入れ品質を高めることができる焼入れ方法、及びこの焼入れ方法に好適に用いることができる冷却ジャケットを提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の実施形態を説明するための、段付きワークの焼入れ方法の一例の模式図である。
本発明の実施形態を説明するための、段付きワークの焼入れ方法の他の例の模式図である。
本発明の実施形態を説明するための、段付きワークの焼入れ方法の他の例の模式図である。
本発明の実施形態を説明するための、段付きワークの焼入れ方法の他の例の模式図である。
本発明の実施形態を説明するための、冷却ジャケットの一例の斜視図である。
図5の冷却ジャケットを構成する第1モジュールの斜視図である。
図5の冷却ジャケットを構成する第2モジュールの斜視図である。
図5の冷却ジャケットを図1に示した段付きワークの焼入れ方法に適用した例の模式図である。
図11の冷却ジャケットの変形例の斜視図である。
図9の冷却ジャケットを図3に示した段付きワークの焼入れ方法に適用した例の模式図である。
本発明の実施形態を説明するための、冷却ジャケットの他の例の斜視図である。
図11におけるXII-XII線断面図である。
図11におけるXIII-XIII線断面図である。
本発明の実施形態を説明するための、冷却ジャケットの他の例の斜視図である。
図14におけるXV-XV線断面図である。
図14におけるXVI-XVI線断面図である。

実施例

0011

図1は、本実施形態を説明するための、焼入れ方法の一例の模式図である。

0012

段付きワーク1Aは、断面円形状の軸材であって、軸方向に互いに隣設された相対的に太い部位1aと、相対的に細い部位1bとを有し、太い部位1aと細い部位1bとの間には、太い部位1aから細い部位1bに向かって次第に縮径する段差部1cが設けられている。

0013

段付きワーク1Aの焼入れでは、段付きワーク1Aが挿通可能な環状に形成された加熱コイル2を用い、加熱コイル2を段付きワーク1Aの軸方向に相対移動させながら、加熱コイル2に高周波電力を供給して段付きワーク1Aの外周を段付きワーク1Aの軸方向の全長に亘って誘導加熱する。

0014

そして、段付きワーク1Aが挿通可能な筒状に形成され、且つ冷却液の噴射方向が可変な冷却ジャケット3を用い、冷却ジャケット3を加熱コイル2に後続して段付きワーク1Aの軸方向に相対移動させながら、段付きワーク1Aの外周に冷却液を吹き付けて段付きワーク1Aを冷却する。

0015

なお、段付きワーク1Aの加熱及び冷却において、加熱ムラ冷却ムラを抑制する観点から、段付きワーク1Aの中心軸まわりに段付きワーク1Aを回転させるようにしてもよい。

0016

以上の段付きワーク1Aの焼入れにおいて、冷却ジャケット3から噴射される冷却液の噴射方向を、冷却部位が段付きワーク1Aの太い部位1a及び細い部位1bである場合と、段差部1cである場合とで、冷却ジャケット3の移動方向で変化させる。

0017

図1に示す例では、加熱コイル2及び冷却ジャケット3は、段付きワーク1Aの太い部位1a側から細い部位1b側に向けて移動されている。この場合に、冷却部位が段差部1cである場合の冷却液の噴射方向を、冷却部位が太い部位1a及び細い部位1bである場合の噴射方向に比べて、冷却ジャケット3の移動方向後側に向けて傾ける

0018

図示の例では、段付きワーク1Aの太い部位1a及び細い部位1bが冷却部位である場合、つまりは、冷却ジャケット3が太い部位1aや細い部位1bに重なっている場合に、冷却液の噴射方向は段付きワーク1Aの中心軸に対して略垂直とされており、段付きワーク1Aの中心軸と略平行な太い部位1aや細い部位1bの表面に対して冷却液が略垂直に吹き付けられている。

0019

一方、冷却部位が段付きワーク1Aの段差部1cである場合、即ち冷却ジャケット3が段差部1cに重なっている場合に、冷却液の噴射方向は段付きワーク1Aの中心軸に対して略垂直な方向から冷却ジャケット3の移動方向後側にあたる太い部位1a側に向けて傾けられている。

0020

段差部1cの表面は段付きワーク1Aの中心軸に対して勾配を有し、冷却ジャケット3の移動方向先側にあたる細い部位1b側に向いている。冷却液が段付きワーク1Aの中心軸に対して略垂直な方向から太い部位1a側に向けて傾いて噴射されることにより、段付きワーク1Aの中心軸に対して略垂直に噴射される場合に比べて、冷却液が段差部1cの表面に対してより正面から吹き付けられる。

0021

これにより、段差部1cの表面の冷却速度を、冷却液が略垂直に吹き付けられる太い部位1aや細い部位1bの表面の冷却速度と同程度に高めることができ、段付きワーク1Aの焼入れ硬さにムラが生じることを抑制することができる。また、段差部1cの表面に吹き付けられた冷却液が冷却ジャケット3の移動方向先側で加熱コイル2によって加熱されている細い部位1b側に流れて細い部位1bの温度が下がることを防止することもできる。

0022

図2は、図1の焼入れ方法の変形例を示す。

0023

図2に示す例では、加熱コイル2及び冷却ジャケット3は、段付きワーク1Aの細い部位1b側から太い部位1a側に向けて移動されている。この場合に、冷却部位が段差部1cである場合の冷却液の噴射方向を、冷却部位が太い部位1a及び細い部位1bである場合の噴射方向に比べて、冷却ジャケット3の移動方向先側にあたる太い部位1a側に向けて傾ける。

0024

段差部1cの表面は段付きワーク1Aの中心軸に対して勾配を有し、冷却ジャケット3の移動方向後側にあたる細い部位1b側に向いている。冷却液が段付きワーク1Aの中心軸に対して略垂直な方向から太い部位1a側に向けて傾いて噴射されることにより、段付きワーク1Aの中心軸に対して略垂直に噴射される場合に比べて、冷却液が段差部1cの表面に対してより正面から吹き付けられる。

0025

なお、冷却ジャケット3から噴射された冷却液による段差部1cの表面の冷却と並行して、冷却ジャケット3の移動方向先側では加熱コイル2による太い部位1aの加熱が行われている。そこで、冷却ジャケット3から噴射された冷却液の最先側の流束が、冷却ジャケット3の移動に伴って段差部1cを超える前に冷却液の噴射方向を段付きワーク1Aの中心軸に対して略垂直に切り替えることが好ましい。これにより、冷却液が太い部位1aに及ぶことを防止することができる。

0026

以上の焼入れ方法は、段差部を複数有する段付きワークに対しても適用可能である。

0027

図3に示す段付きワーク1Bでは、相対的に太い部位1a、相対的に細い部位1b、相対的に太い部位1cが軸方向にこの順に隣設されており、加熱コイル2及び冷却ジャケット3は、段付きワーク1Bの一方の太い部位1a側から他方の太い部位1c側に向けて移動されている。

0028

冷却部位が太い部位1aと細い部位1bとの間の段差部1dである場合に、冷却ジャケット3は太い部位1a側から細い部位1b側に向け移動されるので、冷却液の噴射方向を、冷却部位が太い部位1a及び細い部位1bである場合の噴射方向に比べて、冷却ジャケット3の移動方向後側にあたる太い部位1a側に向けて傾ければよい。

0029

また、冷却部位が細い部位1bと太い部位1cとの間の段差部1eである場合に、冷却ジャケット3は細い部位1b側から太い部位1c側に向け移動されるので、冷却液の噴射方向を、冷却部位が細い部位1b及び太い部位1cである場合の噴射方向に比べて、冷却ジャケット3の移動方向先側にあたる太い部位1c側に向けて傾ければよい。

0030

図4に示す段付きワーク1Cでは、相対的に細い部位1a、相対的に太い部位1b、相対的に細い部位1cが軸方向にこの順に隣設されており、加熱コイル2及び冷却ジャケット3は、段付きワーク1Cの一方の細い部位1a側から他方の細い部位1c側に向けて移動されている。

0031

冷却部位が細い部位1aと太い部位1bとの間の段差部1dである場合に、冷却ジャケット3は細い部位1a側から太い部位1b側に向け移動されるので、冷却液の噴射方向を、冷却部位が細い部位1a及び太い部位1bである場合の噴射方向に比べて、冷却ジャケット3の移動方向先側にあたる太い部位1b側に向けて傾ければよい。

0032

また、冷却部位が太い部位1bと細い部位1cとの間の段差部1eである場合に、冷却ジャケット3は太い部位1b側から細い部位1c側に向け移動されるので、冷却液の噴射方向を、冷却部位が太い部位1b及び細い部位1cである場合の噴射方向に比べて、冷却ジャケット3の移動方向後側にあたる太い部位1b側に向けて傾ければよい。

0033

図5から図7は、本発明の実施形態を説明するための、冷却ジャケットの一例を示す。

0034

冷却ジャケット30Aは、扇形状に形成された複数の第1モジュール31と複数の第2モジュール32とが円周方向に交互に並べられ、隣り合う第1モジュール31と第2モジュール32とが互いに接合されることにより、全体として円筒状に形成されている。

0035

第1モジュール31は、扇形状に形成された本体ブロック34と、蓋部材35とで構成されている。

0036

本体ブロック34の外径部には凹部40が設けられている。蓋部材35は凹部40の開口部に接合され、蓋部材35によって塞がれた凹部40は第1液溜め室42として構成される。蓋部材35には冷却液の供給孔35aが形成されており、第1液溜め室42には、図示しない冷却液供給部から蓋部材35の供給孔35aを通して冷却液が供給される。

0037

本体ブロック34の内径部には、冷却液を噴射する複数の第1ノズル孔45が設けられている。第1ノズル孔45の噴射口45aは本体ブロック34の内周面に設けられ、複数の噴射口45aが軸方向に並んでなる第1噴射口列L1が周方向に間隔をあけて複列(図示の例では六列)に配置されている。第1ノズル孔45は、本体ブロック34の内径部を貫通して形成され、凹部40(第1液溜め室42)に接続されている。

0038

第1ノズル孔45は、本体ブロック34の径方向と平行に延びており、第1ノズル孔45の噴射方向は本体ブロック34の中心軸に略直交している。

0039

第2モジュール32もまた、扇形状に形成された本体ブロック36と、蓋部材37とで構成されている。

0040

本体ブロック36の外径部には凹部41が設けられている。蓋部材37は凹部41の開口部に接合され、蓋部材37によって塞がれた凹部41は第2液溜め室43として構成される。蓋部材37には冷却液の供給孔37aが形成されており、第2液溜め室43には、図示しない冷却液供給部から蓋部材37の供給孔37aを通して冷却液が供給される。

0041

本体ブロック36の内径部には、冷却液を噴射する複数の第2ノズル孔46が設けられている。第2ノズル孔46の噴射口46aは本体ブロック36の内周面に設けられ、複数の噴射口46aが軸方向に並んでなる第2噴射口列L2が周方向に間隔をあけて複列(図示の例では六列)に配置されている。第2ノズル孔46は、本体ブロック36の内径部を貫通して形成され、凹部41(第2液溜め室43)に接続されている。

0042

第2ノズル孔46は、本体ブロック36の径方向に対して本体ブロックの軸方向一方側に向けて斜めに延びており、第2ノズル孔46の噴射方向は、本体ブロック36の軸方向一方側に向けられ、本体ブロック36の中心軸に斜交している。

0043

上記の第1モジュール31と第2モジュール32とが円周方向に交互に並べられ、隣り合う第1モジュール31と第2モジュール32とが互いに接合されてなる冷却ジャケット30Aの内周面には、複数列(図示の例では六列)を一組とする第1噴射口列L1の組と、複数列(図示の例では六列)を一組とする第2噴射口列L2の組と、が周方向に交互に配置されている。

0044

そして、冷却ジャケット30Aの内周面において、全ての第2ノズル孔46の噴射口46aを包含する第2環状領域30bは、全ての第1ノズル孔45の噴射口45aを包含する第1環状領域30aに対し、第2ノズル孔46の噴射方向が向けられている冷却ジャケット30Aの軸方向一方側とは反対側に偏倚しており、第1環状領域30aの一部と第2環状領域30bの一部とが重畳している。なお、第1環状領域30aと第2環状領域30bとは一致していてもよい。

0045

図8は、図1に示した段付きワーク1Aの焼入れ方法への冷却ジャケット30Aの適用例を示す。

0046

冷却ジャケット30Aは、第2ノズル孔46の噴射口46aが設けられた内周面の第2環状領域30b(図5参照)を移動方向先側に配置し、第1ノズル孔45の噴射口45aが設けられた第1環状領域30a(図5参照)を移動方向後側に配置して、段付きワーク1Aの太い部位1a側から細い部位1b側に向けて移動される。また、段付きワーク1Aは中心軸まわりに回転される。

0047

冷却部位が段付きワーク1Aの太い部位1aや細い部位1bである場合に、第1液溜め室42に冷却液が供給され、第1ノズル孔45から冷却液が噴射される。噴射方向が冷却ジャケット30Aの中心軸に略直交している第1ノズル孔45から噴射された冷却液は、太い部位1aや細い部位1bの表面に略垂直に吹き付けられる。

0048

冷却部位が段付きワーク1Aの段差部1cである場合に、第2液溜め室43に冷却液が供給され、第2ノズル孔46から冷却液が噴射される。噴射方向が冷却ジャケット30Aの移動方向後側に向けられて冷却ジャケット30Aの中心軸に斜交している第2ノズル孔46から噴射された冷却液は、冷却ジャケット30Aの移動方向先側に向いている段差部1cの表面に対して概ね正面から吹き付けられる。

0049

そして、本例では、第1ノズル孔45の噴射口45aが設けられた第1環状領域30aの一部と、第2ノズル孔46の噴射口46aが設けられた第2環状領域30bの一部とが重畳していることにより、両領域が重畳せずに隣り合って配置される場合に比べて第1環状領域30aと加熱コイル2との間の距離Dが短縮されている。これにより、第1ノズル孔45から噴射された冷却液によって冷却される段付きワーク1Aの太い部位1aや細い部位1bにおいて、加熱コイル2によって加熱されてから冷却されるまでの時間を短縮することができ、焼入れ品質を高めることができる。

0050

図9は、冷却ジャケット30Aの変形例を示す。

0051

冷却ジャケット30Bは、噴射方向が第2ノズル孔46とは反対の軸方向一方側に向けられて冷却ジャケット30Bの中心軸に斜交する複数の第3ノズル孔47、及びこれらの第3ノズル孔47が接続された第3液溜め室44を有する第3モジュール33が加えられ、第1モジュール31と第2モジュール32と第3モジュール33とが円周方向に順に並べられ、隣り合うモジュール同士が接合されて構成されたものである。冷却ジャケット30Bの内周面において、全ての第3ノズル孔47の噴射口47aを包含する第3環状領域30cの少なくとも一部は、全ての第1ノズル孔45の噴射口45aを包含する第1環状領域30aの少なくとも一部に重畳している。

0052

このように構成された冷却ジャケット30Bは、図3に示した段付きワーク1Bや図4に示した段付きワーク1Cのように、複数の段差部を有し、これらの段差部の表面が軸方向一方側と他方側とで異なる方向に向けられている段付きワークの焼入れに用いることができる。

0053

図10は、図3に示した段付きワーク1Bの焼入れ方法への冷却ジャケット30Bの適用例を示す。

0054

図10に示す例では、冷却ジャケット30Bは、第2ノズル孔46の噴射口46aが設けられた冷却ジャケット40Bの内周面の第2環状領域30b(図9参照)を移動方向先側に配置し、第3ノズル孔47の噴射口47aが設けられた冷却ジャケット30Bの内周面の第3環状領域30c(図9参照)を移動方向後側に配置して、段付きワーク1Bの一方の太い部位1a側から他方の太い部位1c側に向けて移動される。

0055

冷却部位が太い部位1aと細い部位1bとの間の段差部1dである場合に、第2液溜め室43に冷却液が供給され、第2ノズル孔46から冷却液が噴射される。噴射方向が、冷却ジャケット30Bの軸方向下側、即ち冷却ジャケット30Bの移動方向後側に向けられて冷却ジャケット30Bの中心軸に斜交している第2ノズル孔46から噴射された冷却液は、冷却ジャケット30Bの移動方向先側に向いている段差部1dの表面に対して概ね正面から吹き付けられる。

0056

冷却部位が細い部位1bと太い部位1cとの間の段差部1eである場合に、第3液溜め室44に冷却液が供給され、第3ノズル孔47から冷却液が噴射される。噴射方向が、冷却ジャケット30Bの軸方向上側、即ち冷却ジャケット30Bの移動方向先側に向けられて冷却ジャケット30Bの中心軸に斜交している第3ノズル孔47から噴射された冷却液は、冷却ジャケット30Bの移動方向後側に向いている段差部1eの表面に対して概ね正面から吹き付けられる。

0057

図11から図13は、本発明の実施形態を説明するための、冷却ジャケットの他の例を示す。

0058

冷却ジャケット50は、円筒状に形成された一つの部材で構成されている。

0059

冷却ジャケット50の内径部には、噴射方向が冷却ジャケット50の中心軸に略直交する複数の第1ノズル孔51と、噴射方向が冷却ジャケット50の中心軸に斜交する複数の第2ノズル孔52とが設けられている。

0060

そして、冷却ジャケット50の内周面には、第1ノズル孔51の噴射口51aが軸方向に並んでなる第1噴射口列L1と、第2ノズル孔52の噴射口52aが軸方向に並んでなる第2噴射口列L2とが周方向に一列おきに交互に配置されている。

0061

冷却ジャケット50の内周面において、全ての第2ノズル孔52の噴射口52aを包含する第2環状領域50bは、全ての第1ノズル孔51の噴射口51aを包含する第1環状領域50aに対し、第2ノズル孔52の噴射方向が向けられている冷却ジャケット50の軸方向一方側とは反対側に偏倚しており、第1環状領域50aの一部と第2環状領域50bの一部とが重畳している。なお、第1環状領域50aと第2環状領域50bとは一致していてもよい。

0062

また、冷却ジャケット50の外径部には、第1ノズル孔51が接続された第1液溜め室54と、第2ノズル孔52が接続された第2液溜め室55とが設けられている。第1液溜め室54は、主室60と、主室60に接続された複数の副室61とで構成されており、第2液溜め室55もまた、主室62と、主室62に接続された複数の副室63とで構成されている。

0063

第1液溜め室54の主室60及び第2液溜め室55の主室62は、それぞれ円環状に形成されており、冷却ジャケット50の軸方向に並んで設けられている。第1液溜め室54の主室60には一つ以上の冷却液の供給孔60aが形成されており、図示しない冷却液供給部から供給孔60aを通して冷却液が供給される。第2液溜め室55の主室62にも一つ以上の冷却液の供給孔62aが形成されており、図示しない冷却液供給部から供給孔62aを通して第1液溜め室54の主室60とは独立に冷却液が供給される。

0064

第1液溜め室54の副室61は、第1噴射口列L1毎に設けられており、第1噴射口列L1に沿って延び、第1噴射口列L1を構成する複数の第1ノズル孔51がそれぞれ接続されている。第1液溜め室54の主室60に供給された冷却液は、副室61それぞれに流入し、副室61を経て第1ノズル孔51から噴射される。

0065

第2液溜め室55の副室63もまた、第2噴射口列L2毎に設けられており、第2噴射口列L2に沿って延び、第2噴射口列L2を構成する複数の第2ノズル孔52がそれぞれ接続されている。第2液溜め室55の主室62に供給された冷却液は、副室63それぞれに流入し、副室63を経て第2ノズル孔52から噴射される。

0066

ここで、噴射方向が冷却ジャケット50の中心軸に斜交する第2ノズル孔52の噴射口52aに連なる先端部52bは、冷却ジャケット50の径方向に対して冷却ジャケット50の軸方向下側に向けて斜めに延びているのに対し、第2ノズル孔52の副室63との接続部52cは、先端部52bとの間に屈曲部52dを介在させて冷却ジャケット50の径方向と平行に延びており、接続部52cは、接続部52cの開口が設けられた副室63の内面に対して略垂直となっている。接続部52cが副室63の内面に対して略垂直であることより第2ノズル孔52から噴射される冷却液の乱れが抑制される。

0067

第2ノズル孔52の副室63との接続部が副室63の内面に対して傾いている場合に、接続部に流れ込む冷却液の流れが不均一となり、接続部の内周面近傍の冷却液の流速分布が生じ、この流速分布によって接続部を流れる冷却液に比較的大きな圧力分布が生じる。そして、この圧力分布によってキャビテーションが発生し、第2ノズル孔52から噴射される冷却液の流れに乱れが生じるものと考えられる。

0068

なお、冷却ジャケット50の径方向と平行に延びる第1ノズル孔51の副室61との接続部もまた、接続部の開口が設けられた副室61の内面に対して略垂直となっており、第1ノズル孔61から噴射される冷却液の乱れが抑制される。

0069

第1液溜め室54及び第2液溜め室55を内部に有し、複数のノズル孔が形成され、特に屈曲部が設けられた複数の第2ノズル孔52が形成された、一部材からなる冷却ジャケット50は、いわゆる三次元プリンターを用いて作製される三次元積層造形体で構成することができ、冷却ジャケット50の三次元形状を任意の一方向(例えば軸方向)に垂直な多数の断層に分解し、樹脂金属粉末などの造形材料を各層の断面形状に成形して一層ずつ積み上げていくことにより作製される。

0070

冷却ジャケット50を、上述した冷却ジャケット30Aと同様に、図1に示した段付きワーク1Aの焼入れ方法に適用した場合に、冷却部位が段付きワーク1Aの太い部位1aや細い部位1bである場合には第1ノズル孔51から冷却液が噴射され、冷却部位が段差部1cである場合には第2ノズル孔52から冷却液が噴射される。

0071

冷却ジャケット50によれば、上述した冷却ジャケット30Aと同様に、第1ノズル孔51の噴射口51aが設けられた第1環状領域50aの一部と、第2ノズル孔52の噴射口52aが設けられた第2環状領域50bの一部とが重畳していることにより、両領域が重畳せずに隣り合って配置される場合に比べて第1環状領域50aと加熱コイル2との間の距離が短縮される。これにより、第1ノズル孔51から噴射された冷却液によって冷却される段付きワーク1Aの太い部位1aや細い部位1bにおいて、加熱コイル2によって加熱されてから冷却されるまでの時間を短縮することができ、焼入れ品質を高めることができる。

0072

さらに冷却ジャケット50によれば、第1ノズル孔51の噴射口51aが軸方向に並んでなる第1噴射口列L1と、第2ノズル孔52の噴射口52aが軸方向に並んでなる第2噴射口列L2とが、第1環状領域50aと第2環状領域50bとの重畳領域において一列おきに交互に配置されており、複数列を一組とする第1噴射口列L1の組と、複数列を一組とする第2噴射口列L2の組と、が交互に配置されている上述した冷却ジャケット30Aと比べて、第1ノズル孔51及び第2ノズル孔52それぞれが冷却ジャケット50の周方向に均一に分散して配置される。これにより、段付きワーク1Aの周方向に冷却ムラが生じることを抑制することができ、焼入れ品質を高めることができる。

0073

なお、図示は省略するが、噴射方向が第2ノズル孔52とは反対の軸方向一方側に向けられて冷却ジャケット50の中心軸に斜交する複数の第3ノズル孔、及びこれらの第3ノズル孔が接続された第3液溜め室を冷却ジャケット50に加え、第1ノズル孔51の噴射口51aが軸方向に並んでなる第1噴射口列L1と、第2ノズル孔52の噴射口52aが軸方向に並んでなる第2噴射口列L2と、第3ノズル孔の噴射口が軸方向に並んでなる第3噴射口列と、を順に繰り返し配置するようにしてもよい。このように構成された冷却ジャケットは、図3に示した段付きワーク1Bや図4に示した段付きワーク1Cのように、複数の段差部を有し、これらの段差部の表面が軸方向一方側と他方側とで異なる方向に向けられている段付きワークの焼入れに好適に用いることができる。

0074

図14から図16は、本発明の実施形態を説明するための、冷却ジャケットの他の例を示す。

0075

冷却ジャケット70は、上述した冷却ジャケット50と同様に、円筒状に形成された一つの部材で構成されている。

0076

冷却ジャケット70の内径部には、噴射方向が冷却ジャケット70の中心軸に略直交する複数の第1ノズル孔71と、噴射方向が冷却ジャケット70の中心軸に斜交する複数の第2ノズル孔72とが設けられている。

0077

そして、冷却ジャケット70の内周面には、第1ノズル孔71の噴射口71aと、第2ノズル孔72の噴射口72aとが軸方向に交互に並んでなる噴射口列Lが周方向に間隔をあけて複数配置されている。

0078

一つの噴射口列Lを構成する複数の第1ノズル孔71及び複数の第2ノズル孔72のうち、第2ノズル孔72は、冷却ジャケット70の中心軸及び噴射口列Lを含む面S1上に形成されており、第1ノズル孔71は、噴射口71aに連なる先端部を除き、隣り合う噴射口列Lを含む面S1,S1の間の面S2上に形成されている。なお、第1ノズル孔71が面S1上に形成され、第2ノズル孔72が、噴射口72aに連なる先端部を除き、面S2上に形成されていてもよい。

0079

冷却ジャケット70の内周面において、全ての第2ノズル孔72の噴射口72aを包含する第2環状領域70bは、全ての第1ノズル孔71の噴射口71aを包含する第1環状領域70aに対し、第2ノズル孔72の噴射方向が向けられている冷却ジャケット70の軸方向一方側とは反対側に偏倚しており、第1環状領域70aの一部と第2環状領域70bの一部とが重畳している。なお、第1環状領域70aと第2環状領域70bとは一致していてもよい。

0080

また、冷却ジャケット70の外径部には、第1ノズル孔71が接続された第1液溜め室74と、第2ノズル孔72が接続された第2液溜め室75とが設けられている。第1液溜め室74及び第2液溜め室75は、それぞれ円環状に形成されており、冷却ジャケット70の軸方向に並んで設けられている。第1液溜め室74及び第2液溜め室75には、図示しない冷却液供給部から互いに独立に冷却液が供給される。

0081

冷却ジャケット70を、上述した冷却ジャケット30Aや冷却ジャケット50と同様に、図1に示した段付きワーク1Aの焼入れ方法に適用した場合に、冷却部位が段付きワーク1Aの太い部位1aや細い部位1bである場合には第1ノズル孔71から冷却液が噴射され、冷却部位が段差部1cである場合には第2ノズル孔72から冷却液が噴射される。

0082

本例においても、第1ノズル孔71の第1液溜め室74との接続部は、接続部の開口が設けられた第1液溜め室74の内面に対して略垂直となっており、第1ノズル孔71から噴射される冷却液の乱れが抑制される。同様に、第2ノズル孔72の第2液溜め室75との接続部もまた、接続部の開口が設けられた第2液溜め室75の内面に対して略垂直となっており、第2ノズル孔72から噴射される冷却液の乱れが抑制される。

0083

冷却ジャケット70によれば、上述した冷却ジャケット30Aや冷却ジャケット50と同様に、第1ノズル孔71の噴射口71aが設けられた第1環状領域70aの一部と、第2ノズル孔72の噴射口72aが設けられた第2環状領域70bの一部とが重畳していることにより、両領域が重畳せずに隣り合って配置される場合に比べて第1環状領域70aと加熱コイル2との間の距離が短縮される。これにより、第1ノズル孔71から噴射された冷却液によって冷却される段付きワーク1Aの太い部位1aや細い部位1bにおいて、加熱コイル2によって加熱されてから冷却されるまでの時間を短縮することができ、焼入れ品質を高めることができる。

0084

さらに冷却ジャケット70によれば、第1ノズル孔71の噴射口71aと、第2ノズル孔72の噴射口72aとが、第1環状領域70aと第2環状領域70bとの重畳領域において軸方向に交互に並んでなる噴射口列Lが周方向に間隔をあけて複数配置されており、第1ノズル孔51の噴射口51aが軸方向に並んでなる第1噴射口列L1と、第2ノズル孔52の噴射口52aが軸方向に並んでなる第2噴射口列L2と、が周方向に交互に配置されている上述した冷却ジャケット50と比べて、第1ノズル孔71及び第2ノズル孔72それぞれが冷却ジャケット70の周方向に均一且つ密に分散して配置される。これにより、段付きワーク1Aの周方向に冷却ムラが生じることを一層抑制することができ、焼入れ品質を高めることができる。

0085

なお、図示は省略するが、噴射方向が第2ノズル孔72とは反対の軸方向一方側に向けられて冷却ジャケット70の中心軸に斜交する複数の第3ノズル孔、及びこれらの第3ノズル孔が接続された第3液溜め室を冷却ジャケット70に加え、第1ノズル孔71の噴射口71aと、第2ノズル孔72の噴射口72aと、第3ノズル孔の噴射口とを順に繰り返し並べてなる噴射口列を、周方向に間隔をあけて複列に配置するようにしてもよい。このように構成された冷却ジャケットは、図3に示した段付きワーク1Bや図4に示した段付きワーク1Cのように、複数の段差部を有し、これらの段差部の表面が軸方向一方側と他方側とで異なる方向に向けられている段付きワークの焼入れに好適に用いることができる。

0086

1A段付きワーク
1a 太い部位
1b 細い部位
1c段差部
2加熱コイル
3冷却ジャケット
30A 冷却ジャケット
30a 第1環状領域
30b 第2環状領域
30c 第3環状領域
42 第1液溜め室
43 第2液溜め室
44 第3液溜め室
45 第1ノズル孔
45a噴射口
46 第2ノズル孔
46a 噴射口
47 第3ノズル孔
47a 噴射口
50 冷却ジャケット
50a 第1環状領域
50b 第2環状領域
51 第1ノズル孔
51a 噴射口
52 第2ノズル孔
52a 噴射口
54 第1液溜め室
55 第2液溜め室
70 冷却ジャケット
70a 第1環状領域
70b 第2環状領域
71 第1ノズル孔
71a 噴射口
72 第2ノズル孔
72a 噴射口
74 第1液溜め室
75 第2液溜め室
L噴射口列
L1 第1噴射口列
L2 第2噴射口列

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