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図面 (1)

課題

本発明の目的は、元素周期表(PTE)の第IIIA族金属トリアルキル化合物の安価な調製を可能にする改良された方法を提供することである。

解決手段

前記目的は、補助ベースとしての少なくとも1種のアルカリ金属ハロゲン化物の存在下で、金属三塩化物(MCl3)とアルキルアルミニウムセスキクロリド(R3Al2Cl3)とを、分離器を用いて反応させることによって、達成される。

概要

背景

R3M型トリアルキル化合物、とくにアルキルガリウム化合物の種々の調製方法は、先行技術では公知である。

ガリウムジメチル水銀またはジエチル水銀との反応は、公知である。しかしながら、高級アルキル水銀熱不安定性ジアルキル水銀の高毒性、および並外れて遅い反応に起因して、このプロセスは、工業用途に適さない。さらに、三塩化ガリウムジアルキル亜鉛との反応により、調製を行うことが可能である。しかしながら、ジアルキル亜鉛の自然燃焼性が高く、しかも高級アルキル誘導体光感受性が高いので、この方法の有用性は、大幅に制限される。

また、ナトリウムの存在下でのハロゲン化アルキルおよびハロゲン化ガリウムからの調製は、不純物が存在しうるので、しかも使用されるハロゲン化ガリウムが金属ガリウム還元されうるので、好適でないことが判明している。

金属ハロゲン化物グリニャール試薬との反応によりアルキルガリウム化合物およびアルキルインジウム化合物を調製する方法は、同様に公知である。この方法では、多量の塩が得られ、これにより、完全な反応が困難になり、トリアルキルガリウム化合物の単離が妨害されるので、収率は不十分である。それに加えて、溶媒として使用されるエーテルは、トリアルキルガリウム化合物との安定な付加物を形成し、これを分離するのは困難である。

さらに、ハロゲン化ガリウムとアルキル化試薬としてのトリアルキルアルミニウムとからアルキルガリウム化合物を調製する方法は、公知である。トリアルキルアルミニウム化合物は、毒性も光感受性もなく、対応するジアルキル水銀またはジアルキル亜鉛よりも熱安定性である。それに加えて、公知の方法は、出発材料または生成される生成物を複雑な方法で精製または単離しなければならないので、通常、二段階以上で進行する。さらに、多くの場合、低収率のアルキルガリウム化合物またはアルキルインジウム化合物が公知の方法により得られるにすぎない。

先行技術から公知の方法は、成分の反応および定量的な転化率を確保するために、通常、有機溶媒の存在下で行われる。しかしながら、これによりアルキルガリウム化合物中に有機不純物を生じる可能性がある。これは、アルキルガリウムまたはインジウムアルキル化合物純度、ひいては有機金属化学気相堆積プロセスMOCVD)のための前駆体としてのその好適性に有意な悪影響を及ぼす。したがって、Ga−アルキル化合物中のいかなる不純物も、MOCVDプロセスを用いて生成される半導体層(たとえばGaAs)の光学的および電気的な性質に有意な悪影響を及ぼすであろう。

工業的には、現在、トリメチルガリウム(TMG)は、通常、三塩化ガリウムとメチル化試薬としての過剰のトリメチルアルミニウムとから調製される。トリメチルアルミニウムの使用は、出発材料として使用する前に複雑な方法で精製しなければならないので、TMGの製造プロセスの費用および時間がかかるという欠点を有する。

(特許文献1)には、とくに、溶媒としてのトルエン中における化学量論量のトリエチルアミンの存在下での三塩化ガリウムとトリメチルアルミニウムとからのトリメチルガリウムの調製が記載されている。

さらに、(特許文献2)には、トリメチルアルミニウムを用いたトリメチルガリウムの調製方法が記載されている。

(特許文献3)にもまた、メシチレンジクロロベンゼンなどの有機溶媒中における三塩化ガリウムとトリメチルアルミニウムとの反応によるTMGの調製が開示されている。

J.J.Eischらは、ヘキサン中またはペンタン中におけるトリエチルガリウムおよびトリイソブチルガリウムの調製方法を記載している。ジアルキルアルミニウム錯体化するために、塩化カリウムが実質的に等モル比でトリエチルアルミニウムまたはトリイソブチルアルミニウムに添加されるので、塩化ガリウムをさらにアルキル化することが可能である。続いて、生成物は、さらなる工程でアルカリ金属フッ化物を用いて再蒸留により精製される(非特許文献1)。

Gainesらもまた、トリメチルアルミニウムからのトリメチルガリウムの調製、さらにはフッ化ナトリウムを用いた後続蒸留、それに続く再蒸留について言及している。収率は、約63%にすぎない(非特許文献2)。

(特許文献4)には、三塩化ガリウムとトリアルキルアルミニウムまたはトリアルキルアルミニウムエーテラートとの反応が記載されている。得られたトリアルキルガリウムは、蒸留により分離され、続いて精留により精製される。

(特許文献5)には、トルエン中におけるトリメチルアルミニウムと三塩化ガリウムとからのTMGの連続調製方法が記載されている。

(特許文献6)にもまた、金属有機化合物の連続調製方法が記載されている。

Starowieyskiらは、塩化ナトリウムの存在下での三塩化ガリウムとジメチルアルミニウムクロリドとからのTMGの調製を記載している(非特許文献3)。

(特許文献7)には、反応温度塩溶融物を形成する補助ベースとしてのアルカリ土類金属塩化物またはアルカリ金属塩化物の存在下でのアルキルアルミニウムハロゲン化物を用いたトリアルキルガリウム化合物の調製方法が記載されている。(特許文献7)には、アルキルガリウム化合物を調製するためのアルキルアルミニウムセスキクロリド(R3Al2Cl3)の使用について言及されている。この方法は、部分アルキル化生成物再循環分離器)なしで行われ、完全アルキル化生成物の収率は、10〜48%である(直接収率)。

概要

本発明の目的は、元素周期表(PTE)の第IIIA族金属のトリアルキル化合物の安価な調製を可能にする改良された方法を提供することである。前記目的は、補助ベースとしての少なくとも1種のアルカリ金属ハロゲン化物の存在下で、金属三塩化物(MCl3)とアルキルアルミニウムセスキクロリド(R3Al2Cl3)とを、分離器を用いて反応させることによって、達成される。なし

目的

本発明の目的は、PTEの第IIIA族金属のトリアルキル化合物の安価な調製を可能にする改良された方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

以下の工程、すなわち、a)補助ベースとしての少なくとも1種のアルカリ金属ハロゲン化物の存在下で金属三塩化物(MCl3)とアルキルアルミニウムセスキクロリド(R3Al2Cl3)とを反応させる工程と、b)反応混合物を120℃超の温度に加熱して、分離器を介して反応混合物からトリアルキル金属化合物(R3M)を分離するとともに、MClxRy型(式中、x、y=1または2、かつx+y=3)の部分アルキル化生成物を反応混合物に再循環する工程と、c)反応混合物を165℃〜350℃の範囲内の温度に加熱して、残存するトリアルキル金属化合物(R3M)および部分アルキル化生成物(MClxRy)を反応混合物から分離する工程と、を含む、一般式R3M(式中、M=元素周期表(PTE)の第IIIA族金属R=C1〜C5−アルキル、好ましくはメチルまたはエチル)で示されるトリアルキル金属化合物の調製方法

技術分野

0001

本発明は、周期表の第IIIA族金属トリアルキル化合物の安価で環境にやさしい調製方法に関する。本化合物は、一般式
R3M
(式中、Mは、元素周期表(PTE)の第IIIA族金属、好ましくはガリウム(Ga)またはインジウム(In)であり、かつRは、C1〜C5−アルキル基、好ましくはメチルまたはエチルである)
を有する。

0002

本方法は、補助ベースとしての少なくとも1種のアルカリ金属ハロゲン化物の存在下でのワンポットプロセスによる金属三塩化物(MCl3)とアルキルアルミニウムセスキクロリド(R3Al2Cl3)との反応に基づく。反応混合物を規定の温度に加熱して、分離器を介して反応混合物からトリアルキル金属化合物を分離し、同時に、部分アルキル化生成物を反応混合物に再循環する。さらなる段階では、反応混合物を最高350℃に加熱して、残存するアルキル化生成物(R3M)および部分アルキル化生成物(MClxRy、式中、x、y=1または2、かつx+y=3)を分離する。高い金属利用率が本発明に係る方法により確保されるように、これらの化合物を再循環してさらなるバッチで出発材料として使用することが可能である。

0003

本発明は、とくにトリメチルガリウムの調製において、より高速のプロセスを可能にする。安価な出発材料(たとえばアルキルアルミニウムセスキクロリド)の使用を目標とすることにより、本方法を工業スケールで安価に行うことが可能になる。さらに、収率が有意に改良される。

0004

本発明に従って調製されるR3M型のトリアルキル化合物、好ましくは、トリメチルガリウム、トリエチルガリウムトリメチルインジウム、およびトリエチルインジウムは、たとえば半導体工業およびマイクロエレクトロニクス工業で広く普及しているプロセスである有機金属化学気相堆積MOCVD)のための前駆体として好適である。

背景技術

0005

R3M型のトリアルキル化合物、とくにアルキルガリウム化合物の種々の調製方法は、先行技術では公知である。

0006

ガリウムとジメチル水銀またはジエチル水銀との反応は、公知である。しかしながら、高級アルキル水銀熱不安定性ジアルキル水銀の高毒性、および並外れて遅い反応に起因して、このプロセスは、工業用途に適さない。さらに、三塩化ガリウムジアルキル亜鉛との反応により、調製を行うことが可能である。しかしながら、ジアルキル亜鉛の自然燃焼性が高く、しかも高級アルキル誘導体光感受性が高いので、この方法の有用性は、大幅に制限される。

0007

また、ナトリウムの存在下でのハロゲン化アルキルおよびハロゲン化ガリウムからの調製は、不純物が存在しうるので、しかも使用されるハロゲン化ガリウムが金属ガリウム還元されうるので、好適でないことが判明している。

0008

金属ハロゲン化物グリニャール試薬との反応によりアルキルガリウム化合物およびアルキルインジウム化合物を調製する方法は、同様に公知である。この方法では、多量の塩が得られ、これにより、完全な反応が困難になり、トリアルキルガリウム化合物の単離が妨害されるので、収率は不十分である。それに加えて、溶媒として使用されるエーテルは、トリアルキルガリウム化合物との安定な付加物を形成し、これを分離するのは困難である。

0009

さらに、ハロゲン化ガリウムとアルキル化試薬としてのトリアルキルアルミニウムとからアルキルガリウム化合物を調製する方法は、公知である。トリアルキルアルミニウム化合物は、毒性も光感受性もなく、対応するジアルキル水銀またはジアルキル亜鉛よりも熱安定性である。それに加えて、公知の方法は、出発材料または生成される生成物を複雑な方法で精製または単離しなければならないので、通常、二段階以上で進行する。さらに、多くの場合、低収率のアルキルガリウム化合物またはアルキルインジウム化合物が公知の方法により得られるにすぎない。

0010

先行技術から公知の方法は、成分の反応および定量的な転化率を確保するために、通常、有機溶媒の存在下で行われる。しかしながら、これによりアルキルガリウム化合物中に有機不純物を生じる可能性がある。これは、アルキルガリウムまたはインジウムアルキル化合物純度、ひいては有機金属化学気相堆積プロセス(MOCVD)のための前駆体としてのその好適性に有意な悪影響を及ぼす。したがって、Ga−アルキル化合物中のいかなる不純物も、MOCVDプロセスを用いて生成される半導体層(たとえばGaAs)の光学的および電気的な性質に有意な悪影響を及ぼすであろう。

0011

工業的には、現在、トリメチルガリウム(TMG)は、通常、三塩化ガリウムとメチル化試薬としての過剰のトリメチルアルミニウムとから調製される。トリメチルアルミニウムの使用は、出発材料として使用する前に複雑な方法で精製しなければならないので、TMGの製造プロセスの費用および時間がかかるという欠点を有する。

0012

(特許文献1)には、とくに、溶媒としてのトルエン中における化学量論量のトリエチルアミンの存在下での三塩化ガリウムとトリメチルアルミニウムとからのトリメチルガリウムの調製が記載されている。

0013

さらに、(特許文献2)には、トリメチルアルミニウムを用いたトリメチルガリウムの調製方法が記載されている。

0014

(特許文献3)にもまた、メシチレンジクロロベンゼンなどの有機溶媒中における三塩化ガリウムとトリメチルアルミニウムとの反応によるTMGの調製が開示されている。

0015

J.J.Eischらは、ヘキサン中またはペンタン中におけるトリエチルガリウムおよびトリイソブチルガリウムの調製方法を記載している。ジアルキルアルミニウム錯体化するために、塩化カリウムが実質的に等モル比でトリエチルアルミニウムまたはトリイソブチルアルミニウムに添加されるので、塩化ガリウムをさらにアルキル化することが可能である。続いて、生成物は、さらなる工程でアルカリ金属フッ化物を用いて再蒸留により精製される(非特許文献1)。

0016

Gainesらもまた、トリメチルアルミニウムからのトリメチルガリウムの調製、さらにはフッ化ナトリウムを用いた後続蒸留、それに続く再蒸留について言及している。収率は、約63%にすぎない(非特許文献2)。

0017

(特許文献4)には、三塩化ガリウムとトリアルキルアルミニウムまたはトリアルキルアルミニウムエーテラートとの反応が記載されている。得られたトリアルキルガリウムは、蒸留により分離され、続いて精留により精製される。

0018

(特許文献5)には、トルエン中におけるトリメチルアルミニウムと三塩化ガリウムとからのTMGの連続調製方法が記載されている。

0019

(特許文献6)にもまた、金属有機化合物の連続調製方法が記載されている。

0020

Starowieyskiらは、塩化ナトリウムの存在下での三塩化ガリウムとジメチルアルミニウムクロリドとからのTMGの調製を記載している(非特許文献3)。

0021

(特許文献7)には、反応温度塩溶融物を形成する補助ベースとしてのアルカリ土類金属塩化物またはアルカリ金属塩化物の存在下でのアルキルアルミニウムハロゲン化物を用いたトリアルキルガリウム化合物の調製方法が記載されている。(特許文献7)には、アルキルガリウム化合物を調製するためのアルキルアルミニウムセスキクロリド(R3Al2Cl3)の使用について言及されている。この方法は、部分アルキル化生成物の再循環(分離器)なしで行われ、完全アルキル化生成物の収率は、10〜48%である(直接収率)。

0022

米国特許第7,166,734号明細書
米国特許出願公開第2006/0075959A1号明細書
欧州特許出願公開第1489085A1号明細書
独国特許第1158977号明細書
国際公開第00/37475A1号パンフレット
欧州特許第1303336号明細書
独国特許出願公開第4005726A1号明細書

先行技術

0023

Eisch,J.J.,J.Amer.Chem.Soc.,1962,84,3605−3610
Gaines,D.F.,Borlin,J.,Fody,E.P.,Inorganic Syntheses,1974,15,203−207
Starowieyski K.B.et al,Applied Organometallic Chemistry,2000,14,10,616−622

発明が解決しようとする課題

0024

本発明の目的は、PTEの第IIIA族金属のトリアルキル化合物の安価な調製を可能にする改良された方法を提供することである。本方法は、好ましくは、トリメチルガリウム、トリエチルガリウム、トリメチルインジウム、およびトリエチルインジウムの調製に好適でなければならない。とくに好ましくは、トリメチルガリウムおよびトリエチルガリウムの調製に好適でなければならない。本方法は、工業的に容易に入手可能な出発材料の使用に基づくとともに、高価な金属出発材料の使用に関連して高収率かつ高効率を確保しなければならない。

課題を解決するための手段

0025

本発明の目的は、本特許請求の範囲に記載の保護対象により達成される。とくに、本目的は、なかでも使用される出発物質(たとえばアルキルアルミニウムセスキクロリド)と分離器を用いて反応を行う特定の方法とにより特徴付けられる改良された方法により達成される。

図面の簡単な説明

0026

バッチ方式で操作するための本発明に係る方法が模式的に示されている。

0027

本発明は、一般式
R3M
(式中、
M=元素周期表(PTE)の第IIIA族金属
R=C1〜C5−アルキル、好ましくはメチルまたはエチル)
で示されるトリアルキル金属化合物の調製方法を提供する。本方法は、以下の工程、すなわち、
a)補助ベースとしての少なくとも1種のアルカリ金属ハロゲン化物の存在下で金属三塩化物(MCl3)とアルキルアルミニウムセスキクロリド(R3Al2Cl3)とを反応させる工程と、
b)反応混合物を120℃超の温度に加熱して、分離器を介して反応混合物からトリアルキル金属化合物(R3M)を分離するとともに、MClxRy型(式中、x、y=1または2、かつx+y=3)の部分アルキル化生成物を反応混合物に再循環する工程と、
c)反応混合物を165℃〜350℃の範囲内の温度に加熱して、残存するトリアルキル金属化合物(R3M)および部分アルキル化生成物(MClxRy)を分離する工程と、
を含む。

0028

本発明に係る方法は、以下の工程、すなわち、
d)工程c)で得られたトリアルキル金属化合物(R3M)および部分アルキル化生成物MClxRyを反応混合物で再使用する工程、
をさらに含む。

0029

本方法は、一般的には、金属三塩化物(MCl3型)とアルキル化試薬との反応に基づく。反応は、有利にはバッチ方式で操作される反応器内で行われる。しかしながら、連続プロセスもまた、考えられる。そのような連続プロセスでは、特定のフロー反応器および/またはマイクロ反応器を利用しうる。好適な反応器タイプおよびプロセス関連変更は、当業者に公知である。

0030

一例として、図1には、バッチ方式で操作するための本発明に係る方法が模式的に示されている。ここでは、整数は、以下の意味を有する。
1=トリアルキル金属化合物R3M
2=分離器
3=部分アルキル化金属化合物MClxRy
4=反応混合物(T>120℃)

0031

反応は、好ましくは不活性ガス雰囲気アルゴンまたは窒素)中で進行する。反応は、好ましくは大気圧(=1±0.2bar)下で行われる。しかしながら、アルキル金属化合物沸点に依存して、中程度の真空(0.001barまで)を適用しうる。

0032

アルキル化試薬としては、アルキルアルミニウムセスキクロリド、好ましくはメチルアルミニウムセスキクロリド(Me3Al2Cl3)およびエチルアルミニウムセスキクロリド(Et3Al2Cl3)が使用される。これらの出発材料は、トリメチルアルミニウムまたはトリエチルアルミニウムの調製で中間体として形成され、複雑な精製を必要としないという利点を有する。そのような生成物は、種々の製造業者から(たとえば、Chemtura Organometallics GmbH,Bergkamen,DEから)市販されている。したがって、これらのアルキル化試薬の使用は、出発材料としてのトリメチルアルミニウムの従来の使用と比較して、より安価でより省資源の調製を可能にする。驚くべきことに、たとえば、本発明に係る方法でメチル化試薬としてメチルアルミニウムセスキクロリドを使用した場合、TMGの高い粗収率を達成可能であることが判明した。

0033

トリアルキル金属化合物の調製では、好ましい選択肢として、金属三塩化物1当量あたり1〜10当量のアルキルアルミニウムセスキクロリドを使用することが挙げられる。さらに好ましい選択肢として、金属三塩化物1当量あたり1〜4当量、とくに好ましくは1〜2当量のアルキルアルミニウムセスキクロリドを使用することが挙げられる。とくに好ましい実施形態では、金属三塩化物1当量あたり3当量のアルキルアルミニウムセスキクロリドが使用される。このようにして、トリアルキル金属化合物のとくに高い収率を達成することが可能である。本特許出願で用いられる「当量」という用語は、出発材料のモル量基準のモル比を意味する。

0034

反応は、少なくとも1種の補助ベースの存在下で行われる。補助ベースは、少なくとも1種のアルカリ金属ハロゲン化物、好ましくは、少なくとも1種のアルカリ金属塩化物を含む。さらに好ましい選択肢としては、アルカリ金属塩化物の塩化ナトリウム(NaCl)および塩化カリウム(KCl)ならびにそれらの混合物が挙げられる。なぜなら、これらの塩は、Al含有反応生成物とくにAlCl3と一緒になって、反応温度で液体である塩溶融物を形成するからである。したがって、追加の有機溶媒を使用しないですますことが可能である。

0035

アルカリ金属塩化物は、好ましくは無水である。本発明の目的では、無水とは、<10ppm、より好ましくは<8ppm、とくに好ましくは<5ppmの水含有率のことである。>10ppmの水含有率では、二次反応を引き起こしてトリアルキル金属化合物の収率を低下させる可能性がある。

0036

補助ベースは、とくに好ましくは、塩化ナトリウム対塩化カリウムのモル比が6:4〜8:2、より好ましくは6:3〜8:3、とくに好ましくは6.5:3〜7.5:3の範囲内である塩化カリウムと塩化ナトリウムとの混合物を含む。驚くべきことに、そのようなモル比を厳守すると、ナトリウムの割合が高いにもかかわらず、TMGの収率がとくに高くなる。とくに好ましい実施形態では、塩化ナトリウム対塩化カリウムのモル比は、7:3である。

0037

使用される塩化ナトリウムおよび塩化カリウムの合計量の当量と使用されるアルキル化試薬の当量数との比は、好ましくは1.5:1〜2.5:1、より好ましくは1.75:1〜2.25:1である。とくに好ましい実施形態では、使用される塩化ナトリウムおよび塩化カリウムの合計量の当量と使用されるメチル化試薬の当量数との比は、2:1である。これにより、とくに高い収率でトリアルキル金属化合物を調製することが可能になる。

0038

トリアルキル金属化合物の調製では、出発材料、たとえば、三塩化ガリウムおよびメチルアルミニウムセスキクロリド(Me3Al2Cl3)の反応器内への導入は、好ましくは時間をずらす。とくに好ましい選択肢としては、最初に、金属三塩化物と補助ベースとを含む混合物を反応器内で配置し、続いて、この混合物に対して時間をずらしてアルキルアルミニウムセスキクロリドを添加することが挙げられる。これにより、高収率がもたらされるとともに、装置にかかる経費が削減される。したがって、補助ベースおよび金属ハロゲン化物は、単純に反応器内に取することが可能である。

0039

補助ベースおよびハロゲン化ガリウムは、好ましくは、固体状態で存在する。続いて、液体アルキル化試薬の制御添加を行うことが可能である。金属三塩化物と補助ベースとの混合物へのアルキル化試薬の添加は、一般的には、滴下漏斗を介して行われる。アルキル化試薬の添加は、好ましくは、満足すべき混合および定量的な転化率を確保するために金属ハロゲン化物と補助ベースとの混合物を撹拌しながら行われる。

0040

アルキル化試薬の添加中の温度は、好ましくは130℃未満である。とくに好ましい選択肢としては、望ましくない二次反応を回避するために、アルキル化試薬の添加中、130℃の温度を超えないことが挙げられる。反応がかなり発熱性であるので、好ましくは、いずれの場合も、添加の速度および添加されるアルキル化試薬の分量を介して制御される。

0041

本方法の一変形形態では、工程a)において、最初に、金属三塩化物と補助ベースとを含む混合物が仕込まれ、続いて、時間をずらして、この混合物にアルキルアルミニウムセスキクロリド(R3Al2Cl3)が添加される。

0042

他の変形形態では、工程a)において、最初に、アルキルアルミニウムセスキクロリド(R3Al2Cl3)と補助ベースとを含む混合物が仕込まれ、続いて、時間をずらして、この混合物に金属三塩化物が添加される。

0043

金属塩化物とアルキル化試薬との反応後、反応混合物は、120℃超、好ましくは130℃超の温度に加熱され、トリアルキル金属化合物(R3M)は、反応混合物から分離される。この分離は、定量的ではなく、好ましくは、反応混合物から反応生成物を除去することにより、反応生成物の方向に平衡シフトする役割を果たす。

0044

反応混合物からの分離は、反応器上に設置された分離器を介して行われ、同時に、MClxRy型(式中、x、y=1または2、かつx+y=3)の部分アルキル化生成物は、反応混合物に再循環される。結果として、これらの化合物は、さらにアルキル化され、驚くべきことに、トリアルキル金属化合物(R3M)のより高い直接収率が達成される。

0045

この分離は、定量的ではなく、好ましくは、アルキル化を完了するために部分アルキル化生成物を反応混合物に再循環する役割を果たす。それに加えて、反応生成物(トリアルキル金属化合物R3M)が反応混合物から除去されることにより、平衡が反応生成物の方向にシフトする。

0046

トリアルキルガリウム化合物の調製に関して、本発明に係る方法は、改変された方法で反応を行う点で、とくに「分離器」を使用する点で、独国特許第4005726号明細書にすでに開示される方法とは異なる。本発明に従ってこの分離器を使用することにより、驚くべきことに、所望のトリアルキルガリウム化合物が同等の反応条件下で有意にさらに高い直接収率で得られる。

0047

かくして、たとえば、トリメチルガリウムの場合、分離器を用いたかつ等価量の出発材料(GaCl3/Me3Al2Cl3=1/1)を用いた本明細書に記載の方法により68%の直接収率が達成され、一方、同等のバッチを用いた独国特許第4005726号明細書(実施例4)の報告では、わずか25.6%のトリメチルガリウム収率が得られるにすぎない。独国特許第4005726号明細書の実施例4の再現試験を行ったとき、本発明者らは、トリメチルガリウム収率が21.3%であることを見いだした(比較例CE2参照)。

0048

理解を深めるために、たとえば、GaCl3とMe3Al2Cl3との反応によるトリメチルガリウムの調製に関して、本方法中に進行する反応工程を以下に例示する。原理的には、以下の反応が起こる。
GaCl3+Me3Al2Cl3+2Na/KCl→Me3Ga+2Na/KAlCl4 (1)

0049

しかしながら、反応式(1)は、反応が不正確かつ不完全に進行する形で示されているにすぎない。かくして、アルミニウムからガリウムへのすべてのメチル基の直接移動は観察できないが、その代わりに、120℃未満の温度ではジメチルガリウムクロリド(Me2GaCl)が形成される部分アルキル化(式(2)参照)のみが最初に起こる。
GaCl3+Me3Al2Cl3+2Na/KCl→Me2GaCl+Na/KMeAlCl3+Na/KAlCl4 (2)

0050

一方、モノメチル化種のメチルガリウムジクロリド(MeGaCl2)の存在は、一般的には観察されない。次いで、反応溶融物を120℃超、好ましくは125℃超の温度に加熱した場合、部分アルキル化種は、反応溶融物中に依然として存在するアルキル基によりさらにアルキル化されてトリメチルガリウムを形成する(式(3)参照)。
Me2GaCl+Na/KMeAlCl3→Me3Ga+Na/KAlCl4 (3)

0051

反応混合物のこの加熱なしでは、第2のアルキル化工程は起こらず、Me3Al2Cl3へのGaCl3の添加直後の生成物としてMe2GaClのみが単離可能であるにすぎない。

0052

また、加熱中、主にジメチルガリウムクロリドおよび形成されたごく少量のトリメチルガリウムが反応溶融物中に存在する。加熱中の支配的な高温の結果として、形成されたトリメチルガリウムは、ただちに反応溶融物から留去される。

0053

しかしながら、トリメチルガリウムの形成および遊離は、主要な部分アルキル化種のジメチルガリウムクロリドの沸点範囲(Me2GaCl、b.p.167〜168℃)が同様に位置する温度範囲内でのみ起こるので、独国特許第4005726号明細書に記載の方法では、常に、完全アルキル化生成物と部分アルキル化生成物との混合物が単離される。

0054

本発明に従って好適な温度範囲内で操作される分離器を使用して、反応混合物から部分アルキル化種の同時分離を伴うことなく所望のトリアルキル金属化合物を単離することが可能である。反応混合物中への部分アルキル化化合物の再循環(分離器を利用して行われる)の結果として、これは、式(3)に従ってさらなるアルキル化に有利に付されるので、トリアルキル金属化合物の達成可能な収率は、有意に増大されうる。

0055

実験室スケールでは、撹拌機と滴下漏斗と分離器とさらなる出口とを備えた四口フラスコ内で反応を行うことが可能である。対応するパイロットプラントは、たとえば、ステンレス鋼で作製可能である。

0056

反応工程a)で形成されたトリアルキル金属化合物(R3M)は、反応器内に残存する残留混合物から単離される。単離は、好ましくは、原理的には加熱分離エレメントに相当する分離器を用いて蒸留により行われる。たとえば、実験室スケールでは、加熱充填または加熱還流冷却器を使用することが可能である。パイロットプラントスケールまたは工業生産では、適切に寸法決めされた工業実施形態を使用すべきである。

0057

分離器は、一般的には、大気圧(1±0.2bar)で操作され、かつ反応混合物中の形成されたトリアルキル金属化合物R3Mの沸点よりも5〜40℃高い、好ましくは10〜25℃高い温度に加熱される。

0058

さらに、本発明によれば、分離器は、反応混合物中の形成された最も揮発性の部分アルキル化金属化合物MClxRy(式中、x、y=1または2、かつx+y=3)の沸点よりも30℃超低い、好ましくは60℃超低い温度に加熱される。

0059

TMG(沸点約56℃)の場合、分離器は、60〜90℃の範囲内の温度、好ましくは70〜80℃の範囲内の温度に加熱される。とくに好ましくは、約70℃で操作される。この温度は、TMGの沸点よりも14℃高く、かつジメチルガリウムクロリドの沸点(b.p.168℃)よりも98℃低い。分離器を介する蒸留による単離は、好ましくは大気圧下で行われる。

0060

トリエチルガリウム(TEG、b.p.143℃)の場合、大気圧(1±0.2bar)でプロセスを行うときは、分離器は、150〜180℃の範囲内の温度、好ましくは155〜170℃の範囲内の温度に加熱される。

0061

しかしながら、トリエチルガリウムの調製では、本発明に係る方法は、好ましくは、減圧下で工程b)が行われ、分離器の温度は、部分アルキル化生成物の低減された沸点に適合化される。したがって、ジエチルガリウムクロリドの沸点は、60〜62℃(3mbarで)である。

0062

TEGの調製では、1mbar(10−3bar)までの範囲内の減圧で100〜160℃の範囲内、好ましくは120〜150℃の範囲内の分離器温度が本発明に係る方法に有用であることが判明した。

0063

本発明に係る方法の工程b)の単離が終了した後、反応混合物は、工程c)で165℃〜350℃の範囲内の温度、好ましくは180℃〜300℃の範囲内の温度にさらに加熱される。この際、残存するトリアルキル金属化合物(R3M)および部分アルキル化生成物(MClxRy)は、反応混合物から分離される。また、この単離は、好ましくは、減圧を適用して蒸留により行われる。好ましい選択肢としては、10−1〜10−4mbarの範囲内の微真空〜高真空を選択することが挙げられる。減圧により比較的低い温度の使用が可能になるので、安価なプロセスが可能である。残留物の単離は、好ましくは、反応器の個別の出口を介して行われる。

0064

本方法の好ましい変形形態では、工程c)の分離により単離されたトリアルキル金属化合物(R3M)および部分アルキル化生成物(MClxRy)は、後続のバッチで再使用され、本発明に係る方法の新たな反応混合物に添加される(工程d)参照)。

0065

過剰のアルキル化試薬(≧3当量のアルキルアルミニウムセスキクロリド)を利用すれば、工程d)の再使用をしないですますことが可能であり、工程c)の反応生成物を精密精製に直接送ることが可能である。高価な金属化合物のこの任意選択の再循環により、本発明に係る方法は、とりわけ経済的になる。それに加えて、たとえばTMGの場合、ガリウム利用率およびTMG収率がさらに増大されうる。

0066

本発明によれば、好ましくは、反応温度で液体である塩溶融物は、工程a)〜c)を行った後、残留混合物として残存する。一般的には、自燃性アルキル金属化合物が残留混合物中に残存することはない。これには、複雑でコストのかかる廃棄処理をしないですむという利点がある。残留混合物は、とくに好ましくは、Na/K[AlCl4]、Na/K[MeAlCl3]、およびそれらの混合物の中から選択される化合物を含む。

0067

TMGの場合、驚くべきことに、本発明に係る方法を利用して60〜90%の範囲内の直接収率を達成することが可能である。本発明の目的では、直接収率または「粗収率」とは、本方法の工程b)後の収率のことである。直接収率で得られるトリアルキル金属化合物は、一般的には、依然として0.1〜1重量%のジメチル化生成物を含有する(1H−NMRにより測定)。

0068

かくして、本方法のさらなる好ましい変形形態では、加熱工程c)は、任意選択であり、なくてもよい。そのような場合、工程b)後、トリアルキル金属化合物の直接収率または「粗収率」が得られる。

0069

全収率を計算するために、工程c)で得られたトリアルキル金属化合物がそれに追加される。次いで、99%までの全収率(TMGの場合、Ga基準)が得られる。

0070

本方法の工程b)および任意選択でc)で得られるトリアルキル金属化合物は、一般的には、後続工程で精密精製に付される。これは、一般的には、任意選択で複数の工程の精留および/または蒸留である。MOCVD工業の要件を満たす高純度トリアルキル金属化合物は、このようにして得られる。

0071

本発明に係る方法により調製されるトリアルキル金属化合物、とくに、トリメチルガリウム(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)は、有機金属化学気相堆積(MOCVD)のための、たとえば、GaAsで構成される半導体層を製造するための、有機金属前駆体としてとくに好適である。それらから最終的に製造される半導体層(III/V半導体など)は、さまざまな工業用途を有する。

0072

次に、以下の実施例により本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例は、本発明および得られた請求項の範囲を限定するものではなく、例示的なものとみなされる。

0073

一般的事項
生成物および合成に使用されるセスキクロリドは、自燃性である。したがって、作業はすべて、空気および湿気を厳密に排除して保護ガス(アルゴン、窒素)下で行われる。

0074

実施例1
トリメチルガリウム(TMG)の調製
200.0g(1.14mol)のGaCl3(高純度、MCPGroup,Tilly,BE)、92.9g(1.59mol、1.4当量)の無水NaCl(Merck、水含有率<5ppm)、および50.8g(0.68mol、0.6当量)の無水KCl(Merck、水含有率<5ppm)を、撹拌機と滴下漏斗と分離器としての70℃に維持された充填塔とそのほかにさらなる出口とを備えた500ml四口フラスコ内の不活性ガス(アルゴン、純度6.0)下に配置する。撹拌しながら、反応混合物の温度が130℃を超えないように、233.5g(1.14mol、1当量)のメチルアルミニウムセスキクロリド(Me3Al2Cl3、Chemtura Organometallics GmbH,Bergkamen,DE)を添加する。GaCl3対Me3Al2Cl3の当量比は、1:1である。

0075

後続の加熱中、Me3Gaを155℃超で単離することが可能である。反応温度が180℃に達したとき、分離器を介する生成物の単離を停止する。これにより、全量89.0gのMe3Gaが得られる(68%の直接収率に対応する)。直接収率で存在するMe3Gaは、0.5重量%のMe2GaClを含有する(1H−NMRにより測定)。

0076

減圧(10−3mbar、オイルポンプ)を適用し、第2の出口を介して残存するGa含有化合物(47g、Me3GaとMe2GaClとの混合物)を反応混合物から除去する。全収率は、Me3Gaが72.2%である。したがって、Me2GaClが27.4%であることを考慮して、Ga基準の全転化率は、99.6%である。直接収率で存在するMe3Gaは、0.5重量%のMe2GaClを含有する(1H−NMRにより測定)。Me3GaとMe2GaClとの混合物は、他のバッチで再使用される(実施例2参照)。

0077

実施例2
(TMG、再使用による)
183.1g(1.04mol)のGaCl3、92.9g(1.59mol)の無水NaCl、50.8g(0.68mol)の無水KCl、さらには40.4g(0.3mol)のMe2GaClおよび5.5g(0.05mol)のMe3Ga(実施例1から単離された混合物)を、撹拌機と滴下漏斗と分離器としての70℃に維持された充填塔とそのほかにさらなる出口とを備えた500ml四口フラスコ内の不活性ガス(アルゴン、純度6.0)下に配置する。

0078

撹拌しながら、反応混合物の温度が130℃を超えないように、233g(1.14mol)のMe3Al2Cl3を添加する。後続の加熱中、150℃超でMe3Gaを単離する(99.3g、61.7%の直接収率に対応する)。

0079

反応温度が180℃に達したとき、分離器による生成物の単離を停止し、減圧を適用することにより第2の出口を介して残存するGa含有化合物(残留物)を残留混合物から単離する(70.0g、Me3GaとMe2GaClとの混合物)。全収率は、Me3Gaが64.0%である。Me2GaClが35.8%であることを考慮して、全転化率(Ga基準)は、99.8%である。直接収率から単離された粗製物Me3Gaは、0.8重量%のMe2GaClを含有する(1H−NMRにより測定)。Me3GaとMe2GaClとの混合物は、さらなるパスでGaCl3の代わりに出発材料として再循環される。

0080

実施例3
(TMG、当量比1:3)
45.0g(0.26mol)のGaCl3、62.7g(1.07mol、4.2当量)の無水NaCl、および34.3g(0.46mol、1.8当量)の無水KClを、撹拌機と滴下漏斗と分離器としての70℃に維持された充填塔とを備えた500ml四口フラスコ内のアルゴン下に配置する。

0081

撹拌しながら、反応混合物の温度が130℃を超えないように、162.8g(0.79mol、3当量)のMe3Al2Cl3を添加する。後続の加熱中、Me3Gaを155℃超で単離する(26.6g、88%の直接収率の粗TMGに対応する)。

0082

反応温度が180℃に達したとき、分離器を介する生成物の単離を停止し、減圧を適用することにより第2の出口を介して残存するGa含有化合物を残留混合物から除去する(6.9g)。合計で、99.0%のMe3Gaおよび0.9%のMe2GaClが単離され、全転化率(Ga基準)は99.9%である。単離された粗TMGは、0.7重量%のMe2GaClおよび1.4重量%のMe2AlClを含有する(1H−NMRにより測定)。

0083

実施例4
(トリエチルガリウムTEGの調製)
200.0g(1.14mol)のGaCl3、92.9g(1.59mol、1.4当量)の無水NaCl(水含有率<5ppm)、および50.8g(0.7mol、0.6当量)の無水KCl(水含有率<5ppm)を、撹拌機と滴下漏斗と分離器としての160℃に維持された充填塔とを備えた500ml四口フラスコ内の不活性ガス(アルゴン)下に配置する。

0084

撹拌しながら、反応混合物の温度が130℃を超えないように、282.0g(1.14mol、1当量)のエチルアルミニウムセスキクロリド(Et3Al2Cl3)を添加する。後続の加熱中、Et3Gaを単離することが可能である。反応温度が250℃に達したとき、分離器を介する生成物の単離を停止し、減圧を適用することにより第2の出口を介して残存するGa含有化合物(Et3GaとEt2GaClとの混合物)を反応混合物から除去する。

0085

実施例5
(トリエチルガリウムの調製(TEG、減圧)
68.9g(0.39mol)のGaCl3、の32.0g(0.55mol、1.4当量)無水NaCl、および17.5g(0.23mol、0.6当量)の無水KClを、撹拌機と滴下漏斗と130℃に維持された分離器とを備えた500ml四口フラスコ内のアルゴン下に配置する。

0086

撹拌しながら、反応混合物の温度が120℃を超えないように、120.2g(0.47mol、1.2当量)のエチルアルミニウムセスキクロリド(Et3Al2Cl3)を添加する。続いて、300mbarの減圧を適用しながら反応混合物を加熱することにより、Et3Gaを単離する(46.6g、直接収率75.9%)。分離器を介する生成物の単離が完了した後、高真空(10−3mbar)下で第2の出口を介して残存するガリウム含有化合物を反応混合物から除去する(14.6g、Et3GaとEt2GaClとの混合物)。

0087

合計では、80.9%のEt3Gaおよび19%のEt2GaClが単離され、全収率(Ga基準)は99.9%である。単離された粗Et3Gaは、2.6重量%のEt2GaClを含有する(1H−NMRにより測定)。

0088

実施例6
(TMG、当量比1:1.5)
170g(0.97mol)のGaCl3、118.5g(2.03mol、2.1当量)の無水NaCl、および64.9g(0.87mol、0.9当量)の無水KClを、撹拌機と滴下漏斗と分離器としての70℃に維持された充填塔とを備えた500ml四口フラスコ内のアルゴン下に配置する。

0089

撹拌しながら、反応混合物の温度が130℃を超えないように、289.1g(1.45mol、1.5当量)のMe3Al2Cl3を添加する。後続の加熱中、Me3Gaを155℃超で単離する(97.8g、直接収率87%)。反応温度が180℃に達したとき、分離器を介する生成物の単離を停止し、減圧を適用することにより第2の出口を介して残存するGa含有化合物を残留混合物から除去する(14.8g、Me3GaとMe2GaClとの混合物)。TMGの直接収率は、87%である。合計では、99.6%のGa利用率に対応する95.6%のTMGおよび4%のMe2GaClが単離される。単離された粗TMGは、不純物として0.7重量%のMe2GaClを含有する(1H−NMR)。

0090

比較例CE1
(TMG、分離器を使用せず)
実験条件は、実施例6と同一であるが、実験は、分離器を使用せずに行われる。

0091

170g(0.97mol)のGaCl3、118.5g(2.03mol、2.1当量)の無水NaCl、および64.9g(0.87mol、0.9当量)の無水KClを、撹拌機と滴下漏斗と蒸留アタッチメントとを備えた500ml四口フラスコ内のアルゴン下に配置する。

0092

撹拌しながら、反応混合物の温度が130℃を超えないように、289.1g(1.45mol、1.5当量)のMe3Al2Cl3を添加する。反応混合物の後続の加熱中、液体は、150℃の温度を超えたところで留出する。蒸留アタッチメントで測定されたオーバーヘッド温度は、この時点で63℃である。もはや液体が流出しなくなったとき、250℃の反応混合物温度で蒸留を停止する。室温で部分的に固体であるかつ74.5%のMe3Gaおよび16.3%のMe2GaClからなる104.6gの生成物混合物を単離する(1H−NMRを利用して決定)。したがって、TMGの直接収率は、実施例6よりも約12.5%低い。それに加えて、得られたTMGは、部分メチル化生成物でかなり汚染されている。

0093

比較例CE2
(独国特許第4005726号明細書の実施例4に係るTMG)
撹拌機と熱電対と滴下漏斗とを備えた500ml四口フラスコにGaCl3(50.0g、0.28mol)を仕込み、滴下漏斗を介してメチルアルミニウムセスキクロリド(58.3g、0.28mol、1当量)を滴下する。反応混合物を室温に冷却した後、フラスコグローブボックスに移動して、無水NaCl(23.2g、0.40mol、1.4当量)および無水KCl(12.7g、0.17mol、0、6当量)を添加する。滴下漏斗をコールドトラップが装着されたクライゼンヘッド交換する。この装置をグローブボックスから取り出し、一定した撹拌下で反応混合物を350℃に徐々に加熱する。100〜120℃の温度で、反応混合物が液体になり、155〜160℃で、透明液体が留去し始めて氷冷コールドトラップ中に捕集される。室温で部分的に固体の全量36.9gの捕集された生成物は、21.3%のMe3Gaと78.7%のMe2GaClとを含有するMe3GaとMe2GaClとの混合物としてNMRにより同定される。

実施例

0094

実施例7
トリメチルインジウム(TMI)の調製
グローブボックス内で、撹拌機と熱電対と滴下漏斗とコールドトラップ付き分離器とを備えた250ml四口フラスコに、InCl3(10.0g、45.2mmol)、無水NaCl(3.67g、63.3mmol、1.40当量)、および無水KCl(2.02g、27.1mmol、0.6当量)を仕込み、そして滴下漏斗にメチルアルミニウムセスキクロリド(9.29g、45.2mmol、1.0当量)を仕込む。装置をグローブボックスから取り出して、メチルアルミニウムセスキクロリドを塩混合物に添加する。次いで、80℃に設定された分離器温度を用いて、一定した撹拌下で反応混合物を150℃に徐々に加熱する。反応混合物が完全に液体であるとき、コールドトラップを液体窒素で冷却し、装置に真空(10−3mbar)を適用することにより、トリメチルインジウムをコールドトラップ中に昇華させる。すべてのトリメチルインジウムが反応フラスコから昇華したとき、分離器を介する生成物の単離を停止し、新しいコールドトラップを反応フラスコに直接装着し、温度を250℃まで上昇させることにより、反応混合物中に残存するジメチルインジウムクロリドを昇華させる。

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