図面 (/)

技術 軽量高剛性の自動車用鋼製フードパネル部品およびその製造方法

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 岩間隆史
出願日 2015年12月9日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2015-239991
公開日 2017年6月15日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2017-105292
状態 特許登録済
技術分野 車両の上部構造(ボンネット・リッド)
主要キーワード 荷重負荷位置 鋼製リブ 無料公開 インナー材 モデルケース 金属接着剤 SUV車 部品重量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年6月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

費用対効果に優れた薄鋼板を使用し、軽量でかつ張り剛性に優れた自動車用鋼製フードパネル部品、およびその製造方法を提供する。

解決手段

鋼板アウターパネル1の裏面に平行線状2または格子状3の鋼製リブを有する自動車用鋼製フードパネル部品。および、鋼板製アウターパネルおよび鋼製リブを、それぞれフードパネル形状にプレス成形またはプレス成形後打抜きした後、鋼板製アウターパネルと鋼製リブを接着する自動車用鋼製フードパネル部品の製造方法。

概要

背景

近年、自動車分野においては、車両の軽量化を実現するため、ドアフードなど自動車のアウターパネル部品においても薄肉軽量化ニーズが高まっている。しかしながら、アウターパネル部品の薄肉化はアウターパネルの剛性の低下を招き、人がドアやフードなどに触れたときにアウターパネルが容易に変形し、ベコベコと異音を立てるなどの現象が発生しやすくなる。

このような現象が起こると、自動車の品質感が大きく損なわれることから、自動車メーカーにとってアウターパネルの張り剛性の確保と軽量化を両立させることが大きな課題となっている。

また、フード部品においては、交通事故歩行者の頭部が衝突した際の衝撃性である歩行者保護性能の確保およびフードを手で開閉する際の耐デント性も要求される。

上述のような背景より、フード部品において軽量化、張り剛性、歩行者保護性能の向上を目的に、以下に示すような検討がされてきた。

軽量化については、従来鋼板製であった部品を合成樹脂製とする検討が行われている。例えば、特許文献1に、鋼板製のインナーパネルに合成樹脂製のアウターパネルを接合してなる自動車用パネルが開示されている。特許文献1に記載の技術によれば、インナーパネルが鋼製であるので全て合成樹脂製の場合より、剛性の高いパネルとすることができ、アウターパネルの外表面に生じるヒケ要因であったリブを不要とすることができるとともに、コストの低下が図れるとしている。

また、特許文献2には、樹脂材からなるパネル本体の裏面に、ガラス繊維基材とする樹脂接着材層を介して軽量金属薄板からなるハニカム構造体張設すると共に、該ハニカム構造体の表面を前述と同様の樹脂接着材層で被覆した自動車の車体パネル構造が開示されている。特許文献2に記載の技術によれば、樹脂材からなるパネル本体の裏面に軽量金属薄板からなるハニカム構造体を張設することで、リブで補強するものと異なりパネル本体の表面に熱歪発生を伴うことなく、パネル本体の面剛性を著しく高めることができるのに加え、樹脂接着材層はガラス繊維を基材としているので、該樹脂接着材層自体が補強機能を有し、パネル本体の面剛性をより一層高めることができるとされている。

また、鋼板製のアウターパネルの張り剛性を向上させるための技術も種々検討されてきた。例えば、特許文献3に、外板(アウターパネル)と内板補強用インナーパネル)を加熱接着することによって外板に張り剛性を付与する方法において、使用される接着剤発泡倍率1.03〜1.30倍の熱硬化性樹脂性発泡体とすることで、加熱、硬化時の収縮を抑制し、外板に歪を発生させること無く、しかも高い張り剛性を得る技術が開示されている。

また、特許文献4には、低沸点炭化水素熱可塑性樹脂中空体内に埋包した微粒子状の熱膨張性発砲剤を含有した第1の熱硬化性樹脂組成物層粘着性を有する第2の熱硬化性樹脂組成物層を積層した薄板補強接着シートが開示されている。特許文献4に記載の技術によれば、発泡倍率の制御が極めて容易であり、軽量でかつ補強効果に優れた補強用接着シートが得られるとされている。

また、特許文献5には、外板として少なくとも両面にそれぞれ有機被覆を1層以上コーティングして成る塗装鋼板を所定形状にプレス成形後、該塗装鋼板の裏側に粘着性を有する熱硬化性樹脂シートを貼り付けた後表側に上塗り塗装を行い、この塗装焼き付け時樹脂シート発泡硬化させ、吸音とパネル補強を同時に持たせる自動車用パネルの製造方法が開示されている。特許文献5に記載の技術によれば、優れた耐食性発泡吸音パネル取付境界部の腐食)と優れた軽量化(約40%)を達成することができるとされている。

さらに、歩行者保護性能については、例えば、特許文献6および7に、アウターパネルとインナーパネルを有するボンネットにおいて、インナーパネルにアウターパネルの裏面に向かって窪んだ略円錐台形状ディンプルを複数形成した構造とし、衝撃を吸収する技術が開示されている。また、特許文献8には、インナーパネルが、アウターパネルの周縁部と接合する第1インナー材と、第1インナー材よりパネル中央側に配置され第1インナー材およびアウターパネルと接合する第2インナー材とからなり、アウターパネルとの間に空間部を形成する構造とした歩行者保護性能に優れる自動車用フードが開示されている。

概要

費用対効果に優れた薄鋼板を使用し、軽量でかつ張り剛性に優れた自動車用鋼製フードパネル部品、およびその製造方法を提供する。鋼板製アウターパネル1の裏面に平行線状2または格子状3の鋼製リブを有する自動車用鋼製フードパネル部品。および、鋼板製アウターパネルおよび鋼製リブを、それぞれフードパネル形状にプレス成形またはプレス成形後打抜きした後、鋼板製アウターパネルと鋼製リブを接着する自動車用鋼製フードパネル部品の製造方法。

目的

本発明の目的は、上述の課題を解決し、費用対効果に優れた薄鋼板を使用し、軽量でかつ張り剛性に優れた自動車用鋼製フードパネル部品およびその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

鋼板アウターパネルの裏面に平行線状または格子状の鋼製リブを有することを特徴とする自動車用鋼製フードパネル部品

請求項2

前記鋼製リブの高さHが2〜3mm、幅Wが2〜15mmであり、前記平行線状または前記格子状の前記鋼製リブのピッチDが30〜60mmであることを特徴とする請求項1に記載の自動車用鋼製フードパネル部品。

請求項3

請求項1または2に記載の自動車用鋼製フードパネル部品の製造方法であって、前記鋼板製アウターパネルおよび前記鋼製リブをそれぞれフードパネル形状にプレス成形またはプレス成形後打抜きした後、前記鋼板製アウターパネルと前記鋼製リブを接着することを特徴とする自動車用鋼製フードパネル部品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、自動車用鋼製フードパネル部品に関し、より詳しくは、軽量であり、かつ十分な張り剛性を有する自動車用鋼製フードパネル部品およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、自動車分野においては、車両の軽量化を実現するため、ドアフードなど自動車のアウターパネル部品においても薄肉軽量化ニーズが高まっている。しかしながら、アウターパネル部品の薄肉化はアウターパネルの剛性の低下を招き、人がドアやフードなどに触れたときにアウターパネルが容易に変形し、ベコベコと異音を立てるなどの現象が発生しやすくなる。

0003

このような現象が起こると、自動車の品質感が大きく損なわれることから、自動車メーカーにとってアウターパネルの張り剛性の確保と軽量化を両立させることが大きな課題となっている。

0004

また、フード部品においては、交通事故歩行者の頭部が衝突した際の衝撃性である歩行者保護性能の確保およびフードを手で開閉する際の耐デント性も要求される。

0005

上述のような背景より、フード部品において軽量化、張り剛性、歩行者保護性能の向上を目的に、以下に示すような検討がされてきた。

0006

軽量化については、従来鋼板製であった部品を合成樹脂製とする検討が行われている。例えば、特許文献1に、鋼板製のインナーパネルに合成樹脂製のアウターパネルを接合してなる自動車用のパネルが開示されている。特許文献1に記載の技術によれば、インナーパネルが鋼製であるので全て合成樹脂製の場合より、剛性の高いパネルとすることができ、アウターパネルの外表面に生じるヒケ要因であったリブを不要とすることができるとともに、コストの低下が図れるとしている。

0007

また、特許文献2には、樹脂材からなるパネル本体の裏面に、ガラス繊維基材とする樹脂接着材層を介して軽量金属薄板からなるハニカム構造体張設すると共に、該ハニカム構造体の表面を前述と同様の樹脂接着材層で被覆した自動車の車体パネル構造が開示されている。特許文献2に記載の技術によれば、樹脂材からなるパネル本体の裏面に軽量金属薄板からなるハニカム構造体を張設することで、リブで補強するものと異なりパネル本体の表面に熱歪発生を伴うことなく、パネル本体の面剛性を著しく高めることができるのに加え、樹脂接着材層はガラス繊維を基材としているので、該樹脂接着材層自体が補強機能を有し、パネル本体の面剛性をより一層高めることができるとされている。

0008

また、鋼板製のアウターパネルの張り剛性を向上させるための技術も種々検討されてきた。例えば、特許文献3に、外板(アウターパネル)と内板補強用インナーパネル)を加熱接着することによって外板に張り剛性を付与する方法において、使用される接着剤発泡倍率1.03〜1.30倍の熱硬化性樹脂性発泡体とすることで、加熱、硬化時の収縮を抑制し、外板に歪を発生させること無く、しかも高い張り剛性を得る技術が開示されている。

0009

また、特許文献4には、低沸点炭化水素熱可塑性樹脂中空体内に埋包した微粒子状の熱膨張性発砲剤を含有した第1の熱硬化性樹脂組成物層粘着性を有する第2の熱硬化性樹脂組成物層を積層した薄板補強接着シートが開示されている。特許文献4に記載の技術によれば、発泡倍率の制御が極めて容易であり、軽量でかつ補強効果に優れた補強用接着シートが得られるとされている。

0010

また、特許文献5には、外板として少なくとも両面にそれぞれ有機被覆を1層以上コーティングして成る塗装鋼板を所定形状にプレス成形後、該塗装鋼板の裏側に粘着性を有する熱硬化性樹脂シートを貼り付けた後表側に上塗り塗装を行い、この塗装焼き付け時樹脂シート発泡硬化させ、吸音とパネル補強を同時に持たせる自動車用パネルの製造方法が開示されている。特許文献5に記載の技術によれば、優れた耐食性発泡吸音パネル取付境界部の腐食)と優れた軽量化(約40%)を達成することができるとされている。

0011

さらに、歩行者保護性能については、例えば、特許文献6および7に、アウターパネルとインナーパネルを有するボンネットにおいて、インナーパネルにアウターパネルの裏面に向かって窪んだ略円錐台形状ディンプルを複数形成した構造とし、衝撃を吸収する技術が開示されている。また、特許文献8には、インナーパネルが、アウターパネルの周縁部と接合する第1インナー材と、第1インナー材よりパネル中央側に配置され第1インナー材およびアウターパネルと接合する第2インナー材とからなり、アウターパネルとの間に空間部を形成する構造とした歩行者保護性能に優れる自動車用フードが開示されている。

先行技術

0012

特開昭61−271174号公報
特開昭62−85767号公報
特開昭63−258274号公報
特開平7−82535号公報
特開平9−104365号公報
特開2006−103686号公報
特開2006−131228号公報
特開2007−245853号公報

発明が解決しようとする課題

0013

しかしながら、特許文献1に記載の技術では、軽量化と剛性の確保は達成されるが、合成樹脂製のアウターパネルを使用するため、鋼板製のアウターパネルに比べコストが大幅に上昇する。また、特許文献2に記載の技術では、樹脂製のアウターパネルとインナーパネルを採用する方法であり、コスト高になるとともに、軽量金属薄板からなるハニカム構造体を適用する場合、軽量化効果は見込まれるものの、構造体の上面をアウターパネルの形状に合わせるのが困難であること、アウターパネルとハニカム構造体端面の接合が点接触となり、接合の強度が十分確保できない懸念がある。さらに量産製造を考慮すると実現が困難と考えられる。

0014

特許文献3にある、アウターパネルとインナーパネルとの間に施す発泡接着剤については、今後軽量化の要求水準上がり、アウターパネルをさらに薄肉化する際には常に面引けの危険性を伴うことが予想される。

0015

特許文献4や特許文献5にある、アウターパネルへの接着シート貼付けでは、張り剛性の向上効果は見込まれるが、歩行者保護性能など大きな変形(荷重負荷)を伴う場合は、一般に接着シートの硬化後の変形能が低いことを考慮すると、接着シートの破壊が生じ、十分な効果が得られないものと考えられる。

0016

特許文献6および7にある、インナーパネルに円錐台形状のディンプルを配置する手法および特許文献8にあるインナーパネルを2枚構造にする手法については、いずれもインナーパネルを活用し、衝突後の頭部の加速度変化を制御して歩行者保護性能を確保するものであるため、インナーパネルが必要となる。そのため、部品重量的に不利である。

0017

本発明の目的は、上述の課題を解決し、費用対効果に優れた薄鋼板を使用し、軽量でかつ張り剛性に優れた自動車用鋼製フードパネル部品およびその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0018

本発明者は、上述の課題を解決するため、自動車用鋼製フードパネルの構造について鋭意検討を行った結果、以下の要旨からなる発明を完成した。
(1)鋼板製アウターパネルの裏面に平行線状または格子状の鋼製リブを有することを特徴とする自動車用鋼製フードパネル部品。
(2)前記鋼製リブの高さHが2〜3mm、幅Wが2〜15mmであり、前記平行線状または前記格子状の前記鋼製リブのピッチDが30〜60mmであることを特徴とする(1)に記載の自動車用鋼製フードパネル部品。
(3)(1)または(2)に記載の自動車用鋼製フードパネル部品の製造方法であって、前記鋼板製アウターパネルおよび前記鋼製リブをそれぞれフードパネル形状にプレス成形またはプレス成形後打抜きした後、前記鋼板製アウターパネルと前記鋼製リブを接着することを特徴とする自動車用鋼製フードパネル部品の製造方法。

発明の効果

0019

本発明により、従来の鋼製フードパネル部品より大幅な軽量化が達成でき、かつ張り剛性を保持することが可能となる。したがって、自動車の軽量化及び排ガス(CO2)低減に多大に貢献するものである。

図面の簡単な説明

0020

本発明の自動車用鋼製フードパネル部品の構成を模式的に示す図である。
本発明の外周補強枠を有する自動車用鋼製フードパネル部品の構成を模式的に示す図である。
比較例として張り剛性を解析したインナーパネルを有する鋼製フードパネル部品を示す図である。
平行線状の鋼製リブの寸法と配置を模式的に示す図である。
格子状の鋼製リブの寸法と配置を模式的に示す図である。
アウターパネルに用いた鋼板の真応力—真塑性ひずみ線図である。
張り剛性解析に用いたフードパネル部品の外面における荷重負荷位置剛体圧子の形状を模式的に示す図である。
アウターパネルの裏面に平行線状の鋼製リブを有する本発明のフードパネル部品と従来のフードパネル部品の荷重変位曲線を比較した図である。
アウターパネルの裏面に格子状の鋼製リブを有する本発明のフードパネル部品と従来のフードパネル部品の荷重−変位曲線を比較した図である。

0021

本発明の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明に係る自動車用鋼製フードパネル部品の構成を模式的に示した図である。本発明の自動車用鋼製フードパネル部品は、フードパネル形状にプレス成形した鋼板製アウターパネル1の裏面に、スリット加工された鋼板で平行線状に形成されフードパネル形状にプレス成形および打抜きで作製した平行線状リブ用部材2または鋼板を格子状に加工してフードパネル形状にプレス成形および打抜きで作製した格子状リブ用部材3を貼り合わせた後、前記鋼板製アウターパネル1の外周縁を裏面側にヘム加工曲げ加工)して外周縁の強度を補強した構成となっている。
前記鋼板製アウターパネル1は、従来方法と同様に薄鋼板をプレス成形することで製造され、前記平行線状リブ用部材2および前記格子状リブ用部材3は、それぞれスリット加工または打抜き加工された鋼板によって作製された後、プレス成形される。また、前記平行線状リブ用部材2および前記格子状リブ用部材3の厚みすなわち鋼製リブの高さHは、2〜3mmであることが望ましい。前記鋼製リブの高さHが2mm未満では張り剛性の確保が困難であり、3mm超えになるとフードパネル部材の重量が重くなるだけでなく、張り剛性の向上が過剰となる。さらに、前記鋼製リブの幅Wは、2〜15mmが好ましい。前記鋼製リブの幅Wが15mm超えになるとフードパネル部材の重量が重くなり、2mm未満では十分な張り剛性向上効果が得られない。また、前記平行線状または前記格子状の前記鋼製リブのピッチDは30〜60mmであることが好ましい。前記鋼製リブのピッチDが30mm未満であるとフードパネル部材の重量が重くなるだけでなく張り剛性の向上が過剰となり、60mm超えでは十分な張り剛性向上効果が得られない。なお、鋳造による成型ラスメタルハニカム鋼線を適用して平行線状リブ用部材2や格子状リブ用部材3を作製することも可能である。

0022

前記鋼板製アウターパネル1の裏面と前記平行線状リブ用部材2または前記格子状リブ用部材3を貼り合わせる際に使用する接着剤は、従来から使用されているマスチック接着剤、樹脂シート、金属接着剤など特に限定されないが、前記鋼板製アウターパネル1の面引けを防止するために、極力、熱硬化による収縮の小さいものが望ましい。また、前記鋼製リブの効果を最大限発揮するために、前記鋼板製アウターパネル1の裏面と前記平行線状リブ用部材2または前記格子状リブ用部材3の合わせ面の全面を接着剤で接着することが好ましい。

0023

なお、前記フードパネル部品のたてつけ剛性またはねじり剛性が不足する場合は、必要に応じて、図2に示すように、前記鋼板製アウターパネル1の輪郭に沿った形状の補強枠4を追加しても構わない。この補強枠4は、ハット断面形状または矩形閉断面形状成形加工した鋼材で構成される。ただし、前記フードパネル部品が車体へ取り付けられると、フードパネル外縁の変位が車体によって拘束されるため、補強枠4は基本的に前記フードパネルの張り剛性には寄与しない。

0024

市販のSUV車スポーツ用多目的車)の鋼製フードパネルをモデルケースとし、National Crash Analysis Centerのホームページ無料公開されているFEMモデルを用い、図3に示すような鋼製インナーパネルを有する鋼製フードパネルを従来例、インナーパネルを有しない鋼製アウターパネルだけの鋼製フードパネルを比較例、および図4または図5に示すような鋼製アウターパネルの裏面にそれぞれ平行線状または格子状の鋼製リブを有する鋼製フードパネルを本発明例として、張り剛性のFEM解析により、本発明の効果を検証した。解析モデルでは、従来例の鋼製フードパネルにおけるアウターパネルの板厚を0.70mm、インナーパネルの板厚を0.60mmとし、比較例および本発明例におけるアウターパネルの板厚も0.70mmとした。また、SUV車のフードパネルをモデルケースとしたのは、SUV車のフードが他の車種に比較してサイズが大きく、かつ、フードパネルの曲率が小さい(フラットな)形状が多く、張り剛性が低下しやすいフードパネルであり、フードパネルの構造による張り剛性の有意差が顕著に表れるためである。また、図4または図5に示すように、鋼製リブの幅Wを2mm、高さHを2mmまたは3mm、鋼製リブのピッチDを30mmまたは60mmとし、それぞれを組み合わせた鋼製リブを裏面に有するアウターパネルを本発明例とした。

0025

張り剛性のFEM解析は、LS−DYNA ver.9.71を使用し、メッシュサイズを15mmとし、アウターパネルの全周について並進方向の移動を拘束するという境界条件で、図7に示すように、45mmφ×40mmHの剛体圧子をアウターパネル中央部(曲率が最も小さい部位)に負荷した際の荷重—変位曲線を求めることで行った。この際、図6に示す真応力—真塑性ひずみ曲線をアウターパネルの引張特性としてFEM解析に用いた。図6に示す真応力—真塑性ひずみ曲線は、アウターパネル材として使用される340MPa級H鋼板(YP:244MPa、TS:350MPa、El:42%)に2%の引張ひずみを付加した後、塗装焼付け熱処理(170℃×20分)を行った後の引張試験により得られた真応力—真塑性ひずみ曲線であり、製造する際に、プレス成形によるひずみと塗装焼付け時の熱処理を付加されたアウターパネル材の引張特性を表す。

実施例

0026

張り剛性のFEM解析により得られた各フードパネルモデルの荷重—変位曲線を図8図9に示す。図8は、平行線状鋼製リブを有する本発明例と従来例及び比較例を比較した図であり、図9は、格子状鋼製リブを有する本発明例と従来例及び比較例を比較した図である。なお、各図の本発明例には、インナーパネルを有する従来例と比較した場合の軽量化率トータル重量低減率)Sを示した。図8、9から明らかなように、本発明により、従来の鋼製フードパネル部品より大幅な軽量化が達成でき、かつ張り剛性を向上できることが確認できた。

0027

1アウターパネル
2平行線状リブ用部材
3格子状リブ用部材
4補強枠
5インナーパネル
6 平行線状鋼製リブ
7格子状鋼製リブ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • トヨタ自動車東日本株式会社の「 フードロックレバー構造」が 公開されました。( 2019/09/05)

    【課題】車両のフロントフードの強閉時において、フロントフードとフードロックレバーとの干渉を抑制することのできるフードロックレバー構造を提供する。【解決手段】車両に固定されるベース部材2と、前記ベース部... 詳細

  • トヨタ自動車株式会社の「 車両用フード構造」が 公開されました。( 2019/08/22)

    【課題】フードアウタパネルの剛性を確保しつつ、軽量化を図ることのできる車両用フード構造を得る。【解決手段】車両用フード構造では、図示しない車両の車両前部室を開閉可能に覆うフード10の外板を構成すると共... 詳細

  • コベルコ建機株式会社の「 作業機械」が 公開されました。( 2019/08/08)

    【課題】車体フレームの機械室の開口部を覆うパネルに対面するように位置している各種機械の破損を防止することができる作業機械を提供する。【解決手段】油圧ショベルSの上部旋回体2は、側面部に機械室の開口部と... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ